説明

音声インターネット伝送システム

【課題】距離に関係なく長距離電話料金を発生させることのないインタ−ネット電話システムを提供する。
【解決手段】この発明によるインターネット電話システムは、インターネット能力を有していない2つの通常の装置で構成される。これらの装置の間では、インターネット16に接続されており、デュープレックス又はシンプレックスのどちらかで、デジタル化され圧縮され暗号化された変換を含むインターネット・フォーマットされたデータのパケットが伝送される。特別な電話は必要なく、コンピュータが特別なソフトウェアを動かしているのでもない。本システムを可能にするのは、ボイスエンジンと称されるインターネット・アクセス・ノード32、34である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広くは、必要とされるインターネット通信プロトコルを使用して情報を伝達する能力を欠いているので、インターネット用に用意されていないデバイス間の通信に関する。特に、本発明は、従来の長距離交換式電話ネットワーク回線を用いるのと対照的に、音声信号がインターネットを介して伝達される電話を用いる音声通信を可能にする。
【背景技術】
【0002】
種々の技術を組み合せる場合の1つの欠点は、それらの技術がその構成のための共通のハードウェア基盤を多くの場合共有していないことにある。このことは特に通信技術において真実である。というのは、通信技術では、典型的に、データが伝送のためにフォーマットされる専用の(プロプライエタリな)プロトコルを有し、またデータが移動するハードウェア構成に互換性がないからである。しかし、種々の技術のそれぞれが他の技術に優る利点を与える場合もあり得る。
【0003】
通信用の経路を与える共通のゴールを共有する2つの技術は、公共的に交換式電話ネットワーク(PSTN)と、インターネットとである。電話は典型的に音声通信デバイスであるが、同一の電話回線を介してファクシミリ及びモデム・データ通信の融合が成功してきたことは周知である。これに対して、インターネットは、最近までコンピュータによるデータ通信の専用であった。しかし、これらの技術は共に、望ましい特性を有している。すなわち、一方は、信頼性が高く簡単な音声通信であり、他方は、長距離電話料金を発生させずに世界中に高速のコンピュータ・データ通信を可能にしている。ここで、他方の技術は、通信技術を特にそのために設計されてはいない伝達媒体に強制する際の固有の欠点に拘らず、この望ましい特性を大まかに利用するように作られている。
【0004】
例えば、PSTNを介するコンピュータ・データ伝送は、PSTNラインに接続されたモデムを備えたコンピュータを介して、遅いとまでは言わないが、成功裏に達成される。そのようなコンピュータは、そのように設備された別のコンピュータにアクセスして、情報を直接交換することができる。その主たる欠点は、コンピュータが相互にローカル・テレフォン・コールよりはるかに離れて設置されている場合に、呼出し人が長距離の通話料金を負担しなければならないことである。
【0005】
PSTNを介するコンピュータ・データ伝送におけるわずかな改善は、モデムを介してアクセスされる多数のサービスがローカル・テレフォン・アクセスを提供し始めたときに行われた。これは、そのサービスにアクセスする人口の多い多数のセンターのまわりにローカル・テレフォン番号を付与することによって達成された。長距離のテレフォン・レートに対して包括契約を取り決めることによって、このサービスは、長距離の通話料金をかけずにそれが達成される手段を提供した。
【0006】
しかし、この改善にも拘らず、コンピュータ・データを伝送するためにPSTNを使用する場合には幾つかの欠点が存在する。例えば、最も重大な制約の1つは、データ伝送の速度が専用のコンピュータ・ネットワークの速度より劣ることである。
【0007】
しかし、先に述べたように、インターネットは、インターネットを構成する物理的伝送媒体の性質の故に、PSTNでは成し得ない幾つかのユニークな利点を提供する。これらの利点を理解するために、インターネットの開発の背景について理解することが助けとなる。
【0008】
軍部は、全ての状況、特に戦時において、通信ラインを開放しておく重要性を常に認識してきた。政府の関心は、それがDARPAプロジェクトを開始するほど敏感であった。DARPAは、その存在に関し、単一のノード又はケーブルには依存しないコンピュータ・ネットワークから構成されていた。それどころか、それは、特に、出発点から目的地に至る、複数の通信経路を提供するように設計されていた。このようすれば、データは、様々な経路に沿ってルーティングすることが可能になる。メッセージの伝送を成功させるためには、そのメッセージの大部分が目的地に到達することに関して、単一の経路に依存する必要はない。DARPAプロジェクトの後継プロジェクトが、今日ではより広く知られ広く用いられているインターネットである。
【0009】
PSTNとインターネットとの間のもう1つの認識すべき重要な相違は、PSTNが典型的にはアナログ・データ伝送媒体であり、他方、インターネットはディジタル・データだけを伝送する点である。PSTNは、ある状況では、ディジタル・データも伝送可能であるが、PSTNを介してディジタル・コンピュータ・データを伝送するには、典型的には、そのデータを周波数変調されたアナログ信号に翻訳することが必要である。同様に、インターネットを介してアナログ音声データを伝送するには、そのデータをディジタル・フォーマットに翻訳することが必要である。
【0010】
インターネットを介して音声データを伝送することは、音声データのディジタル化が可能という理由だけでなく、PSTNのように、インターネットが、PSTNがカバーする範囲を実質的にカバーする地球規模の伝送媒体であるからである。しかし、インターネットを介する音声伝送を改善するためのはずみを与える動機となる要因は、インターネットの使用に関連するコスト構造にある。良く知られているように、長距離テレフォン・コールには長距離通話料金がかかる。他方、インターネットでは、それに関連する長距離通信料金がかからない。これは、インターネットの能力を拡大することが望ましいとする要点である。
【0011】
この単純なコスト/便益の分析は、インターネットを活用しようとする種々の営利企業の注目を逃さなかった。しかしながら、商業的な努力が実行可能になったのは極く最近のことである。この実行可能性の理由は、極めて短時間の間にインターネットのユーザー数が実質的に増大したからである。テレビジョン広告・印刷媒体スポンサー及び営利企業は、今日では、ソフィスティケートされてはいるが使用の容易なソフトウェア・ツールを用いてインターネット・ユーザーがアクセスできるワールドワイドウェブのURLアドレスを持っている。インターネットが日常生活で益々普及しているのは、インターネットを利用しアクセスする能力が増大するにつれて、インターネットを利用する人数が増加したからである。
【0012】
インターネットを介しての音声送信能力の提供は、これまでは、必須の付属品(アクセサリ)を備えたコンピュータ上でソフトウェアを走らせるコンピュータ・ユーザーに焦点を合わせていた。これらの付属品は、音声をディジタル化するソフトウェアと、ディジタル化されるべき音声を受け取るマイクロホンである。
【0013】
コンピュータが、インターネットにアクセスするための通路として機能するというのは、全く論理的である。その理由は、これが、インターネットが利用可能となる唯一の方法だからである。こういう言い方の重要性は、インターネットを介して他のデバイスと通信すべきデバイスに対する特定の通信要件にある。即ち、インターネットを介して通信する全てのデバイスは、インターネット通信プロトコルを用いて通信を行う。インターネット通信プロトコルは、インターネットを介しての伝送に適したディジタル・データ・パケットを作成する方法である。当業者であれば認識するところであるが、最も普及したインターネット通信プロトコルは、トランスポート・コネクト・プロトコル/インターット・プロトコル、即ちTCP/IPである。要するに、インターネットを介して通信するデバイスはTCP/IP可能なデバイスである。
【0014】
こうした背景に鑑みて、TCP/IP可能なコンピュータを持つ必要なく、インターネットを介して音声データを送信するための方法と装置を提供することは、現状の技術水準に対して優る利益である。即ち、長距離電話料金を発生させることなく、また、いずれかの伝送端にコンピュータを必要とすることなく、普通であれば長距離電話をかける距離離れている別の人と話すことは利益である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
この発明の目的は、デバイスが音声をディジタル化し適切なインターネット通信プロトコルを用いてその音声を送信することができないものであっても、インターネットを介して、デバイス間で、ディジタル化された音声を送信するための方法及び装置を提供することである。
【0016】
この発明の他の目的は、音声をディジタル化することができず、又は、適切なインターネット通信プロトコルを用いてその音声を送信することができないデバイス間で、ディジタル化された音声を送信するための方法及び装置を提供することである。
【0017】
この発明の更に他の目的は、普通ならば長距離電話料金がかかる距離でインターネットを介して通話するための方法及び装置を提供することである。
この発明の別の目的は、コンピュータと特別のソフトウェアを必要とする現在のインターネット伝送システムの複雑さを回避することである。
【0018】
この発明の更に別の目的は、電話機を有する者であれば誰でも利用可能な長距離で会話をするための方法及び装置を提供することである。
この発明の更に別の目的は、通話者間の会話に対する現行の長距離電話料金に比較して低コストで上記方法及び装置を提供することである。
【0019】
上記方法及び装置の別の目的は、音質の低下のような、コンピュータ実施型音声インターネット伝送の制限を回避するシステムを作ることである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
この発明のこれらの及び他の目的は、会話のいずれかの側でコンピュータを使用する必要なく、及び、会話を行っている人達の距離に無関係に長距離電話料金を招来することなく、インターネットを介して会話することを可能にする音声インターネット伝送システムにおいて提供される。
【0021】
最も広い意味では、この発明の装置は、インターネットに接続し且つデバイス間でディジタル化された会話を含むデータのパケットを双方向に伝送することが可能な2つの非TCP/IPデバイスからなる。換言するならば、通常の電話機を取り上げ、相手との距離に無関係に、長距離電話料金を招来することなく、会話することができる。特別の電話機は不要であり、特別のソフトウェアを走らせるコンピュータも不要である。これを可能にする装置は、インターネット・アクセス・ノード即ちエンジンである。これらのローカルなインターネット・アクセス・エンジンは、ディジタル双方向インターネット通信サービスを提供する。
【0022】
ユーザーは、自分にとってローカルなインターネット・アクセス・エンジンの電話番号をダイアルすることが好ましい。もしローカルでなければ、ユーザーは最小の長距離電話料金を招来するインターネット・アクセス・エンジンにダイアルする。インターネット・アクセス・エンジンに接続した後、ユーザーは、直接ダイアルであれば、宛先電話番号をダイアルする。ローカルのインターネット・アクセス・エンジンは、宛先電話番号にとってローカルな第2のインターネット・アクセス・エンジンを探し当てて通信を行うか、または、呼びを完了したときに最小の長距離電話料金を招来するエンジンを探し当てる。この第2のインターネット・アクセス・エンジンは宛先電話番号にダイアルし、会話が開始できる。
【0023】
音声はディジタル化され、インターネットを介して伝送される。この方法及び装置は、ユーザーに対する複雑性を回避するばかりでなく、この発明を利用することができるユーザーの数を実質的に増加させる。音声通信をマイクロホン付きのコンピュータを所有する人に限定する代わりに、電話機を所有する人であれば誰でもが今や長距離電話料金を回避することができる。
【0024】
この発明のこれらの及び他の目的、特徴、利点及び代替の見方は、添付の図面と結合しての以下の詳細な説明の考察から当業者には明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、現在の技術水準による音声インターネット伝送システムの構成要素のブロック図である。
【図2】図2は、本発明の原理に従って構成された装置のブロック図である。
【図3】図3は、本発明の実施例の音声伝送の送信プロセスを図解する流れ図である。
【図4】図4は、本発明の原理に従って構成されたボイスエンジン(voiceEngine)の構成要素のブロック図である。
【図5】図5は、主なボイスエンジンのプロセスの流れ図である。
【図6】図6は、ボイスポート(voiceport)確立フェーズ・プロセスの流れ図である。
【図7】図7は、ボイスポート(I/Oデュープレックス)送信及び受信プロセスの流れ図である。
【図8】図8は、ボイスポート(I/Oシンプレックス)送信及び受信プロセスの流れ図である。
【図9】図9Aは、ボイスポートがマルチプレクサとして動作し、信号を同時に単一のボイスエンジンからの複数のボイスエンジンに送信する構成要素のブロック図である。図9Bは、ボイスポートがマルチプレクサとして動作し、信号を同時に単一のボイスエンジンでの複数のボイスエンジンから受信する構成要素のブロック図である。
【図10】図10は、本発明により提供される電話会議サービスの流れ図である。
【図11】図11は、本発明により提供される長距離配達サービスの流れ図である。
【図12】図12は、本発明により提供される仮想電話サービスの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
発明の詳細な説明ここで図面を参照するが、図面では、本願発明の種々の要素に、参照番号が与えられ、当業者が本願発明を実施できるように本願発明が説明されている。
現在の技術水準を論じる場合には、インターネットに結合されたパーソナルコンピュータ上でソフトウエアを実行するユーザが、常に含まれる。図1に示されるように、現時点での技術水準では、マイクロホン12とスピーカ14とを備えたコンピュータ10を含む。コンピュータ10は、一般的にローカルなアクセス・プロバイダ(図示せず)を介して、インターネット16に接続されている。会話の相手方は、マイクロホン20とスピーカ22とを有する同様のコンピュータ・システム18を有し、そのインターネット・プロバイダ(図示せず)を介してインターネットに接続されている。これらのコンピュータ10、18は、インターネットで用いるように設計された仕様を有する通信プロトコルで、通信するようになっている。即ち、これらのコンピュータは、デジタル情報の小さいパケットを作成することによって、インターネットを介して通信する。これらのパケットは目的地に伝送され、そこで、パケットは、パケットに分解される前のオリジナルなデータと等しい一体性を有するデータに統合される。
【0027】
コンピュータ10、18の内部には、アナログ音声データをデジタルデータに、及びその逆に翻訳するデジタル信号プロセッサ24(DSP)が存在する。DSP24は、ソフトウェアとして実現されているが、その理由は、汎用コンピュータが、そのプログラムを実行するように用いられているからである。従って、プロセスのスループットを増加させるための特別なハードウエアは備えられていない。
【0028】
現在の技術水準を停滞させ、電話通信媒体としてのインターネットのより広範囲な使用を妨げている重要な欠点が複数存在する。例えば、現在の技術水準では、前もって、計画しておくことが要求される。これは、図1に示されているような現在のシステムでは、別のコンピュータ以外の別のデバイスに宛てて電話をかけるのは不可能であるからである。従って、通話したいと思う人は、コンピュータ上で動作する同じ電話ソフトウエアを備えなければならないばかりか、接続を完了させるために、同時にインターネットに向けて電話しなければならない。従って、システムは、意図された受信者に、通話着信を知らせることができない。通話は、予期されなければならない。この理由により、同時にインターンネット上で両方の相手とつながるために、最初の通話者は自分が話したい相手と長距離電話をしなければならない場合がしばしばある。
【0029】
理解できるように、このプロセスは、ユーザにとっては、著しく不便なことである。常に電話をしなければならないという事実は、また、電話する側にとって不都合に働く。この理由は、長距離電話が最も高価であるのは、最初の1分であるからである。通話の長さが僅かに2秒であり、通話者が「ネットに接続して下さい」としかいわない場合でも、最初の1分の分の課金はなされてしまう。ほとんどの電話において、これは、それほど重要ではないが、地球の反対側への電話の場合には、些細なことではない。
【0030】
現在の技術における別の短所としては、最良の場合でも、音質が悪いことである。これは、デジタル化された音声データにおいて常に実行されなければならない圧縮によるものである。処理を高速化し、伝送されるべきデータの量を、音声伝送がリアルタイムでなされるように、典型的な14.4モデムによって扱うためには、圧縮が必要になる。
【0031】
また、他の欠点は、両方のコンピュータが、インターネット上に存在しなければならないということである。もし、ある理由でインターネット・プロバイダがダウンし、又は、より可能性が高いことであるが、コンピュータへの全てのポートがビジーであれば、通話はラインが空くまで完了しない。
【0032】
ある音声インターネット・システムでは、また、両方の相手が電子メール・アドレスをもつことが要求される。電子メール・アドレスは、インターネットに知られている通話の対象となる人間の一意的な識別子として機能する。これによって、インターネット・アクセス・プロバイダを介してすでにインタネットへのアクセスを持っている者だけに、この特別なシステムの使用が厳しく制限されてしまう。
【0033】
最近の新聞の記事にあったように、現在の技術水準は、自分のコンピュータとインターネット・アクセスとを用いて無料で電話をかけるという新技術を利用することを好む趣味人(ホビイスト)に向けられてしまっている。しかし、インターネット電話ソフトウエアを規則的に用いるのは、現在では、約2万人に限定されている。
【0034】
簡明に述べれば、本発明は、本発明の加入者が、交換式電話ネットワークを介して長距離電話で会話をする時に一般的に発生する長距離電話料金を回避することを可能にする。しかし、上述のシステムと違って、本発明は、ユーザにとって複雑でなく、より便利であり、音質が改良され、使用を前もって通知することを必要としない。
【0035】
これらの目的は、図2に示した装置によって実現される。本発明は、インターネット接続可能ではないデバイスがインターネットを介して通信可能であるという点で、他のシステムと大きく相違している。従って、本発明は、従来例のコンピュータ電話と対比して、極めて相違しかつより大きな作用効果を奏する電話サービスを提供することができる。
【0036】
このような作用効果は、好適な実施例のシステム構成要素を観察することによって明らかになる。呼出側においては、汎用の電話30が使用される。これは、マイクロフォンとスピーカとを備えた他のコンピュータのような呼出側デバイスを単に備えた従来例と全く相違している。作用効果は直ちに明らかである。複雑なソフトウエアをセットアップしてランさせる必要がない。外部マイクロフォン及びスピーカを、コンピュータ用に購入する必要がない。
【0037】
電話30は、例えば、公共又は個人的な交換電話ネットワーク(PSTN)、セルラ・スイッチ、PCS、ケーブル電話、または無線機31等を介して、呼出側ボイスエンジン32(オーディオ・エンジン)を呼び出すために用いられる。
【0038】
呼出側ボイスエンジン32は、ローカルな電話コールのレンジ内に配置されていることが好ましい。ボイスエンジン32は、本発明の主要な構成要件であり、本発明の大部分の目的を達成することを可能にする。ボイスエンジン32は、米国特許出願第08/585628号に開示されたファックス・エンジンと同様な機能を有しており、この米国特許は、本明細書において参照されている。
【0039】
ボイスエンジン32はいくつかのタスクを実行し、これらのタスクはソフトウエア及びハードウエアによって、同時に実行される。例えば、ボイスエンジン32は、呼出者のローカル位置にあるか、または、該呼出の受信者のローカル位置にある。タスクは、呼出側の電話30から到来する呼出を受信するためのものである。送信側ボイスエンジン32は、受信側の電話38の番号を入力するために呼出者を補助するか、または、補助をすることなく呼出者が受信側の番号を入力するのを待機するかのいずれかである。そして、呼出側ボイスエンジン32は、受信側ボイスエンジン34の位置を計算するが、該位置は、呼出者によって入力された受信側の電話38のエリア・コード及び最初の3つの数字を用いて計算される。位置の計算が行われた後、送信側ボイスエンジン32は、受信側の電話38のローカル位置にあることが好ましい受信側ボイスエンジン34にコンタクトする。
【0040】
受信側の電話38に物理的に最も近接している受信側ボイスエンジン34と、受信側の電話38へのローカル電話呼出をしている受信側ボイスエンジン34が存在しない場合に最も小額の長距離電話料金を発生させる受信側ボイスエンジン34とを、区別することが重要である。この区別は、より近接するボイスエンジン34を使用するとより高価になるので、重要である。したがって、エリア・コード及び最初の3つの数字から受信側ボイスエンジン34の位置を判定することは、最も安価な料金を呼出者に保証するための最良の方法である。
【0041】
電話呼出を確立する目的で送信側ボイスエンジン32が受信側ボイスエンジン34にコンタクトした後で、受信側の電話のすべての番号が、インターネットを介して受信側ボイスエンジン34へ送信される。すると、受信側ボイスエンジン34は、例えば、公共または個人的な交換電話ネットワーク(PSTN)、セルラ・スイッチ、PCS、ケーブル電話、または無線機31を介して、受信側の電話番号をダイアルする。このとき、ボイスエンジン32、34は、一方向通信(シンプレックス)又は好適には双方向通信(デュープレックス)を用いて、電話30と電話38との間でスピーチ音声又は他の音声を送信するために準備される。
【0042】
受信側の電話38には、該呼出がPSTN31を介しての電話通信から生じたものであることは、何ら示されていない。しかしながら、受信側の電話38において、呼出側識別等のサービスにより、呼出側の電話30の代わりに、ボイスエンジン32又は34を識別することができる。これは、インターネット16を介してANI情報は送信されないからである。しかしながら、呼出側識別情報をボイス送信とともに送信することも可能である。これにより、送信側の電話30についての正しい呼出側識別情報を、受信側の電話が表示することが可能になる。
【0043】
受信側の電話38が応答した場合、ボイスエンジン32及び34は複数の機能を同時に実行して、呼出者と該呼出を受け取った人との間でリアル・タイムでのボイス通信を可能にする。これは、2つの観点において、従来例と相違している。すなわち、2つの観点とは、全体的なバンド幅とレイテンシイ限定とである。
【0044】
例えば、コンピュータは一般に、圧縮データを送信するために、14.4又は28.8Kbaudモデムの制限を有しており、これは、データがインターネットを介すると同様にPSTNを介して送信されるからである。これに対して、ボイスエンジン32、34は、このような限定を有していない。これらのボイスエンジンは、インターネット上のノードに備えられていないため、一般的な14.4Kbaudの伝送速度の制限なしに、極めて高速度で通信を行うことができる。これにより、データ圧縮の要求が緩和される。一般に、データ圧縮は、リアル・タイム変換速度の要求を満足するために必要である。しかしながら、本発明においては、圧縮はさほど厳密なものではなく、したがって、高品質の音声スループットを得ることができる。ボイスエンジン32、34は専用のデバイスであるので、それにより、従来例の多数のコンピュータ電話サービスにおいて一般的であるソフトウエアに依存するのではなく、備えられたデジタル信号処理ハードウエアを用いて、圧縮を実行することができる。それは、コスト上の制約及び処理すべき呼出数に応じて変更可能であるが、コスト的には一般にソフトウエア圧縮を選択すべきである。それにもかかわらず、高速で安価なハードウエア圧縮の効果は、より遅いソフトウエア圧縮速度に勝る場合がある。
【0045】
レイテンシは、従来例のコンピュータ電話にとって1つの問題点であり、これは、伝送速度が14.4Kbaudに限定されている場合に、より長いビルトイン遅延をもたらすからである。通常、ある人が話してから他の人がそれを聞くまでに1.5秒程度かかる。これにより、相手側が今にも話し始めるかどうかを話者が知ることがないため、途切れ途切れの文章となる。本発明においては、デジタル化されたデータの代わりにボイス・アナログ信号のみをPSTNを介して伝送するため、文章が明瞭となる。
【0046】
双方向通信が通話者の間で行われる場合には、本発明の方法は以下のように実行される。ある人が電話30または38に対して話しているとき、送信側の電話30からのアナログ・ボイス送信すなわち信号は、ボイスエンジン32、34にPSTN31を介して送信される。ボイスエンジン32、34は、通常のアナログ・ボイス信号を、デジタル信号処理(DSP)手段(ソフトウエア又はハードウエア)によってデジタル化する。デジタル化された信号は次に、圧縮手段(ソフトウエア又はハードウエア)によって圧縮される。そして、ボイスエンジン32、34は、インターネットを介して圧縮されたデータを送信するための準備をして、TCP/IPプロトコルを用いて離散的なパケットを生成する。これらのパケットは、インターネットの種々のルートを介して、反対側(送信側又は受信側)のボイスエンジン32、34に送信される。該反対側のボイスエンジン32又は34は、圧縮されデジタル化されて送信されたメッセージを送信された元の順番に再構築し、送信されたデータを解凍し、そして、デジタル信号処理手段によりデジタル/アナログ変換を行って、送信された音声データを再生する。
【0047】
上述のプロセスは、発信者と受信者が実時間で識別可能な限り、その発生による時間的な制約によって更に複雑化する。これがたぶん、本願発明の方法および装置が解決する技術的課題の克服に対して市場が手間取っている理由である。しかしながら、本願発明を現実化するシステムの鍵は、「VoiceEngine(ボイスエンジン)の創造である。専用のボイスエンジンは、入力する音声データ(一般的には人間の声)を捕らえ、音をデジタル化し、それを転送のために圧縮し、他のボイスエンジンにおいてデータの圧縮を解き、デジタル化された音をアナログ信号に戻し、それを少しの遅延で再生することができる。好適な実施例において、ボイスエンジンはまたデータを暗号化し、会話がインターネットを介して転送される場合に保護され、秘密を保持されるようにする。
【0048】
ボイスエンジンはまた、単一のインターネット接続において複数の音声接続を多重化することができる。従って、ボイスエンジンに対して音声又は他の音響データが実際に転送される時にのみ、信号はインターネットを介して転送される。
【0049】
着信電話38がこのシステムの加入者である必要がないことに注意されたい。予め定義された発信者電話番号のデータベースを作ること、又は発信を認められたパスワードを伴う任意の電話番号を許可することのみが必要である。
【0050】
要約すれば、上述の好適な実施例は、非インターネット・プロトコル通信装置が、他の非インターネット・プロトコル通信装置(以下非TCP/IP可能装置と称する)に対して、インターネットを介してアナログデータを転送できるシステムを説明する。このシステムは世界中のどこでも、長距離電話料金の課金無しに、コンピュータ・テレフォニー技術の典型的な状態での複雑な発信プロセス無しに、データを転送できる。加えるに、発信者だけがこの説明されたインターネット電話システムの加入者である必要があるのみである。
【0051】
本願発明は、更に好適な実施例を修正する。ある人が電話交換網31上の電話を用いて、電話交換網31上の他の電話に対して発信することを可能にすることに加えて、発信者はまたインターネット上のコンピュータ40に対して発信することもできる。このプロセスのための方法と装置は、既に説明したものと少し異なる。しかしながら、このプロセスには発信側のボイスエンジン32が接続できるように、インターネット上のコンピュータの位置をマッピングすることが必要であることが明白である。
【0052】
例えば、発信者がインターネット上のコンピュータ(実際上、人がそのコンピュータのところに座っており、彼は発信者の声を聞くことができる)を呼び出そうと望むとき、発信者は再度発信側のボイスエンジン32に対して呼び出しをかける。しかしながら、促されてボイスエンジン32に着信側の電話の市外局番と電話番号を入力する代わりに、発信者はコンピュータにダイアルするオプションを与えるメニューから選択することができる。コンピュータの位置は、呼び出しを完結するために決定可能でなければならない。これは当業者に公知の任意の方法で可能である。一つの方法は、インターネット・プロトコル(IP)アドレスを用いることである。大抵のコンピュータはインターネットのノードである。全てのノードは、たとえそれがインターネット・プロバイダを介してインターネットに接続する時に一時的にそのコンピュータを位置決めする場合であっても、IPアドレスを有する。従ってこの方法は、発信側のボイスエンジン32を呼び出す発信者の要求によって開始される。発信者は、そこでIPアドレスを入力するように促され得る。ボイスエンジン32はそこで、指定されたIPアドレスのノードをアクセスし、ノード上にある発信側のボイスエンジン32と互換性のある予め配布されたソフトウエアとリンクを確立する。従って、このプロセスは、着信側のコンピュータ40がソフトウエアを走らせており、該コンピュータ40がデジタル的に信号を処理し、圧縮し、圧縮を解除し、暗号化するために必要なアクセサリーを有するべきであることだけが、以前のものと異なる。事実上、非TCP/IP装置30(電話)が都合よくTCP/IP装置(コンピュータ)と継ぎ目なく通信できる。
【0053】
もうひとつの方法は、インターネット上の任意のコンピュータ・ノードのアドレスを識別するために、既にインターネット上で確立されているドメイン名サービス(DNS)を利用することであろう。この方法では、インターネット本来のアドレス・マッピング能力が、実際のサービスを創造することなく利用される。
【0054】
マルチメディア・コンピュータ40のような、TCP/IP装置に特定すれば、ボイスエンジン32、34はデータを、インターネット16に接続された他のほとんどのマルチメディア・コンピュータ40によって容易に理解できる、適応差分パルスコード変調(ADPCM)形式に符号化する事ができる。これは、サウンド・カード、マイクロフォンおよびボイスエンジン32、34と通信するために必要なソフトウエアを有する、インターネット16上のコンピュータ40から、又はそれに対する呼び出しを可能にする。
【0055】
他の実施例において提供される、上述のプロセスの変更もある。例えば、着信側のコンピュータ40のIPアドレスを入力する代わりに、発信者は電子メールアドレスを入力することもできる。当業者には公知のように、電子メールアドレスは、その電子メールアドレスの持ち主がその時にインターネット上にいるかどうかを決定するために問い合わせられることができる。もしユーザーがインターネット上のコンピュータ・ノードにいれば、電話呼び出しがコンピュータ40と発信側のボイスエンジン32との間で開始される。電話交換網上の人とインターネット上のコンピュータユーザとの間において、電話呼び出しを開始する、当業者に公知の他の方法があることが認められ、これらも本願明細書の範囲に入ることが考慮されるべきである。
【0056】
上述のプロセスの含意は、インターネット16上のコンピュータ・ノード40が電話交換網31上の電話38に、インターネット16を介して電話呼び出しもする事ができるということである。このプロセスは、既に説明した逆の状況と同等以下の複雑さである。これは、着信側の電話38の位置決めが非常に簡単だからである。例えば、コンピュータ・ノード40は、そのコンピュータをボイスエンジン・データベースに接続する実行中のソフトウエアによって、着信側のボイスエンジン34にアクセスする。そのソフトウエアは、ユーザに着信側の電話38の市外局番と電話番号を入力するように促し、ボイスエンジン・データベースはその呼び出しのための着信ボイスエンジン34として働くボイスエンジンがどれであるかを決定する。そこで着信側のボイスエンジン34は、その電話が接続されている電話交換網31を介する電話呼び出しを完結するように命令される。
【0057】
本願発明は、このようにして、二つの非TCP/IP装置の間および、非TCP/IP装置とTCP/IP装置との間における非TCP/IP装置が電話発信を開始したりTCP/IP装置が呼び出しを開始したりの、インターネット16を介する通信を可能にする。全ての通信は、もし発信および着信側の両方のボイスエンジン32、34が夫々発信および着信側電話30、38の近距離呼び出し内にあっても、長距離電話料金を支払う必要無しに発生する。これは、単一の電話30、38のみがプロセスの一部にあって、発信者又は着信者がインターネット16上のコンピュータ40の場合であっても変わらない。
【0058】
もちろん、送信側あるいは受信側のボイスエンジン32、34がローカルの電話呼び出し距離内にない場合には、長距離電話課金を避けることができないときがある。しかし、ボイスエンジン32、34を理想的に分布させて、呼び出し者の多数の者が本発明が提供するサービスの利益を享受できるようにする。
【0059】
本開示は、当業者が本発明を実施できる程度に十分に詳細を示しているが、本発明に特有の詳細部分があり、これは、好ましい実施形態を実施できるようにするためには知っておくと有利である。その詳細は、フローチャートとブロック図で示すが、これは、主としてコールの間に実行される内部的ボイスエンジン・プロセスについて説明するものである。
【0060】
図3から始めると、フローチャートは、受信側の電話手段の電話番号をダイアルするときに加入者が従うべきプロセスを記述している。分かるように、このプロセスは、今日の直接ダイアルする電話コールと比べほんのわずかだけ複雑になったに過ぎない。事実、長距離電話産業の規制緩和がされてから出現した複雑なアクセスコードをもつ種々の長距離電話会社では、このプロセスは、比較するとすれば、相対的に簡単である。
【0061】
ボイスエンジン32には、ステップ44に示すように、好ましくはローカルのボイスエンジン・アクセス番号をダイアルすることによりアクセスし、これは、交換式電話ネットワークに、このボイスエンジンへのアクセスを与える。ステップ46は、加入者が、予めプログラムされ許可された加入者からコールをしているかどうか判定するのに必要である。加入者が予めプログラムされた番号からコールをしている場合、ステップ48のように、この加入者は、単に、受信側電話番号を入力するだけでよい。セキュリティを増すため、ステップ50で示すように、本発明のこのプロセスでは、送信側電話番号がボイスエンジン32が認識するものではない場合に、パスワード検証を要求する。パスワード検証の後、加入者は、ステップ48に進む。このプロセスは、ステップ52、54において複数の異なった電話と同時に通信するオプションを選択できるようにする点で有利である。希望であれば、加入者は、ステップ54において、単に追加の宛先(受信側)電話番号の入力を続ける。宛先番号を追加するこのプロセスは、全ての希望の番号を入力するまで続き、そしてステップ56において、電話コールを行う。
【0062】
このプロセス全体は、少なくとも2つの電話番号をダイアルする点で、最良の場合のシナリオにおける通常の長距離ダイアリングとは異なっている。その第1の番号は、好ましくはローカルのローカル・ボイスエンジン・アクセス番号である。第2の番号は、宛先番号である。
【0063】
図4は、本発明の目的にしたがって構築したボイスエンジン32の主ハードウェア・コンポーネントのブロック図形態の分割である。ボイスエンジン32は、図2に示した送信側ボイスエンジン32だけでなく受信側ボイスエンジン34とすることができる。
【0064】
ボックス58は、ボイスエンジン32のコンポーネントの周りに描いて示しており、機能上の分割を示す。ボイスエンジン自体は、専用の割り込み駆動型のコンピュータ・システムである。好ましい実施形態においては、このコンピュータは、インテルベースのコンプレックス命令セット・コンピュータ(CISC)のコンピュータ・システムである。しかし、これは、縮小命令セット・コンピュータ(RISC)ベースのシステムを使用できないことを意味するものではない。
【0065】
コンピュータ・システムは、オペレーティング・システムにより制御するが、この発明においては、Windows(登録商標) NT Version 3.5 (59)の下で実装している。同じく、これは、UNIX(登録商標) あるいはその種々の形態の内の任意のもののようなその他のオペレーティング・システムを使用することを除外するものではない。本発明にとって重要なことは、オペレーティング・システムが、マルチタスキング動作環境を提供する能力をもっていることである。
【0066】
本発明の方法を実装するソフトウェアは、この特許の主題であるコード構造を使用するものとしてそれ自体考えるべきではない。むしろ、このソフトウェアが実施する特定の機能が重要なのであり、したがってこれについて以下に説明する。ボイスエンジン32は、機能的には、少なくとも1つのボイスポート(オーディオ・ポート)60、少なくとも1つのボイス・ボード(デジタル信号プロセッサDSP)61、およびインターネット・インターフェース62から成るものと考えることができる。ボイスポート62は、信号(スピーチのような音を表すオーディオデータ)の送信および受信の双方に関して、ボイスエンジン32に対し、少なくとも1つのボイス・ボード61を介して交換式電話ネットワーク回線63への通信アクセスを与える。ボイスポート60はまた、インターネット16を介する伝達のためインターネット・パケットとしてカプセル化した信号を送信および受信するため、ボイスエンジン32にインターネット・アクセスを提供する。
【0067】
ボイスポート60は、上記のように二重の機能をもっている。これらは両方とも、交換式電話ネットワーク31を介して信号を送受すると共に、インターネット・インターフェース62を介してインターネット16と通信する。電話回線からボイスポート60への通信は、スレッド64上で生起し、この各スレッド64は、データの送信および受信の両方を行う能力をもっている。ボイスエンジン32の内部で生じる特定のプロセスについては、後述のフローチャートにおいて説明する。
【0068】
ボイスエンジン32は、図5に示す主ボイスエンジン・プロセス65により制御する。このプロセス65により、ボイスエンジン32は、ボイスエンジン32の制御および管理のためおよび記述する必須のサブプロセスのための中央プロセッサとして活動できるようになる。スタートアップ時に、主ボイスエンジン・プロセス65は、必要なハードウェア全てを初期化するが、これはステップ70として示している。ステップ72は、ボイスポート・スレッド64の活性化を含んでいる。それらスレッド64は、インターフェース接続62、61全てを管理する。
【0069】
主ボイスエンジン・プロセス65は、イベントの告知を待機するループ76内に留まる。開始したプロセスの任意のものからの告知を受けると、信号78を送って、告知信号の検証を開始する。まず始めに、コンピュータ・システムは、ステップ80において、その告知が有効でありかつハードウェア誘起のエラーでないことを検証する。この検証80は、当業者に知られた多くの方法で行うことができ、したがってこの特許の主題ではない。エラーがない場合には、プロセス65は、別のイベント告知を待機するループ76に戻る。
【0070】
例えば、イベント告知アラームは、診断ソフトウェアを実行すべきことを示すシステム警報とすることができる。次にステップ82は、ハードウェアをテストし診断することである。ステップ82は、システムが自動診断ソフトウェアにより自動的に実行するものとしたり、あるいはメッセージあるいはその他のインジケータがコンピュータ・システム管理者にシステムがサービスを必要としているという警報を発するようにすることができる。この診断ステップ82が自動的なものである場合、ステップ84において、故障したハードウェアをコンピュータ・システムがディセーブルして、コンピュータ・システムの動作を妨害しないようにする。
【0071】
図5で示しているように、ステップ72は、I/Oループ確立フェーズ99、I/Oループ・デュープレックス・フェーズ170、およびI/Oループ・シンプレックス・フェーズ200を活性化する。図6に示す確立フェーズ99は、ボイスエンジン34が送信側電話30からの入コールへの応答並びに受信側電話38へのコールを行わなければならないとき、受信側ボイスエンジン34内において生起するステップとして定義する。ステップ104において入コールの告知がDSP61からあったとき、ボイスポート・スレッド64は、そのユーザをネットワークに対し認証する。この認証を行うため、ステップ108において、ボイスポート・スレッド64は、ANIを用いてDSP61から送信側電話30の番号を検索し、そしてステップ109においてそのコールをログする。送信側電圧30の番号が、ステップ110において判定するようにボイスエンジン・データベース内の予めプログラムされた番号である場合、ステップ112において、呼び出し者に対し、受信側電話38の宛先番号についてのプロンプトを行う。
【0072】
また、発信元の電話30の番号を得るプロセスは、発信元の電話30の電話線31にデバイスを取り付ける。デバイスは、発信元の電話30の番号を自動的に送信する。もし発信元の電話30が予め定義したデータベースにないならば、ステップ116においてボイスポート(VoicePort)・スレッド64が挨拶を流し、例えばタッチトーン(DTMF)信号を通じてのユーザからのパスワードを要求し、このパスワードを用いて呼出側の証明が行われる。ステップ118において、もし呼出側が適正に証明を行えば、プロセスはステップ112に続く。そうでない場合には、ステップ119において、呼出側にパスワードが無効である事が通知され、パスワードを再入力することが要求される。ステップ120において失敗の数が多すぎると判定された場合には、ステップ122において呼出側にパスワードが無効であることが通知され、ラインが切られ(ハングアップされ)、ステップ124においてプロセスが再開される。しかしながら、成功裏に完了した呼び出し(コール)が無かった場合には、ステップ138においてコールが通知され、電話線63がハングアップされ、ステップ140においてプロセスがリセットされる。
【0073】
呼出側が適切に証明を行った場合には、ステップ112において、ボイスポート・スレッド64は宛先側の電話の番号(1又は複数)を検索する。ユーザは、カンファレンス(会議)・コールを完了するために1つ以上の数を入力する。次に、ボイスエンジン32はすべての関係者を呼び出して同時に共にリンクされるようにする。次に、ステップ114において受信側のボイスエンジン34に連絡がとられてコールが完了される。少なくとも1つのコールが受信側の電話38に対して成功裏に完了したことがステップ116において判定された場合には、プロセスはステップ118においてI/Oループ・フェーズ170、200のうちの1つに進む。ステップ120においてコールは会計(アカウンティング)にログされ、ラインはハングアップされ、プロセスはコールが完了したときに再開される。ステップ122において。
【0074】
また、上述の発信元のボイスエンジン32は、受信側のボイスエンジン34として働く。この場合、ステップ124において外に向かうコールの通知が行われると、ボイスエンジン32はDSP61に、ステップ126において、リセットを行うように知らせ、ステップ128において、受信側の電話38の番号をダイヤルするように知らせる。ステップ130においてコールに応答があったと判定された場合には、接続が成功裏に完了し、ステップ132においてコールはI/Oループ・フェーズ170、200の1つに入る。そうでない場合には、ボイスエンジン32は、ステップ134において、コールが完了しなかったことを発信元の電話30に通知し、情報はアカウンティングにログされ、電話線31はハングアップされ、ボイスポート確立フェーズがステップ136において新たに開始する。
【0075】
I/Oループ・フェーズは2つの異なるタイプのプロセス、即ち、デュープレックス170とシンプレックス200、に分けることができ、DSP61およびインターネット16からのデータの入力および出力を制御する。これはDSPを記録(レコード、record)および再生(プレイ、play)の両方に対して制御することによって達成される。即ち、I/Oループ・フェーズ170、200はDSP61を、レコードとプレイを同時に行うデュープレックス・モードで、またはデータがレコードされるかプレイされるかの何れかであってそれらが同時に行われないシンプレックス・モードで動作させることができる。
【0076】
図7に示したデュープレックス・モードは、このシステムの動作の好適なモードであり、ボイスポート64がデュープレックスで動作するよう要求することによって選択可能である。このモードにおいて、ユーザは、ボイスエンジンが発信元のボイスエンジン32である場合には発信元の電話30から、また、ボイスエンジンが受信側のボイスエンジン34である場合には受信側の電話38から、声/音のデータのプレイとレコードの両方を同時に行うことができる。デュープレックスは、非ブロッキング・コールをDSP61に発行することによって、PSTN31からのデータを待っている間にデータをレコードするようにして、達成される。I/Oループ・フェーズ170は、レコード・イベント又はプレイ・イベントが発生するのを待ち、処理を行う。
【0077】
I/Oループ・デュープレックス・プロセス170は、ステップ172において、イベントが発生するのを待つことによって開始する。3つのイベントに対して応答が行われる。第1のイベント・パスは、データがPSTN31を経由で受け取られたときである。このイベントにおいて、I/Oループ170はDSP60に、ステップ176において、PSTN31を経由して受信したデータをレコードするように要求する。ステップ176において、このデータはデジタル化され、圧縮され、暗号化される。この点で、データは、適当なインターネット・プロトコルを用いるカプセル化の後に、送信されることができ、次に、ステップ178において、受信側のボイスエンジン34に送られることができる。送信の後に、プロセス170は、ステップ180に示すように、コールがまだアクティブであるか否か(従って、更なる処理が発生するか否か)を判定する。コールがアクティブである場合には、プロセスはステップ172にループして戻り、イベントの通知を待つ。他方、コールがアクティブではない場合には、プロセスは終了し、遠隔のボイスエンジンには接続のブレイク(解除)が通知される。ステップ190において。
【0078】
第2のパスは、データがPSTN31を経由して電話30、38から受け取られるときである。データは、インターネット・インターフェース62を経由して受信され、DSP61に渡され、ステップ182に示すように、そこでレコードされる。DSP61は、ステップ184において、元の信号を得るために、データを解読(復号化)し、圧縮解除し、最終的にデジタル化処理の逆の処理をしなければならない。次に、信号は、非ブロッキング・コールをDSP61に発行することによってステップ186において信号を電話30、38にPSTN31を経由して転送することによってDSP61によってプレイされる。
【0079】
発生する他のイベント・パスは、ステップ188に示すようにハングアップするローカルの電話上のパーティである。このイベントが発生すると、遠隔のボイスエンジンに通知され、プロセスはリセットされる。
【0080】
図8に例示するシンプレックス・モードは本システムの動作の好適なモードではないが、ボイスポート・スレッド64を要求することによってシンプレックス動作を選択することも可能である。このモードでは、ユーザは、ボイスエンジンが発信元ボイスエンジンである場合には発信元電話30からの、あるいはボイスエンジンが受信ボイスエンジン34である場合には受信電話38からの、ボイス/サウンド・データを再生または記録することができる。シンプレックスは非ブロッキング・コールをDSP61に発送しないことによって達成され、データの記録または再生のみを可能にする。I/Oループ・シンプレックス・プロセス200は記録イベントまたは再生イベントの発生を待って、それに従って処理を行う。
【0081】
I/Oループ・シンプレックス・プロセス200は、ステップ202に示すように、電話30、38からPSTN31を介して受信したデータを500ミリ秒の間記録するか、10ミリ秒の間作動させない(ライン上をサイレントにする)ことによって開始する。プロセスは、次にステップ204においてコールが依然としてアクティブか否かを判定する。アクティブでなければ、リモート・ボイスエンジンがステップ206において通知される。
【0082】
しかし、コールがアクティブであれば、プロセスはステップ208においてデータが記録されたか否かを判定する。もしデータがDSP61によって記録されていれば、ステップ210に示すように好適実施例ではデータはディジタル化され、圧縮され、そして暗号化される。そのデータは、次にステップ212においてインターネット16を通してリモート(受信または発信元)ボイスエンジンに伝送される。
【0083】
ステップ208においてデータが記録されていない場合には、ステップ214において、プロセスはDSP61によって再生されるべきデータがあるか否かを確認する。もしなければ、プロセスはステップ202に戻る。しかし、再生されるべきデータがある場合には、そのデータはステップ216において暗号解読され、圧縮解除され、そしてディジタル化処理が逆に行われる。次にステップ218において、DSP61は電話30、38にPSTN31を介して信号を送ることによってデータを再生する。コールが依然としてアクティブであることがステップ220において判定される場合には、プロセスはステップ214に戻り、データが更に再生される。そうでなければ、リモート・ボイスエンジンがステップ222において通知され、プロセスはリセットを行う。
【0084】
ボイスポート60はマルチタスク・オペレーティング・システム59の利点を生かし処理を同時に実行することを可能にするマルチプレクサであることを注目すべきである。従って、図9Aに示す送信モードにおいては、ボイスエンジン34は単一の発信元ボイスエンジン32からのボイス・データを受信することが可能となる。
【0085】
同様に、図9Bにおいて、単一発信元ボイスエンジン32は、発信元ボイスエンジン32として動作しない複数の受信ボイスエンジン34からデータを同時に受信することが可能となる。データはミックスされて単一にデータ・ストリームを形成し、そしてリモート・ボイスエンジン32に送られる。
【0086】
これまでの説明は本発明の主要な特徴であるインターネットを介する非TCP/IPデバイスからの送信について的を絞ってきたが、非TCP/IPデバイスとTCP/IPデバイスとの間のデータ伝送のほかに、本発明によって実現可能にされそして望ましい幾つかの他のサービスがある。これらは、インターネットを介するコール転送、長距離通信、及び仮想電話である。
【0087】
電話会議サービスが図10に示され、該サービスはインターネットを通して1パーティー以上で会話を行うことを可能にする。ボイスエンジン32は、発信元電話30から加入者によって入力される複数の宛先に信号を分配することが課せられる。図10は、複数の異なる受信電話38に到達するために1つよりも多い受信ボイスエンジン34が介在する可能性を示している。
【0088】
図11に示される長距離通信サービスは、すべての受信ボイスエンジン34から離れたローカル交換電話ネットワーク・コールよりも更に先に位置する受信電話38に対するものである。このような状況は通常はまれであるが、可能性があることも確かである。従って、本発明は、受信ボイスエンジン34の位置を決定し、受信電話38に長距離コール260を行う場合に料金が最低のレートになるように補償する。長距離電話料金は、長距離電話プロバイダと契約をして、単一パーティーが得られるよりも低コスト、高ボリューム契約を獲得することによって、更に低減される。これによって、発信者が直接的にダイヤルしインターネット16をバイパスする場合よりも常に低いコストで信号が送られることを、発信者に保証する。
【0089】
図12に示す仮想電話は、高価な、即ち非常に多くの長距離電話をかけるリソースがないクライアントや他の人々に適合し、別の便益を加入者に与える。特に、加入者は発信元電話30からのローカル電話コールである仮想電話268を「創造(create)」する。新しい電話268は実際には単なるローカル・ボイスエンジン32である。しかし、発信者に受信電話38に対する長距離電話番号を入力することを要求しないで、発信元ボイスエンジン32は、発信元電話30によってコールされた電話をマッピングして発信元ボイスエンジン32をアクセスするシステムを有している。発信元ボイスエンジン32は、アクセスに使用されたその電話に関連するインストラクションを有することになり、それによって加入者の受信電話38にインターネットを介して接続する。このようにして、発信元ボイスエンジン32はすべてのクライアントの発信元電話番号によるプリプログラミング(pre−programming)を必要としない。
【0090】
例えば、ニューヨークのビジネス業者はロサンゼルスの多数の小さなクライアントにロサンゼルスのローカル電話番号をダイヤルすることによって電話をかけることができることを望んでいる。そのローカル・ロサンゼルス仮想電話268は555−0123をダイヤルすることによって呼び出すことができる。ボイスエンジン32はビジネス業者の受信電話38に向けられている番号へのすべてのコールをマッピングする。従って、クライアントの発信元電話30が仮想電話268をコールするとき、ボイスエンジン32はニューヨークのビジネス業者の受信電話38に信号を直ちに転送する。有利なことには、クライアントはローカル電話コールのみを行い、ビジネス業者は長距離信号伝送の課金がされない。
【0091】
前述した実施例は本発明の原理の適用例を例示するのみであることを理解すべきである。多くの修正及び代替構成が本発明の精神及び範囲内で当業者には可能である。請求の範囲はそれらの修正及び代替構成を含むものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットを介して音声を伝送する方法であって、
a)交換式電話ネットワークを介して音声を表すアナログ信号を受信するステップと、
b)前記受信された信号をデジタル化し、前記デジタル化された信号をインターネットを介した伝送のためにフォーマットして、フォーマットされた信号をインターネットを介して伝送するステップと、
c)前記信号をインターネットを介して受信して、前記信号を可聴的に再生するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
インターネットを介して音声を伝送する方法であって、
a)音声を表すアナログ信号を生じるマイクロフォンを含む送信側コンピュータを提供するステップであって、前記送信側コンピュータは、前記アナログ信号をデジタル化しフォーマットして前記デジタル化されフォーマットされたアナログ信号をインターネットを介して伝送するように構成されている、ステップと、
b)インターネットを介して前記信号を受信し前記信号を交換式電話ネットワークを介して伝送する特定用途コンピュータを提供するステップと、
c)前記交換式電話ネットワークを介して前記信号を受信する受信側電話手段を提供するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークを介して少なくとも1つのデータ信号を伝送する装置であって、
少なくとも1つの発呼装置から少なくとも1つの受呼者識別子を受信するように構成されている少なくとも1つのアクセス・インターフェースと、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの少なくとも1つのインターフェースと、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つのインターフェースと前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースとに結合されており、前記少なくとも1つの発呼装置が人間の介入のない認証された装置であることを確認し、前記受信された少なくとも1つの受呼者識別子から、少なくとも1つのリモート・プロセッサに対する前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の少なくとも1つのアドレスを決定し、
前記少なくとも1つのデータ信号を表すデータ・パケットを作成し、
前記データ信号パケットを、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つのインターフェースを介して、前記少なくとも1つの決定されたアドレスを用いて、前記少なくとも1つのリモート・プロセッサに伝送する、
ように構成されている処理システムと、
を備えていることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項3記載の装置において、前記処理システムは、インターネット・プロトコル(IP)パケットを作成することによって前記少なくとも1つのデータ信号を表すパケットを作成するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項4記載の装置において、前記IPパケットは、トランスポート・コネクト・プロトコル(TCP)パケットであることを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項4記載の装置において、前記処理システムは、前記IPパケットをリアルタイムで伝送するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項3記載の装置において、前記少なくとも1つのデータ信号は少なくとも1つのデジタル化された電話信号であることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項7記載の装置において、前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースは、少なくとも1つのアナログ電話信号をデジタル化して前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を生じるように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項7記載の装置において、前記処理システムは、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を圧縮するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項7記載の装置において、前記処理システムは、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を暗号化するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項3記載の装置において、前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースは電話への接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項3記載の装置において、前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースはパーソナル・コミュニケーションズ・システム(PCS)への接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項3記載の装置において、前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースは無線接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項3記載の装置において、前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースは交換式ネットワークへの接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項14記載の装置において、前記交換式ネットワークへの接続はセルラ電話への接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項14記載の装置において、前記交換式ネットワークへの接続は私的交換式ネットワークへの接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項14記載の装置において、前記交換式ネットワークへの接続は公衆交換式ネットワークへの接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項3記載の装置において、前記処理システムは、
前記少なくとも1つの発呼装置の少なくとも1つの電話番号を取得するステップと、
前記取得された少なくとも1つの電話番号を認証された電話番号の予め定義されたリストと比較するステップと、
によって、前記少なくとも1つの発呼装置が承認された装置であることを確認するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項18記載の装置において、前記処理システムは、前記少なくとも1つの発呼装置から受信された少なくとも1つの自動番号識別(ANI)コードから、前記少なくとも1つの発呼装置の前記少なくとも1つの電話番号を取得するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項3記載の装置において、前記処理システムは、
少なくとも1つの認証パスワードを、前記少なくとも1つの発呼装置に前記認証パスワードを促すことなく、前記少なくとも1つの発呼装置から受信するステップと、
前記受信された少なくとも1つの認証パスワードを認証パスワードの予め定義されたリストと比較するステップと、
によって、前記少なくとも1つの発呼装置が承認された装置であることを確認するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項3記載の装置において、前記処理システムは、予め定義された通信サービスを前記少なくとも1つの認証された装置に提供するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項22】
請求項3記載の装置において、前記処理システムは少なくとも1人の仮想的な受呼者を作成することにより、前記少なくとも1つの受呼者識別子が前記少なくとも1つのリモート・プロセッサに対応する少なくとも1つの更なる受呼者識別子に前記仮想的な受呼者を介してマップされるように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項23】
請求項3記載の装置において、前記処理システムは、少なくとも1つの電話番号を前記少なくとも1つの受呼者識別子として受信するように構成され、前記少なくとも1つの電話番号の少なくとも一部は地理的エリアを表し、前記処理システムは、更に、前記電話番号の前記一部に応答して、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項24】
請求項23記載の装置において、前記処理システムは、エリア・コードを有する前記少なくとも1つの電話番号を受信し、前記エリア・コードに応答して前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項25】
請求項24記載の装置において、前記処理システムは、エクスチェンジ・コードを有する前記少なくとも1つの電話番号を受信し、前記エクスチェンジ・コードに応答して前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項26】
請求項3記載の装置において、前記処理システムは、少なくとも1つの電子メール・アドレスを前記少なくとも1つの受呼者識別子として受信し、前記少なくとも1つの電子メール・アドレスから前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項27】
請求項3記載の装置において、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つのインターフェースは、インターネット・プロトコル(IP)を用いてデータを伝送するネットワークへのインターフェースを含み、
前記処理システムは、前記少なくとも1つの受呼者識別子として前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上で少なくとも1つのIPアドレスを受信するように構成され、前記少なくとも1つのIPアドレスは、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを含むことを特徴とする装置。
【請求項28】
請求項3記載の装置において、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つのインターフェースは、インターネット・プロトコル(IP)を用いてデータを伝送するネットワークへのインターフェースを含み、
前記処理システムは、前記少なくとも1つの受呼者識別子として前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上で少なくとも1つのIPアドレスを受信し、前記受信された少なくとも1つのIPアドレスから、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項29】
請求項28記載の装置において、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つのインターフェースは、グローバル情報ネットワークへのインターフェースを含むことを特徴とする装置。
【請求項30】
請求項3記載の装置において、
前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースは、前記少なくとも1つの受呼者識別子として少なくとも1つのユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)を受信するように構成されており、
前記処理システムは、前記受信された少なくとも1つのURLから前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項31】
請求項30記載の装置において、
前記処理システムは、ドメイン・ネーム・サービス(DNS)を用いて前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項32】
請求項7記載の装置において、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号は複数のデジタル化された電話信号を含み、この装置は、更に、前記処理システムに与えられた前記複数のデジタル化された電話信号を多重化して前記複数のデジタル化された電話信号を表す多重化されたパケットを前記処理システムに作成させるマルチプレクサを含むことを特徴とする装置。
【請求項33】
請求項32記載の装置において、前記処理システムは、前記多重化されたパケットを伝送して前記複数のデジタル化された電話信号のそれぞれをリアルタイムで伝送するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項34】
請求項7記載の装置において、前記処理システムは、更に、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークから少なくとも1つの更なるデジタル化された電話信号を表す更なるパケットを受信し、
前記受信されたデジタル化された電話信号パケットに基づいて少なくとも1つの更なる電話信号を生成し、
前記生成された少なくとも1つの更なる電話信号を前記少なくとも1つの発呼装置に送るように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項35】
請求項34記載の装置において、
前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースは、複数の発呼装置から複数の発呼者識別子を受信するように構成されており、
前記処理システムは、更に、
複数の電話信号を表す更なる多重化されたパケットを受信し、
受信された多重化されたパケットに基づいて更なる電話信号を生成し、
前記生成された更なる電話信号を前記複数の発呼装置に前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースを介して送るように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項36】
少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークを介して少なくとも1つのデータ信号を伝送する装置であって、
電子メール・アドレスとIPアドレスとURLとから構成されるグループから選択された少なくとも1つの受呼者識別子を受信するように構成されている少なくとも1つのアクセス・インターフェースと、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの少なくとも1つのインターフェースと、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つのインターフェースと前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースとに結合されており、
前記受信された少なくとも1つの受呼者識別子から、少なくとも1つのリモート・プロセッサに対する前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の少なくとも1つのアドレスを決定し、
前記少なくとも1つのデータ信号を表すパケットを作成し、
前記受呼者識別子を、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記インターフェースを介して、前記少なくとも1つのリモート・プロセッサに伝送し、
前記データ信号パケットを、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記インターフェースを介して、前記少なくとも1つの決定されたアドレスを用いて、前記リモート・プロセッサに伝送する、
ように構成されている処理システムと、
を備えていることを特徴とする装置。
【請求項37】
請求項36記載の装置において、前記処理システムは、インターネット・プロトコル(IP)パケットを作成することによって前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を表すパケットを作成するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項38】
請求項37記載の装置において、前記IPパケットは、トランスポート・コネクト・プロトコル(TCP)パケットであることを特徴とする装置。
【請求項39】
請求項37記載の装置において、前記処理システムは、前記IPパケットをリアルタイムで伝送するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項40】
請求項36記載の装置において、前記少なくとも1つのデータ信号は少なくとも1つのデジタル化された電話信号であることを特徴とする装置。
【請求項41】
請求項40記載の装置において、前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースは、少なくとも1つのアナログ電話信号をデジタル化して前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を生じるように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項42】
請求項40記載の装置において、前記処理システムは、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を圧縮するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項43】
請求項40記載の装置において、前記処理システムは、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を暗号化するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項44】
請求項36記載の装置において、前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースは電話への接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項45】
請求項36記載の装置において、前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースはパーソナル・コミュニケーションズ・システム(PCS)への接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項46】
請求項36記載の装置において、前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースは無線接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項47】
請求項36記載の装置において、前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースは交換式ネットワークへの接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項48】
請求項47記載の装置において、前記交換式ネットワークへの接続はセルラ電話への接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項49】
請求項47記載の装置において、前記交換式ネットワークへの接続は私的交換式ネットワークへの接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項50】
請求項47記載の装置において、前記交換式ネットワークへの接続は公衆交換式ネットワークへの接続を含むことを特徴とする装置。
【請求項51】
請求項36記載の装置において、前記処理システムは、
前記少なくとも1つの発呼装置の少なくとも1つの電話番号を取得するステップと、
前記取得された少なくとも1つの電話番号を認証された電話番号の予め定義されたリストと比較するステップと、
によって、前記少なくとも1つの発呼装置が承認された装置であることを確認するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項52】
請求項51記載の装置において、前記処理システムは、前記少なくとも1つの発呼装置から受信された少なくとも1つの自動番号識別(ANI)コードから、前記発呼装置の前記少なくとも1つの電話番号を取得するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項53】
請求項36記載の装置において、前記処理システムは、予め定義された通信サービスを前記少なくとも1つの認証された装置に提供するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項54】
請求項36記載の装置において、前記処理システムは少なくとも1人の仮想的な受呼者を作成することにより、前記少なくとも1つの受呼者識別子が前記少なくとも1つのリモート・プロセッサに対応する少なくとも1つの更なる受呼者識別子に前記仮想的な受呼者を介してマップされるように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項55】
請求項36記載の装置において、前記処理システムは、
少なくとも1つの認証パスワードを前記少なくとも1つの発呼装置から受信するステップと、
前記受信された少なくとも1つの認証パスワードを認証パスワードの予め定義されたリストと比較するステップと、
によって、前記少なくとも1つの発呼装置が承認された装置であることを確認するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項56】
請求項40記載の装置において、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号は複数のデジタル化された電話信号を含み、この装置は、更に、前記処理システムに与えられた前記複数のデジタル化された電話信号を多重化して前記複数のデジタル化された電話信号を表す多重化されたパケットを前記処理システムに作成させるマルチプレクサを含むことを特徴とする装置。
【請求項57】
少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークを介して複数のデータ信号を伝送する装置であって、
複数の受呼者識別子を受信するように構成されている少なくとも1つのアクセス・インターフェースと、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの少なくとも1つのインターフェースと、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つのインターフェースと前記少なくとも1つのアクセス・インターフェースとに結合されており、
前記受信された受呼者識別子から、それぞれのリモート・プロセッサに対する前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上のそれぞれのアドレスを決定し、
前記複数のデータ信号のそれぞれを表し対応するリモート・プロセッサの決定されたアドレスを含むパケットを作成し、
前記複数のデータ信号を表すパケットを多重化して多重化されたパケット・ストリームを形成し、
前記多重化されたパケット・ストリームを、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つのインターフェースを介して、前記リモート・プロセッサに伝送する、
ように構成されている処理システムと、
を備えていることを特徴とする装置。
【請求項58】
請求項57記載の装置において、前記処理システムは、少なくとも1つの電話番号を前記少なくとも1つの受呼者識別子として受信するように構成され、前記少なくとも1つの電話番号の少なくとも一部は地理的エリアを表し、前記処理システムは、更に、前記電話番号の前記一部に応答して、前記複数のアドレスの中の少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項59】
請求項57記載の装置において、前記処理システムは、エリア・コードを有する前記少なくとも1つの電話番号を受信し、前記エリア・コードに応答して前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項60】
請求項59記載の装置において、前記処理システムは、エクスチェンジ・コードを有する前記少なくとも1つの電話番号を受信し、前記エクスチェンジ・コードに応答して前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項61】
請求項57記載の装置において、前記処理システムは、少なくとも1つの電子メール・アドレスを前記複数の受呼者識別子の中の少なくとも1つの受呼者識別子として受信し、前記少なくとも1つの電子メール・アドレスから前記複数のアドレスの中の少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項62】
請求項57記載の装置において、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つのインターフェースは、インターネット・プロトコル(IP)を用いてデータを伝送するネットワークへのインターフェースを含み、
前記処理システムは、前記複数の受呼者識別子の中の少なくとも1つの受呼者識別子として、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上で少なくとも1つのIPアドレスを受信するように構成され、前記少なくとも1つのIPアドレスは、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを含むことを特徴とする装置。
【請求項63】
請求項57記載の装置において、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記インターフェースは、インターネット・プロトコル(IP)を用いてデータを伝送するネットワークへのインターフェースを含み、
前記処理システムは、前記複数の受呼者識別子の中の前記少なくとも1つの受呼者識別子として前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上で少なくとも1つのIPアドレスを受信し、前記少なくとも1つのIPアドレスから、前記複数のアドレスの中の前記少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項64】
請求項57記載の装置において、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つのインターフェースは、グローバル情報ネットワークへのインターフェースを含むことを特徴とする装置。
【請求項65】
請求項64記載の装置において、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記インターフェースは、前記複数の受呼者識別子の中の少なくとも1つの受呼者識別子として少なくとも1つのユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)を受信するように構成されており、
前記処理システムは、前記受信された少なくとも1つのURLから前記複数のアドレスの中の少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項66】
請求項65記載の装置において、
前記処理システムは、ドメイン・ネーム・サービス(DNS)を用いて前記少なくとも1つのアドレスを決定するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項67】
請求項57記載の装置において、前記複数のデータ信号は複数のデジタル化された電話信号であることを特徴とする装置。
【請求項68】
請求項67記載の装置において、前記処理システムは、更に、前記複数のデジタル化された電話信号を圧縮し前記デジタル化され圧縮された複数の電話信号を表すパケットを作成することによって前記複数のデジタル化された電話信号を表すパケットを作成するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項69】
請求項67記載の装置において、前記処理システムは、更に、前記複数のデジタル化された電話信号を暗号化し前記デジタル化され暗号化された複数の電話信号を表すパケットを作成することによって前記複数のデジタル化された電話信号を表すパケットを作成するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項70】
請求項57記載の装置において、前記処理システムは少なくとも1人の仮想的な受呼者を作成することにより、前記複数の受呼者識別子の中の前記少なくとも1つの受呼者識別子が前記少なくとも1つのリモート・プロセッサに対応する少なくとも1つの更なる受呼者識別子に前記仮想的な受呼者を介してマップされるように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項71】
少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークを介して少なくとも1つのデータ信号を伝送する方法であって、
少なくとも1つの発呼装置から少なくとも1つの受呼者識別子を受信するステップと、
前記少なくとも1つの発呼装置が人間の介入のない認証された装置であることを確認するステップと、
前記少なくとも1つの受呼者識別子から、少なくとも1つのリモート・プロセッサに対する前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の少なくとも1つのアドレスを決定するステップと、
前記少なくとも1つのデータ信号を表すデータ・パケットを作成するステップと、
前記データ信号パケットを、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークを介して、前記少なくとも1つの決定されたアドレスを用いて、前記少なくとも1つのリモート・プロセッサに伝送するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項72】
請求項71記載の方法において、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を表すパケットを作成する前記ステップは、インターネット・プロトコル(IP)パケットを作成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項73】
請求項72記載の方法において、IPパケットを作成する前記ステップは、トランスポート・コネクト・プロトコル(TCP)パケットを作成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項74】
請求項72記載の方法において、前記伝送するステップは、前記IPパケットをリアルタイムで伝送するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項75】
請求項71記載の方法において、前記少なくとも1つのデータ信号はデジタル化された電話信号であり、前記少なくとも1つのデータ信号を表すパケットを作成する前記ステップは、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を表すパケットを作成することを特徴とする方法。
【請求項76】
請求項75記載の方法において、
少なくとも1つのアナログ電話信号を受信するステップと、
前記少なくとも1つのアナログ電話信号をデジタル化して前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を形成するステップと、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項77】
請求項75記載の方法において、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を無線ネットワークから受信するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項78】
請求項75記載の方法において、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を交換式ネットワークから受信するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項79】
請求項78記載の方法において、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を前記交換式ネットワークから受信する前記ステップは、前記少なくとも1つのアナログ電話信号をセルラ・ネットワークから受信するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項80】
請求項78記載の方法において、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を前記交換式ネットワークから受信する前記ステップは、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を私的交換式ネットワークから受信するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項81】
請求項77記載の方法において、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を受信する前記ステップは、前記少なくとも1つのアナログ電話信号をパーソナル・コミュニケーションズ・システム(PCS)から受信するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項82】
請求項71記載の方法において、前記発呼者が認証された装置から発呼していることを確認する前記ステップは、
前記少なくとも1つの発呼装置の少なくとも1つの電話番号を取得するステップと、
前記取得された少なくとも1つの電話番号を認証された電話番号の予め定義されたリストと比較するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項83】
請求項82記載の方法において、前記少なくとも1つの発呼装置の前記少なくとも1つの番号を取得する前記ステップは、前記少なくとも1つの発呼装置から受信された少なくとも1つの自動番号識別(ANI)コードから、前記少なくとも1つの発呼装置の前記少なくとも1つの番号を取得するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項84】
請求項71記載の方法において、前記発呼者が認証された装置から発呼していることを確認する前記ステップは、
少なくとも1つの認証パスワードを、前記少なくとも1つの発呼装置に前記少なくとも1つの認証パスワードを促すことなく、前記少なくとも1つの発呼方法から受信するステップと、
前記受信された少なくとも1つの認証パスワードを認証パスワードの予め定義されたリストと比較するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項85】
請求項71記載の方法において、
前記少なくとも1つの受呼者識別子を受信する前記ステップは、少なくとも1つの電話番号を前記少なくとも1つの受呼者識別子として受信するステップを含み、前記少なくとも1つの電話番号の少なくとも一部は地理的エリアを表し、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定する前記ステップは、前記電話番号の前記一部に応答して、前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項86】
請求項85記載の方法において、前記電話番号の前記一部はエリア・コードを含むことを特徴とする方法。
【請求項87】
請求項86記載の方法において、前記電話番号の前記一部はエクスチェンジ・コードを含むことを特徴とする方法。
【請求項88】
請求項71記載の方法において、
前記少なくとも1つの受呼者識別子を受信する前記ステップは、少なくとも1つの電子メール・アドレスを前記少なくとも1つの受呼者識別子として受信するステップを含み、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定する前記ステップは、前記少なくとも1つの電子メール・アドレスから前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項89】
請求項71記載の方法において、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークは、インターネット・プロトコル(IP)を用いてデータを伝送するネットワークを含み、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークの上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定する前記ステップは、前記少なくとも1つの受呼者識別子として前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上で少なくとも1つのIPアドレスを受信するステップを含み、前記少なくとも1つのIPアドレスは、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスであることを特徴とする方法。
【請求項90】
請求項71記載の方法において、
前記少なくとも1つの受呼者識別子を受信する前記ステップは、少なくとも1つのユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)を前記少なくとも1つの受呼者識別子として受信するステップを含み、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークの上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定する前記ステップは、前記少なくとも1つのURLを用いるステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項91】
請求項90記載の方法において、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのリモート・プロセッサの前記少なくとも1つのアドレスを決定するステップは、ドメイン・ネーム・サービス(DNS)を用いるステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項92】
請求項71記載の方法において、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を圧縮するステップを更に含み、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を表すパケットを作成する前記ステップは、前記圧縮された少なくとも1つのデジタル化された電話信号を表すパケットを作成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項93】
請求項71記載の方法において、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を暗号化するステップを更に含み、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を表すパケットを作成する前記ステップは、前記暗号化された少なくとも1つのデジタル化された電話信号を表すパケットを作成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項94】
請求項71記載の方法において、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークから少なくとも1つの更なるデジタル化された電話信号を表す更なるパケットを受信するステップと、
前記更なるデジタル化された電話信号パケットに基づいて少なくとも1つの更なる電話信号を生成するステップと、
前記生成された少なくとも1つの更なる電話信号を前記少なくとも1つの発呼装置に送るステップと、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項95】
請求項71記載の方法において、
少なくとも1つの受呼者識別子を少なくとも1つの更なる受呼者識別子にマップする少なくとも1人の仮想的な受呼者を作成し、
前記少なくとも1つのリモート・プロセッサに対する前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのアドレスを決定する前に、前記少なくとも1つの受呼者識別子を、前記仮想的な受呼者を介して、前記少なくとも1つの更なる受呼者識別子にマップするステップと、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項96】
少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークを介して少なくとも1つのデータ信号を伝送する方法であって、
少なくとも1つの発呼装置から少なくとも1つの受呼者識別子を受信するステップであって、前記少なくとも1つの受呼者識別子は、電子メール・アドレスとIPアドレスとURLとで構成されるグループから選択される、ステップと、
前記少なくとも1つの受呼者識別子から、少なくとも1つのリモート・プロセッサに対する前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の少なくとも1つのアドレスを決定するステップと、
前記少なくとも1つのデータ信号を表すパケットを作成するステップと、
前記データ信号パケットを、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つのインターフェースを介して、前記少なくとも1つの決定されたアドレスを用いて、前記少なくとも1つのリモート・プロセッサに伝送するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項97】
請求項96記載の方法において、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を表すパケットを作成する前記ステップは、インターネット・プロトコル(IP)パケットを作成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項98】
請求項97記載の方法において、IPパケットを作成する前記ステップは、トランスポート・コネクト・プロトコル(TCP)パケットを作成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項99】
請求項97記載の方法において、前記伝送するステップは、前記IPパケットをリアルタイムで伝送するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項100】
請求項96記載の方法において、前記少なくとも1つのデータ信号はデジタル化された電話信号であり、前記少なくとも1つのデータ信号を表すパケットを作成する前記ステップは、前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を表すパケットを作成することを特徴とする方法。
【請求項101】
請求項100記載の方法において、
少なくとも1つのアナログ電話信号を受信するステップと、
前記少なくとも1つのアナログ電話信号をデジタル化して前記少なくとも1つのデジタル化された電話信号を形成するステップと、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項102】
請求項100記載の方法において、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を無線ネットワークから受信するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項103】
請求項100記載の方法において、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を交換式ネットワークから受信するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項104】
請求項103記載の方法において、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を前記交換式ネットワークから受信する前記ステップは、前記少なくとも1つのアナログ電話信号をセルラ・ネットワークから受信するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項105】
請求項103記載の方法において、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を前記交換式ネットワークから受信する前記ステップは、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を私的交換式ネットワークから受信するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項106】
請求項100記載の方法において、前記少なくとも1つのアナログ電話信号を受信する前記ステップは、前記少なくとも1つのアナログ電話信号をパーソナル・コミュニケーションズ・システム(PCS)から受信するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項107】
請求項96記載の方法において、前記少なくとも1つのデータ信号は複数のデータ信号を含み、この方法は、
前記複数のデータ信号のそれぞれに対するそれぞれのリモート・プロセッサに対して前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上のそれぞれのアドレスを決定するステップと、
前記複数のデータ信号のそれぞれのパケットを作成するステップと、
前記複数のデータ信号を表すパケットを多重化して多重化されたパケット・ストリームを形成するステップと、
前記多重化されたパケット・ストリームを、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークへの前記少なくとも1つの接続を介して伝送するステップと、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項108】
請求項96記載の方法において、
少なくとも1つの受呼者識別子を少なくとも1つの更なる受呼者識別子にマップする少なくとも1人の仮想的な受呼者を作成し、
前記少なくとも1つのリモート・プロセッサに対する前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記少なくとも1つのアドレスを決定する前に、前記少なくとも1つの受呼者識別子を、前記仮想的な受呼者を介して、前記少なくとも1つの更なる受呼者識別子にマップするステップと、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項109】
複数のデータ信号をパケット・データ・ネットワークを介して伝送する方法であって、
それぞれが前記複数のデータ信号のそれぞれに対応する複数の受呼者識別子を受信するステップと、
前記複数のデータ信号のそれぞれに対応するリモート・プロセッサに対してす少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークの上のそれぞれのアドレスを決定するステップと、
前記複数のデータ信号のそれぞれのパケットを作成するステップと、
前記複数のデータ信号を表すパケットを多重化して多重化されたパケット・ストリームを形成するステップと、
前記多重化されたパケット・ストリームを、前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークを用いてそれぞれのリモート・プロセッサに伝送するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項110】
請求項109記載の方法において、
前記複数の受呼者識別子を受信する前記ステップは、少なくとも1つの電話番号を前記複数の受呼者識別子の中の少なくとも1つの受呼者識別子として受信するステップを含み、前記少なくとも1つの電話番号の少なくとも一部は地理的エリアを表し、
それぞれのリモート・プロセッサの前記複数のアドレスを決定する前記ステップは、前記電話番号の前記一部に応答して、前記複数のアドレスの中の少なくとも1つのアドレスを決定するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項111】
請求項110記載の方法において、前記電話番号の前記一部はエリア・コードを含むことを特徴とする方法。
【請求項112】
請求項111記載の方法において、前記電話番号の前記一部はエクスチェンジ・コードを含むことを特徴とする方法。
【請求項113】
請求項109記載の方法において、
前記複数の受呼者識別子を受信する前記ステップは、少なくとも1つの電子メール・アドレスを受信するステップを含み、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記複数のリモート・プロセッサの前記それぞれのアドレスを決定する前記ステップは、前記電子メール・アドレスを用いて前記複数のリモート・プロセッサの対応するもののアドレスを決定するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項114】
請求項109記載の方法において、
前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワークは、インターネット・プロトコル(IP)を用いてデータを伝送する少なくとも1つのネットワークを含み、
前記複数の受呼者識別子を受信する前記ステップは、前記少なくとも1つのネットワークの上の少なくとも1つのインターネット・プロトコル(IP)アドレスを受信するステップを含み、前記少なくとも1つのIPアドレスは前記複数のリモート・プロセッサの中の少なくとも1つの対応するリモート・プロセッサのアドレスであることを特徴とする方法。
【請求項115】
請求項109記載の方法において、
前記複数の受呼者識別子を受信する前記ステップは、少なくとも1つのユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)を前記複数の受呼者識別子の中の前記少なくとも1つの受呼者識別子として受信するステップを含み、
前記複数のリモート・プロセッサの前記アドレスを決定する前記ステップは、前記少なくとも1つのURLを用いるステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項116】
請求項115記載の方法において、
前記複数のリモート・プロセッサの前記アドレスを決定する前記ステップは、ドメイン・ネーム・サービス(DNS)を用いるステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項117】
請求項109記載の方法において、前記複数のデータ信号は複数のデジタル化された電話信号であり、前記複数のデータ信号を表すパケットを作成する前記ステップは、前記複数のデジタル化された電話信号を表すパケットを作成することを特徴とする方法。
【請求項118】
請求項117記載の方法において、前記複数のデジタル化された電話信号を圧縮するステップを更に含み、前記複数のデジタル化された電話信号を表すパケットを作成する前記ステップは、前記圧縮されデジタル化された複数の電話信号を表すパケットを作成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項119】
請求項117記載の方法において、前記複数のデジタル化された電話信号を暗号化するステップを更に含み、前記複数のデジタル化された電話信号を表すパケットを作成する前記ステップは、前記暗号化されデジタル化された複数の電話信号を表すパケットを作成するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項120】
請求項109記載の方法において、
前記複数の受呼者識別子の中の少なくとも1つの受呼者識別子を少なくとも1つの更なる受呼者識別子にマップする少なくとも1人の仮想的な受呼者を作成し、
前記複数のリモート・プロセッサに対する前記少なくとも1つのパケット・データ・ネットワーク上の前記複数のアドレスを決定する前に、前記少なくとも1つの受呼者識別子を、前記仮想的な受呼者を介して、前記少なくとも1つの更なる受呼者識別子にマップするステップと、
を更に含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−284539(P2009−284539A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−200154(P2009−200154)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【分割の表示】特願2005−197921(P2005−197921)の分割
【原出願日】平成9年2月5日(1997.2.5)
【出願人】(505212050)アイ−リンク・ワールドワイド・インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】