説明

非線形構造用荷重伝達解析装置

【課題】衝突で弾塑性変形する乗用車車体などのうちの線形弾性変形が支配的な部分の荷重伝達を解析する。
【解決手段】置換手段1で、乗用車車体のうち線形弾性変形が支配的な客室部分を完全な線形弾性体に置き換える。衝突変形計算手段2で、置換後の乗用車車体の衝突変形を計算する。荷重条件設定手段3で、線形弾性体部分の変形データから線形弾性体部分における荷重データを求める。剛性指標計算手段4で、線形弾性体部分の剛性行列に基づいて有限要素法により線形弾性体部分の変形を計算して、U*やU**などの剛性指標を求め、剛性指標記憶手段5に記憶する。荷重伝達算出手段6で、剛性指標から荷重伝達データを求める。荷重伝達出力手段7で、荷重伝達データを出力する。このようにして、衝突で弾塑性変形する乗用車車体のうちの客室部分の荷重伝達を解析でき、車体構造を改良するための解析装置として利用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非線形構造用荷重伝達解析装置に関し、特に、衝突で弾性変形および塑性変形(弾塑性変形)する乗用車車体のうちの弾性変形が支配的な部分の荷重伝達を解析して車体構造を改良するための非線形構造用荷重伝達解析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、構造物における荷重の伝達経路を求める方法としては、応力分布を求めて、最大主応力の方向から荷重伝達経路を推定する方法がある。例えば、図5に示すように、乗用車やトラックの衝突時の客室荷重伝達の様子を矢印などで示して、衝突時の客室への荷重伝達を論じている。これらは、設計時の方針の概念的な図であり、定量的な荷重伝達を示すことができないし、これらを実際に確認することも不可能である。また、応力分布から荷重伝達経路を推定する方法では、構造物中の切欠きあるいは円孔の周辺などに応力集中が生ずる場合、構造設計の実態に即した荷重伝達経路とすることができない。もしこれを荷重経路と定義すると、円孔をあけるとその近傍で大きな荷重を伝達しているという結論に至ることになり、設計に必要な実態が表現されない。荷重を伝えるには円孔を設けるべきだ、という誤謬が生ずるからである。そこで、本発明者等は、特許文献1、2等において、剛性指標(U*,U**)を求めて、荷重伝達経路を推定する方法を提案した。剛性指標は、荷重が加わる点すなわち負荷点で最大値1になり、構造物が支持される支持点で最小値0になる。剛性指標は、ポテンシャル関数と同じ性質をもっており、2点間の経路によらず、2点間の剛性指標値の差は同じである。この方法を、ここでは剛性指標法と呼ぶことにする。
【0003】
剛性指標法では、剛性指標の分布の等高線を求め、その稜線すなわち尾根線に相当する曲線を荷重伝達経路として求める。稜線とは、等高線に直交する曲線群のうち、勾配が一番小さい曲線である。荷重経路は剛性指標分布の稜線をたどる。具体的には、等高線に直交する曲線群を求める周知の方法により、荷重伝達経路を求める。あるいは、等高線を拡大して、手作業で稜線を描く方法で荷重伝達経路を求めてもよい。以下に、上記従来技術について簡単に説明する。
【0004】
特許文献1に開示された「荷重伝達経路法に基づく数値構造解析装置」は、計算時間を大幅に短縮するものである。解析対象構造物の支持点Bを固定し、特定負荷点Aに荷重をかけるようにパラメータを設定する。剛性行列保持手段の全体剛性行列に基づいて、有限要素法計算手段で、解析対象構造物の変形を計算して各点の変位量などの基本データを求める。特定負荷点Aと支持点Bを固定して、変化負荷点Cに3通りの検査荷重を与え、それぞれの変形を有限要素法計算手段で計算して変位量を求める。部分剛性行列計算手段で、解析対象構造物の内部剛性行列と荷重値と変位量に基づく多元連立一次方程式を解き、部分剛性行列KACを求める。剛性指標計算手段で、部分剛性行列KACと基本データの変位量などから剛性指標U*の値を計算する。解析対象構造物の必要なすべての点を順次たどるように、変化負荷点Cを変更して各点のU*の値を計算する。
【0005】
特許文献2に開示された「構造解析数値計算装置」は、有限要素法を利用する構造解析数値計算装置において、構造物に分布荷重がかけられる場合も、荷重伝達を計算できるようにするものである。構造内部の点を固定しないで荷重をかけた時の相補ひずみエネルギーUと、構造内部の1点を固定して荷重をかけた時の相補ひずみエネルギーU'の比から、各点におけるU**値を求める。実際の計算では、Uと、負荷点Aと構造内部の1点Cとに関する撓み性行列CACと、点Cに関する撓み性行列の逆行列CCC-1と、負荷点Aの荷重pAとから、点Cにおける指標U**の値(CACCC-1CAA・pA/(2U))を算出する。または、UとCCC-1と点Cの変位dCから、点Cにおける指標U**の値(dC・CCC-1C/(2U))を算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】再表2007-052784号公報
【特許文献2】再表2008-105221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の荷重伝達解析方法では、次のような問題がある。剛性指標U*あるいはU**は、その定義から、線形応答構造にしか適用できない。ここで線形応答構造とは、以下の意味である。
(a)材料が完全な線形弾性体であること
(b)変形が微小であって変形前での釣合方程式を使うこと
(c)接触問題を含まないこと
ところが、自動車の衝突においては、以下のように、これらの線形性を一般に有していない。
(a)線形弾性範囲に留まらず、塑性変形する
(b)変形が大きく、非線形大変形問題となる
(c)変形につれて部品同士が接触する非線形性を有する
そのため、自動車の衝突あるいはその他の構造物に関しても、衝撃により大きく変形する構造物には剛性指標U*/U**は使用できない。
【0008】
本発明の目的は、上記従来の問題を解決して、大きな変形をして潰れていく乗用車車体などにおいても、剛性指標U*あるいはU**を計算して荷重伝達を解析できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明では、非線形構造用荷重伝達解析装置を、解析対象構造物における線形弾性変形が支配的な部分を完全な線形弾性体に置き換える置換手段と、置換後の解析対象構造物の衝突変形を計算する衝突変形計算手段と、線形弾性体部分の変形データから線形弾性体部分における荷重データを求める荷重条件設定手段と、線形弾性体部分の剛性行列に基づいて有限要素法により線形弾性体部分の変形を計算することによりU*やU**などの剛性指標を求める剛性指標計算手段とを具備する構成とした。
【発明の効果】
【0010】
上記のように構成したことにより、衝突で弾塑性変形する乗用車車体などにおける線形弾性変形が支配的な部分の荷重伝達を解析できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例における非線形構造用荷重伝達解析装置の基本原理を示す図である。
【図2】本発明の実施例における非線形構造用荷重伝達解析装置の動作手順を示す図である。
【図3】本発明の実施例における非線形構造用荷重伝達解析装置の基本構成を示す図である。
【図4】本発明の実施例における非線形構造用荷重伝達解析装置での荷重伝達の例を示す図である。
【図5】従来の荷重伝達経路の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図4を参照しながら詳細に説明する。
【実施例】
【0013】
本発明の実施例は、乗用車の車体のうち、線形弾性変形が支配的な部分を完全な線形弾性体に置き換えて、乗用車車体の衝突変形を計算し、線形弾性体部分の変形データから線形弾性体部分における荷重データを求め、線形弾性体部分の剛性行列に基づいて有限要素法により線形弾性体部分の変形を計算し、U*やU**などの剛性指標を求め、剛性指標から荷重伝達データを求めて、荷重伝達データを出力する非線形構造用荷重伝達解析装置である。
【0014】
図1に、非線形構造用荷重伝達解析装置の基本原理を示す。図2に、動作手順を示す。図3に、基本構成を示す。図4に、荷重伝達の例を示す。図3において、置換手段1は、線形弾性変形が支配的な部分を完全な線形弾性体に置き換える手段である。衝突変形計算手段2は、解析対象構造物の衝突変形を計算する手段である。一般的な周知の衝突変形シミュレーションプログラムを想定している。荷重条件設定手段3は、完全な線形弾性体部分の変形データから線形弾性体部分における荷重データを求める手段である。剛性指標計算手段4は、線形弾性体部分の剛性行列に基づいて有限要素法により線形弾性体部分の変形を計算することにより、U*やU**などの剛性指標を求める手段である。U*やU**は、離散的な節点において値をもち、負荷点で最大値となり、支持点で最小値となる剛性指標である。U*やU**に限らず、U*やU**と同趣旨で類似の他の指標でもよい。これらを総称して、U*やU**などの剛性指標とよぶことにする。これらは、特許文献1、2において詳細に説明してあるものと同様のものであるので、ここでは詳しい説明は省略する。剛性指標記憶手段5は、剛性指標を記憶する手段である。荷重伝達算出手段6は、剛性指標から荷重伝達データを求める手段である。荷重伝達出力手段7は、荷重伝達データを出力する手段である。
【0015】
上記のように構成された本発明の実施例における非線形構造用荷重伝達解析装置の機能と動作を説明する。最初に、図1を参照しながら、乗用車車体の客室部分の荷重伝達を解析する方法の概要を説明する。乗用車車体の衝突変形現象は一般に非線形現象であるから、通常は弾性限界を超えて塑性変形に至る。乗用車車体の客室が塑性変形に至ることは、変形が大きいことを意味するから、本来望ましくはない。理想的には、乗用車車体の客室の殆どが弾性域に留まることが望ましい。実際、乗用車車体の客室部は、一部が塑性変形するが、圧倒的な部分は弾性域に納まっている。このように、弾性変形のみならず塑性変形まで進行した変形現象を弾塑性変形とよぶ。そこで、図1(a)に示すように、乗用車車体の構造をいくつかの部分に分けて、線形弾性変形が特に支配的な部分を取り出す。この部分の材料定数を、線形弾性を示す材料の定数と置き換える。例えば、フロントエンドを通常の材料のままとし、中央の客室部分を完全な弾性材料とする。また、リアエンドは通常の材料のままとする。リアエンドは剛体に置き換えてもよい。剛体にすると計算が簡単になる。この分割と変換を抽象的に示すと、図1(b)のようになる。具体的な乗用車の形で示すと、図1(c)を図1(d)のように分割して変換する。このように変換した客室部分を用いることにより、フロントエンドからの衝突荷重として現実の荷重に近い値を用いて解析することができる。客室部分は線形弾性体であるので、剛性指標U*/U**解析が可能である。ただし、衝突変形では慣性力が分布荷重となるのでU**解析しかできないが、静的荷重試験により衝突現象を模擬する場合、あるいは現象自体が静的な圧縮変形の場合にはU*解析も可能である。
【0016】
具体的には、自動車の衝突現象を陽解法により動的なシミュレーション計算する。その途中の変形データを抜き出して、陰解法により静的に剛性指標U*/U**を計算する。動的な衝突現象だけにしか適用できない訳ではなく、静的にゆっくり潰す場合にも適用できて、同じく有効な結果が得られる。全体的に大きく潰れる現象において、部分的には大きく潰れていない箇所や、潰れずに構造を保持している部分の荷重伝達を解析することを想定している。塑性変形が小さい部分に、あたかも「測定器」のように、弾性的性質だけを持つ構造をあてはめることによって、その剛性指標U*/U**を求める。例えば、ドア構造における剛性指標U*/U**を解析したい時には、ドアだけを弾性体に置き換えて、これを「測定器」として計算する。この場合、フロントピラーからドアへの荷重の入力は、ドアヒンジからだけではない。衝突の大変形により、フロントピラーとドア前端が面接触し、面と面で力を伝えることになる。この接触現象は高度な非線形現象であるが、この場合の接触によるドアへの荷重の入力が詳細に表現できる。この分割変換方法は、計算機シミュレーションに対して適用し得るだけではなく、実験的に剛性指標U*あるいはU**を測定する場合にも使用できる。例えば、自動車の車体をゆっくりと前後に静的圧縮して潰し、動的な現象を静的な実験で模擬して客室の変形を検討することはしばしば行われている。床板部分の荷重伝達状態を測定しようとするのであれば、床板部分だけを高張力鋼板で作成する。変形中でも床板のみは弾性域に残るから、床板部分に関して正確な剛性指標U*/U**分布を測定することが可能である。
【0017】
次に、図2を参照しながら、非線形構造用荷重伝達解析装置の動作手順を説明する。ステップ1の弾性体領域設定処理において、解析対象構造物における線形弾性変形が支配的な部分を完全な線形弾性体に置き換える。ステップ2の衝突シミュレーションにおいて、置換後の解析対象構造物の衝突変形を計算する。ステップ3で線形弾性体領域の変形データを抽出して、ステップ4で線形弾性体部分の変形データから線形弾性体部分における荷重データを求める。つまり、衝突変形の途中経過データから、線形弾性領域のデータを求めて、剛性指標計算用の有限要素法データに変換する。ステップ5で、荷重データを用いて、剛性指標計算手段で、線形弾性体部分の剛性行列に基づいて有限要素法により線形弾性体部分の変形を計算し、離散的な節点において値をもつU*やU**などの剛性指標を求める。ステップ6で、剛性指標から荷重伝達を求めて、ステップ7で出力する。実際の処理は、この非線形構造用荷重伝達解析方法をコンピュータで実行するための処理手順を記述したコンピュータプログラムにより実行する。
【0018】
次に、図3を参照しながら、非線形構造用荷重伝達解析装置の基本構成を説明する。乗用車車体のような解析対象物の構造データを用意する。また、線形弾性体に置き換える部分の位置データなどを置換条件として用意する。構造データのうち、例えば線形弾性変形が支配的な部分を、置換手段1で置換条件に従って線形弾性体に置き換える。解析対象物の置換した構造データと衝突条件を、衝突変形計算手段2に入力する。衝突変形計算手段2で、解析対象構造物の衝突変形を計算する。任意の途中経過と最終結果を、衝突変形出力手段と荷重条件設定手段3に出力する。荷重条件設定手段3で、線形弾性体部分における荷重条件を設定する。剛性指標計算手段4で、線形弾性体部分の剛性行列に基づいて有限要素法により線形弾性体部分の変形を計算し、U*やU**などの剛性指標を求め、剛性指標記憶手段5に記憶する。荷重伝達算出手段6で、剛性指標から荷重伝達データを求める。荷重伝達算出手段6は、特許文献1、2などにおいて周知の従来方法に基づくものであるので、ここでは詳しい説明は省略する。荷重伝達出力手段7で荷重伝達データを出力する。剛性指標を求めて表示するだけでも、荷重伝達の状態を確認できるので、荷重伝達経路データの計算は省略してもよい。
【0019】
次に、図4(a)に、静的圧縮試験における荷重伝達経路の実験結果を示す。図4(a)右上図のように、車体を枠で締め付けて荷重をかける。車体の一部について、剛性指標U*を実験的に求めたものである。経路2(サイドメンバ)では、U*分布が車体後方(図の右方)に及んでおり、他の経路より荷重が伝わり易くなっている。図4(b)に、乗用車車体のフロントエンドからの荷重の伝達の様子を表す実際のU**の計算例を示す。図4(b)の左上図に示す乗用車客室部分の床構造における衝突時の剛性指標U**の計算例である。実験と直接比較することは不可能であるが、比較可能な指標の一致度から推定すると、荷重の伝達を表現できており、実際の衝突のよい近似であると考えられる。
【0020】
このように、乗用車車体の検討対象部分だけを弾性体にして線形化し、接触などの非線形部分による効果は境界条件として与えることにより、弾塑性変形する構造体のうちの線形弾性変形が支配的な部分における荷重の伝達を現実的に表現できる。例えば、客室部分だけを線形弾性体にして、その部分における荷重の伝達を計算できる。あるいは、ドアだけを取り出して、その部分だけを線形弾性体にすれば、ドアだけにおける荷重伝達を見ることができる。その他の線形弾性変形が支配的などの部分を取り出しても、荷重の伝達を計算できる。衝突直後の荷重の伝達も表現できるし、衝突後の任意の時刻における荷重の伝達も見ることができるので、各時刻について詳しい荷重伝達を表現できる。
【0021】
上記のように、本発明の実施例では、非線形構造用荷重伝達解析装置を、乗用車の車体のうち、線形弾性変形が支配的な部分を完全な線形弾性体に置き換えて、乗用車の車体の衝突変形を計算し、線形弾性体部分の変形データから線形弾性体部分における荷重データを求め、線形弾性体部分の剛性行列に基づいて有限要素法により線形弾性体部分の変形を計算し、U*やU**などの剛性指標を求め、剛性指標から荷重伝達データを求めて、荷重伝達データを出力する構成としたので、衝突などで弾塑性変形する乗用車車体のうちの線形弾性変形が支配的な部分の荷重伝達を解析できる。また、静的荷重試験により衝突現象を模擬する場合、あるいは現象自体が静的な圧縮変形の場合の荷重伝達を解析できる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明の非線形構造用荷重伝達解析装置は、衝突により弾塑性変形する乗用車車体のうちの線形弾性変形が支配的な部分の荷重伝達を解析して車体構造を改良するための解析装置として最良である。また、トラックや鉄道車両や航空機などの輸送機器の構造体の解析装置としても利用できる。
【符号の説明】
【0023】
1 置換手段
2 衝突変形計算手段
3 荷重条件設定手段
4 剛性指標計算手段
5 剛性指標記憶手段
6 荷重伝達算出手段
7 荷重伝達出力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
解析対象構造物における線形弾性変形が支配的な部分を完全な線形弾性体に置き換える置換手段と、前記置換手段による置換後の解析対象構造物の衝突変形を計算する衝突変形計算手段と、前記衝突変形計算手段で得た線形弾性体部分の変形データから線形弾性体部分における荷重データを求める荷重条件設定手段と、前記荷重条件設定手段で得た荷重データと線形弾性体部分の剛性行列に基づいて有限要素法により線形弾性体部分の変形を計算することによりU*やU**などの剛性指標を求める剛性指標計算手段とを具備することを特徴とする非線形構造用荷重伝達解析装置。
【請求項2】
解析対象構造物における線形弾性変形が支配的な部分を置換手段で完全な線形弾性体に置き換え、置換後の解析対象構造物の衝突変形を衝突変形計算手段で計算し、線形弾性体部分の変形データから線形弾性体部分における荷重データを荷重条件設定手段で求め、線形弾性体部分の剛性行列に基づいて有限要素法により線形弾性体部分の変形を剛性指標計算手段で計算することによりU*やU**などの剛性指標を求めることを特徴とする非線形構造用荷重伝達解析方法。
【請求項3】
請求項2記載の非線形構造用荷重伝達解析方法をコンピュータで実行するための処理手順を記述したコンピュータプログラム。
【請求項4】
請求項3記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−8259(P2013−8259A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141364(P2011−141364)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成22年12月27日 慶應義塾大学主催の「2010年度 慶應義塾大学大学院理工学研究科 総合デザイン工学専攻 博士学位請求論文公聴会」において文書をもって発表
【出願人】(899000079)学校法人慶應義塾 (742)
【Fターム(参考)】