説明

骨代用物及びその製造方法

骨代替物材料及びその製造方法を提供する。前記材料は、コラーゲンIトリプルへリックス線条コラーゲンフィブリルを含む有機相(I)及びアパタイト結晶を有するミネラル相(II)を含み;(I)のフィブリルは整列されたドメイン及びコレステリックドメインでは整列され、等方性ドメインでは整列されておらず、(II)の結晶はカルシウムイオン及びリン酸イオンを含み;(II)のアパタイト結晶軸cは、(I)の線条コラーゲンフィブリルの長軸方向に共整列され;コラーゲン含量は75mg/cm3以上である。前記方法では、(I)前駆体のコラーゲンの酸性水溶液及び(II)前駆体水溶液を調製し、pH7まで上昇させてコラーゲンを沈殿させ、酸性水溶液中のコラーゲン濃度は75mg/ml以上でpH上昇中一定であり、(II)前駆体はカルシウム塩及びリン酸塩を含み、(II)の沈殿は、(II)前駆体溶液を(I)へ接触させて発生し、前記接触は(I)の沈殿の前又は後に行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨代用物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
骨は、主に、細胞、有機タンパク質ネットワークを構成するコラーゲンI型、及びナノメーターサイズのヒドロキシアパタイト結晶からなるミネラル相を構成要素とするハイブリッド材料である。この大スケールの有機/ミネラル三次元連合体は、骨組織へ弾力性及び硬さの両方を付与し、骨組織へ負荷される力に耐えることを可能とする。従って、骨は硬く、高密度で非常に強い。
【0003】
Weiner及びWagner(Ann.Rev.Mater.Sci.28,271-298,1998)らは、下記記載及び添付図1に示される7レベルへ分類可能な種々のスケールに基づく階層的組織を提案記載した:
レベル1(図1a):骨の2個の主要な基本的コンポーネント構成要素、即ち、ヒドロキシアパタイト小板(platelet)及び線条のあるコラーゲンフィブリルは、組織の第一階層レベルを構成する。これは、ナノメータースケールでの組織の最も低いレベルである。アパタイト相は特に、特徴的な(002)及び(300)等の細網間面(inter-reticular plane)の存在により特徴付けられる。アパタイト結晶は、この組織レベルでは、特別の配向性を示さない。コラーゲンフィブリルは、電子顕微鏡により視認可能な周期的線条により特徴付けられ、その線条は複数のコラーゲンI分子のアセンブリの結果であり、67nmの周期的シフトを引き起こす。
【0004】
レベル2(図1b):ヒドロキシアパタイト小板が、それらの軸cに従い、線条のあるコラーゲンフィブリルの主軸に沿って共整列して、第二レベルを構成する。即ち、アパタイトの細網間面(002)はフィブリルの主軸に対して垂直に、従って、コラーゲンフィブリル(線条=67nm)の軸的周期性に従い(即ち、線条に従い)配向される。文言「ミネラル化されたコラーゲンフィブリル」が使用される(幅100〜300ナノメーター)。レベル2もまた、ナノメータースケールである。
【0005】
レベル3(図1c):幾つかのミネラル化されたコラーゲンフィブリルは、平行な束で並んで組み立てられ、ミネラル化されたコラーゲン線維を形成する(幅1〜3マイクロメーター)。マイクロメーター的スケールはこの組織レベル3で到達する。
レベル4(図1d):ミネラル化されたコラーゲンフィブリル又は線維は、三次元組織化されるために複雑に込み入っている。特に、このレベルで、フィブリル/線維が、優先的な方向に長い距離にわたり(over a large distance)、整列される場合及び/又は「コレステリック」ジオメトリーに従ったそれらのスタックに特徴的なアーチ状構造を形成する場合、ドメインの共存を区別することが可能である。フィブリル/線維が組織化されていない場合のドメイン(「等方性」ドメイン)も又、区別できる。スケールはマイクロメーターからミリメーターまで変化する。
【0006】
レベル5(図1e):高密度(compact)骨は、「オステオン」と称されるミリメーターサイズの平行な円筒状構造構成を有す。断面では、これらオステオンは同心円状コラーゲンラメラからなることが認められる。
レベル6(図1f):長骨のセルリッチ中心部分は「海綿骨」と呼ばれる。この骨中で、骨ラメラは薄く不規則な列(row)のマクロ多孔質ネットワークを形成する。高密度骨/海綿骨コンビネーションは、組織レベル6を構成する。スケールは1ミリメーターを超える。
レベル7(図1g):最終レベルは非常に単純な全体骨である。
【0007】
合成材料(「インプラント材料」と称する)又は天然材料(「グラフト」と称する)の幾つかのクラスが先行技術で提示されている。インプラント材料は一般に生体不活性がある、即ち単に(生体)組織により許容される、又は生体適合性がある、即ち宿主組織中に完全に統合される。グラフトは、移植対象の患者から採取される(自家移植)か、他人から採取される(同種移植)骨組織であり、一般に骨誘導性、即ち骨再生の誘導が可能である。
【0008】
しかしながら、骨誘導性骨代用物、即ち骨再建を誘導可能なものは、空想的な代用物に過ぎない。このような材料の開発は困難で複雑である。これら材料を目的の場所に配置するには、ヒト又は動物身体中でのその完全な統合を最適化し、かつ拒絶反応を避けるために、特定の結晶相及び化学的性質を有する構成要素を使用する必要がある。その三次元的組織体は再建されて、宿主組織によるその代用物のコロニゼーションに適している、第一に機械的性質、第二に多孔性を提供する必要がある。有機的骨ネットワーク(20質量%)の組織体へのアクセス、及び組織内でのそのミネラル相(70質量%)とのその連合は、in vitroで再生するのが非常に困難である。
【0009】
骨代用物の合成の観点から多くの研究、特にコラーゲンミネラル化に関する研究、がなされてきた。シチメンチョウ骨腱コラーゲンのミネラル化はW.Traubら[Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1989,86,9822-9826]により研究されたが、得られた材料は骨組織体と類似の(analogous)性質を示さなかった。他の試験がin vitroで、精製コラーゲンにより行われたが、試験が行われた強度の希釈条件下では、生体骨組織中に認められる骨密度及び三次元的コラーゲン組織体を有する材料を得ることは不可能であった[参照D.Lickorishら(J.Biomed.Mat.Res.2004,68A,19-27);S.Yunokiら(Mat.Lett.,2006,60,999-1002);D.A.Wahlら(Eur.Cell.Mat.2006,11,43-56)]。
【0010】
周囲温度での(NH4)CO3パウダーの熱分解により発生する、アンモニア雰囲気下でのCaCl2溶液からの方解石CaCO3の結晶化が、L.Addadiら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1987,84,2732-2736)により記載された。
【0011】
酸溶液からpH上昇によりコラーゲンを沈殿させることは公知の手法である。R.L.Ehrmanら(J.Nat.Cancer Inst.1956,16,1375-1403)は、コラーゲンの酢酸溶液をNH3蒸気と接触させる方法を記載している。それは微粒子を含むゲルへ変換する。得られた材料構造は記載されていない。
【0012】
M.M.Giraud-Guilleら(J.Mol.Biol.1995,251,197-202)及び(J.Mol.Biol.1992,224,861-873)は、コラーゲンの濃縮溶液を使用して得られる「液晶」構造、及びpHを酸性から塩基性へ上昇させることにより得られるゾル−ゲル転移を記載している。
【0013】
G. Mosser, M.M.Giraud-Guille ら (Matrix Biol. 2006, 25, 3-13)は、コラーゲンの酸性溶液(5mg/mL)をガラスのマイクロチャンバー中で徐々に濃縮して、コラーゲン分子の広範囲に及ぶらせん状組織体及び濃度勾配を得る方法を記載している。次に、この溶液をアンモニア蒸気と接触させ、コラーゲンフィブリルを形成し、液体相中に保持された組織体を安定化させる。
【0014】
B.A.Harleyら(Biomaterials 2006, 27, 866-874)も同様に、グルコサミノグリカンを含むコラーゲンの構造化マトリックスの製造を記載している。コラーゲンマイクロフィブリルは、コンドロイチン硫酸塩と4℃で均一混合される。次に溶液は、モールド中で遠心分離され、超急速凍結され、凍結乾燥され、次に105℃で50mTorr真空下で24時間架橋される。コラーゲンのフィブリル特性は記載されていない。
【0015】
C.Guoら(Biomaterials 2007, 28, 1105-1114)は、コラーゲンフィブリル溶液の整列のために磁気ビーズを使用することを記載している。濃度2.5mg/mlのリン酸緩衝溶液中で調製され、4℃に保持されたコラーゲン溶液を、磁気ビーズと接触させる。同様に同一サンプルを、最終コラーゲン濃度1.2mg/mlで細胞存在下で調製する。両方のケースで、サンプルを1G未満の磁界中に置き、温度を37℃まで上昇させてフィブリル生成を誘導する。CO2雰囲気が、細胞がマトリックス中へ統合される時に使用される。マトリックスは非常にゆるやかであり、コラーゲンのフィブリル特性は記載されていない。M.J.Olsza ら(Calcif. Tissue Int. 2003, 72, 583-591)は、ポリ(アスパラギン酸)型ポリマーの存在下又は非存在下でのコラーゲンスポンジの石灰化を記載した。コラーゲンスポンジは、ウシ腱から得られたコラーゲンI型から構成されている。ミネラルは炭酸カルシウムであり、リン酸カルシウムではなく、従ってアパタイト相は得られていない。線条のある線維の存在は記載されておらずコラーゲン線維は配向されていない。J.H.Bradtら(Chem. Mater. 1999, 11, 2694-2701)は、HClで酸性化され、CaCl2を含む、1mg/mLのコラーゲン溶液(カーフ皮膚コラーゲンI型)である第一溶液、及びリン酸イオンを含む緩衝溶液である第二溶液の2種の溶液を4℃で調製する方法を記載した。次にリン酸溶液は、コラーゲン溶液と混合され、pH6.8となることを可能とし、全混合物を30℃へ加熱する。共沈殿は、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト及びオクタリン酸カルシウムを含有する混合物相を生じる。更に、コラーゲン線維は単離された非配向線維であり、高密度マトリックスを構成しない。N.Gehrke, N.Nassifら(Chem. Mater. 2005, 17, 6514-6516)は、ポリ(アスパラギン酸)型ポリマーの存在下又は非存在下での、予め脱ミネラル化された真珠層有機的ネットワークの、炭酸カルシウムによる再ミネラル化を記載している
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】G. Mosser, M.M.Giraud-Guille ら(Matrix Biol. 2006, 25, 3-13)
【非特許文献2】B.A.Harleyら(Biomaterials 2006, 27, 866-874)
【非特許文献3】C.Guoら(Biomaterials 2007, 28, 1105-1114)
【非特許文献4】M.J.Olsza ら(Calcif. Tissue Int. 2003, 72, 583-591)
【非特許文献5】J.H.Bradtら(Chem. Mater. 1999, 11, 2694-2701)
【非特許文献6】N.Gehrke, N.Nassifら(Chem. Mater. 2005, 17, 6514-6516)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
今日まで、天然骨で観察される、アパタイト結晶のミネラル相で連合されたレベル4のコラーゲンの三次元的組織体を再生する骨代用物を得ることを可能とする公知の合成方法は存在しない。
本発明の目的は、生体骨の構造と非常に近似する構造(レベル4)を有する生体適合性のある骨代用物として使用できる合成的材料、及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の合成的材料は、有機相(I)及びミネラル相(II)を含む。
有機相(I)はコラーゲンIトリプルへリックスから構成される線条のある(striee)コラーゲンフィブリルを含み、前記線条(striation)の周期的間隔は約67nmであり、フィブリルは整列されたドメイン及びコレステリックドメインと関連した三次元ジオメトリーでは長い距離にわたり整列(ordonnees a grande distance)されているが、等方性ドメインではそれらは整列されていない。
【0019】
ミネラル相(II)は空間群6/mの六角形結晶構造を有するアパタイト結晶を有し、この結晶は少なくともカルシウムイオン及び少なくともリン酸イオンを含む。
本発明の材料中で、ミネラル相のアパタイト結晶の軸cは、有機相の線条のあるコラーゲンフィブリルの長手方向軸に共整列(co-aligned)されている。
材料中のコラーゲン含有量は75mg/cm3以上である。
前記材料中、種々のドメイン(コレステリック、整列された、等方性)の大きさのオーダーは、約50ミクロンである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】7個のレベルのスケールに基づく骨の階層的組織を示す。
【図2】X線散乱による材料分析を示す。
【図3】ミネラル化され配向されたフィブリルの存在を示す顕微鏡写真である。
【図4】トルイジンブルー染色された半薄切片の偏光光学的顕微鏡での観察写真である。
【図5】X線散乱による材料分析である。
【図6】らせん状組織体(コレステリックドメイン)を示すミネラル化された線維の存在を示す、SEM顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の特別の例では、ミネラル相は精製ヒドロキシアパタイト結晶から構成される。本発明の目的において、用語「精製ヒドロキシアパタイト」は、ブラシュ石等の他のリン酸結晶相を含まないヒドロキシアパタイトを意味する。
【0022】
本発明の他の例では、ミネラル相は下式(I)の化学量論的ヒドロキシアパタイト結晶からなる。
Ca10(PO46(OH)2 (I)
【0023】
本発明の他の例では、式(I)のヒドロキシアパタイト結晶のCa/P原子比は1.67である。
本発明の他の例では、ミネラル相は少なくとも水酸化物イオンも含むアパタイト結晶を含み、その中ではリン酸イオン(B型)及び/又は水酸化物イオン(A型)は部分的に炭酸イオンにより置換されている。
これらヒドロキシアパタイト中で、結晶構造の1以上のサイトはイオンフリーでもよい。この場合、それらは1以上のイオンギャップとして記載されるものを含む非化学量論的ヒドロキシアパタイトである。
【0024】
他の例では、ミネラル相はCa2+イオン、PO43-イオン及びOH-イオンを含み、その中の少なくとも1のCa2+、PO43-又はOH-イオンは部分的にその他のイオンで置換されているアパタイト結晶を含む。
部分的にCa2+イオンと置換可能なイオン中、Mg2+、Cu2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+、Cd2+、Pb2+、Na+、K+及びEu3+イオンが挙げられる。
部分的にPO43-イオンと置換可能なイオン中、CO32-、SiO43-、AsO43-、MnO43-、VO43-、CrO43-及びHPO42-イオンが挙げられる。
部分的にOH-イオンと置換可能なイオン中、CO32-、F-、Cl-、Br-、I-、S2-及びO2-イオンが挙げられる。
【0025】
本発明の材料は、プロテオグリカン、グリコサミノグリカン及び/又はミネラル化を促進する有機分子を最小量で含む。ここで、用語「最小量」は、2%未満の割合を意味することを意図する。
【0026】
本発明の材料の特性は、光学的顕微鏡分析、走査型電子顕微鏡SEM分析、透過型電子顕微鏡TEM分析及びX線回折分析により決定できる。
本発明の材料の半薄切片は、偏光光学的顕微鏡で観察されて複屈折性を示した。理論的には、顕微鏡プラットフォームの回転の間それらのフリンジの動きに関連する、照明されたバンド及び消光されたバンドの変化が観察された場合、それはらせん構造を示す。
本発明の材料のサンプルは、SEM分析され、ミネラル化された層中に埋められた(immerged)配向フィブリルを示したが、約1マイクロメーターの別個に区別できる結晶集合体の存在は無かった。
【0027】
本発明の材料のX線小角散乱イメージは、コラーゲンフィブリルの異方性シグナル及び周期D=67nmの調波(harmonics of the period)を示す。X線広角散乱イメージは、アパタイト相の複数の主ピークを示す。フィブリルのシグナル及びミネラルのシグナル間の共整列の存在は、本発明の材料を特徴付ける。この共整列は、更に特にフィブリルが整列された領域中に局部的に示される。
【0028】
本発明の材料は、有機相(I)の前駆体であるコラーゲンの初期酸性水溶液、及びミネラル相(II)の前駆体である少なくとも1の水溶液を調製するステップと、pH値を少なくとも7まで上昇させてコラーゲンを沈殿させるステップとを含む方法により製造できる。その方法は下記特徴を有する;
【0029】
−酸性水溶液中のコラーゲン濃度は少なくとも75mg/mlで、かつ前記pHの上昇中は一定であり、
−ミネラル相前駆体は少なくとも1のカルシウム塩及び少なくとも1のリン酸塩を含み、
−ミネラル相(II)の沈殿は、ミネラル相前駆体溶液を有機相(I)へ接触させることにより行われ、前記接触は有機相(I)の沈殿の前又は後に行われる。接触時間は、沈殿速度及び最終材料中に予測されるミネラルフィラーのレベルに応じて設定される。
【0030】
前記方法の第一例では、有機相(I)のコラーゲンはミネラル相(II)の前駆体の中性溶液と接触する前に沈殿させる。この場合、ミネラル相(II)の前駆体の溶液は少なくともカルシウム塩及び少なくともリン酸塩を含む。最終材料中のミネラル相の割合は、溶液内に導入されるイオン量により調整される。この例では、コラーゲンは、それがミネラル相と接触する前に、フィブリル性構造をとっている必要がある。
【0031】
前記方法の第二例では、有機相(I)の前駆体の酸性溶液を(II)の前駆体の酸性溶液と接触させる。この混合物は次にpHを上昇させてコラーゲン及びアパタイトの共沈殿を生じさせる。この例では、コラーゲン初期濃度を一定に保つことが特に重要である。希釈防止の第一手段は、濃縮された有機相(I)の前駆体の酸性溶液をモールド中に収容することであり、そのモールドの形状は目的用途に適したものであり、それは透析膜中に封入される。第二手段は、濃縮されたコラーゲン溶液を透析膜からなる可撓性エンベロープ中に導入することである。モールド又はエンベロープは、次にミネラル相(II)の前駆体の溶液中に浸漬される。
【0032】
本発明の材料のミネラル相IIが精製ヒドロキシアパタイト結晶からなる場合、本発明の方法は、好ましくはそれが置かれた密閉チャンバー内で行われ;
−少なくとも1の第一コンテナが、ミネラル相IIの前駆体である、少なくとも1のリン酸塩及び少なくとも1のカルシウム塩の水溶液を含み、その溶液中に、有機相(I)の前駆体であるコラーゲンの初期酸性水溶液が収容されている少なくとも1の透析バッグが浸漬され;
−少なくとも1の第二コンテナはアンモニア水溶液又は(NH42CO3パウダーを収容しており;
−(ミネラル相I前駆体溶液の体積)/(密閉チャンバー内容積)割合は約2×10-3であり;
−第一コンテナ中に収容されたミネラル相I前駆体溶液の高さは約3〜5cmの範囲であり、前記コンテナの直径は約2〜5cmであり;
−(アンモニア水溶液の体積)/(密閉チャンバー内容積)割合は8×10-3であるか、((NH42CO3パウダーの体積)/(密閉チャンバー内容積)割合は約6×10-3である。
【0033】
これら条件に準拠した場合、ミネラル相IIは精製アパタイトからなり他種のリン酸カルシウム相を含まない材料が得られる。
【0034】
コラーゲンの初期酸性水溶液は、好ましくは下記特性を有する。
−コラーゲン濃度は75mg/mL〜1000mg/mL、好ましくは100mg/mL〜400mg/mLである。
−pHは4未満、好ましくは3未満であり、酸、好ましくは0.5M酢酸の存在下である。
【0035】
ミネラル相(II)の前駆体の溶液は、好ましくは下記特性を有する。
−カルシウム前駆体、例えばCaCl2、の濃度は溶解限度未満、好ましくは2.5mM〜1.5M、より好ましくは11〜550mMである。
−リン酸前駆体、例えばNaH2PO4、の濃度は溶解限度未満、好ましくは1.5〜900mM、より好ましくは66〜330mMである。
−前駆体の量はCa/Pモル比が1.5〜1.8となる範囲、好ましくは約1.67である。
【0036】
一例として、20℃での溶解限度は、NaH2PO4は7.08Mであり、CaCl2は3.83Mである。
【0037】
目的材料のミネラル相が、Ca2+イオン、PO43-イオン及びOH-イオンを含み、その中の少なくとも1のCa2+、PO43-又はOH-イオンは部分的にその他のイオンで置換されているアパタイト結晶を含む場合、ミネラル相前駆体の溶液は又1以上の塩を含み、そのカチオンは少なくとも部分的にCa2+と置換されることを意図され、及び/又は、そのアニオンは少なくとも部分的にPO43-又はOH-と置換されることを意図される。
【0038】
Ca2+と置換されることを意図するカチオンの塩は、好ましくは一価又は二価カチオンを含む塩、例えばMgCl2、BaCl2、SrCl2、NaCl、KCl及びNH4Clを含む。CO32-前駆体はNaHCO3でもよい。CO32-前駆体の量は、好ましくはNaH2PO4/NaHCO3割合が1となる量である。炭酸塩の存在下で、Ca/(P+C)モル比は1.5〜1.8、好ましくは約1.67である。
【0039】
ミネラル相(II)前駆体溶液は又、プロテオグリカン、グリコサミノグリカン及び/又はミネラル化を促進する有機分子、酸性アミノ酸ポリマー鎖等、好ましくはポリ(アスパラギン酸)であり、鎖長5〜150、好ましくは約15アミノ酸ユニットを有する、を含み、濃度は0.01μg/mL〜1.5mg/mL、好ましくは10μg/mLである。
【0040】
pHの上昇は、好ましくは塩基性気体雰囲気、特にNH3雰囲気、又は(NH42CO3雰囲気により行われ、特別の態様ではPO43-又はOH-は部分的にCO32-で置換される。
【0041】
特別の例として、本発明の方法は、共沈殿により得られた材料が生体液(体液)に類似する「SBF」(Simulated Body Fluid)溶液で含浸される追加的ステップを含み、、次に溶媒のpHは7.4へ調整される。
NaCl:137〜213mM(例えば213.0mM)、
NaHCO3:1.2〜6.3mM(例えば、6.3mM)、
KCl:3〜4.5mM(例えば4.5mM)、
2HPO4・3H2O:1〜1.5mM(例えば1.5mM)、
CaCl2:2.6〜3.8mM(例えば3.8mM)、
Na2SO3Na2SO4:0.5〜0.75mM(例えば0.75mM)、
MgCl2・6H2O:1.5〜2.3mM(例えば2.3mM)。
【0042】
このSBF溶液濃度は、生体液用に実際に測定されたものの約1.5倍を示す(参照Zhang L.J.ら, Mater. Lett. 2004, 58, 719-722)。
【0043】
pHは、0.01mol/Lのトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン及び0.01mol/LのHCl混合物を用いて、37℃で7.4へ調整することができる。
【実施例】
【0044】
本発明は下記実施例により更に詳細に示されるが、これらは本発明を限定するものではない。
実施例中、下記手順に従い若齢Wistarラットの尾から調製されたコラーゲンI型を使用した。ラット尾の腱を無菌層流フード内で切除し、次に137mMのNaCl、2.68mMのKCl、8.07mMのNa2HPO4及び1.47mMのNaH2PO4を含むリン酸緩衝生理食塩水で洗浄して、細胞及び血液の痕跡を除去した。次に腱を4M NaCl溶液中に含浸して、残存するインタクト細胞を除去すると共に、高分子量タンパク質の一部を沈殿させる。緩衝生理食塩水で更に洗浄後、腱を500mM酢酸水溶液へ溶解させる。得られた溶液を41,000gで2時間の遠心分離により清澄化する。コラーゲンI型以外のタンパク質を、300mMのNaCl水溶液から選択的に沈殿させ、次に41,000gで3時間の遠心分離により除去する。コラーゲンは、600mM NaCl水溶液からの沈殿による上澄みから回収され、3,000gで45分の遠心分離にかける。得られたペレットは、500mM酢酸水溶液中に溶解し、次に同一の溶媒中で注意深く透析して完全にNaClを除去する。
【0045】
溶液は4℃に維持して、使用前に41,000gで4時間遠心分離する。種々の濃度のコラーゲン溶液を、500mM酢酸水溶液中に50%(m/v)まで溶解されたポリエチレングリコール(35kDa、Fluka製)に対する逆透析又は層流フード内でのゆっくりとした蒸発により調製する。酸性溶液のコラーゲン濃度は、フィブリル生成前にヒドロキシプロリン量を測定することにより決定された。勿論、他のコラーゲン源も使用可能である。
【0046】
実施例1
ミネラル相前駆体溶液を、40mLの水、110mMのNaH2PO4、66mMのCaCL2、500mMの酢酸及び0.40μgのポリ(アスパラギン酸)中に溶解させて調製した。溶液はPH2.2で平衡である。
この実施例で使用されたコラーゲン溶液は、コラーゲンを約300mg/mL量含有した。それは部分的にフィブリル性弾力性ゲルの形態である。
【0047】
コラーゲン溶液を、透析バッグ(MW=3500Da)中に導入し、バッグをオープンコンテナ中の無機相前駆体溶液内に置いた。このコンテナを次に、温度20℃で塩の完全な沈殿が起こるまでアンモニア雰囲気に置いた。
アンモニア雰囲気は、コラーゲン及びヒドロキシアパタイトの共沈殿を生じ、それは3時間以降視認できた。反応溶媒は、反応が完了するまで8日間放置できる。
サンプルを溶液、好ましくはPBSリン酸緩衝溶液中に含浸させることにより洗浄した。
【0048】
図2にX線散乱による材料分析を示す。図2aはSAXSイメージを示し、図2bはWAXSイメージを示す。SAXSイメージは、コラーゲンフィブリルの異方性シグナル及び間隔D=67nmの調波を示す。これは、フィブリルの主軸に沿った67nmごとの線条周期性を示す。WAXSイメージは、アパタイト存在の特徴である(002)反射が、(a)で観察されたフィブリルシグナルと同じ方向に補強されていることを示す。従ってこれは、アパタイト結晶のc軸が、コラーゲンフィブリルの主軸に沿って配向していることを示す。フィブリル内のコラーゲン分子の距離間隔(interdistance)dlateralに対応するシグナルは、(002)反射に垂直であり、アパタイトの(300)反射に平行である。従って、細網間面は、コラーゲン分子の方向に優先的に配向されている。このX線散乱軌跡は、骨で観察されるものと同等である。
【0049】
図3は、SEM顕微鏡写真を示す。これは、ミネラル化され配向されたフィブリル(整列されたドメイン)の存在を示す。
【0050】
図4は、材料の造影剤として働くトルイジンブルーで染められ、交差した偏光子(A、B)間で偏光光学的顕微鏡により観察された半薄切片を示す。4Bは、交差している偏光子間であるが4Aに比べ45°回転して観察された4Aと同じ領域を示す。複屈折は、一方では、有機相組織に依存するが、他方では、そのミネラル相による含浸に依存する。2種の偏光子位置間での複屈折バンドの変化は、別個のドメインの共存を示す:(i)ミネラル化されたコラーゲンフィブリルが互いに整列されているため、4A及び4B間で消滅する複屈折領域により特徴付けられる整列されたドメイン;及び(ii)ミネラル化されたコラーゲンフィブリルの配向は一の面から他の面へ規則的に回転するため、その明るいバンドと暗いバンドとの交代(alternating)は、4A及び4B間で逆転する(invert)複屈折領域に特徴付けられるコレステリックドメイン。第3のドメインは、前記2種と共存するものであり、これはミネラル化されたコラーゲンフィブリルが材料内にランダムに分散されている「等方性」ドメインであり、従って、このドメインは4A及び4B中で複屈折領域を示さない。
【0051】
前記のとおり調製された材料の機械的性質、特に、ナノ押し込み硬さ評価(nanoindentation)技術に従った弾性率、の測定評価も行われた。測定評価は、商品名Ubi1ナノメカニカル押し込み硬さ評価システム(Hysitron Inc.社製、ミネアポリス、MN、USA)及びBerkovichインデンターチップ、〜10μm2により行われた。コラーゲンフィブリルの長手方向軸に対して0°及び90°の弾性率は、1.43±1.18であった。この率の大きさのオーダーは、天然の高密度骨で得られる値、即ち1.50±0.315と同等であり、本発明の材料の異方性の程度を示し、従ってそのフィブリル性組織体は骨のそれと類似している。
【0052】
実施例2
希コラーゲン溶液(1mg/L)を、水蒸発を阻止する(counter)手法で15μLガラスマイクロチャンバー中に注入した。注入は高密度液晶コラーゲン相が得られるまで続けた。コラーゲンをアンモニア雰囲気下で沈殿させ、次にマイクロチャンバーをミネラル前駆体溶液中に含浸し(溶液は下記成分を含む:213.0mMのNaCl、6.3mMのNaHCO3、4.5mMのKCl、1.5mMのK2HPO4・3H2O、3.8mMのCaCl2、0.75mMのNa2SO3Na2SO4及び2.3mMのMgCl2・6H2O)、pH7.4に調整し、この溶液内で6月間温度37℃で維持した。
【0053】
沈殿した材料を、次にリン酸緩衝溶液(PBS)中に含浸して洗浄した。
図5は、X線散乱による材料分析を示す。5aはSAXSイメージを示し、5bはWAXSイメージを示す。2個のイメージは、実施例1に類似する。
【0054】
実施例3
コラーゲン溶液を、予めNaH2PO4(66mM)及びCaCl2(110mM)溶液に対して透析して5mg/mLまで希釈し、水蒸発を阻止する手法で15μLガラスマイクロチャンバー内へ注入した。注入は高密度液晶コラーゲン相が得られるまで続けた。マイクロチャンバーを、オープンコンテナ中の実施例1に類似する無機相前駆体溶液中に含浸した。このコンテナを次に、温度20℃で塩の完全な沈殿が起こるまで炭酸アンモニウム雰囲気に置いた。
【0055】
アンモニア及び二酸化炭素雰囲気は、コラーゲン及びヒドロキシアパタイトの共沈殿を生じ、それは3時間以降視認できた。反応溶媒は、反応が完了するまで8日間放置できる。
サンプルをPBSリン酸緩衝溶液中に含浸させることにより洗浄した。
図6はSEM顕微鏡写真を示す。これは、らせん状組織体(コレステリックドメイン)を示すミネラル化された線維の存在を示す。
【図1a】

【図1b】

【図1c】

【図1d】

【図1e】

【図1f】

【図1g】

【図2a】

【図2b】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機相(I)及びミネラル相(II)を含む合成材料であり:
−有機相(I)はコラーゲンIトリプルへリックスから構成される線条のあるコラーゲンフィブリルを含み、前記線条の間隔は67nmであり、フィブリルは整列されたドメイン及びコレステリックドメインと関連した三次元ジオメトリーでは長い距離にわたり整列されているが、等方性ドメインではそれらは整列されておらず;
−ミネラル相(II)は空間群6/mの六角形結晶構造を有するアパタイト結晶を有し、この結晶は少なくともカルシウムイオン及び少なくともリン酸イオンを含むものであり;
−ミネラル相のアパタイト結晶の軸cは、有機相の線条のあるコラーゲンフィブリルの長手方向軸に共整列されており;
−材料中のコラーゲン含有量は75mg/cm3以上である、材料。
【請求項2】
ミネラル相は精製ヒドロキシアパタイト結晶からなる請求項1の材料。
【請求項3】
ミネラル相は下式(I)の化学量論的ヒドロキシアパタイト結晶からなる請求項1又は2の材料。
Ca10(PO46(OH)2 (I)
【請求項4】
式(I)のヒドロキシアパタイト結晶のCa/P原子比は1.67である請求項3の材料。
【請求項5】
ミネラル相は少なくとも水酸化物イオンを同様に含むアパタイト結晶を含み、その中ではリン酸イオン及び/又は水酸化物イオンは部分的に炭酸イオンにより置換されている請求項1の材料。
【請求項6】
ミネラル相は、Ca2+イオン、PO43-イオン及びOH-イオンを含み、その中の少なくとも1のCa2+、PO43-又はOH-イオンは部分的にその他のイオンで置換されているむアパタイト結晶を含む請求項1の材料であり:
−部分的にCa2+イオンと置換可能なイオンはMg2+、Cu2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+、Cd2+、Pb2+、Na+、K+及びEu3+イオンから選ばれ;
−部分的にPO43-イオンと置換可能なイオンはCO32-、SiO43-、AsO43-、MnO43-、VO43-、CrO43-及びHPO42-イオンから選ばれ;
−部分的にOH-イオンと置換可能なイオンはCO32-、F-、Cl-、Br-、I-、S2-及びO2-イオンから選ばれる、材料。
【請求項7】
プロテオグリカン、グリコサミノグリカン及び/又はミネラル化を促進する有機分子を2%未満の量で含む請求項1〜6いずれか1項記載の材料。
【請求項8】
有機相(I)の前駆体であるコラーゲンの初期酸性水溶液、及びミネラル相(II)の前駆体である少なくとも1の水溶液を調製するステップと、pH値を少なくとも7まで上昇させてコラーゲンを沈殿させるステップとを含む請求項1の材料の製造方法であり;
−酸性水溶液中のコラーゲン濃度は少なくとも75mg/mlで、かつ前記pHの上昇中は一定であり、
−ミネラル相前駆体は少なくとも1のカルシウム塩及び少なくとも1のリン酸塩を含み、
−ミネラル相(II)の沈殿は、ミネラル相前駆体溶液を有機相(I)へ接触させることにより行われ、前記接触は有機相(I)の沈殿の前又は後に行われる、方法。
【請求項9】
有機相(I)のコラーゲンはミネラル相(II)の前駆体の中性溶液と接触する前に沈殿させる請求項8の方法であって、前記中性溶液は少なくともカルシウム塩及び少なくともリン酸塩を含む方法。
【請求項10】
有機相(I)の前駆体の酸性溶液をミネラル相(II)の前駆体の酸性溶液と接触させ、得られた混合物のpHを上昇させてコラーゲン及びアパタイトの共沈殿を生じる請求項8の方法。
【請求項11】
濃縮された有機相(I)の前駆体の酸性溶液を透析膜中に封入されたモールド中に収容し、次に全体をミネラル相(II)の前駆体の溶液中に浸漬する請求項10の方法。
【請求項12】
コラーゲンの濃縮溶液を透析膜からなる可撓性エンベロープ中へ導入し、次に前記エンベロープをミネラル相(II)の前駆体の溶液中に浸漬する請求項10の方法。
【請求項13】
前記ミネラル相IIは精製ヒドロキシアパタイト結晶からなる請求項2記載の材料を製造する請求項8の方法であり、それが置かれた密閉チャンバー内で行われ:
−少なくとも1の第一コンテナが、ミネラル相IIの前駆体である、少なくとも1のリン酸塩及び少なくとも1のカルシウム塩の水溶液を含み、その溶液中に、有機相(I)の前駆体であるコラーゲンの初期酸性水溶液が収容されている少なくとも1の透析バッグが浸漬され;
−少なくとも1の第二コンテナはアンモニア水溶液又は(NH42CO3パウダーを収容しており;
−(ミネラル相I前駆体溶液の体積)/(密閉チャンバー内容積)割合は2×10-3であり;
−第一コンテナ中に収容されたミネラル相I前駆体溶液の高さは3〜5cmの範囲であり、前記コンテナの直径は2〜5cmであり;
−(アンモニア水溶液の体積)/(密閉チャンバー内容積)割合は8×10-3であるか、((NH42CO3パウダーの体積)/(密閉チャンバー内容積)割合は6×10-3である方法。
【請求項14】
コラーゲンの初期酸性水溶液のコラーゲン濃度は75mg/mL〜1000mg/mLであり、酸の存在下でpHは4未満である、請求項8の方法。
【請求項15】
ミネラル相(II)の前駆体の溶液の、カルシウム前駆体濃度は溶解限度未満であり、フォスフェート前駆体濃度は溶解限度未満であり、前駆体の量はCa/Pモル比が1.5〜1.8となる範囲である、請求項8の方法。
【請求項16】
請求項6の材料を製造するための請求項8の方法であって、ミネラル相前駆体の溶液は又、そのカチオンは少なくとも部分的にCa2+と置換されることを意図する1以上の塩、及び/又は、そのアニオンは少なくとも部分的にPO43-又はOH-と置換されることを意図する1以上の塩を含む、方法。
【請求項17】
請求項7の材料を製造するための請求項8の方法であって、ミネラル相(II)の前駆体の溶液は又、プロテオグリカン、グリコサミノグリカン及び/又はミネラル化を促進する有機分子を含む、方法。
【請求項18】
pHの上昇は塩基性気体雰囲気により行われる請求項8の方法。

【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−526507(P2011−526507A)
【公表日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515567(P2011−515567)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【国際出願番号】PCT/FR2009/051233
【国際公開番号】WO2010/004182
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(507018539)ユニベルシテ ピエール エ マリー キュリー (10)
【出願人】(511004863)
【氏名又は名称原語表記】ECOLE PRATIQUE DES HAUTES ETUDES
【住所又は居所原語表記】46 rue de Lille,F−75007 Paris,FRANCE
【出願人】(506369944)サントル ナスィオナル ド ラ ルシェルシュ スィアンティフィク (45)
【Fターム(参考)】