説明

頂部にて装填及び挿通を行うフィルム供与器を有する包装装置

上流ローラ(118)と下流ローラ(120)とを含むフィルム供与アセンブリが取付けられ得るベースプレートを有する開放頂部式ロール・キャリッジ(104)を含むフィルム供与器(100)が提供される。フィルム供与アセンブリを通り移動するフィルムのためのフィルム経路は、上流ローラの表面と下流ローラの表面とにより少なくとも部分的に形成され得る。フィルム経路は、ロール・キャリッジの開放頂部を介してアクセス可能であり得る。フィルム供与器はまた、上流ローラ及び下流ローラのための駆動アセンブリであって、ベースプレートの下方に取付けられる駆動アセンブリも含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国特許法第119条に基づき、2008年3月24日に出願された米国仮出願第61/038,846号の優先権を主張するものであり、その全ての開示内容は引用したことにより本明細書中に援用される。
【0002】
本開示内容は、荷物を梱包材料により包装する包装装置に関し、より詳細には頂部装填式の梱包材料供与器を有する包装装置に関する。
【背景技術】
【0003】
複数の単位製品から1個の荷物を構築して、次に、搬送、保存、拘束及び安定化、保護及び防水のために荷物を包装するために種々の梱包技術が使用されてきた。前記製品は、該製品の取扱いを簡素化するために、パレット上に一つの荷物として積み重ねられ得る。この荷物は通常、ストレッチ包装用梱包材料により包装される。一つのシステムは、ストレッチ包装機を使用して、ストレッチ梱包材料を伸張し、荷物の回りに供与して包装する。ストレッチ包装は、ストレッチ状態の梱包材料を荷物の回りに供与して該荷物を包装することで前記荷物を覆い且つ拘束するインライン式の自動梱包技術として実施され得る。ストレッチ包装は、回転テーブル、回転アーム、又は垂直回転リングであろうとなかろうと成し遂げられて、ポリエチレン・フィルムのようなストレッチ可能なフィルムにより典型的に荷物の4つの垂直側面を覆う。これらの配置構成の各々において、荷物の側面の回りに梱包材料を包装するために、荷物と梱包材料供与器との間に相対回転が与えられる。
【0004】
そのようなストレッチ包装装置は、伸張されたフィルムのウェブにより荷物を包装する該装置の意図された目的を達成する上で十分に機能する。しかし、ストレッチ包装装置の運転に先立ち、フィルム・ウェブ供与器における一連のローラの間にフィルム・ウェブを挿通する処置は、時間が掛かり且つ困難であることが見出されている。従来型のストレッチ包装装置は、わずかに離間された2つのローラを有するフィルム・ウェブ供与器を採用して、熱可塑性のストレッチ・フィルム梱包材料のウェブを前記2つのローラ間で伸張する。
【0005】
予備ストレッチ・ローラを備えたストレッチ包装装置は、以下の特徴を有することが好適である。上流及び下流の予備ストレッチ・ローラは、フィルム・ウェブが供与方向において実質的に伸張されるときにフィルム・ウェブのくびれを防ぐために、動作中にわずかに離間されるべきである。予備ストレッチ・ローラ間におけるストレッチ・フィルムの幅広のウェブに及ぼされる力は222N(50lbf)のオーダーであるので、フレーム、及び予備ストレッチ・ローラの取付け部材は、非常に頑丈である必要がある。予備ストレッチ・ローラの表面は、該予備ストレッチ・ローラ上をストレッチ・フィルムが滑らないように、十分な範囲に亙りストレッチ・フィルムにより覆われねばならない。また予備ストレッチ・ローラの回転慣性は、それらの速度を変化させるために過剰に大きな動力が必要とされるほどに大きくてはならない。これらの要件に対処するために、予備ストレッチ・ローラに近接するストレッチ・フィルムを支持すべく一連のアイドル・ローラが使用される。結果としてフィルム・ウェブは、わずかに離間された予備ストレッチ・ローラ及びアイドル・ローラの回りの蛇行経路に追随する。下流の予備ストレッチ・ローラは、上流の予備ストレッチ・ローラよりも高速の表面速度を有する。これにより梱包材料は、上流及び下流の予備ストレッチ・ローラ間にて供与方向に伸張される。
【0006】
フィルム供与器における予備ストレッチのためのローラの数の増加と、フィルム・ウェブを荷物上へ供与するに先立ち該フィルム・ウェブを予備伸張するためのローラの有効な相互接続をともなうそのようなローラの接近した間隔とが、フィルム供与器の予備ストレッチ部分を通してフィルム・ウェブを挿通することを非常に困難にする。予備ストレッチ・ローラを有するストレッチ包装装置を作動させる前に、蛇行経路に沿ってストレッチ・フィルムを挿通することが必要である。この挿通作業は困難であり且つ時間が掛かる、と言うのもローラの接近した間隔の故に、操作者はストレッチ包装用梱包材料を手でローラ間に運ぶことができないからである。寧ろ、操作者は、一方の手でローラ・ニップの一方の側からストレッチ包装用梱包材料を送り込むと共に、他方の手でローラ・ニップの他方の側からストレッチ・フィルムを引張らねばならない。この処置は、商業的に使用されるストレッチ包装用梱包材料の大きな幅の故に、更に相当に困難にされる。そのようなウェブは通常は、25.4〜76.2cm(10〜30インチ)の範囲の幅を有している。挿通作業における他の問題は、操作者が自身の指をローラのニップの近くに置き、ローラを支持するフレームの後方からフィルムを手探りで送り込む必要があるという事実に原因があり、このことは挿通操作を困難で更に時間の掛かるものとしていた。
【0007】
この挿通の問題は、1988年5月31日に発行されると共に“ウェブ挿通デバイス”と称されたランカスタに対する米国特許第4,747,254号明細書において取り組まれており、その全ての開示内容は引用したことにより本明細書中に援用される。この初期の配置構成は、ローラの回りにおけるフィルム・ウェブの蛇行経路に対して概ね平行に延在する縮動可能な先導器であって前記経路に沿ってフィルムを先導する先導器を用いることにより、前記経路に沿うウェブの挿通の困難性を低減している。しかしこの配置機構は、フィルム・ウェブの前端部を先導器に取付けて、予備ストレッチ・ローラを回転させる間に先導器を徐々に蛇行経路を通して引張り、先導器からフィルム・ウェブを外して、先導器を縮動させる必要がある。
【0008】
予備ストレッチ・ロール・キャリッジは、少なくとも2つの被覆済み予備ストレッチ・ローラと、必要なフィルム経路を完成するために必要な追加のローラとを含んでいる。予備ストレッチ・ローラは、両端部の軸受を介してシャフトに取付けられる。一端部は、ローラを相互に且つ駆動モータに接続するスプロケットもしくはプーリを有する。案内ローラも両端部において支持される。多くの先行技術の予備ストレッチ・ロール・キャリッジは、これらの複数のローラの回りのフィルム挿通を促進するために、垂直方向にもしくは水平方向に“分離”する。そのような先行技術の例は、多くの発行済み特許に見られる。殆ど全ての先行技術の予備ストレッチ・ロール・キャリッジは、同一方向に回転する複数の予備ストレッチ・ローラの回りにおける“W”挿通パターンを利用している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
例えば、従来型の予備ストレッチ・ロール・キャリッジは、第1及び第2の上側フレーム部分、第1及び第2の下側フレーム部分、並びに第1及び第2の側部フレーム部分を含んでいる。第1フレーム部分はフレームの第1側部を形成し、且つ第2フレーム部分はフレームの第2側部を形成する。フレームの第1及び第2側部は、ヒンジの回りで相互に枢動可能である。この“分離フレーム”は、フレームの第1及び第2側部と、フレーム内に支持されたローラとの間へのフィルムの挿通を許容するために必要とされる。しかし、ロールが装填される毎に又はフィルムの挿通が実施される毎にフレームを分離もしくは開放することは、面倒であり且つ機械の不稼働時間の増大を招く。
【0010】
挿通プロセスを簡素化する試みは、ランテック社(Lantech)により製作された非常に初期の予備ストレッチ・ロール・キャリッジにおいて例証される。ロール・キャリッジは、片持ち支持されてロール・キャリッジの頂部においてのみ支持される2個の予備ストレッチ・ローラを利用しており、前記2個の予備ストレッチ・ローラの底部が一切の構造により支持も接続もされない様になっていた。この先行技術による装置は、逆方向に回転する予備ストレッチ・ローラの回りにおける“S”字型挿通パターンを利用していた。このロール・キャリッジは、付加的なアイドル・ローラの必要性、又はローラ支持体の物理的分離の必要性なしに底部から挿通され得る。しかしこの設計態様は、支持されないローラに対して及ぼされる力の取り扱いにおける非常に重大な問題の故に、不首尾であった。前記力は、ローラの変形と、2つの予備ストレッチ・ローラの相対速度を維持すべく使用される歯車の芯ずれとを引き起こしていた。
【0011】
2006年3月9日に出願されると共に2006年11月16日に公開されて“予備ストレッチ・アセンブリを備えたフィルム供与器を有するストレッチ包装装置”と称された米国特許出願公開第2006/0254225A1号明細書には、変形の問題及び芯ずれの問題に取り組む一つの手法が記述されており、その全ての開示内容は引用したことにより本明細書中に援用される。その開示内容は、駆動プレートを含むロール・キャリッジ・フレームと、第1の及び下流の予備ストレッチ・ローラを含む予備ストレッチ・アセンブリとを記述している。予備ストレッチ・ローラの各々の第1端部は駆動プレートに接続される一方、予備ストレッチ・ローラの各々の第2端部は、他の予備ストレッチ・ローラの第2端部に接続される。第2端部間の接続は、フィルムの予備ストレッチ中に生成される大きな力の下で予備ストレッチ・ローラの整列を維持することを助ける。予備ストレッチ・ローラの間には、片持ち支持式のアイドル・ローラが位置決めされる。予備ストレッチ・ローラとアイドル・ローラとの間の空間は、予備ストレッチ・ローラの第2端部と、アイドル・ローラの自由端部とからの挿通のためにアクセス可能なフィルム経路を形成する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示に依れば、梱包材料が供与されるときに梱包材料を予備伸張するための予備ストレッチ部分を含む梱包材料供与器の実施形態が提供される。また、フィルムが供与されるときにフィルムを予備伸張するための予備ストレッチ部分を有する梱包材料供与器を含む、荷物をストレッチ包装する装置も提供される。
【0013】
本開示に依れば、フィルム供与器が提供される。前記フィルム供与器は、上流ローラと下流ローラとを含むフィルム供与アセンブリが取付けられたベースプレートを有する開放頂部式ロール・キャリッジを含み得る。フィルム供与アセンブリを通り移動するフィルムのためのフィルム経路は、上流ローラの表面と下流ローラの表面とにより少なくとも部分的に形成され得る。フィルム経路は、ロール・キャリッジの開放頂部を介してアクセス可能であり得る。フィルム供与器は、上流ローラ及び下流ローラに対する駆動アセンブリであって、ベースプレートの下方に取付けられる駆動アセンブリも含み得る。
【0014】
本開示の別の様相に依れば、フィルム供与器が提供される。該フィルム供与器は、フィルム供与アセンブリが取付けられたベースプレートと、該ベースプレートの逆側の開放頂部とを有するロール・キャリッジを含み得る。フィルム供与器は、フィルム供与アセンブリを通り移動するフィルムのためのフィルム経路も含み得る。前記開放頂部は、フィルム経路内への下方挿入のために所定長さのフィルムを受容すべく構成された一つ以上の通路を含み得る。フィルム供与器はまた、フィルム供与アセンブリを駆動するための駆動アセンブリも含み得る。該駆動アセンブリは、前記ベースプレートの下方に取付けられ得る。
【0015】
本開示の更に別の様相に依れば、荷物を包装する方法が提供される。該方法は、ロール・キャリッジのベースプレート上に取付けられたフィルム供与アセンブリのフィルム経路内へ、所定長さのフィルムを下方に挿入する段階を含み得る。該方法は、フィルム供与アセンブリと荷物との間に相対回転を提供する段階も含み得る。前記方法はまた、ベースプレートの下方に取付けられた駆動アセンブリを使用して、荷物を包装するフィルムを供与するためにフィルム供与アセンブリを駆動する段階も含み得る。
【0016】
開示された実施形態の追加の目的及び利点は、次に続く説明で部分的に示され且つその説明から部分的に明らかとなるか、あるいは実施形態の実施により理解されるであろう。実施形態の目的及び利点は、添付の請求項において特に指摘された要素及び組み合わせにより実現されて達成されるであろう。
【0017】
上述の概略的な説明及び以下の詳細な説明は、いずれもが例示的かつ説明的なものであり、権利請求された特徴を制限するものでないことを理解すべきである。
【0018】
本明細書に取入れられて本明細書の一部を構成する添付図面は、本開示の実施形態を例示すると共に、前記説明と協働して本開示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本開示の様相に係る、包装装置の回転アームの斜視図であり、前記アーム上に取付けられた梱包材料供与器の実施形態を示している。
【図2】図1の梱包材料供与器の拡大斜視図である。
【図3】図2の梱包材料供与器の平面図である。
【図4】図2の梱包材料供与器の底面図である。
【図5】図2の梱包材料供与器の正面図である。
【図6】図2の梱包材料供与器の側面図である。
【図7】図2の梱包材料供与器の異なる角度からの斜視図である。
【図8】本開示の様相に係る梱包材料供与器の別実施形態の斜視図である。
【図9】図8の梱包材料供与器の平面図である。
【図10】図8の梱包材料供与器の正面図である。
【図11】図8の梱包材料供与器の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで、本開示の現在の例示的実施形態が参照されるが、前記実施形態の例は添付図面中に示されている。可能な場合は常に、図を通して同一の参照番号が使用されて、同一もしくは類似の部材を参照する。
【0021】
本開示に依れば、荷物を梱包材料により包装するために提供される装置の実施形態が提供される。該装置は、梱包材料を予備伸張すべく構成された予備ストレッチ・アセンブリを有する梱包材料供与器と、荷物の回りに予備ストレッチ梱包材料を包装するために荷物と前記供与器との間に相対回転を提供する手段とを含む。前記手段は、水平回転可能リング・アセンブリ、垂直回転可能リング・アセンブリ、回転式ターンテーブル・アセンブリ、又は回転アーム・アセンブリを含み得る。回転式ターンテーブル・アセンブリは、薄型ターンテーブルを含み得る。本明細書中で用いられて本技術分野において一般的に理解されるように、薄型ターンテーブルは、荷物支持表面を有する回転式ターンテーブルであり、荷物支持表面はターンテーブルを支持する床面から上方の7.62cm(3インチ)以下にある。
【0022】
本明細書において具体化され且つ図1乃至図7に示されたように、(不図示の)ストレッチ包装装置は梱包材料供与器100を含む。梱包材料供与器100は、ウェブの形態の一枚の梱包材料102を供与し得る。梱包材料供与器100はロール・キャリッジ104を含み得る。梱包材料供与器100は、供与されるべき梱包材料102のロール106を具備し得る。この目的のために、ロール・キャリッジ104上にはロール支持体108が取付けられ得る。ロール支持体108は、梱包材料102が巻出されてロール106から予備ストレッチ・アセンブリ110まで移動するときにロール106を回転可能に支持すべく構成され得る。
【0023】
一実施形態においてロール支持体108は、該支持体から垂直に延びる円筒状部材112を含み、前記円筒状部材112は、ロール106の中心を軸心方向に貫通して延在する開孔114内に受容されるように寸法設定されている。ロール106は、梱包材料102が供与されているときに円筒状部材112の回りを自由に回転し得る。ロール支持体108は、ロール106を円筒状部材112の自由端部上へ滑動させることにより梱包材料供与器100の上方から該梱包材料供与器100内へロール106が装填されるように、頂部装填式とされ得る。ロール106が一旦装填されたなら、ロール支持体108はロール106の底端部を支持し得る。また、ロール支持体108はロール・キャリッジ104から垂直にオフセットされることで、梱包材料102の一部のロープ化(roping)を支援することも企図される。
【0024】
好適な実施形態においてはストレッチ包装用梱包材料が使用されるが、網材、ストラップ材、バンド材又はテープのような種々の他の梱包材料も使用され得る。本明細書中で用いられるように、“梱包材料”、“フィルム”、“ウェブ”、及び“フィルム・ウェブ”という用語は互換可能である。
【0025】
図1乃至図7において具体化されるように、梱包材料供与器100は予備ストレッチ・アセンブリ110を含み得る。予備ストレッチ・アセンブリ110は、上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120を含み得る。本出願において使用される“上流”及び“下流”とは、梱包材料供与器100からの梱包材料102の流れに対する移動の方向を定義することが意図される。故に、梱包材料102は梱包材料供与器100から流れ出すので、梱包材料供与器100に向かう移動であって梱包材料供与器100からの梱包材料102の流れに抗する移動は“上流”と定義され、また梱包材料供与器100から離れる移動であって梱包材料供与器100からの梱包材料102の流れに一致する移動は“下流”と定義される。上流の予備ストレッチ・ローラ118及び/又は下流の予備ストレッチ・ローラ120は駆動モータのような(不図示の)動力源に接続され得るが、それらがその様にされる必要はなく、故に上流の予備ストレッチ・ローラ118及び/又は下流の予備ストレッチ・ローラ120は動力供給されても動力供給されなくても良い。
【0026】
上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120は同一サイズであり得ると共に、各々が、例えば約6.35cm(約2.5インチ)の外径を有し得る。代替的に、上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120は図1乃至図3、図5及び図7に示されたような異なるサイズを有し得る。上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120の各々は、それらの作用長に沿って梱包材料102の50.8cm(20インチ)幅のウェブを支持するのに十分な長さを有し得る。一つの好適な実施形態においては、上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120を構成すべく従来型のコンベアに対して使用されるローラが使用された。
【0027】
図2、図5及び図6に示されたように、上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120は、六角シャフトであり得るシャフト122及び124上に夫々取付けられ得る。上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120の各端部内にはシャフト122及び124を支持する軸受126、128、130及び132が圧入もしくは溶接され得ると共に、シャフト122及び124は、該シャフト122及び124が上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120の全長を貫通して中心に且つ軸心方向に取付けられるように、前記軸受を貫通して配置され得る。シャフト122及び124は、上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120の回転軸として作用し得る。上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120は片持ち支持式のローラであり得る、と言うのも、シャフト122及び124の各々の第1端部はロール・キャリッジ104のベースプレートに固定されるか又はベースプレートにより支持され得る一方、シャフト122及び123の各々の第2端部は、支持されないか、又は第1及び第2支持体134及び136により支持され得るからである。後者の場合にシャフト122及び123は、梱包材料102が、上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120と係合させられるフィルム経路を提供するような様式で支持され、前記フィルム経路は、前記支持体に関わらずに上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120の上方から自由にアクセス可能である。
【0028】
図4及び図5において具体化されたように、上流の予備ストレッチ・ローラ118に対してはスプロケット138が組み付け又は取付けられ、同様に下流の予備ストレッチ・ローラ120に対してはスプロケット140が組み付け又は取付けられ得る。スプロケット138及び140は、ロール・キャリッジ104の下方の駆動ハウジング142内に収容され得る。これにより、薄型の駆動設計態様が生成され、前記薄型の駆動設計態様は、梱包材料供与器100が広範囲な垂直位置に亙り移動することを許容する。これに加えて、ロール・キャリッジ104を駆動ハウジング142の上方に位置決めすることは、異物の駆動ハウジング142内への進入を阻止するためにロール・キャリッジ104が使用されることを可能にする。
【0029】
上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120(及びスプロケット138及び140)は、駆動ベルト144を介して相互に接続され、及び(不図示の)駆動モータに対しても接続され得る。駆動ベルト144は、例えば、ベルト、チェーン、ケーブル、一個以上の歯車、及び/又は他の任意で適切な接続構造を含み得る。図4乃至図6に示されたように駆動ベルト144は、駆動ベルト144の一方の側をスプロケット138に係合し且つ駆動ベルト144の他方の側をスプロケット140に係合した状態で、スプロケット138及び140の回りにループ巻回され得る。この配置の結果として、上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120は逆方向に回転する。スプロケット138及び140は、梱包材料102に所望のレベルの予備ストレッチを生成すべく選択され得る。例えばスプロケット138及び140は、予備ストレッチ・アセンブリ110が下流の予備ストレッチ・ローラ120の表面速度を上流の予備ストレッチ・ローラ118の速度より高速に維持して、上流の予備ストレッチ・ローラ118と下流の予備ストレッチ・ローラ120との間で梱包材料102を伸張するように、選択され得る。駆動モータが作動していないときに操作者が手動で上流の予備ストレッチ・ローラ118及び/又は下流の予備ストレッチ・ローラ120を回転することを可能にするために、(不図示の)クラッチ機構が配備されることが企図される。
【0030】
駆動ハウジング142、スプロケット138及び140、並びに駆動ベルト144のような薄型の駆動構成要素をロール・キャリッジ104の下に位置決めすることは、ロール・キャリッジ104の頂部の開放を可能にするので、フィルム経路は上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120の上方から自由にアクセス可能とされる。前記の薄型の駆動構成要素の代わりに従来型の駆動構成要素を使用して開放頂部を提供せんとする試みは、幾つかの理由により実現可能でないこともある。
【0031】
底部取付けされた駆動構成要素と、例えば地面、コンベア、又は機械部品などのような物体との間の衝撃は、破損を引き起こして、機械の不稼働時間という結果になる。故に、衝撃が回避され得るように、駆動構成要素と物体との間には隙間が維持されねばならない。その隙間を提供するためには、荷物包装用表面よりも垂直方向に高く駆動構成要素を移動させて、駆動構成要素と物体との間に隙間距離を提供する必要がある。前記ロール・キャリッジ上の梱包材料供与構成要素であって駆動構成要素の上方に配置された梱包材料供与構成要素もまた、少なくとも前記隙間距離と駆動構成要素の厚さとの合計だけ、垂直方向に高く移動されねばならない。駆動構成要素が厚くなるほど、梱包材料供与構成要素は荷物包装用表面から離される。
【0032】
もし梱包材料供与構成要素が荷物包装用表面に対して高過ぎれば、前記構成要素は荷物包装用表面上の荷物の底部表面を包装する上で困難性を有し得る。梱包材料が荷物に到達する前に梱包材料をロープ化すべくロープ化アセンブリが使用されるならば、更に大きな困難性が生ずる、と言うのもロープ化アセンブリは、梱包材料を荷物包装用表面から離して更に高位へ駆動するからである。下方駆動ローラの使用は梱包材料の下方駆動に役立つ一方で、その能力には限界がある。前記限界を越えたとき、下方駆動ローラは梱包材料をそれ以上は下方駆動し得ないか、又は所望の様式で作動しないことがある。
【0033】
底部取付けされた駆動構成要素に伴うそのような問題を回避する一つの手法は、機械的な駆動構成要素を排除することであり、その結果ロール・キャリッジ上に取付けられた梱包材料供与ローラがマイクロプロセッサ・ユニットにより制御される別個のモータにより駆動される。しかしながら、そのような配置構成はシステムの複雑さ及びコストを増大する。
【0034】
駆動ハウジング142、スプロケット138及び140、及び駆動ベルト144のような薄型の駆動構成要素の全体的な垂直厚さは、上述の不利益を回避し乍ら、これらの構成要素がロール・キャリッジ104の下方に取付けられることを可能に(して開放頂部を可能と)する。これが何故かと言えば、薄型の駆動構成要素の垂直厚さが従来型の構成要素のそれよりも小さいからである。故に梱包材料102は、従来型の構成要素を使用した場合に可能であるよりも、荷物の底部表面に更に接近した高さにおいて供与され得る。これに加え、ロール・キャリッジ104にするロール支持体108の高さをオフセットすることは、駆動ハウジング142、スプロケット138及び140、及び駆動ベルト144の垂直厚さの補償に役立つ。
【0035】
図1乃至図3、図5及び図7において具体化されたように、第1及び第2支持体134及び136は、ロール・キャリッジ104から延び得るか、又はロール・キャリッジ104に固定された他の任意で適切な構造から延び得る。一実施形態において、第1支持体134は、ロール・キャリッジ104の上側部分のもしくはその近傍の表面に連結された固定端部と、シャフト122を受容すべく構成された自由端部とを備えた屈曲プレートもしくはブラケットを含み;第2支持体136は、ロール・キャリッジ104のベースプレートに連結されて該ベースプレートから延びる垂直支持体146と、垂直支持体146に連結された固定端部を有する水平支持体148とを含む。水平支持体148の自由端部はシャフト124を受容すべく構成され得る。シャフト122及び124の夫々の第1端部をロール・キャリッジ104に取付けると共に、第1及び第2支持体134及び136を配備してシャフト122及び124の夫々の第2端部を支持することは、梱包材料102の予備ストレッチ中に生成され得る大きな力の下でさえも、上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120がそれらの整列を維持することを確実にするのに役立つ。この設計態様はまた、上流の予備ストレッチ・ローラ118、下流の予備ストレッチ・ローラ120、上流アイドル・ローラ150、第1の下流アイドル・ローラ152、第2の下流アイドル・ローラ154、及び第3の下流アイドル・ローラの回りに全面的に梱包材料を容易に挿通することも可能にする。
【0036】
上流アイドル・ローラ150、第1の下流アイドル・ローラ152、第2の下流アイドル・ローラ154、及び第3の下流アイドル・ローラは夫々、図1乃至図7に示されたようにロール・キャリッジ104のベースプレートから片持ち支持され得る。上流アイドル・ローラ150、第1の下流アイドル・ローラ152、第2の下流アイドル・ローラ154、及び第3の下流アイドル・ローラ156の内のいずれか又は全ては、上流の予備ストレッチ・ローラ118もしくは下流の予備ストレッチ・ローラ120の直径と同一であるかより小さな直径であり得る。上流アイドル・ローラ150、第1の下流アイドル・ローラ152、第2の下流アイドル・ローラ154及び第3の下流アイドル・ローラ156は、被覆されても被覆されなくても良い。上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120と同様に、上流アイドル・ローラ150、第1の下流アイドル・ローラ152、第2の下流アイドル・ローラ154及び第3の下流アイドル・ローラ156は、それらの作用長に沿って、梱包材料102の50.8cm(20インチ)幅のウェブを支持するのに十分な長さを有さねばならない。上流アイドル・ローラ150及び第1の下流アイドル・ローラ152は片持ち支持ローラであることが企図される、と言うのも上流アイドル・ローラ150及び第1の下流アイドル・ローラ152は第1下端部においてはロール・キャリッジ104により支持されるが、第1下端部の逆側の第2上端部においては付加的な支持構造により支持されなくても良いからである。この配置構成は、梱包材料102を、ロール・キャリッジ104の開放頂部から予備ストレッチ・アセンブリ110を通して容易に挿通することを可能にする。第2の下流アイドル・ローラ154及び第3の下流アイドル・ローラ156は、梱包材料供与器100における他の構造により一端部もしくは両端部を支持され得る。
【0037】
第3の下流アイドル・ローラ156は、垂直姿勢における該第3の下流アイドル・ローラ156の縦軸線と、傾斜姿勢における該第3の下流アイドル・ローラ156の縦軸線との間に角度が形成されるように、図1乃至図5及び図7に示された垂直姿勢から傾斜姿勢へ選択的に傾斜可能であり得る。第3の下流アイドル・ローラ156は、包装される荷物に対して梱包材料102を適用する前に、傾斜姿勢へ作動され、その結果梱包材料102を、第1高度から、該第1高度よりも低位の第2高度へ下方駆動し得る。梱包材料102を下方駆動することにより、第3の下流アイドル・ローラ156は、梱包材料102の少なくとも一部分を、荷物の底部、及び荷物を支持するパレットの頂部よりも低い高度に位置決めし、その結果パレットに対する荷物の固定を助ける。故に梱包材料供与器100は、荷物をパレットに固定するために垂直方向における低位の行程を有さず、これは有用であり得る、と言うのも、駆動ハウジング142は、地面又は他の一切の支持表面の上方に保持されるべきだからである。第3の下流アイドル・ローラ156がどのように傾斜姿勢へ作動されるかについての一例は、2007年2月23日に出願されると共に2007年9月13日に公開されて“ロープ状フィルム・ウェブにより荷をパレットに固定する方法と装置”と称された米国特許出願公開第2007/0209324A1号明細書に見出すことができ、その全ての開示内容は引用したことにより本明細書中に援用される。
【0038】
フィルム経路は、上流の予備ストレッチ・ローラ118、下流の予備ストレッチ・ローラ120、上流アイドル・ローラ150、第1の下流アイドル・ローラ152、第2の下流アイドル・ローラ154、及び第3の下流アイドル・ローラ156の夫々の表面により、及び前記表面間に形成される。フィルム経路は、図1乃至図3、及び図7に示されたように、予備ストレッチ・アセンブリ110の頂部を介して容易にアクセス可能である。梱包材料102のロープ体(rope)は、ロール106から引き出され、上流アイドル・ローラ150の回り、上流アイドル・ローラ150と上流の予備ストレッチ・ローラ118との間、上流の予備ストレッチ・ローラ118の回り、上流の予備ストレッチ・ローラ118と下流の予備ストレッチ・ローラ120との間、下流の予備ストレッチ・ローラ120の回り、下流の予備ストレッチ・ローラ120と第1の下流アイドル・ローラ152との間、第1の下流アイドル・ローラ152の回り、第1の下流アイドル・ローラ152と第2の下流アイドル・ローラ154との間、第2の下流アイドル・ローラ154上、第3の下流アイドル・ローラ156上を通り、荷物に至り得る。図3に示されたように、上流アイドル・ローラ150と第1の下流アイドル・ローラ152との間におけるフィルム経路の部分は、S形状を有する。第1、第2及び第3の下流アイドル・ローラ152、154及び156の内の少なくとも一つは、“ダンサー”として取付けられて、包装される荷物のサイズもしくは形状の変化により引き起こされた梱包材料102の一切の弛緩又は梱包材料102の破断を検知すべく使用され得ることが企図される。
【0039】
図1乃至図7において具体化されたように、梱包材料供与器100は上流ロープ化アセンブリ158及び下流ロープ化アセンブリ160も含み得る。上流ロープ化アセンブリ158は、ロール・キャリッジ104とロール支持体108との間のオフセットに支援されて、梱包材料102が予備ストレッチ・アセンブリ110に進入する前に、梱包材料102の底部からロープ体を形成し得る。下流ロープ化アセンブリ160は、梱包材料102が予備ストレッチ・アセンブリ110を離脱した後、別のロープ体を生成するか、前記ロープ体を補強し得る。故に、ロール・キャリッジ104とロール支持体108との間のオフセットと、上流ロープ化アセンブリ158とを使用することにより、前記オフセット及び上流ロープ化アセンブリ158が使用されない場合よりも多くの梱包材料102がロープ体へ形成され得ることは明らかである。加えて、もし前記オフセットが使用されず且つロール支持体108がロール・キャリッジ104のベースプレートと同一高さであるならば、上流ロープ化アセンブリ158によるロープ化により梱包材料102の最底縁部は更に上方に駆動されるので、梱包材料102が荷物の底部及び/又は荷物を支持するパレットの頂部の回りに確実に包装され得ることに対応して、第3の下流アイドル・ローラ156は梱包材料102を更に下方に駆動する必要がある。
【0040】
ロープ化は、(不図示の)パレットに対して荷物の底部を固定する包装サイクルの終了付近を含む包装サイクルの間、又は梱包材料102のロープ化ウェブを荷物の側部の回りに包装する包装サイクルの中間部分の間のどんな時点においても実施され得る。ロープ体は、堅く圧密化され且つ好適には幾分か丸形の形状の梱包材料102の部分を含み得る。ロープ体は、寄せ集められ、圧密化され、もしくは、圧縮された梱包材料の従来型のロープ体であるか、又は梱包材料102の丸め込みケーブル体(rolled cable)であり得る。種々のロープ化アセンブリの概略的構造、動作、及び利点の更に詳細な説明は、2007年2月23日に出願されると共に2007年9月13日に公開されて“ロープ状フィルム・ウェブにより荷をパレットに固定する方法と装置”と称された米国特許出願公開第2007/0209324A1号明細書に見出され、その全ての開示内容は引用したことにより本明細書中に援用される。
【0041】
下流ロープ化アセンブリ160は、第2の下流アイドル・ローラ154の直ぐ下流に配置され得る。下流ロープ化アセンブリ160のこの配置は、梱包材料102の丸め込みケーブル体を生成し、前記ケーブル体は、荷物の包装中及び包装の後におけるロープ体構造としてのその構造的完全性を維持できる。下流ロープ化アセンブリ160及び第2の下流アイドル・ローラ154は、梱包材料102の一部分を丸め込みケーブル体へ丸め込む“丸め込みケーブル体の丸め込み手段”を形成し得る。この丸め込みケーブル体の丸め込み手段は、梱包材料102の外側縁部を材料それ自身の上に内方に且つ梱包材料102の中心に向けて丸め込む。前記フィルムはそれ自身の上に丸め込まれることで、緊密に丸め込まれたフィルムのケーブル体、又は梱包材料102の縁部に沿う高張力の丸め込みケーブル体を形成し得る。更に、下流ロープ化アセンブリ160を第2の下流アイドル・ローラ154の直ぐ下流に配置することにより、丸め込みケーブル体への梱包材料102の丸め込みは、第2の下流アイドル・ローラ154の上流の点にて開始され得る。これに加え、下流ロープ化アセンブリ160は、第3の下流アイドル・ローラ156の傾斜により梱包材料102が下方駆動される前に前記材料の底縁部を上昇させるように働き、その結果第3の下流アイドル・ローラ156の底部から梱包材料102が滑り落ちること、及び他の動作不良を引き起こすことの防止に役立つ。丸め込みケーブル体の丸め込み手段の更に詳細な説明は、2004年1月30日に出願されると共に2005年3月3日に公開されて“ロープ状フィルム・ウェブにより荷をパレットに固定する方法と装置”と称された米国特許出願公開第2005/0044812号明細書に見出される。第2の下流アイドル・ローラ154は、ロープ化を支援すべく被覆され得ることが企図される。
【0042】
本開示の一つの様相に依れば、荷物と梱包材料供与器100との間に相対回転を提供する手段が配備され得る。相対回転を提供する手段は、例えば、(不図示の)回転式ターンテーブルを含み得る。そのような実施形態において梱包材料供与器100は、(不図示の)静止的マスト上に取付けられ、前記マスト上で梱包材料供与器100は、ターンテーブル上で荷物が回転するにつれ、梱包材料102を供与して荷物を螺旋状に包装すべく、垂直方向に駆動されて位置決めされることが可能である。そのような実施形態において、駆動ハウジング142、及びその内部に収容された要素の薄型設計態様は、もし荷物がパレットにより支持されるならばパレットの頂部を含め乍ら荷物の底部を包装する一方で、ターンテーブル及び/又は床面との又は床面からの干渉を回避するために、ターンテーブル及び/又はターンテーブルを支持する(不図示の)床面よりも十分に高位に留まるという能力を梱包材料供与器100に提供する。
【0043】
代替的に、梱包材料供与器100は図1に示された回転アーム116上で垂直方向に駆動されて、回転アーム116が荷物の回りで回転し且つ梱包材料供与器100が回転アーム116に沿って垂直に移動するにつれ、梱包材料102を荷物の回りに螺旋状に供与し得る。梱包材料供与器100は、荷物に対して梱包材料供与器100が包装リングと共に回転するにつれて梱包材料102を荷物の回りに螺旋状に供与するために、(不図示の)水平包装リング上に取付けられることも企図される。前記の回転アーム及び水平包装リングの実施形態において、(不図示の)コンベアは、荷物の回りにおける梱包材料供与器100の経路により形成された包装領域内へ及び包装領域外へ荷物を搬送し得る。そのような実施形態においては、包装中に梱包材料供与器100は、荷物の回りを回転する間にコンベア上を通過せねばならない。しかし、駆動ハウジング142、及びその内部に収容された要素の薄型設計態様、ならびに、ロール支持体108とロール・キャリッジ104との間のオフセットは、もし荷物がパレットにより支持されるならばパレットの頂部を含め乍ら荷物の底部を包装する一方で、コンベアとの又はコンベアからの干渉を回避するために、コンベアよりも十分に高位に留まるという能力を梱包材料供与器100に提供する。
【0044】
本明細書において具体化され且つ図8乃至図11に示されたように、(不図示の)ストレッチ包装装置は梱包材料供与器200を含む。梱包材料供与器200は、ウェブの形態の一枚の梱包材料202を供与し得る(図10を参照)。梱包材料供与器200はロール・キャリッジ204を含み得る。梱包材料供与器200は、供与されるべき梱包材料202のロール206(図10を参照)を具備し得る。この目的のために、ロール・キャリッジ204上にはロール支持体208が取付けられ得る。ロール支持体208は、梱包材料202が巻出されてロール206から予備ストレッチ・アセンブリ210まで移動するときにロール206を回転可能に支持すべく構成され得る。
【0045】
一実施形態においてロール支持体208は、該支持体から垂直に延在する円筒状部材212であって、ロール206の中心を軸心方向に貫通して延在する開孔214内に受容されるように寸法設定された円筒状部材212を含み得る。ロール206は、梱包材料202が供与されつつあるときに円筒状部材212の回りを自由に回転し得る。ロール支持体208は、頂部装填式であってよく、ロール206を円筒状部材212の自由端部上へ滑動させることにより梱包材料供与器200の上方から梱包材料供与器200内へロール206が装填されるようになっている。ロール206が一旦装填されたなら、ロール支持体208はロール206の底端部を支持し得る。
【0046】
図8乃至図11において具体化されるように、梱包材料供与器200は予備ストレッチ・アセンブリ210を含み得る。予備ストレッチ・アセンブリ210は、多くの様式で梱包材料供与器100の上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120と類似する上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218を含み得る。但し、上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218は同一サイズとされ得ると共に、各々は例えば約6.35cm(約2.5インチ)の外径を有する。
【0047】
上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218は、シャフト220及び222上に取付けられ得る。シャフト220及び222は、上述のシャフト122及び124と類似している。梱包材料供与器200において、上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218は片持ち支持ローラであり得る、と言うのも、シャフト220及び222の各々の第1端部はロール・キャリッジ204のベースプレートに固定されもしくはベースプレートにより支持され得る一方、シャフト220及び222の各々の第2端部は非支持とされ得るからである。シャフト220及び222の各々の第2端部は、ロール・キャリッジ204の上部に連結された別個の支持部材232により支持され得ることも企図される。その場合に支持部材232は、梱包材料202を上流の予備ストレッチ・ローラ215及び下流の予備ストレッチ・ローラ218に接触させるフィルム経路であって、支持体に関わらずに上流の予備ストレッチ・ローラ215及び下流の予備ストレッチ・ローラ218の上方から自由にアクセス可能であるフィルム経路を提供するように、シャフト220及び222を支持し得る。
【0048】
図8及び図10において具体化されたように、上流の予備ストレッチ・ローラ216に対してはスプロケット234が組み付け/取付けられ、同様に、下流の予備ストレッチ・ローラ218に対してはスプロケット236が組み付け/取付けられ得る。スプロケット234及び236は、ロール・キャリッジ204の下方の駆動ハウジング238内に収容され得る。これは、薄型の駆動設計態様を生み出すと共に、異物の駆動ハウジング238内への進入を防ぐ。
【0049】
スプロケット234及び236は、駆動ベルト240を介して相互に、及び(不図示の)駆動モータに対しても接続され得る。駆動ベルト240は、例えば、チェーン、ベルト、ケーブル、一個以上の歯車、及び/又は他の任意で適切な接続構造を含み得る。図8、図10及び図11に示されたように駆動ベルト240は、該駆動ベルト240の一方の側をスプロケット234及び236の両方に係合し他状態で、スプロケット234及び236の回りに挿通され得る。この配置構成は、上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218の同一方向の回転を引き起こす。スプロケット234及び236は、スプロケット138及び140と同一の基準に基づいて選択され得る。前記駆動モータが動作していないときに操作者が手動で上流の予備ストレッチ・ローラ216及び/又は下流の予備ストレッチ・ローラ218を回転することを可能にするために、(不図示の)クラッチ機構が配備されることが企図される。
【0050】
図8乃至図11において具体化されたように、支持部材232は、ロール・キャリッジ204の上部から、又はロール・キャリッジ204に固定された他の任意で適切な構造から延在し得る。一実施形態において支持部材232は、ロール・キャリッジ204に固定されたベース部材242であって、第1支持体244を第2支持体246に連結するベース部材242を備えた屈曲プレートもしくはブラケットを含み得る。間隔が、第1支持体244と第2支持体246との間に存在して、図9において明らかであるように、上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218の上方から梱包材料202を挿通することを可能にする。第1支持体244はシャフト220を受容すべく構成され得る。第2支持体246はシャフト222を受容すべく構成され得る。シャフト220及び222の夫々の第1端部をロール・キャリッジ204に取付けると共に、シャフト220及び222の夫々の第2端部を支持する支持部材232を配備することは、梱包材料202の予備ストレッチ中に生成され得る大きな力の下でさえも、上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218がそれらの整列を維持することを確実にするのに役立つ。この設計態様はまた、上流の予備ストレッチ・ローラ216、下流の予備ストレッチ・ローラ218、上流アイドル・ローラ248、中間アイドル・ローラ250、及び下流アイドル・ローラ252の回りに全面的に梱包材料を容易に挿通することも許容し得る。
【0051】
上流アイドル・ローラ248、中間アイドル・ローラ250、下流アイドル・ローラ252は夫々、図8乃至図11に示されたようにロール・キャリッジ204から片持ち支持され得る。上流アイドル・ローラ248、中間アイドル・ローラ250及び下流アイドル・ローラ252の内のいずれか又は全ては、上流の予備ストレッチ・ローラ216又は下流の予備ストレッチ・ローラ218の直径と同一であるかより小さな直径であり得る。上流アイドル・ローラ248、中間アイドル・ローラ250及び下流アイドル・ローラ252は、被覆されても被覆されなくても良い。上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218と同様に、上流アイドル・ローラ248、中間アイドル・ローラ250及び下流アイドル・ローラ252は、それらの作用長に沿って梱包材料202の50.8cm(20インチ)幅のウェブを支持するのに十分な長さを有さねばならない。上流アイドル・ローラ248、中間アイドル・ローラ250及び下流アイドル・ローラ252は片持ち支持ローラであることが企図される、と言うのも、上流アイドル・ローラ248、中間アイドル・ローラ250及び下流アイドル・ローラ252は第1下端部においてはロール・キャリッジ204により支持され得るが、第1下端部の逆側の第2上端部においては付加的な支持構造により支持されなくても良いからである。この配置構成によれば梱包材料202は、ロール・キャリッジ204の開放頂部から予備ストレッチ・アセンブリ210を通して容易に挿通され得る。更に、図8及び図9に示されたようにC形状である支持部材232は、ロール・キャリッジ204の開放頂部からの予備ストレッチ・アセンブリ210の挿通の間において、梱包材料202を妨げない。
【0052】
フィルム経路は、上流の予備ストレッチ・ローラ216、下流の予備ストレッチ・ローラ218、上流アイドル・ローラ248、中間アイドル・ローラ250及び下流アイドル・ローラ252の表面により及び前記表面の間に形成される。フィルム経路は、図8及び図9に示されたように、予備ストレッチ・アセンブリ210の頂部を介して容易にアクセス可能である。梱包材料202のロープ体は、ロール206から引き出され、上流アイドル・ローラ248の回り、上流アイドル・ローラ248と上流の予備ストレッチ・ローラ216との間、上流の予備ストレッチ・ローラ216の回り、上流の予備ストレッチ・ローラ216と中間アイドル・ローラ250との間、中間アイドル・ローラ250の回り、中間アイドル・ローラ250と下流の予備ストレッチ・ローラ218との間、下流の予備ストレッチ・ローラ218の回り、下流の予備ストレッチ・ローラ218と下流アイドル・ローラ252との間、及び下流アイドル・ローラ252を通り、荷物に至る。図9から明らかであるように、上流アイドル・ローラ248と下流アイドル・ローラ252との間におけるフィルム経路の部分は、W形状を有する。上流アイドル・ローラ248、中間アイドル・ローラ250及び下流アイドル・ローラ252の内の少なくとも一つは、“ダンサー”として取付けられると共に、包装される荷物のサイズもしくは形状の変化により引き起こされた梱包材料202の一切の弛緩又は梱包材料202の破断を検知すべく使用されることが企図される。
【0053】
本開示の一つの様相に依れば、中間アイドル・ローラ250は、ロール・キャリッジ204及び/又は支持部材232に対してヒンジ式に接続されたアイドル・ローラを含み得る。図8乃至図10に示されたように、中間アイドル・ローラ250は、上流の予備ストレッチ・ローラ216と下流の予備ストレッチ・ローラ218との間に取付けられ得ると共に、上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218の一方もしくは両方から離間して外方に移動可能であり得る。上流の予備ストレッチ・ローラ216及び/又は下流の予備ストレッチ・ローラ218から離間する中間アイドル・ローラ250の移動は、上流の予備ストレッチ・ローラ216と下流の予備ストレッチ・ローラ218との間における空間に対するアクセスを提供して、上流の予備ストレッチ・ローラ216と下流の予備ストレッチ・ローラ218との回りにおける梱包材料202の挿通を許容する。
【0054】
図9に示されたように、中間アイドル・ローラ250は上流の予備ストレッチ・ローラ216と下流の予備ストレッチ・ローラ218との間に配置され、上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218の一方に当接すると共に、上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218の他方からは離間され得る。好適には、中間アイドル・ローラ250は、図9に示されたように、且つ、1995年5月16日にムーア等に対して発行されて“ストレッチ包装装置”と称されその全ての開示内容が引用したことにより本明細書中に援用される米国特許第5,414,979号明細書に開示されたように、上流の予備ストレッチ・ローラ216に対して挟持作用を提供すべく整列され得る。これは、支持されない梱包材料202の量を100%まで低減し得る。支持されない梱包材料202の量を低減することは、梱包材料202の幅寸法におけるくびれの量を低減する。これは、フィルムに対する更に大きな面積のストレッチを生み出す。この実施形態において本発明者は、上流の予備ストレッチ・ローラ216上におけるフィルムのスリップの殆ど完全な排除に気付いた。
【0055】
中間アイドル・ローラ250は、該ローラが当接している予備ストレッチ・ローラ、例えば上流の予備ストレッチ・ローラ216に対して付勢され得る。中間アイドル・ローラ250のヒンジ式取付けは、梱包材料202が中間アイドル・ローラ250を上流の予備ストレッチ・ローラ216に対して付勢することを許容する。このことは、取付け部材の幾何学形状と梱包材料202による力の付与とに起因する力ベクトルにより達成される。代替的に前記付勢は、(不図示の)スプリングもしくは類似要素の使用をとおして達成されてよい。
【0056】
この配置構成の結果は、中間アイドル・ローラ250が上流の予備ストレッチ・ローラ216との関連で挟持ローラもしくは押圧ローラのように効果的に作用するということである。挟持ローラもしくは押圧ローラとしての中間アイドル・ローラ250は、牽引力のための大きな表面を梱包材料202に提供することにより、上流の予備ストレッチ・ローラ216の延長部として効果的に作用する。そのように作動する上で中間アイドル・ローラ250は、自身と上流の予備ストレッチ・ローラ216との間のフィルムを挟持することで更に大きな牽引力を提供する。上流の予備ストレッチ・ローラ216の大きな牽引力は、梱包材料202の擦過を低減することにより、梱包材料202に対する損傷を低減する。中間アイドル・ローラ250は上流の予備ストレッチ・ローラ216に対して当接して示されているが、中間アイドル・ローラ250が代わりに下流の予備ストレッチ・ローラ218に対して当接するか、又は上流の予備ストレッチ・ローラ216及び下流の予備ストレッチ・ローラ218のいずれにも当接しないことも可能である。
【0057】
梱包材料供与器200はまた、梱包材料供与器100に関して記述されたのと同様の(不図示の)上流ロープ化アセンブリ及び/又は(不図示の)下流ロープ化アセンブリを含んでも良い。
【0058】
本開示の一つの様相に依れば、荷物と梱包材料供与器200との間に相対回転を提供する手段が配備され得る。相対回転を提供する手段は、例えば、(不図示の)回転式ターンテーブルを含み得る。そのような実施形態において梱包材料供与器200は、(不図示の)静止的マスト上に取付けられ、マスト上で梱包材料供与器200は、ターンテーブル上で荷物が回転するにつれ、梱包材料202を供与して荷物を螺旋状に包装すべく、垂直方向に駆動されて位置決めされ得る。そのような実施形態において、駆動ハウジング238、及びその内部に収容された要素の薄型設計態様は、もし荷物がパレットにより支持されるならばパレットの頂部を含め乍ら荷物の底部を包装する一方で、ターンテーブル及び/又は床面との又は床面からの干渉を回避するために、ターンテーブル及び/又はターンテーブルを支持する(不図示の)床面よりも十分に高位に留まるという能力を梱包材料供与器200に提供する。
【0059】
代替的に、梱包材料供与器200は(不図示の)回転アーム上で垂直方向に駆動されて、前記回転アームが荷物の回りを回転し且つ梱包材料供与器200が回転アームに沿って垂直に移動するにつれ、梱包材料202を荷物の回りに螺旋状に供与し得る。梱包材料供与器200は(不図示の)水平包装リング上に取付けられて、荷物に対して梱包材料供与器200が包装リングと共に回転するにつれて梱包材料202を荷物の回りに螺旋状に供与することも企図される。前記の回転アーム及び水平包装リングの実施形態において、(不図示の)コンベアは、荷物の回りにおける梱包材料供与器200の経路により形成された包装領域内へ及び前記領域外へ荷物を搬送し得る。そのような実施形態においては、包装中に梱包材料供与器200は、荷物の回りを回転し乍ら前記コンベアを通過せねばならない。駆動ハウジング238、及びその内部に収容された要素の薄型設計態様は、もし荷物がパレットにより支持されるならばパレットの頂部を含め乍ら荷物の底部を包装する一方で、コンベアとの又はコンベアからの干渉を回避するために、前記コンベアよりも十分に高位に留まるという能力を梱包材料供与器200に提供する。
【0060】
梱包材料供与器100及び200には幾つかの利点が結び付けられた。ロール・キャリッジ104及び204は、ロール交換の間においてロール106及び206の高速かつ高信頼性の装填を実現し、且つ、予備ストレッチ・アセンブリ110及び210に対する梱包材料102及び202の高速で高信頼性の装填(挿通)を実現する。装填がより高速且つより高信頼性である理由の一つは、梱包材料供与器100及び200が、ロール106及び206を装填すべく且つ梱包材料102及び202を挿通すべく開かれるべきドアを有さないことである。ロール106及び206はロール・キャリッジ104及び204の開放頂部から装填され得ると共に、梱包材料102及び202は前記開放頂部からフィルム経路を通して挿通され得る。同様に、従来型のロール・キャリッジ・アセンブリと比較して、開放頂部からロール106及び206及び梱包材料102及び202を装填するために、操作者に必要とされる技術は易しい。開放頂部からの装填に関する別の追加の利点は、荷物の底部が包装された後の包装サイクルの終了時に占有される通常位置のような垂直方向における低位位置を占有する梱包材料供与器100及び200により、装填が達成され得るということである。従来型のアセンブリにおいては、操作者が梱包材料の新たなロールを装填して挿通できる様に、ロール・キャリッジは通常は、垂直方向における低位位置から、操作者に対して人間工学的に好都合な高さまで上昇されねばならない。この上昇は時間が掛かると共に不便である。更に別の利点は、開放頂部の配置構成は、ロープ化されない梱包材料のウェブよりも更に強固であり且つ更に破断に耐えるロープ化梱包材料の挿通を可能にするということである。付加的に、前記の開放頂部のS形状及びW形状は、従来型のアセンブリよりも少ない部材を必要とし、このことはコスト節約を実現し得ると共に、梱包材料供与器100及び200の重量を低減し得る。更に、必要とされる部材は複雑さが少ないので、掛かる費用が少ない。
【0061】
これに加え、梱包材料102をロープ化は、特別な強度を備えた梱包材料102を提供し、従って梱包材料の破断の防止に役立つ。更に、梱包材料102をロープ化することにより(例えば裂断もしくは穿刺などの)何らかの理由で梱包材料102が損傷を受けたとしても、ロープ体は損傷部分の負担を助ける。すなわち、ロープ体の強度は、梱包材料102の非ロープ化部分が損傷を受けた場合でさえも、ロープ体の破断への抵抗を可能にする。故に、梱包材料102の破損部分はロープ体により支えられて荷物に対して適用され、そのことは完全な破断が生じた後における梱包材料供与器100の再装填に伴う不稼働時間を防止する。
【0062】
更に、梱包材料102を下方駆動することにより、第3の下流アイドル・ローラ156は、駆動ハウジング142と、地面もしくは他の低位の支持表面との間の空間を維持する間に、パレットに対する荷物の固定を助け得る。下方駆動が行われる箇所の上流にて、下流ロープ化アセンブリ160は、下方駆動中に第3の下流アイドル・ローラ156の底部から梱包材料102が滑り落ちることを防ぐために、梱包材料102をロープ化し得る。
【0063】
次に、梱包材料102を梱包材料供与器100に装填する一つの方法が記述される。梱包材料供与器100を、先行する包装サイクルの終了時において占有される位置のような垂直方向における低位位置に配置して、操作者は、ロール支持体108の円筒状部材112の上方から円筒状部材112上へロール106を滑動させることにより、梱包材料供与器100の装填を開始し得る。操作者は、ロール106から梱包材料102の前端部を把持し得る。操作者は、所定長さのフィルムを生み出すために、前記前端部を引張り得る。前記所定長さのフィルムは、前記前端部の近傍の末端部分と、ロール106の近傍の基端部分と、前記末端部分と前記基端部分との間の中間部分とを有し得る。操作者が前記所定長さのフィルムの少なくとも一部分をロープ体へ形成することも企図される。
【0064】
前記所定長さのフィルムに予備ストレッチ・アセンブリ110を通して挿通させるために、操作者は、上流アイドル・ローラ150の上方もしくはその側方から前記基端部分を上流アイドル・ローラ150の表面に接触させ得る。操作者はまた、上流の予備ストレッチ・ローラ118の頂部の近傍の箇所から前記中間部分の一部分を上流の予備ストレッチ・ローラ118の表面に接触させ得る。操作者は更に、下流の予備ストレッチ・ローラ120の上方もしくはその側方から前記中間部分の別の部分を下流の予備ストレッチ・ローラ120の表面に接触させ得る。操作者は、第1の下流アイドル・ローラ152の頂部の近傍の箇所から前記末端部分の一部分を第1の下流アイドル・ローラ152の表面に接触させてから、操作者は、前記前端部を(不図示の)挟持アセンブリ及び/又は(不図示の)包装されるべき荷物に取付ける前に、前記末端部分の他の部分を第2の下流アイドル・ローラ154及び第3の下流アイドル・ローラ156に接触させ得る。装填中に、前記所定長さのフィルムに接触するローラの全ては、実質的に静止したままであり得る。
【0065】
付加的もしくは代替的に、装填のための前記方法は、梱包材料102の前端部分を把持する段階と、前端部分を把持し乍ら前端部分を、上流アイドル・ローラ150の表面に接触させ、次に上流の予備ストレッチ・ローラ118の表面に接触させ、次に下流の予備ストレッチ・ローラ120の表面に接触させ、次に第1の下流アイドル・ローラ152の表面に接触させ、次に、前端部を(不図示の)挟持アセンブリ及び/又は(不図示の)包装されるべき荷物に取付ける前に、第2の下流アイドル・ローラ154及び第3の下流アイドル・ローラ156に接触させる段階とを含み得る。
【0066】
締着の後、操作者は前記前端部分の把持を解除し得る。方法のこの実施形態において操作者は、前記前端部分が予備ストレッチ・アセンブリ110を通して挿通されるときに、接触するローラの一つ以上の回りに前端部分を継続的に引張る必要がある。故にこの実施形態においては、上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120にクラッチ機構を配備することが必要であり、前記クラッチ機構は前記前端部分が操作者により引張られるときに上流の予備ストレッチ・ローラ118及び下流の予備ストレッチ・ローラ120が手動で回転されることを可能にする。
【0067】
前端部が挟持アセンブリにより挟持された状態で、相対回転が包装されつつある荷物と梱包材料供与器100との間に提供されて、梱包材料102の荷物の回りにおける包装を引き起こす。前記相対回転が提供される間に、梱包材料供与器100は、梱包材料102を前記荷物の回りに螺旋状に包装するために、荷物の底部から垂直方向に荷物の頂部まで移動し次に底部まで下方に戻る。前記包装サイクルの任意の部分の間において下流ロープ化アセンブリ160は、梱包材料102の底縁部に係合して梱包材料102の底部をロープ体へと形成すべく作動され得る。前記ロープ化部分を含む梱包材料102は、包装されつつある荷物に対して適用され得る。同様に、包装サイクルの終了時の付近において、第3の下流アイドル・ローラ156が梱包材料102を下方駆動するためにその傾斜姿勢へ作動されることで荷物の底部を荷物を支持しているパレットに固定し得る。
【0068】
次に、梱包材料202を梱包材料供与器200に装填する一つの方法が記述される。梱包材料供与器200を、先行する包装サイクルの終了時において占有される位置のような垂直方向における低位位置に配置して、操作者は、ロール支持体208の円筒状部材212の上方から円筒状部材212上へロール206を滑動させることにより、梱包材料供与器200の装填を開始し得る。操作者は、ロール206から梱包材料202の前端部を把持し得る。操作者は、所定長さのフィルムを生み出すために、前記前端部を引張り得る。前記所定長さのフィルムは、前記前端部の近傍の末端部分と、ロール206の近傍の基端部分と、前記末端部分と前記基端部分との間の中間部分とを有し得る。操作者が前記所定長さのフィルムの少なくとも一部分をロープ体へ形成することも企図される。
【0069】
前記所定長さのフィルムに予備ストレッチ・アセンブリ210を通して挿通させるために、操作者は、上流アイドル・ローラ248の上方から前記基端部分を上流アイドル・ローラ248の表面に接触させ得る。操作者はまた、上流の予備ストレッチ・ローラ216の頂部の近傍の箇所から、もしくはその側方から前記中間部分の一部分を上流の予備ストレッチ・ローラ216の表面に接触させ得る。操作者は更に、中間アイドル・ローラ250の上方から前記中間部分の別の部分を中間アイドル・ローラ250の表面に接触させ得る。操作者は、下流の予備ストレッチ・ローラ218の上方から、もしくはその側方から前記中間部分の更に別の部分を下流の予備ストレッチ・ローラ218の表面に接触させ得る。操作者は、前記前端部を(不図示の)挟持アセンブリ及び/又は(不図示の)包装されるべき荷物に取付ける前に、下流アイドル・ローラ252の頂部の近傍の箇所から前記末端部分の一部分を下流アイドル・ローラ252の表面に接触させ得る。装填中に、前記所定長さのフィルムに接触するローラの全ては実質的に静止したままであり得る。
【0070】
付加的もしくは代替的に、装填のための前記方法は、梱包材料202の前端部分を把持する段階と、前端部を(不図示の)挟持アセンブリ及び/又は(不図示の)包装されるべき荷物に取付ける前に、前端部分を把持し乍ら前端部分を、上流アイドル・ローラ248、上流の予備ストレッチ・ローラ216、中間アイドル・ローラ250、下流の予備ストレッチ・ローラ218及び下流アイドル・ローラ252の表面に接触させる段階とを含み得る。
【0071】
前記前端部が前記挟持アセンブリにより挟持された状態で、相対回転が包装されつつある荷物と梱包材料供与器200との間に提供されて、梱包材料202の前記荷物の回りにおける包装を引き起こす。前記相対回転が提供される間に、梱包材料供与器200は、梱包材料202を荷物の回りに螺旋状に包装するために、荷物の底部から垂直方向に荷物の頂部まで移動し次に底部まで下方に戻る。
【0072】
他の実施形態は、本明細書の考察、及び本明細書中に開示された実施形態の実施により当業者には明らかであろう。本明細書及び実施形態は例示的にすぎないと見做されて、本開示の真の有効範囲及び精神が以下の請求項により表されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流ローラと下流ローラとを含むフィルム供与アセンブリが取付けられたベースプレートを有する開放頂部式ロール・キャリッジと、
前記フィルム供与アセンブリを通り移動するフィルムのためのフィルム経路であって、前記上流ローラの表面と前記下流ローラの表面とにより少なくとも部分的に形成され、且つ前記ロール・キャリッジの開放頂部を介してアクセス可能であるフィルム経路と、
前記上流ローラ及び前記下流ローラのための駆動アセンブリであって、前記ベースプレートの下方に取付けられた駆動アセンブリとを具備する、フィルム供与器。
【請求項2】
前記上流ローラは前記ロール・キャリッジの前記ベースプレートから片持ち支持される、請求項1に記載のフィルム供与器。
【請求項3】
前記下流ローラは前記ロール・キャリッジの前記ベースプレートから片持ち支持される、請求項1に記載のフィルム供与器。
【請求項4】
前記ロール・キャリッジは更に、前記上流ローラの上端部を前記ロール・キャリッジの前記ベースプレートに接続する第1支持体と、前記下流ローラの上端部を前記ロール・キャリッジの上部に接続する第2支持体とを含む、請求項1に記載のフィルム供与器。
【請求項5】
前記上流ローラは、第1方向において固定端部から自由端部まで延在する第1支持体により支持され、且つ、
前記下流ローラは、前記第1方向と実質的に逆向きの第2方向において固定端部から自由端部まで延在する第2支持体により支持される、請求項1に記載のフィルム供与器。
【請求項6】
前記上流ローラ及び前記下流ローラは、駆動手段に連結された蛇行駆動ベルトであって前記上流ローラ及び前記下流ローラを回転させるべく構成された蛇行駆動ベルトに連結される、請求項1に記載のフィルム供与器。
【請求項7】
前記ロール・キャリッジは更に、フィルムのロールを支持するロール支持体であって、前記ロール・キャリッジの前記ベースプレートから垂直方向において下方にオフセットされたロール支持体を含む、請求項1に記載のフィルム供与器。
【請求項8】
前記ロール支持体の頂面は、前記駆動アセンブリの駆動ハウジングを通り延在する平面内に位置する、請求項7に記載のフィルム供与器。
【請求項9】
選択的に傾斜可能なフィルム下方駆動ローラを更に含む、請求項1に記載のフィルム供与器であって、前記選択的に傾斜可能なフィルム下方駆動ローラは、該選択的に傾斜可能なフィルム下方駆動ローラが傾斜姿勢に在るときに、前記フィルムを、第1高度から、前記第1高度よりも低位の第2高度まで駆動する、請求項1に記載のフィルム供与器。
【請求項10】
荷物の包装中に前記フィルムの少なくとも一部分をケーブル体へと形成するロープ化アセンブリを更に含む、請求項1に記載のフィルム供与器。
【請求項11】
フィルム供与アセンブリが取付けられたベースプレートと、前記ベースプレートの反対側の開放頂部とを有するロール・キャリッジと、
前記フィルム供与アセンブリを通り移動するフィルムのためのフィルム経路であって、前記開放頂部は、該フィルム経路内への下方挿入のために所定長さのフィルムを受容すべく構成された一つ以上の通路を含むフィルム経路と、
前記フィルム供与アセンブリを駆動するための駆動アセンブリであって、前記ベースプレートの下方に取付けられた駆動アセンブリとを具備する、
フィルム供与器。
【請求項12】
前記フィルム供与アセンブリは上流ローラ及び下流ローラを含む、請求項11に記載のフィルム供与器。
【請求項13】
前記上流ローラ及び前記下流ローラの少なくとも一方は前記ロール・キャリッジの前記ベースプレートから片持ち支持される、請求項12に記載のフィルム供与器。
【請求項14】
前記駆動アセンブリは薄型であると共に、前記駆動アセンブリは、少なくとも一個のスプロケットと、前記少なくとも一個のスプロケットに対して作動可能に連結された蛇行駆動ベルトと、ハウジングとを含む、請求項12に記載のフィルム供与器。
【請求項15】
前記ロール・キャリッジは更に、フィルムのロールを支持するロール支持体であって、前記ロール・キャリッジの前記ベースプレートから垂直方向において下方にオフセットされたロール支持体を含む、請求項1に記載のフィルム供与器。
【請求項16】
ロール・キャリッジのベースプレート上に取付けられたフィルム供与アセンブリのフィルム経路内へ、所定長さのフィルムを下方に挿入する段階と、
前記フィルム供与アセンブリと前記荷物との間に相対回転を提供する段階と、
前記ベースプレートの下方に取付けられた駆動アセンブリを使用して、前記荷物を包装するフィルムを供与するために前記フィルム供与アセンブリを駆動する段階とを含む、
荷物を包装する方法。
【請求項17】
前記所定長さのフィルムを下方に挿入する前記段階は、前記フィルム供与アセンブリの上方の一つ以上の通路を通して前記所定長さのフィルムを挿入する段階を含み、
前記一つ以上の通路は、前記フィルム経路内への下方挿入のために連続長さのフィルムを受容すべく構成される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記荷物の底部を包装する段階を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記フィルム供与アセンブリを駆動する前記段階は、前記駆動アセンブリにより前記フィルム供与アセンブリの上流供与ローラ及び下流供与ローラを回転させる段階を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記上流供与ローラの上流における前記フィルムに先行する前記フィルムの一部分をロープ化する段階を更に含む、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2011−517438(P2011−517438A)
【公表日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501974(P2011−501974)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【国際出願番号】PCT/US2009/038074
【国際公開番号】WO2009/120681
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(506000988)ランテク ドット コム,リミティド ライアビリティ カンパニー (6)
【Fターム(参考)】