説明

高強度多元素耐熱性アルミニウム合金材料およびその調製方法

高強度耐熱性アルミニウム合金材料およびその調製方法が提供される。アルミニウム合金材料は(重量%で)、Cuを1.0〜10.0、Mnを0.05〜1.5、Cdを0.01〜0.5、Tiを0.01〜0.5%、Bを0.01〜0.2またはCを0.0001〜0.15、Zrを0.01〜1.0、Rを0.001〜3または(R+R)を0.001〜3、REを0.05〜5含み、残りがAlである。R、RおよびRは、Be、Co、Cr、Li、Mo、Nb、NiおよびWを含む。Al合金は、合金の擬似固相の温度範囲が狭く、鋳造中に熱間割れする傾向が低く、高温での強度が高く、耐熱性が高いという利点を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム合金材料およびその調製方法に関し、特にマイクロ合金化元素と希土類元素とを含むアルミニウム合金材料およびその調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アルミニウム合金は近年現れた金属材料であり、20世紀初頭までは産業に適用されていなかった。第二次世界大戦中、アルミニウム材料は主に軍用機の製造に用いられていた。戦後、軍事産業でのアルミニウム材料の需要が急に減少したため、アルミニウム業界は民生用アルミニウム合金の開発に取りかかった。その結果、アルミニウム合金の適用範囲は航空機業界から、建築、容器パッケージ、交通および運輸、電力および電子、機械製造、石油化学など国家経済のあらゆる部門に広がり、アルミニウム合金は次第に人々の日常生活で用いられるようになった。今日、適用規模および範囲においてアルミニウム材料に勝っているのは鉄と鋼材料のみであり、アルミニウム材料は世界第2の主要金属材料となっている。
【0003】
高強度アルミニウム合金は、製造およびアルミニウム合金製品の面からは、通常、展伸アルミニウム合金と鋳造アルミニウム合金とに分類される。高強度アルミニウム合金は、製品の動作温度の面からは、一般アルミニウム合金と高温(または耐熱性)アルミニウム合金とに分類される。今のところ、高温および高強度特性の要件を満たしているのはAl−Cu系アルミニウム合金のみである。合金番号から見ると、Al−Cuアルミニウム合金は鋳造アルミニウム合金と展伸アルミニウム合金とを含み、両方ともシリーズ2アルミニウム合金に属する。しかし、良好な鋳造特性を有し変形加工に使用可能な高強度高温アルミニウム合金を開示する文献はない。
【0004】
1.高強度鋳造アルミニウム合金および展伸アルミニウム合金
鋳造アルミニウム合金は概して、AlSi系アルミニウム合金、AlCu系アルミニウム合金、AlMg系アルミニウム合金およびAlZn系アルミニウム合金を含む。AlCu系アルミニウム合金およびAlZn系アルミニウム合金は最も高い強度を有するが、そのほとんどの強度は200MPa〜300MPaの範囲である。AlCu系アルミニウム合金のうち400MPaより高い強度を有するものは数合金番号のみであるが、これらの製造コストは高い。なぜなら精製アルミニウムマトリクスと貴元素混和物とを必要とするからである。AlZn系鋳造合金の耐熱性能は低い。従って通常鋳造アルミニウム合金の適用範囲は非常に限られている。なぜならこれらの合金の剛性は展伸アルミニウム合金に比べて劣るからである。特殊なヘビーデューティ車両用および航空機用の荷重車輪などの重要な適用のためには、通常、鋳造アルミニウム合金ではなく展伸アルミニウム合金が用いられる。展伸アルミニウム合金は、押し出し、延伸、フォージングなどにより、欠陥が減少し、結晶粒が精製され、きめ細かさが増す。そのため高強度、高靱性および高サービス性能を有する。しかし、展伸アルミニウム合金は、処理装置および金型に対する要求が高く、処理手順が複雑なため、長い製造サイクルと高コストを必要とする。鋳造アルミニウム合金は、展伸アルミニウム合金に比べて、低価格である、構造が等方性である、特殊な構造が入手可能である、複雑な形状のコンポーネントの製造に適用可能である、小ロット生産および大量生産に適しているなどの利点を有する。従って、一部の展伸アルミニウム合金に代わる高剛性の鋳造アルミニウム合金および鋳造プロセスを開発して、フォージングの代わりに鋳造を行い、製造サイクルを短縮し、製造コストを下げるという目的を達成することは、理論的に大きな意味があり、実用的にも高い価値がある。
【0005】
高剛性鋳造アルミニウム合金の開発プロセスでは、20世紀初頭にフランスで開発されたA−U5GT鋳造アルミニウム合金が重要である。今日入手可能な典型的な高剛性鋳造アルミニウム合金の中でも、A−U5GTは最も長い歴史を持ち、適用範囲も最も広い。中国においてこれと同等の種類はまだない。
【0006】
米国アルミニウム協会による合金番号201.0(1986)および206.0(1967)はA−U5GTを基に開発され、優れた機械特性および応力腐食耐性を有する。しかし銀を0.4%〜1.0%含んでいるため、材料コストが高く、軍事分野またはその他の要求の高い分野にのみ適用されており、適用範囲が限られる。
【0007】
中国は高剛性鋳造アルミニウム合金の分野で著しい業績を達成した。1960年代から1970年代にかけて、北京航空材料研究院はZL205A合金の開発に成功した。ZL205A合金は複雑な組成を有し、7種類の合金化元素、すなわちCu、Mn、Zr、V、Cd、TiおよびBを含む。ZL205A(T6)の引張強さは510MPaであり、これは登録されている鋳造アルミニウム合金材料の合金番号のなかで最も高い。ZL205A(T5)は最も高い剛性を有し、伸び率は最大13%である。しかし、ZL205Aの主な欠点は、鋳造特性が低いこと、および熱間割れの傾向が強いことである。さらに生成コストが高いため、適用範囲が狭い。
【0008】
上記3つの高剛性鋳造アルミニウム合金は、高可塑性および高靱性に加えて高強度を有するAl−Cu系に属する。しかしこれらの鋳造特性は、熱間割れの傾向が強い、流動性が低い、および送り性が低いなど、満足のいくものではない。さらにAl−Cu系合金は腐食耐性が低く、結晶間腐食の傾向を呈する。鋳造プロセスにおけるAl−Cu系合金の最終製品率は非常に低い。
【0009】
「高強度鋳造アルミニウム合金材料」という名称の4件の特許出願公開、第200810302670.3号、第200810302668.6号、第200810302669.0号および第200810302671.8号には、Cu、Mn、Ti、Cr、Cd、Zr、Bおよび希土類元素を含む高強度鋳造アルミニウム合金材料が開示されている。このアルミニウム合金材料の引張強さは最大440MPaであり、伸び率は6%よりも大きい。しかし高強度鋳造アルミニウム合金材料の実際の適用では、熱間割れの傾向が強いという問題点および合金強度と鋳造性との矛盾が大きいという問題点が解決されていない。主な理由は、合金の主要元素であるCuとMnの組成範囲内で擬似固相の温度範囲が広いことである。このことは、鋳造プロセスでの固体化中に異方性樹状結晶が成長するに十分な条件を提供し、その結果、固体化の後半段階で内部収縮応力が高くなり、収縮中に熱間割れを起こす強い傾向を残す。
【0010】
今のところ、シリーズ2XXXでは70種類を超える展伸アルミニウム合金の合金番号が正式に登録されている。そのほとんどは米国で登録されており、そのうち14合金番号(すなわち2001、2004、2011、2011A、2111、2219、2319、2419、2519、2021、2A16、2A17、2A20および2B16)のみが5%を超える銅含有率を有する高銅アルミニウム合金である。これらのうち4合金番号のみ(すなわち2A16、2A17、2A20および2B16)が6%を超える銅含有率を有する。これらの展伸アルミニウム合金はその組成において、Si、MgおよびZnなどを高い含有率で含むが、希土類(RE)元素などのマイクロ合金化元素は含まない。そのため、その組成はシリーズ2鋳造アルミニウム合金のものとは大きく異なる。このことは、2種類のアルミニウム合金間の製造プロセスおよび深加工プロセスの差異を反映している。
【0011】
2.高温アルミニウム合金
高温合金は高強度耐熱性合金、高耐熱性合金または超合金とも呼ばれ、1940年代に航空用タービンエンジンの出現と共に開発された重要な金属材料である。高温アルミニウム合金は、高温酸化雰囲気かつ疲労腐食の条件下で長時間高いサービス荷重に耐えることができ、主にガスタービンの熱側コンポーネントに適用され、航空宇宙および航空、船舶、発電、石油化学および運輸業界で重要な構造材料である。一部の合金は生物工学分野で関節鏡手術および歯科手術においても材料として適用可能である。
【0012】
一般的な高温合金は、ニッケル系、鉄系およびコバルト系合金を含み、これらは600〜1100℃の高温環境で使用可能である。一方、耐熱性アルミニウム合金は冷戦時代に開発された。高強度耐熱性アルミニウム合金は400℃までの高熱環境で高いサービス荷重に長期間耐えるに適しており、航空宇宙および航空ならびにヘビーデューティ機械業界などでの適用が増えている。高温高圧に曝された強力コンポーネントは、航空タービンエンジンおよびガスタービン内のコンポーネントなど高温燃料ガスに直接接するコンポーネントを除いて、高強度耐熱性アルミニウム合金から鋳造可能である。
【0013】
アルミニウム合金は加工が容易である。そのため、加工技術レベルが上がるにつれて、強度に対する要件を満たす限り、展伸アルミニウム合金がますます多くの適用分野において鋳造アルミニウム合金に代わって用いられている。従って高強度耐熱性アルミニウム合金は鋳造合金と展伸合金とに分類される。
【0014】
通常、高強度耐熱性合金は数種類または数十種類の合金化元素を含む。混和された元素は合金中で、固溶体強化、分散強化、粒界強化および表面安定などの機能を発揮し、これにより合金は高温において高い機械特性と高い環境性能とを維持することができる。
【0015】
鋳造用の高温合金を選択する際に考慮する点は以下の通りである。
【0016】
(1)鋳造品の通常、最高および最低動作温度、ならびに温度変化率、
(2)鋳造品の温度差範囲および合金の膨張特性、
(3)鋳造品に対する荷重特性、ならびに荷重、支持および外的拘束、
(4)鋳造品のサービス寿命に対する要件、許容変形量、動作環境の性質、整形方法、およびコストに関する要素など。
【0017】
現在、中国の国家標準では、高温部材鋳造用のアルミニウム合金材料は、合金番号A201.0、ZL206、ZL207、ZL208および206.0を含むのみであり、これらはAl−Cu−Mn系合金およびAl−RE系合金を含む。Al−Cu−Mn系合金のほとんどは、合金材料として高純度アルミニウムインゴットを採用しており、そのため高コストである。一方、Al−RE系合金は室温での機械特性が比較的低い。さらに今日入手可能な高強度耐熱性アルミニウム合金は、高温での強度が低い(250℃以上の温度では、瞬間引張強度が200MPa未満であり、長期間に亘る強度が100MPaである)、組成コストが高い、鋳造特性が低い、鋳造歩留まりが低い、および廃棄スクラップおよびスラグの再利用性に劣るなどの欠点を有する。その結果、鋳造品の品質は低く、コストは高く、スラグの処理サイクルが長いなどとなる。さらに、近年特許出願された耐熱性アルミニウム合金のほとんどは、組成中に貴元素を含み、鋳造特性は満足のいかないものであり、品質の面で航空業界の技術進歩に合わせることができず、産業的製造および適用に不適である。
【0018】
国家経済および国防の近代化の発展に広く適用可能であり、国内または外国の文献で優れた予想が見られる高強度耐熱性展伸アルミニウム合金はほとんどない。公知のシリーズ2XXX展伸アルミニウム合金(例えば2219、2A02、2A04、2A06、2A10、2A11、2A12、2A14、2A16、2A17、2A50、2A70および2A80など)およびシリーズ7XXX展伸アルミニウム合金(例えば7A04など)のほとんどは、250℃以上の温度での強度が100MPaより低く、主要なマイクロ合金化元素は、CuおよびMnの他ではSi、MgおよびZnである。これらの元素を混和することなく、250℃以上の高い温度で150MPaよりも高い強度を有する高強度耐熱性展伸アルミニウム合金は報告されていない。
【0019】
まとめると、中国および外国での高強度耐熱性アルミニウム合金の研究における問題点は以下を含む。高温での強度および靱性が不十分である、250℃以上の温度での瞬間強度が250MPa未満である、高温での長期間に亘る強度が100MPa未満である、材料の加工性が低い、廃棄物の処理サイクルが長い、コストが高い、および航空業界での技術の進歩に遅れをとっているなど。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明が解決する課題は、高強度アルミニウム合金の分野に存在する技術的な問題点、例えば、溶融物に対する処理が荒いこと、質の低さ、強い熱間割れ傾向、低い鋳造特性、鋳造品の低い最終製品率、高温での低強度および廃棄スクラップまたはスラグの低い再利用性などに鑑み、高質溶融物固溶体および相図理論に基づいて以下を行うことである。主要元素(すなわち、Cu、MnおよびRE元素)の組成を最適化し合金中の擬似固相の温度範囲を縮小することにより、鋳造中の共通の問題点、例えば強い熱間割れ傾向および高温での低強度(瞬間強度および長期間に亘る強度を含む)を解決すること。組成中の低コストの適切なマイクロ合金化元素を選択することにより、固溶体中での高温相および強化相の成長、ならびに粒子の細粒化のための物理的条件を提供すること。溶融鋳造および熱処理(主に精製、脱気、純化、RE複合元素による脱気および純化、高効率化合および変性、結晶制御ならびに特殊な熱処理などを含む)用の技術と設備とを最適化することにより、固溶体中の高温相および強化相を十分に成長させ細粒化の効果を十分発揮させること。その結果、本出願は、新規な高強度および耐性(鋳造性および変形性)を有するRE含有多元素マイクロ合金化Al−Cu系アルミニウム合金材料を開発する。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の技術的解決手段は、合金成分が、重量比で、Cuを1.0〜10.0%、Mnを0.05〜1.5%、Cdを0.01〜0.5%、Tiを0.01〜0.5%、Bを0.01〜0.2%またはCを0.0001〜0.15%、Zrを0.01〜1.0%、Rを0.001〜3%または(R+R)を0.001〜3%、REを0.05〜5%含み、残りがAlであることである。
【0022】
特徴的金属元素であるR、RおよびRは、8種類の元素、Be、Co、Cr、Li、Mo、Nb、NiおよびWを含む具体的範囲から選択される。
【0023】
REは1つの希土類元素または2つ以上の希土類元素の混合物を含み得る。
【0024】
REは、La、Ce、Pr、Nd、Er、YおよびScを含む。
【0025】
新規の高強度耐熱性アルミニウム合金を調製する方法は、以下の工程を含む。
(1)1群の適した元素の割合を上記で特定した元素割合範囲内で選択し、調製すべき合金の総重量に応じて、各金属元素物質の必要質量、中間合金の質量または混合金属添加物(塩化合物を含む)の質量を計算し、合金製造のための材料リストを作製し、材料リストに従って必要な材料を得る。
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットまたは溶融アルミニウム液を加え、加えた材料を加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Mn、Ti、Zr、R、RおよびRの純金属またはAl−Mn、Al−Ti、Al−Zr、Al−R、Al−RおよびAl−R2の中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を組成に従って添加し、攪拌により均質状態にした後、CuおよびCdの純金属またはAl−CuおよびAl−Cdの中間合金または混合金属添加物(塩を含む)を添加し、その後、B、CおよびRE元素を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指す。粉状冶金生成物は、Mn、Cu、Zr、R、R、R、B、CまたはTiの粉体と溶解剤との混合物である。溶解剤は、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体(例えばNaCl、KClおよびNaAlFをなど)の混合物である。
(4)上記溶融した合金を炉内で精製し、精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガン、またはホウ素塩および炭化物など)を添加し、攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行い、材料の過燃焼を防ぐ。
【0026】
本発明は、従来技術に比べて以下の利点を有する。
【0027】
従来技術における現行のAl−Cu系高剛性アルミニウム合金(例えば、ZL201A、ZL204AおよびZL205Aなど)、すなわちアルミニウム合金のほとんどは、ベース材料として精製アルミニウムを用いており、合金中1%以上の貴元素混和物を含有する必要がある。その結果、コストが高くなり、Al−Cu系高剛性アルミニウム合金の適用は、航空宇宙および航空、国防および軍事産業などの最先端の分野に限られる。これらのアルミニウム合金はコストパフォーマンスが低いために民生分野での適用は限定される。本発明は、この問題点を解決する。
【0028】
中国および全世界でアルミニウム材料の歩留まりが急速に上昇し、中国でアルミニウム産業が急速に広がるにつれ、「鋼に代えてアルミニウムを用いる」傾向が産業界で次第に増加している。民生分野ではコストパフォーマンスの高い高剛性アルミニウム合金が緊急に必要とされている。本発明は、ベース材料として一般アルミニウムを用い、貴元素を排除し(またはその含有率を下げ)、特徴的マイクロ合金化元素の組成を最適化し、集中的かつ簡易で整然とした溶融鋳造および純化プロセスを採用することにより、新規な高強度耐熱性アルミニウム合金材料を開発する。それにより現行材料のコスト面の限界も克服される。
【0029】
具体的に、本発明は以下の8つの利点を有する。
【0030】
1.高強度および高硬度。材料強度の面から見ると、可塑性要件を満たすことを前提に、熱処理などの技術的手段により、強化相を鋳造された構造で均一にかつ合理的に沈殿かつ分散することができる。これにより、材料強度は480〜540MPaとなり、硬度はHB140以上となる。
【0031】
2.材料の二重特性。材料の目的から見ると、本発明による材料は二重特性を有するアルミニウム合金に属する。この合金は鋳造アルミニウム合金の特性と展伸アルミニウム合金の特性とを有し、あらゆる種類の軽量かつ強靱な機能部材と構造部材とを直接鋳造するために用いることができ、あるいはまずロッド状に鋳造してその後熱押出しにより加工して様々な断面のプロファイルを有するようにすることができる。
【0032】
本発明による材料は性質的には、複数のマイクロ合金による鋳造アルミニウム合金に属する。しかし、この材料は流動性および結晶間自己潤滑特性に優れているため、展伸アルミニウム合金の操作性を有する。
【0033】
3.進んだプロセス。製造プロセスの面から見ると、従来の精錬技術での荒っぽいプロセスは変更され、電気炉内で厳重に保護された精錬を用いることができるため、過剰な不純物および気体が流入することは回避される。そのため、合金の純度を保証することができ、その後の複雑な溶融処理プロセスを簡素化かつ短縮することができる。さらに、精錬プロセスのエネルギー効率は従来の反射式精錬プロセスよりもはるかに高く、環境汚染を減らす。この精錬プロセスは環境保護かつ省エネルギープロセスに属する。
【0034】
(1)保護的精錬はエネルギー消費および汚染を大幅に減らし、製造手順を簡素化し、集中度を上げる。
【0035】
溶融アルミニウムおよびアルミニウム合金は空気を流入させる傾向が強い。従って、材料が開いた炉または密閉性の低い炉内で溶融し精錬された場合、溶融合金液は、大量の気体(例えばO)と空気中の水分とを吸収する。そのため溶解不能なAlと高度に活性なHが生成され得、不純物を取り込み得る。これらの物質がすばやく取り除かれない場合、溶融物内に気体が形成され、鋳造品は、スラグを含む、孔がある、構造が緩いなどの欠陥を有することになり、受容不能となり得る。この場合、溶融物中でHが最も有害である。なぜなら溶融アルミニウムおよびアルミニウム合金中でのHの溶解度は、固体アルミニウムおよびアルミニウム合金中での溶解度よりもはるかに高く、そのため大量のHが合金から逃げ、合金が固体化したときに多くの欠陥が発生する。これに対し、溶解不能なスラグは除去し易い。そのため、溶融物および鋳造品の質を保証するには、溶融物中への気体の取り込みを回避することが主要な課題である。
【0036】
通常の産業用大型アルミニウム合金精錬炉は反射式加熱炉または保持炉である。これらはエネルギー源として液体燃料または気体燃料を用い、燃焼支持用に大量の空気供給を必要とする。さらに、燃焼生成物は、水蒸気、COおよびNOなどの物質を大量に含んでいる。これらの物質は高温でアルミニウムと反応し、様々な有害不純物を生成する。しかも、これらの不純物はアルミニウム液と同様、Hを吸収するため、溶融物をひどく汚染する。鋳造を行う前に、溶融物を1以上の特殊純化手順により処理しなければならない。その後サンプリングして受容可能か否かをテストする。このためプロセス手順は間違いなく長引き、エネルギー消費および汚染指数を減らすことは困難である。さらに、製造を継続的に行うことが要求されるため、設備は大型でなければならず、そのため投資額は高く、技術的許容の基準は上がる。しかも、設備のオーバーホールに必要なコストおよび初期コストは、設備の大型化およびプロセス手順の長期化に伴って何倍にも上昇する。
【0037】
一般アルミニウム合金の鋳造製造作業場では、製造規模が小さく設備が単純であるため、アルミニウム合金溶融物の回りを取り囲む保護手段が用いられることはめったにない。その結果、溶融物および鋳造品の質は低くなる。
【0038】
本発明に開示する調製方法では、精錬作業用に密閉カバーを備えた電気誘導加熱設備を用いる。そのため、燃焼プロセスで空気、水蒸気および様々な燃焼生成物によって溶融物が汚染されることは回避される。さらに、精錬プロセスで遮蔽気体を用いることにより、気体によって遮蔽された精錬を行うことができる。そのため、空気の侵入が最低限に抑えられる。溶融物は高純度状態に保持されるため、その後の鋳造段階では単純なスルータイプの脱気およびスラグ除去装置を用いることができ、特殊な保持タイプの純化設備は不要である。そのため、プロセス手順は大幅に簡素化される。
【0039】
(2)鋳造品の熱処理プロセスを最適化し、材料の機械特性の劣化および「過燃焼」による廃棄物の発生を防ぐ。
【0040】
「高強度鋳造アルミニウム合金材料」という名称の特許出願、第200810302670.3号、第200810302668.6号、第200810302669.0号および第200810302671.8号では、材料の熱処理パラメータは「620℃より低く、72時間以内」と特定されている。材料適用テストでは、溶体化処理温度が560℃よりも高いときに「過燃焼」が起こることが多いことが判明しており、その結果、材料のマイクロ構造が破壊される。これは典型的には、強度および延性の劣化、鋳造品の脆さ、黒い又は暗い表面などとして現れる。材料がクラックして変形し、熱処理プロセス中に廃棄しなければならないことさえある。溶体化処理温度が470℃より低いと、強化相の成長が不十分であることと沈殿強化の影響のために、材料強度は予測される目標値をほとんど満たすことができない。さらに試行錯誤の末、熱処理時間が30時間より長いと、材料の性能向上に有意な効果がないことが判明している。そのため、効果と効率を上げるためには、熱処理パラメータは、470〜560℃で30時間より短い期間、溶体化処理により最適化される。
【0041】
4.組成の科学性および経済効率。材料ソースの面から見ると、進んだ組成は2つの面で利点を提供することができる。すなわち、ベース材料における利点と合金化元素における利点である。一方の面では、本発明による新規材料のベース合金は通常の産業用純粋アルミニウム(例えば、再精錬用のアルミニウム液およびアルミニウムインゴットを含む、ライトゲージアルミニウム)とすることができる。精製アルミニウムまたは高純度アルミニウムをベース合金として用いる現行の高強度アルミニウム合金と比べると、本発明の材料は、材料供給源の広さ、低コスト、調達の利便性などの利点を有する。同時に本発明による材料は、精製アルミニウムまたは高純度アルミニウムをベース合金として用いることもでき、このような組成の材料は、同種の一般アルミニウム系材料よりも高い延性を有する。他方の面では、貴元素は一般的な元素に比べて数十倍または数百倍も合金のコストを上げているということを鑑み、本発明による新規材料中では、合金化元素の組み合わせは貴元素を含まないか、ごく微量の(通常、1%未満)貴元素を含むにすぎない。これに対し、現行の高強度アルミニウム合金は通常、1%より高い割合で貴元素を含む。上記2つの面での利点により、本発明による一連の新規材料が市場を独占する可能性は高い。
【0042】
本発明は主要合金元素として銅(Cu)とマンガン(Mn)とを最適化し、さらに、ベリリウム(Be)、コバルト(Co)、クロミウム(Cr)、リチウム(Li)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)およびタングステン(W)から選択される1つの特徴的元素、またはいずれか2つの特徴的元素の組み合わせにより形成されるマイクロ合金化元素の複合組成を有する。これにより固溶体中での高温相および強化相の成長ならびに粒子精製のための物理的条件が提供される。
【0043】
合金中の主要元素CuおよびMnからの強化θ相(AlCu)およびT相(Al12MnCu)の組成に基づき、適切に高い反応性を有する元素(Be)を選択して、分散型高温強化α相およびβ相を合金中に形成することができる。この目的は、合金化元素を酸化、燃焼損失および気体の流入から保護し、合金の冶金品質と表面酸化膜のきめ細かさを向上させ、鉄不純物(Fe)を針形状からペレット形状に変態させ、砂型鋳造と金型鋳造との間のバックフラッシングを防止することである。高温元素(Co)を選択して、8種類の分散型高温強化相(AlCo、AlCoなどを含む)を合金中に形成することができる。さらに、Coは、複合合金による高強度鋳造アルミニウム合金中に含まれる微量の補助元素であり、CoがMnと共存しているとき、これら2つの元素は高度な樹状間強化相を形成する。このことは転位を妨げ、結晶粒のすべりを防止するため、室温および高温(400℃まで)での合金強度を効果的に向上させることができる。高温元素Crを選択して、5種類の分散型高温強化相(β−CrAl、η−CrAlなどを含む)を合金中に形成することができる。溶解性の高い元素Liを選択して、5種類の分散型高温強化相(AlLi、AlLiなどを含む)を合金中に形成することができる。これにより合金の硬度および腐食耐性が向上する。高温元素Moを選択して、13種類の分散型高温化合物強化相(AlMo〜Al12Moなど)を合金中に形成することができる。高温元素Nbを選択して、3種類の分散型高温化合物強化相(AlNb、AlNbおよびAlNb)を合金中に形成することができる。高温元素Niを選択して、5種類の分散型高温強化相(AlNi、AlNiなどを含む)を合金中に形成することができる。これにより高温での合金の体積および形状・寸法の強度および安定性が向上し、鉄化合物が塊形状に変化する。その結果、鉄不純物の悪影響が低下する。高温元素Wを選択して、3種類の分散型高温強化相(Al12W、AlWおよびAlW)を合金中に形成することができる。これにより、高温での合金強度が向上する。
【0044】
希土類(RE)元素は、アルミニウム合金中に様々な金属化合物を形成することができる(例えば、AlとLaの場合にはα−Al11La、β−Al11LaおよびAlLaなど、AlとCeの場合にはα−CeAl11、CeAlおよびCeAlなど、AlとPrの場合にはα−Al11Prおよびρ−AlPrなど、AlとNdの場合にはα−Al11NdおよびAlNdなど、AlとPmの場合にはAl11PmおよびAlPmなど、AlとSmの場合にはAl11SmおよびAlSmなど、AlとEuの場合にはAlEuおよびAlEuなど、AlとGdの場合にはAlGdおよびAl17Gdなど、AlとTbの場合にはAlTbおよびAlTbなど、AlとDyの場合にはα−AlDyおよびAlDyなど、AlとHoの場合にはAlHoおよびAlHoなど、AlとErの場合にはAl−Er、AlErおよびAlErなど、AlとTmの場合にはAlTmおよびAlTmなど、AlとYbの場合には、AlYbおよびAlYbなど、AlとLuの場合にはAlLuおよびAlLuなど、AlとYの場合にはAlYおよびAlYなど、AlとScの場合にはAlScおよびAlScなど。まとめると、ほぼ100の不溶性活性金属化合物がある)。金属化合物のすべては、室温および高温での合金強度、ならびに溶融物の流動性を大幅に向上させることができる。
【0045】
本発明における主要合金化元素の活性メカニズムは、以下の通りである。
【0046】
(1)本発明による材料は、Cuを1〜10%の範囲で含有する。これはAl−Cu系鋳造アルミニウム合金のCu含有範囲(すなわち3〜11%)とは僅かに異なるが、理論的に大きな革新的な意味を有する。
【0047】
一方では、5.65〜5.7%のCu含有率はAl−Cu合金中のCuの共晶溶解度にまさに等しい。熱処理プロセスでは、「完全固溶体−均質沈殿−粒界強化相−侵入型充填材(結合、埋込および滑り防止)」の変態モデルおよび活性メカニズムによって、Cuリッチ強化相(AlCu、すなわちθ相を含む)の半分以上が形成される。これにより室温および高温でのアルミニウム合金の機械特性が大幅に向上し、アルミニウム合金の操作性が向上する。しかし、Al中のCuの溶解度は温度の低下に伴って急激に低下するため、結晶の固体化中に、α−Al固溶体中のCuの過飽和度が急速に上昇する。そのためα−Al樹状結晶は、成長するにつれ、Cuリッチ強化相を粒界方向に追い出す傾向が強くなる。これにより、結晶内部と粒界との間に大きな構造応力が発生する。さらに、合金全体が固体化収縮段階にあるため、構造応力に収縮応力が重畳する。総応力が合金の瞬間物理強度を一旦超えると、熱間割れが起こる。そのため、≦5.65%のCu含有率という特定範囲内では、アルミニウム合金の鋳造特性は最悪であり、熱間割れの傾向は最も強い。しかし全体的な傾向としては、Cu含有率が低下するにつれて合金の熱間割れ傾向は弱まり、Cu含有率が<1%になると、強化相の量が十分でなくなるため強化相の変態モデルおよび活性メカニズムは十分に機能しなくなり、粒界での沈殿と結晶内溶解のために、粒界に大量の欠陥が発生し、その結果、室温および高温での合金強度が低下する。従って、Cu含有率が低すぎると単純なAl−Cu合金にとって元素Cuはあまり意味がない。しかし、合金に十分なRE元素が添加されている場合は、低Cu含有率を補償するという特殊な効果を得ることができる。
【0048】
他方、Cu含有率が≧5.7%であるとき、熱処理プロセスにおいてCuリッチ相はマトリクスによって完全に吸収されるわけではない。Cuリッチ相はむしろ、Cuリッチ金属化合物として粒界近傍に分散し、α−Al固溶体の内部と外部との間の濃度差を減らし、固体化プロセスにおいてCuリッチ相をα−Al固溶体中の樹状結晶から粒界方向に追い出す強さを抑える、すなわち、構造応力と熱間割れ傾向を弱める。明らかに、Cu含有率が≧5.7%であるとき、結晶化プロセスにおいて、Cuリッチ相が多いほど合金中の構造応力および熱間割れ傾向は弱い。さらに、高融点を有する微結晶分散型Cuリッチ相は、溶融物結晶化中に活性異種結晶核を形成する。このことは、溶融物結晶化プロセスを加速させるが、結晶核の成長を阻止し、粒子を精製し、合金中の熱間割れ傾向を弱める。しかも、マトリクス中の粒界間の充填効果は高まり、さらにCuリッチ相は、AlおよびMnなどの様々な元素と反応することにより高融点を有する浸出(infusion)金属化合物を形成することができる。これらの活性はすべて、溶融物の表面張力を大幅に弱め、溶融物の粘度を下げ、それにより溶融物の流動性と合金の鋳造特性とを大幅に向上させる。
【0049】
Cu含有率が5.7%近傍であるとき、熱処理後のマトリクス中の粒界に、大量のCuリッチ相(溶解−沈殿した相)と、Cu系金属化合物の微粒子分散相のうち少量の分散相(約0.5%)とが形成される。そのため、室温での合金強度は高い。しかし、合金が高温環境にあるとき、大量のCuリッチ相は再びマトリクス中に溶解するため、結晶間空隙および欠陥が発生し、高温での合金強度をひどく劣化させる。Cu含有率がさらに上昇すると、合金強度に対する温度の影響は低下する。分散相の量と沈殿相の量とが互いに実質的に同等であるとき、材料強度に対する温度の影響は最も低い。この時点で、合金中のCu含有率は11〜12%である。
【0050】
しかし、合金中のCu含有率が>10%であるとき、結晶化プロセスでの超過Cuは優先して結晶化される傾向にあり、そのため、巨大ネットワーク構造が形成される。その結果、合金の粘度が大幅に上昇し、アルミニウム−マトリクスに代わって超過相が結晶化プロセスの結晶化制御において主要な要因となる。その結果、アルミニウム−マトリクス相に対して分散相が元々有していた有利な効果は完全に抑えられ、そのため合金の特性は再びひどく劣化する。
【0051】
上記の理論および実際の立証に基づき、主要合金化元素Cuの適正な範囲は1から10%(重量比)と決定される。
【0052】
(2)本発明による材料は、腐食耐性を向上させFe不純物を抑制してFeの悪影響を減らすために、元素Mnを用いる。
【0053】
元素Mnはマトリクスと反応してMnAlを生成する。これは純粋アルミニウムと同等の電位を有する。この元素は、合金の腐食耐性と溶接性とを効果的に高めることができる。さらに、Mnは高温強化相として作用し、再結晶化温度を高め、再結晶粒子の粗化を阻止することができる。そのためMnは、合金の溶液強化および補足強化を行い、耐熱性能を上げることができる。粒子精製物質の活性下では、この元素は元素Feと反応してAl(Fe、Mn)ペレットを生成して、合金に対するFeの悪影響を効果的に排除することができる。そのため本発明では、Fe含有率は広範囲(Fe≦0.5%)であってもよい。このアプローチの利点は、精製アルミニウムに代えて一般アルミニウムが使用可能であることを含み、コストを下げ、原料ソースを広げ、本発明による材料の適用分野を広げる。
【0054】
(3)RE元素は、5%までの広い含有率範囲で、主にマイクロ合金化ベース元素として用いられる。これにより、合金中のRE元素による、脱気、スラグ除去、純化、粒子精製および変性という効果が十分に利用され、合金の機械特性および腐食耐性が向上する。
【0055】
RE元素の脱気、スラグ除去および純化メカニズムは、以下の通りである。RE元素は高度に活性であり、O、H、SおよびNなどに対する親和力が高く、現行の最も強い脱酸物質(すなわちアルミニウム)よりも脱酸力が高く、酸素の含有量を50×10−6から10×10−6以下まで下げることができる。さらにRE元素は、強い脱硫能力を有しており、S含有量を20×10−6から1〜5×10−6まで下げることができる。そのためRE含有アルミニウム合金は、精錬中にアルミニウム液中の上記物質と容易に反応することができ、反応物質はアルミニウム中で不溶でありスラグに侵入する。その結果、合金中の気体含有量は低下し、合金製品中に孔ができたり構造が緩くなったりする傾向は大幅に弱まる。
【0056】
RE元素は合金の機械特性を大幅に向上させる。RE元素は、アルミニウム合金中で、安定した高融点金属間化合物、すなわちAlRE、AlCuRE、AlMnREおよびAl24REMnなどを形成することができる。これらの高融点金属間化合物は、ネットワークまたはスケルトンという形態で、結晶間および樹状間結晶中に分散し、マトリクスに強固に結合し、粒界を強化および安定化させるという機能を発揮する。しかも合金中にいくつかのAlSiRE相が形成される。AlSiRE相は、融点および硬度が高いため、合金の耐熱性および磨耗耐性の向上に貢献する。さらにRE元素は、金属液中で低融点のSn、PbおよびSbなどの不純物元素を中和させることができ、これらと反応して高融点化合物を生成するか、またはこれらを樹状間空間から結晶構造全体に均一に分散させることにより樹状構造を排除する。
【0057】
RE元素は粒子精製および変性効果を有する。RE元素は表面活性元素であり、粒界で広く分散する。そのため溶融物の粘度を下げ、流動性を高め、相間の張力を下げ、粒子を精製することができる。なぜならRE元素は、臨界形状・寸法で結晶核を形成するために必要な作業を減らし、それにより結晶核の量を増やすからである。アルミニウム合金に対するRE元素の変性活性は長い残余活性であり、再精錬安定性を有する。単独RE元素または混合RE元素のほとんどは、合金に添加された後、α−Al相に対して強い精製および変性効果を有する。
【0058】
さらにRE元素は、合金の導電率を高めることができる。RE元素は、アルミニウム結晶粒子を精製し、合金中の不純物(例えば、Fe、Siなど)と反応して安定した化合物(例えばCeFe、CeSiおよびCeSiなど)を生成し、結晶から沈殿させることができる。さらにRE元素は、合金に対して純化効果を有しており、そのためアルミニウムの電気抵抗は低下し、導電率は上昇する(約2%)。
【0059】
少量のRE元素が合金特性に対して明らかに変性効果を有するため、アルミニウム合金に添加されるRE元素の量は通常、1%未満である。特許出願第200810302670.3号、第200810302668.6号、第200810302669.0号および第200810302671.8号では、REの含有量は0.05〜0.3%に決定されている。Al−RE合金の相図を分析すると、ほとんどのRE元素はアルミニウム中での溶解度が非常に低いため(例えばCeの溶解度は約0.01%である)、通常、粒界またはベース結晶内部に分散する高融点金属間化合物として存在する。RE元素は、活性が高いため、溶融物の純化プロセスで純化物質として機能するときに部分的に消費される。そのため、合金に添加されるRE元素の量が十分でないとき、α−Al相に対するRE元素の変性効果は十分に発揮されない。RE元素の変性効果の長い残余活性および再精錬安定性を維持しRE元素の高温強化効果を十分発揮させるために、本発明では、RE含有率をCu含有率に沿って考慮し、0.05〜5%と決定する。
【0060】
(4)複合合金化用の特徴的添加元素として、元素Beは、分散型高温強化α相およびβ相を合金中に形成し、合金化元素の酸化および燃焼損失ならびに合金化元素への気体の流入を阻止し、合金の表面酸化膜の冶金品質およびきめ細かさを向上させ、Fe不純物を針形状からペレット形状に変態させ、鋳造プロセスにおける砂型鋳造と金型鋳造とのバックフラッシングを防止することができる。
【0061】
複合合金化用の特徴的添加元素として、元素Crは、5種類の分散型高温強化相(β−CrAl、η−CrAlなど)を形成することができる。これらは粒界に分散して、室温および高温での合金強度を上げることができる。
【0062】
複合合金化用の微量添加元素として、元素Coは、8種類の分散型高温強化相(AlCo、AlCoなど)を合金中に形成することができる。元素Coは、高強度鋳造アルミニウム合金の複合合金化用の微量添加元素である。元素CoがMnと共存しているとき、これら2つの元素は、Al(CoFeMn)などの高度な樹状間強化相を形成することができる。このことは転位を妨げ、結晶粒子のすべりを防止し、室温および高温(400℃まで)での合金強度を効果的に向上させる。
【0063】
複合合金化用の微量添加元素として、元素Niは、5種類の分散型高温強化相(AlNi、AlNiなど)を合金中に形成することができ、これにより高温での合金強度ならびに体積および形状・寸法の安定性を向上させることができ、Fe化合物を塊形状に変化させる、すなわちFe不純物の悪影響を減らす傾向を有する。
【0064】
複合合金化用の微量添加元素として、元素Liは、5種類の分散型高温強化相(AlLi、AlLiなど)を合金中に形成することができ、これにより合金の硬度および腐食耐性を向上させることができる。
【0065】
複合合金化用の微量添加元素として、元素Nbは、3種類の分散型高温化合物(すなわち、AlNb、AlNbおよびAlNb)を合金中に形成することができる。
【0066】
複合合金化用の微量添加元素として、元素Moは、13種類の分散型金属化合物高温強化相(すなわち、AlMo〜Al12Moなど)を合金中に形成することができる。
【0067】
複合合金化用の微量添加元素として、元素Wは、3種類の分散型高温強化相(すなわち、Al12W、AlWおよびAlW)を合金中に形成することができ、これにより高温での合金強度を向上させる。
【0068】
上記8種類の元素は別々に添加してもよいし、いずれか2つの元素を組み合わせて添加してもよい。その結果得られる飽和溶融物および過飽和固溶体は、溶液強化、強化相による強化、分散強化および粒子精製という機能を合金にもたらすことができる。
【0069】
5.優れた鋳造特性。本発明による新規材料の優れた性能は、先端技術構造、航空、航空宇宙および民生のヘビーデューティ産業分野での鋳造テストにより立証されている。鋳造性能は、現行の高強度アルミニウム合金、すなわちA201.0、ZL206、ZL207、ZL208および206.0などに比べて優れており、アルミニウム合金の鋳造プロセスにおける深刻な問題点、すなわち、強い熱間割れ傾向および鋳造の低歩留まりなどは完全に解決される。再精錬後の中古材料は任意の割合で新しい材料と混合することができ、中古の材料と新しい材料とを混合した溶融物の鋳造特性は新しい材料の鋳造特性と同じである。材料強度を安定させ、延性を向上させる有利な効果を達成することができる。現行の高強度アルミニウム合金は、廃棄材料の再利用性が低い、プロセスサイクルが長いなどの欠点を有するが、これに比べて、本発明による新規材料は高い経済効率および優れた特徴を有する。
【0070】
本発明による新規材料が熱間割れ傾向を排除するメカニズムは以下の通りである。合金中のCu含有率が上昇すると、Cuリッチ相が形成される。これらのCuリッチ相は、粒界で金属化合物の形態で分散する高融点細結晶分散相である。溶融物の結晶化プロセスで過飽和度が急速に上昇することにより、結晶中のCuリッチ溶質が粒界に拡散するという強い傾向があるが、上記Cuリッチ相はこれを効果的に調整し、それにより結晶化プロセスでの構造応力を緩和する。さらに、粒界におけるCuリッチ分散相、特徴的マイクロ合金化元素R(Be、Co、Cr、Li、Mo、Nb、NiおよびW)、REマイクロ合金化元素、およびMn、Zr、TiおよびBなどの分散相は、粒子精製、粒界充填および、アルミニウムの電位に近い電位を有する金属化合物の生成などの効果を有する。これらの効果はすべて、溶融物の表面張力を大幅に減らし、溶融物の粘度を下げ、それにより溶融物の流動性および合金の鋳造特性を大幅に向上させて、鋳造品の高い受容率を保証する。
【0071】
中古材料の優れた再利用性のメカニズムは、以下の通りである。本発明では、多元素マイクロ合金化活性は長い残余活性であり、高い再精錬安定性を有する。再精錬プロセスでは、溶融物の構造が、合金の最初の溶融中に形成された原子基および微結晶構造を維持している。溶融物中の微結晶を塊状にして同化させる機能を有する活性結晶核が大量にあり、溶融物の構造は元の流動性を維持している。そのため、中古材料との混合は材料強度の安定化および延性の向上に有利な効果を有する。
【0072】
中古材料は、このような有利な特性を有するため、製造場所ですぐに再利用できる。すなわち失敗した鋳造から出たスラグ、廃棄片からの中古材料は、新しい材料と共に精錬されるか、または溶融物に直接添加される。
【0073】
本発明に開示する新規材料はこのような特徴を有するため、広く用いられているシリーズ1XXXおよびシリーズ2XXX高強度アルミニウム合金材料に比べて、鋳造品の最終製品率を大幅に向上させ、廃棄率を大幅に下げる。従って廃棄物のために製造場所に広い貯蔵場を維持する必要がない(実際の製造では、アルミニウム合金鋳造作業場に廃棄物用の広い貯蔵場を用意しなければならないことが多い)。さらに、鋳造アルミニウム合金の多くは、再精錬安定性に欠け、その場で直接再利用することができない。そのためバッチでまとめて処理する必要があり、製造コストに占める処理コストの割合が高く、その結果、一連の処理手順および労力が無駄になる。これに対し、本発明に開示する新規材料では、これら無駄になる追加の手順、コストおよび労力のすべてを排除することができる。
【0074】
6.優れた処理および表面腐食耐性処理性能。本発明による新規材料を、シャフト、ボール、チューブ、角部およびボルトなど様々な形状の最終品にする加工テストにおいて、本発明による新規材料は優れた操作性を有することが立証されている。本発明による材料の表面仕上げは鏡面仕上げと同等に高くすることができ、その光反射率は純粋アルミニウムのそれよりも高い。表面酸化およびコーティングテストによると、陽極酸化により形成された表面膜の厚みが適用標準の仕様を満たすことができること、表面の色変化がないこと、酸化表面に対するコーティングの結合は、コーティングが破壊テストに耐えるに十分であることが示されている。
【0075】
7.優れた高温特性。本発明による材料は、高温アルミニウム合金と同等の高温特性を有し、400℃までの高温で200MPa以上の強度を有する。これは、従来の高温(耐熱性)アルミニウム合金材料の強度よりも高い。上記の特徴により、本発明による新規材料は、高温気体燃焼に直接曝される部分(航空エンジン容器など)に用いられる材料を除いて、耐熱部材用のほとんどの材料に代えて用いることができる。(本発明による材料の耐熱メカニズムについては、特徴4の「組成の科学性および経済効率」におけるCuリッチ相、RE高温高活性耐熱性合金化元素Be、Co、Cr、Li、Mo、Nb、NiおよびWに関する記載を参照されたい。)
【0076】
8.代表的独自性。本発明による一連の新規材料は、本出願人が合金化理論で革新的な進歩を成し遂げた後に開発された。優れた材料特性を立証することは、新しい合金化理論を証明するプロセスである。このような理論的進歩を記載した文献はない。従って一連の新規材料は、世界でも主要な独自かつ根本的技術革新に属する。
【0077】
本発明の革新的な点は以下の通りである。
【0078】
表1は、性能および適用のいずれか一方の点で本発明に開示する新規材料に類似の、31種類のアルミニウム合金の元素組成をリストアップしている。本発明は、現行の高いCu含有率を有する展伸アルミニウム合金、耐熱性展伸アルミニウム合金、および耐熱性鋳造アルミニウム合金に比べて、以下の革新的な点を有することがわかる。
【0079】
第1に、本発明による新規材料は、Cu含有率範囲が広く(1〜10%)、元素Mnと協働して様々な高温強化相を形成することができる。
【0080】
第2に、本発明による新規材料は、基本的マイクロ合金化元素として主にRE元素を用いており、RE元素の含有率範囲は5%までと非常に広い。そのため、合金中のRE元素による、脱気、スラグ除去、純化、粒子精製および変性という効果を十分に利用することができ、合金の機械特性および腐食耐性が向上する。RE元素はO、S、NおよびHに対する親和力が高く、そのため脱酸、脱硫、脱水素および脱窒素の高い効果を有する。さらにRE元素は、主に粒界に分散する傾向を有する表面活性元素であり、相間張力を下げることができる。なぜならRE元素は、臨界形状・寸法で結晶核を形成するために必要な作業を減らし、結晶核の量を増やし、それにより粒子を精製するからである。
【0081】
第3に、本発明による新規材料では、元素Feに対する制限が少なく、0.5%までの広範囲のFe含有率が許容される。そのため合金材料の溶融鋳造用のベース材料として一般アルミニウムを用いる大きな余裕がある。
【0082】
第4に、新規材料は、強化相の形成に低融点元素(例えば、MgおよびZnなど)を用いないため、高温での強化相の分解および変態を避けることができ、それにより高温での材料強度を大幅に向上させる。
【0083】
第5に、複合マイクロ合金化用の高活性な特徴的添加元素として、8種類の典型的な元素、Be、Co、Cr、Li、Mo、Nb、NiおよびWのうちいずれか1つまたは任意の2つの組み合わせが用いられる。これらの元素は、溶融物中に様々な高温強化相を形成することができ、室温および高温で合金強度を向上させる変性物質として作用することができる。これらの元素は、一般的な粒子精製物質としての元素チタン(Ti)、ホウ素(B)、炭素(C)およびジルコニウム(Zr)ならびに強化相形成用の触媒および潤滑材としての元素Cdと共に、合金材料があらゆる優れた特性、例えば高強度、高靱性、高耐熱性および溶融物の高流動性などを得るための物理的基礎を設定する。
【0084】
上記の特徴は、本発明の材料組成の5つの主要な特徴である。
【0085】
【表1】

【0086】
機械特性の比較
【0087】
本出願人は、表2に示すように、本発明に開示する合金といくつかの高剛性アルミニウム合金の機械特性を比較した。
【0088】
【表2】

【0089】
表に挙げたデータは高純度合金206.0、すなわちW(Si)≦0.05%、W(Fe)≦0.10%のものである。S:砂型鋳造、J:金型鋳造、R:インベストメント鋳造
【0090】
表2からわかるように、本発明は480〜540MPaの引張強さとHB140より高い硬度とを有し、これらは現行の高剛性アルミニウム合金の機械特性より明らかに優れている。
【0091】
3.高温特性
本出願人は、本発明に開示する合金の高温におけるクリープ破壊強度を種々の温度条件でテストし、表3に示すように、そのデータを、現行の一般的耐熱性アルミニウム合金のデータと共に得た。
【0092】
【表3】

【0093】
表3からわかるように、本発明で開示する合金の強度は、室温で450MPaより高く、250℃の温度で300MPaより高く、合金のクリープ破壊強度は300℃で200MPaより高く、現行の高強度耐熱性合金のデータより明らかに優れている。
【0094】
まとめると、本発明に開示する新規の高強度耐熱性アルミニウム合金材料は高い技術レベルを有し、広い分野で適用可能であり、市場に対する予想は高い。本発明による合金は優れたコストパフォーマンスにより、ほとんどの現行の高強度アルミニウム合金および高温アルミニウム合金の代わりに用いることができ、中国さらには全世界で軽量高強度構造材料が用いられる傾向が増加していることを表し得る。
【発明を実施するための形態】
【0095】
実施例1:Cu−1.0%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCr、基本的マイクロ合金化RE元素−La
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0096】
【表4】

【0097】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CrおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Laを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Cr、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:535MPa、伸び率:8%。
【0098】
実施例2:Cu−4.2%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCr、基本的マイクロ合金化RE元素−LaおよびCeのRE混合物
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0099】
【表5】

【0100】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CrおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBならびにLaおよびCeのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Cr、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、または変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:515MPa、伸び率:6.2%。
【0101】
実施例3:Cu−6.01%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCr、基本的マイクロ合金化RE元素−La、CeおよびPrのRE混合物
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0102】
【表6】

【0103】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CrおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBならびにLa、CeおよびPrのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Cr、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、または変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:535MPa、伸び率:5%。
【0104】
実施例4:Cu−8%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCr、基本的マイクロ合金化RE元素−Nd
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0105】
【表7】

【0106】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CrおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Ndを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Cr、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、または変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:523MPa、伸び率:4%。
【0107】
実施例5:Cu−7%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCr、基本的マイクロ合金化RE元素−Er
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0108】
【表8】

【0109】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CrおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Erを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Cr、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:535MPa、伸び率:4.7%。
【0110】
実施例6:Cu−10.0%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCr、基本的マイクロ合金化RE元素−Y
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0111】
【表9】

【0112】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CrおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Yを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Cr、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:485MPa、伸び率:3%。
【0113】
実施例7:Cu−1.0%、特徴的マイクロ合金化元素−CoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−La
(1)必要な合金化元素を以下の混合計算表に従って計量する。
【0114】
【表10】

【0115】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Co、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Laを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Co、Ni、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:485MPa、伸び率:7.5%。
【0116】
実施例8:Cu−4.2%、特徴的マイクロ合金化元素−CoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−LaおよびCeのRE混合物
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0117】
【表11】

【0118】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Co、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBならびにLaおよびCeのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Co、Ni、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:538MPa、伸び率:7.4%。
【0119】
実施例9:Cu−5.1%、特徴的マイクロ合金化元素−CoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−Eu
(1)必要な合金化元素を以下の混合計算表に従って計量する。
【0120】
【表12】

【0121】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Co、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Euを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Co、Ni、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:503MPa、伸び率:6.1%。
【0122】
実施例10:Cu−6.01%、特徴的マイクロ合金化元素−CoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−La、CeおよびPrのRE混合物
(1)必要な合金化元素を以下の混合計算表に従って計量する。
【0123】
【表13】

【0124】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Co、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBならびにLa、CeおよびPrのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Co、Ni、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:533MPa、伸び率:7.1%。
【0125】
実施例11:Cu−6.5%、特徴的マイクロ合金化元素−CoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−Er
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0126】
【表14】

【0127】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Co、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Erを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Co、Ni、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:527MPa、伸び率:6.9%。
【0128】
実施例12:Cu−7%、特徴的マイクロ合金化元素−CoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−Nd
(1)必要な合金化元素を以下の混合計算表に従って計量する。
【0129】
【表15】

【0130】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Co、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Ndを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Co、Ni、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:517MPa、伸び率:5.2%。
【0131】
実施例13:Cu−8%、特徴的マイクロ合金化元素−CoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−Ce
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0132】
【表16】

【0133】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Co、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Ceを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Co、Ni、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:501MPa、伸び率:4.8%。
【0134】
実施例14:Cu−10%、特徴的マイクロ合金化元素−CoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−Y
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0135】
【表17】

【0136】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Co、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Yを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Co、Ni、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:487MPa、伸び率:4.3%。
【0137】
実施例15:Cu−1.0%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−La
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0138】
【表18】

【0139】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Laを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、Nb、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:485MPa、伸び率:7.5%。
【0140】
実施例16:Cu−4.2%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−LaおよびCeのRE混合物
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0141】
【表19】

【0142】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBならびにLaおよびCeのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、Nb、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:538MPa、伸び率:7.4%。
【0143】
実施例17:Cu−5.1%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−Eu
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0144】
【表20】

【0145】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Euを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、Nb、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:503MPa、伸び率:6.1%。
【0146】
実施例18:Cu−6.01%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−La、CeおよびPrのRE混合物
(1)必要な合金化元素を以下の混合計算表に従って計量する。
【0147】
【表21】

【0148】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBならびにLa、CeおよびPrのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、Nb、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:533MPa、伸び率:7.1%。
【0149】
実施例19:Cu−6.5%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−Er
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0150】
【表22】

【0151】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Erを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、Nb、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:527MPa、伸び率:6.9%。
【0152】
実施例20:Cu−7%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−Nd
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0153】
【表23】

【0154】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Ndを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、Nb、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:517MPa、伸び率:5.2%。
【0155】
実施例21:Cu−8%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−Ce
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0156】
【表24】

【0157】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Ceを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、Nb、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:501MPa、伸び率:4.8%。
【0158】
実施例22:Cu−10%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−Y
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0159】
【表25】

【0160】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Yを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、Nb、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:487MPa、伸び率:4.3%。
【0161】
実施例23:Cu−1.0%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−La
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0162】
【表26】

【0163】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Laを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、W、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:485MPa、伸び率:7.5%。
【0164】
実施例24:Cu−4.2%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−LaおよびCeのRE混合物
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0165】
【表27】

【0166】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBならびにLaおよびCeのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、W、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:538MPa、伸び率:7.4%。
【0167】
実施例25:Cu−5.1%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−Eu
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0168】
【表28】

【0169】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Euを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、W、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:503MPa、伸び率:6.1%。
【0170】
実施例26:Cu−6.01%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−La、CeおよびPrのRE混合物
(1)必要な合金化元素を以下の混合計算表に従って計量する。
【0171】
【表29】

【0172】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBならびにLa、CeおよびPrのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、W、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:533MPa、伸び率:7.1%。
【0173】
実施例27:Cu−6.5%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−Er
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0174】
【表30】

【0175】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Erを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、W、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:527MPa、伸び率:6.9%。
【0176】
実施例28:Cu−7%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−Nd
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0177】
【表31】

【0178】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Ndを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、W、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:517MPa、伸び率:5.2%。
【0179】
実施例29:Cu−8%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−Ce
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0180】
【表32】

【0181】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Ceを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、W、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:501MPa、伸び率:4.8%。
【0182】
実施例30:Cu−10%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−Y
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0183】
【表33】

【0184】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでBおよびRE元素Yを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、W、BまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど、および変性物質としてホウ素塩)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:487MPa、伸び率:4.3%。
【0185】
実施例31:Cu−1.0%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCo、基本的マイクロ合金化RE元素−La、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0186】
【表34】

【0187】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CoおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでCおよびRE元素Laを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、CoまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:485MPa、伸び率:7.5%。
【0188】
実施例32:Cu−4.2%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCo、基本的マイクロ合金化RE元素−LaおよびCeのRE混合物、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0189】
【表35】

【0190】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CoおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでCおよびLaおよびCeのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、CoまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:538MPa、伸び率:6.7%。
【0191】
実施例33:Cu−5.1%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCo、基本的マイクロ合金化RE元素−Eu、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0192】
【表36】

【0193】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CoおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Euを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Co、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:503MPa、伸び率:5.1%。
【0194】
実施例34:Cu−6.01%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCo、基本的マイクロ合金化RE元素−La、CeおよびPrのRE混合物、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0195】
【表37】

【0196】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CoおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Euを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Co、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:533MPa、伸び率:4.1%。
【0197】
実施例35:Cu−6.5%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCo、基本的マイクロ合金化RE元素−Er、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0198】
【表38】

【0199】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CoおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Euを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Co、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:527MPa、伸び率:6.9%。
【0200】
実施例36:Cu−7%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCo、基本的マイクロ合金化RE元素−Nd、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0201】
【表39】

【0202】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CoおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Euを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Co、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:517MPa、伸び率:5.3%。
【0203】
実施例37:Cu−8%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCo、基本的マイクロ合金化RE元素−Ce、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0204】
【表40】

【0205】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CoおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Euを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Co、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:501MPa、伸び率:4.8%。
【0206】
実施例38:Cu−10%、特徴的マイクロ合金化元素−BeおよびCo、基本的マイクロ合金化RE元素−Y、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0207】
【表41】

【0208】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Be、Al−CoおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Euを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Be、Co、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
【0209】
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:487MPa、伸び率:3.9%。
【0210】
実施例39:Cu−1.0%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−La、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0211】
【表42】

【0212】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでCおよびRE元素Laを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、NiまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:485MPa、伸び率:7.5%。
【0213】
実施例40:Cu−4.2%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−LaおよびCeのRE混合物、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0214】
【表43】

【0215】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでCおよびLaおよびCeのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、NiまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:538MPa、伸び率:6.7%。
【0216】
実施例41:Cu−5.1%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−Eu、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0217】
【表44】

【0218】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Ceを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、Ni、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:503MPa、伸び率:5.1%。
【0219】
実施例42:Cu−6.01%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−La、CeおよびPrのRE混合物、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0220】
【表45】

【0221】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Ceを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、Ni、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:533MPa、伸び率:4.1%。
【0222】
実施例43:Cu−6.5%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−Er、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0223】
【表46】

【0224】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Ceを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、Ni、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:527MPa、伸び率:6.9%。
【0225】
実施例44:Cu−7%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−Nd、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0226】
【表47】

【0227】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Ceを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、Ni、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:517MPa、伸び率:5.3%。
【0228】
実施例45:Cu−8%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−Ce、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0229】
【表48】

【0230】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Ceを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、Ni、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:501MPa、伸び率:4.8%。
【0231】
実施例46:Cu−10%、特徴的マイクロ合金化元素−MoおよびNi、基本的マイクロ合金化RE元素−Y、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0232】
【表49】

【0233】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Mo、Al−NiおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Ceを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Mo、Ni、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:487MPa、伸び率:3.9%。
【0234】
実施例47:Cu−1.0%、特徴的マイクロ合金化元素−CrおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−La、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0235】
【表50】

【0236】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Cr、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでCおよびRE元素Laを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Cr、NbまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:485MPa、伸び率:7.5%。
【0237】
実施例48:Cu−4.2%、特徴的マイクロ合金化元素−CrおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−LaおよびCeのRE混合物、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0238】
【表51】

【0239】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Cr、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでCおよびLaおよびCeのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Cr、NbまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:538MPa、伸び率:6.7%。
【0240】
実施例49:Cu−5.1%、特徴的マイクロ合金化元素−CrおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−Eu、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0241】
【表52】

【0242】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Cr、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Yを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Cr、Nb、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:503MPa、伸び率:5.1%。
【0243】
実施例50:Cu−6.01%、特徴的マイクロ合金化元素−CrおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−La、CeおよびPrのRE混合物、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0244】
【表53】

【0245】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Cr、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Yを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Cr、Nb、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:533MPa、伸び率:4.1%。
【0246】
実施例51:Cu−6.5%、特徴的マイクロ合金化元素−CrおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−Er、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0247】
【表54】

【0248】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Cr、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Yを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Cr、Nb、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:527MPa、伸び率:6.9%。
【0249】
実施例52:Cu−7%、特徴的マイクロ合金化元素−CrおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−Nd、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0250】
【表55】

【0251】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Cr、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Yを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Cr、Nb、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:517MPa、伸び率:5.3%。
【0252】
実施例53:Cu−8%、特徴的マイクロ合金化元素−CrおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−Ce、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0253】
【表56】

【0254】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Cr、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Yを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Cr、Nb、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:501MPa、伸び率:4.8%。
【0255】
実施例54:Cu−10%、特徴的マイクロ合金化元素−CrおよびNb、基本的マイクロ合金化RE元素−Y、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0256】
【表57】

【0257】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Cr、Al−NbおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Yを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Cr、Nb、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:487MPa、伸び率:3.9%。
【0258】
実施例55:Cu−1.0%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−La、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の混合計算表に従って計量する。
【0259】
【表58】

【0260】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでCおよびRE元素Laを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、WまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:485MPa、伸び率:7.5%。
【0261】
実施例56:Cu−4.2%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−LaおよびCeのRE混合物、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0262】
【表59】

【0263】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでCおよびLaおよびCeのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、WまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:538MPa、伸び率:7.4%。
【0264】
実施例57:Cu−5.1%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−Eu、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0265】
【表60】

【0266】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでCおよびRE元素Euを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、WまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:503MPa、伸び率:6.1%。
【0267】
実施例58:Cu−6.01%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−La、CeおよびPrのRE混合物、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0268】
【表61】

【0269】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでCおよびLa、CeおよびPrのRE混合物を添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、WまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:533MPa、伸び率:7.1%。
【0270】
実施例59:Cu−6.5%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−Er、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0271】
【表62】

【0272】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Erを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、W、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:527MPa、伸び率:6.9%。
【0273】
実施例60:Cu−7%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−Nd、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0274】
【表63】

【0275】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Erを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、W、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:517MPa、伸び率:5.2%。
【0276】
実施例61:Cu−8%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−Ce、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0277】
【表64】

【0278】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Erを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、W、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:501MPa、伸び率:4.8%。
【0279】
実施例62:Cu−10%、特徴的マイクロ合金化元素−LiおよびW、基本的マイクロ合金化RE元素−Y、高効率変性元素−C
(1)必要な合金化元素を以下の化学式計算表に従って計量する。
【0280】
【表65】

【0281】
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットを加え、加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持する。溶融プロセスは、溶融物に過剰量の空気が流入するのを防止するため、できるだけ短時間に閉環境で行うべきである。
(3)Al−Mn、Al−Ti、Al−Li、Al−WおよびAl−Zrの中間合金または混合金属添加物(塩化合物を含む)を化学式に対して示す割合で添加し、攪拌により均質状態にする。その後、Cuの純金属とAl−Cdの中間合金または混合金属添加物とを添加し、次いでB、CおよびRE元素Erを添加し、攪拌により均質状態にする。
ここで混合金属添加物とは、合金の構成元素を添加または調整するためのケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物を指し、Mn、Cu、Zr、Li、W、B、CまたはTiの金属粉をフラックスと混合することにより調製される。フラックスとは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む。CはAl−Cの化合物または中間合金を指し、中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む。
(4)炉内で上記合金溶融物を精製する。合金溶融物に精製物質(実際の環境によって、精製物質として塩素、ヘキサクロロエタンまたは塩化マンガンなど)を添加する。攪拌により均質状態にする。溶融物の精製は、溶融物による水分の吸収および燃焼損失を防止するため、できるだけ遠い閉環境で行うべきである。
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を炉から注ぎ出し、脱気し、スラグをライン上で除去する。
(6)鋳造する(金型内での結晶固体化)。
(7)470〜560℃の温度で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う。
(8)テストサンプルの値:487MPa、伸び率:4.3%。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
強化および変性された高強度多元素耐熱性アルミニウム合金材料であって、
重量比で、Cuを1.0〜10.0%、Mnを0.05〜1.5%、Cdを0.01〜0.5%、Tiを0.01〜0.5%、Bを0.01〜0.2%またはCを0.0001〜0.15%、Zrを0.01〜1.0%、Rを0.001〜3%または(R+R)を0.001〜3%、希土類元素REを0.05〜5%含み、残りがAlである、
強化および変性された高強度多元素耐熱性アルミニウム合金材料。
【請求項2】
特徴的金属元素であるR、RおよびRが8種類の元素、Be、Co、Cr、Li、Mo、Nb、NiおよびWを含む、
請求項1に記載の強化および変性された高強度多元素耐熱性アルミニウム合金材料。
【請求項3】
前記希土類元素REが1種類の希土類元素または2種類以上の希土類元素の混合物であり、La、Ce、Pr、Nd、Er、YおよびScから選択される、
請求項1に記載の強化および変性された高強度多元素耐熱性アルミニウム合金材料。
【請求項4】
前記元素BおよびCのいずれか一方または両方が用いられ得る、
請求項1に記載の強化および変性された高強度多元素耐熱性アルミニウム合金材料。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかひとつに記載の強化および変性された高強度多元素耐熱性アルミニウム合金材料を調製する方法であって、以下の工程を含む方法:
(1)1群の元素の割合を上記で特定した元素割合範囲内で選択し、各金属元素物質の必要質量、中間合金の質量または混合金属添加物の質量を計算し、合金製造のための材料リストを作製し、前記材料リストに従って必要な材料を得る工程、
(2)精錬炉に適量のアルミニウムインゴットまたは溶融アルミニウム液を加え、前記加えた材料を加熱により完全に溶融させ、温度を700〜800℃に維持し、前記溶融プロセスを閉環境で行う工程、
(3)Mn、Ti、Zr、R、RおよびRの純金属またはAl−Mn、Al−Ti、Al−Zr、Al−R、Al−RおよびAl−R2の中間合金または混合金属添加物を添加し、攪拌により均質状態にした後、CuおよびCdの純金属またはAl−CuおよびAl−Cdの中間合金または混合金属添加物を添加し、その後、B、Cおよび希土類元素REを添加し、攪拌により均質状態にする工程、
(4)前記溶融した合金を炉内で精製し、前記溶融合金に精製物質を添加し、攪拌により均質状態にする工程であって、前記溶融物の精製は閉環境で行う工程、
(5)精製後、スラグを粉砕し、保持し、温度を630〜850℃に調整し、その後、合金液を前記炉から注ぎ出し、脱気し、前記スラグをライン上で除去する工程、
(6)鋳造する工程、および
(7)470〜560℃で30時間以下の期間、鋳造品に溶体化処理を行う工程。
【請求項6】
前記混合金属添加物は、合金の構成成分を添加または調整するために用いられる、ケーキ形状または塊形状の非焼結粉状冶金生成物である、
請求項5に記載の強化および変性された高強度多元素耐熱性アルミニウム合金材料を調製する方法。
【請求項7】
前記高強度耐熱性アルミニウム合金材料は、Cによって変性された高強度耐熱性アルミニウム合金材料を含むCr−REであり、
前記工程(3)において、CはAl−Cの化合物または中間合金であり、
前記Al−Cの中間合金は2次中間合金、3次中間合金および多元素中間合金を含む、
請求項5に記載の強化および変性された高強度多元素耐熱性アルミニウム合金材料を調製する方法。
【請求項8】
前記粉状冶金生成物は、Mn、Cu、Zr、R、R、R、B、CまたはTiの金属粉とフラックスとを混合することにより調製される、
請求項6に記載の強化および変性された高強度多元素耐熱性アルミニウム合金材料を調製する方法。
【請求項9】
前記フラックスは、アルカリ金属ハロゲン誘導体またはアルカリ土類金属ハロゲン誘導体の混合物であり、NaCl、KClおよびNaAlFを含む、
請求項8に記載の強化および変性された高強度多元素耐熱性アルミニウム合金材料を調製する方法。
【請求項10】
前記工程(4)において、前記精製物質は、塩素、ヘキサクロロエタン、塩化マンガンまたはホウ素塩変性物質である、
請求項5に記載の強化および変性された高強度多元素耐熱性アルミニウム材料合金を調製する方法。

【公表番号】特表2013−503253(P2013−503253A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525870(P2012−525870)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【国際出願番号】PCT/CN2010/075711
【国際公開番号】WO2011/023059
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(512047058)貴州華科▲リュ▼材料工程技術研究有限公司 (1)