説明

2−アルキルシステイン、2−(ヒドロキシル化フェニル)−4−アルキルチアゾリン−4−カルボン酸およびそれらの誘導体の合成

【課題】薬学的に活性な薬剤の合成において有用なアミノ酸を有することは有利である。イオン過負荷疾患を患う被験体の鉄キレート化治療に有利性を示すデスフェリチオシンおよび関連する化合物の前駆体である2-メチルシステインの合理的なコストでの新規製造方法が必要とされている。
【解決手段】本発明は、2-アルキルシステイン誘導体の調製方法を提供し、その多くは立体選択的に行われうる。本発明はまた、デスフェリチオシンに関するイオンキレート剤のクラス(全てがチアゾリン環を含む)の調製方法を開示し、これらのイオンキレート剤の例は、4,5-ジヒドロ-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4-メチル-チアゾール-4-カルボン酸等の4,5-ジヒドロ-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4-アルキル-チアゾール-4-カルボン酸である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式(LXXXV):
【化1】


(式中、R1は置換または非置換アルキル基である)
により表される光学的に活性な2-アルキル化システインまたはその塩の調製方法であって、
(a)構造式(LXXXVI):
【化2】


により表される化合物またはその塩と、式Ar-CN(式中Arは置換または非置換アリール基である)の置換または非置換アリールニトリルとを結合させ、それにより構造式(LXXXVII):
【化3】


により表される置換チアゾリンカルボン酸を形成する工程;
(b)置換チアゾリンカルボン酸と構造式(LXXXVIII):
【化4】


(式中、R*は1つ以上のキラル炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、R2は置換もしくは非置換アルキルまたはアリール基である)
により表されるアミンとを反応させ、それにより構造式(LXXXIX):
【化5】


により表される置換チアゾリンアミドを形成する工程;
(c)置換チアゾリンアミドを1つ以上の塩基およびR1X(式中、Xは脱離基であり、R1は前記に規定されるとおりである)でアルキル化し、それにより構造式(XC):
【化6】


により表されるアルキル化置換チアゾリンアミドを形成する工程;
(d)アルキル化置換チアゾリンアミドを加水分解し、それによりアルキル化置換チアゾリンカルボン酸またはその塩を形成する工程、そのアニオンは構造式(XCI):
【化7】


により表される;ならびに
(e)アルキル化置換チアゾリンカルボン酸またはその塩と酸とを反応させ、それにより構造式(LXXXV)により表される2-アルキル化システインを形成する工程、
を含む、方法。
【請求項2】
Arが置換または非置換フェニル基である請求項1記載の方法。
【請求項3】
Arがフェニルである請求項2記載の方法。
【請求項4】
構造式(LXXXVIII)により表されるアミンが、フェニルエチルアミンおよびヘテロアリールキラルアミンからなる群より選ばれる化合物である請求項1記載の方法。
【請求項5】
工程(c)の1つ以上の塩基が、カリウムt-ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびナトリウムアミドからなる群より選ばれる請求項1記載の方法。
【請求項6】
R1が置換または非置換C1〜C4アルキル基である請求項1記載の方法。
【請求項7】
R1がメチルである請求項6記載の方法。
【請求項8】
Xがヨウ素である請求項1記載の方法。
【請求項9】
アルキル化置換チアゾリンアミドのエナンチオマーを分離することによりアルキル化置換チアゾリンアミドを精製する工程をさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項10】
アルキル化置換チアゾリンアミドの構造式(XC)で示される炭素原子4に基いて(S)-異性体が分離される請求項9記載の方法。
【請求項11】
アルキル化置換チアゾリンカルボン酸のエナンチオマーを分離することにより、アルキル化置換チアゾリンカルボン酸を精製する工程をさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項12】
アルキル化置換チアゾリンカルボン酸の(S)-異性体が単離される請求項11記載の方法。
【請求項13】
構造式(XCII):
【化8】


により表される化合物またはその塩の調製方法であって、
(a)構造式(XCIII):
【化9】


により表される化合物またはその塩と、式Ar-CN(式中、Arは置換または非置換アリール基である)の置換または非置換アリールニトリルとを結合させ、それにより構造式(XCIV):
【化10】


により表される置換チアゾリンカルボン酸を形成する工程;
(b)置換チアゾリンカルボン酸と構造式(XCV):
【化11】


(式中、R*は1つ以上のキラル炭素原子を含有する置換または非置換アルキル基であり、R2は置換または非置換アルキルまたはアリール基である)
により表されるアミンとを反応させ、それにより構造式(XCVI):
【化12】


により表される置換チアゾリンアミドを形成する工程;
(c)置換チアゾリンアミドを1以上の塩基およびCH3X(式中Xは脱離基である)でアルキル化し、それにより構造式(XCVII):
【化13】


により表されるアルキル化置換チアゾリンアミドを形成する工程;
(d)アルキル化置換チアゾリンアミドを加水分解し、それによりアルキル化置換チアゾリンカルボン酸またはその塩を形成する工程、そのアニオンは構造式(XCVIII):
【化14】


により表される;
(e)任意に、アルキル化置換チアゾリンカルボン酸の(S)-異性体を精製する工程;
(f)アルキル化置換チアゾリンカルボン酸の(S)-異性体と酸とを反応させ、それにより(S)-2-メチルシステインを形成する工程;および
(g)(S)-2-メチルシステインと2,4-ジヒドロキシベンゾニトリルとを結合させ、それにより構造式(XCII)により表される化合物を形成する工程、
を含む、方法。

【公開番号】特開2007−1986(P2007−1986A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−231196(P2006−231196)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【分割の表示】特願2004−505355(P2004−505355)の分割
【原出願日】平成15年5月15日(2003.5.15)
【出願人】(501475594)ジェンザイム、コーポレーション (3)
【氏名又は名称原語表記】GENZYME CORPORATION
【Fターム(参考)】