説明

DC−DCコンバータ、および、半導体チップ

【課題】回路面積を削減しつつ、出力電圧をより安定させることが可能なDC−DCコンバータを提供する。
【解決手段】DC−DCコンバータ100は、出力端子Toutと、第1導電型の第1のMOSトランジスタM1と、第2導電型の第2のMOSトランジスタM2と、第1導電型の第3のMOSトランジスタM3と、第2導電型の第4のMOSトランジスタM4と、第1のインダクタL1と、第2のインダクタL2と、第1のキャパシタC1と、第2のキャパシタC2と、第3のキャパシタC3と、第1の抵抗R1と、第2の抵抗R2と、制御回路100aと、を備える。制御回路100aは予め設定された第1の基準電圧Vref1と出力電圧Voutが等しくなるように、第1の抵抗R1の他端および第2の抵抗R2の他端に第1のバイアス電圧Vbnを印加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、DC−DCコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)スイッチングDC−DCコンバータを複数並列に接続した、所謂、PWM制御DC−DCコンバータがある。
【0003】
このような従来のDC−DCコンバータは、例えば、リップルを低減するためにフィルタとして機能するインダクタのインダクタンスを大きくする必要があり、回路面積が増大する問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−44831
【特許文献2】特開2005−168106
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、回路面積を削減しつつ、出力電圧をより安定させることが可能なDC−DCコンバータを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施例に従ったDC−DCコンバータは、第1のMOSトランジスタの他端と出力端子との間に接続された第1のインダクタと、第3のMOSトランジスタの他端と出力端子との間に接続された第2のインダクタと、第2のMOSトランジスタのゲートと第3のMOSトランジスタの他端との間に接続された第1のキャパシタと、第4のMOSトランジスタのゲートと第1のMOSトランジスタの他端との間に接続された第2のキャパシタと、第1のMOSトランジスタの他端に一端が接続され、第3のMOSトランジスタの他端に他端が接続された第3のキャパシタと、を備える。このDC−DCコンバータは、第2のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第1の抵抗と、第4のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第2の抵抗と、予め設定された第1の基準電圧と出力電圧とを比較し、第1の基準電圧と出力電圧が等しくなるように、第1の抵抗の他端および第2の抵抗の他端に第1のバイアス電圧を印加する制御回路と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施形態に係る半導体チップ1000の構成の一例を示す図である。
【図2】実施例1に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の一例を示す図である。
【図3】実施例2に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の一例を示す図である。
【図4】実施例2に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の他の例を示す図である。
【図5】実施例3に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の一例を示す図である。
【図6】実施例4に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の一例を示す図である。
【図7】実施例5に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、各実施例について図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は、本実施形態に係る半導体チップ1000の構成の一例を示す図である。
【0010】
図1に示すように、半導体チップ1000は、LSI(Large Scale Integuration)回路101と、このLSI回路101に電源電圧VDDから生成した出力電圧Voutを供給するDC−DCコンバータ100と、を備える。
【0011】
ここで、図2は、実施例1に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の一例を示す図である。
【0012】
図2に示すように、DC−DCコンバータ100は、出力端子Toutと、第1導電型の第1のMOSトランジスタ(pMOSトランジスタ)M1と、第2導電型の第2のMOSトランジスタ(nMOSトランジスタ)M2と、第1導電型の第3のMOSトランジスタ(pMOSトランジスタ)M3と、第2導電型の第4のMOSトランジスタ(nMOSトランジスタ)M4と、第1のインダクタL1と、第2のインダクタL2と、第1のキャパシタC1と、第2のキャパシタC2と、第3のキャパシタC3と、第1の抵抗R1と、第2の抵抗R2と、制御回路100aと、を備える。
【0013】
出力端子Toutは、DC−DCコンバータ100が生成した出力電圧Voutを出力するようになっている。
【0014】
この出力端子Toutと第2の電圧線VSSとの間には、外部負荷Tloadと安定化容量として機能する外部容量Cloadとが並列に接続されている。この外部負荷Tloadと外部容量Cloadは、DC−DCコンバータ100の外部に接続されている。なお、必要に応じて、外部容量Cloadは省略されてもよい。
【0015】
第1のMOSトランジスタM1は、第1の電圧(ここでは、電源電圧)が印加される第1の電圧線VDDに一端(ソース)が接続されている。
【0016】
第2のMOSトランジスタM2は、第1のMOSトランジスタMの他端(ドレイン)に一端(ドレイン)が接続され、第1の電圧と異なる第2の電圧(ここでは、接地電圧)が印加される第2の電圧線VSSに他端(ソース)が接続されている。
【0017】
第3のMOSトランジスタM3は、第1の電圧線VDDに一端(ソース)が接続されている。
【0018】
第4のMOSトランジスタM4は、第3のMOSトランジスタM3の他端(ドレイン)に一端(ドレイン)が接続され、第2の電圧線VSSに他端(ソース)が接続されている。
【0019】
なお、第1のMOSトランジスタM1と第3のMOSトランジスタM3とは、同じサイズを有する。また、第2のMOSトランジスタM2と第4のMOSトランジスタM4とは、同じサイズを有する。
【0020】
また、第1、第3のMOSトランジスタM1、M3のサイズは、第2、第4のMOSトランジスタM2、M4のサイズよりも大きくなるように設定されている。
【0021】
第1のインダクタL1は、第1のMOSトランジスタM1の他端(ドレイン)と出力端子Toutとの間に接続されている。
【0022】
第2のインダクタL2は、第3のMOSトランジスタM3の他端(ドレイン)と出力端子Toutとの間に接続されている。
【0023】
なお、第1のインダクタL1と第2のインダクタL2とは、同じインダクタンスを有する。
【0024】
第1のキャパシタC1は、第2のMOSトランジスタM2のゲートと第3のMOSトランジスタM3の他端(ドレイン)との間に接続されている。この第1のキャパシタC1により、直流電流が、第2のMOSトランジスタM2のゲートと第3のMOSトランジスタM3の他端(ドレイン)との間に、すなわち第1の抵抗R1に、流れるのを抑制している。
【0025】
第2のキャパシタC2は、第4のMOSトランジスタM4のゲートと第1のMOSトランジスタM1の他端(ドレイン)との間に接続されている。この第2のキャパシタC2により、直流電流が、第4のMOSトランジスタM4のゲートと第1のMOSトランジスタM1の他端(ドレイン)との間に、すなわち第2の抵抗R2に、流れるのを抑制している。
【0026】
なお、第1のキャパシタC1と第2のキャパシタC2とは、同じキャパシタンスを有する。
【0027】
第3のキャパシタC3は、第1のMOSトランジスタM1の他端(ドレイン)に一端が接続され、第3のMOSトランジスタM3の他端(ドレイン)に他端が接続されている。
【0028】
第1の抵抗R1は、第2のMOSトランジスタM2のゲートに一端が接続されている。
【0029】
第2の抵抗R2は、第4のMOSトランジスタM4のゲートに一端が接続されている。
【0030】
なお、第1の抵抗R1と第2の抵抗R2とは、同じ抵抗値を有する。
【0031】
制御回路100aは、第1のバイアス調整回路1を含む。
【0032】
この第1のバイアス調整回路1は、例えば、第1の入力端子(反転入力端子)に第1の基準電圧Vref1が入力され、第2の入力端子(非反転入力端子)に出力電圧Voutが入力され、第1の抵抗R1の他端および第2の抵抗R2の他端に出力が接続された第1のオペアンプである。
【0033】
この第1のオペアンプは、予め設定された第1の基準電圧Vrefと出力電圧Voutとを比較し、第1の基準電圧Vrefと出力電圧Voutが等しくなるように、第1の抵抗R1の他端および第2の抵抗R2の他端に第1のバイアス電圧Vbnを印加するようになっている。
【0034】
すなわち、制御回路100aは、予め設定された第1の基準電圧Vref1と出力電圧Voutとを比較し、第1の基準電圧Vref1と出力電圧Voutが等しくなるように、第1の抵抗R1の他端および第2の抵抗R2の他端に第1のバイアス電圧Vbnを制御する。
【0035】
これにより、DC−DCコンバータ100の出力電圧Voutが目標電圧である第1の基準電圧Vref1に設定される。
【0036】
なお、第1の基準電圧Vrefと出力電圧Voutとが等しいときの第1のバイアス電圧Vbnは、第2、第4のMOSトランジスタM2、M4の閾値電圧よりも低くなるように制御される。
【0037】
これにより、第2、第4のMOSトランジスタM2、M4に流れる電流を制限し、第1、第3のMOSトランジスタM1、M3に流れる電流を出力端子Tout側にできるだけ流れるようにすることができる。
【0038】
すなわち、DC−DCコンバータ100の効率を向上することができる。
【0039】
次に、以上のような構成を有するDC−DCコンバータ100の動作の一例について説明する。
【0040】
DC−DCコンバータ100は、第1、第4のMOSトランジスタM1、M4がオンし且つ第2、第3のMOSトランジスタM2、M4がオフする第1の状態と、第1、第4のMOSトランジスタM1、M4がオンし且つ第2、第3のMOSトランジスタM2、M4がオフする第2の状態との間を交互に遷移し、第1、第2のインダクタL1、L2と第3のキャパシタC3によるLC−VCOが共振する。
【0041】
そして、このLC−VCOの共振周波数が高いので、第1のインダクタL1と第2のインダクタL2との間の端子TMに、一定に保たれた電圧が出力される。すなわち、一定に保たれた出力電圧Voutが出力端子Toutに出力される。
【0042】
なお、第1のインダクタL1と第2のインダクタL2との間の端子TMの電圧は、DC−DCコンバータ100が既述のような差動構成を有するため、リップルが低減され、非常に安定している。すなわち、DC−DCコンバータ100は、より安定した出力電圧Voutを出力することができる。
【0043】
また、既述のように、LC−VCOを構成する第1、第2のインダクタL1、L2および第3のキャパシタC3が、半導体集積回路で構成される。これにより、DC−DCコンバータ100をオンチップで構成する場合の回路面積を削減することができる。
【0044】
以上のように、本実施例1に係るDC−DCコンバータによれば、回路面積を削減しつつ、出力電圧をより安定させることができる。
【実施例2】
【0045】
既述の実施例1では、出力電圧Voutを制御するために、第2、第4のMOSトランジスタM2、M4のゲートに印加する第1のバイアス電圧Vbnを制御する構成の一例について説明した。
【0046】
本実施例2では、さらに、該LC−VCOの発振振幅を制御するための構成の一例について説明する。
【0047】
図3は、実施例2に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の一例を示す図である。また、図4は、実施例2に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の他の例を示す図である。なお、図3、図4において、図2に示す符号と同じ符号は、実施例1と同様の構成を示す。
【0048】
図3に示すように、DC−DCコンバータ100は、実施例1と比較して、第3の抵抗R3と、第4の抵抗R4と、をさらに備える。
第3の抵抗R3は、第1のMOSトランジスタM1のゲートに一端が接続されている。
【0049】
第4の抵抗R4は、第3のMOSトランジスタM3のゲートに一端が接続されている。
【0050】
なお、第3の抵抗R3と第4の抵抗R4とは、同じ抵抗値を有する。
【0051】
ここで、制御回路100aは、実施例1と比較して、第2のバイアス調整回路2と、振幅検出回路3と、をさらに含む。
【0052】
振幅検出回路3は、第3のキャパシタC3の一端の電圧と第3のキャパシタC3の他端の電圧との電圧差(振幅)を検出し、該電圧差に基づいた検出電圧Vdを出力するようになっている。
【0053】
第2のバイアス調整回路2は、予め設定された第2の基準電圧Vref2と検出電圧Vdとを比較し、第2の基準電圧Vref2と検出電圧Vdとが等しくなるように、第3の抵抗R3の他端および第4の抵抗R4の他端に第2のバイアス電圧Vbpを印加するようになっている。
【0054】
この第2のバイアス調整回路2は、例えば、第1の入力端子(反転入力端子)に検出電圧Vdが入力され、第2の入力端子(非反転入力端子)に第2の基準電圧Vrref2が入力され、第3の抵抗R3の他端および第4の抵抗R4の他端に出力が接続された第2のオペアンプである。
【0055】
すなわち、制御回路100aは、本実施例2では、実施例1の制御動作に加え、第3のキャパシタC3の一端の電圧と第3のキャパシタC3の他端の電圧との電圧差を検出し、該電圧差に基づいた検出電圧Vdを生成する。そして、制御回路100aは、予め設定された第2の基準電圧Vref2と検出電圧Vdとを比較し、第2の基準電圧Vref2と検出電圧Vdとが等しくなるように、第3の抵抗R3の他端および第4の抵抗R4の他端に第2のバイアス電圧Vbpを印加する。
【0056】
これにより、DC−DCコンバータ100の該LC−VCOの発振振幅が、第2の基準電圧Vref2により定まる目標の発振振幅になるように設定される。
【0057】
なお、DC−DCコンバータ100の他の構成は、実施例1と同様である。
【0058】
ここで、図3に示す構成では、出力電圧Voutを制御するために、第2、第4のMOSトランジスタM2、4のゲートに印加するバイアス電圧Vbnを制御し、一方、第3のキャパシタC3の両端の電位差(振幅)を制御するために、第1、第3のMOSトランジスタM1、3のゲートに印加する電圧Vbpを制御している。
【0059】
しかし、図4に示すように、第1のバイアス調整回路1が出力するバイアス電圧Vbpを第3、第4の抵抗R3、R4の他端に印加し、第2のバイアス調整回路2が出力するバイアス電圧Vbnを第1、第2の抵抗R1、R2の他端に印加するようにしてもよい。すわわち、出力電圧Voutを制御するために、第1、第3のMOSトランジスタM1、3のゲートに印加する電圧Vbpを制御する一方、第3のキャパシタC3の両端の電位差(振幅)を制御するために、第2、第4のMOSトランジスタM2、4のゲートに印加するバイアス電圧Vbnを制御するようにしてもよい。
【0060】
また、以上のような構成を有するDC−DCコンバータ100の動作は、既述の実施例1のDC−DCコンバータ100の動作と同様である。
【0061】
また、実施例1と同様に、第1のインダクタL1と第2のインダクタL2との間の端子TMの電圧は、DC−DCコンバータ100が既述のような差動構成を有するため、リップルが低減され、非常に安定している。すなわち、DC−DCコンバータ100は、より安定した出力電圧Voutを出力することができる。
【0062】
また、実施例1と同様に、LC−VCOを構成する第1、第2のインダクタL1、L2および第3のキャパシタC3が、半導体集積回路で構成される。これにより、DC−DCコンバータ100をオンチップで構成する場合の回路面積を削減することができる。
【0063】
以上のように、本実施例2に係るDC−DCコンバータによれば、実施例1と同様に、回路面積を削減しつつ、出力電圧をより安定させることができる。
【実施例3】
【0064】
本実施例3では、出力電圧Voutおよび該LC−VCOの発振振幅をアナログ的に制御するための構成の一例について説明する。
【0065】
図5は、実施例3に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の一例を示す図である。なお、図5において、図2ないし図4に示す符号と同じ符号は、実施例1と同様の構成を示す。
【0066】
図5に示すように、DC−DCコンバータ100は、実施例2と比較して、第1導電型の第5のMOSトランジスタ(pMOSトランジスタ)M5と、第2導電型の第6のMOSトランジスタ(nMOSトランジスタ)M6と、第1導電型の第7のMOSトランジスタ(pMOSトランジスタ)M7と、第2導電型の第8のMOSトランジスタ(nMOSトランジスタ)M8と、第6のキャパシタC6と、第7のキャパシタC7と、第8のキャパシタC8と、第9のキャパシタC9と、第5の抵抗R5と、第6の抵抗R6と、第7の抵抗R7は、第8の抵抗R8と、をさらに備える。
【0067】
第5のMOSトランジスタM5は、第1の電圧線VDDに一端(ソース)が接続され、第3のキャパシタC3の一端に他端(ドレイン)が接続されている。
【0068】
第6のMOSトランジスタM6は、第5のMOSトランジスタM5の他端(ドレイン)に一端(ドレイン)が接続され、第2の電圧線VSSに他端(ソース)が接続されている。
【0069】
第7のMOSトランジスタM7は、第1の電圧線VDDに一端(ソース)が接続され、第3のキャパシタC3の他端に他端(ドレイン)が接続されている。
【0070】
第8のMOSトランジスタM8は、第7のMOSトランジスタM7の他端(ドレイン)に一端(ドレイン)が接続され、第2の電圧線VSSに他端(ソース)が接続されている。
【0071】
第6のキャパシタC6は、第6のMOSトランジスタM6のゲートと第7のMOSトランジスタM7の他端(ドレイン)との間に接続されている。
【0072】
第7のキャパシタC7は、第8のMOSトランジスタM8のゲートと第5のMOSトランジスタM5の他端(ドレイン)との間に接続されている。
【0073】
第8のキャパシタC8は、第5のMOSトランジスタM5のゲートと第8のMOSトランジスタM8の他端(ドレイン)との間に接続されている。
【0074】
第9のキャパシタC9は、第7のMOSトランジスタM7のゲートと第6のMOSトランジスタM6の他端(ドレイン)との間に接続されている。
【0075】
第5の抵抗R5は、第6のMOSトランジスタM6のゲートに一端が接続されている。
【0076】
第6の抵抗R6は、第8のMOSトランジスタM8のゲートに一端が接続されている。
【0077】
第7の抵抗R7は、第5のMOSトランジスタM5のゲートに一端が接続されている。
【0078】
第8の抵抗R8は、第7のMOSトランジスタM7のゲートに一端が接続されている。
【0079】
ここで、制御回路100aは、実施例2と比較して、第1のスイッチ回路SW1と、第2のスイッチ回路SW2と、第3のスイッチ回路SW3と、第4のスイッチ回路SW4と、をさらに含む。
【0080】
第1のスイッチ回路SW1は、第1のバイアス調整回路1の出力と、第1の抵抗R1の他端(第2の抵抗R2の他端)との間に接続されている。この第1のスイッチ回路SW1は、第1のバイアス電圧Vbnと、第2の電圧(接地電圧)と、を切り替え、何れか一方を、第1の抵抗R1の他端と第2の抵抗R2の他端に印加する。
【0081】
第1のスイッチ回路SW1が、第1のバイアス電圧Vbnを、第1の抵抗R1の他端と第2の抵抗R2の他端に印加した場合は、実施例2と同様の接続関係、動作になる。
【0082】
一方、第1のスイッチ回路SW1が、第2の電圧(接地電圧)を、第1の抵抗R1の他端と第2の抵抗R2の他端に印加した場合は、第2、第4のMOSトランジスタM2、M4はオフし動作しない。
【0083】
第2のスイッチ回路SW2は、第2のバイアス調整回路2の出力と、第3の抵抗R3の他端(第4の抵抗R4の他端)との間に接続されている。この第2のスイッチ回路SW2は、第2のバイアス電圧Vbpと、第1の電圧(電源電圧)と、を切り替え、何れか一方を、第3の抵抗R3の他端と第4の抵抗R4の他端に印加する。
【0084】
第2のスイッチ回路SW2が、第2のバイアス電圧Vbpを、第3の抵抗R3の他端と第4抵抗R4の他端に印加した場合は、実施例2と同様の接続関係、動作になる。
【0085】
一方、第2スイッチ回路SW2が、第1の電圧(電源電圧)を、第3の抵抗R3の他端と第4の抵抗R4の他端に印加した場合は、第1、第3のMOSトランジスタM1、M3はオフし動作しない。
【0086】
第3のスイッチ回路SW3は、第1のバイアス調整回路1の出力と、第5の抵抗R5の他端(第6の抵抗R6の他端)との間に接続されている。この第3のスイッチ回路SW3は、第1のバイアス電圧Vbnと、第2の電圧(接地電圧)と、を切り替え、何れか一方を、第5の抵抗R5の他端と第6の抵抗R6の他端に印加する。
【0087】
第3のスイッチ回路SW3が、第1のバイアス電圧Vbnを、第5の抵抗R5の他端と第6の抵抗R6の他端に印加した場合は、実施例2と同様の接続関係、動作になる。
【0088】
一方、第3のスイッチ回路SW3が、第2の電圧(接地電圧)を、第5の抵抗R5の他端と第6の抵抗R6の他端に印加した場合は、第6、第8のMOSトランジスタM6、M8はオフし動作しない。
【0089】
第4のスイッチ回路SW4は、第2のバイアス調整回路2の出力と、第7の抵抗R7の他端(第8の抵抗R8の他端)との間に接続されている。この第4のスイッチ回路SW4は、第2のバイアス電圧Vbpと、第1の電圧(電源電圧)と、を切り替え、何れか一方を、第7の抵抗R7の他端と第8の抵抗R8の他端に印加する。
【0090】
第4のスイッチ回路SW4が、第2のバイアス電圧Vbpを、第7の抵抗R7の他端と第8抵抗R8の他端に印加した場合は、実施例2と同様の接続関係、動作になる。
【0091】
一方、第2スイッチ回路SW2が、第1の電圧(電源電圧)を、第7の抵抗R7の他端と第8の抵抗R8の他端に印加した場合は、第5、第7のMOSトランジスタM5、M7はオフし動作しない。
【0092】
このように、第1ないし第4のスイッチ回路SW1〜SW4を制御することにより、動作させるMOSトランジスタの数を制御することができる。これにより、MOSトランジスタに流れる電流が制御され、出力電圧Voutおよび該LC−VCOの発振振幅をアナログ的に制御することができる。
【0093】
なお、本実施例3においても、実施例2の図4に示すように、第1のバイアス調整回路1が出力するバイアス電圧Vbpを第3、第4の抵抗R3、R4の他端に印加し、第2のバイアス調整回路2が出力するバイアス電圧Vbnを第1、第2の抵抗R1、R2の他端に印加するようにしてもよい。
【0094】
また、以上のような構成を有するDC−DCコンバータ100の動作は、既述の実施例1のDC−DCコンバータ100の動作と同様である。
【0095】
また、実施例1、2と同様に、第1のインダクタL1と第2のインダクタL2との間の端子TMの電圧は、DC−DCコンバータ100が既述のような差動構成を有するため、リップルが低減され、非常に安定している。すなわち、DC−DCコンバータ100は、より安定した出力電圧Voutを出力することができる。
【0096】
また、実施例1、2と同様に、LC−VCOを構成する第1、第2のインダクタL1、L2および第3のキャパシタC3が、半導体集積回路で構成される。これにより、DC−DCコンバータ100をオンチップで構成する場合の回路面積を削減することができる。
【0097】
以上のように、本実施例3に係るDC−DCコンバータによれば、実施例1、2と同様に、回路面積を削減しつつ、出力電圧をより安定させることができる。
【実施例4】
【0098】
本実施例4では、DC−DCコンバータの効率を向上するための構成の一例について説明する。
【0099】
図6は、実施例4に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の一例を示す図である。なお、図6において、図2ないし図4に示す符号と同じ符号は、実施例1と同様の構成を示す。
【0100】
図6に示すように、DC−DCコンバータ100は、実施例1と比較して、キャパシタC41と、インダクタL41と、をさらに備える。その他のDC−DCコンバータ100の構成は、実施例1と同様である。
【0101】
そして、キャパシタC41とインダクタL41とは、端子TMと出力端子Toutとの間で、並列に接続されている。このキャパシタC41とインダクタL41とは、共振回路を構成する。
【0102】
ここで、第1、第2のインダクタL1、L2と第3のキャパシタC3で構成される共振回路の基本波の発振周波数f0は、式(1)で表されるものとする。なお、第1、第2のインダクタL1、L2のインダクタンスをそれぞれ同じ1/2×LL1とし、第3のキャパシタC3のキャパシタンスをCC3とする。

f0=1/{2π(LL1×CC3)}0.5 (1)
【0103】
一方、インダクタL41とキャパシタC41で構成される共振回路は、発振周波数f0の2倍波で発振し、その発振周波数2×f0は、式(2)で表されるものとする。なお、インダクタL41のインダクタンスをLL41とし、キャパシタC41のキャパシタンスをCC41とする。

2×f0=1/{2π(LL41×CC41)}0.5 (2)
【0104】
このように、DC−DCコンバータ100に、発振周波数f0の2倍波2×f0で発振するLC共振回路(L41、C41)を追加する。この高調波の共振回路により、発振波形をより方形波に近づけることができる。
【0105】
これにより、トランジスタのドレイン電圧とドレイン電流の重なりを低減して、ロスを減らすことが可能となる。
【0106】
すなわち、第1、第2のインダクタL1、L2と第3のキャパシタC3で構成される共振回路中のトランジスタがスイッチング時に消費する電力を低減し、DC−DCコンバータの効率を改善することができる。
【0107】
また、以上のような構成を有するDC−DCコンバータ100の動作は、既述の実施例1のDC−DCコンバータ100の動作と同様である。
【0108】
また、実施例1、2と同様に、第1のインダクタL1と第2のインダクタL2との間の端子TMの電圧は、DC−DCコンバータ100が既述のような差動構成を有するため、リップルが低減され、非常に安定している。すなわち、DC−DCコンバータ100は、より安定した出力電圧Voutを出力することができる。
【0109】
また、実施例1、2と同様に、LC−VCOを構成する第1、第2のインダクタL1、L2および第3のキャパシタC3が、半導体集積回路で構成される。これにより、DC−DCコンバータ100をオンチップで構成する場合の回路面積を削減することができる。
【0110】
以上のように、本実施例4に係るDC−DCコンバータによれば、実施例1、2と同様に、回路面積を削減しつつ、出力電圧をより安定させることができる。
【実施例5】
【0111】
本実施例5では、DC−DCコンバータの効率を向上するための構成の他の例について説明する。
【0112】
図7は、実施例5に係る、図1に示すDC−DCコンバータ100の構成の一例を示す図である。なお、図7において、図2ないし図4に示す符号と同じ符号は、実施例1と同様の構成を示す。
【0113】
図7に示すように、DC−DCコンバータ100は、実施例1と比較して、第1、第2のインダクタL1、L2と第3のキャパシタC3に代えて、キャパシタC51〜C54と、インダクタL51〜L54と、を備える。その他のDC−DCコンバータ100の構成は、実施例1と同様である
そして、キャパシタC51〜C54は、第1のMOSトランジスタM1の他端(ドレイン)と第3のMOSトランジスタM3の他端(ドレイン)に他端との間に直列に接続されている。
【0114】
また、インダクタL51〜L54は、第1のMOSトランジスタM1の他端(ドレイン)と第3のMOSトランジスタM3の他端(ドレイン)に他端との間に直列に接続されている。
【0115】
また、端子TMは、キャパシタC52とキャパシタC53との間(インダクタL52とインダクタL53との間)に接続されている。
【0116】
また、インダクタL51とキャパシタC51とは、並列に接続され、共振回路を構成する。また、インダクタL52とキャパシタC52とは、並列に接続され、共振回路を構成する。また、インダクタL53とキャパシタC53とは、並列に接続され、共振回路を構成する。また、インダクタL54とキャパシタC54とは、並列に接続され、共振回路を構成する。
【0117】
ここで、インダクタL51とキャパシタC51で構成される共振回路の基本波の発振周波数f0は、式(3)で表されるものとする。なお、インダクタL51のインダクタンスをそれぞれ同じLL51とし、キャパシタC51のキャパシタンスをCC1とする。また、インダクタL54とキャパシタC54で構成される共振回路の基本波の発振周波数f0も、式(3)で表されるものとする。

f0=1/{2π(LL51×CC51)}0.5 (3)
【0118】
一方、インダクタL52とキャパシタC52で構成される共振回路は、発振周波数f0の3倍波で発振し、その発振周波数3×f0は、式(4)で表される。なお、インダクタL52のインダクタンスをLL52とし、キャパシタC52のキャパシタンスをCC52とする。また、インダクタL53とキャパシタC53で構成される共振回路の発振周波数3×f0も、式(4)で表されるものとする。

3×f0=1/{2π(LL52×CC52)}0.5 (4)
【0119】
このように、DC−DCコンバータ100に、発振周波数f0の2倍波2×f0で発振するLC共振回路(L41、C41)を組み込む。この高調波の共振回路により、発振波形をより方形波に近づけることができる。
【0120】
これによりDC−DCコンバータの効率を改善することができる。
【0121】
また、以上のような構成を有するDC−DCコンバータ100の動作は、既述の実施例1のDC−DCコンバータ100の動作と同様である。
【0122】
また、実施例1、2と同様に、第1のインダクタL1と第2のインダクタL2との間の端子TMの電圧は、DC−DCコンバータ100が既述のような差動構成を有するため、リップルが低減され、非常に安定している。すなわち、DC−DCコンバータ100は、より安定した出力電圧Voutを出力することができる。
【0123】
また、実施例1、2と同様に、LC−VCOを構成する第1、第2のインダクタL1、L2および第3のキャパシタC3が、半導体集積回路で構成される。これにより、DC−DCコンバータ100をオンチップで構成する場合の回路面積を削減することができる。
【0124】
以上のように、本実施例5に係るDC−DCコンバータによれば、実施例1、2と同様に、回路面積を削減しつつ、出力電圧をより安定させることができる。
【0125】
なお、以上の各実施例においては、第1の電圧を電源電圧、第2の電圧を接地電圧、第1導電型のMOSトランジスタをpMOSトランジスタ、第2導電型のMOSトランジスタをnMOSトランジスタとして説明した。
【0126】
しかし、回路の極性を逆にしても、すなわち、第1の電圧を接地電圧、第2の電圧を電源電圧、第1導電型のMOSトランジスタをnMOSトランジスタ、第2導電型のMOSトランジスタをpMOSトランジスタとしても、同様の作用・効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0127】
100 DC−DCコンバータ
101 LSI回路
1000 半導体チップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力電圧を出力する出力端子と、
第1の電圧が印加される第1の電圧線に一端が接続された第1導電型の第1のMOSトランジスタと、
前記第1のMOSトランジスタの他端に一端が接続され、前記第1の電圧と異なる第2の電圧が印加される第2の電圧線に他端が接続された第2導電型の第2のMOSトランジスタと、
前記第1の電圧線に一端が接続された第1導電型の第3のMOSトランジスタと、
前記第3のMOSトランジスタの他端に一端が接続され、前記第2の電圧線に他端が接続された第2導電型の第4のMOSトランジスタと、
前記第1のMOSトランジスタの他端と前記出力端子との間に接続された第1のインダクタと、
前記第3のMOSトランジスタの他端と前記出力端子との間に接続された第2のインダクタと、
前記第2のMOSトランジスタのゲートと前記第3のMOSトランジスタの他端との間に接続された第1のキャパシタと、
前記第4のMOSトランジスタのゲートと前記第1のMOSトランジスタの他端との間に接続された第2のキャパシタと、
前記第1のMOSトランジスタの他端に一端が接続され、前記第3のMOSトランジスタの他端に他端が接続された第3のキャパシタと、
前記第2のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第1の抵抗と、
前記第4のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第2の抵抗と、
予め設定された第1の基準電圧と前記出力電圧とを比較し、前記第1の基準電圧と前記出力電圧が等しくなるように、前記第1の抵抗の他端および前記第2の抵抗の他端に第1のバイアス電圧を印加する第1のバイアス調整回路と、を備える
ことを特徴とするDC−DCコンバータ。
【請求項2】
前記第1のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第3の抵抗と、
前記第3のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第4の抵抗と、
前記第3のキャパシタの一端の電圧と前記第3のキャパシタの他端の電圧との電圧差を検出し、前記電圧差に基づいた検出電圧を出力する振幅検出回路と、
予め設定された第2の基準電圧と前記検出電圧とを比較し、記第2の基準電圧と前記検出電圧が等しくなるように、前記第3の抵抗の他端および前記第4の抵抗の他端に第2のバイアス電圧を印加する第2のバイアス調整回路と、をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項3】
前記第1のバイアス調整回路は、
第1の入力端子に前記第1の基準電圧が入力され、第2の入力端子に前記出力電圧が入力され、前記第1の抵抗の他端および前記第2の抵抗の他端に出力が接続された第1のオペアンプである
ことを特徴とする請求項1に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項4】
前記第1のバイアス調整回路は、
第1の入力端子に前記第1の基準電圧が入力され、第2の入力端子に前記出力電圧が入力され、前記第1の抵抗の他端および前記第2の抵抗の他端に出力が接続された第1のオペアンプであり、
前記第2のバイアス調整回路は、
第2の入力端子に前記検出電圧が入力され、第2の入力端子に前記第2の基準電圧が入力され、前記第3の抵抗の他端および前記第4の抵抗の他端に出力が接続された第2のオペアンプである
ことを特徴とする請求項2に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項5】
前記第1の電圧線に一端が接続され、前記第3のキャパシタの一端に他端が接続された第1導電型の第5のMOSトランジスタと、
前記第5のMOSトランジスタの他端に一端が接続され、前記第2の電圧線に他端が接続された第2導電型の第6のMOSトランジスタと、
前記第1の電圧線に一端が接続され、前記第3のキャパシタの他端に他端が接続された第1導電型の第7のMOSトランジスタと、
前記第7のMOSトランジスタの他端に一端が接続され、前記第2の電圧線に他端が接続された第2導電型の第8のMOSトランジスタと、
前記第6のMOSトランジスタのゲートと前記第7のMOSトランジスタの他端との間に接続された第6のキャパシタと、
前記第8のMOSトランジスタのゲートと前記第5のMOSトランジスタの他端との間に接続された第7のキャパシタと、
前記第5のMOSトランジスタのゲートと前記第8のMOSトランジスタの他端との間に接続された第8のキャパシタと、
前記第7のMOSトランジスタのゲートと前記第6のMOSトランジスタの他端との間に接続された第9のキャパシタと、
前記第6のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第5の抵抗と、
前記第8のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第6の抵抗と、
前記第5のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第7の抵抗と、
前記第7のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第8の抵抗と、
前記第1のバイアス電圧と、前記第2の電圧と、を切り替え、何れか一方を、前記第1の抵抗の他端と前記第2の抵抗の他端に印加する第1のスイッチ回路と、
前記第2のバイアス電圧と、前記第1の電圧と、を切り替え、何れか一方を、前記第3の抵抗の他端と前記第4の抵抗の他端に印加する第2のスイッチ回路と、
前記第1のバイアス電圧と、前記第2の電圧と、を切り替え、何れか一方を、前記第5の抵抗の他端と前記第6の抵抗の他端に印加する第3のスイッチ回路と、
前記第2のバイアス電圧と、前記第1の電圧と、を切り替え、何れか一方を、前記第7の抵抗の他端と前記第8の抵抗の他端に印加する第4のスイッチ回路と、をさらに備える
ことを特徴とする請求項2または4に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項6】
前記第1のMOSトランジスタと前記第3のMOSトランジスタとは、同じサイズを有し、
前記第2のMOSトランジスタと前記第4のMOSトランジスタとは、同じサイズを有し、
前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとは、同じインダクタンスを有し、
前記第1の抵抗と前記第2の抵抗とは、同じ抵抗値を有し、
前記第1のキャパシタと前記第2のキャパシタとは、同じキャパシタンスを有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項7】
前記第3の抵抗と前記第4の抵抗とは、同じ抵抗値を有することを特徴とする請求項2または4に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項8】
前記第1の基準電圧と前記出力電圧とが等しいときの前記第1のバイアス電圧は、前記第2、第4のMOSトランジスタの閾値電圧よりも低い
ことを特徴とする請求項1または3に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項9】
前記第1の電圧は、電源電圧であり、
前記第2の電圧は、接地電圧であり、
前記第1、第3のMOSトランジスタは、pMOSトランジスタであり、
前記第2、第4のMOSトランジスタは、nMOSトランジスタである
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項10】
LSI回路と、
前記LSI回路に出力電圧を供給するDC−DCコンバータと、を備え、
前記DC−DCコンバータは、
前記出力電圧を出力する出力端子と、
第1の電圧が印加される第1の電圧線に一端が接続された第1導電型の第1のMOSトランジスタと、
前記第1のMOSトランジスタの他端に一端が接続され、前記第1の電圧と異なる第2の電圧が印加される第2の電圧線に他端が接続された第2導電型の第2のMOSトランジスタと、
前記第1の電圧線に一端が接続された第1導電型の第3のMOSトランジスタと、
前記第3のMOSトランジスタの他端に一端が接続され、前記第2の電圧線に他端が接続された第2導電型の第4のMOSトランジスタと、
前記第1のMOSトランジスタの他端と前記出力端子との間に接続された第1のインダクタと、
前記第3のMOSトランジスタの他端と前記出力端子との間に接続された第2のインダクタと、
前記第2のMOSトランジスタのゲートと前記第3のMOSトランジスタの他端との間に接続された第1のキャパシタと、
前記第4のMOSトランジスタのゲートと前記第1のMOSトランジスタの他端との間に接続された第2のキャパシタと、
前記第1のMOSトランジスタの他端に一端が接続され、前記第3のMOSトランジスタの他端に他端が接続された第3のキャパシタと、
前記第2のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第1の抵抗と、
前記第4のMOSトランジスタのゲートに一端が接続された第2の抵抗と、
予め設定された第1の基準電圧と前記出力電圧とを比較し、前記第1の基準電圧と前記出力電圧が等しくなるように、前記第1の抵抗の他端および前記第2の抵抗の他端に第1のバイアス電圧を印加する第1のバイアス調整回路と、を有する
ことを特徴とする半導体チップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−55104(P2012−55104A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196498(P2010−196498)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】