説明

麦芽由来及びホップ由来の製品の安定化

麦芽由来又はホップ由来の飲料製品、例えば、ビール、エール、麦芽清涼飲料及びフレーバー付き麦芽飲料を開示する。これらの組成物は、亜鉛又はマグネシウム等の金属(イオン、塩又は酸化物の形態)を単独で、又はアスコルビン酸等の添加物と共に含む安定化混合物を含有する。上記飲料製品は、日光又は蛍光灯に曝される際にオフフレーバーを形成しない。これにより、当該製品のより効果的且つより安価な製造が提供され、当該製品をより輸送し易くし、高価で不透明なパッケージング材料の必要性がなくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2005年6月14日付で出願された米国仮出願第60/690,205号(参照により本明細書中に援用される)に基づき、且つこの出願による優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
麦芽由来の飲料及びホップ由来の飲料、例えばビールは、昔から醸造され且つ消費されており、今日人気が高まりつつある対象である。現在、ビール市場は世界市場であり、多くの国々からのビールの広域な地理的アベイラビリティが存在する。現在、米国内のレストラン又は店舗に入り、例えば、ベルギー、ドイツ、カナダ、メキシコ、日本又はインド製のビール、並びに小さい醸造所及び大きい醸造所からの多種多様なアメリカ製のビールを注文することは非常に容易である。大きい醸造所で製造される製品に加えて、小さい「デザイナー」醸造所で製造されるより多くのビールが存在する。スポーツイベントにおけるビールの消費から美食家達によるビールの試飲まで、且つこれらの間の全ての段階で、ビールの世界的な人気は高まりつつある。世界中のビールの輸送及びアベイラビリティを必要とする世界市場では、ビールの貯蔵安定性が特に重要となる。
【0003】
同時に、フレーバー付きのビールではない麦芽由来のアルコール飲料(いわゆる「フレーバー付き麦芽飲料」)の人気が急速に伸びている。これらの飲料、例えば、MIKE'S(登録商標) Hard Lemonade又はSMIRNOFF(登録商標) ICE(登録商標)は、強い酒が多くの場合に有する「切れ味(bite:ひりひりする味、苦い味)」(例えば、苦味)を有さないため、若い客層を引き寄せる傾向がある。
【0004】
麦芽由来の製品及びホップ由来の製品は、日光、紫外光又は蛍光灯に曝されるとオフフレーバーを形成しやすくなる。ホップで風味付けされたビールのオフフレーバーは、3−メチルブト−2−エン−1−チオールへのイソフムロンの光分解に起因する。C.S. Burns, A. Heyerick, D. de Keukeleire, M.D.E. Forbes, Chem. Eur. J. 2001, 7(21):2553-4561。
【0005】
この問題に関する現在の成果としては、暗色のボトルに入れたパッケージングビール、又はこの反応を防止する特殊なホップ(テトラ−ヒドロ−イソ−α酸)の(例えば、Miller Brewing Companyによる)使用が挙げられる。麦芽エキスはまた、光化学反応を経てオフフレーバーを生成するイオウ含有化合物及びタンパク質の供給源となることが知られている。
【0006】
本発明は、麦芽由来及び/又はホップ由来の飲料製品における露光によって起こるオフフレーバーの形成を防止するか又は最小限にするコスト効率の良い方法を提供する。これらの製品としては、ビール、エール、ライトビール、麦芽酒、ラガービール、ランビック、麦芽飲料(アルコール及びノンアルコール)、麦芽清涼飲料、及びフレーバー付き麦芽飲料(フレーバー付きのビールではない麦芽由来のアルコール飲料)が挙げられる。
【0007】
また、乳製品由来の飲料には種々の飲料があるが、紫外光又は蛍光灯に曝される際にオフフレーバー形成をこうむることが知られている。このオフフレーバー形成は、2つのメカニズム(1)液体酸化又は(2)ミルクアミノ酸のリボフラビンによって触媒される分解(すなわち、メチオナールへのメチミン(methimine)の光酸化)のうちの1つに起因すると考えられている。飲料、例えば、乳製品由来の飲料製品のオフフレーバー形成に関する多くのアプローチが提示されている。
【0008】
2000年8月22日に公開されたHiroshi他の特開2000−228952は、オフフレーバー生成の防止のためのミルク含有飲料への5ppm〜5000ppmのビタミンE(トコフェロール)の添加を記載している。
【0009】
2003年7月10日に公開されたBeaverson他の米国特許出願公開第2003/0129403号は、樹脂製の悪臭(odor)吸収パッケージングを記載しており、このパッケージングは、樹脂内にシクロデキストリン及びナノサイズ化された亜鉛粒子を含む。このパッケージングは、特に、乳製品中の光誘導性オフフレーバーを吸収することが教示されている。この引用文献で採用されているアプローチは、記載のパッケージングが本発明の展開によって悪臭形成が防止されるように悪臭形成を防止することなく、むしろ、形成された悪臭を保持する点で本発明の展開のアプローチと対照的である。この出願は、樹脂中に含まれる金属粒子が実質的にそれらの酸化化合物を含まないことが好ましいと教示している。PCT公開第WO93/10174号は、アルミニウム、マグネシウム、マンガン、又は亜鉛の粉末を含む熱可塑性フィルムを記載しているとして言及される。
【0010】
1999年3月30日にMehansho他に付与された米国特許第5,888,563号は、鉄等のミネラルサプリメントの含有に起因するオフフレーバーを最小限にするために配合されるミルク又はダイズベースの飲料を記載している。この飲料は、所望の効果を提供するために二層構造を形成可能な乳化剤を使用する。サプリメントのうち、フマル酸鉄及びフマル酸亜鉛は、この飲料に含まれるサプリメントである。実施例IIIは、鉄、亜鉛、及びアスコルビン酸を含むミルクベースの飲料を記載している;これらの物質の使用レベル及び使用比率はこの実施例に記載されていない。
【0011】
2003年10月16日に公開されたKonkoly他の米国特許出願公開第2003/0194468号は、栄養が強化された乳飲料の製造方法を記載している。この出願は、飲料への栄養補助食品レベルのビタミン及びミネラルの含有を教示している。この飲料は、ヨーグルトベースの発酵乳飲料である。
【0012】
2002年10月24日に公開された、Mehansho他の米国特許出願公開第2002/0155194号は、アラビノガラクタンを使用することにより繊維を提供して組成物を安定化する安定化乳製品組成物を記載している。この出願は、いくつかのミネラル(例えば、鉄)の含有によって組成物中にオフフレーバーが形成され得ることを教示している。組成物を栄養補助食品レベルでビタミン及びミネラルにより強化してもよいと教示されている。
【0013】
1996年6月25日にMaatに付与された米国特許第5,529,926号は、スルフヒドリルオキシダーゼ(SOX)活性を有するポリペプチドのDNA配列を記載している。このポリペプチドを使用してミルクの超高温殺菌時の焦げた臭いを除去することができると教示されている。
【0014】
金属(例えば、亜鉛又はマグネシウム)と、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸塩又は糖アルコールとの組み合わせが、乳飲料製品を安定化させるために用いられることが開示されている。2004年12月14日付で出願されたGray他による米国特許出願第11/011,642号を参照のこと。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、
(a)麦芽由来又はホップ由来の液状の飲料ベースと、
(b)安定化混合物であって、
(i)亜鉛、マグネシウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、セレン、マンガン、及びこれらの組み合わせから選択される約0.000001%〜約0.2%(飲料の重量に基づき、好ましくは、約0.000001%〜約0.1%)の金属(イオン形態、金属化合物形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、又は非イオン形態である)と、
(ii)アスコルビン酸、エリソルビン酸、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸塩、糖アルコール及びこれらの組み合わせから選択される約0.01%〜約2.5%(好ましくは、約0.01%〜約1.5%)の添加物と
を含む、安定化混合物と
を含む、麦芽由来又はホップ由来の飲料に関する。
【0016】
好ましい金属(イオン又は化合物の形態で存在する)としては、亜鉛、マグネシウム、及びマンガンが挙げられ、好ましい添加物としては、アスコルビン酸及びイノシトールが挙げられる。
【0017】
本発明はまた、
(a)麦芽由来又はホップ由来の飲料ベースと、
(b)亜鉛、マグネシウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、セレン、マンガン、及びこれらの組み合わせから選択される約0.000001%〜約0.2%(好ましくは、約0.000001%〜約0.1%)の金属(イオン形態、金属化合物形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、又は非イオン形態で存在する)と
を含む、麦芽由来又はホップ由来の飲料製品に関する。好ましい金属としては、亜鉛、マグネシウム、及びマンガンが挙げられる。
【0018】
本発明の飲料製品は一般的に、ビール、エール、ライトビール、麦芽酒、ラガービール、ランビック、麦芽飲料(アルコール及びノンアルコールの両方)、麦芽清涼飲料、及びフレーバー付き麦芽飲料から選択されるものである。
【0019】
本明細書中に記載の全てのパーセンテージ及び比率は、特に指定がない限り、「重量」に基づくものである。特許請求の範囲で使用される場合、「金属」成分のパーセンテージは、金属自体の重量に基づき、組成物へ金属を導入のために用いられる化合物全体に基づくものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[発明の詳細な説明]
本発明は、日光又は蛍光灯に曝されるときのオフフレーバーの形成を最小限にする麦芽由来又はホップ由来の飲料製品に関する。これらの組成物は、ホップ由来又は麦芽由来の飲料ベースと;アスコルビン酸等の添加物と共に、金属又は金属の混合物(イオン形態又は金属化合物形態、複合体形態、酸化物形態、キレート形態、又は非イオン性形態で存在する)を含む安定化成分とを含むいくつかの必要とされる成分を含む。本発明の組成物に含まれ得るこれらの成分、並びに任意選択的なさらなる成分を以下に記載する。
【0021】
本発明の製品の基本成分は、麦芽由来及び/又はホップ由来の飲料である。これらの材料としては、例えば、ビール、エール、ライトビール、麦芽酒、ラガービール、ランビック、麦芽飲料(アルコール及びノンアルコールの両方)、麦芽清涼飲料、及びフレーバー付き麦芽飲料が挙げられる。これらの製品は既知のものであり、当業者によって製造可能である。これらの製品は、日光又は蛍光灯に曝されるとオフフレーバーを形成しやすく、これが、本発明が対処すべき問題である。
【0022】
ビール製造プロセスでは、大麦麦芽穀粒を乾燥させ、粉砕及びすり潰し、水を加える。このプロセスにおいて、穀粒中のデンプンが糖に変わる。ホップをこの溶液に加え、溶液を沸騰させる。溶液を濾過して、固形分(例えば、過剰なホップ)を除去する。残った溶液は麦芽汁と呼ばれる。この麦芽汁を冷却し、酵母を加えて、発酵させる。発酵の際に、酵母が、溶液中の糖をアルコール及び二酸化炭素に変える。発酵は3〜14日間を費やして、完了する。このように得られた生成物を濾過し、二酸化炭素を加えてこの飲料を炭酸化し、このビールをタンク又はバレルに入れ、熟成させる。醸造プロセスのさらなる詳細は、例えば、Bamforth, Beer-Tap into the Art and Science of Brewing, 2nd ed., 2003, Oxford University Press; Goldammer, The Brewer's Handbook, 2000, Apex Publishers(これらの文献は両方とも参照により本明細書中に援用される)に教示されている。
【0023】
組成物を安定化し、且つオフフレーバーの形成を防止するために使用することができる金属としては、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、セレン、マンガン、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましい金属としては、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、マンガン、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの金属は、組成物中にイオン形態で又は酸化物等の化合物として含まれる。金属を、組成物中に酸化物形態又はグルコン酸塩、アスコルビン酸塩、クエン酸塩、又は乳酸塩等の種々の塩形態で導入することができる。例えば、本明細書中で使用される場合、「亜鉛」は、塩形態、複合体形態、又は他の亜鉛形態が含まれる亜鉛を含有する任意の化合物を含むことが意図される。許容可能な亜鉛形態は、当該技術分野で既知である。本発明で使用することができる亜鉛は、例えば、乳酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、アスコルビン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛、アミノ酸キレート化亜鉛、及び酸化亜鉛等の任意の一般的に使用されている形態であり得る。酸化亜鉛及びグルコン酸亜鉛は、本発明の組成物への亜鉛の好ましい導入方法である。上記列挙の他の金属イオンを、上記の亜鉛と同様の塩形態、酸化物形態、又は複合体形態で本発明の組成物に導入してもよい。金属を、単独又は混合物として使用してもよい。
【0024】
酸化亜鉛を亜鉛供給源として使用する場合、酸化亜鉛は、約0.0002%〜約0.5%、好ましくは、約0.0004%〜約0.05%(含まれる酸化物の量に基づく)のレベルで組成物中に含まれる。酸化マグネシウム、リン酸三マグネシウム(magnesium phosphate tribasic)五水和物、炭酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、及びリンゴ酸マグネシウムは、使用する場合、約0.0005%〜約0.2%のレベルで組成物中に含まれ、好ましくは、約0.0007%〜約0.05%のレベルで使用される。酸化カルシウム、乳酸カルシウム、水酸化カルシウム、又は塩化カルシウム等のカルシウム塩は、約0.05%〜約0.75%、好ましくは約0.0075%〜約0.5%のレベルで組成物中に使用することができる。亜鉛、マグネシウム、及びマンガンが本発明で使用される好ましい金属であり、亜鉛及びマンガンが特に好ましい。
【0025】
本発明で使用される安定化添加物は、アスコルビン酸、糖アルコール、エリソルビン酸、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸塩、及びこれらの混合物を含む。したがって、例えば、エリソルビン酸ナトリウム又はパルミチン酸アスコルビルを、エリソルビン酸又はアスコルビン酸の代わりに使用してもよい。糖アルコール(ポリオール)は当該技術分野で既知であり、糖分子に由来する。糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、水素化デンプン加水分解物、エリスリトール、イヌリン、ガラクチトール、イノシトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、及びグリセロールが挙げられる。マンニトール、イノシトール、キシリトール、及びエリスリトールは、本発明で使用される好ましい糖アルコールである。好ましい添加物質は、アスコルビン酸である。使用する場合、アスコルビン酸若しくはエリソルビン酸又はこれらの酸塩は、約0.01%〜約0.3%、好ましくは約0.02%〜約0.15%で組成物中に存在する。添加物質の混合物を、本発明の組成物に使用してもよい。金属(イオン形態、塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、又は非イオン性形態)と添加物質との混合物が好ましい。マグネシウム、マンガン、及び/又は亜鉛(イオン形態、塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、又は非イオン性形態)とアスコルビン酸との混合物が特に好ましい。このような混合物では、亜鉛、マンガン、及び/又はマグネシウムを、典型的には、それぞれ約0.0004%〜約0.03%のレベルで使用し、アスコルビン酸を、約0.02%〜約0.15%、好ましくは約0.02%〜約0.08%のレベルで使用する。
【0026】
本発明の例示的な組成物は、約0.0013%〜約0.34%のマグネシウム、約0.000013%〜約0.0034%のマンガン、約0.000025%〜約0.0031%の鉄(第一鉄又は第二鉄)、約0.0000048%〜約0.00048%の銅、約0.0065%〜約0.65%のカルシウム、約0.00037%〜約0.037%の亜鉛及びこれらの組み合わせから選択される金属と、0.01%〜約1%の糖アルコール、約0.001%〜約0.2%のアスコルビン酸及びこれらの組み合わせから選択される添加化合物とを含む。
【0027】
マグネシウムの供給源としては、例えば、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、コハク酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸マグネシウム及びこれらの組み合わせが挙げられる。好ましい物質としては、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、リン酸マグネシウム及びこれらの組み合わせが挙げられる。当然、他の供給源をマグネシウム及び以下に述べる他の金属に使用してもよい。
【0028】
マンガンの供給源としては、例えば、グルコン酸マンガン、アスコルビン酸マンガン、乳酸マンガン、硫酸マンガン、炭酸マンガン、酸化マンガン、塩化マンガン、クエン酸マンガン及びこれらの組み合わせが挙げられる。好ましい物質としては、グルコン酸マンガン、硫酸マンガン、クエン酸マンガン及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0029】
本発明に有効な糖アルコールとしては、例えば、マンニトール、イノシトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、水素化デンプン加水分解物、イヌリン、ガラクチトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、グリセロール及びこれらの組み合わせが挙げられる。イノシトール、キシリトール、マンニトール及び/又はエリスリトールが好ましい。
【0030】
本発明で使用される鉄の供給源としては、例えば、クエン酸第二鉄アンモニウム、塩化第二鉄、リン酸第二鉄、硫酸第二鉄、アスコルビン酸第一鉄、炭酸第一鉄、硫酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄、フマル酸第一鉄及びこれらの組み合わせが挙げられる。好ましい物質としては、クエン酸第二鉄アンモニウム、グルコン酸第一鉄及び/又は硫酸第一鉄が挙げられる。
【0031】
本発明で使用される銅の供給源としては、例えば、クエン酸銅、酢酸銅、硫酸銅、グルコン酸銅及びこれらの組み合わせが挙げられる。グルコン酸銅が好ましい。
【0032】
本発明で使用されるカルシウムの供給源としては、例えば、乳酸カルシウム、クエン酸カルシウム、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、酸化カルシウム、プロピオン酸(proprionate)カルシウム、ステアリン酸カルシウム、塩化カルシウム及びこれらの組み合わせが挙げられる。乳酸カルシウム及び/又はクエン酸カルシウムが好ましい。
【0033】
本発明で使用される亜鉛の供給源としては、例えば、酸化亜鉛、乳酸亜鉛、クエン酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛及びこれらの組み合わせが挙げられる。酸化亜鉛及び/又はグルコン酸亜鉛が好ましい。
【0034】
或る特定の安定化成分が本発明の組成物中に含まれる場合、特に、安定化成分が高レベルで含まれる場合、フレーバーマスキング成分を添加し、それにより安定化添加物質の使用に伴う任意のオフフレーバーをマスキングすることができる。例えば、非常に高レベルのアスコルビン酸又は鉄の使用により、組成物にオフフレーバーが発生する可能性がある。フレーバーマスキング成分は当該技術分野で既知であり、例えば、バニラエッセンス、甘草エキス、グリシルリジン、タウマチン、及びこれらの物質の混合物が挙げられる。このようなフレーバーマスキング成分は、例えば、Modifying Bitterness: Mechanism, Ingredients and Applications, edited by G. Roy, Technomic Publishing Company, Inc., 1997, Lancaster, PA(参照により本明細書中に援用される)に記載されている。
【0035】
本発明の組成物はまた、従来から知られており且つ飲料製品で使用されている他の成分を含み得る。このような物質の例としては、例えば、風味料、着色料、防腐剤、乳化剤、炭酸化成分、及び他の安全且つ適合する成分が挙げられる。
【0036】
1つ又は複数の風味料を、嗜好性を高めるために本発明の組成物に使用してもよい。これは、例えば、ハードレモネード又はハードアップルサイダーのようなフレーバー付き麦芽飲料に特に有効である。摂取しても安全であり且つ組成物中の他の成分と適合する限り、任意の天然又は合成の風味料を本発明で使用することができる。例えば、1つ又は複数の植物フレーバー及び/又はフルーツフレーバーを使用してもよい。このようなフレーバーは、合成又は天然のフレーバーであり得る。特に好ましいフルーツフレーバーは、外来フレーバー及びラクトン(lactonic)フレーバー(例えば、パッションフルーツフレーバー、マンゴーフレーバー、パイナップルフレーバー、クプアスフレーバー、グアバフレーバー、ココアフレーバー、パパイヤフレーバー、ピーチフレーバー、及びアプリコットフレーバー等)である。これらのフレーバーに加えて、種々の他のフルーツフレーバー(例えば、リンゴフレーバー、シトラスフレーバー、グレープフレーバー、ラズベリーフレーバー、クランベリーフレーバー、サクランボフレーバー、及びグレープフルーツフレーバー等)を使用することができる。これらのフルーツフレーバーは、フルーツジュース及びフレーバーオイル等の天然供給源に由来し得るか、又は代替的に、合成によって調製することができる。
【0037】
好ましい植物のフレーバーとしては、例えば、茶(例えば、黒茶、白茶、紅茶、ウーロン茶及び緑茶)、アロエ、ガラナ、朝鮮人参、銀杏、サンザシ、ハイビスカス、ローズヒップ、カモミール、ペパーミント、ウイキョウ、生姜、甘草、ハスの種、シザンドラ、ノコギリヤシ、サルサパリラ、ベニバナ、セイヨウオトギリソウ、クルクマ、ショウズク、ナツメグ、桂皮、ブチュ、シナモン、ジャスミン、サンザシ、菊、ヒシ、サトウキビ、レイシ、タケノコ、バニラ、コーヒー等が挙げられる。これらの中で好ましいものは、茶、ガラナ、朝鮮人参、銀杏及びコーヒーである。フレーバー剤はまた、様々なフレーバーを混合したものを含み得る。また、「アイスクリーム」フレーバーとしては、例えば幾つか例を挙げると、バニラ、チョコレート、ストロベリー、モカ及びミント等を使用してもよい。
【0038】
少量の1つ又は複数の着色料を、本発明の組成物に使用してもよい。FD&C色素(例えば、黄色5号、青色2号、赤色40号)及び/又はFD&Cレーキを使用することが好ましい。さらに、他の従来の食品及び食用着色剤と組み合わせたFD&C色素又はFD&Cレーキ色素の混合物を使用してもよい。リボフラビン及びβカロテンも使用することができる。さらに、他の天然着色料(例えば、ブドウ、クロフサスグリ、海棠、ニンジン、ビーツの根、赤キャベツ、ハイビスカス、アントシアニン、ベタリン(betalins)、ウコン、クルクミン、アンナット、カロテノイド、コチニール、カルミン酸、及びカルミン等の果物、野菜及び/又は植物抽出物が含まれる)を使用してもよい。着色料の使用量は、使用される作用因子の素性(identity)及び完成品で望まれる色の強度に依存して変化する。これらの物質を、その従来技術で確立されたレベルで使用する。
【0039】
防腐剤は、本発明の組成物中で使用する必要がある場合もあり、又はない場合もある。無菌処理、熱充填、トンネル(tunnel)低温殺菌、超高温(UHT)レトルト、及び/又はクリーンフィル処理(clean fill processing)等の技法を使用して、防腐剤の使用の必要性を回避することができる。しかし、1つ又は複数の防腐剤を、任意選択的に、それらの分野で確立されたレベルで本発明の組成物に添加してもよい。好ましい防腐剤としては、例えば、ソルビン酸防腐剤、安息香酸防腐剤、及びポリリン酸防腐剤(例えば、ヘキサメタポリリン酸ナトリウム)が挙げられる。
【0040】
本発明の飲料に二酸化炭素を導入して炭酸化させることができる。炭酸飲料を、ボトル又は缶等の容器に入れ、密封することができる。任意の従来の炭酸化方法を使用して、本発明の炭酸飲料組成物を作製することができる。飲料に導入される二酸化炭素の量は、使用される特定のフレーバー系及び所望の炭酸化量に依存する。
【0041】
本発明の組成物は、典型的には、約2.5〜約8.0のpHを有する。pHは、成分レベル(例えば、乳酸又はリン酸塩)の操作によって調整することができる。
【0042】
本発明の組成物を、当該技術分野で既知の従来のプロセスによって作製することができる。金属の混合物(イオン/塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、又は非イオン性形態)及び安定化添加物は、これらの成分の粉末形態のブレンドから作製することができる。好ましくは、この粉末は、均一なブレンドを容易にするような類似の粒子サイズを有する。次に、このブレンドを製品中に存在する粉末フレーバー及び/又は他の粉末と混合して完成品の処理を促進させる。金属成分の混合物(イオン/塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、又は非イオン性形態)及び安定化添加物を、処理中に個別の成分として完成品に添加してもよい。
【0043】
以下は、本発明の組成物の非限定的な実施例である。従来の方法を使用して、組成物を調製する。本発明を例示するために以下の実施例を提供するが、これらの実施例は、いかなる様式においても本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0044】
[実施例]
上記の製造手順を使用して、以下の組成物を作製する。これらの組成物は以下の手順を用いて試験することができる。低温殺菌工程後、完成した飲料を、評価のために以下の3つの保存条件のうちの1つに保持する:対照(冷蔵、露光なし);冷蔵した(約45度F)蛍光ボックス(最短で評価の5日前);及びライトボックス(10時間、日光テスター、Atlas Suntest、モデルXLS+(Atlas Material Testing Technology, LLC(Chicago, Illinois製)))。
【0045】
少なくとも5人の訓練されたパネルによって暗号化サンプルを修正順位づけ(modified ranking)で盲検する。6つ〜8つのサンプルが各試験セッションに含まれる。暗号化した非安定化「対照」サンプルも各セッションに含まれる。暗所に保持したサンプルを試験し、露光サンプルと比較する。試験を、種々の時間(例えば、10時間、7日、2週間、1ヶ月、2ヶ月)で継続することができる。試験者は、サンプルを、「1」〜「8」(8つのサンプルの場合)又は「1」〜「6」(6つのサンプルの場合)に順位づけし、「1」は最高位であり、「8」(又は「6」)は最下位である。全ての順位づけを合計して、各サンプルについての組み合わせられた順位づけスコアを得る。対照の順位より低い順位を改善と見なす。
【0046】
これらの実施例において用いられる麦芽ベースはノンアルコールであり、以下の手順で作製される。大麦を約3日間浸し、水分を43%まで増大させた。次に、浸した穀粒の水気を切り、適正に低い温度で7〜10日間発芽させる。小さい細根が殻下(beneath the husk)で成長する。穀粒の四分の三の長さから全長まで成長したら、「焙燥」、すなわち、穀粒を加熱によって乾燥させることにより発芽を止める。焙燥前の麦芽は緑麦芽として知られている。焙燥は慎重に制御され、過剰量の酵素を破壊させずに水分を比較的低レベルにまで除去し、特徴的なフレーバー及び色を与える。この麦芽ベースは大半のエールの麦芽ベース(base malt)として使用され、全醸造用麦芽(grist)の100%を構成することができる。
【0047】
アルコール含有麦芽由来の飲料は、上記の手順に発酵工程を追加することによって作製することができる。
【実施例1】
【0048】
【表1】

【0049】
製品を次のように作製する。麦芽ベースをミネラル及び糖アルコールの入ったボトルに入れる。炭酸水を添加して、最終的な飲料を作製し、ボトルの蓋を閉める。
【実施例2】
【0050】
【表2】

【実施例3】
【0051】
【表3】

【実施例4】
【0052】
【表4】

【実施例5】
【0053】
【表5】

【実施例6】
【0054】
【表6】

【実施例7】
【0055】
【表7】

【実施例8】
【0056】
【表8】

【実施例9】
【0057】
【表9】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
麦芽由来又はホップ由来の飲料製品であって、
(a)ホップ由来又は麦芽由来の飲料ベースと、
(b)安定化混合物であって、
(i)イオン形態、塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、又は非イオン形態である、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、セレン、マンガン、及びこれらの組み合わせから選択される約0.000001%〜約0.2%の金属と、
(ii)アスコルビン酸、エリソルビン酸、糖アルコール、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸塩、及びこれらの組み合わせから選択される約0.01%〜約2.5%の添加物と
を含む、安定化混合物と
を含む、麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項2】
ビール、エール、ライトビール、麦芽酒、ラガービール、ランビック、アルコール麦芽飲料、ノンアルコール麦芽飲料、麦芽清涼飲料及びフレーバー付き麦芽飲料から選択される、請求項1に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項3】
前記添加物は、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸、エリソルビン酸塩、又はこれらの組み合わせを含む、請求項2に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項4】
前記金属は、亜鉛、マグネシウム、マンガン、鉄、及びこれらの組み合わせを含む、請求項2に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項5】
前記金属は、亜鉛、マグネシウム、マンガン、鉄、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項3に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項6】
有効量のフレーバーマスキング成分をさらに含む、請求項3に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項7】
前記添加物は、マンニトール、イノシトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、水素化デンプン加水分解物、イヌリン、ガラクチトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、グリセロール、及びこれらの組み合わせから選択される糖アルコールを含む、請求項1に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項8】
前記添加物は、マンニトール、イノシトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、水素化デンプン加水分解物、イヌリン、ガラクチトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、グリセロール、及びこれらの組み合わせから選択される糖アルコールを含む、請求項4に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項9】
前記金属は、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、マンガン、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項10】
約0.0013%〜約0.34%のマグネシウム、約0.000013%〜約0.0034%のマンガン、約0.000025%〜約0.0031%の鉄(第一鉄又は第二鉄)、約0.0000048%〜約0.00048%の銅、約0.0065%〜約0.65%のカルシウム、約0.00037%〜約0.037%の亜鉛、及びこれらの組み合わせから選択される金属と、0.01%〜約1%の糖アルコール、約0.001%〜約0.2%のアスコルビン酸、及びこれらの組み合わせから選択される添加物とを含む、請求項1に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項11】
前記金属は、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、コハク酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加されるマグネシウムである、請求項10に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項12】
前記マグネシウムは、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される、請求項11に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項13】
前記金属は、グルコン酸マンガン、アスコルビン酸マンガン、乳酸マンガン、硫酸マンガン、炭酸マンガン、酸化マンガン、塩化マンガン、クエン酸マンガン、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加されるマンガンである、請求項10に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項14】
前記マンガンは、グルコン酸マンガン、硫酸マンガン、クエン酸マンガン、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される、請求項13に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項15】
前記添加物質は、マンニトール、イノシトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、水素化デンプン加水分解物、イヌリン、ガラクチトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、グリセロール、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される糖アルコールである、請求項10に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項16】
前記糖アルコールは、イノシトール、キシリトール、マンニトール、エリスリトール、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される、請求項15に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項17】
前記金属は、クエン酸第二鉄アンモニウム、塩化第二鉄、リン酸第二鉄、硫酸第二鉄、アスコルビン酸第一鉄、炭酸第一鉄、硫酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄、フマル酸第一鉄、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される鉄である、請求項10に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項18】
前記鉄は、クエン酸第二鉄アンモニウム、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される、請求項17に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項19】
前記金属は、クエン酸銅、酢酸銅、硫酸銅、グルコン酸銅、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される銅である、請求項10に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項20】
前記銅は、グルコン酸銅の形態で前記製品に添加される、請求項19に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項21】
前記金属は、乳酸カルシウム、クエン酸カルシウム、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、酸化カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、塩化カルシウム、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加されるカルシウムである、請求項10に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項22】
前記カルシウムは、乳酸カルシウム、クエン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される、請求項21に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項23】
前記金属は、酸化亜鉛、乳酸亜鉛、クエン酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される亜鉛である、請求項10に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項24】
前記亜鉛は、酸化亜鉛、グルコン酸亜鉛、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される、請求項23に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項25】
ビール形態である、請求項2に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項26】
前記添加物は、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、又はこれらの組み合わせから選択される物質を含む、請求項25に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項27】
前記金属は、マグネシウム、亜鉛、マンガン、鉄、及びこれらの組み合わせから選択される物質を含む、請求項25に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項28】
有効量のフレーバーマスキング成分をさらに含む、請求項25に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項29】
前記添加物は、マンニトール、イノシトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、水素化デンプン加水分解物、イヌリン、ガラクチトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、グリセロール、及びこれらの組み合わせから選択される糖アルコールを含む、請求項25に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項30】
約0.0013%〜約0.34%のマグネシウム、約0.00003%〜約0.003%のマンガン、約0.0000025%〜約0.00025%の鉄(第一鉄又は第二鉄)、約0.0065%〜約0.65%のカルシウム、約0.00039%〜約0.039%の亜鉛、及びこれらの組み合わせから選択される金属と、0.1%〜約10%の糖アルコール、約0.001%〜約0.2%のアスコルビン酸、及びこれらの組み合わせから選択される添加物とを含む、請求項25に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項31】
前記金属は、マグネシウムであり、且つ酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される、請求項30に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項32】
前記金属は、マンガンであり、且つグルコン酸マンガン、クエン酸マンガン、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される、請求項30に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項33】
前記添加物は、糖アルコールであり、且つイノシトール形態で前記製品に添加される、請求項30に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項34】
前記金属は、鉄であり、且つグルコン酸第一鉄形態で前記製品に添加される、請求項30に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項35】
前記金属は、カルシウムであり、且つクエン酸カルシウム形態で前記製品に添加される、請求項30に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項36】
前記金属は、亜鉛であり、且つ酸化亜鉛、グルコン酸亜鉛、及びこれらの組み合わせから選択される物質形態で前記製品に添加される、請求項30に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項37】
約0.000001%〜約0.1%の前記金属及び約0.01%〜約1.5%の前記添加物を含む、請求項1に記載の麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。
【請求項38】
麦芽由来又はホップ由来の飲料製品であって、
(a)ホップ由来又は麦芽由来の飲料ベースと、
(b)イオン形態、塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、又は非イオン形態である、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、マンガン、及びこれらの組み合わせから選択される約0.000001%〜約0.2%の金属と
を含む、麦芽由来又はホップ由来の飲料製品。

【公表番号】特表2008−543310(P2008−543310A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−517089(P2008−517089)
【出願日】平成18年6月14日(2006.6.14)
【国際出願番号】PCT/US2006/023241
【国際公開番号】WO2006/138419
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(506200326)ワイルド フレーバーズ インク. (5)
【Fターム(参考)】