説明

駆動伝達部材および駆動伝達装置

【課題】肉盗み等が形成された状態で、長時間駆動されても変形することのない駆動伝達部材を提供する。
【解決手段】駆動伝達部材はギア1と補強部材4とからなる。ギア1は、樹脂製であり、略中央に断面がD字形状の挿嵌孔12が形成され、且つ一方の主面から所定深さでリング状の肉盗み溝13が形成された基礎円盤部10と、該基礎円盤部10の円周上に配列された歯11とからなる。補強部材4は金属製であり、肉盗み溝13の内周側の壁に当接し、且つ肉盗み溝13内に収まる形状で形成され、中心には、挿嵌孔12と同形状の貫通孔40が形成されている。この挿嵌孔12および貫通孔40に回転軸2が挿嵌されて回転すると、回転軸2からギア1の基礎円盤部10に力が加わるが、補強部材4によりこの力が受け止められて、ギア1の変形が防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一定の搬送速度を必要とする搬送路の駆動に利用される駆動伝達装置に用いられる駆動伝達部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、紙幣等の紙葉類を識別する紙葉類識別装置は、挿入された紙葉類を搬送しながら、紙葉類に備えられている磁気データ等を読み取って識別を行っている。紙葉類の磁気データを搬送しながら読み取る場合、磁気データの読み取り精度は紙葉類の搬送速度の精度に大きく影響される。このため、このような装置に利用される駆動伝達装置では、長時間に亘り一定の搬送速度を実現する必要がある。そして、この駆動伝達装置には、通常複数のギアを搬送方向に配列させた構造が用いられる。
【0003】
図6は従来のギアの構造を示す図であり、(A)が正面図、(B)が図6(A)に示すA−A断面図、(C)が裏面図である。
【0004】
ギア1は、基礎円盤部10の円周面に複数の歯11が配列形成された形状であり、基礎円盤部10の主面(歯11の突出方向に垂直な方向を法線とする平面部)の略中心を中心軸として両主面間を貫通する挿嵌孔12が形成されている。挿嵌孔12は正面方向から見て円状の一部が直線状であるD字形状に形成されている。以下、このD字形状の直線に相当する内壁部をDカット平面部120と称する。このDカット平面部120を備える挿嵌孔12には、先端部が断面D字状で形成された略円柱形状の回転軸2が挿嵌されている。そして、回転軸2がギア1から突出する面には、回転軸2が挿嵌孔12に対して軸方向へずれることを防止するEリング3が設置されている。
【0005】
ところで、このようなギア1は、通常、樹脂成型されていることが多く、基礎円盤部10および歯11の形成精度を高めるために、基礎円盤部10の回転軸2挿入側から厚み方向に所定の深さで肉盗み溝13が形成されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【非特許文献1】三菱エンジニアプラスチックス株式会社、ホームページ、1998年、支援技術、成形技術紹介、[平成17年7月30日検索]、インターネット<URL:www.m-ep.co.jp/mep-j/tech/iupital/pdf/process.pdf
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述のように肉盗み部13を形成すると、ギア1の強度が低下する。ここで、回転軸2は通常ギア1よりも堅い金属製であるので、長時間駆動されることにより、ギア1が変形する。
図7は長時間駆動により変形したギア1の形状例を示す図である。(A)が正面図、(B)が図7(A)に示すA−A断面図、(C)が部分拡大図である。なお、図6と同じ部位には同じ符号を付して説明は省略する。
【0007】
樹脂製のギア1を金属製の回転軸2に装着して長時間駆動すると、挿嵌孔12のDカット平面部120の端部から基礎円盤部10のリブ14が回転軸2により押し込まれてリブ変形凹部121が発生する。また、回転軸2が挿嵌孔12内を回転することによって、挿嵌孔12におけるDカット平面部120に対向する内壁が変形し、リブ変形凹部122が形成される。このようにリブ変形凹部121,122が形成されると、リブ14におけるこれらのリブ変形凹部121,122に対向する側の肉盗み溝13の内周面に、それぞれリブ突起部141,142が形成される。そして、これらリブ変形凹部121,122や突起部141,142の発生によって、リブ変形凹部121、リブ突起部141の延長線上の歯11や、リブ変形凹部122、リブ突起部142の延長線上の歯11が変形し、歯突起部111,114が発生する。さらに、変形が大きい歯突起部111に隣り合う歯11にも、歯突起部112,113が発生する。
【0008】
このようにギア1が変形することで、回転軸1の一定速度回転に対してギア1が一定速度で回転しなくなってしまい、駆動力伝達速度が不安定になる。
【0009】
さらには、このような変形が進行すると、挿嵌孔12内で回転軸2が回転してしまい、回転軸2からギア1へ、もしくは、ギア1から回転軸2へ駆動力を伝達できなくなってしまう。
【0010】
したがって、この発明の目的は、肉盗み等が形成された状態において、長時間駆動されても変形することのない駆動伝達部材を提供すること、およびこの駆動伝達部材を用いて安定した駆動伝達を実現することができる駆動伝達装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、基礎円盤部の円周面に沿って配列された複数の歯と、基礎円盤部の円中心を中心として、内周面が部分的に平面状となる断面形状がD字状で略円筒形状の挿嵌孔と、基礎円盤部の挿嵌孔と外周面との間にリング状に形成された肉盗み溝と、を備え、樹脂成形されて成る駆動伝達部材において、肉盗み溝の少なくとも内周側の内壁面に当接し、肉盗み溝に装着された金属製円筒部材を備えたことを特徴としている。
【0012】
この構成では、樹脂製の基礎円盤部の肉盗み溝に金属製円筒部材が設置されることで、挿嵌孔に挿嵌された金属製の回転軸から樹脂製の基礎円盤部に力が加わっても、金属製円筒部材で受け止められる。すなわち、金属製円筒部材の強度により、樹脂製の基礎円盤部の変形が抑えられる。
【0013】
また、この発明の駆動伝達部材の金属製円筒部材は、基礎円盤部の肉盗み溝の開口面に当接する底部を備えたことを特徴としている。
【0014】
この構成では、金属製円筒形部材の肉盗み溝に配置される部分に加えて底部を設けることで、金属製円筒形部材の強度が高くなる。
【0015】
また、この発明の駆動伝達装置は、前述の駆動伝達部材を複数備え、隣り合う駆動伝達部材の歯同士が咬合し、これら駆動伝達部材により駆動力を伝達することを特徴としている。
【0016】
この構成では、駆動伝達部材の変形が抑えられることで、駆動伝達速度の経時的な変化が抑制される。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、樹脂製の基礎円盤部の肉盗み溝に金属製円筒形部材が配置されることで、駆動伝達部材が高強度になる。これにより、挿嵌孔に金属製の回転軸が挿嵌されて、回転軸と駆動伝達部材との間で回転による駆動力の伝達があっても、回転軸の回転による基礎円盤部の変形が防止される。すなわち、回転軸の回転による駆動伝達部材の変形が防止される。この結果、従来よりも長時間に亘り変形せず、安定して駆動力を伝達する駆動伝達部材を実現することができる。
【0018】
また、この発明によれば、この駆動伝達部材を用いることにより、長時間に亘り安定した駆動伝達能力を備える駆動伝達装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
第1の実施形態に係る駆動伝達部材について図を用いて説明する。
図1は、本実施形態の駆動伝達部材に相当するギア1と補強部材4との組み合わせ部材の構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は図1(A)でのA−A断面図、(C)は裏面図である。
【0020】
また、図2は、ギア1の構成図および補強部材4の構成図である。(A)はギア1の正面図、(B)はギア1における図2(A)でのA−A断面図、(C)は裏面図であり、(D)は補強部材4の正面図、(E)は補強部材4の側面図、(F)は補強部材4の裏面図である。
【0021】
また、図3は、図1に示す駆動伝達部材に回転軸2を接続した状態を示す図であり、(A)は正面図、(B)は図3(A)でのA−A断面図である。
【0022】
図2(A)〜(C)に示すように、ギア1は所定厚みで円盤形状の基礎円盤部10の円周面上に複数の歯11が等ピッチで配列形成されて成る。ギア1の基礎円盤部10には、両主面、すなわち、図2(A)に示す正面の面と図2(C)に示す裏面の面との間を貫通する挿嵌孔12が形成されている。挿嵌孔12は断面がD字形状の貫通孔であり、この断面D字形状により内壁面にDカット平面部120を備える。ギア1の基礎円盤部10には、前記裏面(両主面)から見て所定幅でリング状からなる肉盗み溝13が裏面から所定深さで形成されている。基礎円盤部10における肉盗み溝13と挿嵌孔12とに挟まれる部分はリブ14であり、リブ14は裏面から所定深さで凹んでおり凹部15を形成している。そして、このような構造のギア1は樹脂成型により形成されている。
【0023】
次に、図2(D)〜(F)に示すように、補強部材4は所定内径および外径の円筒部42と、所定厚みの底部43とから形成されている。円筒部42は内径がギア1の肉盗み溝13の内周面側の径と略同じに形成されており、外径が肉盗み溝13の内周面側の径と外周面側の径との平均値程度で形成されている。底部43は、厚みがギア1の凹部15の深さと略同じに形成されており、略中心にギア1の挿嵌孔12と同じ形状の貫通孔40が形成されている。貫通孔40は断面がD字形状であり、この断面D字形状により内壁面にDカット平面部41を備える。そして、補強部材4は、樹脂成型されたギア1よりも硬度が高い金属製である。
【0024】
このようなギア1と補強部材4を組み合わせた状態が図1である。
図1に示すように、補強部材4はギア1の肉盗み溝13および凹部15に挿嵌される。この際、ギア1のDカット平面部120と補強部材4のDカット平面部41とが一致する状態で補強部材4が挿嵌されている。ここで、補強部材4の裏面位置とギア1の裏面位置とは一致しており、補強部材4の内壁面とギア1の肉盗み溝13の内周側の壁面とは当接している。このような構造とすることで、挿嵌孔12と貫通孔40とを正面および裏面から見た形状が一致し、1つの挿嵌孔として機能する。
【0025】
このような駆動伝達部材を用いる場合、図3に示すように、挿嵌孔へ回転軸2が挿嵌される。
回転軸2は金属製であり、略全体が円柱形状で先端部が断面D字形状である。このD字形状の先端部の外周形状は、挿嵌孔12および貫通孔40からなる駆動伝達部材の挿嵌孔の内壁形状と一致する。そして、回転軸2のD字形状先端部の平面部が駆動伝達部材の挿嵌孔のDカット平面部120、41に当接している。さらに、回転軸2の先端は所定長さでギア1の表面から突出しており、D字形状先端部と円柱形部分との境界面が駆動伝達部材における補強部材4の底部43の裏面に当接している。そして、回転軸2は、ギア1の正面に設置されたEリング3によりギア1から抜けない状態で固定される。
【0026】
このような構成とすることで、回転軸2のD字形状先端部の平面部と駆動伝達部材の挿嵌孔のDカット平面部120、41とが作用して、回転軸2から駆動伝達部材へまたは駆動伝達部材から回転軸2へ駆動力が伝達される。
【0027】
この際、金属製の補強部材4をギア1の肉盗み溝13に設置していることで、回転軸2のD字形状先端部の角部からギア1のリブ14に力が掛かっても、補強部材4で受けられるので、樹脂製のリブ14は変形しない。これにより、ギア1の全体に変形による応力が掛かることなく、ギア1の歯11が変形することを防止することができる。この結果、長時間に亘り利用しても、常時一定速度で安定して駆動力を伝達することができる。
【0028】
なお、補強部材4は底部43が無くても、ギア1の変形を抑制することができるが、本実施形態に示すように、補強部材4に底部43を設けることで、補強部材4の円周面から外側に向かう力に対する強度が増加するので、より一層ギア1の変形の抑制効果が高くなり、ギア1の変形を確実に防止することができる。
【0029】
なお、本実施形態の説明では、Eリングによる固定の構成を例に示したが、図4に示すようにねじ止めによる固定の構成も実現することができる。
【0030】
図4はねじ止めによるギア1と補強部材4との固定を行った駆動伝達部材の構成を示した図であり、(A)は正面図、(B)は図4(A)でのA−A断面図である。
【0031】
ねじ止め方式の場合、ギア1の挿嵌孔は基礎円盤部10を貫通せず裏面側から所定深さに形成され、これに応じて回転軸2のD字形状先端部の長さも短くなる。また、ギア1の基礎円盤部10および回転軸2には、ねじ5が螺嵌する穴が形成されており、この雌ねじにねじ5が螺合することにより、ギア1、補強部材4、回転軸2が固定される。
【0032】
このような構成であっても、樹脂製のギア1の肉盗み溝13に金属製の補強部材4が挿嵌されることで、回転軸2から受ける力によるギア1の変形を防止することができる。
【0033】
次に、第1の実施形態に示した駆動伝達部材を用いた紙葉類識別装置の駆動伝達装置を第2の実施形態として図を参照して説明する。
【0034】
図5は本実施形態の紙葉類識別装置の概略構成を示す図である。なお、以下の説明では、ギア1と補強部材4とからなる駆動伝達部材を、新たにギアと定義して説明する。
【0035】
紙葉類識別装置は、ギア201〜213、エンコーダ221,222、下搬送ローラ231〜236、上搬送ローラ241〜46、バネ251〜56、センサ261,262、駆動状態検出部225、紙葉類識別部226を備える。
【0036】
ギア201〜211は、紙葉類搬送方向に平行な方向に順に配置されており、隣り合うギア201とギア202、...、ギア210とギア211)同士の歯が咬合している。また、ギア201の紙葉類搬送経路に対向する側の所定位置にはギア212が設置されており、ギア201とギア212の歯も咬合している。そして、このギア212に接続する回転軸が駆動源であるモータ300に接続する。また、ギア211の紙葉類搬送経路に対向する側の所定位置にはギア213が設置されており、ギア211とギア213の歯も咬合している。
【0037】
ギア201、ギア203、ギア205、ギア207、ギア209、ギア211にはそれぞれ下搬送ローラ231,232,233,234,235,236が設置されており、ギアの回転とともに下搬送ローラ231〜236も回転する。これら下搬送ローラ231〜236の紙葉類搬送経路方向の端部位置は全て同じであり、これらの点を結ぶ線が紙葉類搬送経路に相当する。下搬送ローラ231〜236の紙葉類搬送経路を対称面とした対向位置には、上搬送ローラ241〜246が設置されており、それぞれバネ251〜256により付勢されて下搬送ローラ231〜236に接触している。この構造により紙葉類搬送経路(上搬送ローラ241〜246と下搬送ローラ231〜236との間)に紙幣等の紙葉類が搬入されると、モータ300によりギア201〜213が回転し、駆動力が伝達されて、下搬送ローラ231〜236が同じ方向に回転する。ここで、上搬送ローラ241〜246が下搬送ローラ231〜236に対して所定の付勢力により接触していることで、それぞれに対向する位置に配置された上搬送ローラ241〜246と下搬送ローラ231〜236とが紙葉類を挟み込み、紙葉類には下搬送ローラ231〜236の回転による搬送力が作用して、紙葉類が所定の搬送方向、例えば図5であれば、下搬送ローラ236側から下搬送ローラ231側に向かう方向に搬送される。
【0038】
センサ261,262はそれぞれ磁気センサまたは光センサ等で構成されており、センサ261,262の設置位置を通過する紙葉類に備えられている磁気情報や光透過率等の固有情報を検出して、紙葉類識別部226に出力する。紙葉類識別部226は、入力された情報を解析して、紙葉類の種類を識別する。
【0039】
ところで、ギア212に接続する回転軸にはエンコーダ221が固定設置されており、ギア213に接続する回転軸にはエンコーダ222が固定設置されている。エンコーダ221,222は駆動状態検出部225に電気的に接続されており、エンコーダ221,222で検出した信号が駆動状態検出部225に入力される。そして、前述のようにモータ300が駆動し、ギア212に接続する回転軸およびギア213に接続する回転軸が回転すると、駆動開始と回転量とを示す信号を生成して、駆動状態検出部225に出力する。
【0040】
駆動状態検出部25はエンコーダ221,222から入力される信号に基づき、ギア201〜213により構成される駆動伝達装置の先端のギア201に接続する回転軸の回転開始タイミング(駆動開始タイミング)と、末端のギア213に接続する回転軸の回転開始タイミング(駆動開始タイミング)とのタイミング差を検出する。そして、検出したタイミング差に対応する時間と予め設定された閾値時間とを比較し、検出したタイミング差に対応する時間が長ければ、外部に警告を発する。ここで、閾値時間は、駆動伝達装置の駆動状態により搬送速度が許容される精度以下になるタイミング差に対応する時間が設定されている。
【0041】
このような紙葉類識別装置の駆動伝達装置に前述の駆動伝達部材を用いることで、回転軸とギアとの接触によるギアの変形を防止することができるので、従来よりも長時間に亘り安定して駆動力を伝達することができる。これにより、従来よりも長時間に亘り安定して紙葉類の種類を識別し続けることができる。
【0042】
なお、本実施形態では、紙葉類識別装置を例に説明したが、ギアを用いる駆動力伝達装置であれば、当然に前述の構成を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】第1の実施形態の駆動伝達部材に相当するギア1と補強部材4との組み合わせ部材の構成を示す図
【図2】図1に示すギア1の構成図および補強部材4の構成図
【図3】図1に示す駆動伝達部材に回転軸2を接続した状態を示す図
【図4】ねじ止めによるギア1と補強部材4との固定を行った駆動伝達部材の構成を示した図
【図5】第2の実施形態の紙葉類識別装置の概略構成を示す図
【図6】従来のギアの構造を示す図
【図7】長時間駆動により変形したギア1の形状例を示す図
【符号の説明】
【0044】
1−ギア
10−基礎円盤部
11−歯
12−挿嵌孔
120−挿嵌孔12のDカット平面部
13−肉盗み溝
14−リブ
15−凹部
2−回転軸
3−Eリング
4−補強部材
40−貫通孔
41−貫通孔40のDカット平面部
42−円筒部
43−底部
5−ねじ
111〜114−歯変形部
201〜213−ギア
221,222,223−エンコーダ
224−駆動制御部
225−駆動状態検出部
226−紙葉類識別部
231〜236−下搬送ローラ
241〜246−上搬送ローラ
251〜256−バネ
261,262−センサ
300−モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎円盤部の円周面に沿って配列された複数の歯と、
前記基礎円盤部の円中心を中心として、内周面が部分的に平面状となる断面形状がD字状で略円筒形状の挿嵌孔と、
前記基礎円盤部の前記挿嵌孔と外周面との間に、リング状に形成された肉盗み溝と、を備え、樹脂成形されて成る駆動伝達部材において、
前記肉盗み溝の少なくとも内周側の内壁面に当接し、前記肉盗み溝に装着された金属製円筒部材を備えたことを特徴とする駆動伝達部材。
【請求項2】
前記金属製円筒部材は、前記基礎円盤部の前記肉盗み溝の開口面に当接する底部を備えた請求項1に記載の駆動伝達部材。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の駆動伝達部材を複数備え、
隣り合う駆動伝達部材の歯同士が咬合し、これら駆動伝達部材により駆動力を伝達することを特徴とする駆動伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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