説明

AC/DCインバータ装置、および、AC/DCインバータ装置の制御方法

【課題】製造コストを削減することが可能なAC/DCインバータ装置を提供する。
【解決手段】AC/DCインバータ装置100は、直流電源が出力する直流電力を交流電力に変換し、且つ、交流電源が出力する交流電力を直流電力に変換するAC/DCインバータ装置であって、第1、第2の入出力端子T1、T2間に交流電源PSが接続され且つ第3、第4の入出力端子T3、T4間に外部負荷Rが接続され、交流電力を直流電力に変換する場合、制御回路3は、第1のスイッチ素子Q1および第3のスイッチ素子Q3をオフに固定し、且つ、第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4とのオン/オフを同期して切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AC/DCインバータ装置、および、AC/DCインバータ装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、系統電源よりも高圧のバッテリから入力される直流電圧を交流電圧に変換するとともに、系統電源から入力される交流電圧をバッテリが充電可能な直流電圧に変換するAC/DCインバータ装置がある(例えば、特許文献1参照。)
図1に示すように、従来の電源システム1000Xは、交流電力を出力する交流電源PSと、外部負荷Rと、AC/DCインバータ装置100Xと、を備える。
【0003】
そして、AC/DCインバータ装置100Xは、第1の入出力端子T1と、第2の入出力端子T2と、第3の入出力端子T3と、第4の入出力端子T4と、LCフィルタ1Xと、ブリッチ回路2Xと、制御回路3Xと、第2の平滑用コンデンサC2と、を備える。そして、第1、第2の入出力端子T1、T2間に交流電源PSが接続され、且つ第3、第4の入出力端子T3、T4間に外部負荷Rが接続されている。
【0004】
このAC/DCインバータ装置100Xは、交流電力を直流電力に変換する場合、外部負荷に直流電力を供給する時(バッテリ充電時)に、制御回路3Xは、交流電源PSが出力する交流電圧VACの正相・逆相の向きを検出し、この検出された正相・逆送の向きに応じて、第2、第4のスイッチ素子Q2、Q4のスイッチングを制御する(図2)。
【0005】
例えば、制御回路3Xは、交流電圧VACが正相の期間(時間t0〜時間t1、時間t2〜時間t3)、制御信号Vgs1〜Vgs4により、第1、3、4のスイッチ素子Q1、Q2、Q4をオフに固定し、且つ第2のスイッチ素子Q2をオン/オフする。
【0006】
そして、制御回路3Xは、交流電圧VACが逆相の期間(時間t1〜時間t2)、制御信号Vgs1〜Vgs4により、第1、2、3のスイッチ素子Q1、Q2、Q3をオフに固定し、且つ第4のスイッチ素子Q4をオン/オフする。
【0007】
これにより、AC/DCインバータ装置100Xは、交流電源PSから出力された交流電力を直流電力に変換して外部負荷Rへ供給する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−33800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記従来のAC/DCインバータ装置100Xは、既述のように、交流電力を直流電力に変換する場合、交流電圧VACの正相・逆相の向きによってスイッチングする第2、第4のスイッチ素子Q2、Q4を替えるため、交流電源PSのゼロクロス検出など高い精度が必要となる。
【0010】
すなわち、交流電圧VAC(ゼロクロス等)を検出するための構成が必要となるとともに、制御回路3Xの設計が複雑化する。
【0011】
したがって、AC/DCインバータ装置100Xの製造コストが増大する問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様に係る実施例に従ったAC/DCインバータ装置は、
直流電源が出力する直流電力を交流電力に変換し、且つ、交流電源が出力する交流電力を直流電力に変換するAC/DCインバータ装置であって、
第1の入出力端子、および、前記第1の入出力端子との間に前記交流電源を接続するための第2の入出力端子と、
第3の入出力端子、および、前記第3の入出力端子との間に外部負荷を接続するための第4の入出力端子と、
前記第3の入出力端子に一端が接続され、第1の接続端子に他端が接続された第1のスイッチ素子と、
前記第1のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第1のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第1のダイオードと、
前記第1の接続端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第2のスイッチ素子と、
前記第2のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第2のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第2のダイオードと、
前記第3の入出力端子に一端が接続され、前記第2の接続端子に他端が接続された第3のスイッチ素子と、
前記第3のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第3のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第3のダイオードと、
前記第2の接続端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第4のスイッチ素子と、
前記第4のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第4のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第4のダイオードと、
前記第1、第2の接続端子と前記第1、第2の入出力端子との間に接続されたLCフィルタと、
前記第3の入出力端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第2の平滑用コンデンサと、
前記第1ないし第4のスイッチ素子の動作を制御する制御回路と、を備え、
前記第1、第2の入出力端子間に交流電源が接続され且つ前記第3、第4の入出力端子間に外部負荷が接続され、交流電力を直流電力に変換する場合、前記制御回路は、前記第1のスイッチ素子および前記第3のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とのオン/オフを同期して切り替える
ことを特徴とする。
【0013】
前記AC/DCインバータ装置は、
前記直流電源が出力する直流電力をPWM制御により交流電力に変換し、且つ、前記交流電源が出力する交流電力をPWM制御により直流電力に変換するようにしてもよい。
【0014】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記制御回路は、前記第1ないし第4のスイッチ素子の動作をPWM制御するようにしてもよい。
【0015】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記交流電力を直流電力に変換する場合、
前記制御回路は、
第1の期間、前記第1のスイッチ素子および前記第3のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とのオン/オフを同期して切り替えた後、
第2の期間、前記第2のスイッチ素子および前記第4のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第1のスイッチ素子と前記第3のスイッチ素子とのオン/オフを同期して切り替えるようにしてもよい。
【0016】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記交流電力を直流電力に変換する場合、
前記制御回路は、
前記第1の期間、前記第1のスイッチ素子および前記第3のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とを同期してオンまたはオフに周期的に切り替えた後、
前記第2の期間、前記第2のスイッチ素子および前記第4のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第1のスイッチ素子と前記第3のスイッチ素子とを同期してオンまたはオフに周期的に切り替えるようにしてもよい。
【0017】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記第1の期間の長さと前記第2の期間の長さは、等しくしてもよい。
【0018】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記第1の期間および前記第2の期間は、PWM制御のパルスで規定される期間であるようにしてもよい。
【0019】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記第1の期間および前記第2の期間は、交流の周期で規定される期間であるようにしてもよい。
【0020】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記LCフィルタは、
前記第1の接続端子に一端が接続され、前記第1の入出力端子に他端が接続された第1のノーマルモードインダクタと、
前記第2の接続端子に一端が接続され、前記第2の入出力端子に他端が接続された第2のノーマルモードインダクタと、
前記第1のノーマルモードインダクタの他端と前記第2のノーマルモードインダクタの他端との間に接続された第1の平滑用コンデンサと、を有するようにしてもよい。
【0021】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記第3の入出力端子と前記第4の入出力端子との間に接続された第2の平滑用コンデンサを、さらに備えるようにしてもよい。
【0022】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記第1、第2の入出力端子間に外部負荷が接続され且つ前記第3、第4の入出力端子間にバッテリが接続され、直流電力を交流電力に変換する場合、
前記制御回路は、
前記第1ないし第4のスイッチ素子がフルブリッジ動作するように、前記第1のスイッチ素子および前記第4のスイッチ素子のオン/オフに対して前記第2のスイッチ素子および第3のスイッチ素子のオン/オフを相補的に切り替えるようにしてもよい。
【0023】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記第1ないし第4のスイッチ素子は、MOSFETであり、
前記制御回路は、前記MOSFETのゲートに制御信号を印加することにより、前記MOSFETのオン/オフを制御するようにしてもよい。
【0024】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記第1ないし第4のダイオードは、前記MOSFETの寄生ダイオードであるようにしてもよい。
【0025】
前記AC/DCインバータ装置において、
前記外部負荷は、バッテリであるようにしてもよい。
【0026】
本発明の一態様に係る実施例に従ったAC/DCインバータ装置の制御方法は、
直流電源が出力する直流電力を交流電力に変換し、且つ、交流電源が出力する交流電力を直流電力に変換するAC/DCインバータ装置であって、第1の入出力端子、および、前記第1の入出力端子との間に前記交流電源を接続するための第2の入出力端子と、第3の入出力端子、および、前記第3の入出力端子との間に外部負荷を接続するための第4の入出力端子と、前記第3の入出力端子に一端が接続され、第1の接続端子に他端が接続された第1のスイッチ素子と、前記第1のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第1のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第1のダイオードと、前記第1の接続端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第2のスイッチ素子と、前記第2のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第2のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第2のダイオードと、前記第3の入出力端子に一端が接続され、前記第2の接続端子に他端が接続された第3のスイッチ素子と、前記第3のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第3のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第3のダイオードと、前記第2の接続端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第4のスイッチ素子と、前記第4のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第4のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第4のダイオードと、前記第1、第2の接続端子と前記第1、第2の入出力端子との間に接続されたLCフィルタと、前記第3の入出力端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第2の平滑用コンデンサと、を備えたAC/DCインバータ装置の制御方法であって、
前記第1、第2の入出力端子間に交流電源が接続され且つ前記第3、第4の入出力端子間に外部負荷が接続され、交流電力を直流電力に変換する場合、
前記第1のスイッチ素子および前記第3のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とのオン/オフを同期して切り替える
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明の一態様に係るAC/DCインバータ装置100では、第1、第2の入出力端子T1、T2間に交流電源PSが接続され且つ第3、第4の入出力端子T3、T4間に外部負荷Rが接続され、交流電力を直流電力に変換する場合、制御回路100は、第1のスイッチ素子Q1および第3のスイッチ素子Q3をオフに固定し、且つ、第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4とのオン/オフを同期して切り替える。
【0028】
第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4が同時にオンすることにより、交流電圧VACより、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に電流が流れ、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に磁気エネルギーが蓄えられる。
【0029】
この時、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に電流が流れる電流の方向は、交流電圧VACの正相・逆相、何れの向きであっても、その方向に従う。
【0030】
次に、第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4が同時にオフした時、第1ないし第4のダイオードD1、D2、D3、D4はブリッジダイオードの構成となる。
【0031】
第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に蓄えられたエネルギーは、第1ないし第4のダイオードD1、D2、D3、D4により構成されるブリッジダイオードに整流され、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2の電流が、正相・逆相、何れの向きであっても、その方向に従う。
【0032】
従って、第2の平滑用コンデンサC2に対し、所定の極性で整流される。
【0033】
これにより、交流電圧VACの正相・逆相関係なく第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4を駆動させてAC/DC変換することができる。
【0034】
すなわち、交流電圧VACの正相・逆相の向きを検出する必要がなくなる。
【0035】
したがって、従来と比較して、交流電圧VAC(ゼロクロス等)の検出のための構成が不要となるとともに、制御回路の設計が容易になる。
【0036】
すなわち、AC/DCインバータ装置の製造コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、従来のAC/DCインバータ装置100Xを備えた電源システム1000Xの構成を示す図である。
【図2】図2は、図1に示す従来のAC/DCインバータ装置100Xの動作波形の一例を示す図である。
【図3】図3は、本発明の一態様である実施例1に係る電源システム1000の構成の一例を示す図である。
【図4】図4は、図3に示す実施例1に係るAC/DCインバータ装置100の動作波形の一例を示す図である。
【図5】図5は、図3に示す実施例1に係るAC/DCインバータ装置100の動作波形の他の例を示す図である。
【図6】図6は、図3に示す実施例1に係るAC/DCインバータ装置100の動作波形のさらに他の例を示す図である。
【図7】図7は、図3に示す実施例1に係るAC/DCインバータ装置100の動作波形のさらに他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明に係る各実施例について図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0039】
図3は、本発明の一態様である実施例1に係る電源システム1000の構成の一例を示す図である。
【0040】
図3に示すように、電源システム1000は、交流電力を出力する交流電源PSと、外部負荷Rと、AC/DCインバータ装置100と、を備える。
【0041】
ここで、AC/DCインバータ装置100は、例えば、直流電源(バッテリ)が出力する直流電力をPWM制御により交流電力に変換し、且つ、交流電源PSが出力する交流電力をPWM制御により直流電力に変換するようになっている。すなわち、AC/DCインバータ装置100は、双方向インバータとして動作する。
【0042】
このAC/DCインバータ装置100は、図3に示すように、第1の入出力端子T1と、第2の入出力端子T2と、第3の入出力端子T3と、第4の入出力端子T4と、LCフィルタ1と、ブリッチ回路2と、制御回路3と、第2の平滑用コンデンサC2と、を備える。
【0043】
交流電源PSが第1の入出力端子T1と第2の入出力端子T2との間に接続される。
【0044】
外部負荷Rが第3の入出力端子T3と第4の入出力端子T4との間に接続される。この外部負荷Rは、例えば、バッテリである。
【0045】
また、ブリッチ回路2は、第1のスイッチ素子Q1と、第2のスイッチ素子Q2と、第3のスイッチ素子Q3と、第4のスイッチ素子Q4と、第1のダイオードD1と、第2のダイオードD2と、第3のダイオードD3と、第4のダイオードD4と、を有する。そして、第1のスイッチ素子Q1と第2のスイッチ素子Q2との間に第1の接続端子TM1が接続されている。また、第3のスイッチ素子Q3と第4のスイッチ素子Q4との間に第2の接続端子TM2が接続されている。
【0046】
第1のスイッチ素子Q1は、第3の入出力端子T3に一端が接続され、第1の接続端子TM1に他端が接続されている。この第1のスイッチ素子Q1は、本実施例では、例えば、MOSFETであり、ゲートに制御信号Vgs1が入力されようになっている。なお、この第1のスイッチ素子Q1は、バイポーラトランジスタや他のスイッチ素子であってもよい。
【0047】
第1のダイオードD1は、第1のスイッチ素子Q1の一端にカソードが接続され、第1のスイッチ素子Q1の他端にアノードが接続されている。この第1のダイオードD1は、例えば、第1のスイッチ素子Q1である該MOSFETの寄生ダイオードである。
【0048】
第2のスイッチ素子Q2は、第1の接続端子TM1に一端が接続され、第4の入出力端子T4に他端が接続されている。この第2のスイッチ素子Q2は、本実施例では、例えば、MOSFETであり、ゲートに制御信号Vgs2が入力されようになっている。なお、この第2のスイッチ素子Q2は、バイポーラトランジスタや他のスイッチ素子であってもよい。
【0049】
第2のダイオードD2は、第2のスイッチ素子Q2の一端にカソードが接続され、第2のスイッチ素子Q2の他端にアノードが接続されている。この第2のダイオードD2は、例えば、第2のスイッチ素子Q2である該MOSFETの寄生ダイオードである。
【0050】
第3のスイッチ素子Q3は、第3の入出力端子T3に一端が接続され、第2の接続端子TM2に他端が接続されている。この第3のスイッチ素子Q3は、本実施例では、例えば、MOSFETであり、ゲートに制御信号Vgs3が入力されようになっている。なお、この第3のスイッチ素子Q3は、バイポーラトランジスタや他のスイッチ素子であってもよい。
【0051】
第3のダイオードD3は、第3のスイッチ素子Q3の一端にカソードが接続され、第3のスイッチ素子Q3の他端にアノードが接続されている。この第3のダイオードD3は、例えば、第3のスイッチ素子Q3である該MOSFETの寄生ダイオードである。
【0052】
第4のスイッチ素子Q4は、第2の接続端子TM2に一端が接続され、第4の入出力端子T4に他端が接続されている。この第4のスイッチ素子Q4は、本実施例では、例えば、MOSFETであり、ゲートに制御信号Vgs4が入力されようになっている。なお、この第4のスイッチ素子Q4は、バイポーラトランジスタや他のスイッチ素子であってもよい。
【0053】
第4のダイオードD4は、第4のスイッチ素子Q4の一端にカソードが接続され、第4のスイッチ素子Q4の他端にアノードが接続されている。この第4のダイオードD4は、例えば、第4のスイッチ素子Q4である該MOSFETの寄生ダイオードである。
【0054】
また、LCフィルタ1は、第1、第2の接続端子TM1、TM2と第1、第2の入出力端子T1、T2との間に接続されている。
【0055】
このLCフィルタ1は、例えば、図3に示すように、第1のノーマルモードインダクタL1と、第2のノーマルモードインダクタL2と、第1の平滑用コンデンサC1と、を有する。
【0056】
第1のノーマルモードインダクタL1は、第1の接続端子TM1に一端が接続され、第1の入出力端子T1に他端が接続されている。
【0057】
第2のノーマルモードインダクタL2は、第2の接続端子TM2に一端が接続され、第2の入出力端子T2に他端が接続されている。
【0058】
第1の平滑用コンデンサC1は、第1のノーマルモードインダクタL1の他端と第2のノーマルモードインダクタL2の他端との間に接続されている。
【0059】
また、第2の平滑用コンデンサC2は、第3の入出力端子T3と第4の入出力端子T4との間に接続されている。
【0060】
また、制御回路3は、第1ないし第4のスイッチ素子Q1〜Q4の動作をPWM制御するようになっている。すなわち、制御回路3は、第1ないし第4のスイッチ素子Q1〜Q4であるMOSFETのゲートに制御信号Vgs1〜Vgs4を印加することにより、各MOSFETのオン/オフを制御する。
【0061】
次に、以上のような構成を有する電源システム1000のAC/DCインバータ装置100が、交流電源PSが出力する交流電力をPWM制御により直流電力に変換する、制御方法の例について説明する。なお、この交流電力を直流電力に変換する場合は、既述のように、第1、第2の入出力端子T1、T2間に交流電源PSが接続され且つ第3、第4の入出力端子T3、T4間に外部負荷R(例えば、バッテリ)が接続されているものとする。
【0062】
ここで、図4は、図3に示す実施例1に係るAC/DCインバータ装置100の動作波形の一例を示す図である。また、図5は、図3に示す実施例1に係るAC/DCインバータ装置100の動作波形の他の例を示す図である。
【0063】
図4に示すように、交流電力を直流電力に変換する場合、制御回路3は、制御信号Vgs1、Vgs3を“Low”レベルに固定し、制御信号Vgs2、Vgs4の“High”レベル、“Low”レベルを同期して変化させる。
【0064】
すなわち、制御回路3は、第1のスイッチ素子Q1および第3のスイッチ素子Q3をオフに固定し、且つ、第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4とのオン/オフを同期して切り替える。
【0065】
第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4が同時にオンすることにより、交流電圧VACより、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に電流が流れ、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に磁気エネルギーが蓄えられる。
【0066】
この時、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に電流が流れる電流の方向は、交流電圧VACの正相・逆相、何れの向きであっても、その方向に従う。
【0067】
次に、第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4が同時にオフした時、第1ないし第4のダイオードD1、D2、D3、D4はブリッジダイオードの構成となる。
【0068】
第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に蓄えられたエネルギーは、第1ないし第4のダイオードD1、D2、D3、D4により構成されるブリッジダイオードに整流され、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2の電流が、正相・逆相、何れの向きであっても、その方向に従う。
【0069】
従って、第2の平滑用コンデンサC2に対し、所定の極性で整流される。
【0070】
そして、ブリッジ回路2から出力された信号は第2の平滑用コンデンサC2により平滑化されることにより、直流電圧Voutが第3、第4の入出力端子T3、T4に供給される。
【0071】
これにより、AC/DCインバータ装置100は、交流電源PSから出力された交流電力を直流電力に変換し、第3、第4の入出力端子T3、T4間に接続された該外部負荷に供給することができる。
【0072】
以上のように、AC/DCインバータ装置100は、交流電圧VACの正相・逆相関係なく、交流電源PSから出力された交流電力を直流電力に変換して外部負荷Rへ供給することができる。
【0073】
また、図5に示すように、交流電力を直流電力に変換する場合、制御回路3は、制御信号Vgs2、Vgs4を“Low”レベルに固定し、制御信号Vgs1、Vgs3の“High”レベル、“Low”レベルを同期して変化させるようにしてもよい。
【0074】
すなわち、制御回路3は、第2のスイッチ素子Q2および第4のスイッチ素子Q4をオフに固定し、且つ、第1のスイッチ素子Q1と第3のスイッチ素子Q3とのオン/オフを同期して切り替えるようにしてもよい。
【0075】
なお、ブリッジ回路2から出力された信号は第2の平滑用コンデンサC2により平滑化されることにより、直流電圧Voutが第3、第4の入出力端子T3、T4に供給される。
【0076】
この場合も、AC/DCインバータ装置100は、交流電圧VACの正相・逆相関係なく、交流電源PSから出力された交流電力を直流電力に変換して外部負荷Rへ供給することができる。
【0077】
ここで、交流電力を直流電力に変換する場合、同じ2つのスイッチ素子(例えば、第2、第4のスイッチ素子Q2、Q4)を連続してオン/オフすると、これらの2つのスイッチ素子の方が、残りの2つのスイッチ素子(例えば、第1、第3のスイッチ素子Q1、Q3)よりも、温度が上昇することとなる。このような温度の偏りは、AC/DCインバータ装置100の放熱機構に影響を与え得る。
【0078】
そこで、動作させる2つのスイッチ素子の組を切り替えることにより、温度の偏りを低減する動作について、以下、説明する。
【0079】
図6は、図3に示す実施例1に係るAC/DCインバータ装置100の動作波形のさらに他の例を示す図である。
【0080】
図6に示すように、交流電力を直流電力に変換する場合、制御回路3は、第1の期間(PWMパルスの1周期C1)、制御信号Vgs1、Vgs3を“Low”レベルに固定し、制御信号Vgs2、Vgs4の“High”レベル、“Low”レベルを同期して変化させる。
【0081】
すなわち、制御回路3は、第1の期間(PWMパルスの1周期C1)、第1のスイッチ素子Q1および第3のスイッチ素子Q3をオフに固定し、且つ、第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4とのオン/オフを同期して切り替える。
【0082】
その後、制御回路3は、第2の期間(PWMパルスの1周期C2)、制御信号Vgs2、Vgs4を“Low”レベルに固定し、制御信号Vgs1、Vgs3の“High”レベル、“Low”レベルを同期して変化させる。
【0083】
すなわち、制御回路3は、第2の期間(PWMパルスの1周期C2)、第2のスイッチ素子Q2および第4のスイッチ素子Q4をオフに固定し、且つ、第1のスイッチ素子Q1と第3のスイッチ素子Q3とのオン/オフを同期して切り替える。
【0084】
以降、同様の動作が繰り返される。なお、該第1の期間および該第2の期間は、上述のようにPWM制御のパルスで規定される期間C1、C2である。また、該第1の期間の長さと第2の期間の長さは、等しい。
【0085】
なお、ブリッジ回路2から出力された電力は第2の平滑用コンデンサC2により平滑化されることにより、直流電圧Voutが第3、第4の入出力端子T3、T4に供給される。
【0086】
以上により、AC/DCインバータ装置100は、交流電源PSから出力された交流電力を直流電力に変換し、第3、第4の入出力端子T3、T4間に接続された該外部負荷に供給することができる。
【0087】
特に、各スイッチ素子の動作の期間が分散され、既述の温度の偏りが低減され、AC/DCインバータ装置100の動作特性に対する温度上昇の影響を抑制することができる。
【0088】
また、図7は、図3に示す実施例1に係るAC/DCインバータ装置100の動作波形のさらに他の例を示す図である。
【0089】
図7に示すように、交流電力を直流電力に変換する場合、制御回路3は、第1の期間(時間t0〜時間t1)、制御信号Vgs1、Vgs3を“Low”レベルに固定し、制御信号Vgs2、Vgs4の“High”レベル、“Low”レベルを同期して変化させる。
【0090】
すなわち、制御回路3は、第1の期間(時間t0〜時間t1)、第1のスイッチ素子Q1および第3のスイッチ素子Q3をオフに固定し、且つ、第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4とを同期してオンまたはオフに周期的に切り替える。
【0091】
その後、制御回路3は、第2の期間(時間t1〜時間t2)、制御信号Vgs2、Vgs4を“Low”レベルに固定し、制御信号Vgs1、Vgs3の“High”レベル、“Low”レベルを同期して変化させる。
【0092】
すなわち、制御回路3は、第2の期間(時間t1〜時間t2)、第2のスイッチ素子Q2および第4のスイッチ素子Q4をオフに固定し、且つ、第1のスイッチ素子Q1と第3のスイッチ素子Q3とを同期してオンまたはオフに周期的に切り替える。
【0093】
以降、同様の動作が繰り返される。なお、第1の期間(時間t0〜時間t1)の長さと第2の期間(時間t1〜時間t2)の長さは、等しい。また、第1の期間(時間t0〜時間t1、または、時間t2〜時間t3)および第2の期間(時間t1〜時間t2)は、交流の周期で規定される期間である。
【0094】
なお、ブリッジ回路2から出力された電力は第2の平滑用コンデンサC2により平滑化されることにより、直流電圧Voutが第3、第4の入出力端子T3、T4に供給される。
【0095】
以上により、AC/DCインバータ装置100は、交流電源PSから出力された交流電力を直流電力に変換し、第3、第4の入出力端子T3、T4間に接続された該外部負荷に供給することができる。
【0096】
特に、各スイッチ素子の動作の期間が分散され、既述の温度の偏りが低減され、AC/DCインバータ装置100の動作特性に対する温度上昇の影響を抑制することができる。
【0097】
次に、AC/DCインバータ装置100が、バッテリが出力する直流電力をPWM制御により交流電力に変換する、制御方法の例について説明する。この直流電力を交流電力に変換する場合には、第1、第2の入出力端子T1、T2間に交流電源PSに代えて外部負荷(図示せず)が接続され且つ第3、第4の入出力端子T3、T4間にバッテリが接続されるものとする。
【0098】
この直流電力を交流電力に変換する場合には、制御回路3は、第1ないし第4のスイッチ素子Q1〜Q4がフルブリッジ動作するように、第1のスイッチ素子Q1および第4のスイッチ素子Q4のオン/オフに対して第2のスイッチ素子Q2および第3のスイッチ素子Q3のオン/オフを相補的に切り替える。
【0099】
なお、ブリッジ回路2から出力されたパルス電圧がLCフィルタ1によりフィルタリングされることにより、交流電圧が第1、第2の入出力端子T1、T2に供給される。
【0100】
これにより、AC/DCインバータ装置100は、バッテリから出力された直流電力を交流電力に変換して該外部負荷に供給することができる。
【0101】
以上のように、本発明の一態様に係るAC/DCインバータ装置100では、第1、第2の入出力端子T1、T2間に交流電源PSが接続され且つ第3、第4の入出力端子T3、T4間に外部負荷Rが接続され、交流電力を直流電力に変換する場合、制御回路100は、第1のスイッチ素子Q1および第3のスイッチ素子Q3をオフに固定し、且つ、第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4とのオン/オフを同期して切り替える。
【0102】
第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4が同時にオンすることにより、交流電圧VACより、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に電流が流れ、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に磁気エネルギーが蓄えられる。
【0103】
この時、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に電流が流れる電流の方向は、交流電圧VACの正相・逆相、何れの向きであっても、その方向に従う。
【0104】
次に、第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4が同時にオフした時、第1ないし第4のダイオードD1、D2、D3、D4はブリッジダイオードの構成となる。
【0105】
第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2に蓄えられたエネルギーは、第1ないし第4のダイオードD1、D2、D3、D4により構成されるブリッジダイオードに整流され、第1のノーマルモードインダクタL1及び第2のノーマルモードインダクタL2の電流が、正相・逆相、何れの向きであっても、その方向に従う。
【0106】
従って、第2の平滑用コンデンサC2に対し、所定の極性で整流される。
【0107】
これにより、交流電圧VACの正相・逆相関係なく第2のスイッチ素子Q2と第4のスイッチ素子Q4を駆動させてAC/DC変換することができる。すなわち、交流電圧VACの正相・逆相の向きを検出する必要がなくなる。
【0108】
したがって、従来技術と比較して、交流電圧VAC(ゼロクロス等)の検出のための構成が不要となるとともに、制御回路の設計が容易になる。
【0109】
すなわち、AC/DCインバータ装置の製造コストを削減することができる。
【0110】
なお、実施形態は例示であり、発明の範囲はそれらに限定されない。
【符号の説明】
【0111】
1 LCフィルタ
2 ブリッチ回路
3 制御回路
100 AC/DCインバータ装置
1000 電源システム
T1 第1の入出力端子
T2 第2の入出力端子
T3 第3の入出力端子
T4 第4の入出力端子
TM1 第1の接続端子
TM2 第2の接続端子
Q1 第1のスイッチ素子
Q2 第2のスイッチ素子
Q3 第3のスイッチ素子
Q4 第4のスイッチ素子
D1 第1のダイオード
D2 第2のダイオード
D3 第3のダイオード
D4 第4のダイオード
L1 第1のノーマルモードインダクタ
L2 第2のノーマルモードインダクタ
C1 第1の平滑用コンデンサ
C2 第2の平滑用コンデンサ
PS 交流電源
R 外部負荷

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源が出力する直流電力を交流電力に変換し、且つ、交流電源が出力する交流電力を直流電力に変換するAC/DCインバータ装置であって、
第1の入出力端子、および、前記第1の入出力端子との間に前記交流電源を接続するための第2の入出力端子と、
第3の入出力端子、および、前記第3の入出力端子との間に外部負荷を接続するための第4の入出力端子と、
前記第3の入出力端子に一端が接続され、第1の接続端子に他端が接続された第1のスイッチ素子と、
前記第1のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第1のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第1のダイオードと、
前記第1の接続端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第2のスイッチ素子と、
前記第2のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第2のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第2のダイオードと、
前記第3の入出力端子に一端が接続され、前記第2の接続端子に他端が接続された第3のスイッチ素子と、
前記第3のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第3のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第3のダイオードと、
前記第2の接続端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第4のスイッチ素子と、
前記第4のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第4のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第4のダイオードと、
前記第1、第2の接続端子と前記第1、第2の入出力端子との間に接続されたLCフィルタと、
前記第3の入出力端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第2の平滑用コンデンサと、
前記第1ないし第4のスイッチ素子の動作を制御する制御回路と、を備え、
前記第1、第2の入出力端子間に交流電源が接続され且つ前記第3、第4の入出力端子間に外部負荷が接続され、交流電力を直流電力に変換する場合、前記制御回路は、前記第1のスイッチ素子および前記第3のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とのオン/オフを同期して切り替える
ことを特徴とするAC/DCインバータ装置。
【請求項2】
前記AC/DCインバータ装置は、
前記直流電源が出力する直流電力をPWM制御により交流電力に変換し、且つ、前記交流電源が出力する交流電力をPWM制御により直流電力に変換する
ことを特徴とする請求項1に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項3】
前記制御回路は、前記第1ないし第4のスイッチ素子の動作をPWM制御することを特徴とする請求項2に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項4】
前記交流電力を直流電力に変換する場合、
前記制御回路は、
第1の期間、前記第1のスイッチ素子および前記第3のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とのオン/オフを同期して切り替えた後、
第2の期間、前記第2のスイッチ素子および前記第4のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第1のスイッチ素子と前記第3のスイッチ素子とのオン/オフを同期して切り替える
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項5】
前記交流電力を直流電力に変換する場合、
前記制御回路は、
前記第1の期間、前記第1のスイッチ素子および前記第3のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とを同期してオンまたはオフに周期的に切り替えた後、
前記第2の期間、前記第2のスイッチ素子および前記第4のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第1のスイッチ素子と前記第3のスイッチ素子とを同期してオンまたはオフに周期的に切り替える
ことを特徴とする請求項4に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項6】
前記第1の期間の長さと前記第2の期間の長さは、等しいことを特徴とする請求項4または5に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項7】
前記第1の期間および前記第2の期間は、PWM制御のパルスで規定される期間であることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか一項に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項8】
前記第1の期間および前記第2の期間は、交流の周期で規定される期間であることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか一項に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項9】
前記LCフィルタは、
前記第1の接続端子に一端が接続され、前記第1の入出力端子に他端が接続された第1のノーマルモードインダクタと、
前記第2の接続端子に一端が接続され、前記第2の入出力端子に他端が接続された第2のノーマルモードインダクタと、
前記第1のノーマルモードインダクタの他端と前記第2のノーマルモードインダクタの他端との間に接続された第1の平滑用コンデンサと、を有する
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項10】
前記第1、第2の入出力端子間に外部負荷が接続され且つ前記第3、第4の入出力端子間に直流電源が接続され、直流電力を交流電力に変換する場合、
前記制御回路は、
前記第1ないし第4のスイッチ素子がフルブリッジ動作するように、前記第1のスイッチ素子および前記第4のスイッチ素子のオン/オフに対して前記第2のスイッチ素子および第3のスイッチ素子のオン/オフを相補的に切り替える
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項11】
前記第1ないし第4のスイッチ素子は、MOSFETであり、
前記制御回路は、前記MOSFETのゲートに制御信号を印加することにより、前記MOSFETのオン/オフを制御する
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項12】
前記第1ないし第4のダイオードは、前記MOSFETの寄生ダイオードであることを特徴とする請求項11に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項13】
前記外部負荷は、バッテリであることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一項に記載のAC/DCインバータ装置。
【請求項14】
直流電源が出力する直流電力を交流電力に変換し、且つ、交流電源が出力する交流電力を直流電力に変換するAC/DCインバータ装置であって、第1の入出力端子、および、前記第1の入出力端子との間に前記交流電源を接続するための第2の入出力端子と、第3の入出力端子、および、前記第3の入出力端子との間に外部負荷を接続するための第4の入出力端子と、前記第3の入出力端子に一端が接続され、第1の接続端子に他端が接続された第1のスイッチ素子と、前記第1のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第1のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第1のダイオードと、前記第1の接続端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第2のスイッチ素子と、前記第2のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第2のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第2のダイオードと、前記第3の入出力端子に一端が接続され、前記第2の接続端子に他端が接続された第3のスイッチ素子と、前記第3のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第3のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第3のダイオードと、前記第2の接続端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第4のスイッチ素子と、前記第4のスイッチ素子の一端にカソードが接続され、前記第4のスイッチ素子の他端にアノードが接続された第4のダイオードと、前記第1、第2の接続端子と前記第1、第2の入出力端子との間に接続されたLCフィルタと、前記第3の入出力端子に一端が接続され、前記第4の入出力端子に他端が接続された第2の平滑用コンデンサと、を備えたAC/DCインバータ装置の制御方法であって、
前記第1、第2の入出力端子間に交流電源が接続され且つ前記第3、第4の入出力端子間に外部負荷が接続され、交流電力を直流電力に変換する場合、
前記第1のスイッチ素子および前記第3のスイッチ素子をオフに固定し、且つ、前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とのオン/オフを同期して切り替える
ことを特徴とするAC/DCインバータ装置の制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−90413(P2013−90413A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227967(P2011−227967)
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【出願人】(000002037)新電元工業株式会社 (776)
【Fターム(参考)】