説明

3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルまたはそのベンゼンスルホン酸塩を調製するための方法、およびその方法において有用な化合物

本発明は、式(F)の化合物または化合物(P)を産生するように、式(EM)の3−[(S)−7−ブロモ−2−((Rおよび/またはS)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを、酸化剤と反応させること、および任意でその反応産物を酸性条件下で処理することを含む、3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステル(F)、または3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩(P)を調製するための新規方法などに関する。


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、3−[(S)−7−ブロモ−2−((Rおよび/またはS)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルまたは3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]プロピオン酸メチルエステルから開始する、3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルおよびそのベンゼンスルホン酸塩を調製するための方法、およびその方法において開始材料または中間体として有用な新規化合物に関連する。
【0002】
特許文献1は、カルボン酸エステル部分を含み、非特異的組織エステラーゼによって不活性化される、短時間作用型ベンゾジアゼピンを記載する。臓器非依存性除去メカニズムは、これらのベンゾジアゼピンに特徴的であると予測され、より予測可能かつ再現可能な薬力学的プロファイルを提供する。その化合物は、鎮静−催眠、抗不安、筋弛緩および抗けいれんの目的を含む、治療目的のために適当である。その化合物は、以下の臨床的環境において、静脈内投与するために有用である、短時間作用型CNS抑制薬である:術前の鎮静、不安緩解、および周術期イベントの健忘的(amnestic)使用;短い診断、手術、または内視鏡処置の間の意識的な鎮静;他の麻酔薬または鎮痛薬の投与の前および/またはそれと同時の、全身麻酔の導入および維持の成分として;ICU鎮静。
【0003】
その文献において開示される化合物の1つは、下記の式(F):
【0004】
【化1】

の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルである。
【0005】
特許文献1は、上記の式(F)の化合物を調製するための方法を教示し、その方法は以下の工程を含む:
−(a)式(A):
【0006】
【化2】

の(2−アミノ−5−ブロモ−フェニル)−ピリジン−2−イル−メタノンを、クロロホルム中でアルファ−Fmoc−保護−アミノ酸塩化物(FMOC−Glu(OMe)−OHおよび塩化オキサリルをジクロロメタン中で反応させることによって得る)と反応させ、得たアミドをジクロロメタン中でトリエチルアミンと反応させ、次いで1,2−ジクロロエタン中で酢酸と反応させ、式(D)の化合物を単離することによって、式(D)の3−[(S)−7−ブロモ−2−オキソ−5−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステル
【0007】
【化3】

を調製すること、ならびに
−(b)式(D)の化合物を、THF中の水素化ナトリウムの懸濁液と反応させ、その反応混合物をTHF中のビス−モルホリノホスホクロリデート(BPMC)で処理し、その反応混合物をろ過し、そのろ液をDL−1−アミノ−プロパノールと反応させ、得られたアルコール付加物を精製し、その精製したアルコール付加物をジクロロメタン中、DMSOおよび塩化オキサリルの混合物で処理し、その反応混合物をトリエチルアミンで処理し、酢酸エチルで希釈し、水溶液で洗浄し、そして濃縮して泡を得て、その泡を触媒量のp−トルエンスルホン酸で処理し、その溶液を炭酸水素ナトリウム(sodium hydrogenocarbonate)で中和化し、そして式(F)の化合物を単離すること。
【0008】
特許文献2は、上記の式(F)の化合物のベシル酸塩を調製する方法を開示し、この方法は、トルエンまたは酢酸エチル中でその化合物の溶液にベンゼンスルホン酸を加え、撹拌し、ろ過し、トルエンまたは酢酸エチルで洗浄し、そして減圧下で乾燥することによる。その方法は、3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩(P)を生じ、それは、特に興味深い活性医薬品成分(API)であると教示される。
【0009】
特許文献1において開示される式(A)の化合物から開始して、そのAPIの直接の前駆体、すなわち式(F)の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステル、またはそのAPI、3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩(P)を調製する方法は、特に工程の数の多さ、全体的な収率の低さ、および異なる工程で得られる化合物の光学的純度の不十分さのために、工業的調製のためには十分ではない。
【0010】
本発明の目的は、上記の欠点を有さない、化合物(P)およびその前駆体を調製する方法を発見することである。
【0011】
その目的は、添付の特許請求の範囲において規定される本発明によって達成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】国際公開第00/69836号
【特許文献2】国際公開第2008/007071号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
従って、本発明の方法は、式(EM):
【0014】
【化4】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((Rおよび/またはS)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを酸化すること、または好ましい実施態様において、式(E):
【0015】
【化5】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを酸化することを含む、式(F)の化合物またはそのベシル酸塩(P)を調製するための新規方法に関連する。
【0016】
その方法は、式(F)の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルまたはそのベシル酸塩(P)、すなわち3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩を、非常に高い化学的およびキラル純度で得ることを可能にする。
【0017】
本発明の方法は、WO00/69836において開示される式(F)の化合物の前駆体のうちの1つ、すなわち式(D)の3−[(S)−7−ブロモ−2−オキソ−5−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルまたは式(A)の(2−アミノ−5−ブロモ−フェニル)−ピリジン−2−イル−メタノンから開始して、式(EM)の3−[(S)−7−ブロモ−2−((Rおよび/またはS)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを調製する工程を含み得る。
【0018】
それは次いで式(F)の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルまたは3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩(P)を、非常に高い化学的およびキラル純度で調製する方法を提供し、それはWO00/69836において開示された方法よりも、より少ない工程、より良い再現性、および式(D)の化合物または式(A)の化合物に関してよりよい全体の収率を有する。
【0019】
本発明は、式(F):
【0020】
【化6】

の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルを調製するための方法に関し、それは、式(F)の化合物を産生するように、式(EM):
【0021】
【化7】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((Rおよび/またはS)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを、酸化剤と反応させ、そして任意でその反応産物を酸性条件下で処理することを含む。
【0022】
式(EM)の化合物は、式(E):
【0023】
【化8】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステル、
式(E’):
【0024】
【化9】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((S)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステル、
または式(E)および(E’)の化合物の混合物であり得る。
【0025】
好ましくは、式(EM)の化合物は、式(E)の化合物である。
【0026】
式(EM)の化合物を、非プロトン性の溶媒中で、式(E1)の化合物を、(R)−1−アミノ−2−プロパノールまたは(S)−1−アミノ−2−プロパノールと反応させることによって得ることができ、その化合物はどちらも商業的に入手可能である。
【0027】
工程(b)の1つの実施態様において、式(E1)の化合物を、(S)−1−アミノ−2−プロパノールと反応させて、式(E’)の3−[(S)−7−ブロモ−2−((S)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを生じ得る。
【0028】
好ましくは工程(b)において、式(E1)の化合物を、(R)−1−アミノ−2−プロパノールと反応させて、好ましい式(E)の3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを生じる。
【0029】
式(E)および(E’)の化合物の光学的純度は、合成に使用する1−アミノ−2−プロパノールの純度に依存する。本発明の目的のために、式(E)の化合物を、(R)−1−アミノ−2−プロパノールを用いて、≧95%、好ましくは≧99%、およびより好ましくは≧99.5%の光学的純度で得ることが好ましい。
【0030】
その酸化剤は、式(EM)の化合物の他の反応性基と反応せずに、第2アルコールをケトンへ酸化するために適切な薬剤である。
【0031】
適当な酸化剤の例は、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)のような塩基の存在下におけるジメチルスルホキシド(DMSO)中のスルホン化ピリジン、トリエチルアミンのような塩基の存在下におけるDMSO中の塩化オキサリル、Albright−Goldman酸化試薬(無水酢酸/DMSO)、S−IBX酸化試薬(1−ヒドロキシ−(1H)−ベンゾ−1,2−ヨードキソール(iodoxol)−3−オン−1−酸化物)、次亜塩素酸塩および触媒量のテトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)の組み合わせ、および、1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードキソール−3(1H)−オン(Dess−Martinペルヨージナン)のような、式(DM):
【0032】
【化10】

の超原子価ヨウ素化合物(ここでR1はアシル、好ましくはC−C10アシル、より好ましくはC−Cアシルである)である。
【0033】
その酸化剤は、式(EM)の化合物を、直接式(F)の化合物へ変換し得る、または式:
【0034】
【化11】

の中間体ケトンへ変換し得、それを次いで酸性条件下で式(F)の化合物へ環化し得る。
【0035】
式(F)の化合物を、合成有機化学の分野で日常的に使用される方法によって単離し得、それは例えば減圧下で溶媒を蒸発させ、その残渣を適当な溶媒に溶解し、ろ過し、異なる水溶液で洗浄し、そして合わせた水溶液を適当な溶媒で再抽出することを含み得る。
【0036】
本発明の目的のために、式(F)の化合物を、≧95%、好ましくは≧99%、より好ましくは≧99.5%、および最も好ましくは>99.9%の光学的純度で得ることが好ましい。
【0037】
好ましい酸化剤は、式(DM):
【0038】
【化12】

の超原子価ヨウ素化合物であり,ここでR1はアシル、好ましくはC−C10アシル、特にC−Cアシルである。
【0039】
最も好ましくは、R1はアセチルであり、その時式(DM)の化合物は1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードキソール−3(1H)−オン(Dess−Martinペルヨージナン)である。
【0040】
その酸化剤がDess−Martinペルヨージナンである場合、その反応を一般的に、式(EM)の化合物を、例えばジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、またはブタノンのような非プロトン溶媒中で、化学量論的に(stochiometric)過剰な、通常1.0から2.0、好ましくは1.2から1.8、特に1.4から1.6当量のDess−Martinペルヨージナンで処理することによって行う。ブタノン中で特に良い結果が得られた。
【0041】
Dess−Martinペルヨージナンを、固体形式で、および部分に分けて、非プロトン溶媒中の式(EM)の化合物の溶液に簡便に加え得る。
【0042】
その非プロトン溶媒がブタノンである場合、その反応を好ましくは30℃および45℃の間の温度で行う。
【0043】
その酸化剤がDess−Martinペルヨージナンである場合、その反応産物は主に、式(F)の化合物を含み、そして一般的にさらなる酸性反応は行わない。
【0044】
式(F)の化合物を、合成有機化学の分野で日常的に使用される方法によって単離し得、それは例えば減圧下で溶媒を蒸発させ、その残渣を適当な溶媒に溶解し、ろ過し、異なる水溶液で洗浄し、そして合わせた水溶液を適当な溶媒で再抽出することを含み得る。
【0045】
別の興味深い酸化剤は、触媒量のテトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)および次亜塩素酸塩の組み合わせである。
【0046】
式(EM)の化合物を一般的に、通常pH6.0から8.0を有する水を含む溶媒または溶媒混合物中で、触媒量のTEMPO、例えば0.005から0.03当量のTEMPO、および1.0から1.8当量の次亜塩素酸塩を含む溶液中で処理し、そのpHを必要なら、例えば炭酸水素塩または酢酸、および臭化ナトリウムまたは臭化カリウムのような塩のような添加物を加えることによって調整する。適当な溶媒混合物は、例えば酢酸エチル/トルエン/水またはジクロロメタン/水である。
【0047】
その酸化剤が触媒量のTEMPOおよび次亜塩素酸塩の組み合わせである場合、その反応産物は主に式(FK):
【0048】
【化13】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−(2−オキソ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを含む。
【0049】
その化合物を、酸性条件下で式(F)の化合物へ環化し得る。
【0050】
適当な酸性条件は、一般的に有機溶媒中の有機酸である。
【0051】
適当な酸性条件の例は、クロロホルム中のp−トルエンスルホン酸、またはジクロロメタン中の実質的に化学量論的(stochiometric)量未満(好ましくは化学量論的量の5分の1未満、より好ましくは化学量論的量の約10分の1)のベンゼンスルホン酸および分子ふるいMS3Aの混合物である。
【0052】
式(F)の化合物を、合成有機化学の分野で日常的に使用される方法によって単離し得、それは例えば減圧下で溶媒を蒸発させ、その残渣を適当な溶媒に溶解し、ろ過し、異なる水溶液で洗浄し、そして合わせた水溶液を適当な溶媒で再抽出することを含み得る。
【0053】
本発明はまた、ベシル酸塩3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩(P)を調製するための方法に関し、それは
(a)式(EM):
【0054】
【化14】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((Rおよび/またはS)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを、酸化剤と反応させる工程、および
(b)工程(a)で得られた反応産物を、化合物(P)を生じるように、有機溶媒または有機溶媒混合物中で、ベンゼンスルホン酸(benzene sulfonic)で処理する工程を含む。
【0055】
化合物(P)を、合成有機化学の分野で日常的に使用される方法によって単離し得、それは例えばベシル酸塩の結晶化を含み得る。
【0056】
本発明の目的のために、式(P)の化合物を、≧95%、好ましくは≧99%、より好ましくは≧99.5%、および最も好ましくは>99.9%の光学的純度で得ることが好ましい。
【0057】
好ましくは、式(EM)の化合物は、式(E)の化合物である。
【0058】
好ましい実施態様において、その酸化剤は、次亜塩素酸塩および触媒量のTEMPOの組み合わせであり、それによって式(FK):
【0059】
【化15】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−(2−オキソ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを生じるように、式(EM)の化合物を、0.005から0.03当量のTEMPOおよび1.0から1.8当量の次亜塩素酸塩を含む溶液中で処理する、および
(b)化合物(P)を生じるように、式(FK)の化合物を、有機溶媒または有機溶媒混合物中で、ベンゼンスルホン酸で処理する。
【0060】
工程(b)で使用する有機溶媒または有機溶媒混合物は、ベンゼンスルホン酸の存在下で、式(FK)の3−[(S)−7−ブロモ−2−(2−オキソ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルの環化、ベンゼンスルホン酸塩の形成、および任意でその塩の結晶化に有利であり得る有機溶媒である。
【0061】
適当な有機溶媒混合物の例は、酢酸エチルおよびエタノール、酢酸エチルおよび2−プロパノール、ならびに酢酸エチルおよびメタノールである。
【0062】
好ましい有機溶媒混合物は、酢酸エチルおよびエタノールである。
【0063】
式(F)の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルまたは3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩(P)を調製するための、上記で規定された方法において開始材料として使用される式(EM)の3−[(S)−7−ブロモ−2−((Rおよび/またはS)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを、以下を含む方法によって調製し得る:
(a)式(E1):
【0064】
【化16】

の化合物を得るように、
式(D):
【0065】
【化17】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−オキソ−5−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)およびビス−モルホリノホスホリルクロリデート(BMPC)と反応させる工程、ならびに
(b)式(E1)の化合物を(R)−1−アミノ−2−プロパノールまたは(S)−1−アミノ−2−プロパノールと反応させる工程。
【0066】
工程(a)を一般的に、式(D)の化合物を非プロトン溶媒に溶解し、そしてLDAおよびBMPCを加えることによって行う。通常LDAをBMPCの前に加える。当業者はまた、LDAの前にBMPCを加えることを、適当な代案と考える。
【0067】
適当な非プロトン溶媒は、例えばテトラヒドロフラン(THF)、THFとアルカン溶媒(例えばヘプタン)およびアラルカン溶媒(例えばエチルベンゼン)の混合物、またはエーテル、例えばジエチルエーテルである。
【0068】
一般的に、1.0から1.5当量のLDAおよび少なくとも1.5当量のBMPCを使用する。
【0069】
好ましくは、1.0から1.2、特に1.0から1.1当量のLDAおよび少なくとも2.0当量のBMPCを使用する。
【0070】
工程(b)を一般的に、非プロトン溶媒中で、式(E1)の化合物を、(R)−1−アミノ−2−プロパノールまたは(S)−1−アミノ−2−プロパノールと反応させることによって行い、式(EM)の化合物を生じる。
【0071】
工程(b)の1つの実施態様において、式(E1)の化合物を、(S)−1−アミノ−2−プロパノールと反応させて、式(E’)の3−[(S)−7−ブロモ−2−((S)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを生じ得る。
【0072】
好ましくは、工程(b)において、式(E1)の化合物を、(R)−1−アミノ−2−プロパノールと反応させて、好ましい式(E)の3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを生じる。
【0073】
適当な非プロトン溶媒の例は、THF、THFとアルカン溶媒(例えばヘプタン)およびアラルカン溶媒(例えばエチルベンゼン)の混合物、またはエーテル、例えばエチルエーテルである。
【0074】
式(EM)の3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを、通常適当な溶媒、好ましくは酢酸エチル、酢酸イソブチル、2−プロパノール、トルエン、または酢酸エチル/ヘプタンの群より選択される溶媒からの再結晶によって単離および精製する。
【0075】
式(EM)の3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを調製するための開始材料として上記で使用した式(D)の3−[(S)−7−ブロモ−2−オキソ−5−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを、有機溶媒または有機溶媒混合物中における塩基による処理による、式(C):
【0076】
【化18】

の化合物の環化を含む方法によって調製し得る。
【0077】
適当な有機溶媒は、例えばTHF、DMF、アセトニトリル、またはメタノールである。
【0078】
適当な塩基は、例えば、アルカリ金属の炭酸水素塩、例えば炭酸水素ナトリウム、または第3アミン、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリンおよびピリジンである。
【0079】
式(D)の3−[(S)−7−ブロモ−2−オキソ−5−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを、第2アルコール溶媒、例えばイソプロパノールまたはイソブタノール、好ましくはイソプロパノール、または酢酸エチル/ヘプタンのような溶媒混合物からの再結晶によって精製し得る。
【0080】
式(D)の3−[(S)−7−ブロモ−2−オキソ−5−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを調製するための開始材料として上記で使用した式(C)の化合物を、塩化水素による処理によって式(B):
【0081】
【化19】

の化合物のBoc基を切断することによって調製し得る。
【0082】
その反応を、式(B)の化合物を、エタノールまたはメタノールのような極性溶媒中に溶解し、1,4−ジオキサン中の塩化水素を加え、そして好ましくは反応混合物を冷却することによって行い得る。
【0083】
式(C)の化合物を調製するための開始材料として上記で使用した式(B)の化合物を、式(A):
【0084】
【化20】

の(2−アミノ−5−ブロモ−フェニル)−ピリジン−2−イル−メタノンを、カップリング剤の存在下で、有機溶媒中において、Boc−Glu(OMe)−OHで処理することによって調製し得る。
【0085】
適当な有機溶媒は、例えばTHF、DMF、ジクロロメタンまたは酢酸エチルである。
【0086】
適当なカップリング剤は、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(HATU)、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(HBTU)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(EDC)、プロパンホスホン酸無水物T3P、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩 PyBOP、クロロギ酸イソブチル、カルボニルジイミダゾール(CDI)、クロレナミン、またはN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)から成る群より選択されるものを含む。
【0087】
カップリング剤に依存して、例えばジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、トリエチルアミン(TEA)、またはN−メチルモルホリン(NMM)のような塩基、または他の添加物を使用し得る。
【0088】
好ましいカップリング剤は、例えばジクロロメタン、またはジメチルホルムアミド(DMF)中のDCCである。
【0089】
本発明はまた、式(F)の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルまたは3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩(P)を調製するための上記で規定された方法を行うための開始材料または中間体として有用な新規化合物に関し、それは以下のものから成る群より選択される:
(a)式(E):
【0090】
【化21】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステル、
(b)式(FK):
【0091】
【化22】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−(2−オキソ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステル、
(c)式(E1):
【0092】
【化23】

の化合物、
(d)式(C):
【0093】
【化24】

の化合物、または
(e)式(B):
【0094】
【化25】

の化合物。
【0095】
本発明はまた、式(F)の化合物またはそのベシル酸塩(P)の調製における、式(EM)、(E)、(E1)、(FK)、(C)、(B)の化合物の使用、および3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩(P)の調製における、式(F)の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルを調製するための上記で規定した方法の使用にも関連し、ここでは、式(F)の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルを、好ましくはエタノール、2−プロパノール、エタノール/酢酸エチル、2−プロパノール/酢酸エチルおよびメタノール/酢酸エチルから成る群より選択される、溶媒または溶媒混合物中で、ベンゼンスルホン酸で処理する。形成されたベシル酸塩(P)を次いで、任意で上記溶媒または溶媒混合物から結晶化する。
【実施例】
【0096】
以下の実施例が本発明を例示する。
【0097】
実施例A1:
式(B)の化合物の調製
【0098】
【化26】

222g(801mmol)の式(A):
【0099】
【化27】

の(2−アミノ−5−ブロモ−フェニル)−ピリジン−2−イル−メタノン(European Journal of Organic Chemistry、2006、13、2987−2990において記載されたように調製した)および230g(881mmol)のBoc−Glu(OMe)−OHを固体として混合し、そして1200mlのジクロロメタンに溶解し、そしてその溶液を−10℃の温度まで冷却した。400mlのジクロロメタン中のカップリング試薬であるジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(165g、801mmol)の溶液を、1時間かけて1滴ずつ加え、その間内部温度を−10℃から−5℃の温度に維持し、次いでその溶液を−5℃から0℃の温度で40時間撹拌した。懸濁液をろ過し、ろ過ケーキを1000mlのジクロロメタンで洗浄し、そして黄色の残渣になるまでろ液を蒸発させ、主産物に関して以下のNMRデータを示す:
1H−NMR (CDCl3, 300 MHz) 11.29 (brs, 1H); 8.65(dt, 1H, J= 4.8, 1.4); 8.50 (d, 1H, J= 9.0); 7.91(d, 1H, J= 2.3); 7.86 (m, 2H); 7.59 (dd, 1H, J= 9.0, 2.3) 7.45 (ddd, 1H, J= 6.4, 4.0, 2.3); 5.27 (brd, 1H, J=6.4); 4.27 (brm, 1H); 3.60 (s, 3H); 2.52−2.14 (m, 2H); 2.04−1.82 (m, 2H); 1.36 (s, 9H),式(B)の化合物に対応する。
【0100】
実施例A2:
式(C)の化合物の調製
【0101】
【化28】

式(B)の化合物(1833g、2642mmol)を、室温で2200mlのメタノールに溶解した。その溶液を10lの反応器に移し、そして20℃未満の温度まで冷却した。反応混合物を15から10℃の温度に維持しながら、この溶液に、2800mlの1,4−ジオキサン中の塩化水素(11200mmol)を、15分かけて加えた。その混合物を、15℃から10℃の温度で3時間撹拌した。得られた溶液を、下記の実施例A3で直接使用した。その溶液は、主産物に関して以下のNMRデータを示した:
1H−NMR (CDCl3, 300 MHz) 11.23 (brs, 1H); 8.63(dt, 1H, J= 4.6, 1.3); 8.36 (brd, 2H, J= 4.3); 8.06 (d, 1H, J= 1.3); 8.0 (m, 1H); 7.78 (dd, 1H, J= 8.6, 2.4) 7.64 (m, 2H) 7.46 (d, 1H, 8.6); 4.00 (brm, 1H); 3.62 (s, 3H); 2.41−2.23 (m, 2H); 1.83−1.56 (m, 2H),式(C)の化合物に対応する。
【0102】
実施例A3:
式(D)の3−[(S)−7−ブロモ−2−オキソ−5−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルの調製
【0103】
【化29】

449g(5343mmol)の炭酸水素ナトリウムを、激しく撹拌しながら2000mlのアセトニトリルに懸濁した。上記の実施例A2で得られた式(C)の化合物(1743g、763mmol)の溶液を、30分間かけて、室温で4つの等しい部分に分けてその懸濁液に加えた(実際の溶媒比メタノール/1,4−ジオキサン/アセトニトリル:3/4/10)。その温度は15℃まで低下し、各部分を加えた後に、激しく気体が発生し、そしてわずかに泡立った。各添加後に、色が橙色(塩酸溶液(hydrochloric solution)の色)から黄緑色に変化した。黄緑色の溶液を、約15℃の温度で、3時間40分間撹拌した。その反応混合物を、セライトの薄層でろ過し、アセトニトリルで洗浄し、そして50℃の水浴温度で、減圧下で蒸発させ、424gの粘稠性の樹脂を生じた。その樹脂を1500mlの2−プロパノールに85℃で溶解した。冷却後、沈殿した固体をろ過によって単離し、そして2−プロパノールで洗浄および減圧下35℃の温度で乾燥して、黄色の結晶性固体(215.8g、528mmol)として産物を得、それは以下のNMRデータを有する:
1H−NMR (CDCl3, 300 MHz) 8.69 (s, 1H); 8.52 (dq, 1H, J= 4.8, 1.6, 0.8); 7.99 (dt, 1H, J= 8.0, 1.0); 7.73 (td, 1H J= 7.8, 1.8);7.54−7.43(m, 2H) 7.28 (qd, 1H, J= 7.6, 4.8, 1.0); 6.93(d, 1H, J=8.6); 3.67 (dd, 1H J= 7.6, 6.1); 3.60 (s, 3H) 2.66−2.34 (m, 4H),式(D)の化合物に対応する。
【0104】
実施例A1からA3で記載された方法に関して、式(A)の(2−アミノ−5−ブロモ−フェニル)−ピリジン−2−イル−メタノンから式(D)の3−[(S)−7−ブロモ−2−オキソ−5−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルまでの全体的な収率は、約67%である。HPLC(230nmにおいて)によって決定された単離固体の化学的純度は、98.35%であり、そしてHPLC(290nmにおいて)によって決定された(dedtermined)光学的(キラル)純度は100%であった。
【0105】
実施例A4:式(E)の3−[(S)−7−ブロモ−2−オキソ−5−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルの調製
【0106】
【化30】

1.36kg(3.39mol)の式(D)の化合物を、3500mlの乾燥テトラヒドロフラン(THF)にアルゴン下で懸濁し、そして−18℃まで冷却した。1700mlのTHF/ヘプタン/エチルベンゼン中、リチウムジイソプロピルアミドLDA(3.4mol)の2M溶液を、90分間かけて加えた。その添加は発熱性であり、そしてその温度を−10℃および−5℃の間に調節した。その混合物を次いで0℃で105分間撹拌し、続いてビス−モルホリノホスホリルクロリデートBMPC(1.74kg;6.78mol)を、15分間かけて段階的に加えた。褐色の懸濁液を150分間撹拌し、そしてその温度を−5℃および0℃の間に維持した。クロマトグラフィーによって単離された、分析的な量の主産物は、以下のNMRデータを有することが見出された:
1H−NMR (CDCl3, 300 MHz) 8.68 (ddd, 1H, J= 4.8, 1.7, 0.9); 7.96 (dt, 1H, J= 7.9, 1.0); 7.8 (td, 1H, J= 7.7, 1.8); 7.67 (dd, 1H, J= 8.6, 2.3); 7.57 (d, 1H, J= 2.0); 7.41 (ddd, 1H, J= 7.5, 4.8, 1.2); 7.36 (d, 1H, J= 8.6); 7.2 (m, 1H); 3.85− 3.65 (m, 8H + 3H ) 3.33−3.19 (m, 8H); 2.76−2.45 (m, 4H),式(E1)の化合物に対応する。
【0107】
【化31】

乾燥THF(1500ml)中の、(R)−1−アミノ−2−プロパノール(519g;6.91mol)の溶液を、105分以内で加え、そしてその温度を+4℃および−2℃の間に維持した。その混合物を、室温で16時間撹拌した。乾燥THF(150ml)中の、(R)−1−アミノ−2−プロパノール(102g;1.36mol)の2回目の添加を、5分以内で行った。それをさらに25時間撹拌し、次いで広く蒸発させた。
【0108】
ペースト状の残渣に、ジクロロメタン(5l)および飽和重炭酸ナトリウム水溶液(5l)を加えた。層を分離させた。有機層を、飽和塩化アンモニウム水溶液(2.5l)および水(2l)で洗浄した。各水層を、ジクロロメタン(200ml)で再抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、そして蒸発させた。未精製の産物を、95℃の熱いトルエンから、ゆっくり冷却およびろ過した後に、黄色がかった固体として、56%の収率(876g)で再結晶化し、それは以下のNMRデータを有していた:
1H−NMR (CDCl3, 300MHz) 8,6 (ddd, 1H, J=4.8, 1.6, 1.0); 7.87 (dm, 1H, J=7.8); 7.79 (td, 1H, J= 7.5, 1.7); 7.51(dd, 1H, J=8.7, 2.3); 7.39 (d, 1H, J=2.3); 7.36 (ddd, 1H, J= 7.4, 2.5, 1.4); 7.13 (d, 1H, J=8.8); 5.76 (tb, 1H) 5.19 (b, 1H); 3.98 (m, 1H) 3.71 (s, 3H); 3.5−3.2 (m, 3H) 2.9−2.3 (m, 4H); 1.17 (d, 3H, J= 6.3),式(E)の化合物に対応する。HPLC(254nm)によって決定される化学的純度は98.77%であった。HPLC(290nm)によって決定される光学的純度は99.54%であった。
【0109】
実施例A5:
酸化剤としてDess−Martinペルヨージナンを用いた、式(F)の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルの調製
【0110】
【化32】

式(E)の化合物(874g、1.9mol)を、ブタノン(7.8l)に溶解し、そして30℃に加熱した。Dess−Martinペルヨージナン(968g;2.28mol)を、部分に分けて加えた。最初の量を加えたすぐ後に、試薬の不溶性の副産物である固体が形成された。反応混合物の温度は、完全な添加時に43℃に上昇した。この温度を45分間維持した。Dess−Martinペルヨージナン(242g;0.58mol)を再び加えた。撹拌を40分間続けた。次いで揮発性物質を減圧下で広く除去し、そしてその残渣を酢酸エチル(10l)で希釈した。ろ過によってその固体を除去し、そして酢酸エチル(0.5l)で洗浄した。両方の操作(run)の合わせたろ液を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(7l)および飽和塩化アンモニウム水溶液(7l)で洗浄した。あわせた水層を、酢酸エチル(0.5l)で再抽出した。合わせた有機層を、1Nの塩酸(hydorochloric acid)(4l、2×2l)で3回抽出した。合わせた水層を、酢酸エチル(100ml)で洗浄した。酢酸エチル(7l)を水層に加え、続いて激しく撹拌しながら1Nの水酸化ナトリウム溶液(8l)をゆっくりと加えた。4から5の間のpHで、層の色の変化によって示されるように、その産物は有機層へ移動した。完全に加えた後、pHの値は9であった。その層を分離し、そして水層を酢酸エチル(1l)で抽出した。合わせた有機層を、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過および蒸発させた。未精製の産物を、依然として13wt%の酢酸エチルを含む、褐色の樹脂(783g、230nmのHPLCによる化学的純度=93.91%、HPLC(250nm)によるキラル純度=98.47%)として得て、それは以下のNMRデータを有する:
1H−NMR (CDCl3, 300 MHz) 8.58 (ddd, 1H, J= 4.8, 1.7, 0.9); 8.19 (dt, 1H, J= 7.9, 1.0); 7.8 (td, 1H, J= 7.7, 1.8); 7.72 (dd, 1H, J= 8.6, 2.3); 7.66 (d, 1H, J= 2.3); 7.34 (ddd, 1H, J= 7.6, 4.8, 1.2); 7.31 (d, 1H, J= 8.6); 6.87 (dm, 1H, j=1.0) 4.09−4.02 (m, 1H); 3.68 (s, 3H); 2.9−2.7 (m, 4H); 2.35 (d 3H, J= 1.0),それは式(F)の化合物に対応する。計算した分子量は640g/molであり、それは収率76%に対応する。
【0111】
実施例A6:
酸化剤として触媒量のTEMPOおよび次亜塩素酸塩の組み合わせ、および続く酸性の環化を用いた、式(F)の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルの調製
a)酢酸エチル/トルエン中における式(FK)の3−[(S)−7−ブロモ−2−(2−オキソ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルの形成
【0112】
【化33】

230mg(0.5mmol)の式(E)の化合物を、1mlのジクロロメタンに溶解し、そして0℃未満に冷却し(氷/エタノール浴中)、黄色がかった溶液を得た。4.2mgの炭酸水素ナトリウム(0.05mmol)および2.6mgの臭化ナトリウム(0.025mmol)を加えた。0.78mg(0.005mmol)のTEMPOを加え、直後に0.33mlの2.1mol/lのNaOCl溶液(0.7mmol)を加えた。有機層は無色であり、そして水層は黄色がかっていた。その反応混合物を、一晩激しく撹拌した。HPLCは、主産物としてケトンを示し、そして式(E)の化合物の存在を示さなかった。単離された主産物は、以下のNMRデータを示した:
1H−NMR (CDCl3, 300 MHz) 8.65 (ddd, 1H, J= 4.8, 1.8, 0.8); 7.93 (dt, 1H, J= 7.9, 1.0); 7.8 (td, 1H, J= 7.7, 1.8); 7.52(dd, 1H, J= 8.6, 2.3); 7.41 (d, 1H, J= 2.3); 7.36 (ddd, 1H, J= 7.5, 4.8, 1.2); 7.2 (d, 1H, J= 8.8); 4.25 (dd, 2H, J= 90, 20); 3.71 (s, 3H) 3.36 (m, 1H); 2.85−2.40 (m, 4H); 2.21 (s, 3H),式(FK)の化合物に対応する。
【0113】
b)式(F)の化合物への環化
1.83g(4mmol)の式(FK)の化合物を、15mlのクロロホルムに溶解した。76mg(0.4mmol)のp−トルエンスルホン酸を加え、そしてその混合物を3日間還流した。その反応混合物を、ジクロロメタンで希釈し、炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして蒸発させた。単離された主産物は、以下のNMRデータを示した:
1H−NMR (CDCl3, 300 MHz) 8.58 (ddd, 1H, J= 4.8, 1.7, 0.9); 8.19 (dt, 1H, J= 7.9, 1.0); 7.8 (td, 1H, J= 7.7, 1.8); 7.72 (dd, 1H, J= 8.6, 2.3); 7.66 (d, 1H, J= 2.3); 7.34 (ddd, 1H, J= 7.6, 4.8, 1.2); 7.31 (d, 1H, J= 8.6); 6.87 (dm, 1H, j=1.0) 4.09−4.02 (m, 1H); 3.68 (s, 3H); 2.9−2.7 (m, 4H); 2.35 (d 3H, J= 1.0),式(F)の化合物に対応する。
【0114】
実施例A7:
式(FK)の化合物のワンポット環化および塩形成による3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩(P)の調製
2g(3.63mmol)の式(FK)の化合物を、室温で12mlの酢酸エチルに溶解した。0.563g(3.56mmol)のベンゼンスルホン酸を、5.6mlのエタノールに溶解し、そして5分間かけて反応混合物に1滴ずつ加えた。沈殿。1時間後、固体をろ過によって単離し、酢酸エチルで洗浄して、以下のNMRデータを有する、1.09gのオフホワイトの固体を得た:
1H−NMR (CDCl3, 300 MHz) 8.60 (ddd, 1H, J= 4.8, 1.7, 0.9); 8.20 (dt, 1H, J= 7.9, 1.0); 7.9 (m, 2H); 7.8 (m, 2H); 7.53 (d, 1H, J= 1.2); 7.47 (d, 1H, J= 8.8); 7.44−7.36 (m, 4H); 4.46−4.39(m, 1H); 3.62 (s, 3H); 3.0−2.6 (m, 4H); 2.43 (s, 3H, J= 1.0),化合物(P)に対応する。HPLC(230nm)によって決定された化学的純度は99.07%であり、そしてHPLC(290nm)によって決定された光学的純度は99.98%であった。
【0115】
実施例A8:
式(F)の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルからの、3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩(P)の調製
未精製の式(F)の化合物(実施例A5からの783gの残渣)を、酢酸エチル(3.8l)に溶解した。エタノール(1.8l)中のベンゼンスルホン酸(228g、1.44mol)の溶液を、撹拌しながら50分以内で加えた。できた粘着性の黄色懸濁液を、さらに50分間撹拌した。その固体をろ過によって単離し、酢酸エチル(0.6l)で洗浄し、次いで乾燥オーブン中で、45℃および125mbarで一晩乾燥した。収量は702g(81%)の白色固体であり、HPLC(230nm)によって決定された化学的純度は99.35%、そしてHPLC(250nm)によって決定された光学的純度は99.91%であり、以下のNMRデータを有していた:
1H−NMR (CDCl3, 300 MHz) 8.60 (ddd, 1H, J= 4.8, 1.7, 0.9); 8.20 (dt, 1H, J= 7.9, 1.0); 7.9 (m, 2H); 7.8 (m, 2H); 7.53 (d, 1H, J= 1.2); 7.47 (d, 1H, J= 8.8); 7.44−7.36 (m, 4H); 4.46−4.39(m, 1H); 3.62 (s, 3H); 3.0−2.6 (m, 4H); 2.43 (s, 3H, J= 1.0),化合物(P)に対応する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(F):
【化34】

の3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルを調製するための方法であって、該方法は:
式(EM):
【化35】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((Rおよび/またはS)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルと酸化剤とを反応させる工程を包含し、ここで、
該酸化剤は、1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードキソール−3(1H)−オン(Dess−Martinペルヨージナン)のような、式(DM):
【化36】

の超原子価ヨウ素化合物であり、ここで、R1は、アシルである、
方法。
【請求項2】
前記式(EM)の化合物が、式(E):
【化37】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]−プロピオン酸メチルエステルベンゼンスルホン酸塩(P)を調製するための方法であって、該方法は:
(a)式(EM):
【化38】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((RまたはS)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルと酸化剤とを反応させる工程であって、ここで、
該酸化剤は、1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードキソール−3(1H)−オン(Dess−Martinペルヨージナン)のような、式(DM):
【化39】

の超原子価ヨウ素化合物であり、ここで、R1は、アシルである、工程、および
(b)該工程(a)で得られた反応産物を、該化合物(P)を生じるように、有機溶媒または有機溶媒混合物中で、ベンゼンスルホン酸で処理する工程、および必要に応じて、
(c)該化合物(P)を、合成有機化学で日常的に使用される方法によって単離する工程、
を包含する、方法。
【請求項4】
前記式(EM)の化合物が、式(E):
【化40】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルであることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
式(E1):
【化41】

の化合物と(R)−1−アミノ−2−プロパノールまたは(S)−1−アミノ−2−プロパノールとを反応させる工程を包含する方法によって、式(EM)の3−[(S)−7−ブロモ−2−((Rおよび/またはS)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを調製する工程をさらに包含することを特徴とする、上記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記式(E1)の化合物を、(R)−1−アミノ−2−プロパノールと反応させることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
式(EM)の3−[(S)−7−ブロモ−2−((Rおよび/またはS)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを、酢酸エチル、酢酸イソブチル、2−プロパノール、トルエン、または酢酸エチル/ヘプタンのような溶媒または溶媒混合物から結晶化させることを特徴とする、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
式(D):
【化42】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−オキソ−5−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルとリチウムジイソプロピルアミド(LDA)およびビス−モルホリノホスホリルクロリデート(BMPC)とを反応させる工程を包含する方法によって、請求項10に記載の式(E1)の化合物を調製する工程をさらに包含することを特徴とする、上記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
有機溶媒または有機溶媒混合物中の塩基による処理により、式(C):
【化43】

の化合物を環化する工程を包含する方法によって、式(D)の3−[(S)−7−ブロモ−2−オキソ−5−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステルを調製する工程をさらに包含することを特徴とする、上記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
塩化水素による処理によって、式(B):
【化44】

の化合物からBoc基を切断することによって、式(C)の化合物を調製する工程をさらに包含することを特徴とする、上記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
式(A):
【化45】

の(2−アミノ−5−ブロモ−フェニル)−ピリジン−2−イル−メタノンを、カップリング剤の存在下でBoc−Glu(OMe)−OHで処理することによって、式(B)の化合物を調製する工程をさらに包含することを特徴とする、上記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
a)式(E):
【化46】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステル、
b)式(C):
【化47】

の化合物、または
c)式(B):
【化48】

の化合物
からなる群より選択される化合物。
【請求項13】
請求項1に記載の式(F)の化合物または請求項3に記載の化合物(P)を調製するための、
a)式(E):
【化49】

の3−[(S)−7−ブロモ−2−((R)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−5−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル]−プロピオン酸メチルエステル、
b)式(C):
【化50】

の化合物、または
c)式(B):
【化51】

の化合物のいずれかの使用。

【公表番号】特表2013−505207(P2013−505207A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529154(P2012−529154)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【国際出願番号】PCT/EP2010/005668
【国際公開番号】WO2011/032692
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(509011824)パイオン ユーケー リミテッド (5)
【Fターム(参考)】