説明

音響・映像再生システム

【課題】 AV再生出力装置1とスピーカ駆動装置2をケーブル4により互いに接続してなるAV再生システムにおいて、AV再生出力装置1から伸びるケーブル数を減少させる。
【解決手段】 本発明のAV再生出力装置1は、再生装置11及びケーブルコネクタ10を具え、該コネクタ10は、映像信号を出力すべき映像出力端子101、音響信号を出力すべき音響出力端子102及び電力を再生装置11に供給すべき電力入力端子105を具えている。一方、スピーカ駆動装置2は、音響用外部出力端子251〜255、映像用外部出力端子24、電力用外部入力端子27及びケーブルコネクタ20を具え、該コネクタ20は、映像信号を映像用外部出力端子24に供給すべき映像入力端子201、音響信号を音響用外部出力端子251〜255に供給すべき音響入力端子202、及び電力用外部入力端子27からの電力を出力すべき電力出力端子205を具えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音響・映像再生出力装置から出力された1或いは複数の音響信号がスピーカ駆動装置を経て1或いは複数台のスピーカに供給される音響・映像再生システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、図3に示す如き5.1チャンネルのホームシアターシステムが知られている。
該ホームシアターシステムにおいては、モニタ設置台(5)上に設置されたモニタ装置(51)上にセンタースピーカ(61)、モニタ装置(51)の左右に前方左チャンネルスピーカ(62)及び前方右チャンネルスピーカ(63)、視聴者の後方左右に後方左チャンネルスピーカ(64)及び後方右チャンネルスピーカ(65)が配置される。又、モニタ装置(51)の近傍に、DVD再生装置(図示省略)を内蔵する音響・映像(AV)再生出力装置(7)と、サブウーファスピーカ(図示省略)を内蔵するスピーカ駆動装置(8)とが配置され、AV再生出力装置(7)及びスピーカ駆動装置(8)からそれぞれ伸びる電源コード(770)(850)の電源プラグ(共に図示省略)は、AC電源(100)に差し込まれる。
【0003】
上記ホームシアターシステムにおいては、AV再生出力装置(7)から出力された映像信号は、ビデオケーブル(510)を経てモニタ装置(51)に供給され、モニタ装置(51)の画面に映像が映し出される。一方、AV再生出力装置(7)から出力された音声信号は、システムケーブル(9)を経てスピーカ駆動装置(8)に供給され、サブウーファスピーカから音声が出力される。又、スピーカ駆動装置(8)に供給された音声信号は、更にオーディオケーブル(610)(620)(630)(640)(650)を経て上記5つのスピーカ(61)〜(65)に供給され、これらのスピーカから音声が出力される。
【0004】
図4は、上記のAV再生出力装置(7)及びスピーカ駆動装置(8)の具体的構成を表わしている。
AV再生出力装置(7)には、前記ビデオケーブル(510)を介してモニタ装置(51)を接続するためのモニタ接続端子(75)と、オーディオケーブル(520)を介してCDプレーヤ等の外部オーディオ機器(52)を接続するためのオーディオ用外部入力端子(76)と、電源プラグ(771)を具えた前記電源コード(770)を接続するための電源コード接続端子(77)とが配備されている。又、前記システムケーブル(9)を接続するためのケーブルコネクタ(70)が配備されており、該コネクタ(70)は、オーディオ出力端子(701)及び制御出力端子(702)を具えている。
【0005】
該AV再生出力装置(7)は、DVD再生装置(71)、プリアンプ回路(72)、マイクロコンピュータ(73)及び電源回路(74)を具えており、AC電源(図示省略)からの電力は、電源プラグ(771)、電源コード(770)、電源コード接続端子(77)及び第1電力供給線(740)を経て電源回路(74)に供給され、更に第2〜第4の電力供給線(741)(742)(743)を経てDVD再生装置(71)、プリアンプ回路(72)及びマイクロコンピュータ(73)に供給される。これによって、DVD再生装置(71)、プリアンプ回路(72)及びマイクロコンピュータ(73)が動作状態となる。
【0006】
マイクロコンピュータ(73)から、第1制御信号線(731)及び第2制御信号線(732)を介してDVD再生装置(71)及びプリアンプ回路(72)に制御信号が供給され、DVD再生装置(71)及びプリアンプ回路(72)の動作が制御される。又、マイクロコンピュータ(73)から、第3制御信号線(733)を介してケーブルコネクタ(70)の前記制御出力端子(702)に制御信号が供給される。
【0007】
DVD再生装置(71)によって再生された映像信号は、映像信号線(78)を介して前記モニタ接続端子(75)からモニタ装置(51)に出力される。
一方、DVD再生装置(71)によって再生された音声信号は、第1音声信号線(761)を介してプリアンプ回路(72)に供給される。又、外部オーディオ機器(52)から得られる音声信号が、オーディオケーブル(520)、前記オーディオ用外部入力端子(76)及び第2音声信号線(762)を介してプリアンプ回路(72)に供給される。
プリアンプ回路(72)は、第1音声信号線側或いは第2音声信号線側の何れか一方の側に切換え可能なスイッチ(720)と、音声信号を増幅する増幅回路(721)とを具えており、スイッチ(720)が第1音声信号線側に切り換えられた状態では、DVD再生装置(71)によって再生された音声信号が増幅回路(721)に供給されて増幅される一方、スイッチ(720)が第2音声信号線側に切り換えられた状態では、外部オーディオ機器(52)から得られた音声信号が増幅回路(721)に供給されて増幅される。増幅回路(721)によって増幅された音声信号は、第3音声信号線(763)を介してケーブルコネクタ(70)の前記音声出力端子(701)に供給される。
【0008】
一方、スピーカ駆動装置(8)には、上記オーディオケーブル(610)(620)(630)(640)(650)を介して5つのスピーカ(61)〜(65)を接続するための5つのスピーカ接続端子(841)〜(845)と、電源プラグ(851)を具えた前記電源コード(850)を接続するための電源コード接続端子(85)とが配備されている。又、前記システムケーブル(9)を接続するためのケーブルコネクタ(80)が配備されており、該コネクタ(80)は、オーディオ入力端子(801)及び制御入力端子(802)を具えている。
【0009】
該スピーカ駆動装置(8)は、パワーアンプ回路(81)、サブウーファスピーカ(82)及び電源回路(83)を具えており、AC電源(図示省略)からの電力は、電源プラグ(851)、電源コード(850)、電源コード接続端子(85)及び第1電力供給線(870)を経て電源回路(83)に供給され、更に第2電力供給線(871)を経てパワーアンプ回路(81)に供給される。これによって、パワーアンプ回路(81)が動作状態となる。
【0010】
上述の如くAV再生出力装置(7)のプリアンプ回路(72)からオーディオ出力端子(701)に供給された音声信号は、システムケーブル(9)、スピーカ駆動装置(8)のオーディオ入力端子(801)及び第1音声信号線(860)を経てパワーアンプ回路(81)に供給され、該回路(81)によって増幅される。増幅された音声信号は、第2〜第6の音声信号線(861)〜(865)を介して上記5つのスピーカ接続端子(841)〜(845)から5つのスピーカ(61)〜(65)に出力されると共に、第7音声信号線(866)を介してサブウーファスピーカ(82)に供給される。
【0011】
又、上述の如くAV再生出力装置(7)のマイクロコンピュータ(73)から制御出力端子(702)に供給された制御信号は、システムケーブル(9)、スピーカ駆動装置(8)の制御入力端子(802)及び制御信号線(88)を介してパワーアンプ回路(81)に供給される。この様にして、AV再生出力装置(7)のマイクロコンピュータ(73)によってスピーカ駆動装置(8)のパワーアンプ回路(81)の動作が制御される。
【0012】
尚、出願人は、5.1チャンネルのホームシアターシステムのスピーカ駆動装置として採用可能なスピーカ用増幅装置を提案している(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−318683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、上記AV再生出力装置(7)は、DVDを交換するために視聴者の手元に置くことが望ましいが、図5に示す如くAV再生出力装置(7)を視聴者の手元に置いた場合には、AV再生出力装置(7)からモニタ装置(51)、スピーカ駆動装置(8)及びAC電源(100)までビデオケーブル(510)、システムケーブル(9)及び電源コード(770)が伸びることとなり、視聴者自身やその周囲の者がこれらのケーブルやコードに躓く虞がある。そこで従来は、図3に示す如くモニタ装置(51)、スピーカ駆動装置(8)及びAC電源(100)の近傍にAV再生出力装置(7)を置いており、DVDを交換する際にはAV再生出力装置(7)まで移動しなければならず、DVDの交換が面倒であった。
本発明の目的は、AV再生出力装置から伸びるケーブル数が従来よりも少ないAV再生システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
そこで本発明者は、鋭意研究の結果、図3に示す如くモニタ装置(51)及びAC電源(100)の近傍に配置されるスピーカ駆動装置(8)に着目し、本発明の完成に至った。
【0015】
本発明に係るAV再生システムは、AV再生出力装置と、1或いは複数の音響信号を1或いは複数台のスピーカに供給して該スピーカを駆動するスピーカ駆動装置とを、ケーブルによって互いに接続して構成される。
AV再生出力装置は、音響信号及び/又は映像信号を再生する1或いは複数の信号再生回路と、前記ケーブルを接続するためのケーブルコネクタとを具え、該ケーブルコネクタは、再生された音響信号を出力すべき1或いは複数の音響出力端子と、再生された映像信号を出力すべき1或いは複数の映像出力端子と、入力された電力を前記1或いは複数の信号再生回路に供給すべき1或いは複数の電力入力端子とを具えている。
一方、スピーカ駆動装置は、1或いは複数の音響用外部出力端子と、1或いは複数の映像用外部出力端子と、商用電源からの電力が入力されるべき1或いは複数の電力用外部入力端子と、前記ケーブルを接続するためのケーブルコネクタとを具え、該ケーブルコネクタは、入力された音響信号を前記1或いは複数の音響用外部出力端子に供給すべき1或いは複数の音響入力端子と、入力された映像信号を前記1或いは複数の映像用外部出力端子に供給すべき1或いは複数の映像入力端子と、前記1或いは複数の電力用外部入力端子から入力された電力を出力すべき1或いは複数の電力出力端子とを具えている。
そして、AV再生出力装置の前記1或いは複数の音響出力端子とスピーカ駆動装置の前記1或いは複数の音響入力端子、AV再生出力装置の前記1或いは複数の映像出力端子とスピーカ駆動装置の前記1或いは複数の映像入力端子、及びスピーカ駆動装置の前記1或いは複数の電力出力端子とAV再生出力装置の前記1或いは複数の電力入力端子とが、前記ケーブルによって互いに接続されている。
【0016】
上記本発明に係るAV再生システムにおいては、スピーカ駆動装置の1或いは複数の音響用外部出力端子に1或いは複数台のスピーカが接続されると共に、1或いは複数の映像用外部出力端子に1或いは複数台のモニタ装置が接続される。又、1或いは複数の電力用外部入力端子に商用電源が接続される。
上記AV再生システムにおいては、商用電源からスピーカ駆動装置の電力用外部入力端子に入力された電力は、該装置のケーブルコネクタの電力出力端子、ケーブル、及びAV再生出力装置のケーブルコネクタの電力入力端子を経て、信号再生回路に供給される。これによって、信号再生回路は動作状態となる。
この状態で、AV再生出力装置の信号再生回路によって再生された映像信号は、該装置のケーブルコネクタの映像出力端子、ケーブル、及びスピーカ駆動装置のケーブルコネクタの映像入力端子を経て、映像用外部出力端子からモニタ装置に出力される。この結果、AV再生出力装置によって再生された映像がモニタ装置の画面に映し出されることになる。
一方、AV再生出力装置の信号再生回路によって再生された音響信号は、該装置のケーブルコネクタの音響出力端子、ケーブル、及びスピーカ駆動装置のケーブルコネクタの音声入力端子を経て、音響用外部出力端子からスピーカに出力される。この結果、AV再生出力装置によって再生された音声がスピーカから出力されることになる。
本発明に係るAV再生システムによれば、信号再生回路により再生された映像信号をモニタ装置に出力するための映像用外部出力端子と、信号再生回路に供給すべき電力を商用電源から得るための電力用外部入力端子とをスピーカ駆動装置に設けることによって、AV再生出力装置から伸びるケーブル数を従来よりも減少させることが出来る。
【0017】
具体的には、AV再生出力装置は、該装置の前記ケーブルコネクタの1或いは複数の音響出力端子に供給すべき音響信号を増幅する1或いは複数の増幅回路を具え、該ケーブルコネクタは、更に、入力された音響信号を前記1或いは複数の増幅回路に供給すべき1或いは複数の音響入力端子を具えている。一方、スピーカ駆動装置は、更に、1或いは複数の外部機器接続端子を具え、該装置の前記ケーブルコネクタは、該1或いは複数の外部機器接続端子から入力された音響信号を出力すべき1或いは複数の音響出力端子を具えている。そして、該1或いは複数の音響出力端子とAV再生出力装置の前記1或いは複数の音響入力端子とが前記ケーブルによって互いに接続されている。
【0018】
上記具体的構成においては、スピーカ駆動装置の1或いは複数の外部機器接続端子にCDプレーヤやVTR等の1或いは複数のAV機器が接続される。
AV機器からスピーカ駆動装置の外部機器接続端子に入力された音響信号は、該装置のケーブルコネクタの音響出力端子、ケーブル、及びAV再生出力装置のケーブルコネクタの音響入力端子を経て増幅回路に供給され、該回路によって増幅される。増幅された音響信号は、AV再生出力装置のケーブルコネクタの音響出力端子、ケーブル、及びスピーカ駆動装置のケーブルコネクタの音響入力端子を経て、音響用外部出力端子からスピーカに出力される。この結果、AV機器によって再生された音声がスピーカから出力されることになる。
上記具体的構成によれば、AV機器を接続するための外部機器接続端子をスピーカ駆動装置に設けることによって、AV再生出力装置から伸びるケーブル数をより減少させることが出来る。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るAV再生システムによれば、AV再生出力装置から伸びるケーブル数を従来よりも減少させることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を、図1に示すホームシアターシステムに実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係るホームシアターシステムにおいては、モニタ設置台(5)上に設置されたモニタ装置(51)上にセンタースピーカ(61)、モニタ装置(51)の左右に前方左チャンネルスピーカ(62)及び前方右チャンネルスピーカ(63)、視聴者の後方左右に後方左チャンネルスピーカ(64)及び後方右チャンネルスピーカ(65)が配置され、モニタ装置(51)の近傍に、サブウーファスピーカ(図示省略)を内蔵するスピーカ駆動装置(2)が配置される。該スピーカ駆動装置(2)から伸びる電源コード(270)の電源プラグ(図示省略)はAC電源(100)に差し込まれる。又、視聴者の手元に、DVD再生装置(図示省略)を内蔵するAV再生出力装置(1)が配置される。
【0021】
上記ホームシアターシステムにおいては、AV再生出力装置(1)から出力された映像信号は、システムケーブル(4)を経てスピーカ駆動装置(2)に供給された後、更にビデオケーブル(510)を経てモニタ装置(51)に供給され、モニタ装置(51)の画面に映像が映し出される。一方、AV再生出力装置(1)から出力された音声信号は、システムケーブル(4)を経てスピーカ駆動装置(2)に供給され、サブウーファスピーカから音声が出力される。又、スピーカ駆動装置(2)に供給された音声信号は、更にオーディオケーブル(610)(620)(630)(640)(650)を経て上記5つのスピーカ(61)〜(65)に供給され、これらのスピーカから音声が出力される。
【0022】
図2は、上記のAV再生出力装置(1)及びスピーカ駆動装置(2)の具体的構成を表わしている。
AV再生出力装置(1)には、前記システムケーブル(4)を接続するためのケーブルコネクタ(10)が配備されており、該コネクタ(10)は、ビデオ出力端子(101)、オーディオ出力端子(102)、オーディオ入力端子(103)、制御出力端子(104)及び電力入力端子(105)を具えている。
【0023】
該AV再生出力装置(1)は、DVD再生装置(11)、プリアンプ回路(12)及びマイクロコンピュータ(13)を具えており、後述の如くスピーカ駆動装置(2)からケーブルコネクタ(10)の前記電力入力端子(105)に入力された電力が、電力供給線(16)を介して、DVD再生装置(11)、プリアンプ回路(12)及びマイクロコンピュータ(13)に供給される。これによって、DVD再生装置(11)、プリアンプ回路(12)及びマイクロコンピュータ(13)が動作状態となる。
【0024】
マイクロコンピュータ(13)から、第1制御信号線(131)及び第2制御信号線(132)を介してDVD再生装置(11)及びプリアンプ回路(12)に制御信号が供給され、DVD再生装置(11)及びプリアンプ回路(12)の動作が制御される。又、マイクロコンピュータ(13)から、第3制御信号線(133)を介してケーブルコネクタ(10)の前記制御出力端子(104)に制御信号が供給される。
【0025】
DVD再生装置(11)によって再生された映像信号は、映像信号線(14)を介してケーブルコネクタ(10)の前記ビデオ出力端子(101)に供給される。
一方、DVD再生装置(11)によって再生された音声信号は、第1音声信号線(151)を介してプリアンプ回路(12)に供給される。又、後述の如く外部オーディオ機器(52)からスピーカ駆動装置(2)を経て前記オーディオ入力端子(103)に入力された音声信号が、第2音声信号線(152)を介してプリアンプ回路(12)に供給される。
プリアンプ回路(12)は、第1音声信号線側或いは第2音声信号線側の何れか一方の側に切換え可能なスイッチ(120)と、音声信号を増幅する増幅回路(121)とを具えており、スイッチ(120)が第1音声信号線側に切り換えられた状態では、DVD再生装置(11)によって再生された音声信号が増幅回路(121)に供給されて増幅される一方、スイッチ(120)が第2音声信号線側に切り換えられた状態では、外部オーディオ機器(52)から得られた音声信号が増幅回路(121)に供給されて増幅される。増幅回路(121)によって増幅された音声信号は、第3音声信号線(153)を介してケーブルコネクタ(10)の前記オーディオ出力端子(102)に供給される。
【0026】
一方、スピーカ駆動装置(2)には、上記オーディオケーブル(610)(620)(630)(640)(650)を介して5つのスピーカ(61)〜(65)を接続するための5つのスピーカ接続端子(251)〜(255)と、上記ビデオケーブル(510)を介してモニタ装置(51)を接続するためのモニタ接続端子(24)と、オーディオケーブル(520)を介してCDプレーヤ等の外部オーディオ機器(52)を接続するためのオーディオ用外部入力端子(26)と、電源プラグ(271)を具えた前記電源コード(270)を接続するための電源コード接続端子(27)とが配備されている。又、前記システムケーブル(4)を接続するためのケーブルコネクタ(20)が配備されており、該コネクタ(20)は、ビデオ入力端子(201)、オーディオ入力端子(202)、オーディオ出力端子(203)、制御入力端子(204)及び電力出力端子(205)を具えている。
【0027】
該スピーカ駆動装置(2)は、パワーアンプ回路(21)、サブウーファスピーカ(22)及び電源回路(23)を具えており、AC電源(図示省略)から電力は、電源プラグ(271)、電源コード(270)、電源コード接続端子(27)及び第1電力供給線(310)を経て電源回路(23)に供給され、更に第2電力供給線(311)を介してパワーアンプ回路(21)に供給される。これによって、パワーアンプ回路(21)が動作状態となる。又、電源回路(23)に供給された電力は、第3電力供給線(312)、ケーブルコネクタ(20)の前記電力出力端子(205)及びシステムケーブル(4)を経てAV再生出力装置(1)の電力入力端子(105)に入力され、その後、上述の如くDVD再生装置(11)、プリアンプ回路(12)及びマイクロコンピュータ(13)に供給される。
【0028】
外部オーディオ機器(52)からオーディオケーブル(520)を経て前記オーディオ用外部入力端子(26)に入力された音声信号は、外部音声信号線(32)、ケーブルコネクタ(20)のオーディオ出力端子(203)及びシステムケーブル(4)を経てAV再生出力装置(1)のオーディオ入力端子(103)に入力され、その後、上述の如くプリアンプ回路(12)に供給される。この様にして、外部オーディオ機器(52)から得られた音声信号が、スピーカ駆動装置(2)及びシステムケーブル(4)を経てAV再生出力装置(1)のプリアンプ回路(12)に供給されることになる。
【0029】
又、上述の如くAV再生出力装置(1)のDVD再生装置(11)からビデオ出力端子(101)に供給された映像信号は、システムケーブル(4)、スピーカ駆動装置(2)のビデオ入力端子(201)及び映像信号線(28)を介して前記モニタ接続端子(24)からモニタ装置(51)に出力される。この様にして、AV再生出力装置(1)によって再生された映像信号が、システムケーブル(4)、スピーカ駆動装置(2)及びビデオケーブル(510)を経てモニタ装置(51)に供給されることになる。
【0030】
一方、上述の如くAV再生出力装置(1)のプリアンプ回路(12)からオーディオ出力端子(102)に供給された音声信号は、システムケーブル(4)、スピーカ駆動装置(2)のオーディオ入力端子(202)及び第1音声信号線(290)を介してパワーアンプ回路(21)に供給され、該回路(21)によって増幅される。増幅された音声信号は、第2〜第6の音声信号線(291)〜(295)を介して上記5つのスピーカ接続端子(251)〜(255)から5つのスピーカ(61)〜(65)に出力されると共に、第7音声信号線(296)を介してサブウーファスピーカ(22)に供給される。この様にして、AV再生出力装置(1)によって再生された音声信号、或いは上述の如く外部オーディオ機器(52)からAV再生出力装置(1)に供給された音声信号が、システムケーブル(4)を経てスピーカ駆動装置(2)に供給され、更に5本のオーディオケーブル(610)(620)(630)(640)(650)を経て5つのスピーカ(61)〜(65)に供給されることになる。
【0031】
又、上述の如くAV再生出力装置(1)のマイクロコンピュータ(13)から制御出力端子(104)に供給された制御信号は、システムケーブル(4)、スピーカ駆動装置(2)の制御入力端子(204)及び制御信号線(30)を介してパワーアンプ回路(21)に供給される。この様にして、AV再生出力装置(1)のマイクロコンピュータ(13)によってスピーカ駆動装置(2)のパワーアンプ回路(21)の動作が制御されることになる。
【0032】
本発明に係るホームシアターシステムにおいては、図2に示す如く、スピーカ駆動装置(2)に、DVD再生装置(11)によって再生された映像信号をモニタ装置(51)に出力するためのモニタ接続端子(24)と、外部オーディオ機器(52)を接続するためのオーディオ用外部入力端子(26)とが設けられる。又、スピーカ駆動装置(2)の電源回路(23)からDVD再生装置(11)、プリアンプ回路(12)及びマイクロコンピュータ(13)に電力を供給することによって、AV再生出力装置(1)の電源コード接続端子を省略することが出来る。従って、AV再生出力装置(1)から伸びるケーブルは1本のシステムケーブル(4)のみとなり、図1に示す如くAV再生出力装置(1)を視聴者の手元に置いた場合であっても、視聴者自身やその周囲の者が該システムケーブル(4)に躓く事態の可能性は極めて低い。
又、AV再生出力装置(1)の電源回路を省略することが出来るので、AV再生出力装置(1)が小型となると共に、コストの低減が図られる。
【0033】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、図2に示すスピーカ駆動装置(2)に複数のモニタ接続端子(24)や複数のオーディオ用外部入力端子(26)を設けることも可能である。
又、外部機器接続端子としてオーディオ用外部入力端子(26)を設けているが、VTRなどのAV機器を接続するためのAV用外部入力端子を設けて、該入力端子に入力された音声信号をケーブルコネクタ(20)のオーディオ出力端子(203)に供給する一方、該入力端子に入力された映像信号をモニタ接続端子(24)に供給することも可能である。
更に、スピーカ駆動装置(2)にスピーカと同数の複数のパワーアンプ回路(21)を設ける構成も採用可能である。該構成においては、例えば、AV再生出力装置(1)のケーブルコネクタ(10)に複数の制御出力端子(104)が設けられると共に、スピーカ駆動装置(2)のケーブルコネクタ(20)に複数の制御入力端子(204)が設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係るホームシアターシステムを構成する各装置の配置を表わす斜視図である。
【図2】上記ホームシアターシステムを構成するAV再生出力装置及びスピーカ駆動装置の具体的構成を表わすブロック図である。
【図3】従来のホームシアターシステムを構成する各装置の配置を表わす斜視図である。
【図4】上記ホームシアターシステムを構成するAV再生出力装置及びスピーカ駆動装置の具体的構成を表わすブロック図である。
【図5】上記ホームシアターシステムを構成する各装置の他の配置を表わす斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
(1) AV再生出力装置
(10) ケーブルコネクタ
(101) ビデオ出力端子
(102) オーディオ出力端子
(103) オーディオ入力端子
(104) 制御出力端子
(105) 電力入力端子
(11) DVD再生装置
(12) プリアンプ回路
(13) マイクロコンピュータ
(2) スピーカ駆動装置
(20) ケーブルコネクタ
(201) ビデオ入力端子
(202) オーディオ入力端子
(203) オーディオ出力端子
(204) 制御入力端子
(205) 電力出力端子
(21) パワーアンプ回路
(23) 電源回路
(4) システムケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響・映像再生出力装置と、1或いは複数の音響信号を1或いは複数台のスピーカに供給して該スピーカを駆動するスピーカ駆動装置とを、ケーブルによって互いに接続してなる音響・映像再生システムであって、音響・映像再生出力装置は、音響信号及び/又は映像信号を再生する1或いは複数の信号再生回路と、前記ケーブルを接続するためのケーブルコネクタとを具え、該ケーブルコネクタは、再生された音響信号を出力すべき1或いは複数の音響出力端子と、再生された映像信号を出力すべき1或いは複数の映像出力端子と、入力された電力を前記1或いは複数の信号再生回路に供給すべき1或いは複数の電力入力端子とを具えており、スピーカ駆動装置は、1或いは複数の音響用外部出力端子と、1或いは複数の映像用外部出力端子と、商用電源からの電力が入力されるべき1或いは複数の電力用外部入力端子と、前記ケーブルを接続するためのケーブルコネクタとを具え、該ケーブルコネクタは、入力された音響信号を前記1或いは複数の音響用外部出力端子に供給すべき1或いは複数の音響入力端子と、入力された映像信号を前記1或いは複数の映像用外部出力端子に供給すべき1或いは複数の映像入力端子と、前記1或いは複数の電力用外部入力端子から入力された電力を出力すべき1或いは複数の電力出力端子とを具えており、音響・映像再生出力装置の前記1或いは複数の音響出力端子とスピーカ駆動装置の前記1或いは複数の音響入力端子、音響・映像再生出力装置の前記1或いは複数の映像出力端子とスピーカ駆動装置の前記1或いは複数の映像入力端子、及びスピーカ駆動装置の前記1或いは複数の電力出力端子と音響・映像再生出力装置の前記1或いは複数の電力入力端子とが、前記ケーブルによって互いに接続されている音響・映像再生システム。
【請求項2】
音響・映像再生出力装置は、該装置の前記ケーブルコネクタの1或いは複数の音響出力端子に供給すべき音響信号を増幅する1或いは複数の増幅回路を具え、該ケーブルコネクタは、更に、入力された音響信号を前記1或いは複数の増幅回路に供給すべき1或いは複数の音響入力端子を具えており、スピーカ駆動装置は、更に、1或いは複数の外部機器接続端子を具え、該装置の前記ケーブルコネクタは、該1或いは複数の外部機器接続端子から入力された音響信号を出力すべき1或いは複数の音響出力端子を具えており、該1或いは複数の音響出力端子と音響・映像再生出力装置の前記1或いは複数の音響入力端子とが前記ケーブルによって互いに接続されている請求項1に記載の音響・映像再生システム。
【請求項3】
スピーカ駆動装置は、更に、該装置の前記ケーブルコネクタの1或いは複数の音響入力端子に入力された音響信号を増幅して前記1或いは複数の音響用外部出力端子に供給する1或いは複数の増幅回路を具えている請求項2に記載の音響・映像再生システム。
【請求項4】
音響・映像再生出力装置は、更に、前記1或いは複数の信号再生回路の動作と該装置の前記1或いは複数の増幅回路の動作とスピーカ駆動装置の前記1或いは複数の増幅回路の動作とを制御する制御回路を具え、音響・映像再生出力装置の前記ケーブルコネクタは、更に、該制御回路からの制御信号を出力すべき1或いは複数の制御出力端子を具えており、スピーカ駆動装置の前記ケーブルコネクタは、更に、入力された制御信号を前記1或いは複数の増幅回路に供給すべき1或いは複数の制御入力端子を具えており、音響・映像再生出力装置の前記1或いは複数の制御出力端子とスピーカ駆動装置の前記1或いは複数の制御入力端子とが前記ケーブルによって互いに接続されている請求項3に記載の音響・映像再生システム。
【請求項5】
外部から供給された1或いは複数の音響信号を1或いは複数台のスピーカに供給して該スピーカを駆動するスピーカ駆動装置を、ケーブルによって接続することが可能な音響・映像再生出力装置であって、音響信号及び/又は映像信号を再生する1或いは複数の信号再生回路と、前記ケーブルを接続するためのケーブルコネクタとを具えており、該ケーブルコネクタは、再生された音響信号を接続されているスピーカ駆動装置に出力すべき1或いは複数の音響出力端子と、再生された映像信号を該スピーカ駆動装置に出力すべき1或いは複数の映像出力端子と、該スピーカ駆動装置から入力された電力を前記1或いは複数の信号再生回路に供給すべき1或いは複数の電力入力端子とを具えている音響・映像再生出力装置。
【請求項6】
音響・映像再生出力装置をケーブルによって接続することが可能であり、接続されている音響・映像再生出力装置から供給された1或いは複数の音響信号を1或いは複数台のスピーカに供給して該スピーカを駆動するスピーカ駆動装置であって、1或いは複数の音響用外部出力端子と、1或いは複数の映像用外部出力端子と、商用電源からの電力が入力されるべき1或いは複数の電力用外部入力端子と、前記ケーブルを接続するためのケーブルコネクタとを具えており、該ケーブルコネクタは、接続されている音響・映像再生出力装置から入力された音響信号を前記1或いは複数の音響用外部出力端子に供給すべき1或いは複数の音響入力端子と、該音響・映像再生出力装置から入力された映像信号を前記1或いは複数の映像用外部出力端子に供給すべき1或いは複数の映像入力端子と、前記1或いは複数の電力用外部入力端子から入力された電力を該音響・映像再生出力装置に出力すべき1或いは複数の電力出力端子とを具えているスピーカ駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−148837(P2006−148837A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−339838(P2004−339838)
【出願日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(397016699)三洋テクノ・サウンド株式会社 (16)
【Fターム(参考)】