説明

高腐食環境のための多段犠牲陽極金属技術

【課題】改良された2層のドラムカバーおよびその製造方法の提供。
【解決手段】2層のドラムカバーは、たて糸方向における高品位の金属合金と、シュート方向における一つおきの低品位の金属合金とを備える。2層のドラムカバーは、また、たて糸方向における高品位の金属合金と、シュート方向における一つおきの低品位の金属合金とから成る表ワイヤを備える。表ワイヤに用いるすべての金属合金は、裏ワイヤに用いる金属合金より高品位である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、繊維性資材を製造するためのスラリー調整技術に関する。特には、この発明は、繊維補強セメント(fiber cement)や紙のような繊維性資材の製造用スラリーの調整技術に関する。
【発明の背景】
【0002】
繊維補強セメントは、それが多くの利点をもつことから、住宅産業のサイディングとして一般に用いられている。たとえば、繊維補強セメントは、腐らないしあるいは劣化しないため、長期の耐久性がある。さらに、繊維補強セメントは不燃性である。
【0003】
繊維補強セメントを製造するとき、特別なタイプのセメント、シリカおよび繊維を混合することから始まる。繊維補強セメントを製造するとき、かつてはアスベスト繊維を用いていたが、今では繊維補強セメントには、プラスチック繊維、炭素繊維および木部繊維をより一般的に見出す。混合物は、およそセメントおよびシリカが80%、繊維が20%である。繊維の機能は、コンクリートに用いる補強ロッド(鉄筋)と同様である。
【0004】
セメント、シリカおよび繊維の混合物に水を加え、濃度が4%〜12%の範囲のスラリーを形成する。スラリーの濃度は、製造の速度や製造すべき製品のタイプに応じて変わる。スラリーは、アルカリ度が非常に高く、pHが9.0〜13.0の範囲である。スラリーは、機械の型に応じて単一のシリンダあるいはカスケード配列に加える。カスケード配列において、スラリーは第1のシリンダに送り込まれ、そして第1のシリンダからあふれ出て次のシリンダに移る。図1は、シリンダの一例を示す。
【0005】
その後、スラリーは、円網の内外の圧力差によって、ワイヤが被う円網上にシートを形作る。シートはフェルト上に載っているが、そのフェルトは円網の上部に接触し、湿った繊維性マットを次の円網へと運ぶ。必要なら、次の円網において、別の層を重ねる。
【0006】
形成の初期段階におけるシートは不安定であるので、加圧するよりもむしろ真空ゾーンで多数の真空装置を用いることによって、形成シートから水を除去する。シートが充分に整ったら、圧力を加えて自由水を取り除く。
【0007】
図1bは、2シリンダの繊維補強セメント製造機械を示す説明図である。機械には、繊維補強セメントを層形態にするための形成部分70と、形成した層材料を集積するためのマンドレル80と、集積した材料をマンドレルから他の場所に移すためのコンベヤ部分90とがある。
【0008】
図1bから分かるように、形成部分70にはフェルトベルト72があり、通常、図の中で反時計回りに動く。それに2つのシリンダ70があり、それぞれは図1に示すシリンダと同じか同様のものである。フェルトが第1のシリンダを通るとき、フェルトの裏側に材料層が堆積する。フェルトが第2のシリンダを通るとき、第2層が付け加わる。フェルトの動きは、ローラ系によって制御する。ローラ系には、その経路に沿ってフェルトを案内するための多数のローラ76と、動きの方向に沿ってベルトを駆動するための主駆動ローラ76’と、必要なベルト張力を維持するためのフロートロール76”とがある。フェルトは、その経路に沿ういろいろな地点で、数個の洗浄ヘッドによって洗浄される。必要な地点でフェルトを乾燥するために、真空箱78を用いる。
【0009】
形成部分のフェルト上に作られた多層の材料は、マンドレル80に集積され、そして、コンベヤ部分90によってマンドレル80から運ばれる。
【0010】
コンベヤ部分90には、コンベヤベルト92と、コンベヤベルトの動きを制御するための一連のローラ94と、コンベヤベルトの張力を制御するためのフロートロール94’とがある。
【0011】
繊維補強セメントの製造について一般的な説明をしたので、今こそ紙の製造について説明しよう。
【0012】
紙の製造は、木材の加工から始まる。木材は、主要な2つの物質から主に構成される。2つの物質は、有機物であり、正確にいうと、それらの分子は、炭素原子の連鎖および環のもとに作られている。セルロース、それは植物セルの壁に見出されるものであるが、そのセルロースは、紙の製造に用いる繊維性の物質である。リグニンは、大きな複雑な分子である。それは、接着剤の一種として働き、セルロース繊維を結合し、セルの壁を強化し、木材に機械的な強度を与える。木材を紙の製造に適したパルプに変えるため、セルロース繊維をリグニンから解放しなければならない。図2は、製紙工程の一例を示す。機械的にパルプ化する場合、木材繊維を物理的に引き裂くことによって、砕木パルプを製造する。そのパルプ中に大抵のリグニンはそのままある。リグニン含量の大きい砕木パルプは、紙製品を弱くし、しかも、時が過ぎると劣化(たとえば、黄ばみ)する傾向がある。機械パルプは、新聞用紙や雑誌類の製造に主に利用される。
【0013】
パルプを製造するとき大抵の場合、リグニンは繊維から化学的に分離する。たとえば、クラフト紙を処理するとき、木材チップを水酸化ナトリウムおよび硫化ナトリウムの溶液で加熱(「蒸解」)する。リグニンは、小さなものに分解し、溶液に溶解する。次の工程、つまり、「ブラウンストック洗浄」において、破壊した産出物および化学薬品をパルプから洗い落とし、再生ボイラーに送る。クラフト紙の無漂白パルプの色は、黒ずんだリグニンが残っているため、独特な黒褐色である。しかし、それにもかかわらず、その無漂白パルプは、非常に強靱であり、包装、薄紙(ティッシュ)およびタオル地に適している。
【0014】
より明るく、より丈夫な製品を得るためには、そのパルプを漂白しなければならない。漂白の工程において、残留リグニンの色は、中和されるか(発色団を破壊することによって)、あるいはリグニンで除去される。このプロセスは、クラフト紙パルプについて伝統的に塩素漂白によって行われ続けている。その塩素漂白の後、通常、化学薬品および破壊製品を洗浄および抽出する。このプロセスは、布の洗浄と大きなちがいはない。布繊維に埋まった汚れは、漂白によって中和されるか、あるいは破壊されて洗い出されるかのいずれかである。
【0015】
現在行われているパルプ製造プロセスにおいて、リグニン溶液は、一般に、2あるいはそれ以上の別の洗浄操作を受ける。たとえば、砕木パルプあるいは木材チップは、最初に、加圧および加温の下で化学薬品で処理される。その処理は、通常、クラフト法か、あるいは亜硫酸法のいずれかで行われる。いずれのプロセスでも、温浸によってリグニンが溶解し、それによって、繊維を解放しリグニン成分を溶解状態にする。両プロセスにおいて、結果として生じる液体は、色が黒ずんでいる。そして、パルプから排出されない残留液体および残りの汚染物をパルプから洗い取らなければならない。さらに、使った液体を実用的な高濃度で再生し、化学薬品の次の再生コストをできるだけ少なくすることが望ましい。
【0016】
そのように洗浄したパルプは確たる褐色を保持し、そのままのパルプでは、普通の場合、色が濃すぎて白紙を作ることはできない。また、リグニンが含まれると、そのようなパルプから作った紙は、高耐久性を得ることができず、やがては黄ばんでしまう。したがって、紙の白さを増すためでなく、白さの耐久性を増すために、パルプに漂白処理を施すことが普通であり、一般的に行われている。
【0017】
一般的に、漂白は、塩素漂白の段階において、塩素ガスを溶解した水を供給することにより行っている。この分野で良く知られているように、他の漂白処理、たとえば亜ニチオン酸ナトリウム処理を用いることもできる。現在一般に行われている漂白処理で用いられる3つの化学薬品は、水酸化ナトリウム(NaOH)、二酸化塩素(ClO2)および過酸化水素(H2O2)である。漂白は、単一の段階でなされることなく、2あるいはそれ以上の段階でなされ、それぞれに対し洗浄が伴う。漂白処理の後、パルプは洗浄作用を受け、使用した漂白剤および溶解リグニンを含む水を除去する。
【0018】
たとえば、使用済みの漂白剤および溶解リグニンを含む水を除去する方法の一つとして、ベルト型パルプ水洗機を用いるものがある。その水洗機は、脱水段階(つまり、「形成ゾーン」)と、多段の向流水洗段階(つまり、一まとめにして「排水ゾーン」)とを含む。その水洗機の形成ゾーンには、循環する形成ベルトがある。形成ベルトは、走行始端を定めるブレストロールと、走行末端を定めるクーチロールとの回りを走り、一般的には、それらのロール間を水平面を上方に走っている。ベルトの下に一連のサクションボックスがある。それらのサクションボックスは、形成ゾーンで初期の脱水を行い、また、一連のシャワと結合し、排水ゾーンで水洗および脱水を行う。
【0019】
図3に示すように、ベルト水洗機の下流に、一連の水洗ゾーンあるいは段階があり、そこには水洗液体が上方から供給され、パルプマットを通して排水される。図4から分かるように、最も新鮮あるいはきれいな水洗液体が、最終の作業段階に最も近いゾーンに与えられ、そのゾーンでマットから排出される液体が、集められてすぐ前の水洗ゾーンに引き渡される。これがゾーンからゾーンに繰り返され、最もきれいなパルプを最もきれいな水で処理し、最も汚れたパルプを最も汚れた水で処理するようになっている。
【0020】
繊維補強セメントの製造と紙パルプの製造の両方において、独立に編んだ2つの金属ワイヤで構成した2層のドラムカバーで被ったドラムを用いる。第1のワイヤ、より一般的には「裏」ワイヤと称するものを最初にドラムに取り付け、代表的には、高品位ブロンズのたて糸と低品位ブロンズのシュートで構成する。第2のワイヤ、より一般的には「表」ワイヤと称するものが、2層のドラム方式の主要なサポートであり、裏ワイヤ用の金属合金よりも高品位のものから構成される。
【発明の開示】
【発明のサマリー】
【0021】
この発明の発明者等は、今までの2層のドラムカバーについて、いくつかの難点を認識するに至った。
【0022】
特に、発明者等が気付いた点は、裏ワイヤおよび表ワイヤが、使用時に高い腐食環境にあることから、腐食されてドラムワイヤの機能を果たさなくなることである。すでに述べたように、表ワイヤは、2層のドラム方式の主要なサポートである。したがって、表ワイヤの腐食をできるだけ遅らすことが有益である。
【0023】
今までの2層のドラムカバーの欠点を解消するため、この発明の2層のドラムカバーでは、「犠牲陽極」の原理を利用する。より具体的にいえば、この発明は、多段の犠牲陽極を作り出すため、複合した金属合金を用いる。多段の犠牲陽極がもたらす利点には、ドラムを高寿命化すること、およびドラムカバーの取替えの頻度を低減することがある。
【好ましい実施例】
【0024】
図1は、ドラム60を含むシリンダ50の断面図を示す。図5は、ドラム200を含む水洗ゾーン100の断面図を示す。2層のドラムカバー300が、シリンダ50のドラム60(図1参照)および水洗ゾーン100のドラム200(図5参照)を保護している。2層のドラムカバー300は、裏ワイヤ310および表ワイヤ320(図6参照)から構成される。
【0025】
2層ドラムカバーは、「犠牲陽極」の原理に基づいて設計されている。犠牲陽極の設計では、裏ワイヤ310および表ワイヤ320の両方における非負荷支持要素を、各負荷支持要素よりも低品位の金属合金で構成する。そのようにして、非負荷支持要素は、各ワイヤの負荷支持要素に対して犠牲陽極として働く。さらに、裏ワイヤ310が犠牲陽極として働き、表ワイヤ310を保護する。そのような構成によって、腐食は次のような順序で生じる。
1.裏ワイヤにおける非負荷の低品位の支持要素
2.裏ワイヤにおける非負荷の高品位の支持要素
3.表ワイヤにおける非負荷の低品位の支持要素
4.表ワイヤにおける非負荷の高品位の支持要素
【0026】
図6に示すように、裏ワイヤ310は、たて糸方向(負荷支持要素)のたとえば8%隣青銅のような高品位の金属合金311と、シュート方向(非負荷支持要素)の一つおきの金属合金312および313とから構成される。金属合金312および313は、金属合金311よりも低品位のものである。その上、金属合金312および313は、金属合金311よりも高速度で腐食する傾向がある。裏ワイヤに用いる金属合金としては、限定されるわけではないが、アルミニウム合金、銅合金、真鍮合金、チタニウム合金、ニッケル合金、およびマグネシウム合金がある。シュート方向に2つの金属合金312および313が互い違いにあることから、裏ワイヤ310に2段階の犠牲陽極が作り出される。
【0027】
金属合金312および313は、異なる品位の合金から構成する。たとえば、金属合金312を金属合金313よりも低品位のものとする。したがって、金属合金312は、より大きな速度で腐食することから、金属合金313に対し犠牲陽極として働くであろう。
【0028】
表ワイヤ320についても、裏ワイヤ310のそれと同様に構成する。すなわち、表ワイヤ320は、たて糸方向の合金321と、シュート方向に配列した一つおきの合金322および323を備える。合金322および323は、合金321よりも低品位である。好ましくは、合金321,322および323としてステンレス鋼が良い。
【0029】
ステンレス鋼が良いのは、多くの環境の中で腐食に対する大きな耐性をもつからである。鋼をステンレスに区分するためには、少なくとも12%のクロムで構成されていなければならない。クロムこそ、鉄−クロム合金を保護する表面酸化物を形成することによって、ステンレス鋼に大きな腐食耐性を与える。
【0030】
一般に、ステンレス鋼の合金には4つのタイプ、つまり、フェライト系、マルテンサイト系、オーステナイト系、析出硬化型の4つがある。鋼のタイプは、結晶構造によって分類される。
【0031】
金属合金312および313と同様に、合金322および323もまた異なる品位の合金から構成される。たとえば、金属合金322は、金属合金323より低品位である。したがって、金属合金322は、より大きな速度で腐食することから、金属合金323に対し犠牲陽極として働くであろう。
【0032】
表ワイヤ320に用いる金属合金が裏ワイヤ310に用いるものより高品位であるため、表ワイヤ320に用いる合金は裏ワイヤの合金より遅い速度で腐食する。たとえば、表ワイヤに用いるステンレス鋼合金は、裏ワイヤたて糸に用いる8%隣青銅のものより遅い速度で腐食することになる。
【0033】
多段の犠牲陽極は、在来のドラムカバーをしのぐ多くの利点を備える。たとえば、裏ワイヤのシュート方向に2つの互い違いの金属合金を備えることにより、表ワイヤ上の平常の腐食作用が遅れる。この原因は、裏ワイヤの両金属合金が完全に腐食してから、表ワイヤの腐食が生じるという事実にある。シュート方向に一つおきの金属合金を用いるため、裏ワイヤの寿命が延び、それが全体として表ワイヤおよびドラムカバーの寿命を延ばし、ドラムの寿命を増すことになる。さらに、ドラムカバーの寿命が増すことにより、在来のドラムカバーほどにはカバーをしばしば取り替える必要がない。
【0034】
いわゆる当業者ならば、この発明の2層の材料について、以上に述べたもの以外のものを用いることができる。2層の材料は、多くの腐食環境の中でカバーとして用いることができる。
【0035】
今までに明らかにした内容に基づき当業者はこの発明に対し変形をすることができる。しかし、そうした変形は、添付したクレームの範囲を越えることはない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】繊維補強セメントの形成に用いるシリンダを図解に表現した図である。
【図1b】2シリンダの繊維補強セメント製造機械を示す説明図である。
【図2】製紙工程を示す図である。
【図3】向流ロータリ式ブラウンストックウオッシャの流れシーケンスを示す図である。
【図4】ブラウンストック水洗工程を示す図である。
【図5】向流ロータリ式ブラウンストックウオッシャ用として適切なドラムの断面図である。
【図6】この発明による2層ドラムカバーを示す図である。
【符号の説明】
【0037】
50 シリンダ
60 ドラム
100 水洗ゾーン
200 ドラム
300 ドラムカバー
310 裏ワイヤ
320 表ワイヤ
311;321 高品位の金属合金
312,313;322,323 低品位の金属合金

【特許請求の範囲】
【請求項1】
たて糸方向の金属合金、およびシュート方向の複数の金属合金から成る裏ワイヤと、たて糸方向の金属合金、およびシュート方向の複数の金属合金から成る表ワイヤとを備える2層のドラムカバーであって、前記表ワイヤに用いる金属合金が前記裏ワイヤに用いる金属合金より高品位である、2層のドラムカバー。
【請求項2】
前記裏ワイヤのたて糸方向の金属合金が、8%燐青銅である、請求項1の2層ドラムカバー。
【請求項3】
前記裏ワイヤにおける前記シュート方向の複数の金属合金が、前記裏ワイヤのたて糸方向の金属合金より低品位である、請求項1の2層ドラムカバー。
【請求項4】
前記表ワイヤのたて糸方向の金属合金が、ステンレス鋼合金である、請求項1の2層ドラムカバー。
【請求項5】
前記表ワイヤのシュート方向の複数の金属合金が、ステンレス鋼合金である、請求項1の2層ドラムカバー。
【請求項6】
前記表ワイヤのシュート方向における複数の金属合金が、前記表ワイヤのたて糸方向の金属合金より低品位である、請求項1の2層ドラムカバー。
【請求項7】
前記表ワイヤに用いる金属合金が、前記裏ワイヤに用いる金属合金より遅い速度で腐食する、請求項1の2層ドラムカバー。
【請求項8】
ドラムのための2層ドラムカバーを製造する方法であって、たて糸方向の金属合金、およびシュート方向の複数の金属合金から成る裏ワイヤを前記ドラムに取り付ける工程と、たて糸方向の金属合金、およびシュート方向の複数の金属合金から成る表ワイヤを前記ドラムに取り付ける工程とを備え、前記表ワイヤに用いる金属合金が前記裏ワイヤに用いる金属合金より高品位である、2層のドラムカバーの製造方法。
【請求項9】
前記裏ワイヤのたて糸方向の金属合金が、8%燐青銅である、請求項8の2層ドラムカバーの製造方法。
【請求項10】
前記裏ワイヤにおける前記シュート方向の複数の金属合金が、前記裏ワイヤのたて糸方向の金属合金より低品位である、請求項8の2層ドラムカバーの製造方法。
【請求項11】
前記表ワイヤのシュート方向の複数の金属合金が、ステンレス鋼合金である、請求項8の2層ドラムカバーの製造方法。
【請求項12】
前記表ワイヤのシュート方向の複数の金属合金が、ステンレス鋼合金である、請求項8の2層ドラムカバーの製造方法。
【請求項13】
前記表ワイヤのシュート方向における複数の金属合金が、前記表ワイヤのたて糸方向の金属合金より低品位である、請求項8の2層ドラムカバーの製造方法。
【請求項14】
前記表ワイヤに用いる金属合金が、前記裏ワイヤに用いる金属合金より遅い速度で腐食する、請求項8の2層ドラムカバーの製造方法。
【請求項15】
たて糸方向の金属合金、およびシュート方向の複数の金属合金から成る裏ワイヤと、たて糸方向の金属合金、およびシュート方向の複数の金属合金から成る表ワイヤとを備える2層のドラムカバーであって、前記裏ワイヤのシュート方向における複数の金属合金が、2つの異なる低品位のものを備え、前記シュート方向における前記複数の金属合金が異なる速度で腐食する、2層のドラムカバー。
【請求項16】
たて糸方向の金属合金、およびシュート方向の複数の金属合金から成る裏ワイヤと、たて糸方向の金属合金、およびシュート方向の複数の金属合金から成る表ワイヤとを備える2層のドラムカバーであって、前記表ワイヤのシュート方向における複数の金属合金が、2つの異なる低品位のものを備え、前記シュート方向における前記複数の金属合金が異なる速度で腐食する、2層のドラムカバー。

【図1】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−538174(P2007−538174A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527288(P2007−527288)
【出願日】平成17年5月9日(2005.5.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/016083
【国際公開番号】WO2005/116330
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(597098947)オルバニー インターナショナル コーポレイション (31)
【Fターム(参考)】