説明

LEDの差込み固定型発光装置

【課題】LEDの差込み固定型発光装置の中心部に集中してLED端子を差込んでも発光灯部の照明度に変化がなく、強度の振動があってもLED端子が抜け出ることがない。又温度の変化にも対応できることが課題である。
【解決手段】LEDの差込み固定型発光装置のどの位置にLED端子を差し込んでも発光灯の照明度に変化がない解決手段として、面電極の構成を綿織布にカーボン塗料を含浸・乾燥させたもの、又は金属箔で面均一の電気抵抗体にすることと、又更に面電極に水平電極線と垂直電極線を具備したことで非常に低い抵抗となり照明効果が高められたことは重要である。又、電極端子の先端が綿織布とカーボン被膜の合成体に差込まれても簡単に抜けずらく又60℃の高温でも問題がない事も特徴となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面電極の構成と共に面電極に金属細線の電極線を配列具備することでLED端子を任意の位置に差込むだけでLEDランプが鮮明に照射する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LEDの固定型発光装置において、±2組の面電極を発泡ポリエチレン素材にし、その表裏面を炭素系導電塗料で塗布乾燥させ、更に面電極内周囲を金属細線の電極帯で縫製した装置は、既に当社が出願中の特許で見る事が出来る。
【0003】
前記発泡ポリエチレン素材に炭素系導電塗料を塗布しても、凹凸のある発泡体の表裏面に薄い被膜状のカーボン抵抗が付着しているだけで含浸されていない。従ってこの種の抵抗体は最初の2〜3回はLEDの端子の先端は導通している。然し差込む回数が多くなると接触が悪くなりLEDランプは点灯しなくなる。更に周辺温度が60℃になると抵抗体は柔軟になり被膜が緩み使用不能となる欠点がある。
【0004】
更に、1m×1m=1m大の面電極を作成した場合、中央部の抵抗が大きい為密集して数本の端子を差込むとLED数本全部が均等な明かりを照射しない。又更に、同位置に数回端子を羞込むとLEDは点滅しなくなる欠点が生じた。従ってこの種の固定型発光装置は問題であった。
【0005】
この改善策として、面電極の素材で重要なカーボン抵抗を、薄い被膜状にした場合均一な抵抗体は出来ない。その上60℃の高温になると更に抵抗変化が大きくなる。
この問題を解決する手段は一つしかない。それは綿織布にカーボン塗料を含浸させる方法しかない、この抵抗体は折り曲げ又は機械的荷重に強く抵抗の変化がない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、LEDの端子が面電極に差込まれ、先端が安定的に固定する素材の選定と、更に、面電極内部の電気抵抗が均一に低くなる装置が課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、綿織布にカーボン塗料を含浸乾燥させ均一な低抵抗の抵抗体にした面電極にすることである。更に、面電極の縁側に沿って水平電極線を設け、更に水平電極線に接続して垂直方向に電極線を7〜10cm間隔で配列させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
綿織布にカーボン塗料を含浸、乾燥させた電気抵抗は、非常に均一で低抵抗に作成することが可能である。この綿織布方式はLED端子の先端が差込まれても、簡単に抜き取れないことが有効である。更に前述の如く水平電極線、又は7〜10cm間隔に配列された垂直電極線が縫製設置されることで、低抵抗の電気抵抗となりLEDの発光が鮮明になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の構成の中で重要な部分は、2組の面電極は綿織布構成とし、更に電気抵抗が低く均一になるよう電極線を配置する。発光装置は、上面に第1の発泡ウレタンを設け、その下面にeー1の面電極と更にその下面に第2の発泡ウレタンとし、又更にその下面にeー2の面電極と最後の第3の発泡ウレタンを組み立てる、又各層は接着材で固定する。
【実施例1】
【0010】
本発明の実施の形態を、実施例に基づき図1を参照して説明する。
図1はLEDの差込み固定型発光装置の形態を示す一部露出斜面図である。
ダイオード(D)は、発光灯部(R)と長端子(D)と短端子(D)とで構成される。長端子(D)は、面電極(eー1)を貫通する周囲を絶縁塗料で被膜(C)保護し、更にその先端は面電極(eー2)を突き通し固定される。短端子(D)の長さは面電極(eー1)まで突き刺し止める。この長、短2端子のいずれも先端を鋭利に尖らせてある。
【0011】
前記面電極(eー1)又は(eー2)は、綿織布にカーボン塗料を含浸・乾燥させる事で低抵抗の良導性が保持され、更に端子の先端が綿織布に突き刺さると簡単には抜けない。面電極(eー1)又は(eー2)には、図2に記載の如く(eー1)には水平電極線(E)と共に水平電極線(E)と直角に垂直電極線(Eー1)が7〜10cm間隔で縫製され設けられる。又(eー2)は(eー1)の電極線と重ならない位置に水平電極線(E′)と垂直電極線(E′−1)が具備される。この構成でカーボン塗料が含浸・乾燥されると電気抵抗値は1.0〜0.005×10Ωcmの範囲内となる。
【0012】
本発明のLEDの差込み固定型発光装置は、図1の如く面電極(eー1)又は面電極(eー2)を上、下に挟む形で絶縁体(発泡ウレタン)1又は2と3がそれぞれ接着剤で固定され完成されている。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本発明にかかるLEDの差込み固定型発光装置は、商業用看板・道路標識・鉄道標識・その他広告塔等の用途にも適応できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】LEDの差込み固定型発光装置の露出斜面図
【図2】面電極(eー1)(eー2)の電極線配置図
【符号の説明】
【0015】
1…面絶縁体
2…面絶縁体
3…面絶縁体
(eー1)…(+)面電極
(eー2)…(−)面電極
(D)…ダイオート
(D)…長端子
(D)…短端子
(R)…発光灯部
(C)…絶縁被膜
(E)…(+)水平電極線
(E′)…(−)水平電極線
(Eー1)…(+)垂直電極線
(E′ー1)…(−)垂直電極線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端子及び前記第1の端子の長さよりもっと長い第2の端子が具備され、前記端子などに所定の電源が印加されることによって光を照射する発光手段:
一面を介して前記第1、2の端子が差込み固定される第1の面電極:
前記第1の面電極と前記発光手段との間にある第1の固定型絶縁層:
前記第1の面電極の他面に取り付けられる第2の固定型絶縁層:
前記第2の固定型絶縁層に取り付けられ、前記第2の端子が差込み固定される第2の 面電極:及び第2の面電極の他面に取り付けられる第3の固定型絶縁層:
のそれぞれを接着固定してなる発光手段において、第1の面電極には電源電流を接続する水平電極線と、前記水平電極線と直角方向に7〜10cm間隔に垂直電極線が縫製接続され、更に、第2の面電極も前記第1の面電極同様に電源電流を接続する水平電極線と共に、垂直電極線が前記第1の面電極の電極線と重ならない位置に水平、垂直電極線が縫製されることで面電極抵抗体への電流の均一性を計ったことを特徴とする
LEDの差込み固定型発光装置。
【請求項2】
前記第1又は第2、第3の固定型絶縁層は発泡ウレタンとし、前記第1又は第2の面電極の構成を織布としたものにおいて、良導性を有する面電極は綿100%の織布を採用し、更に、前記水平電極線又は垂直電極線を具備した綿織布に構成して、炭素粒子と樹脂を溶剤で混合した炭素系塗料又は金属箔塗料を1.0〜0.005×10Ωcmの電気抵抗値に含浸乾燥した面電極にしたことを特徴とするLEDの差込み固定型発光装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−91799(P2006−91799A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−306191(P2004−306191)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【出願人】(599024816)テクノ技研株式会社 (4)
【出願人】(392020750)テクノエレメント株式会社 (4)
【Fターム(参考)】