説明

駐車装置と昇降装置

【課題】 簡易な構成で、安定して作動して車両を駐車させる駐車装置を提供しようとする。
【解決手段】
従来の駐車装置の昇降装置にかわって、昇降路の上下に位置する上部シーブと下部シーブと、前記上部シーブを回転駆動する駆動機構と、対象物を乗せて昇降路を昇降可能に案内されるリフトケージと、カウンタウエイトと、一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記上部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である上部牽引索と、一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記下部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である下部牽引索と、を備えるものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を駐車させる駐車装置と対象物を昇降空間の中で昇降させる昇降装置に係る。特に、対象物を昇降させる構造に特徴のある昇降装置に関する。
【背景技術】
【0002】
機械式の駐車装置が、車両を駐車させるのに利用される。
例えば、車両を上下方向に重なって並んだ格納棚に格納する。
この形式の一例の駐車装置は、複数のパレットと主構造体と昇降装置とケージ支持機構とで構成される。
パレットは車両を載せる上から見て矩形の構造体である。パレットは、種々の形式と大きさの車両をハンドリングするのに便利であるので、一般の駐車装置ではパレットを用いて車両をハンドリングする。一部の駐車装置では、パレットを用いないで車両をハンドリングする。
主構造体は、複数の格納棚で構成される。
格納棚は、車両を格納できる棚である。複数の格納棚が上下方向に並ぶ。通例、上下に並んだ複数の駐車棚を昇降路Hの左右に配置する。入出庫口Sが、昇降路Hの途中に設けられる。
ケージ支持機構は、リフトケージを複数の格納棚のひとつの横に固定するための機構である。
昇降装置は、車両を昇降路の中で昇降させる装置である。
昇降装置には、ドラム駆動方式のものとトラクション駆動方式のものがある。
以下に昇降装置の構造を、図を基に、説明する
【0003】
図1、図6は、ドラム駆動方式の昇降装置の構造を示す。
ドラム駆動方式の昇降装置は、リフトケージ40とワイヤ60、70とカウンタウエイト50と巻上シーブ25uと上部ドラム20uと駆動機構30とで構成される。
リフトケージ40は、車両を載せることをできるケージ構造体と車両の乗ったパレットを格納棚とケージ構造体との間で移動する移載機構を持っている。
カウンタウエイト50は、駆動機構の動力を少なくするための重しである。
巻上シーブ25uは、昇降路Hの隅に配され、ワイヤを巻き掛けられるシーブである。
上部ドラム20uは、昇降路Hの上側に設けられる。
ワイヤ60、70は、リフトケージ40を格納棚に沿った昇降路Hのなかで吊る機械要素であり、リフトケージ用ワイヤ60とカウンタウエイト用ワイヤ70とで構成される。
リフトケージ用ワイヤ60の一方の端部がリフトケージ40に連結する。
リフトケージ用ワイヤ60の他方の端部が上部ドラム20uに連結する。
カウンタウエイト用ワイヤ70の一方の端部がカウンタウエイト50に連結する。
カウンタウエイト用ワイヤ70の他方の端部が上部ドラム20uに連結する。
リフトケージ用ワイヤ60とカウンタウエイト用ワイヤ70とが上部ドラム20uに反対の回転方向に巻き付けられる。従って、上部ドラム20uを回転させると、リフトケージ40とカウンタウエイト50の一方が上昇し、他方が下降する。
カウンタウエイト50の重量を適切に選定すると、上部ドラム20uを回転させるトルクを小さくすることができる。
駆動機構30は、上部ドラム20uを回転させる機構である。
【0004】
図7は、トランクション駆動方式の昇降装置の構造を示す。
トラクション駆動方式の昇降装置は、リフトケージ40とワイヤ61とカウンタウエイト50と巻上シーブ25uと上部シーブ21uと駆動機構30とで構成される。
リフトケージ40は、車両を載せることをできるケージ構造体と車両の乗ったパレットを格納棚とケージ構造体との間で移載する移載機構とを持っている。
カウンタウエイト50は、駆動機構30の動力を少なくするための重しである。
駆動シーブ21uは、昇降路Hの上側に設けられる。
ワイヤ61は、リフトケージ40を格納棚に沿った昇降路Hのなかで吊る機械要素である。
4組のワイヤ61の一方の端部がリフトケージの四隅に各々に連結する。
4組のワイヤは巻上シーブ25uに巻き掛けられて向きを変えて上部シーブ21uに巻き掛けられる。
ワイヤ61の他方の端部がカウンタウエイト50に連結する。
この結果、駆動シーブを回転させると、リフトケージ40とカウンタウエイト50の一方が上昇し、他方が下降する。
カウンタウエイト50の重量を適切に選定すると、上部シーブ21uを回転させるトルクを小さくすることができる。
駆動機構30は、上部シーブ21uを回転させる機構である。
【0005】
大規模な駐車装置を要請された場合、駐車装置の駐車台数を大きくするために、積み上げる格納棚の数を増やす。
格納棚の数が増加すると、昇降路の高さが高くなるので、昇降装置の昇降距離が大きくなる。
ワイヤの単位長さ当たりの重量は僅かであるが、昇降距離が大きくなるとワイヤの総重量が大きくなる。ワイヤの総重量が大きくなると、ドラムまたは駆動シーブを回転駆動させるのに必要な動力が大きくなる。
昇降路の高さが高くなると、その傾向が顕著になる。
【0006】
また、トラクション駆動方式の昇降装置では、リフトケージが昇降するにつれて、駆動シーブを跨いでワイヤのリフトケージ側に作用する張力とカウンタウエイト側に作用する張力に差が生じ、駆動シーブと牽引索の摩擦力が不安定になり、リフトケージの昇降が不安定にならないように、注意が必要であった。
【0007】
【特許文献1】特開平7−237861号
【特許文献2】特開平5−026972号
【特許文献3】特開平6−056371号
【特許文献4】特開平6−080345号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、簡易な構成で、安定して作動して車両を駐車させる駐車装置と安定して作動して対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置とを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る車両を駐車させる駐車装置を、上下方向に並んで車両を格納することをできる複数の格納棚を有する主構造体と、前記格納棚に沿って配置された昇降路の上側に位置した上部ドラムと、前記昇降路の下側に位置した下部ドラムと、前記上部ドラムまたは前記下部ドラムの一方である駆動ドラムを回転駆動する駆動機構と、車両を乗せて昇降路を昇降可能に案内されるケージ構造体と車両を前ケージ構造体と前記格納棚との間で移載可能な移載機構とを有するリフトケージと、昇降可能に案内された重しであるカウンタウエイトと、下端部を前記リフトケージに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索であるリフトケージ用上部牽引索と、下端部を前記カウンタウエイトに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索であるカウンタウエイト用上部牽引索と、上端部を前記リフトケージに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索であるリフトケージ用下部牽引索と、上端部を前記カウンタウエイトに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索であるカウンタウエイト用下部牽引索と、を備え、前記リフトケージ用上部牽引索の上部と前記カウンタウエイト用上部牽引索の上部とが前記上部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられ、前記リフトケージ用下部牽引索の下部と前記カウンタウエイト用下部牽引索の下部とが前記下部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられる、ものとした。
【0010】
上記目的を達成するため、主構造体が上下方向に並んで車両を格納することをできる複数の格納棚を有する。上部ドラムが前記格納棚に沿って配置された昇降路の上側に位置する。下部ドラムが前記昇降路の下側に位置する。駆動機構が前記上部ドラムまたは前記下部ドラムの一方である駆動ドラムを回転駆動する。リフトケージが車両を乗せて昇降路を昇降可能に案内されるケージ構造体と車両を前記ケージ構造体と前記格納棚との間で移載可能な移載機構とを有する。カウンタウエイトが昇降可能に案内された重しである。リフトケージ用上部牽引索が下端部を前記リフトケージに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索である。カウンタウエイト用上部牽引索が下端部を前記カウンタウエイトに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索である。リフトケージ用下部牽引索が上端部を前記リフトケージに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索である。カウンタウエイト用下部牽引索が上端部を前記カウンタウエイトに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索である。前記リフトケージ用上部牽引索の上部と前記カウンタウエイト用上部牽引索の上部とが前記上部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられ、前記リフトケージ用下部牽引索の下部と前記カウンタウエイト用下部牽引索の下部とが前記下部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられる。その結果、駆動機構が駆動ドラムを回転駆動すると、リフトケージが昇降路を昇降し、複数の格納棚のうちの一つの横に止めて、車両を格納棚に格納することをでき、牽引索を適切に選定すると牽引索の重量が駆動ドラムに与える影響を少なくでき、駆動機構の仕事を小さくすることをできる。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る車両を駐車させる駐車装置を、上下方向に並んで車両を格納することをできる複数の格納棚を有する主構造体と、前記格納棚に沿って配置された昇降路の上側に位置した上部シーブと、昇降路の下側に位置した下部シーブと、前記上部シーブまたは前記下部シーブの一方である駆動シーブを回転駆動する駆動機構と、車両を乗せて昇降路を昇降可能に案内され上から見て矩形のケージ構造体と車両を前記ケージ構造体と前記格納棚との間で移載可能な移載機構とを有するリフトケージと、昇降可能に案内された重しであるカウンタウエイトと、一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記上部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である上部牽引索と、一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記下部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である下部牽引索と、を備えるものとした。
【0012】
上記本発明の構成により、主構造体が上下方向に並んで車両を格納することをできる複数の格納棚を有する。上部シーブが前記格納棚に沿って配置された昇降路の上側に位置する。下部シーブが昇降路の下側に位置する。駆動機構が前記上部シーブまたは前記下部シーブの一方である駆動シーブを回転駆動する。リフトケージが車両を乗せて昇降路を昇降可能に案内され上から見て矩形の構造体と車両を前記構造体と前記格納棚との間で移載可能な移載機構とを有する。カウンタウエイトが昇降可能に案内された重しである。上部牽引索が一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記上部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である。下部牽引索が一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記下部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である。この結果、駆動機構が前記上部シーブまたは前記下部シーブを回転駆動すると、リフトケージが昇降路を昇降し、複数の格納棚のうちの一つの横に止めて、車両を格納棚に格納することをでき、牽引索を適切に選定すると牽引索の重量が駆動ドラムに与える影響を少なくでき、駆動機構の仕事を小さくすることをできる。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に係る対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置を、昇降路の上側に位置した上部ドラムと、昇降路の下側に位置した下部ドラムと、前記上部ドラムと前記下部ドラムとの一方である駆動ドラムを回転駆動する駆動機構と、対象物を乗せて昇降路を昇降可能に案内されるケージ構造体を有するリフトケージと、昇降可能に案内された重しであるカウンタウエイトと、下端部を前記リフトケージに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索であるリフトケージ用上部牽引索と、下端部を前記カウンタウエイトに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索であるカウンタウエイト用上部牽引索と、上端部を前記リフトケージに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索であるリフトケージ用下部牽引索と、上端部を前記カウンタウエイトに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索であるカウンタウエイト用下部牽引索と、を備え、前記リフトケージ用上部牽引索の上部と前記カウンタウエイト用上部牽引索の上部とが前記上部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられ、前記リフトケージ用下部牽引索の下部と前記カウンタウエイト用下部牽引索の下部とが前記下部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられる、ものとした。
【0014】
上記目的を達成するため、上部ドラムが昇降路の上側に位置する。下部ドラムが昇降路の下側に位置する。駆動機構が前記上部ドラムと前記下部ドラムとの一方である駆動ドラムを回転駆動する。リフトケージが対象物を乗せて昇降路を昇降可能に案内されるケージ構造体を有する。カウンタウエイトが昇降可能に案内された重しである。リフトケージ用上部牽引索が下端部を前記リフトケージに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索である。カウンタウエイト用上部牽引索が下端部を前記カウンタウエイトに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索である。リフトケージ用下部牽引索が上端部を前記リフトケージに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索である。カウンタウエイト用下部牽引索が上端部を前記カウンタウエイトに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索である。前記リフトケージ用上部牽引索の上部と前記カウンタウエイト用上部牽引索の上部とが前記上部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられ、前記リフトケージ用下部牽引索の下部と前記カウンタウエイト用下部牽引索の下部とが前記下部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられる。その結果、駆動機構が前記駆動ドラムを回転駆動すると、リフトケージが昇降路を昇降でき、牽引索を適切に選定すると牽引索の重量が駆動ドラムに与える影響を少なくでき、駆動機構の仕事を小さくすることをできる。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明に係る対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置を、昇降路の上側に位置する上部シーブと、昇降路の下側に位置する下部シーブと、前記上部シーブまたは前記下部シーブの一方である駆動シーブを回転駆動する駆動機構と、対象物を乗せて昇降路を昇降可能に案内され上から見て矩形のケージ構造体を有するリフトケージと、昇降可能に案内された重しであるカウンタウエイトと、一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記上部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である上部牽引索と、一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記下部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である下部牽引索と、
を備えるものとした。
【0016】
上記本発明の構成により、上部シーブが昇降路の上側に位置する。下部シーブが昇降路の下側に位置する。駆動機構が前記上部シーブまたは前記下部シーブの一方である駆動シーブを回転駆動する。リフトケージが対象物を乗せて昇降路を昇降可能に案内され上から見て矩形のケージ構造体を有する。カウンタウエイトが昇降可能に案内された重しである。上部牽引索が一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記上部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である。下部牽引索が一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記下部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である。その結果、駆動機構が前記上部シーブまたは前記下部シーブを回転駆動すると、リフトケージが昇降路を昇降でき、牽引索を適切に選定すると牽引索の重量が駆動ドラムに与える影響を少なくでき、駆動機構の仕事を小さくすることをできる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明に係る車両を駐車させる駐車装置と対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置とは、その構成により、以下の効果を有する。
対象物に該当する車両を格納できる複数の格納棚を上下方向に並べ、格納棚に沿った昇降路の上下に上部ドラムと下部ドラムとを配し、前記リフトケージ用上部牽引索と前記カウンタウエイト用上部牽引索との上端部を前記上部ドラムに連結して反対の回転方向に巻き付け、前記リフトケージ下部牽引索と前記カウンタウエイト用下部牽引索との下端部を前記下部ドラムに連結して反対の回転方向に巻き付け、前記リフトケージ用上部牽引索の下端部と前記リフトケージ下部牽引索の上端部をリフトケージを連結し、前記カウンタウエイト用上部牽引索の下端部と前記カウンタウエイト用下部牽引索の上部端とをカウンタウエイトに連結し、駆動機構が前記上部ドラムまたは前記下部ドラムを回転駆動する様にしたので、リフトケージが昇降路を昇降させ、牽引索を適切に選定すると牽引索の重量が駆動ドラムに与える影響を少なくでき、駆動機構の仕事を小さくすることをできる。さらに、車両をリフトケージの構造体と格納棚との間で移載する様にしたので、複数の格納棚のうちの一つの横に止めて、車両を格納棚に格納することをできる。
対象物に該当する車両を格納できる複数の格納棚を上下方向に並べ、格納棚に沿った昇降路の上下に上部シーブと下部シーブとを配し、上部牽引索の両端部をリフトケージとカウンタウエイトに連結し、上部牽引索の中間部を上部シーブに巻き掛け、下部牽引索の両端部をリフトケージとカウンタウエイトに連結し、下部牽引索の中間部を下部シーブに巻き掛け、上部シーブまたは下部シーブを回転駆動するので、駆動機構が前記上部シーブまたは前記下部シーブを回転駆動すると、リフトケージが昇降路を昇降し、牽引索を適切に選定すると牽引索の重量が駆動ドラムに与える影響を少なくでき、駆動機構の仕事を小さくすることをできる。さらに、車両をリフトケージの構造体と格納棚との間で移載する様にしたので、複数の格納棚のうちの一つの横に止めて、車両を格納棚に格納することをできる。
従って、簡易な構成で、安定して作動して車両を駐車させる駐車装置と安定して作動して対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置とを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明に実施形態に係る駐車装置と昇降装置とを説明する。本発明は、以下の記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組合わされた態様を含む。
【0019】
本発明の実施形態に係る駐車装置または昇降装置は、前記リフトケージが上から見て矩形であり、前記リフトケージ用上部牽引索が下端部を前記リフトケージの四隅に各々に連結され上端部を前記上部ドラムに各々に連結された4組の牽引索であり、前記カウンタウエイト用下部牽引索が上端部を前記カウンタウエイトに各々に連結され下端部を前記下部ドラムに各々に連結された4組の牽引索である。
上記実施形態の構成により、牽引索を適切に選定すると、リフトケージが昇降する際に、リフトケージ用上部牽引索に作用する張力とカウンタウエイト用上部牽引索に作用する張力との差が少なくなり、駆動ドラムを駆動する仕事が少なくて済む。
【0020】
本発明の実施形態に係る駐車装置または昇降装置とは、前記カウンタウエイト用上部牽引索が下端部を前記カウンタウエイトに各々に連結され上端部を前記上部ドラムに各々に連結された2組の牽引索であり、前記リフトケージ用下部牽引索が上端部を前記リフトケージに各々に連結され下端部を前記下部ドラムに各々に連結された2組の牽引索である。
上記実施形態の構成により、牽引索を適切に選定すると、リフトケージが昇降する際に、リフトケージ用上部牽引索に作用する張力とカウンタウエイト用上部牽引索に作用する張力との差が少なくなり、駆動ドラムを駆動する仕事が少なくて済む。
【0021】
本発明の実施形態に係る駐車装置または昇降装置は、昇降路の上側の前記リフトケージの四隅に対向する位置に各々位置する4個の巻上シーブと、昇降路の下側の前記リフトケージの四隅に対向する位置に各々位置する4個の巻下シーブと、を備え、4組の前記上部牽引索が4個の前記巻上シーブに各々に巻き掛けられて向きを変えて前記上部シーブに各々に巻き掛けられ、4組の前記下部牽引索が4個の前記巻下シーブに各々に巻き掛けされて向きを変えて前記下部シーブに各々に巻き掛けられる。
上記実施形態の構成により、4個の巻上シーブが昇降路の上側の前記リフトケージの四隅に対向する位置に各々位置する。4個の巻下シーブが昇降路の下側の前記リフトケージの四隅に対向する位置に各々位置する。4組の前記上部牽引索が4個の前記巻上シーブに各々に巻き掛けられて向きを変えて前記上部シーブに各々に巻き掛けられ、4組の前記下部牽引索が4個の前記巻下シーブに各々に巻き掛けされて向きを変えて前記下部シーブに各々に巻き掛けられる。その結果、リフトケージの四隅を作用点として吊られ、リフトケージが安定して昇降する。
【0022】
本発明の実施形態に係る駐車装置または昇降装置は、前記下部シーブが前記上部シーブの真下に位置し、前記カウンターウエイトが前記上部シーブと前記下部シーブとの間で昇降する様に設けられる。
上記実施形態の構成により、カウンターウエイトが前記上部シーブと下部シーブとの間で昇降するので、カウンターウエイトの重しが上部シーブに巻き掛けられた上部牽引索に直接に張力を与え、駆動機構の駆動力が安定して上部牽引索に作用する。
【0023】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0024】
最初に、本発明の第一の実施形態に係る駐車場管制装置を、図を基に、説明する。図1は、本発明の実施形態に係る駐車装置の正面図である。図2は、本発明の第一の実施形態に係る駐車装置の斜視図である。
【0025】
駐車装置は、車両を駐車させる装置であって、主構造体10と上部ドラム20uと下部ドラム20dと巻上シーブ25uと巻下シーブ25dと駆動機構30とリフトケージ40とカウンタウエイト50とリフトケージ用上部牽引索60とカウンタウエイト用上部牽引索70とリフトケージ用下部牽引索80とカウンタウエイト用牽引索90とで構成される。
主構造体を除く部分が昇降装置に該当する(以下、同じ)。
【0026】
主構造体10は、車両を格納する構造体であり、複数の格納棚11とパレット12と柱13とで構成される。
格納棚11は、上下方向に並んで車両を格納できる物である。
パレット12は、車両を載せることを出来るものである。例えば、パレット12は、上から見て略矩形の板構造と板構造の下部に設けられた車輪とで構成される。
パレット12の車輪が、格納棚11のレール上を転動する。
柱13は、格納棚11を支持する構造材である。
昇降路Hが、格納棚11に沿って配置される。昇降路Hは、後述するリフトケージ40より大きな略矩形の断面をもち上下方向に延びた空間である。
【0027】
上部ドラム20uは、昇降路Hの上側に位置したドラムである。ドラムは、牽引索を巻き付けることのできる表面をもった円筒形状の機械要素である。牽引索の一方の端部がドラムに連結する。
牽引索がワイヤである場合、ドラムの表面にワイヤを巻き付ける螺旋状の溝が設けられる。
上部ドラム20uは、昇降路Hの上側の矩形の一辺に沿って配される。
【0028】
下部ドラム20dは、昇降路Hの下側に位置して設けられたドラムである。ドラムは、牽引索を巻き付けることのできる表面をもった円筒形状の機械要素である。牽引索の一方の端部がドラムに連結する。
牽引索がワイヤである場合、ドラムの表面にワイヤを巻き付ける螺旋状の溝が設けられる。
下部ドラム20dは、昇降路Hの下側の中央部に、上部ドラム20uに平行になる様に位置する。
下部ドラム20dは、下部ドラム案内機構(図示せず)により上下方向に移動自在に案内されてもよい。
また、下部ドラム20dは、下部ドラム付勢機構(図示せず)により下方向に所定の力で付勢されてもよい。
【0029】
巻上シーブ25uが昇降路Hの上側に位置しリフトケージ用上部牽引索60とカウンタウエイト用上部牽引索70を巻き掛けるシーブである。
巻上シーブ25uが昇降路Hの上側の上部ドラム20uに対向する位置に設けられる。
【0030】
巻下シーブ25dが昇降路Hの下側に位置しカウンタウエイト用下部牽引索90を巻き掛けるシーブである。
巻下シーブ25dは、巻上シーブ15uの真下に位置する。
【0031】
駆動機構30は、上部ドラム20uまたは下部ドラム20dの一方を回転駆動する機構であり、電動機31と減速機32とで構成される。
上部ドラム20uまたは下部ドラム20dの内の回転駆動されるドラムを駆動ドラムと呼称する。
減速機32は、電動機31の回転を減速して、駆動ドラムを回転させる。
【0032】
リフトケージ40は、車両を載せて昇降路Hを昇降するものであり、ケージ構造体41と移載機構(図示せず)とケージ支持機構(図示せず)とで構成される。
ケージ構造体41は、車両を乗せて昇降路を昇降可能に案内され上から見て矩形の構造体である。
移載機構は、車両をケージ構造体41と格納棚11との間で移載可能な機構である。例えば、パレット12の車輪が、ケージ構造体41のレール面と格納棚11のレール面との上を転動する。移載機構がパレット12を押すと、パレット12がケージ構造体41から格納棚11へ移動する。移載機構がパレット12を引っ張ると、パレット12が格納棚11からケージ構造体41へ移動する。
ケージ支持機構は、リフトケージ40を格納棚の横に固定する機構である。
【0033】
カウンタウエイト50は、昇降可能に案内された重しである。カウンタウエイト50の重量は、リフトケージ40の重量と車両の重量とを勘案して定められる。
【0034】
リフトケージ用上部牽引索60は、下端部をリフトケージ40に連結され、上端部を上部ドラム20uに連結された牽引索である。
例えば、牽引索はワイヤまたはチェインである。
例えば、リフトケージ用上部牽引索60は、下端部をリフトケージ40の四隅に各々に連結され、上端部を上部ドラム20uに各々に連結された4組の牽引索である。
1組の牽引索は、1本または複数本の牽引索である。
4組のうちの2組のリフトケージ用上部牽引索60は、昇降路に沿ってリフトケージ40から上部ドラム20uへ垂直になった垂直部と上部ドラム20uに巻き付けられた巻き付け部とを有する。
4組のうちの2組のリフトケージ用上部牽引索60は、昇降路Hの上側に配された巻上シーブ25uに巻き掛けられて向きを変えられる。2組のリフトケージ用上部牽引索60は、昇降路に沿ってリフトケージ40から巻上シーブ25uまで垂直になった垂直部と昇降路の上で巻上シーブ25uから上部ドラム20uまで水平になった水平部と上部ドラム20uに巻き付けられた巻き付け部とを有する。
【0035】
カウンタウエイト用上部牽引索70は、下端部をカウンタウエイト50に連結され、上端部を上部ドラム20uに連結された牽引索である。
例えば、牽引索はワイヤまたはチェインである。
例えば、カウンタウエイト用上部牽引索70が下端部をカウンタウエイト50に各々に連結され、上端部を上部ドラム20uに各々に連結された2組の牽引索である。
1組の牽引索は、1本または複数本の牽引索である。
2組のカウンタウエイト用上部牽引索70は、昇降路Hの上側に配された巻上シーブ25uに巻き掛けられて向きを変えられる。2組のカウンタウエイト用上部牽引索70は、昇降路に沿ってカウンタウエイト50から巻上シーブ25uまで垂直になった垂直部と昇降路の上側で巻上シーブ25uから上部ドラム20uまで略水平になった水平部と上部ドラム20uに巻き付けられた巻き付け部とを有する。
【0036】
リフトケージ用上部牽引索60の巻き付け部とカウンタウエイト用上部牽引索70の巻き付け部とが上部ドラム20uに反対の回転方向に巻き付けられる。
その結果、上部ドラム20uを一方の回転方向に回転すると、リフトケージ40が上昇し、カウンタウエイと50が下降する。上部ドラム20uを他方の回転方向に回転すると、リフトケージ40が下降し、カウンタウエイト50が上昇する。
【0037】
リフトケージ用下部牽引索80は、上端部をリフトケージ40に連結され下端部を下部ドラム20dに連結された牽引索である。
例えば、牽引索はワイヤまたはチェインである。
例えば、リフトケージ用下部牽引索は、上端部をリフトケージ40に各々に連結され、下端部を下部ドラム20dに各々に連結された2組の牽引索である。
1組の牽引索は、1本または複数本の牽引索である。
例えば、2組みの牽引索の上端がリフトケージ40の中央部に連結される。
2組のリフトケージ用下部牽引索80は、昇降路Hに沿ってリフトケージ40から下部ドラム20dまで垂直になった垂直部と下部ドラム20dに巻き付けられた巻き付け部とを有する。
【0038】
カウンタウエイト用下部牽引索90は、上端部をカウンタウエイト50に連結され、下端部を下部ドラム20dに各々に連結された牽引索である。
例えば、牽引索はワイヤまたはチェインである。
例えば、カウンタウエイト用下部牽引索90が、上端部をカウンタウエイト50に各々に連結され、下端部を下部ドラム20dに各々に連結された4組の牽引索である。
1組の牽引索は、1本または複数本の牽引索である。
4組のカウンタウエイト用下部牽引索90は、昇降路Hの下側に配された巻下シーブ25dに巻き掛けられて向きを変えられる。4組のカウンタウエイト用下部牽引索90は、昇降路Hに沿ってカウンタウエイト50から巻下シーブ25dまで垂直になった垂直部と昇降路Hの下側で巻下シーブ25dから下部ドラム20dまで略水平になった水平部と下部ドラム20dに巻き付けられた巻き付け部とを有する。
【0039】
リフトケージ用下部牽引索80の巻き付け部とカウンタウエイト用下部牽引索90の巻き付け部とが、下部ドラム20dに反対の回転方向に巻き付けられる。
その結果、リフトケージ40が下降するとカウンタウエイト50が上昇し、リフトケージ40が上昇するとカウンタウエイト50が下降する。
【0040】
次に、本発明の第二の実施形態に係る駐車装置を、図を基に、説明する。図3は、本発明の第二の実施形態に係る駐車装置の斜視図である。
【0041】
駐車装置は、車両を駐車させる装置であって、主構造体10と上部ドラム20uと下部ドラム20dと巻上シーブ25uと巻下シーブ25dと下部案内シーブ26dと駆動機構30とリフトケージ40とカウンタウエイト50とリフトケージ用上部牽引索60とカウンタウエイト用上部牽引索70とリフトケージ用下部牽引索80とカウンタウエイト用牽引索90とで構成される。
主構造体10と上部ドラム20uと巻上シーブ25uと巻下シーブ25dと駆動機構30とリフトケージ40とカウンタウエイト50とリフトケージ用上部牽引索60とカウンタウエイト用上部牽引索70との構成は、第一の実施形態に係る駐車装置のものと同じなので、説明を省略する。
【0042】
下部ドラム20dは、昇降路Hの下側に位置して設けられたドラムである。ドラムは、牽引索を巻き付けることのできる表面をもった円筒形状の機械要素である。牽引索の一方の端部がドラムに連結する。
牽引索がワイヤである場合、ドラムの表面にワイヤを巻き付ける螺旋条の溝が設けられる。
下部ドラム20dは、上部ドラム20uの真下に位置する。
例えば、下部ドラム20dは、下部ドラム案内機構(図示せず。)により水平方向に移動自在に案内され、下部ドラム付勢機構(図示せず。)により水平に沿った牽引索に張力が発生する方向へ付勢されてもよい。
【0043】
下部案内シーブ26dは、昇降路Hの下側に位置してリフトケージ下部牽引索80を案内するシーブである。
【0044】
リフトケージ用下部牽引索80は、上端部をリフトケージ40に連結され下端部を下部ドラム20dに連結された牽引索である。
例えば、牽引索はワイヤまたはチェインである。
例えば、リフトケージ用下部牽引索は、上端部をリフトケージ40に各々に連結され、下端部を下部ドラム20dに各々に連結された2組の牽引索である。
1組の牽引索は、1本または複数本の牽引索である。
例えば、2組の牽引索の上端がリフトケージ40の矩形の長辺に沿った向きの中央部に連結される。
2組のリフトケージ用下部牽引索80は、昇降路Hの下側に位置して設けられた下部案内シーブ26dに巻き掛けられて向きを変えられる。2組のリフトケージ用下部牽引索80は、昇降路Hに沿ってリフトケージ40から下部案内シーブ26dまで垂直になった垂直部と昇降路Hの下側で下部案内シーブ26dから下部ドラム20dまで略水平になった水平部と下部ドラム20dに巻き付けられた巻き付け部とを有する。
【0045】
カウンタウエイト用下部牽引索90は、上端部をカウンタウエイト50に連結され、下端部を下部ドラム20dに各々に連結された牽引索である。
例えば、牽引索はワイヤまたはチェインである。
例えば、カウンタウエイト用下部牽引索90が、上端部をカウンタウエイト50に各々に連結され、下端部を下部ドラム20dに各々に連結された4組の牽引索である。
1組の牽引索は、1本または複数本の牽引索である。
4組のカウンタウエイト用下部牽引索90は、昇降路Hの下側に配された巻下シーブ25dに巻き掛けられて向きを変えられる。4組のカウンタウエイト用下部牽引索90は、、昇降路Hに沿ってカウンタウエイト50から巻下シーブ25dまで垂直になった垂直部と昇降路Hの下側で巻下シーブ25dから下部ドラム20dまで略水平になった水平部と下部ドラム20dに巻き付けられた巻き付け部とを有する。
【0046】
リフトケージ用下部牽引索80の巻き付け部とカウンタウエイト用下部牽引索90の巻き付け部とが、下部ドラム20dに反対の回転方向に巻き付けられる。
その結果、リフトケージ40が下降するとカウンタウエイト50が上昇し、リフトケージ40が上昇するとカウンタウエイト50が下降する。
下部ドラムが下部ドラム付勢機構(図示せず。)により所定の力で水平方向に付勢されていると、リフトケージ用下部牽引索80とカウンタウエイト用下部牽引索とに所定の張力が生じ、リフトケージ40とカウンタウエイト50の昇降が安定する。
【0047】
次に、本発明の第三の実施形態に係る駐車装置を、図を基に、説明する。図4は、本発明の第三の実施形態に係る駐車装置の斜視図である。
【0048】
駐車装置は、車両を駐車させる装置であって、主構造体10と上部ドラム20uと下部ドラム20dと巻上シーブ25uと下部案内シーブ26dと駆動機構30とリフトケージ40とカウンタウエイト50とリフトケージ用上部牽引索60とカウンタウエイト用上部牽引索70とリフトケージ用下部牽引索80とカウンタウエイト用牽引索90とで構成される。
主構造体10と上部ドラム20uと巻上シーブ25uと駆動機構30とリフトケージ40とカウンタウエイト50とリフトケージ用上部牽引索60との構成は、第一の実施形態に係る駐車装置のものと同じなので、説明を省略する。
下部案内シーブ26dは、第二の実施形態に係る昇降装置のものと同じなので、説明を省略する。
【0049】
下部ドラム20dは、昇降路Hの下側に位置して設けられたドラムである。ドラムは、牽引索を巻き付けることのできる表面をもった円筒形状の機械要素である。牽引索の一方の端部がドラムに連結する。
牽引索がワイヤである場合、ドラムの表面にワイヤを巻き付ける螺旋条の溝が設けられる。
下部ドラム20dは、上部ドラム20uの真下に位置し平行に配される。
例えば、下部ドラム20dは、下部ドラム案内機構(図示せず)により上下方向に移動自在に案内されてっもよい。
また例えば、下部ドラム20dは、下部ドラム付勢機構(図示せず)により下方向へ所定の力で付勢されてもよい。
【0050】
カウンタウエイト用上部牽引索70は、下端部をカウンタウエイト50に連結され、上端部を上部ドラム20uに連結された牽引索である。
例えば、牽引索はワイヤまたはチェインである。
例えば、カウンタウエイト用上部牽引索70が下端部をカウンタウエイト50に各々に連結され、上端部を上部ドラム20uに各々に連結された2組の牽引索である。
1組の牽引索は、1本または複数本の牽引索である。
2組のカウンタウエイト用上部牽引索70は、昇降路に沿って上部ドラム20uからカウンタウエイト50まで垂直になった垂直部と上部ドラム20uに巻き付けられた巻き付け部とを有する。
この様にすると、カウンタウエイト50の重量が直接に上部ドラム20uに作用する。
【0051】
リフトケージ用下部牽引索80は、上端部をリフトケージ40に連結され下端部を下部ドラム20dに連結された牽引索である。
例えば、牽引索はワイヤまたはチェインである。
例えば、リフトケージ用下部牽引索は、上端部をリフトケージ40に各々に連結され、下端部を下部ドラム20dに各々に連結された2組の牽引索である。
1組の牽引索は、1本または複数本の牽引索である。
例えば、2組みの牽引索の上端がリフトケージ40の矩形の長辺に沿った向きの中央部に連結される。
2組のリフトケージ用下部牽引索80は、昇降路Hの下側に配された下部案内シーブ26dに巻き掛けられて向きを変えられる。2組のリフトケージ用下部牽引索80は、昇降路Hに沿ってリフトケージ40から下部案内シーブ26dまで垂直になった垂直部と昇降路Hの下側で下部案内シーブ26dから下部ドラム20dまで略水平になった水平部と下部ドラム20dに巻き付けられた巻き付け部とを有する。
【0052】
カウンタウエイト用牽引索90は、上端部をカウンタウエイト50に連結され、下端部を下部ドラム20dに各々に連結された牽引索である。
例えば、牽引索はワイヤまたはチェインである。
例えば、カウンタウエイト用下部牽引索90が、上端部をカウンタウエイト50に各々に連結され、下端部を下部ドラム20dに各々に連結された4組の牽引索である。
1組の牽引索は、1本または複数本の牽引索である。
4組のカウンタウエイト用下部牽引索90は、昇降路Hに沿ってカウンタウエイト50から下部ドラム20dまで垂直になった垂直部と下部ドラム20dに巻き付けられた巻き付け部とを有する。
【0053】
以下に、本発明の第一乃至第三の実施形態に係る駐車装置の作用を説明する。
【0054】
最初に、空のパレット12を入出庫口に移動する際の作用を説明する。
リフトケージ40は、複数の格納棚11の内の一つの横に停止している。ケージ支持機構がリフトケージ40を固定する。
移載機構を作動させて、空のパレット12をリフトケージ40へ移載する。
ケージ支持機構を作動させて、リフトケージ40の固定を解除する。
駆動装置30か、上部ドラム20uを回転駆動する。
リフトケージが昇降路Hを下降し、カウンタウエイト50が上昇する。
カウンタウエイト用上部牽引索70の垂直部の重量とカウンタウエイト50の重量とカウンタウエイト用下部牽引索90の垂直部の重量が、上部ドラム20uに一方の回転方向のトルクとして作用する。
リフトケージ用上部牽引索60の垂直部の重量とリフトケージの重量とパレット12の重量とリフトケージ下部牽引索80の垂直部の重量とが、上部ドラム20uに他方の回転方向のトルクとして作用する。
【0055】
牽引索を適切に選定していると、リフトケージ40を昇降させる際の、カウンタウエイト用上部牽引索70の垂直部の重量とカウンタウエイト用下部牽引索90の垂直部の重量の合計とリフトケージ用上部牽引索60の垂直部の重量とリフトケージ下部牽引索80の垂直部の重量の合計との差が小さくなる。
例えば、リフトケージ用上部牽引索60の4組の牽引索とカウンタウエイト用下部牽引索90の4組の牽引索との規格と呼び径を一致させ、カウンタウエイト用上部牽引索70の2組の牽引索のとリフトケージ用下部牽引索80の2組の牽引索との規格と呼び径を一致させる。
駆動機構が上部ドラム20uを回転駆動させてリフトケージ40を下降させる際に、駆動機構の出力の変動が小さくなる。
駆動機構30が上部ドラム20uを回転駆動すると、リフトケージ用上部牽引索60を繰り出し、カウンタウエイト用上部牽引索を巻き込み、リフトケージ40が下降する。
リフトケージ40を入出庫口へ移動させて、ケージ支持機構がリフトケージを固定する。
【0056】
次に、入庫した車両を駐車させる際の作用を説明する。
パレット12を乗せたリフトケージ40が、入出庫口に位置する。
車両がパレット12に乗り込む。
【0057】
駆動装置30か、上部ドラム20uを回転駆動する。
リフトケージ49が昇降路Hを上昇し、カウンタウエイト50が下降する。
カウンタウエイト用上部牽引索70の垂直部の重量とカウンタウエイト50の重量とカウンタウエイト用下部牽引索90の垂直部の重量が、上部ドラム20uに一方の回転方向のトルクとして作用する。
リフトケージ用上部牽引索60の垂直部の重量とリフトケージの重量とパレット12の重量と車両の重量とリフトケージ下部牽引索80の垂直部の重量とが、上部ドラム20uに他方の回転方向のトルクとして作用する。
【0058】
牽引索を適切に選定していると、リフトケージ40を昇降させる際の、カウンタウエイト用上部牽引索70の垂直部の重量とカウンタウエイト用下部牽引索90の垂直部の重量の合計とリフトケージ用上部牽引索60の垂直部の重量とリフトケージ下部牽引索80の垂直部の重量の合計との差が小さくなる。
例えば、リフトケージ用上部牽引索60の4組の牽引索とカウンタウエイト用下部牽引索90の4組の牽引索との規格と呼び径を一致させ、カウンタウエイト用上部牽引索70の2組の牽引索のとリフトケージ用下部牽引索80の2組の牽引索との規格と呼び径を一致させる。
駆動機構が上部ドラム20uを回転駆動させてリフトケージ40を昇降させる際に、駆動機構の出力の変動が小さくなる。
駆動機構30が上部ドラム20uを回転駆動すると、リフトケージ用上部牽引索60を巻き込み、カウンタウエイト用上部牽引索を繰り出す。
【0059】
リフトケージ40を格納棚11の横に停止させ、ケージ支持機構を作動させて、リフトケージ40を固定させる。
移載機構を作動させて、車両の乗ったパレットをリフトケージ40から格納棚11へ移載する。
【0060】
格納棚11に格納された車両を入出庫口に移動させる際は、上述の手順を逆に行なう。
【0061】
次に、本発明の第四の実施形態に係る駐車装置を、図を基に、説明する。図5は、本発明の第四の実施形態に係る駐車装置の斜視図である。
【0062】
駐車装置は、車両を駐車させる装置であって、主構造体10と上部シーブ21uと下部シーブ21dと遊動シーブ22uと4個の巻上シーブ25uと4組の巻下シーブ25dと必要個数の上部案内シーブ26uと必要個数の下部案内シーブ26dと駆動機構30とリフトケージ40とカウンタウエイト50と上部牽引索61と下部牽引索71とで構成される。
【0063】
主構造体10とカウンタウエイト50との構造は、第一の実施形態に係る駐車装置のものと同じなので、説明を省略する。
【0064】
上部シーブ21uは、昇降路Hの上側に位置したシーブである。シーブは、牽引索を巻き掛けることのできる円周をもった円盤状の機械要素である。
牽引索がワイヤである場合、円盤の円周にワイヤを巻き掛ける溝が設けられる。
上部シーブ21uは、昇降路Hの上側の任意の位置に配される。
図5は、上部シーブ21uが昇降路Hの上側の脇に配されるのを示す。
【0065】
遊動シーブ22uは、駆動シーブに隣りあって遊動し、上部牽引索61の駆動シーブへの巻き掛け角を大きくするするためのシーブである。
【0066】
下部シーブ21dは、昇降路Hの下側に位置して設けられたシーブである。シーブは、牽引索を巻き掛けることのできる円周をもった円盤状の機械要素である。
牽引索がワイヤである場合、円盤の円周にワイヤを巻き掛ける溝が設けられる。
下部シーブ21dは、昇降路Hの下側に、上部シーブ21uの真下に位置する。下部シーブ21dの回転軸と上部シーブ21uの回転軸は平行している。
下部シーブ21dは、下部シーブ案内機構(図示せず)により上下方向に移動自在に案内されてもよい。
また、下部シーブ21dは、下部シーブ付勢機構(図示せず)により下方向に所定の力で付勢されてもよい。
【0067】
巻上シーブ25uは、昇降路の上側の四隅に各々配され、上部牽引索61を巻き掛けるシーブである。
【0068】
巻下シーブ25dは、昇降路の下側の四隅に各々配され、下部牽引索71を巻き掛けるシーブである。
【0069】
駆動機構30は、上部シーブ21uまたは下部シーブ21dの一方を回転駆動する機構であり、電動機31と減速機32とで構成される。
上部シーブ21uまたは下部シーブ21dの内の回転駆動されるシーブを駆動シーブと呼称する。
図5は、上部シーブ21uが駆動シーブである例を示している。
減速機32は、電動機31の回転を減速して、駆動シーブを回転させる。
【0070】
上部案内シーブ26uは、巻上シーブ25uから上部シーブ21uまで上部牽引索61を案内するシーブである。必要な個数の上部案内シーブ26uが必要な箇所に配される。
【0071】
下部案内シーブ26dは、巻下シーブ25dから下部シーブ21dまで下部牽引索71を案内するシーブである。必要な個数の下部案内シーブ26dが必要な箇所に配される。
【0072】
上部牽引索61は、一方の端部をリフトケージ40の四隅に各々連結され、中間部を上部シーブ21uに巻き掛けられ、他方の端部をカウンタウエイト50に連結された4組の牽引索である。
例えば、牽引索はワイヤまたはチェインである。
1組の牽引索は、1本または複数本の牽引索である。
4組の上部牽引索61は、4個の巻上シーブ25uと上部シーブ21uとに巻き掛けられて向きを変えられる。4組の上部牽引索61は、昇降路に沿ってリフトケージ40から巻上シーブ25uまで垂直になった垂直部と昇降路Hの上側で巻上シーブ25uから上部シーブ21uまで水平になった水平部と昇降路の脇側で上部シーブ21uからカウンタウエイト50まで垂直になった垂直部とを有する。
4組の内の2組の上部牽引索61の水平部は、上部案内シーブ26uに巻き掛けられて案内される。
【0073】
下部牽引索71は、一方の端部をリフトケージ40の四隅に各々連結され、中間部を下部シーブ21dに巻き掛けられ、他方の端部をカウンタウエイト50に連結された4組の牽引索である。
例えば、牽引索はワイヤまたはチェインである。
1組の牽引索は、1本または複数本の牽引索である。
4組の下部牽引索71は、昇降路Hの下側に配された4個の巻下シーブ25dと下部シーブ21dとに巻き掛けられて向きを変えられる。4組の下部牽引索71は、昇降路Hに沿ってリフトケージ40から巻下シーブ25dまで垂直になった垂直部と昇降路Hの下側で巻下シーブ25dから下部シーブ21dまで略水平になった水平部と昇降路Hの脇側で下部シーブ21dからカウンタウエイト50まで垂直になった垂直部とを有する。
4組の内の2組の下部牽引索71の水平部は、上部案内シーブ26uに巻き掛けられて案内される。
【0074】
以下に、本発明の第四の実施形態に係る駐車装置の作用を説明する。
【0075】
最初に、空のパレット12を入出庫口に移動する際の作用を説明する。
リフトケージ40が、複数の格納棚11の内の一つの横に位置する。
ケージ支持機構が、リフトケージ40を主構造体に固定する。
移載機構を作動させて、空のパレット12をリフトケージ40へ移載する。
ケージ支持機構を作動させて、リフトケージ40の固定を解除する。
駆動装置30が、上部シーブ21uを回転駆動する。
リフトケージ40が昇降路Hを下降し、カウンタウエイト50が上昇する。
上部牽引索61の昇降路Hの脇の垂直部の重量とカウンタウエイト50の重量と下部牽引索71の昇降路Hの脇に垂直部の重量が、上部シーブ21uに一方の回転方向のトルクとして作用する。
上部牽引索61の昇降路Hに沿った垂直部の重量とリフトケージの重量とパレット12の重量と下部牽引索71の昇降路に沿った垂直部の重量とが、上部シーブ21uに他方の回転方向のトルクとして作用する。
【0076】
牽引索を適切に選定していると、リフトケージ40を昇降させる際の、上部牽引索61の昇降路Hの脇の垂直部の重量とカウンタウエイト50の重量と下部牽引索71の昇降路Hの脇の垂直部の重量との合計と上部牽引索61の昇降路Hに知った垂直部の重量と下部牽引索71の昇降路に沿った垂直部の重量との合計との差が小さくなる。
その結果、駆動機構が上部シーブ21uを回転駆動させてリフトケージ40を下降させる際に、駆動機構の出力の変動が小さくなる。
駆動機構30が上部シーブ21uを回転駆動すると、リフトケージが昇降路Hを下降する。
リフトケージ40を入出庫口へ移動させて、ケージ支持機構がリフトケージを固定する。
【0077】
次に、入庫した車両を駐車させる際の作用を説明する。
パレット12を乗せたリフトケージ40を入出庫口に位置する。
車両がパレット12に乗り込む。
【0078】
リフトケージ40を昇降路Hに沿って昇降する。
駆動装置30か、上部シーブ21uを回転駆動する。
リフトケージが昇降路Hを上昇し、カウンタウエイト50が下降する。
上部牽引索61の昇降路Hの脇の垂直部の重量とカウンタウエイト50の重量と下部牽引索71の昇降路Hの脇に垂直部の重量が、上部シーブ21uに一方の回転方向のトルクとして作用する。
上部牽引索61の昇降路Hに沿った垂直部の重量とリフトケージの重量とパレット12の重量と車両の重量と下部牽引索71の昇降路に沿った垂直部の重量とが、上部シーブ21uに他方の回転方向のトルクとして作用する。
【0079】
牽引索を適切に選定していると、リフトケージ40を昇降させる際の、上部牽引索61の昇降路Hの脇の垂直部の重量とカウンタウエイト50の重量と下部牽引索71の昇降路Hの脇の垂直部の重量との合計と上部牽引索61の昇降路Hに沿った垂直部の重量と下部牽引索71の昇降路に沿った垂直部の重量との合計との差が小さくなる。
例えば、上部牽引索61の4組の牽引索と下部牽引索71の4組の牽引索との規格と呼び径を一致させる。
駆動機構が上部シーブ21uを回転駆動させてリフトケージ40を昇降させる際に、駆動機構の出力の変動が小さくなる。
駆動機構30が上部シーブ21uを回転駆動すると、リフトケージ40が昇降路Hを昇降する。
【0080】
リフトケージ40を格納棚11の横に停止させ、ケージ支持機構を作動させて、リフトケージ40を固定させる。
移載機構を作動させて、車両の乗ったパレットをリフトケージ40から格納棚11へ移載する。
【0081】
格納棚11に格納された車両を入出庫口に移動させる際は、上述の手順を逆に行なう。
【0082】
上述の実施形態の駐車装置と昇降装置とを用いれば、以下の効果を発揮する。
駐車装置のドラム駆動方式の昇降装置において、対象物に該当する車両を格納できる複数の格納棚を上下方向に並べ、格納棚11に沿った昇降路Hの上下に上部ドラム20uと下部ドラム20dとを配し、リフトケージ用上部牽引索60とカウンタウエイト用上部牽引索70との上端部を上部ドラム20uに連結して反対の回転方向に巻き付け、リフトケージ下部牽引索80とカウンタウエイト用下部牽引索90との下端部を下部ドラム20dに連結して反対の回転方向に巻き付け、リフトケージ用上部牽引索60の下端部とリフトケージ下部牽引索80の上端部をリフトケージ40を連結し、カウンタウエイト用上部牽引索70の下端部とカウンタウエイト用下部牽引索90の上部端とをカウンタウエイト50に連結し、駆動機構30が上部ドラム20uまたは下部ドラム20dを回転駆動する様にしたので、リフトケージ40が昇降路Hを昇降させ、複数の格納棚11のうちの一つの横に止めることをでき、車両を格納棚11に格納することをでき、牽引索を適切に選定すると牽引索の重量が駆動ドラムに与える影響を少なくでき、駆動機構の仕事を小さくすることをできる。
また、車両をケージ構造体と格納棚との間で移載する様にしたので、複数の格納棚のうちの一つの横に止めて、車両を格納棚に格納することをできる。
また、四組のリフトケージ用上部牽引索70によりリフトケージ40の四隅を吊り、四組のカウンタウエイト用下部牽引索90がカウンタウエイト50に連結し、牽引索を適切に選定すると、リフトケージ40が昇降する際に、リフトケージ用上部牽引索60に作用する張力とカウンタウエイト用上部牽引索70に作用する張力との差の変動が少なくなり、駆動ドラムを駆動する仕事が少なくて済む。
また、二組のカウンタウエイト用上部牽引索70がカウンタウエイトを吊り、二組のリフトケージ用下部牽引索80がリフトケージ40に連結し、牽引索を適切に選定すると、リフトケージ40が昇降する際に、リフトケージ用上部牽引索60に作用する張力とカウンタウエイト用上部牽引索70に作用する張力との差が小さくなり、駆動ドラムを駆動する仕事が少なくて済む。
【0083】
駐車装置のトラクション駆動方式の昇降装置において、対象物に該当する車両を格納できる複数の格納棚11を上下方向に並べ、格納棚11に沿った昇降路Hの上下に上部シーブ21uと下部シーブ21dとを配し、上部牽引索61の両端部をリフトケージ40とカウンタウエイト50とに連結し、上部牽引索61の中間部を上部シーブ21uに巻き掛け、下部牽引索71の両端部をリフトケージ40とカウンタウエイト50とに連結し、下部牽引索71の中間部を下部シーブ21dに巻き掛け、上部シーブ21uまたは下部シーブ21dを回転駆動するので、駆動機構30が上部シーブ21uまたは下部シーブ21dを回転駆動すると、リフトケージ40が昇降路Hを昇降し、複数の格納棚11のうちの一つの横に止めて、車両を格納棚11に格納することをでき、牽引索を適切に選定すると牽引索の重量が駆動ドラムに与える影響を少なくでき、駆動機構30の仕事を小さくすることをできる。
また、z車両をリフトケージの構造体と格納棚との間で移載する様にしたので、複数の格納棚のうちの一つの横に止めて、車両を格納棚に格納することをできる。
また、4組の巻上シーブ25uと4組の巻下シーブ25dとを昇降路Hの上下に配して、四組の上部牽引索61を4組の巻上シーブ25uに巻き掛け、四組の下部牽引索71を4組の巻下シーブ25dに巻き掛けるので、リフトケージ40の四隅を作用点として吊られ、リフトケージ40が安定して昇降する。
また、下部シーブ21dを上部シーブ21uの真下に配し、カウンターウエイト50が上部シーブ21uと下部シーブ21dとの間で昇降するので、カウンターウエイト50の重しが上部シーブ21uに巻き掛けられた上部牽引索61に張力を与え、駆動機構の駆動力が安定して上部牽引索61に作用する。
【0084】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の実施形態に係る駐車装置の正面図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る駐車装置の斜視図である。
【図3】本発明の第二の実施形態に係る駐車装置の斜視図である。
【図4】本発明の第三の実施形態に係る駐車装置の斜視図である。
【図5】本発明の第四の実施形態に係る駐車装置の斜視図である。
【図6】従来の駐車装置その1の斜視図である。
【図7】従来の駐車装置その2の斜視図である。
【符号の説明】
【0086】
H 昇降路
S 入出庫口
10 主構造体
11 格納棚
12 パレット
13 柱
20u 上部ドラム
20d 下部ドラム
21u 上部シーブ
21d 下部シーブ
22u 遊動シーブ
25u 巻上シーブ
25d 巻下シーブ
26u 上部案内シーブ
26d 下部案内シーブ
30 駆動機構
31 電動機
32 減速機
40 リフトケージ
41 ケージ構造体
50 カウンタウエイト
60 リフトケージ用上部牽引索
61 上部牽引索
70 カウンタウエイト用上部牽引索
71 下部牽引索
80 リフトケージ用下部牽引索
90 カウンタウエイト用下部牽引索

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を駐車させる駐車装置であって、
上下方向に並んで車両を格納することをできる複数の格納棚を有する主構造体と、
前記格納棚に沿って配置された昇降路の上側に位置した上部ドラムと、
前記昇降路の下側に位置した下部ドラムと、
前記上部ドラムまたは前記下部ドラムの一方である駆動ドラムを回転駆動する駆動機構と、
車両を乗せて昇降路を昇降可能に案内されるケージ構造体と車両を前記ケージ構造体と前記格納棚との間で移載可能な移載機構とを有するリフトケージと、
昇降可能に案内された重しであるカウンタウエイトと、
下端部を前記リフトケージに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索であるリフトケージ用上部牽引索と、
下端部を前記カウンタウエイトに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索であるカウンタウエイト用上部牽引索と、
上端部を前記リフトケージに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索であるリフトケージ用下部牽引索と、
上端部を前記カウンタウエイトに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索であるカウンタウエイト用下部牽引索と、
を備え、
前記リフトケージ用上部牽引索の上部と前記カウンタウエイト用上部牽引索の上部とが前記上部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられ、
前記リフトケージ用下部牽引索の下部と前記カウンタウエイト用下部牽引索の下部とが前記下部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられる、
ことを特徴とする駐車装置。
【請求項2】
前記リフトケージが上から見て矩形であり、
前記リフトケージ用上部牽引索が下端部を前記リフトケージの四隅に各々に連結され上端部を前記上部ドラムに各々に連結された4組の牽引索であり、
前記カウンタウエイト用下部牽引索が上端部を前記カウンタウエイトに各々に連結され下端部を前記下部ドラムに各々に連結された4組の牽引索である、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項3】
前記カウンタウエイト用上部牽引索が下端部を前記カウンタウエイトに各々に連結され上端部を前記上部ドラムに各々に連結された2組の牽引索であり、
前記リフトケージ用下部牽引索が上端部を前記リフトケージに各々に連結され下端部を前記下部ドラムに各々に連結された2組の牽引索である、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の昇降装置。
【請求項4】
車両を駐車させる駐車装置であって、
上下方向に並んで車両を格納することをできる複数の格納棚を有する主構造体と、
前記格納棚に沿って配置された昇降路の上側に位置した上部シーブと、
昇降路の下側に位置した下部シーブと、
前記上部シーブまたは前記下部シーブの一方である駆動シーブを回転駆動する駆動機構と、
車両を乗せて昇降路を昇降可能に案内され上から見て矩形のケージ構造体と車両を前記ケージ構造体と前記格納棚との間で移載可能な移載機構とを有するリフトケージと、
昇降可能に案内された重しであるカウンタウエイトと、
一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記上部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である上部牽引索と、
一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記下部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である下部牽引索と、
を備えることを特徴とする駐車装置。
【請求項5】
昇降路の上側の前記リフトケージの四隅に対向する位置に各々位置する4個の巻上シーブと、
昇降路の下側の前記リフトケージの四隅に対向する位置に各々位置する4個の巻下シーブと、
を備え、
4組の前記上部牽引索が4個の前記巻上シーブに各々に巻き掛けられて向きを変えて前記上部シーブに各々に巻き掛けられ、
4組の前記下部牽引索が4個の前記巻下シーブに各々に巻き掛けられて向きを変えて前記下部シーブに各々に巻き掛けられ、
ることを特徴とする請求項4に記載の駐車装置。
【請求項6】
前記下部シーブが前記上部シーブの真下に位置し、
前記カウンターウエイトが前記上部シーブと前記下部シーブとの間で昇降する様に設けられる、
ことを特徴とする請求項4に記載の駐車装置。
【請求項7】
対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置であって、
昇降路の上側に位置した上部ドラムと、
昇降路の下側に位置した下部ドラムと、
前記上部ドラムまたは前記下部ドラムの一方である駆動ドラムを回転駆動する駆動機構と、
対象物を乗せて昇降路を昇降可能に案内されるケージ構造体を有するリフトケージと、
昇降可能に案内された重しであるカウンタウエイトと、
下端部を前記リフトケージに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索であるリフトケージ用上部牽引索と、
下端部を前記カウンタウエイトに連結され上端部を前記上部ドラムに連結された牽引索であるカウンタウエイト用上部牽引索と、
上端部を前記リフトケージに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索であるリフトケージ用下部牽引索と、
上端部を前記カウンタウエイトに連結され下端部を前記下部ドラムに連結された牽引索であるカウンタウエイト用下部牽引索と、
を備え、
前記リフトケージ用上部牽引索の上部と前記カウンタウエイト用上部牽引索の上部とが前記上部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられ、
前記リフトケージ用下部牽引索の下部と前記カウンタウエイト用下部牽引索の下部とが前記下部ドラムに反対の回転方向に巻き付けられる、
ることを特徴とする昇降装置。
【請求項8】
前記リフトケージが上から見て矩形であり、
前記リフトケージ用上部牽引索が下端部を前記リフトケージの四隅に各々に連結され上端部を前記上部ドラムに各々に連結された4組の牽引索であり、
前記カウンタウエイト用下部牽引索が上端部を前記カウンタウエイトに各々に連結され下端部を前記下部ドラムに各々に連結された4組の牽引索である、
ことを特徴とする請求項7に記載の昇降装置。
【請求項9】
前記カウンタウエイト用上部牽引索が下端部を前記カウンタウエイトに各々に連結され上端部を前記上部ドラムに各々に連結された2組の牽引索であり、
前記リフトケージ用下部牽引索が上端部を前記リフトケージに各々に連結され下端部を前記下部ドラムに各々に連結された2組の牽引索である、
ことを特徴とする請求項8に記載の昇降装置。
【請求項10】
対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置であって、
昇降路の上側に位置する上部シーブと、
昇降路の下側に位置する下部シーブと、
前記上部シーブまたは前記下部シーブの一方である駆動シーブを回転駆動する駆動機構と、
対象物を乗せて昇降路を昇降可能に案内され上から見て矩形のケージ構造体を有するリフトケージと、
昇降可能に案内された重しであるカウンタウエイトと、
一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記上部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である上部牽引索と、
一方の端部を前記リフトケージの四隅に各々連結され中間部を前記下部シーブに巻き掛けられ他方の端部を前記カウンタウエイトに連結された4組の牽引索である下部牽引索と、
を備えることを特徴とする昇降装置。
【請求項11】
昇降路の上側の前記リフトケージの四隅に対向する位置に各々位置する4個の巻上シーブと、
昇降路の下側の前記リフトケージの四隅に対向する位置に各々位置する4個の巻下シーブと、
を備え、
4組の前記上部牽引索が4個の前記巻上シーブに各々に巻き掛けられて向きを変えて前記上部シーブに各々に巻き掛けられ、
4組の前記下部牽引索が4個の前記巻下シーブに各々に巻き掛けられて向きを変えて前記下部シーブに各々に巻き掛けられ、
ることを特徴とする請求項10に記載の昇降装置。
【請求項12】
前記下部シーブが前記上部シーブの真下に位置し、
前記カウンターウエイトが前記上部シーブと前記下部シーブとの間で昇降する様に設けられる、
ことを特徴とする請求項10に記載の昇降装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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