AV機器
【課題】
複数の機器が連携して簡単にタイマー予約を行ったり予約管理を行う二とのできるAV機器使用技術を提供する。
【解決手段】
衛星放送受信機100a、100bや録画装置110、モニタ120などの各種AV機器が制御バス10で接続されたAV機器システムにあって、各AV機器内に予約データ管理部105、115を含むタイマー予約部104、114を設ける。タイマー予約を設定及び実行を行うAV機器が、その予約を予約データ管理部105に格納すると同時に、予約実行時に連携して動作する他のAV機器に対して予約を予約データ管理部115に格納するように要求あるいは直接書き込む。
複数の機器が連携して簡単にタイマー予約を行ったり予約管理を行う二とのできるAV機器使用技術を提供する。
【解決手段】
衛星放送受信機100a、100bや録画装置110、モニタ120などの各種AV機器が制御バス10で接続されたAV機器システムにあって、各AV機器内に予約データ管理部105、115を含むタイマー予約部104、114を設ける。タイマー予約を設定及び実行を行うAV機器が、その予約を予約データ管理部105に格納すると同時に、予約実行時に連携して動作する他のAV機器に対して予約を予約データ管理部115に格納するように要求あるいは直接書き込む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの音響機器、映像機器等のAV機器がバス接続されてなる音響及び映像機器システム(以下、AV機器システム)の技術に関するものであり、特にAV機器システムにあって、複数のAV機器が関連して動作させるときに、その関連するAV機器の使用を確保する機器使用技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、ビデオテープレコーダー(以下、VTR)、テレビ受信機(以下、TV)などのAV機器や情報処理装置をデータや制御信号を混在させて通信することができる制御バスで接続し、機器間でデータや制御信号を送受信する通信システムとして、IEEE1394シリアルバスやUSB(Universal Serial Bus)を用いた通信システムが提案されている。IEEE1394シリアルバスは、デジタルAV信号のようなデータを一定の転送レートで連続的に伝送する同期(Isochronous)転送と、接続制御コマンドなどの制御信号を必要に応じて伝送する非同期(Asynchronous)転送の両方を行うことができる。また、USBは、前記同期転送と、メッセージの送受信に使用されるコントロール転送、転送レートの保証はされないが大量のデータ転送に使用されるバルク転送などがある。
【0003】
IEEE1394シリアルバスやUSBを用いたシステムでは、各機器の接続形態に応じて自動的にノードIDが割り付けられる。また、システムに新たに機器を追加、あるいはシステムから機器を抜いたりすると、バスリセットがかかり、新たな接続形態に対応して再度自動的にノードIDの割り付けが行われる。
【0004】
さらに、IEEE1394シリアルバス上で、各種のAV機器を外部からコントロールするための制御信号「AV/C Digital InterfaceCommand Set」に関する規格化が進んでいる。
【0005】
この様な状況下で、各種のAV機器間をIEEE1394シリアルバスやUSBで接続し、データや制御信号を通信するシステムが構築されると、任意のAV機器が他のAV機器をコントロールすることが考えられる。その代表的な機能の
一つとして、機器の使用を確保する機能、例えば録画や再生のタイマー予約機能が考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、例えば従来のタイマー予約機能は、関係するAV機器それぞれに対して、操作者がタイマー予約操作を行い、各AV機器は他のAV機器の動作に一切関与することなく、設定時間が来たら一方のAV機器は、相手のAV機器の使用状態に関係なく画像情報や音声情報といったAVデータを出力する、あるいは記録開始といった動作を実行するのみであった。従って、従来、タイマー予約を設定する場合、各々の機器に対して操作者自身が予約時間に動作可能であるか否かをチェックする必要があった。さらに、衛星放送番組のような有料番組をタイマー録画する際に、その番組の
予期しない時間延長が発生した場合、その衛星放送受信機自体はその事態に対応できても、その番組を録画するVTR側は予め設定された終了時間が来ると、予期しない時間延長が発生し、録画時間を延長したい場合であっても録画を終了してしまっていた。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するために、複数の機器が連携して簡単にタイマー予約を行ったり予約管理を行う二とのできるAV機器使用技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するために、以下に述べる方法を行うこととし、これを実現するAV機器及びAV機器システムとする。
第1のAV機器に対して、タイマー予約等の機器使用情報が指示され、バス使用時に第1のAV機器と関連して動作する機器となる第2のAV機器が決定されると、両者をつなぐバスを介して第2のAV機器に対してその第2のAV機器を使用しようとする開始時間から終了時間における第2のAV機器の使用の可否を問い合わせる。
【0009】
第2のAV機器では、バスを介して、この問合わせに対して、第2のAV機器の機器使用情報格納手段により格納された機器使用情報と照合して機器使用の可否を決定し、第1のAV機器に返答する。
【0010】
指定した時間に第2のAV機器の使用が可能である場合、第1のAV機器は、第1のAV機器の機器使用情報格納手段に機器使用情報を格納し、第2のAV機器の機器使用情報格納手段にもその機器使用情報を格納する。一方、その使用が不可能な場合には、第1のAV機器は、その使用の取り消し、あるいは不可能である原因を第2のAV機器に問い合わせ、重複した機器の使用の要求がある場合にはどちらを有効にするかを決定するなどの処理を行う。
【0011】
機器使用の実行は、第1のAV機器、第2のAV機器において、機器使用実行時間、あるいはその数分前になったら通知するようにし、機器使用の実行を行わせるようにする。
【0012】
また、第1のAV機器に対して機器使用の内容の変更を行う場合には、第1のAV機器は、既に第1のAV機器の機器使用情報格納手段に格納されている機器使用情報を読み出して、表示手段に表示させる。そして、任意の機器使用情報を変更することにより、その機器使用情報の変更に影響される第2のAV機器に対して変更を通知する。第2のAV機器では、第2のAV機器の機器使用情報を機器使用情報格納手段より読み出し、機器使用情報の変更を行う。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態の1つである、AV機器システムにおけるタイマー予約の一構成例である。
【図2】入力機器となるAV機器内で管理する予約データの一構成例である。
【図3】関連機器となるAV機器内で管理する予約データの一構成例である。
【図4】AV機器システムにおいて入力機器又は関連機器内で管理される予約データの実例である。
【図5】タイマー予約処理を行うフローチャートである。
【図6】タイマー予約処理における入力機器の画面例である。
【図7】タイマー予約処理が実行できない旨を通知するときの入力機器の画面例である。
【図8】タイマー予約処理において、関連機器の予約状況を表示するときの入力機器の画面例である。
【図9】タイマー予約処理において、指定時間に重複した予約がある旨を通知するときの入力機器の画面例である。
【図10】タイマー予約済みの番組予約一覧を表示するときの入力機器の画面例である。
【図11】タイマー予約済みの番組予約一覧を表示するときの関連機器の画面例である。
【図12】AV機器システム構成の変化時に各AV機器が予約内容のチェックを行うフローチャートである。
【図13】入力機器あるいは関連機器が使用できない状態である旨を通知するときの画面例である。
【図14】制御バスで接続された各AV機器間で通信するためのコマンドパケット、およびレスポンスパケットの一構成例である。
【図15】有料番組をタイマー録画する場合のタイマー予約状況例である。
【図16】放送番組の時間変更に伴い、次の予約番組が重なる旨を通知するときの画面例である。
【図17】本発明の他の実施形態であるAV機器システムの一構成例である。
【図18】タイマー予約済みの番組予約一覧を表示するときの入力機器の画面例である。
【図19】タイマー予約済みの予約一覧を表示するときの関連機器の画面例である。
【図20】本発明の他の実施形態であるAV機器システムの一構成例である。
【図21】各AV機器内で管理する予約データの一構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従って、これを説明する。なお、以下に説明する実施形態は、バス使用確保技術のうちタイマー予約における機器使用確保のケースに関するものであるが、機器の使用を確保し、重複した機器使用要求を回避できるものであればタイマー予約に限ることなく、如何なるケースも含まれるものである。第1図は、本発明を説明するためのAV機器システムにおけるタイマー予約の一構成例を示した図である。
【0015】
この例では、通信衛星を利用した放送番組を受信する衛星放送受信機100a、100bと、磁気テープに映像や音声等のAVデータを記録するビデオテープレコーダーやDVD、HD、MO等の磁気ディスクや光ディスクにAVデータを記録する録画装置110と、テレビ受信機やパソコン用ディスプレイなどのモニタ120とが、IEEE1394シリアルバスやUSBなどのバス10で接続されたAV機器システムを構成している。
【0016】
以下、衛星放送受信機100aに対して操作者から「録画装置110に衛星放送番組をタイマー録画」予約が指示された場合に、衛星放送受信機100aと録画装置110において、タイマー予約とその実行を行う方法について説明する。
【0017】
最初に、衛星放送受信機100aと、録画装置110の構成について説明する。なお、衛星放送受信機100bは、衛星放送受信機100aと同様の構成を備える。
衛星放送受信機100aは、リモコンやタブレットなどの入力指示装置を用いて操作者からのタイマー予約設定や表示などのやり取りを行うユーザインタフェース部101、バス10経由で他の機器(この場合は、衛星放送受信機100b、録画装置110、モニタ120)とAVデータや制御信号を通信するための通信インタフェース部102、衛星放送番組を受信するための衛星放送チューナー部103、タイマー予約に関する処理を行うタイマー予約部104、受信した放送番組をモニタ120上に再生するための再生部107、衛星放送受信機100a内の各部の動作を制御する制御部108とで構成される。
【0018】
タイマー予約部104は、タイマー予約に関するデータを管理する予約データ管理部105と、予約時間になるとアラームなどで通知する時刻管理部106とで構成される。
【0019】
録画装置110は、リモコンやタブレットなどの入力指示装置を用いて操作者からの録画や再生、タイマー予約、表示などのやり取りを行うューザインタフェース部111、バス10経由で他の機器(この場合は、衛星放送受信機100a、100b、モニタ120)とデータや制御信号を通信するための通信インタフェース部112、VHF/UHF放送を受信するためのVHF/UHFチューナー部113、VHF/UHF放送番組のタイマー予約に関する処理を行うタイマー予約部114、放送番組などのAVデータを磁気テープや光ディスクなどの記録メディア上に記録するための記録部117、記録メディア上に記録されたAVデータを再生するための再生部118、録画装置110の動作を制御する録画装置制御部119から構成される。
【0020】
タイマー予約部114は、タイマー予約に関するデータを管理する予約データ管理部115と、予約時間になるとアラームなどで通知する時刻管理部116から構成される。
次に、第2図、第3図を用いて、上記衛星放送受信機100aの予約データ管理部105、および録画装置110の予約データ管理部115で管理する予約データの一構成について説明する。
【0021】
まず、本実施形態において操作者によりタイマー予約が指示される衛星放送受信機100a(入力機器)では、機器使用情報は、予約ID201、予約時間(開始/終了時刻)202、関連機器ID203、各種の設定情報204のデータ構成をとり、これで1予約を管理する予約データとなる。
【0022】
予約ID201は、入力機器100a内で管理される予約データを識別するための識別子であり、予約の設定順や日時順などで唯一の番号を割り付ける。予約時間202は、要求された予約時間(開始/終了時刻)である。関連機器ID203は、予約の実行時に連携して動作する機器(関連機器)固有の識別子である。
【0023】
本実施形態の場合は、録画装置110固有のIDである。連携して動作する機器が必要ない場合は、自分のID(衛星放送受信機100aのID)やIDとして使用されない値を設定する。関連機器が複数存在する場合は、それらの機器全てのIDを設定する。各種の設定情報204は、入力機器と関連機器が連携してタイマー予約を設定、実行するために必要な情報、例えば、再生か録画かという実行機能の種別、チャンネル番号、SP、LP、EPといった録画速度モード、アナログかデジタルかという録画モードなどである。
【0024】
次に、予約実行時に衛星放送受信機100aと連携して動作する録画装置110(関連機器)では、予約ID301、予約時間(開始/終了時刻)302、入力機器ID303、関連機器の各種設定情報304のデータ構成で1予約を管理する。
【0025】
予約ID301は、関連機器110内で管理される予約データを識別するための識別子であり、予約の設定順や日時順などで唯一の番号を割り付ける。予約時間302は、要求された予約時間(開始/終了時刻)である。入力機器ID303は、予約を受け付け、実行時に連携して動作する機器(入力機器)固有の識別子である。
【0026】
本実施形態の場合は、衛星放送受信機100a固有のIDである。自分で予約を受け付け、連携して動作する機器が必要ない場合は、録画装置110のIDやIDとして使用されない値を設定する。各種の設定情報304は、録画装置110がタイマー予約を設定、実行するために必要な情報、例えば、再生か録画かという実行機能、SP、LP、EPといった録画速度モード、アナログかデジタルかという録画モードなどである。
【0027】
次に、第4図、第5図を用いて、上記AV機器システムでタイマー予約処理を行う手順について説明する。最初に、操作者により衛星放送受信機100aに対してリモコン、入力タブレットなどの入力指示装置を利用してユーザインタフェース部101を介してタイマー予約指示と予約内容400を入力し(ステップ501)、その予約実行が衛星放送受信機100a以外の他の機器と連携して行われる内容の場合にその制御対象となる関連機器(本実施形態では録画装置110)を決定する(ステップ502)。
【0028】
第6図に、ステップ501、ステップ502において、モニタ120やリモコンの液晶画面に表示される画面例を示す。まず、操作者によりリモコン600上の番組ガイド指示器601を指示すると、番組ガイドを表示した画面610を表示する。画面610上で、方向指示器602を用いて予約番組が選択し、登録指示器606で登録を指示すると、実行機能を選択する画面620を表示する。画面620上で、方向指示器602を用いて予約の実行機能(再生か録画)を選択し、決定指示器604で決定を指示する。ここで、録画を選択すると、録画する機器、すなわち関連機器を選択する画面630を表示する。画面630上には、バス10に接続された機器のうち、録画機能を備えた機器に関する情報(VTRやDVDといった種類、製造会社名等)が表示される。
【0029】
本実施形態のシステム(第1図)の場合、バス上の録画装置は1台だけなので、録画装置110に関する情報のみが表示される。
【0030】
ここで、決定指示器604で決定を指示すると、テープ速度や録画モードを選択する画面640が表示される。画面640上でテープ速度、録画モードを選択し、決定指示器604で決定を指示すると、録画予約に関する情報設定は完了する。
【0031】
次に、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、制御部108、通信インターフェース部、バスを介して、関連機器(録画装置110)のタイマー予約部114に対して指定予約時間に使用予定があるか否か、すなわち予約データを予約データ管理部115に格納できるか否かを問い合わせる(ステップ503)。このとき、少なくとも関連機器を使用しようとする使用開始時間と使用終了時間の情報を送信することで問い合わせを行うが、使用予定を問い合わせと同時に、予約データそのものの内容を送信するようにしても良い。
【0032】
その結果、録画装置110から指定時間に使用予定がない旨が通知された場合には、入力された予約内容400を元に、予約データ管理部105は予約データ410を作成し、管理する(ステップ504)。ここで、予約データ410は、入力機器100a内での予
約データのID411と、予約内容400における予約時間412と、バス上における関連機器110固有のID413と、実行機能、チャンネル番号、番組名、テープ速度、録画モードの各種設定情報414から構成される。
【0033】
それと同時に、入力機器100aは、予約データ420を作成するために必要な情報を関連機器110のタイマー予約部114に送信し、予約データ400の設定要求を発行する(ステップ505)。これに対し、設定要求を受信した関連機器110のタイマー予約部114では、予約データ420を作成し、予約データ管理部115で管理する。
【0034】
ここで、予約データ420は、関連機器110内での予約データのID421と、予約内容400における予約時間422と、バス上における入力機器100a固有のID423と、実行機能、チャンネル番号、番組名、テープ速度、録画モードの各種設定情報424から構成される。
【0035】
ステップ503において、関連機器110から指定時間に使用予定がある旨が通知た場合には、操作者に対してタイマー予約をやり直すか否かを問い合わせ(ステップ506)、やり直す場合はステップ501に戻り、やり直さない場合は処理を終了する。第7図に、操作者に対する問い合わせをするときの画面例を示す。画面700上で、選択項目701を指示するとステップ501に戻り、選択項目702を指示すると処理を終了する。
【0036】
ここで、ステップ502において、関連機器110に関する情報は、入力機器100aの制御部108が、バスリセット時や定期的にバス上に存在し関連機器となる機器を取得し、管理する。関連機器がバス10上に1台しか存在しない場合は、自動的にその機器を関連機器110として決定することができる。また、バス10上に2台以上存在する場合は、それらの機器をモニタ120やリモコンの液晶画面などに表示し、予約する毎に操作者により決定することもできる。
【0037】
また、制御部108で管理する関連機器に対して予め各機器の使用優先順位を決めておき、それを制御部108で記憶し、それを参照して自動的に機器を決定することもできる。また、関連機器に搭載された記録媒体(VHSテープ、SVHSテープ、光磁気ディスクなど)や操作者から指定された録画モード(アナログ、デジタルなど)により、制御部108が管理する関連機器情報の中から自動的に適切な機器を決定することもできる。
【0038】
例えば、操作者によりデジタル録画が指示されると、制御部108は関連機器情報の中からデジタル録画が可能でSVHSテープが搭載されているものを選出し、それを関連機器とする。また、ステップ503において、衛星放送受信機100aが関連機器110のタイマー予約部114で管理されている予約データ300を読み出し、指定予約時間に使用予定があるかをチェックすることもできる。第8図は、入力機器100aが関連機器110の予約状況を表示する一例である画面800を示している。
【0039】
また、ステップ505において、衛星放送受信機100aの予約データ管理部105が予約データ420を作成し、録画装置110のタイマー予約部114に対して送信すると、関連機器110のタイマー予約部114にて予約データ420予約データ管理部115に設定するようにすることもできる。さらに、衛星放送受信機100a内の制御部108が直接関連機器110の予約データ管理部115に予約データ420を設定することもできる。
【0040】
また、ステップ506において、既に録画装置110側に使用予定がある場合、予定を操作者に通知し、どちらの予約を優先させるかを決定することもできる。その場合、取り消された予約については、取り消された側の機器が予約に関する予約データを持つ機器全ての予約データを削除するようにする。
【0041】
第9図に、操作者に予約が重複している旨を通知し、どちらを優先させるか決定してもらう画面例900を示す。画面900上で、選択項目901を指示すると、衛星放送受信機100aのタイマー予約部104は録画装置110のタイマー予約部114に対して既に設定済みの予約を削除する要求を送信する。これに対し、録画装置110のタイマー予約部114は、予約データ管理部115から予約に関する予約データを取得し、予約データを削除するとともに、予約に係る予約データを持つ機器全ての予約データを削除する。
【0042】
選択項目902を指示すると、画面610〜640で指示したタイマイ予約を取り消す。また、衛星放送番組などの有料番組に対しては自動的に予約を優先させるなど、入力機器100aの制御部108に予め優先順位を格納し、タイマー予約時にその内容を参照する方法など、重複予約に対する各種の調停処理を行うことも当然可能である。
【0043】
次に、第10図に、入力機器、すなわち衛星放送受信機100aにおいて、タイマー予約設定済みの予約内容一覧を表示する画面例を示す。
【0044】
まず、操作者によりリモコン600上の確認指示器605を指示すると、タイマー予約部104は、衛星放送受信機100a内の予約データ管理部105に格納された予約データ200を読みだし、ユーザインタフェース部101を介してモニタ120上に画面1000を表示する。画面1000上には、1予約について、予約番号、日付、予約時間、チャンネル、番組名、実行する機能などの項目で表示する。さらに詳しい内容を見るために詳細指示器603を指示すると、画面1020が表示される。画面720上には、画面1000上で表示できなかった項目を含んだ内容が表示される。
【0045】
次に、タイマー予約設定済みの内容を変更する場合の処理について説明する。
【0046】
画面1000上に表示する予約内容の中から、任意の予約を選択し、変更指示器606で変更を指示すると、予約の変更画面1010を表示する。画面1010上で予約の削除、あるいは時間や実行機能などの変更が指示されると、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、予約データ管理部105に格納された予約に関する内容を削除、あるいは変更を行う。そして、予約実行時に連携して動作する他の機器(この場合録画装置110)のタイマー予約部114に対して、予約に関する予約データの内容を削除、あるいは変更するように要求する。
【0047】
これに対し、録画装置110のタイマー予約部114では、予約データ管理部115に格納された予約に関する予約データを検索し、その内容を削除あるいは変更を行う。ここで、衛星放送受信機100aのタイマー予約部104が、録画装置110内の予約データ管理部116に格納された予約データを取得し、その中から予約に関する予約データを検索し、その内容を削除あるいは変更を行った後、再度予約データ管理部115に書き込むこともできる。
【0048】
また、第11図に、関連機器、すなわち録画装置110において、タイマー予約設定済みの予約内容一覧を表示する画面例を示す。
【0049】
操作者により予約内容の確認あるいは変更が指示されると、録画装置110内のタイマー予約部114は、予約データ管理部115に格納された予約情報を読みだし、ユーザインタフェース部111を介してモニタ120上に画面1100を表示する。画面1100上には、録画装置110内蔵のVHF/UHFチューナー部113から受信する放送番組のタイマー録画予約と、衛星放送受信機100a、100bで受信する放送番組のタイマー録画予約とが同時に表示される。両者の区別は、第8図の1110に示すように★印を付加したり、受信機名を表示するなどで行う。
【0050】
次に、バスリセットがかかったり、接続機器が引き抜かれたりするなどAV機器システムの構成が変化した場合の処理について、第12図を用いて説明する。まず、AV機器システムの構成の変化を認識した各機器のタイマー予約部104、114は、予約データ管理部105、115で管理された予約データ200あるいは300を読み込み(ステップ1201)、各内容のチェックを行う。そして、予約データ内の入力機器ID303あるいは関連機器ID203を参照し、その値が自分の機器ID以外であれば、入力機器ID303あるいは関連機器ID203が示す機器に対して状態(存在するか、あるいは使用可能であるかなど)を問い合わせる(ステップ1202)。その結果、問い合わせ先の機
器が使用できない状態であれば、予約データを実行できない旨を操作者に通知し、予約の取り消しを行う、あるいは自動的に予約データを削除する(ステップ1203)。
【0051】
これにより、システム構成が変化した場合でも、それに応じて予約データを円滑に管理することができる。第13図に、問い合わせ先の機器が使用できない状態にそれを操作者に通知する画面例1300を示す。画面1300上で、選択項目1301を指示すると、タイマー予約部104、114は、予約データを削除する。選択項目1302を指示すると、問い合わせ機器が使用できる状態になるまで画面1300の表示を続ける。
【0052】
次に、ステップ503、ステップ505、ステップ1202において、バス10上で衛星放送受信機100aから録画装置110への問い合わせ、および録画装置110から衛星放送受信機100aへの応答を伝送するための制御信号のパケット構造について、その一構成例を第14図に示す。
【0053】
衛星放送受信機100aから録画装置110に対して予約データの設定や取得を要求する場合は、コマンドパケット1400を利用する。コマンドパケット1400は、コマンド送信元アドレス1401、コマンド送信元サブユニットのアドレス1402、コマンド受信先アドレス1403、コマンド受信先サブユニットのアドレス1404、コマンド内容1405から構成される。
【0054】
コマンド送信元アドレス1401は、送信コマンドを発行する機器のバス10上における唯一のアドレスを示し、本実施形態の場合は、衛星放送受信機100aのバス10上におけるアドレスである。
【0055】
コマンド送信元サブユニットのアドレス1402は、コマンドを発行する機器内の機能単位(チューナー部やタイマー予約部等)のアドレスである。本実施形態の場合は、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104のアドレスである。
コマンド受信先アドレス1403は、コマンドを受信する機器のバス10上における唯一のアドレスを示し、本実施形態の場合は、録画装置110のバス10におけるアドレスとなる。
【0056】
コマンド受信先サブユニットのアドレス1404は、コマンドを受信する機器内の機能単位(チューナー部やタイマー予約部等)のアドレスである。本実施形態の場合は、録画装置110内のタイマー予約部114のアドレスである。コマンド内容1405は、コマンド受信先のタイマー予約部(この場合、録画装置110内のタイマー予約部114)に対する予約データの書き込み要求や読み出し要求、変更要求とその内容を示す。これに対し、録画装置110から衛星放送受信機100aへの応答は、レスポンスパケット1410を利用する。
【0057】
レスポンスパケット1410は、レスポンス送信元アドレス1411、レスポンス送信元サブユニットのアドレス1412、レスポンス受信先アドレス1413、レスポンス受信先サブユニットのアドレス1414、レスポンス内容1415から構成される。
レスポンス送信元アドレス1411は、レスポンスを発行する機器のバス10上における唯一のアドレスを示し、本実施形態の場合は、録画装置110のバス10上におけるアドレスとなる。
【0058】
レスポンス送信元サブユニットのアドレス1412は、レスポンスを発行する機器内の機能単位(チューナー部やタイマー予約部等)のアドレスである。本実施形態の場合は、録画装置110内のタイマー予約部114のアドレスである。レスポンス受信先アドレス1413は、レスポンスを受信する機器のバス10上における唯一のアドレスを示し、本実施形態の場合は衛星放送受信機100aのバス10におけるアドレスとなる。
【0059】
レスポンス受信先サブユニットのアドレス1414は、レスポンスを受信する機器内の機能単位(チューナー部やタイマー予約部等)のアドレスである。本実施形態の場合は、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104のアドレスである。
【0060】
レスポンス内容1415は、レスポンス受信先のタイマー予約部(この場合、録画装置110内のタイマー予約部114)に対する予約データの書き込み要求や読み出し要求、変更要求に対して、予約データの内容や変更結果などの応答を示す。
【0061】
以上のように、本実施形態では、衛星放送受信機100a、100bと録画装置110が制御バス10で接続されたシステムにおいて、衛星放送受信機100a、100bと録画装置110に予約データ管理部105、115を含むタイマー予約部104、114を設け、バス10上で存在する全タイマー予約の中で各々に関わる予約を実行する全機器が各々で管理する。
【0062】
例えば、上述したように、衛星放送受信機100aでタイマー予約が指示されると、タイマー予約部104は、予約データの内容を予約データ管理部105に格納すると同時に、連携して動作する録画装置110の予約データ管理部115に対しても格納処理を行う。
これにより、衛星放送受信機100a、録画装置110以外の機器、例えば衛星放送受信機100bで、録画装置110と連携して動作するタイマー予約指示があった場合、録画装置110の予約データ管理部115に対して問い合わせを行うだけで、バス10上に存在する録画装置110を使用した予約状況を全て把握することができる。
【0063】
また、後に詳述するが、別の機器から衛星放送受信機100aと連係して動作するタイマー予約指示があった場合には、衛星放送受信機100aの予約データ管理部105に対して問い合わせを行うだけで、バス10上に存在する衛星放送受信機100aを使用した予約状況を全て把握することができる。
【0064】
また、予約データ管理部105、115で格納する予約データは、入力機器ID303、あるいは関連機器ID203を含んだ構成とする。これにより、各予約データを予約した機器や連携して予約を実行する機器を識別することができるため、システムの構成変更や予約の重複時や変更時に予約を取り消す処理などを行う際の対処が容易になる。
【0065】
ここで、予約の実施形態としては、予約実行時間になると、衛星放送受信機100a及び録画装置110がそれぞれ格納した予約データに基づいて個別にそれぞれの予約実行を行う構成をとることができる。また、衛星放送受信機100aに録画装置110をリモート制御する機能を備え、予約実行時間になると衛星放送受信機100aが録画装置110をリモート制御して予約実行を行う構成をとることもできる。この場合、衛星放送受信機100a内の予約データ管理部105で管理する予約データ200内には、関連機器ID203に加え、機器をリモート制御するか否かを示すデータを追加しても良い。
【0066】
また、録画装置110内の予約データ管理部115で管理する予約データ300内には、入力機器ID303に加え、機器によりリモート制御されるか否かを示すデータを追加しても良い。
【0067】
次に、第15図を用いて、衛星放送番組など有料番組のタイマー録画予約について説明する。
【0068】
上述のタイマー予約手順にしたがって、衛星放送受信機100a内の予約データ管理部105では、予定開始時刻1501、予定終了時刻1502であるスポーツ中継などの有料番組1510と、その後に予定開始時刻1504の番組1520の予約データが格納されているものとする。
【0069】
タイマー予約部104は、予約されている有料番組1510の予定開始時刻1501が数分前になると、最も新しい番組ガイドなどを取得し、番組1510が予定通りの時刻に開始されるか否かをチェックする。ここで、タイマー予約部104は一定の時間間隔で新しい番組ガイドを取得する方法もある。
【0070】
番組1510が予定通りの時間に開始される場合は、予定開始時刻1501になると、録画装置110と連携して番組の録画を開始する。
【0071】
これに対し、番組1510が予定より遅れて開始される場合は、その終了時刻を取得し、後に予約されている番組1520の予定開始時刻1504と終了時刻が重複しないかチェックする。そして、重複する場合は、その旨を操作者に通知する。
【0072】
第16図に、モニタ120に表示する画面例1600を示す。画面1600上で選択項目1601を指示すると、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、予約番組1510に関する予約データ200内の予約時間202を変更し、予約番組1520に関する予約データ200を削除する。それと同時に、録画装置110内のタイマー予約部114に対して、予約番組1510に関する予約データ300内の予約時間302の変更要求と予約番組1520に関する予約データ200の削除要求を送信する。
【0073】
これに対し、録画装置110内のタイマー予約部114は、予約データ管理部115に格納された予約番組1510に関する予約データ300内の予約時間302を変更し、予約番組1520に関する予約データ300を削除する。選択項目1602を指示した場合には、予約番組1520は途中から録画されることになるが、どちらを優先させるかを操作者が選択することもできる。
【0074】
次に、予定開始時刻1501から予約番組1510の録画が開始され、その予定終了時刻1502の数分前になると、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、最も新しい番組ガイドなどを取得し、番組1510が予定通りの時刻1502に終了するか否かをチェックする。ここで、タイマー予約部104は、一定の時間間隔で新しい番組ガイドを取得する方法もある。
【0075】
番組1510が予定通りの時間に終了する場合は、予定終了時刻1502になると、録画装置110と連携して番組の録画を終了する。
これに対し、スポーツ中継のように、番組1510が予定終了時刻より延長される場合、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、モニタ120上に画面1600を表示するなど、その旨を操作者に通知する。そして、画面1600上で選択項目1601が指示されると、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、予約番組1520に関する予約データ200を削除し、録画装置110内のタイマー予約部114に対して予約番組1520に関する予約テータ200の削除要求を送信する。
【0076】
そして、予約番組1510が終了するまで監視し、番組1510が終了すると、その旨を録画装置110内のタイマー予約部114に送信する。これに対し、録画装置110内のタイマー予約部114は、予約データ管理部115に格納された予約番組1520に関する予約データ300を削除する。そして、衛星放送受信機100aより番組終了の通知があるまで録画を継続する。選択項目1602が指示されると、予約番組1520は途中から録画、あるいは、どちらを優先させるかを操作者に選択してもらう。
【0077】
以上から、予約番組の予期しない時間延長が発生した場合でも、柔軟に対応できる。以上説明した例では、操作者に通知して予約データ200を削除するようにしたが、予約データ1510を設定するときに予め優先順位をつけておき、番組延長等の不慮の予約データの変更があった場合には、この優先順位に基づいてタイマー予約部が自動的に予約データ200を削除するようにすることもできる。
【0078】
ここで、上述のシステム構成では、衛星放送受信機100aが入力機器となり、録画装置100が関連機器であったが、録画装置110が入力機器となり、衛星放送受信機100aが関連機器となる構成も考えられる。この場合、録画装置110でタイマー予約が指示され、録画装置110内の予約データ管理部115と衛星放送受信機100a内の予約データ管理部105に予約データを格納する。録画装置110内の予約データ管理部115では予約データ200を、衛星放送受信機100a内の予約データ管理部105では予約データ300を管理するようにした点が異なるのみで、一連の処理手順については先の実施形態で説明したものと同様となる。
【0079】
次に、第17図に示すように、色々な機器がバス接続されたシステムの場合について説明する。
【0080】
システムは、パーソナルコンピュータ(以下、PC)1701、DVDを再生あるいは記録するDVD録画再生装置1702、MDを再生あるいは記録するMD録音再生装置1703、衛星放送を受信する衛星放送受信機1704、磁気テープを再生あるいは記録するVTR1705、ケーブル放送を受信するケーブル放送受信機1706、AVデータを表示するTVなどのモニタ1707から構成される。
【0081】
各機器1701〜1707には、前述のタイマー予約部を備える。そして、入力機器となる機器は、操作者よりタイマー予約指示があると、予約データ200を生成して機器内のタイマー予約部に格納すると同時に、連携して動作する関連機器に対しても予約データ300を生成し機器内のタイマー予約部に格納することを要求する。これにより、入力機器となる機器は、目的とする関連機器をタイマー予約する際には、関連機器のタイマー予約部に対してのみ、使用できるか否かを間い合わせるだけで良い。
【0082】
第18図に、衛星放送受信機1704に対して、タイマー予約状況を確認する際に表示される番組予約一覧画面1800を示す。画面1800上には、タイマー予約部で管理されている予約データ200を読み出し、予約データ200に関する情報(日付、予約時間、チャンネル、番組名、実行機能)を表示する。ここで、本システムでは、録画する装置として、DVD1702、MD1703、VTR1705がある。画面1800では、実行機能が録画の場合に、1801で示すように、予約データ200内の関連機器ID203を参照して、どの機器に録画するかを表示する。
【0083】
これと同様に、DVD1702では、情報を供給する機器として、PC1701、衛星放送受信機1704、ケーブル放送受信機1706がある。従って、第19図に示すように、DVD1702に対してタイマー予約状況を確認する際に表示される画面1900では、予約データ300内の入力機器ID303を参照して、予約内容を供給する機器に関する情報1901を表示することも可能である。
【0084】
さらに、第20図に示すように、衛星放送受信機とVTRが一体型になり、入力および関連機器としての機能を備えている場合について説明する。本システムは、衛星放送受信機−VTR一体型装置2000、DVD2020、モニタ2030、ケーブル放送受信機2040から構成される。
【0085】
まず、衛星放送受信機−VTR一体型装置2000の構成について説明する。一体型装置2000は、リモコンやタブレットなどの入力指示装置を用いて操作者からの録画や再生、タイマー予約、表示などのやり取りを行うユーザインタフェース部2001、バス10経由で他の機器(この場合は、DVD2020、モニタ2030、ケーブル放送受信機2040)とデータや制御信号を通信するための通信インタフェース部2002、衛星放送を受信する衛星放送チューナー部2003、VHF/UHF放送を受信するVHF/UHFチューナー部2004、放送番組などを磁気テープに記録する記録部2005、磁気テープに記録されたAVデータを再生したり実際に放送番組をモニタ2030上に再生する再生部2006、各構成部の動作を制御する制御部2007、衛星放送番組やVHF/UHF放送番組のタイマー予約に関する処理を行うタイマー予約部2010から構成される。
【0086】
ここで、制御部2007は、衛星放送やVHF/UHF放送を視聴するための制御を行うチューナ制御部2008と、放送番組などを録画したり再生するための制御を行うVTR制御部2009を含んだ構成になる。
【0087】
また、タイマー予約部2010は、前述と同様に、予約データ管理部2011、時刻管理部2012から構成される。一体型装置2000は、放送番組をDVD2020にタイマー録画する場合は、入力機器として動作することができ、またケーブル放送受信機2040で受信した番組を一体型装置2000にタイマー録画する場合は、関連機器として動作することが可能となる。この場合に、予約データ管理部2011で管理する予約データの一構成例を第 図21に示す。
【0088】
予約データ2100は、予約ID2101、予約時間(開始/終了時刻)2102、入力機器ID2103、関連機器ID2104、各種の設定情報2105から構成される。予約ID2101は、予約データ管理部2011で管理する予約データを識別するための唯一の識別子である。予約時間2102は、要求された予約時間(開始/終了時刻)である。
【0089】
入力機器ID2103は、予約を受け付け、実行を行う機器のバス10上における唯一の識別子である。放送番組をDVD2020にタイマ−録画する場合、入力機器は一体型装置2000であるので、一体型のIDを設定する。ケーブル放送受信機2040で受信した番組を一体型装置2000にタイマー録画する場合、入力機器はケーブル放送受信機2040であるので、ケーブル放送受信機2040のIDを設定する。
【0090】
関連機器ID2104は、予約に対して連携して動作する機器のバス10上における唯一の識別子である。放送番組をDVD2020にタイマー録画する場合、関連機器はDVD2020であるので、DVDのIDを設定する。ケーブル放送受信機2040で受信した番組を一体型装置2000にタイマー録画する場合、関連機器は一体型装置2000であるので、一体型装置2000のIDを設定する。
【0091】
各種の設定情報2105は、タイマー予約を設定、実行するために必要な情報、例えば、再生か録画かという実行機能、チャンネル番号、SP、LP、EPといった録画速度モード、アナログかデジタルかという録画モードなどである。
【0092】
以上により、予約を受け付け、実行する入力機器ID2103、および連携して動作する関連機器ID2104を含む予約データ2100を、予約データ管理部2011で管理することにより、予約がどこで実行され、どの機器と連携して動作するかを把握することができ、各機器間でタイマー予約の管理が容易になる。
【0093】
また、タイマー予約を行う場合、各機器の時間の調整が必要となる。そこで、上述のタイマー予約システムにおいて、バス上の同期転送のバンド幅、チャネル制御や電力管理などを行う機器(例えば、IEEE1394を使用したシステムの場合、バスマネージャ、あるいはIsochronous Resourceマネージャを備え、ルートとなる機器)や、チューナーなど外部の放送局などから時間情報を取得し、時間調整を行うことができる機器が、時刻管理部106、116の入力機器となり、定期的にバス上に接続された各機器の時間調整を行う方法が考えられる。
【0094】
また、タイマー予約を実行する機器と連携して動作する機器が、タイマー予約が指示された際にタイマーの入力機器に対して時間調整を依頼、あるいは時間を取得して自分で調整するという方法が考えられる。
【0095】
以上、本発明の特徴は、入力機器となるAV機器に対してタイマー予約指示が入力されると、必要な予約データを自分のタイマー予約部に設定すると同時に、関連機器に対しても必要な予約データを設定することにある。これにより、各機器は、自分以外の機器でタイマー予約が設定された場合でも柔軟に対応することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明に係る機器使用技術は、各AV機器が自分以外のAV機器で設定された、バス上に存在する全機器使用情報の中から自機器が関わる全ての情報について把握することができるようにすることで、コントロール先の関連機器に対してのみバス使用内容の問い合わせを行えば、バス上に存在する機器使用情報で関連機器に関わる全情報について取得することができるようになるため、機器使用の重複などの不具合を回避し、バス上の機器使用の整合性を保持するのに適している。
【符号の説明】
【0097】
100a…衛星放送録画装置、100b…衛星放送録画装置、110…録画装置、120…モニタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの音響機器、映像機器等のAV機器がバス接続されてなる音響及び映像機器システム(以下、AV機器システム)の技術に関するものであり、特にAV機器システムにあって、複数のAV機器が関連して動作させるときに、その関連するAV機器の使用を確保する機器使用技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、ビデオテープレコーダー(以下、VTR)、テレビ受信機(以下、TV)などのAV機器や情報処理装置をデータや制御信号を混在させて通信することができる制御バスで接続し、機器間でデータや制御信号を送受信する通信システムとして、IEEE1394シリアルバスやUSB(Universal Serial Bus)を用いた通信システムが提案されている。IEEE1394シリアルバスは、デジタルAV信号のようなデータを一定の転送レートで連続的に伝送する同期(Isochronous)転送と、接続制御コマンドなどの制御信号を必要に応じて伝送する非同期(Asynchronous)転送の両方を行うことができる。また、USBは、前記同期転送と、メッセージの送受信に使用されるコントロール転送、転送レートの保証はされないが大量のデータ転送に使用されるバルク転送などがある。
【0003】
IEEE1394シリアルバスやUSBを用いたシステムでは、各機器の接続形態に応じて自動的にノードIDが割り付けられる。また、システムに新たに機器を追加、あるいはシステムから機器を抜いたりすると、バスリセットがかかり、新たな接続形態に対応して再度自動的にノードIDの割り付けが行われる。
【0004】
さらに、IEEE1394シリアルバス上で、各種のAV機器を外部からコントロールするための制御信号「AV/C Digital InterfaceCommand Set」に関する規格化が進んでいる。
【0005】
この様な状況下で、各種のAV機器間をIEEE1394シリアルバスやUSBで接続し、データや制御信号を通信するシステムが構築されると、任意のAV機器が他のAV機器をコントロールすることが考えられる。その代表的な機能の
一つとして、機器の使用を確保する機能、例えば録画や再生のタイマー予約機能が考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、例えば従来のタイマー予約機能は、関係するAV機器それぞれに対して、操作者がタイマー予約操作を行い、各AV機器は他のAV機器の動作に一切関与することなく、設定時間が来たら一方のAV機器は、相手のAV機器の使用状態に関係なく画像情報や音声情報といったAVデータを出力する、あるいは記録開始といった動作を実行するのみであった。従って、従来、タイマー予約を設定する場合、各々の機器に対して操作者自身が予約時間に動作可能であるか否かをチェックする必要があった。さらに、衛星放送番組のような有料番組をタイマー録画する際に、その番組の
予期しない時間延長が発生した場合、その衛星放送受信機自体はその事態に対応できても、その番組を録画するVTR側は予め設定された終了時間が来ると、予期しない時間延長が発生し、録画時間を延長したい場合であっても録画を終了してしまっていた。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するために、複数の機器が連携して簡単にタイマー予約を行ったり予約管理を行う二とのできるAV機器使用技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するために、以下に述べる方法を行うこととし、これを実現するAV機器及びAV機器システムとする。
第1のAV機器に対して、タイマー予約等の機器使用情報が指示され、バス使用時に第1のAV機器と関連して動作する機器となる第2のAV機器が決定されると、両者をつなぐバスを介して第2のAV機器に対してその第2のAV機器を使用しようとする開始時間から終了時間における第2のAV機器の使用の可否を問い合わせる。
【0009】
第2のAV機器では、バスを介して、この問合わせに対して、第2のAV機器の機器使用情報格納手段により格納された機器使用情報と照合して機器使用の可否を決定し、第1のAV機器に返答する。
【0010】
指定した時間に第2のAV機器の使用が可能である場合、第1のAV機器は、第1のAV機器の機器使用情報格納手段に機器使用情報を格納し、第2のAV機器の機器使用情報格納手段にもその機器使用情報を格納する。一方、その使用が不可能な場合には、第1のAV機器は、その使用の取り消し、あるいは不可能である原因を第2のAV機器に問い合わせ、重複した機器の使用の要求がある場合にはどちらを有効にするかを決定するなどの処理を行う。
【0011】
機器使用の実行は、第1のAV機器、第2のAV機器において、機器使用実行時間、あるいはその数分前になったら通知するようにし、機器使用の実行を行わせるようにする。
【0012】
また、第1のAV機器に対して機器使用の内容の変更を行う場合には、第1のAV機器は、既に第1のAV機器の機器使用情報格納手段に格納されている機器使用情報を読み出して、表示手段に表示させる。そして、任意の機器使用情報を変更することにより、その機器使用情報の変更に影響される第2のAV機器に対して変更を通知する。第2のAV機器では、第2のAV機器の機器使用情報を機器使用情報格納手段より読み出し、機器使用情報の変更を行う。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態の1つである、AV機器システムにおけるタイマー予約の一構成例である。
【図2】入力機器となるAV機器内で管理する予約データの一構成例である。
【図3】関連機器となるAV機器内で管理する予約データの一構成例である。
【図4】AV機器システムにおいて入力機器又は関連機器内で管理される予約データの実例である。
【図5】タイマー予約処理を行うフローチャートである。
【図6】タイマー予約処理における入力機器の画面例である。
【図7】タイマー予約処理が実行できない旨を通知するときの入力機器の画面例である。
【図8】タイマー予約処理において、関連機器の予約状況を表示するときの入力機器の画面例である。
【図9】タイマー予約処理において、指定時間に重複した予約がある旨を通知するときの入力機器の画面例である。
【図10】タイマー予約済みの番組予約一覧を表示するときの入力機器の画面例である。
【図11】タイマー予約済みの番組予約一覧を表示するときの関連機器の画面例である。
【図12】AV機器システム構成の変化時に各AV機器が予約内容のチェックを行うフローチャートである。
【図13】入力機器あるいは関連機器が使用できない状態である旨を通知するときの画面例である。
【図14】制御バスで接続された各AV機器間で通信するためのコマンドパケット、およびレスポンスパケットの一構成例である。
【図15】有料番組をタイマー録画する場合のタイマー予約状況例である。
【図16】放送番組の時間変更に伴い、次の予約番組が重なる旨を通知するときの画面例である。
【図17】本発明の他の実施形態であるAV機器システムの一構成例である。
【図18】タイマー予約済みの番組予約一覧を表示するときの入力機器の画面例である。
【図19】タイマー予約済みの予約一覧を表示するときの関連機器の画面例である。
【図20】本発明の他の実施形態であるAV機器システムの一構成例である。
【図21】各AV機器内で管理する予約データの一構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従って、これを説明する。なお、以下に説明する実施形態は、バス使用確保技術のうちタイマー予約における機器使用確保のケースに関するものであるが、機器の使用を確保し、重複した機器使用要求を回避できるものであればタイマー予約に限ることなく、如何なるケースも含まれるものである。第1図は、本発明を説明するためのAV機器システムにおけるタイマー予約の一構成例を示した図である。
【0015】
この例では、通信衛星を利用した放送番組を受信する衛星放送受信機100a、100bと、磁気テープに映像や音声等のAVデータを記録するビデオテープレコーダーやDVD、HD、MO等の磁気ディスクや光ディスクにAVデータを記録する録画装置110と、テレビ受信機やパソコン用ディスプレイなどのモニタ120とが、IEEE1394シリアルバスやUSBなどのバス10で接続されたAV機器システムを構成している。
【0016】
以下、衛星放送受信機100aに対して操作者から「録画装置110に衛星放送番組をタイマー録画」予約が指示された場合に、衛星放送受信機100aと録画装置110において、タイマー予約とその実行を行う方法について説明する。
【0017】
最初に、衛星放送受信機100aと、録画装置110の構成について説明する。なお、衛星放送受信機100bは、衛星放送受信機100aと同様の構成を備える。
衛星放送受信機100aは、リモコンやタブレットなどの入力指示装置を用いて操作者からのタイマー予約設定や表示などのやり取りを行うユーザインタフェース部101、バス10経由で他の機器(この場合は、衛星放送受信機100b、録画装置110、モニタ120)とAVデータや制御信号を通信するための通信インタフェース部102、衛星放送番組を受信するための衛星放送チューナー部103、タイマー予約に関する処理を行うタイマー予約部104、受信した放送番組をモニタ120上に再生するための再生部107、衛星放送受信機100a内の各部の動作を制御する制御部108とで構成される。
【0018】
タイマー予約部104は、タイマー予約に関するデータを管理する予約データ管理部105と、予約時間になるとアラームなどで通知する時刻管理部106とで構成される。
【0019】
録画装置110は、リモコンやタブレットなどの入力指示装置を用いて操作者からの録画や再生、タイマー予約、表示などのやり取りを行うューザインタフェース部111、バス10経由で他の機器(この場合は、衛星放送受信機100a、100b、モニタ120)とデータや制御信号を通信するための通信インタフェース部112、VHF/UHF放送を受信するためのVHF/UHFチューナー部113、VHF/UHF放送番組のタイマー予約に関する処理を行うタイマー予約部114、放送番組などのAVデータを磁気テープや光ディスクなどの記録メディア上に記録するための記録部117、記録メディア上に記録されたAVデータを再生するための再生部118、録画装置110の動作を制御する録画装置制御部119から構成される。
【0020】
タイマー予約部114は、タイマー予約に関するデータを管理する予約データ管理部115と、予約時間になるとアラームなどで通知する時刻管理部116から構成される。
次に、第2図、第3図を用いて、上記衛星放送受信機100aの予約データ管理部105、および録画装置110の予約データ管理部115で管理する予約データの一構成について説明する。
【0021】
まず、本実施形態において操作者によりタイマー予約が指示される衛星放送受信機100a(入力機器)では、機器使用情報は、予約ID201、予約時間(開始/終了時刻)202、関連機器ID203、各種の設定情報204のデータ構成をとり、これで1予約を管理する予約データとなる。
【0022】
予約ID201は、入力機器100a内で管理される予約データを識別するための識別子であり、予約の設定順や日時順などで唯一の番号を割り付ける。予約時間202は、要求された予約時間(開始/終了時刻)である。関連機器ID203は、予約の実行時に連携して動作する機器(関連機器)固有の識別子である。
【0023】
本実施形態の場合は、録画装置110固有のIDである。連携して動作する機器が必要ない場合は、自分のID(衛星放送受信機100aのID)やIDとして使用されない値を設定する。関連機器が複数存在する場合は、それらの機器全てのIDを設定する。各種の設定情報204は、入力機器と関連機器が連携してタイマー予約を設定、実行するために必要な情報、例えば、再生か録画かという実行機能の種別、チャンネル番号、SP、LP、EPといった録画速度モード、アナログかデジタルかという録画モードなどである。
【0024】
次に、予約実行時に衛星放送受信機100aと連携して動作する録画装置110(関連機器)では、予約ID301、予約時間(開始/終了時刻)302、入力機器ID303、関連機器の各種設定情報304のデータ構成で1予約を管理する。
【0025】
予約ID301は、関連機器110内で管理される予約データを識別するための識別子であり、予約の設定順や日時順などで唯一の番号を割り付ける。予約時間302は、要求された予約時間(開始/終了時刻)である。入力機器ID303は、予約を受け付け、実行時に連携して動作する機器(入力機器)固有の識別子である。
【0026】
本実施形態の場合は、衛星放送受信機100a固有のIDである。自分で予約を受け付け、連携して動作する機器が必要ない場合は、録画装置110のIDやIDとして使用されない値を設定する。各種の設定情報304は、録画装置110がタイマー予約を設定、実行するために必要な情報、例えば、再生か録画かという実行機能、SP、LP、EPといった録画速度モード、アナログかデジタルかという録画モードなどである。
【0027】
次に、第4図、第5図を用いて、上記AV機器システムでタイマー予約処理を行う手順について説明する。最初に、操作者により衛星放送受信機100aに対してリモコン、入力タブレットなどの入力指示装置を利用してユーザインタフェース部101を介してタイマー予約指示と予約内容400を入力し(ステップ501)、その予約実行が衛星放送受信機100a以外の他の機器と連携して行われる内容の場合にその制御対象となる関連機器(本実施形態では録画装置110)を決定する(ステップ502)。
【0028】
第6図に、ステップ501、ステップ502において、モニタ120やリモコンの液晶画面に表示される画面例を示す。まず、操作者によりリモコン600上の番組ガイド指示器601を指示すると、番組ガイドを表示した画面610を表示する。画面610上で、方向指示器602を用いて予約番組が選択し、登録指示器606で登録を指示すると、実行機能を選択する画面620を表示する。画面620上で、方向指示器602を用いて予約の実行機能(再生か録画)を選択し、決定指示器604で決定を指示する。ここで、録画を選択すると、録画する機器、すなわち関連機器を選択する画面630を表示する。画面630上には、バス10に接続された機器のうち、録画機能を備えた機器に関する情報(VTRやDVDといった種類、製造会社名等)が表示される。
【0029】
本実施形態のシステム(第1図)の場合、バス上の録画装置は1台だけなので、録画装置110に関する情報のみが表示される。
【0030】
ここで、決定指示器604で決定を指示すると、テープ速度や録画モードを選択する画面640が表示される。画面640上でテープ速度、録画モードを選択し、決定指示器604で決定を指示すると、録画予約に関する情報設定は完了する。
【0031】
次に、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、制御部108、通信インターフェース部、バスを介して、関連機器(録画装置110)のタイマー予約部114に対して指定予約時間に使用予定があるか否か、すなわち予約データを予約データ管理部115に格納できるか否かを問い合わせる(ステップ503)。このとき、少なくとも関連機器を使用しようとする使用開始時間と使用終了時間の情報を送信することで問い合わせを行うが、使用予定を問い合わせと同時に、予約データそのものの内容を送信するようにしても良い。
【0032】
その結果、録画装置110から指定時間に使用予定がない旨が通知された場合には、入力された予約内容400を元に、予約データ管理部105は予約データ410を作成し、管理する(ステップ504)。ここで、予約データ410は、入力機器100a内での予
約データのID411と、予約内容400における予約時間412と、バス上における関連機器110固有のID413と、実行機能、チャンネル番号、番組名、テープ速度、録画モードの各種設定情報414から構成される。
【0033】
それと同時に、入力機器100aは、予約データ420を作成するために必要な情報を関連機器110のタイマー予約部114に送信し、予約データ400の設定要求を発行する(ステップ505)。これに対し、設定要求を受信した関連機器110のタイマー予約部114では、予約データ420を作成し、予約データ管理部115で管理する。
【0034】
ここで、予約データ420は、関連機器110内での予約データのID421と、予約内容400における予約時間422と、バス上における入力機器100a固有のID423と、実行機能、チャンネル番号、番組名、テープ速度、録画モードの各種設定情報424から構成される。
【0035】
ステップ503において、関連機器110から指定時間に使用予定がある旨が通知た場合には、操作者に対してタイマー予約をやり直すか否かを問い合わせ(ステップ506)、やり直す場合はステップ501に戻り、やり直さない場合は処理を終了する。第7図に、操作者に対する問い合わせをするときの画面例を示す。画面700上で、選択項目701を指示するとステップ501に戻り、選択項目702を指示すると処理を終了する。
【0036】
ここで、ステップ502において、関連機器110に関する情報は、入力機器100aの制御部108が、バスリセット時や定期的にバス上に存在し関連機器となる機器を取得し、管理する。関連機器がバス10上に1台しか存在しない場合は、自動的にその機器を関連機器110として決定することができる。また、バス10上に2台以上存在する場合は、それらの機器をモニタ120やリモコンの液晶画面などに表示し、予約する毎に操作者により決定することもできる。
【0037】
また、制御部108で管理する関連機器に対して予め各機器の使用優先順位を決めておき、それを制御部108で記憶し、それを参照して自動的に機器を決定することもできる。また、関連機器に搭載された記録媒体(VHSテープ、SVHSテープ、光磁気ディスクなど)や操作者から指定された録画モード(アナログ、デジタルなど)により、制御部108が管理する関連機器情報の中から自動的に適切な機器を決定することもできる。
【0038】
例えば、操作者によりデジタル録画が指示されると、制御部108は関連機器情報の中からデジタル録画が可能でSVHSテープが搭載されているものを選出し、それを関連機器とする。また、ステップ503において、衛星放送受信機100aが関連機器110のタイマー予約部114で管理されている予約データ300を読み出し、指定予約時間に使用予定があるかをチェックすることもできる。第8図は、入力機器100aが関連機器110の予約状況を表示する一例である画面800を示している。
【0039】
また、ステップ505において、衛星放送受信機100aの予約データ管理部105が予約データ420を作成し、録画装置110のタイマー予約部114に対して送信すると、関連機器110のタイマー予約部114にて予約データ420予約データ管理部115に設定するようにすることもできる。さらに、衛星放送受信機100a内の制御部108が直接関連機器110の予約データ管理部115に予約データ420を設定することもできる。
【0040】
また、ステップ506において、既に録画装置110側に使用予定がある場合、予定を操作者に通知し、どちらの予約を優先させるかを決定することもできる。その場合、取り消された予約については、取り消された側の機器が予約に関する予約データを持つ機器全ての予約データを削除するようにする。
【0041】
第9図に、操作者に予約が重複している旨を通知し、どちらを優先させるか決定してもらう画面例900を示す。画面900上で、選択項目901を指示すると、衛星放送受信機100aのタイマー予約部104は録画装置110のタイマー予約部114に対して既に設定済みの予約を削除する要求を送信する。これに対し、録画装置110のタイマー予約部114は、予約データ管理部115から予約に関する予約データを取得し、予約データを削除するとともに、予約に係る予約データを持つ機器全ての予約データを削除する。
【0042】
選択項目902を指示すると、画面610〜640で指示したタイマイ予約を取り消す。また、衛星放送番組などの有料番組に対しては自動的に予約を優先させるなど、入力機器100aの制御部108に予め優先順位を格納し、タイマー予約時にその内容を参照する方法など、重複予約に対する各種の調停処理を行うことも当然可能である。
【0043】
次に、第10図に、入力機器、すなわち衛星放送受信機100aにおいて、タイマー予約設定済みの予約内容一覧を表示する画面例を示す。
【0044】
まず、操作者によりリモコン600上の確認指示器605を指示すると、タイマー予約部104は、衛星放送受信機100a内の予約データ管理部105に格納された予約データ200を読みだし、ユーザインタフェース部101を介してモニタ120上に画面1000を表示する。画面1000上には、1予約について、予約番号、日付、予約時間、チャンネル、番組名、実行する機能などの項目で表示する。さらに詳しい内容を見るために詳細指示器603を指示すると、画面1020が表示される。画面720上には、画面1000上で表示できなかった項目を含んだ内容が表示される。
【0045】
次に、タイマー予約設定済みの内容を変更する場合の処理について説明する。
【0046】
画面1000上に表示する予約内容の中から、任意の予約を選択し、変更指示器606で変更を指示すると、予約の変更画面1010を表示する。画面1010上で予約の削除、あるいは時間や実行機能などの変更が指示されると、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、予約データ管理部105に格納された予約に関する内容を削除、あるいは変更を行う。そして、予約実行時に連携して動作する他の機器(この場合録画装置110)のタイマー予約部114に対して、予約に関する予約データの内容を削除、あるいは変更するように要求する。
【0047】
これに対し、録画装置110のタイマー予約部114では、予約データ管理部115に格納された予約に関する予約データを検索し、その内容を削除あるいは変更を行う。ここで、衛星放送受信機100aのタイマー予約部104が、録画装置110内の予約データ管理部116に格納された予約データを取得し、その中から予約に関する予約データを検索し、その内容を削除あるいは変更を行った後、再度予約データ管理部115に書き込むこともできる。
【0048】
また、第11図に、関連機器、すなわち録画装置110において、タイマー予約設定済みの予約内容一覧を表示する画面例を示す。
【0049】
操作者により予約内容の確認あるいは変更が指示されると、録画装置110内のタイマー予約部114は、予約データ管理部115に格納された予約情報を読みだし、ユーザインタフェース部111を介してモニタ120上に画面1100を表示する。画面1100上には、録画装置110内蔵のVHF/UHFチューナー部113から受信する放送番組のタイマー録画予約と、衛星放送受信機100a、100bで受信する放送番組のタイマー録画予約とが同時に表示される。両者の区別は、第8図の1110に示すように★印を付加したり、受信機名を表示するなどで行う。
【0050】
次に、バスリセットがかかったり、接続機器が引き抜かれたりするなどAV機器システムの構成が変化した場合の処理について、第12図を用いて説明する。まず、AV機器システムの構成の変化を認識した各機器のタイマー予約部104、114は、予約データ管理部105、115で管理された予約データ200あるいは300を読み込み(ステップ1201)、各内容のチェックを行う。そして、予約データ内の入力機器ID303あるいは関連機器ID203を参照し、その値が自分の機器ID以外であれば、入力機器ID303あるいは関連機器ID203が示す機器に対して状態(存在するか、あるいは使用可能であるかなど)を問い合わせる(ステップ1202)。その結果、問い合わせ先の機
器が使用できない状態であれば、予約データを実行できない旨を操作者に通知し、予約の取り消しを行う、あるいは自動的に予約データを削除する(ステップ1203)。
【0051】
これにより、システム構成が変化した場合でも、それに応じて予約データを円滑に管理することができる。第13図に、問い合わせ先の機器が使用できない状態にそれを操作者に通知する画面例1300を示す。画面1300上で、選択項目1301を指示すると、タイマー予約部104、114は、予約データを削除する。選択項目1302を指示すると、問い合わせ機器が使用できる状態になるまで画面1300の表示を続ける。
【0052】
次に、ステップ503、ステップ505、ステップ1202において、バス10上で衛星放送受信機100aから録画装置110への問い合わせ、および録画装置110から衛星放送受信機100aへの応答を伝送するための制御信号のパケット構造について、その一構成例を第14図に示す。
【0053】
衛星放送受信機100aから録画装置110に対して予約データの設定や取得を要求する場合は、コマンドパケット1400を利用する。コマンドパケット1400は、コマンド送信元アドレス1401、コマンド送信元サブユニットのアドレス1402、コマンド受信先アドレス1403、コマンド受信先サブユニットのアドレス1404、コマンド内容1405から構成される。
【0054】
コマンド送信元アドレス1401は、送信コマンドを発行する機器のバス10上における唯一のアドレスを示し、本実施形態の場合は、衛星放送受信機100aのバス10上におけるアドレスである。
【0055】
コマンド送信元サブユニットのアドレス1402は、コマンドを発行する機器内の機能単位(チューナー部やタイマー予約部等)のアドレスである。本実施形態の場合は、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104のアドレスである。
コマンド受信先アドレス1403は、コマンドを受信する機器のバス10上における唯一のアドレスを示し、本実施形態の場合は、録画装置110のバス10におけるアドレスとなる。
【0056】
コマンド受信先サブユニットのアドレス1404は、コマンドを受信する機器内の機能単位(チューナー部やタイマー予約部等)のアドレスである。本実施形態の場合は、録画装置110内のタイマー予約部114のアドレスである。コマンド内容1405は、コマンド受信先のタイマー予約部(この場合、録画装置110内のタイマー予約部114)に対する予約データの書き込み要求や読み出し要求、変更要求とその内容を示す。これに対し、録画装置110から衛星放送受信機100aへの応答は、レスポンスパケット1410を利用する。
【0057】
レスポンスパケット1410は、レスポンス送信元アドレス1411、レスポンス送信元サブユニットのアドレス1412、レスポンス受信先アドレス1413、レスポンス受信先サブユニットのアドレス1414、レスポンス内容1415から構成される。
レスポンス送信元アドレス1411は、レスポンスを発行する機器のバス10上における唯一のアドレスを示し、本実施形態の場合は、録画装置110のバス10上におけるアドレスとなる。
【0058】
レスポンス送信元サブユニットのアドレス1412は、レスポンスを発行する機器内の機能単位(チューナー部やタイマー予約部等)のアドレスである。本実施形態の場合は、録画装置110内のタイマー予約部114のアドレスである。レスポンス受信先アドレス1413は、レスポンスを受信する機器のバス10上における唯一のアドレスを示し、本実施形態の場合は衛星放送受信機100aのバス10におけるアドレスとなる。
【0059】
レスポンス受信先サブユニットのアドレス1414は、レスポンスを受信する機器内の機能単位(チューナー部やタイマー予約部等)のアドレスである。本実施形態の場合は、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104のアドレスである。
【0060】
レスポンス内容1415は、レスポンス受信先のタイマー予約部(この場合、録画装置110内のタイマー予約部114)に対する予約データの書き込み要求や読み出し要求、変更要求に対して、予約データの内容や変更結果などの応答を示す。
【0061】
以上のように、本実施形態では、衛星放送受信機100a、100bと録画装置110が制御バス10で接続されたシステムにおいて、衛星放送受信機100a、100bと録画装置110に予約データ管理部105、115を含むタイマー予約部104、114を設け、バス10上で存在する全タイマー予約の中で各々に関わる予約を実行する全機器が各々で管理する。
【0062】
例えば、上述したように、衛星放送受信機100aでタイマー予約が指示されると、タイマー予約部104は、予約データの内容を予約データ管理部105に格納すると同時に、連携して動作する録画装置110の予約データ管理部115に対しても格納処理を行う。
これにより、衛星放送受信機100a、録画装置110以外の機器、例えば衛星放送受信機100bで、録画装置110と連携して動作するタイマー予約指示があった場合、録画装置110の予約データ管理部115に対して問い合わせを行うだけで、バス10上に存在する録画装置110を使用した予約状況を全て把握することができる。
【0063】
また、後に詳述するが、別の機器から衛星放送受信機100aと連係して動作するタイマー予約指示があった場合には、衛星放送受信機100aの予約データ管理部105に対して問い合わせを行うだけで、バス10上に存在する衛星放送受信機100aを使用した予約状況を全て把握することができる。
【0064】
また、予約データ管理部105、115で格納する予約データは、入力機器ID303、あるいは関連機器ID203を含んだ構成とする。これにより、各予約データを予約した機器や連携して予約を実行する機器を識別することができるため、システムの構成変更や予約の重複時や変更時に予約を取り消す処理などを行う際の対処が容易になる。
【0065】
ここで、予約の実施形態としては、予約実行時間になると、衛星放送受信機100a及び録画装置110がそれぞれ格納した予約データに基づいて個別にそれぞれの予約実行を行う構成をとることができる。また、衛星放送受信機100aに録画装置110をリモート制御する機能を備え、予約実行時間になると衛星放送受信機100aが録画装置110をリモート制御して予約実行を行う構成をとることもできる。この場合、衛星放送受信機100a内の予約データ管理部105で管理する予約データ200内には、関連機器ID203に加え、機器をリモート制御するか否かを示すデータを追加しても良い。
【0066】
また、録画装置110内の予約データ管理部115で管理する予約データ300内には、入力機器ID303に加え、機器によりリモート制御されるか否かを示すデータを追加しても良い。
【0067】
次に、第15図を用いて、衛星放送番組など有料番組のタイマー録画予約について説明する。
【0068】
上述のタイマー予約手順にしたがって、衛星放送受信機100a内の予約データ管理部105では、予定開始時刻1501、予定終了時刻1502であるスポーツ中継などの有料番組1510と、その後に予定開始時刻1504の番組1520の予約データが格納されているものとする。
【0069】
タイマー予約部104は、予約されている有料番組1510の予定開始時刻1501が数分前になると、最も新しい番組ガイドなどを取得し、番組1510が予定通りの時刻に開始されるか否かをチェックする。ここで、タイマー予約部104は一定の時間間隔で新しい番組ガイドを取得する方法もある。
【0070】
番組1510が予定通りの時間に開始される場合は、予定開始時刻1501になると、録画装置110と連携して番組の録画を開始する。
【0071】
これに対し、番組1510が予定より遅れて開始される場合は、その終了時刻を取得し、後に予約されている番組1520の予定開始時刻1504と終了時刻が重複しないかチェックする。そして、重複する場合は、その旨を操作者に通知する。
【0072】
第16図に、モニタ120に表示する画面例1600を示す。画面1600上で選択項目1601を指示すると、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、予約番組1510に関する予約データ200内の予約時間202を変更し、予約番組1520に関する予約データ200を削除する。それと同時に、録画装置110内のタイマー予約部114に対して、予約番組1510に関する予約データ300内の予約時間302の変更要求と予約番組1520に関する予約データ200の削除要求を送信する。
【0073】
これに対し、録画装置110内のタイマー予約部114は、予約データ管理部115に格納された予約番組1510に関する予約データ300内の予約時間302を変更し、予約番組1520に関する予約データ300を削除する。選択項目1602を指示した場合には、予約番組1520は途中から録画されることになるが、どちらを優先させるかを操作者が選択することもできる。
【0074】
次に、予定開始時刻1501から予約番組1510の録画が開始され、その予定終了時刻1502の数分前になると、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、最も新しい番組ガイドなどを取得し、番組1510が予定通りの時刻1502に終了するか否かをチェックする。ここで、タイマー予約部104は、一定の時間間隔で新しい番組ガイドを取得する方法もある。
【0075】
番組1510が予定通りの時間に終了する場合は、予定終了時刻1502になると、録画装置110と連携して番組の録画を終了する。
これに対し、スポーツ中継のように、番組1510が予定終了時刻より延長される場合、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、モニタ120上に画面1600を表示するなど、その旨を操作者に通知する。そして、画面1600上で選択項目1601が指示されると、衛星放送受信機100a内のタイマー予約部104は、予約番組1520に関する予約データ200を削除し、録画装置110内のタイマー予約部114に対して予約番組1520に関する予約テータ200の削除要求を送信する。
【0076】
そして、予約番組1510が終了するまで監視し、番組1510が終了すると、その旨を録画装置110内のタイマー予約部114に送信する。これに対し、録画装置110内のタイマー予約部114は、予約データ管理部115に格納された予約番組1520に関する予約データ300を削除する。そして、衛星放送受信機100aより番組終了の通知があるまで録画を継続する。選択項目1602が指示されると、予約番組1520は途中から録画、あるいは、どちらを優先させるかを操作者に選択してもらう。
【0077】
以上から、予約番組の予期しない時間延長が発生した場合でも、柔軟に対応できる。以上説明した例では、操作者に通知して予約データ200を削除するようにしたが、予約データ1510を設定するときに予め優先順位をつけておき、番組延長等の不慮の予約データの変更があった場合には、この優先順位に基づいてタイマー予約部が自動的に予約データ200を削除するようにすることもできる。
【0078】
ここで、上述のシステム構成では、衛星放送受信機100aが入力機器となり、録画装置100が関連機器であったが、録画装置110が入力機器となり、衛星放送受信機100aが関連機器となる構成も考えられる。この場合、録画装置110でタイマー予約が指示され、録画装置110内の予約データ管理部115と衛星放送受信機100a内の予約データ管理部105に予約データを格納する。録画装置110内の予約データ管理部115では予約データ200を、衛星放送受信機100a内の予約データ管理部105では予約データ300を管理するようにした点が異なるのみで、一連の処理手順については先の実施形態で説明したものと同様となる。
【0079】
次に、第17図に示すように、色々な機器がバス接続されたシステムの場合について説明する。
【0080】
システムは、パーソナルコンピュータ(以下、PC)1701、DVDを再生あるいは記録するDVD録画再生装置1702、MDを再生あるいは記録するMD録音再生装置1703、衛星放送を受信する衛星放送受信機1704、磁気テープを再生あるいは記録するVTR1705、ケーブル放送を受信するケーブル放送受信機1706、AVデータを表示するTVなどのモニタ1707から構成される。
【0081】
各機器1701〜1707には、前述のタイマー予約部を備える。そして、入力機器となる機器は、操作者よりタイマー予約指示があると、予約データ200を生成して機器内のタイマー予約部に格納すると同時に、連携して動作する関連機器に対しても予約データ300を生成し機器内のタイマー予約部に格納することを要求する。これにより、入力機器となる機器は、目的とする関連機器をタイマー予約する際には、関連機器のタイマー予約部に対してのみ、使用できるか否かを間い合わせるだけで良い。
【0082】
第18図に、衛星放送受信機1704に対して、タイマー予約状況を確認する際に表示される番組予約一覧画面1800を示す。画面1800上には、タイマー予約部で管理されている予約データ200を読み出し、予約データ200に関する情報(日付、予約時間、チャンネル、番組名、実行機能)を表示する。ここで、本システムでは、録画する装置として、DVD1702、MD1703、VTR1705がある。画面1800では、実行機能が録画の場合に、1801で示すように、予約データ200内の関連機器ID203を参照して、どの機器に録画するかを表示する。
【0083】
これと同様に、DVD1702では、情報を供給する機器として、PC1701、衛星放送受信機1704、ケーブル放送受信機1706がある。従って、第19図に示すように、DVD1702に対してタイマー予約状況を確認する際に表示される画面1900では、予約データ300内の入力機器ID303を参照して、予約内容を供給する機器に関する情報1901を表示することも可能である。
【0084】
さらに、第20図に示すように、衛星放送受信機とVTRが一体型になり、入力および関連機器としての機能を備えている場合について説明する。本システムは、衛星放送受信機−VTR一体型装置2000、DVD2020、モニタ2030、ケーブル放送受信機2040から構成される。
【0085】
まず、衛星放送受信機−VTR一体型装置2000の構成について説明する。一体型装置2000は、リモコンやタブレットなどの入力指示装置を用いて操作者からの録画や再生、タイマー予約、表示などのやり取りを行うユーザインタフェース部2001、バス10経由で他の機器(この場合は、DVD2020、モニタ2030、ケーブル放送受信機2040)とデータや制御信号を通信するための通信インタフェース部2002、衛星放送を受信する衛星放送チューナー部2003、VHF/UHF放送を受信するVHF/UHFチューナー部2004、放送番組などを磁気テープに記録する記録部2005、磁気テープに記録されたAVデータを再生したり実際に放送番組をモニタ2030上に再生する再生部2006、各構成部の動作を制御する制御部2007、衛星放送番組やVHF/UHF放送番組のタイマー予約に関する処理を行うタイマー予約部2010から構成される。
【0086】
ここで、制御部2007は、衛星放送やVHF/UHF放送を視聴するための制御を行うチューナ制御部2008と、放送番組などを録画したり再生するための制御を行うVTR制御部2009を含んだ構成になる。
【0087】
また、タイマー予約部2010は、前述と同様に、予約データ管理部2011、時刻管理部2012から構成される。一体型装置2000は、放送番組をDVD2020にタイマー録画する場合は、入力機器として動作することができ、またケーブル放送受信機2040で受信した番組を一体型装置2000にタイマー録画する場合は、関連機器として動作することが可能となる。この場合に、予約データ管理部2011で管理する予約データの一構成例を第 図21に示す。
【0088】
予約データ2100は、予約ID2101、予約時間(開始/終了時刻)2102、入力機器ID2103、関連機器ID2104、各種の設定情報2105から構成される。予約ID2101は、予約データ管理部2011で管理する予約データを識別するための唯一の識別子である。予約時間2102は、要求された予約時間(開始/終了時刻)である。
【0089】
入力機器ID2103は、予約を受け付け、実行を行う機器のバス10上における唯一の識別子である。放送番組をDVD2020にタイマ−録画する場合、入力機器は一体型装置2000であるので、一体型のIDを設定する。ケーブル放送受信機2040で受信した番組を一体型装置2000にタイマー録画する場合、入力機器はケーブル放送受信機2040であるので、ケーブル放送受信機2040のIDを設定する。
【0090】
関連機器ID2104は、予約に対して連携して動作する機器のバス10上における唯一の識別子である。放送番組をDVD2020にタイマー録画する場合、関連機器はDVD2020であるので、DVDのIDを設定する。ケーブル放送受信機2040で受信した番組を一体型装置2000にタイマー録画する場合、関連機器は一体型装置2000であるので、一体型装置2000のIDを設定する。
【0091】
各種の設定情報2105は、タイマー予約を設定、実行するために必要な情報、例えば、再生か録画かという実行機能、チャンネル番号、SP、LP、EPといった録画速度モード、アナログかデジタルかという録画モードなどである。
【0092】
以上により、予約を受け付け、実行する入力機器ID2103、および連携して動作する関連機器ID2104を含む予約データ2100を、予約データ管理部2011で管理することにより、予約がどこで実行され、どの機器と連携して動作するかを把握することができ、各機器間でタイマー予約の管理が容易になる。
【0093】
また、タイマー予約を行う場合、各機器の時間の調整が必要となる。そこで、上述のタイマー予約システムにおいて、バス上の同期転送のバンド幅、チャネル制御や電力管理などを行う機器(例えば、IEEE1394を使用したシステムの場合、バスマネージャ、あるいはIsochronous Resourceマネージャを備え、ルートとなる機器)や、チューナーなど外部の放送局などから時間情報を取得し、時間調整を行うことができる機器が、時刻管理部106、116の入力機器となり、定期的にバス上に接続された各機器の時間調整を行う方法が考えられる。
【0094】
また、タイマー予約を実行する機器と連携して動作する機器が、タイマー予約が指示された際にタイマーの入力機器に対して時間調整を依頼、あるいは時間を取得して自分で調整するという方法が考えられる。
【0095】
以上、本発明の特徴は、入力機器となるAV機器に対してタイマー予約指示が入力されると、必要な予約データを自分のタイマー予約部に設定すると同時に、関連機器に対しても必要な予約データを設定することにある。これにより、各機器は、自分以外の機器でタイマー予約が設定された場合でも柔軟に対応することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明に係る機器使用技術は、各AV機器が自分以外のAV機器で設定された、バス上に存在する全機器使用情報の中から自機器が関わる全ての情報について把握することができるようにすることで、コントロール先の関連機器に対してのみバス使用内容の問い合わせを行えば、バス上に存在する機器使用情報で関連機器に関わる全情報について取得することができるようになるため、機器使用の重複などの不具合を回避し、バス上の機器使用の整合性を保持するのに適している。
【符号の説明】
【0097】
100a…衛星放送録画装置、100b…衛星放送録画装置、110…録画装置、120…モニタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バスを介して他のAV機器と情報の送信または受信を行うことができるAV機器であって、前記バスを介して、画像情報又は音声情報の送信又は受信を行おうとする他のAV機器に、機器使用情報を格納するように要求する情報を送信する手段を備えたことを特徴とするAV機器。
【請求項1】
バスを介して他のAV機器と情報の送信または受信を行うことができるAV機器であって、前記バスを介して、画像情報又は音声情報の送信又は受信を行おうとする他のAV機器に、機器使用情報を格納するように要求する情報を送信する手段を備えたことを特徴とするAV機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2013−93911(P2013−93911A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−28551(P2013−28551)
【出願日】平成25年2月18日(2013.2.18)
【分割の表示】特願2011−119877(P2011−119877)の分割
【原出願日】平成9年3月21日(1997.3.21)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成25年2月18日(2013.2.18)
【分割の表示】特願2011−119877(P2011−119877)の分割
【原出願日】平成9年3月21日(1997.3.21)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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