風鈴装置
【課題】 戸や窓を開けた際に、何ら虫除けのための作業をすることなく家屋内への蚊等の侵入を容易に防止できるようにする。
【解決手段】 虫除け成分の発散手段が一体に設けられてなる風鈴装置。
【解決手段】 虫除け成分の発散手段が一体に設けられてなる風鈴装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、風鈴装置に関する。
【背景技術】
【0002】
夏期には通常冷房を入れることで部屋を閉め切っている場合が多いが、朝夕の涼しい時間帯には冷房を止めて部屋の窓や戸を開くことがある。また、部屋の空気を入れ替えたり、洗濯物を取り込むような場合にも窓や戸を開くことがある。そのような窓や戸を開く際、蚊等がその開いた部分から家屋内に侵入してくる問題がある。したがって、それを阻止するにはスプレーを使う等何らかの虫除けのための作業が必要となり、手間がかかる問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明では、戸や窓を開けた際に、何ら虫除けのための作業をすることなく家屋内への蚊等の侵入を容易に防止できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明では、虫除け成分の発散手段が一体に設けられてなる風鈴装置を提供する。
【0005】
この発明の風鈴装置を軒下等に取り付けることで、虫除け成分の発散手段から発散される虫除け成分がその周囲空間に行き渡り、その近傍における窓や戸が開かれてもそこから蚊等の虫が家屋内に侵入することが阻止される。
【0006】
虫除け成分の発生手段は、虫除け成分を発生する機能を持つものであれば適宜形態のものであってよい。また、風鈴装置は風鈴音を電子音により発生するものであってもよい。
【発明の効果】
【0007】
この発明の風鈴装置を軒下等に取り付けることで、一方では風鈴音を楽しみながら、戸や窓を開けた際において虫除けのための作業をすることなく家屋内への蚊等の侵入を容易に防止できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1はこの発明の風鈴装置の第1の実施形態の外観斜視図、図2は同断面図である。
【0009】
風鈴装置1において、2は鉄製もしくはガラス製の釣り鐘形態の外装体であり、外装体2はドーム状の上側部4と環状の下側部5とからなり、互いに螺合されることで一体とされている。上側部4の頂部の外面には装置1自身の吊り下げ部6が設けられ、内面には振り子7及び短冊8の吊り下げ部10が設けられている。下側部5の周壁11には複数個の照明穴13が所定の間隔で設けられ、また、その一部にはスイッチ操作穴14が設けられている。
【0010】
また、下側部5はその下縁から内側に延び出す底部15を一体に備え、その中央に振り子7を通す円孔16を備えており、風が吹き短冊8が揺れて振り子7がその円孔16の周囲部18に当たることで風鈴音を発するようになっている。20は風鈴音の発生の停止具であり、下方から、図2の断面図に示すように、円孔16の下面に装着されることで、振り子7が円孔16の周囲部18に当たることを阻止して風鈴音の発生を停止させる。風鈴音は耳ざわりとなる場合もあり、所望により停止具20が用いられる。また、底部15の一部には虫除け成分の排出孔21が設けられている。
【0011】
さらに、下側部5内には図3に示すような内装部材25が装着されている。内装部材25はプラスチックス製の環体24の内面に、モータファン26、虫除け成分の発散手段としての虫除け成分含浸体27、電池28のそれぞれが装着されるとともに、その周囲外面に沿って色の異なるLED29のそれぞれが所定の間隔に埋設され、さらに、その一部外面にスイッチ30、31のそれぞれが取り付けられて構成されている。環体24は配線基板としても兼用され、電池28とモータファン26及びLED29とのそれぞれがスイッチ30、31それぞれを介して電気的に接続されている。
【0012】
虫除け成分含浸体27は不織布マットに虫除け成分であるピレスロイド系薬剤の稀釈液が含浸されて構成され、使用により虫除け成分が発散されて無くなった場合には取り替え可能とされている。また、電池28も取り替え可能に装着されている。モータファン26は上記外装体2の下側部5に設けられた排出孔21に臨むように設けられ、また、LED29のそれぞれは照明穴13それぞれに、スイッチ30、31のそれぞれはスイッチ操作穴14に相対するように設けられている。
【0013】
次に上記風鈴装置1の動作を説明する。停止具20が取り外された状態とされることで、風が吹いた際には短冊8が揺れて振り子7がその円孔16の周囲部18に当たり、一般の風鈴と同様に風鈴音を発する。そして、スイッチ30がON状態とされモータファン26が作動されることで成分含浸体27から発散される虫除け成分が排出口21から下方に送り出され。これによりこの風鈴装置1が取り付けられている空間に虫除け成分が行き渡り、したがって、その近傍における窓や戸が開かれてもそこから蚊等の虫が家屋内に侵入することが阻止される。また、夜間において、スイッチ31がON状態とされLED29が点灯されることで、その照明光が照明穴13のそれぞれから外方に至り、これにより風鈴装置1は見た目にも美しいものとなる。
【0014】
図4は第2の実施形態を示し、この風鈴装置1では、外装体2の外周面下部に、図5に示すような虫除け成分を発散するゲル体30を内蔵する環状容器31を被嵌した構成としている。このような構成により、虫除け成分が環状容器31上面の穴33それぞれから発散され、上記の実施形態のものと同様の虫除け機能が発揮される。環状容器31は使用に伴いゲル体30からの虫除け成分の発散が無くなった段階で取り替えられる。
【0015】
図6は第3の実施形態を示し、このものでは外装体2の内に、吊り下げ状態に虫除け成分を発散する液剤を内蔵する容器31を設け、その容器31に振り子7及び短冊8が吊り下げられ取り付けられている。容器31に設けられた穴33それぞれから発散された虫除け成分は、外装体2に設けられた穴39と下方の開口40とから周囲空間に放出される。容器31は着脱可能で、キャップ41を開くことで虫除け成分液剤を充填することができる。
【0016】
図7は第4の実施形態を示し、この風鈴装置1では短冊8として虫除け成分が含浸されたものを用いており、この短冊8から虫除け成分が発散されるようにして虫除け機能を果すようになっている。短冊8は使用に伴い虫除け成分の発散が無くなった段階で取り替えられる。この実施形態では短冊8の吊り下げ体42は弾力性を持つ金属線材よりなり、短冊8の着脱はその係止部43を弾力的に開くようにして行う。図8は風鈴音の発生を停止させるプラスチックス製の環状の停止具20を装着した状態を示す。短冊8に平行に多数本の切り込みを設け、吊り下げた際にその切り込みがジャバラ状に開くようにすることで、その部分が通気スリットとなって虫除け成分の発散機能がより高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の風鈴装置の第1の実施形態の外観斜視図
【図2】この発明の風鈴装置の第1の実施形態の断面図
【図3】この発明の風鈴装置の第1の実施形態における内装部材の斜視図
【図4】この発明の風鈴装置の第2の実施形態の断面図
【図5】この発明の風鈴装置の第2の実施形態に使用する環状容器の斜視図
【図6】この発明の風鈴装置の第3の実施形態の断面図
【図7】この発明の風鈴装置の第4の実施形態の断面図
【図8】この発明の風鈴装置の第4の実施形態の停止具装着時の断面図
【符号の説明】
1 風鈴装置
27 虫除け成分含浸体(虫除け成分の発散手段)
【技術分野】
【0001】
この発明は、風鈴装置に関する。
【背景技術】
【0002】
夏期には通常冷房を入れることで部屋を閉め切っている場合が多いが、朝夕の涼しい時間帯には冷房を止めて部屋の窓や戸を開くことがある。また、部屋の空気を入れ替えたり、洗濯物を取り込むような場合にも窓や戸を開くことがある。そのような窓や戸を開く際、蚊等がその開いた部分から家屋内に侵入してくる問題がある。したがって、それを阻止するにはスプレーを使う等何らかの虫除けのための作業が必要となり、手間がかかる問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明では、戸や窓を開けた際に、何ら虫除けのための作業をすることなく家屋内への蚊等の侵入を容易に防止できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明では、虫除け成分の発散手段が一体に設けられてなる風鈴装置を提供する。
【0005】
この発明の風鈴装置を軒下等に取り付けることで、虫除け成分の発散手段から発散される虫除け成分がその周囲空間に行き渡り、その近傍における窓や戸が開かれてもそこから蚊等の虫が家屋内に侵入することが阻止される。
【0006】
虫除け成分の発生手段は、虫除け成分を発生する機能を持つものであれば適宜形態のものであってよい。また、風鈴装置は風鈴音を電子音により発生するものであってもよい。
【発明の効果】
【0007】
この発明の風鈴装置を軒下等に取り付けることで、一方では風鈴音を楽しみながら、戸や窓を開けた際において虫除けのための作業をすることなく家屋内への蚊等の侵入を容易に防止できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1はこの発明の風鈴装置の第1の実施形態の外観斜視図、図2は同断面図である。
【0009】
風鈴装置1において、2は鉄製もしくはガラス製の釣り鐘形態の外装体であり、外装体2はドーム状の上側部4と環状の下側部5とからなり、互いに螺合されることで一体とされている。上側部4の頂部の外面には装置1自身の吊り下げ部6が設けられ、内面には振り子7及び短冊8の吊り下げ部10が設けられている。下側部5の周壁11には複数個の照明穴13が所定の間隔で設けられ、また、その一部にはスイッチ操作穴14が設けられている。
【0010】
また、下側部5はその下縁から内側に延び出す底部15を一体に備え、その中央に振り子7を通す円孔16を備えており、風が吹き短冊8が揺れて振り子7がその円孔16の周囲部18に当たることで風鈴音を発するようになっている。20は風鈴音の発生の停止具であり、下方から、図2の断面図に示すように、円孔16の下面に装着されることで、振り子7が円孔16の周囲部18に当たることを阻止して風鈴音の発生を停止させる。風鈴音は耳ざわりとなる場合もあり、所望により停止具20が用いられる。また、底部15の一部には虫除け成分の排出孔21が設けられている。
【0011】
さらに、下側部5内には図3に示すような内装部材25が装着されている。内装部材25はプラスチックス製の環体24の内面に、モータファン26、虫除け成分の発散手段としての虫除け成分含浸体27、電池28のそれぞれが装着されるとともに、その周囲外面に沿って色の異なるLED29のそれぞれが所定の間隔に埋設され、さらに、その一部外面にスイッチ30、31のそれぞれが取り付けられて構成されている。環体24は配線基板としても兼用され、電池28とモータファン26及びLED29とのそれぞれがスイッチ30、31それぞれを介して電気的に接続されている。
【0012】
虫除け成分含浸体27は不織布マットに虫除け成分であるピレスロイド系薬剤の稀釈液が含浸されて構成され、使用により虫除け成分が発散されて無くなった場合には取り替え可能とされている。また、電池28も取り替え可能に装着されている。モータファン26は上記外装体2の下側部5に設けられた排出孔21に臨むように設けられ、また、LED29のそれぞれは照明穴13それぞれに、スイッチ30、31のそれぞれはスイッチ操作穴14に相対するように設けられている。
【0013】
次に上記風鈴装置1の動作を説明する。停止具20が取り外された状態とされることで、風が吹いた際には短冊8が揺れて振り子7がその円孔16の周囲部18に当たり、一般の風鈴と同様に風鈴音を発する。そして、スイッチ30がON状態とされモータファン26が作動されることで成分含浸体27から発散される虫除け成分が排出口21から下方に送り出され。これによりこの風鈴装置1が取り付けられている空間に虫除け成分が行き渡り、したがって、その近傍における窓や戸が開かれてもそこから蚊等の虫が家屋内に侵入することが阻止される。また、夜間において、スイッチ31がON状態とされLED29が点灯されることで、その照明光が照明穴13のそれぞれから外方に至り、これにより風鈴装置1は見た目にも美しいものとなる。
【0014】
図4は第2の実施形態を示し、この風鈴装置1では、外装体2の外周面下部に、図5に示すような虫除け成分を発散するゲル体30を内蔵する環状容器31を被嵌した構成としている。このような構成により、虫除け成分が環状容器31上面の穴33それぞれから発散され、上記の実施形態のものと同様の虫除け機能が発揮される。環状容器31は使用に伴いゲル体30からの虫除け成分の発散が無くなった段階で取り替えられる。
【0015】
図6は第3の実施形態を示し、このものでは外装体2の内に、吊り下げ状態に虫除け成分を発散する液剤を内蔵する容器31を設け、その容器31に振り子7及び短冊8が吊り下げられ取り付けられている。容器31に設けられた穴33それぞれから発散された虫除け成分は、外装体2に設けられた穴39と下方の開口40とから周囲空間に放出される。容器31は着脱可能で、キャップ41を開くことで虫除け成分液剤を充填することができる。
【0016】
図7は第4の実施形態を示し、この風鈴装置1では短冊8として虫除け成分が含浸されたものを用いており、この短冊8から虫除け成分が発散されるようにして虫除け機能を果すようになっている。短冊8は使用に伴い虫除け成分の発散が無くなった段階で取り替えられる。この実施形態では短冊8の吊り下げ体42は弾力性を持つ金属線材よりなり、短冊8の着脱はその係止部43を弾力的に開くようにして行う。図8は風鈴音の発生を停止させるプラスチックス製の環状の停止具20を装着した状態を示す。短冊8に平行に多数本の切り込みを設け、吊り下げた際にその切り込みがジャバラ状に開くようにすることで、その部分が通気スリットとなって虫除け成分の発散機能がより高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の風鈴装置の第1の実施形態の外観斜視図
【図2】この発明の風鈴装置の第1の実施形態の断面図
【図3】この発明の風鈴装置の第1の実施形態における内装部材の斜視図
【図4】この発明の風鈴装置の第2の実施形態の断面図
【図5】この発明の風鈴装置の第2の実施形態に使用する環状容器の斜視図
【図6】この発明の風鈴装置の第3の実施形態の断面図
【図7】この発明の風鈴装置の第4の実施形態の断面図
【図8】この発明の風鈴装置の第4の実施形態の停止具装着時の断面図
【符号の説明】
1 風鈴装置
27 虫除け成分含浸体(虫除け成分の発散手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
虫除け成分の発散手段が一体に設けられてなることを特徴とする風鈴装置。
【請求項1】
虫除け成分の発散手段が一体に設けられてなることを特徴とする風鈴装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2008−79586(P2008−79586A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−288081(P2006−288081)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(505129965)ウェ・ルコ物流株式会社 (11)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(505129965)ウェ・ルコ物流株式会社 (11)
【Fターム(参考)】
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