説明

顧客情報サービスシステム

【課題】顧客毎に、自動取引装置を使用した取引操作のつど、前回表示した情報サービス画面との関係も考慮した最適な画面を選択して表示する。
【解決手段】自動取引装置の操作中に、顧客を識別する識別情報と取引の種類を示す情報とを含むデータを取得する取引情報取得手段と、取得したデータに対応する情報サービス画像を操作画面に表示する画像表示制御手段と、少なくとも顧客の識別情報と、その顧客に対して過去に表示した情報サービス画像とこれから表示すべき情報サービス画像とを区別する顧客別表示履歴情報を、自動取引装置の他の取引情報とは分離して記憶手段に蓄積する表示画像管理手段を備える。情報サービス画像を表示するための管理データを自動取引装置の他の取引情報とは分離して記憶し管理するので、金融システムとは別の独自の簡易なデータ管理ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金融機関の顧客に対してその顧客の自動取引装置を使用した取引内容に応じた個別情報サービスを提供するための顧客情報サービスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
銀行等の金融機関における預貯金の取引履歴等を含む顧客情報は、金融機関のマスタファイルに記録されて管理サーバにより管理されている。営業店の自動取引装置(ATM)は、このマスタファイルを参照しながら取引処理を実行し、その結果がマスタファイルに反映される。また、営業店毎にローカル管理サーバを設けたシステムでは、マスタファイルの全部または一部をローカル管理サーバ側にコピーして運用し、取引の結果を定期的にマスタファイルに反映するようにしている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3678664号公報
【特許文献2】特許第3843251号公報
【特許文献3】特許第4241557号公報
【特許文献4】特許第4274005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、近年、金融機関の各営業店に来店した顧客に対して、自動取引装置を通じて様々な金融商品を紹介するサービスが始められている(特許文献2参照)(特許文献3参照)(特許文献4参照)。この場合に、全顧客に共通の情報サービスをするだけでなく、顧客の預貯金の状況や自動取引装置を使用した取引内容に応じて、各顧客を個別に意識した情報サービスを提供することが望まれる。このためには、顧客毎に最適な情報サービス画面を選択して表示したい。しかしながら、複雑な制御をすると、顧客の自動取引装置の操作時間を引き延ばすことになる。特に、画像選択のためのマスタデータのリードライトに伴うアクセス時間は無視できない。
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明は次のような顧客情報サービスシステムを提供することを目的とする。
(1)顧客毎に、自動取引装置を使用した取引操作のつど、前回表示した情報サービス画面との関係も考慮しながら最適な画面を選択して表示する。
(2)顧客が複数の営業店を利用しても、毎回適切な情報サービス画面を選択できるように、管理データのリアルタイムに近い更新を可能にする。
(3)高速でリードライトできる簡便な管理データを使用する。
(4)管理データを個人情報の保護がし易い構成にし、金融機関システムとは独立した簡便な処理ができるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
〈構成1〉
金融機関に設置された自動取引装置の操作中に、その自動取引装置を操作している顧客を識別するための識別情報と操作されている取引の種類を示す情報とを含むデータを取得する取引情報取得手段と、前記自動取引装置の操作中に、その操作画面に表示して前記顧客に情報を伝えるための複数の情報サービス画像を記憶した記憶手段と、前記取引情報取得手段の取得したデータに対応する情報サービス画像を選択する画像選択手段と、前記画像選択手段の選択した情報サービス画像を、前記記憶手段から読み出して、前記自動取引装置の操作中の所定のタイミングで、その操作画面に表示する画像表示制御手段と、少なくとも前記顧客の識別情報と、その顧客に対して過去に表示した情報サービス画像とこれから表示すべき情報サービス画像とを区別する顧客別表示履歴情報を、前記自動取引装置の他の取引情報とは分離して記憶手段に蓄積する表示画像管理手段を備えたことを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0007】
〈構成2〉
構成1に記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記顧客別表示履歴情報は、次回に該当する顧客のために表示する情報サービス画像を、前記記憶装置から選択するための情報であることを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0008】
〈構成3〉
構成1または2に記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記表示画像管理手段は、前記顧客別表示履歴情報を、複数の営業店が共有する前記記憶装置に対して、前記顧客による自動取引装置の操作が終了するたびに、転送をして蓄積することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0009】
〈構成4〉
構成1または2に記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記顧客別表示履歴情報には、前記顧客の識別情報と、その顧客に対して過去に表示した情報サービス画像とこれから表示すべき情報サービス画像とを区別する顧客別画像表示制御情報以外の情報が含まれないことを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0010】
〈構成5〉
構成2乃至4のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記取引情報取得手段は、前記画像選択手段に対して、前記金融システムにおいて使用する顧客識別コードとは別の、当該顧客を識別するための識別情報と、特定の情報サービス画像を選択する情報のみを前記画像選択手段に通知することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0011】
〈構成6〉
構成1乃至5のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記表示画像制御手段は、顧客別表示履歴情報が蓄積されていない場合には、情報サービス画像の表示制御を中止することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0012】
〈構成7〉
構成1乃至6のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記表示画像制御手段は、顧客別表示履歴情報が蓄積されていない場合には、取引画面に情報サービス画像の表示の要否を指定する問い合わせ画面を表示することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0013】
〈構成8〉
構成1乃至7のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記表示画像管理手段は、顧客毎の利用営業店リストを記憶装置に記憶し、該当する顧客の取引が実行されたときには、前記顧客毎の利用営業店リストを参照して、該当する顧客を識別するための識別情報と、特定の情報サービス画像を選択する情報を転送することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0014】
〈構成9〉
構成1乃至8のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記表示画像管理手段は、任意のタイミングで、ネットワークを通じて他の営業店に対して、最新の顧客を識別するための識別情報と、特定の情報サービス画像を選択する情報の転送を要求することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0015】
〈構成10〉
構成1乃至9のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、同一の顧客に対して同一の情報サービス画像を一定回数繰り返して表示する場合に、前記画像を選択する情報には、表示回数制御データが含まれていることを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0016】
〈構成11〉
構成1乃至10のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記顧客別表示履歴情報を、顧客を特定するコード(銀行番号、支店番号、口座番号)と、その顧客に表示する表示画像ファイル名と、過去の画像表示履歴とで構成したことを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0017】
〈構成12〉
構成1乃至10のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記顧客別表示履歴情報を、取引内容と、その顧客に表示する表示画像ファイル名と、過去の画像表示履歴とで構成したことを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0018】
〈構成13〉
構成1乃至10のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記顧客別表示履歴情報を、顧客を特定するコード(銀行番号、支店番号、口座番号)と、取引内容と、その顧客に表示する表示画像ファイル名と、過去の画像表示履歴とで構成したことを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【0019】
〈構成14〉
構成1乃至13のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、前記記憶装置には、外部の記憶装置に記憶された各顧客に関する総合的な情報管理データの中から、前記情報サービス画像の選択に役立つものを抽出した、顧客毎参考情報が記憶されており、
前記取引情報取得手段は、前記顧客毎参考情報を参照して、該当する顧客に対して表示をするべき情報サービス画像の種類を選択することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【発明の効果】
【0020】
〈構成1の効果〉
金融機関で顧客が自動取引装置を利用して預貯金の入出金取引等をした場合に、該当顧客に対して情報サービス画像を表示して、定期預金その他の金融商品を案内できる。顧客毎に個別に最適な情報サービス画像を選択して表示できる。自動取引装置の他の取引情報とは分離して記憶し管理するので、金融システムとは別の独自の簡易なデータ管理ができる。
〈構成2の効果〉
顧客毎に、該当する顧客のために次回に表示する情報サービス画像を選択する情報を蓄積すれば、個別に最適な画像を選択して表示できる。
〈構成3の効果〉
顧客別表示履歴情報は、自動取引装置の他の取引情報と比べて十分に簡易で通信負荷が軽く、リアルタイムでサーバに転送して、近隣の営業店と情報を共有できる。従って、同一顧客が別の営業店の自動取引装置を操作しても、続きの情報サービス画像を表示できる。
〈構成4の効果〉
顧客の個人情報を、顧客別表示履歴情報から取得することを困難にして、安全を確保するとともに、システムの管理コストを十分に低くできる。
〈構成5の効果〉
金融システムにおいて使用する顧客識別コードとは別の識別情報を使用すれば、顧客別表示履歴情報が第三者に個人情報として認識されるおそれが無くなる。また、画像選択手段、画像表示制御手段、表示画像管理手段、記憶手段は、いずれも、顧客別表示履歴情報以外の情報を取り扱わなくなるので、顧客の個人情報を確実に保護できる。
〈構成6の効果〉
該当する顧客の顧客別表示履歴情報が蓄積されていない顧客に対しては、情報サービスをしないので、不適切な情報サービス画像の表示を防止できる。
〈構成7の効果〉
顧客別表示履歴情報が蓄積されていない新規の顧客に対して、サービスの開始許可を得ることができる。
〈構成8の効果〉
近隣の営業店間でのみ画像管理データの更新をすれば、データ管理が容易になる。これに加えて、顧客毎の利用営業店リストによりデータ交換をすると、顧客毎に多様な営業店利用形態に合わせた画像管理データを蓄積できる。
〈構成9の効果〉
他の営業店の画像管理データを随時取得して記憶装置に記憶された情報の最適化をすることができる。
〈構成10の効果〉
同じ顧客に対して、同一の情報サービス画像を例えば、数回ずつ繰り返して表示することで、情報伝達の効果を高めることができる。
〈構成11〜13の効果〉
必要な情報を、顧客が自動取引装置を操作しているときに自動取引装置から直接取得できる。
〈構成14の効果〉
顧客毎参考情報を参照して、該当する顧客に対して表示をするべき情報サービス画像の種類を選択すれば、よりその顧客に適した画像を表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の顧客情報サービスシステムの概略機能を説明する説明図である。
【図2】顧客別表示履歴情報の内容説明図である。
【図3】操作画面に表示された情報サービス画像の例を示す説明図である。
【図4】本発明のシステムのハードウエア構成例を示すブロック図である。
【図5】取引情報取得手段の動作例フローチャートである。
【図6】画像選択手段の動作例フローチャートである。
【図7】画像表示制御手段の基本動作フローチャートである。
【図8】画像表示制御手段の別の動作フローチャートである。
【図9】ネットワークを利用した顧客情報サービスシステムのブロック図である。
【図10】実施例4のデータ構造説明図である。
【図11】図9の実施例のシステムに、さらに新たな機能を追加したシステムの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
このシステムでは、顧客が自動取引装置を利用したとき、例えば、顧客を識別するための識別情報と、その顧客に表示する情報サービス画像を選択する情報を生成する。これらの情報を含む画像管理データを営業店毎に蓄積し、例えば、毎日、管理用のサーバに集積する。また、あるいは、よりリアルタイムに近い高い頻度で管理用サーバのデータを更新する。これにより、例えば、ある顧客が来店して自動取引装置を利用したときに、情報サービス画像Aを見せた後、その顧客が次回に自動取引装置を利用したときには、続きの情報サービス画像Bを見せるといった制御ができる。
【0023】
例えば、顧客が多額の預金をしたとき、定期預金を薦める情報サービス画像を表示して、その後は各種金融商品を紹介する。このように、情報サービス画像は多種用意しておくとよい。顧客毎に、その顧客に応じて表示するべき画像を選択する情報を、画像管理データとして複数の営業店に一括して配信しておくと、同一の顧客が前回とは異なる営業店の自動取引装置を使用したとしても、毎回適切な情報サービス画像を選択して、その顧客に表示することができる。
【0024】
こうした顧客を管理する情報は、従来、金融取引データを管理するマスタファイルに送信して記録されていた。しかしながら、顧客に対する情報サービスは、入出金の取引情報のような高い信頼性が不要である。また、情報サービス画像やサービスの内容は、状況に応じてどんどん変化していく性質のであって、マスタファイルと同様に取り扱うのはなじまない。マスタファイルの一部を管理用のサーバにダウンロードして使用するようなシステムであっても、性質の異なるデータを追加して一括処理するのは好ましくない。
【0025】
しかも、顧客毎に表示する画像を選択する情報だけで構成されるような画像管理データならば、データ量が少なく、転送や同期処理が容易で、通信負荷も軽い。リアルタイムに近いデータの更新が簡単にできるといった効果がある。そこで、本発明では、金融機関の金融取引管理データ入とは別個独立した画像管理データを生成し、営業店の記憶装置に蓄積し、他の営業店等へ配信するシステムを構築した。以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
【実施例1】
【0026】
図1は、本発明の顧客情報サービスシステムの概略機能を説明する説明図である。
まず、金融機関に設置された自動取引装置により、顧客が預貯金の預け入れ等の取引処理をしているものとする。この顧客情報サービスシステム10に設けられた取引情報取得手段20が、その操作中に、自動取引装置を操作している顧客の顧客識別コード15と取引の種類を示す情報16とを取得する。顧客識別コード15は、金融機関で預貯金の取引に使用され、顧客を直接指定することができる個人情報である。従って、コード変換テーブルを使用して、予め金融機関内部で準備した識別情報14に変換する。この識別情報14は、例えば、金融機関が顧客情報サービスシステム10の運用のためだけに使用するものであって、顧客にも知らされなくて構わない。
【0027】
こうして顧客を識別する情報を変換して、その後、顧客情報サービスシステム10で管理するデータから個人情報を除外する。この実施例では、さらに、取引の種類を示す情報16も外部には取り出さない。ある顧客がある取引をしたときに、取引情報取得手段20は、その顧客にどういう種類の情報サービス画像を表示するかを判断する。これを示す情報が画像種別情報21である。即ち、取引情報取得手段20は、顧客識別コード15と取引の種類を示す情報16を入力すると、識別情報14と画像種別情報21とを出力するプログラムモジュールであることが好ましい。
【0028】
図では記憶装置56が2箇所に分かれて記載されているが、これは、記憶手段の別の記憶領域を示しているだけであって、一体の記憶装置の一部であってもそれぞれ別々のデバイスであっても構わない。下側の記憶装置56には、情報サービス画像24が記憶されている。情報サービス画像24は、例えば、画像種別情報21により区別される種別毎にグループ化されているとよい。例えば、定期預金等の預金に係わる情報を提供する画像のグループと、投資に関する情報を提供する画像のグループと、保険に関する情報を提供する画像のグループというようにグループ分けしておくことが好ましい。画像種別情報21が、どの種別のグループを選択するかだけを示す情報であれば、特定の個人情報には該当しない。
【0029】
上側の記憶装置56には、識別情報14と画像を選択する情報48とを対応付けた画像管理データ18が記憶されている。画像を選択する情報48は例えば、該当する顧客に対して、種別毎の情報サービス画像のグループに含まれる、どの画像を選択して表示すべきかを指定する画像ファイル番号等を含むデータである。画像選択手段28は、取引情報取得手段20から識別情報14と画像種別情報21を取得すると、識別情報14をキーにして、画像管理データ18を検索し、画像を選択する情報48を取得する。そして、画像種別情報21と画像を選択する情報48をキーにして、記憶装置56から該当する情報サービス画像24を読み出す。画像選択手段28はこのような手順で情報サービス画像24を選択する機能を持つプログラムモジュールである。
【0030】
画像表示制御手段30は、画像選択手段28により選択され読み出された情報サービス画像24を、自動取引装置12の操作中に、その操作画面22に表示して顧客に情報を伝える。操作画面22の一部にテロップのように表示してもよいし、処理待ちのタイミングを計って、全画面に情報サービス画像24を表示してもよい。このように、画像表示制御手段30は、画像選択手段28の選択した情報サービス画像24を自動取引装置12の操作画面22に表示する制御を実行するプログラムモジュールである。
【0031】
図2は、顧客別表示履歴情報36の内容説明図である。
画像管理データ18に含まれる画像を選択する情報48は次のようにして管理される。顧客別表示履歴情報36は、顧客毎に、情報サービス画像24のグループ毎に、その顧客に対して過去に表示した情報サービス画像32とこれから表示すべき情報サービス画像34とを区別するための情報である。例えば、あるグループの情報サービス画像24について、その顧客に対して過去に表示した情報サービス画像32を除外すれば、その次に表示すべき画像が決まる。このことから、画像を選択する情報48を生成することができる。
【0032】
顧客別表示履歴情報36は、過去の画像表示履歴全ての情報を含むデータであってもよい。しかし、上記画像選択手段28の動作に必要なのは、画像を選択する情報48だけである。だから、先に説明したとおり、画像ファイル番号だけでも足りる。例えば、画像選択手段28は、情報サービス画像24を読み出して画像表示制御手段30に渡した直後に、顧客別表示履歴情報36を利用して次の画像を選択する情報48を生成し、識別情報14と結合させて画像管理データ18を更新する処理を実行するとよい。
【0033】
図3は、操作画面22に表示された情報サービス画像24の例を示す説明図である。
図のように、情報サービス画像24は、操作画面22上に、その顧客に適していると判断される金融商品の広告を表示する。情報サービス画像24はこの広告を表示する画像で、静止画でも動画でも構わない。また、同じ顧客が例えば、数日毎に自動取引装置を操作したとき、いつも同じ画像ばかり表示していてはインパクトがない。また、自動取引装置の操作時に待機時間を利用して短時間で表示するので、一回では顧客に伝えたい情報の全てを伝えることができない。そこで、例えば、グループ化された情報サービス画像24を顧客に少しずつ順番に見せるようにした。一回で1画像を見せてもよいし、1回で2画像以上を見せてもよい。後で説明するように、同じ画像を2〜3回ずつ繰り返して見せてもよい。
【0034】
図4は、本発明のシステムのハードウエア構成例を示すブロック図である。
上記のようなシステムを実現するために、図のようなシステムを設ける。図の上部には、自動取引装置12とその取引処理を管理する取引管理コンピュータ51を図示した。自動取引装置12と取引管理コンピュータ51とはローカルエリアネットワーク等により接続されている。銀行カード13が挿入されて自動取引装置12が起動すると、取引管理コンピュータ51は、記憶装置52に記憶された金融取引管理データ53を参照して自動取引装置12を制御し、取引処理完了時に金融取引管理データ53を更新する。一方、取引管理コンピュータ51とは別に、顧客情報サービスシステム10を管理するための画像管理コンピュータ54が設けられている。画像管理コンピュータ54は、記憶手段26と演算処理装置19とを備える。
【0035】
記憶手段26には、取引の種類を示す情報16、画像管理データ18、操作画面22、顧客別登録営業店リスト23、顧客別表示履歴情報36等のデータが記憶されている。演算処理装置19は、取引情報取得手段20、画像選択手段28、画像表示制御手段30、表示画像管理手段38等のコンピュータプログラムモジュールをインストールしており、図1を用いて説明したような処理を実行する。取引管理コンピュータ51にも画像管理コンピュータ54にも既知のハードウエア構成のコンピュータを使用することができるので、ハードウエアについてのさらに詳細な説明は省略する。
【0036】
上記記憶手段26は、図1に示した記憶装置56に相当し、ハードディスクや外部記憶装置等各種のコンピュータ用データ記憶手段を利用できる。操作画面22は、情報サービス画像24を合成して表示するための自動取引装置用画面データで、必要に応じて使用する。取引処理専用の操作画面は金融取引管理データ53中に含まれている。また、この営業店を利用する顧客が他の営業店もよく利用するという場合がある。この場合に、両方の営業店で画像管理データ18を共有することが好ましい。そこで、顧客別登録営業店リスト23を設けて、顧客毎に、どの営業店に画像管理データ18が登録されているかを表示することにした。例えば、表示画像管理手段38は、ある顧客の取引が終了すると、新たに生成した画像管理データ18を、該当する他の営業店に転送するとよい。
【0037】
この実施例のように、自動取引装置12の金融取引業務とは別個に分離して顧客情報サービスシステム10を設けることによって、画像管理コンピュータ54側のデータの取り扱いを、取引管理コンピュータ51側よりも簡便にすることができる。例えば、画像管理データ18は、それ自体意味のわからない数字や記号のみからなり、インターネット等を通じて転送する場合にも、セキュリティレベルをそれほど高く設定する必要がなくなる。データが破損しても消失しても比較的簡単に修復することができる。データ量も少ないので、通信負荷が軽く、営業店間で頻繁に転送をして、更新することができる。なお、図の例では、コンピュータ自体も別個のものとしたが、コンピューが一台で、データだけを別々に処理するようにして構わない。
【実施例2】
【0038】
図5は取引情報取得手段20の動作例フローチャートである。
以下、図1に示したシステムのコンピュータプログラムの動作例を説明する。図5〜図8は、図1や図4を参照しながら説明を進める。まず、ステップS11で自動取引装置12による金融取引が実行されると、取引情報取得手段20は取引管理コンピュータ51から、ステップS12で顧客識別コードを取得する。取引情報取得手段20は、ステップS13で顧客識別コードを変換して識別情報の生成をする。さらに続いて、ステップS14で取引の種類を示す情報16の取得をする。ステップS15では、取得した情報に基づいて、表示すべき画像種別情報の生成をする。ステップS16では、生成した情報を画像選択手段28に向けて出力する。
【0039】
図6は画像選択手段28の動作例フローチャートである。
まず、ステップS21で、画像選択手段28は、取引情報取得手段20から識別情報14を取得する。同時に、ステップS22で、画像種別情報21を取得する。ステップS23では、画像管理データ18を参照をする。ステップS24では、画像を選択する情報48を取得をする。ステップS25では、情報サービス画像24の選択をする。こうして、情報サービス画像24を読み取って、ステップS26で、情報サービス画像24を画像表示制御手段30に向けて出力する。その後、ステップS27で、今回の処理の結果を受けて、画像管理データ18の更新をする。即ち、次に表示するべき画像の指定を変更する。これで、画像選択手段28の処理が終了する。
【0040】
図7は、画像表示制御手段30の基本動作フローチャートである。
まず、ステップS31では、画像選択手段28から情報サービス画像24を取得する。次に、ステップS32で、その画像の表示タイミングを計算する。例えば、情報サービス画像24を取得したら、即時に取引管理コンピュータ51に転送して表示依頼をしてしまってもよい。取引管理コンピュータ51側で表示タイミングを計算すればよい。また、表示すべき画像や表示タイミングを指定するデータを取引管理コンピュータ51側に送信してもよい。ステップS33では、こうしたいずれかの表示制御をする。ステップS34では、画像管理データ18をサーバに転送する。この処理は、サーバによって複数の営業店の画像管理データ18を一括管理している場合に実行する。ネットワークを利用した管理については、実施例2でさらに詳細に説明する。
【0041】
以上の処理により、金融機関で顧客が自動取引装置を利用して預貯金の入出金取引等をした場合に、該当顧客に対して情報サービス画像を表示して、定期預金その他の金融商品を案内できる。しかも、顧客毎にその取引の種類毎に最適な情報サービス画像を選択して表示することができるので、効果的な情報提供が可能である。また、画像管理データを、自動取引装置の他の取引情報とは分離して記憶し管理すれば、簡易なデータ管理ができる。例えば、リアルタイムでサーバに転送して、近隣の営業店と情報を共有することができる。従って、同一顧客が別の営業店の自動取引装置を操作しても、表示画像が重複することなく、続きの情報サービス画像を表示できる。
【実施例3】
【0042】
図8は画像表示制御手段30の別の動作フローチャートである。図9はネットワークを利用した顧客情報サービスシステム10のブロック図である。
図9についての説明を先に進める。図9のシステムでは、各営業店のサーバ装置が上位側の保守サーバ装置にネットワーク44を通じて接続されている。各営業店では、取引管理コンピュータ51と画像管理コンピュータ54とが先に説明した要領で動作している。一方、上位側でも、金融取引管理データ53を取り扱う上位管理サーバ58と、画像管理データ18を取り扱う画像管理サーバ40とを別個に設けている。また、上位管理サーバ58が制御する上位管理用記憶装置60には金融取引管理データ53とその更新情報が記憶される。そして、画像管理サーバ40が制御する共有記憶装置42に、画像管理データ18が他のデータとは別個独立に記憶されている。この画像管理データ18は、各営業店で更新されたものが、リアルタイムに近い頻度でアップロードされたものである。従って、各営業店はその営業店での取引実績を反映した画像管理データ18を個別に保有している。この状態で、図8に示した処理を実行する。
【0043】
まず、ステップS41で、画像選択手段28が、識別情報の登録があるかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときは図6ステップS21の処理に移行する。即ち、通常の処理をする。一方、ノーのときはステップS42の処理に移行する。ステップS42では、制御を中止するかどうかという判断をする。これまで来店したことのない顧客だったり、これまで情報サービス画像を表示していない顧客の場合、今後も画像を表示しないということであれば、制御を中止する。即ち、この判断の結果がイエスのときは何もしないで処理を終了する。
【0044】
一方、ノーのときはステップS43の処理に移行する。ステップS43では、取引画面を使用して、顧客に対して画像表示の要否の問い合わせをする。そして、ステップS44で、応答が表示を必要としているかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS45の処理に移行する。一方、ノーのときは処理を終了する。なお、顧客が、情報サービス画像の表示を常に不要という応答をしたときは、その旨を画像管理データ18に登録しておくとよい。そのときは、画像を選択する情報を表示不要を意味するものにしておく。これにより、同じ顧客に何度も画像表示の要否の問い合わせをしないで済む。
【0045】
ステップS45では、新たに画像管理データを生成し、記憶装置に記憶させる。続いて、ステップS46で、図5のステップS25〜ステップS27で説明した処理、即ち、画像の表示制御を実行する。ステップS47では、画像表示の結果に基づいて画像管理データを更新する。これで、この顧客が次に自動取引装置を操作したときには、続きの画像を表示できる。ステップS48では、顧客別登録営業店リスト23を参照する。そして、ステップS49で、その顧客についての画像管理データを蓄積している全ての営業店に対して、更新をした画像管理データを転送する。さらに、ステップS50で、同じデータを画像管理サーバ40(図9)にも転送する。
【0046】
なお、この実施例では、ステップS49で、該当する顧客についての画像管理データ18を蓄積している全ての営業店に対して、個別にその画像管理データを転送した。しかしながら、画像管理データを、画像管理サーバ40にリアルタイムに近いタイミングでアップロードし、他の営業店も、リアルタイムに近いタイミングで高い頻度で画像管理サーバ40に蓄積された画像管理データと同期をとっていれば、ステップS49の処理は不要である。
【0047】
近隣の営業店間で画像管理データ18の更新制御をすれば、データ管理が容易になる。また、顧客毎の利用営業店リストによりデータ更新をすると、顧客毎に多様な営業店利用形態に合わせた画像管理データ18を蓄積できる。営業店間でデータ交換をする場合に、例えば、ある営業店の表示画像管理手段38が、任意のタイミングで、ネットワーク44を通じて他の営業店に対して、最新の顧客を識別するための識別情報14と、特定の情報サービス画像24を選択する情報の転送を要求するようにしても構わない。
【0048】
上記の例で、例えば、数種類の情報画像A、B、Cを交互に繰り返し表示することもできる。そのときは、画像を選択する情報が、毎回A、B、Cと切り替わればよい。また、例えば、画像Aを3回、画像Bを3回、画像Cを2回といった表示制御をすることもできる。このように、同一の情報サービス画像を一定回数繰り返して表示する場合に、画像を選択する情報には、表示回数制御データを含めるとよい。即ち、例えば、画像Aを3回選択するときは、「画像A」という指定用のデータと「2」という表示回数データを保存する。次回は「画像A」という指定用のデータと「1」という表示回数データを保存する。表示回数データが「0」になれば、画像Aの繰り返し表示は終了で、次の「画像B」という指定用のデータと「2」という表示回数データを保存する。このようにして、顧客に対する情報のサービスを充実させ、例えば、金融商品の印象付けをして、システムの効果を高めることができる。
【実施例4】
【0049】
上記の実施例のとおり、過去に顧客に見せた情報サービス画像の履歴を蓄積しておくと、次にその顧客が自動取引装置を利用したときに、別の情報サービス画像を見せることができる。また、情報サービス画像を選択する処理に必要な情報は、顧客が自動取引装置を操作しているときに自動取引装置から直接取得できる情報のみである。自動取引装置を管理するサーバと通信をする必要が無い。従って、そのつど自動取引装置の処理速度を低下させないという、きわめて有効な効果がある。
【0050】
図10は、実施例4のデータ構造説明図である。
顧客が自動取引装置の使用時に蓄積されるデータには、例えば、図10の(a)に示すように、顧客を特定する顧客識別コード46(銀行番号、支店番号、口座番号)と、その顧客に表示する表示画像ファイル名64と、過去の画像表示履歴66とで構成するとよい。データベースを構成する各レコードが、これらのデータを対応付けたものになる。顧客が自動取引装置を操作したときに、そのキャッシュカードを読み取って得られたデータから、銀行番号と支店番号と口座番号を含む顧客識別コード46を取得する。そして、この顧客識別コード46を使用してデータを検索すると、該当する表示画像ファイル名64と、過去の画像表示履歴66を読み取ることができる。表示画像ファイルには、例えば、順番に表示すべき6ページあるいは6組の画像データが含まれているとする。画像表示履歴66に、前回は第2組の第4ページを表示したとあれば、今回は第2組の第5ページを表示する。前回は第2組全部を表示したとあれば、今回は第3組全部を表示する。
【0051】
なお、蓄積されるデータを、図10(b)に示すように、取引内容68と表示画像ファイル名64と画像表示履歴66とで構成してもよい。データベースを構成する各レコードが、これらのデータを対応付けたものになる。このときは、顧客が自動取引装置を操作したときに、その顧客の取引の種別選択動作中に得られる情報から、取引内容68を示す情報を取得する。そして、取引内容68を使用してデータを検索すると、該当する表示画像ファイル名64と、過去の画像表示履歴66を読み取ることができる。以下は、顧客識別コード46を用いた場合と全く同様である。これにより、取引内容に応じて、その取引に関連する情報サービス画像を選択して表示することができる。
【0052】
蓄積されるデータを、図10(c)に示すように、顧客識別コード46と取引内容68と表示画像ファイル名64と画像表示履歴66とで構成してもよい。データベースを構成する各レコードが、これらのデータを対応付けたものになる。このときは、上記の要領で、顧客が自動取引装置を操作するときに、顧客識別コード46と取引内容68とを取得する。そして、顧客識別コード46と取引内容68とを使用してデータを検索すると、該当する表示画像ファイル名64と、過去の画像表示履歴66を読み取ることができる。これにより、同じ顧客でも、取引内容に応じて、それぞれ別々の情報サービス画像を選択して表示できる。
【実施例5】
【0053】
図11は、図9の実施例のシステムに、さらに新たな機能を追加したシステムの説明図である。
図の画像管理サーバ40が管理する共有記憶装置42には、画像管理データ18の他に顧客毎参考情報62が記憶されている。この顧客毎参考情報62は、図示しない銀行システムが保有している、各顧客に関する総合的な情報管理データ(MCIF)から、情報サービス画像の選択に役立つものを抽出したデータである。このデータは、例えば、毎日というように定期的に更新される。
【0054】
顧客毎参考情報62には、例えば、各顧客の預金残高、利用している金融商品等の情報が含まれる。例えば、普通預金残高が大きい顧客に対しては、定期預金を薦めたり、顧客が利用している金融商品に類似する新たな金融商品があるときには、それを薦めることが効果的である。この判断をするために、顧客毎参考情報62を利用する。顧客毎参考情報62は、例えば、定期的に銀行システムからダウンロードされる。また、あるいは、定期的に該当するデータファイルがメールで転送される。
【0055】
ATM保守サーバ装置は、保守管理の対象になっている営業店サーバ装置を利用する顧客の顧客毎参考情報62を保持すればよい。そして、例えば、毎日一回、ATM保守サーバ装置から営業店サーバ装置に対して、顧客毎参考情報62をダウンロードする。顧客毎参考情報62は、営業店サーバ装置の画像管理コンピュータ54が管理する記憶装置56に記憶される。
【0056】
ここで、ある顧客が自動取引装置12を操作して取引を開始したとき、取引情報取得手段20はまず、顧客毎参考情報62を参照して、該当する顧客に適する情報サービス画像24の種類を選択する。例えば、「新たな金融商品のご案内」といった情報サービス画像24を選択する。その後は既に説明したとおりの手順で、その顧客の取引の種別とその顧客に対して過去に表示した画像とを判断材料にして、表示すべき情報サービス画像を決めればよい。
【0057】
なお、上記の実施例において、画像管理データ、金融取引管理データ、顧客毎参考情報等を、営業店サーバ装置側の記憶装置に記憶させる例を説明した。しかしながら、これらのデータ全てをATM保守サーバ装置側に記憶させて、同様の制御を実行することができる。
【0058】
サーバの演算処理装置にインストールされたコンピュータプログラムは、それぞれ独立したプログラムモジュールを組み合わせて構成してもよいし、全体を一体化したプログラムにより構成してもよい。コンピュータプログラムにより制御される処理の全部または一部を同等の機能を備えるハードウエアで構成しても構わない。また、上記のコンピュータプログラムは、既存のアプリケーションプログラムに組み込んで使用してもよい。上記のような本発明を実現するためのコンピュータプログラムは、例えばCD−ROMのようなコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、任意の情報処理装置にインストールして利用することができる。また、ネットワークを通じて任意のコンピュータのメモリ中にダウンロードして利用することもできる。
【符号の説明】
【0059】
10 顧客情報サービスシステム
12 自動取引装置
13 銀行カード
14 識別情報
15 顧客識別コード
16 取引の種類を示す情報
18 画像管理データ
19 演算処理装置
20 取引情報取得手段
21 画像種別情報
22 操作画面
23 顧客別登録営業店リスト
24 情報サービス画像
26 記憶手段
28 画像選択手段
30 画像表示制御手段
32 過去に表示した情報サービス画像
34 これから表示すべき情報サービス画像
36 顧客別表示履歴情報
38 表示画像管理手段
40 画像管理サーバ
42 共有記憶装置
44 ネットワーク
46 顧客識別コード
48 画像を選択する情報
51 取引管理コンピュータ
52 記憶装置
53 金融取引管理データ
54 画像管理コンピュータ
56 記憶装置
58 上位管理サーバ
60 上位管理用記憶装置
62 顧客毎参考情報
64 表示画像ファイル名
66 画像表示履歴
68 取引内容

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融機関に設置された自動取引装置の操作中に、その自動取引装置を操作している顧客を識別するための識別情報と操作されている取引の種類を示す情報とを含むデータを取得する取引情報取得手段と、
前記自動取引装置の操作中に、その操作画面に表示して前記顧客に情報を伝えるための複数の情報サービス画像を記憶した記憶手段と、
前記取引情報取得手段の取得したデータに対応する情報サービス画像を選択する画像選択手段と、
前記画像選択手段の選択した情報サービス画像を、前記記憶手段から読み出して、前記自動取引装置の操作中の所定のタイミングで、その操作画面に表示する画像表示制御手段と、
少なくとも前記顧客の識別情報と、その顧客に対して過去に表示した情報サービス画像とこれから表示すべき情報サービス画像とを区別する顧客別表示履歴情報を、前記自動取引装置の他の取引情報とは分離して記憶手段に蓄積する表示画像管理手段を備えたことを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記顧客別表示履歴情報は、次回に該当する顧客のために表示する情報サービス画像を、前記記憶装置から選択するための情報であることを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記表示画像管理手段は、前記顧客別表示履歴情報を、複数の営業店が共有する前記記憶装置に対して、前記顧客による自動取引装置の操作が終了するたびに、転送をして蓄積することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記顧客別表示履歴情報には、前記顧客の識別情報と、その顧客に対して過去に表示した情報サービス画像とこれから表示すべき情報サービス画像とを区別する顧客別画像表示制御情報以外の情報が含まれないことを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記取引情報取得手段は、前記画像選択手段に対して、前記金融システムにおいて使用する顧客識別コードとは別の、当該顧客を識別するための識別情報と、特定の情報サービス画像を選択する情報のみを前記画像選択手段に通知することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記表示画像制御手段は、顧客別表示履歴情報が蓄積されていない場合には、前記情報サービス画像の表示制御を中止することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記表示画像制御手段は、顧客別表示履歴情報が蓄積されていない場合には、取引画面に前記情報サービス画像の表示の要否を指定する問い合わせ画面を表示することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記表示画像管理手段は、顧客毎の利用営業店リストを記憶装置に記憶し、該当する顧客の取引が実行されたときには、前記顧客毎の利用営業店リストを参照して、該当する顧客を識別するための識別情報と、特定の情報サービス画像を選択する情報を転送することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記表示画像管理手段は、任意のタイミングで、ネットワークを通じて他の営業店に対して、最新の顧客を識別するための識別情報と、特定の情報サービス画像を選択する情報の転送を要求することを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
同一の顧客に対して同一の情報サービス画像を一定回数繰り返して表示する場合に、前記特定の情報サービス画像を選択する情報には、表示回数制御データが含まれていることを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記顧客別表示履歴情報を、
顧客を特定するコード(銀行番号、支店番号、口座番号)と、その顧客に表示する表示画像ファイル名と、過去の画像表示履歴とで構成したことを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項12】
請求項1乃至10のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記顧客別表示履歴情報を、
取引内容と、その顧客に表示する表示画像ファイル名と、過去の画像表示履歴とで構成したことを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項13】
請求項1乃至10のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記顧客別表示履歴情報を、
顧客を特定するコード(銀行番号、支店番号、口座番号)と、取引内容と、その顧客に表示する表示画像ファイル名と、過去の画像表示履歴とで構成したことを特徴とする顧客情報サービスシステム。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれかに記載の顧客情報サービスシステムにおいて、
前記記憶装置には、外部の記憶装置に記憶された各顧客に関する総合的な情報管理データの中から、前記情報サービス画像の選択に役立つものを抽出した、顧客毎参考情報が記憶されており、
前記取引情報取得手段は、前記顧客毎参考情報を参照して、該当する顧客に対して表示をするべき情報サービス画像の種類を選択することを特徴とする顧客情報サービスシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate