説明

靴包装箱

【課題】収納されている靴が外観できる靴包装箱を提供する。
【解決手段】箱本体2および蓋3は、それぞれ透明樹脂シートからなり、使用時には折り曲げてボックス形状とすると共に不使用時には折り畳んで保存できる形状とし、箱本体は組み立て状態で底壁2aと4面の周壁2b,2cを備えた上面開口のボックス形状となり、蓋は箱本体の上面開口を閉鎖する上壁3aと箱本体の周壁に外嵌する周壁3b,3cを有し、かつ、箱本体および蓋はそれぞれボックス形状を保持する着脱自在な係止部22,24を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は靴包装箱に関し、特に、靴を購入時に包装用として靴を収容する靴包装箱として好適に用いられるものである。
【背景技術】
【0002】
従来、靴屋で靴を購入すると、紙からなる包装箱に収納されて顧客に手渡されている。
購入した靴は、包装箱に入れた状態で家庭の玄関に取り付けられた下駄箱に保存される場合が多い。其の際、夏用のサンダル等の靴と冬用のブーツ等の靴とは、季節に応じて履き分けられ、夏には冬用の靴は包装箱に入れた状態で積み重ねて下駄箱内に入れられている。また、夏用や冬用に限らず、多数の靴がある場合、使用しない靴は包装箱に入れた状態で積み重ねて下駄箱内に保存されている。
よって、季節等に応じて使用する靴を下駄箱から取り出す場合、紙器からなる靴箱では外から収納されている靴は見えず、靴包装箱を取り出し、蓋をあけて靴を一つずつ見ていかなければならない。また、靴包装箱内に収納されている靴が分からないため、履かない靴がいつまでも靴包装箱に入れた状態で下駄箱内に収容されている場合が多い。さらに、靴包装箱には別の靴を入れて整理収容する場合もあり、空き箱となっても破棄せずに靴包装箱を保存しておく場合もある。その場合には、どの靴包装箱が、空き靴包装箱であるか、靴が収納されている箱であるかも外観からでは分からず、かつ、空きの靴包装箱がスペースを取る問題もある。
さらに、靴包装箱に収納された靴は、靴包装箱を下駄箱から取り出し、蓋をあけて靴を取り出さなければならず、靴包装箱が積み重ねされている場合、目的とする靴を簡単に取り出せない問題がある。
【0003】
靴の購入時に収納される靴包装箱としては、従来、特開2006−206139号公報(特許文献1)が提案されているだけであり、該特許文献1の靴包装箱は、仕切壁を備えた靴箱を簡単に組み立てるようにしたもので、組み立てて包装箱とした状態で、収納された靴が外観できるものではない。
【0004】
また、特開平8−11965号公報(特許文献2)には、図8(A)(B)に示す透明窓部100を備えたシューズケース101が提案されている。
しかしながら、該シューズケース101は外ケースは上面部から前面上部にかけて円弧曲面部または傾斜面部として連続させ、前面部の中央部分に柔軟性を有する前記透明窓部100を開閉自在に設けた特異な形状とされている。該透明窓部100は両側部にスライドファスナーを設けて開閉されるものとされている。
【0005】
このように、特許文献2のシューズケースは、構造が複雑で、かつ、異なる素材を必要とすると共に部品点数が多く、コスト高になる。よって、靴の購入時に、無料となる靴包装箱としては適したものではない。かつ、透明窓部100を家庭のシューズボックスを扉を開いた状態で見える位置に配置する必要があり、どの位置からも一目で収納した靴を見分けることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−206139号公報
【特許文献2】特開平8−11965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来の紙器製の靴包装箱と同程度に安価に製造でき、かつ、空き箱か、靴が収納されている箱かを外から一目で区別でき、さらに、収納されている靴の種類も一目で見分けることができ、さらにまた、靴包装箱を取り出す事なく靴を取り出すことも可能な靴包装箱を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は、箱本体および蓋は、それぞれ透明樹脂シートからなり、使用時には折り曲げてボックス形状とすると共に不使用時には折り畳んで保存できる形状とし、
前記箱本体は組み立て状態で底壁と4面の周壁を備えた上面開口のボックス形状となり、前記蓋は箱本体の上面開口を閉鎖する上面と前記箱本体の周壁に外嵌する周壁を有し、かつ、箱本体および蓋はそれぞれボックス形状を保持する着脱自在な係止部を有することを特徴とする靴包装箱を提供している。
【0009】
詳しくは、前記箱本体および蓋となる各透明樹脂シートは、展開形状で矩形状の底壁となる中央部と、該中央部の四辺と折り目線を介して折り曲げ自在に突設した4つの周壁となる折り曲げ片を備え、
前記係止部として、対向する2辺の周壁の両端から差込部と押さえ部を有する差込係止片を突設し、直交方向の他の2辺の周壁に前記差込部が挿入されるスリットからなる係止溝を設けていることが好ましい。
【0010】
具体的には、前記差込係止片は、長方形の中央部に対向する長辺側の周壁の両側縁に突設し、前記係止溝は対向する直交方向の短辺側の周壁に設けている。
前記箱本体は、差込係止片を90度曲げして、前記周壁の係止溝に挿入して、上面開口のボックス形状とし、蓋も同様に下面開口で箱本体の周壁に外嵌する周壁を有する形状としている。
なお、差込係止片を短辺側の周壁に設け、係止溝を長辺側の周壁に設けてもよい。
【0011】
さらに、前記両端から差込係止片を設けた周壁部に、該差込係止片を180度曲げして折り返し、該周壁の内面または外面に重ねた状態で、挿入係止するスリットからなる第二の係止溝を設けてもよい。
前記差込係止片および第二の係止溝は長辺側の周壁に設けることが好ましい。
【0012】
前記構成として、例えば、前記長辺側の周壁の一端側の差込係止片を180度曲げして該周壁の内面あるいは外面に折り返して重ね、前記第二の係止溝に挿入係止すると、一方の短辺側の周壁を開口とすることができる。其の際、短辺側の周壁も180度曲げして、底壁の内面に重ね、前記折り返した差込係止片を上面に位置させることにより、折り曲げ状態を保持でき、靴包装箱の短辺側の一方の周壁を無くして開口とすることができる。
なお、前記第二の係止溝を設けていない場合も、差込係止片および折り曲げ片を180度曲げして、周壁および底壁に重ねておくだけでも、前記開口を設けることができる。
【0013】
靴包装箱を下駄箱に積層して収容する際、靴包装箱の短辺側を下駄箱の開口側に位置させると、該開口側の短辺を開口とすると、靴包装箱を下駄箱から取り出すことなく、靴だけを前記開口を通して取り出すことができ、かつ、該開口を通して靴包装箱に靴を入れることができる。よって、下駄箱に靴包装箱を積み重ねて収容した状態で、靴の取り出し、および靴の挿入ができ、使い勝手のよい靴包装箱とすることができる。
さらに、短辺側の1つの周壁を無くすことにより、箱本体の残りの3辺の周壁が外に開き易くなり、箱本体に蓋を逆向きにして挿入することができる。このように靴本体に蓋を収容出来ると、箱本体と蓋との空間に1足の靴を収容し、蓋の上面に別の靴を前後逆向きとして収容することも可能となり、2足の靴を1つの靴包装箱に収容して下駄箱内に入れておくことができる。このように、1つの靴包装箱に2足の靴を上下に配置して収容しても、箱本体および蓋が透明であるため、外から靴の種類を見分けることができる。
【0014】
さらに、前記180度曲げして開口とする短辺側の周壁にコ字形状のスリットを設け、該スリットに囲まれた部分を舌状の差込部とすると共に、該差込部を挿入するスリットからなる第3の係止溝を前記底壁に設けてもよい。
該構成とすると、底壁に重ねた周壁を確実に係止することができる。
【0015】
さらに、前記箱本体および蓋を形成する透明樹脂シートよりも強度を有する透明樹脂シートからなり、前記底壁に敷設する透明樹脂シートからなる中敷板を設けてもよい。
該中敷板を設けると、箱本体をボックス形状とした場合に強度保持がはかれると共に、1つの靴包装箱内に2足の靴を上下積層して収容する場合、あるいは左右に並列に収容する場合、該中敷板を上下の靴の間あるいは左右の靴の間に介在させることができる。
この場合も、1つの靴包装箱内に入れた2足の靴を外から見分けることができる。
【0016】
前記箱本体あるいは/および蓋に放臭用の小孔を設けておいてもよい。
さらに、脱臭剤を差し込み保持できるスリットを設けておいてもよい。
【発明の効果】
【0017】
前記のように、本発明の靴包装箱は、箱本体および蓋をそれぞれ透明樹脂シートを折り曲げて組み立てるものとしているため、包装箱内に収納した靴をどの位置からも一目で見分けることができる。よって、家庭の下駄箱に積み重ねて保存している場合に、目的の靴を外から見分けて、簡単に取り出すことができる。
かつ、簡単に折り曲げて包装箱にしているため、不要時には簡単に平板状に戻すこともでき、保存する場合にスペースを取らない利点がある。
さらに、透明樹脂シートで形成しているため、安価に製造することができ、靴購入時に靴を包装するための靴包装箱としてコストをかけずに用いることができる。
さらにまた、靴を湿った状態のままで包装箱に入れても、紙の場合は包装箱に撓みや破れが生じるが、樹脂であるため、靴が湿った状態で収納されても変形や破れは生じない。さらに、靴底に付着した泥が包装箱の底壁に付着しても、樹脂製であるため泥をふき取ったり洗い流すこともできる。
【0018】
さらにまた、下駄箱に積み重ねて靴包装箱を収容する際に、箱本体の一つの側壁を開口とすることもできるため、下駄箱から靴包装箱を取り出すことなく、前記開口から靴を取り出し、かつ、挿入することもでき、使い勝手が良いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】(A)は本発明の靴包装箱の実施形態を示す斜視図、(B)は靴を収納した状態の斜視図である。
【図2】前記実施形態の靴包装箱の展開形状を示す図面である。
【図3】(A)(B)(C)は下駄箱に靴包装箱を積み重ねて配置する場合の利用例を示す図面である。
【図4】変形例を示す図面である。
【図5】第二実施形態を示す図面である。
【図6】第三実施形態を示す図面である。
【図7】(A)(B)(C)は第四実施形態を示す図面である。
【図8】(A)(B)は従来例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図3に第一実施形態の靴包装箱1を示す。
図1に示すように、靴包装箱1は箱本体2と蓋3とを、それぞれ一枚の透明樹脂シートを折り曲げて形成している。
【0021】
前記箱本体2は、上面開口のボックス状に折り曲げて形成しており、底壁2aと対向する長辺側の一対の前後の周壁2bと一対の短辺側の左右の周壁2cとからなる。
蓋3は箱本体2の上面開口を閉鎖する上壁3aと箱本体2の前後周壁2bおよび左右周壁2cの上端部に外嵌する前後周壁3bと一対の短辺側の左右周壁3cとからなる。
【0022】
前記箱本体2および蓋3はいずれも、図2に示すように、展開形状で平板からなる透明樹脂シート20、30を折り曲げて形成している。該透明樹脂シート20、30は塩化ビニール樹脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂等のいずれでもよく、本実施形態では塩化ビニール樹脂で形成している。
【0023】
箱本体2とする透明樹脂シート20は、折り曲げた状態で底壁2aなる中央部20aと、該中央部20aの4辺に薄肉とした折り目線21を介して突出させた折り曲げ片20b、20cを備え、これらの折り曲げ片20b、20cは前記周壁2b、2cとなる。
折り曲げ片20bと20cの間の空隙部には、長辺側となる一対の折り曲げ片20bの左右両端には円弧形状とした差込係止片22を折り目線23を介して突設している。該差込係止片22にはハート状の切込22aを設け、該切込22aの片側を差込部22b、他側を押さえ部22cとしている。
短辺側となる一対の折り曲げ片20cには、その前後両側に傾斜させたスリットからなる係止溝24を設けている。
前記差込係止片22と係止溝24とで着脱自在な係止部を構成している。
【0024】
蓋3とする透明樹脂シート30は、箱本体2の透明樹脂シート20と同様な形状とし、上壁3aとなる中央部30aの4辺に折り目線31を介して突出させた周壁3b、3cとなる4辺の折り曲げ片30b、30cを突設している。該折り曲げ片30b、30cの長さは箱本体2の折り曲げ片20b、20cより短くしている。前記長辺側となる一対の折り曲げ片30bの左右両側には円弧形状とした差込係止片32を折り目線33を介して設け、該差込係止片32の一部にハート状の切込32aを設け、該切込32aの片方を差込部32b、他方を押さえ部32cとしている。
短辺側となる一対の折り曲げ片30cには、その前後両側に傾斜させたスリットからなる係止溝34を設けている。
【0025】
前記透明樹脂シート20を折り曲げて箱本体2を組み立てる手順は、折り曲げ片20b、20cを中央部20aに対して折り目線21で上向きに90度曲げする。
ついで、折り曲げ片20bは、折り目線23で差込係止片22を90度曲げする。
その後、差込係止片22の差込部22bを直交方向の折り曲げ片20cの係止溝24に挿入し、押さえ部22cを係止溝24の外面に被せる。これにより、係止溝24は差込部22bが挿入された状態で押さえ部22cで係止溝24が開くのが阻止され、折り曲げ片20bと20cとは90度曲げ状態で保持される。これにより、図1に示す上面開口のボックス状の箱本体2が組み立てられる。
組み立て状態から平板形状に戻す場合、差込部22bを係止溝24から抜くだけでよい。また、平板形状に戻す場合、4辺の折り曲げ片20b、20cを折り曲げたままとしても平板形状に保持することができ、その場合、折り曲げ片20b、20cを開いた状態より小面積となる。
前記透明樹脂シート30を折り曲げて蓋3に組み立てる手順は、箱本体2の場合と同様であるため、説明を省略する。
【0026】
前記のように、平板状の透明樹脂シート20、30を折り曲げて組み立てる箱本体2および蓋3は全面が透明であるため、図1(B)に示すように、内部に靴40を収納した状態で、蓋3を開くことなく、どの方向の外面からも収納している靴40を見ることができる。よって、靴包装箱1を積み上げて下駄箱に保存している場合、下駄箱の扉を開いた状態で外面からも靴包装箱1内に収納されている靴40を一目で確認でき、目的とする靴40を蓋をあけて確認することなく、簡単に取り出すことができる。
また、靴包装箱1内に靴を収納せず、空き箱になっている場合、再利用時まで、ボックス形状から平板状へ簡単に戻すこともでき、空き箱の収容スペースを少なくすることができる。
【0027】
さらに、図3に示すように、靴包装箱1は、箱本体2の一方の短辺側の周壁2c−1を開口Cとすることもできる。
即ち、図3(A)に示すように、周壁2c−1を180度曲げして、底壁2aの内面に重なるように折り曲げ、かつ、該周壁2c−1に係止する差込係止片22−1を180度曲げして周壁2bの内面に重ねると、前記開口Cを設けることができる。
よって、下駄箱50内に靴包装箱1を上下左右に積み重ねて入れた場合に、図3(B)に示すように、下駄箱50の開口側に靴包装箱1の前記開口Cを位置させることができる。このように、下駄箱50の開口側に靴包装箱1の開口Cを設けると、靴包装箱1を下駄箱から取り出すことなく、靴40だけを取り出すことができる。
【0028】
さらに、箱本体2は3辺の周壁を有する形状となり、外開きし易い構成となるため、図3(C)に示すように、蓋3を天地逆転して箱本体2に挿入できる。この場合、箱本体1と蓋3の空間に第1の靴40−Aを挿入し、蓋3の上面に第2の靴40−Bを前後方向を逆として載置して、収容することもできる。このように、1つの靴包装箱1に2足の靴を収容すると、下駄箱内に多くの靴を靴包装箱にいれた状態で保存することができる。
【0029】
図4に変形例を示す。
変形例では、箱本体2の底壁2aとなる部分に放臭用小孔26を設けている。
このように、該放臭用小孔26は前記透明樹脂シート20の中央部20aに小穴を打ち抜いておくことで簡単に形成できる。
【0030】
図5に第二実施形態の靴包装箱を示す。
第二実施形態では、前記図3に示すように、箱本体2の一つの短辺側の周壁2c−1を開口Cとする場合に、折り返した差込係止片22−1を周壁2bの内面に沿って保持できる第二の係止溝25を設けている。
箱本体2の短辺側の一面に前記開口Cを設ける場合、まず、周壁2c−1を180度曲げして底壁2aの内面に重なるように折り返す。
ついで、周壁2bより突出している差込係止片22−1を180度曲げして折り返し、周壁2bの内面に沿わせ、第二の係止溝25に差込部22bを挿入係止すると、差込係止片22−1が開くことなく保持できる。かつ、該折り返し状態で保持された差込係止片22−1が折り返した周壁2c−1の上面に位置するため、周壁2c−1の起き上がり防止にできる。よって、箱本体2の周壁の一つを開口Cとし、該開口状態を確実に保持できる。
かつ、箱本体の両方の短辺側の周壁を開口、あるいは閉鎖することができるため、いずれか一方を開口、他方を閉鎖する際に、方向が特定されない。
【0031】
図6に第三実施形態の靴包装箱を示す。
該靴包装箱では、前記開口Cとする場合に、短辺側となる周壁2c−1を180度曲げして底壁2aに重ねた状態で確実に保持できる構成としている。
即ち、短辺側となる周壁2c−1の中央部にコ字形状のスリット26を入れ、該スリット26に囲まれた舌状の差込部27を形成している。一方、底壁2aには前記差込部が差し込まれるスリットからなる第三の係止溝28を形成している。
他の構成は第二実施形態と同様とし、第二の係止溝25を設けている。
【0032】
前記のように、開口Cとするために底壁2aに重ねる周壁2c−1は、その差込部27を底壁2aの第三の係止溝28に挿入すると、該周壁2c−1の折り返し状態を確実に保持できる。
【0033】
図7(A)(B)(C)に第四実施形態の靴包装箱を示す。
該靴包装箱は、箱本体2および蓋3とする透明樹脂シート20、30よりは厚く強度を有する透明樹脂シート、例えば、アクリル板から形成した中敷板33を備えている。該中敷板33は図7(A)に示すように、底壁2aの内面に重ねて配置している。
【0034】
1つの靴包装箱を利用して、2足の靴40−Aと40−Bを下駄箱内に保存しておく場合がある。その場合、図7(B)に示すように、上下に重ねて靴を収容する際、中敷板33を上下の靴の間に介在させ、仕切板として用いることができる。特に、ブーツ等は靴包装箱が大型となるため、2足のブーツを1つの靴包装箱内に上下に重ねて保存しておく場合があり、このような場合に前記中敷板があると利便性が高い。
また、運動靴等の場合は保存スペースを少なくするため、図7(C)に示すように、2足の靴40−Aと40−Bとをそれぞれ縦向きにすると共に各靴は前後方向を逆転して靴表側を重ねあわせ、靴包装箱内に左右に並列に収容する場合がある。このような場合も、中敷板33を垂直方向として2足の靴40−Aと40−Bとの間に介在させることができる。該中敷板33の垂直方向の寸法は箱本体2の周壁の高さと同等としておくことが好ましい。
【0035】
いずれの場合も、靴包装箱1に箱本体2の一側面に開口Cを設けると、靴の取り出しが容易となる。
該中敷板33は第二、第三実施形態の靴包装箱にも適用できる。
このように、透明樹脂シートからなる強度のある中敷板33を備えたものとすると、1つの靴包装箱に2足の靴を収容する場合に透明仕切板として利用でき、使い勝手が良くなる。
なお、図7(B)(C)のように配置する場合を想定して、該中敷板の周縁に突起を設ける一方、箱本体の周壁に突起を挿入できる係止孔を設けておき、中敷板を位置決め保持できるようにしてもよい。
【0036】
本発明は前記実施形態に限定されず、箱本体2や蓋3にメーカー名やサイズ等の表示部を印刷で形成しておいてもよい。
また、箱本体の周壁に脱臭剤を差し込むスリットを設けておいてもよい。
さらに、平板状の展開形状よりボックス状に折り曲げて保持するための係止部の形状は前記形状に限定されず、着脱自在に係止できる形状であればよい。
【符号の説明】
【0037】
1 靴包装箱
2 箱本体
3 蓋
20、30 透明樹脂シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱本体および蓋は、それぞれ透明樹脂シートからなり、使用時には折り曲げてボックス形状とすると共に不使用時には折り畳んで保存できる形状とし、
前記箱本体は組み立て状態で底壁と4面の周壁を備えた上面開口のボックス形状となり、前記蓋は箱本体の上面開口を閉鎖する上面と前記箱本体の周壁に外嵌する周壁を有し、かつ、箱本体および蓋はそれぞれボックス形状を保持する着脱自在な係止部を有することを特徴とする靴包装箱。
【請求項2】
前記箱本体および蓋となる各透明樹脂シートは、展開形状で矩形状の底壁となる中央部と、該中央部の四辺と折り目線を介して折り曲げ自在に突設した4つの周壁となる折り曲げ片を備え、
前記係止部として、対向する2辺の周壁の両端から差込部と押さえ部を有する差込係止片を突設し、直交方向の他の2辺の周壁に前記差込部が挿入されるスリットからなる係止溝を設けている請求項1に記載の靴包装箱。
【請求項3】
前記ボックス形状とする箱本体の1つの短辺側の周壁を靴取出用の開口とするため、前記差込係止片は長辺側の周壁の両端から突設する一方、短辺側の周壁に前記係止溝を設け、さらに、前記長辺側の周壁に、前記差込係止片を180度曲げして折り返した状態で挿入係止する第二の係止溝を設けている請求項1または請求項2に記載の靴包装箱。
【請求項4】
前記短辺側の周壁の中央にスリットを設けて舌状の差込部を設ける一方、該周壁が底壁の内面に折り返された状態で前記差込部が差し込まれるスリットからなる第三の係止溝を設けている請求項3に記載の靴包装箱。
【請求項5】
前記箱本体を形成する透明樹脂シートより強度を有する透明樹脂シートからなる別体の中敷板を備えている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の靴包装箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−189005(P2010−189005A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−17347(P2009−17347)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(504313424)
【Fターム(参考)】