説明

項目設定装置、並びにその制御方法及び制御プログラム

【課題】設定対象の項目を一の画面から別の画面に移動することによって当該項目の所在がわからなくなってしまう事態を防止しつつ、保有する項目を編集でき固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブの画面を、ユーザに違和感を与えることなく簡単な操作で表示させることができる、項目設定装置、並びにその制御方法及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブがユーザにより選択されることによって、編集可能タブの画面にどの項目を表示するかについての表示項目情報、編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報、および固定タブが持っている項目情報を用いて、編集可能タブの画面が生成されて表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、項目設定装置、並びにその制御方法及び制御プログラムに関する。本発明は、特に、複数のタブの中から所望のタブを選択することにより切り替え可能な画面に表示される項目においてユーザの操作に基づいて設定を行うための項目設定装置、並びにその制御方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
印刷システムにおいて、ユーザがプリンタで印刷を実行する場合、ユーザは、PC(パーソナルコンピュータ)上でプリンタドライバと呼ばれる制御プログラムを用いて、各設定項目を所望の設定値に設定して印刷条件を設定し、プリンタに印刷を実行させる。プリンタの性能が向上し、さまざまな印刷条件を設定することができるようになるにつれて、プリンタドライバにおける設定項目は増加する傾向にある。
【0003】
そこで、複数の設定項目を関連機能別に分類しタブで関連付けることにより、プリンタドライバの視認性および操作性を向上させることが行われている。ここで、ユーザが所望の印刷条件を設定する場合、ユーザは、タブを選択して操作画面を切り替え、所望の設定項目を表示させ、当該設定項目の設定(変更)を行っていた。
【0004】
そのため、ユーザが、異なるタブに関連付けられる複数の設定項目を変更して印刷条件を設定せざるを得ない場合、印刷条件の設定作業が複雑になっていた。
【0005】
このような背景において、本来属性が異なり相互の設定項目の移動ができない設定項目を、ユーザが意図する設定項目として自由に入れ替え可能にして、属性の異なる設定項目を含む画面をユーザが自在に設計変更できる技術が提案されている(下記特許文献1参照)。
【0006】
しかしながら、この技術は、一の印刷設定画面内の設定項目を他の画面に移動する技術であり、移動対象の設定項目は元の画面から削除される。このため、ユーザが所望する設定項目をその機能に対応する画面の中で探しても発見できない場合があり、所望する設定項目がどの画面にあるかを探すのに戸惑うという問題がある。
【0007】
また、ユーザが頻繁に設定する設定項目を登録し、登録された設定項目を特定の操作画面に集約して表示させる技術が提案されている(下記非特許文献1参照)。
【0008】
しかしながら、この技術のプリンタドライバでは、同一のタブが全ての設定項目を保有する構成となっている。そして、そのタブを選択したときに表示される特定のアイコンをクリックしたときに、ユーザの操作により登録された設定項目のみが限定的に表示される。このため、ユーザにより登録された設定項目を表示させる場合、ユーザは、タブを選択した上で、さらに特定のアイコンをクリックするという煩雑な動作を強いられる。また、通常のプリンタドライバでは、複数の設定項目が機能別に分類されて各タブに関連付けられており、タブの選択により所望の設定項目が表示されるのに対して、この技術のプリンタドライバは、タブの選択のみで所望の設定項目を表示させることができず、操作上の違和感を与えてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平11−53137号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】EFI社製PostScript3プリンタコントローラのプリンタドライバ、イメージコントローラIC−409、[online]、2008年9月29日、Konica Minolta、インターネット<URL:http://konicaminolta.jp/business/download/copiers/efi/detail.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、設定対象の項目を一の画面から別の画面に移動することによって当該項目の所在がわからなくなってしまう事態を防止しつつ、保有する項目を編集でき固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブの画面を、ユーザに違和感を与えることなく簡単な操作で表示させることができる、項目設定装置、並びにその制御方法及び制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0013】
(1)複数のタブの中から所望のタブを選択することにより切り替え可能な画面に表示される項目においてユーザの操作に基づいて設定を行うための項目設定装置であって、固定された項目を保有する固定タブの当該項目の表示に関する項目情報を保持する項目情報保持部と、前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された固定タブの画面を表示するための固定タブ表示制御部と、保有する項目を編集でき前記固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブの画面に、前記固定タブが保有する項目のうちのどの項目を表示するかについての表示項目情報、および前記編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報を保持する表示情報保持部と、前記表示項目情報、前記表示位置情報、および前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された編集可能タブの画面を生成して表示するための編集可能タブ表示制御部と、を有することを特徴とする項目設定装置。
【0014】
(2)前記表示情報保持部は、前記表示項目情報を保持する表示項目情報保持部と、前記表示位置情報を保持する表示位置情報保持部とを有することを特徴とする上記(1)に記載の項目設定装置。
【0015】
(3)前記項目情報は、前記固定タブが保有する項目についての内容、表示領域の大きさ、および表示位置を含み、前記編集可能タブ表示制御部は、前記項目情報のうちの、項目についての内容と表示領域の大きさを用いることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の項目設定装置。
【0016】
(4)前記編集可能タブ表示制御部は、前記表示項目情報により特定される項目を、前記固定タブの項目情報に基づいて、前記表示位置情報により特定される表示位置に配置した画面を生成することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の項目設定装置。
【0017】
(5)前記表示位置情報は、ユーザにより編集可能であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の項目設定装置。
【0018】
(6)前記項目は、印刷条件を設定するための項目であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の項目設定装置。
【0019】
(7)複数のタブの中から所望のタブを選択することにより切り替え可能な画面に表示される項目においてユーザの操作に基づいて設定を行うための項目設定装置の制御プログラムであって、固定された項目を保有する固定タブの当該項目の表示に関する項目情報を保持する項目情報保持部に保持されている前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された固定タブの画面を表示する手順(a)と、保有する項目を編集でき前記固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブの画面に、前記固定タブが保有する項目のうちのどの項目を表示するかについての表示項目情報、および前記編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報を保持する表示情報保持部に保持されている前記表示項目情報、および前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された編集可能タブの画面を生成して表示する手順(b)と、を前記項目設定装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。
【0020】
(8)前記表示情報保持部は、前記表示項目情報を保持する表示項目情報保持部と、前記表示位置情報を保持する表示位置情報保持部とを有することを特徴とする上記(7)に記載の制御プログラム。
【0021】
(9)前記項目情報は、前記固定タブが保有する項目についての内容、表示領域の大きさ、および表示位置を含み、前記手順(b)において、前記項目情報のうちの、項目についての内容と表示領域の大きさが用いられることを特徴とする上記(8)または(9)に記載の制御プログラム。
【0022】
(10)前記手順(b)において、前記表示項目情報により特定される項目を、前記固定タブの項目情報に基づいて、前記表示位置情報により特定される表示位置に配置した画面が生成されることを特徴とする上記(7)〜(9)のいずれか1項に記載の制御プログラム。
【0023】
(11)前記表示位置情報は、ユーザにより編集可能であることを特徴とする上記(7)〜(10)のいずれか1項に記載の制御プログラム。
【0024】
(12)前記項目は、印刷条件を設定するための項目であることを特徴とする上記(7)〜(11)のいずれか1項に記載の制御プログラム。
【0025】
(13)上記(7)〜(12)のいずれか1項に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0026】
(14)複数のタブの中から所望のタブを選択することにより切り替え可能な画面に表示される項目においてユーザの操作に基づいて設定を行うための項目設定装置の制御方法であって、固定された項目を保有する固定タブの当該項目の表示に関する項目情報を保持する項目情報保持部に保持されている前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された固定タブの画面を表示するステップ(a)と、保有する項目を編集でき前記固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブの画面に、前記固定タブが保有する項目のうちのどの項目を表示するかについての表示項目情報、および前記編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報を保持する表示情報保持部に保持されている前記表示項目情報、および前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された編集可能タブの画面を生成して表示するステップ(b)と、を有することを特徴とする制御方法。
【0027】
(15)前記表示情報保持部は、前記表示項目情報を保持する表示項目情報保持部と、前記表示位置情報を保持する表示位置情報保持部とを有することを特徴とする上記(14)に記載の制御方法。
【0028】
(16)前記項目情報は、前記固定タブが保有する項目についての内容、表示領域の大きさ、および表示位置を含み、前記ステップ(b)において、前記項目情報のうちの、項目についての内容と表示領域の大きさが用いられることを特徴とする上記(15)または(16)に記載の制御方法。
【0029】
(17)前記ステップ(b)において、前記表示項目情報により特定される項目を、前記固定タブの項目情報に基づいて、前記表示位置情報により特定される表示位置に配置した画面が生成されることを特徴とする上記(14)〜(16)のいずれか1項に記載の制御方法。
【0030】
(18)前記表示位置情報は、ユーザにより編集可能であることを特徴とする上記(14)〜(17)のいずれか1項に記載の制御方法。
【0031】
(19)前記項目は、印刷条件を設定するための項目であることを特徴とする上記(14)〜(18)のいずれか1項に記載の制御方法。
【発明の効果】
【0032】
本発明では、固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブがユーザにより選択されることによって、編集可能タブの画面にどの項目を表示するかについての表示項目情報、編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報、および固定タブが持っている項目情報を用いて、編集可能タブの画面が生成されて表示される。
【0033】
したがって、設定対象の項目を一の画面から別の画面に移動することによって当該項目の所在がわからなくなってしまう事態を防止しつつ、保有する項目を編集でき固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブの画面を、ユーザに違和感を与えることなく簡単な操作で表示させることが可能となる。結果として、項目の設定作業におけるユーザの操作時間や操作ミスを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示されるPCの構成を示すブロック図である。
【図3】プリンタドライバの基本構成を示す図である。
【図4】印刷設定画面の表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】項目情報の一例を示す図である。
【図6】固定タブの画面の一例を示す図である。
【図7】編集可能リストの一例を示す図である。
【図8】グループ情報リストの一例を示す図である。
【図9】各設定項目の情報をテーブルで示す図である。
【図10】編集画面の一例を示す図である。
【図11】編集可能タブの画面上で直接的に画面編集の指示を行う場合を説明するための図である。
【図12】固定タブの画面上で編集可能タブの画面の編集指示を行う場合を説明するための図である。
【図13】表示項目リストの一例を示す図である。
【図14】編集可能タブの画面の表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図15】編集後の表示項目リストの一例を示す図である。
【図16】図13の表示項目リストの状態を表示した編集可能タブの画面の一例を示す図である。
【図17】図13の表示項目リストの状態を表示した後、図15の表示項目リストへと編集した状態を表示した編集可能タブの画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0036】
図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【0037】
図1に示すように、本実施形態にかかる印刷システムは、PC1とプリンタ2A、2B、2Cとを備え、ネットワーク3を介して相互に通信可能に接続されている。なお、ネットワーク3に接続される機器の種類および台数は、図1に示す例に限定されない。また、PC1は、ネットワーク3を介することなく、プリンタ2A、2B、2Cと直接機器間で接続(ローカル接続)されていてもよい。
【0038】
ネットワーク3は、たとえば、イーサネット(登録商標)、トークンリング、およびFDDI等の規格によりコンピュータやネットワーク機器同士を接続したLAN、またはLAN同士を専用線で接続したWAN等の各種のネットワークからなる。
【0039】
図2は、図1に示されるPCの構成を示すブロック図である。PC1は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク14、ディスプレイ15、入力装置16、および通信インタフェース17を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス18を介して相互に接続されている。
【0040】
CPU11は、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理を実行する。ROM12は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する。ハードディスク14は、オペレーティングシステム(OS)を含む各種プログラムおよび各種データを格納する。
【0041】
ディスプレイ15は、CRTあるいはLCD等であり、各種の情報を表示する。入力装置16は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0042】
通信インタフェース17は、ネットワーク3を介してプリンタ2A、2B、2C等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格によるネットワークインタフェースのほか、USB、IEEE1394等のシリアルインタフェース、SCSI、IEEE1284等のパラレルインタフェース、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11、HomeRF、IrDA等の無線通信インタフェース等の各種ローカル接続インタフェース、電話回線に接続するための電話回線インタフェース等が用いられ得る。
【0043】
ハードディスク14には、文書ファイル作成アプリケーションとプリンタドライバとがインストールされている。プリンタドライバは、後述する印刷設定画面を用いたユーザの操作に基づいて、印刷条件を設定するとともに、文書ファイル作成アプリケーションから渡された文書ファイルに基づいて、プリンタ2A、2B、2Cで処理可能な形式の印刷ジョブを生成する。
【0044】
なお、PC1は、上記構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上記構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。
【0045】
プリンタ2A、2B、2Cは、PC1で生成された印刷ジョブを、ネットワーク3を介して受信し、印刷ジョブに従って印刷処理を行う。
【0046】
図3は、プリンタドライバの基本構成を示す図である。
【0047】
プリンタドライバ100は、ホストコンピュータであるPC1のOS上にインストールされ、印刷ジョブを生成するソフトウェアである。プリンタドライバ100によれば、ユーザインターフェースを介して、対応するプリンタに搭載された機能を利用するための設定を実行でき、設定に従って印刷ジョブを作成しプリンタに送信することができる。
【0048】
プリンタドライバ100は、印刷機能設定部101と、印刷データ生成部102とを有している。
【0049】
印刷機能設定部101は、ユーザが所望の印刷条件を設定することができる画面(GUI)を提供する。本実施形態のプリンタドライバ100により表示される画面には、固定された項目を保有し当該項目の表示位置が固定されている固定タブと、保有する項目を編集でき当該項目の表示位置が編集可能な編集可能タブとがユーザにより選択可能に表示される。編集可能タブがユーザにより選択されると、編集可能タブに関連付けられた画面(編集可能タブの画面)が表示され、固定タブがユーザにより選択されると、固定タブに関連付けられた画面(固定タブの画面)が表示される。これらの画面上で設定された情報は、印刷データ生成部102に渡される。
【0050】
印刷データ生成部102は、OS上にインストールされたアプリケーションで作成された文書ファイルに基づいて、プリンタ2A〜2Cで処理可能な形式の印刷ジョブを生成する。
【0051】
図3に示すように、印刷機能設定部101は、項目情報保持部106、固定タブ表示制御部103、表示項目情報保持部108、表示位置情報保持部107、編集可能タブ表示制御部104、表示項目編集部105、画面編集指示部112、およびグループ情報保持部109を含む。
【0052】
項目情報保持部106は、固定タブに登録されている項目の表示に関する項目情報を保持する。項目情報は、具体的には、各項目(「コントロール」とも呼ばれる)についての、ID、種類(テキスト、ラジオボタン、チェックボックス、イメージ等)、表示位置(座標)、表示領域の大きさ(縦横の長さ)、表示文字列等の情報である。
【0053】
固定タブ表示制御部103は、固定タブの項目情報を読み込んで、特定の固定タブの画面を表示する制御を行う。
【0054】
表示項目情報保持部108は、編集可能タブの画面に、固定タブが保有する項目のうちのどの項目を表示するかについての表示項目情報を保持する。
【0055】
表示位置情報保持部107は、編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報を保持する。
【0056】
編集可能タブ表示制御部104は、編集可能タブの画面を表示する制御を行う。
【0057】
表示項目編集部105は、編集可能タブの画面に表示される項目についての追加、移動または削除等の編集を行う。すなわち、具体的には、表示項目編集部105は、編集可能タブの画面に表示される項目および表示位置を編集する。
【0058】
画面編集指示部112は、編集可能タブの画面に表示される項目についての編集のユーザによる指示を受け付ける。そして、画面編集指示部112は、ユーザから編集可能タブの画面に表示する項目および表示位置を変更する命令があった場合、表示項目編集部105に画面編集の指示を出す。
【0059】
グループ情報保持部109は、プリンタドライバにより表示される全ての項目について、当該項目がどの設定項目(機能)のグループに属するかを示すグループ情報を保持する。ここで、設定項目は、複数の項目(コントロール)から構成されている。
【0060】
印刷機能設定部101、および印刷データ生成部102は、ハードディスク14に記憶されているプログラムがRAM13上に読み出されてCPU11によって実行されることによりその機能が発揮される。項目情報保持部106、表示項目情報保持部108、表示位置情報保持部107、およびグループ情報保持部109には、所定の記憶領域がそれぞれ割り当てられる。
【0061】
次に、図4を参照して、印刷機能設定部101の動作について説明する。
【0062】
図4は、印刷設定画面の表示処理の手順を示すフローチャートである。
【0063】
まず、固定タブの項目情報が読み込まれる(S101)。
【0064】
図5は、項目情報の一例を示す。ここでは、項目情報の一部として、「基本設定」タブ情報210および「レイアウト」タブ情報220が例示されている。また、「基本設定」タブ情報210には「原稿の向き」情報211、および「原稿サイズ」情報212が含まれ、「レイアウト」タブ情報220には「ページ割付」情報221が含まれている。
【0065】
続いて、編集可能タブが存在するか否かが判断される(S102)。
【0066】
編集可能タブの有無の設定は、プリンタドライバの開発時だけでなく、ユーザ(または管理者)によって行われ得る。プリンタドライバ開発時に編集可能タブ無しと設定された場合、固定タブのみのプリンタドライバ(通常のプリンタドライバと同じ)となる。また、編集可能タブを有するプリンタドライバにおいて、ユーザが編集可能タブ無しと設定した場合、編集可能タブは画面に表示されない。
【0067】
編集可能タブが存在しない場合(S102:NO)、読み込んだ項目情報をもとに固定タブの画面が表示される(S103)。
【0068】
編集可能タブが存在する場合(S102:YES)、編集可能タブ(図6では「Myタブ」と表示されている)が選択されているか否かが判断される(S104)。
【0069】
なお、本実施形態のプリンタドライバ100では、利便性を考慮して、起動時に編集可能タブを最初に表示する設定とされているが、固定タブを最初に表示させる設定とすることも可能である。
【0070】
編集可能タブが選択されておらず、固定タブが選択されている場合(S104:NO)、読み込んだ項目情報を用いて固定タブの画面が表示される(S105)。
【0071】
図6は、固定タブの画面300の一例を示す。
【0072】
図6では、基本設定タブの画面が、項目情報200(図5参照)の「基本設定」タブ情報210にしたがって表示されている。各設定項目についても、「原稿の向き」301は、項目情報200の「原稿の向き」情報211、「原稿サイズ」302は、項目情報200の「原稿サイズ」情報212にしたがって表示される。
【0073】
編集可能タブが選択されている場合(S104:YES)、編集可能タブの画面の表示処理が行われる(S108)。ここで、編集可能タブの画面は、グループ単位で一括して表示される。この編集可能タブの画面の表示処理についての詳細は後述する。
【0074】
ステップS109では、編集可能タブに登録する項目を編集するためのユーザの操作があったか否かが判断される。
【0075】
編集可能タブの項目を編集せずに(S109:NO)、編集可能タブの画面を終了させる場合、ユーザによるタブの選択の切り替えがあったか否かが判断される(S111)。
【0076】
タブの選択が切り替えられた場合(S111:YES)、S104の処理に戻る。
【0077】
タブの選択の切り替えではない場合(S111:NO)、例えば設定完了、設定キャンセル、あるいは印刷開始についてのユーザの操作により、図4の処理は終了する。
【0078】
一方、編集可能タブを有する場合には、編集可能タブに登録することにより編集可能タブの画面に表示する項目を追加あるいは編集することができる(S106、S109)。
【0079】
図7は、編集可能タブに登録することが可能な全項目のリスト(編集可能リスト)の一例を示す。この編集可能リスト400には、全てのタブに共通の項目(用紙ビュー等)や、固定タブに専用の項目は含まれていない。なお、図7の右方に示される破線枠内の記述は、説明のみのためのものであって実体的なデータは存在しない(以降の図における破線枠内の記述も同様である)。
【0080】
図8は、複数の項目(コントロール)の各々がどの設定項目のグループに属するかについてのグループ情報を示すリスト(グループ情報リスト)の一例を示す。例えば、「原稿の向き」301(図6参照)という設定項目は、図8のグループ情報リスト410中の符号「411」で示すように、グループボックス、2つのラジオボタン、およびイメージという複数の項目から構成されている。つまり、1つの設定項目は複数の項目のグループから成るということが言える。このように、機能としてまとまりのある複数の項目をグループとして扱うために、本実施形態ではグループを代表する項目、すなわちグループの親項目を定め、親項目を用いてグループ単位で設定項目を扱っている。例えば、図6の「原稿の向き」301の設定項目では、「”原稿の向き”グループボックス」が親項目であり、「原稿サイズ」302の設定項目では、「”原稿サイズ”テキスト」が親項目である(図5参照)。
【0081】
以下の説明では、グループとしての設定項目の名称(IDは親項目で記述される)が記載されるが、その場合、グループ内の全ての項目が同時に処理される。なお、グループ情報リスト410は、前述した項目情報200、あるいは編集可能リスト400に組み込まれた構成とされてもよい。
【0082】
ステップS109において編集可能タブに登録する項目を編集するためのユーザの操作があったと判断された場合(S109:YES)、表示項目リストが更新されて(S110)、ステップS108に戻る。表示項目リストは、編集可能タブの画面に、固定タブが保有する項目のうちのどの項目を表示するかについての表示項目情報のリストである(図13参照)。
【0083】
ステップS106では、編集可能タブに登録する項目を追加するためのユーザの操作があったか否かが判断される。編集可能タブに登録する項目を追加するためのユーザの操作が無いと判断された場合(S106:NO)、ステップS111に進む。
【0084】
ステップS106において編集可能タブに登録する項目を追加するためのユーザの操作があったと判断された場合(S106:YES)、表示項目リストが更新されて(S107)、ステップS111に進む。
【0085】
編集可能タブの画面に表示する項目およびその表示位置を編集する方法としては、編集画面を表示して編集する方法(a)と、編集可能タブの画面内の項目を右クリックすることにより表示されるメニューを用いて、設定項目の上下左右への移動あるいは削除を行う方法(b)とがある。さらに、固定タブの画面内の項目を右クリックすることにより表示されるメニューを用いて、設定項目の追加を行う方法(c)もある。このように、設定項目内の任意の項目をクリックすることにより、クリックされた項目が属する設定項目全体の編集の指示が行われる。
【0086】
ここで、編集可能タブに登録する項目の編集処理について説明する。編集可能タブに登録された項目は、編集可能タブの画面に表示されることになる。
【0087】
(a)の方法では、まず図10に示されるような編集可能タブの画面を編集するための編集画面の表示が行われる。編集画面500の上方表示部501には、編集可能リスト400(図7)を参照して、編集可能タブの画面に表示することが可能な全項目のリストが表示される。ここで参照する編集可能リスト400は、複数の項目から構成され印刷機能を司るグループとしての設定項目を代表する親項目のリストであり、図10の上方表示部501にはグループの親項目が表示される(下方表示部503においても同様である)。
【0088】
また、編集画面500の下方表示部503には、実際に編集可能タブに登録されて当該編集可能タブの画面に表示される項目のリストが表示される。初期状態では、元々編集可能タブに登録されていた項目がこの下方表示部503に表示される。編集可能タブを編集することで、実際の編集可能タブの画面における項目の追加あるいは配置変更を行うことが可能である。
【0089】
編集画面500の上方表示部501で項目を選択し、「左へ」ボタン502aを押すと下方表示部503の左側にその項目が追加される(この場合、編集可能タブの画面の左側にその項目が追加される)。また、「右へ」ボタン502bを押すと下方表示部503の右側にその項目が追加される(この場合、編集可能タブの画面の右側にその項目が追加される)。また、「上へ」・「下へ」・「左右移動」ボタン505を押下することで編集可能タブの画面における項目の表示位置を変更することができる。さらに、「削除」ボタン506を押下することで下方表示部503のリストから選択対象の項目を削除することができる。
【0090】
最終的に「OK」ボタン504を押すと、下方表示部503の情報に従って編集可能タブの画面上の表示を変更するように画面編集指示が出される。
【0091】
(b)の方法では、図11に示すように、編集可能タブの画面上で直接的に画面編集の指示が行われる。
【0092】
編集の対象となる項目610の上で右クリックすると、メニュー620が表示される。ユーザは、メニューリスト中の「左へ」・「右へ」・「上へ」・「下へ」のいずれかを選択することにより、その項目を編集可能タブの画面内のどちら側に移動させるかを指定でき、「削除」を選択することにより、その項目を編集可能タブの画面から削除することができる。
【0093】
このメニュー620において項目に対しての命令が行われると、まず、グループ情報リスト410(図8参照)が参照される。そして、その項目がどのグループに属するかが調べられ、グループの親項目のIDが取得される。ここで、グループ情報リストは、前述したように、その機能のグループに属する親項目および子項目を1まとまりとして管理するためのリストである。すなわち、グループにはグループを代表する1つの親項目と複数の子項目が存在する。図8に示すグループ情報リスト410中の符号「411」はこのリストにおけるグループの1まとまりを示した例である。続いて、取得した親項目のIDとメニュー620からの命令に従って、編集可能タブの画面上の表示を変更するように画面編集指示が出される。
【0094】
(c)の方法では、図12に示すように、固定タブの画面上で、編集可能タブの画面の編集指示が行われる(S106参照)。
【0095】
固定タブの画面内に存在する項目のうちで編集可能タブの画面に追加したい項目310の上で右クリックすると、メニュー320が表示される。ユーザは、メニューリスト中の「左へ」を選択することにより編集可能タブの画面の左側に、「右へ」を選択することにより編集可能タブの画面の右側に、その対象の項目を追加することを指定することができる。なお、追加される項目は、既に表示されている項目の最後尾に追加される。
【0096】
このメニュー320において項目に対しての命令が行われると、(b)の方法の場合と同様に、グループ情報リスト410(図8参照)が参照される。そして、その項目がどのグループに属するかが調べられ、グループの親項目のIDが取得される。続いて、取得した親項目のIDとメニュー320からの命令に従って、編集可能タブの画面上の表示を変更するように画面編集指示が出される。
【0097】
上記のように、本実施形態では、編集可能タブの画面に表示される項目についての追加、移動または削除等の編集のユーザによる指示は、予め保持しているグループ情報に基づき、グループ単位で一括して受け付けられる。
【0098】
画面編集指示が出されると、前述したように、表示項目リストの更新が行われる(S107、S110)。
【0099】
図13は表示項目リストの一例を示す。この表示項目リスト430aは、編集可能タブの画面上の表示(配置)位置情報も兼ねている。すなわち、表示項目リストは、編集可能タブの画面に、固定タブが保有する項目のうちのどの項目を表示するかについての表示項目情報、および編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報を保持する表示情報保持部として機能する。
【0100】
表示項目リスト430aでは、編集可能タブの画面上の左上から順に複数の項目から成るグループとしての設定項目を代表する親項目のIDが並べられている。表示項目リスト上の「−1」以前のIDが示す項目は編集可能タブの画面の左側に、表示項目リスト上の「−1」と「0」の間のIDが示す項目は編集可能タブの画面の右側に配置される。図13は、編集可能タブの画面の左側に「用紙サイズ」「給紙トレイ」「ページ割付」の順に、編集可能タブの画面の右側に「ステープル」「中とじ」の順に、各項目が表示されることを意味している。この表示項目リストの情報に従って編集可能タブの画面の表示が変更されることとなる。具体的には、親項目が示すグループに属する子項目も、親項目とともにひとまとめにされて処理が施される。つまり、本実施形態では、編集可能タブの画面に表示される項目についての追加、移動または削除等の編集は、予め保持しているグループ情報に基づき、グループ単位で一括して行われる。
【0101】
表示項目リストの更新(S107、S110)の後、その時点で編集可能タブの画面を表示している状態であればその直後に、その時点で固定タブの画面を表示している状態であれば次回編集可能タブの画面へ表示が切り替えられた直後に、新しい表示項目リストに基づいた編集可能タブの画面の表示処理が行われる(S108)。
【0102】
図9は、以上説明した項目情報、編集可能リスト、およびグループ情報リストに基づいて、各項目の情報をテーブルで示す図である。図9に示される項目情報テーブル420において、グループ化された状態での設定項目の高さ、幅、X、Yは、固定タブの画面に表示される場合の座標値を示す。以下においては、図9の設定項目情報を使用して説明する。
【0103】
次に、図14を参照して、編集可能タブの画面の表示処理について説明する。
【0104】
ここでは、以下の2つの例について説明する。1つ目の例は、図13の表示項目リスト430aの状態を表示する場合である。2つ目の例は、図13の表示項目リスト430aの状態を表示した後、図15の表示項目リスト430bへと編集した状態を表示する場合である。
【0105】
1つ目の例について説明する。まず、編集可能タブの画面に表示した項目が全て削除される(S201)。但し、ここでは、初めて編集可能タブの画面を表示する場合を想定しており、削除対象の項目は無い。
【0106】
続いて、最初の項目を表示するために必要な座標の初期値が与えられる(S202)。ここでは、まず編集可能タブの画面の左側表示領域に最初の項目を表示するために必要な座標の初期値が、X=150、Y=30とされる。座標の単位はピクセルであるが、ポイント等の他の単位も使用可能である。「N」は、表示項目リスト430aにおける登場順位(左側表示領域と右側表示領域とで別々に与えられる)であり、その初期値はN=1である。
【0107】
ステップS203では、表示項目リスト430a(図13参照)から、N番目のIDが取得される。具体的には、まず左側1番目のIDとして、ここでは「IDC_PAPERSIZE_ST」(用紙サイズ)が取得される。
【0108】
続いて、取得したIDの項目についての固定タブの項目情報が読み込まれる(S204)。ここでは、まず表示項目リスト430aの左側1番目のIDについて、固定タブの項目情報200から、グループ情報リスト410を参照しつつ、「IDC_PAPERSIZE_ST」の情報が取得される。「IDC_PAPERSIZE_ST」の設定項目は、テキストおよびコンボボックスのコントロールで構成されており、幅120、高さ25である。なお、ここで取得される固定タブの画面上の座標値(図9のX、Y)は使用されない。
【0109】
そして、表示項目リスト430aに挙げられている項目を、取得された固定タブの項目情報に基づいて、座標(X,Y)で特定される表示位置に配置した編集可能タブの画面が生成される(S205)。これにより、固定タブとしての基本設定タブに登録されている「用紙サイズ」の設定項目が、編集可能タブの画面にコピーされて表示されることになる。
【0110】
続いて、Yに設定項目の高さとスペースとを足し、Nに1を足す(S206)。スペースは10とされるが、適宜変更され得る。
ここでは、Y=30+25+10=65、N=2となる。
【0111】
ステップS207では、表示項目リスト430aにおける最後の項目の処理が終了したか否かが判断される。
【0112】
最後の項目の処理が未だ終了していない場合(S207:NO)、ステップS203に戻る。
【0113】
例えば表示項目リスト430aの左側1番目の項目の処理が終了したとき、最後の項目の処理が未だ終了していないため、左側2番目の項目の処理が行われる。この左側2番目の項目の処理によって、「IDC_INPUTTRAY_ST」(給紙トレイ)の設定項目が、座標(150,65)に表示される。
【0114】
このようにステップS203〜S207が繰り返されて、最後の「IDC_NUP_CK」(ページ割付)の設定項目の表示処理が終了すると(S207:YES)、図14の処理が終了する。
【0115】
同様にして、編集可能タブの画面の右側表示領域に項目を表示する処理が行われる。ここでは、最初の項目を表示するために必要な座標の初期値は、X=280、Y=30とされる。そして、編集可能タブの画面の右側表示領域に、「IDC_STAPLE_CK」(ステープル)の設定項目、および「IDC_STITCH_CK」(中とじ)の設定項目が表示されて終了する。
【0116】
図16は、図13の表示項目リスト430aの状態を表示した編集可能タブの画面600aの一例を示す。
【0117】
次に、2つ目の例について説明する。まず、編集可能タブの画面に表示した項目が全て削除される(S201)。ここでは、1つ目の例で表示された項目が削除される。
【0118】
続いて、1つ目の例と同様に、最初の項目を表示するために必要な座標の初期値が与えられる(S202)。初期値として、左側表示領域の座標はX=150、Y=30とされ、右側表示領域の座標はX=280、Y=30とされ、スペースは10とされる。
【0119】
ステップS203では、表示項目リスト430b(図15参照)から、N番目のIDが取得される。具体的には、まず左側1番目のIDとして、ここでは「IDC_PUNCH_CK」(パンチ)が取得される。
【0120】
続いて、取得したIDの項目についての固定タブの項目情報が読み込まれる(S204)。ここでは、まず表示項目リスト430bの左側1番目のIDについて、固定タブの項目情報200から、グループ情報リスト410を参照しつつ、「IDC_PUNCH_CK」の情報が取得される。「IDC_PUNCH_CK」の設定項目は、チェックボックスのコントロールを含んでおり、幅120、高さ30である。ここで、取得される固定タブの画面上の座標値は使用されない。
【0121】
そして、表示項目リスト430bに挙げられている項目を、取得された固定タブの項目情報に基づいて、座標(X,Y)で特定される表示位置に配置した編集可能タブの画面が生成される(S205)。これにより、固定タブとしての基本設定タブに登録されている「パンチ」の設定項目が、編集可能タブの画面にコピーされて表示されることになる。
【0122】
続いて、Yに設定項目の高さとスペースとを足し、Nに1を足す(S206)。
ここでは、Y=30+30+10=70、N=2となる。
【0123】
ステップS207では、表示項目リスト430bにおける最後の項目の処理が終了したか否かが判断される。
【0124】
最後の項目の処理が未だ終了していない場合(S207:NO)、ステップS203に戻る。
【0125】
例えば表示項目リスト430bの左側1番目の項目の処理が終了したとき、最後の項目の処理が未だ終了していないため、左側2番目の項目の処理が行われる。この左側2番目の項目の処理によって、「IDC_STAPLE_CK」(ステープル)の設定項目が、座標(150,70)に表示される。
【0126】
このようにステップS203〜S207が繰り返されて、最後の「IDC_INPUTTRAY_ST」(給紙トレイ)の設定項目の表示処理が終了すると(S207:YES)、図14の処理が終了する。
【0127】
同様にして、編集可能タブの画面の右側表示領域に設定項目を表示する処理が行われる。
【0128】
図17は、図13の表示項目リスト430aの状態を表示した後、図15の表示項目リスト430bへと編集した状態を表示した編集可能タブの画面600bの一例を示す。
【0129】
以上説明したように、本実施形態では、固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブがユーザにより選択されることによって、編集可能タブの画面にどの項目を表示するかについての表示項目情報、編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報、および固定タブが持っている項目情報を用いて、編集可能タブの画面が生成されて表示される。
【0130】
したがって、設定対象の項目を一の画面から別の画面に移動することによって当該項目の所在がわからなくなってしまう事態を防止しつつ、保有する項目を編集でき固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブの画面を、ユーザに違和感を与えることなく簡単な操作で表示させることが可能となる。結果として、項目の設定作業におけるユーザの操作時間や操作ミスを低減することができる。
【0131】
本発明は、上記した実施の形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
【0132】
例えば、上記実施形態では、編集可能タブの画面に、前記固定タブが保有する項目のうちのどの項目を表示するかについての表示項目情報と、編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報との両方が、表示項目リストに保持されているが、本発明はこれに限定されず、別々の記憶領域に保持されていてもよい。
【0133】
また、上記実施形態では、印刷条件を設定するための項目においてユーザの操作に基づいて設定を行うための項目設定装置について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、例えば他のサービスの条件を設定するための項目においてユーザの操作に基づいて設定を行うための項目設定装置にも適用され得る。
【0134】
本実施形態の項目設定装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえばフレキシブルディスクやCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送されて記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、項目設定装置の一機能としてその装置のソフトウェアに組み込まれてもよい。
【符号の説明】
【0135】
1 PC、
2A,2B,2C プリンタ、
3 ネットワーク、
11 CPU
12 ROM、
13 RAM、
14 ハードディスク、
15 ディスプレイ、
16 入力装置、
17 通信インタフェース、
18 バス、
100 プリンタドライバ、
101 印刷機能設定部、
102 印刷データ生成部、
103 固定タブ表示制御部、
104 編集可能タブ表示制御部、
105 表示項目編集部、
106 項目情報保持部、
107 表示位置情報保持部、
108 表示項目情報保持部、
109 グループ情報保持部、
112 画面編集指示部、
200 項目情報、
300 固定タブの画面、
400 編集可能リスト、
410 グループ情報リスト、
420 項目情報テーブル、
430a,430b 表示項目リスト、
500 編集画面、
600a,600b 編集可能タブの画面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のタブの中から所望のタブを選択することにより切り替え可能な画面に表示される項目においてユーザの操作に基づいて設定を行うための項目設定装置であって、
固定された項目を保有する固定タブの当該項目の表示に関する項目情報を保持する項目情報保持部と、
前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された固定タブの画面を表示するための固定タブ表示制御部と、
保有する項目を編集でき前記固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブの画面に、前記固定タブが保有する項目のうちのどの項目を表示するかについての表示項目情報、および前記編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報を保持する表示情報保持部と、
前記表示項目情報、前記表示位置情報、および前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された編集可能タブの画面を生成して表示するための編集可能タブ表示制御部と、
を有することを特徴とする項目設定装置。
【請求項2】
前記表示情報保持部は、前記表示項目情報を保持する表示項目情報保持部と、前記表示位置情報を保持する表示位置情報保持部とを有することを特徴とする請求項1に記載の項目設定装置。
【請求項3】
前記項目情報は、前記固定タブが保有する項目についての内容、表示領域の大きさ、および表示位置を含み、
前記編集可能タブ表示制御部は、前記項目情報のうちの、項目についての内容と表示領域の大きさを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の項目設定装置。
【請求項4】
前記編集可能タブ表示制御部は、前記表示項目情報により特定される項目を、前記固定タブの項目情報に基づいて、前記表示位置情報により特定される表示位置に配置した画面を生成することを特徴とする請求項1〜3に記載の項目設定装置。
【請求項5】
前記表示位置情報は、ユーザにより編集可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の項目設定装置。
【請求項6】
前記項目は、印刷条件を設定するための項目であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の項目設定装置。
【請求項7】
複数のタブの中から所望のタブを選択することにより切り替え可能な画面に表示される項目においてユーザの操作に基づいて設定を行うための項目設定装置の制御プログラムであって、
固定された項目を保有する固定タブの当該項目の表示に関する項目情報を保持する項目情報保持部に保持されている前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された固定タブの画面を表示する手順(a)と、
保有する項目を編集でき前記固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブの画面に、前記固定タブが保有する項目のうちのどの項目を表示するかについての表示項目情報、および前記編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報を保持する表示情報保持部に保持されている前記表示項目情報および前記表示位置情報、並びに前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された編集可能タブの画面を生成して表示する手順(b)と、
を前記項目設定装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項8】
前記表示情報保持部は、前記表示項目情報を保持する表示項目情報保持部と、前記表示位置情報を保持する表示位置情報保持部とを有することを特徴とする請求項7に記載の制御プログラム。
【請求項9】
前記項目情報は、前記固定タブが保有する項目についての内容、表示領域の大きさ、および表示位置を含み、
前記手順(b)において、前記項目情報のうちの、項目についての内容と表示領域の大きさが用いられることを特徴とする請求項8または9に記載の制御プログラム。
【請求項10】
前記手順(b)において、前記表示項目情報により特定される項目を、前記固定タブの項目情報に基づいて、前記表示位置情報により特定される表示位置に配置した画面が生成されることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の制御プログラム。
【請求項11】
前記表示位置情報は、ユーザにより編集可能であることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の制御プログラム。
【請求項12】
前記項目は、印刷条件を設定するための項目であることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の制御プログラム。
【請求項13】
請求項7〜12のいずれか1項に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
複数のタブの中から所望のタブを選択することにより切り替え可能な画面に表示される項目においてユーザの操作に基づいて設定を行うための項目設定装置の制御方法であって、
固定された項目を保有する固定タブの当該項目の表示に関する項目情報を保持する項目情報保持部に保持されている前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された固定タブの画面を表示するステップ(a)と、
保有する項目を編集でき前記固定タブとともに選択可能に表示される編集可能タブの画面に、前記固定タブが保有する項目のうちのどの項目を表示するかについての表示項目情報、および前記編集可能タブの画面に表示される項目の表示位置に関する表示位置情報を保持する表示情報保持部に保持されている前記表示項目情報および前記表示位置情報、並びに前記固定タブの項目情報を用いて、ユーザにより選択された編集可能タブの画面を生成して表示するステップ(b)と、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項15】
前記表示情報保持部は、前記表示項目情報を保持する表示項目情報保持部と、前記表示位置情報を保持する表示位置情報保持部とを有することを特徴とする請求項14に記載の制御方法。
【請求項16】
前記項目情報は、前記固定タブが保有する項目についての内容、表示領域の大きさ、および表示位置を含み、
前記ステップ(b)において、前記項目情報のうちの、項目についての内容と表示領域の大きさが用いられることを特徴とする請求項15または16に記載の制御方法。
【請求項17】
前記ステップ(b)において、前記表示項目情報により特定される項目を、前記固定タブの項目情報に基づいて、前記表示位置情報により特定される表示位置に配置した画面が生成されることを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項18】
前記表示位置情報は、ユーザにより編集可能であることを特徴とする請求項14〜17のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項19】
前記項目は、印刷条件を設定するための項目であることを特徴とする請求項14〜18のいずれか1項に記載の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図6】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−165300(P2010−165300A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−9033(P2009−9033)
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】