説明

高麗人参からジンセノサイドRg1またはRb1が強化された抽出物分画を製造する方法

【解決手段】本発明は、高麗人参の酒精抽出物を濃縮した後水で希釈した抽出液を吸着樹脂に加えて吸着させる段階と;前記吸着樹脂に蒸溜水を通過させて吸着しなかった成分を湧出させて除去する段階;及び前記吸着樹脂に30〜40 v/v%の酒精を加えて湧出物を獲得する段階を含む方法によって高麗人参からジンセノサイドRg1が強化された抽出物分画を製造する方法を提供する。また、本発明は、高麗人参の酒精抽出物を濃縮した後水で希釈した抽出液を吸着樹脂に加えて吸着させる段階と;前記吸着樹脂に蒸溜水を通過させて吸着しなかった成分を湧出させて除去する段階;及び前記吸着樹脂に50〜80 v/v%の酒精を加えて湧出させる段階を含む高麗人参からジンセノサイドRb1が強化された抽出物分画を製造する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高麗人参から特定サボニン成分が特に強化された抽出物分画を製造する方法に係り、より具体的には高麗人参中に存在するサボニン中抗疲労機能を持つと分かったジンセノサイドRg1または、鎮静作用を持つと分かったジンセノサイドRb1が強化された抽出物分画を高麗人参から製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高麗人参(Panax ginseng C.A. Mayer)は、植物学的にウコギ科(Araliaceae)高麗人参属に属する植物で、中国では紀元前から薬用で使われたし、国内では三国時代から高麗人参を交易、薬用で使われてきたし、現在までも色々な分野に漢方薬や健康食品で広く使用中にある。
【0003】
高麗人参には、種特異的な成分としてジンセノサイド(ginsenoside)というサボニン類似物質が約3〜6%含まれていて、これは高麗人参の代表的な生理活性物質で、構造によりパナキサジオール系(Panaxadiol:PD)とパナキサトリオール系(Panaxatriol:PT)、オルレアナン系(Oleanane)に分かれて約33種が報告されている。
【0004】
PD系サボニンとPT系サボニンは、体内でそれぞれ違った作用をする。ジンセノサイドRb1で代表されるPD系サボニンは、中枢神経に対する抑制作用を示して精神安定、神経弛緩、鎮痛、抗痙攣、血圧降下、パパベリン作用などを示すと知られている。これに反し、ジンセノサイドRg1で代表されるPT系サボニンは、中枢神経に対して興奮的に作用して、抗疲労作用があると知られている。したがって、高麗人参内で互いに反対作用を示すサボニンを互いに分離したり強化させるならば、高麗人参の薬理作用をより効率的に得ることができるものと見られる。しかし、今までジンセノサイド関連研究らは、高麗人参内で微量存在する成分らの含有量を増加させる方法や(特許文献1)ジンセノサイドの特定疾患治療用途(特許文献2)に対する研究が主をなっていて、互いに反対作用を示すジンセノサイドRg1及びRb1を各々個別的に効能を増大させる方法に対する研究はよく成り立たないでいる。
【0005】
特許文献3では高麗人参の水または、酒精抽出物をくえんさんまたは、乳酸で処理して高麗人参サボニンの特定成分のジンセノサイドRg2を獲得する方法を開示している。特許文献4及び特許文献5は、高麗人参からサボニンを抽出時、熱安全性を考慮した抽出温度および酒精の濃度にともなうサボニンの収得量の変化に対して開示しているが、全部石油エーテルを抽出溶媒の中の一つで使って食用または、薬用で使うことが適合しない短所があった。さらに、前記特許どれもジンセノサイドRg1またはRb1の成分が強化された抽出物分画を獲得する方法に対して全然開示していない。
【0006】
また、特許文献6は、吸着樹脂を利用した吸着によってサボニン高含有抽出物を製造する方法を開示しているが、特定サボニン成分が強化された抽出物分画を獲得する方法に対して全然開示していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第7,371,416号明細書
【特許文献2】国際公開第01/056585号
【特許文献3】韓国特許登録第620107号
【特許文献4】韓国特許登録第517128号
【特許文献5】韓国特許登録第192678号
【特許文献6】韓国特許登録第0444394号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
高麗人参内に存在するPD系サボニンとPT系サボニンは、互いに反対作用を示すので、PD系サボニンとPT系サボニンの比率にしたがって高麗人参は身体内ではそれぞれ違った作用が起きることができる。また、高麗人参の抽出物を含む組成物にも抽出物に存在するジンセノサイドRb1/Rg1の比率により他の作用が示すことができて、ジンセノサイドRb1及びRg1の互いに相反した傾向の作用によって高麗人参抽出物からそれぞれのサボニンが発揮する効果を効率的に得ることはできない短所がある。さらに、医療人の専門的な監督下にあるんじゃない特別な病気がない人々が平常時好んで飲む健康機能性飲み物においては望まない効果を持つ飲み物を知らず知らずに摂取できて特に問題になる。
【0009】
ここに、本発明者などはこのような高麗人参サボニン抽出物の短所を補完するために、高麗人参の特定サボニン成分(Rb1またはRg1)の比率が高いだけでなく、含有量が増大した高麗人参のサボニン抽出物分画を製造する方法を研究した結果、高麗人参のサボニンを十分に抽出する方法及びこれから特定サボニン成分(Rb1またはRg1)が強化された分画を獲得する方法に対して開発することになって、本発明を完成することになった。
【0010】
したがって、本発明の目的は、高麗人参からジンセノサイドRg1またはRb1がより強化された抽出物分画を製造する方法を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、高麗人参から得られたジンセノサイドRg1がより強化された抽出物分画を含む高麗人参サボニンの抗疲労機能が強化された機能性飲み物組成物を提供することである。
【0012】
本発明のまた他の目的は、高麗人参から得られたジンセノサイドRb1がより強化された抽出物分画を含む高麗人参サボニンの鎮静作用が強化された機能性飲み物組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記の目的を達成するために、本発明は、
高麗人参の酒精抽出物を濃縮した後水で希釈した抽出液を吸着樹脂に加えて吸着させる段階と;
前記吸着樹脂に蒸溜水を通過させて吸着しなかった成分を湧出させて除去する段階;及び
前記吸着樹脂に30〜40 v/v%の酒精を加えて湧出物を獲得する段階を含む高麗人参からジンセノサイドRg1が強化された抽出物分画を製造する方法を提供する。
【0014】
また、本発明は、
高麗人参の酒精抽出物を濃縮した後水で希釈した抽出液を吸着樹脂に加えて吸着させる段階と;
前記吸着樹脂に蒸溜水を通過させて吸着しなかった成分を湧出させて除去する段階;及び
前記吸着樹脂に50〜80 v/v%の酒精を加えて湧出させる段階を含む高麗人参からジンセノサイドRb1が強化された抽出物分画を製造する方法を提供する。
【0015】
前記方法によって製造された高麗人参のジンセノサイドRg1またはRb1が強化された抽出物分画は、機能性飲み物の活性成分として含まれることができる。
【0016】
したがって、本発明は、前記方法により製造されたジンセノサイドRg1が強化された抽出物分画を含む高麗人参サボニンの抗疲労機能が強化された機能性飲み物組成物を提供する。
【0017】
また、本発明は、前記方法により製造されたジンセノサイドRb1が強化された抽出物分画を含む高麗人参サボニンの鎮静作用が強化された機能性飲み物組成物を提供する。
【0018】
以下、本発明をより詳細に説明する。
【0019】
本発明者などは、高麗人参の酒精抽出物を吸着樹脂を利用して非サボニン成分を除去して30〜40 v/v%の酒精で湧出時ジンセノサイドRg1が強化された抽出物獲得することができるし、50〜80 v/v%の酒精で湧出時ジンセノサイドRb1が強化された抽出物獲得できるということを明らかにして、ジンセノサイドRg1または、ジンセノサイドRb1がより強化された高麗人参抽出物を獲得することができるようになった。
【0020】
したがって、本発明は一側面において、
高麗人参の酒精抽出物を濃縮した後水で希釈した抽出液を吸着樹脂に加えて吸着させる段階と;
前記吸着樹脂に蒸溜水を通過させて吸着しなかった成分を湧出させて除去する段階;及び
前記吸着樹脂に30〜40 v/v%の酒精を加えて湧出物を獲得する段階を含む高麗人参からジンセノサイドRg1が強化された抽出物分画を製造する方法を提供する。
【0021】
また、本発明は、
高麗人参の酒精抽出物を濃縮した後水で希釈した抽出液を吸着樹脂に加えて吸着させる段階と;
前記吸着樹脂に蒸溜水を通過させて吸着しなかった成分を湧出させて除去する段階;及び
前記吸着樹脂に50〜80 v/v%の酒精を加えて湧出させる段階を含む高麗人参からジンセノサイドRb1が強化された抽出物分画を製造する方法を提供する。
【0022】
前記高麗人参の酒精抽出物は、高麗人参を酒精で処理して得られた任意の抽出物が利用されるが、好ましくジンセノサイドRg1及びRb1の含有量がより高い抽出物を利用することができる。ジンセノサイドRg1及びRb1の含有量がより高い抽出物は、高麗人参に60〜80%の酒精を加えて40〜80℃で24〜36時間の間撹拌抽出して得られることができる。このような抽出方法は、本発明者が繰り返し研究した結果、ジンセノサイドRg1及びRb1の含有量が高い抽出方法として開発したことである。前記抽出温度が80℃を越える場合、ジンセノサイドRg1及びRb1の熱安定性が低下して抽出されるジンセノサイドRg1及びRb1の含有量が減少する。また、40℃未満の場合抽出効率が低下することになる。そして、前記時間範囲を脱してとても長くなれば経済性または、ジンセノサイドの安定性が低下して、とても短ければ抽出効率が低下するなどの問題がある。より好ましくは、高麗人参に65〜75 v/v%の酒精を加えて65〜75℃で24〜36時間の間撹拌抽出して得られた酒精抽出物を利用することができるし、最も好ましくは、高麗人参に70 v/v%の酒精を加えて70℃で24時間の間撹拌抽出して得られた酒精抽出物を利用することができる。前記抽出物の抽出は、3回以上繰り返して合わせたのを使うことが好ましい。
【0023】
その次に、前記高麗人参の酒精抽出物を加熱濃縮する過程を遂行して、濃縮は70〜90ブリックス(brix)の範囲で遂行することが好ましくて、最も好ましくは、約80ブリックス程度で濃縮を遂行できる。
【0024】
その次に、濃縮された酒精抽出物に水を加えて希釈した後、吸着樹脂に導入して吸着させる段階を遂行する。前記水で希釈させる程度は酒精抽出物の濃縮物が全体的な吸着樹脂と反応してサボニンが吸着することができる程度ならば、特別に限定されるのではないか、好ましくは、前記濃縮された抽出物重量の約4〜6倍、さらに好ましくは、約5倍の水を加えて希釈させることができる。前記吸着樹脂としては、ダイヤイオンHP-20(三菱、日本)が利用されることができて、吸着および分画のためにコラムが充填された形態として利用されることができる。
【0025】
その次に、前記吸着樹脂に蒸溜水を通過させて吸着しなかった成分を湧出させて除去する段階を遂行する。このような過程を介して、高麗人参の酒精抽出物中に存在するサボニン以外の成分を湧出させて除去することができる。吸着しなかった成分を除去するために使われる蒸溜水の量は、非サボニン成分を湧出させて除去するのに十分な量ならば良くて、例えば吸着樹脂容量の約5倍の蒸溜水を利用することができる。より好ましくは、約20 v/v%の酒精を加えて追加的な非サボニン成分を湧出させて除去することができる。
【0026】
吸着樹脂から非サボニン成分が除去されれば、互いに違う濃度の酒精を利用してサボニンを湧出させることによって望むサボニン分画を獲得することができる。ジンセノサイドRg1の場合、前記吸着樹脂を30〜40 v/v%の酒精で湧出させてジンセノサイドRg1が強化された抽出物分画を獲得することができるし、ジンセノサイドRb1の場合、前記吸着樹脂を50〜80 v/v%の酒精で湧出させてジンセノサイドRb1が強化された抽出物分画を獲得することができる。前記方法で得られたジンセノサイドRg1が強化された抽出物分画は、ジンセノサイドRg1のRb1に対する比率が0.5以上であることもあって、ジンセノサイドRb1が強化された抽出物分画は、ジンセノサイドRb1のRg1に対する比率が2以上でありうる。
【0027】
前記高麗人参抽出物の製造に利用される高麗人参は、サボニンRb1またはRg1が含まれている任意の高麗人参が利用されるし、例えば白参、水参、紅参、太極参、黒参、膨化人参[パピング(puffing)高麗人参]、または、酵素処理高麗人参やその濃縮液が利用されることができる。
【発明の効果】
【0028】
前記説明のように、本発明の方法によれば高麗人参のサボニン成分中ジンセノサイドRg1またはRb1の比率が強化されて含有量が増大した高麗人参のサボニン抽出物分画を製造することができる。また、このような方法によって製造された高麗人参のサボニン成分含有が強化された機能性食品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、尾蔘を70 v/v%の酒精で70℃で24時間の間抽出した酒精抽出物のHPLCクロマトグラムである。
【図2】図2は、尾蔘を70 v/v%の酒精で70℃で24時間の間抽出した酒精抽出物をダイヤイオンHP-20吸着樹脂を利用して吸着させた後、30〜40 v/v%の酒精で湧出して得られたジンセノサイドRg1が強化された分画のHPLCクロマトグラムである。
【図3】図3は、尾蔘を70 v/v%の酒精で70℃で24時間の間抽出した酒精抽出物をダイヤイオンHP-20吸着樹脂を利用して吸着させた後、50〜80 v/v%の酒精で湧出して得られたジンセノサイドRb1が強化された分画のHPLCクロマトグラムである。
【図4】図4は、尾蔘を70 v/v%の酒精で70℃で24時間の間抽出した酒精抽出物をダイヤイオンHP-20吸着樹脂を利用して吸着させた後、10〜20 v/v%の酒精で湧出して得られたHPLCクロマトグラムである。
【図5】図5は、尾蔘を70 v/v%の酒精で70℃で24時間の間抽出した酒精抽出物をダイヤイオンHP-20吸着樹脂を利用して吸着させた後、80〜100 v/v%の酒精で湧出して得られたHPLCクロマトグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明を下記実施例によってより具体的に説明する。しかし、これら実施例は本発明に対する理解を助けるためのものだけ、どんな意味でも本発明の範囲がこれらによって制限されるのではない。
【0031】
実験例1:高麗人参の酒精抽出物製造
乾燥された尾蔘1kgに70%の酒精を試料重量の15倍だけに加えて、70℃で24時間ずつ3回反復抽出した後濾過した。別途で、60%および80%の酒精を利用して同じ方式で高麗人参の酒精抽出物を製造した。
【0032】
前記方法によって得られた高麗人参の酒精抽出物各々で、ジンセノサイドRg1およびRb1の含有量を高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。その結果を下記表1に示した。
【0033】
【表1】

【0034】
前記結果で分かることができるように、60〜80 v/v%の酒精の抽出物は、全般的にジンセノサイドRg1およびRb1の含有量の合が高いことが明らかになったし、特に60〜70 v/v%の酒精を利用する場合最も高いジンセノサイドRg1およびRb1の含有量を持つことが明らかになった。
【0035】
実験例2:70 v/v%酒精を利用した高麗人参抽出物の製造
前記実施例1と同じ方式でして高麗人参の酒精抽出物を製造するものの、酒精の濃度を70 v/v%で固定して、抽出条件を下記表2と同じに変化させながら高麗人参の酒精抽出物を製造した後、ジンセノサイドRg1およびRb1の含有量を高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。その結果を下記表2に示した。
【0036】
【表2】

【0037】
前記実験結果によれば、70 v/v%の酒精を使って抽出時温度条件によりジンセノサイドRg1およびRb1の含有量が多少変わることが確認されたし、特にRb1の含有量が約70℃で顕著に高いことが分かった。そして、ジンセノサイドRg1およびRb1の含有量の合が70℃で最も高いことが分かった。
【0038】
また、処理時間において24時間以上処理時ジンセノサイドRg1およびRb1の含有量が顕著に高いことが明らかになったが、ただし80℃では、処理時間が長いほど低くなる傾向を見せたし、これは温度不安定性に起因したと見られる。
【0039】
高麗人参の酒精抽出物製造は70℃で24時間処理することが好ましさを確認できたし、70℃、24時間条件で得られた酒精抽出物のHPLC結果を図1に示した。
【0040】
実施例1:吸着樹脂ダイヤイオンHP-20吸着過程
前記実験例1で、70℃、24時間の条件で抽出した高麗人参の酒精抽出液を加熱濃縮させて、80ブリックス(brix)でした。その次に、その濃縮物の5倍重量の水を加えて十分に希釈した後、吸着樹脂ダイヤイオンHP-20(三菱、日本)樹脂を通過させることによってサボニン成分を吸着させた。その次に、前記樹脂容量の約5倍の蒸溜水を引き続き通過させて吸着しなかった成分を除去した。
【0041】
その次に、非サボニン成分の除去のために先に樹脂容積の5倍ほどの20 v/v%酒精を通過させた後、分画しようと思うジンセノサイドの分画を獲得するために酒精の濃度を調整した。30 v/v%酒精の濃度から湧出始めて40 v/v%酒精の濃度まで湧出させてジンセノサイドRg1が強化された分画を獲得した。また、50 v/v%酒精の濃度から湧出始めて80 v/v%酒精の濃度まで湧出させてジンセノサイドRb1が強化された分画を獲得した。前記それぞれの分画からジンセノサイドRg1およびRb1の含有量を高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定して、その結果を下記表3及び表4に示した。
【0042】
また、30〜40 v/v%、50〜80 v/v%、10〜20 v/v%及び80〜100 v/v%の酒精で湧出して得られたHPLCクロマトグラムを各々図2、図3、図4及び図5に示した。図2ないし5の結果から、ジンセノサイドRg1の場合、30〜40 v/v%酒精で湧出した時、ジンセノサイドRb1の場合、50〜80 v/v%の酒精で湧出した時Rg1、Rb1が強化された分画を獲得することができることを確認した。
【0043】
【表3】

【0044】
【表4】

【0045】
前記結果から知ることが出来るように、吸着樹脂を利用した湧出によってジンセノサイドRg1またはRb1が強化された分画を獲得することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高麗人参の酒精抽出物を濃縮した後水で希釈した抽出液を吸着樹脂に加えて吸着させる段階と;
前記吸着樹脂に蒸溜水を通過させて吸着しなかった成分を湧出させて除去する段階;及び
前記吸着樹脂に30〜40 v/v%の酒精を加えて湧出物を獲得する段階を含む高麗人参からジンセノサイドRg1が強化された抽出物分画を製造する方法。
【請求項2】
高麗人参の酒精抽出物を濃縮した後水で希釈した抽出液を吸着樹脂に加えて吸着させる段階と;
前記吸着樹脂に蒸溜水を通過させて吸着しなかった成分を湧出させて除去する段階;及び
前記吸着樹脂に50〜80 v/v%の酒精を加えて湧出させる段階を含む高麗人参からジンセノサイドRb1が強化された抽出物分画を製造する方法。
【請求項3】
前記高麗人参の酒精抽出物は、高麗人参に60〜80 v/v%酒精を加えて65℃〜75℃で24〜36時間の間撹拌抽出したのを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記高麗人参の酒精抽出物を70〜90ブリックス(brix)で濃縮することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記吸着樹脂は、ダイヤイオンHP-20であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−506422(P2012−506422A)
【公表日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−533117(P2011−533117)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【国際出願番号】PCT/KR2009/006311
【国際公開番号】WO2010/053271
【国際公開日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(507421681)シージェイ チェイルジェダン コーポレーション (24)
【Fターム(参考)】