説明

鼠捕り器

【課題】家庭や倉庫等に棲み付いた複数匹の鼠を一回の作動で捕獲する鼠捕り器を提供する。
【解決手段】台板と台板の中心垂直に立つ中空のポール2と、ポール2の上部に設ける電磁石籠支持装置100と、装置の支持レバー15と、レバー15に掛けてセットする捕獲籠29とを有し、電磁石籠支持装置100に繋がり、殊に電源からの電気を制御するマイクロスイッチ7は針金11に餌吊り糸12を付け、ポールの中空孔3を下り、糸穴を出て台板上に伸びたところで、糸に囮餌を取り付ける。囮餌につられて台上に上った鼠が囮餌を曳くと、マイクロスイッチ7がオンとなり、電気が電磁石籠支持装置100に流れて、レバー15が電磁石に引き寄せられ、捕獲籠29からレバーが外れ落下した捕獲籠29と台板1の空間に鼠群は捕獲される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鼠捕り器に関するものである。
【技術背景】
【0002】
今日一般に市販普及している鼠捕り器の一つの型は俗称虎バサミと称する物の変形で、板とその一点を支点として設ける金属枠との間に鼠をバネ仕掛けで挟みこむ型と、もう一つの型は細長な籠の一方が開いて居て、鼠が籠に入り餌を曳く事により戸が閉まり、鼠が出られなくなる型の二つに分けられる。
市販の鼠捕り器を考察すると、一つの特徴として先述したそれぞれの鼠捕り器に、一回に掛かる鼠は一匹で、用心深く神経質な鼠の仲間や同群のねずみは二度とその鼠捕り器に掛らない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
虎挟み式罠の鼠捕り器は、小型で、シンプルで、警戒心を与えない良い器具ではあるが、一度に一匹しか掛らず、同群の他の鼠はその罠には掛らない。
【0004】
籠式の鼠捕り器の課題としては、鼠捕り器の入口の前で、鼠がここに入って果たして出られるかと言う本能が働き、同籠には入らない。又入っても一匹である。
【0005】
鼠は繁殖力が強く年に3回の出産も普通で、1回に8匹ほどの子を産むと言はれている、然し鼠捕り器に1匹掛ったら、家屋内の他の鼠は同じ鼠捕りには掛らない、鼠の危険に対する学習能力が高いためである。現在の鼠捕り器は鼠の繁殖力に対応出来ていない。そこで、
A 鼠が複数匹同時に掛る鼠捕り器が必要である。
B 神経質で用心深い鼠に、警戒感を抱かせない構造の鼠捕り器が必要である。
【課題を解決する手段】
【0006】
上述技術的な課題を解決するために、本発明の第一の鼠捕り器は、台板と、同台板の中心に垂直に立つポールと、同ポール上部に設ける電磁石籠支持装置と、該装置のレバーとを有し、同レバーのポール外に突き出た部分に捕獲籠の支え穴を合わせ、捕獲籠を取り付ける、一方、前記マイクロスイッチと、同マイクロスイッチの針金に結ぶ餌吊り糸と、餌吊り糸がポールの中空孔を下り、糸穴を抜け、先述の台板上に延びた処に取り付ける囮餌とを有し、台板上の撒き餌に引かれた鼠が、台板上の囮餌を引くとマイクロスイッチがオンとなり、電源からの電流が電磁石籠支持装置に流れ該装置のレバーが同電磁石に引き寄せられ、支持穴から同レバーがはずれ、捕獲籠が落下し、捕獲籠と台板とで作る空間に鼠を閉じ込め捕獲する事を特徴とする鼠捕り器に依る。
【0007】
本発明の第2の態様は、本発明の第一の態様の中、電磁石籠支持装置をバネ籠支持装置に変えたものである、即ち前記ポール上部に設置溝を設け、同溝に設置板を水平に嵌めこみ、該板には総称してバネ籠支持装置を設定する、バネ籠支持装置の上には支え板に支持されるバネ鋏と、その分岐した2つの下端部の孔に保持されるバーと、バーを支えるバー受けと、前記バネの下端部を左右に開いて嵌め込む拡張子と、同拡張子によってバーの外端部はポールの外側に伸び、同バーの伸びた部分にバー穴を合わせて支持される捕獲籠とを有し。更に前述の拡張子の下に取り付ける餌吊り糸と、同糸が中空孔を下り、糸孔から台板上に出て同所で囮餌を取り付ける、上記の鼠捕り器の構成で、鼠が囮餌を曳くと上記の鋏バネ先端部から拡張子がはずれ、左右バーがバネの復元力で中央に動き、捕獲籠のバー穴からバーが外れ、捕獲籠が落下し、台板と捕獲籠が作る空間に鼠を閉じ込めて捕獲する。
上記バネ装置を備えた請求項1の鼠捕り器による。
【発明の効果】
【0008】
当発明の鼠捕り器の主体となる捕獲籠はポールの上に設けられるため、台板の周辺並びに台上においも、鼠から見た視野は四方に広がり、鼠ないし鼠群の警戒感を取り除くことが出来る。更に台板に撒き餌をする事により複数匹の鼠を台板上におびき寄せ、鼠が囮餌を引くと電磁石籠支持装置レバーが働き、捕獲籠が落下し、当発明の目的である複数匹の鼠を一度に捕獲出来る。更に複数匹乃至は一群の鼠を一度に捕獲する事は、鼠共の危険に対する学習の機会を摘むことで、再度同鼠捕り器に他の群が掛る事も予想される。
【参考図】
図1
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第一実施例の全体の縦断面図
【図2A】バネ式籠支持装置において、拡張子をセッテングした状態の部分断面図
【図2B】バネ式籠支持装置において、拡張子がはずれ鋏バネが復元して、バー穴からバーが外れて、捕獲籠が落下する状態の部分断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明の好適な実施の形態を、図面1乃至図2を参照にして説明する。尚本発明の鼠捕り器は当実施の形態に限定されるもではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更可能である。
【0011】
図1における鼠捕り器は適宜の広さの台板を用い、その台板の中心部に垂直にポールを立てるが、同ポールの上頂にマイクロスイッチとそれにリード線で繋いで電磁石籠支持装置を設け、更に前述のマイクロスイッチの針金に餌吊り糸を結び、同糸をポールの中空孔を通して下に垂らし、同糸を台板近くに設けた糸穴から台板上に導き、更に同糸に囮餌を付ける。前述した電磁石籠支持装置の支持レバーと捕獲籠の支え穴を併せ、捕獲籠を取り付ける。当鼠捕り器の使用の際、鼠が囮餌を曳くと餌吊り糸がマイクロスイッチの針金を曳き、マイクロスイッチがオンとなり、電源からの電流が電磁石籠支持装置に流れ、該装置の支持レバーが電磁石方向に引き付けられて、同レバーが捕獲籠の支え穴からは外れ、捕獲籠は落下する、落下した捕獲籠の下端周面は台板と形を合わせて作られているため、台板と捕獲籠の下端周面は隙間無く合わさり、囮餌を曳いた鼠並びに台板上の鼠群も逃げ場を失い捕獲される。
【0012】
図2a〜図2bの実施例を説明する、台板と、その中央に垂直に立つポールと、同ポールの上項部の直径方向に相対して設ける二つの溝と、同溝底部に設ける設置板と、同設置板の中央に有する拡張子が上下出来る穴と、更に同穴の左右に設置するバーと、同バーを左右に移動可能に保持するバー受けと、同2つのバーの中央先端部を角度変更自在に保持する鋏バネの左右先端部と、同鋏バネの上部を支持する支持板と、同支持板から下に垂れる拡張子の吊るし紐と、同紐に結ばれる拡張子と、同拡張子の下端に取り付ける餌吊り糸とを有し、同糸はポールの中空孔を下り、糸穴を出て、台板上で囮餌を取り付ける、前術を踏まえ、前記バーを左右に開き拡張子をセットするが、その際ポール外に出たバーに捕獲籠有する支持穴をあわせ、籠を取り付ける。上記の構成に成る鼠捕り器。
【産業上の利用可能性】
現在、生活環境としての鼠の問題は、生活に密着した衛生問題として、各地方自治体等でも熱心に且定期的に市民に呼び掛け、駆除剤等を配布したりしている、その際の呼びかけは近隣が同時に行わないと成果が上がり難いと言うのです。その理由は一つには繁殖力が強い事、も一つは鼠の生活圏の広さで、行き来するテリトリーの中で総てを駆除する事は至難である。薬による駆除も匂いに敏感な鼠は餌を食べないし、遅延性の薬が多く、駆除の餌を食べても効かないスーパーラットが生まれたりしているのが現状であり。家庭のみならずレストラン、カフィーショップ、ファストフード、等のほか食品店、ストア、等々、更に倉庫、農業用貯蔵庫他、広範囲に亘る需要と使用が見込まれるところである。
【符号の説明】
1 台板
2 ポール
3 中空孔
4 網
5 枠
6 下枠
7 マイクロスイッチ
8 取り付け箱
9 電源
10 リード線
11 針金
12 餌吊り糸
13 囮餌
14 電磁コイル
15 支持レバー
16 支え穴
18 レバー孔
19 支持板
20 糸穴
21 内筒
29 捕獲籠
100 総称して電磁石籠支持装置
102 ポール
104 網
105 枠
106 下枠
112 餌吊り糸
119 置き板
120 鋏バネ
121 内筒
122 支持バー
123 バー受
124 支え板
125 バネ拡張子
126 支え穴
127 設置溝
129 捕獲籠
130 総称してバネ籠支持装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
台板と、同台板の中心に、垂直に立つポールと、同ポールの上頂に設けるマイクロスイッチと、同マイクロスイッチとリード線で結ばれる電磁石支持装置とを備え、更に前述マイクロスイッチの針金に結ばれた餌吊り糸は先述のポールの中空孔を下に垂れて糸穴から外に出た適当な位置で囮餌をつける、上記のポールの上部から捕獲籠を被せ、同捕獲籠の支え穴に支持レバーを差し込む形で捕獲籠を支持する。本発明は前記構成からなる鼠とり器に関する。
【請求項2】
ポール頂上に設置の捕獲籠支持装置をバネ式支持装置に変更した事を特徴とする請求項1の鼠捕り器。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【公開番号】特開2011−193860(P2011−193860A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88154(P2010−88154)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(308034464)
【Fターム(参考)】