説明

2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンと少なくとも1つのハイドロフルオロオレフィンとの混合物を含有する発泡体形成組成物およびポリイソシアネートベースの発泡体の製造におけるそれらの使用

2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンと少なくとも1つのハイドロフルオロオレフィンとの混合物を含有する発泡体形成組成物が開示される。有効量の発泡体形成組成物と好適なポリイソシアネートとの反応から製造される独立気泡のポリウレタンまたはポリイソシアヌレートポリマー発泡体もまた開示される。有効量の発泡体形成組成物を好適なポリイソシアネートと反応させることによる独立気泡のポリウレタンまたはポリイソシアヌレートポリマー発泡体の製造方法もまた開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書における開示は、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンと少なくとも1つのハイドロフルオロオレフィンとの混合物および活性水素含有化合物を含む発泡体形成組成物、ならびにポリウレタンおよびポリイソシアヌレート発泡体を製造するためのこのような組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
独立気泡ポリイソシアネートベースの発泡体は、断熱目的のために、例えば、ビルディング建築におよびエネルギー効率的な電化製品の製造に広く使用されている。建設業界では、ポリウレタン/ポリイソシアヌレート・ボードストックは、その断熱および荷重負荷容量のために屋根材料および羽目板に使用されている。現場打ちおよび溶射ポリウレタンフォームは、断熱屋根、貯蔵タンプなどの断熱性の大構造物、冷蔵庫および冷凍庫などの断熱電化製品、断熱性の冷蔵トラックおよび列車などをはじめとする様々な用途向けに広く使用されている。
【0003】
これらの様々なタイプのポリウレタン/ポリイソシアヌレート発泡体の全てが、それらの製造のために発泡剤(発泡膨張剤または発泡膨張組成物としても知られる)を必要とする。断熱性発泡体は、ポリマーを発泡させるためにのみならず、主としてそれらの低い蒸気熱伝導性、断熱値について非常に重要な特性に関してもハロカーボン発泡剤の使用に依存する。歴史的に、ポリウレタンフォームは、主発泡剤としてCFC(クロロフルオロカーボン、例えばCFC−11、トリクロロフルオロメタン)およびHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン、例えばHCFC−141b、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン)を使用した。しかしながら、成層圏オゾンの破壊におけるCFCおよびHCFCなどの塩素含有分子のかかわり合いが原因で、CFCおよびHCFCの生産および使用は、モントリオール議定書(Montreal Protocol)によって制限されてきた。最近、成層圏オゾンの破壊の一因とならない、ハイドロフルオロカーボン(HFC)がポリウレタンフォーム用の発泡剤として用いられてきている。この用途に用いられるHFCの例は、HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)である。HFCは、成層圏オゾンの破壊の一因とならないが、「温室効果」へのそれらの関与、すなわち、それらが地球温暖化の一因となるために関心事である。地球温暖化へのそれらの関与の結果として、HFCは監視下に置かれ、それらの広範囲に及ぶ使用もまた将来には制限されるかもしれない。
【0004】
特開平5−179043号公報には、ポリウレタンフォーム用の発泡剤としてシス−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンが開示されており、それを使用することを試みられている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、(a)2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFC−1233xf)と少なくとも1種のハイドロフルオロオレフィンとの混合物;および(b)2以上の発生水素を有する活性水素含有化合物を含む発泡体形成組成物であって;前記少なくとも1種のハイドロフルオロオレフィンが、
(i)式E−またはZ−R1CH=CHR2(式中、R1およびR2は、独立して、C1〜C6パーフルオロアルキル基である)のハイドロフルオロオレフィン;
(ii)式cyclo−[CX=CY(CZW)n−](式中、X、Y、Z、およびWは、独立して、HまたはFであり、そしてnは2〜5の整数である、ただし、全てのX、Y、Z、およびWがFであるわけではない)の環状ハイドロフルオロオレフィン;ならびに
(iii)CHF2CF=CH2、CH3CF=CF2、CH2FCF=CF2、CH2FCH=CF2、CHF2CH=CHF、CF3CF=CHCF3、CHF=CFCF2CF3、CHF2CF=CFCF3、(CF32C=CHF、CF2=CHCF2CF3、CF2=CFCHFCF3、CF2=CFCF2CHF2、CF3CF2CF=CH2、CHF=CHCF2CF3、CHF=CFCHFCF3、CHF=CFCF2CHF2、CHF2CF=CFCHF2、CH2FCF=CFCF3、CHF2CH=CFCF3、CF3CH=CFCHF2、CF2=CFCF2CH2F、CF2=CFCHFCHF2、CH2=C(CF32、CH2FCH=CFCF3、CF3CH=CFCH2F、CF3CF2CH=CH2、CHF2CH=CHCF3、CH3CF=CFCF3、CH2=CFCF2CHF2、CHF2CF=CHCHF2、CH3CF2CF=CF2、CH2FCF=CFCHF2、CF2=C(CF3)(CH3)、CH2=C(CHF2)(CF3)、CH2=CFCHFCF3、CHF=CFCH2CF3、CHF=CHCHFCF3、CHF=CHCF2CHF2、CHF=CFCHFCHF2、CH2=CHCF2CHF2、CF2=C(CHF2)(CH3)、CHF=C(CF3)(CH3)、CH2=C(CHF22、CF3CF=CHCH3、CH3CF=CHCF3、(CF32C=CHCF3、CF3CF=CHCF2CF3、CF3CH=CFCF2CF3、CHF=CFCF2CF2CF3、CF2=CHCF2CF2CF3、CF2=CFCF2CF2CHF2、CHF2CF=CFCF2CF3、CF3CF=CFCF2CHF2、CF3CF=CFCHFCF3、CHF=CFCF(CF32、CF2=CFCH(CF32、CF3CH=C(CF32、CF2=CHCF(CF32、CH2=CFCF2CF2CF3、CHF=CFCF2CF2CHF2、CH2=C(CF3)CF2CF3、CF2=CHCH(CF32、CHF=CHCF(CF32、CF2=C(CF3)CH2CF3、(CF32CFCH=CH2、CF3CF2CF2CH=CH2、CH2=CFCF2CF2CHF2、CF2=CHCF2CH2CF3、CF3CF=C(CF3)(CH3)、CH2=CFCH(CF32、CHF=CHCH(CF32、CH2FCH=C(CF32、CH3CF=C(CF32、(CF32C=CHCH3、CF3CF2CF=CHCH3、CF3C(CH3)=CHCF3、CH2=CHCF2CHFCF3、CH2=C(CF3)CH2CF3、(CF32C=CHC25、(CF32CFCF=CHCF3、CF3CF2CF2CF2CH=CH2、CH2=CHC(CF33、(CF32C=C(CH3)(CF3)、CH2=CFCF2CH(CF32、CF3CF=C(CH3)CF2CF3、CF3CH=CHCH(CF32、CF3CF2CF2CF=CHCH3、CH2=CHCF2CF2CF2CHF2、(CF32C=CHCF2CH3、CH2=C(CF3)CH225、CF3CF2CF2C(CH3)=CH2、CF3CF2CF2CH=CHCH3、CH2=CHCH2CF225、CF3CF2CF=CFC25、CH2=CHCH2CF(CF32、CF3CF=CHCH(CF3)(CH3)、(CF32C=CFC25、CF3CH=CFCF2CF225、CF3CF=CHCF2CF225、CF3CF2CH=CFCF225、CF3CF2CF=CHCF225からなる群から選択されるハイドロフルオロオレフィン
からなる群から選択される組成物を提供する。
【0006】
本開示はまた、有効量の発泡体形成組成物と、好適なポリイソシアネートとの反応から製造された独立気泡ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートポリマー発泡体を提供する。
【0007】
本開示はまた、独立気泡ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートポリマー発泡体の製造方法を提供する。本方法は、有効量の発泡体形成組成物と、好適なポリイソシアネートとを反応させる工程を含む。
【発明を実施するための形態】
【0008】
前述の要約および以下の詳細な説明は、例示的および説明的であるにすぎず、添付の特許請求の範囲に定義されるような、本発明を限定するものではない。いずれか1つまたは複数の本発明の実施形態のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明から、および特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【0009】
本開示の組成物は、(a)HCFC−1233xfと少なくとも1種のハイドロフルオロオレフィンとの混合物;および2以上の活性水素を有する活性水素含有化合物を含む発泡体形成組成物であって、前記少なくとも1種のハイドロフルオロオレフィンが、
(i)式E−またはZ−R1CH=CHR2(式中、R1およびR2は、独立して、C1〜C6パーフルオロアルキル基である)のハイドロフルオロオレフィン;
(ii)式cyclo−[CX=CY(CZW)n−](式中、X、Y、Z、およびWは、独立して、HまたはFであり、そしてnは2〜5の整数である、ただし、全てのX、Y、Z、およびWがFであるわけではない)の環状ハイドロフルオロオレフィン;ならびに
(iii)2,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(CHF2CF=CH2);1,1,2−トリフルオロ−1−プロペン(CH3CF=CF2);1,2,3−トリフルオロ−1−プロペン(CH2FCF=CF2);1,1,3−トリフルオロ−1−プロペン(CH2FCH=CF2);1,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(CHF2CH=CHF);1,1,1,2,4,4,4−ヘプタフルオロ−2−ブテン(CF3CF=CHCF3);1,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCF2CF3);1,1,1,2,3,4,4−ヘプタフルオロ−2−ブテン(CHF2CF=CFCF3);1,3,3,3−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−プロペン((CF32C=CHF);1,1,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF2=CHCF2CF3);1,1,2,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF2=CFCHFCF3);1,1,2,3,3,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF2=CFCF2CHF2);2,3,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CF3CF2CF=CH2);1,3,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CHF=CHCF2CF3);1,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCHFCF3);1,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCF2CHF2);1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CHF2CF=CFCHF2);1,1,1,2,3,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CH2FCF=CFCF3);1,1,1,2,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CHF2CH=CFCF3);1,1,1,3,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(CF3CH=CFCHF2);1,1,2,3,3,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CF2=CFCF2CH2F);1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテン(CF2=CFCHFCHF2);3,3,3−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−プロペン(CH2=C(CF32);1,1,1,2,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CH2FCH=CFCF3);1,1,1,3,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CF3CH=CFCH2F);3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CF3CF2CH=CH2);1,1,1,4,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CHF2CH=CHCF3);1,1,1,2,3−ペンタフルオロ−2−ブテン(CH3CF=CFCF3);2,3,3,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CH2=CFCF2CHF2);1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CHF2CF=CHCHF2);1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−1−ブテン(CH3CF2CF=CF2);1,1,2,3,4−ペンタフルオロ−2−ブテン(CH2FCF=CFCHF2);1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−メチル−1−プロペン(CF2=C(CF3)(CH3));2−(ジフルオロメチル)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(CH2=C(CHF2)(CF3));2,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CH2=CFCHFCF3);1,2,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCH2CF3);1,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CHCHFCF3);1,3,3,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CHCF2CHF2);1,2,3,4,4−ペンタフルオロ−1−ブテン(CHF=CFCHFCHF2);3,3,4,4−テトラフルオロ−1−ブテン(CH2=CHCF2CHF2);1,1−ジフルオロ−2−(ジフルオロメチル)−1−プロペン(CF2=C(CHF2)(CH3));1,3,3,3−テトラフルオロ−2−メチル−1−プロペン(CHF=C(CF3)(CH3));3,3−ジフルオロ−2−(ジフルオロメチル)−1−プロペン(CH2=C(CHF22);1,1,1,2−テトラフルオロ−2−ブテン(CF3CF=CHCH3);1,1,1,3−テトラフルオロ−2−ブテン(CH3CF=CHCF3);1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン((CF32C=CHCF3);1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CF3CF=CHCF2CF3);1,1,1,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CF3CH=CFCF2CF3);1,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−1−ペンテン(CHF=CFCF2CF2CF3);1,1,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−1−ペンテン(CF2=CHCF2CF2CF3);1,1,2,3,3,4,4,5,5−ノナフルオロ−1−ペンテン(CF2=CFCF2CF2CHF2);1,1,2,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CHF2CF=CFCF2CF3);1,1,1,2,3,4,4,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CF3CF=CFCF2CHF2);1,1,1,2,3,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−ペンテン(CF3CF=CFCHFCF3);1,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CHF=CFCF(CF32);1,1,2,4,4,4−ヘキサフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF2=CFCH(CF32);1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン(CF3CH=C(CF32);1,1,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF2=CHCF(CF32);2,3,3,4,4,5,5,5−オクタフルオロ−1−ペンテン(CH2=CFCF2CF2CF3);1,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンテン(CHF=CFCF2CF2CHF2);3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH2=C(CF3)CF2CF3);1,1,4,4,4−ペンタフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF2=CHCH(CF32);1,3,4,4,4−ペンタフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CHF=CHCF(CF32);1,1,4,4,4−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CF2=C(CF3)CH2CF3);3,4,4,4−テトラフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン((CF32CFCH=CH2);3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−ペンテン(CF3CF2CF2CH=CH2);2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロ−1−ペンテン(CH2=CFCF2CF2CHF2);1,1,3,3,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−ブテン(CF2=CHCF2CH2CF3);1,1,1,2,4,4,4−ヘプタフルオロ−3−メチル−2−ブテン(CF3CF=C(CF3)(CH3));2,4,4,4−テトラフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH2=CFCH(CF32);1,4,4,4−テトラフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CHF=CHCH(CF32);1,1,1,4−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン(CH2FCH=C(CF32);1,1,1,3−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン(CH3CF=C(CF32);1,1,1−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ブテン((CF32C=CHCH3);3,4,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−2−ペンテン(CF3CF2CF=CHCH3);1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−ブテン(CF3C(CH3)=CHCF3);3,3,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−1−ペンテン(CH2=CHCF2CHFCF3);4,4,4−トリフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH2=C(CF3)CH2CF3);1,1,1,4,4,5,5,5−オクタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CF32C=CHC25);1,1,1,3,4,5,5,5−オクタフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CF32CFCF=CHCF3);3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキセン(CF3CF2CF2CF2CH=CH2);4,4,4−トリフルオロ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)−1−ブテン(CH2=CHC(CF33);1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−3−メチル−2−ブテン((CF32C=C(CH3)(CF3));2,3,3,5,5,5−ヘキサフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−1−ペンテン(CH2=CFCF2CH(CF32);1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−3−メチル−2−ペンテン(CF3CF=C(CH3)CF2CF3);1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン(CF3CH=CHCH(CF32);3,4,4,5,5,6,6,6−
オクタフルオロ−2−ヘキセン(CF3CF2CF2CF=CHCH3);3,3,4,4,5,5,6,6−オクタフルオロ−1−ヘキセン(CH2=CHCF2CF2CF2CHF2);1,1,1,4,4−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CF32C=CHCF2CH3);4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−1−ペンテン(CH2=C(CF3)CH225);3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−2−メチル−1−ペンテン(CF3CF2CF2C(CH3)=CH2);4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロ−2−ヘキセン(CF3CF2CF2CH=CHCH3);4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロ−1−ヘキセン(CH2=CHCH2CF225);1,1,1,2,2,3,4−ヘプタフルオロ−3−ヘキセン(CF3CF2CF=CFC25);4,5,5,5−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)−1−ペンテン(CH2=CHCH2CF(CF32);1,1,1,2,5,5,5−ヘプタフルオロ−4−メチル−2−ペンテン(CF3CF=CHCH(CF3)(CH3));1,1,1,3−テトラフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ペンテン((CF32C=CFC25);1,1,1,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−2−ヘプテン(CF3CH=CFCF2CF225);1,1,1,2,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−2−ヘプテン(CF3CF=CHCF2CF225);1,1,1,2,2,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−3−ヘプテン(CF3CF2CH=CFCF225);1,1,1,2,2,3,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−3−ヘプテン(CF3CF2CF=CHCF225)からなる群から選択されるハイドロフルオロオレフィン
からなる群から選択される組成物である。
【0010】
本開示では、HCFC−1233xfおよびハイドロフルオロオレフィンが発泡剤として使用される。典型的にはこれらは、発泡体形成組成物中の他の成分と混合する前に組み合わせられる。あるいはまた、他のものが混ぜ込まれる前に発泡体形成組成物中の他の成分の幾つかまたは全てと混合することができる。例えば、シス−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(Z−FC−1336mzz、Z−CF3CH=CHCF3)は、HCFC−1233xfが加えられる前に発泡体形成組成物中の他の成分と先ず混合することができる。一実施形態では、HCFC−1233xfと少なくとも1つのハイドロフルオロオレフィンとの混合物は、1〜25重量%のZ−FC−1336mzzと、99〜75重量%のHCFC−1233xfとを含有する。一実施形態では、HCFC−1233xfと少なくとも1つのハイドロフルオロオレフィンとの混合物は、3〜22重量%のZ−FC−1336mzzと97〜78重量%のHCFC−1233xfとを含有する。
【0011】
「ハイドロフルオロオレフィン」とは、水素、炭素、フッ素、および少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する化合物を意味することが意図される。
【0012】
本発明の幾つかの実施形態では、ハイドロフルオロオレフィンはZ−FC−1336mzzである。
【0013】
Z−FC−1336mzzは既知の化合物であり、その製造方法は、例えば、全体が参照により本明細書によって援用される、2007年4月26日出願の米国仮特許出願第60/926293号明細書[FL1346 US PRV]に開示されている。
【0014】
HCFC−1233xfは、Journal of the Chemical Society(1951)2495〜2504ページにHaszeldineに記載されているように、水酸化カリウムを使用する1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの脱塩化水素によって製造することができる。
【0015】
「クリーム時間」とは、活性水素含有化合物とポリイソシアネートとの混合から始まって、発泡が起こり始め、混合物の色が変化し始めるときに終わる期間を意味することを意図される。
【0016】
「立上り時間」とは、活性水素含有化合物とポリイソシアネートとの混合から始まって、発泡体立上りが止まるときに終わる期間を意味することを意図される。
【0017】
「不粘着時間」とは、活性水素含有化合物とポリイソシアネートとの混合から始まって、発泡体の表面がもはや粘着性ではないときに終わる期間を意味することを意図される。
【0018】
「初期R値」とは、発泡体が形成され、不粘着になった後24時間内に75°Fの平均温度で測定されるポリマー発泡体の断熱値(耐熱性)を意味することを意図される。
【0019】
本明細書において使用される場合、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「包含する(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」またはそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図される。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、もしくは装置は、それらの要素のみに必ずしも限定されず、明確にリストされない、またはこのようなプロセス、方法、物品、もしくは装置に固有の他の要素を含んでもよい。さらに、それとは反対と明確に記述されない限り、「または(or)」は、包括的なまたはを意味し、排他的なまたはを意味しない。例えば、条件AまたはBは次のいずれか1つで満たされる:Aは真であり(または存在し)かつBは偽である(または存在しない);Aは偽であり(または存在せず)かつBは真である(または存在する);そしてAおよびBの両方とも真である(または存在する)。
【0020】
また、「a」または「an」の使用は、本明細書に記載される要素および成分を記載するために用いられる。これは、便宜上および本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われるにすぎない。この記載は、1つまたは少なくとも1つを含むと読まれるべきであり、単数形はまた、そうではないことを意味することが明らかではない限り複数形を包含する。
【0021】
特に定義されない限り、本明細書において使用される全ての専門用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において記載されるものと類似のまたは等価の方法および材料を本発明の実施形態の実施または試験に用いることができるが、好適な方法および材料は以下に記載される。本明細書に言及される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、特定の節が引用されない限り、それらの全体を参照により援用される。矛盾が生じた場合には、定義を含めて、本明細書が優先される。さらに、材料、方法、および実施例は例示的であるにすぎず、限定的であることを意図されない。
【0022】
本発明の活性水素含有化合物は、参照により本明細書によって援用される、米国特許第4,394,491号明細書に記載されるものなどの、イソシアネート基とよく反応する活性水素原子を含有する2個以上の基を有する化合物を含むことができる。本発明の幾つかの実施形態では、活性水素原子を含有する基は、ヒドロキシル基の形態にある。本発明の幾つかの実施形態では、活性水素含有化合物は、1分子当たり少なくとも2個のヒドロキシル基を有し、より具体的には、ポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールなどの、ポリオールを含む。かかるポリオールの例は、約50〜約700の、普通は約70〜約300の、より典型的には約90〜約270の当量を有し、そして少なくとも2個のヒドロキシル基、通常は3〜8個のかかる基を持っているものである。
【0023】
好適なポリオールの例は、芳香族ポリエステルポリオール、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)スクラップをジエチレングリコールなどのグリコールとエステル交換させることによって製造された、または無水フタル酸をグリコールと反応させることによって製造されたものなどのポリエステルポリオールと含む。生じたポリエステルポリオールは、追加の内部アルキレンオキシ基を含有する延長ポリエステルポリオールを形成するためにエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとさらに反応させられてもよい。
【0024】
好適なポリオールの例はまた、とりわけ、末端ヒドロキシル基を持ったポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、混合ポリエチレン−プロピレンオキシドなどのポリエーテルポリオールを含む。他の好適なポリオールは、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドを、例えば、グリセロール、ペンタエリスリトールおよびソルビトール、グルコース、スクロースおよび類似のポリヒドロキシ化合物などの炭水化物中に存在するような2〜16個、一般には3〜8個のヒドロキシル基を有する開始剤と反応させることによって製造することができる。好適なポリエーテルポリオールはまた、脂肪族または芳香族アミンベースの、およびマンニッヒ系のポリオールを含むことができる。
【0025】
本発明の幾つかの実施形態では、活性水素含有化合物は、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールとの混合物である。
【0026】
本発明はまた、有効量の発泡体形成組成物を好適なポリイソシアネートと反応させることによる独立気泡ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートポリマー発泡体の製造方法に関する。
【0027】
典型的には、好適なポリイソシアネートと反応させる前に、本明細書で上に記載された活性水素含有化合物および任意選択的に他の添加剤が、発泡体形成組成物を形成するために発泡剤(例えばZ−FC−1336mzzおよびHCFC−1233xf)と混合される。かかる発泡体形成組成物は典型的には、イソシアネート反応性プレブレンド物、またはB−サイド組成物として当該技術分野で知られている。本発明の発泡体形成組成物は、所望量の各成分を単に量り取り、その後、それらを適切な温度および圧力で適切な容器中で組み合わせることをはじめとする、当業者に便利な任意の方法で調製することができる。
【0028】
ポリイソシアネートベースの発泡体を製造するとき、ポリイソシアネート反応剤は普通、活性水素含有化合物のそれに対して、イソシアネート基の当量対活性水素基の当量の比、すなわち、発泡体指数が約0.9〜約10、ほとんどの場合に約1から約4であるような割合で選択される。
【0029】
任意の好適なポリイソシアネートを即時法で用いることができるが、ポリイソシアネートベースの発泡体を製造するために有用な好適なポリイソシアネートの例は、とりわけ、芳香族、脂肪族および脂環式ポリイソシアネートの少なくとも1つを含む。これらの化合物の代表的なメンバーは、とりわけ、メタ−またはパラ−フェニレンジイソシアネート、トルエン−2,4−ジイソシアネート、トルエン−2,6−ジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート(および異性体)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、1−メチルフェニル−2,4−フェニルジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4−ジイソシアネート、4,4−ビフェニレンジイソシアネートおよび3,3−ジメトキシ−4,4−ビフェニレンジイソシアネートならびに3,3−ジメチルジフェニルプロパン−4,4−ジイソシアネートなどのジイソシアネート;トルエン−2,4,6−トリイソシアネートなどのトリイソシアネートならびに4,4−ジメチルジフェニルメタン−2,2,5,5−テトライソシアネートおよび様々なポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、それらの混合物などのポリイソシアネートを含む。
【0030】
トルエンジアミンを含む混合物のホスゲン化によって得られる粗トルエンジイソシアネート、または粗ジフェニルメタンジアミンのホスゲン化によって得られる粗ジフェニルメタンジイソシアネートなどの、粗ポリイソシアネートもまた本発明の実施に使用されてもよい。かかる化合物の具体的な例は、ポリウレタンを架橋するそれらの能力のために、メチレン橋架けポリフェニルポリイソシアネートを含む。
【0031】
ポリイソシアネートベースの発泡体を製造する際に少量の添加剤を用いることは多くの場合に望ましい。これらの中で添加剤は、とりわけ当該技術分野で周知の、触媒、界面活性剤、難燃剤、防腐剤、着色剤、酸化防止剤、強化剤、フィラー、帯電防止剤からなる群からの1つ以上のメンバーを含む。
【0032】
組成物に依存して、界面活性剤は、硬化の間ずっと発泡反応混合物を安定化させるために用いることができる。かかる界面活性剤は普通は、液体または固体有機シリコーン化合物を含む。界面活性剤は、発泡反応混合物を崩壊から安定化させるのに、かつ、大きい、一様でない気泡の形成を防ぐのに十分な量で用いられる。本発明の一実施態様では、全発泡成分(すなわち、発泡剤+活性水素含有化合物+ポリイソシアネート+添加剤)の総重量を基準として約0.1重量%〜約5重量%の界面活性剤が使用される。本発明の別の実施形態では、全発泡成分の総重量を基準として約1.5重量%〜約3重量%の界面活性剤が使用される。
【0033】
活性水素含有化合物、例えばポリオールと、ポリイソシアネートとの反応のための1つ以上の触媒もまた用いられてもよい。任意の好適なウレタン触媒が用いられてもよいが、具体的な触媒は、第三級アミン化合物および有機金属化合物を含む。例示的なかかる触媒は、例えば、その開示が参照により本明細書に援用される、米国特許第5,164,419号明細書に開示されている。例えば、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属カルボン酸塩、または第四級アミン化合物などの、ポリイソシアネートの三量化のための触媒もまた任意選択的に本明細書で用いられてもよい。かかる触媒は、ポリイソシアネートの反応の速度を計れる程度に増大させる量で使用される。触媒の典型的な量は、全発泡成分の総重量を基準として約0.1重量%から約5重量%である。
【0034】
ポリイソシアネートベースの発泡体を製造するための本発明の方法において、活性水素含有化合物(例えば、ポリオール)、ポリイソシアネートおよび他の成分は、接触させられ、十分に混合され、発泡させられ、多孔質ポリマーへ硬化させられる。混合装置は決定的に重要であるわけではなく、様々な従来タイプの混合ヘッドおよびスプレー装置が用いられる。従来装置とは、フルオロトリクロロメタン(CCl3F、CFC−11)などの、従来のイソシアネートベースの発泡体発泡剤が用いられる、イソシアネートベースの発泡体の製造に従来用いられた装置、設備、および手順を意味する。かかる従来装置は、H.Bodenらによって、G.Oerter編Polyurethane Handbook,Hanser Publishers,New York,1985年の第4章;SPI 34th Annual Technical/Marketing Conference,1992年10月21日−10月24日,New Orleans,LouisianaからのPolyurethanes92に発表された“Fine Celled CFC−Free Rigid Foam−New Machinery with Low Boiling Blowing Agents”という表題のH.Grunbauerらによる論文;およびProceedings of the SPI/ISOPAからPolyurethanes World Congress 1991,1991年9月24−26日,Acropolis,Nice,Franceで発表された“Soluble or Insoluble Alternative Blowing Agents? Processing Technologies for Both Alternatives,Presented by the Equipment Manufacturer”という表題のM.Tavernaらによる論文で議論されている。これらの開示は、参照により本明細書によって援用される。
【0035】
本発明の一実施態様では、ある種の原料のプレブレンド物は、ポリイソシアネートと活性水素含有成分とを反応させる前に調製される。例えば、ポリオール、発泡剤、界面活性剤、触媒および、ポリイソシアネートを除く、他の発泡成分をブレンドし、次にこのブレンド物をポリイソシアネートと接触させることが多くの場合に有用である。あるいはまた、発泡成分が全て、ポリイソシアネートとポリオールとが接触させられる混合ゾーンに個別に導入されてもよい。ポリオールの全てまたは一部をポリイソシアネートと前もって反応させてプレポリマーを形成することもまた可能である。
【0036】
本発明組成物および方法は、例えば、インテグラルスキン、RIMおよび可撓性発泡体、ならびに現場注入電化製品発泡体として、または硬質の断熱性ボードストックおよびラミネートとして、スプレー断熱に有用な特に硬質の独立気泡ポリマー発泡体をはじめとする、あらゆる種類の発泡ポリウレタンフォームの製造に適用できる。
【0037】
本発明はまた、有効量の本開示の発泡体形成組成物と、好適なポリイソシアネートとの反応から製造された独立気泡ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートポリマー発泡体に関する。
【0038】
本発明の幾つかの実施形態では、独立気泡のポリウレタンまたはポリイソシアヌレートポリマー発泡体は、7.0フィート2−時間−°F/BTU−インチより大きい初期R値を有する。
【0039】
多くの態様および実施形態が上に記載されてきたが、それらは例示的であるにすぎず、限定的なものではない。本明細書を読めば、本発明の範囲から逸脱しない他の態様および実施形態が実現可能であることが当業者には分かる。
【実施例】
【0040】
本明細書に記載されるコンセプトは、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定しない、以下の実施例においてさらに説明される。
【0041】
ポリオールAは、Huntsman Polyurethanes(West Deptford,NJ 08066−1723)製のマンニッヒ(Mannich)塩基ポリエーテルポリオール(JEFFOL 315X)である。ポリオールAは、25℃で2400センチポアズの粘度を有する。ポリオール中のヒドロキシル基の含有率は、ポリオールの1グラム当たり336mgKOHに等しい。
【0042】
ポリオールBは、Invista Polyurethanes(Wichita,KS 67220)製のポリエステルポリオール(Terate 2031)である。ポリオールBは、25℃で10,000センチポアズの粘度を有する。ポリオール中のヒドロキシル基の含有率は、ポリオールの1グラム当たり307mgKOHに等しい。
【0043】
界面活性剤(DABCO DC193)は、Air Products Inc.(7201 Hamilton Blvd,Allentown PA 18195)から購入したポリシロキサンである。
【0044】
発泡剤エンハンサー(DABCO PM300)は、Air Products Inc.(7201 Hamilton Blvd,Allentown PA 18195)から購入した2−ブトキシエタノールである。
【0045】
アミン触媒(Polycat 30)は、Air Products Inc.(7201 Hamilton Blvd,Allentown PA 18195)から購入した第三級アミンである。
【0046】
カリウム触媒(Potassium HEX−CEM 977)は、25重量%ジエチレングリコールとOMG Americas Inc.(127 Public Square,1500 Key Tower,Cleveland OH 44114)から購入した75重量%2−エチルヘキサン酸カリウムとを含有する。
【0047】
難燃剤(PUMA 4010)は、ExpoMix Corporation(Wauconda,IL 60084)から購入したトリス−(1−クロロ−2−プロピル)ホスフェート(TCPP)である。
【0048】
ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(PAPI 27)は、Dow Chemicals,Inc.(Midland,MI,49641−1206)から購入する。
【0049】
初期R値は、75°Fの平均温度でLaserComp FOX 304 Thermal Conductivity Meter(熱伝導率計)によって測定する。R値の単位はフィート2−時間−°F/BTU−インチである。
【0050】
実施例1
HCFC−1233xfから製造されるポリウレタンフォーム
ポリオール、界面活性剤、発泡剤エンハンサー、難燃剤、触媒、水および発泡剤(HCFC−1233xf)を手動によりプレミックスし、次にポリイソシアネートと混合した。生じた混合物を8インチ×8インチ×2.5インチ紙箱に注ぎ込んでポリウレタンフォームを形成した。発泡体の調合物および特性を下の表1および2に示す。
【0051】
【表1】

【0052】
【表2】

【0053】
実施例2
Z−FC−1336mzzから製造されるポリウレタンフォーム
ポリオール、界面活性剤、発泡剤エンハンサー、難燃剤、触媒、水および発泡剤(Z−FC−1336mzz)を手動によりプレミックスし、次にポリイソシアネートと混合した。生じた混合物を8インチ×8インチ×2.5インチ紙箱に注ぎ込んでポリウレタンフォームを形成した。発泡体の調合物および特性を下の表3および4に示す。
【0054】
【表3】

【0055】
【表4】

【0056】
実施例3
Z−FC−1336mzzとHCFC−1233xfとの混合物から製造されるポリウレタンフォーム
発泡剤Z−FC−1336mzzおよびHCFC−1233xfをプレミックスして50重量%のZ−FC−1336mzzと50重量%のHCFC−1233xfとを含有する混合物を形成した。
【0057】
ポリオール、界面活性剤、発泡剤エンハンサー、難燃剤、触媒、水および上で作られた発泡剤混合物(50重量%のHCFC−1233xfおよび50重量%のZ−FC−1336mzz)を手動によりプレミックスし、次にポリイソシアネートと混合した。生じた混合物を8インチ×8インチ×2.5インチ紙箱に注ぎ込んでポリウレタンフォームを形成した。発泡体の調合物および特性を下の表5および6に示す。表6に示されるように、HCFC−1233xfへのZ−FC−1336mzzの添加は、発泡体のR値を向上させた。
【0058】
【表5】

【0059】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンと少なくとも1種のハイドロフルオロオレフィンとの混合物;および
(b)2以上の活性水素を有する活性水素含有化合物
を含む発泡体形成組成物であって、前記少なくとも1種のハイドロフルオロオレフィンが、
(i)式E−またはZ−R1CH=CHR2(式中、R1およびR2は、独立して、C1〜C6パーフルオロアルキル基である)のハイドロフルオロオレフィン;
(ii)式cyclo−[CX=CY(CZW)n−](式中、X、Y、Z、およびWは、独立して、HまたはFであり、そしてnは2〜5の整数である、ただし、全てのX、Y、Z、およびWがFであるわけではない)の環状ハイドロフルオロオレフィン;ならびに
(iii)CHF2CF=CH2、CH3CF=CF2、CH2FCF=CF2、CH2FCH=CF2、CHF2CH=CHF、CF3CF=CHCF3、CHF=CFCF2CF3、CHF2CF=CFCF3、(CF32C=CHF、CF2=CHCF2CF3、CF2=CFCHFCF3、CF2=CFCF2CHF2、CF3CF2CF=CH2、CHF=CHCF2CF3、CHF=CFCHFCF3、CHF=CFCF2CHF2、CHF2CF=CFCHF2、CH2FCF=CFCF3、CHF2CH=CFCF3、CF3CH=CFCHF2、CF2=CFCF2CH2F、CF2=CFCHFCHF2、CH2=C(CF32、CH2FCH=CFCF3、CF3CH=CFCH2F、CF3CF2CH=CH2、CHF2CH=CHCF3、CH3CF=CFCF3、CH2=CFCF2CHF2、CHF2CF=CHCHF2、CH3CF2CF=CF2、CH2FCF=CFCHF2、CF2=C(CF3)(CH3)、CH2=C(CHF2)(CF3)、CH2=CFCHFCF3、CHF=CFCH2CF3、CHF=CHCHFCF3、CHF=CHCF2CHF2、CHF=CFCHFCHF2、CH2=CHCF2CHF2、CF2=C(CHF2)(CH3)、CHF=C(CF3)(CH3)、CH2=C(CHF22、CF3CF=CHCH3、CH3CF=CHCF3、(CF32C=CHCF3、CF3CF=CHCF2CF3、CF3CH=CFCF2CF3、CHF=CFCF2CF2CF3、CF2=CHCF2CF2CF3、CF2=CFCF2CF2CHF2、CHF2CF=CFCF2CF3、CF3CF=CFCF2CHF2、CF3CF=CFCHFCF3、CHF=CFCF(CF32、CF2=CFCH(CF32、CF3CH=C(CF32、CF2=CHCF(CF32、CH2=CFCF2CF2CF3、CHF=CFCF2CF2CHF2、CH2=C(CF3)CF2CF3、CF2=CHCH(CF32、CHF=CHCF(CF32、CF2=C(CF3)CH2CF3、(CF32CFCH=CH2、CF3CF2CF2CH=CH2、CH2=CFCF2CF2CHF2、CF2=CHCF2CH2CF3、CF3CF=C(CF3)(CH3)、CH2=CFCH(CF32、CHF=CHCH(CF32、CH2FCH=C(CF32、CH3CF=C(CF32、(CF32C=CHCH3、CF3CF2CF=CHCH3、CF3C(CH3)=CHCF3、CH2=CHCF2CHFCF3、CH2=C(CF3)CH2CF3、(CF32C=CHC25、(CF32CFCF=CHCF3、CF3CF2CF2CF2CH=CH2、CH2=CHC(CF33、(CF32C=C(CH3)(CF3)、CH2=CFCF2CH(CF32、CF3CF=C(CH3)CF2CF3、CF3CH=CHCH(CF32、CF3CF2CF2CF=CHCH3、CH2=CHCF2CF2CF2CHF2、(CF32C=CHCF2CH3、CH2=C(CF3)CH225、CF3CF2CF2C(CH3)=CH2、CF3CF2CF2CH=CHCH3、CH2=CHCH2CF225、CF3CF2CF=CFC25、CH2=CHCH2CF(CF32、CF3CF=CHCH(CF3)(CH3)、(CF32C=CFC25、CF3CH=CFCF2CF225、CF3CF=CHCF2CF225、CF3CF2CH=CFCF225、CF3CF2CF=CHCF225からなる群から選択されるハイドロフルオロオレフィン
からなる群から選択される、組成物。
【請求項2】
前記少なくとも1種のハイドロフルオロオレフィンがシス−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンである、請求項1に記載の発泡体形成組成物。
【請求項3】
前記活性水素含有化合物がポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールとの混合物である、請求項1に記載の発泡体形成組成物。
【請求項4】
請求項1に記載の有効量の発泡体形成組成物と好適なポリイソシアネートとの反応から製造される、独立気泡のポリウレタンまたはポリイソシアヌレートポリマー発泡体。
【請求項5】
前記ポリマー発泡体が7.0フィート2−時間−°F/BTU−インチより大きい初期R値を有する、請求項4に記載の独立気泡のポリウレタンまたはポリイソシアヌレートポリマー発泡体。
【請求項6】
請求項1に記載の有効量の発泡体形成組成物を好適なポリイソシアネートと反応させる工程を含む、独立気泡のポリウレタンまたはポリイソシアヌレートポリマー発泡体の製造方法。

【公表番号】特表2012−518705(P2012−518705A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551094(P2011−551094)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/022467
【国際公開番号】WO2010/098936
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】