説明

飲料抽出機

【課題】簡素な構成で、少ない操作手順で、しかも操作が容易な飲料抽出機を提供する。
【解決手段】容器2内の飲料水を加熱する加熱装置3と、回転自在で、飲料パック8を収納するパック収納部10を開閉するパックドアー12と、飲料パック8を開封すると共に容器2の熱湯を吐出するインジェクタ13を保持して往復動作するインジェクターユニット28と、インジェクターユニット28に接触して往復動作させるカム29と、パックドアー12の閉操作に連動してカム29を回動させてインジェクターユニット28を飲料パック8を開封する方向に移動させる開封連動装置20を備え、飲料パック8開封時のインジェクタ13の動作量が、パックドアー12の回転角度に比例したインジェクタ13の動作量より少なくなるようにカム29の形状を補正したもので、パックドアー12の閉操作のみで飲料パック8を開封でき、又開封時のパックドアー12の閉操作力を低減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒー、紅茶、ココアなどの飲料を一杯づつ密封した飲料パックによりいつでも新鮮でおいしい飲料が手軽に飲める飲料抽出機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の飲料抽出機は、開閉可能な飲料固定部を、操作レバーの押し下げ操作により開き、粉末飲料などを内部に密閉保存した飲料パックを、開いた飲料固定部にセットし、飲料固定部を閉じ、操作レバーを押し下げ、キャッチにより操作レバーを保持することにより飲料パックを開封し、抽出を行う構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−070165号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の飲料抽出機の構成では、飲料パックのセット後、飲料固定部を閉じる操作と、パック開封操作を操作レバーの押し下げ操作で行うため、少なくとも2段階の操作が必要となり、操作手順が多くなってしまい、また、キャッチにより操作レバーを保持するため、部品点数が多く、構造が複雑になるという課題を有していた。
【0004】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、簡単な構造で、操作手順を簡素化し、加えて操作力の低減を図ることができる飲料抽出機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来の課題を解決するために、本発明の飲料抽出機は、飲料水を収容する容器と、前記容器に収納された飲料水を加熱保温する加熱装置と、粉末飲料などを内部に密閉保存した飲料パックを収納固定するパック収納部と、回転自在に設けられ、外部操作で前記パック収納部の前面開放部を開閉するパックドアーと、前記飲料パックを開封すると共に熱湯を前記飲料パック内に吐出するインジェクタと、前記インジェクタを保持した状態で往復動作すると共に飲料パックより遠ざかる方向に付勢されたインジェクターユニットと、前記インジェクターユニットに接触し前記インジェクターユニットを往復動作させるカムと、前記パックドアーの閉操作に連動して前記カムを回動させて前記インジェクターユニットを、前記飲料パックを開封する方向に移動させる開封連動装置と、前記容器内の熱湯を前記インジェクタに送る抽出装置とを備え、前記飲料パックの開封動作時の前記インジェクタの動作量が、前記パックドアーの回転角度に比例した前記インジェクタの動作量より少なくなるように前記カムの形状を補正したもので、パックドアーの閉操作のみに連動した開封連動装置を介してインジェクタにより飲料パックを開封することができ、またカムの使用により操作レバー保持用のキャッチなどの構造部材が不要で、構造が簡素化でき、さらにカムの形状の補正により、パック開封時のパックドアーの閉操作力を低減することができる飲料抽出機を提供することができる。
【0006】
また、本発明の飲料抽出機は、飲料水を収容する容器と、前記容器に収納された飲料水を加熱保温する加熱装置と、粉末飲料などを内部に密閉保存した飲料パックを収納固定するパック収納部と、回転自在に設けられ、外部操作で前記パック収納部の前面開放部を開閉するパックドアーと、前記飲料パックを開封すると共に熱湯を前記飲料パック内に吐出するインジェクタと、前記インジェクタを保持した状態で往復動作すると共に飲料パックより遠ざかる方向に付勢されたインジェクターユニットと、前記インジェクターユニットに接触し前記インジェクターユニットを往復動作させるカムと、前記パックドアーの閉操
作に連動して前記カムを回動させて前記インジェクターユニットを、前記飲料パックを開封する方向に移動させる開封連動装置と、前記容器内の熱湯を前記インジェクタに送る抽出装置とを備え、前記パックドアーの閉動作範囲の略後半に、前記飲料パックの開封動作をさせるもので、パックドアーの閉操作のみに連動した開封連動装置を介してインジェクターにより飲料パックを開封することができ、またカムの使用により、操作レバー保持用のキャッチなどの構造部材が不要で、構造が簡素化でき、加えて、パックドアーの閉動作範囲の略後半で飲料パックを開封する、飲料パックの開封時の抵抗力に打ち勝つドアー閉操作力を、力の加えにくいパックドアーの閉動作範囲の前半のパックドアーを持ち上げる操作時に加えるのではなく、パックドアーを後方に押す操作の時に力を素直に加えて開封ができるので、操作が自然で開封操作がしやすい飲料抽出機を提供することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の飲料抽出機は、パックドアーの閉操作のみで飲料パックを開封することができるので操作手順を簡素化し、またカムによる開封操作のため操作レバー保持用のキャッチなどの構成部品が不要で、簡単な構成で実現し、しかも付勢されたインジェクターユニットと、形状補正したカムにより飲料パック開封時のパックドアーの閉操作力の低減を図ることができるためパックドアーの操作性を向上させた飲料抽出機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
第1の発明は、飲料水を収容する容器と、前記容器に収納された飲料水を加熱保温する加熱装置と、粉末飲料などを内部に密閉保存した飲料パックを収納固定するパック収納部と、回転自在に設けられ、外部操作で前記パック収納部の前面開放部を開閉するパックドアーと、前記飲料パックを開封すると共に熱湯を前記飲料パック内に吐出するインジェクタと、前記インジェクタを保持した状態で往復動作すると共に飲料パックより遠ざかる方向に付勢されたインジェクターユニットと、前記インジェクターユニットに接触し前記インジェクターユニットを往復動作させるカムと、前記パックドアーの閉操作に連動して前記カムを回動させて前記インジェクターユニットを、前記飲料パックを開封する方向に移動させる開封連動装置と、前記容器内の熱湯を前記インジェクタに送る抽出装置とを備え、前記飲料パックの開封動作時の前記インジェクタの動作量が、前記パックドアーの回転角度に比例した前記インジェクタの動作量より少なくなるように前記カムの形状を補正したもので、パックドアーの閉操作のみに連動した開封連動装置を介してインジェクタにより飲料パックを開封することができ、またカムの使用により操作レバー保持用のキャッチなどの構造部材が不要で、構造が簡素化でき、さらにカムの形状の補正により、パック開封時のパックドアーの閉操作力を低減することができる飲料抽出機を提供することができる。
【0009】
第2の発明は、飲料水を収容する容器と、前記容器に収納された飲料水を加熱保温する加熱装置と、粉末飲料などを内部に密閉保存した飲料パックを収納固定するパック収納部と、回転自在に設けられ、外部操作で前記パック収納部の前面開放部を開閉するパックドアーと、前記飲料パックを開封すると共に熱湯を前記飲料パック内に吐出するインジェクタと、前記インジェクタを保持した状態で往復動作すると共に飲料パックより遠ざかる方向に付勢されたインジェクターユニットと、前記インジェクターユニットに接触し前記インジェクターユニットを往復動作させるカムと、前記パックドアーの閉操作に連動して前記カムを回動させて前記インジェクターユニットを、前記飲料パックを開封する方向に移動させる開封連動装置と、前記容器内の熱湯を前記インジェクタに送る抽出装置とを備え、前記パックドアーの閉動作範囲の略後半に、前記飲料パックの開封動作をさせるもので、パックドアーの閉操作のみに連動した開封連動装置を介してインジェクタにより飲料パックを開封することができ、またカムの使用により、操作レバー保持用のキャッチなどの構造部材が不要で、構造が簡素化でき、加えて、パックドアーの閉動作範囲の略後半で飲
料パックを開封する、飲料パックの開封時の抵抗力に打ち勝つドアー閉操作力を、力の加えにくいパックドアーの閉動作範囲の前半のパックドアーを持ち上げる操作時に加えるのではなく、パックドアーを後方に押す操作の時に力を素直に加えて開封ができるので、操作が自然で開封操作がしやすい飲料抽出機を提供することができる。
【0010】
第3の発明は、特に、第2の発明の飲料抽出機において、少なくとも飲料パックの開封動作時に、インジェクタの動作量が、パックドアーの回転角度に比例した前記インジェクタの動作量より少なくなるようにカムの形状を補正したもので、第2の発明の効果に加え、飲料パックの開封時の抵抗によるパックドアーの閉時の操作力を低減でき、少ないパックドアーの閉操作力で、飲料パックが開封できる飲料抽出機を提供することができる。
【0011】
第4の発明は、第2又は第3の発明のパックドアーの閉動作範囲の略前半におけるインジェクターの動作量が、前記パックドアーの回転角度に比例した前記インジェクターの動作量より多くなるようにカムの形状を補正したもので、第2又は第3の発明の効果に加え、飲料パック開封時の抵抗によるパックドアー閉時の操作力をさらに低減でき、より少ない操作力で飲料パックが開封できる飲料抽出機を提供するものである。
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における飲料抽出機の全体構成図、図2(a)は、同飲料抽出機のパックドアー開時の部分図でパックドアーとカム機構の関係を示したもの、図2(b)は、同飲料抽出機のパックドアー開時の部分図でインジェクターユニットによる飲料パック開封状態を示す図、図3は、同パックドアーの開時から閉時の範囲でのパックドアーの回転角度とインジェクターの上下動作量の関係を示したグラフである。
【0014】
図1、2において、本実施の形態における飲料抽出機は、本体1と、本体1内に収納された容器2と、容器2の底面に配され、容器2内の飲料水を加熱保温する加熱装置3と、容器2の上部開放部を液密に覆い蒸気通路4を有する蓋5と、固定用フランジ6を形成したノズル7を有する飲料パック8と、前面部を開放し飲料パック8の固定用フランジ6を固定する固定部9を有するパック収納部10と、パック収納部10の前面開放部10aを覆い下方の水平方向に回転軸11を有し本体1に回転自在に軸支され外部操作で開閉されるパックドアー12と、飲料パック8を開封すると共に容器2内の熱湯を飲料パック8内に吐出するインジェクタ13を有する開封装置14と、容器2の底面に設けた出湯口15と開封装置14のインジェクタ13を連通する抽出経路16と、抽出経路16の途中に配され容器2内の熱湯をインジェクタ13に送る抽出装置17と、抽出装置17とインジェクタ13の間の抽出経路16の途中から分岐した空気経路18と、空気経路18の一端に設けられた空気ポンプ19と、パックドアー12の開閉動作を、飲料パック8を開封する開封装置14に連動する開封連動装置20と、本体1の上部の前面に配された表示操作部21と、容器2の底の加熱装置3の中央部に設けられた温度センサー22と、飲料パック8の有無を検知する飲料パック有無検知装置(図示せず)と、パックドアー12の閉成を検知するドアー閉検知装置(図示せず)と、表示操作部21、飲料パック有無検知装置、ドアー閉検知装置、温度センサー22等からの信号により加熱装置3、空気ポンプ19、抽出装置17の電気的制御を行う制御装置23と、抽出飲料を受けるコップ24を置くカップスタンド25と、本体1に着脱自在でこぼれた飲料を受けるトレイ26とを備えている。
【0015】
パックドアー12の下方の水平方向に設けられた回転軸11の周辺には、第一のリンク腕27を一体形成している。開封装置14は、インジェクタ13を一体成形したインジェ
クターユニット28と、カム29と第二のリンク腕30を一体形成したカム機構31が回動自在に本体1に軸支され、インジェクターユニット28とカム30との接触部のインジェクターユニット28の上端にローラー32を回動自在に装着し、インジェクターユニット28は、ばね(図示せず)などで、飲料パック8より遠ざかる方向に付勢された状態で上下方向にスライドするように本体1に支持され、第一のリンク腕27の先端の回転軸27aとカム機構31の第二のリンク腕30の先端の回転軸30aとを開封連動装置20の第二のリンク33で連結している。
【0016】
図3のグラフは、縦軸がインジェクタ13の上下動作量、横軸がパックドアー12の回転角度で、パックドアー12の開状態からパックドアー12の閉状態までの関係を示したもので、線イは、パックドアー12の回転角に対しインジェクター12の上下動作量が比例した関係を示す直線である。
【0017】
本実施の形態では、飲料パック8の開封範囲のカム29の形状を補正し、線イの傾きより緩やかな傾きの線ロのように、つまりパックドアー12の回転角度に対するインジェクター13の下降量を少なくしている。
【0018】
以上のように構成された本実施の形態における飲料抽出機について、以下にその動作、作用を説明する。
【0019】
容器2内に飲料水をいれ、その飲料水を加熱装置3により湯沸しし、温度センサー22により検知した温度に基づき、制御装置23により所定の温度に保温する。パックドアー12を、指など外部操作により開き、飲料パック8をパック収納部10の所定位置にセット固定する。
【0020】
パックドアー12を閉じると、その動作が、パックドアー12に形成された第一のリンク腕27から開封連動装置20の第二のリンク33を介し、カム機構31の第二のリンク腕30からカム29を介しインジェクターユニット28のローラー32からインジェクターユニット28に伝導され、インジェクタ13が下方に移動し、インジェクタ13の先端部が飲料パック8のノズル7を突き刺し開封する。
【0021】
このパックドアー12を閉じるとき、片手のしかも指一本で操作できるくらい簡単に閉じることができる。
【0022】
その後、抽出装置17が駆動し、あらかじめ決められたプログラムにより熱湯を飲料パック8に送り飲料パック8の4辺の内、下方を熱湯で開封し、さらに内部のコーヒーや紅茶などの飲料を抽出し、次に空気ポンプ19を駆動し、飲料パック8内の残り飲料を空気でコップ24に排出することにより、飲料パック8を火傷の心配なく、取り出せる構成としている。
【0023】
本実施の形態における飲料抽出装置は、以上のように構成されているため、パックドアー12の閉操作のみに連動して飲料パック8を開封することができ、操作手順を簡素化し、またカム29による開封操作のため操作レバー保持用のキャッチなどの構成部品が不要で、構成が簡素化でき、しかもカム29の形状を補正することで、飲料パック8の開封時のパックドアー12の閉操作力の低減ができるためパックドアー12の操作性を向上させた使い易い飲料抽出機を提供することができるものである。
【0024】
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態における飲料抽出機のパックドアーの開時から閉時の範囲でのパックドアーの回転角度とインジェクターの上下動作量の関係を示したグラフ
、図5(a)は、同パックドアーの閉時の部分図でパックドアーとカム機構の関係を示したもの、図5(b)は、同パックドアー閉時の部分図でカム機構とインジェクターユニットの関係を示したものである。尚、上記第1の実施の形態における飲料抽出機と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0025】
本実施の形態は、図4及び5に示すように、インジェクタ13による飲料パック8の開封範囲を、パックドアー12の閉操作の後半に位置させたもので、他の構成は、上記第1の実施の形態と同一である。
【0026】
本実施の形態における飲料抽出装置は、以上のように構成されているため、パックドアー12の閉操作のみに連動して飲料パック8を開封することができ、操作手順を簡素化し、またカム29による開封操作のため操作レバー保持用のキャッチなどの構成部品が不要で、構成が簡素化できることに加え、飲料パック8の開封時の抵抗力に打ち勝つパックドアー12の閉操作力を、力の加えにくいパックドアー12の閉動作範囲の前半のパックドアー12を持ち上げる操作時に加えるのではなく、パックドアー12を後方に押す操作の時に、力を素直に加えて、飲料パック8の開封ができるので、操作が自然でしかも開封操作がしやすい飲料抽出機を提供することができる。
【0027】
(実施の形態3)
図6は、本発明の第3の実施の形態における飲料抽出機のパックドアーの開時から閉時の範囲でのパックドアーの回転角度とインジェクターの上下動作量の関係を示したグラフである。尚、上記実施の形態における飲料抽出機と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0028】
上記第1の実施の形態と異なる点について以下に述べる。
【0029】
本実施の形態における飲料抽出装置は、図6に示すように、インジェクタ13による飲料パック8の開封範囲をパックドアー12の閉動作時の後半に位置させると共に、少なくとも飲料パック8を開封する間に、線イの傾きより緩やかな傾きの線ニのように、つまりパックドアー12の回転角度に対するインジェクタ13の下降量が少なくなるように、カム29の形状を補正したもので、他の構成は、上記第1の実施の形態における飲料抽出機と同一である。
【0030】
本実施の形態における飲料抽出装置は、以上のように構成されているため、パックドアー12の閉操作のみに連動して飲料パック8を開封することができ、操作手順を簡素化し、またカム29による開封操作のため操作レバー保持用のキャッチなどの構成部品が不要で、構成が簡素化できることに加え、飲料パック開封時の抵抗力に打ち勝つドアー閉操作力を、力の加えにくいパックドアー12の閉動作範囲の前半のパックドアー12を持ち上げる操作時に加えるのではなく、パックドアー12を後方に押す操作の時に力を素直に加えて開封ができるので操作が自然で開封操作がしやすく、さらに、パックドアー12の回転角度に対するインジェクタ13の下降量が少なくなるように、カム29の形状を補正したことにより、飲料パック8の開封時のパックドアー12の操作力をさらに低減することができる飲料抽出機を提供することができる。
【0031】
(実施の形態4)
図7は、本発明の第4の実施の形態における飲料抽出機のパックドアーの開時から閉時の範囲でのパックドアーの回転角度とインジェクタの上下動作量の関係を示したグラフである。尚、上記実施の形態における飲料抽出機と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0032】
本実施の形態における飲料抽出装置は、図7に示すように、パックドアー12の閉動作範囲の略前半でのインジェクタ13の直線動作量を、パックドアー12の回転角度に比例したインジェクタ13の直線動作量より多い動作量になる線ホのようにカム29の形状を補正するもので、これにより、飲料パック12の開封範囲でのパックドアー12の回転角度を大きくとることができ、線へのように線イより傾きの少ないカム29形状にすることができ、第2及び第3の実施の形態における効果に加え、飲料パック8の開封時の抵抗による、パックドアー12閉時の操作力をさらに低減することができ、より少ない操作力で飲料パック8を開封することができる飲料抽出機を提供することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0033】
以上のように、本発明に係る飲料抽出機は、パックドアーの閉操作のみで飲料パックを開封することができるので操作手順を簡素化し、またカムによる開封操作のため操作レバー保持用のキャッチなどの構成部品が不要で、簡単な構成で実現し、しかも付勢されたインジェクターユニットと、形状補正したカムにより飲料パック開封時のパックドアーの閉操作力の低減を図ることができるためパックドアーの操作性を向上させたもので、家庭用、業務用の各種飲料抽出機に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施の形態1における飲料抽出機の全体構成図
【図2】(a)同飲料抽出機のパックドアー開時の部分図(パックドアーとカム機構の関係を示したもの)(b)同飲料抽出機のパックドアー開時の部分図でインジェクターユニットによる飲料パック開封状態を示す図
【図3】同パックドアーの開時から閉時の範囲でのパックドアーの回転角度とインジェクタの上下動作量の関係を示したグラフ
【図4】本発明の実施の形態2における飲料抽出機のパックドアーの開時から閉時の範囲でのパックドアーの回転角度とインジェクタの上下動作量の関係を示したグラフ
【図5】(a)同パックドアー閉時の部分図(パックドアーとカム機構の関係を示したもの)(b)同パックドアー閉時の部分図(カム機構とインジェクターユニットの関係を示したもの)
【図6】本発明の実施の形態3における飲料抽出機のパックドアーの開時から閉時の範囲でのパックドアーの回転角度とインジェクタの上下動作量の関係を示したグラフ
【図7】本発明の実施の形態4における飲料抽出機のパックドアーの開時から閉時の範囲でのパックドアーの回転角度とインジェクタの上下動作量の関係を示したグラフ
【符号の説明】
【0035】
2 容器
3 加熱装置
5 蓋
6 固定用フランジ
7 ノズル
8 飲料パック
10 パック収納部
12 パックドアー
13 インジェクタ
14 開封装置
15 出湯口
16 抽出経路
17 抽出装置
28 インジェクターユニット
20 開封連動装置
29 カム
31 カム機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料水を収容する容器と、前記容器に収納された飲料水を加熱保温する加熱装置と、粉末飲料などを内部に密閉保存した飲料パックを収納固定するパック収納部と、回転自在に設けられ、外部操作で前記パック収納部の前面開放部を開閉するパックドアーと、前記飲料パックを開封すると共に熱湯を前記飲料パック内に吐出するインジェクタと、前記インジェクタを保持した状態で往復動作すると共に飲料パックより遠ざかる方向に付勢されたインジェクターユニットと、前記インジェクターユニットに接触し前記インジェクターユニットを往復動作させるカムと、前記パックドアーの閉操作に連動して前記カムを回動させて前記インジェクターユニットを、前記飲料パックを開封する方向に移動させる開封連動装置と、前記容器内の熱湯を前記インジェクタに送る抽出装置とを備え、前記飲料パックの開封動作時の前記インジェクタの動作量が、前記パックドアーの回転角度に比例した前記インジェクタの動作量より少なくなるように前記カムの形状を補正したことを特徴とする飲料抽出機。
【請求項2】
飲料水を収容する容器と、前記容器に収納された飲料水を加熱保温する加熱装置と、粉末飲料などを内部に密閉保存した飲料パックを収納固定するパック収納部と、回転自在に設けられ、外部操作で前記パック収納部の前面開放部を開閉するパックドアーと、前記飲料パックを開封すると共に熱湯を前記飲料パック内に吐出するインジェクタと、前記インジェクタを保持した状態で往復動作すると共に飲料パックより遠ざかる方向に付勢されたインジェクターユニットと、前記インジェクターユニットに接触し前記インジェクターユニットを往復動作させるカムと、前記パックドアーの閉操作に連動して前記カムを回動させて前記インジェクターユニットを、前記飲料パックを開封する方向に移動させる開封連動装置と、前記容器内の熱湯を前記インジェクタに送る抽出装置とを備え、前記パックドアーの閉動作範囲の略後半に、前記飲料パックの開封動作をさせることを特徴とする飲料抽出機。
【請求項3】
少なくとも飲料パックの開封動作時に、インジェクタの動作量が、パックドアーの回転角度に比例した前記インジェクタの動作量より少なくなるようにカムの形状を補正したことを特徴とする請求項2に記載の飲料抽出機。
【請求項4】
パックドアーの閉動作範囲の略前半におけるインジェクターの動作量が、前記パックドアーの回転角度に比例した前記インジェクターの動作量より多くなるようにカムの形状を補正したことを特徴とする請求項2又は3に記載の飲料抽出機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−273683(P2009−273683A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−128018(P2008−128018)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】