説明

IR反射組成物

【課題】太陽電池モジュールの構築に特に有用なIR反射膜を形成するのに使用されうるポリマー粒子を提供する。
【解決手段】0.5〜15μmの平均粒子直径、および100〜700Kgf/mmのビッカーズスケール硬度を有する多段ポリマー粒子と、80℃以下のTを有する膜形成性ポリマーとを含む組成物。前記ポリマー粒子と前記膜形成性ポリマーとの間の400nm〜800nmで測定される屈折率差が0.02以下であり、並びに前記ポリマー粒子と前記膜形成性ポリマーとの間の800nm〜2500nmで測定される平均屈折率差が少なくとも0.04である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュールの構築に特に有用なIR反射膜を形成するのに使用されうるポリマー粒子に関する。
【背景技術】
【0002】
スペクトルの一部分の選択のための光学フィルタが知られている。例えば、米国特許第4,501,470号はこの目的のための光学バンドパスフィルタを開示する。しかし、このフィルタは組成および屈折率が異なる一連の層を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第4,501,470号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明によって取り組まれる課題は太陽電池モジュールの構築に特に有用なIR反射膜を形成するのに使用されうるポリマー粒子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は(a)0.5〜15μmの平均粒子直径、および(b)100〜700Kgf/mmのビッカーズスケール硬度を有するポリマー粒子と、80℃以下のTを有する膜形成性ポリマーとを含む組成物であって、前記ポリマー粒子と前記膜形成性ポリマーとの間の400nm〜800nmで測定される平均屈折率差が0.02以下であり、並びに前記ポリマー粒子と前記膜形成性ポリマーとの間の800nm〜2500nmで測定される平均屈折率差が少なくとも0.04である組成物を提供する。
本発明は(a)0.5〜15μmの平均粒子直径、および(b)100〜700Kgf/mmのビッカーズスケール硬度を有するポリマー粒子と、80℃以下のTを有する連続ポリマー相とを含む膜であって、前記ポリマー粒子と前記連続ポリマー相との間の400nm〜800nmで測定される平均屈折率差が0.02以下であり、前記ポリマー粒子と前記連続ポリマー相との間の800nm〜2500nmで測定される平均屈折率差が少なくとも0.04であり、並びに前記ポリマー粒子間の平均距離が0.9〜14μmである膜にさらに関する。
本発明は(a)15〜500μmの平均粒子直径、および(b)100〜700Kgf/mmのビッカーズスケール硬度を有するポリマー粒子と、80℃以下のTを有する膜形成性ポリマーとを含む膜であって、前記ポリマー粒子と前記連続ポリマー相との間の400nm〜800nmで測定される平均屈折率差が0.02以下であり、並びに前記ポリマー粒子と前記連続ポリマー相との間の800nm〜2500nmで測定される平均屈折率差が少なくとも0.04である膜にさらに関する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
他に特定されない限りは、パーセンテージは重量パーセンテージ(重量%)であり、温度は℃単位である。他に特定されない限りは、RI値はナトリウムD線、λ=589.29nm、20℃で決定される。ポリマー粒子は有機ポリマー、好ましくは付加ポリマーを含み、並びに好ましくは実質的に球状である。平均粒子直径は算術平均粒子直径として決定される。T値はフォックス(Fox)式を用いてホモポリマーT値から計算される;Bulletin of the American Physical Society1,3,ページ123(1956)を参照。粒子全体で組成が変化しているポリマー粒子のTは、その粒子中の異なる組成のT値の重量平均である。モノマーの重量パーセンテージは、多段ポリマーの各段階について、その段階における重合混合物に添加されるモノマーの全重量を基準にして計算される。本明細書において使用される場合、用語「(メタ)アクリル」とはアクリルもしくはメタクリルをいい、「(メタ)アクリラート」とはアクリラートもしくはメタクリラートをいう。用語「(メタ)アクリルアミド」とはアクリルアミド(AM)もしくはメタクリルアミド(MAM)をいう。「アクリルモノマー」には、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、AAおよびMAAのエステル、イタコン酸(IA)、クロトン酸(CA)、アクリルアミド(AM)、メタクリルアミド(MAM)、並びにAMおよびMAMの誘導体、例えば、アルキル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。AAおよびMAAのエステルには、これに限定されないが、アルキル、ヒドロキシアルキル、ホスホアルキルおよびスルホアルキルエステル、例えば、メタクリル酸メチル(MMA)、メタクリル酸エチル(EMA)、メタクリル酸ブチル(BMA)、メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)、アクリル酸ヒドロキシエチル(HEA)、メタクリル酸ヒドロキシプロピル(HPMA)、アクリル酸ヒドロキシブチル(HBA)、アクリル酸メチル(MA)、アクリル酸エチル(EA)、アクリル酸ブチル(BA)、アクリル酸2−エチルヘキシル(EHA)、メタクリル酸シクロヘキシル(CHMA)およびメタクリル酸ホスホアルキル(例えば、PEM)が挙げられる。「スチレン系モノマー」には、スチレン、α−メチルスチレン;2−、3−もしくは4−アルキルスチレン、例えば、メチル−スチレンおよびエチル−スチレンが挙げられる。
【0007】
用語「ビニルモノマー」とは、窒素もしくは酸素のようなヘテロ原子に連結された炭素−炭素二重結合を含むモノマーをいう。ビニルモノマーの例には、これに限定されないが、酢酸ビニル、ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、並びにネオデカン酸ビニルおよびステアリン酸ビニルのような長鎖アルカン酸ビニルが挙げられる。
【0008】
好ましくはポリマー粒子は150〜600Kgf/mm、好ましくは200〜500Kgf/mm、好ましくは240〜400Kgf/mmのビッカーズ(Vicker’s)スケール硬度を有する。ビッカーズ硬度はダイアモンドチップを備えた標準硬度試験機を用いて測定される。硬度はH=1.85444(P/d)(Pはkg単位での荷重であり、およびdはmm単位での圧入の面積である)から決定される。本発明の粒子についての硬度は島津微小圧縮試験機MCT500を用いて決定された。
【0009】
好ましくは、ポリマー粒子は(a)75〜150℃のTを有する粒子;(b)架橋剤の重合残基を少なくとも0.5%有する粒子;またはこれらの組み合わせのいずれかである。この粒子が−50〜75℃のTを有する場合には、好ましくはこの粒子は架橋剤の残基を少なくとも0.5%、好ましくは少なくとも0.75%、好ましくは少なくとも1%、好ましくは少なくとも1.25%、好ましくは少なくとも1.5%、好ましくは少なくとも2%、好ましくは少なくとも3%、好ましくは少なくとも5%有する。75〜150℃のTを有する粒子は上記量の架橋剤残基を含むことができ、またはかなり少ない量の架橋剤残基を有することができる。ポリマー粒子は高度に架橋されていてよくかつ高いTを有していてもよく、例えば、ジビニル芳香族モノマー(例えば、ジビニルベンゼン)の重合により形成される粒子であってよく、または多量の、好ましくは少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%のジビニル芳香族モノマーを他のモノマー、好ましくはスチレン系モノマーもしくはアクリルモノマーと一緒に有するモノマー混合物の重合により形成される粒子であってよい。
【0010】
好ましくは、ポリマー粒子は少なくとも0.8μm、好ましくは少なくとも1μm、好ましくは少なくとも1.5μm、好ましくは少なくとも2μm、好ましくは少なくとも2.5μmの平均粒子直径を有し;好ましくは、これら粒子は12μm以下、好ましくは10μm以下、好ましくは8μm以下、好ましくは6μm以下、好ましくは5μm以下以下の平均粒子直径を有する。好ましくは、ポリマー粒子は単一モードを示す粒子サイズ分布を有し、好ましくは、半高さ(half−height)での粒子サイズ分布の幅は0.1〜3μm、好ましくは0.2〜1.5μmである。組成物もしくは膜は異なる平均直径を有する粒子を含むことができるが、ただしそれぞれの平均直径の粒子はすぐ上に記載されるような粒子サイズ分布を有する。粒子サイズ分布は粒子サイズ分析機を用いて決定される。好ましくは、ポリマー粒子および膜形成性ポリマーは、少なくとも1.5μm、好ましくは少なくとも1.8μm、好ましくは少なくとも2μm、好ましくは少なくとも3μmの平均粒子直径を有する多段ポリマー粒子の形態に一体化される。好ましくは、多段ポリマー粒子は20μm以下、好ましくは15μm以下、好ましくは12μm以下、好ましくは10μm以下、好ましくは9μm以下、好ましくは8μm以下、好ましくは7μm以下の平均粒子直径を有する。好ましくは、多段ポリマー粒子は2段階粒子であり、すなわち、当該粒子の少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%は本明細書においてポリマー粒子および膜形成性ポリマーについて示される特性を有する。粒子サイズ分布は粒子サイズ分析機を用いて決定される。好ましくは、膜中の15〜500μmの平均粒子直径を有するポリマー粒子は少なくとも20μm、好ましくは少なくとも50μm、好ましくは少なくとも80μm、好ましくは少なくとも110μm、好ましくは少なくとも150μmの平均粒子直径を有し;好ましくは、これらの粒子は400μm以下、好ましくは350μm以下、好ましくは300μm以下、好ましくは250μm以下の平均粒子直径を有する。
【0011】
好ましくは、ポリマー粒子は75〜150℃のTを有する。好ましくは、ポリマー粒子は少なくとも80℃、好ましくは少なくとも85℃、好ましくは少なくとも90℃、好ましくは少なくとも95℃のTを有する。好ましくは、ポリマー粒子は140℃以下、好ましくは130℃以下、好ましくは120℃以下のTを有する。好ましくは、膜形成性ポリマーもしくは連続ポリマー相は50℃以下、好ましくは40℃以下、好ましくは30℃以下、好ましくは20℃以下、好ましくは10℃以下、好ましくは0℃以下、好ましくは−10℃以下のTを有する。好ましくは、ポリマー外側層もしくは連続ポリマー相は少なくとも−50℃、好ましくは少なくとも−40℃、好ましくは少なくとも−30℃のTを有する。好ましくはポリマーコアもしくは膜中のポリマー粒子は放射状(radial)屈折率勾配を有する粒子である(「GRIN」粒子、米国特許出願公開第20090097123号参照)。好ましくは、GRIN粒子は1.45〜1.59、好ましくは1.45〜1.55、好ましくは1.46〜1.5の中央での屈折率、並びに1.57〜1.63、好ましくは1.58〜1.62、好ましくは1.58〜1.61の表面での屈折率を有する。
【0012】
本明細書において示される屈折率差は絶対値である。好ましくは、ポリマー粒子と膜形成性ポリマーとの間、またはポリマー粒子と連続ポリマー相との間の、800nm〜2500nmで測定される屈折率差(すなわち、その差の絶対値)は少なくとも0.06、好ましくは少なくとも0.08、好ましくは少なくとも0.09、好ましくは少なくとも0.1である。好ましくは、ポリマー粒子と膜形成性ポリマーとの間、またはポリマー粒子と連続ポリマー相との間の、800nm〜2500nmで測定される屈折率差は0.2以下、好ましくは0.17以下、好ましくは0.15以下である。好ましくは、ポリマー粒子と膜形成性ポリマーとの間、またはポリマー粒子と連続ポリマー相との間の、400nm〜800nmで測定される屈折率差は0.015以下、好ましくは0.01以下、好ましくは0.005以下、好ましくは0.003以下である。好ましくは、ポリマー粒子の屈折率は1.45〜1.75、好ましくは1.5〜1.67、好ましくは1.53〜1.65である。好ましくは、膜形成性ポリマーまたは連続ポリマー相の屈折率は1.4〜1.6、好ましくは1.4〜1.55、好ましくは1.42〜1.52である。好ましくは、赤外領域において、すなわち、800〜2500nmで、ポリマー粒子の屈折率は膜形成性ポリマーもしくは連続ポリマー相の屈折率よりも大きい。ポリマー粒子がGRIN粒子である場合には、屈折率差を計算する目的のためのその屈折率は粒子表面での屈折率である。
【0013】
本発明の組成物において、膜形成性ポリマー:ポリマー粒子の重量比は好ましくは、2:1〜6:1、好ましくは2.2:1〜3:1である。膜中の連続相においては、ポリマー粒子間の平均距離はこれら粒子の中心間距離である。ポリマー粒子が0.5〜15μmの平均直径を有する場合には、好ましくは、この距離は1〜9μm、好ましくは2〜7μm、好ましくは3〜6μmである。ポリマー粒子が15〜100μmの平均直径を有する場合には、好ましくは、この距離は15〜100μm、好ましくは20〜90μm、好ましくは25〜75μmである。ポリマー粒子が100μmより大きく500μmまでの平均直径を有する場合には、好ましくは、この距離は100〜300μm、好ましくは120〜250μm、好ましくは150〜200μmである。
【0014】
好ましくは、膜形成性ポリマーもしくは連続ポリマー相はアクリルモノマーの重合残基を少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%含む。好ましくは、膜形成性ポリマーもしくは連続ポリマー相は(メタ)アクリル酸C−C12アルキルの重合残基を35〜70%、好ましくは40〜65%、好ましくは45〜65%含む。好ましくは、(メタ)アクリル酸C−C12アルキルはアクリル酸C−C12アルキル、好ましくはアクリル酸C−C10アルキル、好ましくはBAおよび/またはEHAである。好ましくは、膜形成性ポリマーもしくは連続ポリマー相は(メタ)アクリル酸C−Cアルキルの重合残基を30〜65%、好ましくは35〜60%、好ましくは35〜55%、および酸モノマー(例えば、AA、MAA、IA、CA)の重合残基も0〜5%含み、並びに少量のビニルモノマーの残基も含むことができる。好ましくは、(メタ)アクリル酸C−Cアルキルは(メタ)アクリル酸C−Cアルキル、好ましくはMMAおよび/またはEMAである。好ましくは、ポリマー粒子はスチレン系モノマーの重合残基を少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%含む。好ましくは、ポリマー粒子は酸モノマー(例えば、AA、MAA、IA、CA)の重合残基も0〜5%、好ましくはAAおよび/またはMAAも0.5〜4%含み、並びに少量のビニルモノマーの残基も含むことができる。
【0015】
架橋剤は2以上のエチレン性不飽和基もしくは結合性基(例えば、シラン)を有するモノマーであるか、またはイオン性架橋剤(例えば、金属酸化物)である。2以上のエチレン性不飽和基を有する架橋剤には、例えば、ジビニル芳香族化合物、ジ−、トリ−およびテトラ−(メタ)アクリラートエステル、ジ−、トリ−およびテトラ−アリルエーテルもしくはエステル化合物、並びに(メタ)アクリル酸アリルが挙げられうる。このようなモノマーの好ましい例には、ジビニルベンゼン(DVB)、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、テトラアリルペンタエリスリトール、トリアリルペンタエリスリトール、ジアリルペンタエリスリトール、フタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、シアヌル酸トリアリル、ビスフェノールAジアリルエーテル、アリルスクロース、メチレンビスアクリルアミド、トリメチロールプロパントリアクリラート、メタクリル酸アリル(ALMA)、エチレングリコールジメタクリラート(EGDMA)、ヘキサン−1,6−ジオールジアクリラート(HDDA)、およびブチレングリコールジメタクリラート(BGDMA)が挙げられる。好ましくは、膜形成性ポリマーもしくは連続ポリマー相において重合される架橋剤残基の量は0.2%以下、好ましくは0.1%以下、好ましくは0.05%以下、好ましくは0.02%以下、好ましくは0.01%以下である。好ましくは、75〜150℃のTを有するポリマー粒子において重合される架橋剤残基の量は0.5%以下、好ましくは0.3%以下、好ましくは0.2%以下、好ましくは0.1%以下、好ましくは0.05%以下である。好ましくは、架橋剤が存在する場合には、架橋剤は100〜250、好ましくは110〜230、好ましくは110〜200、好ましくは115〜160の分子量を有する。好ましくは、架橋剤は2官能性もしくは3官能性であり、すなわち、架橋剤はそれぞれジエチレン性もしくはトリエチレン性不飽和であり、好ましくは2官能性である。
【0016】
好ましくは、本発明の組成物は本発明のポリマー粒子の水性エマルションであり、好ましくは35〜65%、好ましくは40〜60%の固形分量である。ポリマー粒子および膜形成性ポリマーが多段粒子において一緒にされている場合には、好ましくは、組成物は多段乳化重合によって好適なモノマーから製造される。好ましくは、異なるモノマー組成物が重合に導入される2つの重合段階が存在するが、その粒子はより多くの段階で製造されることができ、ただし全体的な組成は本明細書に示される通りである。好ましくは、組成物および膜は実質的に顔料もしくは固体無機粒子を含まず、すなわち、組成物および膜は0.5重量%未満、好ましくは0.2重量%未満、好ましくは0.1重量%未満、好ましくは0.05重量%未満しか有さない。
【0017】
好ましくは、本発明のポリマー粒子を含む膜は、本発明の多段ポリマー粒子の水性エマルションを固体の基体上にコーティングし、そしてこのコーティングを乾燥させることにより製造される。好ましくは、基体はガラス、木材、皮革、または光学的に透明なプラスチック、例えば、ポリ(エチレンテレフタラート);好ましくは、ガラスもしくは光学的に透明なプラスチックである。好ましくは、この用途のためのプラスチックおよびガラスの屈折率は最低1.4(ポリフッ化ビニリデンについて)から1.8(酸化タリウム(TlO)でドープされたガラスについて)まで変化する。好ましくは、ウェット塗膜は2〜30mil(0.05〜0.76mm)、好ましくは4〜20mil(0.1〜50mm)、好ましくは6〜12mil(0.15〜0.3mm)の厚みを有する。0.5〜15μmの平均直径を有するポリマー粒子は会合して、実質的に面心立方もしくは六方最密充填配置でコアのマトリックスを生じさせ、連続ポリマー相を形成している外側層を伴っていると考えられる。
【実施例】
【0018】
実施例1
我々の設計のフォトニック結晶に使用されるポリマー球体がジビニルベンゼン、メタクリル酸メチルおよびアクリル酸ブチルモノマーから合成される。この球体は、自己集束レンズについて後述される離散したGRIN形態を生じさせる独特のプロプライエティ(propriety)重合プロセスによって合成される。
この工程は、水性分散物中で大きなシード粒子を製造するための直径0.25μmの非架橋ポリマープレシードの製造を示す。以下の混合物A〜Cが脱イオン水を用いて調製された。
【0019】
【表1】

【0020】
スターラーおよび凝縮器を備え、窒素を満たした反応器に混合物A1を入れて、83℃に加熱した。この反応器内容物に、10%の乳化した混合物B1および25%の混合物C1を添加した。温度を83℃に維持して、この混合物を60分間攪拌した後で、残りの混合物B1および混合物C1を180分間にわたって攪拌しつつこの反応器に添加した。83℃で攪拌を30分間続けた後で、反応器内容物を室温まで冷却した。得られた粒子プレシードの平均粒子サイズは、ブルックハーベンインスツルメンツ(BROOKHAVEN INSTRUMENTS)粒子サイズ分析装置BI−90で測定して0.25μmであった。
【0021】
この工程においては、最初の工程のエマルション中のプレシード粒子はアクリル酸n−ブチル、スチレンおよび3−メルカプトプロピオン酸ブチルを用いて0.65μm直径まで成長させられる。以下の混合物A2〜G2が脱イオン水を用いて調製された。
【0022】
【表2】

【0023】
第1工程の反応器に混合物A2が添加され、攪拌しつつ85℃に加熱された。反応器内の空気が窒素で置き換えられた。反応器の温度が85℃で安定したときに、混合物B2を反応器に入れた。反応器に添加される前に、乳化された混合物C2およびD2は均質化された。均質化されたC2およびD2の混合物を360分の期間にわたって徐々に供給した。85℃で90分間攪拌を続けた。反応器内容物を65℃に冷却した。混合物E2およびF2を添加し、そして反応器内容物を65℃で1時間攪拌しつつ維持し、その後、反応器内容物を室温まで冷却した。得られたエマルション粒子は、ブルックハーベンインスツルメンツ粒子サイズ分析装置BI−90で測定して0.65μmの直径を有していた。
【0024】
この第3の工程において、段階Iにおいてジビニルベンゼンを用いて、次いでメタクリル酸メチルおよびアクリル酸ブチルの段階IIの共重合を行って、3μm直径の集束レンズを作るために工程2のエマルション中の粒子は膨張させられる。以下の混合物A3〜G3が脱イオン水を用いて調製された。
【0025】
【表3】

【0026】
最初の工程の反応器にA3が添加され、攪拌しつつ55℃に加熱された。反応器内の空気が窒素で置き換えられた。反応器の温度が55℃で安定したときに、混合物B3を反応器に入れた。混合物C3がホモジナイザーで乳化され、この反応器に入れられた。反応器は55℃で1時間攪拌された。混合物D3がホモジナイザーで乳化され、この反応器に入れられた。55℃で1時間攪拌後、この反応器は65−87℃に徐々に加熱され、同時に発熱重合が起こった。ピーク温度に到達した後で、反応器は73℃に冷却されつつ30分間攪拌が続けられた。混合物F3の半分を入れた。次いで、混合物E3、F3の残りおよびG3が別々に反応器に2時間にわたって添加された。温度は73〜75℃に維持され、攪拌は1時間続けられ、その後反応器が室温に冷却された。得られたエマルション粒子は、コールター(COULTER)コーポレーションマルチサイザーIIE粒子サイズ分析装置で測定して3.834μmの直径を有していた。
【0027】
比較例2
ポリカーボネート樹脂(LEXAN−141;RI=1.59)がLeistritz押出機で190〜288℃の範囲のバレル温度で溶融配合された。この溶融配合の後でペレット化し、真空オーブン内で60℃で乾燥させ、そして250〜270℃の温度で射出成形した。射出成形で生じた試験プレートは以下の寸法であった:77mm×56mm×3mm。これらプレートはASTM D10003−00(透明プラスチックの光透過率およびヘイズについての標準試験方法)およびASTM E313−00(機器で測定された色座標から黄変および白色度を計算するための標準的実施)によって評価された。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計によって、UV/Vis透過率が測定された。
【0028】
実施例3
Leistritz押出機で190〜288℃の範囲のバレル温度で溶融配合し、そして250〜270℃の温度で射出成形することにより製造されたポリカーボネートプラーク(LEXAN−141;RI=1.59)上に、実施例1に記載されたプロセスによって製造され、化学組成DVB(80%)//20%(MMA/BA=1:1)および3.8μmの平均直径の球状粒子を含んでなる水性分散物がコーティングされた。射出成形で生じた試験プレートは以下の寸法であった:77mm×56mm×3mm。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計を用いて離散波長でのパーセント透過率が測定された。反射率データは実施例5の後の表に示される。
【0029】
実施例4
Leistritz押出機で190〜288℃の範囲のバレル温度で溶融配合し、そして250〜270℃の温度で射出成形することにより製造されたポリカーボネートプラーク(LEXAN−141;RI=1.59)上に、実施例1に記載されたプロセスによって製造され、化学組成DVB(80%)//20%(MMA/BA=1:1)および5.5μmの平均直径の球状粒子を含んでなる水性分散物がコーティングされた。射出成形で生じた試験プレートは以下の寸法であった:77mm×56mm×3mm。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計を用いて離散波長でのパーセント透過率が測定された。反射率データは実施例5の後の表に示される。
【0030】
実施例5
Leistritz押出機で190〜288℃の範囲のバレル温度で溶融配合し、そして250〜270℃の温度で射出成形することにより製造されたポリカーボネートプラーク(LEXAN−141;RI=1.59)上に、実施例1に記載されたプロセスによって製造され、化学組成DVB(80%)//20%(MMA/BA=1:1)および5.1μmの平均直径の球状粒子を含んでなる水性分散物がコーティングされた。射出成形で生じた試験プレートは以下の寸法であった:77mm×56mm×3mm。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計を用いて離散波長でのパーセント透過率が測定された。反射率データは実施例5の後の表に示される。
【0031】
【表4】

【0032】
実施例6
この実施例は水性分散物中の大きなシード粒子を製造するための直径0.25μmの架橋ポリマー粒子の製造を示す。以下の混合物が脱イオン水を用いて調製された。
【0033】
【表5】

【0034】
スターラーおよび凝縮器を備え、窒素を満たした反応器に混合物Aを入れて、83℃に加熱した。この反応器内容物に、10%の乳化した混合物Bおよび25%の混合物Cを添加した。温度を83℃に維持して、この混合物を60分間攪拌した後で、残りの混合物Bおよび混合物Cを120分間にわたって攪拌しつつ反応器に添加した。83℃で攪拌を90分間続けた後で、反応器内容物を室温まで冷却した。得られた粒子の粒子サイズは、ブルックハーベンインスツルメンツ粒子サイズ分析装置BI−90で測定して0.25μmであった。
【0035】
実施例7
この実施例においては、アクリル酸n−ブチル、スチレンおよび1−ヘキサンチオールを用いて、実施例6のエマルション中の粒子が直径0.56μmに成長させられる。以下の混合物が脱イオン水を用いて調製された。
【0036】
【表6】

【0037】
実施例6の反応器に混合物Aが添加され、攪拌しつつ88℃に加熱された。反応器内の空気が窒素で置き換えられた。反応器の温度が88℃で安定したときに、混合物Bを反応器に入れた。次いで、乳化された混合物CおよびD、並びに混合物Eが反応器に300分間にわたって攪拌しつつ添加された。88℃で90分間攪拌を続けた。反応器内容物を65℃に冷却した。混合物FおよびGを添加し、そして反応器内容物を65℃で1時間攪拌しつつ維持し、その後、反応器内容物を室温まで冷却した。得られたエマルション粒子は、ブルックハーベンインスツルメンツ粒子サイズ分析装置BI−90で測定して0.56μmの直径を有していた。
【0038】
実施例8
この実施例においては、実施例6と同様の手順が使用されて、99.30部のアクリル酸n−ブチルおよび0.70部のメタクリル酸アリルを含む水性エマルション中で架橋ポリマー粒子を製造した。得られたエマルションは32.52%の固形分量および0.054μmの粒子サイズを有していた。
【0039】
実施例9
この実施例においては、実施例3からの1.42部のエマルションを使用して、実施例7における手順が繰り返された。得られたエマルションは30.16%の固形分量および0.31μmの粒子サイズを有していた。この合成レシピから生じたポリマー以下の通りである:
(80%(BA/ALMA=94/6)//20%(MMA/BA=98/2))、2.2ミクロンの粒子サイズ(9A);
(80%(BA/ALMA=92/8)//20%(スチレン))、2.1ミクロンの粒子サイズ(9B);
(80%(BA/ALMA=94/6)//20%(スチレン))、2.1ミクロンの粒子サイズ(9C);
(80%(BA/ALMA=92/8)//20%(スチレン))、2.2ミクロンの粒子サイズ(9D)。
【0040】
比較例10
PMMA樹脂(V−826−100;RI=1.49)がLeistritz押出機で200〜234℃の範囲のバレル温度で溶融処理された。この溶融処理の後でペレット化し、真空オーブン内で60℃で乾燥させ、そして250〜270℃の温度で射出成形した。射出成形で生じた試験プレートは以下の寸法であった:77mm×56mm×3mm。これらプレートはASTM D10003−00(透明プラスチックの光透過率およびヘイズについての標準試験方法)およびASTM E313−00(機器で測定された色座標から黄変および白色度を計算するための標準的実施)によって評価された。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計によって、UV/Vis透過率が測定された。
【0041】
実施例11〜18
実施例9において与えられた組成のGRIN球体がPMMA樹脂(V−826−100;RI=1.49)とドライブレンドされ、次いでLeistritz押出機で200〜234℃の範囲のバレル温度で溶融配合された。この溶融配合の後でペレット化し、真空オーブン内で60℃で乾燥させ、そして250〜270℃の温度で射出成形した。射出成形で生じた試験プレートは以下の寸法であった:77mm×56mm×3mm。これらプレートはASTM D10003−00(透明プラスチックの光透過率およびヘイズについての標準試験方法)およびASTM E313−00(機器で測定された色座標から黄変および白色度を計算するための標準的実施)によって評価された。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計によって、UV/Vis透過率が測定された。
【0042】
【表7】

【0043】
比較例19
PMMA樹脂(VS−100;RI=1.49)がLeistritz押出機で200〜234℃の範囲のバレル温度で溶融処理された。この溶融処理の後でペレット化し、真空オーブン内で60℃で乾燥させ、そして250〜270℃の温度で射出成形した。射出成形で生じた試験プレートは以下の寸法であった:58.6mm×58.5mm×2.11mm。これらプレートはASTM D10003−00(透明プラスチックの光透過率およびヘイズについての標準試験方法)およびASTM E313−00(機器で測定された色座標から黄変および白色度を計算するための標準的実施)によって評価された。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計によって、UV/Vis透過率が測定された。
【0044】
実施例20〜31
実施例9において与えられた組成のGRIN球体がPMMA樹脂(V−826−100;RI=1.49)とドライブレンドされ、次いでLeistritz押出機で200〜234℃の範囲のバレル温度で溶融配合された。この溶融配合の後でペレット化し、真空オーブン内で60℃で乾燥させ、そして250〜270℃の温度で射出成形した。射出成形で生じた試験プレートは以下の寸法であった:77mm×56mm×3mm。これらプレートはASTM D10003−00(透明プラスチックの光透過率およびヘイズについての標準試験方法)およびASTM E313−00(機器で測定された色座標から黄変および白色度を計算するための標準的実施)によって評価された。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計によって、UV/Vis透過率が測定された。
【0045】
【表8】

【0046】
比較例32
ポリカーボネート樹脂(LEXAN−141;RI=1.59)がLeistritz押出機で190〜288℃の範囲のバレル温度で溶融配合された。この溶融配合の後でペレット化し、真空オーブン内で60℃で乾燥させ、そして250〜270℃の温度で射出成形した。射出成形で生じた試験プレートは以下の寸法であった:77mm×56mm×3mm。これらプレートはASTM D10003−00(透明プラスチックの光透過率およびヘイズについての標準試験方法)およびASTM E313−00(機器で測定された色座標から黄変および白色度を計算するための標準的実施)によって評価された。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計によって、UV/Vis透過率が測定された。
【0047】
比較例33〜35
実施例7において与えられた組成の、均一屈折率(RI=1.4914(比較例33)、1.4931(比較例34)、1.4949(比較例35))の単純な球体が25重量パーセントでポリカーボネート樹脂(LEXAN−141;RI=1.59)中にドライブレンドされ、次いでLeistritz押出機で190〜288℃の範囲のバレル温度で溶融配合された。この溶融配合の後でペレット化し、真空オーブン内で60℃で乾燥させ、そして250〜270℃の温度で射出成形した。射出成形で生じた試験プレートは以下の寸法であった:77mm×56mm×3mm。これらプレートはASTM D10003−00(透明プラスチックの光透過率およびヘイズについての標準試験方法)およびASTM E313−00(機器で測定された色座標から黄変および白色度を計算するための標準的実施)によって評価された。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計によって、UV/Vis透過率が測定された。
【0048】
実施例36
実施例7において与えられた組成のGRINビーズがポリカーボネート樹脂(LEXAN−141;RI=1.59)にドライブレンドされ、次いでLeistritz押出機で190〜288℃の範囲のバレル温度で溶融配合された。この溶融配合の後でペレット化し、真空オーブン内で60℃で乾燥させ、そして250〜270℃の温度で射出成形した。射出成形で生じた試験プレートは以下の寸法であった:77mm×56mm×3mm。これらプレートはASTM D10003−00(透明プラスチックの光透過率およびヘイズについての標準試験方法)およびASTM E313−00(機器で測定された色座標から黄変および白色度を計算するための標準的実施)によって評価された。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計によって、UV/Vis透過率が測定された。
【0049】
【表9】

【0050】
例33〜36に記載された粒子について測定された600nmでの低いパーセント透過率が生じたのは、アクリル粒子(RI=1.49)とポリカーボネートマトリックス(RI=1.58)との間の可視領域での大きな屈折率差のせいである。
【0051】
実施例37:イオン交換樹脂粒子から製造された膜
以下の表に示される膜組成および光学特性は、P(BA/MMA/HEMA/AA=54.6/29.8/10.6/5)(WR−97)で与えられる化学組成で屈折率1.4813のアクリルバインダー70重量パーセントと、P(スチレン/d−ビニルベンゼン=95/5)で与えられる化学組成で屈折率1.5913のイオン交換樹脂30重量パーセントとの混合物から得られた(全ての組成は重量パーセントで与えられる)。IER樹脂の平均粒子サイズ(直径)は210μmである。この実施例はホストマトリックス中に懸濁された粒子から製造されるクリスチャンセン(Christiansen)型のバンドフィルタの光学特性を示す。少なくとも220μm厚さのこの膜はバードアプリケーターを用いて寸法:25×75×1mmのガラスプレート上にドローされた。コーティングされたサンプルはオーブン内で120℃で3分間乾燥させられた。モデルU−2000ダブルビームUV/Vis分光光度計によって、UV/Vis透過率が測定された。
【0052】
【表10】

【0053】
実施例37で記載される膜について測定された600nmでの低いパーセント透過率が生じたのは、スチレン系粒子(RI=1.59)とアクリルマトリックス(RI=1.49)との間の可視領域での大きな屈折率差のせいである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)0.5〜15μmの平均粒子直径、および(b)100〜700Kgf/mmのビッカーズスケール硬度を有するポリマー粒子と、80℃以下のTを有する膜形成性ポリマーとを含む組成物であって、前記ポリマー粒子と前記膜形成性ポリマーとの間の400nm〜800nmで測定される平均屈折率差が0.02以下であり、並びに前記ポリマー粒子と前記膜形成性ポリマーとの間の800nm〜2500nmで測定される平均屈折率差が少なくとも0.04である組成物。
【請求項2】
前記ポリマー粒子と前記膜形成性ポリマーとの間の400nm〜800nmで測定される平均屈折率差が0.01以下であり、並びに前記ポリマー粒子と前記膜形成性ポリマーとの間の800nm〜2500nmで測定される平均屈折率差が少なくとも0.08である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記平均粒子直径が1.5〜10μmである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ポリマー粒子が1.57〜1.63の屈折率を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
(a)0.5〜15μmの平均粒子直径、および(b)100〜700Kgf/mmのビッカーズスケール硬度を有するポリマー粒子と、80℃以下のTを有する連続ポリマー相とを含む膜であって、前記ポリマー粒子と前記連続ポリマー相との間の400nm〜800nmで測定される平均屈折率差が0.02以下であり、前記ポリマー粒子と前記連続ポリマー相との間の800nm〜2500nmで測定される平均屈折率差が少なくとも0.04であり、並びに前記ポリマー粒子間の平均距離が0.9〜14μmである膜。
【請求項6】
前記ポリマー粒子と前記連続ポリマー相との間の400nm〜800nmで測定される屈折率差が0.01以下であり、並びに前記ポリマー粒子と前記連続ポリマー相との間の800nm〜2500nmで測定される平均屈折率差が少なくとも0.08である、請求項5に記載の膜。
【請求項7】
前記平均粒子直径が1.5〜10μmである、請求項6に記載の膜。
【請求項8】
前記ポリマー粒子が1.57〜1.63の屈折率勾配を有する、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
(a)15〜500μmの平均粒子直径、および(b)100〜700Kgf/mmのビッカーズスケール硬度を有するポリマー粒子と、80℃以下のTを有する膜形成性ポリマーとを含む膜であって、前記ポリマー粒子と連続ポリマー相との間の400nm〜800nmで測定される平均屈折率差が0.02以下であり、並びに前記ポリマー粒子と連続ポリマー相との間の800nm〜2500nmで測定される平均屈折率差が少なくとも0.04である膜。
【請求項10】
前記平均粒子直径が110〜300μmであり、前記ポリマー粒子と前記連続ポリマー相との間の400nm〜800nmで測定される屈折率差が0.01以下であり、並びに前記ポリマー粒子と前記連続ポリマー相との間の800nm〜2500nmで測定される平均屈折率差が少なくとも0.08である、請求項9に記載の膜。

【公開番号】特開2012−67297(P2012−67297A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−183195(P2011−183195)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(590002035)ローム アンド ハース カンパニー (524)
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
【Fターム(参考)】