説明

養生パネルの連結材と該連結材を用いたエレベーターの養生構造

【課題】 エレベーターの養生作業が迅速、かつ容易に行うことができる養生パネルの連結材と養生構造を提供することにある。
【解決手段】 ヒンジ部と、該ヒンジ部を介して左右対称に連設された一対の挟着部を含み、前記一対の挟着部はばね性を有する一対の挟着片と、該一対の挟着片をコ字形に連結し、かつ前記ヒンジ部と連なる連結片を有する連結材20を介して床面養生パネル10と折り返し養生パネル12が連結され、各側壁7には、各連結材20を介して各側壁面養生パネル14が連結され、更に天井を養生保護する穴明き天井養生パネルが連結材を介して側壁に連結されて、昇降かご5内の床6、側壁7及び天井と出入口3がそれぞれの養生パネル10、12、14、16により養生保護される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、養生パネルの連結材と、この連結材を用いて昇降かご内の床、各側壁及び天井と出入口にそれぞれの養生パネルが着脱可能に吸着固定されて、これら床、各側壁及び天井、出入口面が外傷や汚れ等から養生保護されるエレベーターの養生構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にエレベーターは、図4に示されているように、乗場1に面して設けられた三方枠2と、この三方枠2の内側に形成された出入口3と、この出入口3に設けられた乗場ドア4と、この乗場ドア4の内側に設けられた昇降かご5を有している。
【0003】
昇降かご5は、図5に概略的に示されているように、床6、側壁7、天井8及び昇降かごドア9を有し、昇降かごドア9と乗場ドア4はほぼ同時に開閉するようになっている。
【0004】
このような構成に係るエレベーターは、例えば、建築物であるビルオーナーの所有物であり、ビル入居者の使用物である。
【0005】
そこで、エレベーターの設置してあるビル等において建築作業や改築作業等を行う場合、建築資材や工具類等の搬入・搬出、作業員の出入りが階段の上がり下がりであるとすると、作業効率が悪いばかりか、疲労度が増すためにエレベーターを借りて使用することになる。
【0006】
ところで、エレベーターを借用する以上はこれを傷付けたり、汚したりすることは許されないために、これら外傷等からエレベーターの出入口や昇降かご内を養生保護する必要がある。
【0007】
従来のエレベーターの養生としては、図15から図18に示されているように、床6上に床面養生パネル10がマグネットテープ等(図示を省略)で仮固定されて床面が養生され、床面養生パネル10の出入口3側に面した端縁には蝶番11を介して折り返し養生パネル12が連結され、乗場ドア4と昇降ドア9の開成時には、折り返し養生パネル12の対向する両側端が両ドア4、9に当たっていて開成状態が維持され、折り返し養生パネル12により出入口3や敷居が養生保護され(図15参照)、エレベーターの運転時には、昇降かご5内の作業員によって折り返し養生パネル12と連結の紐13が手前に引かれることにより蝶番11を介して折り返し養生パネル12が昇降かご5内に折り返され、乗場ドア4と昇降かごドア9との当たりが解除されて両ドア4、9は閉成されるようになっている(図16参照)。
【0008】
側壁7の養生は、図15及び図16に示されているように、縦方向に一部分を除いた各側壁7に側壁面養生パネル14がマグネットテープや粘着テープ(図示を省略)で仮固定されて各側壁面が養生されている。
【0009】
天井8の養生は、図17及び図18に示されているように、すのこ状補強枠15の下面側に、多数の穴17を有する穴明き天井養生パネル16が釘着等により重合固定され、これが各側壁7の四隅に立設され、かつ粘着テープ等(図示を省略)で仮固定された4本の支柱18の上端に水平状態で載置されて天井8が養生されている。
【0010】
なお、天井養生パネル16に明けられている多数の穴17は、天井に設けられている照明(図示を省略)の明かり、熱を外に出すためである。
【0011】
このように従来においては、床面養生パネル10と折り返し養生パネル12は蝶番11をもって連結されるため、小さい蝶番11の場合には止めねじも細く、折り返し養生パネル12の折り返し操作回数が多くなると、止めねじが抜けて蝶番11が外れてしまうために用をなさず、又、大きい蝶番11の場合には、止めねじも太く大きくてパネル10、12から突出して床面等の被養生面を傷付けてしまうという問題点があった。
【0012】
又、従来においては、天井8の養生のためには、各側壁7の四隅にそれぞれ支柱18を立てて仮固定しなければならないため、工具による支柱材の切断作業や粘着テープ等による側壁7への仮固定作業に多くの時間を要して、養生作業時間の短縮化という要請に答え得るものではなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明が解決しようとする問題点は、床面養生パネル10と折り返し養生パネル12との蝶番11を介しての枢着に問題があって、下地を傷付けたり、又、折り返し養生パネル12を繰り返し何回にもわたって使用することができないという点である。
【0014】
又、天井8の養生には、側壁7の四隅にそれぞれ支柱18を立設し、かつ粘着テープ等で側壁7に仮固定しなければならないために、現場における支柱材の切断等の作業時間が長くなって、迅速に養生作業ができないという点である。
【0015】
従って、本発明の目的は、エレベーターの養生作業が迅速、かつ容易に行うことができる養生パネルの連結材を提供することにある。
【0016】
又、本発明の目的は、養生パネルの連結材を用いてエレベーターの養生作業を迅速にして、かつ容易に行うことができる養生構造を提供することにある。
【0017】
この目的のため、本発明の請求項1に記載の養生パネルの連結材20は、 熱可塑性硬質合成樹脂材である例えば、ポリプロピレン樹脂材による一体成形品として得られるもので、肉薄細帯状のヒンジ部21と、該ヒンジ部21を介して左右対称に連設された一対の挟着部22を含み、
前記一対の挟着部22は、ばね性を有する一対の挟着片23と、該一対の挟着片23をコ字形に連結し、かつ前記ヒンジ部21と連なる連結片24を有し、 該一対の挟着部22は、養生パネネルを連結する際に、それぞれ前記一対の挟着片23がそのばね性に抗しコ字形に拡開して前記養生パネルが差し込まれ、かつ一対の挟着片23のばね性により固定的に挟着連結される構成を特徴とするものである。
【0018】
本発明の請求項2に記載の養生パネルの連結材20は、前記一対の挟着部22における前記挟着片23の一方又は両方の表面に、着脱可能な磁性体25が設けられている構成を特徴とするものである。
【0019】
本発明の請求項3に記載のエレベーターの養生構造は、昇降かご5内の床6、側壁7及び天井8と出入口3を各養生パネルにより養生保護するエレベーターの養生構造であって、
前記床6を養生保護する床面養生パネル10の三辺の端縁適所と残り一辺の端縁中央部位に、それぞれ請求項1の連結材20の一方の挟着部22が差し込まれ、かつ磁性体25を介して前記床6の表面に着脱可能に吸着固定されるとともに、前記三辺の端縁適所に取り付けられた前記各連結材20における他方の挟着部22はヒンジ部21を介して略L形に折り曲げ形成され、かつ磁性体25を介して前記各側壁7の表面下端に着脱可能に吸着固定されて、前記床6上に前記床面養生パネル10が設けられ、
前記床面養生パネル10の残り一端縁の中央部位に設けられた前記連結材20の他方の挟着部22には、乗場ドア4と昇降かごドア9の全開状態が維持されて形成された出入口3上面を養生保護し、かつエレベーターの運転時には前記昇降かご5内に折り返される折り返し養生パネル12の端縁中央部位が差し込まれて連結され、
前記各側壁7のコーナー縦方向の適所には、略L形に折り曲げ形成された前記各連結材20が、その挟着部22をそれぞれ側壁7の表面に磁性体25を介して着脱可能に吸着固定して設けられ、
前記各側壁7の表面下端に吸着固定の前記各連結材20における上向き挟着部22と、前記各側壁7のコーナー縦方向に吸着固定の前記各連結材20における挟着部22に各側壁7を養生保護する側壁面養生パネル14の下端縁と側端縁が差し込まれて設けられ、
前記天井8を養生保護する穴明き天井養生パネル16の四辺の端縁適所に、それぞれ前記連結材20の一方の挟着部22が差し込まれ、かつ磁性体25を介して前記各側壁7の表面上部に着脱可能に吸着固定されるとともに、前記それぞれの連結材20の他方の下向き挟着部22に前記側壁面養生パネル14の上端縁が差し込まれて前記穴明き天井養生パネル16が設けられ、
以って、前記昇降かご5内の床6、側壁7及び天井8と出入口3が前記それぞれの養生パネル10、14、16、12により養生保護される構成を特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の発明によれば、 養生パネルを連結するには、それぞれ一対の挟着部における一対の挟着片をコ字形に拡開して養生パネルを差し込めばよく、これにより各養生パネルは一対の挟着片のばね性により固定的に挟着連結されるので、養生パネルの連結に蝶番や連結金具を一切必要とせず、簡易にして、かつ迅速に養生パネルを連結することができる。
【0021】
又、一対の挟着部はヒンジ部で連設されているから、挟着部を簡単に略L形に折り曲げることができ、コーナーにおける養生パネルの連結も簡易に行うことができる。
【0022】
又、全体がポリプロピレン樹脂材等の熱可塑性硬質合成樹脂材による一体成形品とし、かつ長尺物として得られるものであるから、量産的であって、安価に製作できて経済的である。
【0023】
又、長尺物として得られるものであるから、エレベーターを養生する場合、現場において使用箇所に対応した寸法に簡単に切断してこれを用いることができ、至便である。
【0024】
請求項2に記載の発明によれば、連結材を簡単に着脱することができ、しかも被養生面にのり、傷等何らの跡も残すことなく連結材を取り除くことができ、又、繰り返し同じ連結材の再使用ができるので、経済的である。
【0025】
請求項3に記載の発明によれば、エレベーターにおける昇降かご内の床、各側壁及び天井と出入口を簡易にして、かつ迅速に、しかも被養生面を損なうことなく、養生保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に図面を参照して、本願に係る発明を実施するための最良の形態についてその作用と共に説明する。
【0027】
先ず、本養生パネルの連結材について説明すると、図1は、本発明に係る連結材の一例での一部省略の平面図、図2は、図1の2―2線に沿った断面図、図3は、磁性体の部分拡大断面図である。
【0028】
これら図において、本連結材20は、その全体が熱可塑性硬質合成樹脂材である例えば、ポリプロピレン樹脂材、ポリエチレン樹脂材、ABS樹脂材による一体成形品として得られるもので、肉薄細帯状のヒンジ部21と、該ヒンジ部21を介して左右対称に連設された一対の挟着部22を含んでいる。
【0029】
なお、本連結材20は、長尺物として得られ、養生パネルの連結箇所や連結形態等の条件に対応し、適当な長さに切断して使用される。
【0030】
一対の挟着部22は、ばね性を有する一対の挟着片23と、該一対の挟着片23をコ字形に連結し、かつヒンジ部21と連なる連結片24を有し、 該一対の挟着部22は、養生パネルを連結する際に、それぞれ一対の挟着片23がそのばね性に抗しコ字形に拡開して養生パネルが差し込まれ、かつ一対の挟着片23のばね性により固定的に挟着連結されるように構成されている。
【0031】
一対の挟着部22における挟着片23の一方又は両方の表面に、着脱可能な磁性体25が設けられている。
【0032】
この磁性体25は、異方性のゴムマグネットテープであって、図3に示されているように、磁気の強い面26を外側に向け、磁気の弱い面側は布製両面テープ27を介して挟着片23に接着固定されている。
【0033】
なお、図1において磁性体25は部分的に設けられているが、これに限定されず、挟着片23の長手方向全体に設けるようにしてもよい。
【0034】
次に、上記の構成に係る本連結材20を用いてエレベーターの昇降かご5内の床6、側壁7及び天井8と出入口3を各養生パネルにより養生保護する本発明に係るエレベーターの養生構造を図6から図14に基づいてその作用と共に説明する。
【0035】
図6は、本発明に係るエレベーターの養生構造の一例での一部横断の概略平面図で、乗場ドア4と昇降かごドア9の開成状態を示し、図7は、図6における床面養生パネル10と折り返し養生パネル12の連結状態を示す一部を省略し、かつ断面して示す側面図、図8は、本発明に係るエレベーターの養生構造の一例での一部横断の概略平面図で、乗場ドア4と昇降かごドア9の閉成状態を示す。
図9は、折り返し養生パネル12が折り畳まれた状態を示す一部を省略し、かつ断面して示す側面図、図10は、昇降かご5の側壁7のコーナーにおける側壁面養生パネル14の連結状態を示す一部省略の断面図、図11は、側壁7等に対する連結材20の吸着状態を示す部分断面図、図12は、床面養生パネル10の側壁7との連結状態を示す一部省略の部分断面図、図13は、天井養生パネル16と各側壁7との連結状態を示す概略平面図、図14は、天井養生パネル16と側壁7との連結状態を示す一部省略の断面図である。
【0036】
図6から図9と図12において、エレベーターの昇降かご5の床6を養生保護する床面養生パネル10の三辺の端縁適所と残り一辺の端縁中央部位に、それぞれ連結材20の一方の挟着部22が差し込まれ、かつ磁性体25を介して床6の表面に着脱可能に吸着固定されるとともに、床6の三辺の端縁適所に取り付けられた各連結材20における他方の挟着部22はヒンジ部21を介して略L形に折り曲げ形成され、かつ磁性体25を介して各側壁7の表面下端に着脱可能に吸着固定されて、床6上に床面養生パネル10が設けられる。
【0037】
床面養生パネル10の残り一端縁の中央部位に設けられた連結材20の他方の挟着部22には、折り返し養生パネル12の一端縁中央部位が差し込まれて連結される。
【0038】
この折り返し養生パネル12は、乗場ドア4と昇降ドア9の開成時にはその対向する両側端が両ドア4、9に当たっていて開成状態が維持されて出入口3や敷居が養生保護され(図6参照)、エレベーターの運転時には、昇降かご5内の作業員によって折り返し養生パネル12と連結の紐13が手前に引かれることにより、連結材20におけるヒンジ部21を介して折り返し養生パネル12が図7に示された実線矢印方向に回動して昇降かご5内に折り返され、乗場ドア4と昇降かごドア9との当たりが解除されて両ドア4、9は閉成されるようになっている(図8、図9参照)。
【0039】
各側壁7のコーナー縦方向の適所には、ヒンジ部21を介して略L形に折り曲げ形成された各連結材20が、その挟着部22をそれぞれ側壁7の表面に磁性体25を介して着脱可能に吸着固定して設けられ、各側壁7の表面下端に吸着固定の各連結材20における上向き挟着部22と、各側壁7のコーナー縦方向に吸着固定の各連結材20における挟着部22に各側壁7を養生保護する側壁面養生パネル14の下端縁と側端縁が差し込まれて設けられる。
【0040】
天井8を養生保護する穴明き天井養生パネル16の四辺の端縁適所に、それぞれ連結材20の一方の挟着部22が差し込まれ、かつ磁性体25を介して各側壁7の表面上部に着脱可能に吸着固定されるとともに、それぞれの連結材20の他方の下向き挟着部22に側壁面養生パネル14の上端縁が差し込まれて穴明き天井養生パネル16が設けられる。
【0041】
なお、天井養生パネル16に明けられている多数の穴17は、天井に設けられている照明(図示を省略)の明かり、熱を外に出すためである。
【0042】
このようにして、エレベーターの昇降かご5内の床6、側壁7及び天井8と出入口3は、連結金具を一切要することなく、それぞれに吸着配置された連結材20と連結の各養生パネル10、12、14、16によって養生保護される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る連結材の一例での一部省略の平面図である。
【図2】図1の2―2線に沿った断面図である。
【図3】磁性体の部分拡大断面図である。
【図4】エレベーターの概略正面図である。
【図5】一部を切欠して示す昇降かごの概略斜視図である。
【図6】本発明に係るエレベーターの養生構造の一例での一部横断の概略平面図で、乗場ドアと昇降かごドアの開成状態を示す。
【図7】図6における床面養生パネルと折り返し養生パネルの連結状態を示す一部を省略し、かつ断面して示す側面図である。
【図8】本発明に係るエレベーターの養生構造の一例での一部横断の概略平面図で、乗場ドアと昇降かごドアの閉成状態を示す。
【図9】折り返し養生パネルが折り畳まれた状態を示す一部を省略し、かつ断面して示す側面図である。
【図10】昇降かごの側壁のコーナーにおける側壁面養生パネルの連結状態を示す一部省略の断面図である。
【図11】側壁等に対する連結材の吸着状態を示す部分断面図である。
【図12】床面養生パネルの側壁との連結状態を示す一部省略の断面図である。
【図13】天井養生パネルと各側壁との連結状態を示す概略平面図である。
【図14】天井養生パネルと側壁との連結状態を示す一部省略の断面図である。
【図15】従来のエレベーターの養生構造を示す一部横断の概略平面図で、乗場ドアと昇降かごドアの開成状態を示す。
【図16】従来のエレベーターの養生構造を示す一部横断の概略平面図で、乗場ドアと昇降かごドアの閉成状態を示す。
【図17】従来の天井養生パネルの一部省略の平面図である。
【図18】図17の18−18線に沿った断面図である。
【符号の説明】
【0044】
3 出入口
4 乗場ドア
5 昇降かご
6 床
7 側壁
8 天井
9 昇降かごドア
10 床面養生パネル
12 折り返し養生パネル
13 紐
14 側壁面養生パネル
16 天井養生パネル
17 穴
20 連結材
21 ヒンジ部
22 一対の挟着部
23 一対の挟着片
24 連結片
25 磁性体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性硬質合成樹脂材である例えば、ポリプロピレン樹脂材による一体成形品として得られるもので、肉薄細帯状のヒンジ部(21)と、該ヒンジ部(21)を介して左右対称に連設された一対の挟着部(22)を含み、
前記一対の挟着部(22)は、ばね性を有する一対の挟着片(23)と、該一対の挟着片(23)をコ字形に連結し、かつ前記ヒンジ部(21)と連なる連結片(24)を有し、 該一対の挟着部(22)は、養生パネネルを連結する際に、それぞれ前記一対の挟着片(23)がそのばね性に抗しコ字形に拡開して前記養生パネルが差し込まれ、かつ一対の挟着片(23)のばね性により固定的に挟着連結される構成を特徴とする養生パネルの連結材(20)。
【請求項2】
前記一対の挟着部(22)における前記挟着片(23)の一方又は両方の表面に、着脱可能な磁性体(25)が設けられている構成を特徴とする請求項1の養生パネルの連結材(20)。
【請求項3】
昇降かご(5)内の床(6)、側壁(7)及び天井(8)と出入口(3)を各養生パネルにより養生保護するエレベーターの養生構造であって、
前記床(6)を養生保護する床面養生パネル(10)の三辺の端縁適所と残り一辺の端縁中央部位に、それぞれ請求項1の連結材(20)の一方の挟着部(22)が差し込まれ、かつ磁性体(25)を介して前記床(6)の表面に着脱可能に吸着固定されるとともに、前記三辺の端縁適所に取り付けられた前記各連結材(20)における他方の挟着部(22)はヒンジ部(21)を介して略L形に折り曲げ形成され、かつ磁性体(25)を介して前記各側壁(7)の表面下端に着脱可能に吸着固定されて、前記床(6)上に前記床面養生パネル(10)が設けられ、
前記床面養生パネル(10)の残り一端縁の中央部位に設けられた前記連結材(20)の他方の挟着部(22)には、乗場ドア(4)と昇降かごドア(9)の全開状態が維持されて形成された出入口(3)上面を養生保護し、かつエレベーターの運転時には前記昇降かご(5)内に折り返される折り返し養生パネル(12)の端縁中央部位が差し込まれて連結され、
前記各側壁(7)のコーナー縦方向の適所には、略L形に折り曲げ形成された前記各連結材(20)が、その挟着部(22)をそれぞれ側壁(7)の表面に磁性体(25)を介して着脱可能に吸着固定して設けられ、
前記各側壁(7)の表面下端に吸着固定の前記各連結材(20)における上向き挟着部(22)と、前記各側壁(7)のコーナー縦方向に吸着固定の前記各連結材(20)における挟着部(22)に各側壁(7)を養生保護する側壁面養生パネル(14)の下端縁と側端縁が差し込まれて設けられ、
前記天井(8)を養生保護する穴明き天井養生パネル(16)の四辺の端縁適所に、それぞれ前記連結材(20)の一方の挟着部(22)が差し込まれ、かつ磁性体(25)を介して前記各側壁(7)の表面上部に着脱可能に吸着固定されるとともに、前記それぞれの連結材(20)の他方の下向き挟着部(22)に前記側壁面養生パネル(14)の上端縁が差し込まれて前記穴明き天井養生パネル(16)が設けられ、
以って、前記昇降かご(5)内の床(6)、側壁(7)及び天井(8)と出入口(3)が前記それぞれの養生パネル(10)、(14)、(16)、(12)により養生保護される構成を特徴とするエレベーターの養生構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−290596(P2006−290596A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−116359(P2005−116359)
【出願日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(392023038)宝養生資材株式会社 (18)
【Fターム(参考)】