霧化装置
【課題】霧化装置において、効率良く帯電微粒子を生成可能とする。
【解決手段】霧化装置1は、液体を霧化する霧化部2と、マイクロ波によって大気圧プラズマを生成するプラズマ生成部3と、を備える。霧化部2とプラズマ生成部3とは、霧化部2によって生成される霧2aが滞在する空間とプラズマ生成部3によって生成されるプラズマ3aが滞在する空間とが互いに重なるように配置する。大気圧プラズマと霧を、それぞれ専用の手段で別個に生成し、互いの共通空間に滞在させるので、それぞれを制御性良く効率的に生成でき、帯電微粒子を効率良く生成することができる。
【解決手段】霧化装置1は、液体を霧化する霧化部2と、マイクロ波によって大気圧プラズマを生成するプラズマ生成部3と、を備える。霧化部2とプラズマ生成部3とは、霧化部2によって生成される霧2aが滞在する空間とプラズマ生成部3によって生成されるプラズマ3aが滞在する空間とが互いに重なるように配置する。大気圧プラズマと霧を、それぞれ専用の手段で別個に生成し、互いの共通空間に滞在させるので、それぞれを制御性良く効率的に生成でき、帯電微粒子を効率良く生成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電した粒子を生成する霧化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、帯電微粒子を生成する霧化装置として静電霧化装置が知られている。静電霧化装置は、液体の表面に高電圧の電極を対向させたとき液体が帯電して液体の表面から帯電した粒子が飛び出てくる現象を用いるものである。静電霧化装置によってナノメータサイズの帯電粒子を含む霧が得られ、霧による加湿の他に、帯電粒子とともに活性化された粒子による脱臭、除菌などに幅広く応用されている。
【0003】
ところが、静電霧化装置は、霧化のために印加する高電圧によって付加的に帯電粒子や活性化された粒子を生成するものであり、より積極的に帯電微粒子や活性化された粒子を生成する霧化装置が望まれている。帯電粒子を生成する装置としてプラズマ生成装置があり、大気中でプラズマを生成する装置として、マイクロ波ストリップ線路の終端部にプラズマを生成する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、霧を生成する装置として、ベルヌーイの定理を用いる霧吹き、超音波振動を用いる霧化器などの他に、弾性表面波を用いる霧化装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−107829号公報
【特許文献2】特開2008−104974号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したようなプラズマ生成装置と霧化装置とを組み合わせて帯電微粒子を生成する霧化装置は知られていない。
【0006】
本発明は、上記課題を解消するものであって、従来よりも制御性良く効率的に帯電微粒子を生成することができる小型の霧化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するために、本発明の霧化装置は、液体を霧化する霧発生手段と、マイクロ波によって大気圧プラズマを生成するプラズマ発生手段と、を備え、霧発生手段によって生成される霧が滞在する空間とプラズマ発生手段によって生成されるプラズマが滞在する空間とが互いに重なるように霧発生手段とプラズマ発生手段とを配置したことを特徴とする。
【0008】
この霧化装置において、霧発生手段は、弾性表面波が生成されて伝搬する基板と、基板上の弾性表面波の伝搬領域に液体を供給する液供給部と、を備え、液供給部によって供給される液体を弾性表面波によって霧化するものとしてもよい。
【0009】
この霧化装置において、プラズマ発生手段は、基板上に形成されたマイクロ波を導波するための複数の導体と、導体の終端部に形成された放電部と、を備え、放電部においてプラズマを生成するものとしてもよい。
【0010】
この霧化装置において、基板の表面には溝が形成されており、液供給部は、溝の一端側に投入された液体を毛細管現象によって弾性表面波の伝搬領域に供給するものとしてもよい。
【0011】
この霧化装置において、液供給部は、冷却することにより空気中の蒸気を結露または氷結させて液体を供給する冷却手段を備えてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の霧化装置によれば、大気圧プラズマと霧を、専用のプラズマ発生手段と霧発生手段とによってそれぞれ別個に生成して互いの共通空間に滞在させるので、それぞれを制御性良く効率的に生成でき、帯電微粒子を効率良く生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係る霧化装置についてのブロック構成図、(b)は同装置の斜視図。
【図2】(a)は同装置の変形例の斜視図、(b)は同装置の他の変形例の斜視図。
【図3】(a)は同装置のさらに他の変形例の斜視図、(b)は同変形例の断面図。
【図4】同変形例におけるプラズマ発生手段の斜視図。
【図5】同変形例におけるプラズマ発生手段の他の例の斜視図。
【図6】同変形例におけるプラズマ発生手段のさらに他の例の斜視図。
【図7】同変形例におけるプラズマ発生手段のさらに他の例の斜視図。
【図8】(a)は同装置のさらに他の変形例の斜視図、(b)は同変形例の断面図。
【図9】(a)は同変形例におけるプラズマ発生手段の変形例の断面図、(b)は同プラズマ発生手段の変形例の斜視図。
【図10】(a)は同プラズマ発生手段の他の変形例の断面図、(b)は同変形例の斜視図。
【図11】同装置のさらに他の変形例の斜視図。
【図12】(a)は同変形例における溝のX方向断面図、(b)は同溝のY方向断面図。
【図13】同変形例における溝の他の例のY方向断面図。
【図14】同装置のさらに他の変形例の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係る霧化装置について、図面を参照して説明する。図1(a)(b)は、本発明の一実施形態に係る霧化装置を示す。霧化装置1は、図1(a)に示すように、液体を霧化する霧化部2(霧発生手段)と、マイクロ波によって大気圧プラズマを生成するプラズマ生成部3(プラズマ発生手段)と、を備えている。霧化部2とプラズマ生成部3とは、霧化部2によって生成される霧2aが滞在する空間とプラズマ生成部3によって生成されるプラズマ3aが滞在する空間とが、互いに共通の流通空間4において重なるように配置されている。流通空間4に滞在した霧2aとプラズマ3aとは、互いに相互作用して、帯電した霧の粒子と共に、活性化した霧の粒子が生成される。
【0015】
図1(b)に示すように、霧化部2は、例えば超音波振動子から成る霧化器21を備えて上方に向けて霧2aを生成する。プラズマ生成部3は、2つの互いに対向した放電電極31に、マイクロ波源10からのマイクロ波を供給して、電極31間に大気圧プラズマ3aを生成する。電極31間の空間は、プラズマ3aと霧2aとが、共に滞在し、または通過する共通の流通空間4となっている。霧化部2で発生した霧2aは、霧化時に付与された流速のもとで上方の流通空間4に流入し、流通空間4におけるプラズマ3aを通過することにより、霧2aの粒子が帯電され活性化されて、活性化粒子2bが生成される。また、流通空間4からは、プラズマ3aの生成時に活性化した粒子や帯電粒子が、活性化粒子2bと共に流出してくる。
【0016】
図2(a)(b)は、霧化装置1の変形例を示す。図2(a)の霧化装置1は、霧化部2として、霧吹きノズル22を有する霧吹きを用いるものである。霧2aは、ノズル22から吹き出されるときの流速のもとで流通空間4におけるプラズマ3aを通過することにより、活性化されて活性化粒子2bが生成される。図2(b)の霧化装置1は、霧化部2として、静電霧化器を用いるものである。静電霧化器は、ニードル状の電極23と、電極23の軸上前方に配置されたリング状の電極24と、両電極23,24間に高電圧を印加する高電圧源25を備えている。電極23は、その表面が、液容器中の液体20を毛細管現象によってにニードル先端に吸い上げるように表面処理されている。両電極23,24間に高電圧が印加されている状態でニードル先端に液体20が供給されると、ニードル先端に集中している電界によって液体20の表面から液体20の霧が発生し、上方に設定された流通空間4に流入し、上記同様に活性化粒子2bが生成される。
【0017】
この実施形態によれば、霧化部2とマイクロ波によるプラズマ生成部3とによって、別個に生成した霧2aと大気圧プラズマ3aとを互いの共通空間である流通空間4に滞在させるので、低電圧で効率良く帯電微粒子を生成することができる。霧2aと大気圧プラズマ3aとは、その生成量を別個に制御することができるので、所望の液体の帯電粒子や活性粒子を得ることが容易となる。また、そのような霧化装置1の設計が容易である。
【0018】
図3乃至図7は、霧化装置1のさらに他の変形例を示す。この変形例は、図3(a)(b)に示すように、霧化部2として弾性表面波霧化器5を備え、プラズマ生成部3としてマイクロストリップ線路の終端部でマイクロ波プラズマを生成するマイクロ波放電素子6を備えている。弾性表面波霧化器5は、弾性表面波Wが生成されて伝搬する基板51と、基板51上の弾性表面波Wの伝搬領域(霧化領域53)に液体54aを供給する液供給部材54(液供給部)と、を備え、液体54aを弾性表面波Wによって霧化する。液供給部材54は、例えば、極細パイプや表面を粗面化した棒材などで構成して毛細管現象などを利用して液体54aを輸送し、霧化領域53に適量ずつ液体54aを滴下する。基板51は、圧電材料、例えば、LiNbO3(ニオブ酸リチウム)のような圧電体そのものから構成され、その表面Sには弾性表面波Wを生成するための一対の櫛形電極52が形成されている。基板51は、弾性表面波Wが存在する表面S部分のみに圧電体材料を備えた基板とすることもできる。例えば、基板51は、非圧電性基板の表面に圧電薄膜、例えば、PZT薄膜(鉛、ジルコニューム、チタン合金薄膜)を形成したものでもよい。
【0019】
櫛形電極52は、圧電材料の表面に2つの櫛形の電極を互いに噛み合わせて形成した電極(IDT:インター・ディジタル・トランスジューサ)である。一対の櫛形電極52の互いに隣り合う櫛の歯は互いに異なる電極に属し、生成される弾性表面波Wの波長λの半分の長さのピッチでX方向に沿って配列されている。櫛形電極52に高周波電圧印加用の電気回路50から高周波(例えば、MHz帯)電圧を印加することにより、櫛形電極52によって電気的エネルギが波の機械的エネルギに変換されて、基板51の表面Sに弾性表面波Wが生成される。弾性表面波Wの振幅は、櫛形電極52に印加する電圧の大きさで決まる。弾性表面波Wは、櫛形電極52の歯が交差した幅に対応する幅の波となって、櫛の歯に垂直な方向に伝搬する。櫛形電極52は、その両側に互いに逆向きに伝搬する弾性表面波を生成するので、基板表面に反射器を備えて、X方向にのみ伝搬する弾性表面波Wを生成する、いわゆる一方向性電極として構成してもよい。
【0020】
マイクロ波放電素子6は、図4に示すように、誘電体板60と、その上の2つの導体61とを備えている。導体61は誘電体板60と共にマイクロストリップ線路を形成してマイクロ波を導波する。誘電体板60は四角形であり、2つの導体61が誘電体板60の端面まで延設され、その導体61の終端部がそれぞれ放電電極31を形成し、2つの放電電極31間に放電空間30が形成されている。マイクロ波源10からのマイクロ波電力をマイクロ波放電素子6の導体61間に供給すると、2つの電極31と誘電体板60の表面とに接する半空間からなる放電空間30に、大気圧プラズマ3aが生成される。このマイクロ波放電素子6は、図3(a)(b)に示すように、弾性表面波霧化器5の基板51上の空間に、適宜の姿勢で設置することができる。すなわち、マイクロ波放電素子6は、それが生成するマイクロ波プラズマ3aと弾性表面波霧化器5が生成する霧2aとが流通空間4において相互作用するように、取付け姿勢が調整される。放電電極31や導体61は、液体54aや霧2aから保護するために、絶縁膜で被覆することができる。また、マイクロ波放電素子6は、図5に示すように、放電空間30を誘電体板60の端面ではなく、誘電体板60の上面の端部に形成することができる。
【0021】
また、図6に示すように、マイクロ波放電素子6は、放電空間30を誘電体板60の上面の端部ではなく、端部から離れた上面に形成することができる。誘電体板60の下面の通常接地側とされる幅の広い導体61は、誘電体板60の下面から誘電体板60の端面を経由して誘電体板60の上面にまで延設されている。この導体61は、さらに、誘電体板60の上面に沿ってその一部が突出するように延設されて成る電極31を有している。下面の導体61に接続されているこの電極31は、もともと誘電体板60の上面に形成されている他の導体61の終端部である電極31と対向配置されている。このマイクロ波放電素子6は、大気圧プラズマ3aを誘電体板60の上表面に生成する。2つの導体61間、従って、2つの電極31には、直流高電圧電源62からの電圧を印加することができる。このような電圧は、電極31間に電界を形成し、その電界からの電磁気力をプラズマ中の荷電粒子に作用させて、荷電粒子を含む気体に、例えば図中のX方向の流れを生じさせる。このような流れによって、大気圧プラズマ3aを、霧2aの滞在する空間に導くこともできる。
【0022】
図7は、マイクロ波放電素子6のさらに他の変形例を示す。この変形例は、上述のマイクロストリップ線路の代りに、同軸ケーブルを用いて放電素子6を形成している。すなわち、同軸ケーブルの端部において、同軸ケーブルの心線を成す導体61の終端部を円盤状に拡径して一方の電極31とし、同軸ケーブルの外皮を成す導体61の端部を他方の電極31として、同軸ケーブルの端面に円形の放電空間30を形成している。以上に示した各種のマイクロ波放電素子6は、これらを複数用いて、その放電空間30を霧2aに対してかざしたり、プラズマ3aを放電空間30から霧2aに向けて流れさせたりして、液体54aの帯電微粒子を生成することができる。
【0023】
図8乃至図10は、霧化装置1のさらに他の変形例を示す。この変形例は、図8(a)(b)に示すように、霧化部2として弾性表面波霧化器5を備え、プラズマ生成部3として弾性表面波霧化器5の基板51に作り込んだマイクロ波放電素子6を備えている。マイクロ波放電素子6は、上述の図6に示したマイクロ波放電素子6と同様の構成である。すなわち、弾性表面波霧化器5の基板51が、マイクロストリップ線路を形成するための誘電体板60として用いられている。従って、各導体61は弾性表面波Wが伝搬する基板51の表面Sで終端し、そこに電極31が形成されており、放電空間30が基板51の表面上の空間(半空間)とされている。電極31の構成はこれに限るものではなく、電極31を、基板51の表面から離れた状態で形成してもよい。例えば、図9(a)(b)、図10(a)(b)に示すように、導体61の終端部を、基板51の表面から立ち上げたり、立ち上げた端部をさらに、基板51の表面と平行に成るように屈曲させたりしてもよい。このように、電極30を、基板51の表面から離れた状態で形成することにより、放電空間30を基板51の表面の存在に影響されない位置に形成することができる。また、放電空間30の下部の誘電体板60の表面に凹部を形成してもよい。
【0024】
図11、図12、図13は、霧化装置1のさらに他の変形例を示す。この変形例は、図11(a)(b)に示すように、上述の図8に示した霧化装置1における液供給部の構成を変形したものである。すなわち、基板51の表面には溝55が形成されており、液供給部は、液供給部材54によって溝55の一端側に投入された液体54aを溝55における毛細管現象によって、弾性表面波Wの伝搬領域である霧化領域53に供給する。溝55の方向は、弾性表面波Wの伝搬方向(図中X方向)に平行とするのが好ましいが、その方向からずれていてもよい。溝55は、図12(a)(b)に示すように、有底の溝であって、その幅は液体54aの表面張力によって毛細管現象が生じる狭さである。弾性表面波Wは、溝55に侵入すると、その底面を伝搬し、溝55内の液体54aの表面から霧2aが発生する。従って、少なくとも溝の先端部は底面に滑らかに接続する斜面で構成し、溝55の深さは、弾性表面波Wの減衰が少なく必要距離を伝播できる程度とするのが好ましい。
【0025】
また、図13に示すように、溝55は底のない、切り欠き溝であってもよい。液体54aは、溝55内に表面張力によって供給され保持される。弾性表面波Wは、溝55の開口の辺縁に沿って伝搬し、矢印aで示すように、溝55から染み出ている液体54a部分で霧化する。このような有底の溝55や、無底の溝55は、基板51の表面に複数備えることができる。
【0026】
図14は、霧化装置1のさらに他の変形例を示す。この変形例は、上述の図8に示した霧化装置1における液供給の構成をさらに変形したものである。すなわち、霧化装置1は、液供給部として、冷却することにより空気中の蒸気を結露または氷結させて液体を供給するペルチェ素子7(冷却手段)を、基板51の霧化領域53の裏面に備えている。ペルチェ素子7によって冷却される表面Sの領域7aは霧化領域53を含むように設定されている。霧化領域53に、例えば、粗面化処理や化学処理を施すことにより、領域7aに結露した液体が毛細管現象によって、液体の消費に連動して動的に霧化領域53に集まるようにしてもよい。液供給部材54は、補助的に備えてもよく、また、備えなくてもよい。
【0027】
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、上述した各実施形態の構成を互いに組み合わせた構成とすることができる。また、マイクロ波放電素子6の放電空間30に磁界を印加してもよい。磁場により、プラズマを安定、高密度とすることができる。
【符号の説明】
【0028】
1 霧化装置
2 霧化部(霧発生手段)
2a 霧
3 プラズマ生成部(プラズマ発生手段)
3a プラズマ
30 放電空間(放電部)
31 電極(終端部)
4 流通空間
5 弾性表面波霧化器(霧発生手段)
51 基板
54 液供給部材(液供給部)
55 溝(液供給部)
6 マイクロ波放電素子
61 導体
7 ペルチェ素子(冷却手段)
S 表面
W 弾性表面波
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電した粒子を生成する霧化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、帯電微粒子を生成する霧化装置として静電霧化装置が知られている。静電霧化装置は、液体の表面に高電圧の電極を対向させたとき液体が帯電して液体の表面から帯電した粒子が飛び出てくる現象を用いるものである。静電霧化装置によってナノメータサイズの帯電粒子を含む霧が得られ、霧による加湿の他に、帯電粒子とともに活性化された粒子による脱臭、除菌などに幅広く応用されている。
【0003】
ところが、静電霧化装置は、霧化のために印加する高電圧によって付加的に帯電粒子や活性化された粒子を生成するものであり、より積極的に帯電微粒子や活性化された粒子を生成する霧化装置が望まれている。帯電粒子を生成する装置としてプラズマ生成装置があり、大気中でプラズマを生成する装置として、マイクロ波ストリップ線路の終端部にプラズマを生成する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、霧を生成する装置として、ベルヌーイの定理を用いる霧吹き、超音波振動を用いる霧化器などの他に、弾性表面波を用いる霧化装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−107829号公報
【特許文献2】特開2008−104974号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したようなプラズマ生成装置と霧化装置とを組み合わせて帯電微粒子を生成する霧化装置は知られていない。
【0006】
本発明は、上記課題を解消するものであって、従来よりも制御性良く効率的に帯電微粒子を生成することができる小型の霧化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するために、本発明の霧化装置は、液体を霧化する霧発生手段と、マイクロ波によって大気圧プラズマを生成するプラズマ発生手段と、を備え、霧発生手段によって生成される霧が滞在する空間とプラズマ発生手段によって生成されるプラズマが滞在する空間とが互いに重なるように霧発生手段とプラズマ発生手段とを配置したことを特徴とする。
【0008】
この霧化装置において、霧発生手段は、弾性表面波が生成されて伝搬する基板と、基板上の弾性表面波の伝搬領域に液体を供給する液供給部と、を備え、液供給部によって供給される液体を弾性表面波によって霧化するものとしてもよい。
【0009】
この霧化装置において、プラズマ発生手段は、基板上に形成されたマイクロ波を導波するための複数の導体と、導体の終端部に形成された放電部と、を備え、放電部においてプラズマを生成するものとしてもよい。
【0010】
この霧化装置において、基板の表面には溝が形成されており、液供給部は、溝の一端側に投入された液体を毛細管現象によって弾性表面波の伝搬領域に供給するものとしてもよい。
【0011】
この霧化装置において、液供給部は、冷却することにより空気中の蒸気を結露または氷結させて液体を供給する冷却手段を備えてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の霧化装置によれば、大気圧プラズマと霧を、専用のプラズマ発生手段と霧発生手段とによってそれぞれ別個に生成して互いの共通空間に滞在させるので、それぞれを制御性良く効率的に生成でき、帯電微粒子を効率良く生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係る霧化装置についてのブロック構成図、(b)は同装置の斜視図。
【図2】(a)は同装置の変形例の斜視図、(b)は同装置の他の変形例の斜視図。
【図3】(a)は同装置のさらに他の変形例の斜視図、(b)は同変形例の断面図。
【図4】同変形例におけるプラズマ発生手段の斜視図。
【図5】同変形例におけるプラズマ発生手段の他の例の斜視図。
【図6】同変形例におけるプラズマ発生手段のさらに他の例の斜視図。
【図7】同変形例におけるプラズマ発生手段のさらに他の例の斜視図。
【図8】(a)は同装置のさらに他の変形例の斜視図、(b)は同変形例の断面図。
【図9】(a)は同変形例におけるプラズマ発生手段の変形例の断面図、(b)は同プラズマ発生手段の変形例の斜視図。
【図10】(a)は同プラズマ発生手段の他の変形例の断面図、(b)は同変形例の斜視図。
【図11】同装置のさらに他の変形例の斜視図。
【図12】(a)は同変形例における溝のX方向断面図、(b)は同溝のY方向断面図。
【図13】同変形例における溝の他の例のY方向断面図。
【図14】同装置のさらに他の変形例の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係る霧化装置について、図面を参照して説明する。図1(a)(b)は、本発明の一実施形態に係る霧化装置を示す。霧化装置1は、図1(a)に示すように、液体を霧化する霧化部2(霧発生手段)と、マイクロ波によって大気圧プラズマを生成するプラズマ生成部3(プラズマ発生手段)と、を備えている。霧化部2とプラズマ生成部3とは、霧化部2によって生成される霧2aが滞在する空間とプラズマ生成部3によって生成されるプラズマ3aが滞在する空間とが、互いに共通の流通空間4において重なるように配置されている。流通空間4に滞在した霧2aとプラズマ3aとは、互いに相互作用して、帯電した霧の粒子と共に、活性化した霧の粒子が生成される。
【0015】
図1(b)に示すように、霧化部2は、例えば超音波振動子から成る霧化器21を備えて上方に向けて霧2aを生成する。プラズマ生成部3は、2つの互いに対向した放電電極31に、マイクロ波源10からのマイクロ波を供給して、電極31間に大気圧プラズマ3aを生成する。電極31間の空間は、プラズマ3aと霧2aとが、共に滞在し、または通過する共通の流通空間4となっている。霧化部2で発生した霧2aは、霧化時に付与された流速のもとで上方の流通空間4に流入し、流通空間4におけるプラズマ3aを通過することにより、霧2aの粒子が帯電され活性化されて、活性化粒子2bが生成される。また、流通空間4からは、プラズマ3aの生成時に活性化した粒子や帯電粒子が、活性化粒子2bと共に流出してくる。
【0016】
図2(a)(b)は、霧化装置1の変形例を示す。図2(a)の霧化装置1は、霧化部2として、霧吹きノズル22を有する霧吹きを用いるものである。霧2aは、ノズル22から吹き出されるときの流速のもとで流通空間4におけるプラズマ3aを通過することにより、活性化されて活性化粒子2bが生成される。図2(b)の霧化装置1は、霧化部2として、静電霧化器を用いるものである。静電霧化器は、ニードル状の電極23と、電極23の軸上前方に配置されたリング状の電極24と、両電極23,24間に高電圧を印加する高電圧源25を備えている。電極23は、その表面が、液容器中の液体20を毛細管現象によってにニードル先端に吸い上げるように表面処理されている。両電極23,24間に高電圧が印加されている状態でニードル先端に液体20が供給されると、ニードル先端に集中している電界によって液体20の表面から液体20の霧が発生し、上方に設定された流通空間4に流入し、上記同様に活性化粒子2bが生成される。
【0017】
この実施形態によれば、霧化部2とマイクロ波によるプラズマ生成部3とによって、別個に生成した霧2aと大気圧プラズマ3aとを互いの共通空間である流通空間4に滞在させるので、低電圧で効率良く帯電微粒子を生成することができる。霧2aと大気圧プラズマ3aとは、その生成量を別個に制御することができるので、所望の液体の帯電粒子や活性粒子を得ることが容易となる。また、そのような霧化装置1の設計が容易である。
【0018】
図3乃至図7は、霧化装置1のさらに他の変形例を示す。この変形例は、図3(a)(b)に示すように、霧化部2として弾性表面波霧化器5を備え、プラズマ生成部3としてマイクロストリップ線路の終端部でマイクロ波プラズマを生成するマイクロ波放電素子6を備えている。弾性表面波霧化器5は、弾性表面波Wが生成されて伝搬する基板51と、基板51上の弾性表面波Wの伝搬領域(霧化領域53)に液体54aを供給する液供給部材54(液供給部)と、を備え、液体54aを弾性表面波Wによって霧化する。液供給部材54は、例えば、極細パイプや表面を粗面化した棒材などで構成して毛細管現象などを利用して液体54aを輸送し、霧化領域53に適量ずつ液体54aを滴下する。基板51は、圧電材料、例えば、LiNbO3(ニオブ酸リチウム)のような圧電体そのものから構成され、その表面Sには弾性表面波Wを生成するための一対の櫛形電極52が形成されている。基板51は、弾性表面波Wが存在する表面S部分のみに圧電体材料を備えた基板とすることもできる。例えば、基板51は、非圧電性基板の表面に圧電薄膜、例えば、PZT薄膜(鉛、ジルコニューム、チタン合金薄膜)を形成したものでもよい。
【0019】
櫛形電極52は、圧電材料の表面に2つの櫛形の電極を互いに噛み合わせて形成した電極(IDT:インター・ディジタル・トランスジューサ)である。一対の櫛形電極52の互いに隣り合う櫛の歯は互いに異なる電極に属し、生成される弾性表面波Wの波長λの半分の長さのピッチでX方向に沿って配列されている。櫛形電極52に高周波電圧印加用の電気回路50から高周波(例えば、MHz帯)電圧を印加することにより、櫛形電極52によって電気的エネルギが波の機械的エネルギに変換されて、基板51の表面Sに弾性表面波Wが生成される。弾性表面波Wの振幅は、櫛形電極52に印加する電圧の大きさで決まる。弾性表面波Wは、櫛形電極52の歯が交差した幅に対応する幅の波となって、櫛の歯に垂直な方向に伝搬する。櫛形電極52は、その両側に互いに逆向きに伝搬する弾性表面波を生成するので、基板表面に反射器を備えて、X方向にのみ伝搬する弾性表面波Wを生成する、いわゆる一方向性電極として構成してもよい。
【0020】
マイクロ波放電素子6は、図4に示すように、誘電体板60と、その上の2つの導体61とを備えている。導体61は誘電体板60と共にマイクロストリップ線路を形成してマイクロ波を導波する。誘電体板60は四角形であり、2つの導体61が誘電体板60の端面まで延設され、その導体61の終端部がそれぞれ放電電極31を形成し、2つの放電電極31間に放電空間30が形成されている。マイクロ波源10からのマイクロ波電力をマイクロ波放電素子6の導体61間に供給すると、2つの電極31と誘電体板60の表面とに接する半空間からなる放電空間30に、大気圧プラズマ3aが生成される。このマイクロ波放電素子6は、図3(a)(b)に示すように、弾性表面波霧化器5の基板51上の空間に、適宜の姿勢で設置することができる。すなわち、マイクロ波放電素子6は、それが生成するマイクロ波プラズマ3aと弾性表面波霧化器5が生成する霧2aとが流通空間4において相互作用するように、取付け姿勢が調整される。放電電極31や導体61は、液体54aや霧2aから保護するために、絶縁膜で被覆することができる。また、マイクロ波放電素子6は、図5に示すように、放電空間30を誘電体板60の端面ではなく、誘電体板60の上面の端部に形成することができる。
【0021】
また、図6に示すように、マイクロ波放電素子6は、放電空間30を誘電体板60の上面の端部ではなく、端部から離れた上面に形成することができる。誘電体板60の下面の通常接地側とされる幅の広い導体61は、誘電体板60の下面から誘電体板60の端面を経由して誘電体板60の上面にまで延設されている。この導体61は、さらに、誘電体板60の上面に沿ってその一部が突出するように延設されて成る電極31を有している。下面の導体61に接続されているこの電極31は、もともと誘電体板60の上面に形成されている他の導体61の終端部である電極31と対向配置されている。このマイクロ波放電素子6は、大気圧プラズマ3aを誘電体板60の上表面に生成する。2つの導体61間、従って、2つの電極31には、直流高電圧電源62からの電圧を印加することができる。このような電圧は、電極31間に電界を形成し、その電界からの電磁気力をプラズマ中の荷電粒子に作用させて、荷電粒子を含む気体に、例えば図中のX方向の流れを生じさせる。このような流れによって、大気圧プラズマ3aを、霧2aの滞在する空間に導くこともできる。
【0022】
図7は、マイクロ波放電素子6のさらに他の変形例を示す。この変形例は、上述のマイクロストリップ線路の代りに、同軸ケーブルを用いて放電素子6を形成している。すなわち、同軸ケーブルの端部において、同軸ケーブルの心線を成す導体61の終端部を円盤状に拡径して一方の電極31とし、同軸ケーブルの外皮を成す導体61の端部を他方の電極31として、同軸ケーブルの端面に円形の放電空間30を形成している。以上に示した各種のマイクロ波放電素子6は、これらを複数用いて、その放電空間30を霧2aに対してかざしたり、プラズマ3aを放電空間30から霧2aに向けて流れさせたりして、液体54aの帯電微粒子を生成することができる。
【0023】
図8乃至図10は、霧化装置1のさらに他の変形例を示す。この変形例は、図8(a)(b)に示すように、霧化部2として弾性表面波霧化器5を備え、プラズマ生成部3として弾性表面波霧化器5の基板51に作り込んだマイクロ波放電素子6を備えている。マイクロ波放電素子6は、上述の図6に示したマイクロ波放電素子6と同様の構成である。すなわち、弾性表面波霧化器5の基板51が、マイクロストリップ線路を形成するための誘電体板60として用いられている。従って、各導体61は弾性表面波Wが伝搬する基板51の表面Sで終端し、そこに電極31が形成されており、放電空間30が基板51の表面上の空間(半空間)とされている。電極31の構成はこれに限るものではなく、電極31を、基板51の表面から離れた状態で形成してもよい。例えば、図9(a)(b)、図10(a)(b)に示すように、導体61の終端部を、基板51の表面から立ち上げたり、立ち上げた端部をさらに、基板51の表面と平行に成るように屈曲させたりしてもよい。このように、電極30を、基板51の表面から離れた状態で形成することにより、放電空間30を基板51の表面の存在に影響されない位置に形成することができる。また、放電空間30の下部の誘電体板60の表面に凹部を形成してもよい。
【0024】
図11、図12、図13は、霧化装置1のさらに他の変形例を示す。この変形例は、図11(a)(b)に示すように、上述の図8に示した霧化装置1における液供給部の構成を変形したものである。すなわち、基板51の表面には溝55が形成されており、液供給部は、液供給部材54によって溝55の一端側に投入された液体54aを溝55における毛細管現象によって、弾性表面波Wの伝搬領域である霧化領域53に供給する。溝55の方向は、弾性表面波Wの伝搬方向(図中X方向)に平行とするのが好ましいが、その方向からずれていてもよい。溝55は、図12(a)(b)に示すように、有底の溝であって、その幅は液体54aの表面張力によって毛細管現象が生じる狭さである。弾性表面波Wは、溝55に侵入すると、その底面を伝搬し、溝55内の液体54aの表面から霧2aが発生する。従って、少なくとも溝の先端部は底面に滑らかに接続する斜面で構成し、溝55の深さは、弾性表面波Wの減衰が少なく必要距離を伝播できる程度とするのが好ましい。
【0025】
また、図13に示すように、溝55は底のない、切り欠き溝であってもよい。液体54aは、溝55内に表面張力によって供給され保持される。弾性表面波Wは、溝55の開口の辺縁に沿って伝搬し、矢印aで示すように、溝55から染み出ている液体54a部分で霧化する。このような有底の溝55や、無底の溝55は、基板51の表面に複数備えることができる。
【0026】
図14は、霧化装置1のさらに他の変形例を示す。この変形例は、上述の図8に示した霧化装置1における液供給の構成をさらに変形したものである。すなわち、霧化装置1は、液供給部として、冷却することにより空気中の蒸気を結露または氷結させて液体を供給するペルチェ素子7(冷却手段)を、基板51の霧化領域53の裏面に備えている。ペルチェ素子7によって冷却される表面Sの領域7aは霧化領域53を含むように設定されている。霧化領域53に、例えば、粗面化処理や化学処理を施すことにより、領域7aに結露した液体が毛細管現象によって、液体の消費に連動して動的に霧化領域53に集まるようにしてもよい。液供給部材54は、補助的に備えてもよく、また、備えなくてもよい。
【0027】
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、上述した各実施形態の構成を互いに組み合わせた構成とすることができる。また、マイクロ波放電素子6の放電空間30に磁界を印加してもよい。磁場により、プラズマを安定、高密度とすることができる。
【符号の説明】
【0028】
1 霧化装置
2 霧化部(霧発生手段)
2a 霧
3 プラズマ生成部(プラズマ発生手段)
3a プラズマ
30 放電空間(放電部)
31 電極(終端部)
4 流通空間
5 弾性表面波霧化器(霧発生手段)
51 基板
54 液供給部材(液供給部)
55 溝(液供給部)
6 マイクロ波放電素子
61 導体
7 ペルチェ素子(冷却手段)
S 表面
W 弾性表面波
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を霧化する霧発生手段と、
マイクロ波によって大気圧プラズマを生成するプラズマ発生手段と、を備え、
前記霧発生手段によって生成される霧が滞在する空間と前記プラズマ発生手段によって生成されるプラズマが滞在する空間とが互いに重なるように前記霧発生手段とプラズマ発生手段とを配置したことを特徴とする霧化装置。
【請求項2】
前記霧発生手段は、
弾性表面波が生成されて伝搬する基板と、
前記基板上の前記弾性表面波の伝搬領域に液体を供給する液供給部と、を備え、
前記液供給部によって供給される液体を前記弾性表面波によって霧化することを特徴とする請求項1に記載の霧化装置。
【請求項3】
前記プラズマ発生手段は、
前記基板上に形成されたマイクロ波を導波するための複数の導体と、
前記導体の終端部に形成された放電部と、を備え、
前記放電部においてプラズマを生成することを特徴とする請求項2に記載の霧化装置。
【請求項4】
前記基板の表面には溝が形成されており、
前記液供給部は、前記溝の一端側に投入された液体を毛細管現象によって前記弾性表面波の伝搬領域に供給することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の霧化装置。
【請求項5】
前記液供給部は、冷却することにより空気中の蒸気を結露または氷結させて液体を供給する冷却手段を備えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の霧化装置。
【請求項1】
液体を霧化する霧発生手段と、
マイクロ波によって大気圧プラズマを生成するプラズマ発生手段と、を備え、
前記霧発生手段によって生成される霧が滞在する空間と前記プラズマ発生手段によって生成されるプラズマが滞在する空間とが互いに重なるように前記霧発生手段とプラズマ発生手段とを配置したことを特徴とする霧化装置。
【請求項2】
前記霧発生手段は、
弾性表面波が生成されて伝搬する基板と、
前記基板上の前記弾性表面波の伝搬領域に液体を供給する液供給部と、を備え、
前記液供給部によって供給される液体を前記弾性表面波によって霧化することを特徴とする請求項1に記載の霧化装置。
【請求項3】
前記プラズマ発生手段は、
前記基板上に形成されたマイクロ波を導波するための複数の導体と、
前記導体の終端部に形成された放電部と、を備え、
前記放電部においてプラズマを生成することを特徴とする請求項2に記載の霧化装置。
【請求項4】
前記基板の表面には溝が形成されており、
前記液供給部は、前記溝の一端側に投入された液体を毛細管現象によって前記弾性表面波の伝搬領域に供給することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の霧化装置。
【請求項5】
前記液供給部は、冷却することにより空気中の蒸気を結露または氷結させて液体を供給する冷却手段を備えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の霧化装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−232242(P2012−232242A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−101214(P2011−101214)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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