説明

風力発電装置のナセル屋根構造

【課題】ナセルの大型化に対応して複数に分割される屋根部材の接合部に生じる応力集中を低減し、かつ、屋根部材の搬送効率向上も可能にした風力発電装置のナセル屋根構造を提供する。
【解決手段】ナセルの上面が板状の屋根部材30により覆われている風力発電装置のナセル屋根構造であって、屋根部材30は、主軸方向を複数枚に分割した屋根板31を組み合わせ、主軸方向両端部に設けた板材継手部どうしを重ね合わせて締結する接合構造部32とされ、上記の屋根板31は、主軸方向の分割長さが2枚以上同一とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風力発電装置のナセル屋根構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
風力発電装置は、風車翼を備えたロータヘッドが風力を受けて回転し、この回転を増速機により増速するなどして駆動される発電機により発電する装置である。なお、ロータヘッドは、風車用タワーの上に設置されてヨー旋回可能なナセルの端部に取り付けられ、略水平な横方向の回転軸線周りに回転可能となるように支持されている。
【0003】
風力発電装置のナセルを覆うナセルカバーは、一般的には複数枚の繊維強化プラスチック(FRP)パネルを接続して構成されており、このパネルの接続部構造は、ナセルカバーの外部から内部への雨水の浸入を防止できる構造にする必要がある。
また、パネルの接続部は一般にボルトによって接合されるが、風圧、積雪等によってナセルカバーが外力を受ける時には、このボルトで接合されたパネルの接続部が強度面で最弱部となる。従って、パネルの接続部は、高い材料歪みが発生しないような構造を有する必要がある。
【0004】
図6に示す従来のナセル屋根構造において、ナセル2の上面を覆う屋根部材3は、ナセル幅方向を左右に二分割した屋根板3L,3Rを接合して一体化した構成とされ、ナセル側壁4の上端部と接続して取り付けられる。なお、ナセル2は、一般的に略直方体の形状とされ、ナセル2を上方から見た平面視の長方形は、長辺側が主軸方向と一致する前後方向となり、短辺側が幅方向となる。
【0005】
屋根板3L,3Rの接合は、図6(b)に示すように、互いのフランジ3aをボルト結合により締結する構造となり、屋根板3L,3Rの接合線Lは、ナセル2の長辺(主軸方向)と略一致する長さに延在する。
この場合、屋根板3L,3Rを接合するフランジ3aには、締結を完了した状態において、屋根部材3の接合部分がやや高くなるような角度をつけてある。すなわち、接合部のフランジ3aは、屋根板3L,3Rに対し直角に設けられたものではなく、締結により撓んだ接合部がナセル2の外周側へ向けて上向きの凸となるように、直角から若干傾斜した90度以下の角度α(α<90度)を有している。
【0006】
また、壁面パネルの接続部の一般的な構造としては、たとえば特許文献1に示すような技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−62758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、風力発電装置は大出力化に伴う大型化が進んでおり、当然ながらナセル2の形状も大きくなっている。このため、屋根部材3を構成する屋根板3L,3Rの接合線Lは、主軸方向(ナセル前後方向)の長さが大きくなり、さらに、接合線Lからナセル側壁4までの長さも大きくなる。
一方、屋根部材3にはナセル側壁4以外に接続された支持部材がないため、積雪等の荷重を受けると、ボルト結合したフランジ継手部に応力集中が生じることとなる。
【0009】
上述したフランジ継手部は、ナセル形状とともに屋根部材3が大型化すると、接合線Lからナセル側壁4までの寸法が増大して長くなるので、応力集中への対応が厳しくなり、最悪の場合は破損に至ることも懸念される。
さらに、屋根部材3の大型化は、左右二分割構造のため、フランジ3aを備えた屋根板3L,3Rの形状も大きくなる。しかも、突起となるフランジ3aも大型化するため、製造工場から設置場所まで効率よく積載して搬送することは困難となる。
【0010】
また、風力発電装置は、たとえば据付後のメンテナンス時において、ナセルカバー内部に設置された大型の機器(増速機や発電機等)をナセルカバーの外部に出す作業を、高所・強風の環境下で行うことが必要となる。このため、風力発電装置のナセルカバーの一部である屋根部材3を容易に取り外し、再取り付けを行える構造にする必要がある。特に、ナセルカバーの屋根部を構成する屋根部材3については、これを取り外せる構造とし、雨水の侵入に対する十分な対策も必要となる。
【0011】
一方、特許文献1に示されている壁面パネルの接続部構造は、住宅に用いられる壁面パネルの接続部構造であり、繊維強化プラスチックパネルを用いた風力発電装置のナセル屋根構造とは異なるものである。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ナセルカバーを構成する風力発電装置のナセル屋根構造において、ナセルの大型化に対応して複数に分割される屋根部材の接合部に生じる応力集中を低減するとともに、屋根部材の搬送効率向上を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明に係る風力発電装置のナセル屋根構造は、ナセルの上面が板状の屋根部材により覆われている風力発電装置のナセル屋根構造であって、前記屋根部材は、主軸方向を複数枚に分割した屋根板を組み合わせ、主軸方向両端部に設けた板材継手部どうしを重ね合わせて締結する接合構造とされ、かつ、前記屋根板は、主軸方向の分割長さが2枚以上同一であることを特徴とする。
【0013】
このような風力発電装置のナセル屋根構造によれば、ナセルの上面を覆う屋根部材は、主軸方向を複数枚に分割した屋根板を組み合わせ、主軸方向両端部に設けた板材継手部どうしを重ね合わせて締結する接合構造とされ、かつ、屋根板は、主軸方向の分割長さを2枚以上同一にしたので、屋根板の板材継手部どうしを重ね合わせて締結する接合構造は、主軸方向と直交するナセルの短辺(幅)方向に延在し、接合構造に対する過度の応力集中を防止できる。また、主軸方向の分割長さが2枚以上同一の屋根板としたので、真空引き成形の採用や成形型の共通化により製造コストを低減でき、しかも、同一形状の屋根板を重ね合わせた効率のよい搬送が可能になる。
【0014】
上記の発明において、前記屋根板には、前記板材継手部の近傍に、板材継手部に略平行なコルゲーション部を形成することが好ましく、これにより、屋根板を重ね合わせる接合構造の剛性を増すことができる。
この場合、前記屋根板は、主軸方向と直交する幅方向の両端部側に、ナセル側壁と連結する屋根継手部に向けて下向きに方向転換する曲面部を有し、前記コルゲーション部は、前記曲面部を含む前記屋根継手の近傍まで形成されていることが好ましく、これにより、より一層剛性を増すとともに、コルゲーション部のない屋根側壁を平面にして、ナセル側壁との継手取合いを簡素化できる。
また、前記コルゲーション部をナセル外部に対し凹形状にすれば、排水路としても有効活用できるため、ナセル屋根部の水捌けが向上する。
【0015】
上記の発明において、前記屋根板は、前記板材継手部の風上側を上にして重ね合わせることが好ましく、これにより、屋根板部材の接合部においては、雨水に対する水密性が向上する。
この場合、前記板材継手部の接合面を屋根面より高くする段差部を設けることが好ましく、これにより、雨水に対する水密性はより一層向上する。
また、前記板材継手部の風上側で上に重なる接合面の風下側端部は、風下側で下に重なる前記板材継手部の段差部領域開始位置より風下側に延在していることが好ましく、これにより、雨水に対する水密性はより一層向上する。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る風力発電装置のナセル屋根構造によれば、ナセルの大型化に対応して屋根部材が大型化しても、複数の屋根板に分割される屋根部材の接合構造部に生じる応力集中を低減し、接合構造部の剛性向上や屋根部材を構成する屋根板の搬送効率向上に顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る風力発電装置のナセル屋根構造を備えたナセルの外観側面図である。
【図2】図1に示したナセルの外観斜視図である。
【図3】図1及び図2に示したナセル屋根構造において、屋根部材の一部を構成する屋根板の一例を示す斜視図である。
【図4】(a)は屋根板の接合構造及びコルゲーション部の構成例を示す図2のA−A断面図、(b)は(a)の板材継手部を重ね合わせた接合構造部を拡大した断面図である。
【図5】図2のB−B断面図である。
【図6】風力発電装置のナセル屋根構造に係る従来構造例を示す図で、(a)はナセルの外観斜視図、(b)は屋根板の接合構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る風力発電装置のナセル屋根構造について、一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図1及び図2は、本発明に係る風力発電装置のナセル屋根構造が適用されるナセルの構造例を示し、図3は、屋根部材を構成する屋根板、図4は図2のA−A断面図、図5は図2のB−B断面図である。
以下に説明する各実施形態において、風力発電装置のナセル屋根構造は、風力発電装置のナセル20を覆う外壁部材に適用される。ナセル20は、タワー上端部に設置され、風車翼を取り付けたロータと主軸を介して連結される増速機や発電機等の機器類を収納設置したもので、繊維強化プラスチック(FRP)により外壁部材のナセルカバーが形成されている。
【0019】
そして、以下に説明するナセル屋根構造は、ナセル20の上面開口を板状の屋根部材30により覆うものである。ナセル20は略直方体の形状を有し、側壁を形成しているナセル側壁21の上端部に屋根部材30を着脱可能に取り付けることで、上面に形成される開口が覆われるようになっている。この上部開口は、屋根部材30を取り外した状態で、ナセル内部に設置される機器類の搬出や搬入を行うために使用される。
また、ナセル20は、上方から見た平面視が略長方形であり、主軸方向と一致する前後方向が長辺となり、幅方向が短辺となる。
【0020】
本実施形態の屋根部材30は、主軸方向を複数枚に分割した屋根板31を接合構造部32により組み合わせ、主軸方向両端部に設けた屋根板31の板材継手部32a,32bどうしを重ね合わせて締結する接合構造を採用している。図示の構成例では、排気口40を設けた最前部の屋根領域を除いた上部開口を覆うようにして屋根部材30が取り付けられており、この場合の屋根部材30は、主軸方向が4枚に分割された屋根板31を接合構造部32で重ね合わせて一体化する構成とされる。なお、以下の説明において、4分割した屋根板31の区別が必要な場合には、ロータ(不図示)を取り付けるナセル前方側から順に、屋根板31a,31b,31c,31dと呼ぶことにする。
【0021】
そして、屋根板31は、主軸方向の分割長さが2枚以上同一であり、図示の例では、屋根板31a,31b,31cの3枚が略同一形状とされ、主軸方向の分割長さが上同一になっている。
図3に示す屋根板31は、屋根板31a,31b,31cの基本形となる部材であり、前後方向及び幅方向の長さ及び形状が同じ板状部材である。すなわち、3枚の屋根板31a,31b,31cは、基本形状が同じ成形型を用い、ハッチ設置部33の配置や数に応じて個別の修正を加えた成形型を使用して成形可能である。
【0022】
また、上述した屋根板31には、接合構造部32を形成する板材継手部32a,32bの近傍に、板材継手部32a,32bと略平行に形成されたコルゲーション部34を備えている。このコルゲーション部34は、板状の屋根板31に設けた凹部または凸部であり、特に、屋根板31の幅方向を折曲するような入力荷重に対して板状部材の剛性を増すことができる。このため、コルゲーション部34に近い位置にあり、屋根板31を重ね合わせる接合構造部32についても、その剛性を増すことができる。この場合、コルゲーション部34を形成する凹凸は、たとえば4箇所の屈曲点を有する略台形状のように、円弧等の曲面よりも屈曲点を有する直線の組み合わせで構成する断面形状が望ましい。また、コルゲーション部34は、その幅よりも板材継手部32a,32bに近接させるのが望ましい。
【0023】
また、上述したコルゲーション部34は、その断面形状を凹形状にすることで、凹部を排水路としても有効活用することができる。すなわち、凹断面形状としたコルゲーション部34は、接合構造部32と平行に屋根板31の幅方向へ延在する排水路ともなるので、ナセル20の屋根部においては、屋根部材30の上面(外表面)で水捌けが向上するとともに、接合構造部32に到達する雨水を最小限に抑える。
なお、コルゲーション部34の断面形状は、たとえば真空引きの成形(インフュージョン成形法)を採用する場合、図4(a)に示す角度βを30度以下にすることが望ましい。
【0024】
ところで、上述した屋根部材30の接合構造部32において、屋根板31は、板材継手部32a,32bの風上側を上にして重ね合わせることが好ましい。すなわち、図4に示すように、ナセル前方側に位置するため、ヨー旋回により常に風上側となる屋根板31aの後端部側に設けた板材継手部32aを上にして、屋根板31bの前端部側に設けた板材継手部32bと重ね合わせることが望ましい。
この結果、ナセル20の屋根部材30においては、風の影響を受ける雨水がナセル前方から後方へ流れる場合、上方に配設された板材継手部32aの上面を通るため、接合構造部32の接合面間から雨水がナセル内部に侵入しにくい構造となり、従って、屋根板部材30の接合構造部32は、雨水に対する水密性が向上する。
【0025】
この場合、板材継手部32a,32bを重ね合わせる接合面が屋根部材30の屋根面より高くなるように、中央部の屋根面より両端部の板材継手部32a,32bを若干高くする段差部35a,35bを設けることが望ましい。この段差部35a,35bは、板材継手部32a,32bの風上側を上にして重ね合わせるため、風上側となる屋根板31aの後端部側に設ける段差部35aの段差が若干大きくなる。
このように、板材継手部32a,32bの接合構造部32に上述した構成の段差部35a,35bを設けると、接合面間から雨水がナセル内部に侵入しにくい構造となるため、屋根板部材30の接合構造部32は、雨水に対する水密性がより一層向上する。
【0026】
さらに、板材継手部32a,32bを重ね合わせる接合構造部32は、上に重ねる風上側の板材継手部32aが、接合面の風下側となる端部を、風下側で下に重なる板材継手部32bの段差部35bを設けた領域の開始位置より風下側に延在させることが望ましい。すなわち、風上側の板状継手部32aにおいてナセル後方側(風下側)となる端部は、風下側の板状部材32bに形成された段差部35bの開始位置と一致するか、あるいは開始位置よりナセル後方側(風下側)まで延長しておくことが望ましい。図4(b)に基づいて具体的に説明すると、板材継手部32aの風下側端部は、段差部35bの開始位置から風下方向へ向けて長さS(S≧0)の延在部を備えていることが望ましい。
このようにして板材継手部32aを延長すると、屋根部材30上の雨水が風の影響を受けて後方へ流されても、接合面より一段低い段差部35bの傾斜面上に落下するので、屋根板部材30の接合構造部32は、雨水に対する水密性がより一層向上する。
【0027】
このような本実施形態のナセル屋根構造によれば、ナセル20の上面を覆う屋根部材30は、主軸方向を複数枚に分割した屋根板31の組み合わせとされ、主軸方向両端部に設けた板材継手部32a,32bを重ね合わせて締結する接合構造部32を備えている。さらに、屋根板31は、主軸方向の分割長さが2枚以上同一とされる。
このため、屋根板31の板材継手部32a,32bどうしを重ね合わせて締結する接合構造部32は、主軸方向と直交するナセル20の短辺(幅)方向に延在するので、接合構造部32の長さが短くなることにより、接合構造部32に対する過度の応力集中を防止できる。さらに、主軸方向の分割長さが2枚以上同一の屋根板31としたので、フランジのない構造が真空引き成形の採用を可能にし、基本となる成形型の共通化により製造コストを低減することができるとともに、同一形状の屋根板31を重ね合わせた効率のよい搬送が可能になる。
【0028】
そして、上述したコルゲーション部34は、より一層の剛性向上を図るため、屋根板31の幅方向両端部側に形成された曲面部(R部)36の下端部付近まで、屋根中央部から連続するように延長して設けておくことが望ましい。曲面部36は、ナセル側壁21と連結する屋根継手部37に向けて下向きに方向転換する部分であり、このような曲面部36を備えた屋根パネル31は、幅方向の断面形状が略コ字状となる。
従って、コルゲーション部34は、屋根板31の中央部分は勿論のこと、曲面部36の下端部付近で屋根板31の幅方向両下端部となる屋根継手部37の近傍位置まで連続して設けられている。
【0029】
このようなコルゲーション部34は、屋根板31や接合構造部32の剛性をより一層向上させるだけでなく、曲面部36の下端部付近でコルゲーション部34のない屋根側壁を平面にすることができるので、屋根継手部37によるナセル側壁21との継手取合いの形状(構造)を簡素化できる。
また、屋根板31に設けられるハッチ設置部33は、たとえば図5に示すように、屋根板31に設ける開口部33aのハッチ取付用フランジ部33bを屋根面より若干高くしておくことにより、ハッチ設置部33から雨水が浸入することを防止できる。
【0030】
上述した本実施形態によれば、ナセル20の大型化に対応して屋根部材30が大型化しても、複数の屋根板31に分割される屋根部材30の接合構造部32に生じる応力集中を低減し、接合構造部32の剛性や屋根構成部材である屋根板31の搬送効率を向上させることができる。
また、分割構造とした屋根部材30の接合構造部32においては、メンテナンス作業時等に屋根板31を着脱するが、接合構造部32の雨水侵入対策についても十分な配慮がなされているので、良好な強度、輸送効率及び水密性を兼ね備えた風力発電装置のナセル屋根構造となる。
【0031】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されることはなく、たとえば本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜なされた設計変更等も含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0032】
20 ナセル
21 側壁パネル
30 屋根部材
31,31a〜31d 屋根板
32 接合構造部
32a,32b 板材継手部
33 ハッチ用開口部
34 コルゲーション部
35a,35b 段差部
36 曲面部(R部)
37 屋根継手部
40 排気口


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナセルの上面が板状の屋根部材により覆われている風力発電装置のナセル屋根構造であって、
前記屋根部材は、主軸方向を複数枚に分割した屋根板を組み合わせ、主軸方向両端部に設けた板材継手部どうしを重ね合わせて締結する接合構造とされ、かつ、
前記屋根板は、主軸方向の分割長さが2枚以上同一であることを特徴とする風力発電装置のナセル屋根構造。
【請求項2】
前記屋根板には、前記板材継手部の近傍に、板材継手部に略平行なコルゲーション部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置のナセル屋根構造。
【請求項3】
前記屋根板は、主軸方向と直交する幅方向の両端部側に、ナセル側壁と連結する屋根継手部に向けて下向きに方向転換する曲面部を有し、
前記コルゲーション部が、前記曲面部を含む前記屋根継手の近傍まで形成されていることを特徴とする請求項2に記載の風力発電装置のナセル屋根構造。
【請求項4】
前記コルゲーション部をナセル外部に対し凹形状にしたことを特徴とする請求項2または3に記載の風力発電装置のナセル屋根構造。
【請求項5】
前記屋根板は、前記板材継手部の風上側を上にして重ね合わせることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の風力発電装置のナセル屋根構造。
【請求項6】
前記板材継手部の接合面を屋根面より高くする段差部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の風力発電装置のナセル屋根構造。
【請求項7】
前記板材継手部の風上側で上に重なる接合面の風下側端部が、風下側で下に重なる前記板材継手部の段差部領域開始位置より風下側に延在していることをと特徴とする請求項5または6に記載の風力発電装置のナセル屋根構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−122359(P2012−122359A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271929(P2010−271929)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】