説明

高分子フィルムの製造方法

【課題】耐熱性、機械的性質に優れたポリイミドフィルムなどの耐熱性高分子フィルムを効率よく製造し得る高分子フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】高分子溶液、ないし高分子の前駆体溶液を供給タンクにおいて貯留する工程、配管を通して支持体上に流延・塗布するまで送液する工程、支持体上に流延・塗布し乾燥する工程を少なくとも有する流延製膜式高分子フィルム製造方法において、供給タンク内の温度を0℃〜10℃の範囲で貯留し、支持体上に流延・塗布するまでの送液工程の配管中で徐々に温度を上昇せしめ、支持体上に流延・塗布する時点での溶液温度を25℃±5℃とする流延製膜式高分子フィルム製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐熱性高分子フィルムの製造において多くの場合に採用されている流延製膜式高分子フィルム製造方法に関し、さらに詳しくは、高分子の溶液を支持体上に塗布、乾燥する工程を経てフィルムを得る、流延製膜式(方法)における貯留タンク内温度と溶液をコーティングヘッドなどの吐出口から薄く支持体上に流延する時点での温度を制御するところの高分子フィルムの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
耐熱性の高分子フィルムの製造方法として、流延製膜方法は公知である。流延製膜方法は、溶剤に高分子化合物を溶解してなる溶液を支持体上に塗布することで支持体上に前記高分子化合物を含む塗膜を形成する工程と、前記支持体上の塗膜を乾燥する工程とを少なくとも有する方法であり、この流延製膜方法は、実験室規模から工業的規模にいたる様々な規模にて広く実施されている(特許文献1〜4参照)。
【特許文献1】特開2003−260715号公報
【特許文献2】特開平 05−237928号公報
【特許文献3】特開平 06−056992号公報
【特許文献4】特表平 11−504369号公報
【0003】
ポリイミドフィルムなどの耐熱性の高分子フィルムは電子情報用途に幅広く用いられている。特に近年では全芳香族ポリアミドフィルムやポリイミドフィルムを基材として用いたプリント配線板が高密度実装基板として広く用いられている。
これらポリイミドフィルムなど耐熱性の高分子フィルムの製造方法の公知技術においては、高分子溶液またはポリイミドなどの前駆体であるポリアミド酸溶液を製造し、貯蔵してフィルムのために、この貯蔵タンクから配管を通して該液をコーティングヘッドなどの吐出口から薄く支持体上に流延し、乾燥して自己支持性のフィルムまたは前駆体フィルムとし、必要に応じて再加熱または高温処理してフィルムとなす処方が採用されている。ここにおいて、一般的にはこの液の貯蔵は、この液中の高分子または前駆体の分子量低下や分解などの変性を抑制するために冷却することが通常採用されている。またコーティングヘッドから支持体上に流延する時点では、吐出圧の異常な高騰を防ぐために温度を上昇することも通常採用されているが、これらの貯蔵タンク内温度とコーティングヘッドから支持体上に流延する時点での温度を共に所定の温度範囲とする制御がなされておらず、それぞれの配慮・制御が活かされておらず、折角の高分子溶液や高分子前駆体溶液作製での苦労がフィルム物性に結びついていない。
また、大量仕込み、または簡潔成型により常温付近でポリアミック酸の硬化反応を用いてポリイミドを得る場合、攪拌混合では攪拌槽内で硬化が進行するため、長時間の操業には適さず、またポリアミック酸と硬化剤とを分離しておき直前で混合するスタティックミキサーを用いる連続混合の場合、運転が止まっている間に配管やミキサー内で硬化物が発生し、正常な送液が困難となってしまうだけでなく、この硬化物を除去するためのメンテナンスを頻繁に行わなければならないという課題を解決する方法として、ポリアミック酸溶液と該脱水閉環剤及び触媒を硬化反応が充分に遅延される温度で混合して混合物を得るステップと、混合物を貯留するステップと、該温度以上とすることで混合物を硬化させる成型部とを有し、該貯留槽から成型部へ連続的または間欠的に混合物を供給するステップを有することを特徴とするポリイミドの成型方法が提案されている(特許文献5参照)が、具体的な貯留温度として−35℃〜−35℃が明記されており、配管も冷却する処方が開示されており、成形までにはできるだけ冷却しておく、触媒液を使用しての成形方法であり、コーティングヘッドなどの吐出口における圧上昇の課題を抱えている。
【特許文献5】特開2005−131836号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、耐熱性の高分子フィルムの製造方法における従来技術の抱える課題解決し、高分子溶液または高分子前駆体溶液の所望物性を保持し、製造するフィルムをこの所望物性をできるだけ維持したままで製造する方法を種々検討することで本発明に至った。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは鋭意検討した結果、耐熱性、機械的性質に優れた耐熱性高分子フィルム特にポリイミドフィルムを適正な貯留タンク内温度およびコーティングヘッドなどの吐出口における温度を制御する方法を採用することで、加水分解などの分子量低下や変性が抑えられた耐熱性の高分子フィルムやポリイミドフィルムを得ることができることを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、以下の構成である。
1.高分子溶液、ないし高分子の前駆体溶液を供給タンクにおいて貯留する工程、配管を通して支持体上に流延・塗布するまで送液する工程、支持体上に流延・塗布し乾燥する工程を少なくとも有する流延製膜式高分子フィルム製造方法において、供給タンク内の温度を0℃〜10℃の範囲で貯留し、支持体上に流延・塗布するまでの送液工程の配管中で徐々に温度を上昇せしめ、支持体上に流延・塗布する時点での溶液温度を25℃±5℃とすることを特徴とする流延製膜式高分子フィルム製造方法。
2.高分子溶液、ないし高分子の前駆体溶液が、ポリイミド前駆体溶液である前記1に記載の流延製膜式高分子フィルム製造方法。
3.ポリイミド前駆体溶液が、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類を含むジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物を含むテトラカルボン酸無水物類から得られるポリアミド酸の溶液である前記2に記載の流延製膜式高分子フィルム製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明の高分子溶液、ないし高分子の前駆体溶液を供給タンクにおいて貯留する工程、配管を通して支持体上に流延・塗布するまで送液する工程、支持体上に流延・塗布し乾燥する工程を少なくとも有する流延製膜式高分子フィルム製造方法において、供給タンク内の温度を0℃〜10℃の範囲で貯留し、支持体上に流延・塗布するまでの送液工程の配管中で徐々に温度を上昇せしめ、支持体上に流延・塗布する時点での溶液温度を25℃±5℃とすることを特徴とする流延製膜式高分子フィルム製造方法は、過度の冷却やコーティングヘッドなどの吐出口における過剰な圧上昇を抑制することができる簡便な制御によって、これらの高分子フィルムを効率よく本来有するところの高度な物性を維持したフィルムとなすことができ実用的な工業的意義が極めて大きい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明における高分子フィルムは、特に限定されるものではないが、例えばポリベンゾオキサゾールやポリベンゾチアゾールやポリベンゾジアゾールなどのポリベンザゾール、芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類およびまたは芳香族ジカルボン酸とを反応させて得られる全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどの非溶融性であって極性溶媒にこれらの高分子を溶解または分散したドープからフィルムを成型するところの耐熱性高分子であって、高融点または融点を有しない程度に耐熱性の高分子である。
これらの高分子フィルムの中でも、全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドが好ましく、さらにポリイミドが好ましく、さらにポリイミドベンゾオキサゾールにおいて好ましく適用できるものである。
以下ポリイミドフィルムとその製法について詳述する。
ポリイミドフィルム製造における重合反応は、まず、溶媒中で芳香族ジアミン類と芳香族テトラカルボン酸無水物類とを開環重付加反応に供してポリアミド酸溶液を得て、次いで、このポリアミド酸溶液から自己支持性のポリイミド前駆体フィルム(グリーンフィルムともいう)を成形した後に脱水縮合(イミド化)することによりなされる。
本発明におけるポリイミドフィルムは、芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン
酸類を重縮合して得られるポリイミドフィルムであれば、特に限定されるものではないが、好ましくは下記の芳香族ジアミン類と芳香族テトラカルボン酸(無水物)類との組み合わせが好ましい例として挙げられる。
A.ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
B.ジアミノジフェニルエーテル骨格を有する芳香族ジアミン類とピロメリット酸骨格を有する芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
C.フェニレンジアミン骨格を有する芳香族ジアミン類とビフェニルテトラカルボン酸骨格を有する芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
D.上記のABCの一種以上の組み合わせ。
【0008】
中でも特にA.のベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン残基を有するポリイ
ミドフィルムを製造するための組み合わせが好ましい。
本発明で特に好ましく使用できるベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類とを反応させて得られるポリイミドベンゾオキサゾールを主成分とするポリイミドベンゾオキサゾールに使用される、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類として、下記の化合物が例示できる。
【0009】
【化1】

【0010】
【化2】

【0011】
【化3】

【0012】
【化4】

【0013】
【化5】

【0014】
【化6】

【0015】
【化7】

【0016】
【化8】

【0017】
【化9】

【0018】
【化10】

【0019】
【化11】

【0020】
【化12】

【0021】
【化13】

【0022】
これらの中でも、合成のし易さの観点から、アミノ(アミノフェニル)ベンゾオキサゾールの各異性体が好ましい。ここで、「各異性体」とは、アミノ(アミノフェニル)ベンゾオキサゾールが有する2つアミノ基が配位位置に応じて定められる各異性体である(例;上記「化1」〜「化4」に記載の各化合物)。これらのジアミンは、単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミンを全芳香族ジアミン類の70モル%以上使用することが好ましい。
【0023】
本発明は、下記の芳香族ジアミンを使用してもよいが、好ましくは全芳香族ジアミン類の30モル%未満であれば下記に例示されるベンゾオキサゾール構造を有しないジアミン類を一種または二種以上、併用してのポリアミド酸もしくはポリイミド前駆体粉末である。
そのようなジアミン類としては、例えば、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、
【0024】
3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
【0025】
1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノシ)フェニル]ブタン、2,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン、2−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、
【0026】
1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス[(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、
【0027】
2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、4,4’−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−トリフルオロメチルフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−フルオロフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−メチルフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−シアノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、
【0028】
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5−フェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−5’−フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジビフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,5’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−5’−ビフェノキシベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−5−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−5−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、2,6−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾニトリルおよび上記芳香族ジアミンにおける芳香環上の水素原子の一部もしくは全てがハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基またはアルコキシル基、シアノ基、またはアルキル基またはアルコキシル基の水素原子の一部もしくは全部がハロゲン原子で置換された炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基またはアルコキシル基で置換された芳香族ジアミン等が挙げられる。
【0029】
本発明で用いられる芳香族テトラカルボン酸類は好ましくは芳香族テトラカルボン酸無水物類である。芳香族テトラカルボン酸無水物類としては、具体的には、以下のものが挙げられる。
【0030】
【化14】

【0031】
【化15】

【0032】
【化16】

【0033】
【化17】

【0034】
【化18】

【0035】
【化19】

【0036】
これらのテトラカルボン酸二無水物は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
本発明においては、全芳香族テトラカルボン酸類の30モル%未満であれば下記に例示される非芳香族のテトラカルボン酸二無水物類を一種または二種以上、併用しても構わない。そのようなテトラカルボン酸無水物としては、例えば、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ペンタン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサ−1−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−エチルシクロヘキサ−1−エン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−メチル−3−エチルシクロヘキサン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−メチル−3−エチルシクロヘキサ−1−エン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−エチルシクロヘキサン−1−(1,2),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1−プロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジプロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3−(2,3)−テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物。
【0037】
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−プロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジプロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3−(2,3)−テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらのテトラカルボン酸二無水物は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
【0038】
芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸類とを重合してポリアミド酸を得るときに用いる溶媒は、原料となるモノマーおよび生成するポリアミド酸のいずれをも溶解するものであれば特に限定されないが、極性有機溶媒が好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリックアミド、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、スルホラン、ハロゲン化フェノール類等があげられる。これらの溶媒は、単独あるいは混合して使用することができる。溶媒の使用量は、原料となるモノマーを溶解するのに十分な量であればよく、具体的な使用量としては、モノマーを溶解した溶液に占めるモノマーの質量が、通常5〜40質量%、好ましくは10〜30質量%となるような量が挙げられる。
【0039】
ポリアミド酸を得るための重合反応(以下、単に「重合反応」ともいう)の条件は従来公知の条件を適用すればよく、具体例として、有機溶媒中、0〜80℃の温度範囲で、10分〜30時間連続して撹拌および/又は混合することが挙げられる。必要により重合反応を分割したり、温度を上下させてもかまわない。この場合に、両モノマーの添加順序には特に制限はないが、芳香族ジアミン類の溶液中に芳香族テトラカルボン酸無水物類を添加するのが好ましい。
重合反応によって得られるポリアミド酸溶液に占めるポリアミド酸の質量は、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは10〜30質量%であり、前記溶液の粘度はブルックフィールド粘度計による測定(25℃)で、送液の安定性の点から、好ましくは20〜2000Pa・sであり、より好ましくは200〜1000Pa・sである。
本発明におけるポリアミド酸の還元粘度(ηsp/C)は、特に限定するものではないが3.0dl/g以上が好ましく、4.0dl/g以上がさらに好ましい。
【0040】
重合反応中に真空脱泡することは、良質なポリアミド酸の有機溶媒溶液を製造するのに有効である。また、重合反応の前に芳香族ジアミン類に少量の末端封止剤を添加して重合を制御することを行ってもよい。末端封止剤としては、無水マレイン酸等といった炭素−炭素二重結合を有する化合物が挙げられる。無水マレイン酸を使用する場合の使用量は、芳香族ジアミン類1モル当たり好ましくは0.001〜1.0モルである。
上記のポリアミド酸には、滑剤をその溶液中に添加含有せしめるなどしてポリイミド樹脂成形体表面に微細な凹凸を付与し滑り性など他機能を付与または改善することもできる。
滑剤としては、無機や有機の0.03μm〜3μm程度の平均粒子径を有する微粒子が使用でき、具体例として、酸化チタン、アルミナ、シリカ、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、燐酸水素カルシウム、ピロ燐酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、粘土鉱物などが挙げられる。得られたポリアミド酸溶液をステンレススチールやポリエステルフィルム上に、流延し乾燥して自己支持性のポリイミド前駆体フィルム(グリーンフィルムともいう)を得て、このポリイミド前駆体フィルムを熱処理してイミド化してポリイミドフィルムを得る。
【0041】
高温処理によるイミド化方法としては、従来公知のイミド化反応を適宜用いることが可能である。例えば、閉環触媒や脱水剤を含まないポリアミド酸溶液を用いて、加熱処理に供することでイミド化反応を進行させる方法(所謂、熱閉環法)やポリアミド酸溶液に閉環触媒および脱水剤を含有させておいて、上記閉環触媒および脱水剤の作用によってイミド化反応を行わせる、化学閉環法を挙げることができる。
【0042】
熱閉環法の加熱最高温度は、100〜500℃が例示され、好ましくは200〜480℃である。加熱最高温度がこの範囲より低いと充分に閉環されづらくなり、またこの範囲より高いと劣化が進行し、複合体が脆くなりやすくなる。より好ましい態様としては、150〜250℃で3〜20分間処理した後に350〜500℃で3〜20分間処理する2段階熱処理が挙げられる。
【0043】
化学閉環法では、ポリアミド酸溶液のイミド化反応を一部進行させて自己支持性を有する前駆体複合体を形成した後に、加熱によってイミド化を完全に行わせることができる。
この場合、イミド化反応を一部進行させる条件としては、好ましくは100〜200℃による3〜20分間の熱処理であり、イミド化反応を完全に行わせるための条件は、好ましくは200〜400℃による3〜20分間の熱処理である。
【0044】
閉環触媒をポリアミド酸溶液に加えるタイミングは特に限定はなく、ポリアミド酸を得るための重合反応を行う前に予め加えておいてもよい。閉環触媒の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどといった脂肪族第3級アミンや、イソキノリン、ピリジン、ベータピコリンなどといった複素環式第3級アミンなどが挙げられ、中でも、複素環式第3級アミンから選ばれる少なくとも一種のアミンが好ましい。ポリアミド酸1モルに対する閉環触媒の使用量は特に限定はないが、好ましくは0.5〜8モルである。
脱水剤をポリアミド酸溶液に加えるタイミングも特に限定はなく、ポリアミド酸を得るための重合反応を行う前に予め加えておいてもよい。脱水剤の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などといった脂肪族カルボン酸無水物や、無水安息香酸などといった芳香族カルボン酸無水物などが挙げられ、中でも、無水酢酸、無水安息香酸あるいはそれらの混合物が好ましい。また、ポリアミド酸1モルに対する脱水剤の使用量は特に限定はないが、好ましくは0.1〜4モルである。脱水剤を用いる場合には、アセチルアセトンなどといったゲル化遅延剤を併用してもよい。
【0045】
本発明のポリイミドフィルムの厚さは特に限定されないが、FPCの絶縁基材に用いることを考慮すると、通常1〜150μm、好ましくは5〜50μmである。この厚さはポリアミド酸溶液などのフィルム原料液を支持体に塗布する際の塗布量や、ポリアミド酸溶液などのフィルム原料液における原料濃度によって容易に制御し得る。
本発明の(ポリイミド)フィルムは、無延伸フィルムであっても延伸フィルムであってもよく、ここで無延伸フィルムとは、テンター延伸、ロール延伸、インフレーション延伸などによってフィルムの面拡張方向に機械的な外力を意図的に加えずに得られるフィルムをいう。
【0046】
本発明の高分子溶液、ないし高分子の前駆体溶液を供給タンクにおいて貯留する工程、配管を通して支持体上に流延・塗布するまで送液する工程、支持体上に流延・塗布し乾燥する工程を少なくとも有する流延製膜式高分子フィルム製造方法において、供給タンク内の温度を0℃〜10℃の範囲で貯留し、支持体上に流延・塗布するまでの送液工程の配管中で徐々に温度を上昇せしめ、支持体上に流延・塗布する時点での溶液温度を25℃±5℃とする流延製膜式高分子フィルム製造方法においては、前記した公知の流延製膜式高分子フィルム製造方法における溶液を供給タンクにおいて貯留する工程で供給タンク内の温度を0℃〜10℃の範囲と制御すること、貯留タンクから支持体上に流延・塗布するまでの送液工程の配管中で徐々に温度を上昇せしめること、および支持体上にコーティングヘッドから流延・塗布する時点での溶液温度を25℃±5℃とすることが必須であり、貯留タンクから支持体上に流延・塗布するまでの送液工程の配管中で徐々に温度を上昇せしめることにおいては、配管を特に冷却する必要は無く保温程度の制御でよいが、支持体上にコーティングヘッドから流延・塗布する時点での溶液温度を25℃±5℃とすることは必須であって必要なら加温することも採用されるものである。
【実施例】
【0047】
実施例などで使用される評価方法は以下のとおりである。
1.ポリアミド酸の還元粘度(ηsp/C)
ポリマー濃度が0.2g/dlとなるようにN−メチル−2−ピロリドンに溶解した溶液をウベローデ型の粘度管により30℃で測定した。
2.フィルムの厚さ
フィルムの厚さは、マイクロメーター(ファインリューフ社製、ミリトロン1254D)を用いて測定した。
【0048】
3.フィルムの引張弾性率(弾性率とも表示する)、引張破断強度(強度とも表示する)および破断伸度(単に伸度とも表示する)
乾燥後のフィルムを長手方向(MD方向)および幅方向(TD方向)にそれぞれ長さ100mm、幅10mmの短冊状に切り出して試験片とし、引張試験機(島津製作所製オートグラフ(商品名)機種名AG−5000A)を用い、引張速度50mm/分、チャック間距離40mmで測定し、引張弾性率、引張強度及び引張破断伸度を求めた。
【0049】
4.フィルムの線膨張係数(CTE)
下記条件で、ポリイミドフィルムを長手方向(MD方向)および幅方向(TD方向)にそれぞれの、30〜300℃までを15℃間隔で分割した各分割範囲の伸縮率/温度の平均値より求めた。
装置名 ; MACサイエンス社製TMA4000S
試料長さ ; 20mm
試料幅 ; 2mm
昇温開始温度 ; 25℃
昇温終了温度 ; 400℃
昇温速度 ; 5℃/min
雰囲気 ; アルゴン
【0050】
5.フィルムの厚さむら
フィルムの厚さむらについては、フィルムの幅方向で上記載の厚み測定方法にて厚みを測定し、その際得られた、最大値と最小値を用い、下記式を用いて厚みむら(TV%と記す)を評価した。
TV%= (最大値−最小値)/平均値×100
6.密度
ポリイミドフィルムを、5mm×5mmのサイズに切り出し、密度測定に供した。この切り出しサンプルを、硝酸カルシウム水溶液で調製した密度勾配管に投入し、予め投入した密度が既知の標準フロートの位置と密度の検量線および5時間後のサンプル位置から、密度を測定した。なお、密度勾配管の液温は30℃である。
7.平面性の評価
ポリイミド前駆体フィルム(グリーンフィルムともいう)を下面から光を当てて目視にて観察し、グリーンフィルムに存在するクレーター、スジ、気泡の有無を観察し評価した。
【0051】
〔実施例1〕
(ポリアミド酸溶液の調製)
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備えた反応容器内を窒素置換した後、500質量部の5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾールを入れた。次いで、8000質量部のN,N−ジメチルアセトアミドを加えて完全に溶解させてから、480質量部のピロメリット酸二無水物を加え、さらにコロイダルシリカをジメチルアセトアミドに分散してなるスノーテックスDMAC−ST30(日産化学工業株式会社製)15質量部(シリカを3質量部含む)加えて、25℃にて40時間攪拌すると、褐色の粘調なポリアミド酸溶液が得られた。この還元粘度は(ηsp/C)は4.0dl/gであった。
【0052】
(ポリアミド酸溶液の温度調整)
このポリアミド酸溶液を供給タンクに投入し、タンクおよび配管の温度を表1に記載のように制御した(なお配管内区間Cはコーティングヘッドの温度と同じである)。その後供給口から溶液を押し出し、支持体としてのステンレスベルトにコーティングした。コーティングではコンマコーターを用い、コンマコーターとベルト間のギャップを20〜1000μmに調節した。その後、コーティングしたものを4つの区画を有する熱風式乾燥機内を搬送させた。4つのゾーンとも110℃に設定し、各ゾーンに約4分間存在するようなスピードで搬送した。すなわち、110℃における約4分間の乾燥を連続して4回行ったことになる。さらに換言すれば、110℃にて約16分間乾燥したことと同等である。上記手法にてポリイミド前駆体フィルム(GFとも表記する)を得た。
【0053】
(ポリイミドベンゾオキサゾールフィルムの製造)
ポリイミド前駆体フィルムをステンレスベルトから剥離し、紙巻に巻き取った。得られたポリイミド前駆体フィルムは、幅700mm、長さ360m、厚さ17μmであった。得られたポリイミド前駆体フィルム1を、4つのゾーンからなる連続式の熱処理炉に通した。第1のゾーンを200℃、第2のゾーンを225℃に設定し、第3および第4のゾーンを500℃に設定した。各ゾーンを3分間ずつ経るようにフィルムを搬送した。第4のゾーンを出たあとは自然放冷にて室温まで冷却して、ワインダ−にて巻き取り、厚さ10μmの褐色のポリイミドベンゾオキサゾールフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの測定、評価の結果を表1に示す。
【0054】
〔実施例2〕
表1のようにタンク内および配管内の温度を変えた以外は、実施例1と同様にポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの測定、評価の結果を表1に示す。
【0055】
〔比較例1〜4〕
実施例1で作製したポリアミド酸を使用して表1記載の条件以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製した。得られたポリイミドフィルムの測定、評価の結果を表1に示す。
【0056】
【表1】

表中、弾性率は引張弾性率、強度は引張破断強度、伸度は引張破断伸度、CTEは線膨張係数を示す。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明の高分子溶液、ないし高分子の前駆体溶液を供給タンクにおいて貯留する工程、配管を通して支持体上に流延・塗布するまで送液する工程、支持体上に流延・塗布し乾燥する工程を少なくとも有する流延製膜式高分子フィルム製造方法において、供給タンク内の温度を0℃〜10℃の範囲で貯留し、支持体上に流延・塗布するまでの送液工程の配管中で徐々に温度を上昇せしめ、支持体上に流延・塗布する時点での溶液温度を25℃±5℃とする流延製膜式高分子フィルム製造方法は、過度の冷却やコーティングヘッドなどの吐出口における過剰な圧上昇を抑制することができる簡便な制御によって、これらの高分子フィルムを効率よく本来有するところの高度な物性を維持したフィルムとなすことができ、製造されたフィルム例えばポリイミドフィルムの性能の向上に効果があり、これらのフィルムを使用したフレキシブル配線基板などの電子製品収率の低下も抑制され、実用的意義が極めて大きくなる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高分子溶液、ないし高分子の前駆体溶液を供給タンクにおいて貯留する工程、配管を通して支持体上に流延・塗布するまで送液する工程、支持体上に流延・塗布し乾燥する工程を少なくとも有する流延製膜式高分子フィルム製造方法において、供給タンク内の温度を0℃〜10℃の範囲で貯留し、支持体上に流延・塗布するまでの送液工程の配管中で徐々に温度を上昇せしめ、支持体上に流延・塗布する時点での溶液温度を25℃±5℃とすることを特徴とする流延製膜式高分子フィルム製造方法。
【請求項2】
高分子溶液、ないし高分子の前駆体溶液が、ポリイミド前駆体溶液である請求項1に記載の流延製膜式高分子フィルム製造方法。
【請求項3】
ポリイミド前駆体溶液が、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類を含むジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物を含むテトラカルボン酸無水物類から得られるポリアミド酸の溶液である請求項2に記載の流延製膜式高分子フィルム製造方法。

【公開番号】特開2007−313659(P2007−313659A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−142684(P2006−142684)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【出願人】(000003160)東洋紡績株式会社 (3,622)
【Fターム(参考)】