説明

高分子フィルムロール末端の巻き固定方法

【課題】 厚さが1〜15μmと薄く、引張弾性率が大きく、厚さ斑が1〜5%であるような高価格、高機能なポリイミドフィルムなどの高分子フィルムのロールにおいて末端からの巻き戻りや崩れがない末端部固定方法を提供する。
【解決手段】 高分子フィルムロールにおいて、巻取り末端のフィルムの左右2箇所とフィルムコアをテープで固定する際、テープ固定角度が、フィルム巻取り方向に対して15〜75°とするフィルム末端の巻き固定方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺の高分子フィルムを製造しフィルムコアなどの巻き芯に巻取り、高分子フィルムをロール状となし保管、出荷、流通などに供する際に、巻取り末端の高分子フィルムがフィルムロールから脱落するのを効率よく防止するための高分子フィルムロール末端の巻き固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高分子フィルムロールは、工業的に生産される高分子フィルムの保管、搬送の効率化のためにフィルムコアなどの巻き芯に巻き取られたものであり、従来広く使用されている。
柔らかいフィルムや静電気を帯びてフィルムどうしが密着し易い場合は巻き取られたフィルム末端部を特に固定することもなく、包装するだけの態様での高分子フィルムロールとして流通している場合もあるが、剛性の大きいフィルム特にポリイミドフィルムなどのように特に剛性の大きいフィルムの場合は、フィルムロールにおけるフィルム末端を固定しないで搬送などを行うと、フィルム末端での巻き戻りが発生し、そのためにフィルムロール全体の崩れや、末端部フィルムの皺、破損などが多発する。
ポリイミドフィルムは、耐熱性、耐寒性、耐薬品性、電気絶縁性、機械的強度等について優れた諸特性を有することが知られており、電気絶縁フィルム、断熱性フィルム、フレキシブルプリント配線板のベースフィルム等に広く利用されている。特にフレキシブル配線基板や電気絶縁フィルム等の用途において、薄膜化の要求が高まっているが、薄物のフィルム特に15μm以下のポリイミドフィルムになるとフィルムが巻取り時にフィルムが伸びやすく、巻取り後の収縮によりフィルムロールの歪みや凹凸といった変形やシワを発生しやすい。また、保管時や輸送時の温度変化によりフィルムが膨張、収縮を繰り返して、フィルムロールの変形やシワを発生しやすい。このようにフィルムロールの変形やシワが発生すると、結果としてフィルム単葉にもシワや型がつき、外観不良になること起こる。また、ポリイミドフィルムの薄い場合には、剛性もあって、フィルム末端での巻き戻りが発生し、そのためにフィルムロール全体の崩れや、末端部フィルムの皺、破損などが多発することになりがちである。
【0003】
ポリイミドなどの高分子フィルムロールを長期保管しても、ロールの外観、巻き姿における不良発生がなく、フィルムの縦しわや、輸送中の巻きくずれ、シワの発生などを抑止する目的として、ロールの外側に金属材料からなる包装用シート材を配置することが開示されている。これは、ロール自体を金属材料で包装することによって、変形やシワの発生を抑止しようとするものが提案されている(特許文献1参照)。
高分子フィルムロールにおけるフィルム巻取り末端部の固定法としては、粘着テープによる粘着が広く採用されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−370788号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
巻き芯に巻き取られてなる高分子フィルムロール末端の巻き固定方法において、ポリイミドフィルムなどの剛性が高く、厚さが1〜15μmと薄く、巻き戻りや巻き崩れが起こりやすいフィルムにもかかわらず、巻き芯に多く巻き重ねても、フィルムの歪みや凹凸などの変形や、シワが発生しないロール状ポリイミドフィルム、さらには、ロールから繰り出した後のフィルム単葉にも上記変形やシワの発生のない、巻き戻りや巻き崩れが起こらない高分子フィルムロールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる状況に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、厚さが1〜15μm、引張弾性率が4〜15GPaであり、しかも厚さ斑が1〜5%であるような高価で高機能のフィルムを、巻き戻りや巻き崩れによる障害をなくし、それによって派生するフィルムの皺発生などの欠陥をなくする高分子フィルムロール末端の巻き固定方法を見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、下記の構成によるものである。
1. 厚さが1〜15μmのフィルムを、巻取りコアに巻き取った高分子フィルムロールにおいて、巻取り末端のフィルムの左右端2箇所と巻取りコアをテープで固定する際、テープ固定角度が、フィルム巻取り方向に対して15〜75°であることを特徴とする高分子フィルムロール末端の巻き固定方法。
2. 高分子フィルムの引張弾性率が4〜15GPaである前記1の高分子フィルムロール末端の巻き固定方法。
3. 高分子フィルムの厚さ斑が1〜5%である前記1又は2いずれかの高分子フィルムロール末端の巻き固定方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明のポリイミドフィルムなどの引張弾性率が大きく、厚さ斑が1〜5%であるような高価格、高機能な高分子フィルムを巻き芯に巻き取った高分子フィルムロールにおいて、巻取り末端のフィルムの左右2箇所とフィルムコアをテープで固定する際、テープ固定角度が、フィルム巻取り方向に対して15〜75°とするフィルム末端の巻き固定方法は、かかるフィルムのフィルムロールにおいて末端におけるフィルムの巻き戻りや巻き崩れがなく、フィルムの歪みや凹凸などの変形やシワが発生せず、さらには、ロールから繰り出した後のフィルム単葉にも上記変形やシワの発生のないないものとなり、高価格、高機能なフィルムのフィルムロール末端部における巻き固定方法として極めて有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明における高分子フィルムは、厚さが1〜15μmで、好ましくは引張弾性率が4〜15GPa、厚さ斑が1〜5%であるフィルムであれば特に限定されるものではないが、例えばポリベンゾオキサゾールやポリベンゾチアゾールやポリベンゾジアゾールなどのポリベンザゾールフィルム、芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類及び又は芳香族ジカルボン酸とを反応させて得られる全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどのフィルム、ポリスルフォン、ポリエステルなどの高機能フィルムが挙げられる。
これらの高分子フィルムの中でも、引張弾性率が高く摩擦係数の小さいフィルムとなる、全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドが好ましく、さらにポリイミドが好ましく、特に好ましいのはポリイミドベンゾオキサゾールである。
【0009】
以下ポリイミドフィルムとその製法について詳述する。
ポリイミドフィルム製造における重合反応は、まず、溶媒中で芳香族ジアミン類と芳香族テトラカルボン酸無水物類とを開環重付加反応に供してポリアミド酸溶液を得て、次いで、このポリアミド酸溶液からグリーンフィルムを成形した後に脱水縮合(イミド化)することによりなされる。 ポリイミドの中でも、好ましくは下記の芳香族ジアミン類と芳香族テトラカルボン酸(無水物)類との組み合わせが好ましい例として挙げられる。
A.ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
B.ジアミノジフェニルエーテル骨格を有する芳香族ジアミン類とピロメリット酸骨格を有する芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
C.フェニレンジアミン骨格を有する芳香族ジアミン類とビフェニルテトラカルボン酸骨格を有する芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
D.ジアミノジフェニルエーテル骨格を有する芳香族ジアミン類とフェニレンジアミン骨格を有する芳香族ジアミン類とピロメリット酸骨格を有する芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
さらに上記のABCDの一種以上の組み合わせが好ましい。
本発明においては、特にこれら芳香族ジアミン類の中でベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類が好適なジアミンであり、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類としては、具体的には以下のものが挙げられる。
【0010】
【化1】

【0011】
【化2】

【0012】
【化3】

【0013】
【化4】

【0014】
【化5】

【0015】
【化6】

【0016】
【化7】

【0017】
【化8】

【0018】
【化9】

【0019】
【化10】

【0020】
【化11】

【0021】
【化12】

【0022】
【化13】

【0023】
これらの中でも、合成のし易さの観点から、アミノ(アミノフェニル)ベンゾオキサゾールの各異性体が好ましい。ここで、「各異性体」とは、アミノ(アミノフェニル)ベンゾオキサゾールが有する2つアミノ基が配位位置に応じて定められる各異性体である(例;上記「化1」〜「化4」に記載の各化合物)。これらのジアミンは、単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミンを70モル%以上使用することが好ましい。
【0024】
本発明は、前記事項に限定されず下記の芳香族ジアミンを使用してもよいが、好ましくは全芳香族ジアミンの30モル%未満であれば下記に例示されるベンゾオキサゾール構造を有しないジアミン類を一種又は二種以上、併用してのポリイミドフィルムである。
そのようなジアミン類としては、例えば、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、
【0025】
3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
【0026】
1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノシ)フェニル]ブタン、2,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン、2−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、
【0027】
1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス[(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、
【0028】
2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、4,4’−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−トリフルオロメチルフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−フルオロフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−メチルフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−シアノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、
【0029】
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5−フェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−5’−フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジビフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,5’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−5’−ビフェノキシベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−5−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−5−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、2,6−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾニトリル及び上記芳香族ジアミンにおける芳香環上の水素原子の一部もしくは全てがハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基又はアルコキシル基、シアノ基、又はアルキル基又はアルコキシル基の水素原子の一部もしくは全部がハロゲン原子で置換された炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基又はアルコキシル基で置換された芳香族ジアミン等が挙げられる。
【0030】
本発明で用いられる芳香族テトラカルボン酸類は例えば芳香族テトラカルボン酸無水物類である。芳香族テトラカルボン酸無水物類としては、具体的には、以下のものが挙げられる。
【0031】
【化14】

【0032】
【化15】

【0033】
【化16】

【0034】
【化17】

【0035】
【化18】

【0036】
【化19】

【0037】
これらのテトラカルボン酸二無水物は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
本発明においては、全テトラカルボン酸二無水物の30モル%未満であれば下記に例示される非芳香族のテトラカルボン酸二無水物類を一種又は二種以上、併用しても構わない。そのようなテトラカルボン酸無水物としては、例えば、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ペンタン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサ−1−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−エチルシクロヘキサ−1−エン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−メチル−3−エチルシクロヘキサン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−メチル−3−エチルシクロヘキサ−1−エン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−エチルシクロヘキサン−1−(1,2),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1−プロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジプロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3−(2,3)−テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、
【0038】
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−プロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジプロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3−(2,3)−テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらのテトラカルボン酸二無水物は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
【0039】
前記芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸(無水物)類とを反応(重合)させてポリアミド酸を得るときに用いる溶媒は、原料となるモノマー及び生成するポリアミド酸のいずれをも溶解するものであれば特に限定されないが、極性有機溶媒が好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリックアミド、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、スルホラン、ハロゲン化フェノール類等があげられる。これらの溶媒は、単独あるいは混合して使用することができる。溶媒の使用量は、原料となるモノマーを溶解するのに十分な量であればよく、具体的な使用量としては、モノマーを溶解した溶液に占めるモノマーの質量が、通常5〜40質量%、好ましくは10〜30質量%となるような量が挙げられる。
【0040】
ポリアミド酸を得るための重合反応の条件は従来公知の条件を適用すればよく、具体例として、有機溶媒中、0〜80℃の温度範囲で、10分〜30時間連続して撹拌及び/又は混合することが挙げられる。必要により重合反応を分割する、温度を上下させるなどしてもかまわない。この場合に、両モノマーの添加順序には特に制限はないが、芳香族ジアミン類の溶液中に芳香族テトラカルボン酸無水物類を添加するのが好ましい。重合反応で得られるポリアミド酸溶液に占めるポリアミド酸の質量は、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは10〜30質量%であり、前記溶液の粘度はブルックフィールド粘度計による測定(25℃)で、送液の安定性の点から、好ましくは10〜2000Pa・sであり、より好ましくは100〜1000Pa・sである。本発明におけるポリアミド酸の還元粘度(ηsp/C)は、特に限定するものではないが3.0dl/g以上が好ましく、4.0dl/g以上がさらに好ましい。
重合反応中に真空脱泡することは、良質なポリアミド酸の有機溶媒溶液を製造するのに有効である。また、重合反応の前に芳香族ジアミン類に少量の末端封止剤を添加して重合を制御することを行ってもよい。末端封止剤としては、無水マレイン酸等といった炭素−炭素二重結合を有する化合物が挙げられる。無水マレイン酸を使用する場合の使用量は、芳香族ジアミン類1モル当たり好ましくは0.001〜1.0モルである。
【0041】
ポリアミド酸溶液を塗布する支持体は、ポリアミド酸溶液をフィルム状に成形するに足る程度の平滑性、剛性を有していればよく、表面が金属、プラスチック、ガラス、磁器などであるドラム又はベルト状回転体などが挙げられる。また、適度な剛性と高い平滑性を有する高分子フィルムを利用する方法も好ましい態様である。
支持体表面は必要に応じて鏡面にすることができる。また支持体の差によって乾燥における風量や温度は適宜選択採用すればよく、支持体へのポリアミド酸溶液の塗布は、スリット付き口金からの流延、押出機による押出し、スキージコーティング、リバースコーティング、ダイコーティング、アプリケータコーティング、ワイヤーバーコーティングなどを含むが、これらに限られず、従来公知の溶液の塗布手段を適宜用いることができる。
支持体に塗布されたポリアミド酸溶液を乾燥や脱溶媒することで、自己支持性のポリイミド前駆体フィルム(グリーンフィルムともいう)を得ることができる。
本発明の好ましい態様である、厚さ斑が少ないポリイミドフィルムを得るためには、バックアップロールを使用する方式が好ましく摘要でき、コーターのバックアップロールの偏芯量を3μm未満好ましくは2μm以下に制御する方法が好ましい。バックアップロールの偏芯量の測定は、バックアップロールの端面に、ダイヤルゲージを当てて、ゲージの変位量をバックアップロールの左端面、右端面、中心部を測定した値である。
バックアップロールの偏心量の制御は、例えば、偏心量の大きい場合はバックアップロールのメッキ剥がし、切削加工、研磨加工、の工程を少なくとも経て偏心量の制御を実施できる、また偏心量の小さい場合はバックアップロール研磨加工を実施して偏心量の制御を実施できる。
【0042】
得られたグリーンフィルムを所定の条件でイミド化することでポリイミドフィルムを得ることができる。
イミド化の具体的な方法としては、従来公知のイミド化反応、イミド化処理を適宜用いることが可能であるが、好ましくはグリーンフィルムの前処理温度が130℃以上150℃以下であり、3分間以上15分間以下の時間でグリーンフィルムを前処理すること、及び最高イミド化反応処理温度が480℃以上500℃未満であり、3分間以上30分間以下の時間で、高温イミド化処理することが好ましい。
ポリイミドフィルム、ポリイミドベンゾオキサゾールフィルムの厚さは、本発明の主旨であるフィルム巻き末端固定に効果が顕著となることから、通常1〜15μmである。この厚さはポリアミド酸溶液を支持体に塗布する際の塗布量や、ポリアミド酸溶液の濃度によって容易に制御し得る。
【0043】
高温処理によるイミド化方法としては、従来公知のイミド化反応を適宜用いることが可能である。例えば、閉環触媒や脱水剤を含まないポリアミド酸溶液を用いて、加熱処理に供することでイミド化反応を進行させる方法(所謂、熱閉環法)やポリアミド酸溶液に閉環触媒及び脱水剤を含有させておいて、上記閉環触媒及び脱水剤の作用によってイミド化反応を行わせる、化学閉環法を挙げることができる。
【0044】
化学閉環法では、ポリアミド酸溶液を、イミド化反応を一部進行させて自己支持性を有する前駆体複合体を形成した後に、加熱によってイミド化を完全に行わせることができる。
この場合、イミド化反応を一部進行させる条件としては、好ましくは100〜200℃による3〜20分間の熱処理であり、イミド化反応を完全に行わせるための条件は、好ましくは200〜400℃による3〜20分間の熱処理である。
閉環触媒をポリアミド酸溶液に加えるタイミングは特に限定はなく、ポリアミド酸を得るための重合反応を行う前に予め加えておいてもよい。閉環触媒の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどといった脂肪族第3級アミンや、イソキノリン、ピリジン、ベータピコリンなどといった複素環式第3級アミンなどが挙げられ、中でも、複素環式第3級アミンから選ばれる少なくとも一種のアミンが好ましい。ポリアミド酸1モルに対する閉環触媒の使用量は特に限定はないが、好ましくは0.5〜8モルである。
脱水剤をポリアミド酸溶液に加えるタイミングも特に限定はなく、ポリアミド酸を得るための重合反応を行う前に予め加えておいてもよい。脱水剤の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などといった脂肪族カルボン酸無水物や、無水安息香酸などといった芳香族カルボン酸無水物などが挙げられ、中でも、無水酢酸、無水安息香酸あるいはそれらの混合物が好ましい。また、ポリアミド酸1モルに対する脱水剤の使用量は特に限定はないが、好ましくは0.1〜4モルである。脱水剤を用いる場合には、アセチルアセトンなどといったゲル化遅延剤を併用してもよい。
【0045】
上記方法によって得られた高分子フィルムロールは、本発明の固定方法を採用したものであれば、固定するテープや巻取りコアなどの態様に限定されるものではなく、公知の粘着テープ、接着性テープや金属製巻取りコアやプラスチック製巻取りコアを使用でき、またその他のこの高分子フィルムロールを包装する材料や形態に拘束されるものではない。
本発明の巻取り固定方法を実施するのに好ましい長さは、5000m以下であり、より好ましくは3000m以下であり、さらに好ましくは2000m以下である。
巻取り固定方法の模式図を図1に示す。図1に示す通り、巻取り終了端の左端及び右端に巻取り方向に対して角度αとなるようにテープを貼付け、そのテープの片末端を巻取りコアに貼付けることで行われる。この時、テープ貼付け部位が、1周前のフィルムや巻取り端面に触れないことが重要である。これは、テープの粘着剤がフィルムに転写し、製品不良となるためである。貼付け角度αの好ましい範囲は、15〜75°であり、さらに好ましい範囲は、30〜60°である。また、この巻取り固定方法に適用されるフィルムの摩擦係数(静摩擦係数及び動摩擦係数)の好ましい範囲は、0.1〜1.0であり、さらに好ましい範囲は、0.3〜0.8である。
【実施例】
【0046】
以下、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例における物性の評価方法は以下の通りである。
実施例などで使用する化合物を略称した場合は、下記に示すものを表す。
PMDA:ピロメリット酸二無水物
TMHQ:P−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)
ODA:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
P−PDA:パラフェニレンジアミン
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
DMF:ジメチルホルムアミド
DMAC:ジメチルアセトアミド
AA:無水酢酸
IQ:イソキノリン
【0047】
1.ポリアミド酸の還元粘度(ηsp/C)
ポリマー濃度が0.2g/dlとなるようにN−メチル−2−ピロリドンに溶解した溶液をウベローデ型の粘度管により30℃で測定した。
2.フィルム厚さ
フィルムの厚さは、マイクロメーター(ファインリューフ社製、ミリトロン1245D)を用いて測定した。
【0048】
3.フィルムの引張弾性率、引張破断強度及び引張破断伸度
乾燥後のフィルムを長手方向(MD方向)及び幅方向(TD方向)にそれぞれ長さ100mm、幅10mmの短冊状に切り出して試験片とし、引張試験機(島津製作所製オートグラフ(R)機種名AG−5000A)を用い、引張速度50mm/分、チャック間距離40mmの条件で、引張弾性率、引張破断強度及び引張破断伸度を測定した。それぞれの力学物性データ値は、MD方向とTD方向の平均値で示した。
4.摩擦係数
JIS K−7125に準じて測定した。すなわち、HEIDON−14型表面性測定機(新東科学株式会社)を使用し、準備した2枚のフィルムを、フィルムの表面側と裏面側が重ね合うように設置し、一方のフィルムを固定し、もう一方のフィルム上に200gのおもりを載せた状態で150mm/分の速度で引っ張り、摩擦係数を測定した。
【0049】
(実施例1〜2)
<重合及びフィルムの製造>
窒素導入管,温度計,攪拌棒を備えた反応容器内を窒素置換した後,5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール(p−DAMBO)300質量部を仕込んだ。次いで,N,N−ジメチルアセトアミド4400質量部を加えて完全に溶解させた後,ピロメリット酸二無水物300質量部を加え,25℃の反応温度で17時間攪拌すると,褐色で粘調なポリアミド酸溶液が得られた。このもののηsp/Cは4.1であった。
続いてこのポリアミド酸溶液をステンレスベルトに、コーティングし、110℃にて15分間乾燥した。乾燥後に自己支持性となったポリアミド酸フィルムをステンレスベルトから剥離しグリーンフィルムを得た。このときのグリーンフィルムの残溶媒量は39%であった。得られたグリーンフィルムを、連続式の乾燥炉に通し、150℃にて3分間熱処理し、続いて200℃にて2分間熱処理した後、499℃にて5分間熱処理し、5分間かけて室温まで冷却、褐色の厚さ5μmのポリイミドフィルムを得た。巻取りは、フィルム長さ1500m、表に記載の末端部固定方法で巻取り、ポリイミドベンゾオキサゾールフィルムロールを得た。得られたポリイミドベンゾオキサゾールフィルムの特性値などを表1に示す。
上記と同じポリアミド酸溶液を用いて、同様の製膜条件で実施例2のポリイミドベンゾオキサゾールフィルムを得た。得られたポリイミドベンゾオキサゾールフィルムの特性値などを表1に示す。
【0050】
(実施例3)
<重合及びフィルムの製造例2>
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備えた容器を窒素置換した後、ODAを入れた。次いで、DMACを加えて完全に溶解させてから、PMDAを加えて、モノマーとしてのODAとPMDAとが1/1のモル比でDMAC中重合し、モノマー仕込濃度が、15質量%となるようにし、25℃にて5時間攪拌すると、褐色の粘調なポリアミド酸溶液が得られた。
得られたポリアミド酸溶液100質量部に対してAAを15質量部、IQを3質量部の割合で混合し、これをステンレスベルト上にコーティングし、所定の方法で乾燥した。乾燥後に自己支持性となったポリアミド酸フィルムをステンレスベルトから剥離して、グリーンフィルムを得た。
得られたグリーンフィルムを、実施例1と同様にしてイミド化反応を進行させた。その後、5分間で室温にまで冷却することで、褐色を呈する厚さ12.5μmのポリイミドフィルムを得た。巻取りは、フィルム長さ1500m、表に記載の末端部固定方法で巻取り、ポリイミドフィルムロールを得た。得られたポリイミドフィルムの特性値などを表1に示す。
【0051】
(実施例4)
ポリp−フェニレンテレフタルアミド(PPTA)を、99.9%濃硫酸に、ポリマー濃度が6%になるように溶解し、PPTAのドープを調整した。このPPTAドープをダイからエンドレスベルト上にキャストした。次いで、ベルト上で加熱と同時に吸湿処理した後、10℃の40%硫酸中にて凝固させた後、中和、水洗し、定長状態を保ちつつ熱風乾燥し、次いでテンターでフィルムを保持したまま400℃で熱処理した後、ロールとして巻取りフィルムロールを製造した。巻取りは、フィルム長さ1500m、表に記載の末端部固定方法で巻取り、全芳香族ポリアミドフィルムロールを得た。得られたフィルムの特性値などを表1に示す。
【0052】
(実施例5)
ポリエチレンテレフタレートペレットを溶融押し出し、延伸処理をして、表記載のポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を得た。巻取りは、フィルム長さ1500m、表に記載の末端部固定方法で巻取り、ポリエチレンテレフタレートフィルムロールを得た。得られたポリエチレンテレフタレートフィルムの特性値などを表1に示す。
【0053】
(実施例6)
6ナイロンペレットを溶融押し出し、延伸処理をして、表記載の6ナイロンフィルム(ONY)を得た。巻取りは、フィルム長さ1500m、表に記載の末端部固定方法で巻取り、ポリエチレンテレフタレートフィルムロールを得た。得られたポリエチレンテレフタレートフィルムの特性値などを表1に示す。
【0054】
(比較例1〜6)
実施例1〜6と同様にして、各ポリマーのフィルムを得た。
ただし、得られた各フィルムロールのフィルム末端部固定方法は表に記載の方法で行った。得られた各フィルムロールのフィルムの特性値などを表1に示す。
【0055】
【表1】

【0056】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明の厚さが1〜15μmと薄く、引張弾性率が大きく、厚さ斑が1〜5%であるような高価格、高機能なポリイミドフィルムなどの高分子フィルムを巻き芯に巻き取った高分子フィルムロールにおいて、巻取り末端のフィルムの左右2箇所とフィルムコアをテープで固定する際、テープ固定角度が、フィルム巻取り方向に対して15〜75°とするフィルム末端の巻き固定方法は、かかるフィルムのフィルムロールにおいて末端におけるフィルムの巻き戻りや巻き崩れがなく、フィルムの歪みや凹凸などの変形やシワが発生しない、さらには、ロールから繰り出した後のフィルム単葉にも上記変形やシワの発生のないないものとなり、高価格、高機能なフィルムのフィルムロール末端部における巻き固定方法として極めて有効である。したがって本発明の高分子フィルム特にポリイミドフィルムは、極めて高温で使用するフレキシブルプリント配線用銅張基板(FPC)やテープ・オートメーテッド・ボンディング(TAB)用キャリアテープなどの製造に用いる基材フィルムとして高品質を確保し易く、有用である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】フィルムロールにおけるフィルム末端の巻き固定方法の模式図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さが1〜15μmの高分子フィルムを、巻取りコアに巻取った高分子フィルムロールにおいて、巻取り末端のフィルムの左右端2箇所と巻取りコアをテープで固定する際、テープ固定角度が、フィルム巻取り方向に対して15〜75°であることを特徴とする高分子フィルムロール末端の巻き固定方法。
【請求項2】
高分子フィルムの引張弾性率が4〜15GPaである請求項1記載の高分子フィルムロール末端の巻き固定方法。
【請求項3】
高分子フィルムの厚さ斑が1〜5%である請求項1又は2いずれかに記載の高分子フィルムロール末端の巻き固定方法。

【図1】
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【公開番号】特開2008−94576(P2008−94576A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−279663(P2006−279663)
【出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【出願人】(000003160)東洋紡績株式会社 (3,622)
【Fターム(参考)】