食品洗浄機
【課題】野菜についた虫等の異物を除去する。
【解決手段】一次洗浄装置1では、バブリング水槽2内で大量に発生させた泡で野菜を洗浄し、野菜に付いていた異物は泡と一緒にオーバフローさせ、二次洗浄装置4では、バブリング水槽2から受け渡された野菜をコンベアで搬送しつつ、上下方向から圧力水を噴射して洗浄する。一次洗浄装置で使用した水と、二次洗浄で使用水を混じらない様に夫々第1貯水槽81と第2貯水槽82に戻し、濾過して循環させる。
【解決手段】一次洗浄装置1では、バブリング水槽2内で大量に発生させた泡で野菜を洗浄し、野菜に付いていた異物は泡と一緒にオーバフローさせ、二次洗浄装置4では、バブリング水槽2から受け渡された野菜をコンベアで搬送しつつ、上下方向から圧力水を噴射して洗浄する。一次洗浄装置で使用した水と、二次洗浄で使用水を混じらない様に夫々第1貯水槽81と第2貯水槽82に戻し、濾過して循環させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は主としてカット野菜の洗浄を行うための食品洗浄機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種食品洗浄機として、コンベアに載せて野菜等の食品を搬送しつつ、上下方向から高圧水を噴射して洗浄を行う装置が実施されている。コンベアに対して高圧水を斜め方向から噴射して洗浄能力を高めることも提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−321068
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の様な単純な高圧水の噴射だけでは、食品に付着した異物を除去するには不十分であった。
本発明は、食品をバブリング水槽内で強勢の泡で一次洗浄した後に、高圧水噴射による二次洗浄を行うことにより、食品に付着した異物の除去に高い洗浄能力を有する食品洗浄機を明らかにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1は、一次洗浄装置(1)とその下流側に位置する二次洗浄装置(4)とによって構成された食品洗浄機であって、
一次洗浄装置(1)は、底側にバブル発生装置(22)を具えたバブリング水槽(2)と、該バブリング水槽の上流側から下流側に向けて配備された第1コンベア(3)と、バブリング水槽(2)の上流端に設けられ、該バブリング水槽の上流端と第1コンベア(3)の上流端との間に投入された食品を第1コンベア(3)とバブリング水槽(2)の底との間へ導き第1コンベア(3)と協働して下流側へ搬送するための食品搬送用高圧水噴射部(25)と、バブリング水槽(2)の側壁(12)に第1コンベア(3)の搬送帯上部(32a)と搬送帯下部(32b)との間に位置して設けられたオーバフロー口(18)と、第1コンベア(3)を挟んで該オーバフロー口の反対位置に設けられオーバフロー口(18)側に高圧水を噴射するオーバフロー用高圧水噴射部(26)を具えており、
二次洗浄装置(4)は、一次洗浄装置(1)のバブリング水槽(2)の下流端から受け渡された食品を搬送する上流側が高く傾斜した第2コンベア(5)と、第2コンベア上の食品に対して上下方向から高圧水を噴射する高圧水噴射部(67)とを具えている。
【0006】
請求項2は、請求項1に記載の食品洗浄機において、第1洗浄装置の装置本体(11)の構造材である左右の側壁(12)(12)がバブリング水槽(2)の左右の側壁を兼用している。
【0007】
請求項3は、請求項1又は2に記載の食品洗浄機において、一次洗浄装置(1)に含まれる高圧水噴射用の第1ポンプ(14)に連繋され、前記バブリング水槽(2)からオーバフローした水を上面開口に装着した第1フィルター(84)を透して回収する第1貯水槽(81)と、二次洗浄装置(4)に含まれる高圧水噴用の第2ポンプ(15)に連繋され二次洗浄装置(4)の高圧水噴射部(67)から噴射された水を上面開口に装着した第2フィルター(85)を透して回収する第2貯水槽(82)とを具えて、一次洗浄装置(1)と二次洗浄装置(4)の水を別経路で循環させる様に構成され、第1、第2の両貯水槽(81)(82)にはオーバフロー可能部(81a)(82a)が設けられており、一次洗浄装置(1)、二次洗浄装置(4)の夫々の別個の水の循環経路には補給水用の第1給水ノズル(10)、給水ノズル(40)が連繋されている。
【0008】
請求項4は、請求項1乃至3の何れかに記載の食品洗浄機において、第1コンベア(3)は該コンベアの上流端を中心に下流端を持ち上げ可能に一次洗浄装置(1)の装置本体(11)に支持されている。
【0009】
請求項5は、請求項1乃至4の何れかに記載の食品洗浄機において、第2コンベア(5)には高圧水噴射部(67)からの噴射水の飛散防止のために上カバー体(6)と下カバー体(7)が開閉可能或いは分離可能に被さっている。
【0010】
請求項6は、請求項3乃至5の何れかに記載の食品洗浄機において、両貯水槽(81)(82)のオーバフロー可能部(81a)(82a)の外側に、該オーバフロー可能部からオーバフローした水を濾過するフィルター部(89)を具えている。
【0011】
請求項7は、請求項3乃至6に記載の食品洗浄機において、第1ポンプ(14)及び第2ポンプ(15)の運転開始時は、第1貯水槽(81)及び第2貯水槽(82)は、ポンプ(14)(15)の吸引によって水位が低下し、運転中は、給水ノズル(10)(40)からの補給水によって徐々に水位が上昇し、第1ポンプ(14)及び第2ポンプ(15)を停止したときは、ポンプ(14)(15)から貯水槽(81)(82)までの戻り流路からの戻り水によってオーバフロー可能部(81a)(82a)からオーバフローする高さとなる様に運転できることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の食品洗浄機は、一次洗浄装置(1)では、バブリング水槽(2)の上流端に投入された食品は、食品搬送用高圧水噴射部(25)と第1コンベア(3)との協働によって第1コンベア(3)の下方を通って下流側に搬送される。投入直後及び搬送途上にて、食品搬送用高圧水噴射部(25)からの強力な水勢と、バブリング水槽(2)の底部に位置するバブル発生装置(22)から発生した泡の勢いによって食品から異物を分離できる。
異物の一部は泡と一緒に上昇し、第1コンベア(3)の搬送帯下部(32b)を素通りして水面に達し、オーバフロー用高圧水噴射部(26)からの水勢でオーバフロー口(18)からオーバフローしてバブリング水槽(2)の外へ排出される。
バブリング水槽(2)の下流端からも水がオーバフローし、浮き上がった食品と異物の残りもこのオーバフロー水と一緒に排出され、食品は第2コンベア(5)に受け渡され、オーバフロー水は第2コンベア(5)の周回搬送帯(52)の網目を素通りして、第1フィルター(84)を通過して第1貯水槽(81)に落下する。オーバフロー水に混じった異物は、第1フィルター(84)で濾され、綺麗な水が第1貯水槽(81)に戻される。
尚、バブリング水槽(2)の側面のオーバフロー口(18)からオーバフローする水とバブリング水槽(2)の下流端からオーバフローする水の量の比は、約1:3である。
第2コンベア(5)に受け渡された食品は、下流側へ搬送中に、高圧水噴射部(67)からの上下方向からの高圧水の噴射によって、二次洗浄が成される。
第2コンベア(5)は、下流側が高く傾斜しているから、該コンベア上での反転が容易となり、より斑なく噴射水流が食品に当って洗浄効果を高めることができる。
上記の如く、一次洗浄装置(1)と二次洗浄装置(4)によって、二つの違った洗浄方式を連続して実施できるため、異物除去と洗浄が短時間に斑なくできる。
【0013】
請求項2の食品洗浄機は、第1洗浄装置の装置本体(11)の構造材である左右の側壁(12)(12)がバブリング水槽(2)の左右の側壁を兼用しているから、バブリング水槽(2)の側壁を別個に必要とせず、その材料分を節約できる。又、バブリング水槽(2)の底壁(20a)、前壁(20b)及び後壁(20c)を装置本体(11)の側壁(12)(12)を連結する補強の役割を担わせることができる。従って、筺状の装置本体(11)に、これとは別個のバブリング水槽をはめ込むことに較べて、装置本体(11)及びバブリング水槽(2)を安価に製作できる。
【0014】
請求項3の食品洗浄機は、一次洗浄装置(1)の洗浄水と、二次洗浄装置(4)の洗浄水は、別経路で循環するから、例えば、一次洗浄装置(1)では、次亜鉛素酸ナトリウム水やオゾン水等の殺菌作用のある水を使用し、二次洗浄装置(4)では清浄水を使用して仕上げ洗浄することができる。
両貯水槽(81)(82)に水が戻る際に、夫々の貯水槽上に設けたフィルター(84)(85)によって水が濾過されるから、一次洗浄装置(1)の食品搬送用高圧水噴射部(25)とオーバフロー用高圧水噴射部(26)、二次洗浄装置(4)の高圧水噴射部(67)からは、濾過された水を噴射できる。
第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)の水をオーバフローさせると、夫々の槽上のフィルター(84)(85)上に溜まった異物がオーバフロー水と一緒に流し出されるので、フィルター(84)(85)の掃除の手間を軽減できる。
【0015】
請求項4の食品洗浄装置は、第1コンベア(3)の下流端を持ち上げて、バブリング水槽(2)の上面を解放できるから、第1コンベア(3)や槽底のバブル発生装置(22)のメンテナンスや、放水による掃除に便利である。
【0016】
請求項5の食品洗浄装置は、第2コンベア(5)に被さった上カバー体(6)と下カバー体(7)によって、高圧水噴射部(67)からの噴射水が外部に飛散して、食品洗浄装置近傍を水浸しにすることを防止できる。
上カバー体(6)と下カバー体(7)が開閉可能或いは分離可能に第2コンベア(5)に被さっているから、両カバー体(6)(7)から第2コンベア(5)を解放でき、メンテナンスや放水による掃除に便利である。
【0017】
請求項6の食品洗浄装置は、両貯水槽(81)(82)からオーバフローした水はフィルター部(89)で濾過されるから、そのまま廃棄することができる。
【0018】
請求項7の食品洗浄装置は、第1ポンプ(14)及び第2ポンプ(15)の運転中は、第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)の水面は、夫々のポンプ(14)(15)から該貯水槽(81)(82)へ戻るまでの循環水の量だけ水位が低下する。しかし、追加給水により徐々に水位が上昇し、オーバフロー可能部(81a)(82a)に達する。このような貯水槽の状態で、ポンプ(14)(15)を停止すると貯水槽(81)(82)内の吐出はなくなり、ポンプから貯水槽(81)(82)の直前までの循環水が、ポンプ停止後も貯水槽(81)(82)へ大量に戻ってくるため、貯水槽(81)(82)から大量に水がオーバフローする。このときに、各貯水槽のフィルター(84)(85)に溜まっていた異物や泡が貯水槽(81)(82)の外側へ洗い流される。
ポンプ(14)(15)の停止毎に、両貯水槽(81)(82)の夫々フィルター(84)(85)の掃除を自動的に行うことができ、便利である。又、第1貯水槽(81)、第2貯水槽(82)は、頻繁に自動的に掃除が成されるフィルター(84)(85)を通った水が戻されるので、清潔である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】食品洗浄機を前方左から見た斜視図である。
【図2】第2コンベアの上カバー体を前方へ開いた状態の食品洗浄機を前方左から見た斜視図である。
【図3】第1コンベアの後部を持ち上げた状態の食品洗浄機を後方右から見た斜視図である。
【図4】食品洗浄機の平面図である。
【図5】食品洗浄機の右側面図である。
【図6】洗浄中の食品洗浄機の断面図である。
【図7】ポンプが停止状態の食品洗浄機の断面図である。
【図8】洗浄中の一次洗浄装置の断面図である。
【図9】貯水槽を引き出し、第2コンベアの上カバー体と下カバー体を開いた状態の食品洗浄機を後方右から見た斜視図である。
【図10】貯水槽を前方左から見た斜視図である。
【図11】上カバー体と下カバー体を開いた状態の第2コンベアの断面図及び引出した貯水槽の側面図である。
【図12】貯水槽の平面図である。
【図13】二次洗浄装置の断面図である。
【図14】図12A−A線断面図である。
【図15】図12B−B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1に示す如く、食品洗浄機は上流側の一次洗浄装置(1)と下流側の二次洗浄装置(4)からなる。
以下の説明で「前」とは洗浄機の上流側、「後」とは洗浄機の下流側である。
又、食品とは主として、カット野菜を指すが以下、単に「野菜」とする。
又、野菜に付いた虫、細かい野菜屑、その他の異物を含めて、単に「異物」とする。
【0021】
[一次洗浄装置(1)]
図8に示す如く、一次洗浄装置(1)は、バブル発生装置(22)及び第1コンベア(3)を具えたバブリング水槽(2)と、該バブリング水槽の上流端と第1コンベア(3)の上流端との間に投入された野菜を第1コンベア(3)とバブリング水槽(2)の底との間へ導き第1コンベア(3)と協働して下流側へ搬送するための食品搬送用高圧水噴射部(25)と、バブリング水槽(2)の左右両側壁の一方の側壁に設けられたオーバフロー口(18)と、第1コンベア(3)を挟んで該オーバフロー口に対向して設けられオーバフロー口(18)(図1、図9参照)側に高圧水を噴射するオーバフロー用高圧水噴射部(26)を具えている。
【0022】
図1、図8に示す如く、一次洗浄装置(1)の装置本体(11)は、食品洗浄機全体の本体でもある。装置本体(11)の側壁(12)(12)の下部どうしを、前位置、中間位置、後位置の3本のステー(17)によって連結し、側壁(12)(12)の上部はバブリング水槽(2)の底壁(20a)、前壁(20b)及び後壁(20c)によって連結して形成される。
前記側壁(12)(12)は、装置本体(11)の主要な構造材であって高い強度を有する金属板である。該側壁(12)(12)の上部はバブリング水槽(2)の左右の側壁を兼用している。
バブリング水槽(2)の底壁(20a)とステー(17)との間の空間の前部に、後記するブロワー(24)、空間の後部に、後記する第1、第2のポンプ(14)(15)を左右横並びに収容している(図1、図4、図9参照)。
【0023】
バブリング水槽(2)は上全面が開口し、後壁(20c)だけが側壁(12)(12)及び前壁(20b)より低くなっている。該後壁(20c)の上端は丸く外側に湾曲してオーバフロー案内面(20d)を形成している。
バブリング水槽(2)には一方の側壁(12)を貫通して排水弁(16)が設けられている。
【0024】
図8に示す如く、バブリング水槽(2)の上部に第1コンベア(3)が前後方向に配備される。第1コンベア(3)は、野菜に付着する異物が通過する孔明きの樹脂ブロックを枢支連結して形成した周回搬送帯(32)を歯付きローラ駆動軸(31)の回転によって、矢印Aで示す時計方向に周回させる。
第1コンベア(3)の周回搬送帯(32)とバブリング水槽(2)の側壁(12)(12)との間の隙間は、野菜の浮き上がりが生じない程度に狭い。
第1コンベア(3)の上流端とバブリング水槽(2)の前壁(20b)との間は、野菜の投入口(21)となっており、第1コンベア(3)の下流端とバブリング水槽(2)の前記オーバフロー案内面(20d)との間は、野菜の浮き上がり開口となっている。
【0025】
第1コンベア(3)の周回搬送帯(32)の搬送帯上部(32a)と搬送帯下部(32b)は平行であり、搬送帯上部(32a)の高さ位置はバブリング水槽(2)の上端高さに略同じ、搬送帯下部(32b)の高さ位置はバブリング水槽(2)のオーバフロー案内面(20d)より少し下である。
従って、バブリング水槽(2)内の水がオーバフロー案内面(20d)からオーバフローする状態で、水面高さは、第1コンベア(3)の搬送帯上部(32a)と搬送帯下部(32b)の間にある。
【0026】
前記第1コンベア(3)の下流端に前記歯付きローラ駆動軸(31)が位置し、該駆動軸(31)の両端は装置本体(11)の側壁(12)(12)を貫通して、該側壁(12)(12)上に取付けた軸受けにより回転可能に支持され、該駆動軸(31)の一端が図1に示す如く駆動モータ(33)に連繋されている。
図3に示す如く、第1コンベア(3)は、上記歯付きローラ駆動軸(31)を中心に、後部を持ち上げることができ、ストッパ(34)によって、持ち上げ状態を保持できる。
【0027】
図8に示す如く、バブリング水槽(2)内には槽底に接近してバブル発生装置(22)が配備される。
バブル発生装置(22)は周面に多数のノズル孔を開設したノズル管(23)を格子状に組み、図1に示すブロワー(24)をノズル管(23)に連繋したものである。ノズル管(23)の前端は、第1コンベア(3)の前端よりも後側にあり、ノズル管(23)の後端はバブリング水槽(2)の後壁(20c)に接近している。
【0028】
バブリング水槽(2)の前端には、食品搬送用高圧水噴射部(25)が配備される。
図4、図8に示す如く、食品搬送用高圧水噴射部(25)は、バブリング水槽(2)の前壁(20b)を貫通して該前壁の幅一杯に並んだ多数のノズル(25a)からなるノズル列(25b)と、該ノズル列の中央下部に設けた太管の噴射ノズル(25d)からなり、ノズル列(25b)にはヘッダー配管(25c)(図1、図4参照)、パイプ(28a)、流量調整弁(29a)を介して前記第1ポンプ(14)が連繋され、噴射ノズル(25d)もパイプ(28b)を介して該第1ポンプ(14)に連繋されている。
【0029】
噴射ノズル列(25a)は、バブリング水槽(2)の後壁(20c)の上端より高位置にあり、各ノズルは斜め後方下向きである。この理由は、投入口(21)からバブリング水槽(2)に投入された野菜を噴射ノズル列(25a)からの高圧水の噴射で、第1コンベア(3)の上流部の下方に強制的に沈み込ませるためである。
【0030】
噴射ノズル(25d)は、先端開口を第1コンベア(3)の搬送帯下部(32b)の前側に向けて少し斜め後方上向きとなっている。この理由は、前記噴射ノズル列(25a)によって第1コンベア(3)の前部下方に沈められた野菜を搬送帯下部(32b)の走行方向に案内するためである。
【0031】
図3に示すバブリング水槽(2)の両側壁(12)(12)の内、一方の側壁(12)に後壁(20c)の上端高さと略同高さに横長のオーバフロー口(18)を開設している。
他方の側壁(12)には、第1コンベア(3)を挟んで上記オーバフロー口(18)に対向してオーバフロー用高圧水噴射部(26)が設けられている。オーバフロー用高圧水噴射部(26)は、側壁(12)を貫通してオーバフロー口(18)側に向けて横一列に並んだ多数のノズル(26a)からなるノズル列(26b)であり、該ノズル列(26b)はヘッダー配管(26c)(図4参照)、パイプ(28)、流量調整弁(29)を介して前記第1ポンプ(14)に連繋されている。
【0032】
図1、図3に示す如く、オーバフロー口(18)を開口した側壁(12)の外側に、オーバフロー水案内樋(27)が設けられている。オーバフロー水案内樋(27)は底板が後方へ低く傾斜しており、後端において、オーバフロー水を後記する第1樋(9)に排出する排水口(27a)を開口している。
【0033】
一方の側壁(12)に、操作スッチ群を具えた操作ボックス(13)が取り付けられている。
【0034】
図1、図13に示す如く、二次洗浄装置(4)は、前記バブリング水槽(2)から野菜を受け渡される第2コンベア(5)と、該第2コンベア(5)で搬送中の野菜に対して、上下方向から圧力水を噴射する高圧水噴射部(67)と、該圧力水の外部への飛散を防止するために第2コンベア(5)に被さった上カバー体(6)と下カバー体(7)を具えている。
第2コンベア(5)の下方には、一次洗浄装置(1)と二次洗浄装置(4)で用いる水を区別して収容する貯水槽(8)が配備されている。
【0035】
第2コンベア(5)は、前記一次洗浄装置(1)の装置本体(11)の側壁(12)(12)の後部上端から斜め後方上向きに延びた一対の側板(51)(51)間に、金属網製の周回搬送帯(52)を前後方向に無端状に張設し、後端の歯付きローラ駆動軸(53)を駆動モータ(54)に連繋している。
周回搬送帯(52)の前端は、前記バブリング水槽(2)の後壁(20c)上端のオーバフロー案内面(20d)の下方に潜り込む様に位置しており、該オーバフロー案内面(20d)から水と一緒にオーバフローした野菜を第2コンベア(5)へ自動的に確実に受け渡しできる。
周回搬送帯(52)の後端から野菜は排出され、待機する別途コンベアや容器(何れも図示せず)に受け渡される。
【0036】
上カバー体(6)と下カバー体(7)は、第2コンベア(5)を上下から挟む様に取り付けられる。上カバー体(6)は下面が開口した扁平筺体であり第2コンベア(5)の側板(51)(51)の前部に上向きに突設したブラケット(51a)(51a)に支軸(60)を介して一次洗浄装置(1)側へ反転可能に取り付けられている(図2、図9参照)。
図1に示す如く、上カバー体(6)の天板(61)には、透明窓部(61a)が設けられており、第2コンベア(5)上の野菜に対する水の噴射状態を観察できる。
【0037】
下カバー体(7)は、上面及び前端が開口した扁平筺体であり、第2コンベア(5)の側板(51)(51)の前部に跨って設けた支軸(70)にを中心に上下に回動可能に取り付けられている。下カバー体(7)は、後端に設けたフック(72)を第2コンベア(5)に突設したピン(57)に着脱可能引っ掛けて、第2コンベア(5)に被さっている。
下カバー体(7)の内部には、第2コンベア(5)の周回搬送帯(52)を受ける複数本の受ローラ(71)が平行に配備されている(図9、図13参照)。
【0038】
図13に示す如く、高圧水噴射部(67)は、第2コンベア(5)の周回搬送帯(52)の搬送帯上部(52a)と搬送帯下部(52b)との間に配備した複数本のノズル管(56)からなるノズル管列(56a)と、上カバー体(6)内に配備した複数本のノズル管(65)からなるノズル管列(65a)とによって構成される。
上カバー体(6)と下カバー体(7)が第2コンベア(5)に被さった状態で各ノズル管列(56a)(65a)は、第2コンベア(5)の搬送帯上部(52a)と平行な面内に位置し、各ノズル管(56)(65)は、周回搬送帯(52)の周回方向と直交する方向に向いている。
【0039】
各ノズル管(56)(65)に開設された複数のノズル孔(56b)は、管の軸方向に長いスリット孔であって、搬送帯上部(52a)に向いて横一列に狭い間隔を存して開設されている(図2参照)。
各ノズル管列(56a)(65a)は夫々ヘッダー配管(66)(50)(図5参照)されホース(68)(58)、流量調整弁(69)(59)を介して共通の第2ポンプ(15)に連繋される。
高圧水噴射部(67)から噴射された圧力水は、搬送帯上部(52a)に載って搬送中の野菜に当たり、上カバー体(6)と下カバー体(7)の間で跳ね返りを繰り返して、下カバー体(7)の前部開口(73)から下方の貯水槽(8)に排出される。
【0040】
貯水槽(8)は走行車輪を具えており、その前部を前記装置本体(11)の両側壁(12)(12)間に侵入させている。メンテナンス等、必要に応じて、貯水槽(8)を側壁(12)(12)間から引き離すことができる(図9、図11参照)。
図9、図10、図12に示す如く、貯水槽(8)は、仕切壁(80)によって、前側から見て左側の第1貯水槽(81)と右側の第2貯水槽(82)に区画している。
第1貯水槽(81)は、一次洗浄装置(1)で使用する水を貯め、又、使用した水を戻すためもの、第2貯水槽(82)は、二次洗浄装置(4)で使用する水を貯め、又、使用した水を戻すためのものである。
第1貯水槽(81)の容量は第2貯水槽(82)の容量の1/2程度である。これは、一次洗浄装置(1)と二次洗浄装置(4)の単位時間当たりの水の使用量の違いによる。
貯水槽(8)の後端部は、第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)からオーバフローした水が流出るするオーバフロー受け槽(83)となっている。
【0041】
第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)に、夫々槽の開口の全面を覆う板状の第1フィルター(84)と第2フィルター(85)が装着されている。
第1貯水槽(81)、第2貯水槽(82)の夫々の後端は、フィルター(84)(85)と略同じ高さのオーバフロー可能部(81a)(82a)を有している。
第1貯水槽(81)及び第2貯水槽(82)の下部に第1排水弁(41)、第2排水弁(42)が設けられている(図1、図5参照)。
【0042】
オーバフロー受け槽(83)は、第2貯水槽(82)のオーバフロー可能部(82a)側の底は、該オーバフロー可能部(82a)よりも少し低い程度であるが、第1貯水槽(81)側の底は深くなっている。
図12、図14に示す如く、オーバフロー受け槽(83)の底の深い側にフィルター部(89)が設けられている。フィルター部(89)は、上部の通水板(89a)と下部の袋状ネット(89b)によって構成され、通水板(89a)のスリット孔群を通過した水は、袋状ネット(89b)で濾過されて、オーバフロー受け槽(83)の深底部に開口した排水口(43)から排水される。
【0043】
図9、図10に示す如く、第1貯水槽(81)には第1給水ノズル(10)、第2貯水槽(82)には第2給水ノズル(40)が設置される。洗浄機の稼動中は、上記オーバフロー受け槽(83)から排水される量以上の水が、両ノズル(10)(40)から両貯水槽(81)(82)に常時補給される。
【0044】
図9乃至図12に示す如く、貯水槽(8)の前部には、夫々上面が開口した略直方体の筺状の第1樋(9)と第2樋(90)が、両貯水槽(81)(82)上のフィルター(84)(85)より高位置に平行に設置されている。
第1樋(9)はバブリング水槽(2)のオーバフロー案内面(20d)の左右長さより少し長く、第2樋(90)は、第2コンベア(5)の下カバー体(7)の前側開口(73)の左右長さより少し長い。
第1樋(9)は前記第1貯水槽(81)の真上位置に排水開口(91)を有し、第2樋(90)は第2貯水槽(82)の真上に排水開口(94)を有している。
【0045】
両樋(9)(90)の底面には、夫々の排水開口(91)(94)から排水を、夫々の貯水槽(81)(82)の前部に導くための導水板(92)(93)が取り付けられている。
図13に示す如く、貯水槽(8)の前部を一次洗浄装置(1)の側壁(12)(12)間に挿入した状態で、第1樋(9)は、バブリング水槽(2)のオーバフロー案内面(20d)の下方に位置し、第2樋(90)は、第2コンベア(5)の下カバー体(7)の前部開口(73)の下方に位置する。
【0046】
然して、本発明の食品洗浄機は、第1ポンプ(14)の運転によって、第1貯水槽(81)の水が一次洗浄装置(1)の食品搬送用高圧水噴射部(25)とオーバフロー用高圧水噴射部(26)からバブリング水槽(2)内に噴射されて、一次洗浄が成される。
第2ポンプ(15)の運転によって、第2貯水槽(82)の水が二次洗浄装置(4)の高圧水噴射部(67)から噴射されて、二次洗浄が成される。
【0047】
[一次洗浄]
図8に示す如く、一次洗浄装置(1)では、バブリング水槽(2)の投入口(21)から投入された野菜は、先端が後方斜め下向きのノズル列(25b)からの高圧水の噴射によって、矢印Bで示す様に、第1コンベア(3)の前部下方に沈められ、後方斜め上向きの噴射ノズル(25d)からの高圧水の噴射によって、矢印Cで示す如く、第1コンベア(3)の搬送帯下部(32b)に押しつけられる方向に移動する。この様に、高圧水流と、第1コンベア(3)の矢印A方向の周回によって、投入口(21)から投入された野菜は、第1コンベア(3)の下方を通って、後方へ搬送される。
【0048】
バブリング水槽(2)に投入された直後のノズル列(25b)及噴射ノズル(25d)からの強力な水勢と、バブリング水槽(2)の底部に位置するバブル発生装置(22)から発生した泡の勢いによって野菜は、激しく揺れ動き、効果的な洗浄がなされ、更に、野菜に付着している異物は分離され、分離された異物は、泡と一緒に第1コンベア(3)の搬送帯下部(32b)を素通りして上昇水面に達する。
【0049】
バブリング水槽(2)の水面では、装置本体(11)の一方の側壁(12)上のオーバフロー用高圧水噴射部(26)のノズル列(26b)からの高圧水の噴射により、他方の側壁(12)側への流れ、即ち、野菜の搬送方向と直交する流れが生じており、泡と一緒に浮き上がった異物が泡一緒に側壁(12)に開口したオーバフロー口(18)からオーバフロー水案内樋(27)に流出し、該案内樋(27)の排水口(27a)から第1樋(9)に流出する。
【0050】
他方、バブリング水槽(2)の後部に達した野菜は水面に浮き上がって、バブリング水槽(2)の後壁(20c)上端のオーバフロー案内面(20d)からオーバフロー水と一緒に流出して、二次洗浄装置(4)の第2コンベア(5)に受け渡される。該オーバフロー水には異物の残りも含まれる。
【0051】
[二次洗浄]
図13に示す如く、野菜が第2コンベア(5)の搬送帯上部(52a)に載って下流側へ搬送されている間に、第2コンベア(5)上のノズル管列(56a)と、上カバー体(6)上のノズル管列(65a)から高圧水の噴射を上下方向から受ける。
図2に示す如く、両ノズル管列(56a)(65a)の各ノズル管(56)(65)のノズル孔(56b)は、管の軸に沿って長いスリット孔であって、一列に並んで搬送帯上部(52a)に向いているから、膜状に水を噴射することができ、野菜は後方へ移動する間に、複数回に亘って膜状噴射水を浴びることなり、効果的に洗浄がなされる。
【0052】
又、第2コンベア(5)が下流側が高く傾斜していることにより、野菜は斜めに傾いて移行するため、噴射水や重力によって野菜が容易に反転し、より斑なく噴射水が野菜に当って洗浄効果を高めることができる。更に、ノズル管列(56a)(65a)から噴射水は、野菜、第2コンベア(5)、上カバー体(6)内面、下カバー体(7)内面に当たって繰り返し反射して、野菜に当たる回数が増えて、一層洗浄能力が高まる。
【0053】
野菜は、第2コンベア(5)の後端から、待機する別のコンベアや容器(何れも図示せず)に収容される。
ノズル管列(56a)(65a)から噴射された水は、下カバー体(7)の前部開口(73)から第2樋(90)に落下する。
【0054】
[洗浄水の浄化]
バブリング水槽(2)をオーバフローして第1樋(9)に落下した水は、図14に示す如く、該樋の排水開口(91)から導水板(92)に導かれて、第1貯水槽(81)上の第1フィルター(84)の前端部を通って、第1貯水槽(81)に戻る。
第2コンベア(5)の下カバー体(7)の前部開口(73)から第2樋(90)に落下した水は、該樋(90)の排水開口(94)から導水板(93)に導かれて、第2貯水槽(82)上の第2フィルター(85)の前部を通って、貯水槽(8)に戻る。
フィルター(84)(85)によって浄化された第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)の水が、第1ポンプ(14)と第2ポンプ(15)によって、再び送り出され循環使用される。
第1樋(9)と第2樋(90)によって、一次洗浄で使用した水と二次洗浄で使用水を分けて夫々第1貯水槽(81)と、第2貯水槽(82)に戻すことができるから、一次洗浄と二次洗浄と使用する水の種類を違えることができる。
【0055】
[フィルター(84)(85)上の異物の排除]
洗浄機の稼動によって、上記フィルター(84)(85)上に異物が溜まる。
ポンプ(14)(15)の運転によって大量の水が貯水槽(81)(82)から吸引されるので、貯水槽(81)(82)の水位は低下する。洗浄機の稼動中、両水槽(81)(82)には給水ノズル(10)(40)から給水されるので、水位は徐々に上昇し、フィルター(84)(85)の高さ近傍に達する。この様な状態の時、ポンプ(14)(15)の運転を停止すると、貯水槽(81)(82)からの水の吸引は瞬時になくなるが、ポンプから貯水槽(81)(82)の直前までの循環水が、ポンプ停止後も貯水槽(81)(82)へ大量に戻ってくるため、貯水槽(81)(82)から大量の水がオーバフロー可能部(81a)(82a)からオーバフローする。このときに、各フィルター(84)上の異物や野菜のアクなどが原因で発泡した大量の泡をオーバフロー受け槽(83)へ洗い流すことが出来る。
第1ポンプ(14)と第2ポンプ(15)の停止毎に、第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)の夫々のフィルター(84)(85)の掃除を自動的に行うことができ、便利である。
【0056】
実施例の様に、1次洗浄装置(1)のバブリング水槽(2)の下方に、2基のポンプ(14)(15)及びブロワー(24)を収容し、二次洗浄装置(4)の第2コンベア(5)の下方に貯水槽(8)を引き出し可能に設けることにより、洗浄機全体を小型化できる。
又、貯水槽(8)を引き出して、第2コンベア(5)上の下カバー体(7)を床面に設置するほど大きく開くことができ、メンテナンスや掃除に便利である。
【0057】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【0058】
例えば、第2コンベア(5)の上カバー体(6)と下カバー体(7)を、第2コンベア(5)から分離可能に取り付けて、第2コンベア(5)のメンテナンスや掃除の際に、両カバー体(6)(7)を外すこともできる。
又、洗浄対象物は、カット野菜に限らず、カットしていない野菜、果物、海草類、貝類等、食品であれば種類は問わない。
【符号の説明】
【0059】
1 一次洗浄装置
11 装置本体
12 側壁
14 第1ポンプ
15 第2ポンプ
2 バブリング水槽
22 バブル発生装置
25 食品搬送用高圧水噴射部
26 オーバフロー用高圧水噴射部
3 第1コンベア
32 周回搬送帯
4 二次洗浄装置
5 第2コンベア
52 周回搬送帯
6 上カバー体
67 高圧水噴射部
7 下カバー体
8 貯水槽
81 第1貯水槽
82 第2貯水槽
9 第1樋
90 第2樋
【技術分野】
【0001】
本発明は主としてカット野菜の洗浄を行うための食品洗浄機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種食品洗浄機として、コンベアに載せて野菜等の食品を搬送しつつ、上下方向から高圧水を噴射して洗浄を行う装置が実施されている。コンベアに対して高圧水を斜め方向から噴射して洗浄能力を高めることも提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−321068
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の様な単純な高圧水の噴射だけでは、食品に付着した異物を除去するには不十分であった。
本発明は、食品をバブリング水槽内で強勢の泡で一次洗浄した後に、高圧水噴射による二次洗浄を行うことにより、食品に付着した異物の除去に高い洗浄能力を有する食品洗浄機を明らかにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1は、一次洗浄装置(1)とその下流側に位置する二次洗浄装置(4)とによって構成された食品洗浄機であって、
一次洗浄装置(1)は、底側にバブル発生装置(22)を具えたバブリング水槽(2)と、該バブリング水槽の上流側から下流側に向けて配備された第1コンベア(3)と、バブリング水槽(2)の上流端に設けられ、該バブリング水槽の上流端と第1コンベア(3)の上流端との間に投入された食品を第1コンベア(3)とバブリング水槽(2)の底との間へ導き第1コンベア(3)と協働して下流側へ搬送するための食品搬送用高圧水噴射部(25)と、バブリング水槽(2)の側壁(12)に第1コンベア(3)の搬送帯上部(32a)と搬送帯下部(32b)との間に位置して設けられたオーバフロー口(18)と、第1コンベア(3)を挟んで該オーバフロー口の反対位置に設けられオーバフロー口(18)側に高圧水を噴射するオーバフロー用高圧水噴射部(26)を具えており、
二次洗浄装置(4)は、一次洗浄装置(1)のバブリング水槽(2)の下流端から受け渡された食品を搬送する上流側が高く傾斜した第2コンベア(5)と、第2コンベア上の食品に対して上下方向から高圧水を噴射する高圧水噴射部(67)とを具えている。
【0006】
請求項2は、請求項1に記載の食品洗浄機において、第1洗浄装置の装置本体(11)の構造材である左右の側壁(12)(12)がバブリング水槽(2)の左右の側壁を兼用している。
【0007】
請求項3は、請求項1又は2に記載の食品洗浄機において、一次洗浄装置(1)に含まれる高圧水噴射用の第1ポンプ(14)に連繋され、前記バブリング水槽(2)からオーバフローした水を上面開口に装着した第1フィルター(84)を透して回収する第1貯水槽(81)と、二次洗浄装置(4)に含まれる高圧水噴用の第2ポンプ(15)に連繋され二次洗浄装置(4)の高圧水噴射部(67)から噴射された水を上面開口に装着した第2フィルター(85)を透して回収する第2貯水槽(82)とを具えて、一次洗浄装置(1)と二次洗浄装置(4)の水を別経路で循環させる様に構成され、第1、第2の両貯水槽(81)(82)にはオーバフロー可能部(81a)(82a)が設けられており、一次洗浄装置(1)、二次洗浄装置(4)の夫々の別個の水の循環経路には補給水用の第1給水ノズル(10)、給水ノズル(40)が連繋されている。
【0008】
請求項4は、請求項1乃至3の何れかに記載の食品洗浄機において、第1コンベア(3)は該コンベアの上流端を中心に下流端を持ち上げ可能に一次洗浄装置(1)の装置本体(11)に支持されている。
【0009】
請求項5は、請求項1乃至4の何れかに記載の食品洗浄機において、第2コンベア(5)には高圧水噴射部(67)からの噴射水の飛散防止のために上カバー体(6)と下カバー体(7)が開閉可能或いは分離可能に被さっている。
【0010】
請求項6は、請求項3乃至5の何れかに記載の食品洗浄機において、両貯水槽(81)(82)のオーバフロー可能部(81a)(82a)の外側に、該オーバフロー可能部からオーバフローした水を濾過するフィルター部(89)を具えている。
【0011】
請求項7は、請求項3乃至6に記載の食品洗浄機において、第1ポンプ(14)及び第2ポンプ(15)の運転開始時は、第1貯水槽(81)及び第2貯水槽(82)は、ポンプ(14)(15)の吸引によって水位が低下し、運転中は、給水ノズル(10)(40)からの補給水によって徐々に水位が上昇し、第1ポンプ(14)及び第2ポンプ(15)を停止したときは、ポンプ(14)(15)から貯水槽(81)(82)までの戻り流路からの戻り水によってオーバフロー可能部(81a)(82a)からオーバフローする高さとなる様に運転できることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の食品洗浄機は、一次洗浄装置(1)では、バブリング水槽(2)の上流端に投入された食品は、食品搬送用高圧水噴射部(25)と第1コンベア(3)との協働によって第1コンベア(3)の下方を通って下流側に搬送される。投入直後及び搬送途上にて、食品搬送用高圧水噴射部(25)からの強力な水勢と、バブリング水槽(2)の底部に位置するバブル発生装置(22)から発生した泡の勢いによって食品から異物を分離できる。
異物の一部は泡と一緒に上昇し、第1コンベア(3)の搬送帯下部(32b)を素通りして水面に達し、オーバフロー用高圧水噴射部(26)からの水勢でオーバフロー口(18)からオーバフローしてバブリング水槽(2)の外へ排出される。
バブリング水槽(2)の下流端からも水がオーバフローし、浮き上がった食品と異物の残りもこのオーバフロー水と一緒に排出され、食品は第2コンベア(5)に受け渡され、オーバフロー水は第2コンベア(5)の周回搬送帯(52)の網目を素通りして、第1フィルター(84)を通過して第1貯水槽(81)に落下する。オーバフロー水に混じった異物は、第1フィルター(84)で濾され、綺麗な水が第1貯水槽(81)に戻される。
尚、バブリング水槽(2)の側面のオーバフロー口(18)からオーバフローする水とバブリング水槽(2)の下流端からオーバフローする水の量の比は、約1:3である。
第2コンベア(5)に受け渡された食品は、下流側へ搬送中に、高圧水噴射部(67)からの上下方向からの高圧水の噴射によって、二次洗浄が成される。
第2コンベア(5)は、下流側が高く傾斜しているから、該コンベア上での反転が容易となり、より斑なく噴射水流が食品に当って洗浄効果を高めることができる。
上記の如く、一次洗浄装置(1)と二次洗浄装置(4)によって、二つの違った洗浄方式を連続して実施できるため、異物除去と洗浄が短時間に斑なくできる。
【0013】
請求項2の食品洗浄機は、第1洗浄装置の装置本体(11)の構造材である左右の側壁(12)(12)がバブリング水槽(2)の左右の側壁を兼用しているから、バブリング水槽(2)の側壁を別個に必要とせず、その材料分を節約できる。又、バブリング水槽(2)の底壁(20a)、前壁(20b)及び後壁(20c)を装置本体(11)の側壁(12)(12)を連結する補強の役割を担わせることができる。従って、筺状の装置本体(11)に、これとは別個のバブリング水槽をはめ込むことに較べて、装置本体(11)及びバブリング水槽(2)を安価に製作できる。
【0014】
請求項3の食品洗浄機は、一次洗浄装置(1)の洗浄水と、二次洗浄装置(4)の洗浄水は、別経路で循環するから、例えば、一次洗浄装置(1)では、次亜鉛素酸ナトリウム水やオゾン水等の殺菌作用のある水を使用し、二次洗浄装置(4)では清浄水を使用して仕上げ洗浄することができる。
両貯水槽(81)(82)に水が戻る際に、夫々の貯水槽上に設けたフィルター(84)(85)によって水が濾過されるから、一次洗浄装置(1)の食品搬送用高圧水噴射部(25)とオーバフロー用高圧水噴射部(26)、二次洗浄装置(4)の高圧水噴射部(67)からは、濾過された水を噴射できる。
第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)の水をオーバフローさせると、夫々の槽上のフィルター(84)(85)上に溜まった異物がオーバフロー水と一緒に流し出されるので、フィルター(84)(85)の掃除の手間を軽減できる。
【0015】
請求項4の食品洗浄装置は、第1コンベア(3)の下流端を持ち上げて、バブリング水槽(2)の上面を解放できるから、第1コンベア(3)や槽底のバブル発生装置(22)のメンテナンスや、放水による掃除に便利である。
【0016】
請求項5の食品洗浄装置は、第2コンベア(5)に被さった上カバー体(6)と下カバー体(7)によって、高圧水噴射部(67)からの噴射水が外部に飛散して、食品洗浄装置近傍を水浸しにすることを防止できる。
上カバー体(6)と下カバー体(7)が開閉可能或いは分離可能に第2コンベア(5)に被さっているから、両カバー体(6)(7)から第2コンベア(5)を解放でき、メンテナンスや放水による掃除に便利である。
【0017】
請求項6の食品洗浄装置は、両貯水槽(81)(82)からオーバフローした水はフィルター部(89)で濾過されるから、そのまま廃棄することができる。
【0018】
請求項7の食品洗浄装置は、第1ポンプ(14)及び第2ポンプ(15)の運転中は、第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)の水面は、夫々のポンプ(14)(15)から該貯水槽(81)(82)へ戻るまでの循環水の量だけ水位が低下する。しかし、追加給水により徐々に水位が上昇し、オーバフロー可能部(81a)(82a)に達する。このような貯水槽の状態で、ポンプ(14)(15)を停止すると貯水槽(81)(82)内の吐出はなくなり、ポンプから貯水槽(81)(82)の直前までの循環水が、ポンプ停止後も貯水槽(81)(82)へ大量に戻ってくるため、貯水槽(81)(82)から大量に水がオーバフローする。このときに、各貯水槽のフィルター(84)(85)に溜まっていた異物や泡が貯水槽(81)(82)の外側へ洗い流される。
ポンプ(14)(15)の停止毎に、両貯水槽(81)(82)の夫々フィルター(84)(85)の掃除を自動的に行うことができ、便利である。又、第1貯水槽(81)、第2貯水槽(82)は、頻繁に自動的に掃除が成されるフィルター(84)(85)を通った水が戻されるので、清潔である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】食品洗浄機を前方左から見た斜視図である。
【図2】第2コンベアの上カバー体を前方へ開いた状態の食品洗浄機を前方左から見た斜視図である。
【図3】第1コンベアの後部を持ち上げた状態の食品洗浄機を後方右から見た斜視図である。
【図4】食品洗浄機の平面図である。
【図5】食品洗浄機の右側面図である。
【図6】洗浄中の食品洗浄機の断面図である。
【図7】ポンプが停止状態の食品洗浄機の断面図である。
【図8】洗浄中の一次洗浄装置の断面図である。
【図9】貯水槽を引き出し、第2コンベアの上カバー体と下カバー体を開いた状態の食品洗浄機を後方右から見た斜視図である。
【図10】貯水槽を前方左から見た斜視図である。
【図11】上カバー体と下カバー体を開いた状態の第2コンベアの断面図及び引出した貯水槽の側面図である。
【図12】貯水槽の平面図である。
【図13】二次洗浄装置の断面図である。
【図14】図12A−A線断面図である。
【図15】図12B−B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1に示す如く、食品洗浄機は上流側の一次洗浄装置(1)と下流側の二次洗浄装置(4)からなる。
以下の説明で「前」とは洗浄機の上流側、「後」とは洗浄機の下流側である。
又、食品とは主として、カット野菜を指すが以下、単に「野菜」とする。
又、野菜に付いた虫、細かい野菜屑、その他の異物を含めて、単に「異物」とする。
【0021】
[一次洗浄装置(1)]
図8に示す如く、一次洗浄装置(1)は、バブル発生装置(22)及び第1コンベア(3)を具えたバブリング水槽(2)と、該バブリング水槽の上流端と第1コンベア(3)の上流端との間に投入された野菜を第1コンベア(3)とバブリング水槽(2)の底との間へ導き第1コンベア(3)と協働して下流側へ搬送するための食品搬送用高圧水噴射部(25)と、バブリング水槽(2)の左右両側壁の一方の側壁に設けられたオーバフロー口(18)と、第1コンベア(3)を挟んで該オーバフロー口に対向して設けられオーバフロー口(18)(図1、図9参照)側に高圧水を噴射するオーバフロー用高圧水噴射部(26)を具えている。
【0022】
図1、図8に示す如く、一次洗浄装置(1)の装置本体(11)は、食品洗浄機全体の本体でもある。装置本体(11)の側壁(12)(12)の下部どうしを、前位置、中間位置、後位置の3本のステー(17)によって連結し、側壁(12)(12)の上部はバブリング水槽(2)の底壁(20a)、前壁(20b)及び後壁(20c)によって連結して形成される。
前記側壁(12)(12)は、装置本体(11)の主要な構造材であって高い強度を有する金属板である。該側壁(12)(12)の上部はバブリング水槽(2)の左右の側壁を兼用している。
バブリング水槽(2)の底壁(20a)とステー(17)との間の空間の前部に、後記するブロワー(24)、空間の後部に、後記する第1、第2のポンプ(14)(15)を左右横並びに収容している(図1、図4、図9参照)。
【0023】
バブリング水槽(2)は上全面が開口し、後壁(20c)だけが側壁(12)(12)及び前壁(20b)より低くなっている。該後壁(20c)の上端は丸く外側に湾曲してオーバフロー案内面(20d)を形成している。
バブリング水槽(2)には一方の側壁(12)を貫通して排水弁(16)が設けられている。
【0024】
図8に示す如く、バブリング水槽(2)の上部に第1コンベア(3)が前後方向に配備される。第1コンベア(3)は、野菜に付着する異物が通過する孔明きの樹脂ブロックを枢支連結して形成した周回搬送帯(32)を歯付きローラ駆動軸(31)の回転によって、矢印Aで示す時計方向に周回させる。
第1コンベア(3)の周回搬送帯(32)とバブリング水槽(2)の側壁(12)(12)との間の隙間は、野菜の浮き上がりが生じない程度に狭い。
第1コンベア(3)の上流端とバブリング水槽(2)の前壁(20b)との間は、野菜の投入口(21)となっており、第1コンベア(3)の下流端とバブリング水槽(2)の前記オーバフロー案内面(20d)との間は、野菜の浮き上がり開口となっている。
【0025】
第1コンベア(3)の周回搬送帯(32)の搬送帯上部(32a)と搬送帯下部(32b)は平行であり、搬送帯上部(32a)の高さ位置はバブリング水槽(2)の上端高さに略同じ、搬送帯下部(32b)の高さ位置はバブリング水槽(2)のオーバフロー案内面(20d)より少し下である。
従って、バブリング水槽(2)内の水がオーバフロー案内面(20d)からオーバフローする状態で、水面高さは、第1コンベア(3)の搬送帯上部(32a)と搬送帯下部(32b)の間にある。
【0026】
前記第1コンベア(3)の下流端に前記歯付きローラ駆動軸(31)が位置し、該駆動軸(31)の両端は装置本体(11)の側壁(12)(12)を貫通して、該側壁(12)(12)上に取付けた軸受けにより回転可能に支持され、該駆動軸(31)の一端が図1に示す如く駆動モータ(33)に連繋されている。
図3に示す如く、第1コンベア(3)は、上記歯付きローラ駆動軸(31)を中心に、後部を持ち上げることができ、ストッパ(34)によって、持ち上げ状態を保持できる。
【0027】
図8に示す如く、バブリング水槽(2)内には槽底に接近してバブル発生装置(22)が配備される。
バブル発生装置(22)は周面に多数のノズル孔を開設したノズル管(23)を格子状に組み、図1に示すブロワー(24)をノズル管(23)に連繋したものである。ノズル管(23)の前端は、第1コンベア(3)の前端よりも後側にあり、ノズル管(23)の後端はバブリング水槽(2)の後壁(20c)に接近している。
【0028】
バブリング水槽(2)の前端には、食品搬送用高圧水噴射部(25)が配備される。
図4、図8に示す如く、食品搬送用高圧水噴射部(25)は、バブリング水槽(2)の前壁(20b)を貫通して該前壁の幅一杯に並んだ多数のノズル(25a)からなるノズル列(25b)と、該ノズル列の中央下部に設けた太管の噴射ノズル(25d)からなり、ノズル列(25b)にはヘッダー配管(25c)(図1、図4参照)、パイプ(28a)、流量調整弁(29a)を介して前記第1ポンプ(14)が連繋され、噴射ノズル(25d)もパイプ(28b)を介して該第1ポンプ(14)に連繋されている。
【0029】
噴射ノズル列(25a)は、バブリング水槽(2)の後壁(20c)の上端より高位置にあり、各ノズルは斜め後方下向きである。この理由は、投入口(21)からバブリング水槽(2)に投入された野菜を噴射ノズル列(25a)からの高圧水の噴射で、第1コンベア(3)の上流部の下方に強制的に沈み込ませるためである。
【0030】
噴射ノズル(25d)は、先端開口を第1コンベア(3)の搬送帯下部(32b)の前側に向けて少し斜め後方上向きとなっている。この理由は、前記噴射ノズル列(25a)によって第1コンベア(3)の前部下方に沈められた野菜を搬送帯下部(32b)の走行方向に案内するためである。
【0031】
図3に示すバブリング水槽(2)の両側壁(12)(12)の内、一方の側壁(12)に後壁(20c)の上端高さと略同高さに横長のオーバフロー口(18)を開設している。
他方の側壁(12)には、第1コンベア(3)を挟んで上記オーバフロー口(18)に対向してオーバフロー用高圧水噴射部(26)が設けられている。オーバフロー用高圧水噴射部(26)は、側壁(12)を貫通してオーバフロー口(18)側に向けて横一列に並んだ多数のノズル(26a)からなるノズル列(26b)であり、該ノズル列(26b)はヘッダー配管(26c)(図4参照)、パイプ(28)、流量調整弁(29)を介して前記第1ポンプ(14)に連繋されている。
【0032】
図1、図3に示す如く、オーバフロー口(18)を開口した側壁(12)の外側に、オーバフロー水案内樋(27)が設けられている。オーバフロー水案内樋(27)は底板が後方へ低く傾斜しており、後端において、オーバフロー水を後記する第1樋(9)に排出する排水口(27a)を開口している。
【0033】
一方の側壁(12)に、操作スッチ群を具えた操作ボックス(13)が取り付けられている。
【0034】
図1、図13に示す如く、二次洗浄装置(4)は、前記バブリング水槽(2)から野菜を受け渡される第2コンベア(5)と、該第2コンベア(5)で搬送中の野菜に対して、上下方向から圧力水を噴射する高圧水噴射部(67)と、該圧力水の外部への飛散を防止するために第2コンベア(5)に被さった上カバー体(6)と下カバー体(7)を具えている。
第2コンベア(5)の下方には、一次洗浄装置(1)と二次洗浄装置(4)で用いる水を区別して収容する貯水槽(8)が配備されている。
【0035】
第2コンベア(5)は、前記一次洗浄装置(1)の装置本体(11)の側壁(12)(12)の後部上端から斜め後方上向きに延びた一対の側板(51)(51)間に、金属網製の周回搬送帯(52)を前後方向に無端状に張設し、後端の歯付きローラ駆動軸(53)を駆動モータ(54)に連繋している。
周回搬送帯(52)の前端は、前記バブリング水槽(2)の後壁(20c)上端のオーバフロー案内面(20d)の下方に潜り込む様に位置しており、該オーバフロー案内面(20d)から水と一緒にオーバフローした野菜を第2コンベア(5)へ自動的に確実に受け渡しできる。
周回搬送帯(52)の後端から野菜は排出され、待機する別途コンベアや容器(何れも図示せず)に受け渡される。
【0036】
上カバー体(6)と下カバー体(7)は、第2コンベア(5)を上下から挟む様に取り付けられる。上カバー体(6)は下面が開口した扁平筺体であり第2コンベア(5)の側板(51)(51)の前部に上向きに突設したブラケット(51a)(51a)に支軸(60)を介して一次洗浄装置(1)側へ反転可能に取り付けられている(図2、図9参照)。
図1に示す如く、上カバー体(6)の天板(61)には、透明窓部(61a)が設けられており、第2コンベア(5)上の野菜に対する水の噴射状態を観察できる。
【0037】
下カバー体(7)は、上面及び前端が開口した扁平筺体であり、第2コンベア(5)の側板(51)(51)の前部に跨って設けた支軸(70)にを中心に上下に回動可能に取り付けられている。下カバー体(7)は、後端に設けたフック(72)を第2コンベア(5)に突設したピン(57)に着脱可能引っ掛けて、第2コンベア(5)に被さっている。
下カバー体(7)の内部には、第2コンベア(5)の周回搬送帯(52)を受ける複数本の受ローラ(71)が平行に配備されている(図9、図13参照)。
【0038】
図13に示す如く、高圧水噴射部(67)は、第2コンベア(5)の周回搬送帯(52)の搬送帯上部(52a)と搬送帯下部(52b)との間に配備した複数本のノズル管(56)からなるノズル管列(56a)と、上カバー体(6)内に配備した複数本のノズル管(65)からなるノズル管列(65a)とによって構成される。
上カバー体(6)と下カバー体(7)が第2コンベア(5)に被さった状態で各ノズル管列(56a)(65a)は、第2コンベア(5)の搬送帯上部(52a)と平行な面内に位置し、各ノズル管(56)(65)は、周回搬送帯(52)の周回方向と直交する方向に向いている。
【0039】
各ノズル管(56)(65)に開設された複数のノズル孔(56b)は、管の軸方向に長いスリット孔であって、搬送帯上部(52a)に向いて横一列に狭い間隔を存して開設されている(図2参照)。
各ノズル管列(56a)(65a)は夫々ヘッダー配管(66)(50)(図5参照)されホース(68)(58)、流量調整弁(69)(59)を介して共通の第2ポンプ(15)に連繋される。
高圧水噴射部(67)から噴射された圧力水は、搬送帯上部(52a)に載って搬送中の野菜に当たり、上カバー体(6)と下カバー体(7)の間で跳ね返りを繰り返して、下カバー体(7)の前部開口(73)から下方の貯水槽(8)に排出される。
【0040】
貯水槽(8)は走行車輪を具えており、その前部を前記装置本体(11)の両側壁(12)(12)間に侵入させている。メンテナンス等、必要に応じて、貯水槽(8)を側壁(12)(12)間から引き離すことができる(図9、図11参照)。
図9、図10、図12に示す如く、貯水槽(8)は、仕切壁(80)によって、前側から見て左側の第1貯水槽(81)と右側の第2貯水槽(82)に区画している。
第1貯水槽(81)は、一次洗浄装置(1)で使用する水を貯め、又、使用した水を戻すためもの、第2貯水槽(82)は、二次洗浄装置(4)で使用する水を貯め、又、使用した水を戻すためのものである。
第1貯水槽(81)の容量は第2貯水槽(82)の容量の1/2程度である。これは、一次洗浄装置(1)と二次洗浄装置(4)の単位時間当たりの水の使用量の違いによる。
貯水槽(8)の後端部は、第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)からオーバフローした水が流出るするオーバフロー受け槽(83)となっている。
【0041】
第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)に、夫々槽の開口の全面を覆う板状の第1フィルター(84)と第2フィルター(85)が装着されている。
第1貯水槽(81)、第2貯水槽(82)の夫々の後端は、フィルター(84)(85)と略同じ高さのオーバフロー可能部(81a)(82a)を有している。
第1貯水槽(81)及び第2貯水槽(82)の下部に第1排水弁(41)、第2排水弁(42)が設けられている(図1、図5参照)。
【0042】
オーバフロー受け槽(83)は、第2貯水槽(82)のオーバフロー可能部(82a)側の底は、該オーバフロー可能部(82a)よりも少し低い程度であるが、第1貯水槽(81)側の底は深くなっている。
図12、図14に示す如く、オーバフロー受け槽(83)の底の深い側にフィルター部(89)が設けられている。フィルター部(89)は、上部の通水板(89a)と下部の袋状ネット(89b)によって構成され、通水板(89a)のスリット孔群を通過した水は、袋状ネット(89b)で濾過されて、オーバフロー受け槽(83)の深底部に開口した排水口(43)から排水される。
【0043】
図9、図10に示す如く、第1貯水槽(81)には第1給水ノズル(10)、第2貯水槽(82)には第2給水ノズル(40)が設置される。洗浄機の稼動中は、上記オーバフロー受け槽(83)から排水される量以上の水が、両ノズル(10)(40)から両貯水槽(81)(82)に常時補給される。
【0044】
図9乃至図12に示す如く、貯水槽(8)の前部には、夫々上面が開口した略直方体の筺状の第1樋(9)と第2樋(90)が、両貯水槽(81)(82)上のフィルター(84)(85)より高位置に平行に設置されている。
第1樋(9)はバブリング水槽(2)のオーバフロー案内面(20d)の左右長さより少し長く、第2樋(90)は、第2コンベア(5)の下カバー体(7)の前側開口(73)の左右長さより少し長い。
第1樋(9)は前記第1貯水槽(81)の真上位置に排水開口(91)を有し、第2樋(90)は第2貯水槽(82)の真上に排水開口(94)を有している。
【0045】
両樋(9)(90)の底面には、夫々の排水開口(91)(94)から排水を、夫々の貯水槽(81)(82)の前部に導くための導水板(92)(93)が取り付けられている。
図13に示す如く、貯水槽(8)の前部を一次洗浄装置(1)の側壁(12)(12)間に挿入した状態で、第1樋(9)は、バブリング水槽(2)のオーバフロー案内面(20d)の下方に位置し、第2樋(90)は、第2コンベア(5)の下カバー体(7)の前部開口(73)の下方に位置する。
【0046】
然して、本発明の食品洗浄機は、第1ポンプ(14)の運転によって、第1貯水槽(81)の水が一次洗浄装置(1)の食品搬送用高圧水噴射部(25)とオーバフロー用高圧水噴射部(26)からバブリング水槽(2)内に噴射されて、一次洗浄が成される。
第2ポンプ(15)の運転によって、第2貯水槽(82)の水が二次洗浄装置(4)の高圧水噴射部(67)から噴射されて、二次洗浄が成される。
【0047】
[一次洗浄]
図8に示す如く、一次洗浄装置(1)では、バブリング水槽(2)の投入口(21)から投入された野菜は、先端が後方斜め下向きのノズル列(25b)からの高圧水の噴射によって、矢印Bで示す様に、第1コンベア(3)の前部下方に沈められ、後方斜め上向きの噴射ノズル(25d)からの高圧水の噴射によって、矢印Cで示す如く、第1コンベア(3)の搬送帯下部(32b)に押しつけられる方向に移動する。この様に、高圧水流と、第1コンベア(3)の矢印A方向の周回によって、投入口(21)から投入された野菜は、第1コンベア(3)の下方を通って、後方へ搬送される。
【0048】
バブリング水槽(2)に投入された直後のノズル列(25b)及噴射ノズル(25d)からの強力な水勢と、バブリング水槽(2)の底部に位置するバブル発生装置(22)から発生した泡の勢いによって野菜は、激しく揺れ動き、効果的な洗浄がなされ、更に、野菜に付着している異物は分離され、分離された異物は、泡と一緒に第1コンベア(3)の搬送帯下部(32b)を素通りして上昇水面に達する。
【0049】
バブリング水槽(2)の水面では、装置本体(11)の一方の側壁(12)上のオーバフロー用高圧水噴射部(26)のノズル列(26b)からの高圧水の噴射により、他方の側壁(12)側への流れ、即ち、野菜の搬送方向と直交する流れが生じており、泡と一緒に浮き上がった異物が泡一緒に側壁(12)に開口したオーバフロー口(18)からオーバフロー水案内樋(27)に流出し、該案内樋(27)の排水口(27a)から第1樋(9)に流出する。
【0050】
他方、バブリング水槽(2)の後部に達した野菜は水面に浮き上がって、バブリング水槽(2)の後壁(20c)上端のオーバフロー案内面(20d)からオーバフロー水と一緒に流出して、二次洗浄装置(4)の第2コンベア(5)に受け渡される。該オーバフロー水には異物の残りも含まれる。
【0051】
[二次洗浄]
図13に示す如く、野菜が第2コンベア(5)の搬送帯上部(52a)に載って下流側へ搬送されている間に、第2コンベア(5)上のノズル管列(56a)と、上カバー体(6)上のノズル管列(65a)から高圧水の噴射を上下方向から受ける。
図2に示す如く、両ノズル管列(56a)(65a)の各ノズル管(56)(65)のノズル孔(56b)は、管の軸に沿って長いスリット孔であって、一列に並んで搬送帯上部(52a)に向いているから、膜状に水を噴射することができ、野菜は後方へ移動する間に、複数回に亘って膜状噴射水を浴びることなり、効果的に洗浄がなされる。
【0052】
又、第2コンベア(5)が下流側が高く傾斜していることにより、野菜は斜めに傾いて移行するため、噴射水や重力によって野菜が容易に反転し、より斑なく噴射水が野菜に当って洗浄効果を高めることができる。更に、ノズル管列(56a)(65a)から噴射水は、野菜、第2コンベア(5)、上カバー体(6)内面、下カバー体(7)内面に当たって繰り返し反射して、野菜に当たる回数が増えて、一層洗浄能力が高まる。
【0053】
野菜は、第2コンベア(5)の後端から、待機する別のコンベアや容器(何れも図示せず)に収容される。
ノズル管列(56a)(65a)から噴射された水は、下カバー体(7)の前部開口(73)から第2樋(90)に落下する。
【0054】
[洗浄水の浄化]
バブリング水槽(2)をオーバフローして第1樋(9)に落下した水は、図14に示す如く、該樋の排水開口(91)から導水板(92)に導かれて、第1貯水槽(81)上の第1フィルター(84)の前端部を通って、第1貯水槽(81)に戻る。
第2コンベア(5)の下カバー体(7)の前部開口(73)から第2樋(90)に落下した水は、該樋(90)の排水開口(94)から導水板(93)に導かれて、第2貯水槽(82)上の第2フィルター(85)の前部を通って、貯水槽(8)に戻る。
フィルター(84)(85)によって浄化された第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)の水が、第1ポンプ(14)と第2ポンプ(15)によって、再び送り出され循環使用される。
第1樋(9)と第2樋(90)によって、一次洗浄で使用した水と二次洗浄で使用水を分けて夫々第1貯水槽(81)と、第2貯水槽(82)に戻すことができるから、一次洗浄と二次洗浄と使用する水の種類を違えることができる。
【0055】
[フィルター(84)(85)上の異物の排除]
洗浄機の稼動によって、上記フィルター(84)(85)上に異物が溜まる。
ポンプ(14)(15)の運転によって大量の水が貯水槽(81)(82)から吸引されるので、貯水槽(81)(82)の水位は低下する。洗浄機の稼動中、両水槽(81)(82)には給水ノズル(10)(40)から給水されるので、水位は徐々に上昇し、フィルター(84)(85)の高さ近傍に達する。この様な状態の時、ポンプ(14)(15)の運転を停止すると、貯水槽(81)(82)からの水の吸引は瞬時になくなるが、ポンプから貯水槽(81)(82)の直前までの循環水が、ポンプ停止後も貯水槽(81)(82)へ大量に戻ってくるため、貯水槽(81)(82)から大量の水がオーバフロー可能部(81a)(82a)からオーバフローする。このときに、各フィルター(84)上の異物や野菜のアクなどが原因で発泡した大量の泡をオーバフロー受け槽(83)へ洗い流すことが出来る。
第1ポンプ(14)と第2ポンプ(15)の停止毎に、第1貯水槽(81)と第2貯水槽(82)の夫々のフィルター(84)(85)の掃除を自動的に行うことができ、便利である。
【0056】
実施例の様に、1次洗浄装置(1)のバブリング水槽(2)の下方に、2基のポンプ(14)(15)及びブロワー(24)を収容し、二次洗浄装置(4)の第2コンベア(5)の下方に貯水槽(8)を引き出し可能に設けることにより、洗浄機全体を小型化できる。
又、貯水槽(8)を引き出して、第2コンベア(5)上の下カバー体(7)を床面に設置するほど大きく開くことができ、メンテナンスや掃除に便利である。
【0057】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【0058】
例えば、第2コンベア(5)の上カバー体(6)と下カバー体(7)を、第2コンベア(5)から分離可能に取り付けて、第2コンベア(5)のメンテナンスや掃除の際に、両カバー体(6)(7)を外すこともできる。
又、洗浄対象物は、カット野菜に限らず、カットしていない野菜、果物、海草類、貝類等、食品であれば種類は問わない。
【符号の説明】
【0059】
1 一次洗浄装置
11 装置本体
12 側壁
14 第1ポンプ
15 第2ポンプ
2 バブリング水槽
22 バブル発生装置
25 食品搬送用高圧水噴射部
26 オーバフロー用高圧水噴射部
3 第1コンベア
32 周回搬送帯
4 二次洗浄装置
5 第2コンベア
52 周回搬送帯
6 上カバー体
67 高圧水噴射部
7 下カバー体
8 貯水槽
81 第1貯水槽
82 第2貯水槽
9 第1樋
90 第2樋
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次洗浄装置(1)とその下流側に位置する二次洗浄装置(4)とによって構成された食品洗浄機であって、
一次洗浄装置(1)は、底側にバブル発生装置(22)を具えたバブリング水槽(2)と、該バブリング水槽の上流側から下流側に向けて配備された第1コンベア(3)と、バブリング水槽(2)の上流端に設けられ、該バブリング水槽の上流端と第1コンベア(3)の上流端との間に投入された食品を第1コンベア(3)とバブリング水槽(2)の底との間へ導き第1コンベア(3)と協働して下流側へ搬送するための食品搬送用高圧水噴射部(25)と、バブリング水槽(2)の側壁に第1コンベア(3)の搬送帯上部(32a)と搬送帯下部(32b)との間に位置して設けられたオーバフロー口(18)と、第1コンベア(3)を挟んで該オーバフロー口の反対位置に設けられオーバフロー口(18)側に高圧水を噴射するオーバフロー用高圧水噴射部(26)を具えており、
二次洗浄装置(4)は、一次洗浄装置(1)のバブリング水槽(2)の下流端から受け渡された食品を搬送する上流側が高く傾斜した第2コンベア(5)と、第2コンベア上の食品に対して上下方向から高圧水を噴射する高圧水噴射部(67)とを具えている、食品洗浄機。
【請求項2】
第1洗浄装置の装置本体(11)の構造材である側壁(12)が、バブリング水槽(2)の側壁を兼用している、請求項1に記載の食品洗浄機。
【請求項3】
一次洗浄装置(1)に含まれる高圧水噴射用の第1ポンプ(14)に連繋され、前記バブリング水槽(2)からオーバフローした水を上面開口に装着した第1フィルター(84)を透して回収する第1貯水槽(81)と、二次洗浄装置(4)に含まれる高圧水噴用の第2ポンプ(15)に連繋され二次洗浄装置(4)の高圧水噴射部(67)から噴射された水を上面開口に装着した第2フィルター(85)を透して回収する第2貯水槽(82)とを具えて、一次洗浄装置(1)と二次洗浄装置(4)の水を別経路で循環させる様に構成され、第1、第2の両貯水槽(81)(82)にはオーバフロー可能部(81a)(82a)が設けられており、一次洗浄装置(1)、二次洗浄装置(4)の夫々の別個の水の循環経路には補給水用の第1給水ノズル(10)、給水ノズル(40)が連繋されている、請求項1又は2に記載の食品洗浄機。
【請求項4】
第1コンベア(3)は該コンベアの上流端を中心に下流端を持ち上げ可能に一次洗浄装置(1)の装置本体(11)に支持されている、請求項1乃至3の何れかに記載の食品洗浄機。
【請求項5】
第2コンベア(5)には高圧水噴射部(67)からの噴射水の飛散防止のために上カバー体(6)と下カバー体(7)が開閉可能或いは分離可能に被さっている、請求項1乃至4の何れかに記載の食品洗浄機。
【請求項6】
両貯水槽(81)(82)のオーバフロー可能部(81a)(82a)の外側に、該オーバフロー可能部からオーバフローした水を濾過するフィルター部(89)を具えている、請求項3乃至5の何れかに記載の食品洗浄機。
【請求項7】
第1ポンプ(14)及び第2ポンプ(15)の運転開始時は、第1貯水槽(81)及び第2貯水槽(82)は、ポンプ(14)(15)の吸引によって水位が低下し、運転中は、給水ノズル(10)(40)からの補給水によって徐々に水位が上昇し、第1ポンプ(14)及び第2ポンプ(15)を停止したときは、ポンプ(14)(15)から貯水槽(81)(82)までの戻り流路からの戻り水によってオーバフロー可能部(81a)(82a)からオーバフローする高さとなる様に運転できることを特徴とする、請求項3乃至6に記載の食品洗浄機。
【請求項1】
一次洗浄装置(1)とその下流側に位置する二次洗浄装置(4)とによって構成された食品洗浄機であって、
一次洗浄装置(1)は、底側にバブル発生装置(22)を具えたバブリング水槽(2)と、該バブリング水槽の上流側から下流側に向けて配備された第1コンベア(3)と、バブリング水槽(2)の上流端に設けられ、該バブリング水槽の上流端と第1コンベア(3)の上流端との間に投入された食品を第1コンベア(3)とバブリング水槽(2)の底との間へ導き第1コンベア(3)と協働して下流側へ搬送するための食品搬送用高圧水噴射部(25)と、バブリング水槽(2)の側壁に第1コンベア(3)の搬送帯上部(32a)と搬送帯下部(32b)との間に位置して設けられたオーバフロー口(18)と、第1コンベア(3)を挟んで該オーバフロー口の反対位置に設けられオーバフロー口(18)側に高圧水を噴射するオーバフロー用高圧水噴射部(26)を具えており、
二次洗浄装置(4)は、一次洗浄装置(1)のバブリング水槽(2)の下流端から受け渡された食品を搬送する上流側が高く傾斜した第2コンベア(5)と、第2コンベア上の食品に対して上下方向から高圧水を噴射する高圧水噴射部(67)とを具えている、食品洗浄機。
【請求項2】
第1洗浄装置の装置本体(11)の構造材である側壁(12)が、バブリング水槽(2)の側壁を兼用している、請求項1に記載の食品洗浄機。
【請求項3】
一次洗浄装置(1)に含まれる高圧水噴射用の第1ポンプ(14)に連繋され、前記バブリング水槽(2)からオーバフローした水を上面開口に装着した第1フィルター(84)を透して回収する第1貯水槽(81)と、二次洗浄装置(4)に含まれる高圧水噴用の第2ポンプ(15)に連繋され二次洗浄装置(4)の高圧水噴射部(67)から噴射された水を上面開口に装着した第2フィルター(85)を透して回収する第2貯水槽(82)とを具えて、一次洗浄装置(1)と二次洗浄装置(4)の水を別経路で循環させる様に構成され、第1、第2の両貯水槽(81)(82)にはオーバフロー可能部(81a)(82a)が設けられており、一次洗浄装置(1)、二次洗浄装置(4)の夫々の別個の水の循環経路には補給水用の第1給水ノズル(10)、給水ノズル(40)が連繋されている、請求項1又は2に記載の食品洗浄機。
【請求項4】
第1コンベア(3)は該コンベアの上流端を中心に下流端を持ち上げ可能に一次洗浄装置(1)の装置本体(11)に支持されている、請求項1乃至3の何れかに記載の食品洗浄機。
【請求項5】
第2コンベア(5)には高圧水噴射部(67)からの噴射水の飛散防止のために上カバー体(6)と下カバー体(7)が開閉可能或いは分離可能に被さっている、請求項1乃至4の何れかに記載の食品洗浄機。
【請求項6】
両貯水槽(81)(82)のオーバフロー可能部(81a)(82a)の外側に、該オーバフロー可能部からオーバフローした水を濾過するフィルター部(89)を具えている、請求項3乃至5の何れかに記載の食品洗浄機。
【請求項7】
第1ポンプ(14)及び第2ポンプ(15)の運転開始時は、第1貯水槽(81)及び第2貯水槽(82)は、ポンプ(14)(15)の吸引によって水位が低下し、運転中は、給水ノズル(10)(40)からの補給水によって徐々に水位が上昇し、第1ポンプ(14)及び第2ポンプ(15)を停止したときは、ポンプ(14)(15)から貯水槽(81)(82)までの戻り流路からの戻り水によってオーバフロー可能部(81a)(82a)からオーバフローする高さとなる様に運転できることを特徴とする、請求項3乃至6に記載の食品洗浄機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−19415(P2011−19415A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−165326(P2009−165326)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(392035019)吉泉産業株式会社 (17)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(392035019)吉泉産業株式会社 (17)
【Fターム(参考)】
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