説明

高速コンベヤーベルト上で一群の製品を横列状にグループ化するための配列装置

本発明は、縦方向に所定の移動速度(V1)で移動する少なくとも1つのコンベヤーベルトによって運ばれる複数の製品(Pn、Pn+1)を一群(Li)にグループ化するための配列装置(10)に関し、製品(Pn、Pn+1)は連続する2つの製品の間に少なくとも上流スペース(E)を有して到達し、前記製品(Pn、Pn+1)の経路上に設けられるとともに、前記製品(Pn、Pn+1)をグループ化することによって得られる一群(Li)を形成するように、高速で、少なくとも2つの製品(Pn、Pn+1)を横方向に横列状にグループ化することができる進化した位相調整手段(22、23)を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に高速コンベヤーベルト上で、一群の製品を横列状にグループ化するための配列装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特に本発明は、いくつかの製品を一群の形にグループ化する配列装置に関する。この装置では、移動速度と呼ばれる既定速度で、上流入口ゾーンから下流出口ゾーンまで縦方向に移動する少なくとも1つのコンベヤーベルト上を、製品が移送され、製品は、コンベヤーベルト上の縦方向に、少なくとも1つの第1のラインと、第1のラインに平行な1つの第2のラインと、に配置される。この装置は、それぞれ一方のラインから他方のラインまで、互いから縦方向に少なくとも1つの上流スペースだけずれている製品を備え、入口ゾーンと出口ゾーンとの間の製品の経路に配置されるとともに、少なくとも2つの製品を横方向の列にグループ化することによって構成される一群を形成する調整手段を備える。調整手段は、少なくとも1つの止め具を備える少なくとも1つの位相調整手段(phazer)を備え、止め具は、
・ラインの一方の製品を、ラインの他方上のすぐ上流に位置する少なくとも1つの製品が合流するまで、接触によって減速するように製品の前方に止め具が配置される少なくとも1つの係合位置と、
・あらかじめ形成される一群が移動速度で下流への移動を継続することのできる少なくとも1つの引込み位置と、
の間で連続的に操作される。
【0003】
このタイプの配列装置は、製品をパッキングするための設備に用いられる。例えば設備は、箱詰め(boxing)装置から製品を移送するコンベヤーラインを備え、箱詰め装置はパッキング箱又はカートンの中に製品の一群を積み重ねる。
【0004】
コンベヤーラインは通常、箱詰め装置の上流に、2つの連続する製品の間に既定スペースを有する状態で、1つ以上のライン上で製品を移送するコンベヤーベルトを備える。コンベヤーベルトは、移動可能な一連の移送空洞を備える分類手段(grouper)まで、製品を移送する。
【0005】
コンベヤーベルトに向かい合っている分類手段は、一群を形成するため、少なくとも1つの空の空洞を有し、空洞は、空洞の内部に収納される(stacked)既定数の製品を受け取るために設けられている。
【0006】
空洞内で一群が形成された際には、分類手段により現在空の新しい空洞をコンベヤーベルトに向かい合わせるために、空洞が1ノッチ(notch)移動する。
【0007】
したがって、空洞は、通常は1ノッチずつ、連続的にずれて、製品の一群を箱詰め装置まで移送できるようになっている。
【0008】
空洞を満たすのをより効果的かつ迅速にするため、“位相調整手段”とも呼ばれる製品を位相を調整するための手段を備える装置によって、分類手段の上流で製品の一群を形成することが行われている。
【0009】
第1の解決方法として、速度規制(rate-regulator)コンベヤーベルトと呼ばれる、異なる移動速度で操作されるいくつかの連続するコンベヤーベルトによってこのような位相調整手段が提供される。
【0010】
このタイプの位相調整手段では、製品は、第1のコンベヤーベルトを介して、第1のコンベヤーベルトより移動速度が大きくなるように操作される加速上流コンベヤーベルト上のライン内の位置に到達する。
【0011】
上流コンベヤーベルトは、製品を中間減速コンベヤーベルトに移送する。
【0012】
製品は、中間コンベヤーベルト上で低圧吸引装置によって、抑制及びせき止められる。
【0013】
中間コンベヤーベルトは、一方が他方に並んでグループ化される少なくとも2つの製品を備える配列された一群が中間コンベヤーベルト上で形成されるまで、それぞれの前方の製品を徐々にずらしていく。
【0014】
製品の一群が形成された際には、中間コンベヤーベルトの速度は、一群を下流コンベヤーベルトに移送するように、増加する。下流コンベヤーベルトは、上流コンベヤーベルトと移動速度が同一となるように操作される。
【0015】
あまりにも速すぎると、1つ以上の製品の移動により一群が乱されるため、中間コンベヤーベルトから下流コンベヤーベルトまで移送する際の製品の一群の加速は、全体(overall)速度を制限する。
【0016】
このタイプの位相調整手段では、いくらかのコンベヤーベルトの端と端を向き合わせて配置するので、特に設備が縦方向スペースを必要とする点で、不十分である。
【0017】
様々なコンベヤーベルトの速度の規制及び3つのコンベヤーベルトの長さが、既定のタイプの製品及び一群ごとに計算される(calculate for)。したがって、例えば製品の長さ又は1つの一群の製品の数を変形した際に、新しい位相調整手段の開発が必要となる。
【0018】
また、吸引装置は特定の製品には作用せず、この位相調整手段の適応の範囲は制限される。
【0019】
したがって、その設計により、第1の解決方法に係る位相調整手段は、超高速で製品の処理を行うことができない。
【0020】
第2の解決方法として、いくつかの製品を横列状にグループ化するために、例えば特許文献1に記載の配列装置が知られている。
【0021】
特許文献1では、調整手段は特に、平行な2つのラインに属し、最初は互いから縦方向にずれているすくなくとも2つの製品から横方向の列を形成するように、コンベヤーベルト上を移送される1つ以上の製品を減速させるために適応される。
【0022】
しかし、減速距離が短いため、特許文献1に係る調整手段はわずかな(only a reduced)上流スペースを有する製品を横列に配置するために、適応できない。
【0023】
したがって、特に1分間で900個以上の製品を処理する速度である超高速で、製品の処理を行うことができない。
【0024】
このため、2005年2月28日に出願された特許文献2(公開されていない)で本願出願人は以下の位相調整手段を提案している。新しい位相調整手段は、先行技術に係る調整手段の課題を単純に、経済的かつ効果的に改善できる解決手段を構成している。
【0025】
特許文献2は、コンベヤーベルトの入口ゾーンと出口ゾーンとの間に配置され、既定の上流スペースで単一の縦方向ラインを移送されるいくつかの製品から一群を形成するように製品を“縦列状(in column)”にグループ化する位相調整手段を備える、前述したような配列装置に関する。
【0026】
このため、位相調整手段は少なくとも1つの引込み可能な止め具を備え、止め具は、
・2つの製品の一方を縦方向について他方の後ろに整列してグループ化された縦列から構成される一群を形成するため、第1の製品をラインのすぐ上流に位置する製品である少なくとも第2の製品が合流するまで、接触によって減速するように第1の製品の前方に止め具を配置する少なくとも1つの係合位置(engaged position)。
・あらかじめ形成される一群の移動速度での下流への移動を継続させることのできる少なくとも1つの引込み位置(retracted position)。
との間で操作される。
【0027】
特許文献2によると、このような位相調整手段は、一連の一群を形成するために用いられる。それぞれの一群は、縦方向にについて一方が他方の後ろに並んでグループ化される少なくとも2つの製品から形成され、すなわち、コンベヤーの縦方向に延びた縦列を形成するように、製品が整列される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0028】
【特許文献1】米国特許第4892181号明細書
【特許文献2】仏国特許発明第0550528号明細書
【発明の概要】
【0029】
しかし、特許文献2に示すように形成された“縦列状”と呼ばれる一群は、例えば箱詰め装置がパッキング箱又はカートンに製品の一群を異なる方向に収納する場合、又は、製品の形状によって方向が制限される場合のように、すべての場合に適応できるわけではない。
【0030】
したがって、縦方向について“縦列状”にグループ化される製品の一群を縦横反対にすることによって、横方向について一方が他方の横に並んでグループ化される製品から形成される、すなわち正面から略同一直線状に配置される、“横列状”にグループ化される製品の一群となる。
【0031】
特に、一群の製品を横列状にグループ化することは、例えば製品が、幅広というよりは縦方向に長い形状の場合、又は、製品がコンベヤーベルト上を上流から下流までの移動の縦方向である長さ方向に向かっている場合に、好ましい。
【0032】
本発明の目的は、特に単純で、経済的かつ効果的な提案によって先行技術の課題を改善するとともに、横列状にグループ化される製品の一群を超高速で形成できることにある。
【0033】
上記目的を達成するため、本発明は、上述したタイプの配列装置であって、位相調整手段は、少なくとも止め具を支持し、コンベヤーベルトの上面側に配置される少なくとも1つの駆動ベルトを備え、駆動ベルトは、駆動ベルトの下側要素がコンベヤーベルトの上面と略平行に延設され、止め具が下側要素上に配置される際に係合位置に位置するように、少なくとも2つの駆動プーリ上を回転し、位相調整手段は、製品を横方向に整列して一群を形成するため、係合位置で止め具を駆動ベルトによって下流へ駆動するための縦方向速度が、移動速度より小さい減速速度と呼ばれる既定速度と等しくなるように、プーリを回転する手段を備えることを特徴とする配列装置である。
【0034】
好都合なことに、位相調整手段は、製品の間の上流スペースの値についてのいかなる差又は変動から独立して操作されるように、選択的に操作される。
【0035】
本発明の他の特徴として、以下の事項が挙げられる。
・一群の2つの製品の間のスペースが略ゼロの規定値に到達した際に、止め具が係合位置から引込み位置に作動される。
・駆動ベルトは、駆動ベルトが停止し、それぞれの止め具が引込みスタンバイ位置に位置するパッシブ操作状態と、駆動ベルトがプーリを中心に、止め具が係合位置で縦方向について下流に移動するように、回転するアクティブ操作状態と、を備え、それぞれの一群が形成される際、例えば第1の製品等の既定の製品が位相調整手段の上流のセンサによって検出された際に、駆動ベルトがアクティブ状態となるように操作される。
・位相調整手段は、互いに同様でかつ平行に配置され、独立して駆動される第1の駆動ベルトと、第2の駆動ベルトと、を備え、先行する下流の一群が解放される前に新しい一群の形成が開始されるように、それぞれの駆動ベルトは、一方の駆動ベルトのアクティブ状態が終わる前に、他方がアクティブ状態となるように操作される。
・2つの駆動ベルトがパッシブ状態の際、2つの駆動ベルトの止め具が交差するのを防止するように、第1の駆動ベルトの止め具のスタンバイ位置が、第2の駆動ベルトの止め具のスタンバイ位置に対してずれている。
・それぞれの駆動ベルトは、駆動ベルトに沿って等間隔の少なくとも2つの同様の構成の止め具を支持し、それぞれの駆動ベルトについて、一時に1つの止め具だけが係合位置に位置するようになっている。
・さらに、コンベヤーベルトの出口に配置され、空洞が設けられるグループ化装置を備え、それぞれの空洞は、製品の一群を収容するとともに、下流のプロセスステーションへ一群を移送するために設けられている。
・さらに、圧縮空気のジェットのような手段を備えるとともに、位相調整手段の上流及び/又は下流に配置される除去装置を備える。
【0036】
本発明のその他の利点は、添付の図面とともに発明の詳細な説明に、記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1A】図1Aは、本発明の第1の実施形態に係る、コンベヤーベルトの上側に配置される位相調整手段を備える配列装置を概略的に示す側面図。
【図1B】図1Bは、本発明の第1の実施形態に係る、コンベヤーベルトの上側に配置される位相調整手段を備える配列装置を概略的に示す平面図。
【図2A】図2Aは、駆動ベルトがパッシブ状態にある際の図1A及び図1Bの位相調整手段を概略的に示す側面図。
【図2B】図2Bは、駆動ベルトがパッシブ状態にある際の図1A及び図1Bの位相調整手段を概略的に示す平面図。
【図3A】図3Aは、駆動ベルトがアクティブ状態で、2つの製品の一群を形成するため止め具が製品に対し作動を開始した際の位相調整手段を概略的に示す側面図。
【図3B】図3Bは、駆動ベルトがアクティブ状態で、2つの製品の一群を形成するため止め具が製品に対し作動を開始した際の位相調整手段を概略的に示す平面図。
【図4A】図4Aは、駆動ベルトがアクティブ状態で、製品の一群が解放される直前の位相調整手段を概略的に示す側面図。
【図4B】図4Bは、駆動ベルトがアクティブ状態で、製品の一群が解放される直前の位相調整手段を概略的に示す平面図。
【図5A】図5Aは、駆動ベルトがパッシブ状態で、製品の一群が解放された直後で、かつ、止め具が新しい製品に作動する直前の位相調整手段を概略的に示す側面図。
【図5B】図5Bは、駆動ベルトがパッシブ状態で、製品の一群が解放された直後で、かつ、止め具が新しい製品に作動する直前の位相調整手段を概略的に示す平面図。
【図6】図6は、第2の実施形態に係る、第1及び第2の駆動ベルトが平行に配置される位相調整手段を備える配列装置を概略的に示す斜視図。
【図7】図7は、図6の位相調整手段をより詳細に示す斜視図。
【図8】図8は、2つの駆動ベルトがパッシブ状態にある際の図6の位相調整手段を概略的に示す側面図。
【図9】図9は、第1の駆動ベルトがアクティブ状態で、止め具が製品に対し作動を開始し、かつ、第2の駆動ベルトがパッシブ状態にある際の位相調整手段を概略的に示す側面図。
【図10】図10は、第1の駆動ベルトの止め具により製品が減速され、かつ、第2の駆動ベルトの止め具が上流スタンバイ位置にある状態を概略的に示す側面図。
【図11】図11は、解放される前に第1の駆動ベルトの止め具により製品の第1の一群が横列状にグループ化され、かつ、第2の駆動ベルトの止め具が製品に対し作動を開始した状態を概略的に示す側面図。
【図12】図12は、第1の駆動ベルトがパッシブ状態で、第2の駆動ベルトがアクティブ状態の際の状態を概略的に示す側面図。
【図13】図13は、本発明に係る配列装置の代表的な実施形態であるパッキング設備を示す平面図。
【発明の詳細な説明】
【0038】
本発明について記述する際、本発明をより容易に理解するため、これに限るものではないが、図で示すV、L、T座標システムを、鉛直、縦及び横方向に適用する。
【0039】
以下の記述では、同一、類似又は相似の構成要素は同一の参照番号で示す。
【0040】
図1A及び図1Bは、一群Liの形で製品Pn、Pn+1の横列にグループ化するための配列装置(arrangement)10を概略的に示す図である。
【0041】
配列装置10は、上流から下流へ縦方向に移動するコンベヤーベルト12を備え、この方向は一般的に図1Aから図12において左から右への方向に相当する。
【0042】
配列装置10は、コンベヤーベルトのように、コンベヤーベルト12に製品Pn、Pn+1を供給するように設計される供給装置14を備える。
【0043】
好都合なことに、配列装置10は、コンベヤーベルト12の表面上に製品Pn、Pn+1を決められた分配順序で分配できる分配装置16を備える。分配装置16の手段(図示しない)は、供給装置14に組み込まれていることが好ましい。
【0044】
コンベヤーベルト12は、製品Pn、Pn+1を上流に位置する入口ゾーン18から下流に位置する出口ゾーン20へと移送する。
【0045】
コンベヤーベルト12は略一定の移動速度V1を有し、その速度でコンベヤーベルト12の上側の水平面上に配置される製品Pn及び製品Pn+1が運ばれる。
【0046】
図1Bで示すように、製品Pn、Pn+1は、コンベヤーベルト12の上側の表面上に、それぞれ第1のラインF1と第2のラインF2の少なくとも2つの縦のラインに配置される。通常これらのラインは、互いに平行で、互いに対して位相がずれている(out of phase)。つまり、ここでは一方のラインから他方のラインまでは、製品Pn、Pn+1が互いから縦方向にずれて配置されている(offset)。
【0047】
図において、第1のラインF1の製品Pnと区別できるようにするため、第2のラインF2の製品Pn+1にはハッチングを付している。
【0048】
しかし、ここで平行六面体の箱によって概略的に示される製品Pn及び製品Pn+1は、これらの製品が属するラインFiの中でのみ異なる同一製品であることが好ましい。
【0049】
定義によると、残りの本記述において、“スペース(spacing)”は、本実施例ではそれぞれ与えられた第1のラインF1又は第2のラインF2に属する第1の製品Pn又はPn+1の下流端と、第1の製品Pn、Pn+1のすぐ上流に位置し、第1の製品Pn又はPn+1を備えるラインと同一のラインF1、F2又はこのラインに平行な他方のラインのいずれか一方に属する第2の製品Pn又はPn+1の下流端と、の間の縦方向の距離に相当する。
【0050】
結果として本実施例では、スペース(又はピッチ)は、第1のラインF1の製品Pn及び/又は第2のラインF2の製品Pn+1に相当する平行六面体の箱のそれぞれの鉛直方向の下流面間の距離に相当する。
【0051】
定義によると、本発明の意味の範囲内では、“製品”Pn又はPn+1は必ずしも単一の製品のみから構成されるのではなく、いくつかの製品のセット、特に位相調整手段22又はグループ化装置24との関係でセットが定義される一群(batch)の製品、から構成されてもよい。
【0052】
定義によると、ここでは添え字“n”は1より大きい又は1に等しい奇数であり、第1のラインF1は奇数ラインと呼ばれ、製品P1、P3、P5…Pnから構成されている。一方、第2のラインF2は偶数ラインと呼ばれ、製品P2、P4、P6、…Pn+1から構成されている。製品Pn、Pn+1はそれぞれ、それぞれの一群Liに相当する横列にグループ化される。
【0053】
すなわち、ここでは横方向、つまりコンベヤーの縦方向に対して垂直な方向に、列(又はランク)を形成するように、一群が並んで配列される少なくとも1つの製品Pnと1つの製品Pn+1から構成されるグループ(grouping)を備えることにより、一群Liが形成される。
【0054】
結果として、例えば2つの製品を備える一群Liにおいて、例えば一群L1は製品P1及びP2の配列されたグループから構成され、一群L2は製品P3及びP4の配列されたグループから構成される。
【0055】
本発明によると、少なくとも1つの位相調整手段22を備える調整(phasing)手段が、入口ゾーン18と出口ゾーン20との間の製品Pn、Pn+1の進路上に配置され、前述した一群Liを連続的に形成するようになっている。
【0056】
配列装置10は、コンベヤーベルト12の鉛直方向について上方に配置される位相調整手段22を備える。
【0057】
位相調整手段22は、第1のラインF1及び第2のラインF2との関係でコンベヤーベルト12の中央に位置し、それぞれのラインF1、F2に含まれるそれぞれの製品Pn及びPn+1に作用できるようになっていることが好ましい。
【0058】
好都合なことに、位相調整手段22は、製品の位置を調整できるように、製品Pnの第1のラインF1と製品Pn+1の第2のラインF2との間の横方向の距離又はスペースに特に依存して横方向に移動できるように取付けられている。
【0059】
好都合なことに、位相調整手段22の上流では、第1のラインF1の奇数製品Pnはそれぞれの製品Pnの間に上流スペースE1を伴って到達する。
【0060】
同様に、位相調整手段22の上流では、第2のラインF2の偶数製品Pn+1はそれぞれの製品Pn+1の間に上流スペースE2を伴って到達する。
【0061】
2つの連続する製品Pnの間の上流スペースE1及び2つの連続する製品Pn+1の間の下流スペースE2は、一定であり、それぞれの最小設定値(set point value)に相当することが好ましい。
【0062】
製品Pn及び製品Pn+1は縦方向にずれて配置されている。つまり、一方のラインF1から他方のラインF2までは互いに対して、少なくとも最小設定値に相当する既定の上流スペースEだけ位相がずれている。
【0063】
図1A及び図1Bにおける本発明を説明する実施例では、特に本発明に係る位相調整手段22の操作原理の理解を容易にするため、スペースの値E1及びE2は実質的に明らかな非制限的な態様により選択される。
【0064】
また、それぞれの製品Pn又はPn+1は第1のラインF1から第2のラインF2まで特定の決められた分配順序で配置され、本実施例では2つの中から1つの製品を交互に(alternation)ジグザグに分配している。
【0065】
したがって、第1のラインF1を形成するそれぞれの製品Pnは、これらからすぐ後に後続する(follows directly)第2のラインF2の製品Pn+1に対して上流スペースEだけずれている。
【0066】
したがって、それぞれのラインF1及びF2の製品PnとPn+1との間のずれは、ジグザグの交互分配に対応しており、位相調整手段22の上流では、第2のラインF2の製品P2の、第1のラインF1に位置する製品P1と同一のラインF2に位置する製品P3(すなわち、それぞれの最も近い製品PnおよびPn+1からコンベヤーベルト12の進行方向について、一方は第1のラインF1でそれに先行する下流の製品、他方が第2のラインF2をそれに後続する上流の製品)からの距離が略同一となっている。
【0067】
本実施形態で示す分配順序は非制限的な例で与えられるのはもちろんであり、変形例として、下流スペースE1、E2及びEの値が異なってもよい。
【0068】
好都合なことに、それぞれの適用において、位相調整手段22は、入口ゾーン18に到達した製品Pn及びPn+1にしたがって定義される分配順序を適応でき、位相調整手段22の下流にコンベヤーベルト12上の少なくとも2つの異なるラインFiに横方向に分配される製品Pn及びPn+1からなる別のタイプの一群を形成することができる。
【0069】
本発明を説明するために示された実施形態では、位相調整手段22は、横方向に並んでグループ化される2つの製品Pn及びPn+1を備える“横列状(rowed)”タイプの一群Liを形成するように設計されている。
【0070】
この際、形成された一群Liは、2つの連続する一群Liの間に下流スペースE´を伴って位相調整手段22を出る。
【0071】
知られた方法では、一群Liは出口ゾーン20で分類手段24と呼ばれるグループ化装置により収集され、分類手段24により一群Liは、下流の箱詰め装置のようなプロセスステーション(図示しない)に移送される。
【0072】
好都合なことに、位相調整手段22は、少なくとも1つの引込み可能な(retractable)止め具26、28を備え、止め具26、28は以下の位置の間で連続的に操作される。
・横方向の列に並んでグループ化される製品Pn及びPn+1から構成される一群Liを形成するため、ラインF1、F2の一方F1の製品Pnをラインの他方F2上のすぐ上流に位置する少なくとも1つの製品Pn+1が合流する(join)まで、接触によって減速するように製品Pnの前方に止め具26、28を配置する少なくとも1つの係合位置(engaged position)。
・連続的に形成される一群Liの移動の速度V1での下流への移動を継続させることのできる少なくとも1つの引込み位置(retracted position)。
【0073】
好都合なことに、位相調整手段22は、少なくとも1つの引込み可能な止め具26、28を備える。製品Pn+1が合流した際に、それぞれのラインF1及びF2に横列状に並んで配置される少なくとも2つの製品Pn及びPn+1から構成される一群Liを形成するため、止め具26,28は、製品Pn、Pn+1の一方Pnが次の製品Pn+1に追いつかれるように、製品Pnを減速させることができる。
本発明の第1の実施形態は、図2A乃至図5Bで示す位相調整手段22を備える。
【0074】
位相調整手段22はコンベヤーベルト22の上面32側に配置され、少なくとも1つの止め具を移動させることができる駆動ベルト30を備える。
【0075】
本実施例の駆動ベルト30は2つの止め具26、28を備えるが、変形例として適応対象にしたがって3つ以上の止め具を備えることが好ましい。
【0076】
駆動ベルト30は、それぞれ縦方向に対して横切る軸A1、A2を有する上流側プーリ34上及び下流側プーリ36上に巻かれている。
【0077】
本実施例において2つのプーリ34、36は、コンベヤーベルト12の上方に配置され、駆動ベルト30の下側要素(strand)38がコンベヤーベルト12の上面32と略平行に延びるようになっている。また、止め具26、28はコンベヤーベルト12のラインF1とF2との関係で横方向について略中央に配置され、ラインF1及びF2の製品Pn及び製品Pn+1に作用できるようになっている。
【0078】
下流側プーリ36は、プーリ34、36を中心に駆動ベルト30を回転するようにサーボモータ40によって回転駆動され、下側要素38がコンベヤーベルト12と同一の方向に移動するようになっている。したがって、図3A及び図4Aにおいて、下流側プーリ36は反時計回りに回転する。
【0079】
駆動ベルト30は、その外周面で、同様の形状で、駆動ベルト30に沿って略反対の位置に配置される第1の止め具26及び第2の止め具28を支持している。
【0080】
プーリ34、36を中心に駆動ベルト30が移動すると、止め具26、28が移動する。
【0081】
本実施例においてそれぞれの止め具26、28は通常、駆動ベルト30のそれらを支持する部分に垂直な横断板の形状をしている。
【0082】
変形例として、止め具26、28の形状及び製造に用いられる材料を、特に生産過程のタイプにしたがって変形させることができる。
【0083】
コンベヤーベルト12の上面22に対する駆動ベルト30の下側要素38の高さ及び/又はそれぞれの止め具26、28の高さは、止め具26、28が下側要素38に位置する際、それらが第1のラインF1の製品Pn及び/又は第2のラインF2の製品Pn+1の移送の障害物を形成するようになっている。これは、止め具26、28の係合位置と呼ばれる位置に相当する。
【0084】
止め具26、28が係合位置に配置される際、反対側の止め具26、28は引込み位置に配置される。例えば図3A及び図4Aの場合、第1の止め具26が係合位置に配置され、第2の止め具28が引込み位置に配置されている。
【0085】
図3A乃至図5Bにおいて、止め具26、28が駆動ベルトの巻かれた部分に配置される際、それらは中間位置に配置されている。
【0086】
図2Aにおいて、第1の止め具26が配置される中間位置は上流スタンバイ位置と呼ばれ、第2の止め具28が配置される中間位置は下流スタンバイ位置と呼ばれる。これらのスタンバイ位置はそれぞれ引込み位置である。
【0087】
上流スタンバイ位置において、第1の止め具26は、上流側プーリ34の高さに位置する。それは係合位置に近いが、駆動ベルト30の下側要素38の下側の第1のラインF1の製品Pn又は第2のラインF2の製品Pn+1の移送を阻止できない程度に十分上流に傾いている。
【0088】
下流スタンバイ位置において、第2の止め具28は下流側プーリ36の高さに位置し、製品Pn及び/又は製品Pn+1が下側要素38の下側を通過する際に干渉せず、障害物として作用しない。
【0089】
図5Aにおいて、2つの止め具26、28は図2Aに対して反転した位置に配置され、第2の止め具28が上流スタンバイ位置に配置され、第1の止め具26が下流スタンバイ位置に配置される。
【0090】
本発明によると、駆動ベルト30は連続的にパッシブ状態及びアクティブ状態に作動される。
【0091】
図2A及び図5Aに示すようにパッシブ状態では、駆動ベルト30は停止し、止め具26、28はスタンバイ位置に配置される。
【0092】
図3A及び図4Aに示すように駆動ベルト30のアクティブ状態では、サーボモータ40が駆動ベルト30をプーリ34、36を中心に回転駆動し、コンベヤーベルト12の移動速度V1より小さい減速速度V2と呼ばれる速度でコンベヤーベルト12の上方の止め具26、28の縦方向への移動を生じさせる。
【0093】
減速速度V2は略一定であることが好ましく、これは止め具26.28の移動の縦方向速度VLに相当する。
【0094】
図2A乃至図5Bにおいて、第1の止め具26はその上流スタンバイ位置から下流スタンバイ位置まで下流へ移動し、第2の止め具28はその下流スタンバイ位置から上流スタンバイ位置まで上流へ移動する。
【0095】
第1の止め具26の下流への移動の間、第1の止め具26は係合位置に配置されている。
【0096】
好都合なことに、駆動ベルト30は、例えばセンサ等の検出手段42から送られる信号に基づいて、アクティブ状態又はパッシブ状態に操作される。検出手段42は、入口ゾーン18と位相調整手段22との間に配置され、コンベヤーベルト12上の製品の到達を検出することができる。
【0097】
好都合なことに、駆動ベルト30の駆動及び位相調整手段22の止め具26、28の移動は製品の検出に基づいて選択的に操作され、位相調整手段22は、製品Pn及び/又はPn+1の間の上流スペースE1、E2又はE3の値によって生じる差又は幅に、独立して作用するようになっている。
【0098】
本実施例では、センサ42は第1のラインF1の製品Pnを検出することができる。
【0099】
変形例として、センサ42はコンベヤーベルト12の上表面32に配置される第1のラインF1の製品Pn及び/又は第2のラインF2の製品Pn+1を検出することができる。
【0100】
例えば、センサ42は第1のラインF1の近傍のコンベヤーベルト12の端に配置され、サーボモータ40に電気的に接続される電気セルから構成されている。これにより、第1の製品P1のような既定製品の検出によりサーボモータ40が適切な瞬間に起動するようになっている。
【0101】
本発明の配列装置10には、製品Pnのセンサ42によって送られるような検出信号に基づいてコンベヤーベルト12による移動距離を正確に測定するコーダ(図示しない)が取付けられていてもよい。
【0102】
コーダにより、センサ42によって検出される位相調整手段22に対する製品Pnの縦方向位置を正確に知ることができ、これはサーボモータ40を適切な瞬間に起動することを保証する。
【0103】
好都合なことに第1の実施形態では、配列装置10が、供給装置14と、分配装置16と、を備えることにより、少なくともセンサ42によって検出される製品P1と製品P2との間の上流スペースEは、既定一定値となっている。
【0104】
好都合なことに、上流スペースE2も、上流スペースEと同様に既定一定値となっている。
【0105】
好都合なことにセンサ42により、位相調整手段22の駆動ベルト30の駆動操作が製品Pn、Pn+1の検出と同期して起こる(synchronized)。これにより、位相調整手段22は一定又は前述したすべての変数のスペース値E1、E2又はEを有する製品を同時に処理することができる。
【0106】
この選択操作特性は、本発明の配列装置10では、例えば1分間に900個の製品を処理する高速での操作信頼性の点で特に利点となる。
【0107】
位相調整手段22の操作パラメータ、特に減速速度V2、は、それぞれの適応における他のパラメータにしたがって決定される。
【0108】
特に、減速速度V2は次のようにして決定される。それは、第1のラインF1の製品P1が、上流と下流の間の止め具26、28の係合位置で減速距離と呼ばれる縦方向距離だけ移動するのと同時に、第2のラインF2の製品P2が、移動速度V1で前述の減速距離と上流スペースEの合計の縦方向距離移動するように、決定される。
【0109】
減速距離は通常、位相調整手段22の軸A1−A2間の距離又は駆動ベルト30の要素38の長さに相当する。これにより、減速速度V2の決定に加え、特に調整できる軸A1−A2間の距離を伴う駆動ベルト30の長さ又は止め具26、28の相対位置を変更することにより、減速距離も調整することができる。
【0110】
配列装置10は、少なくとも1つのセンサ及び/又はコーダのような、第2の手段と呼ばれる別の検出手段43を備えることが好ましい。検出手段43は、第2のラインF2と関連し、特に、コンベヤーベルト12上の第2のラインF2の製品Pn+1の到着の検出、及び/又は、製品Pn+1のセンサ43によって送られるような検出信号からのコンベヤーベルト12によって移動する距離の正確な測定を行うことができる。
【0111】
好都合なことに、供給される信号を用いて位相調整手段22の操作をリアルタイムで行うことができるように、第1及び第2の検出手段は、それぞれ第1のラインF1の製品Pn及び第2のラインF2の製品Pn+1の検出を行うことができ、それらの間の上流スペースEを決定することができる。
【0112】
好都合なことに、それぞれ検出手段42及び43によって送られる信号を比較することにより、ラインF1の製品PnとラインF2の製品Pn+1の間の上流スペース値Eが既定設定値より大きい又は等しいかを決定することができる。
【0113】
第1の実施形態に係る位相調整手段22の詳細な操作を以下で説明する。
【0114】
第1の止め具26がスタンバイ位置に配置され、駆動ベルト30がパッシブ状態にある間(図2A)、センサ42は、第1の製品と呼ばれる第1のラインF1の製品P1の到達を検出する。
【0115】
センサ42によって送られる検出信号は、サーボモータ40を起動させ、駆動ベルト30はパッシブ状態からアクティブ状態になる。そして、図3A及び図4Aに示すように、第1の止め具26は上流スタンバイ位置から係合位置へ移動する。
【0116】
この際、第1の止め具26は、減速速度V2で縦方向に下流へ移動する。
【0117】
第1の止め具26の減速速度V2は第1の製品P1の移動速度より小さいため、第1の製品P1は第1の止め具26に合流し、第1の止め具26の上流横断面に突き当たる。そして、第1のラインF1の第1の製品P1はコンベヤーベルト12上を移動させられる。
【0118】
この際、第1の止め具26が引込み位置に配置されるまで、第1の製品P1は第1の止め具26によって課せられる減速速度V2で縦方向に移動する。
【0119】
パッシブ状態からアクティブ状態への駆動ベルト30の移行の間、サーボモータ40の起動は予備加速段階ph1を備える。予備加速段階ph1により、駆動ベルト30はゼロの縦方向駆動速度VLから減速速度V2に等しい一定の縦方向駆動速度VLとなる。
【0120】
第1の鉛直係合位置(first vertical engaged position)に到達する前に、第1の止め具26が加速段階ph1の終わりに係合(engagement)の中間位置に到達するように、上流スタンバイ位置が選択されることが好ましい。
【0121】
図2Aにおいて、中間係合位置(intermediate engagement position)を細点線で示し、第1の鉛直係合位置を太点線で示す。
【0122】
中間係合位置と第1の鉛直係合位置との間の第1の止め具26の移動段階を、係合段階ph2と呼ぶ。
【0123】
サーボモータ40の起動の瞬間は、例えば、移動速度V1で到達する第1の製品P1が係合段階ph2の間に第1の止め具26に同期して接触するように、センサ42の信号に対して固定される。
【0124】
したがって図3Aに示すように、第1の止め具26が第1の鉛直係合位置に配置される際、第1の製品P1は第1の止め具26に対して押圧固定される。
【0125】
この際、第1の止め具26に対して押圧固定された状態で、第1の製品P1は縦方向に減速速度V2で移動する。
【0126】
本実施例において、第2の製品P2は第2のラインF2の第1の製品により構成される。すなわち、それはセンサ42のような前述した固定機構(frame)に対して第1の製品P1のすぐ後に後続し、第1の製品P1からちょうど既定上流スペースEの位置に配置される。
【0127】
第2のラインF2の第2の製品P2は依然としてコンベヤーベルト12上を移動速度V1で移動しているため、上流スペースEはゼロになるまで次第に減少する。上流スペースEがゼロの際、第2の製品P2は第1の製品P1に合流し、第1の止め具26に対して押圧固定され、結果的に第1の製品P1と横方向の列に配列される。
【0128】
ここで記述し、示した代表的な実施形態によると、減速速度V2及びプーリ34、36の間の軸A1−A2間の距離は、移動速度V1及び第1のラインF1の製品Pnと第2のラインF2の製品Pn+1との上流スペースEにしたがって選択される。
【0129】
したがって特に図4Aに示すように、第2の製品P2は通常、第1の止め具26が係合位置から引込み位置になる直前、すなわち一般に下流側プーリ36の高さで、第1の製品P1に合流する。
【0130】
好都合なことに、製品P2が製品P1に合流し、第1の配列一群L1を形成する際、止め具26は引込み位置に向かって傾いている。
【0131】
これは、スペースEの実際の値が上流スペースEの最小設定値より小さい又は等しい場合、常にあてはまる。
【0132】
しかし、スペースEの実際の値が逆に上流スペースEの最小設定値より大きい場合はあてはまらない
すなわち、上流スペースEの最小設定値は、これを超えると第2の製品P2が第1の製品P1に合流できず一群L1を形成できなくなる、最大値に相当する。
【0133】
この場合、製品P1及びP2が互いに横方向に配列され一群L1を形成する前に、止め具26の傾きによって第1の製品P1が解放される。
【0134】
このため、配列装置10は、製品P2の実際の位置を示す信号を送ることのできるセンサ42又は43を備える。好都合なことにこのような信号は、前述した最小既定設定値より大きい値Eを有する、第1のラインF1の製品Pnと第2のラインF2の製品Pn+1との間の位置差の場合を対処するために、用いられる。
【0135】
センサ43の信号は、製品P2の実際の位置と同時に、第1の製品P1が接触した状態での係合位置から引込み位置への第1の止め具26の移動のために用いることができることが好ましい。
【0136】
スペースEの実際の値により、駆動ベルト30の駆動は時間遅延を伴って操作され、係合位置から引込み位置へ傾く前に止め具26を停止する。
【0137】
しかし、次の製品Pnを検出する間仮に第2の止め具28が利用できないような機能不全が生じない場合のみ、位相調整手段22でのこのような時間遅延を実行できる。
【0138】
しかし、このような時間遅延ができない場合も以下に説明するように、位相調整手段22の下流で製品P1及びP2の除去、又は、下流に配置される別の独立した位相調整手段及び同様の操作による製品P1及びP2の横方向への配列を行う。
【0139】
別の場合として、止め具26が傾く前に第1の製品P1に合流することにより、第2の製品P2が第1の製品P1とで自動的に第1の一群L1を形成することがある。本実施例では、前述の一群L1は2つの製品P1及びP2のみから構成されている。
【0140】
変形例として、2つ以上の製品を備える一群Liがある。この変形例では、一群Liを形成する横列はラインFiと同一の数の並んだ製品を備える。
【0141】
図4Bに示すように、一群L1の製品P1及P2は横列を形成するように一方が他方の横方向に並んでグループ化され、移動の縦方向に直交する横方向に配列される。
【0142】
図5Aに示すように、下流側プーリ36の高さに到達する際、第1の止め具26は引込み、下流スタンバイ位置に配置される。この際、駆動ベルト30はアクティブ状態からパッシブ状態になる。
【0143】
図4Aにおいて実線で示す最後の鉛直係合位置(last vertical engaged position)から図4Aにおいて細点線で示す中間非係合位置(intermediate disengagement position)までの間に第1の止め具26は傾き、非係合段階ph3と呼んでいる。
【0144】
好都合なことに、配列装置10は第2の検出手段43を備えるので、引込み位置にある第1の止め具26の非係合の段階では、既定設定値とは異なる上流スペースの実際の検出値がそれぞれ既定設定値より小さい又は大きいかにより、加速又は反対に減速(時間遅延)を行うことができる。
【0145】
第1の止め具26が最後の鉛直係合位置にある際、製品P1及びP2は、第1の一群L1を構成するように一方が他方の横に並んだ列にグループ化される。
【0146】
非係合段階ph3の間に第1の一群L1の第1の製品P1は第1の止め具26から解放され、一群L1を形成する製品P1及びP2は移動速度V1で下流へ縦方向移動を続行する。
【0147】
非係合段階ph3の終わりは減速段階ph4と呼ばれる段階の始まりに相当する。減速段階ph4の間、駆動ベルト30の縦方向駆動速度VLは減速速度V2からゼロになり、第1の止め具26は中間非係合位置から図4Aの太点線で示す下流スタンバイ位置に移動する。
【0148】
したがって、位相調整手段22は、コンベヤーベルト12の第1及び第2のラインF1、F2をそれぞれ移動する製品P1及びP2を1つの同一の横方向の横列にグループ化することによる第1の一群L1の形成に相当する、第1の完全サイクルを実行する。
【0149】
図5Aでは、第2の止め具28が上流スタンバイ位置に配置されている。この際、位相調整手段22は製品Pn、Pn+1から形成される新しい一群Li、つまり一群L2を形成する準備をしている。
【0150】
好都合なことに、減速速度V2及び上流側プーリ34と下流側プーリ36との間のA1−A2距離は、2つの製品P1、P2の間の上流スペースEが位相調整手段22でゼロに到達するまで減少するように、選択される。これは、1つの同一の横列への第1の製品P1及び第2の製品P2の配列に相当する。
【0151】
本発明に係る配列装置10では、製品Pn又は製品Pn+1の減速のみを行い、先行技術に係る調整(phasing)手段を伴う従来のようにゼロの縦方向速度VLでの仮停止を行わないことにより、特に速い移動速度V1を維持することができる。
【0152】
これにより、製品のタイプによっては例えば1分間で900個から1100個の製品を処理する高速を達成でき、先行技術の解決手段で従来到達した速度より速い速度を達成できる。
【0153】
本発明はすべてのタイプの製品に適応できるが、例えば製品の間での接触の正確な点を定義する硬いベアリング(bearing)表面を有さない袋(sachets)等の積み重ね不能型(nonaccumulatable)製品と呼ばれる一定のタイプの製品で特に利点となる。
【0154】
また、製品Pn及びPn+1の一群Liへのグループ化は製品の位置を変えることなく、製品の方向を変えることなく行われる。
【0155】
さらに、位相調整手段22から出る際の2つの一群Liの間の下流スペースE´の値は、第2のラインF2の製品Pn+1の間の上流スペースE2の値と略同一である。
【0156】
したがって、ラインF1、F2で位相調整手段22による処理が行われないラインF2の製品Pn+1の間の上流スペースE2の最小設定値は都合よく定められ、特に配列装置10が高速で作用する際には、分類手段24がそれぞれの一群Liを処理する時間を確保するため一群Liに十分なスペースが設けられる。
【0157】
図6では、本発明に係る配列装置10の第2の実施形態を示すとともに、空洞(cavities)を備えるタイプの分類手段24の実施例を示している。
【0158】
分類手段24は、第1の実施形態に適用できることはもちろんであり、適用は第1の実施形態に限るものではない。
【0159】
分類手段24は空洞46の連続体44を備える。空洞46は、通常コンベヤーベルト12に対して横方向、すなわち一群Liを形成するため製品Pn、Pn+1をグループ化した横列の方向に移動する。
【0160】
それぞれの空洞46は、出口ゾーン20で一群Liを受け取るためにコンベヤーベルト12側が開いた半月(notch)形状のハウシング48により範囲が定められている。
【0161】
空洞46の連続体44は、常に1つの空の空洞46がコンベヤーベルト12の下流端と向かい合うように、横方向につかえながら(haltingly)移動し、一群Liの到達のためのスタンバイをしている。
【0162】
空の空洞46のハウシング48が一群Liで満たされるとすぐに、空洞46の連続体44は次の一群Liを受け取れるように空洞461つ分だけずれる。
【0163】
本発明に係る配列装置10によって分類手段24の上流で製品Pn、Pn+1の一群Liに配置されることにより、分類手段24で空洞46の連続体44がずれて、次の一群Liの前方に空の空洞46を配置するのに必要な間隔、すなわち空白時間ギャップが最小になることを保証することができる。
【0164】
2つの中の1つの製品をジグザグの分配順序で分配するように少なくとも2つに分配される本実施例では、配列装置10が本発明に係る位相調整手段22を有さない場合、製品Pn、Pn+1の到達の速度を減速しなければならない。
【0165】
すなわち、位相調整手段22が介在しないと、分類手段24は空洞46の連続体44がずれるのに不十分な空白時間のみを有する。前述した時間ギャップは、例えば本実施例において上流スペースEから製品の長さを引いたものに相当し、すなわち、ここでは製品P1と一群L1を形成するため空洞46に入る第2のラインF2の製品P2とそれに後続する第1のラインF1の製品P3との間の上流スペースの縦方向距離から、本実施例では製品P2の長さを引いたものである。
【0166】
結果的に、製品P3は製品P1に衝突するか、空洞46の連続体44が完全に移動できる前に分類手段24の部分に移動する。
【0167】
本発明に係る配列装置10の第1の実施形態において特に、第1のラインF1又は第2のラインF2の2つの連続する製品の間の上流スペースE1又はE2の設定値から製品Pn又はPn+1の長さを引いたものが、ここでの操作を有効に活用し高速を達成できるように空洞46の連続体44をずらすのに必要な最小空白時間に相当する。
【0168】
第1の実施形態と比較すると、図6乃至図12で示すように、本発明にかかる配列装置10の第2の実施形態はより質の高い位相調整手段23を備える。
【0169】
位相調整手段23は第1の実施形態の位相調整手段とは、主に平行に配置される2つの類似の駆動ベルト50、52を備える点で異なる。それぞれの駆動ベルト50、52は、下側要素38の上方及び上流側プーリ34及び下流側プーリ36の上方に配置される第3のプーリに巻かれている。
【0170】
図8乃至図12において、2つの駆動ベルト50、52は重ねて示されている。
【0171】
第1の駆動ベルト50及び第2の駆動ベルト52は並んで配置され、好ましくはコンベヤーベルト12及び第1及び第2のラインF1、F2の中間面を形成する、縦方向の鉛直対称平面(longitudinal vertical plane of symmetry)との関係で略対称となっている。
【0172】
第1の駆動ベルト50及び第2の駆動ベルト52はそれぞれ第1のサーボモータ56及び第2のサーボモータ58によって独立して駆動される。
【0173】
本実施例においてそれぞれの駆動ベルト50、52は、第1の止め具60と、第2の止め具62と、第3の止め具64と、を備える。それぞれの止め具60、62、64は、駆動ベルト50、52に沿って互いに等しい間隔だけ離れていて、第1の実施形態の止め具26、28と同様の構成をしている。
【0174】
止め具60、62、64の数が異なってもよく、製品、本実施例では第1のラインF1の製品Pn、がセンサ42のセルによって検出される際に止め具60、62、64が常に上流スタンバイ位置に位置すること、及び、1つの同一の駆動ベルトで2つの止め具60、62、64が同時に係合位置に位置しないことが重要である。
【0175】
それぞれの止め具60、62、64の製品Pnとの接触表面66又は作用表面は、横方向について他方の駆動ベルト50、52に向かってずれていることが好ましく、それぞれの接触表面66はコンベヤーベルト12に対して横方向について中央に配置されるようになっている。より正確には、製品Pnの第1のラインF1及び製品Pn+1の第2のラインF2との関係で、製品Pn及び製品Pn+1に作用できるようになっている。
【0176】
これにより、いずれの止め具60、62、64が作動しようと、いずれの駆動ベルト50、52がアクティブ状態であろうと、略同一に製品Pn及び/又は製品Pn+1に作動することを保証することができる。
【0177】
第1の実施形態で述べた位置に対して、本実施例の止め具60、62、64は追加のスタンバイ位置を備える。
【0178】
例えば第1の駆動ベルト50で考えると、第1の止め具60が上流スタンバイ位置に配置され、第2の止め具62が下流スタンバイ位置に配置される際、第3の止め具64は中間スタンバイ位置に配置される。中間スタンバイ位置は、下流スタンバイ位置から上流スタンバイ位置への移動の途中の第3のプーリ54の周辺に位置する。
【0179】
図8において、第1の駆動ベルト50の第1の止め具60及び第2の止め具62は、それぞれ上流及び下流のスタンバイ位置に示されている。
【0180】
2つの駆動ベルト50、52の止め具60、62、64は同時に同一の位置に配置することができないため、第1の駆動ベルト50の第1の止め具60が上流スタンバイ位置に配置される際、図8乃至図12においてハッチングで示される第2の駆動ベルト52の止めグ60、62、64は、第1の駆動ベルト50の止め具60、62、64のスタンバイ位置に対してずれたスタンバイ位置に配置される。
【0181】
したがって図8において、第1の駆動ベルト50の第1の止め具60の上流スタンバイ位置に対して、第2の駆動ベルト52の第1の止め具60は上流側プーリ34の回転角度に数度だけずれた上流スタンバイ位置に配置される。
【0182】
同様にして、第2の駆動ベルト52の他の2つの止め具62、64は、第1の駆動ベルト50の対応する止め具62、64に対してずれている。
【0183】
第2の実施形態の作用原理は第1の実施形態と同様であるが、より速い速度の製品の流れを処理することができる。
【0184】
特に、第2の駆動ベルト52により、第1の駆動ベルト50によって第1の一群L1が解放される前に第2の一群L2を形成することができる。
【0185】
図8において、位相調整手段23はパシッブ状態であり、止め具60、62、64は前述したスタンバイ位置に配置されている。
【0186】
製品Pn、本実施例では第1のラインF1の第1の製品P1、を検出した際、センサ42によって送られる検出信号により位相調整手段23の第1の駆動ベルト50がパッシブ状態からアクティブ状態になる。
【0187】
図9に示すように、第1のサーボモータ56は起動し、第1の駆動ベルト50の第1の止め具60は上流スタンバイ位置から下流スタンバイ位置へ移動する。そして、図12に示すように、下流スタンバイ位置まで動作は継続される。
【0188】
第1のサーボモータ56のすぐ直後、又は同時に、第2の駆動ベルト52の第1の止め具60が上流スタンバイ位置に配置されるまで、第2のサーボモータ58は同様に起動される。
【0189】
図10に示すように、第2の駆動ベルト52の第1の止め具60が上流スタンバイ位置に到達するとすぐに、第2のサーボモータ58が停止する。そして、第1の駆動ベルト50がまだ駆動している間は、第1のラインF1の第3の製品P3の到達を待っている。
【0190】
第2の製品P2はラインF2に第1のラインF1の第1の製品P1のすぐ上流に上流スペースEだけ離れて配置され、上流スペースEの値はゼロになるまで次第に減少する。
【0191】
すなわち、第1の一群L1を形成するため、第2の製品P2は、第1の駆動ベルト50の第1の止め具60によって減速する第1の製品P1に次第に合流する。
【0192】
第1の駆動ベルト50の第1の止め具60が引込む直前に、センサ42は第1のラインF1に属する第3の製品の到達を検出し、第2のサーボモータ58を駆動する。この際、第2の駆動ベルト52は、パッシブ状態からアクティブ状態になる。
【0193】
図11に示すように、第2のラインF2の第4の製品P4と第2の一群L2を形成するため、第2の駆動ベルト52の第1の止め具60は係合位置に配置され、第3の製品P3を減速するようになっている。
【0194】
第2の一群L2は、製品P1及びP2を横列状にグループ化することにより形成される第1の一群L1のすぐ上流に、上流スペースE2に相当するスペースをともなって配置される。
【0195】
第1の一群L1が構成されると、第1の駆動ベルト50の第1の止め具60が引込み、下流スタンバイ位置に配置され、一方それと関連する第2の止め具64は上流スタンバイ位置に配置される。この際、第1のサーボモータ56は停止している。図12に示すように、第1のベルト50はパッシブ状態に戻っている。
【0196】
製品Pnを減速し、次の一群Liを形成するため、第1の駆動ベルト50では第1のラインF1のその他の製品Pnを処理する準備を再び行われる。
【0197】
第2の駆動ベルト52の第1の止め具60は縦方向に移動し、これは図9での第1の駆動ベルト50の状態に相当する。
【0198】
それぞれの駆動ベルト50、52のそれぞれの止め具60、62、64について、工程はこのように製品Pnの到達に依存して繰り返される。
【0199】
ここで、本発明に係る位相調整手段23の好ましい実施形態の利点について、特に図7を参照して説明する。
【0200】
マッチングした横方向の刻み目がプーリ34、36、54の軸駆動表面70によって相互作用した状態で支持されるように、駆動ベルト50、52の内面68に刻み目が付けられていることが好ましい。
【0201】
位相調整手段23は、例えばグランド(図示しない)上に置かれ、コンベヤーベルト12に対して取り付けられるガントリー(gantry)72形状の枠組みによって支持されている。
【0202】
ガントリー72上に位相調整手段23を取り付けることにより、いかなるコンベヤーベルト12上でも位相調整手段23を簡単に配置でき、入口ゾーン18と出口ゾーン20の間の縦方向位置を簡単に選択できる。
【0203】
好都合なことに、位相調整手段23は、調整手段(図示しない)を備えるガントリー72上に横方向に移動可能に取り付けられる。調整手段は、特にコンベヤーベルト12上を移動する製品のラインF1、F2に対して位相調整手段23の横方向の位置を正確に調整できるようになっている。
【0204】
変形例では、位相調整手段23が、コンベヤーベルト12に対して少なくとも横方向に、好ましくは縦方向及び/又は鉛直方向に移動できるように、ガントリー72に取り付けられている。
【0205】
ガントリー72は、コンベヤーベルト12の一方側に2つの鉛直−縦方向平板74、76を備え、それぞれ第1の駆動ベルト50と関連するプーリ34、36、54及び第2の駆動ベルト52と関連するプーリ34、36、54を支持している。
【0206】
好都合なことに、位相調整手段23は、それぞれの駆動ベルト50、52の上流側プーリ34と下流側プーリ36との間のA1−A2距離を調整するための手段を備える。
【0207】
距離A1−A2の調整により、特にラインF1、F2の製品PnとPn+1との間の上流スペースE及び製品Pn、Pn+1の縦方向寸法に対して、それぞれの駆動ベルト50、52の下側要素38の長さを適合できる。
【0208】
ここで示す本実施形態によると、上流側プーリ34の軸A1は、関連する支持板74、76に固定される縦方向レール82上を並進(translationally)移動するスライド80によって支持されている。
【0209】
本実施例においてそれぞれのスライド80の縦方向移動は、関連する支持板74、76に固定される調整ねじ84によって操作される。
【0210】
好都合なことに、位相調整手段23は、それぞれの駆動ベルト50、52の張り具合を調整する(taking up)するための手段86を備える。
【0211】
これらの手段86は、例えば、鉛直レール及びスライドシステム(図示しない)を備え、関連する支持板74、76に対して鉛直並進により第3のプーリ54の軸A3を移動することができる。
【0212】
張り具合を調整するための手段86は、例えば第3のプーリ54の軸A3を鉛直方向上方に押し出す弾性装置によって、自動的に操作されてもよい。
【0213】
少なくとも製品Pnと製品Pn+1との間の上流スペースEが一定値に決定され、好都合なことにそれぞれのラインF1、F2の製品のスペースE1及びE2も一定値に決定される際には、最適かつ高速の操作が行われることはもちろんである。
【0214】
しかし、実際の製品Pn、Pn+1の上流スペースE、E1、E2の値は、移送、その他には例えば質量が原因で不順応となった不順応製品を除去する制御装置の使用により、多かれ少なかれ差が生じ(subjected to)、結果として製品のラインに“ギャップ”が生じる。
【0215】
本発明の特に有益なの利点によると、製品の検出に従って駆動ベルト30、50、52の移動及び停止の操作が選択的に行われるため、このような上流スペースE、E1及びE2の値の変動によって位相調整手段22、23の操作は影響を受けない。
【0216】
逆に、先行技術の公知の解決手段による製品のグループ化では、このような差により機能不全が生じることが分かる。
【0217】
本発明の別の特有の利点として、配列装置10は、第1のラインF1から製品Pn及び/又は第2のラインF2から製品Pn+1を除去するための装置88を備える。
【0218】
好都合なことに、このような除去装置88は、例えば前述したように、上流スペースEの差の値が関連する最小設定値より大きい特有の場合に対処するために用いられる。
【0219】
配列装置10は位相調整手段22、23の下流に配置される少なくとも1つの製品除去装置88を備え、機能不全の可能性を防止し、分類手段24の空洞46の前で製品の不適合一群を除去することが好ましい。
【0220】
配列装置10のこのような機能不全は、例えばラインF1の製品Pnの間の上流スペースE1、及び/又は、第2のラインF2の製品Pn+1の間の上流距離E2、又は、第1のラインF1の製品Pnと第2のラインF2の製品Pn+1の間の上流スペースEが、既定の最小設定値より大きい又は小さい値を有することにより起こる。機能不全により、通常の方法では、一群Liを形成するため製品の一方を他方の横に正確な横列に並べてグループ化することができず、分類手段24の空洞までずれは継続する。
【0221】
除去装置88は、例えば、第1のラインF1の製品Pn及び/又は第2のラインF2の製品Pn+1を横方向についてコンベヤーベルト12の外側に押し出すことのできる圧縮空気のジェットを生み出すための手段(図示しない)を備える。
【0222】
除去装置88の空気−ジェット手段は、コンベヤーベルト12の縦方向についていずれか一方の端部に横方向に、それぞれのラインF1、F2に関連して配置されていることが好ましい。
【0223】
好都合なことに、本実施例の除去装置88は、位相調整手段22、23の上流及び下流に配置される手段を備える。
【0224】
好都合なことに、配列装置10は、装置88によってコンベヤーベルト12から除去された製品を元に戻すための手段(図示しない)を備える。
【0225】
除去装置88は、第1のラインF1に関連するセンサ42によって生じる検出信号に従って操作されることが好ましい。センサ42がすぐ下流に配置される製品Pnから近すぎる又は遠すぎる上流の製品の到達を検出する際、すなわち上流スペースE1が設定値より小さい又は大きい際は、除去装置88はコンベヤーベルト12から上流製品Pnを除去する。
【0226】
同様に、除去装置88は、第2のラインF2に関連するセンサ43によって生じる検出信号に従って操作される。センサ43がすぐ下流に配置される製品Pn+1から近すぎる又は遠すぎる上流の製品の到達を検出する際、すなわち上流スペースE2が設定値より小さい又は大きい際は、除去装置88はコンベヤーベルト12から上流製品Pn+1を除去する。
【0227】
上流スペースE1又はE2に関係する機能不全は、位相調整手段の上流に配置される除去装置88によって処理されることが好ましい。
【0228】
上流スペースE1及び/又は上流スペースE2の値が既定の設定値と異なる際、上流スペースEの値は必然的に影響を受け、最小設定値と等しくないことはもちろんである。
【0229】
製品が上流の手段によって除去されない、又は、配列装置が位相調整手段の下流にのみ除去手段88を備える場合は、上流スペース値Eに関係する機能不全は位相調整手段の下流に配置される除去装置88によって処理されることが好ましい。
【0230】
好都合なことに、センサ42、43の検出信号は、第1のラインF1の製品Pnと第2の製品Pn+1との間の上流スペースEが適正であるか、すなわち最小設定値より小さい又は等しいかを確かめるために、用いられる。
【0231】
このようにならない際には、機能不全の危険性を除去するため、除去装置88は製品Pn、Pn+1をコンベヤーベルト12から除去するように操作される。
【0232】
一群Liを構成する第1のラインF1の製品Pnが除去された場合、システム的に第2のラインF2の製品Pn+1も除去されることが好ましく、一群Liのすべての製品を除去し、不完全な一群Liが分類手段24に送られるのを防止している。
【0233】
逆に、第2のラインF2の製品Pn+1が除去された場合、不適合の一群Liが分類手段24に送られるのを防止するため、下流に配置される第1のラインの製品Pnも除去される。
【0234】
好都合なことに、新しい一群Liを形成するため、位相調整手段22、23はラインF1、F2の次の製品Pn、Pn+1の到達を待っている。
【0235】
これにより、一群L1の第1の製品P1又は第2の製品P2が分類手段24のそれぞれに対応する空洞46に入ることが妨げられる。
【0236】
好都合なことに、分類手段24は、製品Pn、Pn+1の一群Liがないことを検出するための手段(図示しない)を備え、空洞46をずらす操作を行わず、次の一群Liの到達を待つようになっている。
【0237】
この際、本発明に係る配列装置10の操作は、前述した通常の操作にしたがって継続される。
【0238】
第1及び第2の実施形態で述べ、示した設計において、本発明に係る配列装置10はラインF1、F2との関係で横方向について中央に配置される位相調整手段22、23を備える。
【0239】
中央に配置される位相調整手段の場合、それぞれの製品Pn及びPn+1が、非係合段階の間の止め具が傾く前又はその際に止め具の上流鉛直面に互いに作用するため、一方が他方の横に並んだ2つの製品Pn及びPn+1の配列を保証する。
【0240】
示していない別の設計では、配置手段10は、好ましくは鉛直方向についてコンベヤーベルト12の上方で、一方のライン、例えば第1のラインF1、の中央に配置される位相調整手段22、23を備え、一方のラインに含まれる製品Pnのみに作動するようになっている。
【0241】
このような設計では、位相調整手段22、23の止め具は第1のラインの製品Pnのみに作動し、第2のラインの製品Pn+1には作動しない。
【0242】
したがって、第2のラインF2の第2の製品P2は位相調整手段22、23の止め具によって減速されず、止め具の上流鉛直表面に互いに作用しないため、製品P2はコンベヤーベルト12を入口ゾーン18から出口ゾーン20まで移動し、その移動には、位相調整手段22、23を備えるコンベヤーベルト12の中間ゾーンを移動速度V1と同一の一定速度で移動することが含まれる。
【0243】
一方、第1のラインF1の第1の製品P1は、位相調整手段22、23を備えるコンベヤーベルト12の中間ゾーンを除いて、入口ゾーン18から出口ゾーン20まで移動速度V1でコンベヤーベルト12を移動する。中間ゾーンでは、製品P1は減速速度V2に減速され、製品PnとPn+1との間に存在する上流スペースEが次第になくなり、横列に配列された一群Liを構成するようになっている。
【0244】
好都合なことに、製品Pnの第1のラインF1又は製品Pn+1の第2のラインF2の上方に選択的に配置できるようにするため、位相調整手段22、23は、製品の分配順序の特性、特に第1の製品と呼ばれる製品、及び、それぞれのラインF1、F2の製品の間及び一方のラインから他方までの上流スペースに依存して、横方向に移動するように取付けられている。
【0245】
変形例では、連続的に一群Liにグループ化するため、それぞれのラインF1及びF2は、処理される製品Pn、Pn+1の分配の既定順序に従って選択的に操作できる関連する位相調整手段22、23を備える。
【0246】
位相調整手段22、23がラインF1、F2の一方のラインF1の中央に配置される場合、配列装置10は少なくとも1つのセンサ及び/又はコーダのような追加の検出手段(図示しない)を備え、コンベヤーベルト12上のラインF1、F2の他方のラインF2の製品の少なくとも到達及び/又は位置を検出することができることが好ましい。
【0247】
好都合なことに、位相調整手段22、23が製品Pnの第1のラインF1の中央に配置される場合、追加のセンサは位相調整手段の軸A2の少し上流に配置され、第2のラインF2の製品P2のような製品Pn+1の既定位置を示す信号が生じるようになっている。
【0248】
好都合なことに、検出手段によって供給される信号は位相調整手段22、23の操作、特に止め具の非係合段階ph3に起こる操作のためにリアルタイムで用いることができる。そして、例えば製品P1と一群L1を形成する製品P2等の製品Pn、Pn+1が横方向に完全に配列される。
【0249】
示していない変形例によると、配列装置10は、2つ以上の製品の横列にグループ化される一群Liを形成でき、例えば横方向に並んで配列した3つの製品を備える横列によって一群Liが構成される。
【0250】
この場合、配列装置10は、3つの縦方向のラインFに分配されて移動する製品と、3つの製品の中で2つに同時に又は連続的に作用する少なくとも第1の位相調整手段22、23及び第2の位相調整手段22、23と、がライン上に設けられるコンベヤーベルト12を備える。
【0251】
2つのラインF1、F2の製品の場合を考慮して、第1の製品P1が最も下流に配置される製品となる分配順序の場合は、まず第1の位相調整手段22、23が製品P2及びP3の中で最も下流に配置される製品を減速して製品P2及びP3の横列にグループ化するように、位相調整手段22、23が配置される。そしてこの際、第2の位相調整手段がすぐ上流に配置される製品P2及びP3に合流するまで、第1の製品P1を減速するように作用し、最終的に3つの製品P1、P2、P3の横列にグループ化した一群Liを構成するようになっている。
【0252】
本発明に係る配列装置10は特殊なコンベヤーベルト12を必要とせず、コストを最小限に抑えることができる。また、変形例として、高速で製品を取り扱うことができるようにするため、低コストの装置を設けることができる。
【0253】
前述した実施形態の1つに係る位相調整手段22又は位相調整手段23のような調整手段を備える本発明に係る配列装置10の、製品をパッキングするための設備90における典型的な適応について以下に述べる。
【0254】
製品パッキング設備90は、製品を一群Liにグループ化するように設計され、特に前述の製品の一群を箱詰め装置(図示しない)に送ることを目的としている。
【0255】
図13に示すように、パッキング設備90は、製品Pが上流から下流へ移送されるコンベヤーベルト112に沿って縦方向に延びるコンベヤーライン92を備える。
【0256】
設備90には、上流から下流への順に、コンベヤーライン92に製品を供給するための装置14、製品を分配するための装置16、少なくとも第1の調整手段122及び第2の調整手段222を備える製品を一群Liにグループ化するための装置、が設けられている。
【0257】
本実施例において、一群Liは、一体となった四角形に、すなわちそれぞれ2つの製品の2つの横列と、他に2つの製品の2つの縦列(columns)を形成するようにグループ化される、4つの製品Pを備える。
【0258】
本実施例の供給装置14は、縦方向に上流スペースE0だけ離れた製品PのラインFをコンベヤーベルト112の入口ゾーン118まで移動する供給コンベヤーベルト94を備える。
【0259】
入口ゾーン118の下流には、分配装置16がコンベヤーベルト112の第1の上流部T1に配置され、ラインFの製品Pをコンベヤーベルト112の上面132に既定の分配順序に従って分配するようになっている。
【0260】
好都合なことに、分配装置16は、少なくとも1つの止め具、本実施例では2つの止め具98、100を備える位相調整手段96を備える。位相調整手段96はコンベヤーベルト112に対して、ラインFの製品Pを、少なくとも製品P(以下、Pnと示す)の第1のラインF1と、第1のラインF1に平行な製品P(以下、Pn+1と示す)の第2のラインF2と、に分配するように配置されている。
【0261】
位相調整手段96は、例えば第1の実施形態で前述し、図2A乃至図5Bで示した位相調整手段22と同様の構成であるが、コンベヤーベルト112の移動の縦方向に対して斜めに配置されていること、及び、横方向、本実施例では右から左、に移動する止め具98、100の位置が異なっている。
【0262】
好都合なことに、止め具98、100を操作する位相調整手段96は、軸A1−A2を伴う右側プーリ134と左側プーリ136との間で巻かれる駆動ベルトを備える。駆動ベルトに平行な軸として定義される主軸Aは、プーリの軸A1−A2に対して垂直である。
【0263】
位相調整手段96の斜め配置は、主軸Aのコンベヤーベルト112の移動の縦方向との交点が鋭角θを形成することによって、定義される。
【0264】
2つのプーリがコンベヤーベルトの上方に配置され、駆動ベルトの下側要素がコンベヤーベルト112の上面132と略平行に延び、止め具98、100がコンベヤーベルト112の移動の縦方向と平行に、位相調整手段の主軸Aに対して角度θを有して延設されている。
【0265】
右側プーリは駆動ベルトを回転することができるサーボモータによって回転駆動される。止め具98、100は、プーリについてコンベヤーベルト112と同一の方向に取り付けられ、駆動速度の縦方向成分がコンベヤーベルト112の移動速度V1と略同一になるように決定される止め具98、100を駆動するための速度Vを有する。
【0266】
本実施例の位相調整手段96の下流の製品分配順序は、前述の第1及び第2の実施形態と同様であり、すなわち2つの中から1つの製品を交互にジグザグに分配している。
【0267】
したがって、第1のラインF1は2つの連続する製品P1、P3、P5等の間に上流スペースE1を有して配置される製品Pnから構成され、第2のラインF2は2つの連続する製品P2、P4、P6等の間に上流スペースE2を有して配置される製品Pn+1から構成されている。
【0268】
互いに位相がずれている第1及び第2のラインF1及びF2は、それぞれラインF1、F2に属する2つの連続する製品Pn、Pn+1の間に、上流スペースEを有する。
【0269】
したがって、ラインF1の製品Pn及びラインF2の製品Pn+1はジグザグに分配され、位相調整手段112から構成される第1の調整手段を備えるコンベヤーベルト112の第2の中間部T2を移動する。
【0270】
好都合なことに、位相調整手段122は、第1及び第2の実施形態でそれぞれ記述した位相調整手段22、23のいずれか一方と構成上同一であり、以下その詳細な説明は省略する。
【0271】
位相調整手段122は、サーボモータによって減速速度V2で駆動される止め具126及び止め具128を備える。好都合なことに、サーボモータの起動は、センサ42の検出信号に依存して操作される。
【0272】
位相調整手段122の操作は、位相調整手段122の下流で、ラインF1及びF2の製品Pn、Pn+1が一群L´iを形成する横列にグループ化されるようになっている。一群L´iは、中間一群と呼ばれ、横方向に並んでグループ化される製品Pn及び製品Pn+1を備える。
【0273】
中間一群L´iは、第2の調整手段222を備えるコンベヤーベルト112の第3の下流部T3に移動する。
【0274】
本実施例では、一群Liを形成するため、第2の調整手段222は、前もって第1の調整手段122によって形成される中間一群L´iの2つから構成される一群にグループ化するように設計されている。
【0275】
第2の調整手段222は、第1及び第2の実施形態で記述し、前述した特許文献2でより詳細に記述した位相調整手段22、23のいずれか一方と同一の少なくとも1つの位相調整手段を、備えることが好ましい。
【0276】
位相調整手段222は、コンベヤーベルト112上に配置され、ラインF1及びF2との関係で中央に配置される。
【0277】
位相調整手段222は、例えば位相調整手段22の止め具26、28と同様に、少なくとも第1の止め具102と、第2の止め具104と、を備える。
【0278】
第1の中間一群L´iを形成する製品P1、P2が先に到達した際、好都合なことに製品P1、P2の到達はセンサ242のような検出手段によって検出される。検出手段は、同時に位相調整手段222のサーボモータの起動の操作を行う。
【0279】
この際、第1の止め具102は上流スタンバイ位置(パッシブ状態)から係合位置(アクティブ状態)に移動し、減速速度V´2で縦方向を下流に移動する。
【0280】
減速速度V´2が移動速度V1より小さいため、中間一群L´1を形成する第1の製品P1及び第2の製品P2は、位相調整手段222の止め具102に合流し、位相調整手段222の止め具102の上流横方向面に衝突する。この結果、前記止め具102が引込み位置に到達するまで、製品P1、P2が速度V´2でコンベヤーベルト112上を移動する。
【0281】
そして、第1の製品P1及び第2の製品P2には、それぞれ第1及び第2のラインに属する次の中間一群L´iの製品P3及びP4が合流する。位相調整手段122の下流で位相調整手段222の上流では、製品P3及P4は、第2のラインF2の製品Pn+1の間の上流スペースE2と同一のスペースE´だけ離れている。
【0282】
すなわち、一方の一群L´iの製品P1及びP2と他方の一群L´2の製品P3及びP4との間のスペースE´は、既定のゼロでない値に到達するまで、位相調整手段222のもとで減少する。好都合なことに、重なり合う危険性を防止するため、製品P3及びP4が接触する前に、製品P1及びP2は解放される。
【0283】
本発明により、本実施例では、2つの縦列と2つ横列に並んだ4つ製品P1、P2、P3及びP4を備える最終一群L1が形成される。
【0284】
好都合なことに、位相調整手段222の下流に位置するコンベヤーベルト112の出口ゾーン120では、2つの一群Liの間の下流スペースE´´は、中間一群L´iの間のスペースE´の2倍値と略同一である。
【0285】
好都合なことに、例えば移動速度V1が必要な減速速度の2倍より大きい場合等、コンベヤーベルトの移動速度V1と一群L´i、Liを形成するために必要な調整手段の減速速度との間の差がかなり大きい場合は、パッキング設備90は第1の調整手段122及び第2の調整手段222を連続的に備える。
【0286】
変形例として、パッキング設備90は、第1の調整手段122のみを備える。この場合、駆動ベルトの長さ、止め具の位置、減速速度V2等の特性は、第1及び第2の製品P1、P2の横列にグループ化された際に、位相調整手段122の下側要素の下側に次の製品P3及びP4のグループ化が行われるように、決定される。
【0287】
コンベヤーベルト112の出口ゾーン120の下流に、パッキング設備90は分類手段24を備える。分類手段24は、横方向に移動可能な空洞146の連続体144を備え、空洞146はコンベヤーベルト112の方向に開いている。
【0288】
第1の一群は空の空洞146の1つに満たされる。この際、連続体144は、次の一群L2を受けるため空洞1つ分だけずれて、製品の一群Liが例えば分類手段24によって箱詰め装置に移送されるようになっている。
【0289】
好都合なことに、本発明は、特に箱詰めされる一群Liの形の横列にいくらかの製品Pn、Pn+1をグループ化する方法に関する。製品Pn、Pn+1は、移動速度と呼ばれる既定速度V1で移動するコンベヤーベルト12により、移送される。製品Pn、Pn+1はコンベヤーベルト12の上流側に到達し、その間それぞれ製品Pn及び製品Pn+1を備える縦方向に平行な少なくとも2つのラインを有し、一方のラインF1から他方のラインF2まで互いに少なくとも既定上流スペースEだけずれている。コンベヤーベルト12の下流側では、少なくとも2つの製品Pn、Pn+1を備える一群Liの状態になる。
【0290】
グループ化する方法は、少なくとも以下の工程を備える。
・製品P1及びP2の横列にグループ化すること、すなわちコンベヤーの縦方向に直交する横方向に並んで整列してグループ化することによって一群L1を形成するように、コンベヤーベルトの移動速度V1を変化させることなく、少なくとも第2の製品P2と第1の製品P1との間のスペースEがゼロになるまで、第1の製品P1と呼ばれ、ラインF1、F2の一方のラインF1に位置する少なくとも1つの製品を、ラインの他方のラインF2のすぐ上流に位置する第2の製品P2に対して、コンベヤーベルト12上で減速する減速工程。
・製品P1及び製品P2によって形成される一群Liがコンベヤーベルト12の移動速度V1で下流への移動を続けるように、少なくとも減速した製品P1を解放する解放工程。
【0291】
本発明は、前述した実施形態に限られるものでないことは、もちろんである。
【0292】
変形例として、位相調整手段の駆動ベルトが、サーボモータの起動を操作する検出信号に従って駆動されるのではなく、連続的に一定減速速度V2で駆動されるものがある。減速速度V2は、特に製品Pn同士の間の上流スペースE1及びラインF1及びF2の製品Pn及びPn+1の間の上流スペースEの関数として定義される。
【0293】
変形例として、分類手段24は、いくらかの製品を備える一群Liではなく、一群Liを形成する横列にグループ化される製品の1つによって満たされるように設計される空洞46の連続体44を備える。
【0294】
位相調整手段22、23によって横方向の列にあらかじめグループ化される第1のラインF1の製品Pn及び第2のラインF2の製品Pn+1が出口ゾーン120に到達した際、それぞれの製品Pn、Pn+1は縦方向にについて反対の空洞46によって受け取られる。それぞれの空洞46は、ラインF1又はF2の一方の中央に配置される。
【0295】
これにより、2つの隣接する空洞46が同時に満たされ、現在空の2つの空洞46でそれぞれ次の一群Liの製品Pn、Pn+1を受け取るため、空洞46の連続体44は2つの空洞46に対応する1ピッチだけずれる。
【0296】
変形例として、位相調整手段22、23の駆動ベルトがコンベヤーベルト12に対して反対方向に駆動され、止め具26、28が下流から上流へ毒度Vで移動するものがある。好都合なことに、速度Vはコンベヤーベルト12の移動速度V1より大きい。
【0297】
例えば位相調整手段22の止め具26は、ラインF1の製品Pnをコンベヤーベルト12の上面で加速するように移動させることができる。これにより、製品Pnは下流の製品Pn+1に合流し、2つの連続する製品Pn、Pn+1の間の上流スペースEが例えばゼロ等の既定値に減少する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動速度と呼ばれる既定速度(V1)で、上流入口ゾーン(18)から下流出口ゾーン(20)まで縦方向に移動する少なくとも1つのコンベヤーベルト(12)上を、製品(Pn、Pn+1)が移送され、
前記製品(Pn、Pn+1)は、前記コンベヤーベルト上の縦方向に、少なくとも1つの第1のライン(F1)と、前記第1のラインに平行な1つの第2のライン(F2)と、に配置され、それぞれ一方のライン(F1)から他方のライン(F2)まで、互いから縦方向に少なくとも1つの上流スペース(E)だけずれている製品(Pn、Pn+1)を備え、
前記入口ゾーン(18)と前記出口ゾーン(20)との間の前記製品(Pn、Pn+1)の経路に配置され、少なくとも2つの前記製品(Pn、P1)(Pn+1、P2)を横方向の列にグループ化することによって構成される一群(Li、L1)を形成する調整手段(22、23)を備え、
前記調整手段(22、23)は、少なくとも1つの止め具(26、28、60、62、64)を備える少なくとも1つの位相調整手段(22、23)を備え、
前記止め具の前記位置は、
前記ライン(F1、F2)の一方(F1)の製品(Pn、P1)を、前記ライン(F1、F2)の他方(F2)上のすぐ上流に位置する少なくとも1つの製品(Pn+1、P2)が合流するまで、接触によって減速するように前記製品(Pn、P1)の前方に前記止め具(26、28、60、62、64)が配置される少なくとも1つの係合位置と、
あらかじめ形成される一群(Li、L1)の速度V1での下流への移動を継続させることのできる少なくとも1つの引込み位置と、
の間で連続的に操作され、
複数の前記製品(Pn、Pn+1)を前記一群(Li)の形にグループ化する配列装置(10)において、
前記位相調整手段(22、23)は、少なくとも前記止め具(26、28、60、62)を支持し、前記コンベヤーベルト(12)の上面側に配置される少なくとも1つの駆動ベルト(30、50、52)を備え、
前記駆動ベルト(30、50、52)は、前記駆動ベルト(30、50、52)の下側要素(38)が前記コンベヤーベルト(12)の上面と略平行に延設され、前記止め具(26、28、60、62、64)が前記下側要素(38)上に配置される際に前記係合位置に位置するように、少なくとも2つの駆動プーリ(34、36、54)上を回転し、
前記位相調整手段(22、23)は、前記製品(Pn)(Pn+1)を横方向に整列して前記一群(Li)を形成するため、前記係合位置で前記止め具(26、28、60、62、64)を前記駆動ベルト(30、50、52)によって下流へ駆動するための縦方向速度(VL)が、前記移動速度(V1)より小さい減速速度と呼ばれる既定速度(V2)と等しくなるように、前記プーリ(34、36、54)を回転する手段(40、56、58)を備えることを特徴とする配列装置(10)。
【請求項2】
前記一群(Li)の2つの前記製品(Pn、Pn+1)の間のスペースが略ゼロの規定値に到達した際に、前記止め具(26、28、60、62)が前記係合位置から前記引込み位置に作動されることを特徴とする請求項1に記載の配列装置(10)。
【請求項3】
前記駆動ベルト(30、50、52)は、
前記駆動ベルト(30、50、52)が停止し、それぞれの前記止め具(26、28、60、62、64)が引込みスタンバイ位置に位置するパッシブ操作状態と、
前記駆動ベルト(30、50、52)が前記プーリ(34、36、54)を中心に、前記止め具(26、28、60、62、64)が前記係合位置で縦方向について下流に移動するように、回転するアクティブ操作状態と、
を備え、
それぞれの前記一群(Li)を形成する際、例えば第1の製品(P1)等の既定の製品が前記位相調整手段(22、23)の上流のセンサ(42)によって検出された際に、前記駆動ベルト(30、50、52)が前記アクティブ状態となるように操作されることを特徴とする請求項2に記載の配列装置(10)。
【請求項4】
前記位相調整手段(23)は、互いに同様でかつ平行に配置され、独立して駆動される第1の駆動ベルト(50)と、第2の駆動ベルト(52)と、を備え、
先行する下流の前記一群(Li)が解放される前に新しい前記一群(Li)の形成が開始されるように、それぞれの前記駆動ベルト(50、52)は、一方の前記駆動ベルト(50、52)の前記アクティブ状態が終わる前に、他方の前記アクティブ状態となるように操作されることを特徴とする請求項3に記載の配列装置(10)。
【請求項5】
2つの前記駆動ベルト(50、52)が前記パッシブ状態の際、2つの前記駆動ベルト(50、52)の前記止め具(60、62、64)が交差するのを防止するように、前記第1の駆動ベルト(50)の前記止め具(60、62、64)の前記スタンバイ位置が、前記第2の駆動ベルト(52)の前記止め具(60、62、64)の前記スタンバイ位置に対してずれていることを特徴とする請求項4に記載の配列装置(10)。
【請求項6】
それぞれの前記駆動ベルト(30、50、52)は、前記駆動ベルト(30、50、52)に沿って等間隔の少なくとも2つの同様の構成の前記止め具(26、28、60、62、64)を支持し、
それぞれの前記駆動ベルト(30、50、52)について、一時に1つの前記止め具(26、28、60、62、64)だけが前記係合位置に位置するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の配列装置(10)。
【請求項7】
さらに、前記コンベヤーベルト(12)の前記出口(20)に配置され、空洞(46)が設けられるグループ化装置(24)を備え、
それぞれの前記空洞(24)は、前記製品(Pn、Pn+1)の前記一群(Li)を収容するとともに、下流のプロセスステーションへ前記一群(Li)を移送するために設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の配列装置(10)。
【請求項8】
さらに、圧縮空気のジェットのような手段を備えるとともに、前記位相調整手段(22、23)の上流及び/又は下流に配置される除去装置(88)を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の配列装置(10)。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2010−501437(P2010−501437A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525010(P2009−525010)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際出願番号】PCT/EP2007/058279
【国際公開番号】WO2008/022930
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(506208528)スィデル・パルティスィパスィヨン (44)
【Fターム(参考)】