説明

BLDCモータアセンブリ

BLDC電気モータアセンブリ(24)は、電磁気形成動作時に原位置で収縮する環状リング(68)によって複数の磁石セグメント(50)を周囲にしっかりと保持させたロータ(42)を含む。磁石セグメント(50)は、上端および下端(56,58)上に舌部(62,64)を備えた状態で形成される。一方の舌部(64)は、ロータシャフト(40)上に成形された保持ポケット(48)に嵌る一方で、他方の舌部(62)は、リング(68)が嵌る突部を提供する。リング(68)が収縮する磁石形成動作の後、リング(68)の外面は、磁石セグメント(50)の外面(54)と同一平面になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
なし
発明の背景
発明の分野
この発明は概して、ブラシレス直流(brushless direct current)(BLDC)モータアセンブリに関し、より特定的には、BLDCモータアセンブリのロータ上に永久磁石セグメントを取付けるための改良された方法および構造に向けられる。
【背景技術】
【0002】
関連技術
電気モータのための電子制御システムを導入することにより、長寿命、長期効率、長期信頼性および低い電磁障害という産業上の目標が達成可能になった。これは、一つには、ブラシレス直流(BLDC)モータ技術の登場によるものである。
【0003】
BLDCモータアセンブリは、ステータが発生させる電磁場に応答してステータ内で動力が与えられて回転するように配設されたロータアセンブリを含む。BLDCモータのロータは、その外面の周りに等しい弓形の単位で配列された複数の磁石セグメントを含む。典型的な例は4つの磁石セグメントを含み、各々がロータの円周の約90°にわたる。このような磁石セグメントは、いわゆるネオ磁石タイプであってもよい。
【0004】
一般に、磁石セグメントは、保護材料からなる薄層でコーティングされ、次いで、結合接着剤を用いてロータの下にあるハブセクションに付けられる。コーティング材料が磁石セグメントにしっかりと接着されない状況では、動作中に層間剥離が生じる可能性がある。下にあるハブ面から磁石が分離するというこの壊滅的な故障は、モータの損傷に繋がり得る。
【0005】
先行技術は、BLDCモータアセンブリにおいてロータに磁石セグメントを保持するための、接着剤以外の手法を提案してきた。たとえば、1996年10月8日に発行されたスターク(Stark)の米国特許第5,563,636号は、スリーブのような外板を用いて磁石セグメントがロータ上の動作位置に固定されるロータアセンブリを開示している。しかしながら、このタイプの外板は、望ましくない重量、経費および複雑さをモータアセンブリに付加することになる。
【0006】
永久磁石タイプのロータに磁石セグメントをしっかりと取付けようとする先行技術の試みの他の例は、1986年11月25日に発行されたカサビアン(Kasabian)の米国特許第4,625,135号を含む。この例では、永久磁石セグメントが、ねじが切られた締結具で付けられている。このような手法は、やはり、製造組立時間に大きく寄与し、モータアセンブリにさらなる故障モードをもたらし、構成要素の複雑さを大きく増大させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、強く、軽量であり、大量生産の環境で効率的に実現されるブラシレス直流電気モータアセンブリのために、動作する配列でロータ上に永久磁石セグメントを取付けるための改良された方法および設計が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の概要
本発明は、液体燃料ポンプなどで用いられるタイプのブラシレス直流(BLDC)電気モータアセンブリのための、動作する配列でロータ上に永久磁石セグメントを取付けるための方法を意図している。上記方法は、外面を備えたハブセクションを有する回転シャフトを設けるステップと、複数の永久磁石セグメントを設けるステップとを備え、各磁石セグメントは対向する端部を有し、上記方法はさらに、ハブセクションの外面上の動作位置に磁石セグメントを支持するステップを備える。磁石セグメントを支持する上記ステップは、ハブの外面の周りに等しい弓形の単位で並べて磁石セグメントを配置するステップを含む。上記方法はさらに、導電性材料から環状リングを作製するステップと、支持された磁石セグメントの少なくとも一端をリングで緩く囲むステップとを含む。この発明は、各磁石セグメントを締め付けて、ハブの外面にきつく押付けて係合させ、それによって回転シャフト上の動作位置に磁石セグメントをまとめて保持するように、高エネルギパルス磁場を用いて強力な電流の流れを中に引き起こすことによってリングを急速に収縮させるステップを特徴とする。このようにして、ハブ上の磁石セグメントの保持が、高生産環境において信頼性があり、安価であり、かつ効率的に行なわれる方法を用いて実現される。
【0009】
この発明はまた、液体燃料ポンプなどで用いられるタイプのBLDC電気モータアセンブリを意図している。上記モータアセンブリは、制御された電磁場を生成するためのステータを備える。上記ステータは、モータアセンブリの中心長手方向軸を規定する。シャフトは、上記長手方向軸の周りで回転するように支持され、外面を有するハブセクションを含む。複数の永久磁石セグメントは、上記シャフトとともに回転するように上記ハブの上記外面上に支持される。各磁石セグメントは、長手方向に間隔があいた対向する端部を有する。上記磁石セグメントは、上記ハブの周りに等しい弓形の単位で並べて配置される。上記モータアセンブリは、上記配列された複数の磁石セグメントの上記端部のうちの少なくとも1つを囲む環状リングを特徴とし、上記リングは、上記磁石セグメントの各々を概して均一に圧縮して、上記ハブの周りで動作位置に上記磁石セグメントを保持するように電磁気形成動作の際に変形している。したがって、形成された上記リングは、高生産環境において効率的に行なわれる、信頼性のある、安価な態様で上記ハブ上に上記磁石セグメントを保持するように動作する。
【0010】
さらに、この発明は、BLDC電気モータアセンブリにおいてロータ上に支持された磁石セグメントのアレイで用いられるタイプの永久磁石セグメントを意図している。上記磁石セグメントは、内面と、凸形の半円筒形の外面と、上端と、下端と、上記上端と下端との間にそれぞれ延在する、概して平行な対向する側部端縁とを備える。この発明の磁石セグメントは、環状リングを受けるための、上記上端および下端のうちの一方の端部に隣接した第1の舌部を特徴とし、上記リングは、その後、上記磁石セグメントを概して均一に圧縮して、ロータ上の動作位置に上記磁石セグメントを保持するように電磁気形成動作の際に変形する。
【0011】
この発明に従って作られたモータアセンブリは、BLDC電気モータのためのロータアセンブリをしっかりと、確実にかつ安価に形成しようとするさまざまな先行技術の試みに特有の欠点および不利な点をすべて克服する。
【0012】
本発明のこれらのならびに他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付図面に照らし合わせて検討するとより容易に理解されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】例示的な液体燃料ポンプの斜視図である。
【図2】燃料ポンプ内に含まれるBLDC電気モータアセンブリを示す、図1に示す燃料ポンプの分解図である。
【図3】概して図2における線3−3に沿った、本発明に係るBLDC電気モータアセンブリの断面図である。
【図4】図3に示すBLDC電気モータアセンブリのためのロータの回転シャフトおよびハブセクションの斜視図である。
【図5】本発明の永久磁石セグメントの斜視図である。
【図6】図5に示す磁石セグメントの側面図である。
【図7】ロータサブアセンブリの分解図である。
【図8】BLDC電気モータアセンブリのための組立てられたロータの斜視図であって、磁石セグメントの上端を保持するために用いられるリングが磁石セグメントの上端を緩く囲んでいる状態を誇張された形で実線で示し、同じリングが組立前の分解位置にある状態を想像線で示す図である。
【図9】破線で示されるように高エネルギパルス磁場の影響下でリングが急速に収縮する磁気形成動作を示す簡略化された概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
好ましい実施例の詳細な説明
図を参照して、それぞれの図全体を通して同様の数字が同様のまたは対応する部分を示しているのだが、図1では、液体燃料ポンプは概して10で示される。燃料ポンプ10は、貯蔵タンクから内燃機関に移される燃料の、車両での適用例で用いられるタイプのポンプである。しかしながら、ポンプ10は、燃料を移す以外の目的で用いられてもよく、実際、BLDCモータアセンブリに関するこの発明の新規の局面は、燃料ポンプ10または任意のポンプアセンブリ自体から完全に離れて、および燃料ポンプ10または任意のポンプアセンブリ自体を全く参照することなく用いることができる。概して円筒形の構成を有するスリーブのようなハウジング12を含む燃料ポンプ10が示されている。出口キャップ14は、ハウジング12の上端を囲み、端子16、18、および燃料送出継手(図示せず)を取付けることができる燃料出口穴20による電気的な接続のための境界面を提供する。
【0015】
ここで図2を参照して、ポンプ10の分解図が示され、ハウジング12の内部のさまざまな構成要素が個々に示されている。逆止め弁ばねおよび部品22は、出口穴20と流体連通して出口キャップ14の下面に嵌められる。概して24で示されるBLDCモータアセンブリも、ハウジングキャップ14に埋設された端子16、18の下方突出端部に電気的に接続するようにモータ端子26、28が並んだ状態で、出口キャップ14の真下に位置する。
【0016】
ポンプセクション30は、モータアセンブリ24の下端に連結される。しかしながら、ポンプセクション30の代わりに、その他の被駆動構成要素または特徴をモータアセンブリ24に連結することができ、これは、ここでは、例示することのみを目的として燃料ポンプの文脈で記載されている。ポンプセクション30は、羽根型、容積式型、ローラ型などであり得る。ストレーナ32は、ポンプセクション30の下方に据付けられ、燃料ポンプ10への入口を形成する。したがって、動作中に、燃料ポンプ10は、ストレーナ32を通して液体燃料を引き込み、ポンプセクション30の駆動力によって、液体燃料が上向きにモータアセンブリ24および出口キャップ14の出口穴20を強制的に流れるようにする。
【0017】
図3は、概して図2における線3−3に沿ったBLDCモータアセンブリ24を通る断面図である。ここで、上部ハウジング部34と下部ハウジング部36とを含むモータアセンブリ24が示されている。ステータ38の部分を構成するスタック積層構造は、上部ハウジング部34と下部ハウジング部36との間にとらえられている。ホール効果センサおよびMos−fet(図示せず)などの素子を含む電気回路および制御装置は、上部ハウ
ジング部34における回路基板39上に含まれている。断面が示されているモータ端子26、28は、回路基板39と電気的に導通する。シャフト40は、組立てられた状態でポンプセクション30が下部ハウジング部36に連結されると、一端において上部ハウジング部34によって、および反対側の下端においてポンプセクション30によって、回転するように支持される。必要に応じて、軸受がシャフト40を支持する。
【0018】
ステータ38は、慣例のプレート積層構造および巻線を含み、巻線の電線からの電気絶縁保護のためにさらに粉末でコーティングされてもよい。モータ端子26、28は、回路基板39を通る適切な接続を介してステータ38に電気的に接続される。ステータ38は、通電されると、BLDCモータに典型的な態様で電磁場を作り出す。
【0019】
ロータ42は、シャフト40に動作可能に連結され、ステータ38が発生させた電磁場に応答してステータ38内で動力が与えられて回転するように配設される。ロータ42は、図4〜図9に示される設計および手法に従って作製されてもよい。たとえば、図4は、上に組立てられたハブセクション44を含むシャフト40を示す。この発明の一実施例では、シャフト40もハブ44も、ステンレス鋼合金でできていてもよい。ハブ44は、組立てられると単一構造を構成するようにシャフト40に固着される。組立てられたシャフト40およびハブ44はプラスチック射出成形機(図示せず)に挿入され、その結果、組合わさった駆動継手46および保持ポケット48をハブ44の下端でシャフト40の周りに成形することができる。駆動継手46は、ポンプセクション30における相補的な駆動ソケットと係合する。しかしながら、保持ポケット48は、おそらく図7に最もよく示される態様で複数の磁石セグメント50を受けるための容器を形成する。
【0020】
この発明の好ましい実施例では、ハブ44の周りに等しい弓形の単位で並べて配置された4つの磁石セグメント50が用いられる。したがって、各磁石セグメント50は、ロータ42の円周の周りで約90°にわたる。複数の磁石セグメント50が4つのセグメントのみから成っている必要はない。先行技術は、他のBLDCモータ構造物において4つ未満のセグメントおよび4つを超えるセグメントを用いることを教示してきた。
【0021】
おそらく図5および図6に最もよく示されるように、各磁石セグメント50は、凹形の半円筒形の内面52を含む。内面52は、ハブ44の外面を補完する。別の実施例においてハブ44の外側が円筒形以外の形状を示す場合には、磁石セグメント50の内面52は嵌め合い適合するように形作られるであろう。各磁石セグメント50は、凸形の半円筒形の外面54も含む。対向する、概して平行な側部端縁60はそれぞれ、上端56と下端58との間に延在している。各磁石セグメント50はさらに、上端56に隣接した第1の舌部62および下端58に隣接した対応する第2の舌部64を装着される。第1の舌部62および第2の舌部64は各々、外面54から嵌め込まれた半円形の肩部と凸形の半円筒形の壁とを含む。第2の舌部64は、径方向に内側に形成された回転防止突起66同士の間の保持ポケット48に嵌るように大きさを決められ、形作られる。したがって、第2の舌部64は、図8に示されるように、その肩部が保持ポケット54の上部端縁に寄りかかりながら保持ポケット48に滑り込むように寸法が決められる。好ましくは、保持ポケット48の外形寸法は、図8に示される動作位置に据付けられたときの磁石セグメント50の外形寸法と実質的に等しく、したがって、ロータ42の概して同一平面上の外側を確立する。
【0022】
おそらく図3、図8および図9に最もよく示されるように、磁石セグメント50は、環状リング68を用いることにより、動作位置に保持され、保持ポケット48に据付けられる。リング68は好ましくは、アルミニウムまたはその合金などの金属物質でできているが、銅またはその他の導電性材料でできていることも可能である。環状リング68は、図8に非常に誇張された態様で示されているように、ロータ42上に組立てられると複数の
磁石セグメント50の第1の舌部62を緩く囲む、連続的な、切れ目のない堅固な環状部材として大きさが決められ、形作られる。緩く設置されたリング68は次いで、組立てられたロータ42の他の構成要素とともに、電磁気形成装置に入れられ、そこで、図9における破線70によって示されるように高エネルギパルス磁場が発生する。磁場70は、高密度に構築されたワークコイル72によって作り出される。電磁気形成技術における当業者に周知であるように、イグナイトロンまたはスパークギャップをスイッチ76として用いて高圧キャパシタバンク74を急速に放電することによって、非常に大きなパルスの電流が強制的にワークコイル72を流れる。これによって、ワークコイル72の周りに急速に分離する非常に強い電磁場が作り出される。(典型的には何万アンペアもの)ワークコイル72における大電流は、リング68の降伏強度に容易に打ち勝つ非常に強い磁力70を作り出し、これはほぼ瞬間的な永久変形を引き起こす。形成プロセスは、リング68を高速で収縮させる。急速に収縮するリング68は、各磁石セグメント50を締め付けて、ハブ44の外面にきつく押付けて係合させ、それによって、すべての磁石セグメント50をまとめて回転シャフト40上の動作位置に保持する。ハブ44上に磁石セグメント50を保持するこの方法は信頼性がありかつ安価な手法であり、高生産環境での使用に適している。好ましくは、磁気形成動作は、図3に示されるように外周端縁が各磁石セグメント50の外面54と概して整列する時点までだけリング68が収縮するように制御され、それによって、概して同一平面上の構造物を提供する。形成前のリング68の大きさは図9において想像線で示されており、収縮後または最終的なリング68の大きさは図9において実線で示されている。
【0023】
電磁気形成動作は、ロータ42のバランスを維持するのにも有益である。すなわち、磁石セグメント50を所定の位置に保持するために別個の締結具および他の個別の素子が必要とされないので、リング68を用いてロータ42の回転バランスをよりよく維持することができる。この発明では磁石セグメント50を所定の位置に固定するために任意の接着結合材を用いる必要がないので、結果として生じるBLDCモータアセンブリ24は層間剥離による故障を被りにくい。さらに、配列された磁石セグメント50の外面54と同一平面になるように第1の舌部62に嵌められる独自のリング68は、流体汲み上げの用途で液体がロータ42とステータ38との間の間隙空間を通して汲み上げられるときに燃料の流路を塞ぐことがない。
【0024】
上記の発明は関連する法的基準に従って記載されており、したがって、説明は本来限定的ではなく例示的である。開示された実施例に対する変更および変形は、当業者にとって明らかになり、この発明の範囲内に入り得る。したがって、法的保護を与えられたこの発明の範囲は、以下の特許請求の範囲を検討することによってのみ決定できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体燃料ポンプなどで用いられるタイプのブラシレス直流(BLDC)電気モータアセンブリのための、動作する配列でロータ上に永久磁石セグメントを取付けるための方法であって、
外面を備えたハブセクションを有する回転シャフトを設けるステップと、
複数の永久磁石セグメントを設けるステップとを備え、各磁石セグメントは対向する端部を有し、前記方法はさらに、
ハブセクションの外面上の動作位置に磁石セグメントを支持するステップを備え、
磁石セグメントを支持する前記ステップは、ハブの外面の周りに等しい弓形の単位で並べて磁石セグメントを配置するステップを含み、前記方法はさらに、
導電性材料から環状リングを作製するステップと、
磁石セグメントの少なくとも一端をリングで緩く囲むステップと、
各磁石セグメントを締め付けて、ハブの外面にきつく押付けて係合させ、回転シャフト上の動作位置に磁石セグメントをまとめて保持するように、高エネルギパルス磁場を用いて強力な電流の流れを中に引き起こすことによってリングを急速に収縮させるステップとを備え、それによって、ハブ上の磁石セグメントの保持が、高生産環境において確実に、安価におよび効率的に実現される、方法。
【請求項2】
環状リングを作製する前記ステップは、金属からリングを形成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
環状リングを作製する前記ステップは、アルミニウムまたはその合金からリングを形成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
複数の永久磁石セグメントを設ける前記ステップは、リングを受けるための、一端に隣接した第1の舌部を有する各磁石セグメントを作製するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
回転シャフトを設ける前記ステップは、各磁石セグメントの一端を受けるための保持ポケットを形成するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
複数の永久磁石セグメントを設ける前記ステップは、保持ポケットに嵌るための、他端に隣接した第2の舌部を有する各磁石セグメントを作製するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
複数の永久磁石セグメントを設ける前記ステップは、凸形の半円筒形の外面を有する各磁石セグメントを作製するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
環状リングを作製する前記ステップは、リングの外周端縁を形成するステップを含み、リングを急速に収縮させる前記ステップは、リングの外周端縁が各磁石セグメントの外面と概して同一平面上に整列すると収縮を停止させるステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
液体燃料ポンプなどで用いられるタイプのブラシレス直流(BLDC)電気モータアセンブリであって、
制御された電磁場を生成するためのステータを備え、前記ステータは、中心長手方向軸を規定し、前記モータアセンブリはさらに、
前記長手方向軸の周りで回転するように支持されたシャフトを備え、前記シャフトは、外面を有するハブセクションを含み、前記モータアセンブリはさらに、
前記シャフトとともに回転するように前記ハブの前記外面上に支持された複数の永久磁石セグメントを備え、前記磁石セグメントの各々は、長手方向に間隔があいた対向する端部を有し、前記磁石セグメントは、前記ハブの周りに等しい弓形の単位で並べて配置され、前記モータアセンブリはさらに、
前記配列された複数の磁石セグメントの前記端部のうちの少なくとも1つを囲む環状リングを備え、前記リングは、前記磁石セグメントの各々を概して均一に圧縮して、前記ハブの周りで動作位置に前記磁石セグメントを保持するように電磁気形成動作の際に変形しており、それによって、前記リングは、高生産環境において効率的である、信頼性のある、安価な態様で、前記ハブ上に前記磁石セグメントを保持するように動作する、アセンブリ。
【請求項10】
前記リングは、金属材料から作製される、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記リングは、アルミニウムまたはその合金から作製される、請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記ハブセクションは、前記磁石の各々の前記長手方向に間隔があいた端部のうちの1つを受けるための一体的な保持ポケットを含む、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記保持ポケットは、ハブに対する磁石セグメントの回転を防止するための回転防止突起を含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記磁石セグメントの各々は、前記リングを受けるための、前記長手方向に間隔があいた端部のうちの一方に隣接した第1の舌部を含む、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記磁石セグメントの各々は、前記保持ポケットに嵌るための、前記長手方向に間隔があいた端部のうちの他方に隣接した第2の舌部を含む、請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記シャフト上に前記保持ポケットと一体的に形成されたポンプ駆動継手をさらに含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記リングは、前記長手方向軸の周りで回転のバランスが保たれている、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記磁石セグメントの各々は、凸形の半円筒形の外面を含む、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記リングは、前記磁石セグメントの各々の前記外面と概して同一平面上に整列した外周端縁を有する、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項20】
ブラシレス直流(BLDC)電気モータアセンブリにおいてロータ上に支持された磁石セグメントのアレイで用いられるタイプの永久磁石セグメントであって、
内面と、
凸形の半円筒形の外面と、
上端と、
前記上端から長手方向に間隔があいた下端と、
前記上端と下端との間に長手方向にそれぞれ延在する、概して平行な対向する側部端縁と、
前記長手方向軸に対して横向きの環状リングを受けるための、前記上端および下端のうちの一方に隣接した第1の舌部とを備え、リングは、その後、前記舌部の領域において前
記磁石セグメントを概して均一に圧縮して、ロータ上の動作位置に前記磁石セグメントを保持するように電磁気形成動作の際に変形する、永久磁石セグメント。
【請求項21】
前記第1の舌部は、前記外面から嵌め込まれた半円形の肩部を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の舌部は、前記外面から嵌め込まれた凸形の半円筒形の壁を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の舌部は、前記上端および下端のうちの他方に隣接しており、前記第2の舌部は、前記外面から嵌め込まれた半円形の肩部と凸形の半円筒形の壁とを含む、請求項22に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2010−527224(P2010−527224A)
【公表日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507650(P2010−507650)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/063032
【国際公開番号】WO2008/141075
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(599058372)フェデラル−モーグル コーポレイション (234)
【Fターム(参考)】