説明

CXCR4に結合するヒト抗体およびその使用

本開示は、CXCR4に高親和性で特異的に結合する単離モノクローナル抗体、特にヒトモノクローナル抗体を提供する。本開示の抗体をコードする核酸分子、発現ベクター、宿主細胞および本開示の抗体を発現するための方法も提供される。免疫複合体、二重特異性分子および本開示の抗体を含む医薬組成物も提供される。本開示は、CXCR4を検出するための方法、ならびに本開示の抗CXCR4抗体を用いて様々な癌、炎症性疾患およびHIV感染を治療するための方法も提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞表面上に発現される天然ヒトCXCR4に結合する単離ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項2】
前記抗体がSDF−1のヒトCXCR4への結合を阻害する、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記抗体がSDF−1のヒトCXCR4への結合を阻害しない、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
ヒトCXCR4を発現する細胞内でのSDF−1誘発性のカルシウム流束を阻害する、請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
ヒトCXCR4を発現する細胞のSDF−1誘発性の遊走を阻害する、請求項1に記載の抗体。
【請求項6】
ヒト臍静脈内皮細胞による毛細管形成を阻害する、請求項1に記載の抗体。
【請求項7】
ヒトCXCR4を発現する細胞内でのアポトーシスを誘発する、請求項1に記載の抗体。
【請求項8】
インビボでCXCR4腫瘍細胞の成長を阻害するかまたはアポトーシスを誘発する、請求項1に記載の抗体。
【請求項9】
前記抗体がヒトCXCR4に1×10−7M以下のKで結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体がヒトCXCR4に5×10−8M以下のKで結合する、請求項9に記載の抗体。
【請求項11】
(a)細胞表面上に発現される天然ヒトCXCR4に結合し、
(b)SDF−1のヒトCXCR4への結合を阻害し、
(c)ヒトCXCR4を発現する細胞内でのSDF−1誘発性のカルシウム流束を阻害し、
(d)ヒトCXCR4を発現する細胞のSDF−1誘発性の遊走を阻害し、および
(e)ヒト臍静脈内皮細胞による毛細管形成を阻害する、
単離ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項12】
ヒトCXCR4を発現する細胞内でのアポトーシスを誘発する、請求項11に記載の抗体。
【請求項13】
インビボでCXCR4腫瘍細胞の成長を阻害するかまたはアポトーシスを誘発する、請求項11に記載の抗体。
【請求項14】
SDF−1のヒトCXCR4への結合を50nM以下のEC50で阻害する、請求項11に記載の抗体。
【請求項15】
ヒトCXCR4を発現する細胞内でのSDF−1誘発性のカルシウム流束を3nM以下のEC50で阻害する、請求項11に記載の抗体。
【請求項16】
ヒトCXCR4を発現する細胞のSDF−1誘発性の遊走を50nM以下のEC50で阻害する、請求項11に記載の抗体。
【請求項17】
CXCR4への結合に対し、
(a)配列番号25のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号29のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、または
(b)配列番号26のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号30のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、または
(c)配列番号27のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号31のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、または
(d)配列番号28のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号32のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む参照抗体と交差競合する、単離ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項18】
ヒトCXCR4に特異的に結合する、ヒトV3−48遺伝子の産物であるかまたはそれから誘導される重鎖可変領域を含む、単離モノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項19】
ヒトCXCR4に特異的に結合する、ヒトVL15遺伝子の産物であるかまたはそれから誘導される軽鎖可変領域を含む、単離モノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項20】
ヒトCXCR4に特異的に結合する、ヒトV3−48遺伝子の産物であるかまたはそれから誘導される重鎖可変領域およびヒトVL15遺伝子の産物であるかまたはそれから誘導される軽鎖可変領域を含む、単離モノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項21】
(a)配列番号1を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号5を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号9を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号13を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号17を含む軽鎖可変領域CDR2、および
(f)配列番号21を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項22】
(a)配列番号2を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号6を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号10を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号14を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号18を含む軽鎖可変領域CDR2、および
(f)配列番号22を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項23】
(a)配列番号3を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号7を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号11を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号15を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号19を含む軽鎖可変領域CDR2、および
(f)配列番号23を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項24】
(a)配列番号4を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号8を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号12を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号16を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号20を含む軽鎖可変領域CDR2、および
(f)配列番号24を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項25】
ヒトCXCR4に特異的に結合する、
(a)配列番号25〜28および41〜44からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、および
(b)配列番号29〜32および45〜48からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、単離モノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項26】
(a)配列番号25または41のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、および
(b)配列番号29または45のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、請求項25に記載の抗体。
【請求項27】
(a)配列番号26または42のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、および
(b)配列番号30または46のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、請求項25に記載の抗体。
【請求項28】
(a)配列番号27または43のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、および
(b)配列番号31または47のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、請求項25に記載の抗体。
【請求項29】
(a)配列番号28または44のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、および
(b)配列番号32または48のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含む、請求項25に記載の抗体。
【請求項30】
請求項1に記載の抗体またはその抗原結合部分および医薬的に許容できる担体を含む組成物。
【請求項31】
治療物質に連結された、請求項1に記載の抗体またはその抗原結合部分を含む免疫複合体。
【請求項32】
請求項31に記載の免疫複合体および医薬的に許容できる担体を含む組成物。
【請求項33】
前記治療物質が細胞毒素である、請求項31に記載の免疫複合体。
【請求項34】
請求項33に記載の免疫複合体および医薬的に許容できる担体を含む組成物。
【請求項35】
前記治療物質が放射性同位体である、請求項31に記載の免疫複合体。
【請求項36】
請求項35に記載の免疫複合体および医薬的に許容できる担体を含む組成物。
【請求項37】
請求項1に記載の抗体またはその抗原結合部分をコードする単離核酸分子。
【請求項38】
請求項37に記載の核酸分子を含む発現ベクター。
【請求項39】
請求項38に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項40】
抗CXCR4抗体を調製するための方法であって、請求項39に記載の宿主細胞内で前記抗体を発現するステップと、前記宿主細胞から前記抗体を単離するステップと、を含む方法。
【請求項41】
細胞内でCXCR4活性を調節する方法であって、前記細胞を請求項1に記載の抗体またはその抗原結合部分と前記細胞内でのCXCR4活性が調節されるように接触させるステップを含む方法。
【請求項42】
CXCR4活性がインビトロで前記細胞を前記抗体またはその抗原結合部分とともに培養することにより調節される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
対象におけるCXCR4活性がインビボで前記対象に前記抗体またはその抗原結合部分を投与することにより調節される、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記細胞がCXCR4を発現する腫瘍細胞であり、かつ前記方法が前記腫瘍細胞の成長の阻害または前記腫瘍細胞の転移の阻害をもたらす、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記細胞がCXCR4を発現するT細胞であり、かつ前記方法がHIVの前記細胞への侵入の阻害をもたらす、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記細胞が炎症性疾患におけるリンパ球であり、かつ前記方法が炎症の阻害をもたらす、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
前記細胞が血管新生に関与し、かつ前記方法が血管新生の調節をもたらす、請求項41に記載の方法。
【請求項48】
対象における骨髄から末梢血へのCD34幹細胞の動員を刺激する方法であって、前記対象に請求項1に記載の抗体またはその抗原結合部分を骨髄から末梢血へのCD34幹細胞の動員が刺激されるように投与するステップを含む方法。
【請求項49】
前記CD34幹細胞を前記末梢血から採取するステップをさらに含む、請求項48に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図16】
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【公表番号】特表2010−505830(P2010−505830A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531416(P2009−531416)
【出願日】平成19年10月1日(2007.10.1)
【国際出願番号】PCT/US2007/021152
【国際公開番号】WO2008/060367
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(502066649)メダレックス, インコーポレイテッド (13)
【Fターム(参考)】