1対1ピアツーピア通信、多対1ピアツーピア通信、および1対多ピアツーピア通信をサポートするための制御チャネル設計
【課題】1つのデバイスと多くの端末の間で(タイムスロット内またはトラヒックスロット内で)ダウンリンク同時ピアツーピア通信、ならびに複数の端末と1つのデバイスの間で(タイムスロット内またはトラヒックスロット内で)アップリンク同時ピアツーピア通信を容易にするプロトコルを提供する。
【解決手段】同時ピアツーピア通信は、デバイスの特別な(ad hoc)ネットワーク内で発生し得る。かかる動作を容易にするために、制御チャネル内でデバイスおよび端末がピアツーピア接続を識別することを可能にする時間周波数構造が提供される。この時間周波数構造は、端末が、同じデバイスとの接続を有するその他の兄弟端末を識別することも可能にし、それにより、より効率的に干渉抑制を実行することを可能にする。すなわち、同じデバイスとの兄弟ピアツーピア接続は、ある種のピアツーピア接続の信号対干渉比の計算に対する干渉と見なされない。
【解決手段】同時ピアツーピア通信は、デバイスの特別な(ad hoc)ネットワーク内で発生し得る。かかる動作を容易にするために、制御チャネル内でデバイスおよび端末がピアツーピア接続を識別することを可能にする時間周波数構造が提供される。この時間周波数構造は、端末が、同じデバイスとの接続を有するその他の兄弟端末を識別することも可能にし、それにより、より効率的に干渉抑制を実行することを可能にする。すなわち、同じデバイスとの兄弟ピアツーピア接続は、ある種のピアツーピア接続の信号対干渉比の計算に対する干渉と見なされない。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
[米国特許法第119条に基づく優先権主張]
本特許出願は、2007年7月10日に出願され、ここでの譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明示的に組み込まれている、「制御チャネルのための方法および装置(Methods and Apparatus for a Control Channel)」という表題の米国仮出願第60/948,988号の優先権を主張する。
【分野】
【0002】
以下の説明は、一般に、 無線通信に関し、詳細には、1対1(one-to-one)ピアツーピア通信、多対1(many-to-one)ピアツーピア通信、および1対多(one-to-many)ピアツーピア通信をサポートするピアツーピアネットワーク(peer-to-peer network)用の制御チャネルに関する。
【背景】
【0003】
無線通信システムは、様々なタイプの通信を提供するために広く展開されている。例えば、音声および/またはデータは、かかる無線通信システムを経由して提供され得る。典型的な無線通信システムまたは無線通信ネットワークは、複数のユーザに1つまたは複数の共有リソースへのアクセスを提供することが可能である。例えば、システムは、周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(OFDM)など、様々な多元接続技法を使用することが可能である。
【0004】
共通の無線通信システムは、受信可能範囲領域を提供する、1つまたは複数の基地局を用いる。典型的な基地局は、ブロードキャストサービス、マルチキャストサービスおよび/またはユニキャストサービスに複数のデータ流れを送信することが可能であり、データ流れは、無線端末に関係する独立した受信のものであり得るデータの流れであり得る。かかる基地局の受信可能範囲領域内の無線端末は、複合流れによって運ばれる1個のデータ流れ、2つ以上のデータ流れ、またはすべてのデータ流れを受信するために用いられることが可能である。同様に、無線端末は、データを基地局または別の無線端末に送信することが可能である。
【0005】
無線通信システムは、データを転送するために、無線スペクトルの様々な部分を活用する。しかし、無線スペクトルは、高価で、貴重なソースである。例えば、(例えば、許可を得たスペクトル範囲内の)無線スペクトルの一部を介して無線通信システムを操作すること(動作させること)(to operate a wireless communication system)を望んでいる会社はかなりの費用を負う場合がある。さらに、従来の技法は、通常、無線スペクトルの非効率的な利用を行う。一般的な例によれば、広域ネットワークセルラ通信のために割り当てられたスペクトルは、多くの場合、時間および空間を通して均等に利用されない。したがって、スペクトルのかなりのサブセットは、所与の時間間隔において、所与の地理的位置において未使用である可能性がある。
【0006】
もう1つの例によれば、無線通信システムは、多くの場合、ピアツーピアアーキテクチャまたは特別のアーキテクチャ(ad hoc architecture)を用い、それによって、無線端末は、別の無線端末に直接的に信号を転送することが可能である。したがって、信号は、基地局を横断する必要がなく、むしろ、互いの範囲内にある無線端末は、直接的に発見および/または通信することが可能である。しかし、従来のピアツーピアネットワークは、通常、非同期様式で動作し、それによって、ピアは、特定のときに、異なるタスクを達成することが可能である。その結果、ピアは、範囲内の異なるピアを識別することおよび/または範囲内の異なるピアと通信することに関連して、困難に遭遇する可能性がある。ピアツーピアネットワーク上で1対多通信および多対1通信を実施する場合、さらなる困難に遭遇する。
【0007】
したがって、共有周波数スペクトル上でピアツーピア通信を容易にするための方式が必要とされる。
【発明の概要】
【0008】
以下は、いくつかの実施形態の基本的な理解をもたらすために、1つまたは複数の実施形態の簡素化された概要を提示する。この概要は、すべての企図される実施形態の広範囲にわたる概要ではなく、すべての実施形態の主要な要素または重要な要素を識別すること、または任意のもしくはすべての実施形態の範囲を描写することが意図されない。その唯一の目的は、後に提示されるより詳細な説明の前置きとして、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡素化された形で提示することである。
【0009】
1つのデバイスと多くの端末の間の(タイムスロット内またはトラヒックスロット内の)ダウンリンク同時ピアツーピア通信、ならびに、複数の端末と1つのデバイスの間の(タイムスロット内またはトラヒックスロット内の)アップリンク同時ピアツーピア通信を容易にするプロトコルが提供される。同時ピアツーピア通信は、デバイスの特別なネットワーク(ad hoc network)内で発生し得る。かかる動作を容易にするために、デバイスおよび端末がピアツーピア接続を識別することを可能にする時間周波数構造が制御チャネル内に提供される。この時間周波数構造は、端末が、同じデバイスとの接続を有するその他の兄弟端末(sibling terminals)を識別することも可能にし、それにより、より効率的に干渉抑制を実行することを可能にする。すなわち、同じデバイスとの兄弟ピアツーピア接続は、無線ネットワークにおける干渉抑制の目的で、その他の無関係なピアツーピア接続とは異なって処理されることが可能である。
【0010】
第1の態様によれば、ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするための第1のデバイスが提供され、この場合、第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有する。第1のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で(in a subsequent traffic channel slot)第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す第1の伝送要求信号を、接続スケジューリングチャネルスロット(connection scheduling channel slot)内で送る。同様に、第1のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第3のデバイスにトラヒック信号を送ることを意図していることを示す第2の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることが可能である。接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。
【0011】
第1の伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信されることが可能であり、第2の伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。加えて、第1の伝送要求信号が送られるOFDM記号は、第2の伝送要求信号が送られるOFDM記号と同じであり得る。
【0012】
第1のデバイスは、対応するデバイスが、第1のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す要求応答信号を第2のデバイスからかつ第3のデバイスから受信するために(トラヒック管理チャネルを)監視することも可能である。要求応答信号が、第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの少なくとも1つから受信された場合、第1のデバイスは、パイロット信号を送信することを決定することが可能である。第1のデバイスは、対応するデバイスが、第1のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す追加の要求応答信号を受信するために(トラヒック管理チャネルを)監視することも可能である。第1のデバイスは、次いで、追加の要求応答信号の受信電力の関数として、追加の要求応答信号に関連する接続に対する干渉コストを計算することが可能である。次いで、計算された干渉コストがしきい値以下である場合、第1のデバイスは、パイロット信号を送信することを決定することが可能である。
【0013】
次いで、第1のデバイスは、第2のデバイスおよび第3のデバイスの両方にパイロット信号を送信することが可能である。応答して、第1のデバイスは、第2のデバイスおよび第3のデバイスからレート報告信号を受信することが可能である。
【0014】
次いで、第1のデバイスは、第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素(a first and a second traffic signal components)を第2のデバイスおよび第3のデバイスに送るかどうかを決定することが可能であり、第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素の伝送レートおよび電力は、受信されたレート報告信号の関数として決定される。次いで、第1のデバイスは、第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素と、伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号(in-band control signal)とを後続のトラヒックチャネルスロット内で送る。
【0015】
後続のトラヒックチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。第1および第2のトラヒック信号構成要素は、トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の2個の分離された(個別のまたは別個の)サブセット内で送信されることが可能であり、複数のトーン記号は、1個のOFDM記号内のトーンである。様々な実施形態において、2個のサブセットは、時間において実質的に重なってよく(overlap substantially in time)、または時間において重ならなくてもよい(non-overlapping in time)。
【0016】
この帯域内制御信号は、第1および第2のトラヒック信号構成要素が2個のサブセットを使用して送信されたことを示す情報と、第1および第2の接続のうちのどの1つに関して、2個のサブセットのうちのどの1つが使用されるかの割当て情報とを含み得る。一例では、第1のトラヒック信号構成要素は、トラヒックチャネルスロット内で送信されたトラヒック信号を形成するために、第2のトラヒック信号構成要素上で重ねられる(superposed)ことが可能である。
【0017】
本明細書で説明される様々な特徴は、(ルータなどの)デバイス内で、デバイス内に組み込まれた回路内もしくはプロセッサ内で、および/またはソフトウェア内で実施され得る。
【0018】
第2の態様によれば、ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするための第2のデバイスが提供され、第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有する。第2のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す、意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で第1のデバイスから受信するために(トラヒック管理チャネルを)監視することが可能である。同様に、第2のデバイスは、送信機デバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す追加の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するために(トラヒック管理チャネルを)監視することも可能である。次いで、第2のデバイスは、信号対干渉比を計算することが可能であり、信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、この場合、予測される信号電力は、第1のデバイスからの伝送要求信号の受信電力の関数として決定されることが可能であり、予測される干渉電力は、追加の伝送要求信号の受信電力の関数として決定されることが可能である。次いで、信号対干渉比がしきい値以上である場合、第2のデバイスは、第1のデバイスに要求応答信号を送信するかどうかを決定することが可能である。
【0019】
次いで、第2のデバイスは、追加の伝送要求信号のうちの1つを、第1のデバイスから第3のデバイスへの要求である兄弟伝送要求信号として識別することが可能である。その結果、第2のデバイスは、予測される干渉電力を計算する際に、識別された兄弟伝送要求信号の受信電力を除外することが可能である。
【0020】
この接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、複数のOFDM記号のそれぞれは複数のトーンを含み、この場合、意図された伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信され、兄弟伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。意図された伝送要求信号が送信されるOFDM記号は、兄弟伝送要求信号が送信されるOFDM記号と同じである。兄弟伝送要求信号が送信されるトーンは、第2のデバイスに知られている可能性がある。
【0021】
第2のデバイスは、要求応答信号をさらに送信することが可能であり、この場合、要求応答信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。
【0022】
要求応答信号に応答して、第2のデバイスは、第1のデバイスからパイロットを受信することが可能であり、当該パイロットの信号対干渉比を計算する。次いで、第2のデバイスは、パイロットの計算された信号対干渉比の関数として、最大トラヒック伝送レートを決定することが可能であり、この場合、最大トラヒック伝送レートは、第2のデバイスが、パイロットの所与のその計算された信号対干渉比を確実に受信することができる最大レートであり得る。次いで、レート報告信号が第2のデバイスによって第1のデバイスに送信され、この場合、レート報告信号は、決定された最大トラヒック伝送レートを示す情報を含み得る。
【0023】
第2のデバイス信号は、その後、第1のデバイスからトラヒック信号を受信することが可能であり、この場合、トラヒック信号は帯域内制御信号を含む。帯域内制御信号から、第2のデバイスは、そのトラヒック信号が、第2のデバイスを対象としたトラヒック信号構成要素を含むかどうかを決定することが可能である。それが存在することが決定された場合、第2のデバイスは、第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を復号することが可能である。
【0024】
一例では、帯域内制御信号は、トラヒックチャネルスロットが、そのそれぞれが1個のOFDM記号内のトーンである、トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の少なくとも2個の分離されたサブセットに区分化されていることを示す情報と、第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を送信するために、その少なくとも2個の分離されたサブセットのうちのどの1つが割り当てられているかの割当て情報とを含み得る。第2のデバイスは、トーン記号の割り当てられたサブセットから変調記号を取り出すことが可能であり、取り出された変調記号から第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を復号する。
【0025】
本明細書で説明される様々な特徴は、無線端末内で、無線デバイス内に組み込まれた回路内もしくはプロセッサ内で、および/またはソフトウェア内で実施され得る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】広域ネットワークに関して、特別なピアツーピアネットワーク(ad hoc peer-to-peer network)がどのように実施され得るかを例示するブロック図。
【図2】ピアツーピア通信接続が無線端末同士の間で確立されている後で、トラヒックをトランスポートするために、無線端末によって使用され得るトラヒックチャネルスロットに関するタイミング系列の一例を例示する図。
【図3】複数の無線端末が、その他の近傍の無線端末に対して干渉を引き起こし得るピアツーピア通信接続を確立することが可能な環境を例示するブロック図。
【図4】デバイスが、その他の無線端末との複数のピアツーピア接続を同時に維持することが可能なピアツーピア環境を例示するブロック図。
【図5】信号伝送に関連する例示的な時間周波数構造を示す図。
【図6】それぞれの部分が伝送CID空間全体をカバーする、二部CIDブロードキャスト構造の一例を示す図。
【図7】1対多ピアツーピア通信および多対1ピアツーピア通信をサポートするために、制御チャネルを使用して、ダウンリンクチャネルおよびアップリンクチャネルがどのように確立され得るかの例を示す図。
【図8A】ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図8B】ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図9A】ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図9B】ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図10A】ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図10B】ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図11】ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図12】共有周波数スペクトル上で第2の無線端末とのピアツーピア通信を容易にするように構成され得る第1の無線端末のブロック図。
【図13】共有周波数スペクトル上で複数の無線端末との複数のピアツーピア通信を同時に維持することが可能なデバイスのブロック図。
【詳細な説明】
【0027】
様々な特徴、性質、および利点は、同様な参照符号が全体を通して対応して識別する図面と併せて下記に記載された詳細な説明から、明らかになり得る。
【0028】
今から、同様な参照符号が全体を通して同様な要素を参照するために使用されている図面を参照しながら、様々な実施形態が説明される。以下の説明においては、説明の目的のために、1つまたは複数の実施形態の十分な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が記載される。しかし、かかる(1つまたは複数の)実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることは明らかであり得る。他の例では、よく知られている構造およびデバイスは、1つまたは複数の実施形態の説明を容易にするために、ブロック図の形で示される。
【0029】
概説(Overview)
共有周波数スペクトル上で1対1、1対多、および多対1に対するピアツーピアシグナリングをサポートする制御チャネルアーキテクチャが提供される。制御チャネル内の時間周波数構造は、特定のトラヒックタイムスロット上でトラヒックを送信するための要求および応答を信号で知らせるために送信機/受信機の対によって使用される。この時間周波数構造は、複数のトーンおよび記号によって画定され、この場合、記号内のトーンのサブセット(例えば、直交周波数分割多重化(OFDM)記号)は、特定のピアツーピア接続を識別するように機能する。ピアツーピアネットワーク内で1対多および多対1をさらにサポートするために、プロトコルが画定され、それによって、特定のデバイスは、複数のピアデバイスに対するピアツーピア接続を識別するために、時間周波数構造内でトーンおよび記号の連続するセットを使用することが可能である。1対多ピアツーピア接続に対する連続するトーン記号のかかる割当ては、ページングチャネルを経由してピアデバイスに示されることが可能であるか、または、選択された連続するトーン記号が、この目的で、プロトコル内で予約される場合、含蓄的に知られることが可能である。かかる1対多ピアツーピア接続の場合、1対多ピアツーピア接続によってサービス提供されている「多くの」デバイスのうちの1つである個々の端末は、1対多ピアツーピア接続によってサービス提供されている「多くの」デバイスの一部でもあるその他の端末に対する干渉管理を無視することが可能である。
【0030】
前述の目的および関係する目的を達成するために、以下で十分に説明され、特に、特許請求の範囲において指摘される特徴を備える、1つまたは複数の実施形態が提供される。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の実施形態のある種の例示的な態様を詳細に記載する。しかし、これらの態様は、様々な実施形態の原理が用いられることが可能である様々な方式のほんのいくつかを示し、説明される実施形態は、すべてのかかる態様およびそれらの均等物を含むことを意図する。
【0031】
特別な通信システム (Ad hoc Communication System)
特別なピアツーピア無線ネットワーク(ad hoc peer-to-peer wireless network)は、集中型ネットワークコントローラの介在なしに、2個以上の端末間で確立され得る。いくつかの例では、無線ネットワークは、複数の無線端末間で共有される周波数スペクトル内で動作することが可能である。
【0032】
図1は、特別なピアツーピアネットワーク(ad hoc peer-to-peer network)が、例えば、広域ネットワークに関して、どのように実施され得るかを例示するブロック図である。いくつかの例では、ピアツーピアネットワークおよび広域ネットワークは、同じ周波数スペクトルを共有することが可能である。その他の例では、ピアツーピアネットワークは、異なる周波数スペクトル、例えば、ピアツーピアネットワークの使用専門のスペクトルにおいて操作される。通信システム100は、1つまたは複数の無線端末WT−A102、WT−B106、およびWT−C112を備え得る。3個の無線端末WT−A102、WT−B106、およびWT−C112だけが示されるが、通信システム100は、任意の数の無線端末を含み得る点を理解されたい。無線端末WT−A102、WT−B106、およびWT−C112は、例えば、セルラ電話、スマートフォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、衛星無線、全地球測位システム、PDA、および/または無線通信システム100上で通信するための任意のその他の適切なデバイスであり得る。
【0033】
一例によれば、通信システム100は、1つもしくは複数のアクセスノードAN−A104およびAN−B110(例えば、基地局、アクセスポイントなど)、ならびに/あるいは無線通信信号を受信して、当該信号を互いにかつ/または1つもしくは複数の無線端末WT−A102、WT−B106、およびWT−C112に対して、送信および繰返しなどする、1つもしくは複数のセクタ内/セル内/領域内の任意の数の異なるアクセスノード(図示せず)を含み得る広域ネットワーク(WAN)をサポートすることが可能である。それぞれのアクセスノードAN−A104およびAN−B110は、当業者によって理解されるように、そのそれぞれが、信号伝送および信号受信に関連する複数の構成要素(例えば、プロセッサ、変調器、多重化装置、復調器、 多重化復調器、アンテナ、...)を備え得る送信機チェーンならびに受信機チェーンを備え得る。オプションの特徴によれば、WANを通じて通信する場合、(1つまたは複数の)無線端末は、通信システム100によってサポートされた広域インフラストラクチャネットワークを経由して通信している場合、アクセスノードに信号を送ることおよび/またはアクセスノードから信号を受信することが可能である。例えば、無線端末WT−A102およびWT−B106は、アクセスノードAN−A104を経由してネットワークと通信することが可能であり、一方、無線端末WT−C112は、異なるアクセスノードAN−B110と通信することが可能である。
【0034】
無線端末は、ローカルエリアピアツーピア(P2P)ネットワーク(例えば、特別なネットワーク(ad hoc network))を経由して、互いと直接的に通信することも可能である。ピアツーピア通信は、無線端末間で信号を直接的に転送することによって達成され得る。したがって、信号は、アクセスノード(例えば、基地局)または中央管理ネットワークを通じて横断する必要がない。ピアツーピアネットワークは、(例えば、ホームタイプ、オフィスタイプなどの設定範囲内で)短距離のハイデータレート通信を提供することが可能である。例えば、無線端末WT−A102およびWT−B106は、第1のピアツーピアネットワーク108を確立することが可能であり、無線端末WT−B106およびWT−C112は、第2のピアツーピアネットワーク114を確立することも可能である。
【0035】
加えて、それぞれのピアツーピアネットワーク接続108および114は、類似の地理的領域(例えば、互いの領域内)の無線端末を含み得る。しかし、無線端末は、共通のピアツーピアネットワーク内に含まれることになる同じセクタおよび/またはセルと関連付けられる必要がない点を理解されたい。さらに、ピアツーピアネットワークは、別のより大きなピアツーピアネットワークと重なる領域内または別のより大きなピアツーピアネットワークで取り囲まれた領域内に1つのピアツーピアネットワークが発生し得るように重なり得る。加えて、無線端末は、ピアツーピアネットワークによってサポートされなくてもよい。無線端末は、広域ネットワークおよび/またはピアツーピアネットワークを用いることが可能であり、この場合、かかるネットワークは、(例えば、同時にまたは連続的に)重なる。さらに、無線端末は、かかるネットワークを継ぎ目なく交換することが可能であるか、またはかかるネットワークを同時に活用することが可能である。したがって、送信していようとかつ/または受信していようと、無線端末は、通信を最適化するために、ネットワークのうちの1つまたは複数を選択的に用いることが可能である。
【0036】
無線端末間のピアツーピア通信は、同期であり得る。例えば、無線端末WT−A102およびWT−B106は、別個の機能のパフォーマンスを同期するために、共通のクロック基準を利用することが可能である。無線端末WT−A102およびWT−B106は、アクセスノードAN−A104からタイミング信号を取得することが可能である。無線端末WT−A102およびWT−B106は、その他のソース、例えば、GPS衛星またはテレビブロードキャスト局からタイミング信号を取得することも可能である。例によれば、時間は、ピア発見、ページング、およびトラヒックなどの機能のためにピアツーピアネットワーク内で有意義に区分化され得る。さらに、それぞれのピアツーピアネットワークがその独自の時間を設定し得ることが企図される。
【0037】
ピアツーピア接続内のトラヒックの通信が発生し得る前に、2個のピア無線端末は、互いを検出および識別することが可能である。ピア同士の間のこの相互の検出および識別が生じるプロセスは、ピア発見と呼ばれる場合がある。通信システム100は、ピアツーピア通信を確立することを望んでいるピアが、ショートメッセージを周期的に送信して、その他の伝送を聴取すること可能にすることによってピア発見をサポートすることが可能である。例えば、無線端末WT−A102(例えば、送信無線端末)は、(1つまたは複数の)その他の無線端末WT−B106(例えば、(1つまたは複数の)受信無線端末)に信号を周期的にブロードキャストまたは送ることが可能である。これは、受信無線端末WT−B106が、送信無線端末WT−A102の近くにある場合、受信無線端末WT−B106が、送信無線端末WT−A102を識別することを可能にする。識別の後で、アクティブなピアツーピア接続108が確立され得る。
【0038】
ピア発見のための伝送は、ピア発見間隔と呼ばれる、特定された時間の間に周期的に発生することが可能であり、そのタイミングは、プロトコルによって予め決定されて、無線端末WT−A102およびWT−B106に知られている可能性がある。無線端末WT−A102およびWT−B106はそれぞれ、自らを識別するために、それぞれの信号を送信することが可能である。例えば、それぞれの無線端末WT−A102およびWT−B106は、ピア発見間隔の一部の間に信号を送ることが可能である。さらに、それぞれの無線端末WT−A102およびWT−B106は、ピア発見間隔の残りの部分において、その他の無線端末によって潜在的に送信された信号を監視することが可能である。例によれば、この信号はビーコン信号であり得る。別の例として、ピア発見間隔は、いくつかの記号(例えば、OFDM記号)を含み得る。それぞれの無線端末WT−A102は、ピア発見間隔において、当該無線端末WT−A102による伝送のために、少なくとも1個の記号を選択することが可能である。さらに、それぞれの無線端末WT−A102は、当該無線端末WT−A102によって選択された記号内の1個のトーン内で対応する信号を送信することが可能である。
【0039】
ローカルエリアピアツーピアネットワークおよび広域ネットワークは、通信を達成するために、共通の無線スペクトルを共有することが可能であり、したがって、帯域幅は、異なるタイプのネットワークを経由して、データを転送するために共有され得る。例えば、ピアツーピアネットワークおよび広域ネットワークは両方とも、許可されたスペクトル上で通信することが可能である。しかし、ピアツーピア通信は、広域ネットワークインフラストラクチャを利用する必要がない。
【0040】
無線端末が互いを発見した後で、当該無線端末は、接続を確立し始めることが可能である。いくつかの例では、接続は2個の無線端末を連結する。例えば、図1では、接続108は、無線端末WT−AおよびWT−Bを連結する。端末WT−A102は、次いで、接続108を使用して、トラヒックを端末WT−B106に送信することが可能である。端末WT−B106が、接続108を使用して、トラヒックを端末WT−A102に送信することも可能である。
【0041】
図2は、無線端末同士の間でピアツーピア通信接続が確立された後で、トラヒックをトランスポートするために無線端末によって使用され得るトラヒックチャネルスロットに関するタイミング系列の一例を示す。それぞれのトラヒックチャネルスロット210は、トラヒック管理チャネル201と、トラヒックチャネル203とを含み得る。トラヒック管理チャネル201は、トラヒックチャネル内のトラヒックデータ伝送206に関するシグナリング(例えば、スケジューリングおよび干渉管理)のために使用され得る。接続スケジューリング区分202、レートスケジューリング区分204、および肯定応答区分208は、集合的にトラヒック管理チャネル201と呼ばれる。データ伝送区分206は、トラヒックチャネル203と呼ばれる場合もある。図2に示される、接続スケジューリング区分202、レートスケジューリング区分204、データ区分206、および肯定応答208は、トラヒックスロットを備える。
【0042】
接続スケジューリング区分202は、(ピアツーピア接続において)その受信機端末に対して、送信機端末がトラヒックデータを送信する状態にあることを示すために、送信機端末によって使用され得る。レートスケジューリング区分204は、(ピアツーピア通信において)送信機端末/受信機端末がトラヒックデータを送信する際に使用するために、伝送レートおよび/または電力を取得することを可能にする。次いで、データ伝送区分206は、取得された伝送レートおよび/または電力で所望されるトラヒックデータを送信するために使用される。肯定応答区分208は、データ伝送区分206内でトラヒックデータが受信されたこと、または受信されなかったことを示すために、受信機端末によって使用され得る。一例では、トラヒックスロットの期間は、およそ2(2)ミリ秒である。トラヒックスロット210は経時的に繰り返すため、図2に示される時間系列構造は、トラヒックスロットの1つの周期を示す。トラヒックスロット210内でトラヒックデータを送るのに先立って、送受信機端末(the transmitter and receiver terminals)は、制御スロット214を経由して、ピアツーピア接続を確立している可能性がある点に留意されたい。
【0043】
制御スロット214は、トラヒックスロット同士の間にしばしば挿入される。トラヒックスロット210は、送信機端末が、伝送チャネルを通じて、ピアツーピアトラヒックデータを受信機端末に送ることが可能な時間間隔である。それぞれの制御スロット214は、CIDブロードキャストチャネル216と、ページングチャネル218とを含み得る。制御スロット214は、トラヒックスロットよりもより長い間隔で発生し得る。例えば、制御スロット214は、毎秒ごとかそこらで発生し得る。制御スロット214は、送信機端末と受信機端末の間でピアツーピア接続を確立および維持するように機能し得る。CIDブロードキャストチャネル216は、近傍の接続によって使用中のそれらのピアツーピア接続識別子(CID)を示すために、かつピアツーピア接続が依然として活動状態であるかどうかを示すために使用され得る。例えば、送受信機端末は、どのCIDが使用中であるかを決定するために、CIDブロードキャストチャネル216を監視することが可能である。ページングチャネル218は、新しいピアツーピア接続向けの新しいCIDを確立するために、送受信機端末によって使用され、ページング要求チャネルおよびページング応答チャネルを含み得る。制御スロット214は、トラヒックスロット212よりもより長い間隔で発生し得る。例えば、制御スロット214は、毎秒ごとかそこらで発生し得る。
【0044】
伝送CIDを使用した衝突抑圧 (Collision Mitigation Using Transmission CIDs)
特別なピアツーピア通信システム(ad hoc peer-to-peer communication system)では、空間および時間の両方において共有される周波数スペクトルリソースを使用して、複数の通信が発生し得る。特別なピアツーピアネットワーク(ad hoc peer-to-peer network)の分散された性質により、無線端末間の伝送のために使用されるチャネル割当て(例えば、スロット)を制御することが常に可能であるとは限らない場合がある。中央当局が存在しない無線ネットワークにおいて、干渉回避および/または干渉管理は、ネットワークパフォーマンスの効率性を維持するための主要な特徴である。
【0045】
図3は、複数の無線端末が、その他の近傍の無線端末に対して干渉を引き起こし得るピアツーピア通信接続を確立し得る環境を例示するブロック図である。この例では、無線端末は、1対1ピアツーピア接続を使用する。ピアツーピアネットワーク300は、周波数スペクトルを共有することが可能なかつ/または周波数スペクトルを同時に使用することが可能な複数の無線端末を含み得る。共有周波数スペクトルは、それぞれの伝送(トラヒック)チャネルが対応するトラヒック管理チャネルを有する状態で、1つもしくは複数の伝送 および/または制御チャネルを含み得る。一例では、トラヒック管理チャネルは、対応する伝送(トラヒック)チャネル上での通信に対するトラヒック要求を送るために使用され得る。
【0046】
一例では、第1の無線端末WT A302は、第2の無線端末WT B304に対して送信310を試みている可能性があり、一方、第3の無線端末WT C306は、同じトラヒックチャネル帯域幅リソースを使用して、第4の無線端末WT D308に対して送信314を同時に試みている。第1の無線端末WT A302は、意図された送信機と呼ばれる場合があり、第2の無線端末WT B304は、意図された受信機と呼ばれる場合があり、第3の無線端末WT C306は、干渉源と見なされる場合がある。このピアツーピアネットワーク300において、伝送および制御チャネルの対は、複数の無線端末WT A、WT B、WT C、およびWT Dによって共有され得る。しかし、かかる伝送(トラヒック)および/または制御チャネルは、無線端末によって(例えば、周波数スペクトル共有)されるため、結果として、無線端末間に望まれない干渉314’および310’をもたらす可能性がある。例えば、伝送310および314の両方が実際に発生する場合、第3の無線端末WT C306からの信号314’は、第2の無線端末WT B304受信機に対する干渉と理解される可能性があり、第1の無線端末WT A302から所望される信号310を成功裏に回復するその能力を低下させる可能性がある。したがって、第3の無線端末WT C306から第2の無線端末WT B304への干渉を管理するために、ある種の干渉管理プロトコルが必要とされる。干渉管理プロトコルの1つの目標は、第3の無線端末WT C306が、第2の無線端末WT B304に対して過度の干渉を生み出さずに送信することを可能にし、それにより、全体的なスループットを高め、システムパフォーマンスを改善することである。その間に、第1の無線端末WT A302は、第4の無線端末WT D308に対する干渉310’を生み出す可能性もあり、その干渉を制御するために、類似の干渉管理プロトコルが使用されることも可能である点に留意されたい。
【0047】
集中トラヒック管理当局が存在しないため、WT A302およびWT C306が同じチャネル上でまたは重なりのあるチャネル上で送信し、それにより、互いとの干渉を引き起こす機会が存在する。例えば、偶然に、WT A302およびWT C306は両方とも、同じ伝送CIDを使用する可能性がある。伝送CIDは、受信端末WT B304および308に特定の伝送チャネル(例えば、周波数またはタイムスロット)を示すために使用され得る。その結果、同じ伝送CIDが2個の端末によって使用される場合、それらの2個の端末は、同じチャネル上または重なりのあるチャネル上で同時に送信している可能性がある。両方の送信端末WT A302およびWT C306が、受信機端末WT B304および/またはWT D308の範囲内にある場合、受信機端末WT B304および/またはWT D308は、干渉を認識することが可能である。
【0048】
一実装形態によれば、デバイスがバックオフすることを可能にする、送信機および/または受信機の譲歩(yield)は、より高い優先度のその他の近傍のデバイスに対して干渉を引き起こす可能性が高い場合、ピアツーピアネットワーク内でデバイスによって実施され得る。その結果、第1のデバイスWT A302と第2のデバイスWT B304の間の第1の接続310が、第3のデバイスWT C306と第4のデバイスWT D308の間の第2の接続314よりもより高い優先度を有する場合、第3のデバイスWT C306は、送信機譲歩を実施することが可能であり、かつ/または第4のデバイスWT D308は、受信機譲歩を実施することが可能である。譲歩の場合、デバイスは、その伝送電力が、その他の近傍のデバイスの伝送と容認しがたく干渉することになるかどうかを決定することが可能である。かかる譲歩は、異なる伝送、またはかかる伝送に関連するピアツーピア接続の相対的な優先度を考慮に入れることが可能である。例えば、デバイスがその他の接続または伝送よりもより低い接続もしくはより低い伝送優先度を有する場合、当該デバイスは、譲歩することを決定し得る。
【0049】
ピアツーピアネットワークにおいて、接続スケジューリング段階およびレートスケジューリング段階は、トラヒックを送信するために用いられることが可能である。接続スケジューリング段階において、ネットワーク内の送信機と受信機の対は、どのピアの対が特定のタイムスロット内で送信することになるかを決定することを試みる。これは、送信機デバイスに、固定電力を用いて送信要求を送らせて、受信機デバイスにこれらの要求同士の間のチャネル利得と反比例する電力を用いて、当該要求をエコーバックする(echo back)ことによって行われ得る。送信機デバイスが、より高い優先度および十分に強い信号強度を有する(そのピアでない)その他の受信機デバイスのうちの1つからエコーまたは応答信号を認識した場合、送信機デバイスは、特定のタイムスロット上でそのトラヒック伝送を譲歩することを決定する。優先度は、サービスの質(QoS)に基づいてよく、または単にそれぞれのタイムスロットにおいてランダムに生成されたランダムトークンであってもよい。より詳細には、
【数1】
【0050】
である場合、より低い優先度の送信機デバイスは、より高い優先度の送信機デバイスに譲歩する。式中、h11は、送信機と受信機の対同士の間のチャネルを表し、h21は、干渉している送信機デバイスからの干渉を表す。すなわち、より低い優先度の送信機デバイスWT C306は、より高い優先度の伝送信号強度に関連するより高い優先度の受信機デバイスWT B304に対するその干渉314’が制限されることを確実にする。この部分は、通常、送信機譲歩部分と呼ばれる。送信機譲歩の一例では、送信デバイスは、その独自の伝送が、共有チャネルを利用している別のデバイスに対して容認しがたい干渉を引き起こすことになるかどうかを決定することが可能であり、そうである場合、その送信デバイスは、その共有チャネル上でデータ伝送を送ることはできない。
【0051】
他方で、それぞれの受信機は、その独自の信号強度、およびより高い優先度の送信機からの干渉も測定することになり、
【数2】
【0052】
である場合、譲歩することを決定することになる。
【0053】
受信機譲歩の一例では、その信号対雑音比が低すぎる場合、受信機デバイスWT D308は、(例えば、伝送要求に応答して、)エコーすなわち応答伝送を送ることができず、それにより、対応する干渉している送信デバイスWT C306が、選択されたチャネル上でトラヒックを受信機デバイスWT D308に送ることを妨げる。別の例では、受信機デバイスは、干渉を回避するために、より低い送信電力がその対応する送信機デバイスによって使用されるべきであることを示すことが可能である。
【0054】
図4は、デバイスが、その他の無線端末と複数のピアツーピア接続を同時に維持することが可能なピアツーピア環境400を例示するブロック図である。これは、1対多ピアツーピア接続および多対1ピアツーピア接続の例である。デバイスA402は、端末WT B404、WT C406、およびWT D408と複数の個々の同時ピアツーピア接続を確立することが可能である。これは、デバイスA402が、同じデータバースト内または同じタイムスロット(例えば、トラヒックスロット)内で、複数の端末WT B404、WT C406、およびWT D408のうちのいずれかもしくはすべてに対して送信すること、またはそれらのうちのいずれかもしくはすべてから受信することを可能にする。しかし、かかる1対多ピアツーピア接続または多対1ピアツーピア接続は、図3で説明された干渉管理に関する問題を引き起こす可能性がある。すなわち、端末WT B404、WT C406、およびWT D408が、すべて同じタイムスロットの間にデバイスA402に対する送信を試みている場合、これらの端末は、その干渉に気づき、送信機譲歩を実行することが可能である。しかし、かかる送信機譲歩は、1対多同時伝送または多対1同時伝送を有することに対して逆効果をまねくことになる。
【0055】
特に、ピアデバイス(例えば、デバイスA402)と通信している無線端末が、1対多のシナリオを認識して、同じピアデバイス(例えば、デバイスA402)と同時に通信しているその他の無線端末に対する干渉管理を動作不能にすることを可能にする方式が必要とされる。
【0056】
制御チャネルアーキテクチャ (Control Channel Architecture)
図5は、信号伝送に関連する例示的な時間周波数構造500を示す。例示的な信号は、OFDM信号であり得る。時間周波数構造500は、ピアツーピアネットワーク、例えば、制御スロット(例えば、図2の制御スロット214)上および/もしくはトラヒックチャネルスロット(図2における、トラヒック管理チャネル201内のトラヒックスロット210)上で、信号を送信ならびに/または受信するために利用可能なリソースである。x軸は時間を表し、N個の記号(例えば、この場合、Nは、任意の整数であってよい)を含んでよく、y軸は周波数を表し、M個のトーン(例えば、この場合、Mは、任意の整数であってよい)を含んでよい。
【0057】
送信機端末および/または受信機端末は、トラヒック管理チャネル内で時間周波数構造500を使用することが可能である。例えば、時間周波数構造500は、そこから端末がCIDに対応するCIDリソースユニットを選択することが可能な接続識別子(CID)リソース空間と見なされ得る。例えば、トラヒックスロット内で、送信機端末は、伝送要求を当該CIDに関連する接続の対応する受信機端末に信号で知らせるためのCIDリソースユニットを選択することが可能である。同様に、受信機端末は、要求応答を送信機端末に信号で知らせるためのCIDリソースユニットを選択することが可能である。送信機端末に関して利用可能なCIDリソースユニットおよび受信機端末に関して利用可能なCIDリソースユニットは、送信機端末が、トラヒック管理チャネルの総時間周波数構造の固定サブセット内でCIDリソースユニットを選択するように、決まった形で事前に区分化されることが可能であるものの、受信機端末は、トラヒック管理チャネルの総時間周波数構造の異なる固定サブセット内でCIDリソースユニットを選択する。かかるCIDリソース空間は、例えば、(図2における)制御スロット214内および/または(図2における、トラヒック管理チャネル201内の)トラヒックスロット210内で送信され得る。「タイル」と呼ばれる場合もあるCIDリソースユニットは、記号(例えば、OFDM記号)を有する複数のトーンによって画定され得る。
【0058】
CIDリソースユニットは、時間周波数の組合せまたは記号トーンの組合せによって画定され得る。例によれば、制御スロット内またはトラヒックスロットのトラヒック管理部分内で、端末は、無線端末もしくは当該無線端末を利用しているユーザの識別子、および/または現在のスロット間隔を識別するために、ピアツーピアネットワーク内で一般に理解され得る時間変数(例えば、時間カウンタ)に基づいて、伝送のための特定の記号(例えば、伝送時間)を選択することが可能である。さらに、選択された記号に対応する特定のトーンは、(例えば、識別子および/または時間変数に基づいて)決定され得る。さらなる例によれば、識別子および時間変数のハッシュ関数は、選択された記号位置および/またはトーン位置を譲歩し得る。例えば、所与の接続に関して、時間変数が第1の価をとる場合、ハッシュ関数は、無線端末が、CIDリソースユニットとして、図5に示すように、単一のトーン信号P1を送信するように、記号x1およびトーンy1を譲歩し得る。時間変数が第2の価をとる場合、ハッシュ関数は、無線端末が、CIDリソースユニットとして、図5に示すように、単一のトーン信号P2を送信するように、記号x2およびトーンy2を譲歩し得る。
【0059】
デバイスと複数の端末の間のピアツーピア接続(例えば、1対多の場合)、(例えば、連続して配置され得る、または構造500のユニットの間から擬似ランダムに選択され得る)リソースユニットすなわちタイルのサブセット502は、単一つのデバイスに対して異なるピアツーピア接続を識別するために使用され得る。例えば、(デバイスAとBの間の)第1のピアツーピア接続は、リソースユニットPABによって識別されることが可能であり、(デバイスAおよびCの間の)第2のピアツーピア接続は、リソースユニットPACによって識別されることが可能であり、(デバイスAとDの間の)第3のピアツーピア接続は、リソースユニットPADによって識別されることが可能であり、(デバイスAとEの間の)第4のピアツーピア接続は、リソースユニットPAEによって識別されることが可能である。
【0060】
一例では、リソースユニット502の割当ては、1対多接続の一部である端末が、当該端末が、干渉管理を動作不能にし得ることを知るように、時間周波数構造500の予約された領域において行われ得る。連続するリソースユニット502の特定のサブセットの選択は、例えば、ページング周期の間に、端末に信号で知らされ得る。例えば、接続が初めて確立される場合、デバイスA402(図4)は、 端末WT B404、WT C406、およびWT D408に対して、どのリソースユニットを使用するべきかを信号で知らせることが可能である。このように、デバイスA402は、単一の記号内にリソースユニットを維持することが可能である。デバイスAは、その他のデバイス、例えば、WT B、WT C、WT Dにネットワークアクセスを提供するアクセスルータであり得る。デバイスAは、リソースユニット502のサブセットを事前に予約することが可能である。デバイスA402は、WT B404だけにアクセスサービスを提供していると仮定する。サブセット502内の第1のリソースユニットPABは、AとBの間で使用されることが可能であるものの、サブセット502内のその他のリソースユニットはアイドルである。次いで、端末WT C406は、デバイスA402からアクセスサービスを要求すると仮定する。その場合、第2のリソースユニットPACは、AとCの間で使用され得る。デバイスAは、リソースユニットのサブセット502を予約しているため、WT B404は、サブセット502内の(A,B)接続の間で使用される1つのPAB以外のリソースユニットは、「兄弟」接続(例えば、(A,C)接続、(A,D)接続)によって使用されているか、または使用されることになるのを知っており、それらのリソースユニットを、干渉管理の観点とは異なるように処理することが可能である。同様に、WT C406は、サブセット502内の(A,C)接続によって使用される1つのPAC以外のリソースユニットは、「兄弟」接続によって使用されているか、または使用されることになるのを知っており、それらのリソースユニットを干渉管理の観点とは異なるように処理することが可能である。上の例では、デバイスA402は、兄弟接続のために、リソースユニット502のサブセットを予め予約しているため、兄弟接続の知識は、単にWT B404、WT C406、および/またはWT D408において利用可能である。あるいは、デバイスA402は、何も予約しない場合がある。例えば、デバイスA402は、WT B404との接続から開始し得る。WT C406が参加する場合、デバイスA402は、WT B404が、新しい兄弟接続について知ることができるように、WT B404に、(A,C)接続によって使用される接続識別子またはリソースユニットPACについて通知することが可能である。さらに、デバイスA402は、WT C406が、既存の兄弟接続について知ることができるように、(A,B)接続によって使用される接続識別子またはリソースユニットPABについてWT C404に通知する。この場合、接続が中断するとき、デバイスA402は、その他の端末が、兄弟接続のうちの1つがもはや存在しないことを知ることができるように、その他の端末に通知する必要がある。別の例では、デバイスA402は、デバイスA402が、リソースユニットの小さなサブセットを予約することによって開始し得るハイブリッド方式を使用することが可能であり、より多くの兄弟接続が確立されるにつれて、デバイスA402は、追加のリソースユニットを予約して、既存の兄弟接続に通知する。
【0061】
一例では、選択されたトーン記号(例えば、リソースユニット)の位置の場所は、特定のタイムスロット(例えば、トラヒックスロット)に関する伝送の優先度を示すように機能し得る。伝送要求を理解した後で、対応する受信機デバイスは、時間−周波数構造のRx記号内の別の擬似ランダム位置においてエコーすなわち要求応答を送り返すことが可能である。送信機デバイスおよび/または受信機デバイスは、この位置ベースの優先度情報および要求およびエコーの位置からの電力計測に基づいて、現在のタイムスロットにおいて送信するか否かを決定することが可能である。例えば、構造500の左の列の位置および/または下の行の位置は、さらに右の列の位置ならびにさらに上の行の位置よりも、より低い優先度であると見なされ得る。
【0062】
伝送CIDを使用した衝突回避 (Collision Avoidance Using Transmission CIDs)
送信機端末が、ある隣り合う受信機端末との通信を開始することを望む場合、当該送信機端末は、まず、その近傍で使用されていない、1つまたは複数の伝送CIDを選択する。同期無線ネットワークにおいて、これは、低速時間換算(例えば、毎秒1回)でCIDブロードキャスト周期を導入することによって達成され得る。一般に、CIDブロードキャスト周期を、端末が会話を開始するために互いにピングを送る(ping)ページング周期と同じにすることは理に適う。
【0063】
図6は、それぞれの部分が、伝送CID空間全体をカバーする二部CIDブロードキャスト構造の一例を示す。例えば、伝送CID空間が1からNに及ぶと仮定すると、図6のそれぞれのCIDブロードキャストリソースA602およびB604は、N度の自由を有し得る。例えば、それぞれのリソースAおよびBは、Y個のOFDM記号内にX個のトーンを含むことが可能であり、この場合、N=X*Yである。端末WT E626およびWT F628が、すでにCIDを有する接続630と関連付けられると仮定する。接続630は、端末WT E626が端末WT F628をページするときに確立されたと仮定する。すなわち、端末WT E626とWT F628の間で、端末WT E626は開始側(initiator)であり、端末WT F628は目標側(target)であったことが理解されよう。次いで、端末626は、リソースA602内の接続630のCIDに対応する記号のトーン内で第1の信号606を送信し、一方、端末WT F628は、リソースB604内の接続630のCIDに対応する記号のトーン内で第2の信号608を送信する。代替の実装形態において、CIDブロードキャスト周期は、単一のリソース(すなわち、正にリソースA602)を含むことが可能であり、この場合、端末WT E626およびWT F628は、例えば、固定パターン(例えば、代替の偶数周期/奇数周期または擬似ランダム)に従って、CIDブロードキャスト周期において交代でブロードキャストすることが可能である。すなわち、第1のCIDブロードキャスト周期において、端末WT E626は、単一のリソース(例えば、リソースA602)上で送信することが可能であり、端末WT F628は聴取し、一方、第2のブロードキャスト周期上で、端末WT E626が聴取する間に、端末WT F628は、同じ単一のリソース(例えば、リソースA602)上で送信することが可能である。
【0064】
両方の端末WT E626およびWT F628が、CIDブロードキャスト周期で信号を送る1つの理由は、近くのその他の端末が、CID606および/または 608が占有されていることに気づくことを可能にするためである。これは、干渉抑圧(例えば、送信機および/または受信機の譲歩)を可能にする。もう1つの理由は、2つの端末のうちの1つがその他の端末の存在を監視することである。すなわち、例えば、電池故障により、または2個の端末同士の間の距離が一定の範囲を超えて増大したため、1個の端末がドロップアウトした場合、CIDブロードキャスト周期は、2個の端末WT E626およびWT F628が、接続630は解除される必要があり、CIDリソースユニット(例えば、リソースA内およびB内の606および608)は放棄され得ることを認識することを可能にする。例えば、端末WT E626が、第2のリソースB604内で端末WT F628によって送られる必要があるCIDブロードキャスト信号608を検出しない場合、一定の期間にわたり、端末WT E626は、接続630が停止していると結論付けることが可能である。その後、端末WT E626は、CID606を放棄して、CIDブロードキャスト周期において、もはやCIDブロードキャスト信号606を送らない。これは、CID(606および608におけるCIDリソースユニット)を再び利用可能にして、近くのその他の端末によって選択されることを可能にする。
【0065】
1対多接続方式は、リソースA602内およびB604内で対応されることも可能である。一例では、デバイスA612は、端末WT B614、WT C616、WT D618との複数の同時ピアツーピア接続620、622、および624を有し得る。かかる方式において、連続するCIDリソースユニット632、634、636、638、640、および642は、個々のピアツーピア接続を識別するために使用され得る。例えば、第1の接続620は、リソースユニット632および638によって識別されることが可能であり、第2の接続622は、リソースユニット634および640によって識別されることが可能であり、第3の接続624は、リソースユニット636および642によって識別されることが可能である。
【0066】
ピアツーピアネットワークにおいて、1対多伝送および多対1伝送を容易にすること (Facilitating One-To-Many and Many-to-One Transmissions in a Peer-to-Peer Network)
図7は、1対多ピアツーピア通信および多対1ピアツーピア通信をサポートするために、制御チャネルを使用して、ダウンリンクチャネルおよびアップリンクリンクチャネルが、どのように確立され得るかの例を示す。この例のために、送信(例えば、伝送要求)時間周波数構造およびエコー(例えば、要求応答)時間周波数構造は、結合されて、記号(送信要求すなわち伝送要求を表すTx、エコーすなわち要求応答を表すRx)のインタリーブされた列が使用される単一のトーン周波数構造702を形成し得る。しかし、例えば、送信要求に関して、第1の時間周波数構造が使用され、一方、エコー(例えば、要求応答)に関して、第2の時間周波数構造が使用される、代替の構造も使用され得る点を理解されたい。この例では、別個のピアツーピア接続上で複数の端末と通信することが可能なデバイスは、ARとして識別され、一方、端末はATとして識別される。
【0067】
制御チャネルは、図2で説明された、接続スケジューリング段階およびレートスケジューリング段階の両方を含む。接続スケジューリング段階は、主に、異なる送信機/受信機の対同士の間およびピアツーピア伝送(1対1)とAR/AT伝送(1対多および多対1)の間の干渉管理を処理する。「送信機」すなわち「開始側」デバイスは、トラヒック信号を、当該接続のその他のデバイス(「受信機」すなわち「目標側」)に送ることを意図しているデバイスであり得る。それぞれの送信機デバイスは、Tx記号内でトラヒック要求を送るために、(例えば、時間周波数構造において)トーン記号を選択することが可能であり、一方、受信機デバイスが、送信機デバイスからトラヒック信号を受信することを意図している場合、エコーすなわち応答は、Rx記号内で受信機デバイスによって送られることが可能である。説明を簡単にするために、ARからATへのピアツーピア通信は「ダウンリンクチャネル」と呼ばれ、一方、ATからARへのピアツーピア通信は「アップリンクチャネル」と呼ばれる。
【0068】
ダウンリンクチャネル通信の場合、AR2 704は、一定のアルゴリズムに従って、伝送要求をAR2に関連するATに送るために、Tx記号から複数のトーン記号を選ぶことが可能である。例えば、伝送要求を送るために使用されるトーンは、AR2とAT712、714、および716の間の接続の接続識別子によって決定され得る。AR2 704は、複数のAT712、714、および716にその要求を送り、感知解除(desensing)問題を緩和するために、同じ記号を選択することが望ましい可能性がある。AR2 704に関連する、対応するAT712、714、および716は、それらの接続識別子によって決定されたトーン位置内のTx記号を聴取する。このようにして、AR2 704と複数のAT712、714、および716の間の通信は、ピアツーピア通信と類似の形で動作して、同じプロトコルに従って、システムリソースを得るために競う。AR2 704が、AT712、714、および716からのエコー(例えば、応答)を理解した後で、AR2 704は、レートスケジューリング段階において、すべてのATに関するチャネルを推定する。次いで、AR2 704は、リソース割当てに関してさらなるスケジューリング決定を行い、このスケジューリング情報を、データバースト内のブロードキャストメッセージとして送信する。
【0069】
送信機デバイスAR2 704が、トラヒック信号を複数の端末AT−D712、AT−E714、およびAT−F716との複数のピアツーピア接続706、708、および710に送信することを意図しているダウンリンクチャネルの例において、それぞれの伝送要求は、時間周波数構造702内のTxトーン記号によって識別され得る。例えば、AR2 704から端末AT−D712に対する第1の伝送要求は、AR2−dによって識別されることが可能であり、AR2 704から端末AT−E714に対する第2の伝送要求は、AR2−eによって識別されることが可能であり、AR2 704から端末AT−F716に対する第3の伝送要求は、AR2−fによって識別されることが可能である。対応する応答は、時間周波数構造702内のRxトーン記号によって識別され得る。例えば、端末AT−D712からAR2 704に対する第1の要求応答は、AT−dによって識別されることが可能であり、端末AT−E714からAR2 704に対する第2の要求応答は、AT−eによって識別されることが可能であり、端末AT−F716からAR2 704に対する第3の要求応答は、AT−fによって識別されることが可能である。1つの特徴によれば、AT−D712は、接続708および710がAR2 704とのその独自の接続706にとって兄弟であることを知っている。したがって、AT−D712が伝送要求AR2−eおよびAR2−fを受信する場合、AT−D712は、それらの伝送要求が、そこからAT−D712が受信されているのと同じデバイスAR2から生じたものであることを知る。AR2 704からトラヒック信号を受信することを意図しているかどうかを決定するために、AT−D712は、信号対干渉比を推定する必要があり、この場合、信号電力は、受信要求信号AR2−dの信号強度によって決定されることが可能であり、干渉電力は、その他の受信要求信号の信号強度によって決定されることが可能である点に留意されたい。(図に示されない)近くのその他の接続に対応する伝送要求信号が送られることも可能である。AR2−e要求信号およびAR2−f要求信号が、兄弟接続に対応することを知ることにより、AT−D712が干渉電力およびSNRを予測する場合、AT−D712は、それらの要求信号を除外することが可能である。すなわち、AT−D712が干渉電力を予測する場合、AT−D712は、兄弟接続以外の接続に対応する受信伝送要求信号を考慮に入れることが可能である。予測されるSNRが低い場合、AT−D712は、AR2 704からの要求に応答しないことを決定し得る。そうでない場合、AT−D712は、構造702内で要求応答AT−dを送ることが可能である。端末AT−E714およびAT−F716は、AT−D712と同じように動作する。次に、要求応答信号AT−d、AT−e、およびAT−fはすべて、702に示されるRx記号(6番目の列)内で送られると仮定する。(図に示されない)近くのその他の接続に対応する要求応答信号が送られることも可能である。AT−D712にトラヒック信号を送り始めることを意図しているかどうか決定するために、AR2 704は、その他の接続に対応する受信機に対する干渉コストを推定する必要がある点に留意されたい。推定された干渉コストは、受信要求応答信号の信号強度に依存する。AT−e応答信号およびAT−f応答信号が兄弟接続に対応することを知ることによって、AR2 704が干渉コストを予測する場合、AR2 704は、それらの応答信号を除外することが可能である。すなわち、AR2 704が、干渉コストを予測して、トラヒック信号をAT−Dに送り始めるかどうかを決定する場合、AR2 704は、兄弟接続以外の接続に対応する受信要求応答信号を考慮に入れることが可能である。
【0070】
アップリンクチャネルの場合、AR1 718が、Rx記号内でそれぞれのAT720、722、および724にエコーすなわち応答を送る間に、トラヒック要求をAR1 718に送るために、異なるAT720、722、および724が、時間周波数構造702内で、Tx記号内の対応する接続識別子に基づいて、トーンおよび記号の位置を選択する類似の方式が使用され得る。ここで、1つの専門的事項は、ARは、FDM/TDMもしくは重ね合わせ符号化を介して、同じスロット内でアップリンクまたはダウンリンクに関して複数のATをスケジュールし得ることが可能なことである。この場合、アップリンクエコーは、ある種のスケジューリング決定も含む。例えば、2個のATが、スロット内で一緒にスケジュールされ得る場合、ARは、それぞれのスロット内で、最高で2個までのトラヒック要求をエコーし、より高い位置のエコーを獲得するATには、トラヒックスロットの一定の位置が割り当てられることになる。この場合、同じARに関連するATが、それらの兄弟のうちの1つに対して指定されたエコーに譲歩することは望ましくないため、ATは、そのATが理解するトーンを区別するための能力を有さなければならない。これを回避するために、トーン/記号位置生成機構は、それぞれのATが、それが関連するARからのすべての考えられるエコーを知るように設計され得る。
【0071】
送信機端末AT−A720、AT−B722、およびAT−C724が、それぞれ、ピアツーピア接続726、728、および730を経由して、トラヒック信号をAR1 718に送信する傾向があるアップリンクチャネルの例では、それぞれの伝送要求は、時間周波数構造702内のTxトーン記号によって識別され得る。例えば、端末AT−A720からAR1 718への4番目の伝送要求は、AT−aによって識別されることが可能であり、端末AT−B722からAR1 718への5番目の伝送要求は、AT−bによって識別されることが可能であり、端末AT−C724からAR1 718への6番目の伝送要求は、AT−cによって識別されることが可能である。対応する応答は、時間周波数構造702内のRxトーン記号によって識別され得る。例えば、AR1 718から端末AT−A720に対する4番目の要求応答は、AR1−aによって識別されることが可能であり、AR1 718から端末AT−B722に対する5番目の要求応答は、AR1−bによって識別されることが可能であり、AR1 718から端末AT−C724に対する6番目の要求応答は、AR1−cによって識別されることが可能である。1つの特徴によれば、AR1 718は、接続726、728、および730がすべて兄弟であることを知っている。したがって、AR1 718が伝送要求AT−a、AT−b、AT−cを受信する場合、AR1 718は、それらの伝送要求が同じデバイスAR1向けであることを知る。AT−Aからのトラヒック信号を受信することを意図しているかどうかを決定するために、AR1 718は、信号対干渉比を推定する必要があり、この場合、信号電力は、受信要求信号AT−Aの信号強度によって決定されることが可能であり、干渉電力は、その他の受信要求信号の信号強度によって決定されることが可能である点に留意されたい。(図に示されない)近くのその他の接続に対応する伝送要求信号が送られることも可能である。AT−b要求信号およびAT−c要求信号が、兄弟接続に対応することを知ることにより、AR1 718が干渉電力およびSNRを予測する場合、AR1 718は、それらの要求信号を除外することが可能である。すなわち、AR1 718が、干渉電力を予測する場合、AR1 718は、兄弟接続以外の接続に対応する、受信伝送要求信号を考慮に入れることが可能である。予測されるSNRが低い場合、AR1 718は、AT−A720からの要求に応答しないことを決定することが可能である。そうでない場合、AR1 718は、構造702内で要求応答AR1−aを送ることが可能である。AR1 718は、AR−B722およびAT−C724からの伝送要求を処理するのと類似の様式で動作する。次に、要求応答信号AR1−a、AR1−b、およびAR1−cはすべて、構造702に示されるRx記号内で送られると仮定する。(図に示されない)近くのその他の接続に対応する要求応答信号が送られることも可能である。AR1 718にトラヒック信号を送り始めることを意図しているかどうかを決定するために、AT−A720は、その他の接続に対応する受信機に対する干渉コストを推定する必要がある点に留意されたい。推定された干渉コストは、受信要求応答信号の信号強度に依存する。AR1−b応答信号およびAR1−c応答信号が、兄弟接続に対応することを知ることによって、AT−A720が、干渉コストを予測する場合、AT−A720は、それらの応答信号を除外することが可能である。すなわち、AT−A720が干渉コストを予測して、トラヒック信号をAR1 718に送り始めるかどうかを決定する場合、AT−A720は、兄弟接続以外の接続に対応する、受信要求応答信号を考慮に入れることが可能である。端末AT−B722およびAT−C724は、AR1 718からの要求応答を処理するのと類似の形で動作する。
【0072】
いくつかの実装形態では、ARは、無線ピアツーピア通信能力および、場合によっては、その他のネットワークインターフェースを有するルータであり得る。かかるルータは、当該ルータを経由して遠隔端末とのピアツーピア通信が容易にされることができるように、広域ネットワークのインフラストラクチャデバイスを迂回することが可能である。
ダウンリンク制御チャネルの動作−1対多方式 (Operation of Downlink Control Channel - One-to-Many Scheme)
(図8Aおよび8Bを備える)図8は、ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイス内で動作可能な方法を例示する。第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有することが可能である。この例では、第1のデバイスは、その近くのその他のデバイスと複数の同時のピアツーピア接続を維持することが可能なデバイスであり得る。第1のデバイスは、開始側すなわち送信機であり、一方、第2および第3のデバイスは、目標側すなわち受信機である。
【0073】
第1のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す第1の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることが可能である802。同様に、第1のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第3のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す第2の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることが可能である804。この接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。例えば、かかる接続チャネルスロットは、図5、6、および7に例示されるように、時間周波数構造を含み得る。第1の伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信されることが可能であり、第2の伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信されることが可能である。一実装形態では、第1の伝送要求信号が送信されるOFDM記号は、第2の伝送要求信号が送信されるOFDM記号と同じであり得る。
【0074】
第1のデバイスは、対応するデバイスが、第1のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す要求応答信号を第2のデバイスからかつ第3のデバイスから受信するために、その後、(共有周波数スペクトルを)監視することが可能である806。第1のデバイスは、次いで、要求応答信号が第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの少なくとも1つのから受信された場合、パイロット信号を送信するかどうかを決定することが可能である808。
【0075】
第1のデバイスは、対応する送信側デバイスが、第1のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す追加の要求応答信号を受信するためにも監視する810。次いで、第1のデバイスは、送信機譲歩を実行すべきかどうかを決定することが可能である。第1のデバイスは、追加の要求応答信号の受信電力の関数として、追加の要求応答信号に関連する接続に対する干渉コストを計算することが可能である812。次いで、計算された干渉コストがしきい値以下である場合、第1のデバイスは、パイロット信号を送信するかどうかを決定することが可能である814。干渉コストがしきい値以下である場合、パイロットは、第1のデバイスによって、第2のデバイスおよび第3のデバイスに送信される816。その後、第1のデバイスは、第2のデバイスおよび第3のデバイスからレート報告信号を受信することが可能である818。第1のデバイスが、第2のデバイスに対するトラヒックに対する干渉コストを計算する場合、第1のデバイスは、第3のデバイスから受信された要求応答信号を除外することが可能であり、これは、これらの2つの接続が兄弟であるためである。同様に、第1のデバイスが、第3のデバイスに対するトラヒックに対する干渉コストを計算する場合、第1のデバイスは、第2のデバイスから受信された要求応答信号を除外することが可能であり、これは、これらの2つの接続が兄弟であるためである。
【0076】
1つのオプションによれば、第1のデバイスは、第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素を第2のデバイスおよび第3のデバイスに送信するかどうかを決定することが可能であり、第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素の伝送レートおよび電力は、受信されたレート報告信号の関数として決定される820。次いで、第1のデバイスは、後続のトラヒックチャネルスロット内で第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素と、伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号とを送信することが可能である822。この後続のトラヒックチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。第1および第2のトラヒック信号構成要素は、トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の2個の分離されたサブセット内で送信されることが可能であり、この場合、複数のトーン記号のそれぞれは、1個のOFDM記号内のトーンである。一例では、トーン記号の2個のサブセットは、時間において実質的に重なり得る。例えば、第1のサブセットは、すべてのOFDM記号内のトーンのサブセットを含み、一方、第2のサブセットは、すべてのOFDM記号内のトーンの残りのサブセットを含む。別の例では、2個のサブセットは、時間において重なりなしである(non-overlapping)。例えば、第1のサブセットは、OFDM記号の第1のサブセット内のすべてのトーンを含み、一方、第2のサブセットは、OFDM記号の残りのサブセット内のすべてのトーンを含む。
【0077】
帯域内制御信号は、第1および第2のトラヒック信号構成要素が2個のサブセットを使用して送信されていることを示す情報と、第1および第2の接続のうちのどの1つに関して、これら2個のサブセットのうちのどの1つが使用されるかの割当て情報とを含み得る。一実装形態では、第1のトラヒック信号構成要素は、トラヒックチャネルスロット内で送信されるトラヒック信号を形成するために、第2のトラヒック信号構成要素上で重ね合わされることが可能である。
【0078】
第2のオプションによれば、第1のデバイスは、1個の要求応答信号だけが、第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの1つから受信された場合、第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの1つにトラヒック信号を送信するかどうかを決定することが可能であり、トラヒック信号のレートは、受信されたレート報告信号の関数として決定される824。
【0079】
第3のオプションによれば、第1のデバイスは、第2のデバイスおよび第3のデバイスの両方から要求応答信号を受信することに続いて、受信されたレート報告信号の関数として、第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの1つだけにトラヒック信号を送信することを決定することが可能である826。
【0080】
(図9Aおよび9Bを備える)図9は、ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイス内で動作可能な方法を例示する。第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有することが可能である。この例では、第1のデバイスは、その近くのその他のデバイスと複数の同時ピアツーピア接続を維持することが可能なデバイスであり得る。第1のデバイスは、開始側すなわち送信機であり、一方、第2のデバイスおよび第3のデバイスは、目標側すなわち受信側である。
【0081】
第2のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す、意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で第1のデバイスから受信するために(共有周波数スペクトルを)監視する902。同様に、第2のデバイスは、送信機デバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラック信号を送信することを意図していることを示す追加の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するためにも監視する904。信号対干渉比は、第2のデバイスによって計算され、この場合、信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、予測される信号電力は、第1のデバイスからの伝送要求信号の受信電力の関数として決定され、予測される干渉電力は、追加の伝送要求信号の受信電力の関数として決定される906。次いで、第2のデバイスは、信号対干渉比がしきい値以上である場合、要求応答信号を第1のデバイスに送信するかどうかを決定する908。追加の伝送要求信号のうちの1つまたは複数は、第2のデバイスによって、第1のデバイスから第3のデバイスに対する要求である兄弟伝送要求信号として識別されることが可能である910。第3のデバイスは、予測される干渉電力を計算する際に、識別された兄弟伝送要求信号の受信電力を除外することが可能である912。
【0082】
この接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含み、意図された伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信され、兄弟伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。意図された伝送要求信号が送信されるOFDM記号は、兄弟伝送要求信号が送信されるOFDM記号と同じであり得る。兄弟伝送要求信号が送信されるトーンは、第2のデバイスに知られている可能性がある。第2のデバイスは、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で要求応答信号を送信することが可能である914。
【0083】
第2のデバイスは、第1のデバイスからパイロットを受信することも可能である916。パイロットの信号対干渉比は、第2のデバイスによって計算され得る918。最大トラヒック伝送レートが、パイロットの計算された信号対干渉比の関数として決定されることも可能であり、最大トラヒック伝送レートは、第2のデバイスが、パイロットの所与の計算された信号対干渉比を確実に受信することが可能な最大レートである920。決定された最大トラヒック伝送レートを示す情報を含むレート報告信号は、第2のデバイスによって第1のデバイスに送信される922。トラヒック信号は、第2のデバイスによって、第1のデバイスから受信されることが可能であり、この場合、このトラヒック信号は、帯域内制御信号を含む924。次いで、第2のデバイスは、帯域内制御信号から、このトラヒック信号が、第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を含むかどうかを決定することが可能である926。そうである場合、第2のデバイスは、第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を復号する928。
【0084】
帯域内制御信号は、トラヒックチャネルスロットが、そのそれぞれが1個のOFDM記号内のトーンである、トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の少なくとも2個の分離されたサブセットに区分化されることを示す情報と、第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を送信するために、少なくとも2個の分離されたサブセットのうちのどの1つが割り当てられるかの割当て情報とを含み得る。その結果、第2のデバイスは、トーン記号の割り当てられたサブセットから変調記号を取り出すことが可能である。次いで、第2のデバイスは、取り出された変調記号から第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を復号する。
【0085】
アップリンク制御チャネルの動作−多対1方式 (Operation of Uplink Control Channel - Many-to-One Scheme)
(図10Aおよび10Bを備える)図10は、ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイス内で動作可能な方法を例示する。第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有することが可能である。この例では、第1のデバイスは、その近くのその他のデバイスと複数の同時ピアツーピア接続を維持することが可能なデバイスであり得る。第1のデバイスは、目標側すなわち受信機であり、第2および第3のデバイスは、開始側すなわち送信機である。
【0086】
第1のデバイスは、第2のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内の第1のデバイスに対してトラヒック信号を送信することを意図していることを示す第1の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で第2のデバイスから受信するために(共有周波数スペクトルを)監視する1002。
【0087】
同様に、第1のデバイスは、干渉している送信機デバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第1のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す干渉伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で干渉している送信機デバイスから受信するために監視することも可能である1004。次いで、第1のデバイスは、第1の伝送要求信号の信号対干渉比を計算し、この場合、信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、予測される信号電力は、第1の伝送要求信号の受信電力の関数として決定され、予測される干渉電力は、干渉伝送要求信号の受信電力の関数として決定される1006。計算された信号対干渉比がしきい値以下である場合、第1のデバイスは、要求応答信号を第2のデバイスに送信するのを抑止する1008。
【0088】
第1のデバイスは、第3のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第1のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す第2の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で第3のデバイスから受信するために(共有周波数スペクトル)も監視する1010。
【0089】
一例では、第1の伝送要求信号の信号対干渉比が計算される場合、第2の伝送要求信号の受信電力は、予測される干渉電力を計算する際に除外されることが可能である。次いで、第1のデバイスは、第2の伝送要求信号の信号対干渉比を計算することが可能であり、この場合、信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、予測される信号電力は、第2の伝送要求信号の受信電力の関数として決定され、予測される干渉電力は、第1の伝送要求信号の受信電力を除いて、干渉伝送要求信号の受信電力の関数として決定される1012。計算された信号対干渉比がしきい値以下である場合、第1のデバイスは、要求応答信号を第3のデバイスに送信するのを抑止する1014。
【0090】
第1のデバイスは、第1の伝送要求信号の計算された信号対干渉比ならびに第2の伝送要求信号の計算された信号対干渉比の関数として、要求応答信号が送られることになる第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの1つを決定することが可能である。
【0091】
第2のデバイスに要求応答信号を送信することが決定された場合、第1のデバイスは、第3のデバイスに要求応答信号を送信するのを抑止することが可能である1018。接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、この場合、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含み、第1および第2の伝送要求信号のそれぞれは、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。第1の伝送要求信号が送信されるOFDM記号は、第2の伝送要求信号が送信されるOFDM記号と同じであり得る。
【0092】
第1のデバイスは、第1の要求応答信号を第2のデバイスに送信して1020、第2の要求応答信号を第3のデバイスに送信する1022ことが可能である。第1および第2の要求応答信号のそれぞれは、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信されることが可能であり、この場合、第1の要求応答信号が送信されるOFDM記号は、第2の要求応答信号が送信されるOFDM記号と同じであり得る。
【0093】
一例では、トラヒックチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、この場合、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。第1のデバイスは、トラヒックチャネルスロットを、複数のトーン記号の少なくとも第1および第2のサブセットに区分化することが可能であり、この場合、複数のトーン記号のそれぞれは、1つのOFDM記号内のトーンである。第1および第2のサブセットは、互いから分離されることが可能であり、または互いから独立し得る。第1のデバイスは、トーン記号の第1のサブセット内で第2のデバイスからトラヒック信号を受信することが可能である1024。同様に、第1のデバイスは、トーン記号の第2のサブセット内で第3のデバイスからトラヒック信号を受信することが可能である1026。
【0094】
トーン記号の2個のサブセットは、時間において実質的に重なってよく、または時間において重ならなくてもよい。
【0095】
図11は、ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイス内で動作可能な方法を例示する。第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有することが可能である。この例では、第1のデバイスは、その近くのその他のデバイスと複数の同時ピアツーピア接続を維持することが可能なデバイスであり得る。ピアツーピア通信において、第1のデバイスは、目標側すなわち受信機であり、第2のデバイスおよび第3のデバイスは、開始側すなわち送信機である。
【0096】
第2のデバイスは、第2のデバイスが、トラヒック信号を後続のトラヒックチャネルスロット内の第1のデバイスに送信することを意図していることを示す、意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることが可能である1102。第2のデバイスは、第1のデバイスが、第2のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す意図された要求応答信号を第1のデバイスから受信するために(共有周波数スペクトルを)監視することも可能である1104。同様に、第2のデバイスは、対応するデバイスが、第2のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す追加の要求応答信号を受信するために監視することが可能である1106。干渉コストは、追加の要求応答信号の受信電力の関数として、追加の要求応答信号に関連する接続に関して計算され得る1108。計算された干渉コストがしきい値以下である場合、第2のデバイスは、第1のデバイスにトラヒック信号を送信することを決定することが可能である1110。
【0097】
第2のデバイスは、追加の要求応答信号のうちの1つを、第3のデバイスから第1のデバイスに対する要求応答である兄弟要求応答信号として識別することが可能である1112。兄弟要求応答信号に関連する接続に対する干渉コストの計算は、トラヒック信号を第1のデバイスに送信するかどうかを決定するときに、除外され得る1114。
【0098】
接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、この場合、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含み、意図された伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。意図された要求応答信号および兄弟要求応答信号のそれぞれは、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信されることが可能であり、この場合、意図された要求応答信号が送信されるOFDM記号は、兄弟要求応答信号が送信されるOFDM記号と同じであり得る。
【0099】
兄弟要求応答信号が送信されるトーンは、第2のデバイスに知られている可能性がある。トラヒックチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、この場合、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。第2のデバイスは、トラヒックチャネルスロットを、複数のトーン記号の少なくとも第1および第2のサブセットに区分化することが可能であり、この場合、複数のトーン記号のそれぞれは、1個のOFDM記号内のトーンであり、第1および第2のサブセットは、互いから分離されるか、または互いから独立している。
【0100】
トラヒックチャネルスロットのトーン記号の第1および第2のサブセットのうちの1つは、受信された第1ならびに第2の要求応答信号の関数として選択され得る1116。トラヒック信号は、トーン記号の第1および第2のサブセットのうちの選択された1つの中で第2のデバイスによって第1のデバイスに送信され得る1118。トラヒックチャネルスロットを、第1および第2のサブセットに区分化することは、固定されることが可能であり、第2のデバイスに知らされることが可能である。トラヒックチャネルスロットからトーン記号の第1および第2の固定されたサブセットを選択することは、意図された要求応答信号および兄弟要求応答信号が送信されるトーンによって決定され得る。
【0101】
図12は、共有周波数スペクトル上で第2の無線端末とのピアツーピア通信を容易にするように構成され得る第1の無線端末のブロック図である。無線端末1202は、処理回路1204(例えば、1つもしくは複数の回路またはプロセッサ)と、ピアツーピア通信コントローラ1212と、広域ネットワーク(WAN)コントローラ1210と、少なくとも1本のアンテナ1206に結合されたトランシーバ1214とを含み得る。トランシーバ1214は、(無線)送信機および(無線)受信機を含み得る。無線端末1202は、WAN通信コントローラ1210を使用して、管理されたネットワークインフラストラクチャを経由して通信することが可能であり、かつ/またはピアツーピア通信コントローラ1212を使用して、ピアツーピアネットワーク上で通信することも可能である。ピアツーピア通信を実行する場合、第1の無線端末1202は、図1〜11に例示された特徴のうちの1つまたは複数を実行するように構成され得る。
【0102】
図13は、共有周波数スペクトル上で複数の無線端末と複数のピアツーピア通信を同時に維持することが可能なデバイスのブロック図である。デバイス1302は、無線ネットワーク上で複数の同時ピアツーピア通信を維持するように構成され得る。デバイス1302は、処理回路(例えば、1つもしく複数の回路またはプロセッサ)1304と、ピアツーピア通信コントローラ1312と、ネットワークインターフェース1310と、少なくとも1本のアンテナ1306に結合されたトランシーバ1314とを含み得る。トランシーバ1314は、(無線)送信機および(無線)受信機を含み得る。デバイス1302は、ネットワークインターフェース1310を経由してパケットネットワークを介して通信することが可能であり、かつ/またはピアツーピア通信コントローラ1312を使用して、ピアツーピアネットワーク上で通信することも可能である。ピアツーピア通信を実行する場合、デバイス1302は、図1〜11に例示された特徴のうちの1つまたは複数を実行するように構成され得る。
【0103】
本明細書で説明される1つまたは複数の態様によれば、ピアツーピア環境においてピアを発見および識別することに関して、推論が行われ得る点を理解されよう。本明細書で使用される場合、「推論する」または「推論」という用語は、一般に、事象および/もしくはデータを介して捕捉された観測のセットからシステム、環境、および/またはユーザの状態について推理あるいは推論するプロセスを指す。推論は、特定の文脈もしくは活動を識別するために用いられることが可能であるか、または、例えば、状態の全体にわたる確率分布を生成することが可能である。この推論は、確率的、すなわち、データおよび事象の考慮事項に基づく、当該状態に関する確率分布の演算であり得る。推論は、事象/またはデータのセットからハイレベルの事象を構成するために用いられる技法を指す場合もある。かかる推論は、当該事象が密接な時間的近接性において相互に関係してもしなくても、かつ当該事象ならびに当該データが、1つの事象およびデータソースから生じようと、複数の事象およびデータソースから生じようと、結果として、観測された事象および/または格納された事象データのセットから、新しい事象または新しい活動の構成をもたらす。
【0104】
例によれば、上で提示された1つまたは複数の方法は、ピアツーピアネットワークにおいてピア発見信号のソースを識別することに関して推論を行うことを含み得る。別の例によれば、予想される信号フォーマットおよび/または検出された信号に関連するエネルギーレベルと一致するいくつかの検出された信号に基づいて、近接性内に配置されているピアの確率を推定することに関して推論が行われ得る。前述の例は、本質的に例示的であり、行われ得る推論の数、または本明細書で説明される様々な実施形態および/もしくは方法に関して、かかる推論が行われる様式を限定することが意図されない点を理解されよう。
【0105】
図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、および/または13に例示された構成要素、ステップ、ならびに/あるいは機能のうちの1つもしくは複数は、再構成されることが可能であり、かつ/または組み合わされて、単一の構成要素、ステップ、もしくは機能を構成することが可能であり、あるいはいくつかの構成要素、ステップ、または機能の形で実施されることも可能である。追加の要素、構成要素、ステップおよび/または機能が加えられることも可能である。図1、3、4、12、および/もしくは13に例示された装置、デバイス、ならびに/または構成要素は、図2、および/もしくは5〜11で説明された方法、特徴、あるいはステップのうちの1つまたは複数を実行するように構成されることあるいは適合されることが可能である。本明細書で説明されるアルゴリズムは、ソフトウェアおよび/または埋込み式のハードウェアの形で効率的に実施され得る。
【0106】
この出願で使用される場合、「構成要素」、「モジュール」、「システム」などの用語は、コンピュータ関連のエンティティ、すなわち、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアを指すことが意図される。例えば、構成要素は、プロセッサ上で実行しているプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能物、実行のスレッド、プログラム、および/またはコンピュータであり得るが、これらであると限定されない。例示として、コンピューティングデバイス上で実行しているアプリケーションおよびコンピューティングデバイスは両方とも、構成要素であり得る。1つまたは複数の構成要素は、プロセスおよび/もしくは実行のスレッドの中に存在することが可能であり、構成要素は、1つのコンピュータ上に在局してよく、かつ/または2つ以上のコンピュータ同士の間で分散されてもよい。加えて、これらの構成要素は、様々なデータ構造を格納した様々なコンピュータ可読媒体から実行することが可能である。これらの構成要素は、1つまたは複数のデータパケット(ローカルシステム内、分散システム内のもう1つの構成要素と相互作用している、かつ/または信号によってインターネットなどのネットワーク全域でその他のシステムと相互作用している1つの構成要素からのデータ)を有する信号に従ってなど、局所的プロセスおよび/または遠隔プロセスによって通信することが可能である。
【0107】
さらに、無線端末に関して、様々な実施形態が本明細書で説明される。無線端末は、システム、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動体、移動体デバイス、遠隔局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザデバイス、またはユーザ機器(UE)と呼ばれる場合もある。無線端末は、セルラ電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、無線ローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、または無線モデムに接続されたその他の処理デバイスであり得る。
【0108】
以下の説明では、構成の十分な理解をもたらすために、特定の詳細が提示される。しかし、当業者は、これらの構成は、これらの特定の詳細なしに実施され得る点を理解されよう。例えば、回路は、これらの構成を不必要に詳細にあいまいにしないように、ブロック図の形で示される場合がある。その他の事例では、よく知られている回路、構造、および技法は、これらの構成をあいまいにしないように、詳細に示される場合がある。
【0109】
また、これらの構成は、フローチャート、流れ図、構造図、またはブロック図として示されるプロセスとして説明される場合もある点に留意されたい。フローチャートは、順次プロセスとして動作を説明することが可能であるが、動作の多くは、並列でまたは同時に実行され得る。加えて、動作の順序は再構成され得る。その動作が完了するとき、プロセスは終了する。プロセスは、方法、機能、手順、サブルーチン、サブプログラムなどに対応し得る。プロセスが機能に対応する場合、その終了は、呼出機能または主な機能に対する機能の復帰に対応する。
【0110】
1つもしくは複数の例および/または構成では、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、あるいはそれらの任意の組合せの形で実施され得る。ソフトウェアの形で実施される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つもしくは複数の命令またはコードとして格納または送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含めて、コンピュータ記憶媒体および通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく、例として、かかるコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスクストレージもしくはその他の磁気記憶デバイス、あるいは命令もしくはデータ構造の形で所望されるプログラムコード手段を運ぶためまたは格納するために使用されることが可能であり、かつ汎用コンピュータもしくは専用コンピュータ、または汎用プロセッサもしくは専用プロセッサによってアクセスされることが可能な任意のその他の媒体を備え得る。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、より対線、デジタル加入者線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などの無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、もしくはその他の遠隔ソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、より対線、DSL、または、赤外線、無線、およびマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義の中に含まれる。本明細書で使用される場合、ディスク(Disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多目的ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含み、この場合、ディスク(disks)は、通常、磁気的にデータを再生し、一方、ディスク(disc)は、レーザーを用いて、光学的にデータを再生する。上の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0111】
さらに、記憶媒体は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイスおよび/または情報を格納するためのその他の機械可読媒体を含めて、データを格納するための1つまたは複数のデバイスを表し得る。
【0112】
さらに、これらの構成は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらの任意の組合せによって実施され得る。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコードによって実施される場合、必要なタクスを実行するためのプログラムコードまたはコード区分は、記憶媒体または(1つもしくは複数の)その他の記憶媒体など、コンピュータ可読媒体内に格納され得る。 プロセッサは、必要なタスクを実施することが可能である。コード区分は、手順、機能、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、または命令、データ構造、もしくはプログラム文の任意の組合せを表し得る。コード区分は、情報、データ、引数、パラメータ、もしくはメモリコンテンツを渡すことおよび/または受信することによって、別のコード区分またはハードウェア回路に結合され得る。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク伝送などを含めて、任意の適切な手段を介して渡され、転送され、または送信されることが可能である。
【0113】
当業者は、本明細書で開示された構成に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれら両方の組合せとして実施され得ることをさらに理解されよう。ハードウェアおよびソフトウェアのこの交換可能性を明瞭に例示するために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップは、上で、一般に、それらの機能性の点から説明されている。かかる機能性が、ハードウェアとして実施されるか、またはソフトウェアとして実施されるかは、特定のアプリケーションおよびシステム全体に課せられた設計制約に依存する。
【0114】
本明細書で説明された様々な特徴は、異なるシステム内で実施され得る。例えば、二次的なマイクロフォンカバー検出器(microphone cover detector)は、単一の回路内もしくはモジュール内で、個別の回路上またはモジュール上で実施されることが可能であり、1つまたは複数のプロセッサによって実行されることが可能であり、機械可読媒体内またはコンピュータ可読媒体内に組み込まれたコンピュータ可読命令によって実行されることが可能であり、かつ/あるいはハンドヘルドデバイス内、移動体コンピュータ内、および/または移動体電話内で実施されることも可能である。
【0115】
前述の構成は例に過ぎず、特許請求の範囲を限定すると解釈されるべきでない点を理解されたい。これらの構成の説明は、特許請求の範囲を限定することではなく、例示的であることが意図される。したがって、本教示は、その他のタイプの装置に容易に適用されることが可能であり、多くの代替形態、修正形態、および変形形態は、当業者に明らかであろう。
【優先権の主張】
【0001】
[米国特許法第119条に基づく優先権主張]
本特許出願は、2007年7月10日に出願され、ここでの譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明示的に組み込まれている、「制御チャネルのための方法および装置(Methods and Apparatus for a Control Channel)」という表題の米国仮出願第60/948,988号の優先権を主張する。
【分野】
【0002】
以下の説明は、一般に、 無線通信に関し、詳細には、1対1(one-to-one)ピアツーピア通信、多対1(many-to-one)ピアツーピア通信、および1対多(one-to-many)ピアツーピア通信をサポートするピアツーピアネットワーク(peer-to-peer network)用の制御チャネルに関する。
【背景】
【0003】
無線通信システムは、様々なタイプの通信を提供するために広く展開されている。例えば、音声および/またはデータは、かかる無線通信システムを経由して提供され得る。典型的な無線通信システムまたは無線通信ネットワークは、複数のユーザに1つまたは複数の共有リソースへのアクセスを提供することが可能である。例えば、システムは、周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(OFDM)など、様々な多元接続技法を使用することが可能である。
【0004】
共通の無線通信システムは、受信可能範囲領域を提供する、1つまたは複数の基地局を用いる。典型的な基地局は、ブロードキャストサービス、マルチキャストサービスおよび/またはユニキャストサービスに複数のデータ流れを送信することが可能であり、データ流れは、無線端末に関係する独立した受信のものであり得るデータの流れであり得る。かかる基地局の受信可能範囲領域内の無線端末は、複合流れによって運ばれる1個のデータ流れ、2つ以上のデータ流れ、またはすべてのデータ流れを受信するために用いられることが可能である。同様に、無線端末は、データを基地局または別の無線端末に送信することが可能である。
【0005】
無線通信システムは、データを転送するために、無線スペクトルの様々な部分を活用する。しかし、無線スペクトルは、高価で、貴重なソースである。例えば、(例えば、許可を得たスペクトル範囲内の)無線スペクトルの一部を介して無線通信システムを操作すること(動作させること)(to operate a wireless communication system)を望んでいる会社はかなりの費用を負う場合がある。さらに、従来の技法は、通常、無線スペクトルの非効率的な利用を行う。一般的な例によれば、広域ネットワークセルラ通信のために割り当てられたスペクトルは、多くの場合、時間および空間を通して均等に利用されない。したがって、スペクトルのかなりのサブセットは、所与の時間間隔において、所与の地理的位置において未使用である可能性がある。
【0006】
もう1つの例によれば、無線通信システムは、多くの場合、ピアツーピアアーキテクチャまたは特別のアーキテクチャ(ad hoc architecture)を用い、それによって、無線端末は、別の無線端末に直接的に信号を転送することが可能である。したがって、信号は、基地局を横断する必要がなく、むしろ、互いの範囲内にある無線端末は、直接的に発見および/または通信することが可能である。しかし、従来のピアツーピアネットワークは、通常、非同期様式で動作し、それによって、ピアは、特定のときに、異なるタスクを達成することが可能である。その結果、ピアは、範囲内の異なるピアを識別することおよび/または範囲内の異なるピアと通信することに関連して、困難に遭遇する可能性がある。ピアツーピアネットワーク上で1対多通信および多対1通信を実施する場合、さらなる困難に遭遇する。
【0007】
したがって、共有周波数スペクトル上でピアツーピア通信を容易にするための方式が必要とされる。
【発明の概要】
【0008】
以下は、いくつかの実施形態の基本的な理解をもたらすために、1つまたは複数の実施形態の簡素化された概要を提示する。この概要は、すべての企図される実施形態の広範囲にわたる概要ではなく、すべての実施形態の主要な要素または重要な要素を識別すること、または任意のもしくはすべての実施形態の範囲を描写することが意図されない。その唯一の目的は、後に提示されるより詳細な説明の前置きとして、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡素化された形で提示することである。
【0009】
1つのデバイスと多くの端末の間の(タイムスロット内またはトラヒックスロット内の)ダウンリンク同時ピアツーピア通信、ならびに、複数の端末と1つのデバイスの間の(タイムスロット内またはトラヒックスロット内の)アップリンク同時ピアツーピア通信を容易にするプロトコルが提供される。同時ピアツーピア通信は、デバイスの特別なネットワーク(ad hoc network)内で発生し得る。かかる動作を容易にするために、デバイスおよび端末がピアツーピア接続を識別することを可能にする時間周波数構造が制御チャネル内に提供される。この時間周波数構造は、端末が、同じデバイスとの接続を有するその他の兄弟端末(sibling terminals)を識別することも可能にし、それにより、より効率的に干渉抑制を実行することを可能にする。すなわち、同じデバイスとの兄弟ピアツーピア接続は、無線ネットワークにおける干渉抑制の目的で、その他の無関係なピアツーピア接続とは異なって処理されることが可能である。
【0010】
第1の態様によれば、ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするための第1のデバイスが提供され、この場合、第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有する。第1のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で(in a subsequent traffic channel slot)第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す第1の伝送要求信号を、接続スケジューリングチャネルスロット(connection scheduling channel slot)内で送る。同様に、第1のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第3のデバイスにトラヒック信号を送ることを意図していることを示す第2の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることが可能である。接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。
【0011】
第1の伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信されることが可能であり、第2の伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。加えて、第1の伝送要求信号が送られるOFDM記号は、第2の伝送要求信号が送られるOFDM記号と同じであり得る。
【0012】
第1のデバイスは、対応するデバイスが、第1のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す要求応答信号を第2のデバイスからかつ第3のデバイスから受信するために(トラヒック管理チャネルを)監視することも可能である。要求応答信号が、第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの少なくとも1つから受信された場合、第1のデバイスは、パイロット信号を送信することを決定することが可能である。第1のデバイスは、対応するデバイスが、第1のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す追加の要求応答信号を受信するために(トラヒック管理チャネルを)監視することも可能である。第1のデバイスは、次いで、追加の要求応答信号の受信電力の関数として、追加の要求応答信号に関連する接続に対する干渉コストを計算することが可能である。次いで、計算された干渉コストがしきい値以下である場合、第1のデバイスは、パイロット信号を送信することを決定することが可能である。
【0013】
次いで、第1のデバイスは、第2のデバイスおよび第3のデバイスの両方にパイロット信号を送信することが可能である。応答して、第1のデバイスは、第2のデバイスおよび第3のデバイスからレート報告信号を受信することが可能である。
【0014】
次いで、第1のデバイスは、第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素(a first and a second traffic signal components)を第2のデバイスおよび第3のデバイスに送るかどうかを決定することが可能であり、第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素の伝送レートおよび電力は、受信されたレート報告信号の関数として決定される。次いで、第1のデバイスは、第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素と、伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号(in-band control signal)とを後続のトラヒックチャネルスロット内で送る。
【0015】
後続のトラヒックチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。第1および第2のトラヒック信号構成要素は、トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の2個の分離された(個別のまたは別個の)サブセット内で送信されることが可能であり、複数のトーン記号は、1個のOFDM記号内のトーンである。様々な実施形態において、2個のサブセットは、時間において実質的に重なってよく(overlap substantially in time)、または時間において重ならなくてもよい(non-overlapping in time)。
【0016】
この帯域内制御信号は、第1および第2のトラヒック信号構成要素が2個のサブセットを使用して送信されたことを示す情報と、第1および第2の接続のうちのどの1つに関して、2個のサブセットのうちのどの1つが使用されるかの割当て情報とを含み得る。一例では、第1のトラヒック信号構成要素は、トラヒックチャネルスロット内で送信されたトラヒック信号を形成するために、第2のトラヒック信号構成要素上で重ねられる(superposed)ことが可能である。
【0017】
本明細書で説明される様々な特徴は、(ルータなどの)デバイス内で、デバイス内に組み込まれた回路内もしくはプロセッサ内で、および/またはソフトウェア内で実施され得る。
【0018】
第2の態様によれば、ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするための第2のデバイスが提供され、第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有する。第2のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す、意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で第1のデバイスから受信するために(トラヒック管理チャネルを)監視することが可能である。同様に、第2のデバイスは、送信機デバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す追加の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するために(トラヒック管理チャネルを)監視することも可能である。次いで、第2のデバイスは、信号対干渉比を計算することが可能であり、信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、この場合、予測される信号電力は、第1のデバイスからの伝送要求信号の受信電力の関数として決定されることが可能であり、予測される干渉電力は、追加の伝送要求信号の受信電力の関数として決定されることが可能である。次いで、信号対干渉比がしきい値以上である場合、第2のデバイスは、第1のデバイスに要求応答信号を送信するかどうかを決定することが可能である。
【0019】
次いで、第2のデバイスは、追加の伝送要求信号のうちの1つを、第1のデバイスから第3のデバイスへの要求である兄弟伝送要求信号として識別することが可能である。その結果、第2のデバイスは、予測される干渉電力を計算する際に、識別された兄弟伝送要求信号の受信電力を除外することが可能である。
【0020】
この接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、複数のOFDM記号のそれぞれは複数のトーンを含み、この場合、意図された伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信され、兄弟伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。意図された伝送要求信号が送信されるOFDM記号は、兄弟伝送要求信号が送信されるOFDM記号と同じである。兄弟伝送要求信号が送信されるトーンは、第2のデバイスに知られている可能性がある。
【0021】
第2のデバイスは、要求応答信号をさらに送信することが可能であり、この場合、要求応答信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。
【0022】
要求応答信号に応答して、第2のデバイスは、第1のデバイスからパイロットを受信することが可能であり、当該パイロットの信号対干渉比を計算する。次いで、第2のデバイスは、パイロットの計算された信号対干渉比の関数として、最大トラヒック伝送レートを決定することが可能であり、この場合、最大トラヒック伝送レートは、第2のデバイスが、パイロットの所与のその計算された信号対干渉比を確実に受信することができる最大レートであり得る。次いで、レート報告信号が第2のデバイスによって第1のデバイスに送信され、この場合、レート報告信号は、決定された最大トラヒック伝送レートを示す情報を含み得る。
【0023】
第2のデバイス信号は、その後、第1のデバイスからトラヒック信号を受信することが可能であり、この場合、トラヒック信号は帯域内制御信号を含む。帯域内制御信号から、第2のデバイスは、そのトラヒック信号が、第2のデバイスを対象としたトラヒック信号構成要素を含むかどうかを決定することが可能である。それが存在することが決定された場合、第2のデバイスは、第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を復号することが可能である。
【0024】
一例では、帯域内制御信号は、トラヒックチャネルスロットが、そのそれぞれが1個のOFDM記号内のトーンである、トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の少なくとも2個の分離されたサブセットに区分化されていることを示す情報と、第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を送信するために、その少なくとも2個の分離されたサブセットのうちのどの1つが割り当てられているかの割当て情報とを含み得る。第2のデバイスは、トーン記号の割り当てられたサブセットから変調記号を取り出すことが可能であり、取り出された変調記号から第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を復号する。
【0025】
本明細書で説明される様々な特徴は、無線端末内で、無線デバイス内に組み込まれた回路内もしくはプロセッサ内で、および/またはソフトウェア内で実施され得る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】広域ネットワークに関して、特別なピアツーピアネットワーク(ad hoc peer-to-peer network)がどのように実施され得るかを例示するブロック図。
【図2】ピアツーピア通信接続が無線端末同士の間で確立されている後で、トラヒックをトランスポートするために、無線端末によって使用され得るトラヒックチャネルスロットに関するタイミング系列の一例を例示する図。
【図3】複数の無線端末が、その他の近傍の無線端末に対して干渉を引き起こし得るピアツーピア通信接続を確立することが可能な環境を例示するブロック図。
【図4】デバイスが、その他の無線端末との複数のピアツーピア接続を同時に維持することが可能なピアツーピア環境を例示するブロック図。
【図5】信号伝送に関連する例示的な時間周波数構造を示す図。
【図6】それぞれの部分が伝送CID空間全体をカバーする、二部CIDブロードキャスト構造の一例を示す図。
【図7】1対多ピアツーピア通信および多対1ピアツーピア通信をサポートするために、制御チャネルを使用して、ダウンリンクチャネルおよびアップリンクチャネルがどのように確立され得るかの例を示す図。
【図8A】ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図8B】ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図9A】ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図9B】ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図10A】ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図10B】ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図11】ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイスにおいて動作可能な方法を例示する図。
【図12】共有周波数スペクトル上で第2の無線端末とのピアツーピア通信を容易にするように構成され得る第1の無線端末のブロック図。
【図13】共有周波数スペクトル上で複数の無線端末との複数のピアツーピア通信を同時に維持することが可能なデバイスのブロック図。
【詳細な説明】
【0027】
様々な特徴、性質、および利点は、同様な参照符号が全体を通して対応して識別する図面と併せて下記に記載された詳細な説明から、明らかになり得る。
【0028】
今から、同様な参照符号が全体を通して同様な要素を参照するために使用されている図面を参照しながら、様々な実施形態が説明される。以下の説明においては、説明の目的のために、1つまたは複数の実施形態の十分な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が記載される。しかし、かかる(1つまたは複数の)実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることは明らかであり得る。他の例では、よく知られている構造およびデバイスは、1つまたは複数の実施形態の説明を容易にするために、ブロック図の形で示される。
【0029】
概説(Overview)
共有周波数スペクトル上で1対1、1対多、および多対1に対するピアツーピアシグナリングをサポートする制御チャネルアーキテクチャが提供される。制御チャネル内の時間周波数構造は、特定のトラヒックタイムスロット上でトラヒックを送信するための要求および応答を信号で知らせるために送信機/受信機の対によって使用される。この時間周波数構造は、複数のトーンおよび記号によって画定され、この場合、記号内のトーンのサブセット(例えば、直交周波数分割多重化(OFDM)記号)は、特定のピアツーピア接続を識別するように機能する。ピアツーピアネットワーク内で1対多および多対1をさらにサポートするために、プロトコルが画定され、それによって、特定のデバイスは、複数のピアデバイスに対するピアツーピア接続を識別するために、時間周波数構造内でトーンおよび記号の連続するセットを使用することが可能である。1対多ピアツーピア接続に対する連続するトーン記号のかかる割当ては、ページングチャネルを経由してピアデバイスに示されることが可能であるか、または、選択された連続するトーン記号が、この目的で、プロトコル内で予約される場合、含蓄的に知られることが可能である。かかる1対多ピアツーピア接続の場合、1対多ピアツーピア接続によってサービス提供されている「多くの」デバイスのうちの1つである個々の端末は、1対多ピアツーピア接続によってサービス提供されている「多くの」デバイスの一部でもあるその他の端末に対する干渉管理を無視することが可能である。
【0030】
前述の目的および関係する目的を達成するために、以下で十分に説明され、特に、特許請求の範囲において指摘される特徴を備える、1つまたは複数の実施形態が提供される。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の実施形態のある種の例示的な態様を詳細に記載する。しかし、これらの態様は、様々な実施形態の原理が用いられることが可能である様々な方式のほんのいくつかを示し、説明される実施形態は、すべてのかかる態様およびそれらの均等物を含むことを意図する。
【0031】
特別な通信システム (Ad hoc Communication System)
特別なピアツーピア無線ネットワーク(ad hoc peer-to-peer wireless network)は、集中型ネットワークコントローラの介在なしに、2個以上の端末間で確立され得る。いくつかの例では、無線ネットワークは、複数の無線端末間で共有される周波数スペクトル内で動作することが可能である。
【0032】
図1は、特別なピアツーピアネットワーク(ad hoc peer-to-peer network)が、例えば、広域ネットワークに関して、どのように実施され得るかを例示するブロック図である。いくつかの例では、ピアツーピアネットワークおよび広域ネットワークは、同じ周波数スペクトルを共有することが可能である。その他の例では、ピアツーピアネットワークは、異なる周波数スペクトル、例えば、ピアツーピアネットワークの使用専門のスペクトルにおいて操作される。通信システム100は、1つまたは複数の無線端末WT−A102、WT−B106、およびWT−C112を備え得る。3個の無線端末WT−A102、WT−B106、およびWT−C112だけが示されるが、通信システム100は、任意の数の無線端末を含み得る点を理解されたい。無線端末WT−A102、WT−B106、およびWT−C112は、例えば、セルラ電話、スマートフォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、衛星無線、全地球測位システム、PDA、および/または無線通信システム100上で通信するための任意のその他の適切なデバイスであり得る。
【0033】
一例によれば、通信システム100は、1つもしくは複数のアクセスノードAN−A104およびAN−B110(例えば、基地局、アクセスポイントなど)、ならびに/あるいは無線通信信号を受信して、当該信号を互いにかつ/または1つもしくは複数の無線端末WT−A102、WT−B106、およびWT−C112に対して、送信および繰返しなどする、1つもしくは複数のセクタ内/セル内/領域内の任意の数の異なるアクセスノード(図示せず)を含み得る広域ネットワーク(WAN)をサポートすることが可能である。それぞれのアクセスノードAN−A104およびAN−B110は、当業者によって理解されるように、そのそれぞれが、信号伝送および信号受信に関連する複数の構成要素(例えば、プロセッサ、変調器、多重化装置、復調器、 多重化復調器、アンテナ、...)を備え得る送信機チェーンならびに受信機チェーンを備え得る。オプションの特徴によれば、WANを通じて通信する場合、(1つまたは複数の)無線端末は、通信システム100によってサポートされた広域インフラストラクチャネットワークを経由して通信している場合、アクセスノードに信号を送ることおよび/またはアクセスノードから信号を受信することが可能である。例えば、無線端末WT−A102およびWT−B106は、アクセスノードAN−A104を経由してネットワークと通信することが可能であり、一方、無線端末WT−C112は、異なるアクセスノードAN−B110と通信することが可能である。
【0034】
無線端末は、ローカルエリアピアツーピア(P2P)ネットワーク(例えば、特別なネットワーク(ad hoc network))を経由して、互いと直接的に通信することも可能である。ピアツーピア通信は、無線端末間で信号を直接的に転送することによって達成され得る。したがって、信号は、アクセスノード(例えば、基地局)または中央管理ネットワークを通じて横断する必要がない。ピアツーピアネットワークは、(例えば、ホームタイプ、オフィスタイプなどの設定範囲内で)短距離のハイデータレート通信を提供することが可能である。例えば、無線端末WT−A102およびWT−B106は、第1のピアツーピアネットワーク108を確立することが可能であり、無線端末WT−B106およびWT−C112は、第2のピアツーピアネットワーク114を確立することも可能である。
【0035】
加えて、それぞれのピアツーピアネットワーク接続108および114は、類似の地理的領域(例えば、互いの領域内)の無線端末を含み得る。しかし、無線端末は、共通のピアツーピアネットワーク内に含まれることになる同じセクタおよび/またはセルと関連付けられる必要がない点を理解されたい。さらに、ピアツーピアネットワークは、別のより大きなピアツーピアネットワークと重なる領域内または別のより大きなピアツーピアネットワークで取り囲まれた領域内に1つのピアツーピアネットワークが発生し得るように重なり得る。加えて、無線端末は、ピアツーピアネットワークによってサポートされなくてもよい。無線端末は、広域ネットワークおよび/またはピアツーピアネットワークを用いることが可能であり、この場合、かかるネットワークは、(例えば、同時にまたは連続的に)重なる。さらに、無線端末は、かかるネットワークを継ぎ目なく交換することが可能であるか、またはかかるネットワークを同時に活用することが可能である。したがって、送信していようとかつ/または受信していようと、無線端末は、通信を最適化するために、ネットワークのうちの1つまたは複数を選択的に用いることが可能である。
【0036】
無線端末間のピアツーピア通信は、同期であり得る。例えば、無線端末WT−A102およびWT−B106は、別個の機能のパフォーマンスを同期するために、共通のクロック基準を利用することが可能である。無線端末WT−A102およびWT−B106は、アクセスノードAN−A104からタイミング信号を取得することが可能である。無線端末WT−A102およびWT−B106は、その他のソース、例えば、GPS衛星またはテレビブロードキャスト局からタイミング信号を取得することも可能である。例によれば、時間は、ピア発見、ページング、およびトラヒックなどの機能のためにピアツーピアネットワーク内で有意義に区分化され得る。さらに、それぞれのピアツーピアネットワークがその独自の時間を設定し得ることが企図される。
【0037】
ピアツーピア接続内のトラヒックの通信が発生し得る前に、2個のピア無線端末は、互いを検出および識別することが可能である。ピア同士の間のこの相互の検出および識別が生じるプロセスは、ピア発見と呼ばれる場合がある。通信システム100は、ピアツーピア通信を確立することを望んでいるピアが、ショートメッセージを周期的に送信して、その他の伝送を聴取すること可能にすることによってピア発見をサポートすることが可能である。例えば、無線端末WT−A102(例えば、送信無線端末)は、(1つまたは複数の)その他の無線端末WT−B106(例えば、(1つまたは複数の)受信無線端末)に信号を周期的にブロードキャストまたは送ることが可能である。これは、受信無線端末WT−B106が、送信無線端末WT−A102の近くにある場合、受信無線端末WT−B106が、送信無線端末WT−A102を識別することを可能にする。識別の後で、アクティブなピアツーピア接続108が確立され得る。
【0038】
ピア発見のための伝送は、ピア発見間隔と呼ばれる、特定された時間の間に周期的に発生することが可能であり、そのタイミングは、プロトコルによって予め決定されて、無線端末WT−A102およびWT−B106に知られている可能性がある。無線端末WT−A102およびWT−B106はそれぞれ、自らを識別するために、それぞれの信号を送信することが可能である。例えば、それぞれの無線端末WT−A102およびWT−B106は、ピア発見間隔の一部の間に信号を送ることが可能である。さらに、それぞれの無線端末WT−A102およびWT−B106は、ピア発見間隔の残りの部分において、その他の無線端末によって潜在的に送信された信号を監視することが可能である。例によれば、この信号はビーコン信号であり得る。別の例として、ピア発見間隔は、いくつかの記号(例えば、OFDM記号)を含み得る。それぞれの無線端末WT−A102は、ピア発見間隔において、当該無線端末WT−A102による伝送のために、少なくとも1個の記号を選択することが可能である。さらに、それぞれの無線端末WT−A102は、当該無線端末WT−A102によって選択された記号内の1個のトーン内で対応する信号を送信することが可能である。
【0039】
ローカルエリアピアツーピアネットワークおよび広域ネットワークは、通信を達成するために、共通の無線スペクトルを共有することが可能であり、したがって、帯域幅は、異なるタイプのネットワークを経由して、データを転送するために共有され得る。例えば、ピアツーピアネットワークおよび広域ネットワークは両方とも、許可されたスペクトル上で通信することが可能である。しかし、ピアツーピア通信は、広域ネットワークインフラストラクチャを利用する必要がない。
【0040】
無線端末が互いを発見した後で、当該無線端末は、接続を確立し始めることが可能である。いくつかの例では、接続は2個の無線端末を連結する。例えば、図1では、接続108は、無線端末WT−AおよびWT−Bを連結する。端末WT−A102は、次いで、接続108を使用して、トラヒックを端末WT−B106に送信することが可能である。端末WT−B106が、接続108を使用して、トラヒックを端末WT−A102に送信することも可能である。
【0041】
図2は、無線端末同士の間でピアツーピア通信接続が確立された後で、トラヒックをトランスポートするために無線端末によって使用され得るトラヒックチャネルスロットに関するタイミング系列の一例を示す。それぞれのトラヒックチャネルスロット210は、トラヒック管理チャネル201と、トラヒックチャネル203とを含み得る。トラヒック管理チャネル201は、トラヒックチャネル内のトラヒックデータ伝送206に関するシグナリング(例えば、スケジューリングおよび干渉管理)のために使用され得る。接続スケジューリング区分202、レートスケジューリング区分204、および肯定応答区分208は、集合的にトラヒック管理チャネル201と呼ばれる。データ伝送区分206は、トラヒックチャネル203と呼ばれる場合もある。図2に示される、接続スケジューリング区分202、レートスケジューリング区分204、データ区分206、および肯定応答208は、トラヒックスロットを備える。
【0042】
接続スケジューリング区分202は、(ピアツーピア接続において)その受信機端末に対して、送信機端末がトラヒックデータを送信する状態にあることを示すために、送信機端末によって使用され得る。レートスケジューリング区分204は、(ピアツーピア通信において)送信機端末/受信機端末がトラヒックデータを送信する際に使用するために、伝送レートおよび/または電力を取得することを可能にする。次いで、データ伝送区分206は、取得された伝送レートおよび/または電力で所望されるトラヒックデータを送信するために使用される。肯定応答区分208は、データ伝送区分206内でトラヒックデータが受信されたこと、または受信されなかったことを示すために、受信機端末によって使用され得る。一例では、トラヒックスロットの期間は、およそ2(2)ミリ秒である。トラヒックスロット210は経時的に繰り返すため、図2に示される時間系列構造は、トラヒックスロットの1つの周期を示す。トラヒックスロット210内でトラヒックデータを送るのに先立って、送受信機端末(the transmitter and receiver terminals)は、制御スロット214を経由して、ピアツーピア接続を確立している可能性がある点に留意されたい。
【0043】
制御スロット214は、トラヒックスロット同士の間にしばしば挿入される。トラヒックスロット210は、送信機端末が、伝送チャネルを通じて、ピアツーピアトラヒックデータを受信機端末に送ることが可能な時間間隔である。それぞれの制御スロット214は、CIDブロードキャストチャネル216と、ページングチャネル218とを含み得る。制御スロット214は、トラヒックスロットよりもより長い間隔で発生し得る。例えば、制御スロット214は、毎秒ごとかそこらで発生し得る。制御スロット214は、送信機端末と受信機端末の間でピアツーピア接続を確立および維持するように機能し得る。CIDブロードキャストチャネル216は、近傍の接続によって使用中のそれらのピアツーピア接続識別子(CID)を示すために、かつピアツーピア接続が依然として活動状態であるかどうかを示すために使用され得る。例えば、送受信機端末は、どのCIDが使用中であるかを決定するために、CIDブロードキャストチャネル216を監視することが可能である。ページングチャネル218は、新しいピアツーピア接続向けの新しいCIDを確立するために、送受信機端末によって使用され、ページング要求チャネルおよびページング応答チャネルを含み得る。制御スロット214は、トラヒックスロット212よりもより長い間隔で発生し得る。例えば、制御スロット214は、毎秒ごとかそこらで発生し得る。
【0044】
伝送CIDを使用した衝突抑圧 (Collision Mitigation Using Transmission CIDs)
特別なピアツーピア通信システム(ad hoc peer-to-peer communication system)では、空間および時間の両方において共有される周波数スペクトルリソースを使用して、複数の通信が発生し得る。特別なピアツーピアネットワーク(ad hoc peer-to-peer network)の分散された性質により、無線端末間の伝送のために使用されるチャネル割当て(例えば、スロット)を制御することが常に可能であるとは限らない場合がある。中央当局が存在しない無線ネットワークにおいて、干渉回避および/または干渉管理は、ネットワークパフォーマンスの効率性を維持するための主要な特徴である。
【0045】
図3は、複数の無線端末が、その他の近傍の無線端末に対して干渉を引き起こし得るピアツーピア通信接続を確立し得る環境を例示するブロック図である。この例では、無線端末は、1対1ピアツーピア接続を使用する。ピアツーピアネットワーク300は、周波数スペクトルを共有することが可能なかつ/または周波数スペクトルを同時に使用することが可能な複数の無線端末を含み得る。共有周波数スペクトルは、それぞれの伝送(トラヒック)チャネルが対応するトラヒック管理チャネルを有する状態で、1つもしくは複数の伝送 および/または制御チャネルを含み得る。一例では、トラヒック管理チャネルは、対応する伝送(トラヒック)チャネル上での通信に対するトラヒック要求を送るために使用され得る。
【0046】
一例では、第1の無線端末WT A302は、第2の無線端末WT B304に対して送信310を試みている可能性があり、一方、第3の無線端末WT C306は、同じトラヒックチャネル帯域幅リソースを使用して、第4の無線端末WT D308に対して送信314を同時に試みている。第1の無線端末WT A302は、意図された送信機と呼ばれる場合があり、第2の無線端末WT B304は、意図された受信機と呼ばれる場合があり、第3の無線端末WT C306は、干渉源と見なされる場合がある。このピアツーピアネットワーク300において、伝送および制御チャネルの対は、複数の無線端末WT A、WT B、WT C、およびWT Dによって共有され得る。しかし、かかる伝送(トラヒック)および/または制御チャネルは、無線端末によって(例えば、周波数スペクトル共有)されるため、結果として、無線端末間に望まれない干渉314’および310’をもたらす可能性がある。例えば、伝送310および314の両方が実際に発生する場合、第3の無線端末WT C306からの信号314’は、第2の無線端末WT B304受信機に対する干渉と理解される可能性があり、第1の無線端末WT A302から所望される信号310を成功裏に回復するその能力を低下させる可能性がある。したがって、第3の無線端末WT C306から第2の無線端末WT B304への干渉を管理するために、ある種の干渉管理プロトコルが必要とされる。干渉管理プロトコルの1つの目標は、第3の無線端末WT C306が、第2の無線端末WT B304に対して過度の干渉を生み出さずに送信することを可能にし、それにより、全体的なスループットを高め、システムパフォーマンスを改善することである。その間に、第1の無線端末WT A302は、第4の無線端末WT D308に対する干渉310’を生み出す可能性もあり、その干渉を制御するために、類似の干渉管理プロトコルが使用されることも可能である点に留意されたい。
【0047】
集中トラヒック管理当局が存在しないため、WT A302およびWT C306が同じチャネル上でまたは重なりのあるチャネル上で送信し、それにより、互いとの干渉を引き起こす機会が存在する。例えば、偶然に、WT A302およびWT C306は両方とも、同じ伝送CIDを使用する可能性がある。伝送CIDは、受信端末WT B304および308に特定の伝送チャネル(例えば、周波数またはタイムスロット)を示すために使用され得る。その結果、同じ伝送CIDが2個の端末によって使用される場合、それらの2個の端末は、同じチャネル上または重なりのあるチャネル上で同時に送信している可能性がある。両方の送信端末WT A302およびWT C306が、受信機端末WT B304および/またはWT D308の範囲内にある場合、受信機端末WT B304および/またはWT D308は、干渉を認識することが可能である。
【0048】
一実装形態によれば、デバイスがバックオフすることを可能にする、送信機および/または受信機の譲歩(yield)は、より高い優先度のその他の近傍のデバイスに対して干渉を引き起こす可能性が高い場合、ピアツーピアネットワーク内でデバイスによって実施され得る。その結果、第1のデバイスWT A302と第2のデバイスWT B304の間の第1の接続310が、第3のデバイスWT C306と第4のデバイスWT D308の間の第2の接続314よりもより高い優先度を有する場合、第3のデバイスWT C306は、送信機譲歩を実施することが可能であり、かつ/または第4のデバイスWT D308は、受信機譲歩を実施することが可能である。譲歩の場合、デバイスは、その伝送電力が、その他の近傍のデバイスの伝送と容認しがたく干渉することになるかどうかを決定することが可能である。かかる譲歩は、異なる伝送、またはかかる伝送に関連するピアツーピア接続の相対的な優先度を考慮に入れることが可能である。例えば、デバイスがその他の接続または伝送よりもより低い接続もしくはより低い伝送優先度を有する場合、当該デバイスは、譲歩することを決定し得る。
【0049】
ピアツーピアネットワークにおいて、接続スケジューリング段階およびレートスケジューリング段階は、トラヒックを送信するために用いられることが可能である。接続スケジューリング段階において、ネットワーク内の送信機と受信機の対は、どのピアの対が特定のタイムスロット内で送信することになるかを決定することを試みる。これは、送信機デバイスに、固定電力を用いて送信要求を送らせて、受信機デバイスにこれらの要求同士の間のチャネル利得と反比例する電力を用いて、当該要求をエコーバックする(echo back)ことによって行われ得る。送信機デバイスが、より高い優先度および十分に強い信号強度を有する(そのピアでない)その他の受信機デバイスのうちの1つからエコーまたは応答信号を認識した場合、送信機デバイスは、特定のタイムスロット上でそのトラヒック伝送を譲歩することを決定する。優先度は、サービスの質(QoS)に基づいてよく、または単にそれぞれのタイムスロットにおいてランダムに生成されたランダムトークンであってもよい。より詳細には、
【数1】
【0050】
である場合、より低い優先度の送信機デバイスは、より高い優先度の送信機デバイスに譲歩する。式中、h11は、送信機と受信機の対同士の間のチャネルを表し、h21は、干渉している送信機デバイスからの干渉を表す。すなわち、より低い優先度の送信機デバイスWT C306は、より高い優先度の伝送信号強度に関連するより高い優先度の受信機デバイスWT B304に対するその干渉314’が制限されることを確実にする。この部分は、通常、送信機譲歩部分と呼ばれる。送信機譲歩の一例では、送信デバイスは、その独自の伝送が、共有チャネルを利用している別のデバイスに対して容認しがたい干渉を引き起こすことになるかどうかを決定することが可能であり、そうである場合、その送信デバイスは、その共有チャネル上でデータ伝送を送ることはできない。
【0051】
他方で、それぞれの受信機は、その独自の信号強度、およびより高い優先度の送信機からの干渉も測定することになり、
【数2】
【0052】
である場合、譲歩することを決定することになる。
【0053】
受信機譲歩の一例では、その信号対雑音比が低すぎる場合、受信機デバイスWT D308は、(例えば、伝送要求に応答して、)エコーすなわち応答伝送を送ることができず、それにより、対応する干渉している送信デバイスWT C306が、選択されたチャネル上でトラヒックを受信機デバイスWT D308に送ることを妨げる。別の例では、受信機デバイスは、干渉を回避するために、より低い送信電力がその対応する送信機デバイスによって使用されるべきであることを示すことが可能である。
【0054】
図4は、デバイスが、その他の無線端末と複数のピアツーピア接続を同時に維持することが可能なピアツーピア環境400を例示するブロック図である。これは、1対多ピアツーピア接続および多対1ピアツーピア接続の例である。デバイスA402は、端末WT B404、WT C406、およびWT D408と複数の個々の同時ピアツーピア接続を確立することが可能である。これは、デバイスA402が、同じデータバースト内または同じタイムスロット(例えば、トラヒックスロット)内で、複数の端末WT B404、WT C406、およびWT D408のうちのいずれかもしくはすべてに対して送信すること、またはそれらのうちのいずれかもしくはすべてから受信することを可能にする。しかし、かかる1対多ピアツーピア接続または多対1ピアツーピア接続は、図3で説明された干渉管理に関する問題を引き起こす可能性がある。すなわち、端末WT B404、WT C406、およびWT D408が、すべて同じタイムスロットの間にデバイスA402に対する送信を試みている場合、これらの端末は、その干渉に気づき、送信機譲歩を実行することが可能である。しかし、かかる送信機譲歩は、1対多同時伝送または多対1同時伝送を有することに対して逆効果をまねくことになる。
【0055】
特に、ピアデバイス(例えば、デバイスA402)と通信している無線端末が、1対多のシナリオを認識して、同じピアデバイス(例えば、デバイスA402)と同時に通信しているその他の無線端末に対する干渉管理を動作不能にすることを可能にする方式が必要とされる。
【0056】
制御チャネルアーキテクチャ (Control Channel Architecture)
図5は、信号伝送に関連する例示的な時間周波数構造500を示す。例示的な信号は、OFDM信号であり得る。時間周波数構造500は、ピアツーピアネットワーク、例えば、制御スロット(例えば、図2の制御スロット214)上および/もしくはトラヒックチャネルスロット(図2における、トラヒック管理チャネル201内のトラヒックスロット210)上で、信号を送信ならびに/または受信するために利用可能なリソースである。x軸は時間を表し、N個の記号(例えば、この場合、Nは、任意の整数であってよい)を含んでよく、y軸は周波数を表し、M個のトーン(例えば、この場合、Mは、任意の整数であってよい)を含んでよい。
【0057】
送信機端末および/または受信機端末は、トラヒック管理チャネル内で時間周波数構造500を使用することが可能である。例えば、時間周波数構造500は、そこから端末がCIDに対応するCIDリソースユニットを選択することが可能な接続識別子(CID)リソース空間と見なされ得る。例えば、トラヒックスロット内で、送信機端末は、伝送要求を当該CIDに関連する接続の対応する受信機端末に信号で知らせるためのCIDリソースユニットを選択することが可能である。同様に、受信機端末は、要求応答を送信機端末に信号で知らせるためのCIDリソースユニットを選択することが可能である。送信機端末に関して利用可能なCIDリソースユニットおよび受信機端末に関して利用可能なCIDリソースユニットは、送信機端末が、トラヒック管理チャネルの総時間周波数構造の固定サブセット内でCIDリソースユニットを選択するように、決まった形で事前に区分化されることが可能であるものの、受信機端末は、トラヒック管理チャネルの総時間周波数構造の異なる固定サブセット内でCIDリソースユニットを選択する。かかるCIDリソース空間は、例えば、(図2における)制御スロット214内および/または(図2における、トラヒック管理チャネル201内の)トラヒックスロット210内で送信され得る。「タイル」と呼ばれる場合もあるCIDリソースユニットは、記号(例えば、OFDM記号)を有する複数のトーンによって画定され得る。
【0058】
CIDリソースユニットは、時間周波数の組合せまたは記号トーンの組合せによって画定され得る。例によれば、制御スロット内またはトラヒックスロットのトラヒック管理部分内で、端末は、無線端末もしくは当該無線端末を利用しているユーザの識別子、および/または現在のスロット間隔を識別するために、ピアツーピアネットワーク内で一般に理解され得る時間変数(例えば、時間カウンタ)に基づいて、伝送のための特定の記号(例えば、伝送時間)を選択することが可能である。さらに、選択された記号に対応する特定のトーンは、(例えば、識別子および/または時間変数に基づいて)決定され得る。さらなる例によれば、識別子および時間変数のハッシュ関数は、選択された記号位置および/またはトーン位置を譲歩し得る。例えば、所与の接続に関して、時間変数が第1の価をとる場合、ハッシュ関数は、無線端末が、CIDリソースユニットとして、図5に示すように、単一のトーン信号P1を送信するように、記号x1およびトーンy1を譲歩し得る。時間変数が第2の価をとる場合、ハッシュ関数は、無線端末が、CIDリソースユニットとして、図5に示すように、単一のトーン信号P2を送信するように、記号x2およびトーンy2を譲歩し得る。
【0059】
デバイスと複数の端末の間のピアツーピア接続(例えば、1対多の場合)、(例えば、連続して配置され得る、または構造500のユニットの間から擬似ランダムに選択され得る)リソースユニットすなわちタイルのサブセット502は、単一つのデバイスに対して異なるピアツーピア接続を識別するために使用され得る。例えば、(デバイスAとBの間の)第1のピアツーピア接続は、リソースユニットPABによって識別されることが可能であり、(デバイスAおよびCの間の)第2のピアツーピア接続は、リソースユニットPACによって識別されることが可能であり、(デバイスAとDの間の)第3のピアツーピア接続は、リソースユニットPADによって識別されることが可能であり、(デバイスAとEの間の)第4のピアツーピア接続は、リソースユニットPAEによって識別されることが可能である。
【0060】
一例では、リソースユニット502の割当ては、1対多接続の一部である端末が、当該端末が、干渉管理を動作不能にし得ることを知るように、時間周波数構造500の予約された領域において行われ得る。連続するリソースユニット502の特定のサブセットの選択は、例えば、ページング周期の間に、端末に信号で知らされ得る。例えば、接続が初めて確立される場合、デバイスA402(図4)は、 端末WT B404、WT C406、およびWT D408に対して、どのリソースユニットを使用するべきかを信号で知らせることが可能である。このように、デバイスA402は、単一の記号内にリソースユニットを維持することが可能である。デバイスAは、その他のデバイス、例えば、WT B、WT C、WT Dにネットワークアクセスを提供するアクセスルータであり得る。デバイスAは、リソースユニット502のサブセットを事前に予約することが可能である。デバイスA402は、WT B404だけにアクセスサービスを提供していると仮定する。サブセット502内の第1のリソースユニットPABは、AとBの間で使用されることが可能であるものの、サブセット502内のその他のリソースユニットはアイドルである。次いで、端末WT C406は、デバイスA402からアクセスサービスを要求すると仮定する。その場合、第2のリソースユニットPACは、AとCの間で使用され得る。デバイスAは、リソースユニットのサブセット502を予約しているため、WT B404は、サブセット502内の(A,B)接続の間で使用される1つのPAB以外のリソースユニットは、「兄弟」接続(例えば、(A,C)接続、(A,D)接続)によって使用されているか、または使用されることになるのを知っており、それらのリソースユニットを、干渉管理の観点とは異なるように処理することが可能である。同様に、WT C406は、サブセット502内の(A,C)接続によって使用される1つのPAC以外のリソースユニットは、「兄弟」接続によって使用されているか、または使用されることになるのを知っており、それらのリソースユニットを干渉管理の観点とは異なるように処理することが可能である。上の例では、デバイスA402は、兄弟接続のために、リソースユニット502のサブセットを予め予約しているため、兄弟接続の知識は、単にWT B404、WT C406、および/またはWT D408において利用可能である。あるいは、デバイスA402は、何も予約しない場合がある。例えば、デバイスA402は、WT B404との接続から開始し得る。WT C406が参加する場合、デバイスA402は、WT B404が、新しい兄弟接続について知ることができるように、WT B404に、(A,C)接続によって使用される接続識別子またはリソースユニットPACについて通知することが可能である。さらに、デバイスA402は、WT C406が、既存の兄弟接続について知ることができるように、(A,B)接続によって使用される接続識別子またはリソースユニットPABについてWT C404に通知する。この場合、接続が中断するとき、デバイスA402は、その他の端末が、兄弟接続のうちの1つがもはや存在しないことを知ることができるように、その他の端末に通知する必要がある。別の例では、デバイスA402は、デバイスA402が、リソースユニットの小さなサブセットを予約することによって開始し得るハイブリッド方式を使用することが可能であり、より多くの兄弟接続が確立されるにつれて、デバイスA402は、追加のリソースユニットを予約して、既存の兄弟接続に通知する。
【0061】
一例では、選択されたトーン記号(例えば、リソースユニット)の位置の場所は、特定のタイムスロット(例えば、トラヒックスロット)に関する伝送の優先度を示すように機能し得る。伝送要求を理解した後で、対応する受信機デバイスは、時間−周波数構造のRx記号内の別の擬似ランダム位置においてエコーすなわち要求応答を送り返すことが可能である。送信機デバイスおよび/または受信機デバイスは、この位置ベースの優先度情報および要求およびエコーの位置からの電力計測に基づいて、現在のタイムスロットにおいて送信するか否かを決定することが可能である。例えば、構造500の左の列の位置および/または下の行の位置は、さらに右の列の位置ならびにさらに上の行の位置よりも、より低い優先度であると見なされ得る。
【0062】
伝送CIDを使用した衝突回避 (Collision Avoidance Using Transmission CIDs)
送信機端末が、ある隣り合う受信機端末との通信を開始することを望む場合、当該送信機端末は、まず、その近傍で使用されていない、1つまたは複数の伝送CIDを選択する。同期無線ネットワークにおいて、これは、低速時間換算(例えば、毎秒1回)でCIDブロードキャスト周期を導入することによって達成され得る。一般に、CIDブロードキャスト周期を、端末が会話を開始するために互いにピングを送る(ping)ページング周期と同じにすることは理に適う。
【0063】
図6は、それぞれの部分が、伝送CID空間全体をカバーする二部CIDブロードキャスト構造の一例を示す。例えば、伝送CID空間が1からNに及ぶと仮定すると、図6のそれぞれのCIDブロードキャストリソースA602およびB604は、N度の自由を有し得る。例えば、それぞれのリソースAおよびBは、Y個のOFDM記号内にX個のトーンを含むことが可能であり、この場合、N=X*Yである。端末WT E626およびWT F628が、すでにCIDを有する接続630と関連付けられると仮定する。接続630は、端末WT E626が端末WT F628をページするときに確立されたと仮定する。すなわち、端末WT E626とWT F628の間で、端末WT E626は開始側(initiator)であり、端末WT F628は目標側(target)であったことが理解されよう。次いで、端末626は、リソースA602内の接続630のCIDに対応する記号のトーン内で第1の信号606を送信し、一方、端末WT F628は、リソースB604内の接続630のCIDに対応する記号のトーン内で第2の信号608を送信する。代替の実装形態において、CIDブロードキャスト周期は、単一のリソース(すなわち、正にリソースA602)を含むことが可能であり、この場合、端末WT E626およびWT F628は、例えば、固定パターン(例えば、代替の偶数周期/奇数周期または擬似ランダム)に従って、CIDブロードキャスト周期において交代でブロードキャストすることが可能である。すなわち、第1のCIDブロードキャスト周期において、端末WT E626は、単一のリソース(例えば、リソースA602)上で送信することが可能であり、端末WT F628は聴取し、一方、第2のブロードキャスト周期上で、端末WT E626が聴取する間に、端末WT F628は、同じ単一のリソース(例えば、リソースA602)上で送信することが可能である。
【0064】
両方の端末WT E626およびWT F628が、CIDブロードキャスト周期で信号を送る1つの理由は、近くのその他の端末が、CID606および/または 608が占有されていることに気づくことを可能にするためである。これは、干渉抑圧(例えば、送信機および/または受信機の譲歩)を可能にする。もう1つの理由は、2つの端末のうちの1つがその他の端末の存在を監視することである。すなわち、例えば、電池故障により、または2個の端末同士の間の距離が一定の範囲を超えて増大したため、1個の端末がドロップアウトした場合、CIDブロードキャスト周期は、2個の端末WT E626およびWT F628が、接続630は解除される必要があり、CIDリソースユニット(例えば、リソースA内およびB内の606および608)は放棄され得ることを認識することを可能にする。例えば、端末WT E626が、第2のリソースB604内で端末WT F628によって送られる必要があるCIDブロードキャスト信号608を検出しない場合、一定の期間にわたり、端末WT E626は、接続630が停止していると結論付けることが可能である。その後、端末WT E626は、CID606を放棄して、CIDブロードキャスト周期において、もはやCIDブロードキャスト信号606を送らない。これは、CID(606および608におけるCIDリソースユニット)を再び利用可能にして、近くのその他の端末によって選択されることを可能にする。
【0065】
1対多接続方式は、リソースA602内およびB604内で対応されることも可能である。一例では、デバイスA612は、端末WT B614、WT C616、WT D618との複数の同時ピアツーピア接続620、622、および624を有し得る。かかる方式において、連続するCIDリソースユニット632、634、636、638、640、および642は、個々のピアツーピア接続を識別するために使用され得る。例えば、第1の接続620は、リソースユニット632および638によって識別されることが可能であり、第2の接続622は、リソースユニット634および640によって識別されることが可能であり、第3の接続624は、リソースユニット636および642によって識別されることが可能である。
【0066】
ピアツーピアネットワークにおいて、1対多伝送および多対1伝送を容易にすること (Facilitating One-To-Many and Many-to-One Transmissions in a Peer-to-Peer Network)
図7は、1対多ピアツーピア通信および多対1ピアツーピア通信をサポートするために、制御チャネルを使用して、ダウンリンクチャネルおよびアップリンクリンクチャネルが、どのように確立され得るかの例を示す。この例のために、送信(例えば、伝送要求)時間周波数構造およびエコー(例えば、要求応答)時間周波数構造は、結合されて、記号(送信要求すなわち伝送要求を表すTx、エコーすなわち要求応答を表すRx)のインタリーブされた列が使用される単一のトーン周波数構造702を形成し得る。しかし、例えば、送信要求に関して、第1の時間周波数構造が使用され、一方、エコー(例えば、要求応答)に関して、第2の時間周波数構造が使用される、代替の構造も使用され得る点を理解されたい。この例では、別個のピアツーピア接続上で複数の端末と通信することが可能なデバイスは、ARとして識別され、一方、端末はATとして識別される。
【0067】
制御チャネルは、図2で説明された、接続スケジューリング段階およびレートスケジューリング段階の両方を含む。接続スケジューリング段階は、主に、異なる送信機/受信機の対同士の間およびピアツーピア伝送(1対1)とAR/AT伝送(1対多および多対1)の間の干渉管理を処理する。「送信機」すなわち「開始側」デバイスは、トラヒック信号を、当該接続のその他のデバイス(「受信機」すなわち「目標側」)に送ることを意図しているデバイスであり得る。それぞれの送信機デバイスは、Tx記号内でトラヒック要求を送るために、(例えば、時間周波数構造において)トーン記号を選択することが可能であり、一方、受信機デバイスが、送信機デバイスからトラヒック信号を受信することを意図している場合、エコーすなわち応答は、Rx記号内で受信機デバイスによって送られることが可能である。説明を簡単にするために、ARからATへのピアツーピア通信は「ダウンリンクチャネル」と呼ばれ、一方、ATからARへのピアツーピア通信は「アップリンクチャネル」と呼ばれる。
【0068】
ダウンリンクチャネル通信の場合、AR2 704は、一定のアルゴリズムに従って、伝送要求をAR2に関連するATに送るために、Tx記号から複数のトーン記号を選ぶことが可能である。例えば、伝送要求を送るために使用されるトーンは、AR2とAT712、714、および716の間の接続の接続識別子によって決定され得る。AR2 704は、複数のAT712、714、および716にその要求を送り、感知解除(desensing)問題を緩和するために、同じ記号を選択することが望ましい可能性がある。AR2 704に関連する、対応するAT712、714、および716は、それらの接続識別子によって決定されたトーン位置内のTx記号を聴取する。このようにして、AR2 704と複数のAT712、714、および716の間の通信は、ピアツーピア通信と類似の形で動作して、同じプロトコルに従って、システムリソースを得るために競う。AR2 704が、AT712、714、および716からのエコー(例えば、応答)を理解した後で、AR2 704は、レートスケジューリング段階において、すべてのATに関するチャネルを推定する。次いで、AR2 704は、リソース割当てに関してさらなるスケジューリング決定を行い、このスケジューリング情報を、データバースト内のブロードキャストメッセージとして送信する。
【0069】
送信機デバイスAR2 704が、トラヒック信号を複数の端末AT−D712、AT−E714、およびAT−F716との複数のピアツーピア接続706、708、および710に送信することを意図しているダウンリンクチャネルの例において、それぞれの伝送要求は、時間周波数構造702内のTxトーン記号によって識別され得る。例えば、AR2 704から端末AT−D712に対する第1の伝送要求は、AR2−dによって識別されることが可能であり、AR2 704から端末AT−E714に対する第2の伝送要求は、AR2−eによって識別されることが可能であり、AR2 704から端末AT−F716に対する第3の伝送要求は、AR2−fによって識別されることが可能である。対応する応答は、時間周波数構造702内のRxトーン記号によって識別され得る。例えば、端末AT−D712からAR2 704に対する第1の要求応答は、AT−dによって識別されることが可能であり、端末AT−E714からAR2 704に対する第2の要求応答は、AT−eによって識別されることが可能であり、端末AT−F716からAR2 704に対する第3の要求応答は、AT−fによって識別されることが可能である。1つの特徴によれば、AT−D712は、接続708および710がAR2 704とのその独自の接続706にとって兄弟であることを知っている。したがって、AT−D712が伝送要求AR2−eおよびAR2−fを受信する場合、AT−D712は、それらの伝送要求が、そこからAT−D712が受信されているのと同じデバイスAR2から生じたものであることを知る。AR2 704からトラヒック信号を受信することを意図しているかどうかを決定するために、AT−D712は、信号対干渉比を推定する必要があり、この場合、信号電力は、受信要求信号AR2−dの信号強度によって決定されることが可能であり、干渉電力は、その他の受信要求信号の信号強度によって決定されることが可能である点に留意されたい。(図に示されない)近くのその他の接続に対応する伝送要求信号が送られることも可能である。AR2−e要求信号およびAR2−f要求信号が、兄弟接続に対応することを知ることにより、AT−D712が干渉電力およびSNRを予測する場合、AT−D712は、それらの要求信号を除外することが可能である。すなわち、AT−D712が干渉電力を予測する場合、AT−D712は、兄弟接続以外の接続に対応する受信伝送要求信号を考慮に入れることが可能である。予測されるSNRが低い場合、AT−D712は、AR2 704からの要求に応答しないことを決定し得る。そうでない場合、AT−D712は、構造702内で要求応答AT−dを送ることが可能である。端末AT−E714およびAT−F716は、AT−D712と同じように動作する。次に、要求応答信号AT−d、AT−e、およびAT−fはすべて、702に示されるRx記号(6番目の列)内で送られると仮定する。(図に示されない)近くのその他の接続に対応する要求応答信号が送られることも可能である。AT−D712にトラヒック信号を送り始めることを意図しているかどうか決定するために、AR2 704は、その他の接続に対応する受信機に対する干渉コストを推定する必要がある点に留意されたい。推定された干渉コストは、受信要求応答信号の信号強度に依存する。AT−e応答信号およびAT−f応答信号が兄弟接続に対応することを知ることによって、AR2 704が干渉コストを予測する場合、AR2 704は、それらの応答信号を除外することが可能である。すなわち、AR2 704が、干渉コストを予測して、トラヒック信号をAT−Dに送り始めるかどうかを決定する場合、AR2 704は、兄弟接続以外の接続に対応する受信要求応答信号を考慮に入れることが可能である。
【0070】
アップリンクチャネルの場合、AR1 718が、Rx記号内でそれぞれのAT720、722、および724にエコーすなわち応答を送る間に、トラヒック要求をAR1 718に送るために、異なるAT720、722、および724が、時間周波数構造702内で、Tx記号内の対応する接続識別子に基づいて、トーンおよび記号の位置を選択する類似の方式が使用され得る。ここで、1つの専門的事項は、ARは、FDM/TDMもしくは重ね合わせ符号化を介して、同じスロット内でアップリンクまたはダウンリンクに関して複数のATをスケジュールし得ることが可能なことである。この場合、アップリンクエコーは、ある種のスケジューリング決定も含む。例えば、2個のATが、スロット内で一緒にスケジュールされ得る場合、ARは、それぞれのスロット内で、最高で2個までのトラヒック要求をエコーし、より高い位置のエコーを獲得するATには、トラヒックスロットの一定の位置が割り当てられることになる。この場合、同じARに関連するATが、それらの兄弟のうちの1つに対して指定されたエコーに譲歩することは望ましくないため、ATは、そのATが理解するトーンを区別するための能力を有さなければならない。これを回避するために、トーン/記号位置生成機構は、それぞれのATが、それが関連するARからのすべての考えられるエコーを知るように設計され得る。
【0071】
送信機端末AT−A720、AT−B722、およびAT−C724が、それぞれ、ピアツーピア接続726、728、および730を経由して、トラヒック信号をAR1 718に送信する傾向があるアップリンクチャネルの例では、それぞれの伝送要求は、時間周波数構造702内のTxトーン記号によって識別され得る。例えば、端末AT−A720からAR1 718への4番目の伝送要求は、AT−aによって識別されることが可能であり、端末AT−B722からAR1 718への5番目の伝送要求は、AT−bによって識別されることが可能であり、端末AT−C724からAR1 718への6番目の伝送要求は、AT−cによって識別されることが可能である。対応する応答は、時間周波数構造702内のRxトーン記号によって識別され得る。例えば、AR1 718から端末AT−A720に対する4番目の要求応答は、AR1−aによって識別されることが可能であり、AR1 718から端末AT−B722に対する5番目の要求応答は、AR1−bによって識別されることが可能であり、AR1 718から端末AT−C724に対する6番目の要求応答は、AR1−cによって識別されることが可能である。1つの特徴によれば、AR1 718は、接続726、728、および730がすべて兄弟であることを知っている。したがって、AR1 718が伝送要求AT−a、AT−b、AT−cを受信する場合、AR1 718は、それらの伝送要求が同じデバイスAR1向けであることを知る。AT−Aからのトラヒック信号を受信することを意図しているかどうかを決定するために、AR1 718は、信号対干渉比を推定する必要があり、この場合、信号電力は、受信要求信号AT−Aの信号強度によって決定されることが可能であり、干渉電力は、その他の受信要求信号の信号強度によって決定されることが可能である点に留意されたい。(図に示されない)近くのその他の接続に対応する伝送要求信号が送られることも可能である。AT−b要求信号およびAT−c要求信号が、兄弟接続に対応することを知ることにより、AR1 718が干渉電力およびSNRを予測する場合、AR1 718は、それらの要求信号を除外することが可能である。すなわち、AR1 718が、干渉電力を予測する場合、AR1 718は、兄弟接続以外の接続に対応する、受信伝送要求信号を考慮に入れることが可能である。予測されるSNRが低い場合、AR1 718は、AT−A720からの要求に応答しないことを決定することが可能である。そうでない場合、AR1 718は、構造702内で要求応答AR1−aを送ることが可能である。AR1 718は、AR−B722およびAT−C724からの伝送要求を処理するのと類似の様式で動作する。次に、要求応答信号AR1−a、AR1−b、およびAR1−cはすべて、構造702に示されるRx記号内で送られると仮定する。(図に示されない)近くのその他の接続に対応する要求応答信号が送られることも可能である。AR1 718にトラヒック信号を送り始めることを意図しているかどうかを決定するために、AT−A720は、その他の接続に対応する受信機に対する干渉コストを推定する必要がある点に留意されたい。推定された干渉コストは、受信要求応答信号の信号強度に依存する。AR1−b応答信号およびAR1−c応答信号が、兄弟接続に対応することを知ることによって、AT−A720が、干渉コストを予測する場合、AT−A720は、それらの応答信号を除外することが可能である。すなわち、AT−A720が干渉コストを予測して、トラヒック信号をAR1 718に送り始めるかどうかを決定する場合、AT−A720は、兄弟接続以外の接続に対応する、受信要求応答信号を考慮に入れることが可能である。端末AT−B722およびAT−C724は、AR1 718からの要求応答を処理するのと類似の形で動作する。
【0072】
いくつかの実装形態では、ARは、無線ピアツーピア通信能力および、場合によっては、その他のネットワークインターフェースを有するルータであり得る。かかるルータは、当該ルータを経由して遠隔端末とのピアツーピア通信が容易にされることができるように、広域ネットワークのインフラストラクチャデバイスを迂回することが可能である。
ダウンリンク制御チャネルの動作−1対多方式 (Operation of Downlink Control Channel - One-to-Many Scheme)
(図8Aおよび8Bを備える)図8は、ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイス内で動作可能な方法を例示する。第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有することが可能である。この例では、第1のデバイスは、その近くのその他のデバイスと複数の同時のピアツーピア接続を維持することが可能なデバイスであり得る。第1のデバイスは、開始側すなわち送信機であり、一方、第2および第3のデバイスは、目標側すなわち受信機である。
【0073】
第1のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す第1の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることが可能である802。同様に、第1のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第3のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す第2の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることが可能である804。この接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。例えば、かかる接続チャネルスロットは、図5、6、および7に例示されるように、時間周波数構造を含み得る。第1の伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信されることが可能であり、第2の伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信されることが可能である。一実装形態では、第1の伝送要求信号が送信されるOFDM記号は、第2の伝送要求信号が送信されるOFDM記号と同じであり得る。
【0074】
第1のデバイスは、対応するデバイスが、第1のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す要求応答信号を第2のデバイスからかつ第3のデバイスから受信するために、その後、(共有周波数スペクトルを)監視することが可能である806。第1のデバイスは、次いで、要求応答信号が第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの少なくとも1つのから受信された場合、パイロット信号を送信するかどうかを決定することが可能である808。
【0075】
第1のデバイスは、対応する送信側デバイスが、第1のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す追加の要求応答信号を受信するためにも監視する810。次いで、第1のデバイスは、送信機譲歩を実行すべきかどうかを決定することが可能である。第1のデバイスは、追加の要求応答信号の受信電力の関数として、追加の要求応答信号に関連する接続に対する干渉コストを計算することが可能である812。次いで、計算された干渉コストがしきい値以下である場合、第1のデバイスは、パイロット信号を送信するかどうかを決定することが可能である814。干渉コストがしきい値以下である場合、パイロットは、第1のデバイスによって、第2のデバイスおよび第3のデバイスに送信される816。その後、第1のデバイスは、第2のデバイスおよび第3のデバイスからレート報告信号を受信することが可能である818。第1のデバイスが、第2のデバイスに対するトラヒックに対する干渉コストを計算する場合、第1のデバイスは、第3のデバイスから受信された要求応答信号を除外することが可能であり、これは、これらの2つの接続が兄弟であるためである。同様に、第1のデバイスが、第3のデバイスに対するトラヒックに対する干渉コストを計算する場合、第1のデバイスは、第2のデバイスから受信された要求応答信号を除外することが可能であり、これは、これらの2つの接続が兄弟であるためである。
【0076】
1つのオプションによれば、第1のデバイスは、第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素を第2のデバイスおよび第3のデバイスに送信するかどうかを決定することが可能であり、第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素の伝送レートおよび電力は、受信されたレート報告信号の関数として決定される820。次いで、第1のデバイスは、後続のトラヒックチャネルスロット内で第1ならびに第2のトラヒック信号構成要素と、伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号とを送信することが可能である822。この後続のトラヒックチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。第1および第2のトラヒック信号構成要素は、トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の2個の分離されたサブセット内で送信されることが可能であり、この場合、複数のトーン記号のそれぞれは、1個のOFDM記号内のトーンである。一例では、トーン記号の2個のサブセットは、時間において実質的に重なり得る。例えば、第1のサブセットは、すべてのOFDM記号内のトーンのサブセットを含み、一方、第2のサブセットは、すべてのOFDM記号内のトーンの残りのサブセットを含む。別の例では、2個のサブセットは、時間において重なりなしである(non-overlapping)。例えば、第1のサブセットは、OFDM記号の第1のサブセット内のすべてのトーンを含み、一方、第2のサブセットは、OFDM記号の残りのサブセット内のすべてのトーンを含む。
【0077】
帯域内制御信号は、第1および第2のトラヒック信号構成要素が2個のサブセットを使用して送信されていることを示す情報と、第1および第2の接続のうちのどの1つに関して、これら2個のサブセットのうちのどの1つが使用されるかの割当て情報とを含み得る。一実装形態では、第1のトラヒック信号構成要素は、トラヒックチャネルスロット内で送信されるトラヒック信号を形成するために、第2のトラヒック信号構成要素上で重ね合わされることが可能である。
【0078】
第2のオプションによれば、第1のデバイスは、1個の要求応答信号だけが、第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの1つから受信された場合、第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの1つにトラヒック信号を送信するかどうかを決定することが可能であり、トラヒック信号のレートは、受信されたレート報告信号の関数として決定される824。
【0079】
第3のオプションによれば、第1のデバイスは、第2のデバイスおよび第3のデバイスの両方から要求応答信号を受信することに続いて、受信されたレート報告信号の関数として、第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの1つだけにトラヒック信号を送信することを決定することが可能である826。
【0080】
(図9Aおよび9Bを備える)図9は、ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイス内で動作可能な方法を例示する。第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有することが可能である。この例では、第1のデバイスは、その近くのその他のデバイスと複数の同時ピアツーピア接続を維持することが可能なデバイスであり得る。第1のデバイスは、開始側すなわち送信機であり、一方、第2のデバイスおよび第3のデバイスは、目標側すなわち受信側である。
【0081】
第2のデバイスは、第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す、意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で第1のデバイスから受信するために(共有周波数スペクトルを)監視する902。同様に、第2のデバイスは、送信機デバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラック信号を送信することを意図していることを示す追加の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するためにも監視する904。信号対干渉比は、第2のデバイスによって計算され、この場合、信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、予測される信号電力は、第1のデバイスからの伝送要求信号の受信電力の関数として決定され、予測される干渉電力は、追加の伝送要求信号の受信電力の関数として決定される906。次いで、第2のデバイスは、信号対干渉比がしきい値以上である場合、要求応答信号を第1のデバイスに送信するかどうかを決定する908。追加の伝送要求信号のうちの1つまたは複数は、第2のデバイスによって、第1のデバイスから第3のデバイスに対する要求である兄弟伝送要求信号として識別されることが可能である910。第3のデバイスは、予測される干渉電力を計算する際に、識別された兄弟伝送要求信号の受信電力を除外することが可能である912。
【0082】
この接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含み、意図された伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信され、兄弟伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。意図された伝送要求信号が送信されるOFDM記号は、兄弟伝送要求信号が送信されるOFDM記号と同じであり得る。兄弟伝送要求信号が送信されるトーンは、第2のデバイスに知られている可能性がある。第2のデバイスは、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で要求応答信号を送信することが可能である914。
【0083】
第2のデバイスは、第1のデバイスからパイロットを受信することも可能である916。パイロットの信号対干渉比は、第2のデバイスによって計算され得る918。最大トラヒック伝送レートが、パイロットの計算された信号対干渉比の関数として決定されることも可能であり、最大トラヒック伝送レートは、第2のデバイスが、パイロットの所与の計算された信号対干渉比を確実に受信することが可能な最大レートである920。決定された最大トラヒック伝送レートを示す情報を含むレート報告信号は、第2のデバイスによって第1のデバイスに送信される922。トラヒック信号は、第2のデバイスによって、第1のデバイスから受信されることが可能であり、この場合、このトラヒック信号は、帯域内制御信号を含む924。次いで、第2のデバイスは、帯域内制御信号から、このトラヒック信号が、第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を含むかどうかを決定することが可能である926。そうである場合、第2のデバイスは、第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を復号する928。
【0084】
帯域内制御信号は、トラヒックチャネルスロットが、そのそれぞれが1個のOFDM記号内のトーンである、トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の少なくとも2個の分離されたサブセットに区分化されることを示す情報と、第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を送信するために、少なくとも2個の分離されたサブセットのうちのどの1つが割り当てられるかの割当て情報とを含み得る。その結果、第2のデバイスは、トーン記号の割り当てられたサブセットから変調記号を取り出すことが可能である。次いで、第2のデバイスは、取り出された変調記号から第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を復号する。
【0085】
アップリンク制御チャネルの動作−多対1方式 (Operation of Uplink Control Channel - Many-to-One Scheme)
(図10Aおよび10Bを備える)図10は、ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイス内で動作可能な方法を例示する。第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有することが可能である。この例では、第1のデバイスは、その近くのその他のデバイスと複数の同時ピアツーピア接続を維持することが可能なデバイスであり得る。第1のデバイスは、目標側すなわち受信機であり、第2および第3のデバイスは、開始側すなわち送信機である。
【0086】
第1のデバイスは、第2のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内の第1のデバイスに対してトラヒック信号を送信することを意図していることを示す第1の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で第2のデバイスから受信するために(共有周波数スペクトルを)監視する1002。
【0087】
同様に、第1のデバイスは、干渉している送信機デバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第1のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す干渉伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で干渉している送信機デバイスから受信するために監視することも可能である1004。次いで、第1のデバイスは、第1の伝送要求信号の信号対干渉比を計算し、この場合、信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、予測される信号電力は、第1の伝送要求信号の受信電力の関数として決定され、予測される干渉電力は、干渉伝送要求信号の受信電力の関数として決定される1006。計算された信号対干渉比がしきい値以下である場合、第1のデバイスは、要求応答信号を第2のデバイスに送信するのを抑止する1008。
【0088】
第1のデバイスは、第3のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で第1のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していることを示す第2の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で第3のデバイスから受信するために(共有周波数スペクトル)も監視する1010。
【0089】
一例では、第1の伝送要求信号の信号対干渉比が計算される場合、第2の伝送要求信号の受信電力は、予測される干渉電力を計算する際に除外されることが可能である。次いで、第1のデバイスは、第2の伝送要求信号の信号対干渉比を計算することが可能であり、この場合、信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、予測される信号電力は、第2の伝送要求信号の受信電力の関数として決定され、予測される干渉電力は、第1の伝送要求信号の受信電力を除いて、干渉伝送要求信号の受信電力の関数として決定される1012。計算された信号対干渉比がしきい値以下である場合、第1のデバイスは、要求応答信号を第3のデバイスに送信するのを抑止する1014。
【0090】
第1のデバイスは、第1の伝送要求信号の計算された信号対干渉比ならびに第2の伝送要求信号の計算された信号対干渉比の関数として、要求応答信号が送られることになる第2のデバイスおよび第3のデバイスのうちの1つを決定することが可能である。
【0091】
第2のデバイスに要求応答信号を送信することが決定された場合、第1のデバイスは、第3のデバイスに要求応答信号を送信するのを抑止することが可能である1018。接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、この場合、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含み、第1および第2の伝送要求信号のそれぞれは、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。第1の伝送要求信号が送信されるOFDM記号は、第2の伝送要求信号が送信されるOFDM記号と同じであり得る。
【0092】
第1のデバイスは、第1の要求応答信号を第2のデバイスに送信して1020、第2の要求応答信号を第3のデバイスに送信する1022ことが可能である。第1および第2の要求応答信号のそれぞれは、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信されることが可能であり、この場合、第1の要求応答信号が送信されるOFDM記号は、第2の要求応答信号が送信されるOFDM記号と同じであり得る。
【0093】
一例では、トラヒックチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、この場合、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。第1のデバイスは、トラヒックチャネルスロットを、複数のトーン記号の少なくとも第1および第2のサブセットに区分化することが可能であり、この場合、複数のトーン記号のそれぞれは、1つのOFDM記号内のトーンである。第1および第2のサブセットは、互いから分離されることが可能であり、または互いから独立し得る。第1のデバイスは、トーン記号の第1のサブセット内で第2のデバイスからトラヒック信号を受信することが可能である1024。同様に、第1のデバイスは、トーン記号の第2のサブセット内で第3のデバイスからトラヒック信号を受信することが可能である1026。
【0094】
トーン記号の2個のサブセットは、時間において実質的に重なってよく、または時間において重ならなくてもよい。
【0095】
図11は、ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイス内で動作可能な方法を例示する。第1のデバイスは、第2のデバイスと第1の接続を有し、第3のデバイスと第2の接続を有することが可能である。この例では、第1のデバイスは、その近くのその他のデバイスと複数の同時ピアツーピア接続を維持することが可能なデバイスであり得る。ピアツーピア通信において、第1のデバイスは、目標側すなわち受信機であり、第2のデバイスおよび第3のデバイスは、開始側すなわち送信機である。
【0096】
第2のデバイスは、第2のデバイスが、トラヒック信号を後続のトラヒックチャネルスロット内の第1のデバイスに送信することを意図していることを示す、意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることが可能である1102。第2のデバイスは、第1のデバイスが、第2のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す意図された要求応答信号を第1のデバイスから受信するために(共有周波数スペクトルを)監視することも可能である1104。同様に、第2のデバイスは、対応するデバイスが、第2のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す追加の要求応答信号を受信するために監視することが可能である1106。干渉コストは、追加の要求応答信号の受信電力の関数として、追加の要求応答信号に関連する接続に関して計算され得る1108。計算された干渉コストがしきい値以下である場合、第2のデバイスは、第1のデバイスにトラヒック信号を送信することを決定することが可能である1110。
【0097】
第2のデバイスは、追加の要求応答信号のうちの1つを、第3のデバイスから第1のデバイスに対する要求応答である兄弟要求応答信号として識別することが可能である1112。兄弟要求応答信号に関連する接続に対する干渉コストの計算は、トラヒック信号を第1のデバイスに送信するかどうかを決定するときに、除外され得る1114。
【0098】
接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、この場合、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含み、意図された伝送要求信号は、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される。意図された要求応答信号および兄弟要求応答信号のそれぞれは、複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信されることが可能であり、この場合、意図された要求応答信号が送信されるOFDM記号は、兄弟要求応答信号が送信されるOFDM記号と同じであり得る。
【0099】
兄弟要求応答信号が送信されるトーンは、第2のデバイスに知られている可能性がある。トラヒックチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含むことが可能であり、この場合、複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む。第2のデバイスは、トラヒックチャネルスロットを、複数のトーン記号の少なくとも第1および第2のサブセットに区分化することが可能であり、この場合、複数のトーン記号のそれぞれは、1個のOFDM記号内のトーンであり、第1および第2のサブセットは、互いから分離されるか、または互いから独立している。
【0100】
トラヒックチャネルスロットのトーン記号の第1および第2のサブセットのうちの1つは、受信された第1ならびに第2の要求応答信号の関数として選択され得る1116。トラヒック信号は、トーン記号の第1および第2のサブセットのうちの選択された1つの中で第2のデバイスによって第1のデバイスに送信され得る1118。トラヒックチャネルスロットを、第1および第2のサブセットに区分化することは、固定されることが可能であり、第2のデバイスに知らされることが可能である。トラヒックチャネルスロットからトーン記号の第1および第2の固定されたサブセットを選択することは、意図された要求応答信号および兄弟要求応答信号が送信されるトーンによって決定され得る。
【0101】
図12は、共有周波数スペクトル上で第2の無線端末とのピアツーピア通信を容易にするように構成され得る第1の無線端末のブロック図である。無線端末1202は、処理回路1204(例えば、1つもしくは複数の回路またはプロセッサ)と、ピアツーピア通信コントローラ1212と、広域ネットワーク(WAN)コントローラ1210と、少なくとも1本のアンテナ1206に結合されたトランシーバ1214とを含み得る。トランシーバ1214は、(無線)送信機および(無線)受信機を含み得る。無線端末1202は、WAN通信コントローラ1210を使用して、管理されたネットワークインフラストラクチャを経由して通信することが可能であり、かつ/またはピアツーピア通信コントローラ1212を使用して、ピアツーピアネットワーク上で通信することも可能である。ピアツーピア通信を実行する場合、第1の無線端末1202は、図1〜11に例示された特徴のうちの1つまたは複数を実行するように構成され得る。
【0102】
図13は、共有周波数スペクトル上で複数の無線端末と複数のピアツーピア通信を同時に維持することが可能なデバイスのブロック図である。デバイス1302は、無線ネットワーク上で複数の同時ピアツーピア通信を維持するように構成され得る。デバイス1302は、処理回路(例えば、1つもしく複数の回路またはプロセッサ)1304と、ピアツーピア通信コントローラ1312と、ネットワークインターフェース1310と、少なくとも1本のアンテナ1306に結合されたトランシーバ1314とを含み得る。トランシーバ1314は、(無線)送信機および(無線)受信機を含み得る。デバイス1302は、ネットワークインターフェース1310を経由してパケットネットワークを介して通信することが可能であり、かつ/またはピアツーピア通信コントローラ1312を使用して、ピアツーピアネットワーク上で通信することも可能である。ピアツーピア通信を実行する場合、デバイス1302は、図1〜11に例示された特徴のうちの1つまたは複数を実行するように構成され得る。
【0103】
本明細書で説明される1つまたは複数の態様によれば、ピアツーピア環境においてピアを発見および識別することに関して、推論が行われ得る点を理解されよう。本明細書で使用される場合、「推論する」または「推論」という用語は、一般に、事象および/もしくはデータを介して捕捉された観測のセットからシステム、環境、および/またはユーザの状態について推理あるいは推論するプロセスを指す。推論は、特定の文脈もしくは活動を識別するために用いられることが可能であるか、または、例えば、状態の全体にわたる確率分布を生成することが可能である。この推論は、確率的、すなわち、データおよび事象の考慮事項に基づく、当該状態に関する確率分布の演算であり得る。推論は、事象/またはデータのセットからハイレベルの事象を構成するために用いられる技法を指す場合もある。かかる推論は、当該事象が密接な時間的近接性において相互に関係してもしなくても、かつ当該事象ならびに当該データが、1つの事象およびデータソースから生じようと、複数の事象およびデータソースから生じようと、結果として、観測された事象および/または格納された事象データのセットから、新しい事象または新しい活動の構成をもたらす。
【0104】
例によれば、上で提示された1つまたは複数の方法は、ピアツーピアネットワークにおいてピア発見信号のソースを識別することに関して推論を行うことを含み得る。別の例によれば、予想される信号フォーマットおよび/または検出された信号に関連するエネルギーレベルと一致するいくつかの検出された信号に基づいて、近接性内に配置されているピアの確率を推定することに関して推論が行われ得る。前述の例は、本質的に例示的であり、行われ得る推論の数、または本明細書で説明される様々な実施形態および/もしくは方法に関して、かかる推論が行われる様式を限定することが意図されない点を理解されよう。
【0105】
図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、および/または13に例示された構成要素、ステップ、ならびに/あるいは機能のうちの1つもしくは複数は、再構成されることが可能であり、かつ/または組み合わされて、単一の構成要素、ステップ、もしくは機能を構成することが可能であり、あるいはいくつかの構成要素、ステップ、または機能の形で実施されることも可能である。追加の要素、構成要素、ステップおよび/または機能が加えられることも可能である。図1、3、4、12、および/もしくは13に例示された装置、デバイス、ならびに/または構成要素は、図2、および/もしくは5〜11で説明された方法、特徴、あるいはステップのうちの1つまたは複数を実行するように構成されることあるいは適合されることが可能である。本明細書で説明されるアルゴリズムは、ソフトウェアおよび/または埋込み式のハードウェアの形で効率的に実施され得る。
【0106】
この出願で使用される場合、「構成要素」、「モジュール」、「システム」などの用語は、コンピュータ関連のエンティティ、すなわち、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアを指すことが意図される。例えば、構成要素は、プロセッサ上で実行しているプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能物、実行のスレッド、プログラム、および/またはコンピュータであり得るが、これらであると限定されない。例示として、コンピューティングデバイス上で実行しているアプリケーションおよびコンピューティングデバイスは両方とも、構成要素であり得る。1つまたは複数の構成要素は、プロセスおよび/もしくは実行のスレッドの中に存在することが可能であり、構成要素は、1つのコンピュータ上に在局してよく、かつ/または2つ以上のコンピュータ同士の間で分散されてもよい。加えて、これらの構成要素は、様々なデータ構造を格納した様々なコンピュータ可読媒体から実行することが可能である。これらの構成要素は、1つまたは複数のデータパケット(ローカルシステム内、分散システム内のもう1つの構成要素と相互作用している、かつ/または信号によってインターネットなどのネットワーク全域でその他のシステムと相互作用している1つの構成要素からのデータ)を有する信号に従ってなど、局所的プロセスおよび/または遠隔プロセスによって通信することが可能である。
【0107】
さらに、無線端末に関して、様々な実施形態が本明細書で説明される。無線端末は、システム、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動体、移動体デバイス、遠隔局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザデバイス、またはユーザ機器(UE)と呼ばれる場合もある。無線端末は、セルラ電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、無線ローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、または無線モデムに接続されたその他の処理デバイスであり得る。
【0108】
以下の説明では、構成の十分な理解をもたらすために、特定の詳細が提示される。しかし、当業者は、これらの構成は、これらの特定の詳細なしに実施され得る点を理解されよう。例えば、回路は、これらの構成を不必要に詳細にあいまいにしないように、ブロック図の形で示される場合がある。その他の事例では、よく知られている回路、構造、および技法は、これらの構成をあいまいにしないように、詳細に示される場合がある。
【0109】
また、これらの構成は、フローチャート、流れ図、構造図、またはブロック図として示されるプロセスとして説明される場合もある点に留意されたい。フローチャートは、順次プロセスとして動作を説明することが可能であるが、動作の多くは、並列でまたは同時に実行され得る。加えて、動作の順序は再構成され得る。その動作が完了するとき、プロセスは終了する。プロセスは、方法、機能、手順、サブルーチン、サブプログラムなどに対応し得る。プロセスが機能に対応する場合、その終了は、呼出機能または主な機能に対する機能の復帰に対応する。
【0110】
1つもしくは複数の例および/または構成では、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、あるいはそれらの任意の組合せの形で実施され得る。ソフトウェアの形で実施される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つもしくは複数の命令またはコードとして格納または送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含めて、コンピュータ記憶媒体および通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく、例として、かかるコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスクストレージもしくはその他の磁気記憶デバイス、あるいは命令もしくはデータ構造の形で所望されるプログラムコード手段を運ぶためまたは格納するために使用されることが可能であり、かつ汎用コンピュータもしくは専用コンピュータ、または汎用プロセッサもしくは専用プロセッサによってアクセスされることが可能な任意のその他の媒体を備え得る。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、より対線、デジタル加入者線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などの無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、もしくはその他の遠隔ソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、より対線、DSL、または、赤外線、無線、およびマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義の中に含まれる。本明細書で使用される場合、ディスク(Disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多目的ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含み、この場合、ディスク(disks)は、通常、磁気的にデータを再生し、一方、ディスク(disc)は、レーザーを用いて、光学的にデータを再生する。上の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0111】
さらに、記憶媒体は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイスおよび/または情報を格納するためのその他の機械可読媒体を含めて、データを格納するための1つまたは複数のデバイスを表し得る。
【0112】
さらに、これらの構成は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらの任意の組合せによって実施され得る。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコードによって実施される場合、必要なタクスを実行するためのプログラムコードまたはコード区分は、記憶媒体または(1つもしくは複数の)その他の記憶媒体など、コンピュータ可読媒体内に格納され得る。 プロセッサは、必要なタスクを実施することが可能である。コード区分は、手順、機能、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、または命令、データ構造、もしくはプログラム文の任意の組合せを表し得る。コード区分は、情報、データ、引数、パラメータ、もしくはメモリコンテンツを渡すことおよび/または受信することによって、別のコード区分またはハードウェア回路に結合され得る。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク伝送などを含めて、任意の適切な手段を介して渡され、転送され、または送信されることが可能である。
【0113】
当業者は、本明細書で開示された構成に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれら両方の組合せとして実施され得ることをさらに理解されよう。ハードウェアおよびソフトウェアのこの交換可能性を明瞭に例示するために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップは、上で、一般に、それらの機能性の点から説明されている。かかる機能性が、ハードウェアとして実施されるか、またはソフトウェアとして実施されるかは、特定のアプリケーションおよびシステム全体に課せられた設計制約に依存する。
【0114】
本明細書で説明された様々な特徴は、異なるシステム内で実施され得る。例えば、二次的なマイクロフォンカバー検出器(microphone cover detector)は、単一の回路内もしくはモジュール内で、個別の回路上またはモジュール上で実施されることが可能であり、1つまたは複数のプロセッサによって実行されることが可能であり、機械可読媒体内またはコンピュータ可読媒体内に組み込まれたコンピュータ可読命令によって実行されることが可能であり、かつ/あるいはハンドヘルドデバイス内、移動体コンピュータ内、および/または移動体電話内で実施されることも可能である。
【0115】
前述の構成は例に過ぎず、特許請求の範囲を限定すると解釈されるべきでない点を理解されたい。これらの構成の説明は、特許請求の範囲を限定することではなく、例示的であることが意図される。したがって、本教示は、その他のタイプの装置に容易に適用されることが可能であり、多くの代替形態、修正形態、および変形形態は、当業者に明らかであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイス内で動作可能な方法であって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、前記第3のデバイスとの第2の接続とを有し、前記方法は、
第1の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることと、なお、前記第1の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
第2の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることと、なお、第2の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第3のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
を備え、
前記接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、前記複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む、
方法。
【請求項2】
前記第1の伝送要求信号が、前記複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信され、前記第2の伝送要求信号が、前記複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の伝送要求信号が送信される前記OFDM記号が、前記第2の伝送要求信号が送信される前記OFDM記号と同じである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のデバイスから、および前記第3のデバイスから、要求応答信号を受信するために監視することと、なお、前記要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す;
要求応答信号が、前記第2および前記第3のデバイスのうちの少なくとも1つから受信された場合は、パイロット信号を送信することを決定することと;
をさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
追加の要求応答信号を受信するために監視することと、なお、前記追加の要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあること、を示す;
前記追加の要求応答信号の前記受信電力の関数として、前記追加の要求応答信号に関連する前記接続に対する干渉コストを計算することと;
前記計算された干渉コストがしきい値以下である場合、パイロット信号を送信することを決定することと;
をさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2および第3のデバイスの両方に前記パイロットを送信することと、
前記第2および第3のデバイスからレート報告信号を受信することと、
をさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
第1および第2のトラヒック信号構成要素を前記第2および第3のデバイスに送信することを決定することと、なお、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素の前記伝送レートおよび電力は、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される;
前記第1および第2のトラヒック信号構成要素と帯域内制御信号とを前記後続のトラヒックチャネルスロット内で送信することと、なお、前記帯域内制御信号は前記伝送レートを示す情報を含む;
をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記後続のトラヒックチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、前記複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1および第2のトラヒック信号構成要素は、前記トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の2個の分離されたサブセット内で送信され、前記複数のトーン記号のそれぞれは、1個のOFDM記号内のトーンである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記2個のサブセットは、時間において実質的に重なる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記2個のサブセットは、時間において重なりなしである、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記帯域内制御信号は、前記第1および前記第2のトラヒック信号構成要素が、前記2個のサブセットを使用して送信されることを示す情報と、前記第1および前記第2の接続のうちのどの1つに関して、前記2個のサブセットのうちのどの1つが使用されるのかの割当て情報と、を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のトラヒック信号構成要素は、前記トラヒックチャネルスロット内で送信される前記トラヒック信号を形成するために、前記第2のトラヒック信号構成要素上で重ねられる、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
1個の要求応答信号だけが、前記第2および前記第3のデバイスのうちの1つから受信された場合、前記第2および前記第3のデバイスのうちの1つにトラヒック信号を送信することを決定すること、をさらに備え、前記トラヒック信号の前記レートが、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される、
請求項6に記載の方法。
【請求項15】
前記第2および前記第3のデバイスの両方から要求応答信号を受信することに続いて、前記受信されたレート報告信号の関数として、前記第2および前記第3のデバイスのうちの1つだけにトラヒック信号を送信することを決定すること、
をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
第1のデバイスであって、ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするように構成されており、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と前記第3のデバイスとの第2の接続とを有し、
前記第2および前記第3のデバイスとの無線ピアツーピア通信接続を確立するための送受信機と、
前記送受信機に結合された処理回路と、
を備え、
前記処理回路は、
第1の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送り、なお、前記第1の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;そして、
第2の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送る、なお、前記第2の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第3のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
ように適合されており、
前記接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、前記複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む、
第1のデバイス。
【請求項17】
前記第1の伝送要求信号は、前記複数のOFDM信号のうちの1つの中のトーン内で送信され、前記第2の伝送要求信号は、前記複数のOFDM信号のうちの1つの中のトーン内で送信される、請求項16に記載の第1のデバイス。
【請求項18】
前記第1の伝送要求信号が送信される前記OFDM記号は、前記第2の伝送要求信号が送信される前記OFDM記号と同じである、請求項17に記載の第1のデバイス。
【請求項19】
前記処理回路は、
前記第2のデバイスから、および前記第3のデバイスから、要求応答信号を受信するために監視し、なお、前記要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す;そして、
要求応答信号が、前記第2および前記第3のデバイスのうちの少なくとも1つから受信された場合、パイロット信号を送信することを決定する;
ように適合されている、請求項16に記載の第1のデバイス。
【請求項20】
前記処理回路は、
追加の要求応答信号を受信するために監視し、なお、前記追加の要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す;
前記追加の要求応答信号の前記受信電力の関数として、前記追加の要求応答信号に関連する前記接続に対する干渉コストを計算し;そして、
前記計算された干渉コストがしきい値以下である場合、パイロット信号を送信することを決定する;
ように適合されている、請求項19に記載の第1のデバイス。
【請求項21】
前記処理回路は、
前記第2および前記第3のデバイスの両方に前記パイロットを送信し;
前記第2および前記第3のデバイスからレート報告信号を受信し;
第1および第2のトラヒック信号構成要素を前記第2および前記第3のデバイスに送信することを決定し、なお、前記第1および前記第2のトラヒック信号構成要素の前記伝送レートおよび前記電力は、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される;そして、
前記第1および前記第2のトラヒック信号構成要素と、前記伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号とを、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で送信する;
ように適合されている、請求項20に記載の第1のデバイス。
【請求項22】
第1のデバイスであって、ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするように構成されており、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、前記第3のデバイスとの第2の接続とを有し、
接続スケジューリングチャネルスロット内で第1の伝送要求信号を送るための手段と、なお、前記第1の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
前記接続スケジューリングチャネルスロット内で第2の伝送要求信号を送るための手段と、なお、前記第2の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第3のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
を備え、
前記接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、前記複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む、
第1のデバイス。
【請求項23】
前記第2のデバイスから、および前記第3のデバイスから、要求応答信号を受信するために監視するための手段と、なお、前記要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイスからトラヒックを受信する状態にあること、を示す;
追加の要求応答信号を受信するために監視するための手段と、なお、前記の追加の要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあること、を示す;
前記追加の要求応答信号の前記受信電力の関数として、前記追加の要求応答信号に関連する前記接続に対する干渉コストを計算するための手段と;
前記計算された干渉コストがしきい値以下である場合、パイロット信号を送信することを決定するための手段と;
をさらに備える、請求項22に記載の第1のデバイス。
【請求項24】
前記第2および第3のデバイスの両方に前記パイロットを送信するための手段と;
前記第2および第3のデバイスから、レート報告信号を受信するための手段と;
第1および第2のトラヒック信号構成要素を前記第2および第3のデバイスに送信することを決定するための手段と、なお、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素の前記伝送レートおよび電力は、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される;
前記後続のトラヒックチャネルスロット内で、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素と、前記伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号とを、送信するための手段と;
をさらに備える、請求項23に記載の第1のデバイス。
【請求項25】
ピアツーピアネットワーク上で通信を容易にするための回路であって、前記回路は、前記ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイス内で動作し、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、前記第3のデバイスとの第2の接続とを有し、
前記第2および第3のデバイスの両方に前記パイロットを送信し;
前記第2および第3のデバイスからレート報告信号を受信し;
前記第2および第3のデバイスに、第1および第2のトラヒック信号構成要素を送信することを決定し、なお、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素の前記伝送レートおよび電力は、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される;
前記後続のトラヒックチャネルスロット内で、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素と、前記伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号とを、送信する;
ことを備える回路。
【請求項26】
第1のデバイスが前記ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするための命令、を備える機械可読媒体であって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、前記第3のデバイスとの第2の接続とを有しており、プロセッサによって実行された場合、前記プロセッサに、
前記第2および第3のデバイスの両方に前記パイロットを送信させ;
前記第2および第3のデバイスからレート報告信号を受信させ;
第1および第2のトラヒック信号構成要素を前記第2および前記第3のデバイスに送信することを決定させ、なお、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素の前記伝送レートおよび電力は、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される;
前記後続のトラヒックチャネルスロット内で、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素と、前記伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号とを、送信させる;
機械可読媒体。
【請求項27】
ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイスを操作する方法であって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、第3のデバイスとの第2の接続を有しており、前記方法は、
接続スケジューリングチャネルスロット内で、前記第1のデバイスから、意図された伝送要求信号を受信するために監視することと、なお、前記意図された伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
前記接続スケジューリングチャネルスロット内で、送信機デバイスから、追加の伝送要求信号を受信するために監視することと、なお、前記追加の伝送要求信号は、前記送信機デバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
信号対干渉比を計算することと、なお、前記信号対干渉比は、予想される干渉電力に対する予想される信号電力の比率であり、前記予測される信号電力は、前記第1のデバイスからの前記伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されており、前記予測される干渉電力は、前記追加の伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されている;
前記信号対干渉比がしきい値以上である場合、前記第1のデバイスに要求応答信号を送信することを決定することと;
を備える方法。
【請求項28】
前記追加の伝送要求信号のうちの1つを兄弟伝送要求信号として識別することと、なお、前記兄弟伝送要求信号は、前記第1のデバイスから前記第3のデバイスへの要求である;
前記予想される干渉電力を前記計算する際に、前記識別された兄弟伝送要求信号の前記受信電力を除外することと;
をさらに備える、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、前記OFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含み、前記意図された伝送要求信号は、前記複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信され、前記兄弟伝送要求信号は、前記複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記意図された伝送要求信号が送信される前記OFDM記号は、前記兄弟伝送要求信号が送信される前記OFDM記号と同じである、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記兄弟伝送要求信号が送信される前記トーンは、前記第2のデバイスに知られている、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記要求応答信号を送信することをさらに備え、前記要求応答信号は、前記複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される、
請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記第1のデバイスからパイロットを受信することと;
前記パイロットの前記信号対干渉比を計算することと;
前記パイロットの前記計算された信号対干渉比の関数として、最大トラヒック伝送レートを決定することと、なお、前記最大トラヒック伝送レートは、前記第2のデバイスが、前記パイロットの所与の前記計算された信号対干渉比を確実に受信することが可能な最大レートである;
レート報告信号を前記第1のデバイスに送信することと、なお、前記レート報告信号は、前記決定された最大トラヒック伝送レートを示す情報を含む;
をさらに備える、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記第1のデバイスからトラヒック信号を受信することと、なお、前記トラヒック信号は、帯域内制御信号を含む;
前記帯域内制御信号から、前記トラヒック信号が、前記第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を含むかどうかを決定することと;
それが存在することが決定された場合、前記第2のデバイスを対象とする前記トラヒック信号構成要素を復号することと;
をさらに備える、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記帯域内制御信号は、前記トラヒックチャネルスロットが前記トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の少なくとも2個の分離されたサブセットに区分化されること、を示す情報と、前記第2のデバイスを対象とする前記トラヒック信号構成要素を送信するために、前記少なくとも2個の分離されたサブセットのうちのどの1つが割り当てられるかの割当て情報と、を含んでおり、前記複数のトーン記号のそれぞれは1個のOFDM記号内のトーンであり、前記方法は更に、
トーン記号の前記割り当てられたサブセットから変調記号を取り出すことと、
前記取り出された変調記号から、前記第2のデバイスを対象とする前記トラヒック信号構成要素を復号することと、
をさらに備える、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするように構成された第2のデバイスであって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、第3のデバイスとの第2の接続とを有しており、
前記第1および第3のデバイスとの無線ピアツーピア通信接続を確立するための送受信機と、
前記送受信機に結合された処理回路と、
を備え、
前記処理回路は、
意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で前記第1のデバイスから受信するために監視し、なお、前記意図された伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
追加の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するために監視し、なお、前記追加の伝送要求信号は、前記送信機デバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
信号対干渉比を計算し、なお、前記信号対干渉比は、予想される干渉電力に対する予想される信号電力の比率であり、前記予測される信号電力は、第1のデバイスからの前記伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されており、前記予測される干渉電力は、前記追加の伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されている;そして、
前記信号対干渉比がしきい値以上である場合、前記第1のデバイスに要求応答信号を送信することを決定する;
ように適合されている、
第2のデバイス。
【請求項37】
前記処理回路は、
前記追加の伝送要求信号のうちの1つを、兄弟伝送要求信号として識別し、なお、前記兄弟伝送要求信号は前記第1のデバイスから前記第3のデバイスへの要求である;
前記予測される干渉電力を前記計算する際に、前記識別された兄弟伝送要求信号の前記受信電力を除外する;
ように適合されている、
請求項36に記載の第2のデバイス。
【請求項38】
ピアツーピアネットワーク内で前記第1のデバイスとの通信を容易にするように構成された第2のデバイスであって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、第3のデバイスとの第2の接続とを有し、
意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で前記第1のデバイスから受信するために監視するための手段と、なお、意図された伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
追加の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するために監視するための手段と、なお、前記追加の伝送要求信号は、前記送信機デバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
信号対干渉比を計算するための手段と、なお、前記信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、前記予測される信号電力は、前記第1のデバイスからの前記伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されており、前記予測される干渉電力は、前記追加の伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されている;
前記信号対干渉比がしきい値以上である場合、前記第1のデバイスに要求応答信号を送信することを決定するための手段と;
を備える第2のデバイス。
【請求項39】
ピアツーピアネットワーク上で通信を容易にするための回路であって、前記回路は、第2のデバイスとの第1の接続と第3のデバイスとの第2の接続とを有する第1のデバイスとの通信を容易にするために前記第2のデバイス内で動作し、
意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で前記第1のデバイスから受信するために監視し、なお前記意図された伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
追加の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するために監視し、なお、前記追加の伝送要求信号は、前記送信機デバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
信号対干渉比を計算し、なお、前記信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、前記予測される信号電力は、前記第1のデバイスからの前記伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されており、前記予測される干渉電力は、前記追加の伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されている;
前記信号対干渉比がしきい値以上である場合、前記第1のデバイスに要求応答信号を送信することを決定する、
ことを備える回路。
【請求項40】
第2のデバイスが、前記第2のデバイスとの第1の接続と第3のデバイスとの第2の接続を有する第1のデバイスとの通信を容易にするための命令を備える機械可読媒体であって、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で前記第1のデバイスから受信するために監視させ、なお、前記意図された伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
追加の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するために監視させ、なお、前記追加の伝送要求信号は、前記送信機デバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
信号対干渉比を計算させ、なお、前記信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、前記予測される信号電力は、前記第1のデバイスからの前記伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されており、前記予測される干渉電力は、前記追加の伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されている;そして、
前記信号対干渉比がしきい値以上である場合、前記第1のデバイスに要求応答信号を送信することを決定させる;
機械可読媒体。
【請求項1】
ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイス内で動作可能な方法であって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、前記第3のデバイスとの第2の接続とを有し、前記方法は、
第1の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることと、なお、前記第1の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
第2の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送ることと、なお、第2の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第3のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
を備え、
前記接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、前記複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む、
方法。
【請求項2】
前記第1の伝送要求信号が、前記複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信され、前記第2の伝送要求信号が、前記複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の伝送要求信号が送信される前記OFDM記号が、前記第2の伝送要求信号が送信される前記OFDM記号と同じである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のデバイスから、および前記第3のデバイスから、要求応答信号を受信するために監視することと、なお、前記要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す;
要求応答信号が、前記第2および前記第3のデバイスのうちの少なくとも1つから受信された場合は、パイロット信号を送信することを決定することと;
をさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
追加の要求応答信号を受信するために監視することと、なお、前記追加の要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあること、を示す;
前記追加の要求応答信号の前記受信電力の関数として、前記追加の要求応答信号に関連する前記接続に対する干渉コストを計算することと;
前記計算された干渉コストがしきい値以下である場合、パイロット信号を送信することを決定することと;
をさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2および第3のデバイスの両方に前記パイロットを送信することと、
前記第2および第3のデバイスからレート報告信号を受信することと、
をさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
第1および第2のトラヒック信号構成要素を前記第2および第3のデバイスに送信することを決定することと、なお、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素の前記伝送レートおよび電力は、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される;
前記第1および第2のトラヒック信号構成要素と帯域内制御信号とを前記後続のトラヒックチャネルスロット内で送信することと、なお、前記帯域内制御信号は前記伝送レートを示す情報を含む;
をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記後続のトラヒックチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、前記複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1および第2のトラヒック信号構成要素は、前記トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の2個の分離されたサブセット内で送信され、前記複数のトーン記号のそれぞれは、1個のOFDM記号内のトーンである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記2個のサブセットは、時間において実質的に重なる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記2個のサブセットは、時間において重なりなしである、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記帯域内制御信号は、前記第1および前記第2のトラヒック信号構成要素が、前記2個のサブセットを使用して送信されることを示す情報と、前記第1および前記第2の接続のうちのどの1つに関して、前記2個のサブセットのうちのどの1つが使用されるのかの割当て情報と、を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のトラヒック信号構成要素は、前記トラヒックチャネルスロット内で送信される前記トラヒック信号を形成するために、前記第2のトラヒック信号構成要素上で重ねられる、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
1個の要求応答信号だけが、前記第2および前記第3のデバイスのうちの1つから受信された場合、前記第2および前記第3のデバイスのうちの1つにトラヒック信号を送信することを決定すること、をさらに備え、前記トラヒック信号の前記レートが、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される、
請求項6に記載の方法。
【請求項15】
前記第2および前記第3のデバイスの両方から要求応答信号を受信することに続いて、前記受信されたレート報告信号の関数として、前記第2および前記第3のデバイスのうちの1つだけにトラヒック信号を送信することを決定すること、
をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
第1のデバイスであって、ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするように構成されており、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と前記第3のデバイスとの第2の接続とを有し、
前記第2および前記第3のデバイスとの無線ピアツーピア通信接続を確立するための送受信機と、
前記送受信機に結合された処理回路と、
を備え、
前記処理回路は、
第1の伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で送り、なお、前記第1の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;そして、
第2の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送る、なお、前記第2の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第3のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
ように適合されており、
前記接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、前記複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む、
第1のデバイス。
【請求項17】
前記第1の伝送要求信号は、前記複数のOFDM信号のうちの1つの中のトーン内で送信され、前記第2の伝送要求信号は、前記複数のOFDM信号のうちの1つの中のトーン内で送信される、請求項16に記載の第1のデバイス。
【請求項18】
前記第1の伝送要求信号が送信される前記OFDM記号は、前記第2の伝送要求信号が送信される前記OFDM記号と同じである、請求項17に記載の第1のデバイス。
【請求項19】
前記処理回路は、
前記第2のデバイスから、および前記第3のデバイスから、要求応答信号を受信するために監視し、なお、前記要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す;そして、
要求応答信号が、前記第2および前記第3のデバイスのうちの少なくとも1つから受信された場合、パイロット信号を送信することを決定する;
ように適合されている、請求項16に記載の第1のデバイス。
【請求項20】
前記処理回路は、
追加の要求応答信号を受信するために監視し、なお、前記追加の要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあることを示す;
前記追加の要求応答信号の前記受信電力の関数として、前記追加の要求応答信号に関連する前記接続に対する干渉コストを計算し;そして、
前記計算された干渉コストがしきい値以下である場合、パイロット信号を送信することを決定する;
ように適合されている、請求項19に記載の第1のデバイス。
【請求項21】
前記処理回路は、
前記第2および前記第3のデバイスの両方に前記パイロットを送信し;
前記第2および前記第3のデバイスからレート報告信号を受信し;
第1および第2のトラヒック信号構成要素を前記第2および前記第3のデバイスに送信することを決定し、なお、前記第1および前記第2のトラヒック信号構成要素の前記伝送レートおよび前記電力は、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される;そして、
前記第1および前記第2のトラヒック信号構成要素と、前記伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号とを、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で送信する;
ように適合されている、請求項20に記載の第1のデバイス。
【請求項22】
第1のデバイスであって、ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするように構成されており、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、前記第3のデバイスとの第2の接続とを有し、
接続スケジューリングチャネルスロット内で第1の伝送要求信号を送るための手段と、なお、前記第1の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
前記接続スケジューリングチャネルスロット内で第2の伝送要求信号を送るための手段と、なお、前記第2の伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第3のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
を備え、
前記接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、前記複数のOFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含む、
第1のデバイス。
【請求項23】
前記第2のデバイスから、および前記第3のデバイスから、要求応答信号を受信するために監視するための手段と、なお、前記要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイスからトラヒックを受信する状態にあること、を示す;
追加の要求応答信号を受信するために監視するための手段と、なお、前記の追加の要求応答信号は、前記対応するデバイスが、前記第1のデバイス以外のデバイスからトラヒックを受信する状態にあること、を示す;
前記追加の要求応答信号の前記受信電力の関数として、前記追加の要求応答信号に関連する前記接続に対する干渉コストを計算するための手段と;
前記計算された干渉コストがしきい値以下である場合、パイロット信号を送信することを決定するための手段と;
をさらに備える、請求項22に記載の第1のデバイス。
【請求項24】
前記第2および第3のデバイスの両方に前記パイロットを送信するための手段と;
前記第2および第3のデバイスから、レート報告信号を受信するための手段と;
第1および第2のトラヒック信号構成要素を前記第2および第3のデバイスに送信することを決定するための手段と、なお、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素の前記伝送レートおよび電力は、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される;
前記後続のトラヒックチャネルスロット内で、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素と、前記伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号とを、送信するための手段と;
をさらに備える、請求項23に記載の第1のデバイス。
【請求項25】
ピアツーピアネットワーク上で通信を容易にするための回路であって、前記回路は、前記ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするために、第1のデバイス内で動作し、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、前記第3のデバイスとの第2の接続とを有し、
前記第2および第3のデバイスの両方に前記パイロットを送信し;
前記第2および第3のデバイスからレート報告信号を受信し;
前記第2および第3のデバイスに、第1および第2のトラヒック信号構成要素を送信することを決定し、なお、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素の前記伝送レートおよび電力は、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される;
前記後続のトラヒックチャネルスロット内で、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素と、前記伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号とを、送信する;
ことを備える回路。
【請求項26】
第1のデバイスが前記ピアツーピアネットワーク内の第2のデバイスおよび第3のデバイスを含む複数のデバイスとの通信を容易にするための命令、を備える機械可読媒体であって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、前記第3のデバイスとの第2の接続とを有しており、プロセッサによって実行された場合、前記プロセッサに、
前記第2および第3のデバイスの両方に前記パイロットを送信させ;
前記第2および第3のデバイスからレート報告信号を受信させ;
第1および第2のトラヒック信号構成要素を前記第2および前記第3のデバイスに送信することを決定させ、なお、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素の前記伝送レートおよび電力は、前記受信されたレート報告信号の関数として決定される;
前記後続のトラヒックチャネルスロット内で、前記第1および第2のトラヒック信号構成要素と、前記伝送レートを示す情報を含む帯域内制御信号とを、送信させる;
機械可読媒体。
【請求項27】
ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするために、第2のデバイスを操作する方法であって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、第3のデバイスとの第2の接続を有しており、前記方法は、
接続スケジューリングチャネルスロット内で、前記第1のデバイスから、意図された伝送要求信号を受信するために監視することと、なお、前記意図された伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
前記接続スケジューリングチャネルスロット内で、送信機デバイスから、追加の伝送要求信号を受信するために監視することと、なお、前記追加の伝送要求信号は、前記送信機デバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
信号対干渉比を計算することと、なお、前記信号対干渉比は、予想される干渉電力に対する予想される信号電力の比率であり、前記予測される信号電力は、前記第1のデバイスからの前記伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されており、前記予測される干渉電力は、前記追加の伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されている;
前記信号対干渉比がしきい値以上である場合、前記第1のデバイスに要求応答信号を送信することを決定することと;
を備える方法。
【請求項28】
前記追加の伝送要求信号のうちの1つを兄弟伝送要求信号として識別することと、なお、前記兄弟伝送要求信号は、前記第1のデバイスから前記第3のデバイスへの要求である;
前記予想される干渉電力を前記計算する際に、前記識別された兄弟伝送要求信号の前記受信電力を除外することと;
をさらに備える、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記接続スケジューリングチャネルスロットは、複数のOFDM記号を含み、前記OFDM記号のそれぞれは、複数のトーンを含み、前記意図された伝送要求信号は、前記複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信され、前記兄弟伝送要求信号は、前記複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記意図された伝送要求信号が送信される前記OFDM記号は、前記兄弟伝送要求信号が送信される前記OFDM記号と同じである、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記兄弟伝送要求信号が送信される前記トーンは、前記第2のデバイスに知られている、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記要求応答信号を送信することをさらに備え、前記要求応答信号は、前記複数のOFDM記号のうちの1つの中のトーン内で送信される、
請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記第1のデバイスからパイロットを受信することと;
前記パイロットの前記信号対干渉比を計算することと;
前記パイロットの前記計算された信号対干渉比の関数として、最大トラヒック伝送レートを決定することと、なお、前記最大トラヒック伝送レートは、前記第2のデバイスが、前記パイロットの所与の前記計算された信号対干渉比を確実に受信することが可能な最大レートである;
レート報告信号を前記第1のデバイスに送信することと、なお、前記レート報告信号は、前記決定された最大トラヒック伝送レートを示す情報を含む;
をさらに備える、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記第1のデバイスからトラヒック信号を受信することと、なお、前記トラヒック信号は、帯域内制御信号を含む;
前記帯域内制御信号から、前記トラヒック信号が、前記第2のデバイスを対象とするトラヒック信号構成要素を含むかどうかを決定することと;
それが存在することが決定された場合、前記第2のデバイスを対象とする前記トラヒック信号構成要素を復号することと;
をさらに備える、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記帯域内制御信号は、前記トラヒックチャネルスロットが前記トラヒックチャネルスロット内の複数のトーン記号の少なくとも2個の分離されたサブセットに区分化されること、を示す情報と、前記第2のデバイスを対象とする前記トラヒック信号構成要素を送信するために、前記少なくとも2個の分離されたサブセットのうちのどの1つが割り当てられるかの割当て情報と、を含んでおり、前記複数のトーン記号のそれぞれは1個のOFDM記号内のトーンであり、前記方法は更に、
トーン記号の前記割り当てられたサブセットから変調記号を取り出すことと、
前記取り出された変調記号から、前記第2のデバイスを対象とする前記トラヒック信号構成要素を復号することと、
をさらに備える、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
ピアツーピアネットワーク内で第1のデバイスとの通信を容易にするように構成された第2のデバイスであって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、第3のデバイスとの第2の接続とを有しており、
前記第1および第3のデバイスとの無線ピアツーピア通信接続を確立するための送受信機と、
前記送受信機に結合された処理回路と、
を備え、
前記処理回路は、
意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で前記第1のデバイスから受信するために監視し、なお、前記意図された伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
追加の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するために監視し、なお、前記追加の伝送要求信号は、前記送信機デバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
信号対干渉比を計算し、なお、前記信号対干渉比は、予想される干渉電力に対する予想される信号電力の比率であり、前記予測される信号電力は、第1のデバイスからの前記伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されており、前記予測される干渉電力は、前記追加の伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されている;そして、
前記信号対干渉比がしきい値以上である場合、前記第1のデバイスに要求応答信号を送信することを決定する;
ように適合されている、
第2のデバイス。
【請求項37】
前記処理回路は、
前記追加の伝送要求信号のうちの1つを、兄弟伝送要求信号として識別し、なお、前記兄弟伝送要求信号は前記第1のデバイスから前記第3のデバイスへの要求である;
前記予測される干渉電力を前記計算する際に、前記識別された兄弟伝送要求信号の前記受信電力を除外する;
ように適合されている、
請求項36に記載の第2のデバイス。
【請求項38】
ピアツーピアネットワーク内で前記第1のデバイスとの通信を容易にするように構成された第2のデバイスであって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスとの第1の接続と、第3のデバイスとの第2の接続とを有し、
意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で前記第1のデバイスから受信するために監視するための手段と、なお、意図された伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
追加の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するために監視するための手段と、なお、前記追加の伝送要求信号は、前記送信機デバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
信号対干渉比を計算するための手段と、なお、前記信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、前記予測される信号電力は、前記第1のデバイスからの前記伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されており、前記予測される干渉電力は、前記追加の伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されている;
前記信号対干渉比がしきい値以上である場合、前記第1のデバイスに要求応答信号を送信することを決定するための手段と;
を備える第2のデバイス。
【請求項39】
ピアツーピアネットワーク上で通信を容易にするための回路であって、前記回路は、第2のデバイスとの第1の接続と第3のデバイスとの第2の接続とを有する第1のデバイスとの通信を容易にするために前記第2のデバイス内で動作し、
意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で前記第1のデバイスから受信するために監視し、なお前記意図された伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
追加の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するために監視し、なお、前記追加の伝送要求信号は、前記送信機デバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
信号対干渉比を計算し、なお、前記信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、前記予測される信号電力は、前記第1のデバイスからの前記伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されており、前記予測される干渉電力は、前記追加の伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されている;
前記信号対干渉比がしきい値以上である場合、前記第1のデバイスに要求応答信号を送信することを決定する、
ことを備える回路。
【請求項40】
第2のデバイスが、前記第2のデバイスとの第1の接続と第3のデバイスとの第2の接続を有する第1のデバイスとの通信を容易にするための命令を備える機械可読媒体であって、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
意図された伝送要求信号を接続スケジューリングチャネルスロット内で前記第1のデバイスから受信するために監視させ、なお、前記意図された伝送要求信号は、前記第1のデバイスが、後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
追加の伝送要求信号を前記接続スケジューリングチャネルスロット内で送信機デバイスから受信するために監視させ、なお、前記追加の伝送要求信号は、前記送信機デバイスが、前記後続のトラヒックチャネルスロット内で前記第2のデバイス以外の受信機デバイスにトラヒック信号を送信することを意図していること、を示す;
信号対干渉比を計算させ、なお、前記信号対干渉比は、予測される干渉電力に対する予測される信号電力の比率であり、前記予測される信号電力は、前記第1のデバイスからの前記伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されており、前記予測される干渉電力は、前記追加の伝送要求信号の前記受信電力の関数として決定されている;そして、
前記信号対干渉比がしきい値以上である場合、前記第1のデバイスに要求応答信号を送信することを決定させる;
機械可読媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−213177(P2012−213177A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−116929(P2012−116929)
【出願日】平成24年5月22日(2012.5.22)
【分割の表示】特願2010−516226(P2010−516226)の分割
【原出願日】平成20年7月9日(2008.7.9)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−116929(P2012−116929)
【出願日】平成24年5月22日(2012.5.22)
【分割の表示】特願2010−516226(P2010−516226)の分割
【原出願日】平成20年7月9日(2008.7.9)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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