説明

駆動機構設計支援プログラム

【課題】種々の組み合わせによる複数の解析評価モデルを効率よく製作、評価できる駆動機構設計支援プログラムを提供する。
【解決手段】駆動機構の諸元情報および駆動条件の入力手順と、駆動機構の集中定数モデルを作成するモデル化手順と、集中定数モデルから振動特性および振動振幅を計算する解析手順と、集中定数モデルの内から解析手順によって振動計算を行う対象範囲を設定する評価セット設定手順とをコンピュータに実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動機構設計支援プログラムに関し、特に詳しくは複写機、LBP(レーザービームプリンタ)、インクジェットプリンタあるいはイメージスキャナー、ファクシミリなどの画像形成装置における駆動機構の振動特性の解析を行うものである。
【背景技術】
【0002】
複写機などの画像形成装置においては、画像品位に関わる重要な部品、例えば感光ドラムなどを、ステッピングモータあるいはDCモータなどを駆動源として、ギアあるいはタイミングベルトなどを用いて駆動力を伝達する機構を構成して駆動させている。
【0003】
このような駆動機構を設計するにあたっては、所望の印刷速度や読み取り速度を満たす為に必要な感光ドラムや走査ヘッドなどの駆動対象物に必要な回転または走査速度、駆動対象物が持つ慣性モーメント、駆動対象物が受ける摩擦力など考慮する。即ち、ギアによる減速比、歯強度を考慮した歯のモジュール、ギアの歯幅の設計、およびモータの選定が必要になる。
【0004】
また、感光ドラムの回転速度が変動すると、画質に、「バンディング」と呼ばれる濃淡のムラが発生することがある。このような場合には、バンディング対策として、回転速度を安定化するために、感光ドラムの回転軸上にフライホイールを取り付けることで対策を行う場合がある。
【0005】
非特許文献1では、感光ドラム軸上に設けたフライホイールに代え、ベルト駆動増速機構を用いたダイナミックダンパを用いて、効果的に「バンディング」を抑制する機構について説明している。
【0006】
また、設計者が設計の段階で、適した設計であるかを解析するために例えば特許文献1では、ギア駆動系を簡易モデル化する。そして、運動方程式をRunge−Kutta−Gill法によって数値解析した後に、振動レベルをフーリエ変換によって周波数分析する設計システムが提案されている。
また、特許文献2では、車両運転室の振動レベルの軽減を目的として、車両ボディに対するエンジンの取付け用マウントを最適化するため、前記振動レベルを固有値解析手段および応答算出手段によって求める設計システムである。
【0007】
【非特許文献1】富士ゼロックス社発行 テクニカルレポート No.12 1998に記載の記事「W.D.D. (Wide Range Dynamic Damper)技術の開発とColor Laser Wind 3310への適用」江向哲朗 他2名[平成18年12月8日検索]インターネット(URL http://www.fujixerox.co.jp/company/tr/12/23_emuka/tr101j.html)
【特許文献1】特開2004−133809号公報
【特許文献2】特開平06−089322号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
複写機などの駆動機構設計の構想段階においては、1つのモータで駆動する駆動対象をどこまでとするかについて決定する。例えば、モータの使用個数を減らし、1つのモータで幾つもの駆動対象を動作させることを検討する場合がある。
カラー複写機では各色用の4本の感光ドラムに加え、中間転写ベルト、現像器、定着器など種々の駆動対象物がある。例えば1つのモータに駆動させる駆動対象を「感光ドラム4本+中間転写ベルト」とするのか、「感光ドラム2本+中間転写ベルト」にするのか、といった組み合わせについて検討する場合がある。
【0009】
構想段階においては、駆動対象をどこまでとするかの複数の組み合わせに関して、摩擦トルクや部品強度に関する検討に加え、駆動機構の回転振動特性について検討し、先の「バンディング」が問題にならないかどうかの見通しをつける必要がある。この検討には、汎用の有限要素法振動解析はもちろん、従来の独自プログラムの設計者専用の解析ツールを準備したとしても、複数の組み合わせの解析評価モデルを製作するために大きな工数を必要とする。さらに、それぞれの結果比較のためのデータ処理にも大きな工数を必要とし、駆動機構開発期間短縮のため不都合であった。
【0010】
本発明は、種々の組み合わせによる複数の解析評価モデルを効率よく製作、評価できる駆動機構設計支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため本発明は、駆動源、駆動力伝達機構を含む駆動機構の振動特性および振動振幅を評価する駆動機構設計支援プログラムであって、前記駆動機構の各種情報および駆動条件の入力手順と、前記駆動機構の集中定数モデルを作成するモデル化手順と、前記集中定数モデルから前記振動特性および振動振幅を計算する解析手順と、前記集中定数モデルの内から前記解析手順によって振動計算を行う対象範囲を設定する評価セット設定手順とをコンピュータに実行させるための駆動機構設計支援プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、所望の駆動要素を含む部分集中定数モデルを短時間で得ることができ、評価工数を大幅に削減する効果がある。
また、本発明によれば、評価セット設定手順において、駆動力伝達点を選択するだけで、前記部分集中定数モデルを得ることができ、評価工数をさらに削減する効果がある。
また、本発明によれば、評価セット設定手順において、駆動要素を選択するだけで、前記部分集中定数モデルを得ることができ、評価工数をさらに削減する効果がある。
また、本発明によれば、結果を同時に比較表示することで、各評価セットの優位差を認識しやすくする効果があり、さらに評価工数を削減する効果がある。
また、本発明によれば、複数の解析を一括実行することで、操作手順が少なくなり、さらに評価工数を削減する効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に説明される実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨の範囲において適宜変形、組み合わせが可能であることはいうまでもない。
【0014】
(第1の実施形態)
[駆動機構設計支援プログラムの処理:図1]
図1は、本発明にかかる駆動機構設計支援プログラムによる処理手順を示すフローチャートである。図1に示すフローチャートを用いて、本発明の駆動機構設計支援プログラムを用いてコンピュータが実行する感光ドラム駆動機構(図3)におけるバンディング量計算処理の流れの一例を説明する。
【0015】
本実施形態のプログラムは駆動源、駆動力伝達機構を含む駆動機構の振動特性および振動振幅を評価する駆動機構設計支援プログラムである。このプログラムは、駆動機構諸元情報および駆動条件の入力手順と、前記駆動機構の集中定数モデルを作成するモデル化手順と、集中定数モデルから振動特性、振動振幅を計算する解析手順とを有する。
また、前記集中定数モデルの内より解析手段によって振動計算を行う対象範囲を設定する評価セット設定手順を有する。
【0016】
以下、詳細に説明する。モデル情報取得(ステップS101)では、評価対象のすべての駆動機構部品諸元情報の取得を行う。ここでは、図3の1つのドラム駆動モータ221で、4本の感光ドラム204を駆動する機構部品の諸元情報を取得する。
機構部品としては、感光ドラム204、ドラム駆動モータ221、2段ギア222、ベルトプーリ223、ドラム駆動ベルト224、ドラム駆動ギア225、カップリング226、ドラム駆動軸227である。
【0017】
具体的にはドラム駆動モータ221であれば、モータロータの慣性モーメント、モータギアの歯数、モジュール、材質など、またカップリング226であれば、材質および外径、内径などの主要寸法などである。
また、他に例えば図2に示すように、中間転写ベルト209を、同じドラム駆動モータ221で駆動させる構想検討をする場合には、それに関わる全ての駆動機構部品の諸元情報を取得する。具体的には、中間転写ベルト209の材質、幅寸法などである。
【0018】
評価セット設定(ステップS102)では、機構構成の構想検討案に基づき、例えば、
「4本の感光ドラム204および中間転写ベルト209を駆動する構成」
「2本の感光ドラム204および中間転写ベルト209を駆動する構成」
「4本の感光ドラム204を駆動する構成」
といった評価セットを設定する。
解析設定(ステップS103)では、駆動条件等を設定する。
【0019】
計算実行(ステップS104)では、図4で説明したソルバー部分の処理を行い、集中定数モデル化に必要な剛性、減衰、慣性モーメントのパラメータから始まり、周波数応答特性とバンディング量を、すでに設定した評価セット毎に計算する。
【0020】
結果表示(ステップS105)では、各々の機構構成の比較検討をし易くするために、各評価セットの周波数応答特性とバンディング量を同時に表示する。
【0021】
[設計支援対象のカラー複写機構成:図2]
図2は、本発明の駆動機構設計支援プログラムの評価対象となるカラー複写機の一例を示す断面図である。このカラー複写機は、リーダ部201とプリンタ部202とを有し、リーダ部1において読取られた画像情報は、リーダ光学系203の光学系(203a〜203d)によりCCD(電荷結合素子)203eに結像される。このCCDによって、電子信号に変換され、色分解等の処理が施されてプリンタ部2に送られる。
【0022】
プリンタ部202には、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の各色の画像を形成する各画像形成部202aを有する。該各画像形成部202aには、それぞれ像担持体としての感光ドラム204が設けられていて、この感光ドラム204が一列に配置されている。感光ドラム204の周囲には、帯電線205aを含む帯電器205、スキャナユニット206、現像部207、ドラムクリーナ208がそれぞれ設置されている。
【0023】
スキャナユニット206は不図示の発光素子から照射されたレーザーをポリゴンミラー206aで反射し、走査させる。そして、折り返しミラー206bで感光ドラム204へ向かわせる。感光ドラム204は、図示しない駆動装置によって矢印A方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。
【0024】
リーダ部201から送られた電子信号に基づき、帯電器205によって表面に電荷を付与された感光ドラム204に、前述の各色用のスキャナユニット206からレーザーを照射することにより、該感光ドラム204上に静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像部207においてトナー像に現像され、中間転写ベルト(ベルト状転写体)209と1次転写ローラ210を有する中間転写部において中間転写ベルト209上に転写される。
【0025】
中間転写ベルト209は、駆動ローラ211、テンションローラ212、従動ローラ213とに張架された無端状フィルムから成り、駆動ローラ211によって矢印A方向に回転させられている。トナー像は、各1次転写ローラ210を順次通過して中間転写ベルト209上に重畳転写(一次転写)される。このトナー像は、2次転写ローラ214、従動ローラ213からなる二次転写部にてカセット215、ピックアップローラ216を有する給紙部から搬送された記録紙217に二次転写される。
【0026】
トナー像が転写された記録紙217は、定着ローラ218を有する定着部において加圧加熱により定着され、排出ローラ219を有する排紙部から装置本体外へと搬出される。また、二次転写部において、記録紙217に転写しきれないで中間転写ベルト2209に残留しているトナー(残トナー)は、二次転写部の下流側のベルトクリーナ220において掻き取られ、廃トナーとして蓄積あるいは排出される。
【0027】
[設計支援対象のギア駆動機構:図3]
第3図は、本発明の駆動機構設計支援プログラムの評価対象となる感光ドラムギア駆動機構の一例を示す斜視図である。
204は、図2で説明した4色カラー用の感光ドラムである。221はドラム駆動モータであり、4本の感光ドラム204を回転させる駆動源である。2段ギア222、ドラム駆動ギア225との組み合わせで、2回の減速が行われている。223はベルトプーリであり、ドラム駆動ベルト224を介して、2本の感光ドラム204に回転力を伝えている。また、226はカップリングであり、感光ドラム204の交換を容易にするために設けられている。227はドラム駆動軸であり、ドラム駆動ギア225とカップリング226を連結している。
【0028】
以上説明した感光ドラム駆動機構において、○で示すように、6ヶ所ものギアの噛みあい箇所がある。それぞれ箇所では、理想的な1対1の回転量の伝達とは異なる、ギア1歯周期で生じる「噛みあい伝達誤差」が生じる。これが原因となって、回転中の感光ドラム204の回転速度は理想的な一定速にはならず、回転ムラを生じる。この回転ムラは、図2で説明したスキャナユニット206による静電潜像形成、および中間転写ベルト209への一次転写の過程でピッチムラを生じさせる。さらに、モータから感光ドラムを含む駆動機構の「回転振動共振周波数」と、ギアの歯数、回転数から決まる「噛み合い周波数」が一致あるいは接近したとき、感光ドラムの回転速度の変動は増幅され大きくなる。この場合、最終画像に「バンディング」とよばれる画像ムラを引き起こす場合がある。
【0029】
この「バンディング」画像ムラの程度を予測するためには、ギア噛みあい箇所での「噛みあい伝達誤差」と、それによる振動が感光ドラム204上にどのように出現するかを決める駆動機構の「回転振動特性」を推定する必要がある。
【0030】
「噛みあい伝達誤差」は、ギアの材質、歯数、モジュール、ねじれ角(ハス歯ギア)、負荷トルク、取り付け精度などから推定することができる。「回転振動特性」は、汎用の有限要素法振動解析(以降FEMと呼ぶ)で駆動機構をメッシュモデル化して、解析することによって得ることができる。
また、各ギア、カップリング226、ドラム駆動軸227などの回転剛性をFEMで解析し、感光ドラム204、ドラム駆動モータ221などの慣性モーメントを3D-CADを使って計算する。
また、集中定数モデルとしてFEMの中で再度モデル化し、計算させることもできる。
【0031】
[駆動機構設計支援プログラムのソフトウェア構成:図4]
第4図は、本発明の駆動機構設計支援プログラムの構成の一例を示す図である。この例では、プリプロセッサー、ソルバー、ポストプロセッサーから構成される。
プリプロセッサーでは、駆動機構部品諸元入力(ステップS1)として各ギアの材質、歯数、モジュール、ねじれ角、歯幅、内径、リブ本数、取り付け精度、ドラム駆動軸227の直径、長さ、カップリングの代表寸法、ギアなどの駆動伝達元情報が入力される。
【0032】
駆動条件入力(ステップS2)では、回転速度、摩擦トルクなどが入力される。ソルバーでは、振動解析Param決定(ステップS3)が行われる。ここでは、駆動機構部品諸元入力(ステップS1)で入力された情報から、集中定数モデル化(ステップS8)に必要な機構部品の剛性、減衰、慣性モーメントのパラメータが決定される。振動解析Param決定(ステップS3)には、剛性D.B.(ステップS5)、減衰D.B.(ステップS6)、慣性モーメント計算(ステップS7)が含まれる。
【0033】
剛性D.B.(ステップS5)は、あらかじめFEMを用いて、回転剛性を算出したデータから製作した複数の形状寸法パラメータに対する、回転剛性の応答曲面式がギア、カップリングなどの主要部品について用意してあるデータベースである。駆動機構部品諸元入力(ステップS1)で入力した部品寸法パラメータ、材質などから回転剛性を求める。減衰D.B.(ステップS6)は、あらかじめ実験にて同定した各材料における振動減衰係数表を用意してあるデータベースである。これもまた、駆動機構部品諸元入力(S1)で入力した材質から振動減衰係数を決定数する。
【0034】
慣性モーメント計算(ステップS7)では、駆動機構部品諸元入力(ステップS1)で入力した寸法パラメータ、材質から慣性モーメントを算出する。
集中定数モデル化(ステップS8)では、すでに求めた回転剛性、振動減衰係数、慣性モーメントおよび駆動伝達元情報から、ドラム駆動機構の回転振動を解析する集中定数モデルを製作する。
固有値解析(ステップS9)ではQR法および逆反復法によって、ドラム駆動機構の固有値を求める。周波数応答解析(ステップS10)ではすでに求めた固有値を用い、モード法によって、各ギア噛みあい位置に、単位振幅の変位加振を与えた場合のドラム表面上振動の周波数応答特性を求める。
【0035】
伝達誤差D.B.(ステップS4)は、あらかじめ実験にて測定した噛みあい伝達誤差から、ギア諸元などに対する伝達誤差の関係の応答曲面式が用意してあるデータベースである。駆動機構部品諸元入力(ステップS1)で入力した、ギアの諸元、取り付け精度などから噛みあい伝達誤差振幅を求める。
バンディング量推定(ステップS12)では、前記ドラム表面上振動の周波数応答特性、噛みあい伝達誤差振幅、総合的なバンディング量、即ちドラム表面上の位置変動振幅値を算出する。
【0036】
ポストプロセッサーでは、周波数応答特性表示(ステップS12)、バンディング量表示(ステップS13)を行う。周波数応答特性表示(ステップS12)では、「ドラム表面上振動の周波数応答特性」と「ギア噛みあい周波数」の関係を示し、両者の適合具合を評価しやすく工夫してある。バンディング量表示(ステップS13)では、「総合的なバンディング量」を示し、OK、NGの判断をしやすくしている。
【0037】
[駆動機構設計支援プログラムを実行するハードウェア構成:図5]
図5は本発明の駆動機構設計支援プログラムを適用できる情報処理装置の1つである設計支援装置100のハードウェアの概略構成の一例を示すブロック図である。
設計支援装置100は、設計支援装置100全体を制御する中央処理装置であるCPU101、本実施形態の各種入力条件や解析結果などを表示する表示部102、本実施形態の解析結果などを保存するハードディスクなどの記憶部103を有する。
また、本実施形態の制御プログラム、各種アプリケーションプログラム、データなどを記憶するROM(リードオンリーメモリ)104を有する。
また、上記制御プログラムに基づいてCPU101が各部を制御しながら処理を行うときに用いる作業領域であるRAM(ランダムアクセスメモリ)105、およびキーボード、マウスなどの入力部106等から構成されている。
【0038】
[モデル作成:図6、図7]
図6、図7は、図1のフローチャートの「モデル情報取得」の処理について詳しく説明する、操作画面図である。
図6において、表示部102の画面は、メニューバー1、各処理のサブメニュー2、設定したドラム駆動機構モデルや解析結果を表示するグラフィック画面3、システムメッセージの出力を行なうコマンドウインドウ4などによって構成される。
メニューバー1の中の「モデル作成」ボタンが押下されると、サブメニュー2にはモデルに作りこむ部品の種類を選ぶボタン2aを表示し、ボタン2aが押下されることで、部品リストをプルダウンメニュー2bとして表示する。ここでは、矢印が示すように、例えば「ギア」が選択されたとする。
【0039】
図7は、図6で「ギア」が選択された後の画面である。ギアの諸元を入力するウインドウ2cを表示する。
ウインドウ2cにおいて、まずギアモデルの名称から歯幅、歯数などのギア諸元、配置情報として駆動伝達元および駆動伝達元を基準とした駆動力伝達経路の配置角度、回転剛性を求めるために必要な形状情報として放射リブ数、円周リブ数、リブ厚を求める。
さらに「次ページ」ボタンが押されることで、さらに詳細な情報を入力するウインドウを開く。
【0040】
[評価セット:図8、図9、図10]
図8、図9、図10は、図1のフローチャートの「評価セット設定」の処理について詳しく説明する図である。
図8は、評価セット設定の手順を説明するフローチャートである。ステップS201でメニューバー1から「評価セット」ボタンが選択される。ステップS202では、これから設定する「評価セット」の番号が入力される。ステップS203では、モデル作成で製作した全ての機構モデルのうち、評価セットから外す部分の指定を受けるために、機構連結切断箇所の候補を示す表示を操作画面上に示す。S204で切断箇所の選択が行われる。ステップS205で選択された切断位置(選択位置)を表示するとともに、ステップS206では選択された切断箇所から、振動特性計算に含む有効要素を抽出する。ステップS207では有効部品を操作画面上に表示する。
【0041】
ステップS208では、現在設定中の評価セットに、さらに切断箇所を追加するかどうかの質問メッセージ5を表示し、使用者に選択させる。Yesであれば、再びステップS203切断候補箇所表示に戻る。Noであれば、ステップS209で、現在の評価セット番号と、機構連結切断箇所の選択から抽出した有効部品を対として記憶する。次には、ステップS210で評価セットを終了するかどうかの質問メッセージを表示し、使用者に選択させる。Yesであれば、評価セット手順を終了し、Noであれば、ステップS202に戻り、次の評価セット番号の設定を続ける。
【0042】
図9は、評価セット設定時の操作画面図である。
メニューバー1の「評価セット」ボタンが押下されることで、サブメニュー2に、評価セット番号入力欄2dと切断箇所表示欄2eを表示する。
この例では4本の感光ドラムと中間転写ベルトの駆動機構の検討をするために、すでにモデル作成でモータ〜ドラム、モータ〜中間転写ベルトおよび各ローラのモデルを作られている。「評価セット」の段階のグラフィック画面3には、駆動機構モデル全ての部品ではなく、評価セットを決めるために必要な主にギア列を模式図的に表示する。301がモータギア、302がドラム駆動2段ギア、303,304がベルトプーリ、305〜308がドラム駆動ギア、309が中間転写ベルト駆動2段ギア、310が中間転写ベルト駆動ギアを表している。
【0043】
番号入力欄2dに評価セット番号を入力すると、グラフィック画面3の模式的ギア列が表示された上に、重ね合わせるように3aの駆動伝達経路および切断箇所候補マーク(◇)およびa〜iの切断箇所候補指示記号を表示する。ここで、使用者はマウス操作で、矢印を移動させ、例えば切断箇所マークeをクリックすれば、切断箇所が選択できる。それに応じて切断箇所表示欄2eの評価セット番号2に対応した欄に、切断箇所eを表示する。
【0044】
それとともにグラフィック画面3では、切断箇所eを強調表示するとともに、評価対象に含まれる有効部品が抽出され、その部品の表示を強調する。ここで質問ウインドウ5を表示し、評価セット2に切断箇所を追加するかどうかの選択を求める。Yesであれば、次の切断箇所の選択を待つ。Noで追加がなければ、評価セット2の有効部品を確定する。
次に評価セット番号入力欄2dに3が入力され、切断箇所aが選択されれば、切断箇所表示欄2eの評価セット番号3に対応した欄に、切断箇所aを表示する。
【0045】
図10は、駆動伝達接続ツリー図である。
図9で説明したモータギア301からドラム駆動ギア310の駆動伝達部品の接続関係を表している。図7で説明したモデル作成時に使用者が入力した「駆動伝達元」情報から駆動機構設計支援プログラムによって生成する。
【0046】
各駆動伝達部品の接続関係に記号a〜iを割り当て、切断箇所候補とする。また、例えば切断箇所として、eが選択された場合、eの位置よりモータギア301と同じ側にある駆動伝達部品(図中にて破線で囲まれた7個)を有効部品として抽出する。
【0047】
[解析:図11]
図11は、解析実行時の操作画面図である。
メニューバー1の「解析」ボタンが押下されることで、サブメニュー2に、モータ回転数入力欄、解析周波数入力欄、対象評価セット入力欄、選択ボタンを表示する。
この状態でモータ回転数400rpmの速度で回転する評価セット番号1,2,3の評価モデルに対して、500Hz以下のブラック、マゼンタ、シアンの3色のドラムのバンディングについて図4で説明しているソルバー部分の機能を用いて計算を行う。
【0048】
[結果表示:図12]
図12は、結果表示時の操作画面図である。
メニューバー1の「結果表示」ボタンが押下されることで、サブメニュー2に「モータ回転数」、「解析周波数」、「対象評価セット」を表示する。
また、対象ドラムの選択ボタンを表示する。これによって使用者は、グラフィック画面3に何色のドラムのバンディング推定情報を表示するかを選ぶことができる。
【0049】
グラフィック画面3の3aのグラフは、駆動機構の振動特性を表すグラフである。具体的には全てのギアの噛みあい箇所に、それぞれの噛みあい箇所での噛み合い伝達誤差振幅に相当する変位加振を与える。そして、その加振周波数を変化させたときに生じる指定された色のドラム表面上の振動振幅を、振動特性曲線として表している。
【0050】
(1)〜(3)の3本の曲線は、評価セット1〜3の特性を示しており、重ね合わせて表示することで比較検討ができる。また、3bの3本の縦点線は、複数あるギア噛み合い箇所での噛みあい周波数がf1,f2,f3の値をとっていることを示しており、先の振動特性を表す曲線との交点のレベルが高いほど、バンディング量が大きくなる。
【0051】
つまり振動特性曲線のピークと縦点線の周波数が一致するような場合は、駆動機構の共振周波数とギアの噛み合いによる加振周波数が一致している状況になる。これによってバンディング量が非常に大きくなるので、そのような構成は避けなければならないことが一目瞭然でわかるグラフになっている。
【0052】
3cで示された表は、(1)〜(3)つまり、各評価セットでの総合バンディング量を算出し、表示している。これによって総合的に評価セットの優劣の判断が可能になる。
総合バンディング量は、複数あるギア噛み合い箇所で、それぞれの伝達誤差振幅に相当する変位振幅加振を、駆動条件、減速比、歯数などから決まる噛み合い周波数で与えたときのドラム表面上の振動振幅を算出する。
また、複数のドラム表面上の振動振幅を各ギア噛み合い箇所間の位相差を加味して、加算することで計算する。
【0053】
なお、本発明はプログラムの他に、例えば記憶媒体、方法、装置、もしくはシステム等としての実施態様をとることが可能である。
具体的には、前述したソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0054】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0055】
さらに、プログラムコードが機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、その指示に基づいてCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図1、図8に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0056】
(第2の実施形態)
第1の実施形態1では、図9で評価セット設定の方法として、駆動伝達経路と一緒に示された切断箇所候補マークから所望の切断箇所を選択する方法を説明した。本発明の主旨は上記選択方法に限定されるものではない。他の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、ギアそのものを選択する。選択したギアより駆動伝達経路上で、モータギアと反対側のギアを無効ギア(無効要素)と考え、無効領域の端にあるギア(以降、「無効端ギア」と呼ぶ)を選択するという方法である。
【0057】
図13は、第2の実施形態の評価セット設定時の操作画面図である。
メニューバー1の「評価セット」ボタンが押下されることで、サブメニュー2に評価セット番号入力欄2dと無効端ギア表示欄2eを表示する。
「評価セット」の段階のグラフィック画面3には、評価セットを決めるために必要な主にギア列が模式図的に表示される。301がモータギア、302がドラム駆動2段ギア、 303,304がベルトプーリ、305〜308がドラム駆動ギア、309が中間転写ベルト駆動2段ギア、310が中間転写ベルト駆動ギアを表している。
【0058】
番号入力欄2dに評価セット番号を入力すると、グラフィック画面3の模式的ギア列が表示された上に重ね合わせるように、3aの駆動伝達経路および選択ギア候補マーク(◇)およびa〜iの選択ギア候補指示記号を表示する。ここで、使用者がマウス操作で、矢印を移動させ、例えば選択ギア候補eをクリックすれば選択することができる。無効端ギア表示欄2eに、評価セット番号2に対応し、選択された選択ギア候補記号eを表示するとともに、グラフィック画面3では選択ギア候補eのマーク(◇)を強調表示する。駆動伝達経路上、選択ギア候補eよりモータギア301と反対側にあるギアを、選択ギア候補eを含めて無効ギアと認識するようにプログラムしてある。解析対象から外すギアとして304,307,308を抽出し、グラフィック画面3内でグレイアウトする。
【0059】
第2の実施形態では、選択ギア候補eを含めて無効ギア群としたが、本発明の主旨はこれに限定されるものではない。駆動伝達経路上、モータギア301と反対側にあるギアを、選択ギアを含めないで無効ギアとするプログラムでも構わない。
第1の実施形態では、グラフィック画面3で有効なギアを強調する表示を行ったが、本発明の主旨はこれに限定されるものではない。無効とするギアを強調といった表示でも一向に構わない。
第1の実施形態では、駆動機構全体モデルから無効部分を指定し、複数の評価セットを定義した後、一括で複数の評価セットについて計算し、結果を同時表示した例を説明したが、本発明の主旨はこれに限定されるものではない。
「駆動機構全体モデルから、無効部分を指定し、複数の評価セットを定義する」のみの解析ツールであっても構わない。
【0060】
第1の実施形態では、図10で駆動伝達経路は、図7で説明したモデル作成時に入力した「駆動伝達元」情報を元に作っているとの説明をしたが、本発明の主旨はこれに限定されるものではない。
別途入力される駆動伝達部品の配置関係から経路探索を行い、駆動伝達経路を見出すものであっても一向に構わない。
【0061】
第1の実施形態では、「ギア噛み合い伝達誤差」を感光ドラム速度変動の原因として説明したが、本発明の主旨は原因に限定されるものではない。例えば、モータギア偏心に起因する速度変動であっても一向に構わない。
第1の実施形態では、感光ドラム速度変動についての解析ツールとして説明したが、本発明の主旨は上記機構に限定されるものではない。例えば、電子写真システムの複写機の中間転写ベルト機構、定着機構、原稿読み取りスキャナー機構、インクジェットプリンタの記録ヘッド走査機構などいづれであっても構わない。
【0062】
第1の実施形態では、駆動機構の諸元データを本発明のプログラムによって表示する入力画面から、使用者がすべて入力するように説明したが、本発明の主旨は上記方法に限定されるものではない。例えば予めCADなどによって、駆動機構の構成が表現されているものから、諸元データを出力し、少なくともその一部を利用する形態でも一向に構わない。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムの全体データ処理を説明するフローチャートである。
【図2】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムの解析対象となるカラー複写機の断面模式図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムの解析対象となるカラー複写機の感光ドラム駆動機構の斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムの機能を説明するブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムを実施するハードウェアの概略構成の一例を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムによって表示される画面構成(モデル作成その1)を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムによって表示される画面構成(モデル作成その2)を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムの評価セッット設定データ処理を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムによって表示される画面構成(評価セット設定)を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムによって生成される駆動力伝達経路ツリーを示す図である。
【図11】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムによって表示される画面構成(解析条件設定)を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態における駆動設計支援プログラムによって表示される画面構成(解析条結果表示)を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態における駆動設計支援プログラムによって表示される画面構成(評価セット設定)を示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1:メニューバー
2:サブメニュー
3:グラフィック画面
4:コマンドウインドウ
5:質問ウインドウ
100:設計支援装置
101:CPU
102:表示部
103:記憶部
104:ROM
105:RAM
106:入力部
201:リーダ部
202:プリンタ部
203:リーダ光学系
204:感光ドラム
205:帯電器
206:スキャナユニット
207:現像部
208:ドラムクリーナ
209:中間転写ベルト
210:1次転写ローラ
211:駆動ローラ
212:テンションローラ
213:従動ローラ
214:2次転写ローラ
215:カセット
216:ピックアップローラ
217:記録紙
218:定着ローラ
219:排出ローラ
220:ベルトクリーナ
221:ドラム駆動モータ
222:2段ギア
223:ベルトプーリ
224:ドラム駆動ベルト
225:ドラム駆動ギア
226:カップリング
227:ドラム駆動軸
301:モータギア
302:ドラム駆動2段ギア
303、304:ベルトプーリ
305〜308:ドラム駆動ギア
309:中間転写ベルト駆動2段ギア
310:中間転写ベルト駆動ギア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源、駆動力伝達機構を含む駆動機構の振動特性および振動振幅を評価する駆動機構設計支援プログラムであって、
前記駆動機構の各種情報および駆動条件の入力手順と、
前記駆動機構の集中定数モデルを作成するモデル化手順と、
前記集中定数モデルから前記振動特性および振動振幅を計算する解析手順と、
前記集中定数モデルの内から前記解析手順によって振動計算を行う対象範囲を設定する評価セット設定手順とをコンピュータに実行させるための駆動機構設計支援プログラム。
【請求項2】
前記評価セット設定手順において、
前記駆動機構の駆動力伝達点を切断候補箇所として表示する手順と、
駆動力伝達経路上、選択された前記切断候補箇所より前記駆動源と同じ側に位置する駆動要素を、前記解析手順による解析対象に含める有効要素として評価セット番号と共に記憶する手順とをコンピュータに実行させる請求項1に記載の駆動機構設計支援プログラム。
【請求項3】
前記評価セット設定手順において、
前記駆動機構の駆動力伝達点を切断候補箇所として表示する手順と、
駆動力伝達経路上、選択された前記切断候補箇所より前記駆動源と反対側に位置する駆動要素を、前記解析手順による解析対象に含めない無効要素として評価セット番号と共に記憶する手順とをコンピュータに実行させる請求項1に記載の駆動機構設計支援プログラム。
【請求項4】
前記評価セット設定手順において、
前記駆動機構の駆動要素を選択の候補として表示する手順と、
駆動力伝達経路上、選択された前記駆動要素より前記駆動源と同じ側に位置する駆動要素を、前記解析手順による解析対象に含める有効要素として評価セット番号と共に記憶する手順とをコンピュータに実行させる請求項1に記載の駆動機構設計支援プログラム。
【請求項5】
前記評価セット設定手順において、
前記駆動機構の駆動要素を選択の候補として表示する手順と、
駆動力伝達経路上、選択された前記駆動要素以外の該駆動要素より前記駆動源と反対側に位置する前記駆動要素を、前記解析手順による解析対象に含めない無効要素として評価セット番号と共に記憶する手順とをコンピュータに実行させる請求項1に記載の駆動機構設計支援プログラム。
【請求項6】
前記評価セット設定手順において、
設定される評価セットが2つ以上であって、これら複数の評価セットの解析の結果を同時に表示する手順をコンピュータに実行させる請求項2〜5のいずれか1項に記載の駆動機構設計支援プログラム。
【請求項7】
前記複数の評価セットに対して、一括して解析する前記解析手順をコンピュータに実行させる請求項6に記載の駆動機構設計支援プログラム。
【請求項8】
前記解析手順において、固有値解析手法を用いる請求項7に記載の駆動機構設計支援プログラム。
【請求項9】
前記振動振幅は前記駆動機構の駆動対象の振動振幅であり、前記駆動力伝達機構はギアを含み、前記振動振幅は該ギアの噛み合い伝達誤差に起因しており、
前記ギアの噛み合い伝達誤差から前記振動振幅を計算させる前記解析手順をコンピュータに実行させる請求項8に記載の駆動機構設計支援プログラム。
【請求項10】
前記駆動対象には、複写機あるいは電子写真システムの感光ドラムが少なくとも1つ入っており、前記振動振幅は前記感光ドラムのものであり、これらを対象にして前記振動特性および前記振動振幅について評価する手順をコンピュータに実行させる請求項9に記載の駆動機構設計支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図10】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−3801(P2009−3801A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−165525(P2007−165525)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】