説明

順番待ち案内システム

【課題】順番待ちしている利用者が、案内して欲しい条件を自分で設定できることが可能であるとともに、音声で案内メッセージが来るシステムの提供。
【解決手段】本発明の順番待ち案内システムは、順番待ちをしている利用者が自分の携帯電話番号と、案内メッセージを通知して欲しいタイミング条件を入力しておけば、サービスの進行状況もしくは時間の経過状況の少なくとも何れか一方に基づいて、指定された案内条件が満足するタイミングを監視して、案内条件が満足するタイミングが来たと判断したときには、案内メッセージを音声信号に変換して、前記携帯電話番号に電話をかけて、音声メッセージで案内するので、前記利用者は、案内条件が満足するタイミングが来たことを音声信号で確実に把握することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店等における来客が順番待ちしている場合に、店頭で待機していなくても、自分の順番が近づいてきたことを知ることができるシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ファミリーレストランや回転寿司店などの人気のある飲食店などにおいては、週末の夕方などの時間帯は特に、客が集中して順番待ちで混雑していることがある。
そのような状況では、1時間以上待たされる場合もある。自分たちの順番が何番目くらいであるか分からなければ、順番待ちすることが嫌になるので、店頭に順番待ち記入一覧表を置いている店舗が多くなっている。
来客は、まず前記順番待ち記入一覧表に、名前と人数等を書き込んでおけば、順番が来たら、店員が名前を呼んでくれるので、不公平感もなくすことができる。
また、自分で前記順番待ち記入一覧表をチェックすることで、自分の前に何グループ、何人程度が待っているかを随時把握することができるので、自分の順番がもうすぐなのか、だいぶ先なのかの状況もある程度把握することができる。
自分達の順番が当分こないような状況であれば、それまでの待ち時間の間に、別の用事を済ますために、店頭から一旦離れることも可能である。しかし、店頭から離れている状態では、前記順番待ち一覧表を見ることができないので、安心して他の用事をすることが困難であって、早めに店頭に戻らざるを得ないなどの不便がある。
そこで、自分の順番が来たら音声で知らせてくれるシステムが特許文献1などに提案されている。
【0003】
特許文献1において提案されているシステムは、
携帯電話やインターネットの利用を不要にし、かつ煩雑な操作をなくして、カスタマーセンタによる適切な応答を可能にする電話受付けシステムおよび電話受付け方法を提供することを目的とするものであり、
顧客からの電話を受けてセンタの端末に接続する電話受付けシステムにおいて、受け付けデータベースに顧客の電話番号を順に登録し、顧客から電話を受けた場合にセンタの受付け端末が塞がっているとき、この顧客の電話番号を受付けデータベースに登録し、受付けデータベースに蓄積されている電話番号の中で所定順位になった電話番号の電話に、センタの受付け端末が応答する順位が近づいたことを知らせる音声メッセージを送るように構成されたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−201849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1において提案されている前記システムは、申し込んだ電話に対して音声メッセージを掛けて案内するシステムであり、店頭における順番待ちには採用困難である。
また、案内する順番がシステム側で固定されており、ニーズに合致したフレキシブルな設定ができない。また、音声メッセージによる案内を受けたら、その電話口で待機しておく必要がある等の問題があり、店頭における順番待ちシステムには採用困難である。

そこで、本発明においては、順番待ちしている利用者が、案内して欲しい条件を自分で設定できることが可能であるとともに、音声で案内メッセージが来るので聞き漏らしがないような順番待ち案内システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係る順番待ち案内システムは、
サービスを受ける順番を待っている利用者が所持する受信用端末装置に、順番が近づいたことを案内メッセージで通知する順番待ち案内システムであって、
利用者が、少なくとも案内メッセージを通知してほしい受信用端末装置を特定して接続するための受信端末接続情報と、案内メッセージを通知して欲しいタイミング条件を指定する案内条件と、を入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された受信端末接続情報と案内条件とを対応付けして記憶する案内情報記憶手段と、
前記受信端末接続情報に基づいて指定された受信用端末装置を呼び出して通信する通信手段と、
サービスの進行状況もしくは時間の経過状況の少なくとも何れか一方に基づいて前記指定された案内条件が満足するタイミングを監視し、
前記案内条件が満足するタイミングが来たと判断したときには、
前記案内メッセージを音声信号に変換して、前記案内条件に対応付けされた受信端末接続情報に基づいて前記通信手段を制御して指定された受信用端末装置へ送信する案内制御手段と、
を備えることにより、
前記受信用端末装置の利用者は、
前記案内条件が満足するタイミングが来たことを音声信号で把握し得るように構成されている。
【0007】
請求項2では、
前記入力手段は、
文字データ及びグラフィックデータをカラー表示可能な液晶表示モジュールと、当該液晶表示モジュールの表示領域に配設されたタッチパネルとを備え、
前記液晶表示モジュールには、少なくとも、前記音声用記憶手段若しくは前記受信端末接続情報記憶手段の何れか一方の情報を表示し、
前記タッチパネルでは、前記液晶表示モジュールに表示された情報を選択、若しくは変更するための操作情報を入力し得るように構成した。
【0008】
請求項3では、
前記通信手段としては携帯電話機が組み込まれている。
【0009】
請求項4では、
前記案内制御手段は、
複数の案内メッセージを記憶する音声用記憶手段と、
複数の案内メッセージの中から何れか1つの案内メッセージを選択する選択手段とを備えている。
【0010】
請求項5では、
前記案内制御手段は、
前記音声用記憶手段に記憶させるための案内メッセージを音声入力する音声入力手段と、
前記音声入力された案内メッセージを前記音声用記憶手段に記憶させる音声書き込み手段とを備えている。
【発明の効果】
【0011】
利用者が、少なくとも案内メッセージを通知してほしい受信用端末装置を特定して接続するための受信端末接続情報と、案内メッセージを通知して欲しいタイミング条件を指定する案内条件と、をしておけば、サービスの進行状況もしくは時間の経過状況の少なくとも何れか一方に基づいて前記指定された案内条件が満足するタイミングを監視し、前記案内条件が満足するタイミングが来たと判断したときには、前記案内メッセージを音声信号に変換して、前記案内条件に対応付けされた受信端末接続情報に基づいて前記通信手段を制御して指定された受信用端末装置へ送信するので、前記受信用端末装置の利用者は、店頭に待機していなくても、前記案内条件が満足するタイミングが来たことを音声信号で把握することが可能となり、利用者への確実な案内が可能となる。
また、利用者は、自分の携帯電話機の電話番号を登録することにより、買い物や他の用事をしていても確実に手元の携帯電話機で案内メッセージを受け取ることができる。
前記タイミング条件としては、利用者の順番が予想される予想時刻の何分前に案内メッセージを希望するかという時刻で指定することも、利用者の順番待ち番号の何番前に案内メッセージを希望するかという順番で指定することも、空いている時刻のうちの何れかの時刻を指定して、その何分前に案内メッセージを希望すると指定することも可能であり、フレキシブルな順番待ち案内が可能となる。
【0012】
請求項2に係る発明では、 文字データ及びグラフィックデータをカラー表示可能な液晶表示モジュールと、当該液晶表示モジュールの表示領域に配設されたタッチパネルとを備えているので、利用者が操作しやすいという効果が得られる。
【0013】
請求項3では、携帯電話機が組み込まれているので、順番待ち案内システムの設置が容易である。
【0014】
請求項4では、複数の案内メッセージの中から何れか1つの案内メッセージを選択することができるので、種々の案内メッセージを指定して案内通知することができる。
【0015】
請求項5では、前記音声用記憶手段に記憶させるための案内メッセージを音声入力して、記憶させることができるので、案内メッセージの変更や追加も容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る順番待ち案内システムの説明図である。
【図2】前記順番待ち案内システムの要部のブロック図である。
【図3】前記順番待ち案内システムにおける表示画面の説明図である。
【図4】前記順番待ち案内システムにおける表示画面の説明図である。
【図5】前記順番待ち案内システムにおける表示画面の説明図である。
【図6】前記順番待ち案内システムにおける表示画面の説明図である。
【図7】前記順番待ち案内システムにおける表示画面の説明図である。
【図8】前記順番待ち案内システムにおける表示画面の説明図である。
【図9】前記順番待ち案内システムにおける表示画面の説明図である。
【図10】実施例2に係る順番待ち案内システムの説明図である。
【図11】実施例2に係る順番待ち案内システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明に係る順番待ち案内システムを実施するための形態を、図1を参照して説明する。
図1に示した順番待ち案内システム1は、電話回線等のネットワークNを介して携帯電話機や固定電話機などの受信用端末装置Tを呼び出して音声メッセージを送信する機能を備えている。
なお、前記受信用端末装置Tとしては、携帯電話機が効果的であるが、携帯情報端末や、固定電話でもよい。
【実施例1】
【0018】
以下においては、本発明の実施例1に係る順番待ち案内システム1を、図1の構成図と、図2のブロック図を参照して説明する。
図1において、1は順番待ち案内システムであり、タッチパネル付きの液晶ディスプレイ91と、小型のデスクトップPC本体92とによって構成された外部入力手段9と、
自動案内サーバ10とから構成されている。
前記自動案内サーバ10には、携帯電話ユニット61が内蔵されている。
前記タッチパネル付き液晶ディスプレイ91は、例えば店舗の入り口の案内台の上に設置され、前記デスクトップPC本体92と前記自動案内サーバ10は、前記案内台の下等のように顧客側からは見えにくい場所で、顧客や外部の人間が勝手に操作しないように設置されている。
同様に、前記タッチパネル付き液晶ディスプレイ91の電源スイッチや各種設定ボタン等も、顧客や外部の人間が勝手に操作しないようにカバーされている。
【0019】
利用者は、外部入力手段9のタッチパネル付き液晶ディスプレイ91を利用して、案内メッセージを通知してほしい自分の携帯電話機等の受信用端末装置を特定して接続するための受信端末接続情報と、案内メッセージの通知を希望するタイミング等を指定する案内条件と、を入力するように構成されている。
前記受信端末接続情報としては、携帯電話番号や固定電話番号等の呼び出し番号と、電子メールアドレス等を登録することができる。
【0020】
利用者が、前記液晶ディスプレイ91に表示される案内画面を見ながらタッチパネルを操作して、自分の携帯電話機の電話番号等のように自分の受信用端末装置を呼び出すための受信端末接続情報と、案内メッセージを通知するタイミング等の案内条件とを入力して確認できるように構成されている。
【0021】
なお、前記タッチパネル付き液晶ディスプレイ91としては、例えば19インチ以上で32ビットカラー以上の液晶表示パネルを採用すると、表示できる情報量が多くなり文字フォントやアイコンも大きくできるので操作性が良くなる。
前記デスクトップPC92は、前記タッチパネル付き液晶ディスプレイ91から入力された受信端末接続情報や案内条件等を整理してチェックした上で、例えば、前記自動案内サーバ10が備える外部通信インターフェース83を介して前記自動案内サーバ10に転送するように構成されている。
以上の構成においては、前記外部入力手段9は、特許請求の範囲に記載された入力手段に対応する構成となっている。
【0022】
前記自動案内サーバ10は、
前記外部入力手段9を用いて入力された利用者ごとの受信端末接続情報と、案内条件とを、対応付けして順番待ちリストとして記憶する案内情報記憶手段3と、
複数種類の案内メッセージを記憶した音声用記憶手段4と、
前記音声用記憶手段4に記憶された案内メッセージを音声信号に変換する音声処理回路5と、
前記受信端末接続情報に基づいて指定された受信用端末装置を呼び出して通信可能状態になったことを確認して前記指定された案内メッセージを音声信号で送信する機能と、同様の案内メッセージを電子メールとして送信する機能とを備えた通信手段6と、
これらの構成要素を系統的に制御するCPU7と
を備えている。
なお、前記通信手段6は、既製の携帯電話機を利用した案内通話手段61と、この案内通話手段61を制御するコントローラ62とを備えている。
【0023】
前記音声用記憶手段4には、複数の音声ファイルがデジタルデータに変換されて記憶されている。そして、前記音声処理回路5では、前記音声用記憶手段4から読み出した音声ファイルをアナログデータに変換して増幅して出力端子から音声出力するとともに、入力端子から入力される音声入力をフィルタリング等の処理してデジタルデータに変換して前記音声用記憶手段4に書き込む機能を備えている。
【0024】
また、前記コントローラ62は、案内通話手段61が備えているUSBインターエースを用いて通信する通信機能を備えている。
前記外部入力手段9は、前記飲食店等のスタッフが、パスワードを入力することによって、前記自動案内サーバ10の前記案内情報記憶手段3にアクセスして、客席への案内が済んだ客に関してはチェック入力して、順番待ちリストから外して、順番待ちリストを更新する操作を行うことができるスタッフモードも備えている。
【0025】
前記CPU7は、
前記案内情報記憶手段3に記憶されている順番待ちリストを監視し、
前記案内条件を満足する場合には、その案内条件に対応付けられた受信端末接続情報に基づいて前記通信手段6を制御して、指定された受信用端末装置を呼び出して、呼び出した受信用端末装置が通信可能状態になったことを確認したあとに、
前記音声処理回路5を制御して、前記音声用記憶手段4から読み出した案内メッセージを音声信号で送信するように制御する。
なお、案内メッセージを電子メールとして送信する場合には、受信端末接続情報に含まれる電子メールアドレスを送信先と設定して送信するように制御する。
【0026】
前記自動案内サーバ10は、さらに、
画面表示処理のデータ等を一時的に記憶する作業用記憶手段81と、
システムプログラムや表示画面用のフォントやアイコンデータやフルカラービットマップデータ等の情報が記憶されたフラッシュメモリ82と、
前述した外部通信インターフェース83と
を備えている。
前記外部通信インターフェース83は、前記外部入力手段9等の外部パソコン等と接続して相互通信するために、USBや、RS232Cや、RS485規格等の通信用インターフェース機能を備えており、当該自動案内サーバ10の各種設定データやソフトウエア等をメンテナンスすることができる。
【0027】
なお、前記案内情報記憶手段3と、前記フラッシュメモリ82とは、同じ記憶媒体内に設定してもよい。
また、前記自動案内サーバ10は、前記外部入力手段9を備えるとともに、破線で示した様に、液晶表示モジュール21と、当該液晶表示モジュール21の表示領域に重ねて配設されたタッチパネル22とからなる入力手段2を備えていてもよい。
前記液晶表示モジュール21は、文字データ及びグラフィックデータをカラー表示可能である。前記液晶表示モジュール21としては、例えば5〜10インチ程度の16ビットフルカラーのTFTパネルを採用することができる。
なお、小規模なシステムの場合には、コスト低減のために、前記外部入力手段9を省略し、前記入力手段2だけとしてもよい。
【0028】
以下においては、前記順番待ち案内システム1において、飲食店等の客(利用者)が、自分の順番待ちを登録する場合を説明する。
客は、店頭に設置されている前記タッチパネル付き液晶ディスプレイ91をタッチすると、前記順番待ち案内システム1は、図3示したように順番待ち表示画面D1を表示する。図示した表示例では、次に案内される予定の順番待ちの番号D11が「121番」であることが表示され、現時点で順番待ちに登録されている最終受け付け番号D12は「130番」であることが表示されている。
順番待ち表示画面D1には、前の画面に戻るための「戻る」ボタンD13と、順番待ち登録のための画面へ進むための「順番待ち登録」ボタンD14と、順番待ち一覧表示するための「順番待ち一覧」ボタンD15とが表示されている。
【0029】
前記「順番待ち一覧」ボタンD15をタッチすると、図4示したように、現在登録されている順番待ちリストD2が一覧表示されるとともに、
前の画面に戻るための「戻る」ボタンD21と、先頭を表示させるための「先頭」ボタンD22と、前頁を表示させるための「前頁」ボタンD23と、次頁を表示させるための「次頁」ボタンD24と、末尾頁を表示させるための「末尾」ボタンD25と、スタッフモードへ移行させるための「スタッフ」ボタンD26とが表示されている。
前記順番待ちリストD2は、順番待ちのグループごとに、順番待ち番号と、名前と、人数と、希望席の種類と、案内メッセージを送る電話番号と、案内メッセージの送信済み/未送信とが入力されている。
「スタッフ」ボタンD26を長押しするとスタッフモードのパスワード入力画面が表示され、適正なパスワードが表示されると順番待ちリストが表示され、表示された「設定」ボタンをタッチすると、図5示したような各種設定画面D3が表示される。
【0030】
前記各種設定画面D3では、「連絡タイミング」ボタンD31と、「メッセージ選択」ボタンD32と、「画面設定」ボタンD33と、「設定初期化」ボタンD34と、日付/時刻設定」ボタンD35と、「会員情報」ボタンD36と、「戻る」ボタンD37とが表示される。
図5の各種設定画面D3において、「連絡タイミング」ボタンD31をタッチすると、図6に示したような連絡タイミング設定画面D4が表示され、自動で連絡するタイミングとして、何組前になったら連絡するかという順番で設定することができる。なお、自動で連絡するタイミングとして、順番がくる時刻を予想して、その予想時刻の何分前に連絡するかという時刻で設定することもできる。
【0031】
図5の各種設定画面D3において、「メッセージ選択」ボタンD32をタッチすると、図7に示した様なメッセージ選択画面D5が表示され、音声用記憶手段4に予め登録されている標準的な案内メッセージが複数種類(例えば1番〜8番)表示されるとともに、「再生」ボタンD51をタッチするとタッチした案内メッセージが読み出されて音声処理回路5で音声信号に変換され、スピーカから音声信号で再生出力される。
「録音」ボタンD52をタッチすると、マイクに向かって発声した内容の音声信号が音声処理回路5で電気信号に変換され、「確定」ボタンD53をタッチすると、音声用記憶手段4に書き込み記憶される。
録音した案内メッセージは、前記「再生」ボタンD51で再生させて確認することができる。
【0032】
図5の各種設定画面D3において、「画面設定」ボタンD33をタッチすると、画面の明るさや自動消灯までの時間等が設定でき、「設定初期化」ボタンD34をタッチすると、各種設定値の初期化ができ、「日付/時刻設定」ボタンD35をタッチすると、現在の日時の設定ができ、「会員情報」ボタンD36をタッチすると、会員情報表示画面が表示され、会員として登録された客の来店回数、来店頻度、注文メニューなどを記憶しており、その内容を表示させて、直接電話を掛けて来店を促すことができる。
【0033】
図3の順番待ち表示画面D1において、前記「順番待ち登録」ボタンD14をタッチすると、登録方法確認画面が表示され、「時間指定登録」か「通常登録」かを選択することができる。
「時間指定登録」を選択した場合には、現在時点で指定可能な時間が表示されるとともに、その時間以降の時間を指定することができる。
「通常登録」を選択した場合には、順番待ちの組数が残り何組になったときに連絡を希望するかを指定することができる。または、順番待ち時間が残り何分になったと想定されるときに連絡を希望するかを指定することもできる。
また、客が、連絡を希望する場合の案内メッセージを、予め登録された案内メッセージから選択することや、新たに録音して登録することができるようにしてもよい。
【0034】
時間指定登録を設定した後、もしくは通常登録を選択した後には、メンバーズカード確認画面が表示され、既に会員登録してメンバーズカードを持っている客は、そのメンバー登録番号を入力し、持っていない客は名前登録画面で名前を登録する。
メンバー登録番号を入力して登録された会員情報が表示された後、もしくは名前登録画面で名前を登録した後には、人数登録画面が表示され、その後には座席登録画面が表示され、その後には連絡希望登録画面が表示される。
メンバー登録番号を入力した場合には、登録された電話番号への連絡を希望するか否かを選択できる。
メンバーズカードを持たずに名前登録画面で名前を登録した客の場合には、電話番号への連絡を希望するか否かを選択でき、希望する選択をした場合には、連絡を希望する電話番号を入力する。
【0035】
以上のような順番待ち登録後に、図8に示した様な登録内容確認画面D6が表示される。
この画面D6では、登録された名前D61と、希望する席の種類D62と、人数D63と、電話番号の登録の有無D64等の登録情報が表示される。
この情報は、修正することもできるが、修正がないことを確認した場合には、図9に示した様に順番待ち登録画面D7が表示され、順番待ち番号D71と名前D72とが表示される。
なお、以上の表示画面D1〜D7は、あくまでも一つの例示であって、図示された表示内容に限定されることなく、種々の文字や図形を表示することができることはいうまでもない。
【0036】
以上のような内容の順番待ち情報を登録した後は、店頭で待機しておく必要はなく、前記順番待ち案内システム1から、自分の携帯電話機Tへ案内が来るまで、買い物や散歩などをすることができる。
また、客の携帯電話機等へ、音声信号による案内メッセージと、電子メールによる案内メッセージを送ることができる。
音声信号による案内メッセージは、客が携帯電話機の着信操作を行ってはじめて送られてくるので、電子メールのように一方的な通知ではなく、客の方は確実に案内メッセージを認識して、順番が近づいたこと認識することができる。
【実施例2】
【0037】
以上の実施例1においては、外部入力手段9を用いて順番待ち情報を登録する場合を説明したが、小規模システムの場合には、図10、11に示した実施例2のように、外部入力手段9を省略して、小型のタッチパネル付き液晶ディスプレイ2を用いて構成としてもよい。
以下においては、本発明の実施例2に係る順番待ち案内システム1Bを、図10、11のブロック図を参照して説明する。
図10、11に示した様に、実施例2の順番待ち案内システム1Bは、順番待ちをする利用者が、前記タッチパネル付き液晶ディスプレイ2を用いて、自分の携帯電話電話番号などの受信端末接続情報と、案内を希望するタイミング等を指定する案内条件とを入力するように構成されている点が、実施例1と異なるだけであって、他の構成と作用効果はほぼ同じである。
【0038】
前記タッチパネル付き液晶ディスプレイ2は、文字データ及びグラフィックデータをカラー表示可能な液晶表示モジュール21と、当該液晶表示モジュール21の表示領域に重ねて配設されたタッチパネル22とを備え、利用者が、前記液晶表示モジュール21に表示される案内画面を見ながら前記タッチパネル22を操作して、自分の携帯電話機の電話番号等のように自分の受信用端末装置を呼び出すための受信端末接続情報と、案内条件とを入力して確認できるように構成されている。
なお、前記液晶表示モジュール21としては、例えば5〜10インチ程度の16ビットフルカラーのTFTパネルを採用することができる。
【0039】
前記順番待ち案内システム1Bの詳細は、図11に示した様に、図2とほぼ同じであるので、その説明は省略する。
【符号の説明】
【0040】
1 順番待ち案内システム
9 外部入力手段、入力手段
10 自動案内サーバ
3 案内情報記憶手段
4 音声用記憶手段
5 音声処理回路
6 通信手段
61 案内通話手段
7 CPU
1B 順番待ち案内システム
2 タッチパネル付き液晶ディスプレイ、入力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスを受ける順番を待っている利用者が所持する受信用端末装置に、順番が近づいたことを案内メッセージで通知する順番待ち案内システムであって、
利用者が、少なくとも案内メッセージを通知してほしい受信用端末装置を特定して接続するための受信端末接続情報と、案内メッセージを通知して欲しいタイミング条件を指定する案内条件と、を入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された受信端末接続情報と案内条件とを対応付けして記憶する案内情報記憶手段と、
前記受信端末接続情報に基づいて指定された受信用端末装置を呼び出して通信する通信手段と、
サービスの進行状況もしくは時間の経過状況の少なくとも何れか一方に基づいて前記指定された案内条件が満足するタイミングを監視し、
前記案内条件が満足するタイミングが来たと判断したときには、
前記案内メッセージを音声信号に変換して、前記案内条件に対応付けされた受信端末接続情報に基づいて前記通信手段を制御して指定された受信用端末装置へ送信する案内制御手段と、
を備えることにより、
前記受信用端末装置の利用者は、
前記案内条件が満足するタイミングが来たことを音声信号で把握し得るように構成されていることを特徴とする順番待ち案内システム。
【請求項2】
前記入力手段は、
文字データ及びグラフィックデータをカラー表示可能な液晶表示モジュールと、当該液晶表示モジュールの表示領域に配設されたタッチパネルとを備え、
前記液晶表示モジュールには、少なくとも、前記音声用記憶手段若しくは前記受信端末接続情報記憶手段の何れか一方の情報を表示し、
前記タッチパネルでは、前記液晶表示モジュールに表示された情報を選択、若しくは変更するための操作情報を入力し得るように構成したことを特徴とする請求項1に記載の順番待ち案内システム。
【請求項3】
前記通信手段としては携帯電話機が組み込まれていることを特徴とする請求項1乃至2の何れか1項に記載の順番待ち案内システム。
【請求項4】
前記案内制御手段は、
複数の案内メッセージを記憶する音声用記憶手段と、
複数の案内メッセージの中から何れか1つの案内メッセージを選択する選択手段とを備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の順番待ち案内システム。
【請求項5】
前記案内制御手段は、
前記音声用記憶手段に記憶させるための案内メッセージを音声入力する音声入力手段と、
前記音声入力された案内メッセージを前記音声用記憶手段に記憶させる音声書き込み手段とを備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の順番待ち案内システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−5012(P2012−5012A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−140236(P2010−140236)
【出願日】平成22年6月21日(2010.6.21)
【出願人】(507078751)株式会社アイプラン (4)
【Fターム(参考)】