説明

静置発酵法による食酢の製造方法

【課題】静置発酵法による食酢の製造方法おいて、発酵に好適な温度を維持して発酵を行うことにより、発酵期間を短縮すると共に、発酵効率を向上させる方法を提供すること。
【解決手段】静置発酵法による食酢の製造方法において、菌膜直下から15cmまでの発酵液を冷却しながら発酵を行うことを特徴とする食酢の製造方法並びに該方法に用いて静置発酵を行うことのできる、冷却管を組み込んだ静置発酵装置と該静置発酵装置用の冷却管。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静置発酵法による食酢の製造方法において、発酵液の温度調節をすることにより発酵効率を高める食酢の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
食酢の製造方法としては、従来より種々の方法が知られており、その一方法に静置発酵法による方法がある。この方法によると、品質的に他の方法に比べ優れた醸造食酢が得られ、しかも、極めて簡単な装置により製造できる利点がある。しかし、この方法は、製造に長期間を要し、製造の途中で原料成分であるアルコール分、酢酸、及び水分が蒸発して損失し、製品である食酢の収率、すなわち原料利用率が劣るという欠点を有する。
このため、少しでも発酵効率を良くすることで、製造に要する期間を短縮化し、その結果、原料利用率を向上させることが望まれている。
【0003】
また、通常の酢酸発酵においては、発酵に伴い膨大な発酵熱が生じ、この発酵熱により醪の温度が発酵適温帯から大きく外れてしまうと、菌膜がダメージを受けて発酵日数が延びたり、発酵不良を起こすことがある。そのため、この発酵熱の効率的な除去が極めて重要な課題である。
【0004】
従来、静置発酵法による食酢の製造方法おける温度管理として、暑い季節には発酵槽を設置した部屋の窓を開け外気を取り入れたり、発酵槽と蓋の間に挟み込む楔形の木片の差し込みを深くし、又はその数を増やすこにとより空気の循環を良くして内部に籠った熱を逃したりして、発酵液温を下げる工夫をしている(非特許文献1など)。
これらの方法は、容易に実施でき、コストもほとんどかからないという利点があるが、いずれの方法も発酵液温を厳密に制御できるものではなく、特に外気温が極端に上昇してしまうと、発酵適温帯から大きく外れてしまうという欠点がある。さらに、冷却のために空気循環を過剰にすると、発酵液の蒸発損失、特に基質であるエタノールの蒸発が激しくなり、目標到達酸度に達しないという現象が見られることがある。
【0005】
一方、特許文献1や特許文献2に示されているように、静置発酵槽を密閉型とし、気相部分を循環させて熱交換することで発酵に好適な温度を保つ方法があるが、これらの方法では発酵温度は正確に制御されるものの、密閉型発酵槽や熱交換機などを新規に設備導入しなければならず、また運転コストも非常に高いという欠点がある。
【0006】
また、深部培養法による食酢の製造方法では、発酵タンク内の液相部に蛇管式熱交換器を組み込んだものや、発酵タンクにジャケット式熱交換器を組み込んだものが従来から使用されている。静置発酵による食酢の製造方法における温度管理においても、これらの機器を使用することは可能であるが、静置発酵において発酵熱を生じるのは液表面付近だけであり、これらの機器により発酵液の全面を冷却することは、コスト高となることが避けられないという欠点がある。
【0007】
【非特許文献1】「酢の科学」飴山・大塚編 朝倉書店 ISBN:4254430302 P97〜98
【特許文献1】特開昭57-5684号公報
【特許文献2】特開昭61-124371号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上のように、比較的低コストで、確実に発酵温度を好適温度に保ちながら静置発酵法により食酢を製造する方法は未だ報告されていない。
本発明の目的は、静置発酵法による食酢の製造方法において、確実に、且つ比較的安価に発酵温度を好適温度に維持することにより、発酵効率を向上させる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記目的を達成すべく検討を重ねた結果、菌膜表面直下の一定範囲の発酵液について発酵温度を調節することにより発酵期間が短縮できることを見出した。
さらに、菌膜表面直下の一定範囲の発酵液を冷却することにより菌膜周辺の発酵温度を調節することとした理由は、発酵液の全面を冷却する方法よりもコスト面で有利であることは勿論であるが、それだけではなく、発酵効率の面でも予想以上に良い結果が得られることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
【0010】
すなわち、請求項1に記載の発明は、静置発酵法による食酢の製造方法において、菌膜直下から15cmまでの発酵液を冷却しながら発酵を行うことを特徴とする食酢の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、菌膜直下から15cmまでの発酵液を冷却することにより、菌膜周辺の温度を30〜35℃に保持して発酵を行う請求項1記載の食酢の製造方法。
請求項3に記載の発明は、発酵タンク内の液相部に冷却管を組み込んだもの、発酵タンクにジャケット式熱交換器を組み込んだもののいずれか、又はそれらの組み合わせを冷却手段として発酵液を冷却することを特徴とする請求項1記載の食酢の製造方法。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の静置発酵を行うことのできる、冷却管を組み込んだ静置発酵装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の静置発酵を行うことのできる、冷却管を組み込んだ静置発酵装置用の冷却管である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、静置発酵法による食酢の製造方法において、発酵温度を一年中ほぼ最適温度帯に保つことが可能となり、夏季および厳冬期など従来法では発酵期間の延長が不可避の時期であっても、発酵期間を延長することなく効率的な生産が可能である。
また、本発明によれば、発酵期間の延長問題の解決に加え、発酵槽の蓋の開度は必要最低限にすればよいことになり、基質であるアルコールの蒸発損失も従来の方法よりも夏季においては0.1〜0.2%少なくなり、製品のコストダウンを図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明における食酢は、酢酸発酵を経て得られるものであれば特に限定はなく、発酵終了後に他の原料を混合して調製した合わせ酢であってもかまわない。食酢の製造方法に関しては、例えば米酢、穀物酢、黒酢、リンゴ酢、粕酢などの静置発酵法で採用されている工程を利用することができる。
静置発酵法に用いる酢酸菌についても特に限定はなく、一般的に食酢製造に利用される酢酸菌であって、静置発酵法に適したものを任意に用いることができる。例えばアセトバクター・パストリアヌス(Acetobacter pasteurianus)、アセトバクター・アセチ(A. aceti)などの酢酸菌が利用できる。
【0013】
静置発酵法による食酢の製造に用いる発酵タンク(発酵槽)の形状としては、制限されず、例えば丸型、角型など何れの形状であってもよく、材質については腐食し難いものであれば、木製、樹脂製、ステンレス製など何れでもよい。同様に、発酵タンクの大きさに関しても制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよい。
【0014】
また、発酵液の温度調節のために冷却する発酵タンクの冷却位置、つまりは冷却媒体の位置としては、菌膜直下15cmまで、好ましくは菌膜から5cm下までの位置のどこかを冷却する状態であればよく、それにより菌膜周辺の発酵液の温度が、発酵に好適な温度(通常、30〜35℃が好ましい)になる状態であればよい。例えば、発酵タンクに冷却管を組み込んだような装置を使用する場合は、菌膜直下15cmまで、好ましくは5cmまでの位置に冷却管を配置するか、若しくは冷却管の上15cm、好ましくは5cmに菌膜の最下部が位置するように発酵液の量を調整する。
【0015】
なお、菌膜直下15cmまでの発酵液を冷却したとしても、同時に発酵液全体を冷却すると、発酵タンクの表面付近の発酵液の酸度と比較して発酵タンクの底付近の発酵液の酸度が低下し、菌膜直下のみを冷却した場合と比べると、発酵期間が延長する傾向があるため、好ましくない。
このような発酵期間の延長という現象が起こる原因は明らかではないが、発酵液全体を均一に冷却することで、温度勾配による発酵液の対流が減少することが一因として考えられる。
従って、冷却手段として発酵タンクにジャケット式熱交換器を組み込んだものを使用する場合には、なるべく発酵液の全面を冷却するのではなく菌膜周辺のみを冷却することができる装置を使用することが好ましく、さらには、該装置の冷却面は多くても菌膜直下から発酵液相の高さの半分位までとすることが好ましい。
【0016】
本発明に使用する冷却装置としては、発酵タンク内の菌膜周辺の発酵液を冷却(好ましくは30〜35℃の温度に冷却)できる装置であれば、その構造(形状)などは特に限定されず、発酵タンク内の液相部に冷却管を組み込んだものを使用しても良いし、発酵タンクにジャケット式熱交換器を組み込んだものを使用しても良い。あるいは、それらの組み合わせてなる冷却装置を使用しても良い。
ここで、発酵タンクに組み込む冷却管の材質については特に限定されないが、耐腐食性などの観点からステンレス製(SUS316、SCS14相当)が好ましい。また、冷却管の形状、本数及び直径などは菌膜周辺の発酵液の冷却に十分なものであれば特に限定はなく、適宜に設定すればよい。ただし、発酵液を冷却する際には、発酵熱の発生量に合わせて冷却管の表面積と、冷却管内に導く冷却水の温度と流量を変える必要がある。
【0017】
また、発酵タンクに組み込むジャケット式熱交換器の形状等は、菌膜周辺の発酵液を冷却するのに十分なものであれば特に限定されないが、例えば内壁の幅は5cm〜15cm、好ましくは10cm程度とするのが望ましい。ただし、発酵液を冷却する際には、発酵熱の発生量に合わせてジャケット内に導く冷却水の温度と流量を変える必要がある。
発酵タンクに組み込んだ冷却管やジャケットの内部に通す冷却水(冷媒)については特に限定はないが、発酵に好適な温度より低い温度の水などを用いれば十分である。なお、発酵熱の発生量に合わせて冷却水の温度や流量などを適宜変化させて、菌膜周辺の発酵液の温度が発酵に好適な温度になるように調節すべきである。
【実施例】
【0018】
以下に実施例を示して本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0019】
実施例1
(発酵装置)
縦118cm×横358cm×深さ60cmの角型の発酵槽に、内径0.6cm、長さ730cmのステンレス製冷却管を槽底から47cmの位置、つまり菌膜直下から5cmの位置に、図1に示したように、2本設置した。ステンレス製冷却管には25℃の冷却水を菌膜直下の発酵液の温度が30〜35℃となるように適宜流量を調節しながら流した。
また、対照試験区1として、上記と同じサイズの角型発酵槽に、冷却装置を取り付けないものを使用した。
【0020】
(発酵試験)
玄米酢、玄米酒、及び玄米の糖化液を混合し、酸度3.0%、アルコール濃度2.6%に調整して原料液を作成した。原料液を加温殺菌後、33℃に冷却してから2200Lずつ発酵槽へ入れた。次いで、この発酵槽に旺盛に発酵している酢酸菌(A. pasteurianus)の培養液を各々22Lずつ加えて発酵を行った。なお、発酵槽内の発酵液相の高さは槽底から52cmとなっていた。
また、冷却装置を設置した発酵槽を用いた試験では、発酵3日目から9日目まで冷却を実施した。その結果、本発明の方法では、発酵15日目で酸度5.08%、アルコール濃度0.35%の発酵液が得られたのに対し、従来法である対象試験区1では、発酵28日目に酸度5.00%、アルコール濃度0.19%の発酵液が得られた。
【0021】
以上の結果より、菌膜直下の発酵液を冷却することにより、菌膜周辺の温度が発酵に好適な温度となっており、発酵効率を飛躍的に向上させることが分かった。
なお、発酵期間中の菌膜直下(発酵槽中心部の菌膜直下3cm付近)の発酵液の温度経過を図2に、酸度変化の経過を図3に示した。
【0022】
実施例2
(発酵装置)
実施例1で使用したものと同様の角型発酵槽を用いて、内径1cm、長さ750cmのステンレス製冷却管を槽底から47cmの位置、つまり菌膜直下から5cmの位置に、図4に示したように、2本設置し、菌膜直下の発酵液の温度が30〜35℃になるよう最大流量20L/minで、適宜流量を調節しながら流した。
また、対照試験区2として、同じサイズの2本の冷却管を発酵槽の底面から37cmの位置に、つまり菌膜直下15cmの位置に設置し、対照試験区3として、同じサイズの2本の冷却管を発酵槽底面から27cmの位置に、つまり菌膜直下25cmの位置に設置して、上記と同様に25℃の冷却水を菌膜直下の発酵液の温度を30〜35℃とすることを目標にして最大流量20L/minで、適宜流量を調節しながら流した。
【0023】
(発酵試験)
酒粕浸出液、グルコース、アルコール及び水を加えて殺菌し、酸度3.3%、アルコール濃度3.3%に調整した原料液を2200Lずつ、33℃に加温して発酵槽へ入れた。次に、この発酵槽に旺盛に発酵している酢酸菌(A. pasteurianus)の培養液を各々22Lずつ加えて発酵を行った。なお、醗酵槽内の醗酵液相は槽底から52cmとなっていた。
発酵液の冷却は発酵3日目から9日目まで実施した。その結果、本発明の方法では、発酵14日目で酸度5.90%、アルコール濃度0.28%の発酵液を得たのに対し、対照試験区2では発酵16日目に酸度5.87%、アルコール濃度0.25%の発酵液を、対照試験区3では発酵20日目に酸度5.84%、アルコール濃度0.18%の発酵液を得た。
【0024】
また、発酵期間中の菌膜直下3cmの発酵液の温度変化を図5に示した。本発明の方法及び対照試験区2と比較して、対照試験区3は35℃以上の期間が長く、流量20L/min、25℃の冷却水では発酵液は最適温度まで冷却されていないことが分かる。
以上より、菌膜直下15cm以上離れた位置で発酵液を冷却して菌膜周辺の発酵液の温度を好適温度にしようとしても、菌膜直下の発酵液の温度は十分に制御できず、発酵効率が劣ることが明らかになった。なお、図6には発酵期間中の発酵液の酸度変化を示した。
【0025】
実施例3
(発酵装置)
発酵装置として、縦50cm×横50cm×深さ80cmのステンレス製発酵槽を用いた。この実施例では、上記発酵槽の底から55〜60cmの位置に幅5cm、厚み3cmの冷却用ジャケットを設置し、該ジャケット内に27℃の冷却水を菌膜直下3cmの発酵液の温度が30〜35℃となるように発酵3〜9日目にかけて流した。
また、対照試験区4では、本発明と同一形状のステンレス製発酵槽であって、側面全てに厚み3cmの冷却用ジャケットを設置した発酵槽を使用し、ジャケット内に25℃の冷却水を菌膜直下3cmの発酵液の温度が30〜35℃となるように発酵3〜9日目にかけて流した。
さらに、対照試験区5として本発明と同一形状のステンレス製発酵槽であって、冷却手段を備えていないものを用い、冷却を行わずに発酵を行った。
なお、本発明の方法、対照試験区4及び対照試験区5の各発酵槽の側面及びジャケット部分には樹脂製の断熱材を巻いて、試験に使用した。
【0026】
(発酵試験)
酒粕浸出液、グルコース、アルコール及び水を加えて、酸度3.3%、アルコール濃度3.3%に調整した原料液を作成した。殺菌後、33℃に冷却して各発酵槽に各々150Lずつ加え、そこに旺盛に発酵している酢酸菌(A. pasteurianus)の培養液を3Lずつ加えて、到達酸度5.9%±0.05%を目標に発酵を行った。なお、発酵槽内の発酵液相は槽底から60cmの高さとなっていた。
また、本発明の方法及び対照試験区4で用いた冷却手段を具備した発酵槽では、発酵3日目から9日目までの間冷却を実施した。その結果、本発明の方法では発酵14日目で表面付近の発酵液は酸度5.90%、アルコール濃度0.28%であり、底部付近の発酵液は酸度5.89%、アルコール濃度0.30%に到達した為、発酵を終了した。
【0027】
発酵終了後、発酵槽内の発酵液を混合してから酸度及びアルコール濃度を測定したところ、酸度5.90%、アルコール濃度0.29%であった。
一方、対照試験区4は、発酵14日目に表面付近の発酵液は酸度5.87%、アルコール濃度は0.32%を示していたが、底面付近の発酵液は酸度5.75%、アルコール濃度0.45%となっており、発酵槽内の上下で酸度およびアルコール濃度が不均一になっていた。そのため、発酵液を混合すると目標酸度に到達しないことが予想された。
そこで、発酵を16日目まで延長し、表面付近の発酵液が酸度5.95%、アルコール濃度0.21%で、底面付近の発酵液が酸度5.83%、アルコール濃度0.36%になった時点で発酵を終了した。なお、発酵液を混合した後の酸度は5.88%、アルコール濃度は0.28%となっていた。
【0028】
また、従来法である対照試験区5では、発酵21日目に表面付近の発酵液は酸度5.85%、アルコール濃度0.1%、底面付近の発酵液は酸度5.84%、アルコール濃度0.12%に到達した。この時点で発酵液を混合した後の酸度は5.85%、アルコール濃度は0.11%であった。
これにより、ジャケットによる冷却であっても、本発明の方法並びに対照試験区4のように、菌膜周辺の発酵液の温度を発酵に好適な温度に調節することにより、発酵効率を飛躍的に向上させることが分かった。さらに、発酵液全面を冷却するよりも、本発明の方法のように菌膜周辺の発酵液のみを冷却した方が発酵効率が向上することも確認できた。
なお、図8には、発酵期間中の菌膜直下(発酵槽中心部の菌膜直下3cm)の発酵液の温度経過を示した。図9には、表面付近の発酵液の酸度変化の経過を示した。また、表1には、各試験区における発酵終了付近での表面付近の発酵液と発酵槽底面の発酵液の酸度について比較した結果を示した。
【0029】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、静置発酵法による食酢の製造方法の改良技術を提供するものであり、菌膜表面直下の一定範囲の発酵液について簡便な手段で発酵温度を調節することにより、発酵期間が短縮できる上に、発酵効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】(A)は実施例1で使用した発酵槽の平面図、(B)はその断面の説明図である。
【図2】実施例1の各試験区の温度変化を示す図である。
【図3】実施例1の各試験区の発酵液の酸度経過を示す図である。
【図4】(A)は実施例2で使用した発酵槽の平面図、(B-1)はその断面の説明図、(B-2)は対照試験区2の発酵槽の断面の説明図、(B-3)は対照試験区3の発酵槽の断面の説明図である。
【図5】実施例2の各試験区の温度変化を示す図である。
【図6】実施例2の各試験区の発酵液の酸度経過を示す図である。
【図7】(A)は実施例3で使用した発酵槽の断面の説明図、(B)は対照試験区4の発酵槽の断面の説明図、(C)は対照試験区5の発酵槽の断面の説明図である。
【図8】実施例3の各試験区の温度変化を示す図である。
【図9】実施例の各試験区の発酵液の酸度経過を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
1 発酵槽
2 冷却管
3 ジャケット
4 断熱材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
静置発酵法による食酢の製造方法において、菌膜直下から15cmまでの発酵液を冷却しながら発酵を行うことを特徴とする食酢の製造方法。
【請求項2】
菌膜直下から15cmまでの発酵液を冷却することにより、菌膜周辺の温度を30〜35℃に保持して発酵を行う請求項1記載の食酢の製造方法。
【請求項3】
発酵タンク内の液相部に冷却管を組み込んだもの、発酵タンクにジャケット式熱交換器を組み込んだもののいずれか、又はそれらの組み合わせを冷却手段として発酵液を冷却することを特徴とする請求項1記載の食酢の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載の静置発酵を行うことのできる、冷却管を組み込んだ静置発酵装置。
【請求項5】
請求項1に記載の静置発酵を行うことのできる、冷却管を組み込んだ静置発酵装置用の冷却管。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−141308(P2006−141308A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−337011(P2004−337011)
【出願日】平成16年11月22日(2004.11.22)
【出願人】(398065531)株式会社ミツカングループ本社 (157)
【出願人】(301058333)株式会社ミツカンサンミ (13)
【Fターム(参考)】