説明

高強度マシナブルガラスセラミック

ある態様において、本発明は、高度の結晶化度(50体積%より大きい)および高い機械的強度(MOR>150MPa)を有するマシナブルガラスセラミックに関する。本発明によれば、ここに記載されたマシナブルガラスセラミックは、質量パーセントで表して、35〜55%のSiO2、6〜18%のAl23、12〜27%のMgO、3〜12%のF、5〜25%のSrO、0〜20%のBaOおよび1〜7%のK2Oから実質的になる。本発明のマシナブルガラスセラミックは、25℃および1kHzで8未満の比誘電率(典型的に6〜8の範囲にある);25℃および1MHzで0.002未満の誘電正接;25〜300℃の温度範囲において80〜120×10-7/℃の範囲にあるCTE;約0.25のポアソン比;および0%の気孔率を有する。

【発明の詳細な説明】
【優先権】
【0001】
本出願は、George H. Beallの名で2008年6月23日に出願された米国仮特許出願第61/074815号の優先権を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本発明は、高強度マシナブル(machinable)ガラスセラミックに関する。
【背景技術】
【0003】
マイカはフィロケイ酸塩に分類される。その基本構造の特徴は、結合した(Si,Al)O4四面体の2つの同一層の間に一層の八面体配位の陽イオンが挟まった複合シートである。マイカの構造の一般式が非特許文献1に見られ、その構造は:
0-52-34102
と書くことができ、ここで、
A=大きな一価または二価のイオン(例えば、Na+、K+、Rb+、Cs+、Ca2+、Sr2+、Ba2+)、または部分的な空位(下付文字「0」により示された部分的空位)、
R=八面体配位の陽イオン(例えば、Li+、Mg2+、Fe2+、Mn2+、Zn2+、Al3+、Fe3+、Mn3+、V3+)、
T=四面体配位の陽イオン(Al3+およびB3+と共に、主にSi4+)、および
X=陰イオン(鉱物中においては主にOH-であるが、ガラスセラミック中においてはF-。Xは一部分O2-であってもよい)。
【0004】
マイカは、岩石において極めて一般的であり、それらには数多くの分類体系が存在する。ガラスセラミックにおいて、マイカは、典型的に、アルカリ(アルカリイオンを含む)および非アルカリ(一価イオンを含まない)として、また三ケイ素(上述した式におけるT4が(Si3Al))および四ケイ素(Si4)として分類される。これらの組成パラメータは、ガラスセラミックにおいて所望の性質を生じるように変えることができる。
【0005】
マイカ結晶相系のマシナブルマイカのガラスセラミックは、もとは30年以上も前に当該技術分野において開示された[例えば、特許文献1から4]。以下の表1は、マイカ構造を有する三ケイ素、四ケイ素および非アルカリのガラスセラミックの一般式を示しており、アルカリ含有ガラスセラミックは、三ケイ素および四ケイ素の範疇に含まれる。これらの材料には、従来の高速金属加工工具を使用して、高度の許容誤差まで機械加工できる異例の能力に基づいて、多数の用途が見出されている。組成および核生成温度と結晶化温度を適切に調整することによって、二次元のアスペクト比が高い比較的大きなマイカ結晶の「机上の空論(house-of-cards)」の微細構造を含む幅広い微細構造を得ることができ、これにより、材料の固有の被削性が最も向上する(非特許文献2を参照のこと)。その上、ガラスセラミックの分野における基本特許である特許文献5を参照すると、そのような物品の製造並びに結晶化の議論において理解しなければならない実施態様および理論的検討事項の広範囲な研究が与えられている。マシナブルガラスセラミックのより最近の開示(主に歯科用途のガラスセラミックに関する)には、特許文献6から11がある。前述のマシナブルマイカガラスセラミックは一般に、独特の白色を有する。しかしながら、特定の用途について、特に消費者志向の製品または歯科用途(既存の歯に適合するように着色される)について、着色されたマシナブルガラスセラミックが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第3689296号明細書
【特許文献2】米国特許第3732087号明細書
【特許文献3】米国特許第3839055号明細書
【特許文献4】米国特許第3756838号明細書
【特許文献5】米国特許第2920971号明細書
【特許文献6】国際公開第2004/071979A2号パンフレット
【特許文献7】米国特許第6645285号明細書
【特許文献8】米国特許第6375729号明細書
【特許文献9】米国特許第4652312号明細書
【特許文献10】米国特許第5246889号明細書
【特許文献11】米国特許第4431420号明細書
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Dana’s New Mineralogy, R.V. Gaines et al., eds. (John Wiley & Sons, New York 1997), pages 1444-1446
【非特許文献2】W. Holand and G. Beall, Glass Ceramic Technology (Amer. Ceramic Soc., Westerville, OH, 2002), pages 7-9 and 236-241
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
既存のマシナブルガラスセラミックには多くの価値のある特性があるが、特に強度と破壊靭性について、まだ改善が非常に望まれている。本発明は、高強度および高破壊靭性を含む、改善された特徴を有するマシナブルガラスセラミックに関する。
【表1】

【課題を解決するための手段】
【0009】
ある態様において、本発明は、高度の結晶化度(ある実施の形態において50体積%より大きい;別の実施の形態において60体積%より大きい;さらに別の実施の形態において80体積%より大きい;残りの百分率はガラス相である)、および高い機械的強度(MOR>150MPa、MOR=破壊係数)を有する高強度のマシナブルガラスセラミックに関する。本発明によれば、ここに記載されたマシナブルガラスセラミックは、酸化物基準(単にFであって、酸化物ではないフッ素を除く)の質量パーセントで表して、35〜55%のSiO2、6〜18%のAl23、12〜27%のMgO、3〜12%のF、6〜25%のSrO、0〜20%のBaOおよび1〜7%のK2Oから実質的になる。追加の実施の形態において、本発明の組成物は、35〜55%のSiO2、6〜18%のAl23、12〜27%のMgO、3〜12%のF、6〜25%のSrO、5〜20%のBaOおよび1〜5%のK2Oから実質的になる(膨潤を減少させ、比誘電率Kを低下させるため)。別の実施の形態において、その組成物は、質量パーセントで表して、40〜50%のSiO2、8〜12%のAl23、14〜22%のMgO、5〜10%のF、8〜18%のSrO、0〜20%のBaOおよび2〜5%のK2Oから実質的になる。
【0010】
別の実施の形態において、本発明のマシナブルガラスセラミックは、当該技術分野において公知の着色剤を使用して適切な色に着色されていてもよい。そのような着色剤の例としては、以下に限られないが、Co34、CoO(ブルー・バイオレット);NiO(グレー・ブラウン);Cr23(グリーン・ブラウン);CuO(ブルー・グリーン);FeO、Fe23(グリーン・ブラウン);NiS(グレイ);CdS(イエロー)が挙げられる。着色剤が鉄であるときに、鉄が0質量%より多く20質量%未満の量で存在する場合を除いて、着色剤は0質量%より多く3質量%以下の範囲の量で加えられる。着色剤は、金属酸化物および/または硫化物の形態で加えられる。黒色のマシナブルガラスセラミックは、2〜20質量%の範囲、好ましくは7〜20質量%の範囲の量でFeO+Fe23を加えることによって製造できる。一般に、着色剤が加えられる場合、その着色剤は、SiO2、Al23、MgO、およびSrOが5質量%より多い場合にはSrOの一部を置き換える。
【0011】
さらに別の実施の形態において、本発明は、黒色以外の色を有し、35〜55%のSiO2、6〜18%のAl23、12〜27%のMgO、3〜12%のF、6〜25%のSrO、0〜20%のBaOおよび1〜7%のK2O並びに0質量%より多く3質量%以下の範囲の着色剤から実質的になる好ましい組成を有する着色マシナブルガラスセラミックに関する。さらに別の実施の形態において、本発明は、35〜55%のSiO2、6〜18%のAl23、12〜27%のMgO、3〜12%のF、6〜25%のSrO、0〜20%のBaOおよび1〜7%のK2O並びに7〜20%のFeO+Fe23から実質的になる黒色マシナブルガラスセラミックに関する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここにおいて組成に0〜X質量%の範囲が与えられている場合、この範囲は、バッチに加えられる材料の量を称し、その材料の汚染物質レベルは除く。当業者には分かるように、金属、例えば、ナトリウムや鉄は、バッチ配合されたガラスおよびガラスセラミック製品中に汚染物質レベルでしばしば検出される。そのようなわけで、ある材料がバッチに具体的に加えられていない場合、最終的なガラスセラミック材料の分析サンプル中に存在するかもしれない任意のそのような材料は汚染物質であると理解すべきである。汚染物質レベルが一般に0.03質量%(300ppm)辺りのレベルにある酸化鉄を除いて、汚染物質レベルは0.005質量%(50ppm)未満である。「から実質的になる」という用語は、どのような材料も汚染物質レベルで含まないものと理解すべきである。
【0013】
本発明は、BaがSrを部分的に置き換えていてもよい、SrMg6Al2Si6204およびKMg3AlSi3102の間の固溶体からなると考えられる主相のフッ素マイカを含有するマシナブルガラスセラミックに関する。これらのマシナブルガラスセラミックは、高い結晶化度および高い機械的強度(MOR>150MPa)を示す。例えば、4インチ×1インチ×1/2インチ(約10cm×2.5cm×1.25cm)の概略の寸法を有するスラブを勢いよく床に投げつけても壊れず、これは高強度と高破壊靭性を示した。反対に、Macor(商標)などの市販のガラスセラミックはそのような実験において壊れた。本発明のガラスセラミックの高強度は、マイカの中間層においてストロンチウム(またはバリウムと組み合わさったストロンチウム)などの二価の陽イオンが優位を占めている場合、このフッ素マイカに存在する強い結合および連結した(interlocking)平板状フッ素マイカ結晶の高結晶化度に帰因すると考えられる。この増加した中間層の結合強度は増加した高度の原因であるようであり、一方で、連結した平板状の結晶化度のために被削性となる。本発明のマシナブルガラスセラミックは、25℃および1kHzで8未満の比誘電率(典型的に6〜8の範囲にある);25℃および1MHzで0.002未満の誘電正接;25〜300℃の温度範囲において80〜120×10-7/℃の範囲にあるCTE;約0.25のポアソン比;および0%の気孔率を有する。
【0014】
マシナブルガラスセラミックは、従来技術に公知の方法、例えば、特許文献4に記載の方法により形成することができる。最も広い意味で、本発明は、酸化物基準の質量パーセントで表して、33〜55%のSiO2、6〜18%のAl23、12〜27%のMgO、5〜25%のSrO、0〜20%のBaO、1〜7%のK2Oおよび3〜12%のFから実質的になるガラスのバッチを溶融する工程からなる。良好なガラス強化酸化物として存在する有意なSrOを有し、Sr2+を強力に結合した中間層陽イオンとして働かせることの両方が、本発明にとって重要である。そのようなわけで、本発明による全ての組成物は少なくとも5質量%のSrOを含有する。その上、純粋なSr−マイカのガラスセラミックに生じることが知られている望ましくない水膨潤効果を防ぐために、少なくとも1質量%のK2Oが存在しなければならない。溶融後、得られたガラスは、変態温度範囲より低い温度まで冷却され、所望の形状に形成され、その後、800〜1200℃の範囲の温度で、好ましくは1000〜1150℃の範囲の温度で、その場で結晶化を確実にするのに十分な時間に亘り、熱処理される。[変態温度は、液体溶融物が非晶質固体へと形成される温度として定義され、その温度は、ガラスの歪み点とアニール点との間にあると一般に考えられる]当業者には、その場での結晶化は時間と温度の両方に依存性であるので、温度が高ければ、結晶化に必要な時間が短くなるのが理解されよう。温度がその範囲の上端にある場合、時間は短くなり(例えば、1〜2時間以下)、温度がその範囲の下端にある場合、時間は長くなる(例えば、20〜40時間)。
【0015】
本発明による着色マシナブルガラスセラミックは、溶融およびセラミック化の前にガラスバッチに適切な着色剤を添加することによっても製造できる。そのような着色剤の例としては、以下に限られないが、Co34、CoO(ブルー・バイオレット);NiO(グレー・ブラウン);Cr23(グリーン・ブラウン);CuO(ブルー・グリーン);FeO、Fe23(3質量%以下で加えられた場合、グリーン・ブラウン);NiS(グレー);およびCdS(イエロー)が挙げられる。所望の色が黒色であり、着色剤が鉄であるときに、鉄が3質量%より多く20質量%未満の量で存在する場合を除いて、着色剤は、0質量%より多く3質量%以下の範囲の量で加えられる。着色剤は、金属酸化物および/または硫化物の形態で加えられる。3質量%以下のレベルでは、着色剤は、溶融前にガラスバッチに単に加えられる。
【0016】
黒色マシナブルガラスセラミックは、溶融前にガラスバッチに、>3〜20質量%の範囲、好ましくは7〜15質量%の範囲の量でFeO+Fe23を加えることによって製造できる。鉄着色剤は、バッチに単に加えられても、またはバッチ中に存在するマグネシアおよび/またはアルミナのある程度を置換したものであっても差し支えない。しかしながら、黒色マシナブルガラスセラミックを製造するために鉄が加えられる場合、SrOレベルは少なくとも5質量%に維持されなければならず、K2Oレベルは少なくとも1質量%でなければならない。
【0017】
ある実施の形態において、黒色以外の色を有する着色マシナブルガラスセラミックについて、好ましい組成は、36〜55%のSiO2、7〜17%のAl23、13〜27%のMgO、3〜12%のF、6〜25%のSrO、0〜20%のBaO、1〜7%のK2Oおよび0質量%より多く3質量%以下の着色剤から実質的になる。
【0018】
さらに別の実施の形態において、本発明は、35〜55%のSiO2、7〜13%のAl23、13〜20%のMgO、3〜12%のF、6〜20%のSrO、0〜20%のBaOおよび1〜7%のK2O並びに7〜20%のFeO+Fe23から実質的になる黒色マシナブルガラスセラミックに関する。
【0019】
本発明のマシナブルガラスセラミックは、50体積%より多い結晶相および50体積%未満のガラス(非結晶)相を有する。ある実施の形態において、そのガラスセラミックは、60体積%より多い結晶相および40体積%未満のガラス相を有する。さらに別の実施の形態において、そのガラスセラミックは、75体積%より多い結晶相および25体積%未満のガラス相を有する。主結晶相に加え、このガラスセラミックは、微量の追加の結晶相、例えば、以下に限られないが、コージエライトのような非アルカリ相を含有し得る。主結晶相は、2.5<T<3.5である三ケイ素であり、A、R、TおよびXが上述したものである、式A0-52-32.5-3.5102として記載できる。
【0020】
本発明のマシナブルガラスセラミックは、25℃および1kHzで8未満の比誘電率(典型的に6〜8の範囲にある);25℃および1MHzで0.002未満の誘電正接;25〜300℃の温度範囲において80〜120×10-7/℃の範囲にあるCTE;約0.25のポアソン比;および0%の気孔率を有する。
【0021】
表2は、ここに開示されたガラスセラミックの最も広い組成(「請求項の」)および2種類の市販のマシナブルガラス、「Macor」(ニューヨーク州、コーニング所在のCorning Incorporated)およびVitronit(商標)(独国、チューリンゲン所在のVitron Spezialwerkstoffe GmbH)の最も広い組成を比較している。マシナブルガラスセラミックのMC−LDおよびMC−HD(ワシントン州、ポート・タウンセンド所在のMarketech)は、リン酸ジルコニウムアルカリまたはアルカリ土類NaZr2312またはBaZr4624として特定され、測定できる限りでは、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化カリウムまたはフッ素を含有しない。その分析組成または式が特定できない他のマシナブルガラスセラミックには、Micaver(登録商標)(仏国、ヌムール私書箱、St. Gobain)およびPhotoveel(ニューヨーク州、リンジオス(Ringeos)、Scientific Instrument Services, Inc.から市販されている)がある。
【表2】

【0022】
ここに記載された材料、方法、および物品に様々な改変および変更を行うことができる。ここに記載された材料、方法、および物品の他の態様は、ここに開示された材料、方法、および物品の実施および明細書の検討から明らかになる。明細書および実施例は例示であると考えることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化物基準の質量パーセントで表して、35〜55%のSiO2、6〜18%のAl23、12〜27%のMgO、6〜25%のSrO、0〜20%のBaO、1〜7%のK2Oおよび3〜12%のF、並びに、黒色ガラスセラミックを製造するために着色剤が使用されるときに、該着色剤が3%より多く20%までの範囲で存在する場合を除いて、存在する場合、0%より多く3%以下の着色剤から実質的になるマシナブルガラスセラミックであって、
50体積%より多い結晶相および50体積%未満のガラス相、並びに150MPaより大きい機械的強度を有することを特徴とするマシナブルガラスセラミック。
【請求項2】
80体積%より多い結晶相および20体積%未満のガラス相を有することを特徴とする請求項1記載のマシナブルガラスセラミック。
【請求項3】
黒色マシナブルガラスセラミックを製造するために使用される前記着色剤が、7〜15質量%の範囲の量のFeO、Fe23であることを特徴とする請求項1記載のマシナブルガラスセラミック。
【請求項4】
0%の気孔率;25℃および1kHzで6〜8の範囲にある比誘電率;25℃および1MHzで0.002未満の誘電正接;25〜300℃の温度範囲において80〜120×10-7/℃の範囲にあるCTE;および約0.25のポアソン比を有することを特徴とする請求項1記載のマシナブルガラスセラミック。
【請求項5】
酸化物基準の質量パーセントで表して、35〜55%のSiO2、7〜17%のAl23、13〜27%のMgO、6〜25%のSrO、0〜20%のBaO、および1〜7%のK2Oおよび随意的な0質量%より多く3質量%以下の着色剤から実質的になるマシナブルガラスセラミックであって、
60体積%より多い結晶相および40体積%未満のガラス相、並びに150MPaより大きい機械的強度を有することを特徴とするマシナブルガラスセラミック。
【請求項6】
80体積%より多い結晶相および20体積%未満のガラス相を有することを特徴とする請求項2記載のマシナブルガラスセラミック。
【請求項7】
0%の気孔率;25℃および1kHzで6〜8の範囲にある比誘電率;25℃および1MHzで0.002未満の誘電正接;25〜300℃の温度範囲において80〜120×10-7/℃の範囲にあるCTE;および約0.25のポアソン比を有することを特徴とする請求項5記載のマシナブルガラスセラミック。
【請求項8】
35〜55%のSiO2、7〜13%のAl23、13〜20%のMgO、3〜12%のF、5〜20%のSrO、0〜20%のBaO、および1〜7%のK2O、並びに7〜20%のFeO+Fe23から実質的になる黒色マシナブルガラスセラミックであって、
60体積%より多い結晶相および40体積%未満のガラス相、並びに150MPaより大きい機械的強度を有することを特徴とするマシナブルガラスセラミック。
【請求項9】
0%の気孔率;25℃および1kHzで6〜8の範囲にある比誘電率;25℃および1MHzで0.002未満の誘電正接;25〜300℃の温度範囲において80〜120×10-7/℃の範囲にあるCTE;および約0.25のポアソン比を有することを特徴とする請求項8記載のマシナブルガラスセラミック。
【請求項10】
酸化物基準の質量パーセントで表して、35〜55%のSiO2、6〜18%のAl23、12〜27%のMgO、3〜12%のF、6〜25%のSrO、5〜20%のBaO、および1〜5%のK2Oから実質的になるマシナブルガラスセラミックであって、
60体積%より多い結晶相および40体積%未満のガラス相、並びに150MPaより大きい機械的強度および25〜300℃の温度範囲において80〜120×10-7/℃の範囲にあるCTEを有することを特徴とするマシナブルガラスセラミック。

【公表番号】特表2011−525471(P2011−525471A)
【公表日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−516276(P2011−516276)
【出願日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際出願番号】PCT/US2009/003656
【国際公開番号】WO2010/008443
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(397068274)コーニング インコーポレイテッド (1,222)
【Fターム(参考)】