説明

麺帯圧延システム

【課題】スクレーパー上に溜まった麺帯の屑を取除かなくても、その屑が異物として製品に混入することを防止できる麺帯圧延システムを提供する。
【解決手段】第一圧延ロール3及び第二圧延ロール4を互いに反対方向に回転することにより、上方から連続的に搬入される麺帯を圧延する圧延部5と、第二圧延ロール4の下側に配設され、外周面に付着した圧延後の麺帯を剥ぎ取るスクレーパー8と、スクレーパー8の先端24から下方に送出される麺帯が、第一圧延ロール3側の下方に位置する迂回点Pを通過するように、麺帯の送出方向を斜め下方に切替える送出方向切替手段9と、迂回点Pを通過した後の麺帯を受止め略水平方向に搬送する搬送用コンベア7と、麺帯の送出方向が斜め下方に切替えられた後、スクレーパー8から落下する屑を受止めることが可能になる案内用コンベア28とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、麺帯圧延システムに関し、特に、一対の圧延ロールによって麺帯を薄く圧延するとともに、圧延された麺帯を搬送用コンベアによって次工程に搬送することが可能な麺帯圧延システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一連の工程によって、餃子の皮やワンタン等の麺皮を製造する製造システムが従来から知られている。この製造システムは、小麦粉や水等の材料を混練するミキシング装置と、混練された生地から麺帯を形成する麺帯形成装置と、形成された麺帯を圧延する麺帯圧延装置と、薄く圧延された麺帯をコンベアの往復運動を利用して折畳み、複数枚積み重ねた状態とする麺帯折畳装置と、折畳まれた麺帯に対して刃部材を押当て所定形状の麺皮を成形する型抜装置と、を備えるものであり、各装置間をコンベアを介して接続することにより、一連の製造工程を連続的に行うことが可能となっている。
【0003】
ここで、図7に示すように、麺帯圧延装置100は、互いに離間して配設された一対の圧延ロール101と、一対の圧延ロール101を互いに反対方向に回転させる駆動機構(図示しない)とを備えており、麺帯圧延装置100の上方に配設された搬入用コンベア102から搬入された麺帯Mを一対の圧延ロール101の間を通すことで0.3mm〜1mm程度の厚みに圧延することが可能になっている。また、圧延後の麺帯M(すなわち圧延ロール101から送出される麺帯M)は、圧延ロール101の下方に配設された搬送用コンベア103によって受止められ、折畳み工程等の次工程に搬送される。
【0004】
ところで、一対の圧延ロール101を同じ材質(例えば金属)で形成したものでは、圧延された麺帯Mが両方の圧延ロール101に対して同じように付着し、ひいては、一対の圧延ロール101によって引き裂かれてしまう虞があった。そこで、一対の圧延ロール101のうち、一方の圧延ロール101を金属製の外周面を有する金属ロール101aとし、他方の圧延ロール101を樹脂製の外周面を有する樹脂ロール101bとする麺帯圧延装置100が提案されている(例えば特許文献1)。これは、麺帯Mに対する圧延ロール101の摩擦係数が、金属製と樹脂製とでは互いに異なり、樹脂ロール101bの方が、金属ロール101aよりも麺帯Mが付着しにくくなるという性質を利用するものであり、これによれば、圧延された麺帯Mを、金属ロール101aにのみ付着させることが可能となり、麺帯Mが裂けてしまうことを抑制できる。また、金属ロール101aの下側にはスクレーパー105が配設されており、金属ロール101aの外周面に付着した圧延後の麺帯Mが、スクレーパー105によって外周面から剥ぎ取られるようになっている。すなわち、圧延された麺帯Mは、スクレーパー105の先端から垂直に垂れ下がった状態となり、その後、圧延ロール101の下方に配設された搬送用コンベア103によって受止められ略水平方向に搬送されるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の麺帯圧延装置100によれば、麺帯Mを剥ぎ取る際に発生した麺帯Mの屑が、異物として製品(麺皮)に混入する虞があった。つまり、金属ロール101aの外周面に付着した麺帯Mをスクレーパー105によって機械的に剥ぎ取ることから、その際、麺帯Mの屑が発生する可能性があり、特に、水分の多い麺帯(柔らかい麺帯)ほど、屑が発生しやすくなっていた。そして、発生した屑を取り除かない場合には、次第に成長して造粒することとなり、その結果、搬送用コンベア103上またはその搬送用コンベア103によって搬送中の麺帯M上に落下する虞があった。つまり、屑が異物として製品に混入されやすくなり、不良率を高める要因となっていた。
【0006】
なお、スクレーパー105上に溜まった屑を頻繁に取除くようにすれば、製品への混入を低減することが可能となるが、これによれば作業者の負担が大きくなるとともに、麺帯Mの圧延工程が頻繁に中断することとなり、生産効率の低下が懸念される。
【0007】
そこで、本発明は、上記の実状に鑑み、スクレーパー上に溜まった麺帯の屑を取除かなくても、その屑が異物として製品に混入することを防止できる麺帯圧延システムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかる麺帯圧延システムは、
「第一圧延ロール、及び該第一圧延ロールよりも麺帯が付着し易い第二圧延ロールを互いに離間して並設し、前記第一圧延ロール及び前記第二圧延ロールを互いに反対方向に回転することにより、上方から連続的に搬入される麺帯を圧延する圧延部と、
前記第二圧延ロールの下側に配設され、前記第二圧延ロールの外周面に付着した圧延後の麺帯を、前記外周面から剥ぎ取るスクレーパーと、
該スクレーパーの先端から下方に送出される麺帯が、前記第一圧延ロール側の下方に位置する迂回点を通過するように、麺帯の送出方向を斜め下方に切替える送出方向切替手段と、
前記迂回点を通過した後の麺帯を受止め略水平方向に搬送する搬送用コンベアと、
前記送出方向切替手段によって麺帯の送出方向が前記斜め下方に切替えられた後、前記スクレーパー及び前記搬送用コンベアの間に配設され、前記スクレーパーから落下する屑を受止めることが可能になる屑受止部材と
を具備する」
ことを特徴とするものである。
【0009】
ここで、「第一圧延ロール」及び「第二圧延ロール」の材質は特に限定されるものではないが、麺帯の付着のし易さを互いに異ならせるように、第一圧延ロールの少なくとも外周面を樹脂製とし、第二圧延ロールの少なくとも外周面を金属製とすることが好ましい。
【0010】
また、「スクレーパー」はへら状の刃を有する工具であり、第二圧延ロールの下側に配設され、回転する第二圧延ロールに対し、先端を外周面に臨ませることにより、第二圧延ロールの外周面に付着した麺帯を、外周面から剥ぎ取ることが可能になっている。
【0011】
また、「迂回点」の位置は、スクレーパーの真下(すなわち麺帯がスクレーパーの先端から真直ぐ垂れ下がったと仮定した場合の通過点)よりも第一圧延ロール側の下方となる位置であればよく、第一圧延ロールの真下は勿論、第一圧延ロールの斜め下方であってもよい。また、スクレーパーの先端が第二圧延ロールの下端(水平方向の中央)付近に配置された場合には、第二圧延ロールの下方であっても、スクレーパーの真下よりも第一圧延ロール側であれば、その位置を迂回点とすることができる。
【0012】
また、「送出方向切替手段」は、回転可能に支持された案内ローラーを備えて構成することができる。この場合、案内ローラーは、迂回点に固定するようにしてもよく、麺帯の送出方向を斜め下方に切替える際に迂回点へ移動させるようにしてもよい。
【0013】
また、「搬送用コンベア」における「略水平方向に搬送する」とは、概ね水平方向であることを意味しており、例えば次工程との間に高低差がある場合には、その高低差に従って上り勾配または下り勾配で搬送する場合も含まれる。
【0014】
さらに、「屑受止部材」は、常にスクレーパーの下方に配設し、麺帯の送出方向が斜め下方に切替られた後、屑を受止可能となるように動作させてもよく、あるいは麺帯の送出方向を斜め下方に切替えるまでは、スクレーパーの下方ではない回避位置に待機させ、斜め下方に切替えるとき(またはその後)、スクレーパーの下方である受止可能位置に移動させるようにしてもよい。
【0015】
本発明の麺帯圧延システムによれば、圧延部の上方から搬入された麺帯は、互いに反対方向に回転する第一圧延ロール及び第二圧延ロールの間を通ることにより、薄く圧延されながら下方に押出される。ここで、第二圧延ロールは第一圧延ロールよりも麺帯が付着しやすくなっているため、圧延された麺帯は、第一圧延ロールから離れ、第二圧延ロールの外周面に付着した状態で押出される。一方、第二圧延ロールの下側にはスクレーパーが配設されているため、第二圧延ロールに付着した麺帯は、スクレーパの先端(刃先)に当接し、第二圧延ロールの外周面から剥ぎ取られる。
【0016】
ところで、圧延されスクレーパーから送出された麺帯は、自重によって垂直方向に垂れ下がることとなるが、本発明では送出方向切替手段を備えており、第一圧延ロール側の下方に位置する迂回点を通過するように、麺帯の送出方向が斜め下方に切替えられる。そして、迂回点を通過した後の麺帯は、搬送用コンベアによって受止められ、略水平方向に搬送される。一方、送出方向切替手段によって麺帯の送出方向が斜め下方に切替えられた後、スクレーパーと搬送用コンベアとの間に屑受止部材が配設され、これによりスクレーパーから落下する屑を受止めることが可能になる。つまり、圧延された麺帯も、麺帯を剥ぎ取る際に発生する屑も、スクレーパーの先端から下方に送出または排出されることになるが、圧延された麺帯の送出方向を斜め下方に切替えることにより、麺帯の送出方向と、屑の落下方向とを分離させることができ、落下した屑のみを屑受止部材によって受止めることが可能になる。したがって、スクレーパーの先端から落下した屑が、搬送用コンベアや麺帯の上に落下することがなくなり、異物として製品に混入されることを防止することができる。
【0017】
なお、麺帯の送出方向を斜め下方に切替えるまでは、屑受止部材は待機状態となるが、麺帯の送出方向を切替えるタイミングを、麺帯の圧延動作を開始した直後とすることにより、たとえ屑受止部材が待機状態のときにスクレーパーで屑が発生することがあっても、造粒され落下する前に屑受止部材をスクレーパーの下方に移動させることが可能となる。
【0018】
また、本発明の麺帯圧延システムにおいて、
「前記送出方向切替手段は、
前記迂回点に配設され回転可能に支持された案内ローラーと、
上端が前記案内ローラー及び前記スクレーパーの間に位置し、下端が前記案内ローラーの周面に臨むように斜設され、前記案内ローラーに向かって麺帯を滑り落すシュートと、
前記スクレーパーの先端から垂直下方に送出される麺帯の先端を受止め、前記シュートの上端に搬送する案内用コンベアと
を備え、
前記案内用コンベアは、前記スクレーパー及び前記搬送用コンベアの間に位置するとともに、前記シュート側の端部が、前記スクレーパーの先端及び前記案内ローラーの外周面を結ぶ接線から離れて配置され、麺帯の送出方向が前記斜め下方に切替えられた後、前記屑受止部材として屑を受止めることが可能になる」
構成とすることができる。
【0019】
これによれば、スクレーパーの真下には案内用コンベアが配設されており、スクレーパーから垂直に垂れ下がる麺帯の先端を受止めることが可能になっている。受止められた麺帯の先端は、案内用コンベアの動作によって迂回点の方向に送られ(引っ張られ)案内用コンベアの一端側から送出される。また、迂回点には、回転可能に支持された案内ローラーが配設され、案内ローラーの周面近傍と案内用コンベアの一端側との間にはシュートが斜めに設けられている。このため、案内用コンベアの一端側から送出された麺帯の先端は、シュートの上面を滑り落ち、案内ローラーの外周面を通過して、搬送用コンベア上に達する。つまり、垂れ下がる麺帯は、迂回点に配設された案内ローラーの外周面に掛かった状態となる。ここで、搬送用コンベアは麺帯を略水平方向に搬送するように動作しているため、スクレーパーの先端から送出される麺帯を下流側に引っ張ることができ、ひいてはスクレーパーの先端と案内ローラーとの間の麺帯をぴんと引っ張った状態とすることが可能となる。そして、案内用コンベアにおけるシュート側の端部は、スクレーパーの先端及び案内ローラーの外周面を結ぶ接線から離れて配置されているため、スクレーパーの先端及び案内ローラーの間で緊張された麺帯は、案内用コンベアから離れることとなる。つまり、案内用コンベアによって案内させ続けなくても、斜め下方に送出された状態を保つことが可能になる。換言すれば、麺帯の送出方向を斜め下方に切替えた後は、案内用コンベアにおける迂回点側への搬送動作を停止することにより、案内用コンベアを屑受止部材として作用させることが可能となる。すなわち、一つの案内用コンベアを送出方向切替手段及び屑受止部材として兼用することが可能になり、全体の構成を簡略化することができる。
【0020】
また、本発明の麺帯圧延システムにおいて、
「麺帯の先端が前記搬送用コンベアに達したことを検出する麺帯位置検出手段と、
麺帯の先端が前記搬送用コンベアに達した後、前記案内用コンベアによる搬送方向を反転させることにより、前記スクレーパーから落下した屑を受止め前記シュートの反対側に排出することを可能にする搬送方向切替制御手段と
をさらに備える」
構成とすることもできる。
【0021】
ここで、「麺帯位置検出手段」による検出方法としては、麺帯を検出するセンサを搬送用コンベアに配設し、麺帯の先端が搬送用コンベアに達したことをセンサの出力に基づいて直接検出するようにしてもよいが、麺帯を検出するセンサを圧延部の下方に配設し、麺帯の検出から一定時間後に、麺帯の先端が搬送用コンベアに達したものと判定するようにしてもよい。
【0022】
これによれば、搬送方向切替制御手段は、麺帯の先端が搬送用コンベアに達したこと(すなわち搬送用コンベアによって搬送され始めたこと)が検出されると、案内用コンベアによる搬送方向を反転させる。これにより、スクレーパーから落下した屑を案内用コンベアによって受止めシュートの反対側に排出することが可能になる。したがって、落下した屑の排出処理を自動化することが可能になり、屑の除去作業(掃除)が不要となる。なお、案内用コンベアの動作は、その後連続的に行うようにしてもよいが、所定のタイミングで間欠的に行うようにしてもよい。
【0023】
また、本発明の麺帯圧延システムにおいて、
「前記送出方向切替手段は、
回転可能に支持された案内ローラーと、
前記スクレーパーの先端から垂直下方に送出される麺帯に対して接触することのない後退位置、及び前記迂回点に相当する前進位置の間で、前記案内ローラーを移動させることが可能な駆動機構と、
麺帯の先端が前記搬送用コンベアに達したことを検出する麺帯位置検出手段と、
麺帯の先端が前記搬送用コンベアに達した後、前記駆動機構を動作し、前記案内ローラーを前記後退位置から前記前進位置に移動させる切替制御手段と
を備え、
前記屑受止部材は、
前記案内ローラーと連動して変位し、前記切替制御手段により、前記スクレーパーの下方に位置しない回避位置から、前記スクレーパーの真下に位置する受止可能位置に移動する屑受皿を備える」
構成とすることもできる。
【0024】
ここで、「駆動機構」としては、案内ローラーを後退位置及び前進位置の間で摺動可能に支持する支持部と、案内ローラーに動力を付与するモータやシリンダ等の駆動源とを組合わせて構成することができる。
【0025】
これによれば、スクレーパーによって剥ぎ取られた麺帯は、駆動機構が動作するまでの間、スクレーパーの先端から垂直方向に送出される。そして、その麺帯の先端が搬送用コンベアに達したことが麺帯位置検出手段によって検出されると、切替制御手段は、駆動機構を動作する。すると、回転可能に支持された案内ローラーは、後退位置、すなわち垂直下方に送出される麺帯に対して接触することのない位置から、迂回点に相当する前進位置に移動する。これにより、麺帯は案内ローラーに押されて送出方向が斜め下方に切替えられ、迂回点を通過するようになる。なお、麺帯の先端が搬送用コンベアに達した後に案内ローラーを前進位置に移動させることから、麺帯をぴんと張った状態で垂れ下がる方向を変化させることが可能になり、麺帯が自重によって垂直に垂れ下がること(すなわち案内ローラーの手前で麺帯が重なり合ったり皺になったりすること)を防止することが可能になる。
【0026】
また、屑受止部材は、案内ローラーと連動する屑受皿を備えている。つまり、切替制御手段により、案内ローラーが後退位置から前進位置に移動するのに合わせて、屑受皿は、スクレーパーの下方ではない回避位置から、スクレーパーの真下である受止可能位置に移動する。このため、麺帯の送出方向が斜め下方に切り替わるまでは、垂直下方に送出される麺帯と屑受皿との干渉を回避でき、一方、麺帯の送出方向が切替えられると、スクレーパーから落下する屑を受止めることが可能となる。なお、案内ローラー及び屑受皿は夫々別々の駆動機構によって移動させるようにしてもよいが、案内ローラー及び屑受皿を一つのユニットとして構成すれば、一つの駆動機構によって移動させることが可能となる。
【発明の効果】
【0027】
このように、本発明によれば、麺帯の送出方向と、屑の落下方向とを分離させることにより、スクレーパー上に溜まった麺帯の屑を取除かなくても、その屑が異物として製品に混入することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第一実施形態の麺帯圧延システムの概略構成を示す正面図である。
【図2】その麺帯圧延システムの動作を示す説明図である。
【図3】その麺帯圧延システムにおける機能的構成を示すブロック図である。
【図4】第二実施形態の麺帯圧延システムの概略構成を示す正面図である。
【図5】その麺帯圧延システムの動作を示す説明図である。
【図6】その麺帯圧延システムにおける機能的構成を示すブロック図である。
【図7】従来の麺帯圧延システムの概略構成を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の第一実施形態である麺帯圧延システム1について、図1に基づき説明する。この麺帯圧延システム1は、主に、架台2に対して回転可能に支持された第一圧延ロール3及び第二圧延ロール4を有する圧延部5と、圧延部5の上方に配設された搬入用コンベア6と、圧延部5の下方に配設された搬送用コンベア7と、第二圧延ロール4の下側に配設されたスクレーパー8と、スクレーパー8及び搬送用コンベア7の間に配設された送出方向切替手段9と、を備えて構成されている。
【0030】
圧延部5の第一圧延ロール3は、芯部材3aと、この芯部材3aに外嵌された円筒状の外嵌部材3bとからなり、全体が円柱形状に形成されている。特に、外嵌部材3bはフッ素樹脂製であり、第二圧延ロール4の外周面に比べ麺帯が付着し難い外周面を形成している。また、第一圧延ロール3は、第一サーボモータ13(図3参照)の回転軸にベルト(図示しない)を介して接続されており、第一サーボモータ13の駆動により時計方向に回転するようになっている。
【0031】
一方、第二圧延ロール4は、第一圧延ロール3から離間して配置されており、第一圧延ロール3と略同径で同幅に形成されている。ただし、第二圧延ロール4は、金属製(例えばステンレス製で外周面が硬質のクロムメッキ製)であり、第一圧延ロール3の外周面よりも麺帯が付着しやすくなっている。また、第二圧延ロール4はギア(図示しない)を介して第一圧延ロール3に連結されており、第一圧延ロール3の回転に従動して反時計方向に回転するようになっている。
【0032】
第一圧延ロール3及び第二圧延ロール4の間隔は、搬入される麺帯の厚みよりも狭くなっており、第一圧延ロール3及び第二圧延ロール4の間に麺帯を通すことで、その麺帯が薄く圧延されるようになっている。なお、図示しないが、第一圧延ロール3には、間隔調整機構が連結されており、手動操作により第一圧延ロール3及び第二圧延ロール4の間隔を調節することで、任意の厚み(例えば0.3mm〜1mm)の麺帯を成形することが可能になっている。なお、麺帯を圧延する際、麺帯が幅方向にはみ出さないように、第二圧延ロール4の幅方向両端には径方向外側に向かって突出するフランジ部(図示しない)が設けられている。
【0033】
搬入用コンベア6は、第一圧延ロール3及び第二圧延ロール4の間に上方から麺帯を搬入させるものであり、駆動プーリー15及び従動プーリー(図示しない)と、これらを包むように巻かれた無端のベルト16と、駆動プーリー15に連結され回転力を付与する第二サーボモータ17(図3参照)とを備えて構成されている。これによれば、ベルト16を一定方向(反時計方向)に回転させることにより、麺帯成形装置(図示しない)によって成形された麺帯を紙面左方向に搬送し、左端から送出することが可能になる。
【0034】
搬送用コンベア7は、圧延された後の麺帯を次工程(例えば折畳み工程)に搬送するものであり、駆動プーリー19及び従動プーリー20と、これらを包むように巻かれた無端のベルト21と、駆動プーリー19に連結され回転力を付与する第三サーボモータ22(図3参照)とを備えて構成されている。これによれば、ベルト21を一定方向(時計方向)に回転させることにより、圧延された麺帯を紙面右方向に搬送することが可能になる。
【0035】
スクレーパー8は、板状部材を折り曲げてへら状に形成したものであり、第二圧延ロール4の下側の外周面に対し、先端24が接線方向に沿うように配設されている。これによれば、第二圧延ロール4の外周面に付着したまま押出される麺帯と、圧延ロール4の外周面との間にスクレーパー8の先端24を差込み、外周面から麺帯を剥ぎ取ることが可能になる。
【0036】
一方、送出方向切替手段9は、スクレーパー8の先端24から下方に送出される麺帯が、第一圧延ロール3側の下方に位置する迂回点Pを通過するように、麺帯の送出方向を斜め下方に切替えるものである。具体的には、送出方向切替手段9は、迂回点Pに配設された案内ローラー26と、案内ローラー26に向かって麺帯を滑り落すシュート27と、スクレーパー8の先端24から垂直下方に送出される麺帯の先端を受止め、シュート27の上端に搬送する案内用コンベア28と、から構成されている。
【0037】
案内ローラー26は、架台2に対して回転可能に支持されており、その軸方向は第一圧延ロール3及び第二圧延ロール4の軸方向に対して平行となっている。また、案内ローラー26の幅方向の長さは、第一圧延ロール3及び第二圧延ロール4の長さと略同一である。シュート27は、案内ローラー26と同じ幅を有する板状の部材であり、上端がスクレーパー8及び案内ローラー26の略中間位置に位置し、下端が案内ローラー26の上部周面に臨むように斜設されている。特にシュート27は、スクレーパー8の先端24と案内ローラー26の外周面とを結ぶ接線Sよりもスクレーパー8側(紙面右側)に配置されている。
【0038】
案内用コンベア28は、駆動プーリー29及び従動プーリー30と、これらを包むように巻かれた無端のベルト31と、駆動プーリー29に連結され回転力を付与する第四サーボモータ32(図3参照)とを備えて構成されている。これによれば、ベルト31を反時計方向に回転させることにより、垂直に垂れ下がった麺帯を紙面左方向(シュート27の上端側)に搬送することが可能となる。特に、案内用コンベア28は、スクレーパー8及び搬送用コンベア7との間に位置しているが、シュート27側の端部28aは、前記接線Sから離れている。すなわち案内用コンベア28は、端部28aと接線Sとの間に隙間が生じるように配置されている。
【0039】
一方、麺帯圧延システム1には、上記の各装置を制御するための制御装置が備えられている。図3に示すように、制御装置の入力手段としては、運転スイッチ等の操作スイッチ36、及び麺帯の位置を検出する麺帯検出センサ10等が設けられている。麺帯検出センサ10は、近接センサからなり、図1に示すように案内用コンベア28の上面よりも僅か上方に配置され、麺帯検出センサ10の紙面左側に麺帯が存在するか否か、すなわち垂れ下がった麺帯の先端(下端)が案内用コンベア28の近傍に達したか否かを検出することが可能になっている。
【0040】
これらの操作スイッチ36及び麺帯検出センサ10の出力は、圧延制御手段35に送られる。圧延制御手段35は、記憶装置、演算装置、及び処理装置等からなり、モータ駆動回路37を介して第一サーボモータ13、第二サーボモータ17、第三サーボモータ22、及び第四サーボモータ32を夫々別々に制御する。特に、第四サーボモータ32(案内用コンベア28の駆動プーリー29を駆動するためのモータ)を制御することにより、案内用コンベア28の搬送方向(ベルト31の回転方向)を切替える搬送方向切替手段39を備えている。具体的には、麺帯検出センサ10によって麺帯が検出された後、計時手段38によって計時される所定時間(例えば5秒)が経過すると、ベルト31の回転方向が反時計方向から時計方向に切り替わるように第四サーボモータ32の回転方向を反転させている。ここで、麺帯検出センサ10及び計時手段38を組合わせたものが本発明の麺帯位置検出手段に相当し、搬送方向切替手段39が本発明の搬送方向切替制御手段に相当する。
【0041】
次に、第一実施形態の麺帯圧延システム1の作用について、図2に基づき説明する。図2(a)に示すように、圧延部5の上方から搬入された麺帯Mは、互いに反対方向に回転する第一圧延ロール3及び第二圧延ロール4の間を通ることにより、薄く圧延されながら下方に押出される。ここで、第二圧延ロール4は第一圧延ロール3よりも麺帯Mが付着しやすくなっているため、圧延された麺帯Mは、第一圧延ロール3から離れ、第二圧延ロール4の外周面に付着した状態で押出される。一方、第二圧延ロール4の下側にはスクレーパー8が配設されているため、第二圧延ロール4の外周面に付着した麺帯Mは、スクレーパー8によって剥ぎ取られる。
【0042】
そして、圧延されスクレーパー8の先端24から送出された麺帯Mは、自重によって垂直方向に垂れ下がることとなるが、スクレーパー8の真下には案内用コンベア28が配設されているため、図2(b)に示すように、垂れ下がった麺帯Mの先端は案内用コンベア28によって受止められ、端部28a側(紙面左側)に搬送される。案内用コンベア28の端部28a側から送出された麺帯Mの先端は、シュート27の上面を滑り落ち、案内ローラー26の外周面を通過して、搬送用コンベア7上に達する。つまり、垂れ下がる麺帯Mは、迂回点Pに配設された案内ローラー26の外周面に掛かった状態となる。ここで、搬送用コンベア7は麺帯Mを紙面右方向に搬送するように動作しているため、スクレーパー8の先端24から送出される麺帯Mは、下流側に引っ張られ、ひいては図2(c)に示すように、スクレーパー8の先端24と案内ローラー26との間ではぴんと引っ張った状態(すなわち接線S(図1参照)に沿った状態)となる。ところで、案内用コンベア28におけるシュート側の端部28aは、スクレーパー8の先端24及び案内ローラー26の外周面を結ぶ接線Sから離れて配置されているため、スクレーパー8の先端24及び案内ローラー26の間で緊張された麺帯Mは、案内用コンベア28の端部28aから離れることとなる。したがって、案内用コンベア28によって案内させ続けなくても、斜め下方に送出された状態を保つことが可能になる。
【0043】
そこで、本例では、麺帯検出センサ10によって麺帯Mが検出されてから所定時間(例えば5秒)経過した後、案内用コンベア28による搬送方向を反転させる。これにより、スクレーパー8から落下した屑を案内用コンベア28によって受止めシュート27の反対側に排出することが可能になる。つまり、案内用コンベア28が本発明の屑受止部材として機能する。なお、上記の所定時間は、麺帯Mの先端が搬送用コンベア7のベルト21上に達し搬送用コンベア7によって搬送され始めた(すなわちスクレーパー8の先端24、及び案内ローラー26の間の麺帯Mがぴんと張った状態となった)とみなすことができる時間である。
【0044】
このように、第一実施形態の麺帯圧延システム1によれば、圧延された麺帯Mも、麺帯Mを剥ぎ取る際に発生する屑も、スクレーパー8の先端から下方に送出または排出されることになるが、圧延された麺帯Mの送出方向を斜め下方に切替えることにより、麺帯Mの送出方向と、屑の落下方向とを分離させることができ、落下した屑のみを案内用コンベア28によって受止めることが可能になる。したがって、スクレーパー8の先端24から落下した屑が、搬送用コンベア7や麺帯Mの上に落下することがなくなり、異物として製品に混入されることを防止することができる。
【0045】
また、第一実施形態の麺帯圧延システム1によれば、案内用コンベア28を屑受止部材と機能させることから、麺帯圧延システム1を構成が簡略化され、比較的安価に製造することが可能となる。しかも、落下した屑が自動的に排出されるため、屑の除去作業(掃除)が不要となり、作業者の負担を一層軽減できる。
【0046】
続いて、第二実施形態の麺帯圧延システム50について、図4に基づき説明する。この麺帯圧延システム50は、第一実施形態の麺帯圧延システム1と比べて送出方向切替手段51及び屑受止部材の構成のみが異なっており、その他の構成は共通している。したがって、同一の構成に関しては同一の番号を付し、詳細な説明を省略する。
【0047】
本例の送出方向切替手段51は、下部が紙面左側に突出するとともにその先端部分に案内ローラー52を回転可能に支持する可動ベース部材53と、可動ベース部材53を紙面左右方向に移動させる駆動機構54とを備えている。駆動機構54は、可動ベース部材53の移動方向を規制する一対のガイド部材55と、ブラケット56を介して架台2に固定されたシリンダ57とから構成され、シリンダ57のピストンロット57aの先端が可動ベース部材53に連結されている。なお、シリンダ57には電磁弁58(図6参照)を介して圧縮空気が供給されるようになっており、圧縮空気の供給を制御することによりピストンロット57aを伸縮させ、可動ベース部材53をガイド部材55に沿って移動させることが可能になっている。
【0048】
また、可動ベース部材53の上部には、屑受皿59が取付けられており、シリンダ57への圧縮空気の供給を制御することにより、可動ベース部材53とともに紙面左右方向に移動させることが可能になっている。ここで、屑受皿59が本発明の屑受止部材に相当する。
【0049】
また、本例の場合も第一実施形態と同様、制御装置を備えており、図6に示すように、操作スイッチ36及び麺帯検出センサ10等の出力に基づいて、第一サーボモータ13、第二サーボモータ17、及び第三サーボモータ22を制御する圧延制御手段60が備えられている。また、本例の圧延制御手段60は、電磁弁駆動回路61を介して電磁弁58を制御することにより、麺帯の案内方向を切替える案内方向切替手段62を備えている。具体的には、麺帯検出センサ10によって麺帯が検出されから、計時手段38によって計時される所定時間(例えば5秒)が経過すると、案内ローラー52を後退位置から前進位置に移動させるようになっている。ここで、案内方向切替手段62が本発明の切替制御手段に相当する。
【0050】
次に、第二実施形態の麺帯圧延システム50の作用について、図5に基づき説明する。図5(a)に示すように、スクレーパー8によって剥ぎ取られた麺帯Mは、シリンダ57が動作するまでの間、スクレーパー8の先端24から垂直方向に送出される。そして、麺帯検出センサ10によって麺帯Mが検出されてから所定時間(例えば5秒)経過した後、シリンダ57に圧縮空気を供給することでピストンロット57aを伸ばす。すると、可動ベース部材53が紙面左方向に移動し、回転可能に支持された案内ローラー52は、後退位置、すなわち垂直下方に送出される麺帯Mに対して接触することのない位置(図5(a)参照)から、迂回点Pである前進位置に移動する(図5(b)参照)。これにより、麺帯Mは案内ローラー52に押されて送出方向が斜め下方に切替えられ、迂回点Pを通過するようになる。なお、麺帯Mの先端が搬送用コンベア7に達した後に案内ローラー52を前進位置に移動させることから、麺帯Mをぴんと張った状態で送出方向を変化させることが可能になり、麺帯Mが自重によって垂直に垂れ下がること(すなわち案内ローラー52の手前で麺帯Mが重なり合ったり皺になったりすること)を防止することが可能になる。
【0051】
また、案内ローラー52が後退位置から前進位置に移動するのに合わせて、屑受皿59は、スクレーパー8の下方ではない回避位置(図5(a)参照)から、スクレーパー8の真下である受止可能位置(図5(b)参照)に移動する。このため、麺帯Mの送出方向が斜め下方に切替わるまでは、垂直下方に送出される麺帯Mと屑受皿59との干渉を回避でき、一方、麺帯Mの送出方向が切替えられると、スクレーパー8から落下する屑を受止めることが可能となる。
【0052】
このように、第二実施形態の麺帯圧延システム50によれば、圧延された麺帯Mの送出方向を案内ローラー52の移動によって斜め下方に切替えることにより、麺帯Mの送出方向と、屑の落下方向とを分離させることができ、落下した屑のみを屑受皿59によって受止めることが可能になる。したがって、スクレーパー8の先端24から落下した屑が、搬送用コンベア7や麺帯Mの上に落下することがなくなり、異物として製品に混入されることを防止できる。また、案内ローラー52及び屑受皿59を一つの駆動機構54によって移動させることから、装置全体を簡単で小型なものとすることができる。
【0053】
以上、本発明について好適な二つの実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0054】
すなわち、上記第一実施形態の麺帯圧延システム1では、麺帯Mの送出方向を斜め下方に切替えた後、案内用コンベア28の回転を反転させ、スクレーパー8から落下する屑を自動的に排出するものを示したが、案内用コンベア28の作動を停止し、落下した屑を案内用コンベア28のベルト31上に溜めるようにしてもよい。
【0055】
また、上記第二実施形態の麺帯圧延システム50では、シリンダ57によって可動ベース部材53を移動させるものを示したが、シリンダ57の代わりにサーボモータ等を設け、電動力によって移動させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1,50 麺帯圧延システム
3 第一圧延ロール
4 第二圧延ロール
5 圧延部
7 搬送用コンベア
8 スクレーパー
9,51 送出方向切替手段
10 麺帯検出センサ(麺帯位置検出手段)
24 先端
26,52 案内ローラー
27 シュート
28 案内用コンベア(屑受止部材)
28a 端部
38 計時手段(麺帯位置検出手段)
39 搬送方向切替手段(搬送方向切替制御手段)
54 駆動機構
59 屑受皿(屑受止部材)
62 案内方向切替手段(切替制御手段)
M 麺帯
P 迂回点
S 接線
【先行技術文献】
【特許文献】
【0057】
【特許文献1】特開2007−181442号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一圧延ロール、及び該第一圧延ロールよりも麺帯が付着し易い第二圧延ロールを互いに離間して並設し、前記第一圧延ロール及び前記第二圧延ロールを互いに反対方向に回転することにより、上方から連続的に搬入される麺帯を圧延する圧延部と、
前記第二圧延ロールの下側に配設され、前記第二圧延ロールの外周面に付着した圧延後の麺帯を、前記外周面から剥ぎ取るスクレーパーと、
該スクレーパーの先端から下方に送出される麺帯が、前記第一圧延ロール側の下方に位置する迂回点を通過するように、麺帯の送出方向を斜め下方に切替える送出方向切替手段と、
前記迂回点を通過した後の麺帯を受止め略水平方向に搬送する搬送用コンベアと、
前記送出方向切替手段によって麺帯の送出方向が前記斜め下方に切替えられた後、前記スクレーパー及び前記搬送用コンベアの間に配設され、前記スクレーパーから落下する屑を受止めることが可能になる屑受止部材と
を具備することを特徴とする麺帯圧延システム。
【請求項2】
前記送出方向切替手段は、
前記迂回点に配設され回転可能に支持された案内ローラーと、
上端が前記案内ローラー及び前記スクレーパーの間に位置し、下端が前記案内ローラーの周面に臨むように斜設され、前記案内ローラーに向かって麺帯を滑り落すシュートと、
前記スクレーパーの先端から垂直下方に送出される麺帯の先端を受止め、前記シュートの上端に搬送する案内用コンベアと
を備え、
前記案内用コンベアは、前記スクレーパー及び前記搬送用コンベアの間に位置するとともに、前記シュート側の端部が、前記スクレーパーの先端及び前記案内ローラーの外周面を結ぶ接線から離れて配置され、麺帯の送出方向が前記斜め下方に切替えられた後、前記屑受止部材として屑を受止めることが可能になる
ことを特徴とする請求項1に記載の麺帯圧延システム。
【請求項3】
麺帯の先端が前記搬送用コンベアに達したことを検出する麺帯位置検出手段と、
麺帯の先端が前記搬送用コンベアに達した後、前記案内用コンベアによる搬送方向を反転させることにより、前記スクレーパーから落下した屑を受止め前記シュートの反対側に排出することを可能にする搬送方向切替制御手段と
をさらに備える
ことを特徴とする請求項2に記載の麺帯圧延システム。
【請求項4】
前記送出方向切替手段は、
回転可能に支持された案内ローラーと、
前記スクレーパーの先端から垂直下方に送出される麺帯に対して接触することのない後退位置、及び前記迂回点に相当する前進位置の間で、前記案内ローラーを移動させることが可能な駆動機構と、
麺帯の先端が前記搬送用コンベアに達したことを検出する麺帯位置検出手段と、
麺帯の先端が前記搬送用コンベアに達した後、前記駆動機構を動作し、前記案内ローラーを前記後退位置から前記前進位置に移動させる切替制御手段と
を備え、
前記屑受止部材は、
前記案内ローラーと連動して変位し、前記切替制御手段により、前記スクレーパーの下方に位置しない回避位置から、前記スクレーパーの真下に位置する受止可能位置に移動する屑受皿を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の麺帯圧延システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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