1回限り使用の使い捨て型ジェット注射器
【課題】薬剤を保持するカートリッジ組立体と、薬剤をジェット注射するのに十分な圧力にてカートリッジ組立体から薬剤が放出されるエネルギを提供する動力パック組立体とを備えるジェット注射器に関する。
【解決手段】カートリッジと動力パック組立体とを有するジェット注射器が開示されている。カートリッジ組立体は、一端にプランジャ22を有し、他端にストッパ24を有する薬剤を保持する管18を備えている。プランジャ22は2つの部分32、34から出来ており、プランジャ22は管のルーメン内を可動であり、ストッパ24を針に対して付勢させ、これにより、ストッパ24を通る流体通路を形成する。
【解決手段】カートリッジと動力パック組立体とを有するジェット注射器が開示されている。カートリッジ組立体は、一端にプランジャ22を有し、他端にストッパ24を有する薬剤を保持する管18を備えている。プランジャ22は2つの部分32、34から出来ており、プランジャ22は管のルーメン内を可動であり、ストッパ24を針に対して付勢させ、これにより、ストッパ24を通る流体通路を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤を投与する装置、特に、1回限り使用の使い捨て型ジェット注射器に関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野にて多岐に亙る針無し注射器が既知である。かかる注射器の例は、リリー(Lilley)らに対して発行された米国特許第5,599,302号、ダンラップ(Dunlap)に対する米国特許第5,062,830号及びモロー(Morrow)らに対する米国特許第4,790,824号に開示されたものを含む。一般に、これら及び同様の注射器は、ジェットが皮膚を通って進むのを可能にするのに十分な圧力にて吐出される微細且つ高速度のジェットとして薬剤を投与する。
【0003】
これらの注射器は薬剤の所望の投与を実現する点で技術的観点から見て極めて成功しているが、商業的に入手可能な針無し注射器の殆どには、実際上の難点がある。例えば、ガスばね等の形態にてジェット注射を作動させるべくガスを使用することは、注射器内に格納する時間中にガスが漏洩する可能性があり、また、ガス圧力が温度により影響を受け易いため問題となり易い。米国特許第4,913,699号には、二酸化炭素(CO2)を使用し且つチャンバ内にてボイルオフし、また、チャンバを加圧してプランジャが移動するようにするCO2に依存するガス作動式の使い捨て型注射器が開示されている。米国特許第4,646,884号には、ガスが漏れ出るとき、液体が気相に変換されるように、ガス及び液体にて充填することにより生来的な漏洩を補償する長寿命のガスばねが開示されている。これは、往復運動型のガスばねであり、この使用は連続的に作用するガスばねを予定するものであり、従って使い捨て型の装置ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の別の難点は、標準的な薬剤カートリッジすなわち薬剤をカートリッジから吸引すべく針により穿刺可能なシールを有する第一の端部及び可動のストッパを有する第二の端部を備える、典型的にガラスで出来た、円筒状部材と共に幾つかの針無し注射器を使用し得ないことである。米国特許第5,891,086号には、1つの薬剤が密封したカートリッジと共に作用する針無し注射装置が開示されている。ノズルをカートリッジの一端に配置したとき、突刺し管がシールを破断する。その結果、カートリッジ内の薬剤は、注射される迄、ノズルに対してさらされる。米国特許第6,132,395号には、ガラス製カートリッジと共に使用することのできる針無し注射器が開示されている。しかし、米国特許第5,891,086号と同様に、注射し始める前に、薬剤は環境にされされ、これにより薬剤の滅菌性が損なわれる可能性がある。
【0005】
このように、改良された1回使用限りの使い捨て型ジェット注射器が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、薬剤を保持するカートリッジ組立体と、薬剤をジェット注射するのに十分な圧力にてカートリッジ組立体から薬剤が放出されるエネルギを提供する動力パック組立体とを備えるジェット注射器に関する。カートリッジ組立体は、薬剤を内部に保持するチャンバ(又は、ルーメンを有する管)と、カートリッジ組立体の基端におけるオリフィスと、チャンバの基端におけるストッパと、チャンバの末端に設けられて、薬剤をオリフィスを通じてチャンバから押し出し得るようにストッパに向けて可動であるプランジャとを備えている。動力パック組立体は、カートリッジ組立体の末端に作用可能に結合された基端と、引金部と、引金部の動きがエネルギ源を作動させてプランジャをストッパに向けて動かし薬剤をチャンバから押し出し得るように引金部と作用可能に関係したエネルギ源とを備えている。
【0007】
一例としての実施の形態において、エネルギ源は、作動前にほぼ一定の圧力を保ち得るようにガスばね内で液相及び気相の平衡状態にある充填材料を保持するガスばねである。適宜な充填材料の一例は二酸化炭素である。ガスばねは、ガスの浸透性を低下させ得る被覆を有する壁を備えることができる。更に、注射器は、余剰な圧力を解放する安全通気口及び(又は)ジェット注射器が設定範囲外の温度にさらされたことを示す温度インジケータとを備えることができる。
【0008】
1つの実施の形態において、カートリッジ組立体は、ポリマーで出来た外側ハウジングと、ガラスで出来た内側ハウジングとを備えている。プランジャ及びストッパの少なくとも一部分はエラストマー材料で出来たものとすることができる。斜角を付することのできる針はカートリッジ組立体の基端と作用可能に関係しており、また、該針はチャンバに向けて伸びる突刺し端部を有している。ストッパはチャンバ内で針の突刺し端部に向けて可動であり、ストッパと針との間の相対的動作によって針の突刺し端部がストッパを突刺して、針を通る薬剤に対する流体通路を形成する。プランジャがチャンバの基端に向けて移動することはプランジャとストッパとの間に保持された薬剤を圧縮して薬剤は流体通路を通じて押し出される。プランジャがチャンバの基端に向けて移動することはまた、薬剤をストッパとプランジャとの間で圧縮してストッパをカートリッジ組立体の基端に向けて移動させて針の突刺し端部がストッパを突刺し且つ針を通る薬剤に対する流体通路を形成することになる。
【0009】
ストッパは截頭円錐形の形状とすることができ、プランジャは、注射が完了した後、チャンバ内の残留薬剤の容積を最少にし得るようにストッパの截頭円錐形の形状と合わさる形態及び寸法とされた薬剤の接触面を備えることができる。流体通路の形成を容易にするため、ストッパの断面は針がストッパを突刺す狭小なものとすることができる。その他の実施の形態において、プランジャは、凹所を有する前側部材と、該凹所内に受け入れられたほぼ非圧縮性の挿入体とを備えている。更に、プランジャ及び(又は)ストッパは、薬剤とカートリッジ組立体の外側との間にシールを提供し且つその間に滅菌性境界を形成し得るよう外周の周りに形成されたリッジを備えることができる。
【0010】
動力パック組立体は、充填材料を保持するルーメンを有する末端ハウジングと、末端ハウジングと接続可能であり、また、カートリッジ組立体を結合し得るようにカートリッジ組立体上の係止タブを受け入れる棚状突起が形成された内面を有する基端ハウジングとを含むことができる。基端ハウジングの外面の一部分はねじ部を備え、ルーメン壁の一部分はねじ部を備えている。基端ハウジングのねじ部はルーメン壁のねじ部と合わさり、基端ハウジング及び末端ハウジングを接続する。
【0011】
一例としての実施の形態において、ラムは、プランジャに接触する基端と、ガスばねがルーメン壁及びシールにより画成されるようにシールを有する末端とを備えている。ラムは凹所を有し、基端ハウジングの内面は、凹所内に挿入し、これにより、ガスばねがラム及びプランジャをストッパに向けて移動させるのを阻止することが可能なラッチ部材を有している。引金部の移動は、ラッチ部材が凹所から曲がって離れるのを許容し、これにより、ガスばねがラム及びプランジャをストッパに向けて移動させることを許容する。引金部はカートリッジ組立体をほぼ覆う管状体と、基端ハウジングと作用可能に関係したキャップと、本体及びキャップを接続する支え部とを備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】作動する前の本発明によるジェット注射器の1つの実施の形態の断面図である。
【図2】カートリッジ組立体の1つの実施の形態の断面図である。
【図3】2つの部分から成るプランジャを形成するために使用することができる挿入部材の斜視図である。
【図4】2つの部分から成るプランジャを形成するために使用することができる前側部材の斜視図である。
【図5】ストッパの斜視図である。
【図6】図2のカートリッジ組立体の第一の斜視図である。
【図7】図2のカートリッジ組立体の第二の斜視図である。
【図8】基端ハウジング及び末端ハウジングを結合する前の動力パック組立体の斜視図である。
【図9】図8の動力パック組立体の断面図である。
【図10】基端ハウジング及びカラーの断面斜視図である。
【図11】末端ハウジングの1つの実施の形態の断面図である。
【図12】基端ハウジングの第一の部分の斜視図である。
【図13】基端ハウジングの第二の部分の斜視図である。
【図14】引金部を作動させるために使用することのできるカラーの斜視図である。
【図15】カートリッジ組立体及び動力パック組立体の結合状態を保つハウジングリテーナの斜視図である。
【図16】ラムの側面図である。
【図17】作動後の図1のジェット注射器の断面図である。
【図18】作動前の本発明によるジェット注射器の別の実施の形態の断面図である。
【図19】カートリッジ組立体の別の実施の形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1及び図2に図示するように、本発明によるジェット注射器10は、注射すべき薬剤を保持するカートリッジ組立体12と、皮膚を通じてジェット注射するのに十分な力にて薬剤をカートリッジ組立体12から押し出すのに十分なエネルギを発生させる動力パック組立体14とを備えている。本明細書で使用するように、基端及び末端という語は、末端付近に配置された動力パック組立体14が注射箇所から最も離れた注射器10の端部であり、注射器10の基端付近に配置されたカートリッジ組立体12が注射箇所に最も近い位置にあるように注射箇所に関して使用するものである。カートリッジ組立体12は、ジェット注射に関係した圧力に抵抗し得る強度と、カートリッジ組立体内の薬剤との物理的及び化学的適合性との双方を有するポリマーにて出来たものとすることができる。適宜なポリマーの例は環式オレフィンポリマー(COP)及び環式オレフィン共重合体(COC)を含む。COP及びCOCの双方は、薬剤をカートリッジ組立体12内で長期間保存することを許容するバリア性質を有する。そのバリア性質を理由として、長期間の薬剤の保存に適していないプラスチックが使用されるとき、注射器10の全体を必要なバリア性質を有するポーチ内に密封することができる。適宜なバリア性質を有するポーチ形成材料は高価であるため、幾つかの注射器を1つのパウチ内に包装し、注射器を別個の治療期間に亙って使用することができるようにすることが可能である。
【0014】
図2には、ポリマーで出来た外側ハウジング16及びガラスで出来た内側ハウジング18を利用するカートリッジ組立体12の1つの実施の形態が図示されている。内側ハウジング18は外側ハウジング16と緊密に接触している。例えば、内側ハウジング18は外側ハウジング16の内面をガラスで被覆することにより形成することができる。これと代替的に、外側ハウジング16は内側ハウジング18上に成形することができる。プラスチック−ガラスの組合せは、ジェットの注射の高圧に抵抗するのに必要な強度性質を有するものの、長期間の薬剤の貯蔵に必要なバリア性質の一部を維持することはできないプラスチックを使用することを許容する。当該技術分野の当業者に周知のホウ珪酸塩ガラス及びその他の例のようなガラスは優れたバリア性質を有し且つ殆どの薬剤と極めて適合可能であるため、かかるバリア性質は不要である。
【0015】
図2の実施の形態において、カートリッジ組立体12は、末端のプランジャ22(図3及び図4)と、基端のストッパ24(図5)とを有するチャンバ20を備えている。チャンバ20は、ほぼ円筒状の形状及び長手方向軸を有する容積を画成する。カートリッジ組立体12が薬剤で充填されたとき、チャンバ20の表面及びプランジャ22並びにストッパ24の表面は薬剤と接触する。ガラスはカートリッジ組立体12の一端を画成しないから、薬剤チャンバは最終的な薬剤容器としても機能する。チャンバ壁と薬剤とが長期間、緊密に接触するため、薬剤貯蔵容器の1つの構成要素としてのガラスの有利な点は、ガラスが適宜な容器として機能することが可能であることを確実に保証することが広く理解されている点である。
【0016】
一例としての実施の形態において、プランジャ22及びストッパ24はエラストマー部品から出来ている。シリコーン及び同様のエラストマー組成物は適宜な材料の例である。エラストマーストッパ及びプランジャを組み込むことは製薬業界に既知のことであり、また、薬剤の化学的適合性のデータが存在する密封要素を使用することを許容する。かかる組成物は現在、最終容器による薬剤貯蔵の用途に使用されているため、容器の端部を画成すべく、かかる材料を使用することは、適宜な組成物又は配合法を実現するものとして広く理解されている。より重要であり又は有意義であることは、所定の表面積及びエラストマー閉塞体によりガラス容器内の薬剤の安定性が実現可能であることを製薬メーカが既に知っていることであろう。かかる情報は本発明によるジェット注射器の使用に適用可能であろう。更に、閉塞体及びプランジャとして機能するように圧縮性ストッパを使用することは、当該業界にて標準的である手段によりこれら容器を滅菌状態に充填することを容易にすることを目的とするものである。
【0017】
エラストマー閉塞体22、24を備える内側ハウジング18は、カートリッジ組立体12を形成する構造体内に組み込むことなく薬剤で充填することのできる独立的な物である。この特徴はこの分野における既存の技術に優る幾つかの有利な点を有する。薬剤材料と長期間接触する全ての材料を含むものとして限定される薬剤容器が、ルーメンと一端にストッパを有するガラス管から成っているため、この容器は装置のその他の構成要素を考慮し又は使用せずに薬剤の安定性の試験を行うことができる。このことは、装置の最終的な形態を限定せずに長期間を必要とする試験を行うことを許容し、また、薬剤の安定性試験が続行する間、注射の質に影響を与える動力設定値又は外的作用部を変更することも可能にする。この最終の薬剤貯蔵容器の自己充足的性質は、小型の針装置を含むがそれに限定されない、針無しではないその他の注射システムに使用することを許容する。
【0018】
図2に図示するように、針28はカートリッジ組立体12の基端と作用可能に関係している。針28は、遮蔽体26から突き出す尖鋭部として形成することができる。外側ハウジング16は遮蔽体26を内側ハウジング18に結合する。針28は、所定の所望の圧力範囲及び注射深さで、薬剤のジェット流を発生させる適宜な寸法のオリフィス29にて終っている。針28は、チャンバ20に向けて伸びる突刺し端部30を有しており、一例としての実施の形態において、斜角を付すことができる。一例としての実施の形態において、ストッパ24は、穿刺が容易であるように基端部分にて截頭円錐形の形状及び狭小な断面として図示したキャビティを有しており、プランジャ22は、注射が完了した後、チャンバ20内の残留薬剤の量を最少にし得るようにストッパ24の截頭円錐形の形状と合わさり得る形態及び寸法とされている。
【0019】
使用時及び以下により詳細に説明するように、注射作動過程は、プランジャ22に力を加え(関係したラムを介して)、プランジャ22をチャンバ20の基端方向に付勢させる。プランジャ22が基端方向に移動することで薬剤は圧縮される。薬剤は少なくともある程度まで非圧縮性であるため、薬剤の圧縮の結果、ストッパ24上に力が蓄積する。この力はストッパ24が移動し始めるまで蓄積し続ける。この時点にて、プランジャ22、ストッパ24及びチャンバ20内に配置された薬剤はカートリッジ組立体12の基端に向けて移動する。このプランジャ22、薬剤、ストッパ24の列は、ストッパ24が針28の突刺し端部30と接触する迄、単一体として移動する。針28の突刺し端部30はストッパ24を突刺して、薬剤の流体通路を形成する。ストッパ24は、プランジャ22が該プランジャに加えられた力に応答して、チャンバ20内に配置された全ての薬剤が押し出される迄、管20の基端に向けて移動し続ける間、移動を停止する。作動過程の後半の終了時迄、針28がチャンバ20内に配置された薬剤に導入されないため、存在するであろう薬剤中の全ての不溶性又は微粒子成分が針28上に蓄積することはなく、これにより、作動前に針28が詰まる可能性を解消する。薬剤を針28を通じて注射する直前迄、薬剤と針28とが接触しないことは又注射の開始時迄、薬剤を滅菌状態に保つのに助力する。更に、カートリッジ組立体は注射装置が作動される迄、針に接触しないから、微粒子物質を混合し又は再懸濁させるべくカートリッジ組立体12を振動させる必要がない。
【0020】
図3及び図4には、プランジャ22が挿入体32及び前側部材34という2つの部分から成る組立体を備える1つの実施の形態が図示されている。前側部材34は滅菌状態の充填操作の間、配置した後、ほぼ非圧縮性の挿入体32を受け取り、これにより、プランジャ22の圧縮性を顕著に低下させる。このことは、チャンバ20内の薬剤に対する力の伝達が効果的に行われるようにするため、注射中、プランジャ22の圧縮性を最小にする必要性を予想させる。このことはまた、ジェット注射に必要な圧力における圧縮性エラストマーの密封能力をも向上させることになる。挿入体32は、2つの部分から成るプランジャ22に対する1つの代替例としてラムと一体にすることができる。図3乃至図5にも図示するように、プランジャ22及び(又は)ストッパ24は薬剤とカートリッジ組立体12の外側との間にシールを提供し且つ滅菌性の境界を形成すべくその外周の周りに形成された一連のリッジ36を備えることができる。
【0021】
図6及び図7に最も良く図示するように、カートリッジ組立体12の末端は係止タブ37を有している。係止タブ37は動力パック組立体14の相応する作用部分と合わさり、カートリッジ組立体12を動力パック組立体14に係止する。動力パック組立体14の上記及びその他の構造上の特徴について次に説明する。
【0022】
図8乃至図10には、動力パック組立体14が引金部として機能するカラー38と、基端ハウジング40及び末端ハウジング42を備える2つの部分から成るハウジングとを備えることが図示されている。基端ハウジング40はルーメンを有する管である(図12及び図13)。ルーメンの一部分はカートリッジ組立体12の末端を受け入れ得る形態及び寸法とされたキー止め面44を有している。キー止め面44は棚状突起46にて終っている。カートリッジ組立体12を基端ハウジング40内に結合するため、カートリッジ組立体12を基端ハウジング40内に挿入し且つ所要位置にスナップ止めし、棚状突起46と一対のベース部材48との間に係止タブ37が配置されるようにする。ラッチ50はベース部48の各々から伸びており、該ラッチはその間に空間を画成する対向した円弧状端縁52を有している。動力パック組立体14の組み立てを容易にするため、基端ハウジング40は2つの半体に分けて形成することができる。第一の部分54は、基端ハウジング40を形成し得るように第二の部分60の穴(図示せず)に係合するピン56を有している。基端ハウジング40の外面の一部分にはねじ部62が設けられ、末端ハウジング42の内面の一部分にはねじ部64が設けられており、このため、基端ハウジング40を末端ハウジング42内に挿入したとき、ねじ部62がねじ部64と合わさる。
【0023】
末端ハウジング42は、ラム68を受け入れ且つラム68をジェット注射を開始するのに十分な力にてカートリッジ組立体12に向けて駆動するエネルギ機構66を保持する容積を画成する。図示した一例としての実施の形態において、エネルギ機構は、末端ハウジング42の末端とラム68の末端70との間の容積内に配置された、二酸化炭素のようなガスを保持するガスばね66を備えている。ジェット注射に十分な力を発生させることのできるその他のガス及びエネルギ機構もまた本発明にて使用することが考えられる。かかるエネルギ機構の例はコイルばね及びガスカートリッジを含む。
【0024】
溝74内に配置されたOリング72のような密封部材はガスの損失を減少させるシールを提供する。注射器10が長期間、格納されていた場合でさえ、ガスばねが薬剤をジェット注射するのに十分な圧力を有することを確実にするため、ガスばねは二酸化炭素を気相及び液相の双方にて又は飽和した蒸気相にて保持することができる。ガス及び液体又は飽和した蒸気は平衡状態にある。その結果、時間と共にガスが漏洩するに伴い、蒸気はガスに変化してジェット注射のための十分な圧力を保つ。ガスばね66の壁76は、ガス浸透性の小さい材料で出来たものとすることができる。かかる材料の例は長いガラス繊維充填ナイロン及び粘土質微細複合材(clay nano-composite)を有する長いガラス繊維充填ナイロンを含む。更に、壁76はガスばね66の浸透性を最小にし、これにより、ガスの漏洩を減少させるパリレンのような被覆を含むことができる。
【0025】
ガスばね中の圧力の程度はガスの温度に依存するため、ばねの圧力がある所定の値を超えるとき、ガスばねを減圧する機構をガスばね内に組み込むことができる。図11にはこの機構の1つの実施の形態が図示されている。具体的には、安全通気口78が末端ハウジング42に配置されている。安全通気口78は圧力が13789.5kPa(2000psi)のような所定の圧力を超えたとき、余剰なガスを解放し得るように通気する。このことは、ガスばねの力が過度に大きいとき、注射器10が使用されないこと、また、注射器10の色々な構成要素の非制御状態の重要な故障の原因となるであろう過剰な圧力を解放することを許容する。
【0026】
図8には、ガスばね内の所望の圧力を確認するために使用することのできる別の機構が図示されている。温度インジケータ80はガスばねによって発生される力が最適であることをユーザに表示する。1つの実施の形態において、温度インジケータ80は、注射器10が完全に使用可能であることを表示し得るよう化学物質を有する、末端ハウジング42に固着された化学センサである。装置が使用を許容する温度にあることを表示するため、緑のような色を使用し、また、これと代替的に、装置が過度に低温又は高温であり使用できないとき赤を使用することができる。これらは解釈が容易な記号又は任意のその他のインジケータとすることができる。上述した化学センサは注射器10を作動不能にしない受動型インジケータである。しかし、注射器10を作動不能にする能動型インジケータを内蔵することも本発明により採用可能であると考えられる。また、化学センサが許容可能な温度を表示するときの温度範囲が薬剤に依存するものとすることも考えられる。例えば、ある薬剤は10℃(50°F)以下で且つ48.9℃(120°F)以上の温度にて作用不能となる一方、その他の薬剤は顕著な劣化が生じる前により広い適宜な温度範囲を有するものとすることができる。
【0027】
動力パック組立体14を組み立てる多数の異なる方法が存在するが、一例としての方法について以下に説明する。ラム68の基端部分をカラー38内に配置する。図14に最も良く図示するように、カラー38は、管状体82と、キャップ84と、管状体82をキャップ84に結合する支え部86とを備えている。次に、凹所88がラッチ50の対向した端縁52により画成された空間内に位置するように、ラム68を基端ハウジング40の第一の部分54内に配置する。次に、第二の部分58を第一の部分54と合わせて基端ハウジング40を形成する。このように合わさったとき、通路90(図8)が基端ハウジング40の一部分に沿って存在する。支え部86は通路90内を摺動することができる。基端ハウジング40を組み立てたとき、カラー38は基端方向に向けて摺動し、キャップ84の縁部92がラッチ50と基端ハウジング40の壁との間にクリップ止めされる(図9)。図8から明らかであるように、ラム68、カラー38及び基端ハウジング40のサブ組立体が完了したとき、カラー38の管状体82と基端ハウジング40との間に空隙94が配置される。カラー38の意図しない移動を阻止する安全機構を提供すべく空隙94内に何らかの型式の阻止部材を配置することも可能であることを認識すべきである。
【0028】
基端ハウジング40を末端ハウジング42に結合する前に、固体CO2をガスばね66内に配置する。CO2の量は密封したチャンバ内に存在するガスと飽和した液体CO2とが平衡状態となるのに十分である。上述したように、この飽和した液体は注射器10の装置を連続的に再充填し、格納中、ガスの浸透性に起因する少しのガスの漏洩をも補償する機能を果たす。CO2の量は、ガスばね66の寸法、薬剤の粘度、所望の投与箇所(例えば、皮下、筋肉内)等を含む多数の因子に依存する。容積が約2.5ccのチャンバの場合、殆どの薬剤を皮下にジェット注射するには約1gの固体CO2で十分であろう。基端ハウジング40のねじ部62をねじ部64内に螺着すれば、動力パック組立体14の組み立ては完了する。
【0029】
ガスばね66は、ラム68を基端方向に偏倚させる。しかし、ラッチ50とラム68の凹所88との間の干渉はラム68が基端方向に移動するのを阻止する。ベース部材48及びラッチ50は弾性的であるため、ラッチ50は外方に撓んでラッチ50と凹所88との間の干渉を解消し、これにより、ラム68が移動するのを許容する。しかし、キャップ84の縁部92はラッチ50の少しの撓みをも阻止する。この阻止作用を解消するため、縁部92が最早、ラッチ50の外方への撓みと干渉しないようにカラー38は末端方向に移動されなければならない。
【0030】
上述したように、カートリッジ組立体12を基端ハウジング40内に挿入し且つ所要位置にスナップ止めする。この挿入は面取り加工した端縁96によって容易にすることができる。更に、基端ハウジング40を2つの部分に分けて形成することは、第一及び第二の部分54、60をある程度分離させて挿入を更に容易にすることを許容する。一度びカートリッジ組立体12が動力パック組立体14内に挿入されたならば、ハウジングリテーナ98は基端ハウジング40の上を摺動してカートリッジ組立体12の取り外しを邪魔する。リテーナ98の1つの重要な安全上の特徴は、注射器10を作動させたとき、カートリッジ組立体12が危険な突起物とならないことである。カートリッジ組立体12を動力パック組立体14内に挿入したとき、ラム68の基端がプランジャ22の末端に接触し、カラー38の管状体82の端部がカートリッジ組立体12の端部を越えて伸びる。
【0031】
次に、図1及び図17を参照して、注射器10の作用について説明する。注射器10を作動させるため、カラー38の基端を所望の注射箇所で皮膚に対して配置する。皮膚に圧力を加えることにより支え部86は通路90内で末端方向に移動し、これにより、カートリッジ組立体の端部を皮膚と接触させる。カラー38の移動はキャップ84の縁部92を移動させ、縁部92が最早、ラッチ50の外方の撓みに干渉しないようにする。ガスばね(すなわち、チャンバ66内に配置されたガス)はラム68及びプランジャ22を基端方向に付勢させる。プランジャ22が基端方向に移動することにより薬剤は圧縮される。この力は、ストッパ24が移動し始める迄、蓄積を続ける。この時点にて、プランジャ22、ストッパ24及びチャンバ20内に配置された薬剤は、カートリッジ組立体12の基端に向けて移動する。このプランジャ22、薬剤及びストッパ24の列はストッパ24が針28の突刺し端部30と接触する迄、単一体として移動する。針28の突刺し端部30はストッパ24を突刺して薬剤の流体路を形成する。ストッパ24は、移動を停止し、一方、プランジャ22は該プランジャに加えられた力に応答し、チャンバ20内に配置された全ての薬剤がその薬剤をジェット注射するのに十分な圧力にてオリフィス29を通じて押出される間、カートリッジ組立体12の基端に向けて移動する。ラム68が末端ハウジング42の傾斜路領域100付近に配置される、その移動距離の終端に達すると、oリング72により形成されたシール効果が低下しCO2ガスが逃げるのを許容する。一度びガスが逃げたならば、注射器10は完全に減圧され且つ安全に処分することができる。
【0032】
一例としての実施の形態において、注射器10は、再使用できない1回限り使用の使い捨て型注射器である。注射器10は、この目的を実現するため、単独の又は組み合わせた多数の機構を備えることができる。例えば、ガスばね66の減圧は最終ユーザが再加圧し得ないようにする。更に、ハウジングリテーナ98は、カートリッジ組立体12を最充填する気持ちを失わせるべく、カートリッジ組立体12を動力パック組立体14から取り外すのを妨げる。
【0033】
2つの組立体(カートリッジ及び動力パック)の設計は、他方の組立体に影響を与えずに個々の組立体を変更することを許容する。例えば、図18及び図19には、動力パック組立体14と共に使用可能であるカートリッジ組立体112の別の実施の形態が図示されている。一般に、カートリッジ組立体112の構造の殆んどはカートリッジ組立体12の構造と同様である、すなわち、該構造と比較可能である。従って、同様の構成要素には同一の参照番号が使用される。カートリッジ組立体112は、チャンバ120と、可動のプランジャ122と、オリフィス129を有する不可動のストッパ124とを形成する単一のハウジング114を備えている。ストッパ124はハウジング114に取り付けられた別個の構成要素として図示されているが、ハウジング114は、チャンバ120からオリフィス129への流体路を有する前端を含み、これにより、別個のストッパが省かれるように形成することができる。
【0034】
本明細書に開示した本発明の一例としての実施の形態は、上述した目的を実現することが明らかである一方、当業者によって多数の改変例及びその他の実施の形態が案出可能であることが理解されよう。例えば、注射器は1つの機能ユニットとして接続されたカートリッジ及び動力パック組立体を備える直ちに使用可能な状態で包装することができる。これと代替的に、カートリッジ及び動力パック組立体は別個に包装し且つ使用前に最終ユーザが結合させるものとしてもよい。一例としての実施の形態において、注射器は、容積を調節し又は注射すべき容積量を設定する手段を備えていない。注射器は、不作動容積を除いて装置内の全ての薬剤を投与する。従って、注射量は薬剤チャンバを充填するために使用される薬剤の量に依存する。予め充填された装置の実施の形態において、このことは充填容積に依存する。多数の改変例及び実施の形態を考慮するならば、特許請求の範囲は本発明の精神及び範囲に属するかかる全ての改変例及び実施の形態を包含すること意図するものであることが理解されよう。
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤を投与する装置、特に、1回限り使用の使い捨て型ジェット注射器に関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野にて多岐に亙る針無し注射器が既知である。かかる注射器の例は、リリー(Lilley)らに対して発行された米国特許第5,599,302号、ダンラップ(Dunlap)に対する米国特許第5,062,830号及びモロー(Morrow)らに対する米国特許第4,790,824号に開示されたものを含む。一般に、これら及び同様の注射器は、ジェットが皮膚を通って進むのを可能にするのに十分な圧力にて吐出される微細且つ高速度のジェットとして薬剤を投与する。
【0003】
これらの注射器は薬剤の所望の投与を実現する点で技術的観点から見て極めて成功しているが、商業的に入手可能な針無し注射器の殆どには、実際上の難点がある。例えば、ガスばね等の形態にてジェット注射を作動させるべくガスを使用することは、注射器内に格納する時間中にガスが漏洩する可能性があり、また、ガス圧力が温度により影響を受け易いため問題となり易い。米国特許第4,913,699号には、二酸化炭素(CO2)を使用し且つチャンバ内にてボイルオフし、また、チャンバを加圧してプランジャが移動するようにするCO2に依存するガス作動式の使い捨て型注射器が開示されている。米国特許第4,646,884号には、ガスが漏れ出るとき、液体が気相に変換されるように、ガス及び液体にて充填することにより生来的な漏洩を補償する長寿命のガスばねが開示されている。これは、往復運動型のガスばねであり、この使用は連続的に作用するガスばねを予定するものであり、従って使い捨て型の装置ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の別の難点は、標準的な薬剤カートリッジすなわち薬剤をカートリッジから吸引すべく針により穿刺可能なシールを有する第一の端部及び可動のストッパを有する第二の端部を備える、典型的にガラスで出来た、円筒状部材と共に幾つかの針無し注射器を使用し得ないことである。米国特許第5,891,086号には、1つの薬剤が密封したカートリッジと共に作用する針無し注射装置が開示されている。ノズルをカートリッジの一端に配置したとき、突刺し管がシールを破断する。その結果、カートリッジ内の薬剤は、注射される迄、ノズルに対してさらされる。米国特許第6,132,395号には、ガラス製カートリッジと共に使用することのできる針無し注射器が開示されている。しかし、米国特許第5,891,086号と同様に、注射し始める前に、薬剤は環境にされされ、これにより薬剤の滅菌性が損なわれる可能性がある。
【0005】
このように、改良された1回使用限りの使い捨て型ジェット注射器が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、薬剤を保持するカートリッジ組立体と、薬剤をジェット注射するのに十分な圧力にてカートリッジ組立体から薬剤が放出されるエネルギを提供する動力パック組立体とを備えるジェット注射器に関する。カートリッジ組立体は、薬剤を内部に保持するチャンバ(又は、ルーメンを有する管)と、カートリッジ組立体の基端におけるオリフィスと、チャンバの基端におけるストッパと、チャンバの末端に設けられて、薬剤をオリフィスを通じてチャンバから押し出し得るようにストッパに向けて可動であるプランジャとを備えている。動力パック組立体は、カートリッジ組立体の末端に作用可能に結合された基端と、引金部と、引金部の動きがエネルギ源を作動させてプランジャをストッパに向けて動かし薬剤をチャンバから押し出し得るように引金部と作用可能に関係したエネルギ源とを備えている。
【0007】
一例としての実施の形態において、エネルギ源は、作動前にほぼ一定の圧力を保ち得るようにガスばね内で液相及び気相の平衡状態にある充填材料を保持するガスばねである。適宜な充填材料の一例は二酸化炭素である。ガスばねは、ガスの浸透性を低下させ得る被覆を有する壁を備えることができる。更に、注射器は、余剰な圧力を解放する安全通気口及び(又は)ジェット注射器が設定範囲外の温度にさらされたことを示す温度インジケータとを備えることができる。
【0008】
1つの実施の形態において、カートリッジ組立体は、ポリマーで出来た外側ハウジングと、ガラスで出来た内側ハウジングとを備えている。プランジャ及びストッパの少なくとも一部分はエラストマー材料で出来たものとすることができる。斜角を付することのできる針はカートリッジ組立体の基端と作用可能に関係しており、また、該針はチャンバに向けて伸びる突刺し端部を有している。ストッパはチャンバ内で針の突刺し端部に向けて可動であり、ストッパと針との間の相対的動作によって針の突刺し端部がストッパを突刺して、針を通る薬剤に対する流体通路を形成する。プランジャがチャンバの基端に向けて移動することはプランジャとストッパとの間に保持された薬剤を圧縮して薬剤は流体通路を通じて押し出される。プランジャがチャンバの基端に向けて移動することはまた、薬剤をストッパとプランジャとの間で圧縮してストッパをカートリッジ組立体の基端に向けて移動させて針の突刺し端部がストッパを突刺し且つ針を通る薬剤に対する流体通路を形成することになる。
【0009】
ストッパは截頭円錐形の形状とすることができ、プランジャは、注射が完了した後、チャンバ内の残留薬剤の容積を最少にし得るようにストッパの截頭円錐形の形状と合わさる形態及び寸法とされた薬剤の接触面を備えることができる。流体通路の形成を容易にするため、ストッパの断面は針がストッパを突刺す狭小なものとすることができる。その他の実施の形態において、プランジャは、凹所を有する前側部材と、該凹所内に受け入れられたほぼ非圧縮性の挿入体とを備えている。更に、プランジャ及び(又は)ストッパは、薬剤とカートリッジ組立体の外側との間にシールを提供し且つその間に滅菌性境界を形成し得るよう外周の周りに形成されたリッジを備えることができる。
【0010】
動力パック組立体は、充填材料を保持するルーメンを有する末端ハウジングと、末端ハウジングと接続可能であり、また、カートリッジ組立体を結合し得るようにカートリッジ組立体上の係止タブを受け入れる棚状突起が形成された内面を有する基端ハウジングとを含むことができる。基端ハウジングの外面の一部分はねじ部を備え、ルーメン壁の一部分はねじ部を備えている。基端ハウジングのねじ部はルーメン壁のねじ部と合わさり、基端ハウジング及び末端ハウジングを接続する。
【0011】
一例としての実施の形態において、ラムは、プランジャに接触する基端と、ガスばねがルーメン壁及びシールにより画成されるようにシールを有する末端とを備えている。ラムは凹所を有し、基端ハウジングの内面は、凹所内に挿入し、これにより、ガスばねがラム及びプランジャをストッパに向けて移動させるのを阻止することが可能なラッチ部材を有している。引金部の移動は、ラッチ部材が凹所から曲がって離れるのを許容し、これにより、ガスばねがラム及びプランジャをストッパに向けて移動させることを許容する。引金部はカートリッジ組立体をほぼ覆う管状体と、基端ハウジングと作用可能に関係したキャップと、本体及びキャップを接続する支え部とを備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】作動する前の本発明によるジェット注射器の1つの実施の形態の断面図である。
【図2】カートリッジ組立体の1つの実施の形態の断面図である。
【図3】2つの部分から成るプランジャを形成するために使用することができる挿入部材の斜視図である。
【図4】2つの部分から成るプランジャを形成するために使用することができる前側部材の斜視図である。
【図5】ストッパの斜視図である。
【図6】図2のカートリッジ組立体の第一の斜視図である。
【図7】図2のカートリッジ組立体の第二の斜視図である。
【図8】基端ハウジング及び末端ハウジングを結合する前の動力パック組立体の斜視図である。
【図9】図8の動力パック組立体の断面図である。
【図10】基端ハウジング及びカラーの断面斜視図である。
【図11】末端ハウジングの1つの実施の形態の断面図である。
【図12】基端ハウジングの第一の部分の斜視図である。
【図13】基端ハウジングの第二の部分の斜視図である。
【図14】引金部を作動させるために使用することのできるカラーの斜視図である。
【図15】カートリッジ組立体及び動力パック組立体の結合状態を保つハウジングリテーナの斜視図である。
【図16】ラムの側面図である。
【図17】作動後の図1のジェット注射器の断面図である。
【図18】作動前の本発明によるジェット注射器の別の実施の形態の断面図である。
【図19】カートリッジ組立体の別の実施の形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1及び図2に図示するように、本発明によるジェット注射器10は、注射すべき薬剤を保持するカートリッジ組立体12と、皮膚を通じてジェット注射するのに十分な力にて薬剤をカートリッジ組立体12から押し出すのに十分なエネルギを発生させる動力パック組立体14とを備えている。本明細書で使用するように、基端及び末端という語は、末端付近に配置された動力パック組立体14が注射箇所から最も離れた注射器10の端部であり、注射器10の基端付近に配置されたカートリッジ組立体12が注射箇所に最も近い位置にあるように注射箇所に関して使用するものである。カートリッジ組立体12は、ジェット注射に関係した圧力に抵抗し得る強度と、カートリッジ組立体内の薬剤との物理的及び化学的適合性との双方を有するポリマーにて出来たものとすることができる。適宜なポリマーの例は環式オレフィンポリマー(COP)及び環式オレフィン共重合体(COC)を含む。COP及びCOCの双方は、薬剤をカートリッジ組立体12内で長期間保存することを許容するバリア性質を有する。そのバリア性質を理由として、長期間の薬剤の保存に適していないプラスチックが使用されるとき、注射器10の全体を必要なバリア性質を有するポーチ内に密封することができる。適宜なバリア性質を有するポーチ形成材料は高価であるため、幾つかの注射器を1つのパウチ内に包装し、注射器を別個の治療期間に亙って使用することができるようにすることが可能である。
【0014】
図2には、ポリマーで出来た外側ハウジング16及びガラスで出来た内側ハウジング18を利用するカートリッジ組立体12の1つの実施の形態が図示されている。内側ハウジング18は外側ハウジング16と緊密に接触している。例えば、内側ハウジング18は外側ハウジング16の内面をガラスで被覆することにより形成することができる。これと代替的に、外側ハウジング16は内側ハウジング18上に成形することができる。プラスチック−ガラスの組合せは、ジェットの注射の高圧に抵抗するのに必要な強度性質を有するものの、長期間の薬剤の貯蔵に必要なバリア性質の一部を維持することはできないプラスチックを使用することを許容する。当該技術分野の当業者に周知のホウ珪酸塩ガラス及びその他の例のようなガラスは優れたバリア性質を有し且つ殆どの薬剤と極めて適合可能であるため、かかるバリア性質は不要である。
【0015】
図2の実施の形態において、カートリッジ組立体12は、末端のプランジャ22(図3及び図4)と、基端のストッパ24(図5)とを有するチャンバ20を備えている。チャンバ20は、ほぼ円筒状の形状及び長手方向軸を有する容積を画成する。カートリッジ組立体12が薬剤で充填されたとき、チャンバ20の表面及びプランジャ22並びにストッパ24の表面は薬剤と接触する。ガラスはカートリッジ組立体12の一端を画成しないから、薬剤チャンバは最終的な薬剤容器としても機能する。チャンバ壁と薬剤とが長期間、緊密に接触するため、薬剤貯蔵容器の1つの構成要素としてのガラスの有利な点は、ガラスが適宜な容器として機能することが可能であることを確実に保証することが広く理解されている点である。
【0016】
一例としての実施の形態において、プランジャ22及びストッパ24はエラストマー部品から出来ている。シリコーン及び同様のエラストマー組成物は適宜な材料の例である。エラストマーストッパ及びプランジャを組み込むことは製薬業界に既知のことであり、また、薬剤の化学的適合性のデータが存在する密封要素を使用することを許容する。かかる組成物は現在、最終容器による薬剤貯蔵の用途に使用されているため、容器の端部を画成すべく、かかる材料を使用することは、適宜な組成物又は配合法を実現するものとして広く理解されている。より重要であり又は有意義であることは、所定の表面積及びエラストマー閉塞体によりガラス容器内の薬剤の安定性が実現可能であることを製薬メーカが既に知っていることであろう。かかる情報は本発明によるジェット注射器の使用に適用可能であろう。更に、閉塞体及びプランジャとして機能するように圧縮性ストッパを使用することは、当該業界にて標準的である手段によりこれら容器を滅菌状態に充填することを容易にすることを目的とするものである。
【0017】
エラストマー閉塞体22、24を備える内側ハウジング18は、カートリッジ組立体12を形成する構造体内に組み込むことなく薬剤で充填することのできる独立的な物である。この特徴はこの分野における既存の技術に優る幾つかの有利な点を有する。薬剤材料と長期間接触する全ての材料を含むものとして限定される薬剤容器が、ルーメンと一端にストッパを有するガラス管から成っているため、この容器は装置のその他の構成要素を考慮し又は使用せずに薬剤の安定性の試験を行うことができる。このことは、装置の最終的な形態を限定せずに長期間を必要とする試験を行うことを許容し、また、薬剤の安定性試験が続行する間、注射の質に影響を与える動力設定値又は外的作用部を変更することも可能にする。この最終の薬剤貯蔵容器の自己充足的性質は、小型の針装置を含むがそれに限定されない、針無しではないその他の注射システムに使用することを許容する。
【0018】
図2に図示するように、針28はカートリッジ組立体12の基端と作用可能に関係している。針28は、遮蔽体26から突き出す尖鋭部として形成することができる。外側ハウジング16は遮蔽体26を内側ハウジング18に結合する。針28は、所定の所望の圧力範囲及び注射深さで、薬剤のジェット流を発生させる適宜な寸法のオリフィス29にて終っている。針28は、チャンバ20に向けて伸びる突刺し端部30を有しており、一例としての実施の形態において、斜角を付すことができる。一例としての実施の形態において、ストッパ24は、穿刺が容易であるように基端部分にて截頭円錐形の形状及び狭小な断面として図示したキャビティを有しており、プランジャ22は、注射が完了した後、チャンバ20内の残留薬剤の量を最少にし得るようにストッパ24の截頭円錐形の形状と合わさり得る形態及び寸法とされている。
【0019】
使用時及び以下により詳細に説明するように、注射作動過程は、プランジャ22に力を加え(関係したラムを介して)、プランジャ22をチャンバ20の基端方向に付勢させる。プランジャ22が基端方向に移動することで薬剤は圧縮される。薬剤は少なくともある程度まで非圧縮性であるため、薬剤の圧縮の結果、ストッパ24上に力が蓄積する。この力はストッパ24が移動し始めるまで蓄積し続ける。この時点にて、プランジャ22、ストッパ24及びチャンバ20内に配置された薬剤はカートリッジ組立体12の基端に向けて移動する。このプランジャ22、薬剤、ストッパ24の列は、ストッパ24が針28の突刺し端部30と接触する迄、単一体として移動する。針28の突刺し端部30はストッパ24を突刺して、薬剤の流体通路を形成する。ストッパ24は、プランジャ22が該プランジャに加えられた力に応答して、チャンバ20内に配置された全ての薬剤が押し出される迄、管20の基端に向けて移動し続ける間、移動を停止する。作動過程の後半の終了時迄、針28がチャンバ20内に配置された薬剤に導入されないため、存在するであろう薬剤中の全ての不溶性又は微粒子成分が針28上に蓄積することはなく、これにより、作動前に針28が詰まる可能性を解消する。薬剤を針28を通じて注射する直前迄、薬剤と針28とが接触しないことは又注射の開始時迄、薬剤を滅菌状態に保つのに助力する。更に、カートリッジ組立体は注射装置が作動される迄、針に接触しないから、微粒子物質を混合し又は再懸濁させるべくカートリッジ組立体12を振動させる必要がない。
【0020】
図3及び図4には、プランジャ22が挿入体32及び前側部材34という2つの部分から成る組立体を備える1つの実施の形態が図示されている。前側部材34は滅菌状態の充填操作の間、配置した後、ほぼ非圧縮性の挿入体32を受け取り、これにより、プランジャ22の圧縮性を顕著に低下させる。このことは、チャンバ20内の薬剤に対する力の伝達が効果的に行われるようにするため、注射中、プランジャ22の圧縮性を最小にする必要性を予想させる。このことはまた、ジェット注射に必要な圧力における圧縮性エラストマーの密封能力をも向上させることになる。挿入体32は、2つの部分から成るプランジャ22に対する1つの代替例としてラムと一体にすることができる。図3乃至図5にも図示するように、プランジャ22及び(又は)ストッパ24は薬剤とカートリッジ組立体12の外側との間にシールを提供し且つ滅菌性の境界を形成すべくその外周の周りに形成された一連のリッジ36を備えることができる。
【0021】
図6及び図7に最も良く図示するように、カートリッジ組立体12の末端は係止タブ37を有している。係止タブ37は動力パック組立体14の相応する作用部分と合わさり、カートリッジ組立体12を動力パック組立体14に係止する。動力パック組立体14の上記及びその他の構造上の特徴について次に説明する。
【0022】
図8乃至図10には、動力パック組立体14が引金部として機能するカラー38と、基端ハウジング40及び末端ハウジング42を備える2つの部分から成るハウジングとを備えることが図示されている。基端ハウジング40はルーメンを有する管である(図12及び図13)。ルーメンの一部分はカートリッジ組立体12の末端を受け入れ得る形態及び寸法とされたキー止め面44を有している。キー止め面44は棚状突起46にて終っている。カートリッジ組立体12を基端ハウジング40内に結合するため、カートリッジ組立体12を基端ハウジング40内に挿入し且つ所要位置にスナップ止めし、棚状突起46と一対のベース部材48との間に係止タブ37が配置されるようにする。ラッチ50はベース部48の各々から伸びており、該ラッチはその間に空間を画成する対向した円弧状端縁52を有している。動力パック組立体14の組み立てを容易にするため、基端ハウジング40は2つの半体に分けて形成することができる。第一の部分54は、基端ハウジング40を形成し得るように第二の部分60の穴(図示せず)に係合するピン56を有している。基端ハウジング40の外面の一部分にはねじ部62が設けられ、末端ハウジング42の内面の一部分にはねじ部64が設けられており、このため、基端ハウジング40を末端ハウジング42内に挿入したとき、ねじ部62がねじ部64と合わさる。
【0023】
末端ハウジング42は、ラム68を受け入れ且つラム68をジェット注射を開始するのに十分な力にてカートリッジ組立体12に向けて駆動するエネルギ機構66を保持する容積を画成する。図示した一例としての実施の形態において、エネルギ機構は、末端ハウジング42の末端とラム68の末端70との間の容積内に配置された、二酸化炭素のようなガスを保持するガスばね66を備えている。ジェット注射に十分な力を発生させることのできるその他のガス及びエネルギ機構もまた本発明にて使用することが考えられる。かかるエネルギ機構の例はコイルばね及びガスカートリッジを含む。
【0024】
溝74内に配置されたOリング72のような密封部材はガスの損失を減少させるシールを提供する。注射器10が長期間、格納されていた場合でさえ、ガスばねが薬剤をジェット注射するのに十分な圧力を有することを確実にするため、ガスばねは二酸化炭素を気相及び液相の双方にて又は飽和した蒸気相にて保持することができる。ガス及び液体又は飽和した蒸気は平衡状態にある。その結果、時間と共にガスが漏洩するに伴い、蒸気はガスに変化してジェット注射のための十分な圧力を保つ。ガスばね66の壁76は、ガス浸透性の小さい材料で出来たものとすることができる。かかる材料の例は長いガラス繊維充填ナイロン及び粘土質微細複合材(clay nano-composite)を有する長いガラス繊維充填ナイロンを含む。更に、壁76はガスばね66の浸透性を最小にし、これにより、ガスの漏洩を減少させるパリレンのような被覆を含むことができる。
【0025】
ガスばね中の圧力の程度はガスの温度に依存するため、ばねの圧力がある所定の値を超えるとき、ガスばねを減圧する機構をガスばね内に組み込むことができる。図11にはこの機構の1つの実施の形態が図示されている。具体的には、安全通気口78が末端ハウジング42に配置されている。安全通気口78は圧力が13789.5kPa(2000psi)のような所定の圧力を超えたとき、余剰なガスを解放し得るように通気する。このことは、ガスばねの力が過度に大きいとき、注射器10が使用されないこと、また、注射器10の色々な構成要素の非制御状態の重要な故障の原因となるであろう過剰な圧力を解放することを許容する。
【0026】
図8には、ガスばね内の所望の圧力を確認するために使用することのできる別の機構が図示されている。温度インジケータ80はガスばねによって発生される力が最適であることをユーザに表示する。1つの実施の形態において、温度インジケータ80は、注射器10が完全に使用可能であることを表示し得るよう化学物質を有する、末端ハウジング42に固着された化学センサである。装置が使用を許容する温度にあることを表示するため、緑のような色を使用し、また、これと代替的に、装置が過度に低温又は高温であり使用できないとき赤を使用することができる。これらは解釈が容易な記号又は任意のその他のインジケータとすることができる。上述した化学センサは注射器10を作動不能にしない受動型インジケータである。しかし、注射器10を作動不能にする能動型インジケータを内蔵することも本発明により採用可能であると考えられる。また、化学センサが許容可能な温度を表示するときの温度範囲が薬剤に依存するものとすることも考えられる。例えば、ある薬剤は10℃(50°F)以下で且つ48.9℃(120°F)以上の温度にて作用不能となる一方、その他の薬剤は顕著な劣化が生じる前により広い適宜な温度範囲を有するものとすることができる。
【0027】
動力パック組立体14を組み立てる多数の異なる方法が存在するが、一例としての方法について以下に説明する。ラム68の基端部分をカラー38内に配置する。図14に最も良く図示するように、カラー38は、管状体82と、キャップ84と、管状体82をキャップ84に結合する支え部86とを備えている。次に、凹所88がラッチ50の対向した端縁52により画成された空間内に位置するように、ラム68を基端ハウジング40の第一の部分54内に配置する。次に、第二の部分58を第一の部分54と合わせて基端ハウジング40を形成する。このように合わさったとき、通路90(図8)が基端ハウジング40の一部分に沿って存在する。支え部86は通路90内を摺動することができる。基端ハウジング40を組み立てたとき、カラー38は基端方向に向けて摺動し、キャップ84の縁部92がラッチ50と基端ハウジング40の壁との間にクリップ止めされる(図9)。図8から明らかであるように、ラム68、カラー38及び基端ハウジング40のサブ組立体が完了したとき、カラー38の管状体82と基端ハウジング40との間に空隙94が配置される。カラー38の意図しない移動を阻止する安全機構を提供すべく空隙94内に何らかの型式の阻止部材を配置することも可能であることを認識すべきである。
【0028】
基端ハウジング40を末端ハウジング42に結合する前に、固体CO2をガスばね66内に配置する。CO2の量は密封したチャンバ内に存在するガスと飽和した液体CO2とが平衡状態となるのに十分である。上述したように、この飽和した液体は注射器10の装置を連続的に再充填し、格納中、ガスの浸透性に起因する少しのガスの漏洩をも補償する機能を果たす。CO2の量は、ガスばね66の寸法、薬剤の粘度、所望の投与箇所(例えば、皮下、筋肉内)等を含む多数の因子に依存する。容積が約2.5ccのチャンバの場合、殆どの薬剤を皮下にジェット注射するには約1gの固体CO2で十分であろう。基端ハウジング40のねじ部62をねじ部64内に螺着すれば、動力パック組立体14の組み立ては完了する。
【0029】
ガスばね66は、ラム68を基端方向に偏倚させる。しかし、ラッチ50とラム68の凹所88との間の干渉はラム68が基端方向に移動するのを阻止する。ベース部材48及びラッチ50は弾性的であるため、ラッチ50は外方に撓んでラッチ50と凹所88との間の干渉を解消し、これにより、ラム68が移動するのを許容する。しかし、キャップ84の縁部92はラッチ50の少しの撓みをも阻止する。この阻止作用を解消するため、縁部92が最早、ラッチ50の外方への撓みと干渉しないようにカラー38は末端方向に移動されなければならない。
【0030】
上述したように、カートリッジ組立体12を基端ハウジング40内に挿入し且つ所要位置にスナップ止めする。この挿入は面取り加工した端縁96によって容易にすることができる。更に、基端ハウジング40を2つの部分に分けて形成することは、第一及び第二の部分54、60をある程度分離させて挿入を更に容易にすることを許容する。一度びカートリッジ組立体12が動力パック組立体14内に挿入されたならば、ハウジングリテーナ98は基端ハウジング40の上を摺動してカートリッジ組立体12の取り外しを邪魔する。リテーナ98の1つの重要な安全上の特徴は、注射器10を作動させたとき、カートリッジ組立体12が危険な突起物とならないことである。カートリッジ組立体12を動力パック組立体14内に挿入したとき、ラム68の基端がプランジャ22の末端に接触し、カラー38の管状体82の端部がカートリッジ組立体12の端部を越えて伸びる。
【0031】
次に、図1及び図17を参照して、注射器10の作用について説明する。注射器10を作動させるため、カラー38の基端を所望の注射箇所で皮膚に対して配置する。皮膚に圧力を加えることにより支え部86は通路90内で末端方向に移動し、これにより、カートリッジ組立体の端部を皮膚と接触させる。カラー38の移動はキャップ84の縁部92を移動させ、縁部92が最早、ラッチ50の外方の撓みに干渉しないようにする。ガスばね(すなわち、チャンバ66内に配置されたガス)はラム68及びプランジャ22を基端方向に付勢させる。プランジャ22が基端方向に移動することにより薬剤は圧縮される。この力は、ストッパ24が移動し始める迄、蓄積を続ける。この時点にて、プランジャ22、ストッパ24及びチャンバ20内に配置された薬剤は、カートリッジ組立体12の基端に向けて移動する。このプランジャ22、薬剤及びストッパ24の列はストッパ24が針28の突刺し端部30と接触する迄、単一体として移動する。針28の突刺し端部30はストッパ24を突刺して薬剤の流体路を形成する。ストッパ24は、移動を停止し、一方、プランジャ22は該プランジャに加えられた力に応答し、チャンバ20内に配置された全ての薬剤がその薬剤をジェット注射するのに十分な圧力にてオリフィス29を通じて押出される間、カートリッジ組立体12の基端に向けて移動する。ラム68が末端ハウジング42の傾斜路領域100付近に配置される、その移動距離の終端に達すると、oリング72により形成されたシール効果が低下しCO2ガスが逃げるのを許容する。一度びガスが逃げたならば、注射器10は完全に減圧され且つ安全に処分することができる。
【0032】
一例としての実施の形態において、注射器10は、再使用できない1回限り使用の使い捨て型注射器である。注射器10は、この目的を実現するため、単独の又は組み合わせた多数の機構を備えることができる。例えば、ガスばね66の減圧は最終ユーザが再加圧し得ないようにする。更に、ハウジングリテーナ98は、カートリッジ組立体12を最充填する気持ちを失わせるべく、カートリッジ組立体12を動力パック組立体14から取り外すのを妨げる。
【0033】
2つの組立体(カートリッジ及び動力パック)の設計は、他方の組立体に影響を与えずに個々の組立体を変更することを許容する。例えば、図18及び図19には、動力パック組立体14と共に使用可能であるカートリッジ組立体112の別の実施の形態が図示されている。一般に、カートリッジ組立体112の構造の殆んどはカートリッジ組立体12の構造と同様である、すなわち、該構造と比較可能である。従って、同様の構成要素には同一の参照番号が使用される。カートリッジ組立体112は、チャンバ120と、可動のプランジャ122と、オリフィス129を有する不可動のストッパ124とを形成する単一のハウジング114を備えている。ストッパ124はハウジング114に取り付けられた別個の構成要素として図示されているが、ハウジング114は、チャンバ120からオリフィス129への流体路を有する前端を含み、これにより、別個のストッパが省かれるように形成することができる。
【0034】
本明細書に開示した本発明の一例としての実施の形態は、上述した目的を実現することが明らかである一方、当業者によって多数の改変例及びその他の実施の形態が案出可能であることが理解されよう。例えば、注射器は1つの機能ユニットとして接続されたカートリッジ及び動力パック組立体を備える直ちに使用可能な状態で包装することができる。これと代替的に、カートリッジ及び動力パック組立体は別個に包装し且つ使用前に最終ユーザが結合させるものとしてもよい。一例としての実施の形態において、注射器は、容積を調節し又は注射すべき容積量を設定する手段を備えていない。注射器は、不作動容積を除いて装置内の全ての薬剤を投与する。従って、注射量は薬剤チャンバを充填するために使用される薬剤の量に依存する。予め充填された装置の実施の形態において、このことは充填容積に依存する。多数の改変例及び実施の形態を考慮するならば、特許請求の範囲は本発明の精神及び範囲に属するかかる全ての改変例及び実施の形態を包含すること意図するものであることが理解されよう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジェット注射器において、
薬剤を保持し、基端及び末端を有するカートリッジ組立体であって、
内部に薬剤を保持する基端及び末端を有するチャンバと、
カートリッジ組立体の基端のオリフィスと、
チャンバの基端のストッパと、
チャンバの末端にあり、薬剤をオリフィスを通じてチャンバから押し出し得るようにストッパに向けて可動であるプランジャとを有する前記カートリッジ組立体と、
動力パック組立体であって、
前記カートリッジ組立体の末端と作用可能に結合された基端を有するハウジングと、
引金部と、
引金部の移動によりエネルギ源が作動されてプランジャをストッパの方向に向けて移動させ、薬剤をチャンバから押し出し得るように引金部と作用可能に関連したエネルギ源とを有する前記動力パック組立体とを備え、
前記エネルギ源が、作動前にほぼ一定の圧力を保ち得るようにガスばね内で液相及び気相の平衡状態にて存在する充填材料を保持するガスばねである、ジェット注射器。
【請求項2】
請求項1のジェット注射器において、カートリッジ組立体が、ポリマーで出来た外側ハウジングと、ガラスで出来た内側ハウジングとを備える、ジェット注射器。
【請求項3】
請求項1のジェット注射器において、プランジャ及びストッパの少なくとも一部分がエラストマー材料で出来ている、ジェット注射器。
【請求項4】
請求項1のジェット注射器において、カートリッジ組立体の基端と作用可能に関連した針であって、チャンバに向けて伸びる突刺し端部を有する前記針を更に備え、
ストッパがチャンバ内で針の突刺し端部に向けて可動であり、ストッパと針との相対的な移動により、針の突刺し端部がストッパを突刺して針を通る薬剤に対する流体通路を形成し、プランジャがチャンバの基端に向けて移動することによりプランジャとストッパとの間に保持された薬剤が圧縮されて薬剤が流体通路を通って押し出されるようにする、ジェット注射器。
【請求項5】
請求項4のジェット注射器において、プランジャがチャンバの基端に向けて移動することによりストッパとプランジャとの間の薬剤が圧縮されてストッパがカートリッジ組立体の基端に向けて移動し、針の突刺し端部がストッパを突刺して針を通る薬剤に対する流体通路を形成することを許容する、ジェット注射器。
【請求項6】
請求項4のジェット注射器において、針の突刺し端部が斜角付き面を有する、ジェット注射器。
【請求項7】
請求項4のジェット注射器において、ストッパが截頭円錐形の形状を有する、ジェット注射器。
【請求項8】
請求項7のジェット注射器において、プランジャが、注射が完了した後、チャンバ内に残る薬剤の量を最小にし得るようにストッパの截頭円錐形の形状と合わさる形態及び寸法とされた薬剤の接触面を有する、ジェット注射器。
【請求項9】
請求項8のジェット注射器において、ストッパが、針がストッパを突刺す狭小な断面を有する、ジェット注射器。
【請求項10】
請求項1のジェット注射器において、プランジャが、凹所を有する前側部材と、該凹所内に受け入れられて、ほぼ非圧縮性である挿入体とを備える、ジェット注射器。
【請求項11】
請求項1のジェット注射器において、プランジャ及びストッパの少なくとも一方が、薬剤とカートリッジ組立体の外側との間にシールを提供し且つ滅菌性境界を形成し得るように外周の周りに形成されたリッジを備える、ジェット注射器。
【請求項12】
請求項1のジェット注射器において、カートリッジ組立体の末端が係止タブを備え、動力パック組立体が、
充填材料を保持するルーメンを有する末端ハウジングと、
末端ハウジングと接続可能であり、カートリッジ組立体を結合すべく係止タブを受け入れる棚状突起を有する内面を有する基端ハウジングとを備える、ジェット注射器。
【請求項13】
請求項12のジェット注射器において、基端ハウジングの外面の一部分がねじ部を有し、ルーメン壁の一部分がねじ部を有し、基端ハウジングのねじ部がルーメン壁のねじ部と合わさり、基端ハウジングと末端ハウジングとを接続する、ジェット注射器。
【請求項14】
請求項12のジェット注射器において、基端及び末端を有するラムを更に備え、基端がプランジャに接触し、末端がシールを有し、ガスばねがルーメン壁及びシールによって画成される、ジェット注射器。
【請求項15】
請求項14のジェット注射器において、充填材料が二酸化炭素である、ジェット注射器。
【請求項16】
請求項14のジェット注射器において、ラムが凹所を有し、基端ハウジングの内面が、凹所内に挿入し、これにより、ガスばねがラム及びプランジャをストッパに向けて移動させるのを阻止することが可能なラッチ部材を備え、引金部が移動することにより、ラッチ部材が曲がって凹所から離れ、これにより、ガスばねがラム及びプランジャをストッパに向けて移動させることを許容する、ジェット注射器。
【請求項17】
請求項16のジェット注射器において、引金部が、カートリッジ組立体をほぼ覆う管状体と、基端ハウジングと作用可能に関連したキャップと、管状体及びキャップを接続する支え部とを備える、ジェット注射器。
【請求項18】
請求項1のジェット注射器において、ガスばねが、ガスの浸透性を低下させる被覆を有する壁を備える、ジェット注射器。
【請求項19】
請求項1のジェット注射器において、余剰な圧力を解放する安全通気口を更に備える、ジェット注射器。
【請求項20】
請求項1のジェット注射器において、ジェット注射器が所定の範囲の温度外にさらされたことを表示する温度インジケータを更に備える、ジェット注射器。
【請求項21】
ジェット注射器において、
薬剤を保持するカートリッジ組立体であって、
第一の端部及び第二の端部と、内部に薬剤を保持する長手方向軸を有するルーメンとを有する管と、
管の第二の端部と作用可能に関係し、ルーメン内に伸びる突刺し端部を有する針と、
第二の端部付近に配置されたルーメン内にあり、長手方向軸に沿ってルーメン内で可動であるストッパと、
第一の端部付近に配置されたルーメン内にあり、長手方向軸に沿ってルーメン内で可動であるプランジャとを有する、前記カートリッジ組立体と、
動力パック組立体であって、
管の第一の端部と作用可能に結合された基端を有するハウジングと、
引金部と、
引金部の移動が、エネルギ源を作動させてプランジャをストッパに向けて移動させるように引金部と作用可能に関係したエネルギ源とを有する、前記動力パック組立体とを備え、
ストッパと針との間の相対的な移動により針の突刺し端部がストッパを突刺して針を通る薬剤に対する流体通路を形成し、プランジャが管の第二の端部に向けて移動することによりプランジャとストッパとの間に保持された薬剤が圧縮されて薬剤が流体通路を通じて押しだされるようにする、ジェット注射器。
【請求項22】
ジェット注射器において、
基端及び末端を有する、薬剤を保持するカートリッジ組立体であって、
内部に薬剤を保持し、基端及び末端を有し、薬剤が貫通して通るために基端にオリフィスを有するチャンバと、
チャンバの末端に設けられ、オリフィスに向けて可動であり、薬剤をオリフィスを通じてチャンバから押し出すプランジャとを有する前記カートリッジ組立体と、
動力パック組立体であって、
カートリッジ組立体の末端と作用可能に接続された基端を有するハウジングと、
引金部と、
引金部の移動がエネルギ源を作動させてプランジャをオリフィスに向け移動させ、薬剤をチャンバから押し出すように引金部と作用可能に関連したエネルギ源を有する前記動力パック組立体とを備え、
エネルギ源が、作動前、ほぼ一定の圧力を保ち得るようにガスばね内で液相及び気相の平衡状態にて存在する充填材料を保持するガスばねである、ジェット注射器。
【請求項1】
ジェット注射器において、
薬剤を保持し、基端及び末端を有するカートリッジ組立体であって、
内部に薬剤を保持する基端及び末端を有するチャンバと、
カートリッジ組立体の基端のオリフィスと、
チャンバの基端のストッパと、
チャンバの末端にあり、薬剤をオリフィスを通じてチャンバから押し出し得るようにストッパに向けて可動であるプランジャとを有する前記カートリッジ組立体と、
動力パック組立体であって、
前記カートリッジ組立体の末端と作用可能に結合された基端を有するハウジングと、
引金部と、
引金部の移動によりエネルギ源が作動されてプランジャをストッパの方向に向けて移動させ、薬剤をチャンバから押し出し得るように引金部と作用可能に関連したエネルギ源とを有する前記動力パック組立体とを備え、
前記エネルギ源が、作動前にほぼ一定の圧力を保ち得るようにガスばね内で液相及び気相の平衡状態にて存在する充填材料を保持するガスばねである、ジェット注射器。
【請求項2】
請求項1のジェット注射器において、カートリッジ組立体が、ポリマーで出来た外側ハウジングと、ガラスで出来た内側ハウジングとを備える、ジェット注射器。
【請求項3】
請求項1のジェット注射器において、プランジャ及びストッパの少なくとも一部分がエラストマー材料で出来ている、ジェット注射器。
【請求項4】
請求項1のジェット注射器において、カートリッジ組立体の基端と作用可能に関連した針であって、チャンバに向けて伸びる突刺し端部を有する前記針を更に備え、
ストッパがチャンバ内で針の突刺し端部に向けて可動であり、ストッパと針との相対的な移動により、針の突刺し端部がストッパを突刺して針を通る薬剤に対する流体通路を形成し、プランジャがチャンバの基端に向けて移動することによりプランジャとストッパとの間に保持された薬剤が圧縮されて薬剤が流体通路を通って押し出されるようにする、ジェット注射器。
【請求項5】
請求項4のジェット注射器において、プランジャがチャンバの基端に向けて移動することによりストッパとプランジャとの間の薬剤が圧縮されてストッパがカートリッジ組立体の基端に向けて移動し、針の突刺し端部がストッパを突刺して針を通る薬剤に対する流体通路を形成することを許容する、ジェット注射器。
【請求項6】
請求項4のジェット注射器において、針の突刺し端部が斜角付き面を有する、ジェット注射器。
【請求項7】
請求項4のジェット注射器において、ストッパが截頭円錐形の形状を有する、ジェット注射器。
【請求項8】
請求項7のジェット注射器において、プランジャが、注射が完了した後、チャンバ内に残る薬剤の量を最小にし得るようにストッパの截頭円錐形の形状と合わさる形態及び寸法とされた薬剤の接触面を有する、ジェット注射器。
【請求項9】
請求項8のジェット注射器において、ストッパが、針がストッパを突刺す狭小な断面を有する、ジェット注射器。
【請求項10】
請求項1のジェット注射器において、プランジャが、凹所を有する前側部材と、該凹所内に受け入れられて、ほぼ非圧縮性である挿入体とを備える、ジェット注射器。
【請求項11】
請求項1のジェット注射器において、プランジャ及びストッパの少なくとも一方が、薬剤とカートリッジ組立体の外側との間にシールを提供し且つ滅菌性境界を形成し得るように外周の周りに形成されたリッジを備える、ジェット注射器。
【請求項12】
請求項1のジェット注射器において、カートリッジ組立体の末端が係止タブを備え、動力パック組立体が、
充填材料を保持するルーメンを有する末端ハウジングと、
末端ハウジングと接続可能であり、カートリッジ組立体を結合すべく係止タブを受け入れる棚状突起を有する内面を有する基端ハウジングとを備える、ジェット注射器。
【請求項13】
請求項12のジェット注射器において、基端ハウジングの外面の一部分がねじ部を有し、ルーメン壁の一部分がねじ部を有し、基端ハウジングのねじ部がルーメン壁のねじ部と合わさり、基端ハウジングと末端ハウジングとを接続する、ジェット注射器。
【請求項14】
請求項12のジェット注射器において、基端及び末端を有するラムを更に備え、基端がプランジャに接触し、末端がシールを有し、ガスばねがルーメン壁及びシールによって画成される、ジェット注射器。
【請求項15】
請求項14のジェット注射器において、充填材料が二酸化炭素である、ジェット注射器。
【請求項16】
請求項14のジェット注射器において、ラムが凹所を有し、基端ハウジングの内面が、凹所内に挿入し、これにより、ガスばねがラム及びプランジャをストッパに向けて移動させるのを阻止することが可能なラッチ部材を備え、引金部が移動することにより、ラッチ部材が曲がって凹所から離れ、これにより、ガスばねがラム及びプランジャをストッパに向けて移動させることを許容する、ジェット注射器。
【請求項17】
請求項16のジェット注射器において、引金部が、カートリッジ組立体をほぼ覆う管状体と、基端ハウジングと作用可能に関連したキャップと、管状体及びキャップを接続する支え部とを備える、ジェット注射器。
【請求項18】
請求項1のジェット注射器において、ガスばねが、ガスの浸透性を低下させる被覆を有する壁を備える、ジェット注射器。
【請求項19】
請求項1のジェット注射器において、余剰な圧力を解放する安全通気口を更に備える、ジェット注射器。
【請求項20】
請求項1のジェット注射器において、ジェット注射器が所定の範囲の温度外にさらされたことを表示する温度インジケータを更に備える、ジェット注射器。
【請求項21】
ジェット注射器において、
薬剤を保持するカートリッジ組立体であって、
第一の端部及び第二の端部と、内部に薬剤を保持する長手方向軸を有するルーメンとを有する管と、
管の第二の端部と作用可能に関係し、ルーメン内に伸びる突刺し端部を有する針と、
第二の端部付近に配置されたルーメン内にあり、長手方向軸に沿ってルーメン内で可動であるストッパと、
第一の端部付近に配置されたルーメン内にあり、長手方向軸に沿ってルーメン内で可動であるプランジャとを有する、前記カートリッジ組立体と、
動力パック組立体であって、
管の第一の端部と作用可能に結合された基端を有するハウジングと、
引金部と、
引金部の移動が、エネルギ源を作動させてプランジャをストッパに向けて移動させるように引金部と作用可能に関係したエネルギ源とを有する、前記動力パック組立体とを備え、
ストッパと針との間の相対的な移動により針の突刺し端部がストッパを突刺して針を通る薬剤に対する流体通路を形成し、プランジャが管の第二の端部に向けて移動することによりプランジャとストッパとの間に保持された薬剤が圧縮されて薬剤が流体通路を通じて押しだされるようにする、ジェット注射器。
【請求項22】
ジェット注射器において、
基端及び末端を有する、薬剤を保持するカートリッジ組立体であって、
内部に薬剤を保持し、基端及び末端を有し、薬剤が貫通して通るために基端にオリフィスを有するチャンバと、
チャンバの末端に設けられ、オリフィスに向けて可動であり、薬剤をオリフィスを通じてチャンバから押し出すプランジャとを有する前記カートリッジ組立体と、
動力パック組立体であって、
カートリッジ組立体の末端と作用可能に接続された基端を有するハウジングと、
引金部と、
引金部の移動がエネルギ源を作動させてプランジャをオリフィスに向け移動させ、薬剤をチャンバから押し出すように引金部と作用可能に関連したエネルギ源を有する前記動力パック組立体とを備え、
エネルギ源が、作動前、ほぼ一定の圧力を保ち得るようにガスばね内で液相及び気相の平衡状態にて存在する充填材料を保持するガスばねである、ジェット注射器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−183337(P2012−183337A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−119390(P2012−119390)
【出願日】平成24年5月25日(2012.5.25)
【分割の表示】特願2001−568503(P2001−568503)の分割
【原出願日】平成13年3月22日(2001.3.22)
【出願人】(502142703)アンタレス・ファーマ・インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−119390(P2012−119390)
【出願日】平成24年5月25日(2012.5.25)
【分割の表示】特願2001−568503(P2001−568503)の分割
【原出願日】平成13年3月22日(2001.3.22)
【出願人】(502142703)アンタレス・ファーマ・インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】
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