説明

香り雰囲気の発生装置

【課題】 室内の香りの雰囲気を、使用者の一日の生活を通じて、使用者の嗜好に応じこまやかに演出し得る香り雰囲気の発生装置を提供する。
【解決手段】 室内空間bに向けられる各噴霧ノズル1a〜1dと、これらに対して各別に液体香料を供給する複数の香料容器2a〜2dと、各噴霧ノズル1a〜1dに圧搾空気を供給するエアーコンプレッサー3と、該エアーコンプレッサー3と各噴霧ノズル1a〜1dとの間の各空気供給路4a〜4dに設けて各噴霧ノズル1a〜1dに対する圧搾空気の供給と停止を行う電磁弁5a〜5dと、上記エアーコンプレッサー3の作動と、各電磁弁1a〜1dの開閉動作とを連係して制御する制御部7とから構成し、使用者の選択により香りの液体香料を噴霧して室内を好みの香りの雰囲気に満たす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は室内に嗜好の香りの雰囲気を作り、一日を通じて使用者にリラックス、リフレッシュ、さわやかな目覚め等の気分を演出する香り雰囲気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、室内空間、例えばリビングや寝室に居る際に香りを楽しむ手段としては、揮発性、若しくは昇華性の室内用香料を室内の適当な場所に置いたり、お香や香料キャンドルをたいたりする場合がある。また、花を生けたり、香りのよいお茶を飲んで香りを楽しんだりすると人も居られるだろう。香水を体に付けたり噴霧するのも香りを楽しむ一つの方法であり、生活をする上で香りを楽しむ行為は人それぞれに色々な形で存在する。
しかし、現代人は室内で香りを楽しむ余裕を作ることは難しく、手軽な香料スプレーや適当な場所に置くだけですむ室内用香料を使用する場合が多い。これでは香りを通じてこまやかな気分作りをすることは無理であり、個人の嗜好に応じた香りの演出で一日を楽しくさわやかに過ごしたいという望みをもつ人は少なくなかった。
尚、室内に香りの雰囲気を作り使用者の嗜好に応じて一日をかおりにより細やかに演出し得る装置に関する文献の存在については不知である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記したような従来事情に鑑みてなされたものであり、その目的とする処は、
一日の生活を通じて、使用者の嗜好に応じ室内の香りを細やかに演出する香り雰囲気の発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記目的を達成するために下記の技術的手段を採用した。
第1発明の香り雰囲気の発生装置は、室内空間に向けられる複数の噴霧ノズルと、これらの噴霧ノズルに対して各別に液体香料を供給する複数の香料容器と、各噴霧ノズルに圧搾空気を供給するエアーコンプレッサーと、該エアーコンプレッサーと各噴霧ノズルとの間を連絡する各空気供給路に設けて各噴霧ノズル対する圧搾空気の供給と停止を行う電磁弁と、上記エアーコンプレッサーの作動と、各電磁弁の開閉動作とを連係して制御する制御部とから構成したものである。
上記した各噴霧ノズルは既存の噴霧ノズルであればどのようなものを用いてもよいが、液体香料をできるだけ微細なミストにして広範囲に噴霧できるものが好ましい。上記した各噴射ノズルに液体香料を供給する香料容器に充填する液体香料は使用者の好みに応じて種類の異なるものを選定することが好ましい。また、本装置の全ての構成はコンパクトにまとめて持ち運びを可能にし、設置場所を自由に変更できるように構成しても、若しくは部屋の特定の場所に定置してもよい。
【0005】
第2発明の香り雰囲気の発生装置は、上記第1発明の香り雰囲気の発生装置において、制御部は、一日に対応するタイマーを具備して成り、一日の中で、所定の時間に所定の噴霧ノズルから設定した液体香料を所定時間の間噴霧する噴霧時間帯を設定できるように構成したものである。
上記タイマーは例えば一日、24時間に対応し、実際の時間に合わせて通常の時計と同様に作動する。また制御部はこのタイマーに基づいて使用者が設定した噴霧時間帯に所定の噴霧ノズルから所定の液体香料を噴霧する。
【0006】
第3発明の香り雰囲気の発生装置は、上記制御部は、操作部を具備し、該操作部からの操作により噴霧ノズルと噴霧液体香料、及び噴霧時間帯を予め設定できるように構成して成るものである。
上記操作部は設定操作として、噴霧時間帯や噴霧ノズルの選択等の入力機能、及び表示機能を具備したものが好ましい。
【0007】
第4発明の香り雰囲気の発生装置は、上記香り雰囲気の発生装置において、各香料容器は交換可能なカートリッジを装着する装着部を備え、該装着部に液体香料を収容したカートリッジを装着することにより、各噴霧ノズルに対応して液体香料の充填を行うように構成したものである。
上記カートリッジとは液体香料が収容され、各噴霧ノズルに対応して着脱可能に交換装着できるものであれば既存のどのようなものを用いてもよい。また、カートリッジは噴霧ノズルの数よりも多くの種類の液体香料を種類別に収容したものを予め用意しておくことが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の香り雰囲気の発生装置によれば、下記のような優れた作用、効果が期待できる。
第1発明の香り雰囲気の発生装置は、液体香料を噴霧することのできる複数の噴霧ノズルを備え、これらの噴霧ノズルから種類の異なる複数種類の液体香料を順次に噴霧することができる。
よって、使用者は上記制御部を直接操作するか、若しくは噴霧の動作をプログラムすることにより、好きな時に室内の雰囲気を好みの香りで満たすことができ、これにより気分的にリラックスしたり、さわやかさを感じたり、或いは気持ち良く睡眠したり、今までになく生活の中で嗜好の香りを選びながら楽しむことができ、香りを利用して心身を癒しリフレッシュすることができる。
【0009】
第2発明の香り雰囲気の発生装置は、第2発明の香り雰囲気の発生装置は、上記第1発明の香り雰囲気の発生装置において、一日に対応するタイマーを制御部に具備せしめたものであり、これにより、一日の中で、所定の時間に所定の噴霧ノズルから設定した液体香料を所定時間の間噴霧する噴霧時間帯を設定できるように構成したものである。
したがって、使用者は一日の中で希望する時間帯に好みの香りで部屋を満たすことが自動的にできるようになり、例えば、朝に香りを感じながらさわやかに目覚めたり、夜のくつろぎにはリラックスできる花の香りを楽しんだり、時間の合間に好みの香りで気分転換をしたりたり、時計を見ながら生活するだけではなく、色々な香りの演出を楽しみながら時間を過ごすゆとりを効果的に得ることができる。
【0010】
第3発明の香り雰囲気の発生装置は、上記制御部に操作部を設け、該操作部からの操作により噴霧ノズルと噴霧液体香料、及び噴霧時間帯を予め設定できるように構成したものであるから、香り発生する噴霧時間帯や、香りの種類の設定を分かりやすく速やかに行うことができる。
【0011】
第4発明の香り雰囲気の発生装置は、各香料容器として、交換可能なカートリッジを装着する装着部を備え、この装着部に液体香料を収容したカートリッジを装着することにより、各噴霧ノズルに対応して液体香料の充填と交換とを行うように構成したものであるから、液体香料の交換と充填を容易に行うことができ、さらに種類の異なる液体香料を数多く保管することができるようになり、より多くの香りを適時に楽しむことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の香り雰囲気の発生装置を実施するための最良の形態を図1及び図2に基づいて説明する。図1は本願の香り雰囲気の発生装置Aの構成を系統的に示している。
香りの雰囲気の発生装置Aは、4個の噴霧ノズル1a〜1dと、これらのノズルに対して種類の異なる液体香料を別々に供給する4個の香料容器2a〜2dと、4系統に分岐する空気供給路4a〜4dを介して上記噴霧ノズル1a〜1dに圧搾空気を供給するエアーコンプレッサー3と、各空気供給路4a〜4dに1個ずつ設置する電磁弁5a〜5dを具備している。
これらの構成は比較的コンパクトな本体ケース内に収納され、図2にて示す香り雰囲気の発生装置Aのように室内空間bの片隅に設置される。また、本実施例の香り雰囲気の発生装置Aの場合、持ち運びが可能であり、電源コンセントのある場所であればどこにでも移動して設置することができる。
上記したように、エアーコンプレッサー3から供給される圧搾空気は各噴霧ノズル1a〜1dに対し、4系統の空気供給路4a〜4dを介して供給するように構成してある。この空気供給路4a〜4dは既存のエアーパイプ等から成り、これをジョイントパイプ等を用いて分岐することにより図1にて示すように分岐させ、各噴霧ノズル1a〜1dに接続してある。
【0013】
一方、各噴霧ノズル1a〜1dには液体香料を供給する香料容器2a〜2dが個々に連絡し、個々の噴霧ノズルに対して種類の異なる液体香料を供給するように構成してある。よって、各噴霧ノズル1a〜1dからは使用者が所望する香りの液体香料が供給され、圧搾空気と共に室内空間bへ向けて噴霧される(図2)。各噴霧ノズル1a〜1dは液体香料を室内空間bへ向けて広範囲に噴霧するために斜め上方、例えば上方45゜に向けた状態にて支持するとよい。尚、各噴霧ノズル1a〜1dの方向は任意に変更できるように構成してもよい。
各噴霧ノズル1a〜1dは液体香料を出来るだけ微細な粒子として広範囲に噴霧できる精密なタイプのものが良く、例えば精密消毒に用いるノズル等が好適に利用できる。微細な粒子として噴霧された液体香料は速やかに気化して室内空間bをほんのりとした香りで満たすこができる。ちなみに、ノズルの種類によっては粒子が粗く、噴霧した液体香料で床やテーブル等を濡らしてしまうこともあるので、噴霧ノズル性能と噴霧タイプの選択は非常に重要である。
【0014】
各噴霧ノズル1a〜1dには各々液体香料を供給する香料容器2a〜2dが接続してある。これらの香料容器2a〜2dはカートリッジ式のものであり、各噴霧ノズル1a〜1dに連絡するカートリッジ装着部21a〜21dと、これらに対して交換可能に装着される香料カートリッジ22a〜22dとにより構成してある。各香料カートリッジ22a〜22dには異なる種類の液体香料が封入されており、これを任意の噴霧ノズル1a〜1dのカートリッジ装着部21a〜21dに装着することにより、各噴霧ノズル1aに対して所定の液体香料が供給されるように構成してある。
香料カートリッジ22a〜22dはカートリッジの外形は共通しているが、中に封入して収容する液体香料は4種類以上、例えば8種類〜10種類程度の種類の液体香料を用意し、各香料カートリッジには中に封入されている液体香料の種類が分かるように香料の名前等の表示シールを貼っておくことが好ましい。
即ち、使用者は予め用意しておいた液体香料の中から、4種類の好みの香りを選び、その香料カートリッジ22a〜22dを上記した香料容器2a〜2dのカートリッジ装着部21a〜21dに装着しておく。また、噴霧ノズル1a〜1dから噴霧される液体香料の種類は、香料カートリッジを別のものと交換することにより簡単に変更することができるし、さらに液体香料を使いきった場合でも香料カートリッジを新たなものと交換することにより液体香料の再充填も行うことができる。
【0015】
前述したように、エアーコンプレッサー3と各噴霧ノズル1a〜1dとを連絡する4系統の空気供給路4a〜4dには各々電磁弁5a〜5dが設けてある。これらの電磁弁5a〜5dはエアーコンプレッサー3から各噴霧ノズル1a〜1dへ向けて行われる圧搾空気の供給をON/OFFするものであり、後述する制御部7と電気的に連絡し、同制御部7から送られる電気信号に基づいて所定のタイミングにて開閉作動する。即ち、電磁弁5a〜5dの開かれた噴霧ノズル1a〜1dから液体香料が噴霧されることになる。尚、各電磁弁5a〜5dの作動とエアーコンプレッサー3の作動とは制御部7の制御により同期する。
【0016】
エアーコンプレッサー3はコンパクトなものであれば既存のどのようなものを用いてもよいが、例えばコンパクトなリニアコンプレッサー等が静粛性に優れて好ましい。エアーコンプレッサー3は、制御部7と電気的に連絡し、制御部7からの電気信号に基づいて作動し、停止する。エアーコンプレッサー3から4系統の空気供給路4a〜4dの根幹となる基供給路4に供給された圧搾空気は同基供給路4に設置した手動バルブ8を介して各空気供給路4a〜4dに分配される。上記した手動バルブ8は各空気供給路4a〜4dを介して噴霧ノズル1a〜1dへ供給される圧搾空気の量を調節して液体香料の噴霧量を増減調節するものであり、その開度は使用者の手によって適度に調節される。
【0017】
制御部7はマイクロコンピュータを用いて構成される。制御部7は通常の時計と同様に1日の時間に対応して24時間継続して作動するタイマー9を具備し、このタイマー9がきざむ時間に基づいて制御動作が実行される。また、制御部7は、入力用ボタンと時刻や噴霧ノズルの特定、液体香料の種類等の設定内容を示す表示部を備えたコンパクトなコンソール10を具備し、このコンソール10からの入力により、エアーコンプレッサー3の作動と各電磁弁5a〜5dの作動を時間系列に基づいて制御し、噴霧時間帯のプログラムを設定する。
即ち、制御部7の機能により、使用者が希望する時間に希望する香りの液体香料が対応する噴霧ノズルから所定時間噴霧されるように制御され、この噴霧時間帯を1日の中で複数回繰り返すように機能する。例えば朝、昼、夜、就寝前等に好みの香りを選んで噴霧するような細やかな制御が可能である。
上記したように、香料の噴霧時間帯のプログラムは制御部7にて予め設定しておくことにより自動的に実行される。制御部7には予め数種類の噴霧時間帯のプログラムを設定しておき、その日の気分に応じて希望の香りプログラムを選んで実行すると良い。また、制御部7は、噴霧時間帯のプログラムとは別に、コンソール10からの手動操作により、直接的に任意の噴霧ノズル1a〜1dから希望する種類の液体香料を噴霧することも可能である。
尚、複数の噴霧ノズル1a〜1dから香りの異なる液体香料を同時に噴霧することも可能であるが、異なる種類の液体香料が噴霧されて室内で混在する場合、必ずしもよい香りになるとは限らないので、香料は一種類ずつ噴霧するのが好ましい。
【0018】
ところで、今日ではアロマセラピーとか香りによるリラクゼーションという言葉が当たり前のようにして使われていることから分かるように、香りと気分とは親密な関係にあることは広く知られている。例えば、レモンの香りで爽やかな気分になったり、ペパーミントの香りを嗅ぐと頭がすっきりしたりすることが知られている。また、ハーブなどの自然植物が生み出す芳香成分を利用して、心と身体を健康にするという行為は、自然療法の1つとても認められている。
上記したように構成した本発明の香り雰囲気の発生装置Aを使用することによれば、香りによる演出を生活の中に有効に取り入れることができる。以下にその動作の一例を説明する。
【0019】
使用者は室内の適当な場所に香り雰囲気の発生装置Aを設置する。設置に適した場所とは、使用者の居住空間bの床等であり、ノズル1a〜1dを室内の中央へ向ける。設置場所としてはデッドスペースとなる床の四隅等で且つ上方にエアコンcが設置されている所などが好ましい(図2)。このようにエアコンcの下にて液体香料が噴霧されると気化した香りがエアコンの気流に乗って室内を循環し易く、室内空間bの全体わたって均等な香り雰囲気を作るこができる。
【0020】
使用者は一日の生活に合わせて香りの種類を選択し、希望する香りの液体香料とカートリッジ22a〜22dを各噴霧ノズル1a〜1dに対応するカートリッジ装着部21a〜21dに装着しておく。また、使用者は、制御部7のコンソール10を操作して希望の香りの種類。即ち希望の香りの液体香料を噴霧する噴霧ノズル1a〜1dとその噴霧時間帯を設定する。この実施例の場合、朝、昼、夜と就寝前の1日4回に設定することにする。尚、噴霧時間の長さは室内空間bの広さや香りの密度に応じて設定する。
例えば朝は、起床より幾分前の6時45分から2分間、噴霧ノズル1aからさわやかな感じのするレモンの香りの液体香料を噴霧する。使用者が目覚まし時計等により7時に目覚めると、既に室内空間は淡いレモンの香りに満たされ、さわやかな気分で目覚めることが出来る。
【0021】
昼の時間帯。例えば12時から2分間、噴霧ノズル1bからペパーミントの香りの液体香料を噴霧する。使用者はペパーミントの香りによってお昼になったことを知り、例えば仕事を中断して昼食の用意にかかったりするだろう。ペパーミントは頭をすっきりとさせる効果があるので、リフレッシュして午後の生活に移行できる。
午後6時、噴霧ノズル1cからハーブの香りのする液体香料が2分間噴霧される。昼から夜に移り変わるこの時間帯。ハーブの香りが室内に満たされて使用者は気持ち良く気分転換され、一日の寛ぎの時間に移行する。
午後11時、噴霧ノズル1cからラベンダーの香りがする液体香料が2分間噴霧される。ラベンダーやローマンカモミールなどは気分を落ち着かせる効果があるので使用者は自然と眠りにつくことができるだろう。
このように、本発明の香りの雰囲気の発生装置Aを用いて、1日の生活を香りにより楽しく演出しながら過ごすことで、癒し、気分転換、リフレッシュ等、気分をいつも新鮮に保って健康に過ごせることでしょう。尚、上記した噴霧時間帯のプログラムは実施の一例であって、噴霧する液体香料の種類の選択、順番、噴霧時間等は使用者の嗜好に応じて自由に設定するものである。
【0022】
上記実施例の香りの雰囲気発生装置Aは、4個の噴霧ノズル1a〜1dとこれに対応する4個の香料容器2a〜2dを具備している。しかし、本発明の主旨によれば、噴霧ノズルの数は任意に変更してもよく、例えば2個〜8個の噴霧ノズルと香料容器を設けても、若しくは1個の噴霧ノズルに複数の香料容器を接続して構成してもよい。
また、上記実施例の香料容器2a〜2dはカートリッジ式としたが、香料容器は蓋付きの容器として、液体香料の入った別の容器から継ぎ足す形で充填するように構成してもよい。この場合であっても、各香料容器は本体から取り外し可能として同容器の整備点検や洗浄を行えるように構成することが好ましい。
本発明の香りの雰囲気発生装置は、出来るだけコンパクトに構成して簡単に持ち運びできるようにすることが好ましい。この場合、電源は部屋に設置されるコンセントを使用してもよいが、装置本体内に充電可能な二次電源を設けてこれを電源として作動するように構成することにより、家のどの部屋にも簡単に移動して使用することが可能となる。
一方、本発明の香り雰囲気の発生装置は室内の最適箇所に定置するように構成してもよい。この場合、部屋の壁や床に埋め込む形で設置したり、またはテーブルの下に取付ける形で設置すると合理的である。
【0023】
尚、本発明の香り雰囲気の発生装置に用いる液体香料は、人体に無害であり、噴霧ノズルで噴霧できる液体状の香料であれば既存のどのようなものを用いてもよいが、植物からとれる芳香性、揮発性の高い天然の香料が好ましい。例えば、オレンジ、カモミール、ペパーミント、ラベンダー、ローズマリー等、多種多様なものがある。また、使用する液体香料は上記したような植物性の天然香料以外にも、化学的に精製された液体香料であってもよい。この場合、天然にない香りを比較的容易に作ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明を実施した香り雰囲気の発生装置を示す系統図。
【図2】同装置を設置した室内空間を示す縦断正面図。
【符号の説明】
【0025】
A・・・香り雰囲気の発生装置
1a〜1d・・・噴霧ノズル
2a〜2d・・・香料容器
3・・・エアーコンプレッサー
5a〜5d・・・電磁弁
7・・・制御部
9・・・タイマー
10・・・コンソール(操作部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内空間に向けられる複数の噴霧ノズルと、これらの噴霧ノズルに対して各別に液体香料を供給する複数の香料容器と、各噴霧ノズルに圧搾空気を供給するエアーコンプレッサーと、該エアーコンプレッサーと各噴霧ノズルとの間を連絡する各空気供給路に設けて各噴霧ノズル対する圧搾空気の供給と停止を行う電磁弁と、上記エアーコンプレッサーの作動と、各電磁弁の開閉動作とを連係して制御する制御部とから構成した香り雰囲気の発生装置。
【請求項2】
上記制御部は、一日に対応するタイマーを具備して成り、一日の中で、所定の時間に所定の噴霧ノズルから設定した液体香料を所定時間の間噴霧する噴霧時間帯を設定できるように構成した請求項1記載の香り雰囲気の発生装置。
【請求項3】
上記制御部は、操作部を具備し、該操作部からの操作により噴霧ノズルと噴霧液体香料、及び噴霧時間帯を予め設定できるように構成して成る請求項2記載の香りの発生装置。
【請求項4】
各香料容器は交換可能なカートリッジを装着する装着部を備え、該装着部に液体香料を収容したカートリッジを装着することにより、各噴霧ノズルに対応して液体香料の充填を行うように構成した請求項1乃至3の何れか一項記載の香り雰囲気の発生装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−114140(P2008−114140A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−298759(P2006−298759)
【出願日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(594193690)株式会社ビービーリッチ (7)
【Fターム(参考)】