説明

音声入力野帳管理システム

【課題】施工管理業務で使用する複数の備品(図面、測量器具一式、野帳、関数電卓機、鉛筆)を持って行う煩わしい作業、例えば、水準測量作業では、集計作業を行いながら測量データを野帳(測量用手帳)に記述するため、計算間違いによるやり直し作業や、作業終了後にツール(EXCELなど)を使用して報告書を纏める二度手間作業の減少を可能とする。
【解決手段】端末(携帯、PC)を使用し、音声入力野帳管理システムを使用すれば、野帳を電子データ化でき、複数の備品を一纏めにして煩わしい作業を解消し、迅速で正確な作業が可能となる。また、図3のFS(測量実測値計算機能)機能、GH(地盤高計算機能)機能を使用することで、計算間違いが減少できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、施工管理業務(測量業務(水準測量など)、品質管理業務など)で使用する野帳(測量用手帳)に自筆で入力するデータを容易に行えるよう音声入力による文字入力機能や端末(携帯、PC)を使用した文字入力機能を備え、施工管理業務を効率的に管理できる音声入力野帳管理システムに関するものである。使用例として、関数電卓機能、測量計算機能(図2)メモ入力保存機能(図3−2)を備えた、水準測量管理フォーマット画面について記述する。
【背景技術】
【0002】
従来、施工管理業務で行われる測量作業では、測量機、関数電卓機、野帳を持ち、測量機械を利用して測量したデータを自筆で野帳に記述し、さらに関数電卓機も手に持ち、測量結果の集計作業を行いながら測量作業を行い、後日、野帳に記述されているデータの纏め作業を行っていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
そのために、次のような欠点があった。
【0003】
野帳、関数電卓機、鉛筆、消しゴムを用意し手に持ちきれない(煩わしい)状態で作業をしていた。
【0004】
測量作業時、その都度確認作業ができず、データ読み間違い、計算間違いなどによる、後戻り作業が発生した。
【0005】
悪天候など、条件の悪い場所での測量作業時、受け入れ検査時データの紛失があった。
【0006】
現場で野帳に自筆した野帳データは、報告書(ツール(EXCELなど)を使用して)の作成に使用するため、二度手間となっていた。
【0007】
集計した野帳を管理するのにかさばり、場所を取られていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
音声入力野帳管理システムには、音声入力機能を使用した文字入力機能や、データを修正、削除できる機能を提供し煩わしい作業を解消する。
水準測量フォーマットは、測量作業で使用する関数電卓機能、測量計算機能を備え、測量計算機能には、測量計算ができる機能(FS(測量実測値計算機能)機能、GH(地盤高計算機能)機能など)を備え、計算間違いなどの後戻り作業を解消する。また、端末(携帯、PC)を使用することによって、電子データをその都度保存するため悪天候の所での作業でもデータ紛失がなく、報告書の作成による手間も減少し、保管場所も解消する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、音声入力野帳管理システムを活用すれば、計算機、鉛筆、野帳をばらばらに持たず1セットとして持ち歩き、煩わしい作業が削減され、正確で迅速に計算処理が行える。また、電子データとして管理でき、報告書の作成時間も削減でき、かさばらず保管できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明による音声入力野帳管理システム概要図を示す。
【図2】本発明による水準測量管理フォーマット画面を示す。(携帯画面対応)
【図3】本発明による水準測量管理フォーマット画面を示す。(PC画面対応)
【図4】本発明による水準測量管理フォーマット画面遷移図を示す。
【発明を実施するための形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について一例を説明する。
【0011】
図1は、音声入力野帳管理システム概要図となっている。
アプリケーションサーバー(APサーバー)、データベースサーバー(DBサーバー)、音声変換サーバーを用意して複数の端末(携帯、PC)よりアクセス可能とする構成とする。
【0012】
図2は、本発明による水準測量管理フォーマット画面(携帯画面対応)である。ユーザー登録したユーザーのみ、端末(携帯)で使用できる画面である。入力値は、音声によるデータ入力と端末を使用したデータ入力の両方を可能とする。
【0013】
音声によるデータ入力を行いたい場合、3.音声切替ボタンを押下しオンにする。5.音声・文字入力部の入力したい項目にカーソルを移動する。音声データは、音声データを文字データに変換するサーバーを経由し、変換された内容を確認後、次の入力項目へカーソルを移動する。
同様に処理を繰り返し、4.計算ボタンを押下すると計算結果が表示される。
【0014】
通常データ入力を行いたい場合、3.音声切替ボタンを押下しオフにする。5.音声・文字入力部の入力したい項目にカーソルを移動し、入力したいデータは、端末機能を使用して入力する。初期行数は10行とする。入力行が不足した場合は、6.行追加ボタンを押下して入力行を最終行に追加して入力する。行を削除したい場合は、7.行削除ボタンを押下して最終行から順に削除する。最後に4.計算ボタンを押下するとGH、差などの項目に計算結果が表示される。
【0015】
1.ファイルボタン機能は、音声でも任意なファイル名が作成できファイルの保存(CSV形式保存機能も含む)やファイルを開く機能を提供する。
【0016】
2.FS/GHボタン(FS(測量実測値計算)機能、GH(地盤高計算)機能)のどちらかを選択する。FS、GHどちらの場合も、5.音声・文字入力部の入力したい位置にカーソルを合わせ、測量した値を音声及び文字入力機能を使用してデータを入力する。入力終了後、4.計算ボタンを押下すると計算処理が開始され計算結果を所定の位置に表示する。(FSの場合は、IH、設計値、GHの項目に値が入力されていることを確認する必須チェックを行い、上記項目(IH、設計値、GH)に値が入力されていたら、計算処理を実行し、FSの値を表示させる。
GHの場合は、IH,FSの項目に値が入力されていることを確認する必須チェックを行い、上記項目(IH,FS)に値が入力されていたら、計算処理を実行し、GHの値を表示する。)
【0017】
図3は、本発明による水準測量管理フォーマット画面(PC画面対応)である。ユーザー登録したユーザーのみ、端末(PC)で使用できる画面である。入力値は、音声によるデータ入力と端末を使用したデータ入力の両方を可能とする。
[0013]から[0016]までの機能と同様な機能を提供する。
【0018】
10.フリー文字入力部は、簡易的な図の作成を可能とするエリアとし、ペイント機能により簡易的な図の作成、修正を可能とする。
【0019】
画面内容に収まらない場合は、9.スクロール機能を使用して確認する。
【0020】
入力作業を終了したい場合、8.終了ボタン機能を使用する。
【符号の説明】
【0021】
1. ファイル
2. FS/GH
3. 音声切替
4. 計算
5. 音声・文字入力部
6. 行追加
7. 行削除
8. 終了
9. スクロール
10. フリー文字入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施工管理業務(測量業務(水準測量など)、品質管理業務など)で使用する野帳(測量用手帳)と同様なフォーマットのアプリケーション画面を作成し、
端末(携帯やPCなど)で通常文字入力できる機能だけでなく、音声入力機能を活用したデータ入力が可能なWEBアプリケーションシステムを構築する。
自筆で野帳に入力しているデータを音声入力機能で音声の自動文字化及び通常入力による文字の電子化を可能とし、施工管理業務の効率化を特徴とする音声入力野帳管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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