説明

面状識別子応用システムの用途拡充方法

【課題】携帯電話のカメラで撮像可能の面状識別子(フェイス)の利用度の向上を図ることを目的とする。
【解決手段】私的な個人情報に広告情報を含めるに止まらず、個人情報の意義を明瞭化し、極私的情報を基準とする第1位のモバイル名簿と、通常名刺に近く汎用可能な個人情報を基準とする第2位のモバイル名刺とに分け、さらに、これに広告情報を基準とする第3位のモバイル広告を定め、それら3種の情報資源を処理するための全体及び本部システムを構築した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話のカメラで撮像可能な面状識別子応用システムの用途拡充方法に関する。詳しくは、面状識別子とこれに対応するミニホームページの組合わせから成る情報資源を3種定め、面状識別子の利用を格別利用し易くして用途拡充を図った面状識別子応用システムの用途拡充方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、横長のバーコードに代わる矩形の面状識別子が開発され、その普及が進められている。これは、例えばQRコード(登録商標)と呼ばれ、縦横約1cm角の矩形の3隅に基準点を有し、この基準点間に複数桁のコードを定めて光学的な面状識別子と為すものである。これを携帯電話のカメラで撮像することにより、それが有するコードに対応したミニホームページを参照させることができる。
【0003】
そこで、近年、この種面状識別子が爆発的に流行するであろうとの見方の下、通信系の各社が期待しているが、実際には期待通りの普及が為されていない。
【0004】
面状識別子の携帯電話への応用が期待通りに普及していない理由としては、1つにカメラ精度の問題がある。しかし、カメラ精度については、例えば特許公開2004−11066号公報(光学的情報摂取装置)に見られるように日々向上し、いずれはバーコード同様サッと見形で摂取できるほどに精度向上するであろうことが期待される。
【0005】
面状識別子の携帯電話への応用が期待通りには普及していない別の理由としては、利用のされ方に原因があると見る。因みに、面状識別子は、そのコードに対応するホームページを参照できると示されているので、個人情報の取扱い方に問題があり、インターネット上での自由な流通のためには勢い情報に制限を設けねばならず、通常名刺の域を超えての流通が行われていないのである。
【0006】
これらの問題点に関し、本発明者等は、面状識別子の用途拡充を図るべく、面状識別子の用途を広告用に拡充し、広告効果による面状識別子の拡充を図った。これにより、広告に面状識別子が利用されるので、前記の普及率は更に向上するであろうと期待される。しかしながら、本来面状識別子は100%普及、即ち携帯電話を所持する者全員が便利に利用されるべきであろうとの理想に対しては未だ相当低い。
【特許文献1】特許公開2004−110668号公報、第1頁、図1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記従来技術に鑑みて、携帯電話で撮像可能の面状識別子の用途拡充を図ることにより、その普及率を100%方向に向けて向上させることを目的とする。
【0008】
具体的には、第1に、面状識別子とそれに対応させるホームページとの関係を、私的な個人情報を基準とする第1位の情報資源と、汎用可能な個人情報を基準とする第2位の情報資源と、広告を基準とする第3位の情報資源の3種に区分して明確化し、ネット上での構造を適切化することにより各情報資源の利便性を訴えて、システム利用者数を大幅に増加させることを目的とする。
【0009】
第2に、システム内に全員参加型の広告覧を設け、前記第3位の情報資源の活用化を図ると共に、区、市、町、村単位の地域指定での検索を可能とし、地域活性化を図りつつ、システム利用者数を大幅に増加させることを目的とする。
【0010】
第3に、本部システム内に検索結果のリスト記憶エリアを設けて検索結果をリスト化可能とし、しかもリスト中の情報資源について内容変更があった場合には、その内容変更に応じて当該情報資源をリスト先頭に配置して変更があったことを容易に周知させる等の利便を図り、システム加入者数を大幅に増加させることを目的とする。
【0011】
第4に、本部システム内に、前記の情報資源に関するデータ転送機能を設け、本人希望の範囲でデータ転送サービスを行うことにより、システム加入の会員間サークル活動等を支援することを目的とする。
【0012】
第5に、各情報資源を、1つの連続した入力手順で容易に作成可能とし、システム加入と利用の容易化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため本発明者は、面状識別子の意義と、個人情報と、広告情報の在り方等についてその構造について鋭意研究を行った結果、本願発明を完成するに至ったものである。
【0014】
面状識別子は、別名光学式認証コードであると言える。この限りでバーコードと同様であるが、直線状に細長いバーコードと異なり、矩形の中により多くのコード記号を規定可能である。将来的には矩形でなく丸になったり、或いは長方形になったりすることはあろう。そして、この1つの識別子に対して1つの情報(ミニホームページ)を対応させる意味から、面状識別子はミニホームページを代表する顔であるとも言える。さらに、情報としては個人情報に限定されないけれども、1つの対象物(object)に対する情報であるに違いない。これらのことから、面状識別子は機能面からフェイス(face)と呼ぶのがふさわしい。よって、以下、本発明では、携帯電話のカメラで撮像可能な面状識別子のことをフェイスとも呼ぶ。
【0015】
次に、1つのフェイスに対応させる個人情報等の意義を理解しなければならない。個人情報にはその機密性等の面から種類が存在し、用途に応じて使い分けられねばならないということである。例えば通常の名刺とて、場合によって使い分けられている。さらに家族のことや、自分の個性までをも示すとすれば、勢い10種類近くにも成り得る。これに併せて多数のフェイスを作ってしまえば、最早使い分けもできなくなる。十人十色と言うが、正に色々なのである。この色々に併せてシステム構築すると、多量のフェイスの利用に混乱が生じ、このままでは機能し得なくなってしまう。結果として、これらをまとめる1つのアイデアが必要である。
【0016】
本発明は、携帯電話のカメラで撮像可能のフェイスに対応して前記携帯電話の画面上に表示可能のミニホームページを作成し、このフェイスを第3者の携帯電話のカメラで撮像させることにより、この第3者に対して前記ミニホームページの内容を閲覧可能としたフェイス応用システムの用途拡充方法であって、表1に示すように、前記フェイスと対応ミニホームページの組合わせによる情報資源を、極私的な個人情報を基準とする第1位S1(F1−P1)と、汎用可能(公的)な個人情報を基準とする第2位S2(F2−P2)と、広告することを基準とする第3位S3(F3−P3)とに明確に区分して定め、前記第1、第2の情報資源S1、S2については、前記フェイスF1、F2の撮像のみによって情報提供可能とし、前記第3の情報資源S3については、そのフェイスF3の呈示によってそのミニホームページP3の内容を提供可能であると共に、本人希望によってシステム内に構築された全員参加型の広告覧に任意に転記可能としたことを特徴とする。
【表1】

【0017】
従って、システム利用者は、上記テーブルを参照して自己のホームページを定め、その内容に応じてフェイスF(F1、F2、F3)を使い分けることができる。少ない数(3)の区分であるので、容易に理解でき、混乱を生じることもない。また、本部システム側は広告等を依頼されるのみであるので、誤って個人情報を漏洩してしまう等の事故がなくなる。
【0018】
より具体的な例で示すと、例えばフェイス普及のための全体システム(3ways.Sys)では、これら情報資源Siについて、第1位のものをファースト(1st)、第2位のものをセカンド(2nd)又はコモン(common)、第3位のものをサード(3rd)又はアド(ad)としてシステム構築し、これを利用者に知らしめることができる。利用者は、3rdを広告に利用するものとして、1st、2nd、3rdを機密度等に応じて使い分けることができる。混乱なく、使い勝手がとても便利となる。
【0019】
表1に示す規約は単なる取り決めでなく、本システムの基本構造を示し、利用者はこの分類に従ってホームページを作り利用すること、並びに本部システムはこの仕分けに従ってシステム運用するものであり、これにより利用者の利用効果の向上と、簡易な装置構成によりシステムの効率的な運用を図ることができるというものである。利用者のフェイス利用の可能性を表2に示す。
【表2】

【0020】
表2により、従来、フェイスF1及びF2が混同し同一視されていたために、フェイスF2の使い勝手が非常に悪かったのがよく解る。従来のフェイスは本発明で示したフェイスF1であると理解されていたため、自己紹介用として血液型や趣味、或いは家族構成まで示す内容まで示され、誰にでもは公開し難い内容、即ち、作ったけれども公表できないような内容だったのである。フェイスF1は、特別の場合、例えば親友や病院、若しくは面接等の場合にのみ使用されれば良い。本発明では、フェイスF1、F2を分けて作るので、誰にでも配れる通常名刺代りのフェイスF2の導入により、利用度が大幅に向上する。動物や子供の迷子を防止するためにお守り代りに持たせてもよく、痴呆のおじいさん、おばあさんにも持たせておくこと等もできよう。また、フェイスF3については、新商品等に示し、街行く人に撮像して貰い、場合によってはその場で受注して貰うことが可能となる。システム側は広告依頼のあったフェイスF3のホームページP3を預かり、これを広告するのみで事足りる。
【0021】
俳句や短歌やキャラクタを作り、それを自分のホームページで評価して貰いたい。そんな場合はフェイスF3で広告に出すのも構わない。広告指定すると、フェイス呈示なしで不特定多数の者に見て貰うことができる。広告は、一般のインターネットと異なり、地域型とされているので反応大である。知人、友人がよく見ているからである。個人であっても売物があればオークション等に提出可能である。
【0022】
本発明において、本部システム中に設置する前記広告覧には、これに掲載した情報資源をキーワード検索可能とすると共に、特に地域密着型の応用を高めるため、少なくとも区、市、町、村単位の地域限定キーを備える。
【0023】
このようにすれば、多数の店を広告覧に出展させ、これを電話帳代りに利用させ、各地区入力によって利用者の利便を図ることができる。例えば、自動車のキー閉じ込みを行った場合、その地の地区入力によってドアの開放を近隣の業者に依頼することができる。このためにも、地区毎の代表的な商店類の広告一覧を掲載すべきことを促さねばならない。本システムでは、これが可能となる。
【0024】
本発明では、当該システムを利用する会員が検索した前記第1、第2、第3の情報資源Siについて、各資源種別に応じた区画内に順次所望の情報資源をリスト化して記憶し、かつ前記ミニホームページの変更があった場合には変更内容に応じてその内容を自動的に更新すると共に、今回更新した情報資源のリスト順位を先頭に配置するマイリスト機能を設けることができる。
【0025】
このようにすれば、会員は、検索した情報資源の内お気に入りのものを選択し、順次専用フォルダに登録できる。また、更新されたページがあればそれが先頭に来るので、わざわざ各ユーザのページを見に行かなくてもその内容が即座に解り便利である。これにより、会員数の増加、即ちフェイス利用者数の増加を図ることができる。
【0026】
本発明では、本人認証の上、本人の情報資源と、本人が前記マイリスト中に取得している第3位の情報資源に限り、本人指定の宛先にリストデータを転送するリスト転送機能を持たせることができる。
【0027】
一般には、検索した第1位と第2位のリストは他人に転送できないか、始めからこれを転送すると約束した特別の会員間では、この特別会員間で作ったサークル内で可能である。これは、いわゆるカウンタ機能によって実現できる。
【0028】
この機能を持たせることにより、例えば会員が顧客名簿やサークルを作りたいような場合、その者が主催者となって、その旨ホームページ上に記載し、それに賛同する者の個人情報を本人認証の上転記することができる。詳細は規約で定めればよく、規約の内容に応じ、個人情報漏洩に問題のない範囲でリスト転送の協力をすることができる。これにより、各種サークル活動を支援し、ひいてはシステム利用者の数の増加を図ることができる。
【0029】
本発明では、前記第1、第2、第3のフェイス及びフェイスに対応するホームページの組合わせで成る情報資源を、1つの連続した入力手順で同時的に作成可能である。即ち、表1に示す情報資源は、いわば機密度の差による区分であるため、情報源の詳細をどこまで示すかで種別を定めることができ、一連の情報入力中、各情報のどこを広告するや否やの回答をさせること等により、各フェイスに応じたホームページを作成することができる。
【発明の効果】
【0030】
以上の通り、本発明によれば、フェイス及びミニホームページの組み合わせによる情報資源Siを、極私的な個人情報を基準とする第1位と、汎用可能(公的)な個人情報を基準とする第2位と、広告することを基準とする第3位とに明確に区分してシステム構築するので、フェイスの使い分けがし易く、かつシステム構築も簡単で、利用者及び本部システムにとって利便性が高く、フェイス応用システムの大幅な用途拡充を図ることができる。
【0031】
システム中には広告覧を設け、これに掲載した情報資源をキーワード検索可能とすると共に、少なくとも区、市、町、村単位の地域を限定できるキーを備える場合には、地域密着型のシステムを構築することができ、フェイス利用者数を全国的に増大させることができる。
【0032】
システム中に、会員が検索した情報資源を種別に応じて順次リスト化して記憶し、変更があった場合には変更内容に応じて自動更新して、その情報資源を先頭配置する場合には、情報資源の収集に便利であり、かつ他人の更新内容ひいては広告希望の内容が即解り、システム利用が便利になってフェイス利用者の数を増大させることができる。
【0033】
システム中に、本人認証の上、本人の情報資源と、本人が前記リスト中に取得している第3位の情報資源に限り、本人指定の宛先にデータ転送するリスト転送機能を含める場合には、会員のサークル活動を助長することができ、フェイス利用者数の増加を図ることができる。
【0034】
このとき、特別規約を定めた会員間では、特別会員間で共有するサークルリストを対象として、全情報資源についてリスト転送可能となる。
【0035】
3種の情報資源を1つの連続した入力手順で一括生成する場合には、個人が複数フェイスを携帯電話で一気に作成できて便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最適の形態を説明する。図1は、本発明を実施したフェイス応用システムの構成を示すブロック図である。図中、本部から見たユーザ(個人又は企業)1は、表1で示した情報資源Si(フェイスFiとミニホームページPiの組み合わせ・・・i=1、2、3)を作り所持するフェイスFiの利用者2と、そのフェイスFiを携帯電話のカメラ3で撮像するカメラ利用者4とで形成される。本実施形態では、本部サーバを含めた装置系のシステムを本部システムTono.Sysと呼び、ユーザ1まで含めた全体システムをフェイス応用システム3ways.Sysと呼ぶ。本部システムTono.Sysは、広告覧形成機能5と、マイリスト編集機能6と、リスト転送機能7を有する。
【0037】
まず、表1で示した情報資源Siをシステム共有の用語として次の表3の通り読み替える。これは、ユーザ1との関係で用語の明瞭化を図るためである。
【表3】

【0038】
フェイス利用者2側から見ると、1stクラスのモバイル名簿は、知人や友人等特別の人にのみ見せることが可能な私有物で、やみくもに人に見せない大切な情報を設定するものとして認識できる。印章に例えれば「実印」代りと言える。また、第2の情報資源S2としてのモバイル名刺は、通常名刺の如く気楽に自己紹介用等として人に見せられるものとして認識できる。印章に例えれば「認め」代りと言える。さらに、モバイル広告は、商品やサービス或いはお尋ね者など広く公開し広告すべきものとして認識できる。店の看板、或いは機械や商品の「銘板」代りと言える。実際広告するや否やは、登録ライン8R上でチェックマーク8をチェックするか否かで定める。従って、このように設定されたホームページPi(i=1、2、3)は、いずれもカメラ3で撮像させることにより、第3者に提示でき、いずれのホームページを呈示するかは相手及び機密度等の内容に応じて定めることができる。
【0039】
一方、本部システムTono.Sys側から見ると、モバイル名簿S1及びモバイル名刺S2は広告対象でないので、その使い方を利用者2にまかせ、基本的には広告覧に登録されたモバイル広告P3を効率よく広告すれば良いことになる。
【0040】
本部システム6は、広告覧形成機能5を有し、この中には各広告をキーワード検索できる広告覧(人店街ワールド)9が含まれる。広告覧9は、登録希望のあった広告用のホームページP3を集合し、一般的なキーワードは勿論のこと、特に区、市、町、村単位の地域指定で該当ホームページP3を検索できるようにしているのが1つの特徴である。即ち、近年インターネットが普及し、各自がホームページを自由に所有しているが、今尚、山間部や僻地の飲食店等はホームページを作れない。そこで、本システムでは、携帯電話さえあれば、本システムのホームページを容易に作れることを示し、広告覧9に入れ、街全体で小さな店を盛り上げようとしているのである。いわば、ホームページの地方版である。これにより、田舎でのドライブ中多数のドライブインやガソリンスダンド等のミニホームページを参照することができる等、生きた広告覧を作成できる。広告覧9は、検索ライン10を介し、各ホームページP1、P2、P3のチェックにより、又は通常インターネット11を介して不特定多数のものが閲覧できる。
【0041】
本部システムTono.Sysは、リスト編集機能6を備えている。リスト編集機能6は、各ホームページP1、P2、P3に応じてその種別に応じた記憶エリア6−1、6−2、6−3を有し、カメラ3の利用者4が撮像したフェイスF1、F2、F3の内、チェックマーク8の操作を介してお気に入りの情報資源を順次リスト化して記憶できる。利用者は、本部システムTono.Sysの会員であることが条件である。ここで、更新線12を介して内容に変更があったホームページPiについては、その変更のあったホームページにPiついての情報資源Siを先頭に配置する。先頭配置するので、修正があったことを一見して解る。
【0042】
さらに、本部システムTono.Sysは、リスト転送機能7を備えている。これは、例えば企業会員Aの内署名作成の要求があり、それに賛同する会員Bがあった場合、会員Bが会員Aに対して情報提供したい場合に用いる。この場合、あくまで本人の情報資源と、本人が収集した広告情報についてのエリア6−3を他の指定の会員宛送信可能とする。エリア6−1、6−2中には他人の私的情報が含まれるので、これらエリア6−1、6−2については転送対象としない。
【0043】
特別規約を作り、サークル会員内で全リストを見せ合うことのできる特別リスト6Sを作る場合には、通常会員の第1、第2のリストに関係のない範囲で、全リストの転送を行うことができる。
【0044】
以上の全体システム3ways.Sysにおいて、利用者は、利用の状況に応じて各ミニホームページP1、P2、P3を作ることができる。例えば、利用者が学生で個性や良い物の見せ合いを行いたい場合、モバイル名簿S1を作る。カメラ3で撮り合って楽しめば良い。他校の生徒等見知らぬ人の場合にはモバイル名刺S2とすれば良い。さらに、特に欲しい中古品等あればモバイル広告S3を用いれば良い。
【0045】
大人の場合、自分の履歴や家族のこと、或いは手帳内容を記録するにはモバイル名簿S1を用いれば良い。誰にでも見せられる名刺代りのものとしてはモバイル名刺S2を用いれば良い。売り物があればモバイル広告S3を出し、めずらしいものが欲しければ、やはりモバイル広告S3で募集すれば良い。
【0046】
一方、これら個人向けとは別途に企業向けとしても利用可能である。企業が個人商店である場合、店主のことを示すにはモバイル名簿S1やモバイル名刺S2を用い、店の広告にはモバイル広告S3を用いれば良い。このとき、顧客会員を募りたい場合には、例えば自分のモバイル名簿S1にその旨示し、本発明のリスト転送機能7に依頼して、店の顧客の名刺(モバイル名簿S1或いはモバイル名刺S2)の転送を受けることができる。空メールによるアドレスのみの情報と違い、顧客の住所や趣味まで教えて貰うことが可能となる。勿論、どこまで知らせるかは顧客の自由である。
【0047】
企業が工業製品の販売会社であるような場合、社員には会社のモバイル名刺S2を持たせることができる。モバイル名簿S1には会社の歴史を示したりすることができる。そして、自社の販売促進したい商品についてモバイル広告S3を作れば良い。今、一般人は、新商品、新製品の出現を楽しんでいるので、新商品紹介にもってこいの宣伝手法となる。広告覧9の検索キーワードに「新製品紹介」の項目を付けるのも一方法である。
【0048】
本部システムTono.Sysは、利用者に以上の如きモバイル名簿S1、モバイル名刺S2、モバイル広告S3の作成をさせた上で、広告依頼のモバイル広告S3をまとめて広告欄9に載せ、携帯電話のカメラ3から、又は通常インターネットから検索をさせ、広告品について販促を支援することができる。本来、広告内容は自由であるが、会員規約により、違法性、例えば麻薬や暴力行為等に繋がる恐れのあるものはチェックにより排除できよう。
【0049】
これらに加え、本システム3ways.Sysでは、マイリスト編集機能6と、リスト転載機能7を加えて、利用者の便宜を図ることができる。かくして、学生、一般人、会社員、商店、工場等全員参加してのフェイス応用システムが展開される。
【0050】
以下、本部システム3ways.Sysが有する機能について具体的な処理方法を示す。図2に示すメイン処理において、ステップ201でID及びパスワードを入力し、メインメニューを選択すると、ステップ202でその一致を判別し、エラーの場合はステップ203でエラーを表示する。一致の場合はステップ204を介してステップ205でサブメニューを表示し、ステップ206で所要のメニューを選択した上でステップ208、209、210で情報入力させ、ステップ211でデータ更新する。ステップ205〜212を繰り返し所要データの入力を終えるとステップ213でログアウト画面表示を介して終了する。
【0051】
ステップ205〜211では、3種のミニホームページP1、P2、P3を同時作成できる。即ち、モバイル名簿S1、モバイル名刺S2、モバイル広告S3等のタイトルを順次列挙し、氏名、社名、業種、芸名、勤め先、電話番号、ファックス番号、内線番号、メール番号、血液型、趣味等の入力事項を示しつつ、各ホームページに記載すべきか否かを質問しつつ入力させ、最終3種のホームページを同時作成できる。1つづつ入力するのと異なり、共通事項についての入力を省略できる。
【0052】
図3は、広告覧9の検索処理を示すフローチャートである。ステップ301では、広告ユーザを準備し、更新日順に並び替え、カウント番号を作成する。ステップ302では、都道府県、市町村、市町村中の次の地名(町名)に関するエリアをクリアし、ステップ303〜309でこれらの地区指定を行わせる。どこまで入力するかは自由である。
【0053】
次いで、ステップ309〜314では、属性(男性、女性)、業種(飲食、接客、サービス、製造、販売・・・)、フリーワードを入力させ、ステップ315で検索し、ステップ316、317で絞り込み、ステップ319で所要のホームページを見ることができる。
【0054】
前記ステップ318に次ぐステップ320、又はステップ317に次ぐステップ318では写真で見るか否かを指定させ、ステップ322〜326で所要のホームページの写真を見ることができる。
【0055】
ステップ307で示したように町名でまで検索可能としているので、人口の少ない地方の店にとっては好都合である。即ち、ドライブインの店主は広告覧9に店の広告を出しておくことにより、ドライブ中の人に店の所在を知らせることができる。また、店主は広告用のフェイスF3を店のメニューに示しておくことにより、それをカメラで撮って貰って、次の旅行のときにまた立寄ってもらうこと等ができる。顧客の名簿を作成できる点は前に示した通りである。このように本発明のシステムでは地方のユーザを大切にすることができる。地方のこととて入会が大変となる人のためには、入力手続を代行してもよく、そのために図2で示した入力手続を容易としておくことも必要である。
【0056】
図4はマイリスト6への登録処理を示すフローチャートである。利用者4が登録したい自分のページ、又は検索した広告用のホームページP iを定め、ステップ401でマイリスト登録を選択すると、ステップ402を介してステップ403で登録者のID及びパスワードが判別され、エラーの場合はステップ404でエラーメッセージを表示するが、一致の場合はステップ405でリンク登録される。
【0057】
図5はマイリスト6の検索、削除と転送処理を併せて示したフローチャートである。ステップ501では、リンクユーザを抽出する。この時点でリスト6内の変更があった情報資源Siについては、更新日順に並び替えられている。カウントナンバをクリアし、ステップ502を介して転送ならステップ506へ、削除ならステップ503へ、検索なら図6のステップ514へ移行する。
【0058】
まず、ステップ502で削除が選択されると、ステップ503でマイリスト6のメンテナンスであるとし、ステップ504で削除対象を選択させ、ステップ505でリストデータを削除する。
【0059】
一方、マイリストのメール送信である場合、ステップ507で送信区分を選択させる。即ち、ステップ508で全員一括送信を指定させる。ステップ509では指定一括送信を指定させ、ステップ510ではその条件を選択させる。ステップ511では個別送信を選択させ、ステップ512ではその条件を選択させる。これらの選択操作の終了後、ステップ513で適宜文面入力を加えて送信する。このとき、他人のモバイル名簿S1やモバイル名刺S2は転送できなくしているので安心である。
【0060】
図6に示すように、マイリスト6の検索では、ステップ514に次いでステップ515で検索種別を選択させる。写真で見る場合はステップ516へ移行し、ステップ517でカウント数nを表示し、所要のデータに行きつくまでステップ519、520を繰り返し、所要のデータに出会ったらステップ521でその詳細を表示する。
【0061】
ステップ521で一覧を見る場合には、ステップ522で一覧結果を表示し、詳細希望であればステップ524へ移行してここでホームページの詳細を見る。
【0062】
図5及び図6に示したマイリスト6の処理により、削除、検索、リストメールの送信が行われる。
【0063】
リストメールの送信は、一般には企業向けの顧客サービスを行うとき、例えばモバイル名簿S1のフェイスF1を撮像させ、顧客の許可を得た上で顧客のモバイル名簿S1やモバイル名刺S2のホームページP1、P2のデータを得るような場合に利用できる。名前や住所を文字で提供するよりも楽である。このとき、当然に、「おいしかった」「楽しかった」等のコメントを加えることもできる。これにより、より容易、迅速に入会手続が終了する。一般サークルであっても同様である。店側から見ても台帳に文字記載するのと違い、お礼を一括送信できる等便利である。
【0064】
従来例で示したように、現行フェイスは矩形(四角)で3隅に基準点を打った形であり、表札やバッチにするには今少しやりづらい。そこで、その対策として、手足やネームプレート等本体を飾るアイテムを作り、これを好みに応じて自分専用のキャラクターフェイスを作ることもできる。このようにすれば、自分好みのフェイスができるので、自分の名札代りにできる。自己紹介に代え、名札をパチリと撮像して貰うだけで良い。病院等でもこの方式で受付けられるようにすれば一々アンケートを取ったり、名前をペンで書かずとも済む。
【0065】
以上示したように、本発明のモバイル名簿、モバイル名刺、モバイル広告による3方向方式のフェイス応用システム3ways.Sysは有効である。今後の展開としては、ビジネスマンの名刺や家族の玄関の表札となり、さらに各人、各物の名刺或いは表札となることも考えられる。そして、夫々の対象物に応じてモバイル名簿S1、モバイル名刺S2、モバイル広告S3を使い分け、より効率良いフェイス応用システムを構築できる。
【0066】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変形可能であり、各種態様で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明を実施したフェイス応用システムの概要を示すブロック図である。
【図2】本部システムのメイン処理を示すフローチャートである。
【図3】広告覧の検索処理の具体例を示すフローチャートである。
【図4】マイリストの登録処理を示すフローチャートである。
【図5】マイリストの削除、送信、検索処理を示すフローチャートである。
【図6】図5の検索処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
1 ユーザ
2 フェイス利用者
3 携帯電話のカメラ
4 カメラ利用者
5 広告覧形成機能
6 マイリスト
6−1、6−2、6−3 リスト記憶エリア
6S 特別リスト
7 リスト転送機能
8 チェックマーク
9 広告覧(人店街ワールド)
10 検索ライン
11 インターネット
12 データ更新線
S1 第1位の情報資源(モバイル名簿)
S2 第2位の情報資源(モバイル名刺)
S3 第3位の情報資源(モバイル広告)
Fi(F1、F2、F3)フェイス
Pi(P1、P2、P3)ミニホームページ
Tono.Sys 本部システム
3ways.Sys フェイス応用システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話のカメラで撮像可能の面状識別子に対応して前記携帯電話の画面上に表示可能のミニホームページを作成し、前記面状識別子を第3者の携帯電話のカメラで撮像させることにより、この第3者に対して前記ミニホームページの内容を閲覧可能とした面状識別子応用システムの用途拡充方法であって、
前記面状識別子とそれに対応するミニホームページとの組合わせによる情報資源を、極私的な個人情報を基準とする第1位と、汎用可能な個人情報を基準とする第2位と、広告することを基準とする第3位とに明確に区分して3種定め、
前記第1位、第2位の情報資源については、前記面状識別子の撮像のみによって情報提供可能とし、
前記第3位の情報資源については、その面状識別子の呈示によってそのミニホームページの内容を提供可能であると共に、本人希望によってシステム内に構築された全員参加型の広告覧に任意に転記可能としたことを特徴とする面状識別子応用システムの用途拡充方法。
【請求項2】
前記広告覧では、これに掲載した情報資源をキーワード検索可能とすると共に、特に地域密着型の応用を高めるため、少なくとも区、市、町、村単位の地域限定キーを備えることを特徴とする請求項1記載の面状識別子応用システムの用途拡充方法。
【請求項3】
前記システム中の本部システムには、当該システムを利用する会員が検索した前記第1位、第2位、第3位の情報資源について、各資源種別に応じた区画内に順次所望の情報資源をリスト化して記憶し、
前記ミニホームページの変更があった場合には、変更内容に応じて自動的に更新すると共に、今回更新した情報資源をリスト先頭に配置するマイリスト編集機能を備えることを特徴とする請求項1記載の面状識別子応用システムの用途拡充方法。
【請求項4】
前記システム中の本部システムには、本人認証の上、本人の情報資源と、本人が前記リスト中に取得している第3位の情報資源に限り、本人指定の宛先にデータ転送するリスト転送機能を備えることを特徴とする請求項1記載の面状識別子応用システムの用途拡充方法。
【請求項5】
前記システムは特別会員間のリスト転送に関する特別の規約を有し、前記スシテム中の本部システムには、特別会員認証の上、本人の情報資源と、本人が特別会員間で定める特別リスト中に取得している情報資源を会員間でデータ転送するサークルリスト転送機能を備えることを特徴とする請求項1記載の面状識別子応用システムの用途拡充方法。
【請求項6】
前記第1位、第2位、第3位の面状識別子及び各面状識別子に対応するミニホームページの組合わせで得る3種の情報資源を、1つの連続した入力手順で同時的に作成可能としたことを特徴とする請求項1記載の面状識別子応用システムの用途拡充方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−4594(P2007−4594A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−185241(P2005−185241)
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【出願人】(594103770)
【Fターム(参考)】