説明

高速炉

【課題】中性子検出器の減速材によって減速された中性子が崩壊熱除去系の空気流路に漏れ出して冷却用の空気を放射化させることがない高速炉を提供する。
【解決手段】原子炉容器1を空気で冷却する崩壊熱除去系と原子炉容器1の外側に設けた中性子検出器30とを備え、中性子検出器30の周囲に中性子減速材31が配設されている高速炉において、中性子減速材31の外側に熱中性子吸収材32を並設する。熱中性子吸収材32は、空気流路19に対向する部分に配設し、また炉心2に対する相対位置に応じてその厚みを変化させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子炉容器を空気で冷却する崩壊熱除去系と、炉心外に設けた中性子検出器とを備える高速炉に関し、より詳しくは、中性子検出器に並設されている中性子減速材によって減速された中性子が崩壊熱除去系の空気流路に漏れ出して冷却用の空気が放射化されることを防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の高速炉として、原子炉容器内の液体金属冷却材に浸された炉心の外側に中性子反射体を配置し、この中性子反射体を上下方向に移動させて炉心からの中性子の漏洩を調整することによって炉心の反応度を制御する反射体制御方式の高速炉が知られている(例えば、特許文献1参照)。この高速炉において、自然通風冷却型の崩壊除去装置を用いる技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。また、原子炉から発生する中性子を原子炉外で計測する中性子計測装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
このように、従来の高速炉においては、運転を停止した後にも発生する崩壊熱を除去するために崩壊熱除去系が設置されている。この崩壊熱除去系のうち、原子炉容器の外壁を空気によって直接冷却する方式はRVACS(Reactor Vessel Auxiliary Cooling System)と呼ばれている。
【0003】
上述したRVACSを備える高速炉の構造について、図11および図12を参照して概説すると、原子炉容器1の中央部に設置された炉心2は、炉心バレル3によって囲まれた多数の多数の燃料集合体と、その中央部に装架された中性子吸収用チャンネルとから成っている。また、炉心バレル3の外側に所定の隙間を有して配設された隔壁4の内側には、中性子反射体5と、この中性子反射体5を上下方向に駆動する中性子反射体駆動装置6が設置されている。さらに炉心2、炉心バレル3、隔壁4、中性子反射体5、中性子遮蔽体7を支持している支持構造物8は、図示されない多数の冷却材流通孔が設けられているとともに、その下方は下部プレナム9となっている。
【0004】
隔壁4と原子炉容器1との間に配設された中性子遮蔽体7の上方には、中間熱交換器10と電磁ポンプ11が上下に設けられている。そして、中間熱交換器10には二次側冷却材通流配管12が取り付けられている。
【0005】
原子炉容器1は、その上端開口部が遮蔽プラグ13によって閉塞されており、かつ液体ナトリウム等の液体金属の冷却材14で満たされている。また、冷却材14と遮蔽プラグ13との間は上部プレナム15となっており、不活性ガスが封入されている。
【0006】
冷却材14は原子炉容器1の内部を矢印で示すように循環して炉心2に流入し、燃料集合体16によって加熱されて上方に流出する。加熱された冷却材14は、中間熱交換器10において2次側冷却材通流配管12の内部を流れる2次冷却材との熱交換によって冷却される。冷却された2次冷却材14は電磁ポンプ11によって昇圧され、中性子遮蔽体7および支持構造物8を通過して下部プレナム9に到達し、再び炉心2の内側に流入する。
【0007】
さらに、原子炉容器1を囲んでいる安全容器17とその周囲のコンクリート壁18との間の隙間は空気流路19となっており、この空気流路19を流れる空気によって安全容器17および原子炉容器1を冷却する崩壊熱除去系が構成されている。
【0008】
また、コンクリート壁18に挿入されて上下方向に延びる案内管21には、原子炉容器1から漏れ出す中性子を検出して炉心2の熱出力レベルを監視するための中性子検出器22が収納されている。炉心2の熱出力レベルは、炉心温度の計測や冷却材14の流量計測といったプロセス計装によっても測定できるが、出力変動に対する時間遅れが大きいため、炉心2の熱出力レベルに対して時間応答性が高くて熱出力に直接比例する中性子束を監視することにより炉心2の熱出力レベルを監視することが好ましい。このとき、高速炉では、中性子の平均自由行程が長く、炉心2の内側における中性子束分布が軽水炉に比べて比較的平坦である。また、冷却材14の温度が高いこともあり、炉心2の内部での中性子束計測は行わず、RVACSの空気流路19の外側にあるコンクリート壁18内に設置されるのが一般的である。なお、熱出力監視のために一般的に使用される中性子検出器22としては、比例計数管(PC)や核分裂計数管、核分裂電離箱(FC)、γ線補償型電離箱(CIC)などがある。
【0009】
【特許文献1】特開2001−235574号公報
【特許文献2】特開平4−2692号公報
【特許文献3】特開昭59−170793号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、RVACSは原子炉容器1の外壁を空気によって直接冷却するものであるため、原子炉容器1から漏れ出る中性子による空気の放射化に配慮する必要がある。この空気の放射化は、主に空気中に含まれる40Arの反応が主な反応であり、その反応断面積は低エネルギーの中性子ほど大きい。そのため、原子炉容器1の内側にB4Cなどの熱中性子吸収物質を配置し、原子炉容器1から漏れ出る低エネルギーの中性子を出来る限り低減する工夫を払う必要がある。
【0011】
また、中性子検出器22に使用する反応物質である10Bや235Uの反応断面積は中性子のエネルギーが低いほど大きいため、低エネルギーの中性子に対して高い感度を有する。そのため、高速炉の出力を監視するために炉心外に設置する中性子検出器は、その感度を上げるために検出器の周囲を中性子減速物質で取り囲む構造とすることが一般的である。
【0012】
しかしながら、RVACSを有する原子炉の外側に中性子減速材を伴った中性子検出器を設置すると、中性子減速材によって減速された熱中性子の一部がRVACS側に漏れ出し、これによってRVACS内の空気が放射化することが問題となる。
【0013】
そこで本発明の目的は、上述した従来技術が有する問題点を解消し、RVACSを備えた高速炉において、炉外に設置した中性子検出器の感度を高めるためにその周囲に減速材を配設した場合においても、減速材によって減速された中性子がRVACS側に漏れ出して冷却用の空気を放射化させることがない高速炉を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するための本発明の高速炉においては、原子炉容器を空気で冷却する崩壊熱除去系と前記原子炉容器の外側に設けた中性子検出器とを備え、前記中性子検出器の周囲に中性子減速材が配設されている高速炉において、前記中性子減速材の外側に熱中性子吸収材を並設したことを特徴とする。
すなわち、炉心から漏れ出した中性子が中性子減速材において減速されて散乱しても、中性子減速材の外側に並設された熱中性子吸収材によって熱中性子を吸収することができるから、崩壊熱除去系の空気流路の側に熱中性子が漏れ出して冷却用空気を放射化させることを防止できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、RVACSを備えた高速炉において、炉外に設置した中性子検出器の感度を高めるためにその周囲に減速材を配設した場合においても、減速材によって減速された中性子がRVACS側に漏れ出して冷却用の空気を放射化させることがない高速炉を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図1乃至図10を参照し、本発明に係る高速炉の各実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明においては、前述した従来技術を含めて同一の部分には同一の符号を用いて重複した説明を省略する。
【0017】
第1実施形態
まず最初に図1〜図3を参照し、第1実施形態の高速炉について説明する。
【0018】
図1および図2に示した本第1実施形態の高速炉100は、図11および図12に示した従来の高速炉に対し中性子検出器30の部分の構造が異なっているが、それ以外の部分の構造は同一である。そこで、中性子検出器30の部分の構造について以下に説明する。
【0019】
図3に示したように、中性子検出器30は、コンクリート壁18に挿入されて上下方向に延びる案内管21の内部に収納された検出器本体31と、この検出器本体31を囲むように案内管21の周囲に配設された中性子減速材32と、この中性子減速材32の外側に並設された熱中性子除去フィルタ(熱中性子吸収材)33を有している。
【0020】
検出器本体31は比例計数管や核分裂計数管若しくはγ線補償型電離箱といった中性子検出器であり、10Bや235Uなどの材料によって構成され、熱中性子に対して高い感度を有している。
【0021】
中性子減速材32は、高速炉100の炉心1から漏れ出してくる高速中性子および中速中性子を減速して熱中性子化するもので、例えばポリエチレン等の材料から構成することができる。
【0022】
熱中性子除去フィルタ33は、中性子減速材32によって減速されて崩壊熱除去系の空気流路19の方向に散乱された熱中性子を吸収、除去する機能を持ち、例えば10B、Hf、Cd等の材料から構成することができる。
また、この熱中性子除去フィルタ33は、中性子減速材32の外側で案内管21の周方向に延びる部分のうち、崩壊熱除去系の空気流路19に対向する部分に並設されている。
【0023】
すなわち、本第1実施形態の高速炉100においては、中性子減速材32の外側に熱中性子除去フィルタ33を配設したことにより、中性子減速材32で減速・散乱された熱中性子が崩壊熱除去系の空気流路19の側に漏れ出すことを防止できる。
したがって、空気流路19の内部の空気が熱中性子によって放射化されることを防止できる。
特に、本第1実施形態においては、中性子減速材32の外側で案内管21の周方向に延びる部分のうち、崩壊熱除去系の空気流路19に対向する部分に集中させて熱中性子除去フィルタ33を並設したので、中性子検出器30をコンパクトにかつ効率よく構成することができる。
【0024】
第2実施形態
次に図4および図5を参照し、第2実施形態の高速炉について説明する。
【0025】
図4に示した第2実施形態の高速炉200における中性子検出器40は、上述した第1実施形態の中性子検出器30に対し、熱中性子除去フィルタの形状を変更したものである。
具体的に説明すると、中性子減速材32に並設された熱中性子除去フィルタ41は、案内管21の周囲に配設された水平断面で矩形状の中性子減速材32の外側の部分のうち、崩壊熱除去系の空気流路19に対向する側面に並設された部分41aと、原子炉容器1の周方向における両側面にそれぞれ並設された部分41b,41cとを有しており、その水平断面形状が略コ字形に構成されている。
【0026】
すなわち、本第2実施形態の高速炉200においては、中性子減速材32の外側の部分のうち、崩壊熱除去系の空気流路19に対向する部分ばかりでなく、この部分に対して原子炉容器1の周方向に隣接する部分にも熱中性子除去フィルタ41を並設したので、中性子減速材32で減速・散乱された熱中性子が崩壊熱除去系の空気流路19の側に漏れ出すことをより効果的に防止することができる。
【0027】
なお、図5に示した変形例の高速炉210における中性子検出器50のように、案内管21の周囲に配設された水平断面で円筒状の中性子減速材51の外側の部分のうち、崩壊熱除去系の空気流路19に対向する側の半周にわたって、水平断面形状がC字形の熱中性子除去フィルタ52を並設することによっても、同様の効果を得ることができる。
特に、このような構造の中性子検出器50においては、熱中性子除去フィルタ51を中性子減速材51に近づけることができるから、中性子検出器50の周囲の構造をより単純化することができる。
【0028】
第3実施形態
次に図6を参照し、第3実施形態の高速炉について説明する。
【0029】
図6に示した第3実施形態の高速炉300における中性子検出器60は、上述した第2実施形態の中性子検出器40に対し、熱中性子除去フィルタの形状をさらに変更したものである。
具体的に説明すると、中性子減速材32に並設された熱中性子除去フィルタ61は、案内管21の周囲に配設された水平断面で矩形状の中性子減速材32の外側の部分のうち、崩壊熱除去系の空気流路19に対向する側面に並設された部分61aと、原子炉容器1の周方向(左右方向)の両側面にそれぞれ並設された部分61b,61cに加えて、案内管21の軸線方向(上下方向)において中性子減速材32に隣接する部分61d,61eをさらに備えている。
【0030】
すなわち、本第3実施形態の高速炉300においては、中性子減速材32の外側の部分のうち崩壊熱除去系の空気流路19に対向する部分ばかりでなく、この部分に対して左右方向に隣接する部分および上下方向に隣接する部分にも熱中性子除去フィルタ61を並設したので、中性子減速材32で減速・散乱された熱中性子が崩壊熱除去系の空気流路19の側に漏れ出すことをより一層効果的に防止することができる。
【0031】
第4実施形態
次に図7〜図9を参照し、第4実施形態の高速炉について説明する。
【0032】
図7に示したように、本第4実施形態の高速炉400における中性子検出器70は、コンクリート壁18に挿入されて上下方向に延びる案内管21の内部に収納された検出器本体71と、この検出器本体71を囲むように案内管21の周囲に配設された中性子減速材72と、この中性子減速材72の外側のうち崩壊熱除去系の空気流路19に対向する部分に並設された熱中性子除去フィルタ73とを有している。
【0033】
この熱中性子除去フィルタ73は、図8に拡大して示したように、崩壊熱除去系の空気流路19に向かう方向の厚みが炉心2に対する上下方向の相対位置に合わせて変化するように構成され、炉心2から漏れ出してくる中性子束のフラックスレベルが高い中心部分ほど厚く、フラックスレベルが相対的に低い両端部にいくほど薄い構造となっている。
具体的には、熱中性子除去フィルタ73のうち上下方向の中央部分73aが最も厚く、この中央部分73aに対して上下方向に隣接する部分73bが厚く、上下方向の両端部分73cが最も薄くなっている。
【0034】
すなわち、本第4実施形態の高速炉400では、中性子検出器70のうち、炉心2から漏れ出してくる中性子量が少ない上下方向の両端部においては、漏れ出してきた中性子の吸収量を抑制して中性子検出器70の感度を確保することができる。
同時に、炉心2から漏れ出してくる中性子量が多い上下方向の中央部においては、中性子減速材72によって減速・散乱された熱中性子を効果的に除去し、崩壊熱除去系の空気流路19の側に漏れ出すことを確実に防止することができる。
【0035】
なお、図9に示した変形例の高速炉410における中性子検出器75のように、図8に示した熱中性子除去フィルタ73に対し、中性子減速材72をそれぞれ上下方向に覆う部分73d,73eをさらに追加することもできる。
【0036】
第5実施形態
次に図10を参照し、第5実施形態の高速炉について説明する。
【0037】
図10に示した第5実施形態の高速炉500における中性子検出器80は、コンクリート壁18に挿入されて上下方向に延びる案内管21の内部に収納された検出器本体81と、この検出器本体81を囲むように案内管21の周囲に配設された中性子減速材82と、この中性子減速材82の外側の部分のうち崩壊熱除去系の空気流路19に対向する部分に並設された熱中性子除去フィルタ83を有している。
【0038】
そして、この熱中性子除去フィルタ83の上下方向の範囲は、炉心2に設けられている燃料集合体16の上下方向の全体をカバーできるように設定されており、かつ崩壊熱除去系の空気流路19に向かう方向の厚みが連続的に変化して、炉心2から漏れ出してくる中性子束のフラックスレベルが高い中心部分ほど厚く、フラックスレベルが相対的に低い両端部にいくほど薄くなるように構成されている。
【0039】
すなわち、本第5実施形態の高速炉500においても、中性子検出器80のうち、炉心2から漏れ出してくる中性子量が少ない上下方向の両端部においては、漏れ出してきた中性子の吸収量を抑制して中性子検出器80の感度を確保することができる。
同時に、炉心2から漏れ出してくる中性子量が多い上下方向の中央部においては、中性子減速材72によって減速・散乱された熱中性子を効果的に除去し、崩壊熱除去系の空気流路19の側に漏れ出すことを確実に防止することができる。
さらに、熱中性子除去フィルタ83は、炉心2の燃料集合体16の上下方向の全体をカバーするような範囲で連続的に変化する構成となっているので、中性子検出器80によって上下方向の広い範囲をスキャンすることが可能になる。
【0040】
以上、本発明に係る高速炉の各実施形態について詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した各実施形態においては、いずれも案内管21が上下方向(鉛直方向)に延びるように配設されているが、炉心2に対して傾斜して延びる場合や水平に延びる場合においても本発明を適用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第1実施形態の高速炉を示す全体断面図。
【図2】図1に示した高速炉の水平断面図。
【図3】図1に示した中性子検出器を拡大して示す(a)縦断面図および(b)水平断面図。
【図4】第2実施形態の高速炉における中性子検出器を示す水平断面図。
【図5】図4に示した中性子検出器の変形例を示す水平断面図。
【図6】第3実施形態の高速炉における中性子検出器を示す(a)縦断面図および(b)水平断面図。
【図7】第4実施形態の高速炉を示す要部縦断面図。
【図8】図7に示した中性子検出器を拡大して示す縦断面図。
【図9】図8に示した中性子検出器の変形例を示す縦断面図。
【図10】第5実施形態の高速炉を示す要部縦断面図。
【図11】従来の高速炉を示す全体断面図。
【図12】図11に示した高速炉の水平断面図。
【符号の説明】
【0042】
1 原子炉容器、2 炉心、3 炉心バレル、4 隔壁、5 中性子反射体、6 中性子反射体駆動装置、7 中性子遮蔽体、8 支持構造物、9 下部プレナム、10 中間熱交換器、11 電磁ポンプ、12 2次側冷却材通流配管、13 遮蔽プラグ、14 冷却材、15 上部プレナム、16 燃料集合体、17 安全容器、18 コンクリート壁、19 空気流路、21 案内管、22 中性子検出器、30,40,50,60,70,80 中性子検出器、31,41,51,61,71,81 検出器本体、32,42,52,62,72,82 中性子減速材、33,43,53,63,73,83 熱中性子除去フィルタ(熱中性子吸収材)、100 第1実施形態の高速炉、200 第2実施形態の高速炉、300 第3実施形態の高速炉、400 第4実施形態の高速炉
500 第5実施形態の高速炉

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉容器を空気で冷却する崩壊熱除去系と前記原子炉容器の外側に設けた中性子検出器とを備え、前記中性子検出器の周囲に中性子減速材が配設されている高速炉において、前記中性子減速材の外側に熱中性子吸収材を並設したことを特徴とする高速炉。
【請求項2】
前記中性子減速材は、前記中性子検出器を収納した案内管の周囲に配設され、
前記熱中性子吸収材は、前記案内管の周方向のうち、前記崩壊熱除去系における冷却用空気の流路と対向する部分に並設されていることを特徴とする請求項1に記載の高速炉。
【請求項3】
前記中性子減速材は、前記中性子検出器を収納した案内管の周囲に配設され、
前記熱中性子吸収材は、前記案内管の軸線方向において前記中性子減速材に並設されていることを特徴とする請求項1に記載の高速炉。
【請求項4】
前記中性子減速材は、前記中性子検出器を収納した案内管の周囲に配設され、
前記熱中性子吸収材は、前記案内管の周方向のうち前記崩壊熱除去系における冷却用空気の流路と対向する部分と、前記案内管の軸線方向において前記中性子減速材に隣接する部分と、に並設されていることを特徴とする請求項1に記載の高速炉。
【請求項5】
前記熱中性子吸収材は、前記崩壊熱除去系における冷却用空気の流路に向かう方向の厚みが炉心に対する相対位置に合わせて変化するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の高速炉。
【請求項6】
前記熱中性子吸収材は、前記崩壊熱除去系における冷却用空気の流路に向かう方向の厚みが炉心に対する相対位置に合わせて変化するように構成され、かつ前記案内管の軸線方向において前記中性子減速材と隣接する部分に並設されていることを特徴とする請求項1に記載の高速炉。
【請求項7】
前記熱中性子吸収材は、前記案内管の周方向のうち前記崩壊熱除去系における冷却用空気の流路と対向する部分に並設され、かつ前記流路に向かう方向の厚みが炉心に対する相対位置に合わせて変化するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の高速炉。
【請求項8】
前記熱中性子吸収材は、前記案内管の周方向のうち前記崩壊熱除去系における冷却用空気の流路と対向する部分と前記案内管の軸線方向において前記中性子減速材に隣接する部分とに並設され、かつ前記流路に向かう方向の厚みが炉心に対する相対位置に合わせて変化するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の高速炉。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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