説明

静電容量型加速度センサの検査方法及びその検査装置

【課題】変位可能な重錘体に対向して配置された検出電極間の静電容量を正確に検出してオフセットの調整及び感度の較正を行うようにすること。
【解決手段】変位可能な重錘体122(122a乃至122e)を保持する枠体121と、重錘体122a乃至122eに対向するように、第1基板111上に設けられた検出電極111a乃至111dとを備え、重錘体122a乃至122dと検出電極111a乃至111d間の静電容量の変化を検出する。重錘体122a乃至122eは、梁部材123a,123b,123c,123dにより保持され、それぞれの梁部材123a乃至123dの先端部は、ピラー124a,124b,124c,124dによって保持されている。梁部材123a乃至123d及びピラー124a乃至124dは、枠体121の内部空間において枠体121と非接触になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量型加速度センサの検査方法及びその検査装置に関し、より詳細には、変位可能な重錘体と、この重錘体に対向して配置された検出電極間の静電容量を正確に検出してオフセットの調整及び感度の較正を行うようにした静電容量型加速度センサの検査方法及びその検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電極間距離の変化を利用して物理量を検出する装置及びその動作試験方法については良く知られている。例えば、2枚の基板を対向させて配置し、それぞれの基板上に電極を形成した単純な構造の検出装置が知られている。この検出装置においては、加速度などの物理量に基づいて一方の基板を変位させ、この変位により両基板上に形成した電極間距離を変化させ、これを両電極間の静電容量の変化として検出している。また、この検出装置は、一方の基板に重錘体を接合しておき、この重錘体に作用した加速度に基づいて基板を変位させれば、作用した加速度を検出する加速度検出装置として使用できるものである。
【0003】
通常、何らかの物理量の検出装置を製品化する場合、この検出装置が正しい検出信号を出力するか否かの動作試験を行う必要が生じる。従来、このような動作試験は、検出対象となる物理量を実際にその検出装置に作用させ、そのときの検出信号を調べるという方法が採られている。例えば、加速度の検出装置であれば、実際に所定の大きさの加速度を所定の方向から検出装置に作用させ、そのときの検出信号が、与えた加速度に応じた正しいものになっているか否かを判定する。しかしながら、このような動作試験を行うには、専用の試験設備が必要になり、試験作業も煩雑で時間のかかるものとなる。特に、専用の試験設備で試験できる数量が限定され、生産性の低下を招くことになる。したがって、このような従来の試験方法は、大量生産される装置に対する動作試験としては不適当であるという問題があった。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1のような加速度センサの検査装置及びその動作試験方法が提案されている。この特許文献1のものは、外力の作用により変位しうるように支持された変位電極と、この変位電極に対向する位置において装置筐体に固定された固定電極と、これら両電極の間の距離の変化を電気信号として取り出す検出手段とを備え、外力に対応した加速度を電気信号として検出する加速度検出装置の動作試験方法であって、両電極の間に所定の電圧を印加し、この印加電圧に基づいて発生するクーロン力により変位電極を変位させた状態において、両電極の一方の電極に所定の大きさをもった時間的変動成分を有する電気信号を与え、このときに他方の電極に伝達される変動成分の大きさを、印加電圧と比較することにより、この検出装置の動作を試験するようにした、電極間距離の変化を利用して加速度を検出する加速度検出装置の動作試験方法である。
【0005】
さらに、これ以外の電極間距離の変化を利用して物理量を検出する装置及びその動作試験方法、つまり、試験電極に電圧をかけてクーロン力で変位させ、印加電圧の大きさと変位量(容量変化)を比較して動作試験を行うものとしては、例えば、特許文献2及び3が提案されている。
【0006】
また、中間基板を構成する重錘体に4本の梁部材を直交して設けた構造の静電容量型センサについては、例えば、特許文献4に開示されている。
【0007】
また、静電容量型の加速度センサの検出装置としては、特許文献5に開示されているスイッチトキャパシタ方式を用いたものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−221463号公報
【特許文献2】国際公開WO1992/17759号公報
【特許文献3】特開2000−146729号公報
【特許文献4】特開2007−46927号公報
【特許文献5】特開平10−170544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した検査装置及びその動作試験方法では、基本的に故障検出などの大まかな動作試験しかできないという問題があった。加速度センサで感度やオフセットのばらつきに対して較正を行う場合、リファレンスにするクーロン力自体もばらつくため正確に較正できない。つまり、加速度センサは質量と加速度に比例する力を検出するものであるのに対し、クーロン力は印加電圧の他に静電容量の値とも相関するため、プロセスがばらついた場合、正確なクーロン力を見積もることが出来ない。そのため、センサの感度(F/G:重力加速度1Gあたりの容量変化)をクーロン力による検査で見積もることは困難であった。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、変位可能な重錘体と、この重錘体に対向して配置された検出電極間の静電容量を正確に検出してオフセットの調整及び感度の較正を行うようにした静電容量型加速度センサの検査方法及びその検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、一方の検出電極と、該一方の検出電極に対向するように設けられた他方の検出電極と、前記検出電極に挟み込まれるように設けられた変位可能な重錘体とを有する静電容量型加速度センサの検査方法であって、まず、前記静電容量型加速度センサの前記重錘体と前記各検出電極との間の静電容量を検出して、該静電容量の容量値からオフセットを算出するステップと、次に、前記重錘体と前記一方の検出電極との間に電位差を与えるステップと、次に、前記電位差により前記一方の検出電極に異なる印加電圧を印加した状態において、前記重錘体に働いているクーロン力における前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出するステップと、次に、前記一方の検出電極と前記重錘体との間に電位差を与える前後での、前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量の変化量を比較するステップと、次に、前記重錘体と前記一方の検出電極との間の静電容量と、前記印加電圧と、前記重錘体に働いているクーロン力における前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量の変化量から感度の補正値を求めて感度の較正を行うステップとを有することを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記静電容量を検出するステップが、前記一方の検出電極と、前記他方の検出電極と、前記重錘体に等しい印加電圧を印加した状態において、前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出するステップと、前記一方の検出電極に、前記他方の検出電極と、前記重錘体と異なる印加電圧を印加した状態において、前記重錘体に働いているクーロン力における前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出するステップとを有することを特徴とする。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、一方の検出電極と、該一方の検出電極に対向するように設けられた他方の検出電極と、前記検出電極に挟み込まれるように設けられた変位可能な重錘体とを有する静電容量型加速度センサの検査装置であって、前記静電容量型加速度センサの重錘体と前記各検出電極との間の静電容量を検出して、該静電容量の容量値からオフセットを算出するようにする第1及び第2の容量算出手段と、前記重錘体と前記一方の検出電極との間に電位差を与える電圧印加手段と、前記電圧印加手段により電位差を与えて前記一方の検出電極に異なる印加電圧を印加した状態において、前記重錘体に働いているクーロン力における前記一方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量及び前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出する第3の容量算出手段と、前記一方の検出電極と前記重錘体との間に電位差を与える前後での、前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量の変化量を比較する比較手段と、前記重錘体と前記一方の検出電極との間の静電容量と、前記印加電圧と、前記重錘体に働いているクーロン力における前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量の変化量から感度の補正値を求めて感度の較正を行なう感度調整手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記静電容量検出手段が、前記一方の検出電極と、前記他方の検出電極と、前記重錘体とに等しい印加電圧を印加した状態において、前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出する第1及び第2の容量算出手段と、前記一方の検出電極に、前記他方の検出電極と、前記重錘体と異なる印加電圧を印加した状態において、前記重錘体に働いているクーロン力における前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出する第3の容量算出手段とを有することを特徴とする。
【0015】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の発明において、前記容量検出手段が、前記重錘体の電圧を高周波電圧に変調する高周波電圧の印加装置と、前期検出電極に接続される演算増幅器と、前記高周波を直流成分に復調する復調回路を備えることを特徴とする。
【0016】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記静電容量型加速度センサが、一方の検出電極を有する第1基板と、該第1基板の前記一方の検出電極に対向するように設けられた他方の検出電極を有する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板に挟まれるように設けられた保持部材と、該保持部材の内部空間において前記検出電極に挟み込まれるように設けられた変位可能な重錘体と、該重錘体を支持する複数の梁部材と、該梁部材を支持する複数の支柱部材とを備え、前記梁部材及び前記支柱部材が、前記保持部材と非接触であることを特徴とする。
【0017】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記梁部材及び前記支柱部材と、前記保持部材との間に空隙部を設けたことを特徴とする。
【0018】
また、請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の発明において、前記保持部材が接地されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、一方の検出電極を有する第1基板と、この第1基板の前記一方の検出電極に対向するように設けられた他方の検出電極を有する第2基板と、第1基板と第2基板に挟まれるように設けられた保持部材と、この保持部材の内部空間において検出電極に挟み込まれるように設けられた変位可能な重錘体と、この重錘体を支持する複数の梁部材と、この該梁部材を支持する複数の支柱部材とを備え、梁部材及び支柱部材が、保持部材と非接触であるので、保持部材と重錘体の電位を分離することで保持部材と各検出電極との間の寄生容量の影響を除去し、クーロン力にかかる各検出電極と重錘体との間の容量値のみを検出することができるという効果を奏する。
【0020】
また、故障検出に加え、加速度センサの感度とオフセットばらつきに対する補正を行うことができ、電圧印加手段と電圧検出手段を用いている既存の半導体テスタにより簡単に検査することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る比較例としての静電容量型加速度センサを説明するための構成図で、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A断面図と基板断面図である。
【図2】図1に示した静電容量型加速度センサの検査方法を説明するための図である。
【図3】従来の静電容量型加速度検出装置におけるCV変換回路によるCV変換方式を説明するための回路図である。
【図4】従来の静電容量型加速度検出装置におけるCV変換回路によるCV変換方式を説明するための回路図である。
【図5】図4に示した静電容量型加速度検出装置におけるCV変換回路によるCV変換方式を説明するための回路図である。
【図6】本発明に係る静電容量型加速度センサの一実施例を説明するための構成図で、(a)は上面図、(b)は(a)のB−B断面図と基板断面図である。
【図7】図6(b)に示した静電容量型加速度センサを用いた検出装置を説明するための構成図である。
【図8】図7に示した静電容量型加速度検出装置におけるCV変換回路によるCV変換方式を説明するための回路図である。
【図9】(a)乃至(c)は、本発明の静電容量型加速度センサの検査方法(オフセット及び感度の算出方法)を説明するための工程図である。
【図10】本発明の静電容量型加速度センサのオフセット及び感度の算出方法を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図11】(a),(b)は、本発明に係る静電容量型加速度センサの検査方法におけるオフセット及び感度の算出方法(X軸)を説明するための図である。
【図12】(a),(b)は、本発明に係る静電容量型加速度センサの検査方法におけるオフセット及び感度の算出方法(Y軸)を説明するための図である。
【図13】(a),(b)は、本発明に係る静電容量型加速度センサの検査方法におけるオフセット及び感度の算出方法(Z軸)を説明するための図である。
【図14】本発明に係る静電容量型加速度センサの検査装置を説明するためのブロック図である。
【図15】本発明に係る静電容量型加速度センサの他の実施例を説明するための構成図(上面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
まず、図面を参照して本発明に係る比較例について説明する。
図1(a),(b)は、本発明に係る比較例としての静電容量型加速度センサを説明するための構成図で、図1(a)は上面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図と基板断面図である。この静電容量型センサは、変位可能な重錘体22(22a乃至22e)を保持する枠体(保持部材)21と、重錘体22a乃至22eに対向するように、第1基板11上に設けられた検出電極11a乃至11d(11b,11dは図示せず)とを備え、重錘体22a乃至22dと検出電極11a乃至11dとの間の静電容量の変化を検出するように構成されている。
【0023】
重錘体22a乃至22eは、梁部材23a,23b,23c,23dを介して枠体21によって保持されている。第1基板11上に設けられた検出電極12a乃至12dは、重錘体22a乃至22dに対向して配置されたX軸用検出電極11a,11cと、Y軸用検出電極11b,11dとを備えている。
【0024】
なお、梁部材23aは、重錘体22dと重錘体22aに挟まれ、梁部材23bは、重錘体22aと重錘体22bに挟まれ、梁部材23cは、重錘体22bと重錘体22cに挟まれ、梁部材23dは、重錘体22cと重錘体22dに挟まれた梁部材である。
【0025】
また、重錘体22a乃至22eは、梁部材23a乃至23dの交点に配置された中心部22eを有するとともに、枠体21と梁部材23a乃至23dに沿って中心部22eからクローバ型に配置された周辺部22a乃至22dを有している。
【0026】
また、梁部材23a乃至23dは、重錘体22の中心部22eから枠体21の対角線上に沿って、重錘体の隣接する周辺部22a乃至22dに挟まれるように配置されている。また、検出電極11a乃至11dの形状は、中心から四方に連なるクローバ型に配置された重錘体の周辺部22a乃至22dに相似形の三角形である。
【0027】
また、同様に、第2基板31上に設けられた検出電極31a乃至31d(31b,31dは図示せず)とを備え、重錘体22a乃至22dと検出電極31a乃至31dとの間の静電容量の変化を検出するように構成されている。
【0028】
図2は、図1に示した静電容量型加速度センサの検査方法を説明するための図である。重錘体22は梁部材23により枠体21に保持されている。第1基板11には重錘体22に対応して検出電極11a,11cが配置され、第2基板31には重錘体22に対応して検出電極31a,31cが配置されている。重錘体22を保持する梁部材23と第1基板11に設けられた検出電極11a,11cとの距離をd0として、この検出電極11a,11cの面積をSとすると、加速度による慣性力はMaで、クーロン力は以下のように示される。
【0029】
【数1】

【0030】
MとSはmmのオーダーのため、ばらつきによらず一定である。最もプロセスばらつきの影響を受けるのはd0(数μm)である。このd0がばらつくとクーロン力もばらつき、感度補正が困難になる。したがって、検出電極と重錘体との間の容量値の測定と組み合わせることで、このd0を推定し、正確なクーロン力の算出を行い、慣性力との対応を取ることが必要になる。
【0031】
この場合の検査装置としては、寄生容量の影響を受けず、重錘体と検出電極との間の容量を正確に検出できるCV変換回路とセンサ構造が必要になる。
【0032】
図3及び図4は、従来の静電容量型加速度検出装置におけるCV変換回路によるCV変換方式を説明するための回路図である。Csはセンサ部42の重錘体と検出電極との間の容量、Cpはセンサ部42とCV変換回路43の配線や電極パッドにつく対接地間の寄生容量、Cp’は各検出電極と枠体との間の寄生容量を示している。従来のスイッチトキャパシタを用いたCV変換方式はスイッチトキャパシタの等価抵抗値と抵抗回路の抵抗値の比にしたがって出力が決定されるものであり、演算増幅器の出力は以下の通りである。
【0033】
【数2】

【0034】
図5は、本発明のCV変換回路によるCV変換方式を説明するための説明図で、このCV変換回路43は、センサ部42の容量素子Csの検出電極に非反転入力端子が接続されている演算増幅器43aと、非反転入力端子と出力端子間に並列に接続されている抵抗Rと容量素子CFBとを備えている。また、演算増幅器43aの反転入力端子にはVcomが印加されている。また、センサ部42の重錘体の電位を高周波電圧に変調する高周波電圧印加回路41を備えている。
【0035】
センサ部42の出力に対して重錘体の電圧を高周波で変調をかけた場合、演算増幅器43aの出力は以下の通りである。
【0036】
【数3】

【0037】
この場合、センサ部42とCV変換回路43との間の配線と電極パッドにつく対接地(または他の固定電位)との間につく寄生容量Cpは出力として現れていない。また、高周波に変調をかけるため、演算増幅器のオフセットによらず容量値を検出できる。
【0038】
図6(a),(b)は、本発明に係る静電容量型加速度センサの一実施例を説明するための構成図で、図6(a)は上面図、図6(b)は図1(a)のB−B断面図と基板断面図である。本発明の静電容量型センサは、変位可能な重錘体122(122a乃至122e)を保持する枠体(保持部材)121と、重錘体122a乃至122eに対向するように、第1基板111上に設けられた検出電極111a乃至111d(111b,111dは図示せず)とを備え、重錘体122a乃至122dと検出電極111a乃至111dとの間の静電容量の変化を検出するように構成されている。
【0039】
重錘体122a乃至122eは、梁部材123a,123b,123c,123dにより保持され、さらにそれぞれの梁部材123a乃至123dの先端部は、支柱部材(ピラー)124a,124b,124c,124dによって保持されている。この梁部材123a乃至123d及びピラー124a乃至124dは、枠体121の内部空間において枠体121と非接触になっている。
【0040】
また、第1基板111上に設けられた検出電極112a乃至112dは、重錘体122a乃至122dに対向して配置されたX軸用検出電極111a,111cと、Y軸用検出電極111b,111dとを備えている。
【0041】
なお、梁部材123aは、重錘体122dと重錘体122aに挟まれ、梁部材123bは、重錘体122aと重錘体122bに挟まれ、梁部材123cは、重錘体122bと重錘体122cに挟まれ、梁部材123dは、重錘体122cと重錘体122dに挟まれた梁部材である。
【0042】
また、重錘体122a乃至122eは、梁部材123a乃至123dの交点に配置された中心部122eを有するとともに、枠体121と梁部材123a乃至123dに沿って中心部122eからクローバ型に配置された周辺部122a乃至122dを有している。
【0043】
また、梁部材123a乃至123dは、重錘体122の中心部122eから枠体121の対角線上に沿って、重錘体の隣接する周辺部122a乃至122dに挟まれるように配置されている。また、検出電極111a乃至111dの形状は、中心から四方に連なるクローバ型に配置された重錘体の周辺部122a乃至122dに相似形の三角形である。
【0044】
また、同様に、第2基板131上に設けられた検出電極131a乃至131d(131b,131dは図示せず)とを備え、重錘体122a乃至122dと検出電極131a乃至131dとの間の静電容量の変化を検出するように構成されている。
【0045】
つまり、一方の検出電極111a乃至111dを有する第1基板111と、この第1基板111の一方の検出電極111a乃至111dに対向するように設けられた他方の検出電極131a乃至131dを有する第2基板131と、第1基板111と第2基板131に挟まれるように設けられた枠体121と、この枠体121の内部空間において検出電極に挟み込まれるように設けられた変位可能な重錘体122(122a乃至122d)と、枠体121の内部空間に設けられ、重錘体122を支持する複数の梁部材123(123a乃至123d)と、枠体121の内部空間に設けられ、梁部材123を支持する複数のピラー124(124a乃至124d)とを備え、梁部材121及びピラー124が、枠体121と非接触であるように構成されている。そのため、梁部材123及びピラー124と、枠体121との間には空隙部125が設けられている。
【0046】
図7は、図6(b)に示した静電容量型加速度センサを用いた検出装置を説明するための構成図である。センサ部の重錘体と各検出電極との間の容量Csと、各検出電極と枠体との間の寄生容量Cp’を考慮している。なお、重錘体122及び枠体121には、高周波電圧印加回路141により高周波電圧を印加され、枠体121は接地されており、各検出電極と枠体との間の寄生容量Cp’を除去するようになっている。なお、この実施例では、枠体121と梁部材は非接触の構造をとっているが、電気的に分離されていれば、間に絶縁物をいれる構造であってもかまわない。
【0047】
図8は、図7に示した静電容量型加速度検出装置におけるCV変換回路によるCV変換方式を説明するための回路構成図である。センサ部142の出力に対して重錘体の電圧を高周波で変調をかけた場合、演算増幅器143aの出力は以下の通りである。
【0048】
【数4】

【0049】
本発明の静電容量型加速度センサにおいては、枠体121と重錘体122の電位を分離することで枠体121と各検出電極との間の寄生容量Cp’を除去し、クーロン力にかかわる各検出電極と重錘体122との間の容量値Csのみを検出することができる。
【0050】
図9(a)乃至(c)は、本発明の静電容量型加速度センサの検査方法(オフセット及び感度)を説明するための工程図で、図10は、本発明の静電容量型加速度センサのオフセット及び感度の算出方法を説明するためのフローチャートを示す図である。
【0051】
まず、本発明に係る静電容量型加速度センサにおける重錘体122と各検出電極111,131との間の静電容量Cs1,Cs2( ∝ Va,Vb)を第1のCV変換回路143aと第2のCV変換回路143bで検出して、その容量値からオフセットを算出する(ステップS1,図9(a),(b))。このとき重錘体122と全ての検出電極の電位は、Vcomとなっており、電位差はなくクーロン力はかからなくなっている(Fco=0)。次に、重錘体122と一方の検出電極111との間に電位差VDDを与える(ステップS2)。次に、一方の検出電極111に印加電圧VDDを印加した状態において、この印加電圧の大きさと静電容量の値から重錘体122に働いているクーロン力の大きさを求めて、他方の検出電極131と重錘体122との間の静電容量Cs2’( ∝ Vc)を第3のCV変換回路143cで検出する(ステップS3,図9(c))。次に、このクーロン力Fco=Cs1(VDD−Vcom)2/d0∝Cs12・(VDD−Vcom)2の値と、他方の検出電極131と重錘体122との間の静電容量の変化量( ∝ Vb−Vc)を比較する(ステップS4)。次に、VaとVb−Vcと印加電圧(VDD−Vcom)から感度の補正値を求めて感度の較正を行う(ステップS5)。
【0052】
次に、図11(a),(b)乃至図13に基づいて、さらに具体的に感度及びオフセットの算出方法について説明する。
【0053】
図11(a),(b)は、本発明に係る静電容量型加速度センサの検査方法におけるオフセット及び感度の算出方法(X軸)を説明するための図である。なお、検出電極111cと重錘体122との間の容量値をCx1、検出電極111aと重錘体122との間の容量値をCx2、検出電極131cと重錘体122との間の容量値をCx3、検出電極131aと重錘体122との間の容量値をCx4とする。また、検出電極111a,111c,131a,131cには、それぞれCV変換回路143が接続されている。
【0054】
まず、図11(a)に示すように、上述したCV変換回路及び静電容量型加速度センサを用いて、Cx1乃至Cx4の容量値を検出する。次に、(Cx1+Cx4)−(Cx2+Cx3)を計算してオフセットを算出する。次に、図11(b)に示すように、Cx2及びCX3をVDDにしてクーロン力をかけ、Cx1及びCx4の容量変化(ΔCx1,ΔCx4)を検出する。次に、容量変化(ΔCx1、ΔCx4)とクーロン力( ∝ Cx22、Cx32)から感度Sx(F/G)を算出する。
【0055】
図12(a),(b)は、本発明に係る静電容量型加速度センサの検査方法におけるオフセット及び感度の算出方法(Y軸)を説明するための図である。なお、検出電極111dと重錘体122との間の容量値をCy1、検出電極111bと重錘体122との間の容量値をCy2、検出電極131dと重錘体122との間の容量値をCy3、検出電極131bと重錘体122との間の容量値をCy4とする。また、検出電極111b,111d,131b,131dには、それぞれCV変換回路143が接続されている。
【0056】
まず、図12(a)に示すように、上述したCV変換回路及び静電容量型加速度センサを用いて、Cy1乃至Cy4の容量値を検出する。次に、(Cy1+Cy4)−(Cy2+Cy3)を計算してオフセットを算出する。次に、図12(b)に示すように、Cy2及びCy3をVDDにしてクーロン力をかけ、Cy1及びCy4の容量変化(ΔCy1,ΔCy4)を検出する。次に、容量変化(ΔCy1,ΔCy4)とクーロン力( ∝ Cy22,Cy32)の比から感度Sy(F/G)を算出する。
【0057】
図13は、本発明に係る静電容量型加速度センサの検査方法におけるオフセット及び感度の算出方法(Z軸)を説明するための図である。なお、検出電極111cと重錘体122との間の容量値をCx1,Cy1、検出電極111aと重錘体122との間の容量値をCx2,Cy2、検出電極131cと重錘体122との間の容量値をCx3,Cy3、検出電極131aと重錘体122との間の容量値をCx4,Cy4とする。また、検出電極111a,111c,131a,131cには、それぞれCV変換回路143が接続されている。
【0058】
まず、上述したCV変換回路及び静電容量型加速度センサを用いて(Cx1+Cx2+Cy1+Cy2)−(Cx3+Cx4+Cy3+Cy4)の容量値を検出する。次に、Cx1,Cx4,Cy3,Cy4をVDDとし、Cx1,Cx2,Cy1,Cy2の容量変化(ΔCx1,ΔCy1,ΔCx2,ΔCy2)を算出する。次に、容量変化(ΔCx1、ΔCy1、ΔCx2、ΔCy2)とクーロン力( ∝ Cx32、Cx42、Cy32、Cy42)の比から感度Sz(F/G)を算出する。次に、Z軸のオフセットを1G分補正して求める(もともと重力加速度で1Gがかかっているため)。つまり、(Cx1+Cx2+Cy1+Cy2)−(Cx3+Cx4+Cy3+Cy4)+Sz・Gとなる。
【0059】
図14は、本発明の静電容量型加速度センサの検査装置を説明するためのブロック図で、図中51は静電容量型加速度センサ、52はCV変換回路、53はE2PROM(EEPROM;Electrically Erasable and Programmable ROM)、54はXYZ感度調整回路(PGA;プログラマブル利得増幅器)、55は復調回路、56は高周波電圧印加回路、57はXYZオフセット調整回路を示している。
【0060】
高周波電圧印加回路56は、図7及び図8に示したように、静電容量型加速度センサ51の重錘体122及び枠体121に高周波電圧を印加するものである。静電容量型加速度センサ51は、図7に示したような構成を有するものである。CV変換回路52は、静電容量型加速度センサ51からの出力信号に基づいて容量変化を検出電圧に変換し、加速度信号を出力するものである。このCV変換回路52における具体的なCV変換方式及び回路図は、図8に示したとおりである。
【0061】
XYZ感度調整回路54は、CV変換回路52からの加速度信号に基づいてX,Y,Z軸の感度を調整するものである。復調回路55は、XYZ感度調整回路54からのX,Y,Z軸の感度信号に基づいて、高周波に変調している加速度信号を直流成分に復調するものである。XYZオフセット調整回路57は復調回路55からの出力に基づいてX,Y,Z軸のオフセットを調整し、それぞれ加速度成分Ax,Ay,Azを出力するものである。E2PROM53は、感度、オフセットの補正値を書き込むためのメモリである。
【0062】
つまり、本発明の静電容量型加速度センサの検査装置は、静電容量型加速度センサにおける重錘体122と各検出電極111,131との間の静電容量Cs1,Cs2( ∝ Va,Vb)を検出(図9(a),(b))して、その容量値からオフセットを算出するようにする第1のCV変換回路(第1の容量算出手段)143a及び第2のCV変換回路(第2の容量算出手段)143bと、重錘体122と一方の検出電極111との間に電位差VDDを与え、この印加電圧の大きさと静電容量のオフセット値から重錘体122に働いているクーロン力の大きさを求めて、他方の検出電極131と重錘体122との間の静電容量Cs2’( ∝ Vc)を検出(図9(c))する第3のCV変換回路(第3の容量算出手段)143cと、他方の検出電極131と重錘体122との間の静電容量の変化(Vb−Vc)を比較する比較器と、VaとVb−Vcと印加電圧(VDD−Vcom)から感度の補正値を求めて感度の較正を行なうXYZ感度調整回路54とを備えている。
【0063】
このような構成により、故障検出に加え、加速度センサの感度ばらつきに対する補正を行うことができ、また、電圧印加手段と電圧検出手段を用いている既存の半導体テスタにより簡単に検査することができる。
【0064】
なお、この発明は、上述した実施例に限定されるものでなく、様々な実施例をとりうる。例えば、CV変換回路の構成であれば、配線や電極パッドにつく寄生容量がオフセットにならない構成であれば、他の方式でも適用は可能である。
【0065】
また、センサ構造についても、上述した実施例では枠体121と重錘体122の間に空隙部125を設けているが、枠体121と重錘体122が電気的に分離していれば他の構成を適用することも可能である。また、図15に示すような枠体と梁部材が田型に配置される構成であってもかまわない。
【0066】
図15は、本発明に係る静電容量型加速度センサの他の実施例を説明するための構成図(上面図)である。本発明の他の実施例の静電容量型センサは、変位可能な重錘体222(222a乃至222e)を保持する枠体(保持部材)221と、重錘体222a乃至222eに対向するように、第1基板上に設けられた検出電極とを備え、重錘体222a乃至222dと検出電極との間の静電容量の変化を検出するように構成されている。
【0067】
重錘体222a乃至222eは、梁部材223a,223b,223c,223dにより保持され、さらにそれぞれの梁部材223a乃至223dの先端部は、支柱部材(ピラー)224a,224b,224c,224dによって保持されている。この梁部材223a乃至223d及びピラー224a乃至224dは、枠体221の内部空間において枠体221と非接触になっている。この実施例では、枠体221と梁部材は非接触の構造をとっているが、電気的に分離されていれば、間に絶縁物をいれる構造であってもかまわない。
【0068】
また、第1基板上に設けられた検出電極は、重錘体222a乃至222dに対向して配置されたX軸用検出電極とY軸用検出電極とを備えている。
【0069】
なお、梁部材223aは、重錘体222aと重錘体222bに挟まれ、梁部材223bは、重錘体222bと重錘体222cに挟まれ、梁部材223cは、重錘体222cと重錘体222dに挟まれ、梁部材223dは、重錘体222dと重錘体222aに挟まれた梁部材である。
【0070】
また、重錘体222a乃至222eは、梁部材223a乃至223dの交点に配置された中心部222eを有するとともに、枠体221と梁部材223a乃至223dに沿って中心部222eから田形に配置された周辺部222a乃至222dを有している。
【0071】
また、梁部材223a乃至223dは、重錘体222の中心部222eから枠体221の各辺に沿って、重錘体の隣接する周辺部222a乃至222dに挟まれるように配置されている。また、検出電極の形状は、田型に配置された重錘体の周辺部222a乃至222dに相似形の田型配置が好ましい。
【0072】
また、同様に、第2基板に設けられた検出電極とを備え、重錘体222a乃至222dと検出電極との間の静電容量の変化を検出するように構成されている。
【0073】
また、クーロン力を与える際の印加電圧は、実施例中ではVDDを例にあげているが、GND等の他の所定の電位、または交流電圧であってもよい。
【0074】
また、実施例では検出電極と枠体との寄生容量の影響について述べているが、基板が導電性の場合は基板と検出電極の間につく容量に対しても、同様に重錘体122と基板を電気的に分離することで影響を除去することができる。
【0075】
また、実施例ではZ方向の検出電極はX、Y方向の検出電極と共用しているが、Z検出電極は別個に用意してもかまわない。
【0076】
また、実施例中の検出装置では、E2PROMやPGAを用いたものを例にあげているが、それに限定されるものでなく、感度、オフセットが較正できる構成であればよい。
【符号の説明】
【0077】
11,111 第1基板
11a乃至11d,111a乃至111d 検出電極
21,121 枠体(保持部材)
22(22a乃至22e),122(122a乃至122e),222(222a乃至222e) 重錘体
23a乃至23d,123a乃至123d,223a乃至223d 梁部材
31,131 第2基板
31a乃至31d,131a乃至131d 検出電極
41,141 高周波電圧印加回路
42,142 センサ部
43,143(143a乃至143c) CV変換回路(容量算出手段)
43a,143a 演算増幅器
51 静電容量型加速度センサ
52 CV変換回路
53 E2PROM
54 XYZ感度調整回路
55 復調回路
56 高周波電圧印加回路
57 XYZオフセット電圧調整回路
124a乃至124d,224a乃至224d 支柱部材(ピラー)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の検出電極と、該一方の検出電極に対向するように設けられた他方の検出電極と、前記検出電極に挟み込まれるように設けられた変位可能な重錘体とを有する静電容量型加速度センサの検査方法であって、
まず、前記静電容量型加速度センサの前記重錘体と前記各検出電極との間の静電容量を検出して、該静電容量の容量値からオフセットを算出するステップと、
次に、前記重錘体と前記一方の検出電極との間に電位差を与えるステップと、
次に、前記電位差により前記一方の検出電極に異なる印加電圧を印加した状態において、前記重錘体に働いているクーロン力における前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出するステップと、
次に、前記一方の検出電極と前記重錘体との間に電位差を与える前後での、前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量の変化量を比較するステップと、
次に、前記重錘体と前記一方の検出電極との間の静電容量と、前記印加電圧と、前記重錘体に働いているクーロン力における前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量の変化量から感度の補正値を求めて感度の較正を行うステップと
を有することを特徴とする静電容量型加速度センサの検査方法。
【請求項2】
前記静電容量を検出するステップが、
前記一方の検出電極と、前記他方の検出電極と、前記重錘体に等しい印加電圧を印加した状態において、前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出するステップと、
前記一方の検出電極に、前記他方の検出電極と、前記重錘体と異なる印加電圧を印加した状態において、前記重錘体に働いているクーロン力における前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出するステップと
を有することを特徴とする請求項1に記載の静電容量型加速度センサの検査方法。
【請求項3】
一方の検出電極と、該一方の検出電極に対向するように設けられた他方の検出電極と、前記検出電極に挟み込まれるように設けられた変位可能な重錘体とを有する静電容量型加速度センサの検査装置であって、
前記静電容量型加速度センサの重錘体と前記各検出電極との間の静電容量を検出して、該静電容量の容量値からオフセットを算出するようにする第1及び第2の容量算出手段と、
前記重錘体と前記一方の検出電極との間に電位差を与える電圧印加手段と、
前記電圧印加手段により電位差を与えて前記一方の検出電極に異なる印加電圧を印加した状態において、前記重錘体に働いているクーロン力における前記一方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量及び前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出する第3の容量算出手段と、
前記一方の検出電極と前記重錘体との間に電位差を与える前後での、前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量の変化量を比較する比較手段と、
前記重錘体と前記一方の検出電極との間の静電容量と、前記印加電圧と、前記重錘体に働いているクーロン力における前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量の変化量から感度の補正値を求めて感度の較正を行なう感度調整手段と
を備えていることを特徴とする静電容量型加速度センサの検査装置。
【請求項4】
前記静電容量検出手段が、
前記一方の検出電極と、前記他方の検出電極と、前記重錘体とに等しい印加電圧を印加した状態において、前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出する第1及び第2の容量算出手段と、
前記一方の検出電極に、前記他方の検出電極と、前記重錘体と異なる印加電圧を印加した状態において、前記重錘体に働いているクーロン力における前記他方の検出電極と前記重錘体との間の静電容量を検出する第3の容量算出手段と
を有することを特徴とする請求項3に記載の静電容量型加速度センサの検査装置。
【請求項5】
前記容量検出手段が、
前記重錘体の電圧を高周波電圧に変調する高周波電圧の印加装置と、前期検出電極に接続される演算増幅器と、前記高周波を直流成分に復調する復調回路を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の静電容量型加速度センサの検査装置。
【請求項6】
前記静電容量型加速度センサが、
一方の検出電極を有する第1基板と、
該第1基板の前記一方の検出電極に対向するように設けられた他方の検出電極を有する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板に挟まれるように設けられた保持部材と、
該保持部材の内部空間において前記検出電極に挟み込まれるように設けられた変位可能な重錘体と、
該重錘体を支持する複数の梁部材と、
該梁部材を支持する複数の支柱部材とを備え、
前記梁部材及び前記支柱部材が、前記保持部材と非接触であることを特徴とする請求項5に記載の静電容量型加速度センサの検査装置。
【請求項7】
前記梁部材及び前記支柱部材と、前記保持部材との間に空隙部を設けたことを特徴とする請求項6に記載の静電容量型加速度センサの検査装置。
【請求項8】
前記保持部材が接地されることを特徴とする請求項6又は7に記載の静電容量型加速度センサの検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−185721(P2010−185721A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−28883(P2009−28883)
【出願日】平成21年2月10日(2009.2.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.EEPROM
【出願人】(303046277)旭化成エレクトロニクス株式会社 (840)