説明

飲料サーバー

【課題】小型軽量化してコストを低減することができ、常に適温の衛生的な飲料を注出することのできる飲料サーバーを提供する。
【解決手段】飲料容器10冷却するための冷却室2と、冷却室に設置された冷却器23と、飲料容器に接続するための接続部4と、接続部の下方に連接配置され、飲料容器からの飲料を2つに分岐して流出させる分岐通路5と、分岐通路の一方の分岐流出路に接続されるとともに冷却室の内部に配置され、分岐通路を介して供給された飲料を冷却した状態で貯留する冷却タンク53と、分岐通路の他方の分岐流出路に接続されるとともに冷却室の下方外部に配置され、分岐通路を介して供給された飲料を加熱した状態で貯留する高温タンク6と、高温タンクに設置された加熱器63と、高温タンク内の飲料を注出するための高温飲料注出コックと、冷却タンクに接続され、冷却飲料を注出するための低温飲料注出コック56とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、飲料水等の飲料を冷却および加熱して貯留し、それらの飲料を注出する飲料サーバーに関するものであり、さらに詳しくは、飲料容器や飲料通路における細菌等の繁殖を防止することができ、効率よく飲料を冷却して注出することができる飲料サーバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ミネラルウォーター等の飲料水を冷却して冷水としたものと、加熱して熱水としたものを注出可能な飲料サーバーは公知である。これらの冷水と熱水とは、通常、飲料サーバー内の冷水タンクおよび熱水タンクに貯留されている。この場合、熱水の温度は高温(例えば、80℃程度)のため、細菌が繁殖することはないが、飲料容器内、冷水タンク内および冷水タンクに接続された配管内等には比較的細菌が繁殖しやすい環境となってしまう。
【0003】
そのため、下記の特許文献1に記載されたような技術が公知である。特許文献1には、冷水供給部の冷水抽出弁の直前に紫外線ランプを用いた殺菌装置を配置して供給する冷水を殺菌するようにした飲料水ディスペンサが記載されている。冷水は、水ボトルから冷水タンク、殺菌装置、冷水抽出弁へと供給される。そして、温水は、水ボトルから冷水タンク、温水タンク、温水抽出弁へと供給される。
【0004】
また、下記の特許文献2に記載されたような技術も公知である。特許文献2には、上部冷却室で冷却した飲料容器からの飲料を低温飲料注出コックから直接注出するようにした飲料サーバーが記載されている。この飲料サーバーでは、低温飲料用のタンクが不要となり、飲料サーバーのコストを低減させることができるとともに、細菌の繁殖しやすい低温飲料用タンクをなくして常に衛生的な飲料を提供することができる。なお、特許文献2に記載された発明は、本発明の発明者によってなされたものである。
【0005】
また、特許文献2のような冷却室を備えた飲料サーバーに対して、冷却室の外部下方に冷水を冷却貯留する冷水タンクを付加したような飲料サーバーも使用されていた。この飲料サーバーでは冷水タンクにも冷却器を備えており、冷却室と冷水タンクとを2系統の冷却媒体経路によって冷却していた。
【特許文献1】特開2000−085892号公報
【特許文献2】特開2005−187020号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の飲料サーバーは、前述のように熱水側には比較的問題が少ないが、冷水側のタンクおよび供給路には、細菌が発生しやすいという問題点があり、特に冷水側のタンクおよび供給路の除菌処理等を頻繁に行う必要があった。このため、メインテナンスに時間とコストがかかり、飲料サーバーのランニングコストの上昇を招いていた。また、メインテナンスを怠ると飲用に適さない飲料が注出されてしまうおそれもあった。
【0007】
特許文献1の技術でも、紫外線の照射時間が短いと殺菌処理が十分に行えないおそれがある。また、殺菌効果の及ぶ範囲が紫外線の届く範囲に限られるので効率的な殺菌処理が難しいという問題点がある。また、冷水タンクの内部には冷水が貯留されており、冷水が長時間にわたって滞留する部分が存在するので、そのような滞留部分で細菌の繁殖が進行しやすいという問題点があった。さらに、殺菌装置を付加する必要があり飲料サーバーのコスト上昇につながっていた。
【0008】
また、特許文献2の飲料サーバーは、低温飲料用タンクをなくして長期間衛生的な飲料を提供することができるものであるが、以下のような問題点があった。まず、低温飲料用タンクがないため、飲料容器を交換した直後などには、適温の冷水が注出可能となるまでにかなりの時間が必要となっていた。また、飲料容器から低温飲料注出コックまでの飲料供給経路は短く、飲料の滞留部もなくして細菌等の繁殖を防止しているが、それでも長期間の使用後には除菌・殺菌・洗浄等の清浄作業を行うことが好ましい。その清浄作業は手作業で行う必要があり、メインテナンスのコスト上昇に繋がっていた。
【0009】
さらに、冷却室に加えて冷却室の外部下方に冷水タンクを備えた飲料サーバーは、2系統の冷却媒体経路が設置され、複雑な配管や冷媒経路切換手段等が必要となるため、飲料サーバーのコストが上昇してしまうという問題点があった。また、冷却室の下方に大容量の冷水タンクを備えているため、飲料サーバーの全高や重量も大きくなってしまい、飲料サーバーの設置場所や設置位置の条件が厳しいものとなっていた。
【0010】
そこで、本発明は、飲料容器や飲料通路における細菌等の繁殖を防止することができるとともに効率よく飲料を冷却して注出することができ、さらに小型軽量化してコストを低減するとともに衛生的な飲料を注出することのできる飲料サーバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の飲料サーバーは、飲料容器を収納して冷却するための冷却室と、前記冷却室に設置された冷却器と、前記冷却室の内部に設けられ、前記飲料容器に接続するための接続部と、前記接続部の下方に連接配置され、前記飲料容器からの飲料を2つに分岐して流出させる分岐通路と、前記分岐通路の一方の分岐流出路に接続されるとともに前記冷却室の内部に配置され、前記分岐通路を介して供給された飲料を冷却した状態で貯留する冷却タンクと、前記分岐通路の他方の分岐流出路に接続されるとともに前記冷却室の下方外部に配置され、前記分岐通路を介して供給された飲料を加熱した状態で貯留する高温タンクと、前記高温タンクに設置された加熱器と、前記高温タンク内の飲料を注出するための高温飲料注出コックと、前記冷却タンクに接続され、冷却飲料を注出するための低温飲料注出コックとを有するものである。
【0012】
また、上記の飲料サーバーにおいて、前記冷却器は、前記冷却室の上部内面に配置することができ、それにより前記冷却室の内部を冷却するとともに前記冷却タンクを冷却することができる。
【0013】
また、上記の飲料サーバーにおいて、前記冷却器は、前記冷却タンクの外周に接触して配置することができ、それにより前記冷却タンク冷却するとともに前記冷却室の内部を冷却することができる。
【0014】
また、上記の飲料サーバーにおいて、前記冷却器は、前記冷却タンクの外周に接触して配置された第1の冷却器と、前記冷却室の上部内面に配置された第2の冷却器とからなり、前記第1の冷却器と前記第2の冷却器とが直列に接続されて、前記第1の冷却器を通過した冷媒が前記第2の冷却器に供給されるものとすることができる。
【0015】
また、上記の飲料サーバーにおいて、前記冷却タンクおよび前記第1の冷却器の外周全周を覆う断熱材を設けることが好ましい。
【0016】
また、上記の飲料サーバーにおいて、前記飲料容器から前記低温飲料注出コックに至る飲料の供給経路に、前記高温タンク内の高温飲料を循環させるための循環用配管と、前記循環用配管に前記高温タンク内の高温飲料を循環させる循環ポンプとを有することが好ましい。
【0017】
また、上記の飲料サーバーにおいて、前記冷却室には、前記飲料容器が配置される前記冷却室の上部空間と、前記冷却タンクが配置される前記冷却室の下部空間とを仕切る仕切板が設けられており、前記仕切板は、冷気を強制循環するための開口部が形成されたものであることが好ましい。
【0018】
また、上記の飲料サーバーにおいて、前記冷却タンクの上方および外周に近接して配置され、高温飲料の循環中における前記冷却タンクの熱が前記冷却室の上部に伝達されにくくするための遮蔽板を設けることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
【0020】
冷却室の内部に冷却タンクを配置したため、冷却タンクの内部には適温に冷却された冷却飲料が常時満水状態に貯留されており、飲料容器の交換時にも即座に適温の冷却飲料が注出可能である。また、冷却タンクは熱伝導性が良好で、冷却性能が優れているため、冷却タンクに供給された飲料を短時間で適温まで冷却することができる。冷却タンクの容量は比較的小容量でよく、飲料サーバーを小型化および軽量化することができるとともに、低コストで提供できる。
【0021】
冷却器を冷却タンクの外周に接触して配置したものでは、冷却タンクが面接触による直接熱伝導により効率よく冷却される。このため、冷却タンクによる飲料の冷却能力が向上し、飲料容器の交換直後などの場合にも冷却飲料の供給性能を向上させることができる。
【0022】
冷却タンクの外周に接触配置した冷却器と、冷却室の上部内面に配置した冷却器の2つの冷却器を備えたものでは、冷却タンクの冷却能力とともに冷却室の冷却能力も向上させることができる。また、2つの冷却器を1系統の冷媒循環経路に直列に接続して、冷却系統のコストをそれほど上昇させることなく、冷却室および冷却タンクを同時に効率よく冷却することができる。さらに、冷却タンクおよび第1の冷却器の外周全周を断熱材によって覆うようにすれば、冷却タンクの冷却能力をさらに向上させることができるとともに、殺菌運転時の冷却室の温度上昇を大幅に減少させることができる。
【0023】
高温飲料を循環させるための循環用配管と循環ポンプを設けたものでは、冷却飲料の供給経路に高温飲料を循環させて殺菌運転を行うことができる。このような殺菌運転を定期的かつ自動的に実行し、常に飲料サーバーを衛生的な状態に保ち、常に衛生的な飲料水を提供することができる。
【0024】
冷却タンクの上方および外周に近接して遮蔽板を配置したものでは、高温飲料の循環中における冷却タンクの熱が冷却室の上部に伝達されにくくすることができ、殺菌運転中の冷却室内の温度上昇を大幅に減少させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ここでは飲料としては、ミネラルウォーター等の飲料水を例にとって説明する。まず、本発明の第1の実施の形態の飲料サーバー11について説明する。図1は、飲料サーバー11の全体構成を示す断面図であり、飲料サーバー11を右側面側から見た断面図である。
【0026】
飲料サーバー11の上部には、飲料容器10を収納して飲料容器10ごと内部の飲料水を冷却するための冷却室2が配置されている。冷却室2の下方には、高温タンク6や冷却機器などを収納するための機器収納部3が配置されている。図2は、機器収納部3内部の機器の配置を示す平面図である。
【0027】
冷却室2の周囲の壁面21および前面の扉22は、内部に断熱材が充填されている。扉22を閉じた状態では、冷却室2の内部と外部とは熱的に遮断される。冷却室2の天井部に配置された冷却器23によって冷却室2の内部空間が冷却され、飲料容器10ごとその内部の飲料水を冷却する。飲料水は、冷水としての適温(例えば、10℃以下)まで冷却される。冷却室2は内部に仕切板42が設けられており、冷却室2の内部空間を上部空間2aと下部空間2bに分離している。飲料容器10は、図示のように上部空間2aに配置されている。
【0028】
しかし、仕切板42は冷却室2の内部空間を完全に上下に分離しているわけではなく、冷気が流通可能な開口部が仕切板42に形成されている。冷却室2内の冷気は循環ファン28によって強制循環されており、仕切板42の開口部を通して下部空間2bにも冷気が導入されている。これにより、下部空間2bも上部空間2aと同様に冷却される。
【0029】
飲料容器10としては、例えば、BIB(バッグ・イン・ボックス)タイプの容器が好ましい。しかし、冷却室2に収納可能な形状であれば、その他の合成樹脂製ボトル等も使用できる。BIBとは、紙製の箱内に柔軟樹脂からなる袋状容器が配置されたものである。飲料容器10としては、例えば容量10〜20L程度のものが使用できる。飲料容器10は接続口を下方に向けて、図示のように支持板24上に載置される。
【0030】
支持板24は、仕切板42に対して、回転軸26の回りに揺動可能に支持されている。回転軸26は水平方向に配置されている。支持板24の構造および飲料容器10の設置方法は、後に詳しく説明する。飲料容器10の設置後は、支持板24の揺動端部側が当接部43に当接支持され、支持板24は水平状態となる。また、飲料容器10を支持板24上に設置する際には、ストッパ25によって飲料容器10の設置位置が決められる。
【0031】
飲料容器10の口金部101には接続部4(図3参照)が挿入されており、飲料容器10内の飲料水は、接続部4を介して重力により落下する。接続部4の下方には分岐通路5が接続部4と一体に連続して設けられている。分岐通路5の流出側は、冷水用の分岐配管51と熱水用の分岐配管52とに分岐している。冷水用の分岐配管51には冷却タンク53が接続されている。冷却タンク53は金属板材(板厚2〜3mm程度)で形成された熱伝導性の良好なタンクであり、下部空間2bの冷気によって内部の飲料を適温まで冷却し、その適温の冷却飲料を貯留するものである。
【0032】
冷却タンク53には適温に冷却された飲料が常時貯留されるため、飲料容器10の交換時にも即座に適温の飲料が注出可能である。また、冷却タンク53は熱伝導性が良好で、冷却性能が優れているため、冷却タンク53に供給された飲料を短時間で適温まで冷却することができる。冷却タンク53から冷水コック56側に冷水が流出しても、同時に飲料容器10側から同量の飲料が供給されるため、冷却タンク53は常時満水状態となっている。なお、冷却タンク53の容量は2L程度である。
【0033】
冷却タンク53には冷水用配管55が接続され、さらに冷水用配管55の先端側には冷水コック56が接続されている。冷水コック56のレバーを操作して開状態とすると、冷却室2および冷却タンク53で適温に冷却された冷水が冷水コック56から注出される。このように、本発明の飲料サーバー11では冷水を貯留するための冷却タンク53が冷却室2の内部に配置されているため、冷却タンク53を冷却するための冷却媒体経路を別に設ける必要がなく、飲料サーバーのコストを低減させることができる。
【0034】
冷却タンク53は熱伝導性が良好で、冷却室2内の冷気によって効率よく冷却される。また、冷却タンク53の容量は比較的小容量でよく、飲料サーバーを小型化および軽量化することができる。さらに、冷却タンク53を図示のように横長で高さの小さい形状とすることにより、飲料サーバーの全高も小さく抑えることができる。なお、冷却タンク53の形状は円筒形状を初めとする角柱形状やその他の任意の形状とすることができる。いずれの形状でも、水平方向の寸法に比較して高さを小さくすることが望ましい。
【0035】
このように、冷却室2の内部に冷却タンク53を配置したため、冷却タンク53の内部には適温に冷却された冷却飲料が常時満水状態に貯留されており、飲料容器10の交換時にも即座に適温の冷却飲料が注出可能である。また、冷却タンク53は熱伝導性が良好で、冷却性能が優れているため、冷却タンク53に供給された飲料を短時間で適温まで冷却することができる。
【0036】
温水用の分岐配管52の下端側は、機器収納部3に配置された高温タンク6に接続されている。高温タンク6は、加熱して高温とした飲料水(熱水)を貯留するためのものである。高温タンク6外周の下部には加熱ヒータ63が配置されている。高温タンク6内の飲料水は加熱ヒータ63によって加熱され、ほぼ一定の高温(例えば、85〜95℃)に保たれている。このため高温タンク6内の飲料水は完全に殺菌されて無菌状態となっている。なお、高温タンク6の底面には水抜き用の排水管62が設けられている。通常使用時は排水管62は閉鎖されている。
【0037】
高温タンク6の上部には熱水用配管61が接続されており、熱水用配管61の先端側には熱水コック64(図2参照)が接続されている。熱水コック64のレバーを操作して開状態とすると、高温の熱水が熱水コック64から注出される。熱水コック64から熱水が注出されると、同量の飲料水が飲料容器10から高温タンク6内に導入される。
【0038】
飲料サーバー11の最下部前面側には受け部31が設けられている。冷水コック56や熱水コック64から注出した飲料がこぼれた場合でも飲料は受け部31に落ちる。また、この受け部31にグラス、紙コップ等の飲料容器を載置して、冷水コック56や熱水コック64からその飲料容器に飲料を注出することができる。
【0039】
また、飲料サーバー11の機器収納部3には、コンプレッサー7などの冷却機器が配置されている。冷媒は、コンプレッサー7によって圧縮されて凝縮器71に送られ、冷却ファン72によって冷却されて液化される。液化された冷媒は、さらに絞り膨張されて低温の冷媒とされ、冷却器23に送られて冷却室2を冷却する。冷却室2を冷却した後の冷媒は、再びコンプレッサー7に循環される。
【0040】
なお、ここでは図示していないが、高温タンク6および熱水用配管61の外周を断熱材等によって覆うようにすることが好ましい。これにより、加熱のための消費電力を減少させるとともに、温水を高温状態に保ったまま熱水コック64から注出することができる。また、コンプレッサー7および加熱ヒータ63は図示しない駆動制御部によって駆動制御される。駆動制御部は、加熱ヒータ63を駆動制御して高温タンク6内の飲料水を所定の高温(例えば、85〜95℃)に保つとともに、コンプレッサー7を駆動制御して冷却室2内の飲料水を冷却し所定の適温(例えば、10℃以下)に保つ。
【0041】
機器収納部3には、高温飲料を飲料供給経路に循環させて殺菌運転を行うための循環ポンプ8が設けられている。熱水の供給経路は、高温(例えば、85〜95℃)に保たれた熱水自体により殺菌作用が働くため、衛生的には問題がない。しかし、冷水の供給経路は、通常ではこのような殺菌作用が働かず、衛生上の問題が生じるおそれがある。そこで、この飲料サーバー11では、高温飲料を冷水の供給経路にも循環させることができるようにして、定期的な殺菌運転を自動的に行うことができるようにしたものである。
【0042】
循環ポンプ8の吸入側は、循環用配管81により高温タンク6の下部に接続されている。また、循環ポンプ8の吐出側には循環用配管82が接続され、その循環用配管82の先端側は冷水用配管55の冷水コック56近傍位置に接続されている。循環ポンプ8を起動することにより、循環用配管82から冷水用配管55、冷却タンク53、分岐配管51、分岐通路5、分岐配管52、高温タンク6の循環経路で、全ての冷水供給経路に高温飲料を循環させることができる。
【0043】
循環ポンプ8および加熱ヒータ63は、図示しない駆動制御部によって制御される。飲料サーバー11は、通常24時間連続的に通電されており24時間連続運転とされている。しかしながら、一般的には0時から5時などの時間帯は使用頻度が極めて低下するため、このような使用頻度の小さな時間帯に殺菌運転を行うようにする。例えば、午前3時0分から午前3時20分の間、駆動制御部によって自動的に殺菌運転を行うようようにする。
【0044】
殺菌運転は、循環ポンプ8を起動させて、高温飲料を供給経路各部に循環させるようにするのであるが、この際、加熱ヒータ63を制御して高温飲料の温度を循環に適した温度に調整する。通常運転時には、前述のように高温飲料が85〜95℃に保たれている。この温度は高温タンク6の上部の高温飲料の温度であり、高温タンク6の底部近傍に貯留されている飲料は放熱などのためにもっと温度が低く70℃程度である。
【0045】
循環ポンプ8にとっては85〜95℃の高温飲料は温度が高すぎて問題がある。循環ポンプ8が故障したり寿命が著しく低下してしまう等のおそれもある。そこで、殺菌運転において循環させる高温飲料には、高温タンク6の底部近傍の70℃程度の飲料を使用する。この温度でも殺菌作用には支障がない。そのため、循環用配管81の高温タンク6への接続位置は、高温タンク6の底部近傍の最下部位置としている。
【0046】
殺菌運転は、駆動制御部によって次のような制御を行う。駆動制御部は実時間時計回路などにより実時間を検知できるようになっており、毎日、午前3時0分になると、循環ポンプ8を起動して、70℃程度の高温飲料を供給経路各部に循環させる。また、冷却タンク53にも高温飲料が循環して冷却タンク53の温度が上がるので、上部空間2aができるだけ低温に保たれるように循環ファン28は停止する。この高温飲料の循環により高温タンク6内の飲料の温度が低下するので、駆動制御部により加熱ヒータ63を制御して、循環させる高温飲料の温度が常に70℃程度となるようにする。
【0047】
午前3時20分までこの殺菌運転を継続する。午前3時20分になると、循環ポンプ8を停止させる。そして循環ファン28を起動させる。これで殺菌運転から通常運転に戻るのである。なお、殺菌運転の実施時間はあくまで一例であって、使用環境に応じて使用頻度の小さな時間帯を適宜設定することができる。また、任意の時間に手動で殺菌運転を実施することもできる。
【0048】
図3は、冷却室2の支持板24に飲料容器10を設置する手順を示す図である。飲料水は完全に除菌された状態で飲料容器10内に封入されており、口金部101には封止膜が設けられて飲料容器10の内部を完全に密封状態としている。支持板24は水平方向に配置された回転軸26を中心に揺動可能に設けられている。回転軸26は仕切板42に支持されている。
【0049】
また、仕切板42には接続部4が固定されており、接続部4の下方には分岐通路5が一体的に設けられている。分岐通路5の流出側には、冷水用の分岐配管51と熱水用の分岐配管52が接続されている。接続部4には尖鋭な先端部41が形成されている。その先端部41が飲料容器10の封止膜を突き破り、飲料容器10内部の飲料を分岐通路5に流し出すのである。
【0050】
飲料容器10を交換するには、図3に示すように支持板24を上方に揺動させ、口金部101を接続部4から離脱させる。そして、係止部材44を引き起こして係合部27に係合させることにより、支持板24を傾斜状態に保つ。係止部材44は図3の矢印に示すように揺動可能に設けられている。このような傾斜状態で、空になった飲料容器10を手前側(図の左側)に引き出せば、飲料容器10を簡単に取り外すことができる。
【0051】
次に、新しい飲料容器10を傾斜状態の支持板24上に載置する。そして、係止部材44を係合部27から外して倒し、支持板24を下方に揺動させ、当接部43に当接させて水平状態とする。このとき、接続部4が飲料容器10の口金部101内に挿入され、接続部4の先端部41が封止膜を突き破って飲料容器10の内部に進入する。そして、飲料容器10内の飲料水が接続部4側に流入する。このように、飲料容器10の交換作業は、熟練を必要とせず誰にでも簡単に行うことができる。
【0052】
次に、本発明の第2の実施の形態の飲料サーバー12について説明する。図4は、飲料サーバー12の全体構成を示す断面図であり、飲料サーバー12を右側面側から見た断面図である。飲料サーバー12は、飲料サーバー11の構成と類似する点も多く、共通する部分には同一の符号を付与している。また、共通する部分の説明は省略する。
【0053】
この飲料サーバー12は、冷却室2を冷却するための冷却器54の設置位置が飲料サーバー11とは異なっている。飲料サーバー12においては、冷却器54が冷却タンク53の外周に面接触で接触するように設置されている。冷却器54は、面接触による熱伝導により効率よく冷却タンク53を冷却するとともに、冷却室2の下部空間2bを冷却する。下部空間2bの冷却された冷気は、循環ファン28によって強制循環され、仕切板42の開口部を通して上部空間2aに導入される。これにより、下部空間2bも上部空間2aと同様に冷却される。
【0054】
飲料サーバー12でも飲料サーバー11と同様に、冷却室2の内部に冷却タンク53を配置したため、冷却タンク53の内部には適温に冷却された冷却飲料が常時満水状態に貯留されており、飲料容器10の交換時にも即座に適温の冷却飲料が注出可能である。また、冷却タンク53は熱伝導性が良好で、冷却性能が優れているため、冷却タンク53に供給された飲料を短時間で適温まで冷却することができる。
【0055】
この飲料サーバー12では、さらに、冷却器54を冷却タンク53の外周に面接触するように配置したので、冷却タンク53が面接触による直接熱伝導により効率よく冷却される。このため、冷却タンク53による飲料の冷却能力が向上し、飲料容器10の交換直後などの場合にも冷却飲料の供給性能を向上させることができる。
【0056】
なお、この飲料サーバー12でも、飲料サーバー11と同様に、高温飲料を供給経路各部に循環させて殺菌運転を行うことができる。ただし、この飲料サーバー12では、殺菌運転中は冷却器54による冷却タンク53の冷却は停止させる。このとき循環ファン28も停止させる。すなわち、コンプレッサー7等を停止させ、冷媒の循環を停止させるとともに循環ファン28も停止させる。殺菌運転が終了したら、再びコンプレッサー7等を起動させ、冷媒の循環を再開するとともに循環ファン28も起動する。
【0057】
次に、本発明の第3の実施の形態の飲料サーバー13について説明する。図5は、飲料サーバー13の全体構成を示す断面図であり、飲料サーバー13を右側面側から見た断面図である。飲料サーバー13は、飲料サーバー11の構成と類似する点も多く、共通する部分には同一の符号を付与している。また、共通する部分の説明は省略する。
【0058】
この飲料サーバー13は、冷却室2を冷却するための冷却器の構成が飲料サーバー11とは異なっている。飲料サーバー13においては、冷却室2の天井部に配置された冷却器23に加えて、冷却タンク53の外周に面接触で接触する冷却器54が設置されている。冷却器54は、面接触による熱伝導により効率よく冷却タンク53を冷却するとともに、冷却室2の下部空間2bを冷却する。冷却機器からの低温の冷媒は、まず冷却器54に送られて冷却タンク53および下部空間2bを冷却する。冷却器54から出た冷媒は、次に、冷却器23に送られて上部空間2aを冷却する。冷却器23から出た冷媒は、再びコンプレッサー7に循環される。
【0059】
このように、冷却タンク53および冷却器23は、1系統の冷媒循環経路に直列に接続されており、冷却系統のコストをそれほど上昇させることなく、冷却室2の上部空間2a、下部空間2bおよび冷却タンク53を同時に効率よく冷却することができる。また、循環ファン28により冷却室2の空気が強制循環され、上部空間2aおよび下部空間2bの温度差が生じないようにする。
【0060】
飲料サーバー13でも飲料サーバー11と同様に、冷却室2の内部に冷却タンク53を配置したため、冷却タンク53の内部には適温に冷却された冷却飲料が常時満水状態に貯留されており、飲料容器10の交換時にも即座に適温の冷却飲料が注出可能である。また、冷却タンク53は熱伝導性が良好で、冷却性能が優れているため、冷却タンク53に供給された飲料を短時間で適温まで冷却することができる。
【0061】
この飲料サーバー13では、さらに、冷却器23に加えて、冷却器54を冷却タンク53の外周に面接触するように配置したので、冷却タンク53が面接触による直接熱伝導により効率よく冷却される。このため、冷却タンク53による飲料の冷却能力が向上し、飲料容器10の交換直後などの場合にも冷却飲料の供給性能を向上させることができる。また、冷却器23および冷却器54が1系統の冷媒循環経路に直列に接続されているので、冷却系統のコストをそれほど上昇させることなく、冷却室2の上部空間2a、下部空間2bおよび冷却タンク53を同時に効率よく冷却することができる。
【0062】
なお、この飲料サーバー13でも、飲料サーバー11と同様に、高温飲料を供給経路各部に循環させて殺菌運転を行うことができる。ただし、この飲料サーバー13では、殺菌運転中は冷却器23および冷却器54による冷却は停止させる。このとき循環ファン28も停止させる。すなわち、コンプレッサー7等を停止させ、冷媒の循環を停止させるとともに循環ファン28も停止させる。殺菌運転が終了したら、再びコンプレッサー7等を起動させ、冷媒の循環を再開するとともに循環ファン28も起動する。
【0063】
次に、本発明の第4の実施の形態の飲料サーバー14について説明する。図6は、飲料サーバー14の全体構成を示す断面図であり、飲料サーバー14を右側面側から見た断面図である。飲料サーバー14は、第3の実施の形態の飲料サーバー13(図5参照)の構成と類似する点も多く、共通する部分には同一の符号を付与している。また、共通する部分の説明は省略する。
【0064】
この飲料サーバー14は、冷却タンク53および冷却器54の上下面を含む外周全周を断熱材45で覆うようにしたものである。このため、冷却器54をもっぱら冷却タンク53を冷却するためだけに働かせることができ、冷却タンク53の冷却能力をさらに向上させることができる。冷却室2の上部空間2aは冷却器23によって冷却される。それに加えて、冷却タンク53が周囲から断熱されているため、殺菌運転時においても冷却タンク53から冷却室2内部への熱伝導を大幅に減少でき、殺菌運転時の冷却室2の温度上昇を防止することができる。なお、飲料サーバー14の殺菌運転の動作は飲料サーバー13と同様である。
【0065】
次に、本発明の第5の実施の形態の飲料サーバー15について説明する。図7は、飲料サーバー15の全体構成を示す断面図であり、飲料サーバー15を右側面側から見た断面図である。飲料サーバー15は、第2の実施の形態の飲料サーバー12(図4参照)の構成と類似する点も多く、共通する部分には同一の符号を付与している。また、共通する部分の説明は省略する。
【0066】
この飲料サーバー15では、冷却タンク53の上方および外周に近接して遮蔽板46が配置されている。殺菌運転中は、高温飲料が冷却タンク53に循環し、冷却タンク53の温度も上昇している。温度上昇したこの冷却タンク53によって周囲の空気が暖められ、さらに暖められた空気が対流によって冷却室2の内部全体の温度を上昇させてしまう。このような冷却室2内部の温度上昇をできるだけ防止するために、遮蔽板46が設けられている。冷却タンク53および冷却器54の上方および外周に近接し、冷却タンク53および冷却器54とは間隔をあけて遮蔽板46が配置されており、冷却タンク53の上方と外周を覆っている。冷却タンク53の下方には遮蔽板46はなく開放されている。
【0067】
このように遮蔽板46を配置することで、冷却タンク53によって暖められた空気の対流が、遮蔽板46によって妨げられる。これにより、殺菌運転中の冷却室2内の温度上昇を大幅に減少させることができる。すなわち、高温飲料の循環中に冷却タンク53の熱が冷却室2の上部に伝達されることを、遮蔽板46によって防止することができる。なお、通常運転においては、冷却器54によって冷却された空気は下方に移動し、循環ファン28によって強制循環されて冷却室2全体を冷却する。遮蔽板46は下方が開放されているため、冷却室2の冷却に悪影響を及ぼすことはない。
【0068】
以上のように、本発明によれば、冷却室2の内部に冷却タンク53を配置したため、冷却タンク53の内部には適温に冷却された冷却飲料が常時満水状態に貯留されており、飲料容器10の交換時にも即座に適温の冷却飲料が注出可能である。また、冷却タンク53は熱伝導性が良好で、冷却性能が優れているため、冷却タンク53に供給された飲料を短時間で適温まで冷却することができる。冷却タンク53の容量は比較的小容量でよく、飲料サーバーを小型化および軽量化することができるとともに、低コストで提供できる。
【0069】
さらに、冷却飲料の供給経路に高温飲料を循環させて殺菌運転を行うことができる。このような殺菌運転を定期的かつ自動的に実行し、常に飲料サーバーを衛生的な状態に保ち、常に衛生的な飲料水を提供することができる。
【0070】
なお、以上の実施の形態では、飲料としてミネラルウォーター等の飲料水を例に挙げて説明したが、飲料水以外の任意の飲料にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明によれば、飲料容器の交換時にも即座に適温の冷却飲料が注出可能であり、常に衛生的な飲料水を注出可能な飲料サーバーを提供することができる。また、飲料サーバーを小型軽量化するとともにコストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】第1の実施の形態の飲料サーバー11の全体構成を示す断面図である。
【図2】機器収納部3内部の機器の配置を示す平面図である。
【図3】冷却室2の支持板24に飲料容器10を設置する手順を示す図である。
【図4】第2の実施の形態の飲料サーバー12の全体構成を示す断面図である。
【図5】第3の実施の形態の飲料サーバー13の全体構成を示す断面図である。
【図6】第4の実施の形態の飲料サーバー14の全体構成を示す断面図である。
【図7】第5の実施の形態の飲料サーバー15の全体構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0073】
2 冷却室
2a 上部空間
2b 下部空間
3 機器収納部
4 接続部
5 分岐通路
6 高温タンク
7 コンプレッサー
8 循環ポンプ
10 飲料容器
11〜15 飲料サーバー
21 壁面
22 扉
23,54 冷却器
24 支持板
25 ストッパ
26 回転軸
27 係合部
28 循環ファン
31 受け部
41 先端部
42 仕切板
43 当接部
44 係止部材
45 断熱材
46 遮蔽板
51,52 分岐配管
53 冷却タンク
55 冷水用配管
56 冷水コック
61 熱水用配管
62 排水管
63 加熱ヒータ
64 熱水コック
71 凝縮器
72 冷却ファン
81,82 循環用配管
101 口金部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料容器(10)を収納して冷却するための冷却室(2)と、
前記冷却室(2)に設置された冷却器(23,54)と、
前記冷却室(2)の内部に設けられ、前記飲料容器(10)に接続するための接続部(4)と、
前記接続部(4)の下方に連接配置され、前記飲料容器(10)からの飲料を2つに分岐して流出させる分岐通路(5)と、
前記分岐通路(5)の一方の分岐流出路(51)に接続されるとともに前記冷却室(2)の内部に配置され、前記分岐通路(5)を介して供給された飲料を冷却した状態で貯留する冷却タンク(53)と、
前記分岐通路(5)の他方の分岐流出路(52)に接続されるとともに前記冷却室(2)の下方外部に配置され、前記分岐通路(5)を介して供給された飲料を加熱した状態で貯留する高温タンク(6)と、
前記高温タンク(6)に設置された加熱器(63)と、
前記高温タンク(6)内の飲料を注出するための高温飲料注出コック(64)と、
前記冷却タンク(53)に接続され、冷却飲料を注出するための低温飲料注出コック(56)とを有する飲料サーバー。
【請求項2】
請求項1に記載した飲料サーバーであって、
前記冷却器(23)は、前記冷却室(2)の上部内面に配置され、前記冷却室(2)の内部を冷却するとともに前記冷却タンク(53)を冷却するものである飲料サーバー。
【請求項3】
請求項1に記載した飲料サーバーであって、
前記冷却器(54)は、前記冷却タンク(53)の外周に接触して配置され、前記冷却タンク(53)冷却するとともに前記冷却室(2)の内部を冷却するものである飲料サーバー。
【請求項4】
請求項1に記載した飲料サーバーであって、
前記冷却器は、前記冷却タンク(53)の外周に接触して配置された第1の冷却器(54)と、前記冷却室(2)の上部内面に配置された第2の冷却器(23)とからなり、前記第1の冷却器(54)と前記第2の冷却器(23)とが直列に接続されて、前記第1の冷却器(54)を通過した冷媒が前記第2の冷却器(23)に供給されるものである飲料サーバー。
【請求項5】
請求項4に記載した飲料サーバーであって、
前記冷却タンク(53)および前記第1の冷却器(54)の外周全周を覆う断熱材(45)を有する飲料サーバー。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載した飲料サーバーであって、
前記飲料容器(10)から前記低温飲料注出コック(56)に至る飲料の供給経路に、前記高温タンク(6)内の高温飲料を循環させるための循環用配管(81,82)と、
前記循環用配管(81,82)に前記高温タンク(6)内の高温飲料を循環させる循環ポンプ(8)とを有する飲料サーバー。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載した飲料サーバーであって、
前記冷却室(2)には、前記飲料容器(10)が配置される前記冷却室(2)の上部空間(2a)と、前記冷却タンク(53)が配置される前記冷却室(2)の下部空間(2b)とを仕切る仕切板(42)が設けられており、
前記仕切板(42)は、冷気を強制循環するための開口部が形成されたものである飲料サーバー。
【請求項8】
請求項7に記載した飲料サーバーであって、
前記冷却タンク(53)の上方および外周に近接して配置され、高温飲料の循環中における前記冷却タンク(53)の熱が前記冷却室(2)の上部に伝達されにくくするための遮蔽板(46)を有する飲料サーバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−143590(P2010−143590A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−319471(P2008−319471)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【出願人】(591036996)フジテクノ株式会社 (31)
【Fターム(参考)】