説明

顕微鏡用デジタルカメラ

【課題】より最適なタイミングでスリープ状態へ移行するスリープ機能の実現により、使い勝手が良く且つ消費電力を低減した顕微鏡用デジタルカメラを提供する。
【解決手段】スリープ機能を有する顕微鏡用デジタルカメラ2であって、撮像を行うカメラヘッド8を備え、操作部11は、カメラヘッド8により撮像された画像に基づいてスリープ状態へ移行する或いは移行しないように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリープ機能を備えた顕微鏡用デジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
顕微鏡用デジタルカメラの中には、スリープ機能を備えたものがある。スリープ機能とは、予め設定されている時間の間に観察者による設定操作や撮影操作等のスイッチ入力が行われないときに、電源をオフにする、一部回路の電源をオフにして低電圧状態にする、モニタ表示をオフにする、或いはLCDモニタの場合にはバックライトをオフにする、等といった機能である。従って、スリープ状態では、カメラが備える機能のうち、一部または全部の機能が制限されることとなる。このスリープ機能により、電池式のカメラの場合には電池の持続時間向上に寄与することになる。また、ACアダプタ等を用いて外部電源を使用する場合には、電源の省電力化となるのでコスト低下や環境負荷低減が可能となる。
【0003】
このスリープ機能を備えたデジタルカメラやコンピュータについては、次のような技術が開示されている。
例えば特許文献1には、スリープ機能を備えたデジタルカメラが開示されている。このカメラは、インターバル撮影機能(タイムラプス撮影機能ともいう)と、所定時間以上撮影が行われないときに回路への不必要な電源供給を停止する機能を備えており、インターバル撮影中においては、撮影動作前に通常状態へ復帰し、撮影動作後に指定時間経過すると再び回路への不必要な電源供給を停止するものである。
【0004】
また、例えば特許文献2には、スリープ機能を備えたコンピュータが開示されている。このコンピュータは、オペレータが近傍に存在するか否かをセンサで検知し、その結果に応じてオートパワーオフ時間を制御する。すなわち所定の設定時間が経過したところで、近傍にオペレータが存在しないとオートパワーオフし、オペレータが存在するとその設定時間を延長する。
【特許文献1】特開平9−197546号公報
【特許文献2】特開平6−337739号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1のデジタルカメラでは、撮影操作を行わない状態で被写体の観察、フレーミング、或いはフォーカシングを行っているときに指定時間が経過するとスリープ状態へ移行してしまう。また、インターバル撮影中においても、撮影直前から所定時間経過後にはスリープ状態へ移行してしまう。すなわち、インターバル撮影中において、撮影直前にスリープ状態から復帰し、撮影後指定時間経過するまではスリープ状態へ移行せず、その指定時間経過後にスリープ状態へ移行する。そして、次の撮影直前に再びスリープ状態から復帰し…、といった動作を繰り返すこととなる。この場合、撮影後からスリープ状態へ移行するまでの間など、観察者が意図しないタイミングでスリープ状態へ移行しないままとなる場合が有り得る。
【0006】
また、上記特許文献2のコンピュータでは、センサの設置が必要でコストが増大する。また、オペレータがコンピュータ近傍に存在するか否かを検知することはできるが、オペレータがコンピュータの画面を見ているか否かを判別することはできない。従って、オペレータが望むタイミングで正確にオートパワーオフすることができない場合がある。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑み、より最適なタイミングでスリープ状態へ移行するスリープ機能の実現により、使い勝手が良く且つ消費電力を低減した顕微鏡用デジタルカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る顕微鏡用デジタルカメラは次のように構成される。
本発明の第1の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、スリープ機能を有する顕微鏡用デジタルカメラであって、撮像を行う撮像手段を備え、前記撮像手段により撮像された画像に基づいてスリープ状態へ移行する或いは移行しない、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の第2の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、上記第1の態様において、第1の時刻に前記撮像手段により撮像された第1の画像と前記第1の時刻より後の第2の時刻に前記撮像手段により撮像された第2の画像との間で変化の有無を判定する判定手段を更に備え、前記判定手段による判定結果に基づいてスリープ状態へ移行する或いは移行しない、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の第3の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、上記第2の態様において、前記判定手段は、画像の輝度値又はコントラスト値に基づいて上記判定を行う、ことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の第4の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、上記第1の態様において、第1の時刻に前記撮像手段により撮像された画像から求められた第1の露出制御情報と前記第1の時刻より後の第2の時刻に前記撮像手段により撮像された画像から求められた第2の露出制御情報との間で変化の有無を判定する判定手段を更に備え、前記判定手段による判定結果に基づいてスリープ状態へ移行する或いは移行しない、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の第5の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、上記第1の態様において、画像を記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段に記憶された画像と前記撮像手段により撮像された画像との間で変化の有無を判定する判定手段と、を更に備え、前記判定手段による判定結果に基づいてスリープ状態へ移行する或いは移行しない、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の第6の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、上記第2、4、又は5の態様において、操作入力が無い時間を計測する計時手段を更に備え、前記計時手段により計測された時間が、予め設定されているスリープ状態へ移行するまでの時間以上となったときに、前記判定手段により変化有りと判定されたときは、スリープ状態へ移行しない、ことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の第7の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、上記第6の態様において、前記計時手段により計測された時間が、予め設定されているスリープ状態へ移行するまでの時間以上であって、且つ、前記判定手段により変化有りと判定されたときは、前記スリープ機能を動作させない、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の第8の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、上記第6の態様において、前記計時手段により計測された時間が、予め設定されているスリープ状態へ移行するまでの時間以上であって、且つ、前記判定手段により画像変化無しと判定されたときに、入力された指示に応じて、スリープ状態へ移行する、スリープ状態へ移行しない、或いは、前記スリープ状態へ移行するまでの時間を延長する、の何れかを選択する選択手段を更に備え、前記選択手段による選択に応じて、スリープ状態へ移行する、スリープ状態へ移行しない、或いは、前記スリープ状態へ移行するまでの時間を延長する、ことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の第9の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、上記第2、4、又は5の態様において、スリープ状態へ移行した後に、前記判定手段により変化有りと判定されたときは、スリープ状態から復帰する、ことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の第10の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、上記第6の態様において、撮影済み画像の再生が可能な再生モードが設定されているときは、前記計時手段により計測された時間が、予め設定されているスリープ状態へ移行するまでの時間以上となったら、スリープ状態へ移行する、ことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の第11の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、上記第1の態様において、一定時間間隔で前記撮像手段による撮像を行うタイムラプス撮影の実行中においては、前記撮像手段による撮像後の所定時間経過後にスリープ状態へ移行し、前記撮像手段による撮像時の所定時間前に、前記スリープ状態へ移行した部分の一部又は全部がスリープ状態から復帰する、ことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の第12の態様に係る顕微鏡用デジタルカメラは、上記第2、4、又は5の態様において、前記判定手段により変化無しと判定されたときは、直ちに、或いは、所定時間経過後に、スリープ状態へ移行する、ことを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、上記顕微鏡用デジタルカメラに限らず、顕微鏡用デジタルカメラの制御方法及び制御プログラムとして構成することも可能である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、スリープ状態へ移行するまでの時間が設定されているときであってフレーミング等の顕微鏡標本の観察動作中に、当該顕微鏡用デジタルカメラに対する操作(スイッチ操作)が無くてもスリープ状態へ移行させないようにすることができるので、フレーミング等の観察操作性能を向上させることができる。一方で、観察動作中でないときには、操作が無いと予め設定されている時間通りにスリープ状態へ移行するので、省電力化も可能となる。
【0022】
また、スリープ状態中においては、対物レンズ倍率交換、フレーミング、或いはフォーカシング等といった顕微鏡操作を開始するだけでスリープ状態から復帰させることもできるので、カメラ操作を簡略化させることができ、操作性を向上させることができる。
【0023】
また、再生モードでは、顕微鏡標本の観察動作にかかわらず、操作無しの状態が、予め設定されているスリープ状態へ移行するまでの時間だけ継続すると、スリープ状態へ確実に移行するので、省電力化が可能になる。
【0024】
また、観察者が当該顕微鏡用デジタルカメラの近くに存在することが少ないタイムラプス撮影の実行中においては、撮影中以外及び撮影前後以外にはスリープ状態へ移行するので省電力化が可能になる。更に、スリープ状態へ移行しても、撮影中及び撮影前後にはスリープ状態から復帰しているので、タイムラプス撮影を失敗する虞もない。
【0025】
また、操作(スイッチ操作)の有無によるスリープ機能を省いたとしても、モニタ観察完了とみなせればスリープ状態へ移行するので、操作の監視を不要とすることができる。このため当該顕微鏡用デジタルカメラの小型化、低コスト化が可能となる。また、この場合には、モニタ観察完了とみなすと同時にスリープ状態へ移行させることが可能となるので、より観察者の意図通りにスリープ状態へ移行させることができ、操作性を向上させることができる。
【0026】
また、スリープ状態へ移行させる際の画像の状態を観察者好みに登録可能であるので、観察性能を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【実施例1】
【0028】
図1は、本発明の実施例1に係る顕微鏡用デジタルカメラを含む顕微鏡システムの概略構成を示す図である。
同図に示したように、本システムは、顕微鏡本体1と顕微鏡用デジタルカメラ2とを有する。
【0029】
顕微鏡本体1は、標本3が載置されたステージ4と、対物レンズ5と、接眼レンズ6と、結像レンズ7等を備え、ステージ3上の標本4の像を、対物レンズ5及び接眼レンズ6を介して目視観察を行うことができると共に、対物レンズ5及び結像レンズ7を介してモニタ観察を行うことができるようになっている。
【0030】
一方、顕微鏡用デジタルカメラ2は、カメラヘッド8と操作表示部9とを備え、両者がケーブル10を介して接続されている。これにより、カメラヘッド8と操作表示部9との間でデータの送受が可能になっている。また、ケーブル10の許容範囲内で操作表示部9をカメラヘッド8から離して設置してもカメラヘッド8による写真撮影動作が可能となっている。
【0031】
カメラヘッド8は、顕微鏡本体1から射出する光の光路上に配置されている。
操作表示部9は、カメラヘッド8を操作する操作部11と、カメラヘッド8に導かれた標本像を表示する表示部12とを一体的に備えている。尚、表示部12は、標本像を表示するのみならず操作部11によって行われる各撮影設定等をも表示する。また、操作部11と表示部12は、一定の角度を保って固定されており、操作表示部9を机上に設置した場合に、操作部11が机上とほぼ水平、表示部12が机上と0〜90°の範囲で観察者の操作し易い角度、例えば90°程度となっている。ここで、0°の状態とは、操作部11と表示部12が水平状態、すなわち同一面上に表示部12の後述の画像表示パネルや操作部11の後述のモードスイッチ等の各種スイッチが配置されている事を示す。
【0032】
図2は、カメラヘッド8の概略構成を示す図である。
同図に示したように、カメラヘッド8は、顕微鏡本体1からの標本像を光電変換する光電変換素子16と、この光電変換素子16から供給された電気信号を基にして一定の時間間隔でサンプリングするサンプリング回路17と、得られたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器18と、変換されたデジタル信号に基づいて標本像を画像として再生する為の処理を施す画像処理部19と、光電変換素子16に投影する光像を所望の時に遮断するシャッタ20等を備えている。尚、シャッタ20は、機械的に光を遮断するメカニカルシャッタであっても、電気信号に応じて光を遮断する電子シャッタであってもよい。また、光電変換素子16としては、例えばCCD等の素子が採用される。
【0033】
このような構成のカメラヘッド8を用いて標本像の画像再生化を連続的に行うことにより、標本像をリアルタイムに表示部12の後述の画像表示パネルに表示することが可能となる。
【0034】
図3は、操作部11の上面の外観図である。
同図に示すように、操作部11の上面には、電源スイッチ26と、撮影動作を行うRECモード(撮影モード)又は撮影済み画像を再生するPLAYモード(再生モード)の何れかを少なくとも選択可能なモードスイッチ(モードSW)27と、露光補正値を設定する露光補正スイッチ28と、モードスイッチ27や露光補正スイッチ28等のスイッチ入力が無いときにスリープ状態へ移行するまでの時間を設定するスリープスイッチ(スリープSW)29と、撮影指示を行うシャッタスイッチ(EXP SW)30と、カメラヘッド8や表示部12に対する制御スイッチである左選択スイッチ31及び右選択スイッチ32等が設けられている。これにより、観察者によるスイッチ操作により、カメラヘッド8や表示部12に対して所定の動作を行わせることが可能になっている。
【0035】
また、操作部11の内部には、撮影像を保存するメモリ装置33が設けられている。メモリ装置33は、例えばPC等で広く採用されているフロッピーディスク等といった着脱可能なリムーバブルメディア34と、このリムーバブルメディア34に撮影画像の書き込み読み出しを行うメモリ読み出し書き込み部35を備えている。
【0036】
図4は、操作部11の内部構成を示す概略図である。
同図に示したように、操作部11は、CPU(中央演算処理回路)と、後述の各種制御処理をCPUに実行させるためのプログラムが格納されたROMと、このプログラムをCPUが実行するための作業用記憶領域であるRAM等を備えた制御部36を備えている。操作部11に対する観察者による各種の操作は、この制御部36により解析、処理される。また、制御部36は、表示部12への表示を行う場合に表示用RAM37へ表示用データの書込みを行う。また、撮影に係る制御を行う場合にカメラヘッドコネクタ38を介してカメラヘッド8に対する露光時間等の撮影に係る制御を行う。また、カメラヘッド8の画像処理部19からの画像データをリムーバブルメディア34へ記録する場合に、当該画像データを所定のファイル形式にしてメモリ読み出し書き込み部35へ出力する処理を行う。尚、本実施例では、良く知られているMS−DOS(登録商標)のFAT(File Allocation Table)ファイルシステムを用いてリムーバブルメディア34内のデータファイルの管理を行うものとする。
【0037】
また、制御部36には、モニタ観察中判定部39と、操作判定部40も接続されている。
図5は、モニタ観察中判定部39の内部構成を示す概略図である。
【0038】
同図に示したように、モニタ観察中判定部39は、Nフレーム用RAM41、N+1フレーム用RAM42、及び変化判定部43を備えている。
Nフレーム用RAM41とN+1フレーム用RAM42には、詳しくは後述するが、コピーされたライブ画像が1フレームづつ交互に格納(記憶)される。変化判定部43は、2つのRAM41、42に格納された画像を比較し、2つの画像間の変化の有無を判定する。そして、その判定の結果、変化無しと判定したときは「モニタ観察完了」を示す情報を制御部36へ通知し、変化有りと判定したときは「モニタ観察中」を示す情報を制御部36へ通知する。
【0039】
一方、操作判定部40は、モードスイッチ27や露光補正スイッチ28等のスイッチ入力の有無を監視し、当該操作判定部40が備える不図示のタイマによりスイッチ入力が無い時間を測定する。これにより、制御部36は、操作判定部40により測定されたスイッチ入力無し(スイッチ操作無し)の時間と、スリープスイッチ29により設定されているスリープ状態へ移行するまでの時間とを比較し、スリープ状態へ移行するか否かを判定することが可能になっている。
【0040】
図6は、表示部12の内部構成を示す概略図である。
同図に示したように、表示部12は、撮影像やメモリ装置33に保存された画像の再生像を表示する画像表示パネル44と、撮影の際の露光時間、露光補正等の撮影情報、及び再生時の画像ファイル等の再生情報を表示する情報表示パネル45と、操作部11の表示用RAM37からのデジタル画像データを表示する際に必要となる、デジタル画像データ信号をアナログ信号に変換するD/A変換器46等を備えている。
【0041】
以上のように構成された顕微鏡本体1及び顕微鏡用デジタルカメラ2を含む顕微鏡システムにおいて、標本像は、結像レンズ7を経て光電変換素子16に結像される。これにより標本像は上述のとおり、光電変換素子16によって電気信号に変換される。そして、画像を表す当該電気信号が、サンプリング回路17により空間的、時間的にサンプリングされ、A/D変換器18によりデジタル信号化された後、そのサンプリング成分に基づく所定の画像処理が画像処理部19によって行われ、再現可能な標本3のデジタル画像データ信号が生成される。このデジタル画像データ信号は、ケーブル10を経由し、制御部36を介して表示用RAM37に一旦記憶される。その後、記憶されたデジタル画像データ信号は表示部12へ伝達され、D/A変換器46によってアナログ信号化され、画像表示パネル44へ出力され表示される。この動作を連続的に行って、例えば1秒間に10〜30枚程度の画像(1枚の画像を1フレームと称す)を表示更新することにより、動画像を形成することが可能となる。ゆえに、リアルタイムで動画像を表示可能なことから、このときの1枚1枚の画像をライブ画像と称することとする。尚、ライブ画像は、観察者の指示(シャッタースイッチ30の押下)が無い限り、リムーバブルメディア34には記録されない。
【0042】
また、本システムにおいて、画像表示パネル44に画像を表示する場合、モードスイッチ27による観察者の選択操作により、少なくともRECモードとPLAYモードのいずれかに設定できるようになっている。
【0043】
RECモードが設定された場合には、更に、カメラヘッド8に対して、ライブ画像状態モード又は撮影中状態モードの少なくとも何れかのモードを設定できるようになっている。例えば、RECモードが設定されているときにライブ画像状態モードが設定された場合には、カメラヘッド8が標本3の動的な画像をリアルタイムに撮像して、この画像をリアルタイムに画像表示パネル44に表示することが可能になる。或いは、RECモードが設定されているときに撮影中状態モードが設定された場合には、観察者のシャッタスイッチ30の押下によりシャッタ20が適正な露光時間に応じて開閉することにより、停止状態の標本3の画像を静止画として撮影出来る。この時の撮影画像は画像表示パネル44に表示され、撮影条件等の情報は情報表示パネル45に表示される。また、その撮影画像に係る画像データは、メモリ装置33によりリムーバブルメディア34へ画像ファイルとして記録することが可能になっている。
【0044】
一方、PLAYモードが設定された場合には、リムーバブルメディア34に記録されている画像ファイルの画像データがメモリ装置33によりメモリ読み出し書き込み部35を介して読み出され画像表示パネル44に表示され、再生ファイル名等の再生画像情報は情報表示パネル45に表示される。このときに観察者が左選択スイッチ31又は右選択スイッチ32を押下すると、リムーバブルメディア34に記録されている画像ファイルのうち画像として表示可能な画像ファイルの画像データが画像表示パネル44に順次表示される。
【0045】
次に、本システムの顕微鏡用デジタルカメラ2が備えるスリープ機能に係る処理を詳しく説明する。尚、本処理は、制御部36が行う処理であり、より詳しくは、制御部36においてCPUがROMに格納されているプログラムを読出し実行することによって行われる処理である。
【0046】
図7は、そのスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。尚、本処理においては、上記のRECモード及びライブ画像状態モードが設定されているものとする。
同図に示したように、制御部36は、操作部11の電源スイッチ26が押下されたことを検出すると(S1)、続いてスリープスイッチ29の状態を検出する(S2)。本実施例では、図3に示したように、スリープスイッチ29の状態として「なし」、「1分」、又は「10分」の何れかを選択可能になっており、例えば「1分」が選択されていた場合には、スリープ状態へ移行するまでの時間は1分ということとなる。
【0047】
続いて、S2の検出の結果、スリープ設定有りか否かを判定する(S3)。ここで、その判定結果がNOの場合(スリープスイッチ29の状態として「なし」が選択されている場合)には、処理がS2へ戻る。
【0048】
一方、S3の判定結果がYESの場合(スリープスイッチ29の状態として「1分」又は「10分」が選択されている場合)には、続いて、操作判定部40により測定されたスイッチ無操作の時間(これをT1とする)と、スリープスイッチ29により設定されているスリープ状態に入るまでの時間(これをT2とする)とを比較し、T1≧T2となったか否かを判定する(S4)。ここで、その判定結果がNOの場合(T1<T2の場合)には、本判定を繰り返す。
【0049】
一方、S4の判定結果がYESの場合(T1≧T2の場合)には、続いて、モニタ観察中判定部39から通知される情報を取得し、その情報が「モニタ観察中」を示す情報であるか否かを判定する(S5)。ここで、その判定結果がYESの場合(「モニタ観察中」を示す情報である場合)にはモニタ観察中とみなし、T1をクリアした上で(T1=0にした上で)、S4へ戻る。
【0050】
一方、S5の判定結果がNOの場合(「モニタ観察完了」を示す情報である場合)にはモニタ観察完了とみなし、続いて、スリープ状態へ移行する(S6)。
尚、本実施例において、スリープ状態へ移行するとは、画像表示パネル44と情報表示パネル45の表示をオフすることをいう。
【0051】
また、上記S5におけるモニタ観察中判定部39から通知される情報が、「モニタ観察中」を示す情報であるか、又は「モニタ観察終了」を示す情報であるかは、モニタ観察中判定部39による判定処理により定まるものである。ここで、その判定処理について図5を参照しながら詳細に説明する。
【0052】
図5において、制御部36を経由するライブ画像は1フレームづつNフレーム用RAM41とN+1フレーム用RAM42にコピーされる。例えば、あるフレームのライブ画像がNフレーム用RAM41にコピーされると、次のフレームのライブ画像は、N+1フレーム用RAM42にコピーされる。更に次のフレームのライブ画像は、Nフレーム用RAM41にコピーされる…というように順次ライブ画像が1フレームつづ交互にNフレーム用RAM41とN+1フレーム用RAM42にコピーされる。尚、RAM41、42の各々は、画像1枚分程度の容量を備えていればよく、この場合、1フレームのライブ画像がRAM41又は42へコピーされた場合、以前に格納されていたライブ画像は上書きされて消滅する。
【0053】
変化判定部43は、Nフレーム用RAM41とN+1フレーム用RAM42に一時保存されているライブ画像が同一か否か(画像変化無しか否か)を判定する。本実施例では、その判定方法として、それぞれの画像全体についての輝度値を平均化し、両者の値が一致するか否かによって判定する。例えば、Nフレーム用RAM41の画像輝度値の平均値をNaveとし、N+1フレーム用RAM42の画像輝度値の平均値をN+1aveとした場合に、
|Nave − N+1ave|=dとし、
この値dにより判定する。d=0であれば、Nフレーム用RAM41とN+1フレーム用RAM42に格納されているライブ画像の平均輝度値は一致し、画像変化無しと判定されるが、一般にはノイズ成分により若干の誤差が発生するので、d≠0であってもd<s(但しsは一定値)の場合に画像変化無しと判定するようにすれば、より判定精度を向上させることができる。尚、sは、例えば、画像輝度値のダイナミックレンジが255ならば10程度である。
【0054】
画像の平均輝度値が一致(d<sの場合も含む)した場合には、2つのライブ画像が同一(画像変化無し)と判定できるため、観察者が標本3を移動させたりピント調整をするといった観察動作や顕微鏡操作をしていないと判断することができる。なぜならば、観察者が標本3の観察を行う場合は、上記の標本移動やピント調整、更には顕微鏡本体1に搭載された対物レンズ倍率の変更や不図示の減光フィルタの変更などの顕微鏡操作を伴うものと考えられ、これらの操作が行われるとライブ画像に変化が生じ、Nフレーム用RAM41とN+1フレーム用RAM42の2つのライブ画像の平均輝度値は一致しないからである。
【0055】
以上のことから、モニタ観察中判定部位39による判定処理では、
|Nave ― N+1ave|=d<sの場合は、「モニタ観察完了」を示す情報を、
|Nave ― N+1ave|=d≧sの場合は、「モニタ観察中」を示す情報を、
制御部36へ通知することとなる。
【0056】
よって、スリープスイッチ29の設定状態にかかわらず、観察者が上記の観察動作や顕微鏡操作を伴って標本3を観察中の場合には、モードスイッチ27や露光補正スイッチ28等のスイッチ操作をしていなくともスリープ機能が働かない、すなわちスリープ状態へ移行しないこととなる。これにより、操作部11に対するスイッチ操作を行わずに観察を続けているときに、観察者が意図しない時にスリープ状態へ移行してしまうことがない。また、観察者が上記の観察動作や顕微鏡操作を伴う標本3の観察を行わない上に、操作部11に対するスイッチ操作を行わない場合には、スリープスイッチ29による設定時間通りにスリープ状態へ移行させるようにすることができる。
【0057】
以上、本実施例に係る顕微鏡用デジタルカメラによれば、スリープ設定有りの状態でフレーミングなどの顕微鏡標本の観察動作中に操作部11に対するスイッチ操作が無くてもスリープ状態へ移行しないので、フレーミングなどの観察操作性能を向上させることができる。また、観察動作をしていないときには、操作部11に対するスイッチ無操作により予め設定された時間通りにスリープ状態へ移行するので省電力化が可能となる。
【0058】
尚、本実施例に係る顕微鏡用デジタルカメラにおいては、各種の変形例が考えられる。
(変形例1)
例えば、本実施例に係るモニタ観察中判定部39では、画像が一致するか否か(画像変化無しか否か)を判定する際に画像全体を比較して判定を行っていたが、画像の一部を比較して判定を行うようにすることも可能である。例えば、画像中心部の面積比率30%程度の領域でのみ画像を比較するとした場合、Nフレーム用RAM41又はN+1フレーム用RAM42にコピーするライブ画像は画像全体でなく、一部分(ここでは30%)でよいので、Nフレーム用RAM41及びN+1フレーム用RAM42への画像コピーに要する時間を短縮することができる。また、Nフレーム用RAM41やN+1フレーム用RAM42の容量についても画像の一部分(ここでは30%)が収まる程度の容量でよいので、RAM容量を小さくでき、コスト低減やRAM部品実装スペースの小型化に寄与することができる。
(変形例2)
また、本実施例に係るモニタ観察中判定部39では、画像が一致するか否か(画像変化無しか否か)の判定を、画像の輝度値の平均値に基づいて行っていたが、これを画像のコントラスト値に基づいて行うようにすることも可能である。この場合、変化判定部43は、Nフレーム用RAM41とN+1フレーム用RAM42にコピーされた各ライブ画像についてコントラスト値を算出して、互いのコントラスト値の差を算出し、その差が一致する場合(その差が所定範囲内の場合も含む)には「モニタ観察完了」を示す情報を制御部36へ通知し、その差が不一致の場合(その差が所定範囲内の場合を除く)には、「モニタ観察中」を示す情報を制御部36へ通知する。
(変形例3)
また、本実施例と上記変形例1と上記変形例2とを組み合わせて構成することも可能である。例えば、本実施例に係るモニタ観察中判定部39の変わりに、上記変形例1に係るモニタ観察中判定部(39aとする)と上記変形例2に係るモニタ観察中判定部(39bとする)の両方を備えるようにする。或いは、本実施例に係るモニタ観察中判定部39と上記変形例2に係るモニタ観察中判定部39bの両方を備えるようにする。この場合、2つのモニタ観察中判定部39a、39b(或いは39、39b)の何れもが「モニタ観察完了」を示す情報を制御部36へ通知した場合に限り図7のS5がNOとなってモニタ観察完了とみなし、それ以外は、すなわち2つのモニタ観察中判定部39a、39b(或いは39、39b)による判定に相違がある場合や、2つのモニタ観察中判定部39a、39b(或いは39、39b)の何れもが「モニタ観察中」を示す情報を制御部36へ通知した場合にはS5がYESとなってモニタ観察中とみなすようにする。これにより、S5の判定精度をより向上させることができる。一般にコントラスト値から合焦位置がわかる。そのため、2つのライブ画像のコントラスト値に差がある場合には、ピント調整をして合焦位置を探している場合がある。この場合にわずかなピント調整を行っていたときにはフレーム毎のライブ画像の輝度値の変化が小さい場合があるが、このような場合でもコントラスト値は異なるので、輝度値の変化のみに基づいてS5の判定を行うのに比べ、より適切にS5の判定を行うことができる。
(変形例4)
また、本実施例において、図7のS5の判定を、適正露出時間の変化に基づいて行うようにすることも可能である。図8は、この場合の操作部11の内部構成の概略図である。同図に示したように、新たに露出制御部47が追加されている点と、モニタ観察中判定部39が露出変化判定部48に変更されている点とが、図4に示した操作部11と異なる。図8において、露出制御部47は、制御部36に入力された標本像のデジタル画像データの輝度値を測定し、デジタル画像データが適正な輝度値になるように制御部36を介して露出時間を制御する。例えば、輝度値の最大値が255の場合には、それがおよそ200になるように露出時間を制御する。これにより、標本像が暗い場合には露出時間を長くし、標本像が明るい場合には露出時間を短くするよう制御されることとなる。よって、この場合、デジタル画像データは常に200程度の輝度値を有するようになる。一方、この露出時間を制御するための露出時間設定情報は、常時露出変化判定部48にも入力されている。露出変化判定部48は、入力された露出時間設定情報を基に、一定時間毎に露出時間の変化を検出し、変化有りの場合には「モニタ観察中」を示す情報を制御部36へ通知し、変化無しの場合には「モニタ観察完了」を示す情報を制御部36へ通知する。例えば、1秒間隔毎に露出時間の変化を検出するようにした場合には、ある時刻の露出時間Teを露出変化判定部48が記憶し、このTeとその1秒後の露出時間Te´とを比較し、変化の有無を判定する。顕微鏡標本像の一般的な露出時間は、1/15〜1/20000秒程度であるので、露出変化判定部48の判定間隔は上述の通り1秒程度でよいが、標本像(例えば蛍光標本像等)によっては、露出時間が数秒〜数分程度に及ぶ場合がある。この場合には、露出変化判定部48は、ある時刻の露出時間Teを得た時点でTe´を得るまでの時間Tを可変にするようにしてもよい。仮に、ある時刻の露出時間Teが1s以下であった場合は、次に得る露出時間Te´は1s(=T)後とし、露出時間Teが例えば8sなど1sを超えた場合は、Te+1s(例えば8s+1s=9s)後にTe´を得るようにする。そして、露出変化判定部48は、露出時間TeとTe´とを比較し、変化有りと判定したときには「モニタ観察中」を示す情報を制御部36へ通知し、変化無しと判定したときには「モニタ観察完了」を示す情報を制御部36へ通知する。
【0059】
なお、露出時間変化について説明したが、露出評価値を保存し、この評価値の変化から判定しても良い。
(変形例5)
また、本実施例に係るスリープ機能に係る処理(図7参照)において、スリープスイッチ29により設定されているスリープ状態へ移行するまでの時間が経過した時に、「モニタ観察中」を示す情報が通知された場合には、スリープスイッチ29の状態を自動的に「なし」に設定するようにすることも可能である。図9は、この場合のスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。同図に示したように、S5の判定結果がYESの場合にS7へ進み、そこでスリープスイッチ29の状態を「なし」に設定して、S2へ戻るようにした点のみが図7に示した処理と異なる。これにより、S5がYESの場合、すなわち、モニタ観察中とみなされた場合には、スリープ機能がオフとなる。
(変形例6)
また、本実施例において、スリープ状態へ移行する前に、スリープ状態へ移行するか否かを観察者に選択可能に構成することも可能である。図10は、この場合に、スリープ状態へ移行する前に表示部13に表示されるメニューを示す図である。また、図11は、この場合のスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。本変形例では、図10に示すように、スリープ状態へ移行する前に表示されるメニューには、スリープ状態へ移行するか否かについて、「はい」、「いいえ」、又は「10分延長」の何れかを観察者が選択可能となっている。また、併せて「1分間未入力だとスリープします。」との表示もなされている。このメニューにおいて観察者が「はい」を選択するとスリープ状態へ移行し、「いいえ」を選択するとスリープ状態へ移行しない。また、「10分延長」を選択するとスリープ状態へ移行するまでの時間として10分が設定され、10分後に再度このメニューが表示されることとなる。尚、「1分間未入力だとスリープします。」との表示が示すとおり、図10に示したメニュー表示がなされてから1分以内にいずれの選択もされなかった場合には「はい」が選択されたものとみなすようになっている。本変形例に係るスリープ機能に係る処理を、図11を参照しながら説明する。同図に示したように、S5の判定結果がNOの場合とS6との間で、S8及びS9が追加された点のみが、図7に示した処理と異なる。すなわち、S5の判定結果がNOの場合、続いて、図10に示したメニューを表示する(S8)。続いて、そのメニューの中から「はい」が選択されたか否か、或いは、メニュー表示後に何も選択されずに1分経過したか否かを判定する(S9)。ここで、その判定結果がYESの場合、すなわち、メニューの中から「はい」が選択されたか、或いは、何も選択されずに1分が経過した場合には、S6へ進んでスリープ状態へ移行する。一方、S9の判定結果がNOの場合、すなわち、メニューの中から「いいえ」又は「10分延長」が選択された場合には、スリープ状態へ移行せずにS4へ戻る。尚、ここで、「10分延長」が選択されていた場合には、スリープスイッチ29の状態が「10分」に変更設定される。このような構成により、例えば、観察者がスライド標本といった静止標本をステージ移動や対物レンズ倍率などの変更をしない状態でモニタ観察中の場合など、標本像に変化は無いが観察中である場合に、図10に示したメニューの中から「いいえ」を選択すれば、スリープ状態へ移行させないようにすることができるので、より観察性能を向上させることができる。
(変形例7)
また、本実施例におけるモニタ観察中判定部39では、比較する画像を、nフレーム目のライブ画像とその直後のn+1フレーム目のライブ画像としたが、例えば、nフレーム目のライブ画像とn+10フレーム目のライブ画像というように、所定数のフレームをとばしたライブ画像間で画像の比較を行うようにしても良い。この場合は、比較する画像間の時間的間隔が長くなるので、わずかずつ変化するような観察動作でも確実に観察有無の判定が可能になる。また、この場合に、とばすフレーム数を任意に設定できるようにしても良い。
(変形例8)
また、本実施例に係るスリープ機能に係る処理(図7参照)においては、S4及びS5の2つの判定を行った上で、モニタ観察中とみなすか、或いは、モニタ観察完了とみなしていたが、これを1つの判定により行うようにしてもよい。すなわち、S3がYESの場合には、続いて、T1≧T2であって且つモニタ観察中判定部39から通知された情報が「モニタ観察中」を示す情報であるか、それとも、T1≧T2であって且つモニタ観察中判定部39から通知された情報が「モニタ観察完了」を示す情報であるか、を判定し、その判定結果が前者の場合にはモニタ観察中とみなし、その判定結果が後者の場合にはモニタ観察完了とみなすようにする。
【実施例2】
【0060】
本発明の実施例2に係る顕微鏡用デジタルカメラは、スリープ状態へ移行して表示部12の表示がオフとなっているときにモニタ観察を行うと、スリープ状態から復帰して表示部12の表示がオンとなるようにした構成である。その他の構成は実施例1と同様である。
【0061】
より詳しくは、本実施例に係る顕微鏡用デジタルカメラでは、スリープ状態中、すなわち表示部12の表示がオフとなっているときに、モニタ観察中判定部39から制御部36に「モニタ観察中」を示す情報が通知された場合には、スリープ状態から復帰するよう制御部36が制御するものである。
【0062】
以上、本実施例に係る顕微鏡用デジタルカメラによれば、スリープ状態中に、対物レンズ倍率交換、フレーミング、又はフォーカシング等といった顕微鏡操作を開始するだけで、表示部12の表示がオンするので、カメラ操作が簡略化され、操作性を向上させることができる。
【実施例3】
【0063】
本発明の実施例3に係る顕微鏡用デジタルカメラは、PLAYモード時においてはモニタ観察中判定部39が機能しないようにした構成である。その他の構成は実施例1と同様である。
【0064】
図12は、本実施例に係るスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。
同図に示したように、制御部36は、操作部11の電源スイッチ26が押下されたことを検出すると(S1)、続いてPLAYモードであるか否か、すなわちモードスイッチ27の状態がPLAYモードに設定されているか否かを判定する(S11)。ここで、その判定結果がNOの場合(RECモードの場合)には、図7に示したS2へ進み、実施例1で説明した処理が行われる。
【0065】
一方、S11の判定結果がYESの場合(PLAYモードの場合)には、続いて、スリープスイッチ29の状態を検出する(S12)。続いて、S11の検出の結果、スリープ設定有りか否かを判定する(S13)。ここで、その判定結果がNOの場合(スリープスイッチ29の状態として「なし」が選択されている場合)には、処理がS12へ戻る。
【0066】
一方、S13の判定結果がYESの場合(スリープスイッチ29の状態として「1分」又は「10分」が選択されている場合)には、続いて、操作判定部40により測定されたスイッチ無操作の時間T1と、スリープスイッチ29により設定されているスリープ状態に入るまでの時間T2とを比較し、T1≧T2となったか否かを判定する(S14)。ここで、その判定結果がNOの場合(T1<T2の場合)には、本判定を繰り返す。
【0067】
一方、S14の判定結果がYESの場合(T1≧T2の場合)には、続いて、スリープ状態へ移行する(S15)。尚、本実施例において、スリープ状態へ移行するとは、画像表示パネル44と情報表示パネル45の表示をオフすることをいう。
【0068】
このような処理により、PLAYモード時には、観察者が注目していないライブ画像(標本画像)に変化があったとしてもスリープスイッチ29による設定に応じてスリープ状態へ移行することとなり、観察者の意図したタイミングでスリープ状態へ移行させることが可能となる。
【0069】
以上、本実施例に係る顕微鏡用デジタルカメラによれば、PLAYモードにおいては、顕微鏡標本の観察動作にかかわらずスイッチ無操作のままスリープスイッチ29により設定されたスリープ状態へ移行するまでの時間が経過すると、確実にスリープ状態へ移行するようになるので、省電力化が可能となる。
【実施例4】
【0070】
本発明の実施例4に係る顕微鏡用デジタルカメラは、予め設定された時間間隔で画像を撮影・記録可能な機能である、タイムラプス撮影機能(インターバル撮影機能)を備え、タイムラプス撮影の実行中においては、撮影中及び撮影前後、を除いてスリープ状態へ移行するようにした構成である。その他の構成は実施例1と同様である。
【0071】
本実施例に係る顕微鏡用デジタルカメラにおいては、所定の操作により表示部12にタイムラプス撮影用のメニューを表示させ、操作部11のスイッチ操作により、タイムラプス撮影に係る設定を行うことが可能になっている。例えば、タイムラプス撮影における撮影時間間隔と撮影枚数を、1s〜1日と1枚〜1000枚の間で設定することが可能となっており、設定された時間間隔にて、設定された撮影枚数分、撮影を行うことが可能となっている。1時間間隔で100枚と設定した場合には、タイムラプス撮影を開始してから1時間後に1枚目を撮影し、その1時間後に2枚目を撮影し…といった具合に、100時間をかけて100枚の撮影を行う。当然のことながら、観察者は最初にタイムラプス撮影に係る設定をした後は、顕微鏡用デジタルカメラ2を動作させたままとして離席することも可能である。
【0072】
本実施例に係る顕微鏡用デジタルカメラでは、タイムラプス撮影を行わないときのスリープ機能に係る動作は実施例1に係る顕微鏡用デジタルカメラと同様であるが、タイムラプス撮影を開始するとスリープスイッチ29による設定の状態にかかわらず、撮影中及び撮影前後、を除きスリープ状態へ移行するようになっている。例えば、上記のように、撮影時間間隔を1時間、撮影枚数を100枚と設定した場合には、タイムラプス撮影を開始すると直ちにスリープ状態へ移行し表示部12の表示をオフする。そして、タイムラプス撮影を開始してから1時間経過する時点の所定時間前(例えば数秒前)にスリープ状態から復帰し表示部12の表示をオンし、タイムラプス撮影を開始してから1時間経過した時点で1枚目の画像の撮影を行い、その撮影を行ってから所定時間経過後(例えば数秒経過後)、再びスリープ状態へ移行し表示部12の表示をオフする。…といった動作を100枚目の画像を撮影するまで繰り返す。
【0073】
以上、本実施例に係る顕微鏡用デジタルカメラによれば、観察者が近くに存在しない場合が多いタイムラプス撮影の実行中においても、撮影中以外及び撮影前後以外においてはスリープ状態へ移行するので省電力化が可能となる。
【0074】
また、スリープ状態中は表示部12のオフに加えカメラヘッド8への給電もオフするとした場合であっても、タイムラプス撮影の実行中における撮影中及び撮影前後にはスリープ状態から復帰するので、タイムラプス撮影を失敗する虞はない。
【0075】
尚、本実施例に係る顕微鏡用デジタルカメラにおいては、次のような変形例も考えられる。
例えば、本実施例において、タイムラプス撮影の実行中において、スリープ状態から復帰するのは、撮影に係る部分に限定するように構成することもできる。例えば、スリープ状態中は、カメラヘッド8への給電を停止すると共に表示部11の表示をオフするものとすると、タイムラプス撮影の実行中において、スリープ状態へ移行したときには、カメラヘッド8への給電が停止すると共に表示部11の表示がオフし、スリープ状態から復帰したときには、カメラヘッド8への給電が再開されるのみとし、表示部11の表示はオフのままとする。これにより、観察者が顕微鏡用デジタルカメラの近くに存在しない場合が多いタイムラプス撮影の実行中において、表示部11の表示をオフにしたままタイムラプス撮影を実行することが可能になる。よって、タイムラプス撮影において、より省電力化が可能になる。
【実施例5】
【0076】
本発明の実施例5に係る顕微鏡用デジタルカメラは、実施例1に係る顕微鏡用デジタルカメラからスリープSW29(図3参照)と操作判定部40(図4参照)を省き、スイッチ操作(スイッチ入力)の有無の監視を行わないようした構成である。
【0077】
図13は、本実施例に係る操作部11の上面の外観図である。
同図に示したように、スリープSW29が省かれている点以外は、実施例1に係る操作部11と同じである。
【0078】
図14は、本実施例に係る操作部11の内部構成を示す概略図である。
同図に示したように、操作判定部40が省かれている点以外は、実施例1に係る操作部11と同じである。
【0079】
図15は、本実施例に係るスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。
同図に示したように、本実施例に係る処理は、S2乃至S4の処理が省かれている点以外は図7に示した実施例1に係る処理と同じである。すなわち、制御部36は、操作部11の電源スイッチ26が押下されたことを検出すると(S1)、続いて、モニタ観察中判定部39から通知される情報を取得し、その情報が「モニタ観察中」を示す情報であるか否かを判定する(S5)。ここで、その判定結果がYESの場合(その情報が「モニタ観察中」を示す情報である場合)にはモニタ観察中とみなし、本判定処理を繰り返す。一方、S5の判定結果がNOの場合(情報が「モニタ観察完了」を示す情報である場合)にはモニタ観察終了とみなし、続いて、スリープ状態に移行する(S6)。
【0080】
このように、本実施例に係る処理では、スイッチ入力の有無によるスリープ状態への移行を伴わない点が実施例1と異なる。
尚、S5の判定結果がNOの場合には、直ちにスリープ状態へ移行するのではなく、例えば1分後など所定時間経過後にスリープ状態へ移行するように構成してもよい。
【0081】
以上、本実施例に係る顕微鏡用デジタルカメラによれば、スイッチ操作(スイッチ入力)の有無によりスリープ状態へ移行する機能を省略した場合であっても、モニタ観察完了とみなした場合には(図15のS5がNOの場合)スリープ状態へ移行するので、スイッチ操作の監視が不要となる。よって、顕微鏡用デジタルカメラの小型化及び低コスト化が可能となる。また、モニタ観察完了とみなした時とほぼ同時にスリープ状態へ移行させることが可能であるので、より観察者の意図通りにスリープ機能を働かせることが可能となり、操作性を向上させることができる。
【実施例6】
【0082】
本発明の実施例6に係る顕微鏡用デジタルカメラは、予め登録された観察者の所望の画像と一致したときにスリープ状態へ移行するようにした構成である。
図16は、本実施例に係る操作部11の上面の外観図である。
【0083】
同図に示したように、画像記憶スイッチ(SW)51が追加されている点以外は、実施例1に係る操作部11(図3参照)と同じである。このスイッチ51が押下されると、この時にカメラヘッド8により撮像された画像が後述の画像記憶用RAMに記憶されるようになっている。
【0084】
図17は、本実施例に係るモニタ観察中判定部39の内部構成を示す概略図である。
同図に示したように、2つのRAMと変化判定部43を含んで構成される点は実施例1に係るモニタ観察中判定部39(図5参照)と同じであるが、本実施例では、その2つのRAMを、画像記憶用RAMとライブフレーム用RAMとして使用する。画像記憶用RAM52には、観察者による上記画像記憶スイッチ51の押下に応じて取得された画像が格納される。ライブフレーム用RAM53には、ライブ画像が1フレームづつコピーされ記憶される。実施例1では、ライブ画像が1フレームづつ2つのRAM41、42に交互にコピーされ格納されていたが、本実施例では、1つのRAM53のみにコピーされ格納される。尚、ライブフレーム用RAM53の容量は、実施例1と同様に、1フレーム分程度でよい。この場合、1フレームのライブ画像がライブフレーム用RAM53に格納される毎に、それまでに格納されていたライブ画像は上書きされ消滅する。
【0085】
尚、変化判定部43は、実施例1と同様に、2つのRAM52、53に格納されている画像を比較し、2つの画像が一致しているか否か(画像変化無しか否か)を判定し、一致(略一致を含む)している場合(画像変化無しの場合)には「モニタ観察中」を示す情報を制御部36へ通知し、一致(略一致含む)していない場合(画像変化有りの場合)には「モニタ観察完了」を示す情報を制御部36へ通知する。
【0086】
その他の構成については、実施例1と同様である。
図18は、本実施例に係るスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。
本実施例においては、同図に示したように、制御部36は、操作部11の電源スイッチ26が押下されたことを検出すると(S1)、続いて、画像記憶用RAM52に画像が記憶されているか否かを判定する(S21)。
【0087】
尚、画像記憶用RAM52に記憶される画像は、例えば標本3を顕微鏡本体1から取り外した状態等、観察者がモニタ観察を終えスリープ状態へ移行して欲しい状態を撮影した画像である。この画像は、観察者が予めそのような状態を設定した上で上記の画像記憶スイッチ51を押下することによって得られ画像記憶用RAM52に記録されるものである。
【0088】
S21の判定結果がNOの場合(画像記憶用RAM52に画像が記憶されていない場合)には、上記の画像記憶スイッチ51により画像記憶用RAM52に画像が記憶されるまで本判定を繰り返す。尚、このS21がNOの場合には、観察者に画像を記憶させるよう促すようにしてもよい。
【0089】
一方、S21の判定結果がYESの場合(画像記憶用RAM52に画像が記憶されている場合)には、続いて、実施例1と同様に、S2乃至S6の処理を行う。
但し、本実施例に係るS5では、上記のとおり、本実施例に係るモニタ観察中判定部39(図17参照)の変化判定部43が、画像記憶用RAM52に格納されている画像とライブフレーム用RAM53に格納されているライブ画像との間で変化の有無を判定し、変化有りの場合には「モニタ観察中」を示す情報を制御部36へ通知し、変化無しの場合には「モニタ観察完了」を示す情報を制御部36へ通知し、そして、制御部36が、モニタ観察中判定部39から通知された情報が「モニタ観察中」を示す情報であるか否かを判定する。
【0090】
このように、本実施例に係る処理では、スリープ状態へ移行するか否かの判定に、観察者が登録した画像とライブ画像とを用いることとなる。そのため、例えば、観察者が顕微鏡本体1から標本3を取り外して観察完了とする場合に、標本3の無い状態を撮影した画像(白色画像)を画像記憶用RAM52に予め記憶させておけば、観察者が標本3を顕微鏡本体1から取り外した時点で、スリープ状態へ移行させることも可能となる。或いは、同様に、黒色画像を画像記憶用RAM52に記憶させておけば、顕微鏡本体1の電源をオフにしたり、図示しない光路切換手段の切り換えにより、光束を接眼レンズに100%、顕微鏡用デジタルカメラに0%とした場合に、スリープ状態へ移行させるようにすることも可能である。
【0091】
以上、本実施例に係る顕微鏡用デジタルカメラによれば、スリープ状態へ移行させる際の画像の状態を観察者好みに登録可能となるので、観察性能を向上させることができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良及び変更を行っても良いのはもちろんである。
【0092】
例えば、上記の各実施例では、スリープ状態へ移行すると表示部12の表示がオフするとしたが、部分的に電気回路の電源をオフにしたり当該カメラの電源をオフにするなど、当該カメラが有する機能の一部或いは全部を休止状態としてもよい。
【0093】
また、上記の各実施例では、モニタ観察中とみなされた場合にはスリープ状態へ移行しないとしたが、スリープ状態へ移行しないのではなく、部分的にスリープ状態へ移行するようにしても良い。すなわち、モニタ観察中とみなされたので、モニタ観察に無関係な部分はスリープ状態へ移行させ、モニタ観察のみを可能にするようにしても良い。例えば、メモリ読み出し書き込み部35への給電を停止するようにしてもよい。そして、給電を再開する場合には、シャッタスイッチ(EXPOSE SW)30の押下により給電を再開するようにしてもよい。
【0094】
また、上記の各実施例(変形例含む)に係る顕微鏡用デジタルカメラの構成又は及び動作に、他の実施例(変形例含む)に係る顕微鏡用デジタルカメラの構成又は及び動作を組み合わせて構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】実施例1に係る顕微鏡用デジタルカメラを含む顕微鏡システムの概略構成を示す図である。
【図2】カメラヘッドの概略構成を示す図である。
【図3】実施例1に係る操作部の上面の外観図である。
【図4】実施例1に係る操作部の内部構成を示す概略図である。
【図5】実施例1に係るモニタ観察中判定部の内部構成を示す概略図である。
【図6】表示部の内部構成を示す概略図である。
【図7】実施例1に係るスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。
【図8】実施例1の変形例4に係る操作部の内部構造の概略図である。
【図9】実施例1の変形例5に係るスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。
【図10】実施例1の変形例6に係る、表示部に表示されるメニューを示す図である。
【図11】実施例1の変形例6に係るスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。
【図12】実施例3に係るスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。
【図13】実施例5に係る操作部の上面の外観図である。
【図14】実施例5に係る操作部の内部構成を示す概略図である。
【図15】実施例5に係るスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。
【図16】実施例6に係る操作部の上面の外観図である。
【図17】実施例6に係るモニタ観察中判定部の内部構成を示す概略図である。
【図18】実施例6に係るスリープ機能に係る処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0096】
1 顕微鏡本体
2 顕微鏡用デジタルカメラ
3 標本
4 ステージ
5 対物レンズ
6 接眼レンズ
7 結像レンズ
8 カメラヘッド
9 操作表示部
10 ケーブル
11 操作部
12 表示部
16 電荷結像素子
17 サンプリング回路
18 A/D変換器
19 画像処理部
20 シャッタ
26 電源スイッチ
27 モードスイッチ
28 露光補正スイッチ
29 スリープスイッチ
30 シャッタスイッチ
31 左選択スイッチ
32 右選択スイッチ
33 メモリ装置
34 リムーバブルメディア
35 メモリ読み出し書込み部
36 制御部
37 表示用RAM
38 カメラヘッドコネクタ
39 モニタ観察中判定部
40 操作判定部
41 Nフレーム用RAM
42 N+1フレーム用RAM
43 変化判定部
44 画像表示パネル
45 情報表示パネル
46 D/A変換器
47 露出制御部
48 露出変化判定部
51 画像記憶スイッチ
52 画像記憶用RAM
53 ライブフレーム用RAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリープ機能を有する顕微鏡用デジタルカメラであって、
撮像を行う撮像手段を備え、
前記撮像手段により撮像された画像に基づいてスリープ状態へ移行する或いは移行しない、
ことを特徴とする顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項2】
第1の時刻に前記撮像手段により撮像された第1の画像と前記第1の時刻より後の第2の時刻に前記撮像手段により撮像された第2の画像との間で変化の有無を判定する判定手段を更に備え、
前記判定手段による判定結果に基づいてスリープ状態へ移行する或いは移行しない、
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項3】
前記判定手段は、画像の輝度値又はコントラスト値に基づいて上記判定を行う、
ことを特徴とする請求項2記載の顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項4】
第1の時刻に前記撮像手段により撮像された画像から求められた第1の露出制御情報と前記第1の時刻より後の第2の時刻に前記撮像手段により撮像された画像から求められた第2の露出制御情報との間で変化の有無を判定する判定手段を更に備え、
前記判定手段による判定結果に基づいてスリープ状態へ移行する或いは移行しない、
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項5】
画像を記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶された画像と前記撮像手段により撮像された画像との間で変化の有無を判定する判定手段と、
を更に備え、
前記判定手段による判定結果に基づいてスリープ状態へ移行する或いは移行しない、
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項6】
操作入力が無い時間を計測する計時手段を更に備え、
前記計時手段により計測された時間が、予め設定されているスリープ状態へ移行するまでの時間以上となったときに、前記判定手段により変化有りと判定されたときは、スリープ状態へ移行しない、
ことを特徴とする請求項2、4、又は5記載の顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項7】
前記計時手段により計測された時間が、予め設定されているスリープ状態へ移行するまでの時間以上であって、且つ、前記判定手段により変化有りと判定されたときは、前記スリープ機能を動作させない、
ことを特徴とする請求項6記載の顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項8】
前記計時手段により計測された時間が、予め設定されているスリープ状態へ移行するまでの時間以上であって、且つ、前記判定手段により画像変化無しと判定されたときに、入力された指示に応じて、スリープ状態へ移行する、スリープ状態へ移行しない、或いは、前記スリープ状態へ移行するまでの時間を延長する、の何れかを選択する選択手段を更に備え、
前記選択手段による選択に応じて、スリープ状態へ移行する、スリープ状態へ移行しない、或いは、前記スリープ状態へ移行するまでの時間を延長する、
ことを特徴とする請求項6記載の顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項9】
スリープ状態へ移行した後に、前記判定手段により変化有りと判定されたときは、スリープ状態から復帰する、
ことを特徴とする請求項2、4、又は5記載の顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項10】
撮影済み画像の再生が可能な再生モードが設定されているときは、前記計時手段により計測された時間が、予め設定されているスリープ状態へ移行するまでの時間以上となったら、スリープ状態へ移行する、
ことを特徴とする請求項6記載の顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項11】
一定時間間隔で前記撮像手段による撮像を行うタイムラプス撮影の実行中においては、前記撮像手段による撮像後の所定時間経過後にスリープ状態へ移行し、前記撮像手段による撮像時の所定時間前に、前記スリープ状態へ移行した部分の一部又は全部がスリープ状態から復帰する、
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項12】
前記判定手段により変化無しと判定されたときは、直ちに、或いは、所定時間経過後に、スリープ状態へ移行する、
ことを特徴とする請求項2、4、又は5記載の顕微鏡用デジタルカメラ。
【請求項13】
スリープ機能を有する顕微鏡用デジタルカメラの制御方法であって、
撮像された画像に基づいてスリープ状態へ移行する或いは移行しない、
ことを特徴とする顕微鏡用デジタルカメラの制御方法。
【請求項14】
スリープ機能を有する顕微鏡用デジタルカメラを制御するプログラムであって、前記顕微鏡用デジタルカメラのコンピュータに、
撮像された画像に基づいてスリープ状態へ移行する或いは移行しないように制御する機能、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−158506(P2007−158506A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−347864(P2005−347864)
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】