CADシステム
【課題】 ビューワデータによる3次元画像の表示を、ユーザの希望に適合した態様で更新することができなかった。
【解決手段】 CAD管理情報によって、記憶手段に記憶されている各CADデータ及びビューワデータに対して、パーツ毎に各リビジョンのCADデータ及びビューワデータの関連付けがされる。CAD管理サーバは、端末からの転送指示に応答して、各パーツの最新リビジョンのビューワデータを当該端末に転送する。CAD管理サーバは更に、端末から受信した更新モードに従って、最初に転送を行った後に更新されたビューワデータの転送を制御する。
【解決手段】 CAD管理情報によって、記憶手段に記憶されている各CADデータ及びビューワデータに対して、パーツ毎に各リビジョンのCADデータ及びビューワデータの関連付けがされる。CAD管理サーバは、端末からの転送指示に応答して、各パーツの最新リビジョンのビューワデータを当該端末に転送する。CAD管理サーバは更に、端末から受信した更新モードに従って、最初に転送を行った後に更新されたビューワデータの転送を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CADシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のCADシステムでは、ネットワークコンピューティングを利用して、複数の設計者が同時に並行して設計作業を行うことができるような環境が整備されており、これが設計工期の短縮に役立っている。
【0003】
また、製品の設計段階で実物模型を製作するかわりに、3次元CADによってデジタルモックアップを行うソフトウェアの導入も進んでおり、これによってさらなる設計工期の短縮等が期待されている。
【0004】
特許文献1は、CADデータをビューワデータに変換する際に、前回行われたデータ変換におけるデータ変換指示データを利用し、必要に応じてこれを書き換えた後、データ変換を開始することができる技術を開示している。この技術によれば、データ変換指示データを全てユーザが指定する必要がなく、必要に応じて一部を書き換えれば済むので、データ変換を簡単に実行させることができる。
【0005】
特許文献2は、CADデータが作成・更新される都度、CADデータを3次元表示のためのビューワデータに変換して最新のビューワデータに自動的に更新する技術を開示している。
【0006】
【特許文献1】特開2002−222217号公報
【特許文献2】特開2006−072569号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば自動車のような大規模な製品開発においては、CADデータは、さまざまな部署において、さまざまな時間に作成・更新される。従来、クライアントで表示している3次元画像にはそのような更新が反映されなかった。つまり、表示中の3次元画像は時間経過とともに利用価値の低い情報となってしまう。このため、オペレータは、頻繁にCADサーバから最新データを取得する作業を行う必要があった。
【0008】
また、ユーザが希望する更新の態様が異なる。例えば、更新されたデータは全て3次元画像にリアルタイムに反映したいのか、一部のデータの更新についてだけ3次元画像に反映したいのか、などが異なる。しかし、従来のシステムではこのようなユーザの要望に応えることはできなかった。
【0009】
特許文献2の技術は、ビューワデータの自動更新を行うものの、それを3次元画像にどのように反映させるのかについては開示していない。また、実際の開発においては一部分を旧データに遡って表示させたい場合もある。しかし、特許文献2の技術では、CADデータが更新される都度、常に最新のもので上書きされてしまうため、旧データに遡ってビューワデータを閲覧することはできない。
【0010】
本発明は、このような問題を解決することを目的する。その他の目的および利点については、以下の説明によって明らかになろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一側面によれば、CADデータ及び3次元画像の生成に用いられるビューワデータを記憶するサーバと、前記サーバから提供されるビューワデータに基づいて製品の3次元画像を表示するクライアントとを含むCADシステムであって、
前記サーバは、
パーツ毎に各リビジョンのCADデータを記憶するCADデータ記憶手段と、
新たに作成されたパーツのCADデータ又は新リビジョンのCADデータが前記CADデータ記憶手段に記憶される都度、当該CADデータに対するビューワデータを生成する生成手段と、
生成された前記ビューワデータを記憶するビューワデータ記憶手段と、
前記CADデータ記憶手段及びビューワデータ記憶手段に記憶されている各CADデータ及びビューワデータに対して、パーツ毎に各リビジョンのCADデータ及びビューワデータの関連付けを行う管理手段と、
前記クライアントからの転送指示に応答して、各パーツの最新リビジョンのビューワデータを前記クライアントに転送する転送手段と、
前記クライアントから受信した更新モードに従って、前記転送手段が最初に転送を行った後に更新されたビューワデータの転送を制御する転送制御手段と、
を備えることを特徴とするCADシステムが提供される。
【0012】
この構成によれば、ビューワデータによる3次元画像の表示を、ユーザの希望に適合した態様で更新することができる。
【0013】
本発明の好適な実施形態によれば、前記転送制御手段は、前記更新モードが完全更新モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後にビューワデータが更新される都度、当該更新後のビューワデータをすべて転送する。
【0014】
この構成によれば、常に最新の3次元画像を表示することができる。
【0015】
本発明の好適な実施形態によれば、前記転送制御手段は、前記更新モードが部分更新モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後にビューワデータが更新される都度、新たに追加されたパーツのビューワデータを除き、当該更新後のビューワデータを転送する。
【0016】
この構成によれば、3次元画像のうち、ユーザの検討作業に関係する部分のみを更新し、その後に新たに追加されたパーツの画像は表示しないので、システムの処理負荷を軽減することができる。
【0017】
本発明の好適な実施形態によれば、前記転送制御手段は、前記更新モードが時点モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後は転送を行わないようにする。
【0018】
この構成によれば、特定の時点におけるデータに固定して検討作業を行うことができる。また、システムの処理負荷を軽減することもできる。
【0019】
本発明の好適な実施形態によれば、一部のパーツに最新リビジョンのビューワデータがない場合、当該一部のパーツについては、旧リビジョンのビューワデータを転送することが好ましい。
【0020】
この構成によれば、ビューワデータ生成のタイムラグや生成エラーなどで最新のビューワデータが揃わない場合でも、概ね完成した3次元画像を提供できる。
【0021】
本発明の好適な実施形態によれば、前記クライアントは、3次元画像の表示において、前記一部のパーツについて旧リビジョンのビューワデータを使用していることを示す表示を行うことが好ましい。
【0022】
この構成によれば、ユーザは表示されている3次元画像は旧データを含んでいることを容易に認識することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ビューワデータによる3次元画像の表示を、ユーザの要望に適合した態様で更新することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決手段として必須のものであるとは限らない。
【0025】
図1は、本実施形態に係るCADシステムの概略構成を示す図である。図示の例においては、本システムはいわゆるクライアント−サーバ型のCADシステムであり、CADデータを集中管理するCAD管理サーバ1と、クライアントとしての2台のCAD端末2,3とを有し、それぞれLAN4を介して接続されている。
【0026】
CAD管理サーバ1は一括してCADデータを保存し、CADデータの改変履歴の管理を行う他、複数のビューワ(viewer)データをモックアップして3次元画像の生成を行うデジタルモックアップ機能などを有する。
【0027】
CAD端末2,3は、自身にインストールされたCADプログラムを利用して設計検討を行うための端末である。このCAD端末は、検討対象のCADデータをCAD管理サーバ1からロードしてCADオペレーションを行うように構成されており、セーブ操作を行うことにより、編集後のCADデータは、CAD管理サーバ1に保存される。なお、図1には2台のCAD端末が示されているが、これは一例にすぎない。すなわち、本発明はCAD端末の特定の台数に限定されるものではなく、CAD端末(クライアント)は1台であっても3台以上であってもよい。
【0028】
図2は、CAD管理サーバ1のハードウェア構成を示す図である。
【0029】
CAD管理サーバ1は汎用のコンピュータ装置によって実現されうるものであり、システムバス5には、CPU6、ROM7、RAM8をはじめ、ディスプレイコントローラ9、ディスクコントローラ10、USB(Universal Serial Bus)コントローラ11、ネットワークインタフェース(I/F)12などが接続されている。
【0030】
CPU6は、このCAD管理サーバ1全体の制御を司る制御ユニットである。ROM7は、ハードウェア制御のためのBIOSを記憶している。RAM8はメインメモリとして機能し、CPU6のワークエリアを提供する。
【0031】
ディスプレイコントローラ9は、ビデオメモリ(VRAM)13に展開された画像データをCRT15に表示するもので、たとえばVGA仕様のテキストおよびグラフィクス表示をサポートする。
【0032】
ディスクコントローラ10は、ハードディスクドライブ(HDD)14を制御する。HDD14には、図示の如く、OS141、CADデータ管理プログラム142、CAD管理情報143、ビューワデータ144、CADデータ145などが記憶される。
【0033】
USBコントローラ11は、USB18を介して接続されるデバイスを制御する。USB18には、たとえばキーボード16およびマウス17が接続される。
【0034】
ネットワークI/F12は、LAN4に接続して通信を行うためのインタフェースである。
【0035】
図3は、CAD端末2,3のハードウェア構成を示す図である。
【0036】
CAD端末2,3も、CAD管理サーバ1と同様、汎用のコンピュータ装置によって実現されうるものであり、システムバス20には、CPU21、ROM22、RAM23をはじめ、ディスプレイコントローラ24、ディスクコントローラ25、USBコントローラ26、ネットワークI/F27などが接続されている。ディスプレイコントローラ24には、VRAM28およびCRT35が接続され、ディスクコントローラ25にはHDD29が接続されている。また、USB38には、たとえばキーボード36およびCADオペレーションを行うためのデジタイザ37が接続されている。
【0037】
HDD29には、OS30をはじめ、CAD管理サーバ1からCADデータをロードしてCADオペレーションを行うためのCADプログラム31が記憶されている。HDD29には更に、CAD管理サーバ1において生成されたビューワデータに基づき3次元画像を表示するためのビューワプログラム33(以下では単に「ビューワ」ともいう。)も記憶されている。あわせて、3次元画像閲覧における視点方向、特定部品の表示/非表示、特定部品群のグループ化などの作業状態を保持するセッションファイル34も記憶される。このセッションファイル34によって、ビューワデータを再度開いたときに前回と同じ作業状態でそのビューワデータを閲覧できるようになっている。
【0038】
図4は、本実施形態におけるCADシステムのソフトウェア構成を概念的に示す図である。
【0039】
CAD管理サーバ1におけるCAD管理プログラム142は、図示の如く、CADデータ管理モジュール41、ビューワデータ生成モジュール42、HTTP通信モジュール43、CGI制御モジュール44、認証CGIモジュール45、CADデータ一覧CGIモジュール46を含む構成である。
【0040】
CADデータ管理モジュール41は、CAD端末2または3からのファイル要求に応答してファイルを転送するとともに、CAD端末2または3からのセーブ要求に応答して、付随して受け取ったCADデータをCADデータ記憶装置145に格納する。
【0041】
ビューワデータ生成モジュール42は、CADデータに対するビューワデータを生成する処理を行う。ビューワデータ生成モジュール42は、新たなパーツのCADデータがCADデータ記憶装置145に登録され、あるいは、新リビジョンのCADデータがCADデータ記憶装置145に登録されたとき、当該CADデータに対するビューワデータを自動で生成する。ビューワデータ生成モジュール42により生成されたデータは、ビューワデータ記憶装置144に登録される。
【0042】
CADデータ管理モジュール41は更に、ビューワデータ生成モジュール42によって得られたビューワデータの生成エラーを検査する処理、および、CAD管理情報143の更新処理も行う。
【0043】
HTTP通信モジュール43は、CAD端末2,3におけるビューワプログラム33に対してHTMLファイルの転送をHTTPに基づき行うとともに、これに応じてビューワプログラム33により表示されるブラウザ上で入力された各種情報を、HTTPに基づきCGI制御モジュール44に転送する。
【0044】
CGI制御モジュール44は、ビューワプログラム33から送信される、ビューワプログラム33により表示されるブラウザ上で入力された情報のうち、CGI(Common Gateway Interface)を経由した要求が存在した場合、所定のCGIを起動し、CGIが生成するHTMLファイルまたは所定の情報ファイルをビューワプログラム33に転送する。
【0045】
認証CGIモジュール45は、ビューワプログラム33によるブラウザにログインしたユーザのユーザ名およびパスワードに基づいて認証処理を行う。
【0046】
CADデータ一覧CGIモジュール46は、ログインしたユーザからの指示に応じて、CADデータ一覧のHTMLファイルを送信する。
【0047】
本実施形態におけるシステム構成は概ね上記のとおりである。次に、本実施形態におけるCADシステムにより実現される特徴的な機能について説明する。
【0048】
端末2又は3においてビューワプログラム33によりビューワデータに基づき3次元画像をモックアップして表示している間、CAD管理サーバ1においては、他の端末におけるCADオペレーションによってCADデータ及びそのビューワデータは刻々と更新されていく。従来、クライアントで表示している3次元画像にはそのような更新が反映されなかった。つまり、表示中の3次元画像は時間経過とともに利用価値の低い情報となってしまう。このため、オペレータは、頻繁にCAD管理サーバ1から最新データを取得する作業を行う必要があった。
【0049】
そこで本実施形態では、CAD管理サーバ1からの最新データの取得及び3次元画像への反映を自動で行う仕組みを提供する。本実施形態では、ユーザが指定可能な3つの更新モードが用意される。
【0050】
第1は「完全更新モード」である。これは、図5に示すように、CADデータに変更(これに伴いビューワデータも自動生成される)またはCAD管理情報内に生成されるパーツリスト(Parts List)の構成に変更があった場合、それらの変更すべてを自動的にビューワによる表示に反映するモードである。
【0051】
第2は「部分更新モード」である。これは、図6に示すように、CADデータに変更があった場合のみ、その変更を自動的にビューワによる表示に反映するモードである。完全更新モードとは異なり、パーツリストの構成の変更は反映されない。
【0052】
第3は「時点モード」である。これは、図7に示すように、CADデータやパーツリスト構成の変更に関係なく、CADシステムを起動した時点の状態を維持するモードである。CADシステムを起動した時点ではなく、ユーザが指定した時点の状態を維持するようにすることもできる。このモードでは、当該時点以降にCADデータやパーツリストの構成の変更があってもそれらの変更はビューワによる表示には反映されない。
【0053】
以下、上記したようなビューワにおける3次元画像の表示の自動更新を実現する具体的なデータ構成及び制御処理について、詳しく説明する。
【0054】
CADデータ管理情報143は、図8に示すように、パーツリスト1431、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432、部品構成データ用更新フォロー用データ1433、ビューワデータ所在データ1434、部品構成データ所在データ1435を含む。
【0055】
図9に、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432、ビューワデータ所在データ1434、部品構成データ用更新フォロー用データ1433、部品構成データ所在データ1435のデータ構成例を示す。
【0056】
CADデータが更新されるとビューワデータが自動生成される。このとき、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432には、作成されたビューワデータの所在を示す先頭アドレスが自動で登録される。図9の例では、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432には、$Aで表されるA部品アセンブリ(Assy)の所在を示す先頭アドレス$A10, $A20, $A30が保持されている。$A10, $A20, $A30は、そのビューワデータの更新順に作成されたもので、$A10は前々回(システム起動時)のビューワデータに、$A20は前回のビューワデータに、$A30が最新のビューワデータに対応する。
【0057】
ビューワデータ所在データ1434は、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432に対応して、各リビジョンのA部品アセンブリを構成する各部品のビューワデータのアドレスを保持する。
【0058】
また、CADデータ又は部品構成が更新されるとパーツリストも自動更新される。このとき、部品構成データ用更新フォロー用データ1433には、パーツリストの所在を示す先頭アドレスが自動で登録される。図9の例では、部品構成データ用更新フォロー用データ1433には、$ALで表されるA部品アセンブリ(Assy)の所在を示す先頭アドレス$AL10, $AL20, $AL30が保持されている。$AL10, $AL20, $AL30は、そのパーツリストの更新順に作成されたもので、$AL10は前々回のパーツリストに、$AL20は前回のパーツリストに、$AL30が最新のパーツリストに対応する。
【0059】
部品構成データ所在データ1435は、部品構成データ用更新フォロー用データ1433に対応して、各リビジョンのA部品アセンブリを構成する各パーツの部品番号データの所在アドレスを保持する。
【0060】
図10は、パーツリスト1431のデータ構造例を示す図である。
【0061】
図10の例は、A部品アセンブリの構成について、最新のものから前々回のものまでの情報を保持している例である。CAD Indexは部品番号(パーツリストと同じ値)とCADデータのリビジョン番号(Revision No.)とを含む。このCAD Indexによって、対応するCADデータ及びビューワデータが特定される。
【0062】
図11は、各端末に保持されるセッションファイル34のデータ構造例を示す図である。図示のように、セッションファイル34は、完全更新モード用、部分更新モード用、時点モード用にデータが分かれている。そして、いずれのモードが選択されるかによってアクセスするアドレスが異なる。例えば、完全更新モードが選択された場合、完全更新モードのビューワデータ用のアドレス記述部341を参照する。ここに記述された「$A」にアクセスすることで、図9のビューワデータ用更新フォロー用データ1432が参照される。そして、そのうちの最新データアドレス「$A30」のデータにアクセスされる。部品構成データについても同様に最新データアドレスにアクセスされる。
【0063】
図12は、本実施形態におけるCADシステムによるCADデータの登録処理に係る処理の概略を示すフローチャートである。このとき、CAD管理サーバ1においてはCAD管理プログラム142が稼働しているものとする。
【0064】
CAD端末において、CADプログラム31が起動されると(ステップS11)、まずログイン処理が行われる(ステップS12)。具体的には、CAD端末は入力されたユーザ名およびパスワードをCAD管理サーバ1に送信し、CAD管理サーバ1はこれに応答して認証処理を行い、ログイン許否情報を返送する(ステップS21)。CAD端末はここで認証が成功してログインが許可された場合のみ以降の処理に進むことができる。
【0065】
ステップS15では、CAD端末は、図示しないファイル選択画面からCADオペレーションの対象とするファイル(CADデータ)を選択することによりファイルオープン要求をCAD管理サーバ1に対して発行する。CAD管理サーバ1は、このファイルオープン要求に応答して、該当するファイルの実体を、ファイルオープン要求発行元のCAD端末に転送する(ステップS22)。
【0066】
これにより、CAD端末のオペレータは、受け取ったCADデータをもとにCADオペレーションを行うことができる(ステップS16)。
【0067】
CADオペレーションを終了しファイルクローズ(ファイル保存)操作が行われると、CAD端末はCAD管理サーバ1に対して、編集後のファイルの実体とともにファイルセーブ要求を送信する(ステップS17)。CAD管理サーバ1は、ファイルを受信し保存する(ステップS23)。そして、CAD端末は、セッションファイル34に作業状態を保存する(ステップS18)。
【0068】
続いて、CAD管理サーバ1は、更新フォロー用データにアドレスを追加する(ステップS24)。ここでは、部品の構成変更についても同様に、更新フォロー用データにアドレスが追加される。
【0069】
次に、ステップS23で保存したCADデータに対するビューワデータを生成する(ステップS25)。上述したとおり、この処理はビューワデータ生成モジュール42によって行われる。
【0070】
図13は、本実施形態におけるビューワプログラム33に関する動作を示すフローチャートである。
【0071】
CAD端末において、ビューワプログラム33が起動されると(ステップS31)、まずログイン処理が行われる(ステップS32)。具体的には、CAD端末は入力されたユーザ名およびパスワードをCAD管理サーバ1に送信し、CAD管理サーバ1はこれに応答して認証処理を行い、ログイン許否情報を返送する(ステップS41)。CAD端末はここで認証が成功してログインが許可された場合のみ以降の処理に進むことができる。
【0072】
ログインが成功すると、ユーザは不図示のモード選択画面から、完全更新モード、部分更新モード、時点モードのいずれかを選択する(ステップS33)。そして、部分更新モード、時点モードが選択された場合は、ユーザが表示させたい時点を不図示の時点設定画面にて指定することで、その指定された時点の状態を表示することもできる。次に、ユーザは閲覧したい部品及び部品単位を指定する(ステップS34)。その後、端末は、ステップS33で指定されたモードに対応する加工情報をセッションファイル34から抽出し、転送指示に含めて、CAD管理サーバ1に送信する(ステップS35)。CAD管理サーバ1はこれを受信すると(ステップS42)、加工情報による構成データ及びビューワデータの選択を行う(ステップS43)。この処理の詳細は後述する。
【0073】
そして、CAD管理サーバ1は、ステップS43で選択した構成データ及びビューワデータをCAD端末に転送する(ステップS44)。これにより、CAD端末においてデジタルモックアップ(3次元画像表示)が指定のモードにて行われる(ステップS36)。
【0074】
以下、ステップS43における加工情報による構成データ及びビューワデータの選択処理について詳しく説明する。なお、アドレスの具体例は図9〜図11に示した例を用いる。
【0075】
(完全更新モードの場合)
まず、部品構成データ用更新フォロー用データ1433のアドレス($AL)にアクセスし、更に、その最新アドレス($AL30)にアクセスする。次に、部品構成データ所在データ1435から、その最新アドレスにあるデータ($AL3, $AL3-a, $AL3-b)を読み出す。そして、パーツリスト1431から、上記読み出したデータ値をアドレスとする部品構成データを読み出す。
【0076】
次に、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432のアドレス($A)にアクセスし、更に、その最新アドレス($A30)にアクセスする。次に、ビューワデータ所在データ1434から、その最新アドレスにあるデータ($A3, $A3-a, $A3-b)を読み出す。そして、ビューワデータから、上記読み出したデータ値をアドレスとするビューワデータを読み出す。なお、当該アドレスに最新のデータがない場合には代わりに旧データを読み出すようにしてもよい。この場合、クライアント側では、3次元画像の表示において、一部のパーツについて旧リビジョンのビューワデータを使用していることを示すために、特定の色で表示するなどの強調表示を行ってもよい。
【0077】
(部分更新モードの場合)
部分更新モードでは、CADデータに変更があった場合のみ、その変更を自動的にビューワによる表示に反映する。完全更新モードとは異なり、パーツリストの部品構成の変更は反映されない。したがって、部分更新モードでは、完全更新モードとは異なり、部品構成データ用更新フォロー用データ1433の、システム起動時(前々回)(または、ユーザにより指定された時点)のデータのアドレス($AL10)にアクセスする。次に、部品構成データ所在データ1435から、そのアドレスにあるデータ($AL1, $AL1-a)を読み出す。そして、パーツリスト1431から、上記読み出したデータ値をアドレスとする部品構成データを読み出す。
【0078】
部分更新モードは、CADデータの変更に対しては完全更新モードと同様である。すなわち、次に、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432のアドレス($A)にアクセスする。更に、その最新アドレス($A30)にアクセスする。次に、ビューワデータ所在データ1434から、その最新アドレスにあるデータ($A3, $A3-a, $A3-b)を読み出す。そして、ビューワデータから、上記読み出したデータ値をアドレスとするビューワデータを読み出す。なお、当該アドレスに最新のデータがない場合には代わりに旧データを読み出すようにしてもよい。
【0079】
(時点モード)
時点モードでは、CADデータやパーツリスト構成の変更に関係なく、CADシステムを起動した時点(または、ユーザにより指定された時点)の状態を維持する。したがって、時点モードでは、部分更新モードと同様に、部品構成データ用更新フォロー用データ1433の、システム起動時(前々回)(または、ユーザにより指定された時点)のデータのアドレス($AL10)にアクセスする。次に、部品構成データ所在データ1435から、そのアドレスにあるデータ($AL1, $AL1-a)を読み出す。そして、パーツリスト1431から、上記読み出したデータ値をアドレスとする部品構成データを読み出す。
【0080】
時点モードでは更に、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432の、システム起動時(前々回)(または、ユーザにより指定された時点)のデータのアドレス($A10)にアクセスする。次に、ビューワデータ所在データ1434から、そのアドレスにあるデータ($A1, $A1-a)を読み出す。そして、ビューワデータから、上記読み出したデータ値をアドレスとするビューワデータを読み出す。
【0081】
以上の実施形態は、CAD管理サーバ1とCAD端末とが協働して、CAD端末において、ビューワプログラムを動作させることで最新の、又は所定時点の3次元画像を表示させる構成を説明したが、CAD管理サーバ1に同様のビューワプログラムをインストールすれば、CAD管理サーバ1単体において最新の、又は所定時点の3次元画像を表示させることができる。すなわち本発明は、複数の機器で構成されるシステムにも適用可能であるし、1つの機器からなる装置に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】実施形態に係るCADシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態におけるCAD管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態におけるCAD端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態におけるCADシステムのソフトウェア構成を概念的に示す図である。
【図5】実施形態における完全更新モードを説明する図である。
【図6】実施形態における部分更新モードを説明する図である。
【図7】実施形態における時点モードを説明する図である。
【図8】実施形態におけるCADデータ管理情報に含まれるデータの内容を示す図である。
【図9】実施形態におけるビューワデータ用更新フォロー用データ、ビューワデータ所在データ、部品構成データ用更新フォロー用データ、部品構成データ所在データのデータ構成例を示す図である。
【図10】実施形態におけるパーツリストのデータ構造例を示す図である。
【図11】実施形態におけるセッションファイルのデータ構造例を示す図である。
【図12】実施形態におけるCADシステムによるCADデータの登録処理に係る処理の概略を示すフローチャートである。
【図13】実施形態におけるビューワプログラムに関する動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
1:CAD管理サーバ
2、3:CAD端末
4:LAN
【技術分野】
【0001】
本発明は、CADシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のCADシステムでは、ネットワークコンピューティングを利用して、複数の設計者が同時に並行して設計作業を行うことができるような環境が整備されており、これが設計工期の短縮に役立っている。
【0003】
また、製品の設計段階で実物模型を製作するかわりに、3次元CADによってデジタルモックアップを行うソフトウェアの導入も進んでおり、これによってさらなる設計工期の短縮等が期待されている。
【0004】
特許文献1は、CADデータをビューワデータに変換する際に、前回行われたデータ変換におけるデータ変換指示データを利用し、必要に応じてこれを書き換えた後、データ変換を開始することができる技術を開示している。この技術によれば、データ変換指示データを全てユーザが指定する必要がなく、必要に応じて一部を書き換えれば済むので、データ変換を簡単に実行させることができる。
【0005】
特許文献2は、CADデータが作成・更新される都度、CADデータを3次元表示のためのビューワデータに変換して最新のビューワデータに自動的に更新する技術を開示している。
【0006】
【特許文献1】特開2002−222217号公報
【特許文献2】特開2006−072569号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば自動車のような大規模な製品開発においては、CADデータは、さまざまな部署において、さまざまな時間に作成・更新される。従来、クライアントで表示している3次元画像にはそのような更新が反映されなかった。つまり、表示中の3次元画像は時間経過とともに利用価値の低い情報となってしまう。このため、オペレータは、頻繁にCADサーバから最新データを取得する作業を行う必要があった。
【0008】
また、ユーザが希望する更新の態様が異なる。例えば、更新されたデータは全て3次元画像にリアルタイムに反映したいのか、一部のデータの更新についてだけ3次元画像に反映したいのか、などが異なる。しかし、従来のシステムではこのようなユーザの要望に応えることはできなかった。
【0009】
特許文献2の技術は、ビューワデータの自動更新を行うものの、それを3次元画像にどのように反映させるのかについては開示していない。また、実際の開発においては一部分を旧データに遡って表示させたい場合もある。しかし、特許文献2の技術では、CADデータが更新される都度、常に最新のもので上書きされてしまうため、旧データに遡ってビューワデータを閲覧することはできない。
【0010】
本発明は、このような問題を解決することを目的する。その他の目的および利点については、以下の説明によって明らかになろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一側面によれば、CADデータ及び3次元画像の生成に用いられるビューワデータを記憶するサーバと、前記サーバから提供されるビューワデータに基づいて製品の3次元画像を表示するクライアントとを含むCADシステムであって、
前記サーバは、
パーツ毎に各リビジョンのCADデータを記憶するCADデータ記憶手段と、
新たに作成されたパーツのCADデータ又は新リビジョンのCADデータが前記CADデータ記憶手段に記憶される都度、当該CADデータに対するビューワデータを生成する生成手段と、
生成された前記ビューワデータを記憶するビューワデータ記憶手段と、
前記CADデータ記憶手段及びビューワデータ記憶手段に記憶されている各CADデータ及びビューワデータに対して、パーツ毎に各リビジョンのCADデータ及びビューワデータの関連付けを行う管理手段と、
前記クライアントからの転送指示に応答して、各パーツの最新リビジョンのビューワデータを前記クライアントに転送する転送手段と、
前記クライアントから受信した更新モードに従って、前記転送手段が最初に転送を行った後に更新されたビューワデータの転送を制御する転送制御手段と、
を備えることを特徴とするCADシステムが提供される。
【0012】
この構成によれば、ビューワデータによる3次元画像の表示を、ユーザの希望に適合した態様で更新することができる。
【0013】
本発明の好適な実施形態によれば、前記転送制御手段は、前記更新モードが完全更新モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後にビューワデータが更新される都度、当該更新後のビューワデータをすべて転送する。
【0014】
この構成によれば、常に最新の3次元画像を表示することができる。
【0015】
本発明の好適な実施形態によれば、前記転送制御手段は、前記更新モードが部分更新モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後にビューワデータが更新される都度、新たに追加されたパーツのビューワデータを除き、当該更新後のビューワデータを転送する。
【0016】
この構成によれば、3次元画像のうち、ユーザの検討作業に関係する部分のみを更新し、その後に新たに追加されたパーツの画像は表示しないので、システムの処理負荷を軽減することができる。
【0017】
本発明の好適な実施形態によれば、前記転送制御手段は、前記更新モードが時点モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後は転送を行わないようにする。
【0018】
この構成によれば、特定の時点におけるデータに固定して検討作業を行うことができる。また、システムの処理負荷を軽減することもできる。
【0019】
本発明の好適な実施形態によれば、一部のパーツに最新リビジョンのビューワデータがない場合、当該一部のパーツについては、旧リビジョンのビューワデータを転送することが好ましい。
【0020】
この構成によれば、ビューワデータ生成のタイムラグや生成エラーなどで最新のビューワデータが揃わない場合でも、概ね完成した3次元画像を提供できる。
【0021】
本発明の好適な実施形態によれば、前記クライアントは、3次元画像の表示において、前記一部のパーツについて旧リビジョンのビューワデータを使用していることを示す表示を行うことが好ましい。
【0022】
この構成によれば、ユーザは表示されている3次元画像は旧データを含んでいることを容易に認識することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ビューワデータによる3次元画像の表示を、ユーザの要望に適合した態様で更新することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決手段として必須のものであるとは限らない。
【0025】
図1は、本実施形態に係るCADシステムの概略構成を示す図である。図示の例においては、本システムはいわゆるクライアント−サーバ型のCADシステムであり、CADデータを集中管理するCAD管理サーバ1と、クライアントとしての2台のCAD端末2,3とを有し、それぞれLAN4を介して接続されている。
【0026】
CAD管理サーバ1は一括してCADデータを保存し、CADデータの改変履歴の管理を行う他、複数のビューワ(viewer)データをモックアップして3次元画像の生成を行うデジタルモックアップ機能などを有する。
【0027】
CAD端末2,3は、自身にインストールされたCADプログラムを利用して設計検討を行うための端末である。このCAD端末は、検討対象のCADデータをCAD管理サーバ1からロードしてCADオペレーションを行うように構成されており、セーブ操作を行うことにより、編集後のCADデータは、CAD管理サーバ1に保存される。なお、図1には2台のCAD端末が示されているが、これは一例にすぎない。すなわち、本発明はCAD端末の特定の台数に限定されるものではなく、CAD端末(クライアント)は1台であっても3台以上であってもよい。
【0028】
図2は、CAD管理サーバ1のハードウェア構成を示す図である。
【0029】
CAD管理サーバ1は汎用のコンピュータ装置によって実現されうるものであり、システムバス5には、CPU6、ROM7、RAM8をはじめ、ディスプレイコントローラ9、ディスクコントローラ10、USB(Universal Serial Bus)コントローラ11、ネットワークインタフェース(I/F)12などが接続されている。
【0030】
CPU6は、このCAD管理サーバ1全体の制御を司る制御ユニットである。ROM7は、ハードウェア制御のためのBIOSを記憶している。RAM8はメインメモリとして機能し、CPU6のワークエリアを提供する。
【0031】
ディスプレイコントローラ9は、ビデオメモリ(VRAM)13に展開された画像データをCRT15に表示するもので、たとえばVGA仕様のテキストおよびグラフィクス表示をサポートする。
【0032】
ディスクコントローラ10は、ハードディスクドライブ(HDD)14を制御する。HDD14には、図示の如く、OS141、CADデータ管理プログラム142、CAD管理情報143、ビューワデータ144、CADデータ145などが記憶される。
【0033】
USBコントローラ11は、USB18を介して接続されるデバイスを制御する。USB18には、たとえばキーボード16およびマウス17が接続される。
【0034】
ネットワークI/F12は、LAN4に接続して通信を行うためのインタフェースである。
【0035】
図3は、CAD端末2,3のハードウェア構成を示す図である。
【0036】
CAD端末2,3も、CAD管理サーバ1と同様、汎用のコンピュータ装置によって実現されうるものであり、システムバス20には、CPU21、ROM22、RAM23をはじめ、ディスプレイコントローラ24、ディスクコントローラ25、USBコントローラ26、ネットワークI/F27などが接続されている。ディスプレイコントローラ24には、VRAM28およびCRT35が接続され、ディスクコントローラ25にはHDD29が接続されている。また、USB38には、たとえばキーボード36およびCADオペレーションを行うためのデジタイザ37が接続されている。
【0037】
HDD29には、OS30をはじめ、CAD管理サーバ1からCADデータをロードしてCADオペレーションを行うためのCADプログラム31が記憶されている。HDD29には更に、CAD管理サーバ1において生成されたビューワデータに基づき3次元画像を表示するためのビューワプログラム33(以下では単に「ビューワ」ともいう。)も記憶されている。あわせて、3次元画像閲覧における視点方向、特定部品の表示/非表示、特定部品群のグループ化などの作業状態を保持するセッションファイル34も記憶される。このセッションファイル34によって、ビューワデータを再度開いたときに前回と同じ作業状態でそのビューワデータを閲覧できるようになっている。
【0038】
図4は、本実施形態におけるCADシステムのソフトウェア構成を概念的に示す図である。
【0039】
CAD管理サーバ1におけるCAD管理プログラム142は、図示の如く、CADデータ管理モジュール41、ビューワデータ生成モジュール42、HTTP通信モジュール43、CGI制御モジュール44、認証CGIモジュール45、CADデータ一覧CGIモジュール46を含む構成である。
【0040】
CADデータ管理モジュール41は、CAD端末2または3からのファイル要求に応答してファイルを転送するとともに、CAD端末2または3からのセーブ要求に応答して、付随して受け取ったCADデータをCADデータ記憶装置145に格納する。
【0041】
ビューワデータ生成モジュール42は、CADデータに対するビューワデータを生成する処理を行う。ビューワデータ生成モジュール42は、新たなパーツのCADデータがCADデータ記憶装置145に登録され、あるいは、新リビジョンのCADデータがCADデータ記憶装置145に登録されたとき、当該CADデータに対するビューワデータを自動で生成する。ビューワデータ生成モジュール42により生成されたデータは、ビューワデータ記憶装置144に登録される。
【0042】
CADデータ管理モジュール41は更に、ビューワデータ生成モジュール42によって得られたビューワデータの生成エラーを検査する処理、および、CAD管理情報143の更新処理も行う。
【0043】
HTTP通信モジュール43は、CAD端末2,3におけるビューワプログラム33に対してHTMLファイルの転送をHTTPに基づき行うとともに、これに応じてビューワプログラム33により表示されるブラウザ上で入力された各種情報を、HTTPに基づきCGI制御モジュール44に転送する。
【0044】
CGI制御モジュール44は、ビューワプログラム33から送信される、ビューワプログラム33により表示されるブラウザ上で入力された情報のうち、CGI(Common Gateway Interface)を経由した要求が存在した場合、所定のCGIを起動し、CGIが生成するHTMLファイルまたは所定の情報ファイルをビューワプログラム33に転送する。
【0045】
認証CGIモジュール45は、ビューワプログラム33によるブラウザにログインしたユーザのユーザ名およびパスワードに基づいて認証処理を行う。
【0046】
CADデータ一覧CGIモジュール46は、ログインしたユーザからの指示に応じて、CADデータ一覧のHTMLファイルを送信する。
【0047】
本実施形態におけるシステム構成は概ね上記のとおりである。次に、本実施形態におけるCADシステムにより実現される特徴的な機能について説明する。
【0048】
端末2又は3においてビューワプログラム33によりビューワデータに基づき3次元画像をモックアップして表示している間、CAD管理サーバ1においては、他の端末におけるCADオペレーションによってCADデータ及びそのビューワデータは刻々と更新されていく。従来、クライアントで表示している3次元画像にはそのような更新が反映されなかった。つまり、表示中の3次元画像は時間経過とともに利用価値の低い情報となってしまう。このため、オペレータは、頻繁にCAD管理サーバ1から最新データを取得する作業を行う必要があった。
【0049】
そこで本実施形態では、CAD管理サーバ1からの最新データの取得及び3次元画像への反映を自動で行う仕組みを提供する。本実施形態では、ユーザが指定可能な3つの更新モードが用意される。
【0050】
第1は「完全更新モード」である。これは、図5に示すように、CADデータに変更(これに伴いビューワデータも自動生成される)またはCAD管理情報内に生成されるパーツリスト(Parts List)の構成に変更があった場合、それらの変更すべてを自動的にビューワによる表示に反映するモードである。
【0051】
第2は「部分更新モード」である。これは、図6に示すように、CADデータに変更があった場合のみ、その変更を自動的にビューワによる表示に反映するモードである。完全更新モードとは異なり、パーツリストの構成の変更は反映されない。
【0052】
第3は「時点モード」である。これは、図7に示すように、CADデータやパーツリスト構成の変更に関係なく、CADシステムを起動した時点の状態を維持するモードである。CADシステムを起動した時点ではなく、ユーザが指定した時点の状態を維持するようにすることもできる。このモードでは、当該時点以降にCADデータやパーツリストの構成の変更があってもそれらの変更はビューワによる表示には反映されない。
【0053】
以下、上記したようなビューワにおける3次元画像の表示の自動更新を実現する具体的なデータ構成及び制御処理について、詳しく説明する。
【0054】
CADデータ管理情報143は、図8に示すように、パーツリスト1431、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432、部品構成データ用更新フォロー用データ1433、ビューワデータ所在データ1434、部品構成データ所在データ1435を含む。
【0055】
図9に、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432、ビューワデータ所在データ1434、部品構成データ用更新フォロー用データ1433、部品構成データ所在データ1435のデータ構成例を示す。
【0056】
CADデータが更新されるとビューワデータが自動生成される。このとき、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432には、作成されたビューワデータの所在を示す先頭アドレスが自動で登録される。図9の例では、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432には、$Aで表されるA部品アセンブリ(Assy)の所在を示す先頭アドレス$A10, $A20, $A30が保持されている。$A10, $A20, $A30は、そのビューワデータの更新順に作成されたもので、$A10は前々回(システム起動時)のビューワデータに、$A20は前回のビューワデータに、$A30が最新のビューワデータに対応する。
【0057】
ビューワデータ所在データ1434は、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432に対応して、各リビジョンのA部品アセンブリを構成する各部品のビューワデータのアドレスを保持する。
【0058】
また、CADデータ又は部品構成が更新されるとパーツリストも自動更新される。このとき、部品構成データ用更新フォロー用データ1433には、パーツリストの所在を示す先頭アドレスが自動で登録される。図9の例では、部品構成データ用更新フォロー用データ1433には、$ALで表されるA部品アセンブリ(Assy)の所在を示す先頭アドレス$AL10, $AL20, $AL30が保持されている。$AL10, $AL20, $AL30は、そのパーツリストの更新順に作成されたもので、$AL10は前々回のパーツリストに、$AL20は前回のパーツリストに、$AL30が最新のパーツリストに対応する。
【0059】
部品構成データ所在データ1435は、部品構成データ用更新フォロー用データ1433に対応して、各リビジョンのA部品アセンブリを構成する各パーツの部品番号データの所在アドレスを保持する。
【0060】
図10は、パーツリスト1431のデータ構造例を示す図である。
【0061】
図10の例は、A部品アセンブリの構成について、最新のものから前々回のものまでの情報を保持している例である。CAD Indexは部品番号(パーツリストと同じ値)とCADデータのリビジョン番号(Revision No.)とを含む。このCAD Indexによって、対応するCADデータ及びビューワデータが特定される。
【0062】
図11は、各端末に保持されるセッションファイル34のデータ構造例を示す図である。図示のように、セッションファイル34は、完全更新モード用、部分更新モード用、時点モード用にデータが分かれている。そして、いずれのモードが選択されるかによってアクセスするアドレスが異なる。例えば、完全更新モードが選択された場合、完全更新モードのビューワデータ用のアドレス記述部341を参照する。ここに記述された「$A」にアクセスすることで、図9のビューワデータ用更新フォロー用データ1432が参照される。そして、そのうちの最新データアドレス「$A30」のデータにアクセスされる。部品構成データについても同様に最新データアドレスにアクセスされる。
【0063】
図12は、本実施形態におけるCADシステムによるCADデータの登録処理に係る処理の概略を示すフローチャートである。このとき、CAD管理サーバ1においてはCAD管理プログラム142が稼働しているものとする。
【0064】
CAD端末において、CADプログラム31が起動されると(ステップS11)、まずログイン処理が行われる(ステップS12)。具体的には、CAD端末は入力されたユーザ名およびパスワードをCAD管理サーバ1に送信し、CAD管理サーバ1はこれに応答して認証処理を行い、ログイン許否情報を返送する(ステップS21)。CAD端末はここで認証が成功してログインが許可された場合のみ以降の処理に進むことができる。
【0065】
ステップS15では、CAD端末は、図示しないファイル選択画面からCADオペレーションの対象とするファイル(CADデータ)を選択することによりファイルオープン要求をCAD管理サーバ1に対して発行する。CAD管理サーバ1は、このファイルオープン要求に応答して、該当するファイルの実体を、ファイルオープン要求発行元のCAD端末に転送する(ステップS22)。
【0066】
これにより、CAD端末のオペレータは、受け取ったCADデータをもとにCADオペレーションを行うことができる(ステップS16)。
【0067】
CADオペレーションを終了しファイルクローズ(ファイル保存)操作が行われると、CAD端末はCAD管理サーバ1に対して、編集後のファイルの実体とともにファイルセーブ要求を送信する(ステップS17)。CAD管理サーバ1は、ファイルを受信し保存する(ステップS23)。そして、CAD端末は、セッションファイル34に作業状態を保存する(ステップS18)。
【0068】
続いて、CAD管理サーバ1は、更新フォロー用データにアドレスを追加する(ステップS24)。ここでは、部品の構成変更についても同様に、更新フォロー用データにアドレスが追加される。
【0069】
次に、ステップS23で保存したCADデータに対するビューワデータを生成する(ステップS25)。上述したとおり、この処理はビューワデータ生成モジュール42によって行われる。
【0070】
図13は、本実施形態におけるビューワプログラム33に関する動作を示すフローチャートである。
【0071】
CAD端末において、ビューワプログラム33が起動されると(ステップS31)、まずログイン処理が行われる(ステップS32)。具体的には、CAD端末は入力されたユーザ名およびパスワードをCAD管理サーバ1に送信し、CAD管理サーバ1はこれに応答して認証処理を行い、ログイン許否情報を返送する(ステップS41)。CAD端末はここで認証が成功してログインが許可された場合のみ以降の処理に進むことができる。
【0072】
ログインが成功すると、ユーザは不図示のモード選択画面から、完全更新モード、部分更新モード、時点モードのいずれかを選択する(ステップS33)。そして、部分更新モード、時点モードが選択された場合は、ユーザが表示させたい時点を不図示の時点設定画面にて指定することで、その指定された時点の状態を表示することもできる。次に、ユーザは閲覧したい部品及び部品単位を指定する(ステップS34)。その後、端末は、ステップS33で指定されたモードに対応する加工情報をセッションファイル34から抽出し、転送指示に含めて、CAD管理サーバ1に送信する(ステップS35)。CAD管理サーバ1はこれを受信すると(ステップS42)、加工情報による構成データ及びビューワデータの選択を行う(ステップS43)。この処理の詳細は後述する。
【0073】
そして、CAD管理サーバ1は、ステップS43で選択した構成データ及びビューワデータをCAD端末に転送する(ステップS44)。これにより、CAD端末においてデジタルモックアップ(3次元画像表示)が指定のモードにて行われる(ステップS36)。
【0074】
以下、ステップS43における加工情報による構成データ及びビューワデータの選択処理について詳しく説明する。なお、アドレスの具体例は図9〜図11に示した例を用いる。
【0075】
(完全更新モードの場合)
まず、部品構成データ用更新フォロー用データ1433のアドレス($AL)にアクセスし、更に、その最新アドレス($AL30)にアクセスする。次に、部品構成データ所在データ1435から、その最新アドレスにあるデータ($AL3, $AL3-a, $AL3-b)を読み出す。そして、パーツリスト1431から、上記読み出したデータ値をアドレスとする部品構成データを読み出す。
【0076】
次に、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432のアドレス($A)にアクセスし、更に、その最新アドレス($A30)にアクセスする。次に、ビューワデータ所在データ1434から、その最新アドレスにあるデータ($A3, $A3-a, $A3-b)を読み出す。そして、ビューワデータから、上記読み出したデータ値をアドレスとするビューワデータを読み出す。なお、当該アドレスに最新のデータがない場合には代わりに旧データを読み出すようにしてもよい。この場合、クライアント側では、3次元画像の表示において、一部のパーツについて旧リビジョンのビューワデータを使用していることを示すために、特定の色で表示するなどの強調表示を行ってもよい。
【0077】
(部分更新モードの場合)
部分更新モードでは、CADデータに変更があった場合のみ、その変更を自動的にビューワによる表示に反映する。完全更新モードとは異なり、パーツリストの部品構成の変更は反映されない。したがって、部分更新モードでは、完全更新モードとは異なり、部品構成データ用更新フォロー用データ1433の、システム起動時(前々回)(または、ユーザにより指定された時点)のデータのアドレス($AL10)にアクセスする。次に、部品構成データ所在データ1435から、そのアドレスにあるデータ($AL1, $AL1-a)を読み出す。そして、パーツリスト1431から、上記読み出したデータ値をアドレスとする部品構成データを読み出す。
【0078】
部分更新モードは、CADデータの変更に対しては完全更新モードと同様である。すなわち、次に、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432のアドレス($A)にアクセスする。更に、その最新アドレス($A30)にアクセスする。次に、ビューワデータ所在データ1434から、その最新アドレスにあるデータ($A3, $A3-a, $A3-b)を読み出す。そして、ビューワデータから、上記読み出したデータ値をアドレスとするビューワデータを読み出す。なお、当該アドレスに最新のデータがない場合には代わりに旧データを読み出すようにしてもよい。
【0079】
(時点モード)
時点モードでは、CADデータやパーツリスト構成の変更に関係なく、CADシステムを起動した時点(または、ユーザにより指定された時点)の状態を維持する。したがって、時点モードでは、部分更新モードと同様に、部品構成データ用更新フォロー用データ1433の、システム起動時(前々回)(または、ユーザにより指定された時点)のデータのアドレス($AL10)にアクセスする。次に、部品構成データ所在データ1435から、そのアドレスにあるデータ($AL1, $AL1-a)を読み出す。そして、パーツリスト1431から、上記読み出したデータ値をアドレスとする部品構成データを読み出す。
【0080】
時点モードでは更に、ビューワデータ用更新フォロー用データ1432の、システム起動時(前々回)(または、ユーザにより指定された時点)のデータのアドレス($A10)にアクセスする。次に、ビューワデータ所在データ1434から、そのアドレスにあるデータ($A1, $A1-a)を読み出す。そして、ビューワデータから、上記読み出したデータ値をアドレスとするビューワデータを読み出す。
【0081】
以上の実施形態は、CAD管理サーバ1とCAD端末とが協働して、CAD端末において、ビューワプログラムを動作させることで最新の、又は所定時点の3次元画像を表示させる構成を説明したが、CAD管理サーバ1に同様のビューワプログラムをインストールすれば、CAD管理サーバ1単体において最新の、又は所定時点の3次元画像を表示させることができる。すなわち本発明は、複数の機器で構成されるシステムにも適用可能であるし、1つの機器からなる装置に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】実施形態に係るCADシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態におけるCAD管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態におけるCAD端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態におけるCADシステムのソフトウェア構成を概念的に示す図である。
【図5】実施形態における完全更新モードを説明する図である。
【図6】実施形態における部分更新モードを説明する図である。
【図7】実施形態における時点モードを説明する図である。
【図8】実施形態におけるCADデータ管理情報に含まれるデータの内容を示す図である。
【図9】実施形態におけるビューワデータ用更新フォロー用データ、ビューワデータ所在データ、部品構成データ用更新フォロー用データ、部品構成データ所在データのデータ構成例を示す図である。
【図10】実施形態におけるパーツリストのデータ構造例を示す図である。
【図11】実施形態におけるセッションファイルのデータ構造例を示す図である。
【図12】実施形態におけるCADシステムによるCADデータの登録処理に係る処理の概略を示すフローチャートである。
【図13】実施形態におけるビューワプログラムに関する動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
1:CAD管理サーバ
2、3:CAD端末
4:LAN
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CADデータ及び3次元画像の生成に用いられるビューワデータを記憶するサーバと、前記サーバから提供されるビューワデータに基づいて製品の3次元画像を表示するクライアントとを含むCADシステムであって、
前記サーバは、
パーツ毎に各リビジョンのCADデータを記憶するCADデータ記憶手段と、
新たに作成されたパーツのCADデータ又は新リビジョンのCADデータが前記CADデータ記憶手段に記憶される都度、当該CADデータに対するビューワデータを生成する生成手段と、
生成された前記ビューワデータを記憶するビューワデータ記憶手段と、
前記CADデータ記憶手段及びビューワデータ記憶手段に記憶されている各CADデータ及びビューワデータに対して、パーツ毎に各リビジョンのCADデータ及びビューワデータの関連付けを行う管理手段と、
前記クライアントからの転送指示に応答して、各パーツの最新リビジョンのビューワデータを前記クライアントに転送する転送手段と、
前記クライアントから受信した更新モードに従って、前記転送手段が最初に転送を行った後に更新されたビューワデータの転送を制御する転送制御手段と、
を備えることを特徴とするCADシステム。
【請求項2】
前記転送制御手段は、前記更新モードが完全更新モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後にビューワデータが更新される都度、当該更新後のビューワデータをすべて転送することを特徴とする請求項1に記載のCADシステム。
【請求項3】
前記転送制御手段は、前記更新モードが部分更新モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後にビューワデータが更新される都度、新たに追加されたパーツのビューワデータを除き、当該更新後のビューワデータを転送することを特徴とする請求項1に記載のCADシステム。
【請求項4】
前記転送制御手段は、前記更新モードが時点モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後は転送を行わないようにすることを特徴とする請求項1に記載のCADシステム。
【請求項5】
一部のパーツに最新リビジョンのビューワデータがない場合、当該一部のパーツについては、旧リビジョンのビューワデータを転送することを特徴とする請求項1に記載のCADシステム。
【請求項6】
前記クライアントは、3次元画像の表示において、前記一部のパーツについて旧リビジョンのビューワデータを使用していることを示す表示を行うことを特徴とする請求項5に記載のCADシステム。
【請求項1】
CADデータ及び3次元画像の生成に用いられるビューワデータを記憶するサーバと、前記サーバから提供されるビューワデータに基づいて製品の3次元画像を表示するクライアントとを含むCADシステムであって、
前記サーバは、
パーツ毎に各リビジョンのCADデータを記憶するCADデータ記憶手段と、
新たに作成されたパーツのCADデータ又は新リビジョンのCADデータが前記CADデータ記憶手段に記憶される都度、当該CADデータに対するビューワデータを生成する生成手段と、
生成された前記ビューワデータを記憶するビューワデータ記憶手段と、
前記CADデータ記憶手段及びビューワデータ記憶手段に記憶されている各CADデータ及びビューワデータに対して、パーツ毎に各リビジョンのCADデータ及びビューワデータの関連付けを行う管理手段と、
前記クライアントからの転送指示に応答して、各パーツの最新リビジョンのビューワデータを前記クライアントに転送する転送手段と、
前記クライアントから受信した更新モードに従って、前記転送手段が最初に転送を行った後に更新されたビューワデータの転送を制御する転送制御手段と、
を備えることを特徴とするCADシステム。
【請求項2】
前記転送制御手段は、前記更新モードが完全更新モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後にビューワデータが更新される都度、当該更新後のビューワデータをすべて転送することを特徴とする請求項1に記載のCADシステム。
【請求項3】
前記転送制御手段は、前記更新モードが部分更新モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後にビューワデータが更新される都度、新たに追加されたパーツのビューワデータを除き、当該更新後のビューワデータを転送することを特徴とする請求項1に記載のCADシステム。
【請求項4】
前記転送制御手段は、前記更新モードが時点モードである場合、前記転送手段が最初に転送を行った後は転送を行わないようにすることを特徴とする請求項1に記載のCADシステム。
【請求項5】
一部のパーツに最新リビジョンのビューワデータがない場合、当該一部のパーツについては、旧リビジョンのビューワデータを転送することを特徴とする請求項1に記載のCADシステム。
【請求項6】
前記クライアントは、3次元画像の表示において、前記一部のパーツについて旧リビジョンのビューワデータを使用していることを示す表示を行うことを特徴とする請求項5に記載のCADシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−237605(P2009−237605A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−79165(P2008−79165)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]