説明

ICモジュール、ICインレット及びIC実装体

【課題】非接触通信の信頼性に優れた小面積のIC実装体を製造でき、かつ汎用のICモジュールの製造装置で製造できるICモジュールを提供する。
【解決手段】本発明のICモジュール100は、コンデンサー単位120,130を有する板状コンデンサー110と、板状コンデンサー110の対向する第1側面110a側と第2側面110b側に各々外嵌された第1電極端子160及び第2電極端子170と、板状コンデンサー110に積層されたICチップ180とを備え、コンデンサー単位120,130の第1電極122,132は、第1電極端子160と第1側面110aにおいて電気的に接続し、コンデンサー単位の第2電極123,133は、第2電極端子170と第2側面110bにおいて電気的に接続し、ICチップ180は、第1電極端子160及び第2電極端子170と電気的に接続している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICモジュール、ICインレット及びIC実装体に関する。更に詳しくは、非接触式で通信が可能なICモジュール、ICインレット及びIC実装体に関する。
【0002】
IC実装体は、カード等にメモリー・マイクロプロセッサーなどのIC(集積回路)チップを内蔵し、情報の記憶・処理機能を持つもので、データキャリアとも呼ばれている。 通称ICカードと呼ばれるが、カード形態をとるものだけでなく、物に貼り付けられるシート状のタグや容器に封入されたタグや腕時計型のキャリア等、種々の形態のものを含んでいる。
【0003】
IC実装体は、ICチップと外部機器との通信方式により、接触式、非接触式、接触、非接触共用式の3種類に分類される。
接触式は、IC実装体の表面に露出した外部接続端子を有し、その外部接続端子を外部機器に接触させることによって通信を行うものである。
また、非接触式は、IC実装体内部に埋め込まれたコイル状の内蔵アンテナを有し、その内蔵アンテナで外部機器と非接触で通信を行うものである。
また、接触、非接触共用式は、IC実装体表面の外部接続端子及び内蔵アンテナの両方を有し、同一のICチップが外部機器と接触及び非接触の何れでも通信できるものである。接触、非接触共用式は、コンビ式又はデュアルインターフェース式とも称されている。
本発明は、これらの内、非接触式と接触、非接触共用式(以下、これらを総称して「RFID(Radio Frequency Identification:無線自動識別)式」という。)のIC実装体と、これらに用いられるICモジュール、ICインレットに関するものである。
本願は、2006年3月30日に日本に出願された特願2006−093349号、及び2006年4月27日に日本に出願された特願2006−123420号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0004】
RFID式IC実装体は、通常アンテナに加えてコンデンサーを有し、これらとICチップとからなる共振回路の共振周波数が、外部機器から与えられる電磁波の波長と合致して、共振することにより通信が可能となる。
このように、コンデンサーを有するRFID式IC実装体として、絶縁基板の一方の面にICチップとマイカコンデンサーとが並べて搭載されたICカードが知られている(特許文献1)。
また、マイカフィルムの一部を一対の電極で挟みマイカコンデンサーを構成すると共に、このマイカフィルムの電極が設けられていない部分に、電極と並べるようにしてICチップが搭載されたICカードが知られている(特許文献2)。
【特許文献1】特許第3687459号公報
【特許文献2】特開2001−43336号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1、2に記載された従来技術では、マイカコンデンサーのように容量の安定したコンデンサーを用いているが、それでも、共振周波数の精度は、必ずしも充分でなかった。そのため、非接触通信の信頼性が不充分な場合があった。
また、特許文献1、2に記載された従来技術は、いずれもICチップとコンデンサーを有するICモジュールを小さい面積で構成することが困難である。そのため、例えばコイン状のような小さい面積のIC実装体を製造することが困難であった。また、規格(ISO7816、JISX6303)で定められた外部接続端子上にICチップとコンデンサーの双方を搭載できないため、汎用のICモジュールの製造装置を使用することができず、製造コストが高くなるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、共振周波数の精度が高く、非接触通信の信頼性に優れたIC実装体を製造できると共に、小面積に実装が可能なため、小面積のIC実装体も製造でき、かつ汎用のICモジュールの製造装置で製造できるICモジュールを提供することを課題とする。
並びにこのICモジュールを用い、共振周波数の精度が高く、非接触通信の信頼性に優れ、かつ小面積とすることが可能なICインレット及びIC実装体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を検討した結果、本発明は以下の構成を採用した。
(1)誘電体の一方の面に第1電極が、他方の面に第2電極が積層されてなる1以上のコンデンサー単位を有する板状コンデンサーと、
前記板状コンデンサーの対向する第1側面側と第2側面側に各々外嵌された第1電極端子及び第2電極端子と、
前記板状コンデンサーに積層されたICチップとを備え、
前記1以上のコンデンサー単位の第1電極は、前記第1電極端子と前記第1側面において電気的に接続し、
前記1以上のコンデンサー単位の第2電極は、前記第2電極端子と前記第2側面において電気的に接続し、
前記ICチップは、前記第1電極端子及び前記第2電極端子と電気的に接続し、
前記板状コンデンサーは、前記ICチップが外部機器と通信するための共振回路を構成するためのものであることを特徴とするICモジュール。
(2)前記誘電体が、マイカである(1)に記載のICモジュール。
(3)前記ICチップと前記第1電極端子及び前記第2電極端子との電気的接続が、異方導電性樹脂膜を介してなされている(1)又は(2)に記載のICモジュール。
(4)(1)から(3)の何れかに記載のICモジュールの前記第1電極端子及び前記第2電極端子に、アンテナが接続されていることを特徴とするICインレット。
(5)(1)から(3)の何れかに記載のICモジュールと前記ICモジュールの前記第1電極端子及び前記第2電極端子に接続されたアンテナが、本体に内蔵されていることを特徴とするIC実装体。
【発明の効果】
【0008】
本発明ICモジュールは、これを内蔵させることにより、共振周波数の精度が高く、非接触通信の信頼性に優れたIC実装体を製造することができる。また、本発明ICモジュールは、小面積に実装が可能である。そのため、小面積のIC実装体も製造でき、かつ汎用のICモジュールの製造装置で製造することができる。
本発明のICインレット及びIC実装体は、本発明のICモジュールを用いているので、共振周波数の精度が高く、非接触通信の信頼性に優れ、かつ小面積とすることも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(ICモジュール)
図1〜3は、本発明のICモジュールの第1実施形態である接触、非接触共用式のICモジュールを示す図であり、図1が表面を下側として示した断面図、図2は表面図、図3は裏面図である。なお、図1は図3のI−I線で切断した断面図である。
本実施形態のICモジュール10は、絶縁性基材11の表面に、規格(ISO7816、JISX6303)に適合する外部接続端子12を備えている。また、絶縁性基材11の裏面には、マイカコンデンサー13とICチップ14が順次積層されている。マイカコンデンサー13とICチップ14とは、積層体15を構成している。絶縁性基材11の裏面には、積層体15を挟んで一対のアンテナ接続端子16a、16bが設けられている。
【0010】
ICチップ14は、ワイヤ21a、21bによりマイカコンデンサー13と電気的に接続されている。また、マイカコンデンサー13は、ワイヤ22a、22bによりアンテナ接続端子16a、16bと電気的に接続されている。すなわち、ICチップ14は、マイカコンデンサー13を介してアンテナ接続端子16a、16bと電気的に接続されている。
また、絶縁性基材11には、複数の導通部25、25・・・が設けられ、ICチップ14は、これらの導通部25、25・・・を通されたワイヤ26、26・・・により外部接続端子12の複数の接続箇所と電気的に接続されている。
さらに、封止材30が設けられ、この封止材30に封止されることによって、積層体15や各ワイヤが保護されている。なお、図1、3では、説明の便宜上、封止材30を取り除いた状態の図としており、封止材30が設けられる範囲は、破線で示している。
【0011】
絶縁性基材11の材質としては、紙、不織布、織布、フィルム、ポリイミドフィルム基板、ガラスエポキシ基板、紙フェノール基板などの絶縁性材料が使用可能である。フィルムとしては、汎用のフィルム、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンテナフタレート)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、ABS(アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PET−G(少なくともエチレングリコール、テレフタル酸および1,4−シクロヘキサンジメタノールの3成分を重合した変性ポリエステル樹脂)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ポリイミド、が挙げられる。
これらの中でも、ガラスエポキシ基板及びポリイミドフィルム基板が、耐熱性や価格の点で好ましい。
【0012】
外部接続端子12は、外部機器と接触通信するための端子であり、絶縁性基材11の表面(図1の下側)に形成されている。外部接続端子12は、図2に示す通り、その外形が角丸長方形であり、その中が互いに絶縁されたC1〜C8の8エリアに区切られている。
外部接続端子12は、例えば、絶縁性基材11に貼付された銅箔を所定パターンにエッチング処理し、その上にニッケルメッキと、金メッキを施すことにより形成されている。 本実施形態では、ICチップ14は、導通部25、25・・・と、ワイヤ26、26・・・により、C1〜C3、及びC5〜C7の6エリアと電気的に接続されている。
【0013】
マイカコンデンサー13としては、例えば図4に示すマイカコンデンサー13Aや、図5に示すマイカコンデンサー13Bが使用できる。
図4のマイカコンデンサー13Aは単層のコンデンサーで、マイカフィルム41と、その両面に形成された電極42a〜42dを備えている。電極42aと電極42cは、スルーホール43により接続されている。
マイカコンデンサー13Aを用いる場合、図1、3で示したワイヤ21a、22aは電極42aに、ワイヤ21b、22bは電極42bに接続され、電極42b、42c間で構成されるコンデンサーと、ICチップ14とアンテナ接続端子16a、16bとが並列の関係で接続されるようになっている。なお、電極42dは電気的な機能を有していないダミー電極で、全体の厚みを揃えるために、電極42cと下面が揃うように並べて設けられている。
【0014】
マイカフィルム41の厚みに限定はないが10〜30μmのものが好適に使用できる。
電極42a〜42dは、蒸着、めっき、印刷工法等、種々の方法で形成できるが、印刷工法による場合は、金属微粉末を液状樹脂やガラスフリットと混錬した導電性インクを用いて形成する。この場合、金属微粉末としては、銀、金、銅、ニッケル、アルミ等の微粉末が使用できる。電極42a〜42dの厚みに限定はないが、10μm以下のものが好適に使用できる。
スルーホール43は、マイカコンデンサー13A全体を貫通して設けられた貫通孔の内面に導体が塗布されたものである。塗布される導体としては、電極42a〜42dを印刷工法により形成する場合の導電性インクと同様のものが使用できる。
【0015】
図5のマイカコンデンサー13Bはコンデンサー50とコンデンサー60が積層された2層のコンデンサーである。
コンデンサー50は、マイカフィルム51と、その両面に形成された電極52a〜52cを備えている。コンデンサー60は、マイカフィルム61と、その両面に形成された電極62a〜62cを備えている。コンデンサー50とコンデンサー60の間には、接着ガラス層71が設けられ、電極52cと電極62cとの間が接着されている。また、ビア72a、72bがコンデンサー50とコンデンサー60を貫通して設けられており、ビア72aにより、電極52a、52c、62c、62aが、ビア72bにより、電極52bと62bが、各々接続されている。
【0016】
マイカコンデンサー13Bを用いる場合、図1、3で示したワイヤ21a、22aは電極52aに、ワイヤ21b、22bは電極52bに接続され、電極52b、52c間で構成されるコンデンサー50及び電極62b、62c間で構成されるコンデンサー60と、ICチップ14とアンテナ接続端子16a、16bとが並列の関係で接続されるようになっている。
【0017】
マイカフィルム51、61としては、マイカフィルム41と同様のものが使用できる。
電極52a〜52c、62a〜62cとしては、電極42a〜42dと同様のものが使用できる。接着ガラス層71の材質としては、ほうけい酸ガラスを主成分とする低融点系ガラスが挙げられる。ビア72a、72bは、コンデンサー50とコンデンサー60全体を貫通して設けられた貫通孔内に導体が充填されたものである。充填される導体としては、電極42a〜42dを印刷工法により形成する場合の導電性インクと同様のものが使用できる。
【0018】
ICチップ14としては、135kHz、4.9MHz、6.5MHz、13.56MHz、2.54GHz帯等で非接触通信が可能なベアチップが挙げられる。
アンテナ接続端子16a、16bは、絶縁性基材11に、金属箔のエッチング、印刷、導線、蒸着、メッキなどで作成されたものである。アンテナ接続端子16a、16bを構成する金属箔としては、金、銅、アルミニウム、銀、ニッケル等が使用できる。
ワイヤ21a、21b、22a、22b、26、26・・・としては、金ワイヤが好ましいが、銀、白金、アルミニウム、銅等のワイヤを使用することもできる。
封止材30としては、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂等が使用できる。
【0019】
本実施形態のICモジュール10は、マイカコンデンサー13とICチップ14とを積層して絶縁性基材11のアンテナ接続端子16a、16bと同じ側に搭載しているので、マイカコンデンサー13、ICチップ14、アンテナ接続端子16a、16b間を接続する配線(ワイヤ21a、21b、22a、22b)を短くすることができる。
本発明者らは、従来のIC実装体では、接続配線自身のインダクタンスや抵抗により共振周波数のずれが生じることを見いだした。本実施形態のICモジュール10は、接続配線を短くすることにより共振周波数に与える影響を小さくできるので、これを内蔵させることにより、共振周波数の精度が高く、非接触通信の信頼性に優れたIC実装体を製造することができる。
【0020】
また、本実施形態のICモジュール10は、マイカコンデンサー13とICチップ14とを積層して絶縁性基材11に搭載しているので、小面積に実装が可能である。そのため、規格(ISO7816、JISX6303)に適合する外部接続端子の面積の範囲内で、コンデンサーも備えたICモジュール10を構成できる。したがって、本実施形態のICモジュール10は、コンデンサーを備えないICモジュールの製造に用いられてきた汎用の製造装置で製造でき、安価に製造することが可能である。
【0021】
また、本実施形態では、板状コンデンサーとして容量の安定したマイカコンデンサー13を使用しているので、より精度の高い共振周波数を得ることができる。また、マイカコンデンサーは耐熱性が高いので、はんだ付けやプレス加工等の加工工程を問題なく採用でき、ICモジュールや、これを用いたIC実装体の製造が容易である。
【0022】
また、本実施形態では、マイカコンデンサー13、ICチップ14、アンテナ接続端子16a、16b間の接続をワイヤで行ったので、マイカコンデンサー13、ICチップ14の大きさ等にかかわらず接続が可能である。
また、本実施形態のICモジュール10は外部接続端子12を備えているので、これを表面に露出させた状態で内蔵させることにより、接触通信が可能なIC実装体を製造することができる。すなわち、接触、非接触共用式のIC実装体を得ることができる。
【0023】
なお、本発明のICモジュールは、上記実施形態に限られない。上記実施形態では、絶縁性基材11の裏面に、マイカコンデンサー13、ICチップ14の順に積層した構成としたが、マイカコンデンサー13とICチップ14を入れ替えてもよい。すなわち、絶縁性基材11の裏面に、ICチップ14、マイカコンデンサー13の順に積層した構成としてもよい。
【0024】
また、本実施形態では、マイカコンデンサー13の具体的構成として図4、図5を示したが、マイカコンデンサー13の具体的構成に特に限定はなく、例えば、3層以上のコンデンサーが積層した構成としてもよい。
また、本発明で用いる板状コンデンサーはマイカコンデンサーに限られず、例えば、セラミックコンデンサーやフィルムコンデンサー等を使用してもよい。
【0025】
また、本実施形態では、マイカコンデンサー13、ICチップ14、アンテナ接続端子16a、16b間の接続をワイヤで行ったが、これらの電気的接続は、ワイヤによる方法に限定されず、例えば異方導電性樹脂膜(ACF)を用いて接着してもよい。なお、この場合、各部材の接続面を対面させる必要がある。
例えば、同一の電極に両面から接続できる図5のマイカコンデンサー13Bを用いる場合、ICチップ14はフェースダウン式にマイカコンデンサー13Bに重ねることによって、電極52a及び電極52bとACF接続させることができる。一方、マイカコンデンサー13Bを、下面側がアンテナ接続端子16a、16bに重なるような大きさとすれば、電極62a及び電極62bとアンテナ接続端子16a、16bとのACF接続が可能となる。
【0026】
また、本実施形態のICモジュール10は外部接続端子12を備えたものとしたが、外部接続端子は必須ではない。外部接続端子を有しない場合、これを内蔵させることにより、非接触通信のみが可能なIC実装体を製造することができる。すなわち、非接触式のIC実装体を得ることができる。
また、本実施形態のICモジュール10は、一対のアンテナ接続端子16a、16bを備えた構成としたが、アンテナ接続端子は二対以上あってもよい。
【0027】
(ICインレット)
本発明のICインレットは、本発明のICモジュールにアンテナが接続されたものである。本発明のICインレットの第1実施形態として、図1〜3の実施形態に係るICモジュール10を用いたICインレットについて説明する
【0028】
ICモジュール10を用いる場合、アンテナの両端は、アンテナ接続端子16a、16bに接続されている。そして、ICチップ14にマイカコンデンサー13とアンテナとが、並列の関係で接続された共振回路が形成されている。そのため、本実施形態のICインレットを本体に内蔵させると、ICチップ14と外部機器との非接触式による通信が可能なIC実装体が得られる。
また、ICモジュール10は外部接続端子12を有しているので、これが表面に露出するようにして本体に内蔵させると、ICチップ14と外部機器との接触式による通信も可能な接触、非接触共用式のIC実装体が得られる。
【0029】
アンテナは取扱の便宜上、絶縁性支持体上に形成されていることが好ましい。この場合、アンテナが形成された絶縁性支持体と本発明のICモジュールとを一体化することにより、ICモジュールとアンテナが一体化されたICインレットが形成できる。
アンテナが形成された絶縁性支持体は、例えば、絶縁性支持体と金属箔を接着して回路基材を得、この回路基材の金属箔をパターニングすることによって得ることができる。
金属箔のパターニングは、例えば次のように行なうことができる。まず、回路基材の金属箔上に感光樹脂層を設け、ネガ又はポジの写真フィルムやクロム膜により形成したマスクを用いて感光樹脂層をパターニングする方法や、印刷やレタリング等の各種方法でパターンを回路基材の金属箔上に直接描く。そして、形成されたパターンをマスクとして、不要な金属部分を第二塩化鉄溶液や苛性ソーダ溶液等を使用して所謂エッチングにより溶かし出すことにより、金属箔のパターンを形成することができる。
絶縁性支持体の材質は、ICモジュールの絶縁性基材と同様のものから選択できる。
アンテナを形成するための金属箔の材質としては、銅、銀、アルミニウム、金等、若しくはこれらの合金、又はそれらの金属の微粉末を含む導電性インク等が挙げられる。
なお、アンテナを絶縁性素材で被覆したアンテナ線を用いれば、多重に巻回すことが容易となり、ICインレットにおけるアンテナの配置についての自由度が高くなる。
【0030】
図7は、本発明の第2実施形態に係るICインレット1の斜視図である。本実施形態のICインレット1は、本発明の第2実施形態に係るICモジュール100と、このICモジュール100に接続されたアンテナ200とから構成されている。
ICモジュール100は、板状コンデンサー110と、板状コンデンサー110の対向する2つの側面(第1側面と第2側面)側に各々外嵌された第1電極端子160及び第2電極端子170と、板状コンデンサー110の上に積層されたICチップ180とを備えている。
【0031】
図8は図7のII−II’断面図である。なお、図8における各層の厚みは、説明の便宜上
実際のものと異なっている。
図8に示すように、板状コンデンサー110は、コンデンサー単位120とコンデンサー単位130を有している。コンデンサー単位120は、マイカフィルム121と、その下面と上面に各々形成された電極122、123を備えている。コンデンサー単位130は、マイカフィルム131と、その下面と上面に各々形成された電極132、133を備えている。
コンデンサー単位120とコンデンサー単位130の間には、接着ガラス層141が設けられ、電極123と電極133との間が接着されている。
【0032】
また、板状コンデンサー110においては、コンデンサー単位120の下面側に、接着ガラス層142を介してマイカフィルム143が積層されている。また、コンデンサー単位130の上面側に、接着ガラス層144を介してマイカフィルム145が積層されている。さらに、マイカフィルム143の下側に外装147が、マイカフィルム145の上側に外装148が、各々積層されている。そして、外装148の上面には、外装電極151と外装電極152とが設けられ、これらの積層体によって板状コンデンサー110が構成されている。
【0033】
板状コンデンサー110の一方の側面110a(第1側面)に外嵌された第1電極端子160は、内側から順に、導電性樹脂層161、ニッケル層162、はんだメッキ層163の三層から構成されている。同様に、板状コンデンサー110の他方の側面110b(第2側面)に外嵌された第2電極端子170は、内側から順に、導電性樹脂層171、ニッケル層172、はんだメッキ層173の三層から構成されている。
【0034】
ICチップ180は、下面にバンプ181、182を備えている。また、ICチップ180と板状コンデンサー110との間には異方導電性樹脂膜185が設けられ、この異方導電性樹脂膜185を介して、バンプ181は外装電極151に、バンプ182は外装電極152に、各々接続されている。
また、本実施形態では、第1電極端子160の一部から第2電極端子170の一部にかけて、ICチップ180を被うように封止材190が設けられている。なお、図7では、説明の便宜上、封止材190を取り除いた状態の図としている。
【0035】
図9は、電極122(電極132)を下面側から見た図である。また、図10は、電極123(電極133)を上面側から見た図である。図9、図10に示すように、電極122、132、123、133とは、各々板状コンデンサー110の略中央部が、幅方向内側に形成された電極本体122a、132a、123a、133aとされている。
電極122(電極132)と電極123(電極133)とは、電極本体122a(電極本体132a)と電極本体123a(電極本体133a)の部分でマイカフィルム121(マイカフィルム131)を挟み、これにより、コンデンサーが構成されている。
また、電極122(電極132)は、板状コンデンサー110の側面110a側が、板状コンデンサー110の幅方向全面に形成された接続部122b(接続部132b)とされ、この接続部122b(接続部132b)が、第1電極端子160の導電性樹脂層161に接触して電気的に接続されている。
同様に、電極123(電極133)は、板状コンデンサー110の側面110b側が、板状コンデンサー110の幅方向全面に形成された接続部123b(接続部133b)とされ、この接続部123b(接続部133b)の部分が、第2電極端子170の導電性樹脂層171に接触して電気的に接続されている。
【0036】
図11は、この外装電極151、152のパターンを示すものである。
図11に示すように、外装電極151は、バンプ接続部151aと端子接続部151bとからなり、バンプ接続部151aに異方導電性樹脂膜185を介してバンプ181が、端子接続部151bに側面110a側に外嵌された第1電極端子160が接続するようになっている。
同様に、外装電極152は、バンプ接続部152aと端子接続部152bとからなり、バンプ接続部152aに異方導電性樹脂膜185を介してバンプ182が、端子接続部152bに側面110b側に外嵌された第2電極端子170が接続するようになっている。 そして、アンテナ200は、板状コンデンサー110の上面側において、第1電極端子160のはんだメッキ層163、及び第2電極端子170のはんだメッキ層173の、各々封止材190で被われていない部分に接続している。
これらの接続関係の結果、ICチップ180に対して、コンデンサー単位120及びコンデンサー単位130、並びにアンテナ200が並列の関係で接続された共振回路が形成されている。
【0037】
本実施形態における外装147、148の材質としては、上記絶縁性基板11の材質と同様のものが選択できる。
外装147、148の厚みに限定はないが、ICモジュール100の強度を保つため10〜300μmが好ましく、100〜200μmがより好ましい。
【0038】
本実施形態におけるマイカフィルム121、131、143、145は、マイカフィルム41と同等のものが使用できる。
また、電極122、123、132、133は、電極42a〜42dと同等のものが使用できる。
【0039】
接着ガラス層141、142、144の材質としては、接着ガラス層71と同等のものが使用できる。
外装電極151、152は、外装148上に、金属箔のエッチング、印刷、導線、蒸着、メッキなどで形成することができる。外装電極151、152を構成する金属箔としては、金、銅、アルミニウム、銀、ニッケル等が使用できる。
ICチップ180としては、ICチップ14と同等のものが使用できる。
封止材190としては、封止材30と同等のものが使用できる。
【0040】
本実施形態のICインレット1において、アンテナ200は取扱の便宜上、絶縁性支持体上に形成されていることが好ましく、ICモジュール10において説明したアンテナと同等のものが使用できる。
【0041】
図12は、本発明の第3実施形態に係るICインレット2の断面図である。なお、図12において、図8と同等の構成部材については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態のICインレット2は、本発明の第3実施形態に係るICモジュール101と、このICモジュール101に接続されたアンテナ200とから構成されている。
ICモジュール101は、板状コンデンサー111と、板状コンデンサー111の対向する2つの側面(第1側面と第2側面)側に各々外嵌された第1電極端子160及び第2電極端子170と、板状コンデンサー110の上に積層されたICチップ180とを備えている。
【0042】
本実施形態における板状コンデンサー111は、外装電極151と外装電極152が設けられていない点を除き、第2実施形態の板状コンデンサー110と同じである。
本実施形態のICモジュール101では、ICチップ180と第1電極端子160及び第2電極端子170との接続が、ワイヤ186、187によって成されている。なお、ICチップ180は、フェイスアップの状態とされ、第2実施形態のICチップ180とは、表裏が逆の関係になっている。
ワイヤ186、187としては、金ワイヤが好ましいが、銀、白金、アルミニウム、銅等のワイヤを使用することもできる。
本実施形態では、これらワイヤ186、187も封止材190内に収納されている。
【0043】
上記各実施形態のICモジュール100、101は、板状コンデンサー110、111の上面側に、ICチップ180を積層すると共に、アンテナ200を接続できるので、アンテナ200を接続するための配線を別途設ける必要がない。
本発明者らは、従来のIC実装体では、接続配線自身のインダクタンスや抵抗により共振周波数のずれが生じることを見いだした。上記実施形態のICモジュール100、101は、余分な配線をなくすことにより共振周波数に与える影響を小さくできるので、これを内蔵させることにより、共振周波数の精度が高く、非接触通信の信頼性に優れたIC実装体を製造することができる。
【0044】
また、上記実施形態のICモジュール100、101は、板状コンデンサー110、111の上面側に、ICチップ180を積層しているので、小面積に実装が可能である。そのため、これを内蔵させることにより、小面積のIC実装体を製造することができる。
【0045】
また、上記実施形態のICモジュール100、101は、板状コンデンサー110、111として容量の安定したマイカフィルムを用いたマイカコンデンサーを使用しているので、より精度の高い共振周波数を得ることができる。また、マイカコンデンサーは耐熱性が高いので、はんだ付けやプレス加工等の加工工程を問題なく採用でき、ICモジュールや、これを用いたIC実装体の製造が容易である。
【0046】
なお、本発明のICモジュールは、上記実施形態に限られない。上記実施形態では、板状コンデンサーを、いずれも2つのコンデンサー単位を有する構成としたが、板状コンデンサーの具体的構成に特に限定はなく、例えば、3つ以上のコンデンサー単位が積層した構成としてもよい。
また、第1電極端子、第2電極端子は、3層構造に限られず、1層構造又は2層構造としても、4層以上としてもよい。
また、本発明で用いる板状コンデンサーはマイカコンデンサーに限られず、例えば、セラミックコンデンサーやフィルムコンデンサー等を使用してもよい。
【0047】
また、上記各実施形態のICインレットは、いずれも一本のアンテナ200を有する構成としたが、複数本並列で接続されたアンテナを有する構成としてもよい。
また、第2実施形態では、図7として、アンテナ200が、ICモジュール100と離れた場所で巻回された構成を示したが、例えば、ICモジュールの周囲を囲むようにして巻回してもよい。この場合、このICモジュールを内蔵することにより、より小面積のIC実装体を得ることが可能となる。
【0048】
本発明のICインレットを内蔵させるIC実装体の本体としては、カード型、コイン型、星型、カギ型、ピーナツ型、筒型等種々の形態のものを採用できる。また、本体の一方の面又は双方の面に粘着剤層を設けて、被着体に貼着が可能にICタグとしてもよい。
【0049】
本発明のICインレットに用いるICモジュールは、ICモジュール10、100、101に限定されず、上記で説明した種々の態様のICモジュールを用いることができる。例えば、外部接続端子を有しないICモジュールを用いれば、ICチップと外部機器との非接触式による通信のみが可能なICインレットとなる。この場合、このICインレットを本体に内蔵させることにより、非接触式のIC実装体が得られる。また、二対以上のアンテナ接続端子を備えるICモジュールを用いる場合、複数のアンテナを接続したICインレットとすることができる。
【0050】
(IC実装体)
本発明のIC実装体は、本発明のICモジュールと、このICモジュールに接続されたアンテナが本体に内蔵されたものである。
なお、アンテナは、予めICモジュールと一体化してICインレットを構成してから本体に内蔵させても良いし、予め本体内にアンテナを形成しておき、ここに、ICモジュールをはめ込むようにしてもよい。
【0051】
予め本体内にアンテナを形成したIC実装体について、図6を用いて説明する。
図6は、本発明のIC実装体の第1実施形態として、図1〜3の実施形態に係るICモジュール10を用いたICカードについて説明する図である。なお、図6において、図1〜3と同一の構成部材については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0052】
本実施形態のICカードは、図6に示すように、予めアンテナ81が内部に形成されたカード本体80に、ICモジュール10をはめ込むことにより構成されたものである。はめ込みにより、外部接続端子12をカード本体80の表面に露出させた状態で、ICモジュール10がカード本体80に内蔵される。この露出した外部接続端子12を外部機器に接触させることにより、ICモジュール10内のICチップ14と外部機器との接触式による通信が可能となる。
【0053】
また、カード本体80に、ICモジュール10をはめ込むことによりアンテナ接続端子16a、16bとアンテナ81の端子81a、81bとを接触させて接続することができる。
なお、アンテナ接続端子16a、16bと端子81a、81bとの接続をより確実にするために、両者の間に、導電ペーストや導電シート等を介在させることが好ましい。
これにより、ICモジュール10のICチップ14にマイカコンデンサー13とアンテナとが、並列の関係で接続された共振回路が形成され、ICチップ14と外部機器との非接触式による通信が可能となる。すなわち、本実施形態のICカードは、接触、非接触共用式のICカードである。
【0054】
なお、予めアンテナ81が形成されたカード本体80は、例えば、一対の本体基材の一方にアンテナを形成した後、これらを接合することによって得ることができる。
一対の本体基材の一方にアンテナを形成する方法としては、上記ICインレットで説明したアンテナが形成された絶縁性支持体と同様に、本体基材に金属箔を接着した後、金属箔をパターニングすることによって得ることができる。
なお、アンテナを絶縁性素材で被覆したアンテナ線を用いれば、多重に巻回すことが容易となり、カード本体80内におけるアンテナの配置についての自由度が高くなる。
【0055】
カード本体80(本体基材)の材質としては、フィルム状或いはシート状のポリエステル、ポリカーボネート、ABS、PET−G、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリイミド、ポリスチレン、ポリマ―アロイ、エンジニアリングプラスチック等のプラスチックフィルム、紙、網、不織布などの単体或いは複合体、ガラス繊維や紙をエポキシ樹脂等で含浸した基材等が使用できる。
また、これらの基材等の表面に、必要に応じて印刷層、磁気層、保護層等を設けてもよい。更に感熱・熱転写・インクジェット等の機能性の表面コートが施されていてもよい。
【0056】
本発明のIC実装体は、カード型に限定されず、コイン型、星型、カギ型、ピーナツ型、筒型等種々の形態のものを採用できる。また、本体の一方の面又は双方の面に粘着剤層を設けて、被着体に貼着が可能なICタグとしてもよい。
【0057】
本発明のIC実装体に用いるICモジュールは、ICモジュール10、100、101に限定されず、上記で説明した種々の態様のICモジュールを用いることができる。例えば、外部接続端子を有しないICモジュールを用いれば、ICチップと外部機器との非接触式による通信のみが可能な非接触式のIC実装体とすることができる。また、二対以上のアンテナ接続端子を備えるICモジュールを用いる場合、これに接続された複数のアンテナを有するIC実装体とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明ICモジュールは、これを内蔵させることにより、共振周波数の精度が高く、非接触通信の信頼性に優れたIC実装体を製造することができる。また、本発明ICモジュールは、小面積に実装が可能である。そのため、小面積のIC実装体も製造でき、かつ汎用のICモジュールの製造装置で製造することができる。
本発明のICインレット及びIC実装体は、本発明のICモジュールを用いているので、共振周波数の精度が高く、非接触通信の信頼性に優れ、かつ小面積とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明のICモジュールの第1実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明のICモジュールの第1実施形態を示す表面図である。
【図3】本発明のICモジュールの第1実施形態を示す裏面図である。
【図4】本発明に用いるマイカコンデンサーの構成例を示す断面図である。
【図5】本発明に用いるマイカコンデンサーの他の構成例を示す断面図である。
【図6】本発明のIC実装体の第1実施形態を説明する図である。
【図7】本発明のICインレットの第2実施形態を示す斜視図である。
【図8】本発明のICインレットの第2実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明のICインレットにおける電極パターンを示す図である。
【図10】本発明のICインレットにおける電極パターンを示す図である。
【図11】本発明のICインレットにおける外装電極のパターンを示す図である。
【図12】本発明のICインレットの第3実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0060】
10 ICモジュール
11 絶縁性基材
12 外部接続端子
13 マイカコンデンサー
14 ICチップ
15 積層体
16a、16b アンテナ接続端子
21a、21b、22a、22b、26 ワイヤ
30 封止材
1、2 ICインレット
110、111 板状コンデンサー
120、130 コンデンサー単位
160 第1電極端子
170 第2電極端子
180 ICチップ
190 封止材
100、101 ICモジュール
200 アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体の一方の面に第1電極が、他方の面に第2電極が積層されてなる1以上のコンデンサー単位を有する板状コンデンサーと、
前記板状コンデンサーの対向する第1側面側と第2側面側に各々外嵌された第1電極端子及び第2電極端子と、
前記板状コンデンサーに積層されたICチップとを備え、
前記1以上のコンデンサー単位の第1電極は、前記第1電極端子と前記第1側面において電気的に接続し、
前記1以上のコンデンサー単位の第2電極は、前記第2電極端子と前記第2側面において電気的に接続し、
前記ICチップは、前記第1電極端子及び前記第2電極端子と電気的に接続し、
前記板状コンデンサーは、前記ICチップが外部機器と通信するための共振回路を構成するためのものであることを特徴とするICモジュール。
【請求項2】
前記誘電体が、マイカである請求項1に記載のICモジュール。
【請求項3】
前記ICチップと前記第1電極端子及び前記第2電極端子との電気的接続が、異方導電性樹脂膜を介してなされている請求項1又は請求項2に記載のICモジュール。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れかに記載のICモジュールの前記第1電極端子及び前記第2電極端子に、アンテナが接続されていることを特徴とするICインレット。
【請求項5】
請求項1から請求項3の何れかに記載のICモジュールと前記ICモジュールの前記第1電極端子及び前記第2電極端子に接続されたアンテナが、本体に内蔵されていることを特徴とするIC実装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−26333(P2009−26333A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−271072(P2008−271072)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【分割の表示】特願2008−509740(P2008−509740)の分割
【原出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【出願人】(000122298)王子製紙株式会社 (2,055)
【出願人】(000201777)双信電機株式会社 (54)
【Fターム(参考)】